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技術 強力なプロテインキナーゼ阻害剤としての幾何学的に束縛された3−シクロペンチリデン−1,3−ジヒドロインドール−2−オン類

出願人 スージェン,インク.
発明者 チャン,ファン-ジエツィ,ジンロンウェイ,チュンチェンタン,ペンチョ
出願日 2004年8月5日 (17年3ヶ月経過) 出願番号 2006-522567
公開日 2007年1月25日 (14年9ヶ月経過) 公開番号 2007-501229
状態 未査定
技術分野 化合物または医薬の治療活性 インドール系化合物 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 複数複素環系化合物
主要キーワード 本特許願 クリーンルーム条件下 試験フィルター 基準フィルター 誘導障害 内部表 配合物質 セルサイクル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年1月25日)のものです。
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図面 (1)

課題・解決手段

本発明は、式(I)(式中、R1-R12及びXは本明細書で定義されている変数である)で表される特定のスルホンアミド置換され幾何学的に束縛されたインドリノン類に関する。本発明の好ましい実施態様の、スルホンアミドで置換され幾何学的に束縛されたインドリノン類は、プロテインキナーゼ(PK)類の活性を調節する。したがって、本発明の化合物は、異常なPKの活性に関連する障害治療するのに有用である。これらの化合物を含有する医薬組成物、これらの化合物を含有する医薬組成物を利用して疾患を治療する方法、及びこれら化合物の製造方法も開示する。

概要

背景

以下に記載することは、単に背景技術として提供するだけで、本発明の先行技術と認めているわけではない。

プロテインキナーゼ(「PK」)類は、タンパク質チロシンセリン及びトレオニンの残基のヒドロキシ基リン酸化する反応を触媒する酵素である。この一見単純に見え活性の結果は驚くべきものであり、細胞成長分化及び増殖すなわち細胞の寿命のすべての側面が結局何らかの形で、PKの活性に依存している。さらに、異常なPKの活性は、乾癬などの比較的生命には関わらない疾患からグリア芽細胞腫(脳の癌)などの極めて悪性の疾患までの範囲の障害宿主に関連している。

PK類は、便宜上、二つのクラス:プロテインチロシンキナーゼ(PTK)類とセリン-トレオニンキナーゼ(STK)類に分類できる。

PTKの活性の重要な側面の一つは、この活性が増殖因子受容体関与していることである。増殖因子の受容体は、細胞表面タンパク質である。増殖因子の受容体は、増殖因子のリガンドが結合すると、細胞膜内部表面上のタンパク質と相互に反応する活性型に変換する。その結果、受容体などのタンパク質のチロシン残基がリン酸化されて、細胞の内側に、各種の細胞質シグナル伝達分子とのコンプレックスを形成し、そのコンプレックスは、細胞分裂(増殖)、細胞の分化、細胞の成長、細胞外微環境に対する代謝効果の発現などの多くの細胞応答を行う。より完全に考察するには、Schlessinger and Ullrich,Neuron 9:303-391(1992)を参照されたい。なおこの文献は、あたかも本明細書に完全に記載されているように、図面を含めて本明細書に援用するものである。

PTK活性を有する増殖因子受容体類は、受容体チロシンキナーゼ(RTK)類として知られている。それらは、多様な生物活性を有する膜貫通受容体の大きいファミリーを構成している。現在、RTK類の少なくとも19種の別個サブファミリーが同定されている。これらの一例は「HER」RTKと命名されているサブファミリーであり、そのサブファミリーはEGFR(上皮増殖因子受容体)、HER2、HER3及びHER4を含んでいる。これらのRTK類は、細胞外グリコシル化リガンド結合ドメイン膜貫通ドメイン、及びタンパク質のチロシン残基をリン酸化できる細胞内細胞質触媒ドメインからなっている。

別のRTKサブファミリーは、インスリン受容体(IR)、インスリン様増殖因子I受容体(IGF-1R)及びインスリン受容体関連受容体(IRR)からなっている。IRとIGF-1Rは、インスリン、IGF-I及びIGF-IIと相互に作用して、細胞膜を貫通してチロシンキナーゼドメインを含む二つの完全に細胞外のグリコシル化αサブユニット及び二つのβサブユニットからなるヘテロテトラマーを生成する。

別のRTKサブファミリーは、血小板由来増殖因子受容体(「PDGFR」)グループ呼称され、PDGFRα、PDGFRβ、CSFIR、c-kit及びflt-3を含んでいる。これらの受容体は、五つの免疫グロブリン様ループで構成されたグリコシル化細胞外ドメイン、及びチロシンキナーゼドメインにキナーゼ挿入ドメインが割り込んでいる細胞内ドメインからなっている。

PDGFRサブファミリーに類似しているので、後者のグループに組み入れられることがある別のグループは、胎児肝臓キナーゼ(「flk」)受容体サブファミリーである。このグループは、キナーゼ挿入ドメイン受容体胎児肝臓キナーゼ-1(KDR/FLK-1)及びfms様チロシンキナーゼ1(flt-1とflt-4)で構成された細胞外免疫グロブリンループを含有している。

チロシンキナーゼ増殖因子受容体ファミリーの別のメンバーは、繊維芽細胞増殖因子(「FGF」)受容体のサブグループである。このグループは4種の受容体:FGFR1-4からなり多くのリガンドがある。かなりの選択的スプライシングがあるが、一般に、これら受容体は、三つの免疫グロブリン様ループを含有するグリコシル化細胞外ドメイン及びチロシンキナーゼ配列にキナーゼ挿入ドメインの領域が割り込んでいる細胞内ドメインからなっている。

チロシンキナーゼ増殖因子受容体ファミリーのさらに別のメンバーはMETであり、これはc-Metとしばしば呼称され、ヒトの肝細胞増殖因子受容体チロシンキナーゼ(hHGFR)としても知られている。c-Metは、原発腫瘍が増殖し転移する際に役割を演じていると考えられている。

既知のRTKサブファミリーのより完全な一覧表は、Plowman et al., DN&P,7(6):334-339(1994)に記載されている。なおこの文献は、図面を含めて、あたかも本明細書に完全に記載されているように援用するものである。

上記RTK類に加えて、「非受容体チロシンキナーゼ」又は「細胞質チロシンキナーゼ」と呼称される完全細胞内PTK類のファミリーも存在する。本明細書では、この後者の名称を「CTK」と略して使用する。CTK類は細胞外ドメインと膜貫通ドメインを含有していない。現在、11種のサブファミリー(Src、Frk、Btk、Csk、Abl、Zap70、Fes、Fak、Jak、Limk及びAck)中に24種を超えるCTK類が同定されている。そのSrcサブファミリーが、今のところCTK類の中で最大のグループのようであり、Src、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、Fgr及びYrkを含んでいる。CTK類をより詳細に考察するには、Bolen,Oncogene,8:2025-2033 (1993)を参照されたい。なおこの文献は、図面を含めて、あたかも本明細書に完全に記載されているように援用するものである。

セリン/トレオニンキナーゼ類:STK類は、CTK類と同様に大部分が細胞内キナーゼであるが、STKタイプの少数種の受容体キナーゼがある。STK類は最も一般的な細胞質ゾルキナーゼ類、すなわち細胞質のオルガネラ及び細胞骨格以外の細胞質の部分でその機能を実行するキナーゼ類である。この細胞質ゾルは、多くの、細胞の中間代謝活性と生合成活性が生ずる細胞内の領域であり、例えば、タンパク質がリボソーム上に合成されるのは細胞質ゾル内である。STK類としては、CDk2、Raf、ZCファミリーのキナーゼ、NEKファミリーのキナーゼ及びBUB1がある。

RTK類、CTK類及びSTK類は、すべて特に癌を含む病原性症状の宿主に関連している。PTK類に関連するその外の病原性症状としては、限定されないが、乾癬、肝硬変糖尿病新脈管形成線維症再狭窄眼疾患リウマチ様関節炎などの炎症性障害自己免疫疾患などの免疫障害アテローム性動脈硬化症などの心臓血管疾患及び各種の腎臓障害がある。

癌については、腫瘍の発生を促す過剰の細胞増殖を説明するため発展した主要仮説のうち二つが、PKによって制御されていることが分かっている機能に関する仮説である。すなわち悪性の細胞増殖は、細胞の分裂及び/又は分化を制御する機構破壊したことが原因であることを示唆している。多種類の癌原遺伝子タンパク質産物が、細胞の増殖と分化を制御するシグナル伝達経路に関わっていることが分かっている。これら癌原遺伝子のタンパク質産物としては、先に述べたような、細胞外増殖因子類、膜貫通増殖因子PTK受容体(RTK)類、細胞質PTK(CTK)類及び細胞質ゾルSTK類がある。

PKが関連する細胞の活性と多種類のヒトの障害が関連していることは明らかなので、PKの活性を調節する方式を確認しようとして多大の努力がなされていることは驚くに当たらない。これら方式のいくつかは、実際の細胞プロセスに関与している分子に似せて製造した大分子(例えば、変異リガンド(米国特許願第4,966,849号);可溶性の受容体と抗体(国際特許願公開第WO94/10202号、Kendall and Thomas,Proc.Nat'l Acad. Sci.,90:10705-10709(1994)、Kim et al.,Nature,362:841-844(1993));RNAリガンド(Jelinek et al.,Biochemistry, 33:10450-56)、Takano et al.,Mol.Bio.Cell,4:358A(1993)、 Kinsella et al.,Exp. Cell Res.,199:56-62(1992)、Wright et al.,J.Cellular Phys. 152: 448 -57)及びチロシンキナーゼ阻害剤(國際特許願公開第WO94/03428号、同第WO92/21660号、同第WO91/15495号、同第WO94/14808号、米国特許第5,330,992号、Mariani et al.,Proc.Am.Assoc.Cancer Res.,35:2268(1994))を使う生物模倣法(biomimetic approach)を利用している。

上記試みに加えて、PK阻害剤として作用する小分子を同定する試みもなされている。例えば、ビス単環式二環式およびヘテロアリール化合物(國際特許願公開第WO92/20642号)、ビニレンアザインドール誘導体(國際特許願公開第WO94/14808号)及び1-シクロプロピル-4-ピリジルキノロン類(米国特許第5,330,992号)が、チロシンキナーゼ阻害剤として記載されている。スチリル化合物(米国特許第5,217,999号)、スチリル置換ピリジル化合物(米国特許第5,302,606号)、キナゾリン誘導体(ヨーロッパ特許願第0 566 266 A1号)、セレナインドールセレン化物類(國際特許願公開第WO94/03427号)、三環ポリヒドロキシル化合物(國際特許願公開第WO92/21660号)及びベンジルホスホン酸化合物(國際特許願公開第WO91/15495号)は、すべて、癌を治療するのに有用なPTK阻害剤として記載されている。しかしより有効なPTK阻害剤が要求されている。

概要

本発明は、式(I)(式中、R1-R12及びXは本明細書で定義されている変数である)で表される特定のスルホンアミドで置換され幾何学的に束縛されたインドリノン類に関する。本発明の好ましい実施態様の、スルホンアミドで置換され幾何学的に束縛されたインドリノン類は、プロテインキナーゼ(PK)類の活性を調節する。したがって、本発明の化合物は、異常なPKの活性に関連する障害を治療するのに有用である。これらの化合物を含有する医薬組成物、これらの化合物を含有する医薬組成物を利用して疾患を治療する方法、及びこれら化合物の製造方法も開示する。

目的

したがって、リン酸化反応は、分化因子受容体のみならず特異的な増殖因子受容体が採用するシグナル伝達経路の選択性を決定する重要な制御ステップを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

下記式:(式中、A、B、D及びEは各々、独立して、炭素及び窒素からなる群から選択され、Aが窒素であるときBとEは炭素であり、そしてEが窒素でかつAが炭素であるときBは炭素又は窒素であり、A、B、D又はEが窒素であるときR2、R3、R4又はR5はそれぞれ存在せず、A、B、D及びEを含有するリングが窒素を二つだけ含有する条件下で、R1とR6は各々Hであり、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立して、H、アルキルシクロアルキルアルケニルアルキニルアリールヘテロアリールトリハロアルキルヘテロ脂環ヒドロキシアルコキシアリールオキシメルカプトアルキルチオアリールチオ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-R14SO2N(R13)-、N-トリハロメタンスルホンアミド、-C(O)R15、-C(O)OR15、R15C(O)O-、シアノ、ニトロ、ハロシアナトイソシアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-OC(O)NR13R14、R14OC(O)NR13-、-OC(S)NR13R14、R14OC(S)NR13-、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、R2とR3又はR3とR4又はR4とR5又はR7とR8は、それらが連結されている原子と共に結合してメチレンジオキシ基エチレンジオキシ基、脂環式リング又はへテロ脂環式リングを形成してもよく、R13とR14は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールアリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式基、-C(O)R15、アセチル、-SO2R15及び-(CH2)nNR13R14からなる群から選択され、又はR13とR14は、それらが連結されている原子と共に、5員又は6員のヘテロ脂環式リングを形成してもよく、R15は、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロ脂環式基からなる群から選択され、R9、R10、R11及びR12は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、トリハロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、-SO2R15、-S(O)R15、-(CH2)nC(O)OR15、シアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、nは0〜20の整数であり、Xは窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択され、そしてXが酸素又は硫黄であるときR6は存在しない)で表される化合物、又はそのプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩。

請求項2

A、B、D及びEが炭素である、請求項1に記載の化合物。

請求項3

Xが窒素である、請求項2に記載の化合物。

請求項4

R2、R3、R4、R5、R7及びR8が各々、独立して、H、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-C(O)OR15、ハロ及び-C(O)NR13R14からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項5

A、B、D及びEが炭素である、請求項4に記載の化合物。

請求項6

Xが窒素である、請求項5に記載の化合物。

請求項7

2-メチル-6-[2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-(2,6-ジクロロ-フェニルメタンスルホニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、3-[2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸、6-[5-メタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-ジメチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-イソプロピルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-エタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ヒドロキシ-3-ピロリジン-1-イル-プロピル)-アミド、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(3-シクロプロピルアミノ-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド、3-[2-メチル-3-((R)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、2-メチル-6-[2-オキソ-5-スルファモイル-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、3-[3-メタンスルホニル-2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、{6-メトキシ-3-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-インダン-1-イル}-酢酸、5-フルオロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、6-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、4-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、7-クロロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-オン及び6-(4-メトキシ-フェニル)-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン又はこれら化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩である、請求項1に記載の化合物。

請求項8

下記式:(式中、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、トリハロアルキル、ヘテロ脂環基、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-R14SO2N(R13)-、N-トリハロメタンスルホンアミド、-C(O)R15、-C(O)OR15、R15C(O)O-、シアノ、ニトロ、ハロ、シアナト、イソシアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-OC(O)NR13R14、R14OC(O)NR13-、-OC(S)NR13R14、R14OC(S)NR13-、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、R2とR3又はR3とR4又はR4とR5又はR7とR8は、それらが連結されている原子と共に結合してメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、脂環式リング又はへテロ脂環式リングを形成してもよく、R13とR14は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式基、-C(O)R15、アセチル、-SO2R15及び-(CH2)nNR13R14からなる群から選択され、又はR13とR14は、それらが連結されている原子と共に、5員又は6員のヘテロ脂環式リングを形成してもよく、R15は、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロ脂環式基からなる群から選択され、R9、R10、R11及びR12は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、トリハロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、-SO2R15、-S(O)R15、-(CH2)nC(O)OR15、シアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、nは0〜20の整数である)で表される化合物、又はそのプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩。

請求項9

R2、R3、R4、R5、R7及びR8が各々、独立して、H、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-C(O)OR15、ハロ及び-C(O)NR13R14からなる群から選択される、請求項8に記載の化合物。

