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技術 右折感応制御システム、及び右折感応制御方法

出願人 オムロン株式会社
発明者 内藤丈嗣中村淳一桐吉弘司馬渕透
出願日 2006年6月6日 (14年0ヶ月経過) 出願番号 2006-157766
公開日 2007年12月20日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2007-328454
状態 特許登録済
技術分野 交通制御システム 交通制御システム イメージ分析 画像処理 閉回路テレビジョンシステム
主要キーワード 感応信号 空間占有率 管理対象エリア 感知エリア内 一定台数 最頻度値 移動ベクトル情報 データ通信ライン
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

交差点内の状況が把握できずに、制御システムが大規模とならず、安価に右折待ち車両渋滞を抑制できる右折感応制御システム及び右折感応制御方法を提供する。

解決手段

カメラ7−1で交差点13−1内の右折待ち車両が停止する領域を右折車両感知エリア14A−1〜14D−1に設定し、カメラ7−1で、各エリア撮影し、右折車両検知装置5−1で右折待ち車両の台数を検知する。そして、信号制御装置6−1は、この右折待ち車両の台数に応じて信号制御パラメータを一時的に変更して、右折矢印の表示時間や黄信号赤色信号灯の表示時間を延長・短縮する。これにより、交差点内にいる右折待ち車両が多い場合でも、右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができ、右折待ち車両による渋滞の発生を抑制できる。また、右折待ち車両がほとんどいない場合には、右折矢印の表示時間を短縮可能なので、無駄な右折矢印点灯時間を減少できる。

概要

背景

従来、道路網において交差点に設置された信号灯器では、右折矢印の表示時間は固定されている。そのため、交差点で右折待ちする車両が多くなると、右折待ち車両により交差点の手前で渋滞が発生することがある。

そこで、道路網において交差点に設置された信号灯器には、渋滞の発生を防止するために、交差点への流入交通量に基づいて決定された信号制御パラメータにより、右折矢印の表示時間等が制御されるものがあった。交差点への流入交通量は、例えば交差点間を結ぶ道路に設置した車両感知器通過車両台数計測し、計測された通過車両の台数から渋滞の発生を予測している。車両感知器には、CCDカメラ撮像した画像を処理して車両を感知する画像式、超音波センサにより車両を感知する超音波式光センサにより車両を感知する光学式等がある。

車両感知器として超音波センサを用いたものには、以下のようなものがあった。例えば、特許文献1には、交差点から20〜30m上流側、交差点の出口直進側・出口右折側・出口左折側にそれぞれ超音波センサを設置し、各センサで車両の渋滞の有無を検知し、右折待ち車両が原因で本線が渋滞している場合には、黄信号及び赤信号表示タイミングを通常よりも早くして、右折待ちの車両を右折させる交通信号機制御システムが開示されている(特許文献1参照。)。

また、車両感知器としてCCDカメラを用いたものには、以下のようなものがあった。例えば、特許文献2には、右折レーンに設定した感知エリア内の車両をCCDカメラ等の車両感知器で感知するとともに、信号機青開始時点では感知エリア長を初期値に設定し、青時間が経過するに伴って感知エリア長を徐々に縮小する交通感応制御方法が開示されている(特許文献2参照。)。
特開2001−84486号公報
特開2002−24990号公報

概要

交差点内の状況が把握できずに、制御システムが大規模とならず、安価に右折待ち車両の渋滞を抑制できる右折感応制御システム及び右折感応制御方法を提供する。カメラ7−1で交差点13−1内の右折待ち車両が停止する領域を右折車両感知エリア14A−1〜14D−1に設定し、カメラ7−1で、各エリア撮影し、右折車両検知装置5−1で右折待ち車両の台数を検知する。そして、信号制御装置6−1は、この右折待ち車両の台数に応じて信号制御パラメータを一時的に変更して、右折矢印の表示時間や黄信号や赤色信号灯の表示時間を延長・短縮する。これにより、交差点内にいる右折待ち車両が多い場合でも、右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができ、右折待ち車両による渋滞の発生を抑制できる。また、右折待ち車両がほとんどいない場合には、右折矢印の表示時間を短縮可能なので、無駄な右折矢印点灯時間を減少できる。

目的

そこで、本発明は、交差点内の状況が把握でき、制御システムが大規模とならず、安価に右折待ち車両による渋滞の発生を抑制できる右折感応制御システム及び右折感応制御方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

1台のカメラ撮影した交差点内の画像から、車両が右折待ちする交差点内の右折待ちエリアにおける右折待ち車両台数、または前記右折待ちエリアにおける右折待ち車両が占める割合を検知する右折車両検知手段を有する右折車両検知装置と、この交差点に設置されている信号灯器の制御に用いる信号制御パラメータを記憶する信号制御パラメータ記憶手段と、前記信号制御パラメータを用いて、この交差点に設置されている信号灯器を制御し、前記右折車両検知手段により検知されている前記右折待ち車両の台数または右折待ち車両が占める割合に応じて、前記信号灯器の右折専用階梯スプリットを変更する信号灯器制御手段と、を有する信号制御装置と、を備えた右折感応制御ステム

請求項2

この交差点に設置されている信号灯器の信号制御パラメータを設定する信号制御パラメータ設定手段と、前記信号制御装置に対して前記信号制御パラメータを送信する送信手段と、を有する中央装置を備え、前記信号制御装置は、前記信号制御パラメータを受信する前記信号灯器制御手段は、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリア内における右折待ち車両の台数または右折待ち車両の割合が第2の閾値未満の場合には、右折専用階梯のスプリットを短縮する受信手段を有し、前記パラメータ記憶手段は、前記受信手段が受信した前記信号制御パラメータを記憶する手段である請求項1に記載の右折感応制御システム。

請求項3

前記信号灯器制御手段は、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリアにおける前記右折待ち車両の台数または右折待ち車両の占める割合が閾値以上の場合には、右折専用階梯のスプリットまたは前記スプリット直後のクリアランス時間の少なくとも一方を延長する請求項1または2に記載の右折感応制御システム。

請求項4

前記信号灯器制御手段は、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリア内における右折待ち車両の台数または右折待ち車両の割合が第2の閾値未満の場合には、右折専用階梯のスプリットを短縮する請求項1または2に記載の右折感応制御システム。

請求項5

前記信号灯器制御手段は、前記信号灯器の右折専用階梯のスプリットを変更した場合には、そのサイクルまたは次のサイクルにおいて、その交差点の他の現示表示時間を変更して、前記右折専用階梯のスプリットの変更を吸収する請求項1乃至4のいずれかに記載の右折感応制御システム。

請求項6

前記右折車両検知手段は、前記カメラが撮影した画像から交差点内の背景画像を生成する背景作成手段と、前記カメラが撮影した最新フレーム画像と前記背景画像とから、車両の画像を抽出する車両抽出手段と、前記カメラが撮影した少なくとも1フレーム前のフレーム画像を記憶する画像記憶手段と、前記画像記憶手段が記憶するフレーム画像と、前記カメラが撮影した最新のフレーム画像と、から、各車両の画像の移動ベクトルを求める移動ベクトル検出手段と、右折車両感知エリア内の車両の画像が右折待ち車両の台数または割合を、前記車両抽出手段が抽出した車両の画像と、前記移動ベクトル検出手段が検出した各車両の画像の移動ベクトル情報と、に基づいて算出する右折車両判定手段と、を備えた請求項1乃至5のいずれかに記載の右折感応制御システム。

請求項7

前記信号灯器制御手段は、右折専用のスプリットにおいて初期時間の経過時に、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリア内における右折待ち車両の台数または右折待ち車両の割合が閾値以上であると、続いて単位時間の計時を行い、この単位時間の経過時に、前記右折車両検知手段により検知されている前記右折待ち車両の台数または割合が閾値以上であると、さらに単位時間の計時を行う動作を延長限度時間まで繰り返して、この延長限度時間経過後に次の階梯に歩進する請求項1または2に記載の右折感応制御システム。

請求項8

前記信号灯器制御手段は、前記初期時間経過時または前記単位時間経過時に、前記右折車両検知手段により検知された前記右折待ち車両の台数または割合が閾値未満であると、計時を打ち切って、次の階梯に歩進する請求項7に記載の右折感応制御システム。

請求項9

右折車両検知手段が、1台のカメラによって撮影された交差点内の画像から、車両が右折待ちする交差点内の右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数、または前記右折待ちエリアにおける右折待ち車両が占める割合を検知するステップと、信号灯器制御手段が、信号制御パラメータ記憶手段が記憶する信号制御パラメータを用いて、この交差点に設置されている信号灯器を制御し、前記右折車両検知手段により検知された前記右折待ち車両の台数または右折待ち車両が占める割合に応じて、前記信号灯器の右折専用階梯のスプリットを変更するステップと、を備えた右折感応制御方法。

