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技術 インクジェットプリントヘッド及びその形成方法

出願人 エイチピー・インク
発明者 ジェームス・エー・フィーンウィンスロップ・ディ・チルダースクレイトン・エル・ホルスタンローレンス・エイチ・ホワイトマシュー・ディ・ギアコリン・シー・デイビス
出願日 2007年8月23日 (12年8ヶ月経過) 出願番号 2007-217168
公開日 2007年12月20日 (12年4ヶ月経過) 公開番号 2007-326372
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(粒子形成、飛翔制御)
主要キーワード 縦方向間隔 電気機械技術 取付けアセンブリ 各基本要素 食違い 発射周波 時間的分離 薄膜メンブレン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年12月20日)のものです。
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図面 (12)

課題

きわめて高いノズル実装密度インクジェットプリントヘッドとその形成方法を提供する。

解決手段

インク供給スロット343の内側縁343aに沿って形成された各液滴生成器341a〜cが複数のノズル及び気化室を含み、ノズル実装密度が少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるプリントヘッド340において、複数のインク供給チャネルの少なくとも1つのインク供給チャネルが、各液滴生成器と流体的に結合されるとともにインク供給スロット343と流体的に結合され、インク供給スロットが液滴生成器列側に位置する内側縁343aを有し、液滴生成器341列が、内側縁343aから異なる距離を有し、この異なる距離を相殺するためにインク供給チャネルが異なる開口形状を有し、各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネル346a〜cの断面積インク経路長と呼ばれる距離を一定にしている。

概要

背景

従来のインクジェット印刷システムは、プリントヘッドと、該プリントヘッドに液体インクを供給するインク供給源と、プリントヘッドを制御する電子制御部とを含む。プリントヘッドは、インク滴を、複数のオリフィスまたはノズルから、例えば用紙などのプリント媒体に向けて射出してプリント媒体にプリントする。一般に、オリフィスは、1つまたは複数のアレイで配列され、その結果、プリントヘッドとプリント媒体とが互いに対して移動されるときに、オリフィスからインクを適切に順序付けして射出することによってプリント媒体に文字や他の画像がプリントされる。

一般に、プリントヘッドは、薄膜抵抗などの小さな電気ヒータ気化室内にある少量のインクを急速に加熱することによって、インク滴をノズルから射出する。インクの加熱によって、インクが気化し、ノズルから射出される。一般に、インクの1つのドットごとに、通常はプリンタ処理電子回路の一部分として配置されているリモートプリントヘッド制御部が、プリントヘッドの外部の電源からの電流活動化を制御する。この電流は、選択された薄膜抵抗に流され、対応して選択された気化室内のインクを加熱する。本明細書において、薄膜抵抗は、発射抵抗器(firing resistor)とも呼ばれる。本明細書において、液滴生成器は、ノズル、気化室および発射抵抗器を含むように参照される。

プリントヘッドダイの所定の領域内に配置されているノズルの数は、ノズル実装密度と呼ばれる。現在のインクジェットプリントヘッド技術は、約20ノズル/平方ミリメートルというノズル実装密度を可能にした。しかしながら、高いプリント解像度に対応し、また1プリントヘッド当たりの液滴生成器の数を増やしてプリントヘッドの液滴生成率を改善できるようにするために、より高いノズル実装密度が必要とされている。

概要

きわめて高いノズル実装密度のインクジェットプリントヘッドとその形成方法を提供する。インク供給スロット343の内側縁343aに沿って形成された各液滴生成器341a〜cが複数のノズル及び気化室を含み、ノズル実装密度が少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるプリントヘッド340において、複数のインク供給チャネルの少なくとも1つのインク供給チャネルが、各液滴生成器と流体的に結合されるとともにインク供給スロット343と流体的に結合され、インク供給スロットが液滴生成器列側に位置する内側縁343aを有し、液滴生成器341列が、内側縁343aから異なる距離を有し、この異なる距離を相殺するためにインク供給チャネルが異なる開口形状を有し、各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネル346a〜cの断面積インク経路長と呼ばれる距離を一定にしている。

目的

本発明の1つの態様は、基板と、該基板の長手方向に沿って延在するインク供給スロットであって、前記基板の長手方向で互いに対向する内側縁及び外側縁を有するインク供給スロットと、該インク供給スロットの内側縁に沿って形成された液滴生成器列とを含み、前記液滴生成器列の各液滴生成器が複数のノズル及び気化室を含み、前記液滴生成器列内のノズルのノズル実装密度が、少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるインクジェットプリントヘッドにおいて、複数のインク供給チャネルをさらに含み、少なくとも1つのインク供給チャネルが、各液滴生成器と流体的に結合されるとともに前記インク供給スロットと流体的に結合され、前記インク供給スロットが前記液滴生成器列側に位置する内側縁を有し、前記液滴生成器列が、前記内側縁から異なる距離を有し、この異なる距離を相殺するために前記インク供給チャネルが異なる開口形状を有し、これによって各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネルの断面積とインク経路長と呼ばれる距離を一定にしている、インクジェットプリントヘッドを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板と、該基板の長手方向に沿って延在するインク供給スロットであって、前記基板の長手方向で互いに対向する内側縁及び外側縁を有するインク供給スロットと、該インク供給スロットの内側縁に沿って形成された液滴生成器列とを含み、前記液滴生成器列の各液滴生成器が複数のノズル及び気化室を含み、前記液滴生成器列内のノズルのノズル実装密度が、少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるインクジェットプリントヘッドにおいて、複数のインク供給チャネルをさらに含み、少なくとも1つのインク供給チャネルが、各液滴生成器と流体的に結合されるとともに前記インク供給スロットと流体的に結合され、前記インク供給スロットが前記液滴生成器列側に位置する内側縁を有し、前記液滴生成器列が、前記内側縁から異なる距離を有し、この異なる距離を相殺するために前記インク供給チャネルが異なる開口形状を有し、これによって各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネルの断面積インク経路長と呼ばれる距離を一定にしている、インクジェットプリントヘッド。