請求項10

2-メチル-6-[2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-(2,6-ジクロロ-フェニルメタンスルホニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、2-メチル- 6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、3-[2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、2-メチル- 6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸、6-[5-メタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-ジメチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-イソプロピルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、6-[5-エタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ヒドロキシ-3-ピロリジン-1-イル-プロピル)-アミド、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(3-シクロプロピルアミノ-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド、3-[2-メチル-3-((R)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、2-メチル-6-[2-オキソ-5-スルファモイル-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、3-[3-メタンスルホニル-2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、{6-メトキシ-3-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-インダン-1-イル}-酢酸、5-フルオロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、6-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、4-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、7-クロロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-オン及び6-(4-メトキシ-フェニル)-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン又はこれら化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩である、請求項8に記載の化合物。

請求項11

請求項1、7、8又は10のいずれか一項に記載の化合物、プロドラッグ又は医薬として許容できる塩並びに医薬として許容できる担体又は添加物を含む医薬組成物

請求項12

プロテインキナーゼを、請求項1、7、8又は10のいずれか一項に記載の化合物、プロドラッグ又は医薬として許容できる塩と接触させることを含んでなるプロテインキナーゼの触媒活性を調節する方法。

請求項13

前記プテインキナーゼが、受容体チロシンキナーゼ非受容体チロシンキナーゼ及びセリン-トレオニンキナーゼからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。

請求項14

請求項1、7、8又は10のいずれか一項に記載の化合物、プロドラッグ又は医薬として許容できる塩並びに医薬として許容できる担体又は添加剤を含有する医薬組成物の治療上有効な量を生物体投与することを含む生物体のプロテインキナーゼ関連障害を治療又は予防する方法。

請求項15

前記プロテインキナーゼ関連障害が、受容体チロシンキナーゼ関連障害、非受容体チロシンキナーゼ関連障害及びセリン-トレオニンキナーゼ関連障害からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。

請求項16

前記プロテインキナーゼ関連障害が、PDGFR関連障害及びflk関連障害からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。

請求項17

前記プロテインキナーゼ関連障害が、扁平上皮癌星状細胞腫カポジ肉腫グリア芽細胞腫肺癌膀胱癌頭頸部癌黒色腫卵巣癌前立腺癌乳癌小細胞肺癌神経膠腫結腸直腸癌尿生殖器癌および胃腸癌からなる群から選択される癌である、請求項14に記載の方法。

請求項18

前記プロテインキナーゼ関連障害が、糖尿病自己免疫障害、高増殖性障害再狭窄線維症乾癬フォンヒッペル-リンダウ病骨関節症リウマチ様関節炎新脈管形成炎症性障害免疫障害及び心臓血管障害からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。

請求項19

前記生物体がヒトである、請求項14に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、プロテインキナーゼ(「PK」)類の活性を調節する、特定のスルホンアミド置換された幾何学的に束縛されたインドリノン類に関する。したがって、本発明のこれら化合物は、異常なPKの活性に関連する障害治療するのに有用である。これらの化合物を含有する医薬組成物、これらの化合物を含有する医薬組成物を利用して疾患を治療する方法及びこれら化合物の製造方法も開示する。

背景技術

0002

以下に記載することは、単に背景技術として提供するだけで、本発明の先行技術と認めているわけではない。

0003

プロテインキナーゼ(「PK」)類は、タンパク質チロシンセリン及びトレオニンの残基のヒドロキシ基リン酸化する反応を触媒する酵素である。この一見単純に見える活性の結果は驚くべきものであり、細胞成長分化及び増殖すなわち細胞の寿命のすべての側面が結局何らかの形で、PKの活性に依存している。さらに、異常なPKの活性は、乾癬などの比較的生命には関わらない疾患からグリア芽細胞腫(脳の癌)などの極めて悪性の疾患までの範囲の障害の宿主に関連している。

0004

PK類は、便宜上、二つのクラス:プロテインチロシンキナーゼ(PTK)類とセリン-トレオニンキナーゼ(STK)類に分類できる。

0005

PTKの活性の重要な側面の一つは、この活性が増殖因子受容体関与していることである。増殖因子の受容体は、細胞表面タンパク質である。増殖因子の受容体は、増殖因子のリガンドが結合すると、細胞膜内部表面上のタンパク質と相互に反応する活性型に変換する。その結果、受容体などのタンパク質のチロシン残基がリン酸化されて、細胞の内側に、各種の細胞質シグナル伝達分子とのコンプレックスを形成し、そのコンプレックスは、細胞分裂(増殖)、細胞の分化、細胞の成長、細胞外微環境に対する代謝効果の発現などの多くの細胞応答を行う。より完全に考察するには、Schlessinger and Ullrich,Neuron 9:303-391(1992)を参照されたい。なおこの文献は、あたかも本明細書に完全に記載されているように、図面を含めて本明細書に援用するものである。

0006

PTK活性を有する増殖因子受容体類は、受容体チロシンキナーゼ(RTK)類として知られている。それらは、多様な生物活性を有する膜貫通受容体の大きいファミリーを構成している。現在、RTK類の少なくとも19種の別個サブファミリーが同定されている。これらの一例は「HER」RTKと命名されているサブファミリーであり、そのサブファミリーはEGFR(上皮増殖因子受容体)、HER2、HER3及びHER4を含んでいる。これらのRTK類は、細胞外グリコシル化リガンド結合ドメイン膜貫通ドメイン、及びタンパク質のチロシン残基をリン酸化できる細胞内細胞質触媒ドメインからなっている。

0007

別のRTKサブファミリーは、インスリン受容体(IR)、インスリン様増殖因子I受容体(IGF-1R)及びインスリン受容体関連受容体(IRR)からなっている。IRとIGF-1Rは、インスリン、IGF-I及びIGF-IIと相互に作用して、細胞膜を貫通してチロシンキナーゼドメインを含む二つの完全に細胞外のグリコシル化αサブユニット及び二つのβサブユニットからなるヘテロテトラマーを生成する。

0008

別のRTKサブファミリーは、血小板由来増殖因子受容体(「PDGFR」)グループ呼称され、PDGFRα、PDGFRβ、CSFIR、c-kit及びflt-3を含んでいる。これらの受容体は、五つの免疫グロブリン様ループで構成されたグリコシル化細胞外ドメイン、及びチロシンキナーゼドメインにキナーゼ挿入ドメインが割り込んでいる細胞内ドメインからなっている。

0009

PDGFRサブファミリーに類似しているので、後者のグループに組み入れられることがある別のグループは、胎児肝臓キナーゼ(「flk」)受容体サブファミリーである。このグループは、キナーゼ挿入ドメイン受容体胎児肝臓キナーゼ-1(KDR/FLK-1)及びfms様チロシンキナーゼ1(flt-1とflt-4)で構成された細胞外免疫グロブリンループを含有している。

0010

チロシンキナーゼ増殖因子受容体ファミリーの別のメンバーは、繊維芽細胞増殖因子(「FGF」)受容体のサブグループである。このグループは4種の受容体:FGFR1-4からなり多くのリガンドがある。かなりの選択的スプライシングがあるが、一般に、これら受容体は、三つの免疫グロブリン様ループを含有するグリコシル化細胞外ドメイン及びチロシンキナーゼ配列にキナーゼ挿入ドメインの領域が割り込んでいる細胞内ドメインからなっている。

0011

チロシンキナーゼ増殖因子受容体ファミリーのさらに別のメンバーはMETであり、これはc-Metとしばしば呼称され、ヒトの肝細胞増殖因子受容体チロシンキナーゼ(hHGFR)としても知られている。c-Metは、原発腫瘍が増殖し転移する際に役割を演じていると考えられている。

0012

既知のRTKサブファミリーのより完全な一覧表は、Plowman et al., DN&P,7(6):334-339(1994)に記載されている。なおこの文献は、図面を含めて、あたかも本明細書に完全に記載されているように援用するものである。

0013

上記RTK類に加えて、「非受容体チロシンキナーゼ」又は「細胞質チロシンキナーゼ」と呼称される完全細胞内PTK類のファミリーも存在する。本明細書では、この後者の名称を「CTK」と略して使用する。CTK類は細胞外ドメインと膜貫通ドメインを含有していない。現在、11種のサブファミリー(Src、Frk、Btk、Csk、Abl、Zap70、Fes、Fak、Jak、Limk及びAck)中に24種を超えるCTK類が同定されている。そのSrcサブファミリーが、今のところCTK類の中で最大のグループのようであり、Src、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、Fgr及びYrkを含んでいる。CTK類をより詳細に考察するには、Bolen,Oncogene,8:2025-2033 (1993)を参照されたい。なおこの文献は、図面を含めて、あたかも本明細書に完全に記載されているように援用するものである。

0014

セリン/トレオニンキナーゼ類:STK類は、CTK類と同様に大部分が細胞内キナーゼであるが、STKタイプの少数種の受容体キナーゼがある。STK類は最も一般的な細胞質ゾルキナーゼ類、すなわち細胞質のオルガネラ及び細胞骨格以外の細胞質の部分でその機能を実行するキナーゼ類である。この細胞質ゾルは、多くの、細胞の中間代謝活性と生合成活性が生ずる細胞内の領域であり、例えば、タンパク質がリボソーム上に合成されるのは細胞質ゾル内である。STK類としては、CDk2、Raf、ZCファミリーのキナーゼ、NEKファミリーのキナーゼ及びBUB1がある。

0015

RTK類、CTK類及びSTK類は、すべて特に癌を含む病原性症状の宿主に関連している。PTK類に関連するその外の病原性症状としては、限定されないが、乾癬、肝硬変糖尿病新脈管形成線維症再狭窄眼疾患リウマチ様関節炎などの炎症性障害自己免疫疾患などの免疫障害アテローム性動脈硬化症などの心臓血管疾患及び各種の腎臓障害がある。

0016

癌については、腫瘍の発生を促す過剰の細胞増殖を説明するため発展した主要仮説のうち二つが、PKによって制御されていることが分かっている機能に関する仮説である。すなわち悪性の細胞増殖は、細胞の分裂及び/又は分化を制御する機構破壊したことが原因であることを示唆している。多種類の癌原遺伝子タンパク質産物が、細胞の増殖と分化を制御するシグナル伝達経路に関わっていることが分かっている。これら癌原遺伝子のタンパク質産物としては、先に述べたような、細胞外増殖因子類、膜貫通増殖因子PTK受容体(RTK)類、細胞質PTK(CTK)類及び細胞質ゾルSTK類がある。

0017

PKが関連する細胞の活性と多種類のヒトの障害が関連していることは明らかなので、PKの活性を調節する方式を確認しようとして多大の努力がなされていることは驚くに当たらない。これら方式のいくつかは、実際の細胞プロセスに関与している分子に似せて製造した大分子(例えば、変異リガンド(米国特許願第4,966,849号);可溶性の受容体と抗体(国際特許願公開第WO94/10202号、Kendall and Thomas,Proc.Nat'l Acad. Sci.,90:10705-10709(1994)、Kim et al.,Nature,362:841-844(1993));RNAリガンド(Jelinek et al.,Biochemistry, 33:10450-56)、Takano et al.,Mol.Bio.Cell,4:358A(1993)、 Kinsella et al.,Exp. Cell Res.,199:56-62(1992)、Wright et al.,J.Cellular Phys. 152: 448 -57)及びチロシンキナーゼ阻害剤(國際特許願公開第WO94/03428号、同第WO92/21660号、同第WO91/15495号、同第WO94/14808号、米国特許第5,330,992号、Mariani et al.,Proc.Am.Assoc.Cancer Res.,35:2268(1994))を使う生物模倣法(biomimetic approach)を利用している。

0018

上記試みに加えて、PK阻害剤として作用する小分子を同定する試みもなされている。例えば、ビス単環式二環式およびヘテロアリール化合物(國際特許願公開第WO92/20642号)、ビニレンアザインドール誘導体(國際特許願公開第WO94/14808号)及び1-シクロプロピル-4-ピリジルキノロン類(米国特許第5,330,992号)が、チロシンキナーゼ阻害剤として記載されている。スチリル化合物(米国特許第5,217,999号)、スチリル置換ピリジル化合物(米国特許第5,302,606号)、キナゾリン誘導体(ヨーロッパ特許願第0 566 266 A1号)、セレナインドールセレン化物類(國際特許願公開第WO94/03427号)、三環ポリヒドロキシル化合物(國際特許願公開第WO92/21660号)及びベンジルホスホン酸化合物(國際特許願公開第WO91/15495号)は、すべて、癌を治療するのに有用なPTK阻害剤として記載されている。しかしより有効なPTK阻害剤が要求されている。

0019

本発明は、一側面で、下記の式I:



(式中、A、B、D及びEは各々、独立して、炭素及び窒素からなる群から選択され、Aが窒素であるときBとEは炭素であり、そしてEが窒素でかつAが炭素であるときBは炭素又は窒素であり、
A、B、D又はEが窒素であるときR2、R3、R4又はR5はそれぞれ存在せず、
A、B、D及びEを含有するリングが窒素を二つだけ含有する条件下で、
R1とR6は各々Hであり、
R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立してH、アルキルシクロアルキルアルケニルアルキニルアリールヘテロアリールトリハロアルキルヘテロ脂環基、ヒドロキシアルコキシアリールオキシメルカプトアルキルチオアリールチオ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-R14SO2N(R13)-、N-トリハロメタンスルホンアミド、-C(O)R15、-C(O)OR15、R15C(O)O-、シアノ、ニトロ、ハロシアナトイソシアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-OC(O)NR13R14、R14OC(O)NR13-、-OC(S)NR13R14、R14OC(S)NR13-、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、
R2とR3又はR3とR4又はR4とR5又はR7とR8は、それらが連結されている原子と共に結合してメチレンジオキシ基エチレンジオキシ基、脂環式リング又はへテロ脂環式リングを形成してもよく、

0020

R13とR14は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリールアリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式基、-C(O)R15、アセチル、-SO2R15及び-(CH2)nNR13R14からなる群から選択され、又はR13とR14は、それらが連結されている原子と共に、5員又は6員のヘテロ脂環式リングを形成してもよく、
R15は、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロ脂環式基からなる群から選択され、
R9、R10、R11及びR12は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、トリハロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、-SO2R15、-S(O)R15、-(CH2)nC(O)OR15、シアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、
nは0〜20の整数であり、
Xは窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択され、そしてXが酸素又は硫黄であるときR6は存在しない)で表される化合物、又はそのプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩に関する。

0021

好ましい実施態様で、本発明は、式I(式中、A、B、D及びEは炭素である)で表される化合物に関する。別の好ましい実施態様で、本発明は、式I(式中、A、B、D及びEは炭素でありかつXは窒素である)で表される化合物に関する。さらに別の好ましい実施態様で、本発明は、式I(式中、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立してH、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-C(O)OR15、ハロ及び-C(O)NR13R14からなる群から選択される)で表される化合物に関する。

0022

別の好ましい実施態様で、本発明は、式I(式中、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立してH、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-C(O)OR15、ハロ及び-C(O)NR13R14からなる群から選択され、そしてA、B、D及びEは炭素である)で表される化合物に関する。さらに別の好ましい実施態様で、本発明は、式I(式中、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立してH、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-C(O)OR15、ハロ及び-C(O)NR13R14からなる群から選択され、A、B、D及びEは炭素であり、そしてXは窒素である)で表される化合物に関する。

0023

さらに別の好ましい実施態様で、本発明は、式Iで表される化合物すなわち
2-メチル-6-[2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル
6-[5-(2,6-ジクロロ-フェニルメタンスルホニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
2-メチル- 6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
3-[2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド
2-メチル- 6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸

0024

6-[5-メタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
6-[5-ジメチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
6-[5-イソプロピルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
6-[5-エタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ヒドロキシ-3-ピロリジン-1-イル-プロピル)-アミド

0025

2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(3-シクロプロピルアミノ-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド、
2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド、
3-[2-メチル-3-((R)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、
2-メチル-6-[2-オキソ-5-スルファモイル-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
3-[3-メタンスルホニル-2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、

0026

{6-メトキシ-3-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-インダン-1-イル}-酢酸
5-フルオロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
6-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、
4-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、