技術分野

0001

この発明は、道路網交差点に設置された信号灯器の表示時間を、交差点内右折待ち車両台数に応じて制御する右折感応制御ステム及び右折感応制御方法に関する。

背景技術

0002

従来、道路網において交差点に設置された信号灯器では、右折矢印の表示時間は固定されている。そのため、交差点で右折待ちする車両が多くなると、右折待ち車両により交差点の手前で渋滞が発生することがある。

0003

そこで、道路網において交差点に設置された信号灯器には、渋滞の発生を防止するために、交差点への流入交通量に基づいて決定された信号制御パラメータにより、右折矢印の表示時間等が制御されるものがあった。交差点への流入交通量は、例えば交差点間を結ぶ道路に設置した車両感知器通過車両台数計測し、計測された通過車両の台数から渋滞の発生を予測している。車両感知器には、CCDカメラ撮像した画像を処理して車両を感知する画像式、超音波センサにより車両を感知する超音波式光センサにより車両を感知する光学式等がある。

0004

車両感知器として超音波センサを用いたものには、以下のようなものがあった。例えば、特許文献1には、交差点から20〜30m上流側、交差点の出口直進側・出口右折側・出口左折側にそれぞれ超音波センサを設置し、各センサで車両の渋滞の有無を検知し、右折待ち車両が原因で本線が渋滞している場合には、黄信号及び赤信号表示タイミングを通常よりも早くして、右折待ちの車両を右折させる交通信号機制御システムが開示されている(特許文献1参照。)。

0005

また、車両感知器としてCCDカメラを用いたものには、以下のようなものがあった。例えば、特許文献2には、右折レーンに設定した感知エリア内の車両をCCDカメラ等の車両感知器で感知するとともに、信号機青開始時点では感知エリア長を初期値に設定し、青時間が経過するに伴って感知エリア長を徐々に縮小する交通感応制御方法が開示されている(特許文献2参照。)。
特開2001−84486号公報
特開2002−24990号公報

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、特許文献1に開示された発明では、超音波センサにより交差点外の車両を検出して信号灯器を制御するので、交差点内の状況が把握できない。そのため、交差点内で右折を待つ車両がすべて交差点外へ進行する前に、交差する他方の道路側信号灯が青表示となり、他方の道路側の車両がすぐに交差点内を通行することができず、交差点で渋滞が発生することがあった。また、この場合、交差点内で右折を待つ車両がすべて通過する前に、他方の道路側の車両が交差点内に進行すると、交差点内での事故につながるおそれがあった。さらに、交差点を通過する車両を検出するために複数の超音波センサを設けなければならず、制御システムが大規模となり設備費用が高額となるという問題があった。

0007

また、特許文献2に開示された発明では、車両感知器で感知する感知エリアを右折専用車線停止線から上流方向へ長さLの範囲としているので、この感知エリアを監視するために複数の車両感知器が必要となり、特許文献1と同様、交差点内の状況が把握できず、また、制御システムが大規模となり設備費用が高額となるという問題があった。

0008

そこで、本発明は、交差点内の状況が把握でき、制御システムが大規模とならず、安価に右折待ち車両による渋滞の発生を抑制できる右折感応制御システム及び右折感応制御方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

この発明は、上記課題を解決するために以下の構成を備えている。

0010

(1)1台のカメラ撮影した交差点内の画像から、車両が右折待ちする交差点内の右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数、または前記右折待ちエリアにおける右折待ち車両が占める割合を検知する右折車両検知手段を有する右折車両検知装置と、
この交差点に設置されている信号灯器の制御に用いる信号制御パラメータを記憶する信号制御パラメータ記憶手段と、
前記信号制御パラメータを用いて、この交差点に設置されている信号灯器を制御し、前記右折車両検知手段により検知されている前記右折待ち車両の台数または右折待ち車両が占める割合に応じて、前記信号灯器の右折専用階梯スプリットを変更する信号灯器制御手段と、を有する信号制御装置と、
を備えたことを特徴とする。

0011

この構成においては、右折車両検知装置が、右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数、または右折待ちエリアにおける右折待ち車両が占める割合を検知する。また、信号制御装置では、信号灯器において右折矢印を表示する時間である右折専用階梯のときに、信号灯器制御手段が右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数、または右折待ちエリアにおける右折待ち車両が占める割合に応じて、信号灯器の右折専用階梯のスプリットを変更する。したがって、交差点内において右折待ち車両が多い場合には右折専用の階梯を延長して、交差点内にいる右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができ、交差点内に右折待ち車両が少ないかまたは無い場合には右折専用の階梯を変更しないかまたは短縮することができる。例えば、あるサイクルにおいて、交差点内の主道路側の右折待ち車両が一定台数以上の場合には、信号制御パラメータに基づいて右折矢印の表示時間を延長することで、交差点内の右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができる。また、次のサイクルにおいて、交差点内の主道路側の右折待ち車両が一定台数未満の場合には、信号制御パラメータに基づいて、右折矢印の表示時間を短縮することで、右折待ち車両の進行用に不要な時間を設けるのを防止できる。さらに、交差点内の右折待ち車両を1つのカメラで撮影するので、制御システムが大規模とならず、安価に右折待ち車両の渋滞を抑制することができる。

0012

(2)この交差点に設置されている信号灯器の信号制御パラメータを設定する信号制御パラメータ設定手段と、前記信号制御装置に対して前記信号制御パラメータを送信する送信手段と、を有する中央装置を備え、
前記信号制御装置は、前記信号制御パラメータを受信する受信手段を有し、前記パラメータ記憶手段は、前記受信手段が受信した前記信号制御パラメータを記憶する手段であることを特徴とする。

0013

この構成においては、中央装置は、信号制御パラメータ設定手段を備えており、この中央装置が信号制御パラメータを決定し、決定した信号制御パラメータを信号制御装置に伝え、また、信号制御装置は、中央装置から送信された信号制御パラメータを信号パラメータ記憶手段で記憶する。したがって、中央装置から出力された信号制御パラメータに基づいて信号灯器を制御するので、隣接する他の交差点の信号灯器とサイクルやオフセット連携させることができる。また、この構成では、上記(1)と同様に、右折専用の階梯において、そのときの交差点内における右折待ち車両の交通量をリアルタイムに検出して、信号制御パラメータを変更することで、交差点内にいる右折待ち車両を交差点外へ進行させたり、交差点内にいる右折待ち車両進行用の無駄な時間を短縮したりすることができる。また、交差点内の右折待ち車両を1つのカメラで撮影するので、制御システムが大規模とならず、安価に右折待ち車両の渋滞を抑制することができる。

0014

(3)前記信号灯器制御手段は、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリアにおける前記右折待ち車両の台数または右折待ち車両の占める割合が閾値以上の場合には、右折専用階梯のスプリットまたは前記スプリット直後のクリアランス時間の少なくとも一方を延長することを特徴とする。

0015

この構成においては、右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数または割合が閾値以上の場合には、右折専用階梯のスプリットまたは前記スプリット直後のクリアランス時間の少なくとも一方を延長させる。したがって、交差点内の右折待ち車両がすべて右折できるように延長時間を設定することで、交差点内の右折待ち車両により渋滞が発生するのを防止できる。

0016

なお、右折専用のスプリットとは信号灯器の右折矢印の表示時間であり、クリアランス時間とは青表示の後や右折専用の階梯後に設定される黄信号と全赤信号の表示時間である。

0017

(4)前記信号灯器制御手段は、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリア内における右折待ち車両の台数または右折待ち車両の割合が第2の閾値未満の場合には、右折専用階梯のスプリットを短縮することを特徴とする。

0018

この構成においては、右折待ちエリア内における右折待ち車両の台数または割合が第2閾値未満の場合には、右折専用のスプリットを短縮させるので、交差点内の右折待ち車両が少ない場合には、右折専用の階梯を無駄に設けるのをやめることができる。

0019

(5)前記信号灯器制御手段は、前記信号灯器の右折専用階梯のスプリットを変更した場合には、そのサイクルまたは次のサイクルにおいて、その交差点の他の現示表示時間を変更して、前記右折専用階梯のスプリットの変更を吸収することを特徴とする。

0020

この構成においては、右折専用のスプリットの変更を、その交差点の他の現示表示時間を変更することで、変更を吸収する。例えば、主道路側の右折矢印のスプリットを延長した場合には、従道路側青信号のスプリットを、右折専用のスプリットの延長時間だけ短縮する。これにより、その交差点におけるサイクルが変化してもすぐに吸収できるので、マクロ的には他の交差点に対する影響がなく、道路網における交通の円滑化を図ることができる。

