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技術 冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群

出願人 東洋熱工業株式会社
発明者 村澤達小川敏明桑原康浩
出願日 2006年6月19日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2006-169057
公開日 2007年12月27日 (11年8ヶ月経過) 公開番号 2007-333361
状態 特許登録済
技術分野 一般的な熱交換又は熱伝達装置の細部5
主要キーワード 据付精度 流量計測結果 冷熱源機 出口温度制御 冷却塔出口 各冷却塔 稼働台数 開放型冷却塔
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この項目の情報は公開日時点(2007年12月27日)のものです。
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図面 (6)

課題

冷却塔群を構成する各冷却塔流通する冷却水の流量に差が生じる、いわゆる偏流が生じても、各冷却塔においてそれぞれ流量に応じた適切なファンの風量を制御し、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現する冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群を提供する。

解決手段

冷凍機5に供給する冷却水を冷却するためのファン8を備えた冷却塔2を有し、当該冷却塔2を複数個並べて形成した冷却塔群1を用いた冷却塔群1の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔2又は前記冷却塔群1に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて前記ファン8の回転数制御を冷却塔2ごとに行う。

概要

背景

複数台開放型冷却塔を連結した集合型冷却塔群において冷却水変流量制御を行った場合、冷却塔群に接続される配管抵抗により、冷却水配管の手前(近い)側冷却塔冷却水量が多く、奥(遠い)側冷却塔は冷却水量が少なくなる傾向が発生する(以後、この現象偏流という)。特に、少流量になればなるほど偏流の度合いは大きくなる傾向となる。

すなわち、冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群において、冷凍機の冷却負荷に応じて、冷却塔群に対する冷却水の変流量制御を行うと、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔に冷却水流量の差が生じる。

また、1つの冷却塔群の長さが長くなるので冷却塔群の水平的据付精度の影響も少なくはない。

すなわち、冷却塔群は複数個の冷却塔を並べて形成するため、各冷却塔が同一の水平線上に設置されていない場合、わずかな傾斜角度であっても両端の冷却塔の設置高さの差は大きくなる。特に、奥側冷却塔が手前側冷却塔に比べて高い場合は、偏流の度合いも大きくなる。

従来、この偏流に対する対策としては、複数の冷却塔群がある場合に各冷却塔群に接続される冷却水の往き及び還り配管電動バルブ取付け、1つの冷却塔群に流れる冷却水流量がある流量以下にならないように複数の冷却塔群の群数制御を行ってきた。

すなわち、各冷却塔群に流入する冷却水が少流量とならないように、冷却水を流通させる冷却塔群の数を制御して対応していた。

しかし、偏流を防止するうえでは完全ではなく、1つの冷却塔群の手前(近い)と奥(遠い)では何ら偏流の防止にはなっていない。結果、各冷却塔群の冷却水出口温度によって冷却塔ファンの制御を行った場合、無駄な動力消費となり、省エネルギー最適運転方法とはいえない。

すなわち、冷却塔群の群数制御を行っても、各冷却塔群を構成する個々の冷却塔間では偏流が生じる。したがって、冷却塔群の群数制御を行っても、上述した冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔に生じる流量の差を防止することはできない。このような状況のもとで、各冷却塔群の冷却水出口温度によりファン回転数制御を行った場合、冷却塔群の各冷却塔に備わるファンは同じ回転数で回転する。したがって、奥(遠い)側の冷却塔においては少ない冷却水流量に対して過剰なファン動力を費やしていることになる。

このような状況のもと、最適なファン動力による冷却塔の運転制御を行う必要がある。

一方、冷却塔の省動力運転制御方法が特許文献1に記載されている。この制御方法は、ある負荷状態での冷却塔の必要な運転能力を冷却塔群への入口水温外気湿球温度を基にして演算し、定風量で能力制御行わない冷却塔の稼働台数とともに、可変風量機構を持つ能力制御を行う冷却塔の風量を同時に制御するものである。しかし、特許文献1に記載の制御方法は、冷却塔群への入口水温と外気湿球温度を基にして能力制御を行う冷却塔の風量を同時に同一容量で制御するため、冷却塔群を構成する各冷却塔間で発生する偏流に着目してこれに応じて冷却塔ごとにファンの風量の制御を行うものではなく、各冷却塔に流入する冷却水量に応じて最適なファン動力を制御できるものではない。