0027

7-クロロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、
3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-オン及び
6-(4-メトキシ-フェニル)-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
又はこれら化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩に関する。

0028

別の実施態様で、本発明は、下記式II:



(式中、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、トリハロアルキル、ヘテロ脂環基、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-R14SO2N(R13)-、N-トリハロメタンスルホンアミド、-C(O)R15、-C(O)OR15、R15C(O)O-、シアノ、ニトロ、ハロ、シアナト、イソシアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-OC(O)NR13R14、R14OC(O)NR13-、-OC(S)NR13R14、R14OC(S)NR13-、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、
R2とR3又はR3とR4又はR4とR5又はR7とR8は、それらが連結されている原子と共に結合してメチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、脂環式リング又はへテロ脂環式リングを形成してもよく、

0029

R13とR14は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式基、-C(O)R15、アセチル、-SO2R15及び-(CH2)nNR13R14からなる群から選択され、又はR13とR14は、それらが連結されている原子と共に、5員又は6員のヘテロ脂環式リングを形成してもよく、
R15は、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール及びヘテロ脂環式基からなる群から選択され、
R9、R10、R11及びR12は各々、独立して、H、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、トリハロアルキル、ハロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、-SO2R15、-S(O)R15、-(CH2)nC(O)OR15、シアナト、イソシアナト、チオシアナト、イソチオシアナト、-C(O)NR13R14、R14C(O)NR13-及び-NR13R14からなる群から選択され、
nは0〜20の整数である)で表される化合物、又はそのプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩に関する。

0030

好ましい実施態様で、本発明は、式II(式中、R2、R3、R4、R5、R7及びR8は各々、独立してH、アルキル、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、-SOR13、-SO2R13、-SO2NR13R14、-C(O)OR15、ハロ及び-C(O)NR13R14からなる群から選択される)で表される化合物に関する。

0031

別の好ましい実施態様で、式IIで表される化合物は、すなわち
2-メチル-6-[2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
6-[5-(2,6-ジクロロ-フェニルメタンスルホニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
2-メチル- 6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
3-[2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、
2-メチル- 6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸、
6-[5-メタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
6-[5-ジメチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
6-[5-イソプロピルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、

0032

6-[5-エタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ヒドロキシ-3-ピロリジン-1-イル-プロピル)-アミド、
2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(3-シクロプロピルアミノ-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド、
2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド、

0033

3-[2-メチル-3-((R)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、
2-メチル-6-[2-オキソ-5-スルファモイル-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル、
3-[3-メタンスルホニル-2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド、
{6-メトキシ-3-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-インダン-1-イル}-酢酸、
5-フルオロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、

0034

6-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、
4-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、
7-クロロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン、
3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-オン及び
6-(4-メトキシ-フェニル)-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン
又はこれら化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩である。

0035

別の実施態様で、本発明は、式IもしくはIIで表される化合物又は式IもしくはIIで表される化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩、及び医薬として許容できる担体もしくは添加剤を含有する医薬組成物に関する。

0036

さらに別の実施態様で、本発明は、プロテインキナーゼを、式IもしくはIIで表される化合物又は式IもしくはIIで表される化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩と接触させるステップを含んでなる、プロテインキナーゼの触媒活性を調節する方法に関する。好ましい実施態様で、前記プテインキナーゼは、受容体チロシンキナーゼ、非受容体チロシンキナーゼ及びセリン-トレオニンキナーゼからなる群から選択される。

0037

さらに別の側面で、本発明は、式IもしくはIIで表される化合物又は式IもしくはIIで表される化合物のプロドラッグもしくは医薬として許容できる塩、及び医薬として許容できる担体もしくは添加剤を含有する医薬組成物の治療上有効な量を生体投与するステップを含んでなる、生体のプロテインキナーゼ関連障害を治療又は予防する方法に関する。好ましい実施態様で、プロテインキナーゼ関連障害は、受容体チロシンキナーゼ関連障害、非受容体チロシンキナーゼ関連障害及びセリン-トレオニンキナーゼ関連障害からなる群から選択される。別の好ましい実施態様で、プロテインキナーゼ関連障害は、PDGFR関連障害及びflk関連障害からなる群から選択される。好ましい実施態様で、プロテインキナーゼ関連障害は、扁平上皮癌星状細胞腫カポジ肉腫、グリア芽細胞腫、肺癌膀胱癌頭頸部癌黒色腫卵巣癌前立腺癌乳癌小細胞肺癌神経膠腫結腸直腸癌尿生殖器癌及び胃腸癌からなる群から選択される癌である。別の好ましい実施態様で、プロテインキナーゼ関連障害は、糖尿病、自己免疫障害、高増殖性障害、再狭窄、線維症、乾癬、フォンヒッペル-リンダウ病骨関節症、リウマチ様関節炎、新脈管形成、炎症性障害、免疫障害及び心臓血管障害からなる群から選択される。好ましい実施態様では、生物体はヒトである。

発明を実施するための最良の形態

0038

PK調節性能を示しかつ異常なPK活性に関連する障害に対して改善効果を有する、新規なスルホンアミドで置換された、幾何学的に束縛されたインドリノン類のファミリーが発見された。

0039

本明細書に提示された化合物は、代表的なものだけであり、決して、本発明の範囲を限定するとみなしてはならない。

0040

別の側面で、本発明は、1種もしくは2種以上の式(I)で表される化合物又はその医薬として許容できる塩及び医薬として許容できる添加剤を含有する医薬組成物に関する。

0041

また、本発明の一側面で、本明細書に記載の化合物又はその塩は、上記疾患及び障害を治療するため他の化学療法剤と組み合わせることができる。例えば、本発明の化合物又は塩は、アルキル化剤の例えばフルオロウラシル(5-FU)だけと組み合わせることができ又はさらにロイコボリン(leukovorin)もしくは以下のその外のアルキル化剤と組み合わせることができる。このその外のアルキル化剤としては、限定されないが、他のピリミジン類似体例えばUFT、キャペシタビン(capecitabine)、ジェムシタビン及びシタラビン;アルキルスルホネート類例えばブスルファン(慢性顆粒球白血病の治療に使用)、インプロスルファン及びピポスルファンアジリジン類例えばベンゾデパ、カルボクオン(carboquone)、メーチャーデパ及びウレデパ;エチレンイミン類とメチルメラミン類、例えばアルトレタミントリエチレンメラミントリエチレンホスホルアミドトリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロールメラミン;並びにナイトロジェンマスタード類、例えばクロラムブシル(慢性リンパ性白血病原発性マクログロブリン血症及び非ホジキンリンパ腫の治療に使用)、シクロホスファアミド(ホジキン病多発性骨髄腫神経芽細胞腫、乳癌、卵巣癌、肺癌、ウイリムス腫瘍及び横紋筋肉腫の治療に使用),エストラムスチンイフォスファミド、ノベムブリチン、プレニムスチン及びウラシルマスタード(原発性血小板増加症、非ホジキンリンパ腫、ホジキン病及び卵巣癌の治療に使用);並びにトリアジン類、例えばダカルバジン(軟組織肉腫の治療に使用)がある。

0042

同様に、本発明の化合物又は塩は、その外の代謝拮抗薬の化学療法剤、例えば限定されないが、葉酸類似体、例えばメトトリキサレート(急性リンパ性白血病絨毛癌菌状息肉腫、乳癌、頭頸部癌および骨原性肉腫の治療に使用)及びプテロプテリン;並びにプリン類似体、例えば急性顆粒球白血病、急性リンパ性白血病及び慢性顆粒球白血病の治療に使用されるメルカプトプリン及びチオグアニンと組み合わせると有益な効果があると期待できる。

0043

また、本発明の化合物又は塩は、天然産物ベースの化学療法剤、例えば、限定されないが、ニチニチソウ(vinca)アルカロイド類、例えばビンブラスチン(乳癌及び精巣癌の治療に使用)、ビンクリスチン及びビンデシンエピポフィトキシン類、例えばエトポシド及びテニポシド(両者は精巣癌及びカポジー肉腫を治療するのに有用である);抗生物質の化学療法剤、例えばダウノルビシンドキソルビシンエピルビシンマイトマイシン(胃癌頸部癌結腸癌、乳癌、膀胱癌及び膵臓癌の治療に使用)、ダクチノマイシンテモゾロミドプリカマイシンブレオマイシン(皮膚癌食道癌及び尿生殖器管路癌の治療に使用);並びに酵素の化学療法剤、例えばL-アスパラギナーゼと組み合わせると効力を発揮すると期待できる。

0044

さらに、本発明の化合物と塩は、白金配位錯体(シスプラチンなど);置換尿素類、例えばヒドロキシ尿素メチルヒドラジン誘導体、例えばプロカルバジン副腎皮質サプレッサント類、例えばミトタンアミノグルテチミド;並びにホルモン及びホルモン拮抗薬、例えば副腎皮質ステロイド類(例えばプレドニゾン)、プロゲスチン類(例えば、ヒドロキシプロゲステロンカプロレート)、エステロゲン類(例えば、ヂエチルスチルベストロール)、抗エストロゲン類、例えばタモキシフェンアンドロゲン類、例えばテストステロンプロピオネート及びアロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール)を組み合わせて使用すると有益な効果があると期待できる。

0045

最後であるが、本発明の化合物は、充実性腫瘍癌、又は白血病、例えば限定されないが急性骨髄性(非リンパ性)白血病を治療するためミトザントロン又はパクリタクセルと組み合わせて使用すると特に有効であると期待できる。

0046

上記方法は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗物質セルサイクル阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤生物学的応答調節剤抗ホルモン、抗新脈管形成剤、例えばMMP-2、MMP-9及びCOX‐2阻害剤、並びに抗アンドロゲン剤からなる群から選択される化学療法剤と組み合わせて実施できる。

0047

有用なCOX-II阻害剤としては、Vioxx(商標)、CELEBREX(商標)(alecoxib)、valdecoxib、paracoxib、rofecoxib及びCox 189がある。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤は、國際特許願公開第WO96/33172号(1996年10月24日付けで公開)、同第WO96/27583号(1996年3月7日付けで公開)、ヨーロッパ特許願第97304971.1号(1997年7月8日付けで出願)、同第99308617.2号(1999年10月29日付けで出願)、國際特許願公開第WO98/07697号(1998年2月26日付けで公開)、同第WO98/03516号(1998年1月29日付けで公開)、同第WO98/34918号(1998年8月13日付けで公開)、同第WO98/34915号(1998年8月13日付けで公開)、同第WO98/33768号(1998年8月6日付けで公開)、同第WO98/30566号(1998年7月16日付けで公開)、ヨーロッパ特許願公開第606,046号(1994年7月13日付けで公開)、同第931,788号(1999年7月28日付けで公開)、國際特許願公開第WO90/05719号(1990年5月31日付けで公開)、同第WO99/52910号(1999年10月21日付けで公開)、同第WO99/52889号(1999年10月21日付けで公開)、同第WO99/29667号(1999年6月17日付けで公開)、國際特許願第PCT/IB98/01113号(1998年7月21日付けで出願)、ヨーロッパ特許願第99302232.1号(1999年3月25日付けで出願)、英国特許願第9912961.1号(1999年6月3日付けで出願)、米国仮特許願第60/148,464号(1999年8月12日付けで出願)、米国特許第5,863,949号(1999年1月26日付けで発行)、米国特許第5,861,510号(1999年1月19日付けで発行)及びヨーロッパ特許願公開第780,386号(1997年6月25日付けで公開)に記載されている。なお、これらの特許文献は全体を本明細書に援用するものである。

0048

好ましいMMP-2とMMP-9の阻害剤は、MMP-1を阻害する活性をほとんど有していないか又は全く有していない阻害剤である。他のマトリックス-メタロプロテイナーゼ類(すなわち、MMP-1、MMP-3、MMP-4、MMP-5、MMP-6、MMP-7、MMP-8、MMP-10、MMP-11、MMP-12及びMMP-13)に比べて選択的にMMP-2及び/又はMMP-9を阻害する阻害剤がより好ましい。本発明で有用なMMP阻害剤のいくつかの例はAG-3340、RO 32-3555、RS 13-0830及び以下に列挙する化合物である。

0049

3-[[4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニル]-(1-ヒドロキシカルバモイル-シクロペンチル)-アミノ]-プロピオン酸;3-エキソ-3-[4-(4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ)-8-オキサ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボン酸ヒドロキシアミド;(2R,3R)1-[4-(2-クロロ-4-フルオロ-ベンジルオキシ)-ベンゼンスルホニル]-3-ヒドロキシ-3-メチル-ピペリジン-2-カルボン酸ヒドロキシアミド;4-[4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ]-テトラヒドロ-ピラン-4-カルボン酸ヒドロキシアミド;3-[[4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニル]-(1-ヒドロキシカルバモイル-シクロブチル)-アミノ]-プロピオン酸;4-[4-(4-クロロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ]-テトラヒドロ-ピラン-4-カルボン酸ヒドロキシアミド;(R)3-[4-(4-クロロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ]- テトラヒドロ-ピラン-3-カルボン酸ヒドロキシアミド;(2R,3R)1-[4-(4-フルオロ-2-メチル-ベンジルオキシ)-ベンゼンスルホニル]-3-ヒドロキシ-3-メチル-ピペリジン-2-カルボン酸ヒドロキシアミド;3-[[4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニル]-(1-ヒドロキシカルバモイル-1-メチル-エチル)-アミノ]-プロピオン酸;3-[[4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニル]-(4-ヒドロキシカルバモイル-テトラヒドロピラン-4-イル)-アミノ]-プロピオン酸;3-エキソ-3-[4-(4-(4-クロロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ)-8-オキサ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボン酸ヒドロキシアミド;3-エンド-3-[4-(4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ)-8-オキサ-ビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボン酸ヒドロキシアミド;及び(R)3-[4-(4-フルオロ-フェノキシ)-ベンゼンスルホニルアミノ]- テトラヒドロ-フラン-3-カルボン酸ヒドロキシアミド;並びにこれら化合物の医薬として許容できる塩及び溶媒和化合物

0050

他の抗新脈管形成剤も、他のCOX-II阻害剤と他のMMP阻害剤を含めて本発明に使用できる。

0051

また、式(I)で表される化合物は、EGFR(上皮増殖因子受容体)の応答を阻害できる薬剤などのシグナル伝達阻害剤、例えばEGFR抗体、EGF抗体及びEGFR阻害剤である分子;VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤;及びerbB2受容体に結合する有機分子又は抗体などのerbB2受容体阻害剤、例えばHERCEPTIN(登録商標)(Genentech Inc.、米国、カリフォルニア州サウスサンフランシスコ所在)と共に使用できる。EGFR阻害剤は、例えば、國際特許願公開第WO95/19970号(1995年7月27日付けで公開)、同第WO98/14451号(1998年4月9日付けで公開)、同第WO98/02434号(1998年1月22日付けで公開)及び米国特許第5,747,498号(1998年5月5日付けで発行)に記載されており、このような物質は、本明細書に記載されているようにして本発明に使用できる。

0052

EGFR阻害剤としては、限定されないが、モノクローナル抗体のC225と抗EGFR22Mab(米国ニューヨーク州ニューヨーク所在のImClonoe Systems Incorporated)、化合物のZD-1839(AstraZeneca)、BIBX-1382(Boehringer Ingel heim)、MDX-447(米国ニュージャージー州アナンデイル所在のMedarex Inc.)及びOLX-103(米国、ニュージャージー州ホワイトハウスステーション所在のMerck & Co.)、VRCTC-310(Ventech Research)及びEGF融合毒素(米国、マサチューセッツ州ホプキントンシ所在のSeragen Inc.)がある。