0021

(6)前記右折車両検知手段は、
前記カメラが撮影した画像から交差点内の背景画像を生成する背景作成手段と、
前記カメラが撮影した最新フレーム画像と前記背景画像とから、車両の画像を抽出する車両抽出手段と、
前記カメラが撮影した少なくとも1フレーム前のフレーム画像を記憶する画像記憶手段と、
前記画像記憶手段が記憶するフレーム画像と、前記カメラが撮影した最新のフレーム画像と、から、各車両の画像の移動ベクトルを求める移動ベクトル検出手段と、
右折車両感知エリア内の車両の画像が右折待ち車両の台数または割合を、前記車両抽出手段が抽出した車両の画像と、前記移動ベクトル検出手段が検出した各車両の画像の移動ベクトル情報と、に基づいて算出する右折車両判定手段と、
を備えたことを特徴とする。

0022

右折感応制御システムにおいては、カメラで交差点内の右折待ち車両を撮影するが、カメラの設置位置によっては、右折待ち車両と他の車両とが重なる場合がある。この構成においては、カメラが撮影した最新のフレーム画像と前記背景画像とから、抽出した車両の画像と、右折待ちエリア内の各車両の画像について移動ベクトルを求めて、右折する方向に移動しているか否かの情報と、に基づいて、フレーム画像から右折待ち車両の台数または割合を算出する。したがって、右折待ち車両の台数または割合を確実に求めることができる。

0023

(7)前記信号灯器制御手段は、右折専用のスプリットにおいて初期時間の経過時に、前記右折車両検知装置の右折車両検知手段により検知されている前記右折車両感知エリア内における右折待ち車両の台数または右折待ち車両の割合が閾値以上であると、続いて単位時間の計時を行い、
この単位時間の経過時に、前記右折車両検知手段により検知されている前記右折待ち車両の台数または割合が閾値以上であると、さらに単位時間の計時を行う動作を延長限度時間まで繰り返して、この延長限度時間経過後に次の階梯に歩進することを特徴とする。

0024

この構成においては、右折車両検知装置が、右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数、または右折待ちエリアにおける右折待ち車両の占める割合を検知し、右折待ち車両の台数または割合が閾値以上であると、続いて単位時間の計時を行う。そして、この単位時間の経過時に、前記右折車両検知手段により検知された前記右折待ち車両の台数または割合が閾値以上であると、さらに単位時間の計時を行う動作を延長限度時間まで繰り返して、この延長限度時間経過後に次の階梯に歩進する。したがって、交差点内における右折待ち車両が一定台数以上の状態が続く場合には、右折矢印の表示時間を徐々に延長するので、交差点内の右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができ、右折待ち車両の量に応じて、右折専用の階梯の時間を適正な値に調節でき、渋滞の発生や無駄な時間の設定を防止できる。

0025

(8)前記信号灯器制御手段は、前記初期時間経過時または前記単位時間経過時に、前記右折車両検知手段により検知された前記右折待ち車両の台数または割合が閾値未満であると、計時を打ち切って、次の階梯に歩進することを特徴とする。

0026

この構成においては、右折待ち車両が少なく初期時間内に交差点外に通行可能か、または右折待ち車両が無い場合には、初期時間が経過すると右折専用の階梯を打ち切って次の階梯に歩進する。また、単位時間経過時に、右折待ち車両が無い場合には、右折専用の階梯を打ち切って次の階梯に歩進する。したがって、右折待ち車両が無くなると、右折専用の階梯を打ち切るので、右折待ち車両が無くなった後に、右折矢印の表示時間を無駄に設けるのを防止でき、右折待ち車両の量に応じて、右折専用の階梯の時間を適正な値に調節でき、渋滞の発生や無駄な時間の設定を防止できる。

0027

(9)右折車両検知手段が、1台のカメラによって撮影された交差点内の画像から、車両が右折待ちする交差点内の右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数、または前記右折待ちエリアにおける右折待ち車両が占める割合を検知するステップと、
信号灯器制御手段が、信号制御パラメータ記憶手段が記憶する信号制御パラメータを用いて、この交差点に設置されている信号灯器を制御し、前記右折車両検知手段により検知された前記右折待ち車両の台数または右折待ち車両が占める割合に応じて、前記信号灯器の右折専用階梯のスプリットを変更するステップと、
を備えたことを特徴とする。

0028

この構成においては、(1)と同様の効果を得ることができる。

発明の効果

0029

この発明によれば、交差点内に設定した右折待ちエリアにおける右折待ち車両の台数や右折待ち車両の割合をリアルタイムに検出し、そのときの右折待ち車両の台数や割合に応じて、右折専用階梯のスプリットを変更するので、右折待ち車両の滞留による渋滞の発生を防止したり、信号灯器の右折矢印の無駄な表示を防止して、交差点内の交通を円滑化できる。また、交差点内の右折待ち車両を1つのカメラで撮影するので、制御システムが大規模とならず安価に構成することができる。

発明を実施するための最良の形態

0030

図1は、本発明の実施形態に係る右折感応制御システムの概略の構成図である。図2は、右折車両検知装置におけるカメラの設置位置と視野、及び右折車両感知エリアを示す図である。図3は、カメラで実際に撮影した交差点の画像である。なお、図2において、カメラ7−1のレンズ付近から延出している2本の直線は、カメラ7−1の視野範囲を示している。また、図2においては、信号灯器8A−1以外の他の信号灯器の表示を省略している。

0031

図1に示すように、右折感応制御システム1は、各交差点13−1〜13−nに設置されている信号灯器8A−1〜8A−n,8B−1〜8B−n,8C−1〜8C−n,8D−1〜8D−nを制御する右折車両感応制御装置2−1〜2−nと、管理対象エリア内の各交差点13−1〜13−nや道路網における交通状況の監視等を行う中央装置3と、を備えている。

0032

ここで、右折車両感応制御装置2−1〜2−nはそれぞれ同様の構成であるため、右折車両感応制御装置2−1を例に挙げてその構成を説明する。

0033

右折車両感応制御装置2−1は、カメラ7−1により撮影された交差点13−1内の右折待ち車両の画像を用いて、交差点13−1内における右折待ち車両の台数を計測する右折車両検知装置5−1と、右折車両検知装置5−1が計測した右折待ち車両の台数に応じて、交差点13−1に設置されている信号灯器8A−1〜8D−1を制御する信号制御装置6−1と、を備えている。右折車両感応制御装置2−1は、例えば交差点13−1の路側に設置されている。交差点13−1は、主道路15と従道路16−1とが交差する。

0034

右折車両検知装置5−1は、交差点13−1内で右折を待つ車両の台数を計測し、計測結果に応じた信号または計測データ(右折待ち車両台数)を信号制御装置6−1に、例えば1秒毎に送信する。

0035

信号制御装置6−1は、右折車両検知装置5−1から送られてきた信号またはデータを適当なタイミングで確認して信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印9A−1〜9D−1の表示時間を制御する。

0036

右折車両検知装置5−1と信号制御装置6−1は、データ通信ライン4A−1を介して接続されている。また、信号制御装置6−1は、データ通信ライン4Bを介して中央装置3と接続されている。他の交差点13−2〜13−nに設置された信号制御装置6−2〜6−nも同様に、データ通信ライン4Bを介して中央装置3に接続されている。右折車両検知装置5−1は、信号制御装置6−1に対して、例えば、1秒毎にデータを送信する。

0037

信号制御装置6−1は、右折車両検知装置5−1により計測された交差点内での右折待ち車両台数を適宜中央装置3に送信する。

0038

中央装置3は、対象エリア内交差点毎に、右折車両検知装置5−1〜5−nが計測した右折待ち車両の台数を、信号制御装置6−1〜6−nを介して取得する。そして、中央装置3は、この情報を蓄積して統計的に処理し、対象エリア内の交通状況監視や、各交差点における信号灯器のサイクルの調整などを行う。

0039

カメラ7−1は、所謂広角カメラであり、比較的低い位置、例えば路面から5〜8mの高さに設置しても交差点内全体が撮像できる構成である。具体的には、カメラ7−1は、焦点距離が2mmの超広角レンズを内蔵し、その視野角が90°を超える構成である。また、カメラ7−1は、逆光や、ビル歩道橋・木等の影が発生している撮像条件下でもコントラストのある撮像画像が得られるように、高ダイナミックレンジ(120dB以上)のものが好適である。図2には、歩道橋18に取り付けられた信号灯器8A−1の近傍の地上高6mの位置に、カメラ7−1を設置した例を示している。また、カメラ7−1で交差点全体を撮影すると、図3に示すような画像となる。