特許第2736348号公報

概要

冷却塔群を構成する各冷却塔を流通する冷却水の流量に差が生じる、いわゆる偏流が生じても、各冷却塔においてそれぞれ流量に応じた適切なファンの風量を制御し、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現する冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群を提供する。冷凍機5に供給する冷却水を冷却するためのファン8を備えた冷却塔2を有し、当該冷却塔2を複数個並べて形成した冷却塔群1を用いた冷却塔群1の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔2又は前記冷却塔群1に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて前記ファン8の回転数制御を冷却塔2ごとに行う。

目的

本発明は上記従来技術を考慮したものであって、冷却塔群を構成する各冷却塔を流通する冷却水の流量に差が生じる、いわゆる偏流が生じても、各冷却塔においてそれぞれ流量に応じた適切なファン風量を制御し、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現する冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群の提供を目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを備えた冷却塔を有し、当該冷却塔を複数個並べて形成した冷却塔群を用いた冷却塔群の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔又は前記冷却塔群に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて前記ファンの回転数制御を冷却塔ごとに行うことを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法。

請求項2

前記冷却塔群における前記複数個並べられた冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流入する冷却水の流量を計測し、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、前記任意の2基の冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値比例関係となるように前記冷却塔における前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値を決定することを特徴とする請求項1に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法。

請求項3

前記任意の2基の冷却塔は、前記冷却塔群における前記冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法。

請求項4

前記複数個の冷却塔の冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記冷却塔に流入する冷却水流量所定流量以下の場合に、前記ファンを停止することを特徴とする請求項1に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法。

請求項5

冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流量計が備わり、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、前記任意の2基の冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値と比例関係となるように前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔のファン回転数制御入力値を決定する制御装置を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群。

請求項6

冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔の冷却水出口温度を測定する温度計と、前記冷却塔に流入する冷却水の水圧を計測するための圧力計を冷却塔ごとに備え、前記複数個の冷却塔の冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記水圧から定まる前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止する制御装置を備えたことを特徴とする請求項4に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群。

技術分野

0001

本発明は、複数台開放型冷却塔を連結した冷却塔群において、冷却水変流量制御を行った場合におこる、偏流によるファン動力の無駄をなくした冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群に関するものである。

背景技術

0002

複数台の開放型冷却塔を連結した集合型冷却塔群において冷却水の変流量制御を行った場合、冷却塔群に接続される配管抵抗により、冷却水配管の手前(近い)側冷却塔冷却水量が多く、奥(遠い)側冷却塔は冷却水量が少なくなる傾向が発生する(以後、この現象を偏流という)。特に、少流量になればなるほど偏流の度合いは大きくなる傾向となる。

0003

すなわち、冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群において、冷凍機の冷却負荷に応じて、冷却塔群に対する冷却水の変流量制御を行うと、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔に冷却水流量の差が生じる。

0004

また、1つの冷却塔群の長さが長くなるので冷却塔群の水平的据付精度の影響も少なくはない。

0005

すなわち、冷却塔群は複数個の冷却塔を並べて形成するため、各冷却塔が同一の水平線上に設置されていない場合、わずかな傾斜角度であっても両端の冷却塔の設置高さの差は大きくなる。特に、奥側冷却塔が手前側冷却塔に比べて高い場合は、偏流の度合いも大きくなる。

0006

従来、この偏流に対する対策としては、複数の冷却塔群がある場合に各冷却塔群に接続される冷却水の往き及び還り配管電動バルブ取付け、1つの冷却塔群に流れる冷却水流量がある流量以下にならないように複数の冷却塔群の群数制御を行ってきた。

0007

すなわち、各冷却塔群に流入する冷却水が少流量とならないように、冷却水を流通させる冷却塔群の数を制御して対応していた。

0008

しかし、偏流を防止するうえでは完全ではなく、1つの冷却塔群の手前(近い)と奥(遠い)では何ら偏流の防止にはなっていない。結果、各冷却塔群の冷却水出口温度によって冷却塔ファンの制御を行った場合、無駄な動力消費となり、省エネルギー最適運転方法とはいえない。

0009

すなわち、冷却塔群の群数制御を行っても、各冷却塔群を構成する個々の冷却塔間では偏流が生じる。したがって、冷却塔群の群数制御を行っても、上述した冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔に生じる流量の差を防止することはできない。このような状況のもとで、各冷却塔群の冷却水出口温度によりファン回転数制御を行った場合、冷却塔群の各冷却塔に備わるファンは同じ回転数で回転する。したがって、奥(遠い)側の冷却塔においては少ない冷却水流量に対して過剰なファン動力を費やしていることになる。