0053

これらの及び他のEGFR阻害剤は本発明で使用できる。

0054

VEGF阻害剤、例えばSU-5416、SU-11248、SU-6668(米国カリフォルニア州サウスサンフランシスコ所在のSugen Inc.)も、式(I)で表される化合物と組み合わせることができる。VEGF阻害剤は、例えば國際特許願公開第WO99/24440号(1999年5月20日付けで公開)、國際特許願第PCT/IB99/00797号(1999年5月3日付けで出願)、國際特許願公開第WO95/21613号(1995年8月17日付けで公開)、同第WO99/61422号(1999年12月2日付けで公開)、米国特許第5,834,504号(1998年11月10日付けで発行)、國際特許願公開第WO01/60814号、同第WO98/50356号(1998年11月12日付けで公開)、米国特許第5,883,113号(1999年3月16日付けで発行)、同第5,886,020号(1999年3月23日付けで発行)、同第5,792,783号(1998年8月11日付けで発行)、國際特許願公開第WO99/10349号(1999年3月4日付けで公開)、同第WO97/32856号(1997年9月12日付けで公開)、同第WO97/22596号(1997年6月26日付けで公開)、同第WO98/54093号(1998年12月3日付けで公開)、同第WO98/02438号(1998年1月22日付けで公開)、同第WO99/16755号(1999年4月8日付けで公開)及び同第WO98/02437号(1998年1月22日付けで公開)に記載されている。なお、これらの特許文献はすべて、全体を本明細書に援用するものである。本発明に有用ないくつかの特定のVEGF阻害剤の他の例は、IM862(米国ワシントン州カークランド所在のCytran Inc.);米国カリフォルニア州サウスサンフランシスコ所在のGenentech,Inc.の抗VEGFモノクローナル抗体;並びにアンギオザイム(angiozyme)すなわちRibozyme(米国コロラド州ボールダー所在)及びChiron(米国カリフォルニア州エマリービル所在)から入手できる合成リボザイムである。これらの及び他のVEGF阻害剤は、本明細書に記載されているようにして本発明に使用できる。

0055

さらに、GW-282974(Glaxo Wellcome plc)及びモノクローナル抗体のAR-209(米国テキサス州ザウッドランズ所在のAronex Pharmaceuticals Inc.)と2B-1(Chiron)などのErbB2受容体阻害剤、例えば國際特許願公開第WO98/02434号(1998年1月22日付けで公開)、同第WO99/35146号(1999年7月15日付けで公開)、同第WO99/35132号(1999年7月15日付けで公開)、同第WO98/02437号(1998年1月22日付けで公開)、同第WO97/13760号(1997年4月17日付けで公開)、同第WO95/19970号(1995年7月27日付けで公開)、米国特許第5,587,458号(1996年12月24日付けで発行)及び同第5,877,305号(1999年3月2日付けで発行)に記載されている化合物は、式(I)で表される化合物と組み合わせることができる。なお、これらの特許文献はすべて、全体を本明細書に援用するものである。本発明に有用なErbB2受容体阻害剤は、米国仮特許願第60/117,341号(1999年1月27日付けで出願)及び同第60/117,346号(1999年1月27日付けで出願)にも記載されている。なお、この両文献は全体を本明細書に援用するものである。上記國際特許願、米国特許及び米国仮特許願に記載されているerbB2受容体阻害剤の化合物と物質並びにerbB2受容体を阻害する他の化合物と物質は、本発明によって、式(I)で表される化合物と共に使用できる。

0056

また、式(I)で表される化合物は、限定されないが、抗腫瘍免疫応答を促進することができる薬剤、例えばCTLA4(細胞傷害性リンパ球抗原4)抗体類及びCTLA4をブロックできる他の薬剤;並びに他のファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、例えば米国特許第6,258,824 B1号の「Background」の章に引用された文献中に記載されているファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤などの抗増殖剤を含む癌を治療するのに有用な他の薬剤とともに使用できる。本発明で使用できる特異的なCTLA4抗体としては、米国仮特許願第60/113,647号(1998年12月23日付けで出願)(この出願は全体を本明細書に援用するものである)に記載の抗体があるが、他のCTLA4抗体も本発明に使用できる。

0057

上記方法は、放射線治療法と組み合わせて実施することもでき、放射線治療法と組み合わせる式(I)で表される化合物の量は上記疾患を治療するのに有効な量である。投与される放射線治療法のレベルは、本発明の好ましい実施態様の化合物と組み合わせて投与すると、平均以下の効力の線量(sub-efficacy dose)まで減らすことができる。

0058

放射線治療法を投与する方法は当該技術分野で公知あり、これらの方法は、本明細書に記載の組合わせ治療法で利用できる。この組合わせ治療法における本発明の化合物の投与は本明細書に記載されているようにして決定できる。

0059

本発明の別の側面は、異常なタンパク質キナーゼの活性が仲介する疾患を治療するのに有用な医薬品を製造する際の式I又はIIで表される化合物の使用に関する。一側面で、本発明の好ましい実施態様は異常なタンパク質キナーゼの活性が仲介する疾患を治療するのに有用な医薬品を製造する際の式I又はIIで表される化合物の使用に関する。

0060

用語「医薬として許容できる塩」又は「医薬として許容できるその塩」は、遊離塩基の生物学的有効性と特性を保持して、無機又は有機の酸との反応で得られる塩を意味し、その酸としては、塩酸臭化水素酸ヨウ化水素酸硫酸硝酸リン酸メタンスルホン酸エタンスルホン酸p-トルエンスルホン酸サリチル酸、酢酸、ベンゼンスルホン酸(ベシレート)、安息香酸ショウノウスルホン酸クエン酸フマル酸グルコン酸グルタミン酸イセチオン酸乳酸マレイン酸リンゴ酸マンデル酸粘液酸、pamoic acid、パントテン酸コハク酸酒石酸などがある。

0061

用語「医薬組成物は」は、1種もしくは2種以上の本明細書に記載の化合物又はその生理学的に許容できる塩並びに他の化学成分例えば生理学的に許容できる担体及び添加剤の混合物を意味する。医薬組成物の目的は、生体に化合物を投与しやすくすることである。

0062

用語「生理学的に許容できる担体」は、本明細書で使用する場合、生体に重大な刺激を起こさずかつ投与される化合物の生物活性と特性を阻害しない担体又は希釈剤を意味する。

0063

用語「添加剤」は、化合物をより投与しやすくするため医薬組成物に添加する不活性物質を意味する。添加剤の例としては、限定されないが、炭酸カルシウムリン酸カルシウム、各種の糖類とデンプンセルロース誘導体(結晶セルロースを含む)、ゼラチン植物油ポリエチレングリコール類、希釈剤、造粒剤滑沢剤結合剤崩壊剤などがある。

0064

用語「アルキル]は、直鎖、分枝鎖又は環状の基を含む飽和脂肪族炭化水素を意味する。このアルキル基は、好ましくは、1〜20個の炭素原子を有する(数字の範囲、例えば「1-20」が本明細書で述べられる場合はいつでも、その基は、この場合、アルキル基は、1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子など20個までの炭素原子を含んでいてもよいことを意味する)。より好ましいのは、1〜10個の炭素原子を有する中位の大きさのアルキルである。最も好ましいのは、1〜4個の炭素原子を有する低級アルキルである。そのアルキル基は置換されているか又は置換されていなくてもよい。置換されている場合、各置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリルアンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから個々に選択された好ましくは1個又は2個以上の基である。RとR’は、独立してH、アルキル又はアリールであり、そのアルキル又はアリールは、さらに、ハロゲン、(CH2)nN(R”)2、(CH2)nCO2R”、(CH2)nOR”、(CH2)nOC(O)R”、アルコキシカルボニルアリールオキシカルボニルアミノカルボニル、ヘテロ脂環式リング、アリール、アルコキシ、-OCZ3、アリールオキシ、C(O)NH2又はヘテロアリールで置換されてもよい。R”はH、アルキル又はアリールである。Nは0〜3である。

0065

用語「アルケニル」は、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖、分枝鎖又は環式鎖を含む、少なくとも一つの炭素-炭素二重結合を有する脂肪族炭化水素を意味する。アルケニル基は、好ましくは、2〜20個の炭素原子を有する(数字の範囲、例えば「2‐20」が本明細書で述べられる場合、その基、この場合、アルケニル基は、2個の炭素原子、3個の炭素原子など20個までの炭素原子を含んでいてもよいことを意味する)。より好ましいのは、2〜10個の炭素原子を有する中位の大きさのアルケニルである。最も好ましいのは、2〜6個の炭素原子を有する低級アルケニルである。そのアルケニル基は置換されているか又は置換されていなくてもよい。置換されている場合、各置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリル、アンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから個々に選択された好ましくは1個又は2個以上の基である。RとR’は本明細書で定義される。

0066

用語「アルキニル」は、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖、分枝鎖又は環式鎖を含む、少なくとも一つの炭素-炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素を意味する。アルキニル基は、好ましくは、2〜20個の炭素原子を有する(数字の範囲、例えば「2‐20」が本明細書で述べられる場合、その基、この場合、アルキニル基は、2個の炭素原子、3個の炭素原子など20個までの炭素原子を含んでいてもよいことを意味する)。より好ましいのは、2〜10個の炭素原子を有する中位の大きさのアルキニルである。最も好ましいのは、2〜6個の炭素原子を有する低級アルキニルである。そのアルキル基は置換されているか又は置換されていなくてもよい。置換されている場合、各置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリル、アンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから個々に選択された好ましくは1個又は2個以上の基である。RとR’は本明細書で定義される。

0067

「シクロアルキル」又は「脂環式」の基は、その1個又は2個のリングが完全な共役π電子系を有していない、すべて炭素の単環式リング又は縮合リング(すなわち炭素原子の隣接する対を共有するリング)の基を意味する。シクロアルキル基の例は、限定されないが、シクロプロパンシクロブタンシクロペンタンシクロペンテンシクロヘキサンアダマンタンシクロヘキサジエンシクロヘプタン及びシクロヘプタトリエンである。シクロアルキル基は置換されているか又は置換されていなくてもよい。置換されている場合、各置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリル、アンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから個々に選択された好ましくは1個又は2個以上の基である。RとR’は本明細書で定義される。

0068

「アリール」基は、完全な共役π電子系を有している、すべて炭素の単環式リング又は縮合リング多環式(すなわち炭素原子の隣接する対を共有するリング)の基を意味する。アリール基の例は、限定されないが、フェニル、ナフタレニル及びアントラニルである。アリール基は置換されているか又は置換されていなくてもよい。置換されている場合、各置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-OCZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリル、アンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから選択された好ましくは1個又は2個以上の基である。RとR’は本明細書で定義される。

0069

用語「ヘテロアリール」基は、本明細書で使用する場合、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される原子を1個又は2個以上、単一又は複数のリング中に有し、そしてさらに完全に共役したπ電子系を有する単環式リング又は縮合リング(すなわち隣接する原子の対を共有するリング)の基を意味する。ヘテロアリール基の例は、限定されないが、ピロール、フラン、チオフェンイミダゾールオキサゾールチアゾールピラゾール、ピリジン、ピリミジンキノリンイソキノリンプリン及びカルバゾールである。ヘテロアリール基は、置換されているか又は置換されていなくてもよい。置換されている場合、各置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリル、アンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから選択された好ましくは1個又は2個以上の基である(Zはハロゲンである)。RとR’は本明細書で定義される。

0070

「ヘテロ脂環リング」又は「ヘテロ脂環基」は、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される原子を1個又は2個以上、単一又は複数のリング中に有する単環式リング又は縮合リングの基を意味する。そのリングは1個又は2個以上の二重結合を有していてもよい。しかし、それらリングは完全な共役π電子系を有していなくてもよい。ヘテロ脂環リングは置換されているか又は置換されていなくてもよい。ヘテロ脂環リングは1個又は2個以上のオキソ基を含有していてもよい。置換されている場合、その単一又は複数の置換基は、ハロゲン、ヒドロキシ、-COR’、‐COOR’、OCOR’、‐CONRR’、-RNCOR’、-NRR’、-CN、-NO2、-CZ3、-SR’、-SOR’、-SO2R’、-SO2OR’、-SO2NRR’、チオカルボニル、-RNSO2R’、ペルフルオロアルキル、O-カルバミル、N-カルバミル、O-チオカルバミル、N-チオカルバミル、シリル、アンモニウム、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、シクロアルキル、ヘテロ脂環、ヘテロアリール及びアリールから選択された好ましくは1個又は2個以上の基である。RとR’は本明細書で定義される。

0071

Zはフッ素塩素臭素及びヨウ素からなる群から選択されるハロゲン基を意味する。

0072

「ヒドロキシ」基は-OH基を意味する。

0073

「アルコキシ」基は、本明細書で定義されるような-O-アルキル基と-O-シクロアルキル基の両者を意味する。

0074

「アルコキシカルボニル」は-C(O)-ORを意味する。

0075

「アミノカルボニル」は-C(O)-NRR’を意味する。

0076

「アリールオキシカルボニル」は-C(O)-Oアリールを意味する。

0077

「アリールオキシ」基は、本明細書で定義されているような-O-アリール基と‐O‐ヘテロアリール基の両者を意味する。

0078

「アリールアルキル」基は-アルキル-アリールを意味し、そのアルキルとアリールは本明細書で定義される。

0079

「アルキルアリール」基は-アリール-アルキルを意味し、そのアルキルとアリールは本明細書で定義される。

0080

アリールスルホニル」基は-SO2-アリールを意味する。

0081

アルキルスルホニル」基は-SO2-アルキルを意味する。

0082

ヘテロアリールオキシル」基は、本明細書で定義されるようなヘテロアリールを有するヘテロアリール-O-基を意味する。

0083

「ヘテロ脂環オキシ」基は、本明細書で定義されるようなヘテロ脂環基を有するヘテロ脂環-O-基を意味する。

0084

「カルボニル」基は-C(=O)-Rを意味する。

0085

アルデヒド」基は、Rが水素であるカルボニル基を意味する。

0086

「チオカルボニル」基は-C(=S)-R基を意味する。

0087

「トリハロメタンカルボニル」基はZ3C-C(O)-基を意味する。

0088

「C-カルボキシル」基は-C(O)O-R基を意味する。

0089

「O-カルボキシル」基はR-C(O)O-基を意味する。

0090

「カルボン酸」基は、Rが水素であるC-カルボキシル基を意味する。

0091

「ハロ」又は「ハロゲン」の基はフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。

0092

トリハロメチル」基は-CZ3基を意味する。

0093

「トリハロメタンスホニル」基はZ3CS(O)2基を意味する。

0094

「トリハロメタンスルホンアミド」基はZ3CS(O)2NR-基を意味する。

0095

スルフィニル」基は-S(O)-R基を意味する。

0096

スルホニル」基は-S(O)2R基を意味する。

0097

「S-スルホンアミド」基は-S(O)2NRR’基を意味する。

0098

「N-スルホンアミド」基は-NR-S(O)2R基を意味する。

0099

「O-カルバミル」基は‐OC(O)NRR’基を意味する。

0100

「N-カルバミル」基はROC(O)NR-基を意味する。

0101

「O-チオカルバミル」基は‐OC(S)NRR’基を意味する。

0102

「N-チオカルバミル」基はROC(S)NR’-基を意味する。

0103

「アミノ」基は、-NH2基又は-NRR’基を意味する。

0104

「C-アミド」基は‐C(O)NRR’基を意味する。

0105

「N-アミド」基はR’C(O)NR-基を意味する。

0106

「ニトロ」基は-NO2基を意味する。

0107

「シアノ」基は-CN基を意味する。

0108

「シリル」基は-Si(R)3基を意味する。

0109

ホスホニル」基は-P(=O)(OR)2基を意味する。

0110

アミノアルキル」基は-アルキルNRR’基を意味する。

0111

アルキルアミノアルキル」基は-アルキル-NR-アルキル基を意味する。

0112

ジアルキルアミノアルキル」基は-アルキル-N-(アルキル)2基を意味する。

0113

「ペルフルオロアルキル]基は、すべての水素原子フッ素原子で置換されているアルキル基を意味する。

0114

R1-R12、X、R、R’及びR”は本明細書で定義される。

0115

同じ分子式を有するが、その原子の結合の性質と配列又はその原子の空間における配置が異なる化合物は、「異性体」と呼称される。それら原子の空間における配置が異なる異性体は「立体異性体」と呼称される。