0040

図2に示すように、交差点13−1内の各右折レーンにおいて対向車線直進車両通過時に右折待ちの先頭車両が停止する位置(交差点13−1内の中央付近)から横断歩道17B−1・17C−1または車両の停止線19A−1・19D−1までの領域を、交差点13−1の各車線についてそれぞれ右折車両感知エリア14A−1,14B−1,14C−1,14D−1とする。ここで、右折車両感知エリア14A−1,14B−1,14C−1,14D−1をまとめて右折車両感知エリア14−1と称する。なお、右折車両感知エリアは、右折待ち車両の右折待ちエリアである。

0041

図1に示す信号制御装置6−1は、主道路15側の信号灯器8A−1・8C−1の右折矢印9A−1・9C−1を点灯させる制御信号を、右折車両検知装置5−1にも出力する。また、信号制御装置6−1は、従道路16−1側の信号灯器8B−1・8D−1の右折矢印9B−1・9D−1を点灯させる制御信号を、右折車両検知装置5−1にも出力する。

0042

右折車両検知装置5−1は、上記の主道路15側の信号灯器8A−1・8C−1の右折矢印9A−1・9C−1を点灯させる制御信号、または、従道路16−1側の信号灯器8B−1・8D−1の右折矢印9B−1・9D−1を点灯させる制御信号を、信号制御装置6−1から受信すると、その制御信号に応じた2つの右折車両感知エリア(14A−1と14C−1、または14B−1と14D−1)の画像から右折待ち車両の台数を検出し、その台数に応じた信号を信号制御装置6−1に出力する。そして、信号制御装置6−1は、この信号に応じて右折矢印の表示時間を調整する。

0043

次に、右折車両検知装置の構成について説明する。図4は、右折車両検知装置の構成を示すブロック図である。図5は、あるフレーム画像から抽出した2台の車両候補の画像である。

0044

右折車両検知装置5−1は、カメラ7−1が撮影した画像が入力される画像入力部31と、カメラ7−1が撮影した画像から交差点13−1内の背景画像を生成する背景作成部32と、カメラ7−1が撮影した画像から右折車両感知エリア14−1内の車両の画像を抽出する車両抽出部33と、車両抽出部33が抽出した車両の画像が右折待ち車両であるか否かを判定する右折車両存在判定部34と、右折車両存在判定部34の判定結果に基づいて交差点13−1内における右折待ち車両の台数を計測する右折車両判定部35と、右折車両判定部35が計測した右折待ち車両の台数を信号制御装置6−1へ送信する通信部36と、を備えている。

0045

画像入力部31は、A/D変換部31Aと画像メモリ31Bを備えている。画像入力部31には、カメラ7−1で撮影された画像がリアルタイムに、すなわちフレーム画像毎に(例えば33.3msec毎に)入力される。A/D変換部31Aは、カメラ7−1が撮影した画像をA/D変換する。また、画像メモリ31Bは、このA/D変換した画像データを記憶する。

0046

背景作成部32は、背景画像作成処理部32Aと背景画像メモリ32Bを備えている。背景画像作成処理部32Aは、画像入力部31の画像メモリ31Bが記憶するフレーム画像のデータを読み込み、交差点13の背景画像(車両が存在しない画像)を生成する。背景画像作成処理部32Aは、カメラ7−1の撮影対象である交差点13内に設定した右折車両感知エリア14−1に右折待ちしている車両が存在しない背景画像を生成する。背景画像は、時間的に固定された画像であるため、複数のフレーム画像について、カルマンフィルタ等を使用した公知の方法によって作成することが可能である。その他、一定時間内の画素毎の最頻度値で画像データを更新することで背景画像を作成することもできる。背景画像メモリ32Bは、背景画像作成処理部32Aが生成した交差点の背景画像を記憶する。

0047

車両抽出部33は、照度変化対応フィルタ33A、車両特徴量抽出部33B、及び右折車両候補判定部33Cを備えている。車両抽出部33は、信号制御装置6−1から出力された右折矢印の制御信号を受信すると、右折待ち車両の検出処理を開始する。また、車両抽出部33は、背景作成部32が作成した背景画像と、カメラ7−1から画像入力部31に入力されたフレーム画像と、の差分をとることによって、車両画像の特徴量を抽出する。

0048

照度変化対応フィルタ33Aは、画像メモリ31Bが記憶する画像が、ビルなどの影の移動やの通過などによって急に照度が変化した場合にもその影響を受けることなく、車両特徴量抽出部33Bで画像のエッジを抽出することができるようにするフィルタである。

0049

車両特徴量抽出部33Bは、背景作成部32が生成した背景画像と、照度変化対応フィルタ33Aを通過させた画像を対比し、右折車両感知エリア14−1の画像から車両の画像を抽出する。

0050

右折車両候補判定部33Cは、車両特徴量抽出部33Bが抽出した車両の画像について、車両の一般的な特徴を有しているか否かを判定する。そして、右折車両候補判定部33Cは、車両の一般的な特徴を有する画像であると判定した場合には、抽出した車両の画像を右折車両存在判定部34へ出力する。例えば、図3に示すように、右折車両感知エリア14A−1の画像に、直進レーン(右折レーンの隣のレーン)を通過する車両の下側の部分の画像が含まれていた場合、この車両の画像は車両全体の画像ではないので、右折車両候補判定部33Cは、車両の一般的な特徴を有さないと判断して、この画像を右折車両候補の画像から外す。

0051

右折車両存在判定部34は、時空間画像データ解析処理を行う車両存在候補判定部34Aと、時空間画像データ解析処理を行った1フレーム前の画像データを記憶するメモリ34Bと、画像データの移動方向の解析処理を行う移動方向解析部34Cと、を備えている。

0052

車両存在候補判定部34Aは、車両抽出部33が抽出した車両の画像における各画素を4×4〜8×8の画素ブロックであるテクスチャ集合体として捉える。そして、時間の経過に伴い各テクスチャがどのように移動しているかを解析する時空間画像データ解析処理を行う。具体的には、車両存在候補判定部34Aは、メモリ34Bから読み出し時刻t−1のフレーム画像、及び時刻tのフレーム画像を複数のテクスチャに変換する。そして時刻t−1のフレーム画像における各テクスチャと、時刻tのフレーム画像における各テクスチャと、を対比して各テクスチャの移動方向を解析する。

0053

例えば、図5において、各マスは4×4のテクスチャを表すが、車両Aのあるテクスチャが前フレーム画像に対して左斜め上方向に移動していれば、そのテクスチャに対するベクトルは左斜め上方向となる。この処理を、右折待ち車両候補の画像を構成するすべてのテクスチャに対して行う。

0054

このように、右折待ち車両の画像をテクスチャに分解して解析を行うことにより、フレーム画像上の車両が時々刻々変化してもその変化を受けにくくなり、観測量揺らぎに大きく影響されることなく各右折待ち車両候補の移動方向を判定できる。

0055

ここで、図3に示したように、交差点内全体の画像は、交差点の側方から撮影しているので、各右折車両感知エリア14−1は、カメラ7−1に近いほど画像上の領域が大きくなる。すなわち、交差点内全体の画像において手前側の右折車両感知エリア14A−1は、カメラ7−1から近く大きな領域となっているので、テクスチャのサイズを8×8の画素ブロックに設定すると良い。一方、交差点内全体の画像において奥側の右折車両感知エリア14C−1は、カメラ7−1から遠く小さな領域となっているので、テクスチャのサイズを4×4の画素ブロックに設定すると良い。また、右折車両感知エリア14B−1及び右折車両感知エリア14D−1は、右折車両感知エリア14A−1と右折車両感知エリア14C−1との中間のサイズになっているので、テクスチャのサイズを4×4または6×6の画素ブロックに設定すると良い。このように、右折車両感知エリアの大きさに応じてテクスチャのサイズを設定すると良い。

0056

また、右折待ち車両候補の画像における各テクスチャの移動方向を検出する際の精度を高めるために、図4に示したメモリ34Bに、時間的に連続する過去2フレーム分またはそれ以上のフレーム画像を、記憶させておき、これらのフレーム画像と現在のフレーム画像とを参照するように構成しても良い。このように、時間的に連続する過去の複数のフレーム画像と、現在のフレーム画像とを対比することで、車両の画像における各テクスチャの移動方向を精度良く検出することができる。

0057

移動方向解析部34Cは、右折待ち車両候補の画像がどちらの方向に移動しているかを解析する。すなわち、移動方向解析部34Cは、右折待ち車両候補の画像毎に全テクスチャの重心を求めて、移動方向を(移動ベクトル)を求める。図5に示す例では、車両Aに対しては、A→が重心の移動ベクトルとなり、車両Bについては、B→が重心の移動ベクトルとなる。移動方向解析部34Cは、右折待ち候補の各車両の画像データと、この各画像データの移動情報と、を右折車両判定部35へ出力する。