請求項2

前記ノズル実装密度は、少なくとも約250ノズル/平方ミリメートルである、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。

請求項3

前記プリントヘッドが、少なくとも400個の液滴生成器を含む、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。

請求項4

各液滴生成器列内のノズルが、プリントヘッドの走査軸に沿って横方向にずらされている、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。

請求項5

前記インク供給チャネルが、対応する液滴生成器側の縁である前縁を有し、該前縁から対応するノズルの中心までの距離が、前記液滴生成器のそれぞれについて実質的に一定である、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。

請求項6

前記液滴生成器がそれぞれ気化室を含み、複数のインク供給チャネルを含み、少なくとも1つのインク供給チャネルが、各気化室に流体的に結合されるとともに前記インク供給スロットに流体的に結合され、前記基板によって支持され、各インク供給チャネルの形を定める薄膜構造と、前記基板によって支持され、前記液滴生成器内に前記ノズルおよび前記気化室の形を定めるオリフィス層と、をさらに含む、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。

請求項7

前記液滴生成器がそれぞれ気化室を含み、複数のインク供給チャネルを含み、少なくとも1つのインク供給チャネルが、各気化室に流体的に結合されるとともに前記インク供給スロットに流体的に結合され、前記基板によって支持され、各インク供給チャネルの内側縁の形を定める薄膜構造と、前記基板によって支持され、前記液滴生成器内に前記ノズルおよび前記気化室の形を定め、各インク供給チャネルの前記液滴生成器列側と反対側に位置する外側縁の形を定めるオリフィス層と、をさらに含む、請求項1に記載のインクジェットプリントヘッド。

請求項8

基板にインクジェットプリントヘッドを形成する方法であって、前記基板に、前記基板の長手方向で互いに対向する内側縁及び外側縁を有するインク供給スロットを形成するステップと、前記インク供給スロットの内側縁に沿って前記基板上に液滴生成器列を形成するステップであって、各液滴生成器内に複数のノズルを形成することを含むステップとを含み、前記液滴生成器列内のノズルのノズル実装密度が、少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるインクジェットプリントヘッド形成方法において、各液滴生成器に流体的に結合されかつ前記インク供給スロットに流体的に結合された少なくとも1つのインク供給チャネルを形成するステップを含む複数のインク供給チャネルを形成するステップをさらに含み、前記基板に前記インク供給スロットを形成するステップが、前記インク供給スロットの内側縁の形を定めるステップを含み、前記液滴生成器列が、前記液滴生成器列側に位置する内側縁から異なる距離を有するように形成され、前記インク供給チャネルが、前記異なる距離を相殺するために異なる開口形状を有するように形成され、これによって各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネルの断面積とインク経路長と呼ばれる距離を一定にする、インクジェットプリントヘッド形成方法。

請求項9

前記ノズル実装密度は、少なくとも約250ノズル/平方ミリメートルである、請求項8に記載のインクジェットプリントヘッド形成方法。

請求項10

各液滴生成器列内に形成されたノズルが、プリントヘッドの走査軸に沿って横方向にずらされている、請求項8に記載のインクジェットプリントヘッド形成方法。

請求項11

前記インク供給チャネルを形成するステップが、前記インク供給チャネルのそれぞれに、対応する液滴生成器側の縁である前縁の形を定めるステップを含み、前記インク供給チャネルのそれぞれの前縁から対応するノズルの中心までの距離が、前記液滴生成器のそれぞれについて実質的に一定である、請求項8に記載のインクジェットプリントヘッド形成方法。

請求項12

前記インク供給スロットに流体的に結合された複数のインク供給チャネルのそれぞれの形を定めるステップを含む前記基板上に薄膜構造を形成するステップと、前記液滴生成器に前記ノズルおよび前記気化室の形を定めるステップを含む、前記基板上にオリフィス層を形成するステップとをさらに含み、各気化室は少なくとも1つのインク供給チャネルに流体的に結合している、請求項8に記載のインクジェットプリントヘッド形成方法。

請求項13

前記インク供給スロットに流体的に結合された複数のインク供給チャネルのそれぞれの内側縁の形を定めるステップを含む、前記基板上に薄膜構造を形成するステップと、前記基板上にオリフィス層を形成するステップであって、該形成ステップは、前記液滴生成器に前記ノズルおよび前記気化室の形を定めるステップと、前記インク供給スロットに流体的に結合された複数のインク供給チャネルのそれぞれの外側縁の形を定めるステップを含むステップとをさらに含み、少なくとも1つのインク供給チャネルが各気化室に流体的に結合される、請求項8に記載のインクジェットプリントヘッド形成方法。

請求項14

前記基板にインク供給スロットを形成するステップが、前記基板内にインク供給スロットをドライエッチングするステップを含む、請求項8に記載のインクジェットプリントヘッド形成方法。

技術分野

0001

本発明は、一般に、インクジェットプリントヘッドに関し、より詳細には、きわめて高いノズル実装密度を有するインクジェットプリントヘッドに関する。

背景技術

0002

従来のインクジェット印刷システムは、プリントヘッドと、該プリントヘッドに液体インクを供給するインク供給源と、プリントヘッドを制御する電子制御部とを含む。プリントヘッドは、インク滴を、複数のオリフィスまたはノズルから、例えば用紙などのプリント媒体に向けて射出してプリント媒体にプリントする。一般に、オリフィスは、1つまたは複数のアレイで配列され、その結果、プリントヘッドとプリント媒体とが互いに対して移動されるときに、オリフィスからインクを適切に順序付けして射出することによってプリント媒体に文字や他の画像がプリントされる。

0003

一般に、プリントヘッドは、薄膜抵抗などの小さな電気ヒータ気化室内にある少量のインクを急速に加熱することによって、インク滴をノズルから射出する。インクの加熱によって、インクが気化し、ノズルから射出される。一般に、インクの1つのドットごとに、通常はプリンタ処理電子回路の一部分として配置されているリモートプリントヘッド制御部が、プリントヘッドの外部の電源からの電流活動化を制御する。この電流は、選択された薄膜抵抗に流され、対応して選択された気化室内のインクを加熱する。本明細書において、薄膜抵抗は、発射抵抗器(firing resistor)とも呼ばれる。本明細書において、液滴生成器は、ノズル、気化室および発射抵抗器を含むように参照される。