0116

互いに鏡像でない立体異性体は「ジアステレオマー」と呼称され、そして互いに重なり合わない鏡像の立体異性体は「エナンチオマー」と呼称される。例えば、化合物が不斉中心を有している場合、その中心は4種の異なる基に結合するので、1対のエナンチオマーが可能である。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配置特徴付けることができ、かつカーンとプレローグのR-とS-の配列規則よって又はその分子が偏光面を回転する方式によって記述されて右旋性又は左旋性(すなわち、それぞれ(+)又は(‐)の異性体として)と呼称される。キラル化合物が、個々のエナンチオマー又はその混合物として存在しうる。エナンチオマーを同じ比率で含有する混合物を「ラセミ混合物」と称する。

0117

本発明の化合物は、1個又は2個以上の不斉中心を有していてもよく、したがって、かような化合物は、個々の(R)-又は(S)-の立体異性体として又はその混合物として製造することができる。特に断らない限り、本明細書又は特許請求の範囲における特定の化合物の説明又は命名には、個々のエナンチオマー及びその混合物、ラセミ混合物なども含まれているものとする。立体化学測定方法及び立体異性体の分離方法は当該技術分野では公知である(J.March,「Advanced Organic Chemistry」第4版、John Wiley and Sons,New York, 1992の第4章の考察を参照)。

0118

式I又はIIで表される化合物は、互変異性及び構造異性現象を示すことがある。例えば、本明細書に記載されている化合物は、分子中の二重結合の回りにE立体配置又はZ立体配置を取ることができる。本発明は、RTK、CTK及び/又はSTKを調節する性能を有しかつどのような互変異性又は構造異性の形態にも限定されない互変異性形又は構造異性形及びその混合物を含んでいる。

0119

「医薬組成物」は、本明細書に記載されている1種もしくは2種以上の化合物又はその生理学的に/医薬として許容できる塩もしくはプロドラッグと、他の化学成分、例えば生理学的に/医薬として許容できる担体及び添加剤との混合物を意味する。医薬組成物の目的は、化合物を生物体に投与しやすくすることである。

0120

式I又はIIで表される化合物はプロドラッグとしても作用できる。「プロドラッグ」は、生体内で親の医薬に変換する薬剤を意味する。プロドラッグは、場合によっては、親の医薬より投与しやすいから有用であることが多い。プロドラッグは例えば経口投与によって生物学的に有効であるが親の医薬はそうでないことがある。また、医薬組成物中のプロドラッグは、親医薬より溶解性が改良されている。プロドラッグの例は、限定されないが、水溶性であることが流動するのに有害な細胞膜を透過しやすいようにエステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、次いで水溶性であることが有利である細胞内に入ると、代謝によって加水分解されて活性体カルボンになる本発明の化合物である。

0121

プロドラッグのその外の例は、例えば短いポリペプチドであり、限定されないが、末端のアミノ基を通じて本発明の化合物のカルボキシル基に結合された2〜10個のアミノ酸ポリペプチドがあり、このポリペプチドは生体内で加水分解されるか又は代謝されて活性分子を放出する。式I又はIIで表される化合物のプロドラッグは本発明の範囲内に入っている。

0122

さらに、式I又はIIで表される化合物は、ヒトなどの生物の身体内で酵素によって加水分解されて、プロテインキナーゼ類の活性を調節できる代謝物を生成することを目的としている。かような代謝物は、本発明の範囲内に入っている。

0123

用語「生理学的に/医薬として許容できる担体」は、本明細書で使用する場合、生体に重大な刺激を起こさずかつ投与された化合物の生物活性と特性を阻害しない担体又は希釈剤を意味する。

0124

「医薬として許容できる添加剤」は、医薬組成物に加えて化合物を一層投与し易くする不活性の物質を意味する。添加剤の例としては、限定されないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、各種の糖類と各種のデンプン、セルロースの誘導体、ゼラチン、植物油及びポリエチレングリコール類がある。

0125

用語「医薬として許容できる塩」は、本明細書で使用する場合、親の化合物の生物学的有効性と特性を保持する塩を意味する。かような塩としては以下のものがある。
(1)親化合物の遊離塩基と、無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸など、又は有機酸、例えば酢酸、シュウ酸、(D)もしくは(L)のリンゴ酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、酒石酸、コハク酸もしくはマロン酸などとの反応で得られる酸付加塩;又は
(2) 親化合物に存在している酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオンアルカリ土類金属イオンもしくはアルミニウムイオンによって置換されるか;又は有機塩基、例えばエタノールアミンジエタノールアミントリエタノールアミントロメタミンN-メチルグルカミンなどと配位結合するとき生成する塩。

0126

「PK」は、受容体タンパク質のチロシンキナーゼ(RTK類)、非受容体もしくは「細胞」のチロシンキナーゼ(CTK類)及びセリン-トレオニンキナーゼ(STK類)を意味する。

0127

「方法」は、限定されないが、化学、医薬、生物学、生化学、および医学の技術分野の従業者に知られているか又はこれら従業者が公知の方法、手段、技術及び手順から容易に開発する方法、手段、技術及び手順を含む、与えられた業務を達成するための方法、手段、技術及び手順を意味する。

0128

「調節」又は「調節する」は、RTK、CTK及びSTKの触媒活性を変えることを意味する。特に、「調節する」は、RTK、CTK又はSTKが暴露される化合物もしくは塩の濃度によって、RTK、CTK及びSTKの触媒活性を活性化すること、好ましくはRTK、CTK及びSTKの触媒活性を活性化もしくは阻害すること、又はより好ましくはRTK、CTK及びSTKの触媒活性を阻害することを意味する。

0129

「触媒活性」は、RTK及び/又はCTKの直接のもしくは間接的な作用下でのチロシンのリン酸化速度及び/又はSTKの直接のもしくは間接的な作用下でのセリンとトレオニンのリン酸化速度を意味する。

0130

「接触する」は、本発明の化合物が、ターゲットのPK自体と相互に作用して直接に又はPKの触媒活性が依存している他の分子と相互に作用して間接的に、PKの触媒活性に作用できる状態に、本発明の化合物とターゲットのPKをすることを意味する。かような「接触する」は、「生体外」ですなわち試験管内、ペトリ皿内などで達成できる。試験管内での接触は、対象の化合物とPKだけがかかわっているか又は全細胞がかかわっていてもよい。細胞は、細胞培養皿内に保持又は増殖させ、その環境中で化合物と接触させてもよい。この場合、特定の化合物がPK関連障害に作用する性能、すなわちその化合物の下記定義のIC50は、その化合物をより複雑な生物に生体内で使用する試みをする前に測定できる。生体外の細胞に対してPKを化合物と接触させる多数の方法があり当業者にはよく知られており、限定されないが、細胞に直接顕微注射する方法及び多くの膜貫通キャリアー法がある。

0131

「生体外」は、限定されないが、例えば試験管内又は培養培地内などの人工の環境内で実施する操作を意味する。

0132

「生体内」は、限定されないが、例えばマウスラット又はウサギなどの生きている生物内で実施する操作を意味する。

0133

「PK関連障害」、「PK誘導障害」及び「異常PK活性」はすべて、PK(その具体例はRTK、CTK又はSTKである)の触媒活性が不適切であり、すなわち低いか又はより一般的であるが過剰であることを特徴とする症状を意味する。不適切な触媒活性は、(1)正常にPKを発現しない細胞内でのPKの発現、(2)不要な細胞の増殖、分化及び/又は成長をもたらすPKの増大した発現、又は(3)細胞の増殖、分化及び/又は成長の望ましくない低下をもたらす低下したPKの発現が原因で起こりうる。PKの過剰活性は、特定のPKをコードする遺伝子の増幅、又は細胞の増殖、分化及び/又は成長の障害と関連するレベルのPK活性の生成(すなわち、PKのレベルが増大すると、細胞傷害の1種又は2種以上の症状の重篤度が増大する)を意味する。低い活性は、勿論、PK活性のレベルが低下すると、細胞の障害の1種又は2種以上の症状の重篤度が増大する逆の場合を意味する。

0134

「治療」、「治療する」及び「処置」は、PKが仲介する細胞の障害及び/又はこれに付随する症状を改善又は除く方法を意味する。特に癌については、これら用語は、単に、癌に冒されている個体の平均余命を増大させるか又はその疾患の1種又は2種以上の症状を軽減させることを意味する。

0135

「生物体」は、少なくとも一つの細胞を含有する生きている実体を意味する。生きている生物体は、例えば、単一の真核細胞のように単純なものであることもあり又はヒトを含む哺乳類のように複雑なものもある。

0136

「治療上有効な量」は、治療される障害の1種又は2種以上の症状を、ある程度軽減する、化合物の投与量を意味する。癌を治療する場合の治療上有効な量は、以下の作用:
(1)腫瘍の大きさを小さくする、
(2)腫瘍の転移を阻害する(すなわち、ある程度遅らせる、好ましくは停止させる)、
(3)腫瘍の増殖をある程度阻害する(すなわち、ある程度遅らせる、好ましくは停止させる)及び/又は
(4)癌に付随する1種又は2種以上の症状を、ある程度軽減する(又は好ましくは除く)
を有する量を意味する。

0137

監視する」は、化合物が特定のPKを発現する細胞と接触することによる作用を観察又は検出することを意味する。観察又は検出される作用は、PKの触媒活性における細胞表現型の変化又はPKと天然結合相手相互作用の変化である。かような作用を観察又は検出する方法は当該技術分野でよく知られている。

0138

上記作用は、本発明の最後の側面において、細胞表現型の変化もしくは変化の欠如、プロテインキナーゼの触媒活性の変化もしくは変化の欠如、又はプロテインキナーゼと天然の結合相手の相互作用の変化もしくは変化の欠如から選択される。

0139

「細胞表現型」は、細胞もしくは組織外見又は細胞もしくは組織の生物学的機能を意味する。細胞表現型の例は、限定されないが、細胞の大きさ、細胞の成長、細胞の増殖、細胞の分化、細胞の生存アポトーシス及び栄養の摂取と利用である。かような表現型の特性は当該技術分野で公知の方法で測定できる。

0140

「天然の結合相手」は、細胞内で特定のPKと結合するポリペプチドを意味する。天然の結合相手は、PKが仲介するシグナル伝達工程でシグナル伝搬する役割を演じる。天然の結合相手とPKの相互作用の変化は、PK/天然の結合相手のコンプレックスの濃度の増加又は減少として現われ、その結果、PKのシグナル伝達を仲介する性能の変化を観察できるようになる。

0141

適応症
触媒活性を本発明の化合物で調節されるPKとしては、2種類のプロテインチロシンキナーゼすなわち受容体チロシンキナーゼ(RTK)と細胞チロシンキナーゼ(CTK)、及びセリン-トレオニンキナーゼ(STK)がある。RTKが仲介するシグナル伝達が、特異的増殖因子(リガンド)との細胞外での相互作用で始まり、これに続いて受容体の二量体化固有のプロテインチロシンキナーゼの活性の一過性刺激及びリン酸化反応が起こる。その結果、細胞内シグナル伝達分子に対する結合部位創生され、適切な細胞応答(例えば、細胞分裂、細胞外の微小環境に対する代謝作用など)をしやすくする細胞質のシグナル伝達分子のスペクトルとコンプレックスを形成する(Schlessinger and Ullrich Neuron 9:303-391 1992参照)。

0142

増殖因子受容体上のチロシンリン酸化部位は、シグナル伝達分子のSH2(src相同)ドメインに対する高アフィニティーの結合部位として機能することが分かっている(Fantl et al.,Cell 69:413-423 1992;Songyang et al.,Mol.Cell.Biol. 14:2777-2785 1994;Songyang et al.,Cell 72:767-778 1993及びKoch et al.,Science 252:668-678 1991)。RTKと会合するいくつもの細胞内基質タンパク質が同定されている。これらは、二つの基本的グループ:(1)触媒ドメインを有する基質及び(2)かようなドメインを欠いているが、アダプターとして作用して触媒として活性の分子と会合する基質に分類することができる(Songyang et al.,Cell 72:767-778 1993)。受容体とそれら気質のSH2ドメインとの相互作用の特異性は、リン酸化されたチロシン残基の直近アミノ酸残基によって決定される。SH2ドメインと、特定の受容体上のホスホチロシン残基の近くのアミノ酸配列との間の結合アフィニティーの差は、それら基質のリン酸化の状態の差と一致している(Songyang et al.,Cell 72:767-778 1993)。これらの観察結果は、各RTKの機能が、その発現パターンやリガンドの有効性のみならず、特定の受容体で活性化される下流のシグナル伝達経路のアレイによって決定されることを示唆している。したがって、リン酸化反応は、分化因子受容体のみならず特異的な増殖因子受容体が採用するシグナル伝達経路の選択性を決定する重要な制御ステップを提供する。

0143

主として細胞質ゾルのキナーゼであるSTKは、しばしば、PTKの事象に対するダウンライン(down‐line)応答として、細胞内部の生化学反応に作用する。STKは、DNAの合成を開始するシグナル伝達工程と次の細胞の増殖をもたらす有糸分裂に関与している。

0144

したがって、PKのシグナル伝達によって、他の応答中に、細胞の増殖、分化、成長及び代謝が起こる。異常な細胞増殖によって、癌、肉腫、グリア芽細胞腫及び血管腫などの新形成;白血病、乾癬、動脈硬化症関節炎及び糖尿病性網膜症などの障害;並びに制御されていない新脈管形成及び/又は新脈管形成に関連する他の障害の発生を含む広範囲の障害と疾患がをもたらされる。

0145

本発明を実施するために、本発明の化合物がPKを阻害する機構を正確に理解する必要はない。しかし、特定の機構又は理論にとらわれるべきではないが、本発明の化合物はPKの触媒領域のアミノ酸と相互に作用すると考えられる。本明細書に開示されている化合物は、PKとの相互作用によって生体内での治療効果を示すだけではなく、PKの生体外での検定法に利用できる。

0146

さらに、本発明の化合物は、限定されないが、癌、カポジー肉腫を含む肉腫、赤芽球腫、グリア芽細胞腫、骨髄腫、星状細胞腫、黒色腫及び筋芽細胞腫を含む多種類の充実性腫瘍の治療方法を提供する。白血病などの非充実性腫瘍の治療又は予防も本発明は目的としている。適応症としては、限定されないが、脳癌、膀胱癌、卵巣癌、胃癌、膵臓癌、結腸癌、血液癌、肺癌及び骨癌がある。

0147

本明細書に記載の化合物が、予防、治療および研究をおこなうのに有用である不適正なPK活性に関連するタイプの障害のさらなる例は、限定されないが、細胞増殖障害線維症性障害及び代謝障害である。

0148

本発明によって、予防し、治療し又はさらに研究することができる細胞増殖障害としては、癌、血管増殖障害及び血管間膜細胞増殖障害がある。

0149

血管増殖障害は、異常な脈管形成(vasculogenesis)(血管の形成)及び新脈管形成(angiogenesis)(血管の広がり)に関連する障害を意味する。脈管形成と新脈管形成は、の発生、黄体の生成、創傷治癒及び器官再生などの各種の正常な生理的プロセスにおいて重要な役割を演じているが、一方、腫瘍を生存し続けさせるために必要な新しい毛細血管を生成させて癌を成長させるときにも重要な役割を演じている。血管増殖障害の他の例としては、新しい毛細血管が関節に侵入して軟骨を破壊する関節炎及び網膜中の新しい毛細血管が硝子体に侵入し出血して失明を起こす糖尿病性網膜症のような眼の疾患がある。