0058

右折車両判定部35は、移動情報メモリ35Aと、右折車両台数計測部35Bを備えている。移動情報メモリ35Aは、移動方向解析部34Cが出力した各車両の移動方向の情報(ベクトル情報)を記憶する。右折車両台数計測部35Bは、移動情報メモリ35Aが記憶する各車両のベクトル情報を参考にして、右折車両感知エリア14内における右折待ち車両の台数を計数し、その台数情報を通信部36へ出力する。また、右折車両台数計測部35Bは、信号制御装置6−1の構成によっては、右折待ち車両の台数が閾値以上であるか否かに応じて右折矢印の表示時間の延長や短縮を指示する信号を出力するように構成しても良い。

0059

なお、交差点内の右折待ち車両が右折車両感知エリア内において停止した場合には、右折車両存在判定部34では、メモリ34Bが記憶する時間的に連続する複数のフレーム画像を解析しても、右折待ち車両の移動方向を判定できない。しかし、右折車両判定部35は、上記のように、移動情報メモリ35Aが記憶する各車両のベクトル情報を参考情報として使用するだけであり、基本的には、フレーム画像から右折車両感知エリア14内における右折待ち車両の台数を計数するので、全く問題ない。

0060

また、右折車両台数計測部35Bは、信号制御装置6−1の構成によっては、右折待ち車両の台数が閾値以上であると感知信号を出力し、閾値未満であると感知信号を出力しないように構成しても良い。この場合、信号制御装置6−1が感知信号に応じて右折矢印の表示時間の延長や短縮を決定する。

0061

ここで、図3に示した例えば右折車両感知エリア14B−1では、特に右折矢印の表示直後において、右折待ち車両に直進車両が重なって見えることがあるため、右折待ち車両の判別が困難な場合がある。このような場合でも、上記のように移動情報メモリ35Aが記憶する車両画像の移動情報(ベクトル情報)を用いることで車両の進行方向を見分けることができるので、車両の画像が右折待ち車両のものであるか否かを容易に判別することができる。また、右折車両判定部35は、例えば右折待ちの先頭車両に直進車両が重なっている場合でも、その右折車両感知エリア内に他の車両の画像が含まれる場合には、直進車両の後方に右折車両が隠れていると判断して、右折待ち車両の台数を算出する。

0062

通信部36は、右折車両判定部35から出力された右折待ち車両の台数情報を信号制御装置6−1へ出力する。

0063

次に、右折感応制御システムにおける信号制御装置の構成について説明する。図6は、右折感応制御システムにおける信号制御装置の構成を示すブロック図である。図7は、交通信号のサイクルを示す図である。

0064

この構成において、信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部27が記憶する信号制御パラメータに基づいて信号灯器8A−1〜8D−1の制御を行い、右折専用の階梯(右折感応階梯)の開始直後に、右折車両検知装置5−1が出力した右折待ち車両の台数に応じて、信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印9A−1〜9D−1の表示時間(右折専用のスプリット)を一時的に変更する。

0065

信号制御装置6−1は、右折車両検知装置5−1との通信を行う第1通信部21と、右折車両検知装置5−1が計測した交差点13−1内における右折待ち車両の台数を記憶・蓄積する右折交通量記憶部22と、信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印9A−1〜9D−1の表示時間を制御するための信号制御パラメータを設定する信号制御パラメータ設定部23と、信号制御パラメータ設定部23が設定した信号灯器8A−1〜8D−1を制御する信号制御パラメータを記憶する信号制御パラメータ記憶部24、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータに基づいて信号灯器8A−1〜8D−1を制御する信号灯器制御部25と、中央装置3との通信を制御する第2通信部26と、を備えている。

0066

第1通信部21は、右折車両検知装置5から送信されてきた交差点内における右折待ち車両の台数を受信する。右折車両検知装置5は、右折待ち車両の台数情報を例えば1秒毎に、信号制御装置6−1へ送信する。

0067

右折交通量記憶部22は、信号のサイクル毎に、右折待ち車両の台数を記憶・蓄積する。信号制御パラメータ設定部23は、第1通信部21が受信した右折待ち車両の台数や他の情報に基づいて、信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印の表示時間や他の信号灯の表示時間(スプリット)を制御する信号制御パラメータを設定・変更する。また、第2通信部26は、右折交通量記憶部22が記憶・蓄積している右折待ち車両の台数情報を適宜中央装置3へ送信する。

0068

なお、交差点の右折待ち車両のデータを収集する必要がない場合には、中央装置3を設けずに、各交差点13−1〜13−nでそれぞれ各右折車両感応制御装置2−1〜2−nが単独で信号のサイクルを制御するように構成しても良い。

0069

次に、信号灯器制御部25は、右折専用の階梯の開始直後に右折車両検知装置5−1から送られてきた交差点内の右折待ち車両の台数に応じて、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータに基づき、図7(A)に示すような信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印9A−1〜9D−1の表示時間(右折専用のスプリット)を一時的に変更する。すなわち、信号灯器制御部25は、右折車両感知エリア14B−1,14D−1内の右折待ち車両台数が閾値未満の場合には、右折矢印の表示時間を最小の表示時間である初期時間のままで問題ないので、右折専用のスプリットを変更しない。一方、信号灯器制御部25は、右折車両感知エリア14B−1,14D−1内、または右折車両感知エリア14A−1,14C−1の右折待ち車両台数が閾値以上の場合には、右折待ち車両により渋滞が発生する可能性が高いので、右折矢印の表示時間(右折専用のスプリット)を最大の表示時間である限度時間まで延長する。

0070

例えば、右折矢印の初期時間を3秒に、限度時間を5秒に設定し、右折待ち車両台数の閾値を3台に設定されている場合には以下のように処理を行う。すなわち、信号制御装置6−1は、右折専用の階梯の開始直後に右折車両検知装置5−1から送られてきた右折車両感知エリア14B−1及び14D−1の右折待ち車両の台数の一方または両方が3台以上であると、右折矢印の表示時間を限度時間である5秒に延長する。また、信号制御装置6−1は、右折待ち車両の台数が両方とも2台以下であると、右折矢印の表示時間を変更せずに、初期時間である3秒のままとする。

0071

また、右折矢印の初期時間を3秒、限度時間を7秒、通常の右折矢印の表示時間である設定時間を5秒に設定しており、右折待ち車両台数の第1閾値を4台、第2閾値を2台に設定した場合には、以下のように処理を行う。すなわち、信号制御装置6−1は、右折車両検知装置5−1から送られてきた右折車両感知エリア14B−1,14D−1の一方または両方の右折待ち車両台数が4台以上の場合には、第1閾値以上であるため、右折矢印の表示時間を限度時間である7秒に延長する。また、右折待ち車両が両方とも2〜3台の場合には、表示時間を設定時間である5秒のままとする。さらに、右折待ち車両が両方とも2台未満の場合には、第2閾値未満であるため、右折矢印の表示時間を初期時間である3秒に短縮する。

0072

なお、右折矢印の表示時間の延長を行うか否かの判断は、右折専用の階梯の開始直後に限るものではなく、右折専用の階梯中に随時行っても良い。

0073

また、右折矢印の消灯時にも右折待ち車両の台数を検出し、このときに右折待ち車両が閾値以上であるか否かに応じて右折専用の階梯の長さを変更して、右折専用のスプリット直後のクリアランス時間である黄信号表示時間や全赤信号表示時間を延長したり短縮したりするようにしても良い。例えば、閾値を3台、黄信号の初期時間を1秒、限度時間を5秒に設定している場合、右折矢印の消灯時にも右折待ち車両が右折車両感知エリアに3台以上並んでいる場合には、黄信号表示時間を限度時間である5秒に延長する。一方、右折矢印の消灯時に右折待ち車両が右折車両感知エリアに並んでいない場合には、黄信号の表示時間を初期時間である1秒に短縮する。このように、右折専用の階梯の長さを変更することで、右折待ち車両の流れを円滑化できる。

0074

信号灯器制御部25は、上記のように信号制御パラメータに基づいて信号灯器の制御を行い、右折専用の階梯の長さ、すなわち、右折矢印の表示時間やクリアランス時間を一時的に延長したり短縮したりする処理を行うか否かを、右折待ち車両の状況に応じて右折専用の階梯時に毎回行う。例えば、あるサイクルの主道路側のスプリットにおいて、右折専用の階梯開始時に交差点内の主道路側の右折待ち車両が一定台数以上の場合には、右折矢印の表示時間を延長して交差点内の右折待ち車両のみが通行可能な時間を延長する。また、そのサイクルの従道路側のスプリットにおいて、右折専用の階梯開始時に交差点内の主道路側の右折待ち車両がいない場合には、右折矢印の表示時間を短縮する。一方、次のサイクルの主道路側のスプリットにおいて、右折専用の階梯の開始時に交差点内の主道路側の右折待ち車両が閾値である一定台数未満の場合には、信号制御パラメータに基づき右折矢印の表示時間(右折専用階梯のスプリット)を標準時間にする。また、そのサイクルの従道路側のスプリットにおいて、右折専用の階梯開始時に交差点内の主道路側の右折待ち車両が閾値以上の場合には、信号制御パラメータに基づいて右折矢印の表示時間(右折専用階梯のスプリット)を延長する。