0004

プリントヘッドダイの所定の領域内に配置されているノズルの数は、ノズル実装密度と呼ばれる。現在のインクジェットプリントヘッド技術は、約20ノズル/平方ミリメートルというノズル実装密度を可能にした。しかしながら、高いプリント解像度に対応し、また1プリントヘッド当たりの液滴生成器の数を増やしてプリントヘッドの液滴生成率を改善できるようにするために、より高いノズル実装密度が必要とされている。

発明が解決しようとする課題

0005

以上の理由および本明細書の発明の実施の形態の欄においてより詳細に示した理由のために、インクジェットプリントヘッド上のきわめて多数の液滴生成器を可能にしてきわめて高いノズル実装密度を有するインクジェットプリントヘッドが必要とされている。

課題を解決するための手段

0006

本発明の1つの態様は、基板と、該基板の長手方向に沿って延在するインク供給スロットであって、前記基板の長手方向で互いに対向する内側縁及び外側縁を有するインク供給スロットと、該インク供給スロットの内側縁に沿って形成された液滴生成器列とを含み、前記液滴生成器列の各液滴生成器が複数のノズル及び気化室を含み、前記液滴生成器列内のノズルのノズル実装密度が、少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるインクジェットプリントヘッドにおいて、複数のインク供給チャネルをさらに含み、少なくとも1つのインク供給チャネルが、各液滴生成器と流体的に結合されるとともに前記インク供給スロットと流体的に結合され、前記インク供給スロットが前記液滴生成器列側に位置する内側縁を有し、前記液滴生成器列が、前記内側縁から異なる距離を有し、この異なる距離を相殺するために前記インク供給チャネルが異なる開口形状を有し、これによって各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネルの断面積インク経路長と呼ばれる距離を一定にしている、インクジェットプリントヘッドを提供するものである。
また、本発明の他の1つの態様は、基板にインクジェットプリントヘッドを形成する方法であって、前記基板に、前記基板の長手方向で互いに対向する内側縁及び外側縁を有するインク供給スロットを形成するステップと、前記インク供給スロットの内側縁に沿って前記基板上に液滴生成器列を形成するステップであって、各液滴生成器内に複数のノズルを形成することを含むステップとを含み、前記液滴生成器列内のノズルのノズル実装密度が、少なくとも約100ノズル/平方ミリメートルであるインクジェットプリントヘッド形成方法において、各液滴生成器に流体的に結合されかつ前記インク供給スロットに流体的に結合された少なくとも1つのインク供給チャネルを形成するステップを含む複数のインク供給チャネルを形成するステップをさらに含み、前記基板に前記インク供給スロットを形成するステップが、前記インク供給スロットの内側縁の形を定めるステップを含み、前記液滴生成器列が、前記液滴生成器列側に位置する内側縁から異なる距離を有するように形成され、前記インク供給チャネルが、前記異なる距離を相殺するために異なる開口形状を有するように形成され、これによって各液滴生成器のすべての気化室のインク補充速度を均一にし、各インク供給チャネルの断面積とインク経路長と呼ばれる距離を一定にする、インクジェットプリントヘッド形成方法を提供するものである。

発明を実施するための最良の形態

0007

好ましい実施形態の以下の詳細な説明において、その好ましい実施形態の一部であり、発明を実施することができる明確な実施形態を示す添付図面を参照する。この点に関して、「上」、「下」、「前」、「後ろ」、「先」、「後」などの方向を表す用語は、説明する図の向きに対して使用される。本発明のインクジェットプリントヘッドアセンブリおよびそれに関連する構成要素は、多くの異なる向きに位置決めすることができる。したがって、向きのある用語は、例示のために使用されるものであり、決してそれに制限するものではない。他の実施形態を利用することができ、本発明の範囲から逸脱することなく構造的または論理的な変更を行うことができることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、制限の意味に解釈されるべきでなく、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって定義される。

0008

図1に、インクジェットプリントシステム10の一実施形態を示す。インクジェットプリントシステム10は、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12、インク供給アセンブリ14、取付けアセンブリ16、媒体搬送アセンブリ18および電子制御部20を含む。少なくとも1つの電源22が、インクジェットプリントシステム10の様々な電気構成要素電力を提供する。インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、複数のオリフィスまたはノズル13からプリント媒体19に向かってインク滴を射出してプリント媒体19にプリントする少なくとも1つのプリントヘッドまたはプリントヘッドダイ40を含む。プリント媒体19は、紙、カード用紙透過原稿マイラなど、任意のタイプの適切なシート材料である。一般に、ノズル13は、1つまたは複数の列またはアレイに配列され、それにより、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12とプリント媒体19が互いに移動するときにノズル13から適切な順序のインクを射出することにより、プリント媒体19に文字、記号および/または他の図形または画像がプリントされる。

0009

インク供給アセンブリ14は、プリントヘッドアセンブリ12にインクを供給し、かつインクを蓄えるリザーバ15を含む。したがって、インクが、リザーバ15からインクジェットプリントヘッドアセンブリ12に流れる。インク供給アセンブリ14とインクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、一方向インク送出システムまたは再循環インク送出システムのどちらでも構成することもできる。一方向インク送出システムでは、プリント中に実質的にインクジェットプリントヘッドアセンブリ12に供給される全てのインクが消費される。しかしながら、再循環インク送出システムでは、プリント中にプリントヘッドアセンブリ12に供給されたインクの一部分だけが消費される。したがって、プリント中に消費されないインクは、インク供給アセンブリ14に戻される。