0010

このような状況のもと、最適なファン動力による冷却塔の運転制御を行う必要がある。

0011

一方、冷却塔の省動力運転制御方法が特許文献1に記載されている。この制御方法は、ある負荷状態での冷却塔の必要な運転能力を冷却塔群への入口水温外気湿球温度を基にして演算し、定風量で能力制御行わない冷却塔の稼働台数とともに、可変風量機構を持つ能力制御を行う冷却塔の風量を同時に制御するものである。しかし、特許文献1に記載の制御方法は、冷却塔群への入口水温と外気湿球温度を基にして能力制御を行う冷却塔の風量を同時に同一容量で制御するため、冷却塔群を構成する各冷却塔間で発生する偏流に着目してこれに応じて冷却塔ごとにファンの風量の制御を行うものではなく、各冷却塔に流入する冷却水量に応じて最適なファン動力を制御できるものではない。

0012

特許第2736348号公報

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は上記従来技術を考慮したものであって、冷却塔群を構成する各冷却塔を流通する冷却水の流量に差が生じる、いわゆる偏流が生じても、各冷却塔においてそれぞれ流量に応じた適切なファン風量を制御し、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現する冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群の提供を目的とするものである。

課題を解決するための手段

0014

前記目的を達成するため、請求項1の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを備えた冷却塔を有し、当該冷却塔を複数個並べて形成した冷却塔群を用いた冷却塔群の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔又は前記冷却塔群に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて前記ファンの回転数制御を冷却塔ごとに行うことを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法を提供する。

0015

請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記冷却塔群における前記複数個並べられた冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流入する冷却水の流量を計測し、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、前記任意の2基の冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値比例関係となるように前記冷却塔における前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔のファン回転数制御入力値を決定することを特徴としている。

0016

請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、前記任意の2基の冷却塔は、前記冷却塔群における前記冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔であることを特徴としている。

0017

請求項4の発明では、請求項1の発明において、前記複数個の冷却塔の冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止することを特徴としている。

0018

さらに、請求項5の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔のうち、任意の2基の冷却塔に流量計が備わり、前記任意の2基の冷却塔について当該流量値に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、前記任意の2基の冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値と比例関係となるように前記任意の2基の冷却塔以外の各冷却塔のファン回転数制御入力値を決定する制御装置を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群を提供する。

0019

さらに、請求項6の発明では、冷凍機に供給する冷却水を冷却するための冷却塔と、当該冷却塔を複数個並べて形成された冷却塔群であって、前記冷却塔の冷却水出口温度を測定する温度計と、前記冷却塔に流入する冷却水の水圧を計測するための圧力計を冷却塔ごとに備え、前記複数個の冷却塔の冷却水出口温度により前記ファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、前記水圧から定まる前記冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合に、前記ファンを停止する制御装置を備えたことを特徴とする請求項4に記載の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群を提供する。

発明の効果

0020

請求項1の発明によれば、冷却塔又は冷却塔群に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて、ファンの回転数制御を冷却塔ごとに行うため、冷却塔ごとに、冷却水の流量に応じて最適なファンの動力運転が可能となり、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現することができる。すなわち、ランニングコストの低減、地球環境保全CO2排出量削減効果が期待できる。また、冷却塔ごとにファン回転数を制御することにより、従来行っていた冷却水を流通させる冷却塔群の数を制御する群数制御を行う必要がなくなる。このため、冷却塔当たりの冷却水流量が減少し、小さいファン風量で効率よく冷却水を冷却することができる。さらに、群数制御が不要になって冷却塔当たりの冷却水流量が減少することに伴い、各冷却塔を流通する配管抵抗が小さくなるため、ポンプ動力を小さくして省エネルギー化を図ることができる。

0021

また、請求項2の発明によれば、冷却塔群を構成する任意の2基に流入する冷却水の流量を計測し、これらの冷却塔について当該流量に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算し、この任意の2基の冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値と比例関係となるようにこれ以外の各冷却塔のファン回転数制御入力値を決定できるため、簡単な構造で冷却塔ごとに最適なファンの動力運転を行うことができる。