0075

このように、信号灯器制御部25は、そのときの交差点内の右折待ち車両の状況(右折待ち車両の台数)に応じてリアルタイムにかつ適切に信号灯器を制御するので、右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができる。

0076

なお、上記の説明では、右折車両検知装置5は、カメラ7−1から出力された画像をリアルタイムに処理する場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、右折矢印の点灯直後に数フレームの画像について処理を行い、その後所定時間毎(例えば10フレーム毎(0.33秒毎))の画像を用いて右折待ち車両の台数を計数するように処理することも可能である。

0077

また、上記の説明において、右折待ち車両の判定を行う閾値は、普通車の場合の台数であり、トラックなどの大型車は当然普通車よりも全長が長くなるので、閾値を変更するか、または大型車を普通車に換算して車両台数を求める必要がある。

0078

さらに、上記の大型車を普通車に換算して車両台数を求める方法に代えて、右折車両感知エリアに占める車両の長さ(空間占有率)、または面積の比により、判定する方法を用いることも可能である。

0079

例えば、右折車両感知エリアの長さを18mとした場合に、右折車両感知エリアにおいて右折待ち車両の占める長さの割合が50%以上の場合(普通車両3台以上に相当)には、右折矢印の表示時間を延長し、50%未満の場合には右折矢印の表示時間を標準値のままにするか、または短縮するように制御することができる。

0080

また、右折車両感知エリアの前端から右折待ち車両の後端までの長さ(空き領域の長さ)と右折車両感知エリアの長さとの比や、右折車両感知エリアの後端から右折待ち車両の後端までの長さ(空き領域の長さ)と右折車両感知エリアの長さとの比を求めて、この比に応じて信号灯器の表示時間を制御することも可能である。

0081

上記のように、右折待ち車両の台数ではなく、右折車両感知エリアと右折待ち車両または空き領域との長さや面積の比を求める場合には、右折車両台数計測部35Bにおいて演算を行うように構成すると良い。

0082

このように、右折車両感知エリアにおける右折待ち車両の占める割合を用いることで、大型車を普通車に換算して台数を算出する必要が無くなる。

0083

信号制御装置6−1において、上記のように、右折専用のスプリットまたはクリアランス時間を変更した場合に、各交差点間距離が短いと、信号のサイクル時間の変更によりオフセットがずれて車両の流れが悪くなり、渋滞が発生することが考えられる。そこで、信号制御装置6−1の信号灯器制御部25は、上記のように右折矢印の表示時間を延長すると、この延長時間を吸収するための補正処理を行うために、そのサイクルまたは次のサイクルにおいて、その交差点の他の現示表示時間を変更して、右折専用階梯のスプリットの変更を吸収する。。具体的には、交差点の主(従)方向の各信号灯の表示時間を延長または短縮した場合には、その表示時間を変更した時間分、従方向または主方向の青信号灯の表示時間(青時間)を変更する。これにより、サイクル時間が変化することがなく、スプリットが多少変化するが、右折待ち車両の流れを良くすることができるので、全体的な車両の流れを良くすることができる。

0084

一方、信号制御装置6−1は、交差点間が例えば2〜3km離れており、信号のサイクル時間を延長または短縮してオフセットがずれても、車両の流れに悪影響を及ぼさない場合には、上記のように右折矢印の表示時間を変更しても、この変更時間を吸収するための処理は行わないように設定しても良い。

0085

また、図1に示した交差点13−2の信号灯器8A−2〜8D−2のように、右折矢印を備えていない信号灯器の場合には、信号制御装置6−2は、右折車両検知装置5−2から送られてきた右折待ち車両の台数に応じて、黄信号表示時間や全赤信号表示時間(クリアランス時間)を延長することで、交差点内の右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができる。

0086

この場合には、信号制御装置6−2は、黄信号の点灯開始時に黄信号の点灯制御信号を右折車両検知装置5−2へ出力する。右折車両検知装置5−2は、この点灯制御信号を検出すると右折待ち車両の台数を検出して、この台数情報を信号制御装置6−2へ出力する。信号制御装置6−2は、右折車両検知装置5−2から送られてきた右折待ち車両の台数情報に基づいて、黄信号表示時間や全赤信号表示時間を延長または短縮する。

0087

例えば、図7(B)に示すように、赤信号灯の初期時間を1秒、限度時間を4秒、閾値を2台に設定されている場合、右折待ち車両の台数が閾値以上の場合には、全赤信号表示時間を限度時間まで延長する。また、赤信号灯の表示時間に代えて、黄信号の表示時間を限度時間まで延長するように構成することも可能である。このように制御することで、右折矢印の表示時間を延長する場合と同様に、交差点内の右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができる。

0088

また、黄信号の表示開始時に右折待ち車両の台数を検出して黄信号の表示時間を変更し、さらに黄信号の表示終了時にも右折待ち車両の台数を検出して、その台数に応じて、全赤信号表示時間を変更するように信号制御パラメータを設定することも可能である。

0089

次に、右折感応制御システムの動作について、フローチャートに基づいて説明する。まず、右折車両検知装置5−1が、交差点での右折待ち車両の台数を計測する処理について説明する。図8は、右折車両検知装置における交差点での右折待ち車両の台数を計測する処理を示すフローチャートである。右折車両検知装置5−1には、カメラ7−1で撮影されている交差点の画像が随時入力されている。右折車両検知装置5−1は、右折矢印9A−1・9C−1または9B−1・9D−1の表示を終了させて、次に右折矢印9B−1・9D−1または9A−1・9C−1を表示させるまでの間に初期化処理を行う(s1)。ステップs1では、各変数の初期化処理を行ったり、画像入力部31に入力されているカメラ7−1の撮影画像を画像メモリに記憶する処理や、背景作成部32で背景画像を作成し記憶する処理等を行う。

0090

車両抽出部33は、信号制御装置6−1から右折矢印9A−1・9C−1の表示を指示する制御信号を受信すると(s2)、カメラ7−1が撮影した画像の右折車両感知エリア14A−1・14C−1から右折待ち車両候補の画像を抽出する(s3)。

0091

また、車両抽出部33は、信号制御装置6−1から右折矢印9B−1・9D−1の点灯制御信号を受信すると(s2)、カメラ7−1が撮影した画像の右折車両感知エリア14B−1・14D−1から右折待ち車両候補の画像を抽出する(s3)。

0092

右折車両存在判定部34は、車両抽出部33が抽出した各右折待ち車両候補の画像の移動方向を解析する(s4)。すなわち、右折車両存在判定部34は、時刻t−1における右折待ち車両候補画像の各テクスチャと、時刻tにおける右折待ち車両候補の画像の各テクスチャと、を用いて、時刻tにおける右折待ち車両候補の画像の各テクスチャの移動方向(移動ベクトル)を求める。また、右折車両存在判定部34は、各右折待ち車両候補の移動ベクトルを決定する。すなわち、右折車両存在判定部34は、移動方向解析部34Cで、右折待ち車両候補の画像を構成する各テクスチャの重心を求めて、各テクスチャの移動ベクトルに基づいて、この重心の移動ベクトルを決定する。そして、右折車両存在判定部34は、各右折待ち車両候補の画像と、各右折待ち車両候補画像の移動ベクトル情報と、を右折車両感知エリア毎に右折車両判定部35へ出力する(s5)。

0093

続いて、右折車両判定部35は、右折車両存在判定部34が求めた各右折待ち車両候補の画像の移動ベクトルを判定材料に用いて、右折待ち車両の台数を計数して、通信部36へ台数情報を出力する(s6)。通信部36は、右折待ち車両の台数情報を信号制御装置6−1へ出力する(s7)。

0094

右折車両検知装置5−1は、右折矢印の点灯制御信号が停止するまで、ステップs2からステップs7間での処理を、フレーム画像毎に繰り返し実行する。また、右折車両検知装置5−1の車両抽出部33は、右折矢印の表示を指示する点灯制御信号が停止すると、右折待ち車両候補の画像を抽出する処理を停止して、ステップs1の処理を行う。