0010

一実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12とインク供給アセンブリ14は、インクジェットカートリッジまたはペン一緒に収容される。もう一実施形態において、インク供給アセンブリ14は、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12と分かれており、供給管などのインタフェース接続によってインクジェットプリントヘッドアセンブリ12に接続される。いずれの実施形態においても、インク供給アセンブリ14のリザーバ15を取り外し、交換しかつ/または補充することができる。一実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12とインク供給アセンブリ14が、インクジェットカートリッジに一緒に収容されている場合、リザーバ15は、カートリッジ内に配置されたローカルリザーバとカートリッジとは別に配置された大きいリザーバと含む。それにより、離れた大きい方のリザーバが、ローカルリザーバを補充するはたらきをする。したがって、離れた大きい方のリザーバおよび/またはローカルリザーバを取り外し、交換しかつ/または補充することができる。

0011

取付けアセンブリ16は、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12を媒体搬送アセンブリ18に対して位置決めし、媒体搬送アセンブリ18は、プリント媒体19をインクジェットプリントヘッドアセンブリ12に対して位置決めする。これにより、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12とプリント媒体19との間の領域のノズル13の近くにプリントゾーン17が画定される。一実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、走査型プリントヘッドアセンブリである。したがって、取付けアセンブリ16は、プリント媒体19を走査するためにインクジェットプリントヘッドアセンブリ12を媒体搬送アセンブリ18に対して移動させるキャリッジを含む。もう一実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、非走査型プリントヘッドアセンブリである。したがって、取付けアセンブリ16は、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12を媒体搬送アセンブリ18に対する規定位置に固定する。これにより、媒体搬送アセンブリ18は、プリント媒体19をインクジェットプリントヘッドアセンブリ12に対して位置決めする。

0012

電子制御部またはプリンタ制御部20は、一般に、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12、取付けアセンブリ16および媒体搬送アセンブリ18と通信するとともにそれらを制御するプロセッサファームウェア、その他のプリンタ電子回路を含む。電子制御部20は、コンピュータなどのホストシステムからデータ21を受け取り、データ21を一時的に記憶するメモリを含む。データ21は、一般に、電子経路赤外線経路、光学的経路、その他の情報転送経路に沿ってインクジェットプリントシステム10に送られる。データ21は、例えば、プリントする文書および/またはファイルを表す。したがって、データ21は、インクジェットプリントシステム10のプリントジョブを構成し、1つまたは複数のプリントジョブコマンドおよび/またはコマンドパラメータを含む。

0013

一実施形態において、電子制御部20は、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12のノズル13からのインク滴の射出を制御する。それにより、電子制御部20は、プリント媒体19に、文字、記号および/または他の図形または画像を構成する射出インク滴のパターンを定義する。射出インク滴パターンは、プリントジョブコマンドおよび/またはコマンドパラメータによって決定される。

0014

一実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、1つのプリントヘッド40を含む。もう一実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、幅広アレイまたはマルチヘッドのプリントヘッドアセンブリである。1つの幅広アレイの実施形態において、インクジェットプリントヘッドアセンブリ12は、プリントヘッドダイ40を搬送する担体を含み、プリントヘッドダイ40と電子制御部20との間の電気通信を提供し、プリントヘッドダイ40とインク供給アセンブリ14との間の流体連通を提供する。

0015

図2に、プリントヘッドダイ40の一実施形態の一部分を概略的に示す。プリントヘッドダイ40は、プリント要素または液滴射出要素(すなわち、液滴生成器)41のアレイを含む。プリント要素41は、インク供給スロット43が形成された基板42上に形成されている。したがって、インク供給スロット43は、プリント要素41に液体インクを供給する。各プリント要素41は、薄膜構造44、オリフィス層45、および発射抵抗器48を含む。薄膜構造44には、基板42に形成されたインク供給スロット43と連通するインク供給チャネル46が形成されている。オリフィス層45は、前面45aと、該前面45aに形成されたノズル口13とを有する。また、オリフィス層45には、ノズル口13と薄膜構造44のインク供給チャネル46とに連通するノズルチャンバまたは気化室47が形成されている。発射抵抗器48は、ノズルチャンバ47内に位置決めされている。リード49は、発射抵抗器48を、選択された発射抵抗器に印加する電流を制御する回路電気的に結合している。

0016

プリント中に、インク供給チャネル46を介してインク供給スロット43からノズルチャンバ47にインクが流れる。ノズル口13は、発射抵抗器48と動作可能に関連付けられ、それにより、発射抵抗器48が通電されたときに、ノズルチャンバ47内のインクの液滴が、ノズル口13を通って(例えば、発射抵抗器48の平面と垂直に)プリント媒体に向かって射出される。

0017

プリントヘッドダイ40の実施例には、サーマルプリントヘッド圧電プリントヘッド曲げ張力(flex-tensional)プリントヘッド、または当技術分野において既知の他のタイプのインクジェット射出装置がある。一実施形態において、プリントヘッドダイ40は、完全に一体化されたサーマルインクジェットプリントヘッドである。したがって、基板42は、例えばシリコンガラスまたは安定重合体からなり、薄膜構造44は、二酸化ケイ素炭化ケイ素窒化ケイ素タンタルポリシリコンガラス、他の適切な材料のうちの1つまたは複数のパッシベーション層または絶縁層からなる。また、薄膜構造44は、発射抵抗器48およびリード線49の形を定める導電体層を含む。この導電体層は、例えば、アルミニウム、金、タンタル、タンタルアルミニウム、他の金属や合金からなる。

0018

一実施形態において、オリフィス層45は、マサチューセッツニュートンのMicor−Chem社から販売されているSU8と呼ばれるスピンオンエポキシを使用して作成される。オリフィス層45をSU8や他の重合体で作成する技術の例は、参照により本明細に組み込まれた米国特許第6,162,589号に詳しく説明されている。一実施形態において、オリフィス層45は、障壁層(例えば、ドライフィルムフォトレジスト障壁層)および該障壁層の外側面に形成された金属オリフィス層(例えば、ニッケル/金オリフィス板)と呼ばれる別個の2つの層からなる。