0150

構造が類似している二つのRTKすなわちfms様チロシン1(flt-1)受容体(Shibuya et al.,Oncogene, 5: 519- 524, 1990;De Vries et al.,Science,255:989‐991,1992)及びVEGF-R2としても知られているKDR/FLK-1受容体が、高いアフィニティーでVEGFと結合することが確認されている。血管内皮増殖因子(VEGF)は、生体外で内皮細胞の増殖を促進する活性を有する内皮細胞に特異的なマイトジェンであると報告されている(Ferrara & Henzel, Biochem. Biophys.Res.Comm.,161:851-858,1989;Vaisman et al., J.Biol.Chem.,265: 19461-19566,1990)。米国特許願第08/193,829号、同第o8/038,596号及び同第07/975,750号に記載されている情報は、VEGFが、内皮細胞の増殖を引き起こしているだけでなく、正常な脈管形成と病的な新脈管形成の重要な調節因子であるということを強く示唆している(一般に、Klagsburn & Soker,Current Biology,3(10)699-702,1993;Houck et al.,J.Biol.Chem.,267:26031-26037,1992参照)。

0151

正常な脈管形成と新脈管形成は、胚の発生、創傷の治癒、器官の再生、及び排卵中の黄体における卵胞の発生や妊娠後胎盤の成長などの女性妊娠プロセスなどの各種の生理学的プロセスにおいて重要な役割を演じている(Folkman & Shing,J.Biological Chem.,267(16):10931-34,1992)。増殖するため脈管形成に依存している悪性の充実性腫瘍のみならず糖尿病などの疾患に付随して、制御されていない脈管形成及び/又は新脈管新生が起こっている(Klagsburn & Soker,Current Biology,3(10):699-702,1993;Folkham,J.Natl.Cancer Inst.,82:4-6,1991;Weidner et al.,New Engl.J.Med.,324:1-5,1991)。

0152

脈管形成中及び新脈管形成中に内皮細胞が増殖及び移動している際のVEGFのさきに推測された役割は、これらプロセスにおけるKDR/FLK-1受容体に対する重要な役割を示している。悪性腫瘍の増殖のみならず真性糖尿病(Folkman,198,in XIth Congres of Thrombosis and Haemostasis(Verstraeta et al.,eds.),pp.583-596,Leuven University Press,Leuven)及び関節炎などの疾患は制御されていない新脈管形成から起こることがある(例えば、Folkman, ,New Engl.J.Med.,285:1182-1186,1971参照)。VEGFが特異的に結合する受容体は、脈管形成及び/又は新脈管形成並びにかようなプロセスによって起こる異常な細胞増殖を伴う各種重篤な疾患を制御及び調節するための重要かつ強力な治療ターゲットである(Plowman et al.,DN&P,7(6):334-339,1994)。さらに具体的に述べると、新脈管形成におけるKDR/FK-1受容体の役割は高度に特異的なので、この受容体は、制御されていない血管の形成を伴う癌などの疾患の治療法の優れたターゲットになる。

0153

したがって、本発明は、KDR/FL-1の受容体の触媒活性に作用して、KDR/FLK-1で伝達されるシグナルを阻害することによって、脈管形成及び/又は新脈管形成を制御、調節及び/又は阻害する化合物を提供する。したがって、本発明は、限定されないが、グリア芽細胞腫、黒色腫及びカポジー肉腫並びに卵巣乳房前立腺膵臓結腸及び類表皮の癌を含む多種類の充実性腫瘍を治療する治療法を提供する。さらに、KDR/FLK-1が仲介するシグナル伝達経路を阻害する化合物の投与を、血管腫、再狭窄及び糖尿病性網膜症を治療するのに利用できることも、データが示唆している。

0154

さらに本発明は、flt-1受容体を含む経路を含む他の受容体が仲介する経路による脈管形成及び新脈管形成の阻害に関する。

0155

受容体チロシンキナーゼが仲介するシグナル伝達は、特異的増殖因子(リガンド)との細胞外相互作用によって開始され、これに受容体の二量体化、固有のプロテインチロシンキナーゼ活性の一過性刺激及び自己リン酸化反応が続く。これによって、適正な細胞応答、例えば細胞分裂及び細胞外微小環境に対する代謝作用をしやすくする細胞質シグナル伝達分子のスペクトルとコンプレックスを形成する細胞内シグナル伝達分子に対する結合部位が作製される(Schlessinger and Ullrich,Neuron,9:1-20,1992参照)。

0156

KDR/FLK-1の細胞内領域と、PDGF-β受容体(相同性50.3%)及び/又は類縁のflt-I受容体との相同性が高いことは、シグナル伝達経路のオーバーラップが誘発されることを示している。例えば、PDGF-β受容体に対しては、srcファミリーのメンバー(Twamley et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,90;7696-7700,1993)のホスファチジルイノシトール-3’-キナーゼ(Hu et al.,Mol.Cell.Biol., 12: 981- 990,1992)、ホスホリパーゼcγ(Kashishian and Cooper, Mol.Cell. Biol., 4: 49- 51,1993)、ras-GTPアーゼ活性化タンパク質((Kashishian et al.,EMBO J.,11:1373-1382,1992)、PTP-ID/syp(Kazlauskas et al., Proc.Natl.Acad. Sci. USA,10 90:6939-6943,1993)、Grb2(Arvidsson et al., Mol.Cell. Biol.,14:6715- 6726,1994)及びアダプター分子ShcとNck(Nishimura et al., Mol.Cell. Biol., 13:6889-6896,1993)が、異なる自己リン酸化部位を含む領域に結合することが分かっている(一般に、Claesson-Welsh,Prog.Growth Factor Res.,5:37-54,1994を参照)。したがって、KDR/FLK-1によって活性化されるシグナル伝達経路としては、ras経路(Rozakis et al.,Nature,360:689-692,1992)、PI-3'-キナーゼ経路、src仲介経路及びPIcγ仲介経路がある。これら経路は各々、内皮細胞におけるKDR/FLK-1の新脈管形成及び/又は脈管形成の作用において非常に重要な役割を果たすことができる。その結果、本発明のさらに別の側面は、かようなプロセスがこれらの経路によって制御されるとき新脈管形成及び脈管形成を調節するための本明細書に記載の有機化合物の使用に関する。

0157

逆にいえば、再狭窄などの血管の縮小収縮又は閉鎖に関連する障害も関与しており、本発明の方法で治療又は予防できる。

0158

線維症の障害は、細胞外マトリックスの異常な生成を意味する。線維症の障害の例としては、肝硬変、血管間膜細胞増殖障害及び肺線維症がある。肝硬変は、細胞外マトリックス成分が増大して肝臓瘢痕が生成するにいたることが特徴である。細胞外マトリックスが増大して肝臓瘢痕が生成することは、肝炎などのウイルス感染症によって起こることもある。脂肪細胞が肝硬変で重要な役割を演じているようである。関与している他の線維症障害としてはアテローム性動脈硬化症がある。肺線維症は、放射線治療又は化学療法剤による治療で起こることがある。

0159

血管間膜細胞増殖障害は、血管間膜細胞の異常な増殖によって起こる障害を意味する。血管間膜細胞増殖障害としては、血栓性微小血管障害症候群移植体拒絶及び糸球体症などの障害のみならず、糸球体腎炎糖尿病性腎障害及び悪性腎硬化症などの各種ヒトの腎臓疾患がある。RTK PDGFRは血管間膜細胞増殖の維持に関与している(Floege et al.,Kidney International, 43 : 47S- 54S, 1993)。

0160

多くの癌は、細胞増殖障害であり、先に述べたように、PKは細胞増殖障害に関与している。したがって、例えば、RTKファミリーのメンバーなどのPK類 が癌の発生に関与しているとしても驚くに当たらない。これらの受容体のいくつか、例えば、EGFR(Tuzi et al.,Br.J.Cancer,63:227-233,1991;Torp et al.,APMIS,100:713-719,1992)、HER2/neu(Slamon etal.,Science,244:707-712, 1989)及びPDGFR-R(Kumabe et al.,Oncogene,7:627-633,1992は、多くの腫瘍内で過剰発現されるか及び/又はオートクリンループ(autocrine loop)によって持続的に活性化される。実際に、大部分の通常の重篤な癌において、これらの受容体は過剰発現し(Akbasak and Suner-Akbasak et al., J.Neuro. Sci.,111: 119-133,1992;Dickson et al.,Cancer Treatment Res.,61:249-273,1992;Korc et al.,J.Clin.Invest.,90:1352-1360,1992)そしてオートクリンループ(Lee and Donoghue,J.Cell.Biol.,118:1057-1070,1992;Korc et al.の前掲の文献;Suner -Akbasak et al.の前掲の文献)が実証されている。例えば、EGFRは、扁平上皮細胞癌、星状細胞腫、グリア芽細胞腫、頭頸部癌、肺癌及び膀胱癌に関与している。HER2は、乳房、卵巣、、肺、膵臓及び膀胱の癌に関与している。PDGFRは、肺癌、卵巣癌及び前立腺癌のみならずグリア芽細胞腫と黒色腫に関与している。また、RTK c-metは悪性腫瘍の生成に関与している。例えば、c-metは、癌の中でもとりわけ、結腸直腸癌、甲状腺癌、膵臓癌、胃癌及び肝細胞癌並びにリンパ腫に関与している。さらに、c-metは白血病に関与している。また、c-met遺伝子の過剰発現は、ホジキン病やバーキット病の患者に検出されている。

0161

IGF-IRは、栄養補給II型糖尿病に関与していることに加えて、数種類の癌にも関与している。例えば、IGF-IRは、数種類の腫瘍、例えばヒトの乳癌細胞(Arteaga et al.,J.Clin.Invest.,84:1418-1423,1989)及び小肺腫瘍細胞(Macauley et al.,Cancer Res.,50:2511-2517,1990)に対するオートクリン増殖スティミュレーター(autocrine growth stimulator)として関与している。さらに、IGF-Iは、神経系の正常な増殖と分化に完全に関与しながら、ヒトの神経膠腫のオートクリンスティミュレーターでもあるようである(Sandberg-Nordqvist et al.,Cancer Res.,53:2475-2478,1993)。IGF-IRとそのリガンドの細胞増殖における重要性は、培養中の多くの細胞型(線維芽細胞、内皮細胞、平滑筋細胞、T−リンパ球骨髄細胞軟骨細胞及び骨芽細胞(骨髄幹細胞))がIGF-Iによって刺激されて増殖するという事実によってさらに支持されている(Goldring and Goldring,Eukaryotic Gene Expression,1:301 -326,1991)。BasergaとCoppolaは、IGF-IRが形質転換の機構において中心的な役割を演じ、それ自体、広いスペクトルのヒトの悪性腫瘍に対して治療介入するための好ましいターゲットになりうることを示唆している(Baserga,Cancer Res.,55:249-252,1995;Baserga,Cell,79:927-930,1994;Coppola et al.,Mol.Cell.Biol.,14: 4588- 4595, 1994)。

0162

STKは、特に乳癌を含む多種類の癌に関与している(Cance et al.,Int.J. Cancer,54:571-577,1993)。

0163

異常なPKの活性と疾患との関連は癌に限らない。例えば、PTKは、乾癬、真性糖尿病、子宮内膜症、新脈管形成、じゅく状斑の発生、アルツハイマー病、再狭窄、フォンヒッペル-リンダウ病、上皮過剰増殖神経変性病加齢黄斑変性及び血管腫に関与している。例えば、EGFRは角膜真皮の創傷が治癒するときに認められている。インスリン-R及びIGF-1Rの欠乏は、II型真性糖尿病に認められている。特異的RTKとそれらの治療適応症とのより完全な相関関係は、Plowman et al.,DN&P,7:334-339,1994に記載されている。

0164

先に述べたように、RTKのみならず、限定されないがsrc、abl、fps、yes、fyn、lyn、lck、blk、hck、fgr及びyrk(Bolen et al.,FASEB J.,6:3403-3409,1992に総説されている)を含むCTKは、増殖と代謝のシグナル伝達経路に関与しているので、本発明が目的とする多くのRTK仲介障害に関与していると考えられかつ分かっている。例えば、変異したsrc(v-src)は、鶏中の癌タンパク質(pp60v-src)であることが分かっている。さらに、その細胞ホモログの癌原遺伝子のpp60c-srcが多くの受容体の癌シグナルを伝達する。腫瘍中でEGFR又はHER2/neuが過剰発現すると、pp60c-srcの恒常的な活性化が起こり、これは悪性細胞の特徴であるが正常な細胞にはない。一方、c-src発現不全のマウスは、骨粗しょう症の表現型を示し、これは、c-srcが破骨細胞の機能に必ず参画して類縁疾患に関与している可能性があることを示している。

0165

同様に、Zap70が、自己免疫障害に関連するT細胞のシグナル伝達に関与ししている。

0166

STKは、炎症、自己免疫疾患、免疫応答並びに再狭窄、線維症、乾癬、骨間接症およびリウマチ様関節炎などの過剰増殖障害に関与している。

0167

PKは、胚子着床にも関与している。したがって、本発明の化合物は、このような胚子の着床を妨げる有効な方法を提供できるので、受胎調節剤として有用である。本発明の化合物を使って治療又は予防できる追加の障害は、自己免疫疾患などの免疫疾患AIDS、及びアテローム性動脈硬化症などの心臓血管障害である。

0168

最後になるが、RTKとCTKの両者は、現在、高度免疫疾患に関与しているのではないかと疑われている。

0169

提供した化合物とデータが本発明の範囲を限定すると、決してみなしてはならない。

0170

医薬組成物と使用
本発明の化合物もしくははその生理学的に許容できる塩は、それ自体ヒトの患者に投与することができ又は上記物質が適切な担体もしくは1種もしくは2種以上の添加剤と混合されている医薬組成物で投与できる。医薬の配合法と投与法は、米国ペンシルベニアイーストン所在のMack Publishiing Co.発行の最新版「Remingtons Pharmaceutical Sciences」に記載されている。

0171

投与経路
適切な投与経路としては、限定されないが、経口、口内、直腸内、粘膜経由もしくは腸内投与、又は筋肉内、表皮内(epicutaneous)、非経口、皮下、経皮内、くも膜下、直接脳室内静脈内、硝子体内腹腔内、鼻腔内、筋肉内、硬膜内呼吸器内(intrarespiratory)、経鼻吸入又は眼内の注射がある。好ましい投与経路は経口及び非経口の経路である。

0172

あるいは、化合物を、全身ではなくて局所に投与することができる。例えばしばしばデポー剤又は徐放剤の形態で、化合物を充実性腫瘍に直接注射することによって投与できる。

0173

さらに、医薬を、標的指向医薬デリバリー(送達)システム、例えば、腫瘍特異的抗体をコートされたリポソームに入れて投与できる。このリポソームは標的に向かって進み、腫瘍によって選択的に吸収される。

0174

組成物/配合
本発明の医薬組成物は、当該技術分野で周知の方法、例えば通常の混合、溶解、造粒糖衣剤製造、研和乳化カプセル充填エントラッピング(entrapping)、凍結乾燥法又は噴霧乾燥法によって製造できる。

0175

本発明の方法に使用する医薬組成物は、どの薬剤学の方法でも製造できるが、すべての方法が、1種又は2種以上の必要成分を構成している有効成分を、担体と混合するステップを含んでいる。特に本発明で使用する医薬組成物は、活性化合物を医薬として使用できる製剤に加工しやすくする添加剤と補助剤を含む、1種又は2種以上の生理学的に許容できる担体を使って、通常の方法で配合できる。適正な配合は選択された投与経路によって決まる。

0177

注射用に、本発明の化合物は、水溶液に、好ましくは生理学的に共存できる緩衝液(低濃度界面活性剤もしくは補助溶剤を含有しているか又は含有していない)又は生理食塩水の緩衝液に配合できる。経粘膜投与用には、浸透すべきバリアーに適した浸透剤を配合に使用する。このような浸透剤は当該技術分野で広く知られている。