0095

このように、右折車両検知装置5−1は、交差点13−1内の右折車両感知エリア毎に右折待ち車両台数を計測し、その計測結果を信号制御装置6に出力することができる。

0096

次に、信号制御装置6−1の動作を説明する。図9は、信号制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。

0097

上述したように、信号制御装置6−1には、右折車両検知装置5−1により計測された交差点13−1内に設定した右折車両感知エリア毎の右折待ち車両台数が入力される。信号制御装置6−1の信号灯器制御部25は、右折車両検知装置5−1から右折待ち車両の台数情報を受信するまで、変更されていない基本信号制御パラメータに基づいて信号灯器を制御している(s11)。信号制御装置6−1の第1通信部21は、右折専用の階梯において右折車両検知装置5−1から右折車両感知エリア毎の右折待ち車両の台数情報を受信すると(s12)、右折交通量記憶部22へこの台数情報を出力する(s13)。

0098

右折交通量記憶部22は、図外の計時部から現在時刻を取得し、現在時刻と台数情報とを関連づけて記憶するとともに、信号灯器制御部25へ右折待ち車両の台数情報を出力する(s14)。

0099

信号灯器制御部25は、右折車両感知エリア毎の右折待ち車両台数情報を受信すると、右折待ち車両台数と閾値とを比較する(s15)。

0100

信号灯器制御部25は、右折待ち車両の台数が閾値よりも小さい場合には(s16)、右折矢印9の表示時間を変更せずにそのままにする(s17)。一方、信号灯器制御部25は、右折待ち車両の台数が閾値以上である場合には、右折矢印9の表示時間を限度時間まで延長する。また、信号灯器制御部25は、右折矢印9の表示時間を延長した場合には、異なる側の道路の通行を制御する信号灯器の青信号灯の表示時間を、右折矢印9の点灯を延長した時間だけ短縮させる(s18)。

0101

信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータ及び上記ステップにおいて設定した表示時間に基づいて信号灯器を制御する(s19)。

0102

例えば、信号灯器制御部25は、主道路15側の右折矢印9の表示時間を限度時間まで延長させるとともに、従道路16−1側の信号灯器の赤信号灯12の表示時間を延長させる。そして、右折矢印9の表示時間である右折専用の階梯が終了すると歩進して、黄信号11及び赤信号灯12を順に点灯させる。また、従道路16−1側の信号灯器の赤信号灯12の表示時間が終了すると、青信号灯を点灯させる階梯に歩進する。このとき、右矢印灯の表示時間を延長した場合には、その延長時間だけ青信号灯の表示時間を短縮させる。

0103

信号制御装置6−1では、所定時間が経過するまで(s20)、上記のステップs11〜s20の処理を繰り返す。また、所定時間が経過すると(s20)、第2通信部26は、右折交通量記憶部22から全右折待ち車両の台数情報を読み出して、中央装置3へ出力する。また、第2通信部26は、全右折待ち車両の台数情報を読み出すと右折交通量記憶部22の記憶情報消去させる(s21)。そして、信号制御装置6−1は、ステップs11以降の処理を行う。

0104

このように、信号制御装置6−1は、右折車両検知装置5−1により計測された交差点13−1内の右折待ち車両台数に応じて、右折矢印の表示時間を制御する。これにより、交差点内にいる右折待ち車両の台数に応じて、交差点の右折矢印などの表示時間を制御して、右折待ち車両の通行を円滑化できる。

0105

以上の説明では、右折感応制御システムの信号制御装置に右折交通量記憶部及び信号制御パラメータ設定部を設けた場合について説明したが、右折感応制御システムにおける中央装置にこれらを設けることも可能である。この場合の右折感応制御システムの全体構成は図1に示した通りである。右折感応制御システムでは、中央装置3が対象エリア内の各交差点について、信号制御パラメータを決定するように、中央装置3及び各信号制御装置6−1〜6−nの構成を変更する。また、右折車両検知装置5−1の構成は、図4に基づいて説明した構成と同様で良い。

0106

図10は、図6とは異なる信号制御装置の構成を示すブロック図である。図10に示すように、信号制御装置6−1は、第1通信部21と、信号灯器制御部25と、第2通信部26と、信号制御パラメータ記憶部24を備えている。第1通信部21、信号灯器制御部25、及び第2通信部26は、図6に基づいて説明した右折感応制御システムにおける信号制御装置6−1と同様の構成である。信号制御パラメータ記憶部24は、信号灯器8A−1〜8D−1を制御する信号制御パラメータを記憶しておくための構成である。

0107

信号制御装置6−1は、右折車両検知装置5−1から送信されてきた交差点13−1における右折待ち車両の台数を第1通信部21で受信すると、これをリアルタイムに第2通信部26から中央装置3に送信する。すなわち、信号制御装置6は、右折車両検知装置5−1から送信されてきた右折待ち車両の台数を、中央装置3へ転送する。また、信号制御装置6−1は、中央装置3から送信されてきた信号制御パラメータを第2通信部26で受信する。信号制御装置6−1は、第2通信部26で信号制御パラメータを受信すると、この受信した信号制御パラメータを信号制御パラメータ記憶部24に記憶させる。信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータの内容は、中央装置3から送信される毎に更新される。信号制御装置6の信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部24に記憶している信号制御パラメータに基づいて信号灯器8A−1〜8D−1を制御する。

0108

図11は、右折感応制御システムにおける中央装置の構成を示すブロック図である。図11に示すように、中央装置3は、信号制御装置6−1〜6−nとの通信を制御する通信部41と、信号制御装置6−1〜6−nから送信されてきた、右折車両検知装置5−1〜5−nが計測した各交差点13−1〜13−nにおける右折待ち車両の台数を記憶・蓄積する右折交通量記憶部42と、通信部41が受信した右折待ち車両の台数情報に基づいて各交差点13−1〜13−nの信号灯器8A−1〜8D−nを制御するための信号制御パラメータを決定する信号制御パラメータ設定部44と、を備えている。通信部41には、対象エリア内の各交差点の信号制御装置6が接続されている。

0109

中央装置3は、通信部41において、対象エリア内の各交差点13−1〜13−nに設置された信号制御装置6−1〜6−nに対して、信号制御パラメータ設定部44においてその交差点に対して決定した信号制御パラメータを送信する。また、中央装置3は、右折交通量記憶部42に一定期間の右折待ち車両の情報が蓄積されると、この情報を解析して、各交差点13−1〜13−nに設置した信号灯器の信号制御パラメータの調整を行う。

0110

次に、右折感応制御システムの動作について説明する。なお、前記のように右折車両検知装置5−1〜5−nの構成は図4に基づいて説明した構成と同様であるため、動作の説明は簡略化する。

0111

各交差点13−1〜13−nに設置された信号制御装置6は、それぞれ、右折車両検知装置5−1〜5−nから送信されてきた、交差点内の右折待ち車両の台数情報を第1通信部21で受信すると、リアルタイムに第2通信部26から中央装置3に送信する。すなわち、各交差点の信号制御装置6は、右折車両検知装置5から送信されてきた交差点における右折待ち車両の台数を中央装置3に転送する。

0112

中央装置3は、通信部41において、対象エリア内のいずれかの交差点の信号制御装置6から送信されてきた交差点における右折待ち車両の台数を受信すると、これを右折交通量記憶部42に記憶させる。また、通信部41は、受信した右折車両の台数情報を信号制御パラメータ設定部44へ出力する。

0113

右折交通量記憶部42は、対象エリア内の交差点毎に区別して、蓄積的に右折待ち車両の台数を記憶する。

0114

信号制御パラメータ設定部44は、図9に基づいて説明した処理を行って、この交差点に対する信号制御パラメータを決定する。中央装置3の信号制御パラメータ設定部44は、信号制御パラメータを決定すると、通信部41から該当の交差点(今回信号制御パラメータを決定した交差点)の信号灯器8A−1〜8D−1を制御する信号制御装置6に対して、今回決定した信号制御パラメータを送信する。

0115

信号制御装置6は、中央装置3から送信されてきた信号制御パラメータを第2通信部26で受信すると、この受信した信号制御パラメータを信号制御パラメータ記憶部24に更新する。そして、信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータに基づいて、右折矢印の表示時間の変更などの制御を行う。

0116

以上の説明では、右折専用の階梯である右折専用の階梯の開始直後に右折矢印の表示時間の延長を行うか否かの判断を行う場合について説明したが、次に、右折専用の階梯中において一定時間毎に判断して、右折矢印の表示時間を延長する場合について説明する。以下の説明では、信号制御装置が図4に基づいて説明した構成の場合を例に挙げて説明する。右折車両検知装置5−1は、右折待ち車両の台数が閾値以上であると感知信号を出力し、閾値未満であると感知信号を出力しないように設定されているものとする。