0019

プリントヘッドアセンブリ12は、任意の適切な数Pのプリントヘッド40を含むことができ、ここで、Pは少なくとも1である。プリント動作を行う前に、データをプリントヘッド40に送らなければならない。データは、例えば、プリントヘッド40用のプリントデータ非プリントデータを含む。プリントデータには、例えば、ビットマッププリントデータなどの画素情報を含むノズルデータがある。非プリントデータには、例えば、コマンド/状況(CS)データ、クロックデータおよび/または同期データがある。CSデータの状況データには、例えば、プリントヘッドの温度または位置、プリントヘッド解像度および/またはエラー通知がある。

0020

図3に、プリントヘッド40の一実施形態をブロック図の形で概略的に示す。プリントヘッド40は、基本要素50にグループ分けされた複数の発射抵抗器48を含む。図3に示したように、プリントヘッド40は、N個の基本要素50を含む。所定の基本要素にグループ分けされる発射抵抗器48の数は、基本要素によって異なってもよく、プリントヘッド40内のそれぞれの基本要素に同じでもよい。それぞれの発射抵抗器48は、電界効果トランジスタFET)などの関連したスイッチ素子52を有する。1つの電源線が、各基本要素50内の各抵抗器の各FET52のソースまたはドレインに電力を提供する。基本要素50内の各FET52は、FET52のゲートに結合され個別に通電可能なアドレス線によって制御される。各アドレス線は、複数の基本要素50によって共用される。アドレス線は、所定の時間に1つのFET52だけをオンにし、それにより所定の時間に1つの発射抵抗器48だけに電流を流し、それに対応する選択された気化室内のインクを加熱するように制御される。

0021

図3に示した実施形態において、プリントヘッド40内に、基本要素50は、1列に基本要素がN/2個ずつ2列に配列される。しかしながら、プリントヘッド40の他の実施形態は、他の多くの適切な実施形態で配列された基本要素を有する。後で図6を参照して、きわめて高いノズル実装密度を可能にする基本要素の構成の例を説明する。

0022

図4に、プリントヘッドダイ140の一実施形態の一部分を断面斜視図で示す。プリントヘッドダイ140は、液滴射出要素または液滴生成器141のアレイを含む。液滴生成器141は、インク供給スロット143が形成された基板142上に形成されている。インク供給スロット143は、液滴生成器141にインクを供給する。プリントヘッドダイ140は、基板142の上に薄膜構造144を含む。プリントヘッドダイ140は、薄膜構造144の上にオリフィス層145を含む。

0023

各液滴生成器141は、ノズル113、気化室147および発射抵抗器148を含む。薄膜構造144には、基板142に形成されたインク供給スロット143と連通するインク供給チャネル146が形成されている。オリフィス層145には、ノズル113が形成されている。また、オリフィス層145には、薄膜構造144に形成されたノズル113およびインク供給チャネル146と連通する気化室147が形成されている。発射抵抗器148は、気化室147内に配置されている。リード線149は、発射抵抗器148を、選択された発射抵抗器に印加する電流を制御する回路に電気的に結合している。

0024

プリント中、インク30は、インク供給チャネル146によってインク供給スロット143からノズル室147に流れる。各ノズル113は、対応する発射抵抗器148と動作的に関連付けられ、それにより、選択された発射抵抗器148が通電されたときに、気化室147内のインク滴が、選択されたノズル113から(例えば、対応する発射抵抗器148の平面に垂直に)プリント媒体に向かって射出される。

0025

プリントヘッド140の例は、一般に、多数の液滴生成器141(例えば、400個以上の液滴生成器)を含む。プリントヘッド140の一実施形態の例は、プリントヘッド140がきわめて高い液滴生成速度でインク滴を射出することを可能にするきわめて高いノズル実装密度を有する。例えば、プリントヘッド140の一実施形態の例は、約12.7ミリメートル(約1/2インチ)であり、ずれた4つのノズル列を含み、この各列は、1つのプリントヘッド140当たり合計1,216個のノズルになるように304個のノズルを含む。もう一実施形態の例において、各プリントヘッド140は、長さが約25.4ミリメートル(約1インチ)で、ずれた4つのノズル113の列を含み、各列は、1つのプリントヘッド当たり合計2,112個になるように528個のノズルを含む。これらの両方の実施形態の例において、各列のノズル113は、600dpi(ドット/インチ)のピッチを有し、列は、4列すべてを使用して2400dpiのプリント解像度を実現するようにずらされている。プリントヘッド140のそのような実施形態は、ノズル列の方向に2400dpiのシングルパス解像度でプリントし、複数パスでより高い解像度でプリントすることができる。また、プリントヘッド140の走査方向に、より高い解像度でプリントすることができる。

0026

薄膜構造144は、本明細書において、薄膜メンブレン144とも呼ばれる。4つのずれたノズル列を含む一実施形態の例において、2つの列が、ひとつの薄膜メンブレン144に形成され、2つの列が、別の薄膜メンブレン144に形成される。

0027

図5に、プリントヘッド140の下側から見た斜視図を概略的に示す。図5に示したように、単一のインク供給スロット143が、2列のインク供給チャネル146へのアクセスを提供する。一実施形態において、各インク供給チャネル146のサイズは、ノズル113のサイズより小さく、それにより、インク30内の粒子は、インク供給チャネル146によってろ過され、ノズル113を詰まらせることがない。複数のインク供給チャネル146が、それぞれの気化室147にインク30を供給するので、インク供給チャネル146が詰まっても気化室147の充填速度にはほとんど影響がない。したがって、一実施形態において、インク気化室147よりもインク供給チャネル146の方が数が多い。

0028

インク供給スロット143が均一であるため、ノズル113をインク供給スロットの比較的近くに形成することができる。図4および図5に示した一実施形態において、インク供給スロット143は、シリコン基板142をウェットエッチングすることによりシリコン基板142に形成される。図4および図5に示していないもう一実施形態において、インク供給スロット143は、シリコン基板142をドライエッチングすることにより基板142に形成され、そのような類似のドライエッチングした実施形態を図9ないし図11に示す。ウェットエッチングは、シリコン結晶面間の選択性に依存し、一般にシリコン基板142の底面から約54度の角度のシリコン結晶面に従い、それによりインク供給スロット143内に約54度のトレンチ壁が形成される。これと対照的に、ドライエッチングは、シリコン結晶面間の選択性に依存せず、したがって、特定のシリコン結晶面に従わず、それにより、ドライエッチングでインク供給スロット143内に実質的に直線のトレンチ壁を形成することができる。一実施形態の例において、ドライエッチングは、インク供給スロット143内にシリコン基板142の底面から約85度のトレンチ壁を形成する。