0022

また、請求項3の発明によれば、冷却塔群の両端に配置された、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔の流量を計測するだけで冷却塔ごとに最適なファンの動力運転を行うことができる。したがって、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現することができる。

0023

また、請求項4の発明によれば、複数個の冷却塔の冷却水出口温度によりファンの回転数を冷却塔ごとに制御するため、冷却塔ごとに冷却水の流量に応じた最適なファンの動力運転が可能となる。また、冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合には、当該冷却塔のファン運転を停止する。このように、冷却塔ごとにファンの動力制御を行うため、無駄なファンの運転を防止して省エネルギーを実現できる。

0024

また、請求項5の発明によれば、冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔に流入する冷却水の流量を計測し、これらの冷却塔について当該流量に応じたファンの動力値をそれぞれ算出し、前記手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された前記冷却塔の流量値及びファン回転数制御入力値と比例関係となるように前記手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔の間に並べられた各冷却塔のファン回転数制御入力値を決定する制御装置を備えるため、冷却塔群の両端に配置される冷却塔の流量を計測するだけで冷却塔ごとに最適なファンの動力運転を行うことができる。したがって、無駄なファンの運転をなくして省エネルギーを実現することができる。

0025

また、請求項6の発明によれば、複数個の冷却塔の冷却水出口温度によりファンの回転数を冷却塔ごとに制御し、冷却塔に流入する冷却水流量が所定流量以下の場合には、当該冷却塔のファン運転を停止する制御装置を備えるため、冷却塔ごとに冷却水の流量に応じた最適なファンの動力運転が可能となり、無駄なファンの運転を防止して省エネルギーを実現できる。

発明を実施するための最良の形態

0026

本発明は、冷凍機に供給する冷却水を冷却するためのファンを備えた冷却塔を有し、当該冷却塔を複数個並べて形成した冷却塔群を用いた冷却塔群の省エネルギー運転方法において、前記冷却塔又は前記冷却塔群に流入する冷却水の流量計測結果に基づいて前記ファンの回転数制御を冷却塔ごとに行うことを特徴とする冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群である。

0027

図1はこの発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。
冷却塔群1は、複数個の冷却塔2を並べて配置して構成される。各冷却塔2にはファン8が備わる。各冷却塔群1は冷却水が流通する往き配管3及び還り配管4を介して冷凍機5と接続される。各冷却塔2は、各冷却塔群1内の往き配管3a及び還り配管4aと、それぞれ往き配管3b及び還り配管4bで接続される。往き配管3b及び還り配管4bにはそれぞれ流量調整のためのバルブ6が備わる。冷却塔群1の両端、すなわち冷凍機5に対して手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔2a,2bの往き配管3bには、冷却水の流量を計測するための流量計7が備わる。

0028

図1に示した冷却塔群を用いた冷却水の冷却過程を以下に説明する。
空調機等の二次側設備(図示省略)を冷却するための冷水は、冷凍機5で製造され、その排熱を冷却塔から排出することにより冷却水が冷却される。冷凍機からの排熱を得て温度が上昇した冷却水は、流量計9により流量を計測されて往き配管3を通って各冷却塔群1内の往き配管3a内に流入する。冷却水は、さらに往き配管3aから分岐した往き配管3bを通って各冷却塔2内に流入する。冷却水はそれぞれ、冷却塔2内で散水され充填物質を伝わって膜状に流下する際に、ファン8により吸引された外気と直接接触することにより冷却される。すなわち、この冷却は、ファン8を回転させることにより、冷却水をファン8で吸い込まれた外気と接触させ、冷却水の一部を蒸発することにより、その時の蒸発潜熱により冷却する。冷却された冷却水は、冷却塔2から還り配管4b、冷却塔群1内の還り配管4aを通って、還り配管4から冷凍機5内に流入して再び冷凍機から熱を受けて温度上昇する。これらの冷却水の流れはポンプ10にて形成される。

0029

ファン8の回転数は制御装置12により制御される。制御装置12は、両端の冷却塔2a,2bの往き配管3bに備わる流量計7と有線又は無線にて接続され、これらの測定結果により以下に示す方法で各冷却塔2のファン8の回転数を制御する。一方、従来用いていた還り配管4aに備わる冷却塔群1の冷却水出口温度を測定する温度計11を用いて、冷却水出口温度により制御する場合は、温度に応じて冷却塔群1に備わる各冷却塔2のファンの回転数を同一にして運転する。本発明は、この従来の冷却塔群の出口温度制御に加えて行うこともできる。