0117

この構成においては、信号制御装置6−1が、右折車両検知装置5−1が出力した右折待ち車両の台数を一定時間毎(例えば1秒毎)に確認し、その台数が一定値以上であると、信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印9A−1〜9D−1の表示時間を一定時間(例えば1秒間)延長する。

0118

具体的には、以下の通りである。信号制御装置6−1には、一例として、右折矢印の初期時間(最低限の表示時間)を3秒、右折矢印の延長限度時間(最長の表示時間)を9秒、単位時間(1回当たりの延長時間)を1秒に設定し、右折待ち車両台数の閾値を2台に設定した場合の処理について説明する。この場合、初期時間と設定時間との差である短縮時間(Ts)が2秒、設定時間と限度時間との差である延長時間(Te)は4秒となる。また、初期時間から限度時間までの間を感応領域とも称する。

0119

図12は、単位時間の計時方法及び基本階梯を示す図である。図13は、感応領域に対して単位時間の計時との関係を示す図である。

0120

図12に示すように、右折矢印の単位時間は、右折矢印を表示させる時間である右折専用の階梯の開始時点で計時可能となる。信号灯器制御部25は、右折専用の階梯で感応信号を無検出の状態になったときに計時を始める。例えば、右折車両検知装置5が、右折車両感知エリアの右折待ち車両の台数に応じて、1秒毎に感知信号を出力するように設定されている場合、右折専用の階梯の開始時点(右折矢印の表示開始時点)で計時可能となり単位時間の計時を開始するが、右折車両検知装置5から例えば0.3秒遅れで感知信号が出力されると、計時を中止して、単位時間の計時を再度開始する。一方、信号制御装置6−1は、単位時間(1秒間)の計時を完了すると、次の階梯に歩進する。また、右折矢印の単位時間の計時が完了後に、右折車両検知装置5−1から感知信号が出力されても、単位時間の計時は行わない。

0121

次に、図13(A)に示すように、信号制御装置6−1の信号灯器制御部25は、右折専用の階梯において、初期時間内に単位時間の計時が完了し、その後初期時間終了まで感知信号を検出しなかった場合には、初期時間が終了すると、次の階梯に歩進する。このとき、右折専用の階梯は、短縮時間Ts分だけ短くなっているため、交差点13−1の異なる方向の信号灯の青信号灯の表示時間(ステップ8)を短縮時間Ts分だけ延長する補正を行う。これにより、サイクル時間が変化することがなく、スプリットが多少変化するが、右折待ち車両の流れを良くすることができるので、全体的な車両の流れを良くすることができる。

0122

次に、図13(B)に示すように、信号制御装置6−1の信号灯器制御部25は、感応領域内(限度時間内)で単位時間の計時が終わらなかった場合には、限度時間になると計時を打ち切って、次の階梯に歩進する。また、このとき、右折専用の階梯は、延長時間Te分だけ長くなっているため、交差点13−1の異なる方向の信号灯の青信号灯の表示時間(ステップ8)を延長時間Te分だけ短縮する補正を行う。

0123

次に、図13(C)に示すように、信号制御装置6−1の信号灯器制御部25は、感応領域内で単位時間の計時が完了した場合には、計時完了時点で直ちに次の階梯に歩進する。また、このとき、図13(C)に示したように、右折専用の階梯は、設定時間に対して時間X分だけ短くなっているため、交差点13−1の異なる方向の信号灯の青信号灯の表示時間(ステップ8)を時間X分だけ延長する補正を行う。

0124

このように、信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータに基づいて、そのときの交差点内の右折待ち車両の状況(右折待ち車両の台数)に応じてリアルタイムにかつ適切に信号灯器を制御するので、右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができる。また、無駄に右折矢印を表示させるのを防止できる。

0125

次に、信号制御装置6−1の動作を説明する。図14は、信号制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。上述したように、右折車両検知装置5−1は、右折待ち車両の台数が閾値以上であると感知信号を出力し、閾値未満であると感知信号を出力しないように設定されている。

0126

信号制御装置6−1では、右折専用の階梯に歩進すると(s31)、信号灯器制御部25は、右折矢印9の表示時間を初期時間となるようにパラメータを設定するとともに、単位時間(1秒)の計時を開始する(s32)。

0127

このとき、信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータに基づいて信号灯器を制御する信号を出力する。例えば、信号灯器8A−1,8C−1の右折矢印を点灯させる。

0128

信号灯器制御部25は、単位時間の計時完了までの間に、右折車両検知装置5−1から第1通信部21を介して感知信号が出力されたことを検出すると(s33)、計時を中止して(s34)、ステップs32以降の処理を行う。また、信号灯器制御部25は、ステップs33において右折車両検知装置5−1からの感知信号を検出しておらず、限度時間も経過していなければ(s35)、単位時間が経過するまで(s36)、ステップs32〜s36の処理を繰り返す。

0129

このとき、信号灯器制御部25は、信号制御パラメータ記憶部24が記憶する信号制御パラメータに基づいて信号灯器を制御する信号を出力する。すなわち、信号灯器8A−1,8C−1の右折矢印を引き続き点灯させる。

0130

信号灯器制御部25は、ステップs36において単位時間(1秒)の計時が経過した場合には、初期時間(3秒)が経過しているか否かを確認し(s37)、初期時間が経過していなければ、感知信号の検出確認を行う(s38)。信号灯器制御部25は、感知信号を再度検出した場合には、ステップs32以降の処理を行う。一方、信号灯器制御部25は、感知信号を再度検出することなく初期時間が経過した場合には、右折専用の階梯を打ち切って(s39)、次の階梯に歩進する(s40)。

0131

また、信号灯器制御部25は、ステップs32〜s38の処理を繰り返して、限度時間(9秒)が経過した場合にも(s35)、右折専用の階梯を打ち切って(s39)、次の階梯に歩進する(s40)。

0132

以上のように、本発明の実施形態に係る右折感応制御システムでは、右折車両検知装置5−1により計測された右折待ち車両の台数を用いて右折専用の階梯のスプリットを一時的に変更するので、交差点内における右折待ち車両の台数を考慮した信号制御パラメータで信号灯器8A−1〜8D−1の右折矢印の表示時間などを制御することができる。したがって、交差点内にいる右折待ち車両が多い場合でも、右折待ち車両をすべて交差点外へ進行させることができるので、右折待ち車両による渋滞の発生を抑えることができる。また、右折待ち車両がほとんどいない場合には、右折矢印の表示時間を短縮させることも可能なので、無駄に右折矢印を点灯させる時間を減少させることができる。

図面の簡単な説明

0133

本発明の実施形成に係る右折感応制御システムの概略の構成図である。
右折車両検知装置におけるカメラの設置位置と視野、及び右折車両感知エリアを示す図である。
カメラで実際に撮影した交差点の画像である。
右折車両検知装置の構成を示すブロック図である。
あるフレーム画像から抽出した2台の車両候補の画像である。
右折感応制御システムにおける信号制御装置の構成を示すブロック図である。
交通信号のサイクルを示す図である。
右折車両検知装置における交差点での右折待ち車両の台数を計測する処理を示すフローチャートである。
信号制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
図6とは異なる信号制御装置の構成を示すブロック図である。
右折感応制御システムにおける中央装置の構成を示すブロック図である。
単位時間の計時方法及び基本階梯を示す図である。
感応領域に対して単位時間の計時との関係を示す図である。
信号制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。

符号の説明

0134

1:右折感応制御システム2−1〜2−n:右折車両感応制御装置 3:中央装置5−1〜5−n:右折車両検知装置6−1〜6−n:信号制御装置7−1〜7−n:カメラ8A−1〜8A−n,8B−1〜8B−n,8C−1〜8C−n,8D−1〜8D−n:信号灯器9A−1,9B−1,9C−1,9D−1:右折矢印13−1〜13−n:交差点14A−1〜14A−n,14B−1〜14B−n,14C−1〜14C−n,14D−1〜14D−n:右折車両感知エリア15:主道路16−1:従道路21:第1通信部 22:右折交通量記憶部 23:信号制御パラメータ設定部 24:信号制御パラメータ記憶部 25:信号灯器制御部 26:第2通信部 31:画像入力部 31A:A/D変換部 31B:画像メモリ32:背景作成部 32A:背景画像作成処理部 32B:背景画像メモリ33:車両抽出部 33A:照度変化対応フィルタ33B:車両特徴量抽出部 33C:右折車両候補判定部 34:右折車両存在判定部 34A:車両存在候補判定部 34B:メモリ 34C:移動方向解析部 35:右折車両判定部 35A:移動情報メモリ 35B:右折車両台数計測部 36:通信部 41:通信部 42:右折交通量記憶部 44:信号制御パラメータ設定部

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