0029

したがって、ドライエッチングは、シリコン結晶面間の選択性に依存しないので、ドライエッチングは、インク供給スロット143を作成するのに必要な面積が少なく、インク供給スロットを比較的近くに配置し、かつ幅を比較的狭くする(例えば、80マイクロメートル以下)ことができるので、きわめて高いノズル実装密度プリントヘッドが可能になる。さらに、ウェットエッチングプロセスの例は、インク供給スロット143を形成するのに約10時間かかり、これは、オリフィス層145と薄膜構造144との間の付着力を実質的に低下させる可能性がある。これと対照的に、ドライエッチングプロセスの例は、インク供給スロット143を形成するのに約3時間かかり、これは、オリフィス層145と薄膜構造144との間の付着力を実質的にほとんど低下させない。この結果、ドライエッチングによって、きわめて高いノズル実装密度プリントヘッドの歩留まりを高めることができる。

0030

インク供給スロットを形成する代表的なインク供給スロットエッチングプロセスは、本質的に高精度で制御することは困難である。一般に、インク供給スロットの端から端までの最小距離が大きいほど、製造性と歩留まりを高めるためのプロセスの余裕が大きくなる。さらに、抵抗器過熱しないように薄膜抵抗の下に基板から十分なシリコンがあるようにするために、インク供給スロットのエッチング中に、薄膜抵抗器切り取ってはならない。

0031

図6に、プリントヘッドダイ240の一実施形態の一部分を図形で示す。プリントヘッドダイ240は、単一のプリントヘッドダイ基板242上に形成された2つの薄膜メンブレン244a、244bを含む。ノズル列254a、254bが、薄膜メンブレン244a上に形成されている。ノズル列254c、254dは、薄膜メンブレン244b上に形成されている。きわめて高いノズル密度を可能にするために、ノズル列254a〜254dは、ずらされている。一実施形態の例において、ノズル例254a〜254dは、2400npi(ノズル/インチ)の4つのノズル列内のすべてのノズルのノズル間隔を作るために縦方向にずらされている。

0032

各ノズル列254は、N/4個の基本要素250を含むが、図6に、各列254の1つの基本要素250だけを示す(例えば、ノズル列254aが基本要素250aを含み、ノズル列254bが基本要素250bを含み、ノズル列254cが基本要素250cを含み、ノズル列254dが基本要素250dを含む)。それぞれのノズル列254にN/4個の基本要素250があるため、プリントヘッドダイ240にはN個の基本要素がある。一実施形態の例において、Nが176のとき、1つのノズル列254当たり44個の基本要素があり、各薄膜メンブレン244a、244bに88個の基本要素があり、プリントヘッドダイ240に176個の基本要素がある。

0033

ノズルアドレスは、M個のアドレス値を有する。各基本要素250は、M'個のノズル213を含み、ここで、M'は、最大Mであり、M'は、基本要素によって異なる可能性がある。示した実施形態において、各基本要素250は、12個のノズルを含む。したがって、基本要素250内の12個すべてのノズルをアドレス指定するには12個のノズルアドレス値が必要である。ノズルアドレスは、ノズルをすべて発射することができかつ所定の時間に基本要素250内の1つのノズルだけを発射できるようにノズル発射順序を制御するために、M個すべてのノズルアドレス値に循環される。

0034

例示的なプリントヘッドダイ240の例示的なノズルレイアウトは、合計N/M=176/12=約14.7の基本要素対アドレス比を有する。さらに、各ノズル列254は、44×12ノズル=528ノズルを含み、その結果、プリントヘッドダイ240のノズルの合計は4×528=2,112個になる。2001年6月6日に出願された「PRINHEAD WITH HIGHNOZZLEACKING DENSITY」と題する米国特許出願番号09/876,470号に開示されているようなもう一実施形態の例において、各ノズル列は、合計152個の基本要素の場合は38個の基本要素を含み、各基本要素は、各ノズル列内の合計304個のノズルの場合は8個のノズルと、1つのプリントヘッド当たり合計1,216個のノズルを含む。この第2の実施形態の例において、すべてのノズルをアドレス指定するためには8個のアドレスが必要であり、その結果、プリントヘッドダイの基本要素対アドレス比はN/M=152/8=19になる。このような例示的なプリントヘッドノズルレイアウトによって達成されるノズル実装密度はきわめて高いので、そのような高い基本要素対アドレス比により、きわめて高い液滴生成速度が可能になる。

0035

図6において、プリントヘッドダイ240のノズルレイアウトは、実寸で示されておらず、むしろ、4つのノズル列254がどのように互いにずらされ、スキップパターンがどのように動作するかが示されている。プリントヘッド240の他の実施形態は、他の適切な数の互いにずれたノズル列254(例えば、2、6、8など)を有する。各ノズル列254は、実施形態の例において、約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)の横またはX軸方向の距離矢印D2で示された幅寸法を有する。各基本要素内の12個のノズルは、X軸方向に互いにずらされて配置されている。基本要素250内の食違いの合計は、距離矢印D3で表され、これは、実施形態の例では、約19.4マイクロメートルである。矢印D3で表された基本要素250内の食違いの合計は、最も内側の発射抵抗器から最も外側の発射抵抗器まで測定され、走査軸の食違いの合計とも呼ばれる。例えば、基本要素250aにおいて、走査軸の食違いの合計は、X軸方向に発射抵抗器4から発射抵抗器32まで測定される。走査軸に沿って、水平解像度は、物理的なノズル位置ではなく、キャリッジ速度発射周波数(例えば、走査軸方向の2400dpiの解像度は、20ips(インチ/秒)のキャリッジ速度と48kHzの発射周波数によって達成することができる)によって決定される。例えば、距離D2が約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)のときは、1200dpiのプリントに最適である。