0178

経口投与用には、本発明の化合物は、その活性化合物を、当該技術分野で周知の医薬として許容できる担体と混合することによって配合できる。かような担体は、患者が経口摂取できるように、本発明の化合物を、錠剤、丸剤、ロゼンジ剤、糖衣剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして配合できる。経口用医薬製剤は、固体の添加剤を使用し、生成した混合物を任意に粉砕し、次いで、必要に応じて他の適切な補助剤を添加した後に、その顆粒混合物を加工して錠剤又は糖衣剤のコアを得ることによって製造できる。有用な添加剤は、特に、乳糖スクロースマンニトール又はソルビトールなどを含む糖類などの充填剤;例えばトウモロコシデンプン小麦デンプン米デンプン及びバレイショデンプンなどのセルロース製剤;並びにゼラチン、トガンガムメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースカルボキシメチルセルロースナトリウム及び/又はポリビニルピロリドン(PVP)などの他の物質である。必要に応じて、架橋されたポリビニルピロリドン、寒天、又はアルギン酸などの崩壊剤を添加してもよい。アルギン酸ナトリウムなどの塩も使用できる。

0179

糖衣剤のコアには適切なコーティングをつける。この目的のため、任意に、アラビアガムタルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲルポリエチレングリコール及び/又は二酸化チタンラッカー溶液及び適切な有機の溶媒もしくは溶媒混合物を含有していてもよい糖の濃溶液を使用できる。活性化合物の投与量の異なる組合わせを識別し又は特徴付けるために、錠剤又は糖衣剤コーティングに、染料又は顔料を添加してもよい。

0180

経口で使用できる医薬組成物としては、ゼラチンとグリセリンもしくはソルビトールなどの可塑剤とで製造されるシールされた軟カプセル剤のみならず、ゼラチン製のプッシュフィットカプセル剤(push-fit capsul)がある。そのプッシュフィットカプセル剤は、乳糖などの充填剤、デンプンなどの結合剤及び/又はタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤及び任意に安定剤と混合して、有効成分を含有していてもよい。軟カプセル剤の場合、その活性化合物は、適切な液体、例えば、脂肪油流動パラフィン液状ポリエチレングリコールクレフォア(cremophor)、キャップムル(capmul)、長さが中位もしくは長い連鎖のモノ-、ジ-もしくはトリ-グリセリドに溶解又は懸濁させることができる。安定剤は、これらの配合中に添加できる。

0181

吸入によって投与する場合、本発明で使用する化合物は、通常、加圧パックもしくはネブライザー、及び適切な噴射剤、例えば限定されないがジクロロジフルオロメタントリクロロフルオロメタンジクロロテトラフルオロエタン又は二酸化炭素を使って、エーロゾルスプレイの形態で送達される。加圧エーロゾルの場合、投与量単位(dosage unit)は、計量された量を送るためにバルブを設けることによって制御できる。本発明の化合物と乳糖もしくはデンプンなどの適切な粉末基剤との粉末混合物が入った、吸入器又は吹入器で使用する例えばゼラチン製のカプセル及びカートリッジを配合できる。

0182

本発明の化合物は、例えばボーラス注射又は連続注入による非経口投与用に配合できる。注射用配合物は、例えば、保存剤を添加したアンプル又は複数投与量コンテナー(multi-dose container)の単位剤形で提供できる。本発明の組成物は、油状又は水性賦形剤による懸濁液、溶液又は乳濁液のような形態をとることができ、そして懸濁化剤、安定剤及び/又は分散剤などの配合物質を含有していてもよい。

0183

非経口投与用の医薬組成物としては、水溶性の形態の、例えば限定されないが活性化合物の塩の水溶液がある。さらに、活性化合物の懸濁液は、親油性賦形剤で製造できる。適切な親油性賦形剤としては、ゴマ油などの脂肪油、オレイン酸エチルトリグリセリドのような合成脂肪酸テル又はリポソームのような物質がある。注射用水性懸濁液は、その懸濁液の粘度を増大する物質、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール又はデキストランなどを含有していてもよい。その懸濁液は、任意に、適切な安定剤及び/又は化合物の溶解性を増大して高濃度の溶液を製造できるようにする薬剤を含有させてもよい。

0184

あるいは、その活性成分は、使用する前に、適切な賦形剤、例えば、滅菌された発熱物質を含有しない水で構成させるための粉末の形態でもよい。

0185

本発明の化合物は、例えば、カカオバターなどのグリセリドのような通常の坐剤基剤を使って、坐剤又は保持浣腸剤などの直腸用組成物にも配合できる。

0186

上記配合物に加えて、本発明の化合物は、デポー製剤として配合することもできる。このような長期間作用する配合物は、移植(例えば、皮下又は筋肉内)又は筋肉内注射によって投与できる。本発明の化合物は、この投与経路用に、適切なポリマー又は疎水性物質を使って(例えば、生理的に許容できる油による乳濁液として)もしくはイオン交換樹脂を使って、又は限定されないがやや難溶性の塩などのやや難溶性の誘導体として配合できる。

0187

本発明の疎水性化合物用の医薬担体非限定例は、ベンジルアルコール非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー及びVPD補助溶媒系などの水性相を含有する補助溶媒系である。VPDは、3%w/vのベンジルアルコール、8%w/vの非極性界面活性剤Polysorbate 80及び65%w/vのポリエチレングリコール300を含有する無水エタノールによる溶液である。VPD補助溶媒系(VPD:D5W)は、5%のデキストリン含有水溶液で1:1の比率で希釈したVPDで構成されている。この補助溶媒系は疎水性化合物を良好に溶解し、それ自体、全身投与した場合の毒性は低い。当然のことであるが、この補助溶媒系の比率は、その溶解度や毒性の特性を破壊することなくかなり変更できる。さらに、その補助溶媒成分の本体は変えることができる。例えば、Polysorbate 80の代わりに、他の低毒性の非極性界面活性剤を使用することができ、ポリエチレングリコールの画分量は変えることができ、他の生体適合性ポリマー、例えばポリビニルピロリドンをポリエチレングリコールの代わりに使用することができ、そして他の糖類すなわち多糖類デキストロースの代わりに使える。

0188

あるいは、疎水性医薬化合物用の他の送達システムを採用できる。リポソームと乳濁液は、疎水性医薬用の送達賦形剤又は送達担体の周知の例である。さらに、ジメチルスルホキシドなどの特定の有機溶媒も採用できるが、毒性が高いという犠牲を払わねばならないことが多い。

0189

その上に、本発明の化合物は、治療剤を含有する固体の疎水性ポリマー半透過性マトリックスなどの徐放システムを使って送達できる。各種の徐放性マトリックスが確立されており、当該技術分野ではよく知られている。徐放性カプセルは、その化学的性質によって、化合物を数週間から100日以上までも放出する。治療剤の化学的性質と生物学的安定性によって、タンパク質を安定化する追加の戦略を採用できる。

0190

本発明の医薬組成物は、適切な固相又はゲル相の担体又は添加剤を含有していてもよい。このような担体又は添加剤の例としては、限定されないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、各種糖類、デンプン類、セルロース誘導体、ゼラチン及びポリエチレングリコールなどのポリマーがある。

0191

本発明のPKを調節する化合物の多くは、特許請求化合物が負電荷又は正電荷の種を形成できる生理的に許容できる塩として提供できる。本発明の化合物が正電荷の部分を形成する塩の例としては、限定されないが、第四級アンモニウム塩(本明細書の別の場所で定義する)、塩酸塩、硫酸塩、炭酸塩乳酸塩酒石酸塩マレイン酸塩コハク酸塩リンゴ酸塩酢酸塩及びメチルスルホン酸塩(CH3SO3)がある。なお第四級アンモニウム基窒素原子は、適切な酸と反応した本発明の選択された化合物の窒素である。本発明の化合物が負電荷の種を形成する塩としては、限定されないが、本発明の化合物のカルボン酸基と適切な塩基(例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム(Ca(OH)2など)との反応によって形成されるナトリウム塩カリウム塩カルシウム塩及びマグネシウム塩がある。

0192

投与量
本発明で使用するのに適した医薬組成物はとしては、有効成分が、意図する目的、すなわちPKの活性の調節又はPK関連障害の治療と予防を達成するために充分な量で含有されている組成物がある。

0193

さらに具体的に述べると、治療上有効な量は、疾患を予防し、疾患の症状を軽減もしくは改善し又は治療されている被検者の生存を延長するのに有効な化合物の量を意味する。

0194

治療上有効な量は、当業者が、特に本明細書に詳しく開示されていることを参照して決定することができる。

0195

本発明の方法で使用されるどの化合物も、治療上有効な量又は投与量は、最初、細胞培養検定法で推定できる。したがって、細胞培養で測定されるIC50(すなわち、c-Metの活性を最大50%阻止する被検化合物の濃度)を含む循環濃度範囲を得るため動物モデルに使用する投与量を案出できる。次いで、かような情報を使用して、ヒトの有用な投与量をより正確に決定することができる。

0196

本明細書に記載の化合物の毒性と治療効能は、標準製薬法によって細胞培養又は実験動物で、例えば、被検化合物のIC50とLD50(この両者は本明細書の別の場所で考察する)を測定することによって測定できる。これら細胞培養検定法や動物実験から得たデータを使って、ヒトに使用する投与量の範囲を案出できる。その投与量は、採用される剤形及び利用される投与経路によって変えることができる。的確な配合、投与経路及び投与量は、個々の医師が患者の症状に照らして選択できる(例えば、Fingl et al.,「The Pharmacological Basis of Therapeutics」Ch.1p.1,1975参照)。

0197

投与量と投与間隔を個々に調節して、キナーゼを調節する作用を維持するのに充分な活性種血漿濃度を提供することができる。これら血漿濃度は、最小有効濃度(MEC)と呼称される。このMECは、各化合物について変化するが生体外のデータから推定することができ、例えば、キナーゼを50~90%阻害するのに必要な濃度は、本明細書に記載の検定法を使って確認できる。MECを達成するのに必要な投与量は、投与の個々の特性と経路によって決まる。HPLC検定法又は生物検定法を使って、血漿濃度を測定できる。

0198

投与間隔も、MEC値を使って決定できる。化合物は、期間の10〜90%、好ましくは30〜90%、最も好ましくは50〜90%にわたって血漿濃度をMECを超える値に維持する方式を利用して投与しなければならない。現在、式(I)で表される化合物の治療上有効な量は、一日当たり約10mg/m2〜1000mg/m2の範囲内である。より好ましい範囲は25mg/m2〜500mg/m2である。

0199

局所投与又は選択摂取の場合、医薬の有効局所濃度は、血漿濃度に関連無しに、当該技術分野で公知の他の方法を利用して、正しい投与量と投与間隔を決定できる。

0200

投与される組成物の量は、勿論、治療されている被験者苦痛の重篤度、投与法、担当医師の判断などに依存している。

0201

包装
本発明の組成物は、必要に応じて、有効成分を含有する1個又は2個以上の単位剤形が入っているFDA認可キットなどのパック(pack)又はディスペンサーに入れて提供できる。そのパックは、例えば、ブリスターパック(blister pack)などの金属又はプラスチックフォイルで構成されていてもよい。そのパック又はディスペンサーには投与に関する説明書が添付されている。そのパック又はディスペンサーには、その容器に、医薬の製造、使用又は販売規制する政府当局が指示する書式通達が添付されており、その通達には、その当局による、組成物の形態又はヒトもしくは家畜への投与形態の認可が示されている。かような通達は、例えば、米国食品医薬品局が認可した処方医薬に対する表示付け又は認可製品インサート(insert)の通達でもよい。相溶性の医薬担体に配合された本発明の化合物を含有する組成物は、製造し、適正な容器に入れそして示した症状の治療法について表示される。ラベルに示される適切な症状の治療法としては、腫瘍の治療法、新脈管形成を阻止する方法、線維症、糖尿病などの治療法がある。

0202

以下の実施例は、本発明を例示するために提供するものである。しかし、本発明は、これら実施例に記載されている特定の条件又は詳細事項に限定されないと解すべきである。本明細書の全体を通じて、引用された公的に入手できる文書は、具体的に本特許願に援用するものである。

0203

一般的合成方法
一般的方法

0204

中間体
実施例A:2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル

0205

方法1
ポリリン酸(20 g)とP2O5(1.0 g)を混合して、70℃で20分間加熱した。その混合物に、3-(4-エトキシカルボニル-5-メチル-3-ピロリル)プロパン酸(1.0 g,4.44mmol)を添加し、加熱を20時間続けた。その反応混合物氷水に注ぎいれEtOAcで抽出した。その有機層ブライン飽和NaHCO3で洗浄し乾燥した(MgSO4)。溶媒を除いた後、粗製生成物を、CH2Cl2-ヘキサンから再結晶させて、(0.78g,85%)の2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステルを白色固体として得た。

0206

方法2
メタンスルホン酸(170.0g)とP2O5(17.0g)の混合物を、透明な溶液になるまで、室温から100℃まで1時間攪拌した。その溶液を、30℃まで放冷し、次いで3-(4-エトキシカルボニル-5-メチル-3-ピロリル)プロパン酸(10.0g,44.4 mmol)を攪拌しながら少しづつ添加した。その混合物を30-40℃で4時間攪拌して一夜静置した。その反応混合物を冷NaHCO3(60.0g)中にゆっくり注ぎいれた。沈澱濾過で集め、水、飽和NaHCO3及び水で順に洗浄して標題の化合物8.95 g(97%)を灰白色の固体として得た。

0207

実施例 B:2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸



2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル(実施例A,8.28g,40mmol)の1NLiOH水溶液(150mL)による懸濁液を、50-60℃で48時間攪拌した。透明な黄色溶液を得た。その反応混合物を放冷し、中に注ぎいれ次いで6N HClでpH 3.0まで酸性にした。その固体を濾過して集め、水で洗浄し、乾燥して6.55g(91%)の標題化合物を白色固体として得た。

0208

実施例 C:2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸ベンジルアミド



乾燥DMF(5mL)中の、2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(実施例B,268.6mg,1.5mmol)、HOBt(202.5mg,1.5 mmol)及びEDC (573.5mg,3molの混合物を、室温にて20分間攪拌した。次にその混合物に、アニリン(3.0mmol)を添加し、攪拌を24時間続けた。その反応混合物を飽和NaHCO3と水で希釈し、固体を減圧濾過で集め、飽和NaHCO3と水で順に洗浄し乾燥して315mgの標題化合物を白色固体として得た。

0209

実施例 D:2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸4-クロロ-ベンジルアミド

0210

4-クロロアニリン以外は実施例Cと同じ方法を利用して、403mgの標題化合物を白色固体として得た。

0211

実施例 E:2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸2,6-ジフルオロ-ベンジルアミド

0212

2,6-ジフルオロアニリン以外は実施例Cと同じ方法を利用して、401mgの標題化合物を白色固体として得た。

0213

実施例 F:2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-6-オン

0214

乾燥DMF(50mL)中の、2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(実施B,3.58g,20mmol)、HOBt(2.7g,20mmol)及びEDC(5.74g,30mmol)の混合物を、0℃から室温まで、20分間攪拌した。次に、(S)-(+)-1-(2-ピロリジニルメチル)ピロリジン(24mmol)を添加し、攪拌を48時間続けた。溶媒を減圧下除き、残留物をEtOAcに溶解し、飽和NaHCO3で洗浄し、乾燥し、濃縮し次いでシリカゲルカラムで精製して、5.1g(81%)の標題化合物を黄色みを帯びた泡状物として得た。

0215

実施例 1:2-メチル-6-[2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]- 1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル

0216

DMF(5mL)-ピペリジン(0.5mL)中の、オキシインドール(44mg,0.33mmol)と2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル(実施例A,62mg,0.3mmol)の混合物を、攪拌しながら110℃で72時間加熱した。大部分の溶媒を減圧下で除き、残留物をエタノールで希釈した。生成した沈澱を濾過して集め、エタノールで洗浄し乾燥して、56 mg(58%)の標題化合物を黄色固体として得た。

0217

実施例2:6-[5-(2,6-ジクロロ-フェニルメタンスルホニル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル

0218

実施例1と類似の手順で標題化合物(48%)を黄色固体として得た。

0219

実施例3:2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル

0220

実施例1と類似の手順で標題化合物(65%)を黄色固体としてえた。

0221

実施例4:3-[2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]‐2‐オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド



実施例5参照

0222

実施例5:2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸

0223

DMF(50mL)とピペリジン(5mL)中の、2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド(905mg,4mmol)及び2-メチル-6-オキソ-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(実施B,716mg,4mmol)を攪拌しながら110℃で48時間加熱した。溶媒を除き、残留物をメタノール-氷-水中に懸濁させ次いで2N塩酸によって酸性にした。固体を濾過して集めDCM中に懸濁させた。その懸濁液を2NNaOH水溶液で3回洗浄した。合した水層をDCMで逆洗した。その水層を2N HClで酸性にし濾過して褐色の固体を得て、これをMeOHでトリチュレートして380mgの標題化合物を黄褐色の固体として得た。合した有機層を乾燥し(Na2SO4)蒸発させて、130mgの3-[2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]‐2‐オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド(実施例4)を黄色固体として得た。

0224

実施例6:6-[5-メタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル

0225

実施例1と類似の手順で、標題化合物(65%)を黄色固体として得た。

0226

実施例7:6-[5-ジメチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル



実施例1と類似の手順で標題化合物(59%)を黄色固体として得た。



実施例8:6-[5-イソプロピルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル

0227

実施例1と類似の手順で、標題化合物(65%)を黄色固体として得た。

0228

実施例9:6-[5-エタンスルホニル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-2-メチル-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル



実施例1と類似の手順で、標題化合物(40%)を黄色固体として得た。

0229

実施例10:2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ヒドロキシ-3-ピロリジン-1-イル-プロピル)-アミド



乾燥DMF(2mL)中の、2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(実施例5,78mg,0.2mmol)、HOBt(27mg,0.2mmol)及びEDC(77mg,0.4mmol)の混合物を、室温で30分間攪拌した。次に、1-アミノ-3-ピロリジン-1-イル-プロパン-2-オール(0.4mmol)を添加し、攪拌を48時間続けた。溶媒を減圧で除き次に残留物を結晶させ次いでシリカゲルカラムで精製して54mgの標題化合物を黄色固体として得た。

0230

実施例11:2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(3-シクロプロピルアミノ-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド



1-アミノ-3-シクロプロピルアミノ-プロパン-2-オール以外、実施例10と同じ手順を利用して53mgの標題化合物を黄色固体として得た。

0231

実施例12:2-メチル-6-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸(2-ジメチルアミノ-エチル)-アミド



N,N-ジメチルエチレンジアミン以外、実施例10と同じ手順を利用して55mgの標題化合物をオレンジ色固体として得た。

0232

実施例13:3-[2-メチル-3-((R)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド



(S)-(+)-1-(2-ピロリジニルメチル)ピロリジン以外、実施例10と同じ手順を利用して54mgの標題化合物を黄色固体として得た。

0233

実施例14:2-メチル-6-[2-オキソ-5-スルファモイル-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-1,4,5,6-テトラヒドロ-シクロペンタ[b]ピロール-3-カルボン酸エチルエステル



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(75%)を黄色固体として得た。

0234

実施例15:3-シクロペンチリデン-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(73%)を灰色固体として得た。

0235

実施例16:3-[3-メタンスルホニル-2-メチル-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン] -2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-5-スルホン酸メチルアミド



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(73%)を黄色固体として得た。

0236

実施例17:{6-メトキシ-3-[5-メチルスルファモイル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ-インドール-(3Z)-イリデン]-インダン-1-イル}-酢酸

0237

実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(28%)を緑黄色固体として得た。

0238

実施例18:5-フルオロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(62%)を緑黄色固体として得た。

0239

実施例19:6-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(70%)を黄色固体として得た。

0240

実施例20:4-メトキシ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(63%)を黄色固体として得た。

0241

実施例21:7-クロロ-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(57%)を緑黄色固体として得た。

0242

実施例22:3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-ピロロ[2,3-b]ピリジン-2-オン



実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(21%)を黄色固体として得た。

0243

実施例23:6-(4-メトキシ-フェニル)-3-[2-メチル-3-((S)-2-ピロリジン-1-イルメチル-ピロリジン-1-カルボニル)-4,5-ジヒドロ-1H-シクロペンタ[b]ピロール-(6Z)-イリデン]-1,3-ジヒドロ-インドール-2-オン

0244

実施例1と類似の手順を利用して標題化合物(63%)を黄色固体として得た。



化合物のどの与えられたシリーズでも、生物活性の範囲が観察されることは分かるであろう。本発明は、その現在好ましい側面で、プロテインキナーゼの活性を調節、制御及び/又は阻害できる新規の幾何学的に束縛された置換インドリノン類に関する。下記の検定法を採用して、必要な最適活性度を示すこれら化合物を選択できる。

0245

検定法の手順
下記の生体外検定法を使用して、1種又は2種以上のPKに対する、本発明の各種化合物の活性と作用のレベルを測定できる。当該技術分野で周知の技術を使って、どのPKについても同じ方法で類似の検定法を設計できる。

0246

本明細書に記載の検定法のいくつかは、ELISA(酵素結合免疫吸着サンドイッチ検定法)方式(Voller et al.,「Enzyme-Linked Immunosorbent Assay」Mnual of Clinical Immunology, 2d ed.,Rose and Friedman,Am.Soc.Of Microbiology, Washington,D.C.,pp.359-371,1980)で実施される。その概略の手順は、下記の通りである。すなわち、天然に又は遺伝子組換えによって被検キナーゼを発現する細胞に、化合物を導入し、選択された期間が経過した後、その被検キナーゼが受容体であれば、その受容体を活性化することが分かっているリガンドを添加する。その細胞は溶解され、次いでその細胞溶解液を、酵素によるリン酸化反応の基質を認識する特異的抗体で予めコートされたELISAプレートウエルに移す。その細胞溶解液の非基質成分を洗い流し、次に基質に対するリン酸化の程度を、被検化合物と接触させなかった対照の細胞と比較して、ホスホチロシンを特異的に認識する抗体で検出する。

0247

特異的PKに対してELISA実験を行う現在の好ましいプロトコルを以下に述べる。しかし、このプロトコルを、CTK類やSTK類のみならず他のRTK類に対する化合物の活性を測定するのに適用することは、当業者の知識の範囲内に充分入っている。

0248

本明細書に記載の他の検定法は、増殖の応答の一般的な尺度である、被検キナーゼの活性化に対する応答で産生されるDNAの量を測定する。この検定法の概略の手順は下記の通りである。すなわち、天然に又は遺伝子組換えによって被検キナーゼを発現する細胞に、化合物を導入し、選択された期間が経過した後、その被検キナーゼが受容体であれば、その受容体を活性化することが分かっているリガンドを添加する。少なくとも一夜インキュベートした後、5-ブロモデオキシウリジン(BrdU)又はH3-チミジンなどのDNA標識剤を添加する。その標識を付けられたDNAの量を、抗BrdU抗体によって又は放射能を測定することによって検出し、次いで被検化合物と接触させなかった対照の細胞と比較する。

0249

GST-FLK-1生物検定法
この検定法は、ポリ(glu-tyr)ペプチド類に対するGST-Flk1のチロシンキナーゼ活性分析する。

0250

材料及び試薬
1. Corning 96-ウエルELISAプレート(Corning Catalog No.25805-96)。

0251

2.ポリ(glu-tyr)4:1,lyophilizate(Sigma Catalog No.P0275),1mg/ml滅菌PBS中。

0252

3.PBS緩衝液:約900mlのdH2O中に0.2gのKH2PO4、1.15gのNa2HPO4、0.2 gのKCl及び8gのNaClを混合して1Lにした液。すべての試薬が溶解したとき、pHをHClで7.2に調整する。全容積をdH2Oで1Lにする。

0253

4.PBST緩衝液:1LのPBS緩衝液に1.0mlのTween-20を添加する。

0254

5. TBB-ブロッキング緩衝液:約900mlのdH2O中に1.21gのTRIS、8.77gのNaCl、1mlのTween-20を混合して1Lにした液。pHをHClで7.2に調整する。10gのBSAを添加し攪拌して溶解する。全容積を、dH2Oで1Lにする。濾過して粒状物質を除く。
6.PBS中1%のBSA:10gのBSAを約990mlのPBS緩衝液に添加し攪拌して溶解する。全容積を、PBS緩衝液で1 Lに調整し、濾過して粒状物質を除く。
7. 50mM Hepes pH 7.5。

0255

8. sf9組換えバキュロウイルス形質転換から精製したGST-Flk1cd(SUGEN,Inc.)。

0256

9. dH2O中4%のDMSO。

0257

10.dH2O中10mMのATP

0258

11.40mMのMnCl2.

0259

12.キナーゼ希釈緩衝液(KDB):10mlのHepes(pH 7,5)、1mlの5M NaCl、40 μlの100mMオルトバナジン酸ナトリウム及び0.4mlの5%BSAをdH2O中に、88,56mlのdH2Oを使って混合する。

0260

13. NUNC96-ウエルV底ポリプロピレン製プレート、Applied Scientific Catalog#AS-72092。

0261

14.EDTA:14.12gのエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)を約70mlのdH2Oと混合する。10 N NaOHを、EDTAが溶解するまで添加する。pHを8.0に調整する。全容積をdH2Oで100mlに調整する。
15. 10及び20抗体希釈緩衝液:10mlの5%BSAをPBS緩衝液中に89.5mlのTBSTで混合する。

0262

16. 抗ホスホチロシンウサギポリクローナル抗血清(SUGEN,Inc.)。

0264

18. ABST溶液:約900mlのdH2Oに、19.21gのクエン酸及び35.49gのNa2HPO4を添加する。pHをリン酸で4.0に調整する。2,2’-アジノビス(3-エチル-ベンズチアゾリン-6-スルホン酸(ABTS,Sigma,Cat.No.A-1888)を添加する。約30分間保持し、濾過する。

0265

19. 30%過酸化水素

0266

20. ABST/H2O:3μlのH2O2を15mlのABST溶液に添加する。

0267

21. 0.2M HCl。

0268

手順:
1. Corning 96ウエルELISAプレートを、1ウエル当たり、100μlPBS中2μgのポリEYでコートし、室温で2時間保持するか又は4℃で一夜保持する。プレートは蒸発を防ぐためカバーする。

0269

2.プレートを逆さにすることによって結合していない液体をウエルから除く。TBSTで1回洗浄する。プレートをペーパータオルでたたいて過剰の液体を除く。

0270

3.PBS中1%のBS100μlを各ウエルに添加する。振盪しながら、室温で1時間インキュベートする。

0271

4. ステップ2を繰り返す。

0272

5.ウエルを、50mMHEPES(pH 7.5,150μl/ウエル)に浸す

0273

6.被検化合物を、dH2O/4%DMSOで4倍に希釈する(96ウエルポリプロピレン製プレートにおける所望の最終検定濃度)。

0274

7. 25μlの希釈された被検化合物を、ELISAプレートの各ウエルに添加する。対照のウエルには25μlのdH2O/4%DMSOを入れる。

0275

8. GST-Flk1 0.005μg(5ng)/ウエルをKDBで希釈する。

0276

9. 50μlの希釈された酵素を各ウエルに添加する。

0277

10. 25μlの0.5MEDTAを負の対照のウエルに添加する。

0278

11. 25μlの4XATP(2μM)含有40mM MnCl2をすべてのウエルに添加する(最終容積100μl、各ウエル中最終濃度0.5μM ATP)。

0279

12.振盪しながら室温で15分間インキュベートする。

0280

13. 25μlの500mMEDTAを各ウエルに添加することによって反応を停止させる。

0281

14. TBSTで3回洗浄し、次いでプレートをペーパータオルでたたいて過剰の液体を除く。

0282

15. 1ウエル当たり100μlの抗ホスホチロシン抗血清(抗体希釈緩衝液で1:10,000の比率で希釈したもの)を添加する。振盪しながら、室温で90分間インキュベートする。

0283

16. ステップ14と同様に洗浄する。

0284

17.ヤギ抗ウサギHRPコンジュゲート(抗体希釈緩衝液中1:10,000の比率で希釈したもの)を100μl/ウエル添加する。振盪しながら、室温で90分間インキュベートする。

0285

18. ステップ14と同様に洗浄する。

0286

19. 室温のABST/H2O2溶液100μlを各ウエルに添加する。

0287

20.振盪しながら、室温で15〜30分間インキュベートする。

0288

21. 必要に応じて、100μlの0.2M HClを各ウエルに添加して反応を停止させる。

0289

22. 410nMの試験フィルターと630nMの基準フィルターを使ってDynatechMR7000ELISAreaderで結果を読み取る。

0290

PYK2生物検定法
この検定法を使用して、ELISA検定法におけるHAエピトープ-タッグ全長のpyk2(FL.pyk2-HA)の生体外でのキナーゼ活性を測定する。

0291

材料と試薬:
1. Corning 96ウエルELISAプレート。

0292

2. 12CA5モノクローナル抗HA抗体(SUGEN,Inc.)。

0293

3.PBS(ダルベッコリン酸塩緩衝食塩水(Gibco Catalog#450-1300EB)。

0294

4. TBST緩衝液:約900mlのdH2Oに8.766gのNaCl、6.057gのTRIS及び1mlの0.1%Triton X-100を混合して1Lにした液。pHを7.2に調整し、容積を1Lにする。

0295

5.ブロッキング緩衝液:100gの10%BSA、12.1gの100mM TRIS、58.44gの1M NaCl及び10mLの1%Tween-20を混合して1Lにしたもの。

0296

6. sf9細胞溶解液由来のFL.pyk2-HA(SUGEN,Inc.)。

0297

7. MilliQueH2O中4%DMSO

0298

8. dH2O中10mMATP。

0299

9. 1M MnCl2。

0300

10. 1M MgCl2。

0301

11. 1Mジチオトレイトール(DTT)。

0302

12. 10Xキナーゼ緩衝液リン酸化:2.8mlのdH2O中に5.0mlの1MHEPES(pH 7.5)、0.2mlの1M MnCl2、1.0mlの1M MgCl2、1.0mlの10% Triton X-100を混合する。使用する直前に、0.1mlの1M DTTを添加する。

0303

13. NUNC96ウエルV底ポリプロピレン製プレート。

0304

14. dH2O中500mMEDTA。

0305

15. 抗体希釈緩衝液:88mL TBS中に1mLの5%BSA/PBS及び1mLの10% Tween-20を混合し100mLにする。

0306

16. HRPコンジュゲート化抗Ptyr(PY99,Santa Cruz Biotech Cat. No.SC -7020)。

0307

17. ABTS,Moss,Cat.No.ABST-2000。

0308

18. 10% SDS。

0309

手順:
1. Corning 96ウエルELISAプレートを、1ウエル当たり、100μlPBS中12CA5抗HA抗体0.5μg でコートする。4℃で一夜保存する。

0310

2.プレートを逆さにして、未結合のHA抗体をウエルから除く。プレートをペーパータオルでたたいて過剰の液体を除く。

0311

3. 150μlのブロッキング緩衝液を各ウエルに添加する。振盪しながら室温で30分間インキュベートする。

0312

4.プレートをTBS-Tで4回洗浄する。

0313

5.細胞溶解液をPBSで希釈する(1.5μg細胞溶解液/100μl PBS)。

0314

6.希釈された細胞溶解液100μlを各ウエルに添加する。室温で1時間振盪する。

0315

7. ステップ4と同様に洗浄する。

0316

8. 50μlの2Xキナーゼ緩衝液を、捕獲されたpyk2-HAが入っているELISAプレートに添加する。

0317

9. 4%DMSO中400μMの被検化合物25μlを、各ウエルに添加する。対照ウエルには4%DMSOだけを使う。

0318

10. 25μlの0.5MEDTAを、負の対照のウエルに添加する。

0319

11. 25μlの20μMATPをすべてのウエルに添加する。振盪しながら10分間インキュベートする。

0320

12. 25μlの500mMEDTA(pH 8.0)をすべてのウエルに添加して反応を停止させる。

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