0030

図2は本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる演算手法を説明するためのグラフ図である。
冷却塔10基を並べて1つの冷却塔群を構成しているとする。両端の冷却塔では、配管抵抗により偏流が生じているため、冷凍機に対して手前(近い)側の冷却塔の冷却水流量aは奥(遠い)側の冷却塔の冷却水流量jよりも多い。この流量値に伴い、最適なファンの回転数制御入力値(a’、j’)が求められる。ここで横軸に流量値、縦軸にファン回転数制御入力値をとり、両端の冷却塔のこれらの値の交点を結んで比例直線Kを形成する。ここで、a〜jの間を冷却塔の数(図ではb〜iの8基)で案分する。この案分した値が各冷却塔b〜iの流量値とみなされ、先に作成した比例直線Kに基づいてファンの回転数制御入力値が決定される。すなわち、この演算手法は、冷却塔群の両端(冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側)の冷却塔の冷却水流量を測定することにより、その間の冷却塔の流量を決定するものである。これに伴い、各冷却塔でのファン回転数制御入力値が決定される。決定されたファンの回転数制御入力値は、比例関係となる。

0031

なお、最初に流量を測定する冷却塔は冷却塔群の手前(近い)側と奥(遠い)側に限らず、いずれか任意の2基の冷却塔の流量値を基準にして比例直線Kを作成し、それ以外の冷却塔のファン回転数制御入力値を決定してもよい。

0032

図3は本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。
テップS1:
冷却塔群における冷凍機に対して手前(近い)側と奥(遠い)側に配置された冷却塔に流入する冷却水の流量を計測する。
ステップS2:
手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔について当該流量に応じたファンの回転数制御入力値をそれぞれ演算する。

0033

ステップS3:
ステップS1で計測した流量値を基準として手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔の間に並べられた各冷却塔の流量値を決定する。この決定は、手前(近い)側及び奥(遠い)側冷却塔の流量値の間を冷却塔の台数で案分することにより決定する。
ステップS4:
ステップS3で決定した手前(近い)側と奥(遠い)側の冷却塔の間に並べられた冷却塔の流量値を用いて、ステップS1,S2で計測、算出した流量値及び回転数制御入力値が比例関係となるように手前(近い)側と奥(遠い)側冷却塔の間の冷却塔のファン回転数制御入力値を決定し、各ファンを制御する。

0034

図1で示す制御装置12は、このようにしてファンの回転数を決定する制御回路を有する。これにより、冷却塔群1の両端に配置される冷却塔2a,2bの流量を計測するだけで、冷却塔2ごとに、冷却水の流量に応じて最適なファン8の動力運転が可能となり、無駄なファン8の運転をなくして省エネルギーを実現することができる。すなわち、偏流が生じてもこれに対応して確実に最適な動力でファン8を運転することができる。これに伴い、ランニングコストの低減、地球環境保全、CO2排出量の削減効果が期待できる。

0035

また、冷却塔2ごとにファン8の回転数を制御することにより、従来行っていた冷却水を流通させる冷却塔群1の数を制御する群数制御を行う必要がなくなる。このため、冷却塔群1をすべて使用できるため、各冷却塔群1に流入する冷却水量が少なくなり、配管抵抗が小さくなることに伴い、冷却塔2の一台当たりの冷却水流量が減少し、小さいファン8の風量で効率よく冷却水を冷却することができる。さらに、群数制御が不要になって冷却塔2の一台当たりの冷却水流量が減少することに伴い、各冷却塔2を流通する配管抵抗が小さくなるため、ポンプ10の動力を小さくでき省エネルギー化を図ることができる。なお、本発明に係る制御方法は、偏流が生じないように何らかの処置をされた冷却塔群1に対しても適用できる。

0036

また、本発明により、冷熱源全体の効率が上がるので、システム全体のシステムCOPが向上する。上述した測定結果から記録されるデータを用いて解析すれば、その時々の最適な各種制御係数内部パラメータ)が分かるので、機器経年劣化や配管等の圧力損失増加等で最適なシステムCOP点がずれたとしても簡単に変更ができ、常にシステムCOPが最大となる運転を継続できる。本発明は、偏流を防止するのではなく、偏流がおきても、流量が少ない冷却塔のファン風量は小さくし、流量が多い冷却塔のファン風量は大きくし、各冷却塔での冷却水流量とファン風量の比率が一定となるように制御するものである。