0036

図6においてノズルの配置を表すそれぞれの図式セルは、例示的な実施形態において約10.6マイクロメートル(1/2400インチ)の、縦(Y)軸方向の矢印D1で表された距離を有する。それぞれの図のセルは、横(X)軸方向に実寸で示されていない。ノズル列254aのノズルは、薄膜メンブレン244a上のノズル列254bのノズルに対して約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)だけY軸方向にずらされている。同様に、ノズル列254cのノズルは、薄膜メンブレン244b上のノズル列254dのノズルに対してY軸方向に約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)だけずらされている。さらに、ノズル列254a、254bのノズルは、ノズル列254c、254dのノズルから約10.6マイクロメートル(1/2400インチ)だけY軸方向にずらされている。この結果、Y軸に沿った縦方向の基本要素の食違いパターンにより、4つのノズル列254a〜254dのすべてのノズルにY軸方向に2400npiのノズル間隔ができる。

0037

2つの薄膜メンブレン244a、244bは、プリントヘッド240の基板242の中心軸(255で示した)に対して配置される。インクは、左インク供給スロット243aと右インク供給スロット243bと呼ばれる基板242に形成された溝を介して液滴生成器に供給される。そのようなインクスロット物理構造は、図4図5において符号143で示され、前に説明されている。ノズル列254a、254bの液滴生成器には、線256aに沿った中心を有する左インク供給スロット243aによってインクが供給される。ノズル列254c、254dの液滴生成器には、線256bに沿った中心を有する右インク供給スロット243bからインクが供給される。矢印D4で表した距離は、基板242の中心から各インク供給スロット243の中心までの距離(すなわち、中心線255、256a間ならびに中心線255と中心線256bとの間)が示される。プリントヘッド240の実施形態の例において、距離D4は、約899.6マイクロメートルである。各薄膜メンブレン244上の列間隔は、矢印D5で示され、インク供給スロット243の左側の基本要素250の中心からインク供給スロット243の右側の基本要素250の中心までのX軸方向の水平距離を表す。一実施形態の例において、列間隔D5は、約169.3マイクロメートルである。

0038

以上の距離D1〜D5はすべて、実施形態によって異なり、特定のパラメータおよび設計選択に大きく依存し、上記の例の値は、プリントヘッドダイ240の1つの実施態様の例に適した値を表す。

0039

一実施形態の例において、列間距離D5は約169.3マイクロメートル、D2で示されたノズル列254の幅は約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)であり、ノズル列254a、インク供給スロット243aおよびノズル列254bの端から端までの合計の幅は、約190.5マイクロメートルである。この実施形態において、縦のY軸方向の距離D1が、約10.6マイクロメートル(1/2400インチ)であり、またノズル列254a内のノズルが、ノズル列254b内のノズルに対してY軸方向に約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)だけずらされてる場合、インク供給スロット243aの領域を含むインク供給スロット243aに沿ったノズル列254a、254b内のノズルのノズル実装密度は、約250ノズル/平方ミリメートルである。本明細書の従来の技術の節で考察したように、従来のインクジェットプリントヘッド技術は、この実施形態の例で達成されている約250ノズル/平方ミリメートルと比べて、インク供給スロットの領域を含む1つのインク供給スロットから供給されるノズルのノズル実装密度は、わずか約20ノズル/平方ミリメートルしか達成できなかった。

0040

図6に示したプリントヘッドダイ240の実施形態において、基本要素250dは、基本要素1と呼ばれ、抵抗器1、5、9、13、17、21、25、29、33、37、41、45を含む。基本要素250bは、基本要素2と呼ばれ、抵抗器2、6、10、14、18、22、26、30、34、38、42、46を含む。基本要素250cは、基本要素3と呼ばれ、抵抗器3、7、11、15、19、23、27、31、35、39、43、47を含む。基本要素250aは、基本要素4と呼ばれ、抵抗器4、8、12、16、20、24、28、32、36、40、44、48を含む。この抵抗器の番号付けと基本要素の番号付けの例は、本明細書において、閲覧者をプリントヘッドダイ240の上の抵抗器1と対向させるノズル213によってプリントヘッドダイ240を表す基準の向き(standard orientation)と呼ばれる。したがって、この基準の向きにおいて、右インク供給スロット243bの隣りの基本要素250に関して、右上の基本要素は基本要素1であり、左上の基本要素は基本要素3であり、右下の基本要素は基本要素173であり、左下の基本要素は基本要素175である。左インク供給スロット243aの隣りの基本要素250に関して、右上の基本要素は基本要素2であり、左上の基本要素は基本要素4であり、右下の基本要素は基本要素174であり、左下の基本要素は基本要素176である。

0041

発射抵抗器の番号付けは、右インク供給スロット243bの隣りの発射抵抗器の上の発射抵抗器は抵抗器1であり、右インク供給スロット243bの隣りの下の発射抵抗器は抵抗器2111である。左インク供給スロット243aの近くの発射抵抗器に関して、上の発射抵抗器は抵抗器2であり、下の発射抵抗器は抵抗器2112である。発射抵抗器は、Y軸方向に約42.3マイクロメートル(1/600インチ)の縦方向間隔で、インク供給スロット243のそれぞれの端に配置されている。前に考察したように、各インク供給スロット243の左側の発射抵抗器は、同じインク供給スロット243の右側の発射抵抗器から約21.2マイクロメートル(1/1200インチ)だけずれている。左インク供給スロット243aの隣りの発射抵抗器はすべて、右インク供給スロット243bの隣りの発射抵抗器に対して約10.6マイクロメートル(1/2400インチ)だけずれている。プリントヘッド240によるプリント動作の例において、上から下にプリントされた縦の線におけるインクドットの位置は、インクドットを縦の線の上のドット1から下のドット2112まで発射した発射抵抗器の数に対応する。