0037

図4は本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。
図示したように、各冷却塔群1を構成する各冷却塔2の往き配管3bに圧力スイッチ13が備わり、還り配管4bに温度計14が備わる。温度計14は、図1で示した冷却塔群1ごとの出口温度を計測する温度計11に代えて備えたものであり、各冷却塔2の冷却水出口温度を測定するものである。この冷却塔出口温度を計測し、出口温度が所定温度となるようにファン8の回転数を冷却塔2ごとに制御する。したがって、冷却塔2ごとに冷却水の流量に応じた最適なファン8の動力運転が可能となる。

0038

圧力スイッチ13は、往き配管3b内を流通する冷却水の水圧を測定するものである。水圧が一定値以下の場合は、冷却水流量が所定値以下、すなわち流量が少ないと判断し、ファン8を停止するものである。この構成により、冷却塔群一体制御から完全な冷却塔ごとの個別制御となり、無駄なファン8の運転を防止して省エネルギーを実現できる。その他の構成、作用、効果は図1と同様である。

0039

図5は本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。
ステップT1:
冷却塔ごとに、冷却水の出口温度を計測し、この計測結果に基づいてファン回転数を制御する。
ステップT2:
冷却塔に流入する冷却水の水圧(流量)を計測する。

0040

ステップT3:
水圧が所定値以上か以下かの判断をする。所定値以上の場合、ステップT2に戻って水圧の計測を続ける。
ステップT4:
水圧が所定値以下の場合、冷却塔内に流入する冷却水量が少ないと判断し、ファンを停止する。

0041

図4で示す制御装置12は、図5で示した方法によりファンの回転数を決定する制御回路を有する。これにより、冷却塔2ごとに、冷却水の流量に応じて最適なファン8の動力運転が可能となり、無駄なファン8の運転をなくして省エネルギーを実現することができる。すなわち、偏流が生じてもこれに対応して確実に最適な動力でファン8を運転することができる。なお、この制御は、定格風量のファンを有する冷却塔と変風量のファンを有する冷却塔が混在していても、ファンを制御する風量制御インバータ台数分(1台のインバータが受け持つファンは複数台でもよい)だけ制御することによっても省エネルギーの効果を得ることができる。

0042

本発明は、種々の冷熱源機の冷却水の冷却に用いられる冷却塔群の省エネルギー運転方法及びこれに用いる冷却塔群として適用できる。

図面の簡単な説明

0043

本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。
本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる演算手法を説明するためのグラフ図である。
本発明に係る冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。
本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法に用いる冷却塔群の概略構成図である。
本発明に係る別の冷却塔群の省エネルギー運転方法のフローチャート図である。

符号の説明

0044

1:冷却塔群、2:冷却塔、3,3a,3b:往き配管、4,4a,4b:還り配管、5:冷凍機、6:バルブ、7:流量計、8:ファン、9:流量計、10:ポンプ、11:温度計、12:制御装置、13:圧力スイッチ、14:温度計

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  • 東京ガスケミカル株式会社の「 液化天然ガス蒸発器及び液化天然ガス蒸発器の緊急閉鎖方法」が 公開されました。( 2019/07/18)

    【課題】水槽内温水経路が塞がれる恐れのある異常状態を計測し、水槽内温水経路が塞がれる前に迅速に遮断弁を閉塞する。【解決手段】導出管に異常信号によって遮断動作する遮断弁が設けられ、容器の中央から下部にか... 詳細

  • 日本碍子株式会社の「 ヒートパイプ」が 公開されました。( 2019/07/18)

    【課題・解決手段】液体の作動流体に効率よく熱を伝達することができるヒートパイプを提供する。ヒートパイプ(1)は、内筒(6)と、内筒(6)の外周面を覆っている多孔質のセラミックスから形成されている筒状の... 詳細

  • フクビ化学工業株式会社の「 多孔型送液管」が 公開されました。( 2019/07/18)

    【課題】 耐熱性や熱伝導性、軽量性に優れるだけでなく、より多くの液体を移送することができ、しかも、樹脂材料を押出成形するだけで製造が可能で、コスト面や製造効率の面でも有利な多孔型送液管を提供すること... 詳細

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