0042

クロストークとは、隣り合ったノズル間の望ましくない流体干渉のことを指す。図6に示した超高密度ノズルレイアウトのいくつかの態様は、クロストークを高める。最初に、ノズル列254内のノズル213は、ピッチ600npiなどの高密度ピッチで配置され、そのため、ノズル213は、以前のノズルレイアウトの設計よりも近接して配置される。さらに、例のヘッド240は、プリントヘッドに合計2,112個のノズルを有する実施形態において最大48kHz、プリントヘッド内に合計1,216個のノズルを有する実施形態においては最大72kHzなど、きわめて高い液滴生成周波数で動作するように設計されている。ノズル実装密度のきわめて高く発射周波数がきわめて高い例では、それに対応して、インク流束とインク補給速度がきわめて高い。図4図5および図6に示したインク供給スロット143/243の設計は、液滴生成器のインク補給速度を上げる。

0043

ノズル列は、一般に、異なるノズル列内のノズルが流体的に妨害しないように十分な距離だけ離されているので、従来のインクジェットプリントヘッドは、ノズル列内の隣りの位置に配置された隣り合ったノズル間のクロストークを考慮するだけでよい。ノズル実装密度がきわめて高いインクジェットプリントヘッド240では、ノズル列254内と、薄膜メンブレン244上の隣りのインク供給スロット243の反対側に配置されたノズル列内の両方の隣り合ったノズル間にクロストークが存在する可能性がある。例えば、ノズル列254a、254b内のノズル213は、これらのノズルが両方とも左インク供給スロット243aからインクを供給されるため、クロストークの視点から、隣り合ったノズルであると見なされる。さらに、ノズル列254c、254dのノズル213は、これらのノズルが両方とも右インク供給スロット243bからインクを供給されるので、クロストークの視点からは隣り合ったノズルであるとみなされる。

0044

例のプリントヘッド240において実施することができる特定のクロストーク回避機能の詳細な考察は、「PRINTHEAD WITH HIGHNOZZLEPACKING DENSITY」と題する前述の米国特許出願に詳細に考察されている。クロストーク回避機能の1つは、ノズル発射の時間的分離を最大にするために、隣り合ったノズルを続けて発射しないようにインクジェットプリントヘッド240のノズル発射順序を制御するアドレスシーケンス順序でスキップパターンを使用することである。この時間的な改良の他に、クロストークをさらに減少させるために、隣り合ったノズル間に延在する半島(peninsulas)を形成することによって流体的分離を達成することができる。プリントヘッド240に実施される任意の適切なクロストーク低減機能は、液滴生成器への横方向の流れを実質的に減少させないことが好ましい。インク供給スロット243の長さ方向に実質的なインクの流れがある場合でも、例えば600npi以上のきわめて高いノズル実装密度を有し、18kHz以上の高い周波数で動作するプリントヘッド240は、必要なきわめて高い補給速度を生成するのに十分な横方向のインクの流れを維持する必要がある。

0045

適切なスキップ発射パターンの1つの例は、SKIP4であり、この場合、基本要素内の5番目ごとのノズルが順番に発射される。例えば、SKIP4のシーケンスは、5番目ごとのノズルを発射して1−21−41−13−33−5−25−45−17−37−9−29−1−21−などを生成する基本要素250d内のノズル発射シーケンスを生成する。

0046

すべてのノズルを発射することができるが所定の時間に基本要素内の1つのノズルだけが発射されるようにノズル発射順序を制御するために、ノズルアドレスは、M個のすべてのノズルアドレスに循環される。

0047

1つのタイプのプリントヘッドの例は、ノズル発射順序を制御するために、各ノズルにアドレス生成器ハードコードアドレスデコーダを含む。このタイプのプリントヘッドでは、ノズルの発射シーケンスは、プリントヘッドダイ上の適切な金属層を変化させるだけで修正することができる。したがって、このタイプのプリントヘッドにおいて、新しいノズル発射順序が必要な場合は、1つまたは複数のマスクを変化させてノズル発射シーケンスを決める金属層を変化させることによって、設定されたノズル発射シーケンスを修正することができる。

0048

一実施形態において、ノズルアドレスによるノズル発射順序の制御は、プリントヘッドのノズル発射順序を変更するためにプログラムすることができるプログラム式ノズル発射順序制御部を有するプリントヘッド電子回路によってプログラムすることができ、それにより、新しい発射順序が必要な場合に新しいマスクを生成する必要がなくなる。プログラム式ノズル発射順序制御部を備えたそのようなインクジェットプリントヘッドは、2001年3月2日に出願された「PROGRAMMABLE NOZZLEFIRING ORDER FOR INKJET PRINTHEAD ASSEMBLY」と題する米国特許出願番号09/798,330号に示されている。

0049

図7に、プリントヘッド340の一部分の簡略化した模式的な平面図を概略的に示す。図7に示すプリントヘッド340の一部分は、3つの液滴生成器341a、341b、341cを含む。液滴生成器341a〜341cはそれぞれ、ノズル313aと抵抗器348a、ノズル313bと抵抗器348b、およびノズル313cと抵抗器348cを含む。内側縁343aと外側端343bとを有するインク供給スロット343は、液滴生成器341a〜341cに液体インクを供給する。図7に示すプリントヘッド340の一部分は、インク供給スロット343と連通するインク供給チャネル346a、346b、346cを含む。液滴生成器341a〜341cは、縦方向の軸に対して互いにずれて配置され、それによりインク供給スロット343の内側縁343aから異なる距離を有する。図7に示す実施形態の例において、液滴生成器341aが、インク供給スロットの内側縁343aから最も遠くに配置され、液滴生成器341cが、内側縁343aの最も近くに配置されている。

0050

インク供給スロットの内側縁343aからの液滴生成器341a〜341cの距離が異なるため、対応するインク供給チャネル346a〜346cから各液滴生成器341a〜341cまでのインクの流れに差が生じる可能性がある。インク供給チャネル346a〜346cは、各液滴生成器341a〜341cからインク供給スロットの内側縁343aまでの異なる距離を相殺するために異なる開口形状を有する。図7に示す簡略化した実施形態の例において、液滴生成器341aは、インク供給スロットの内側縁343aから最も遠い距離に配置されており、これに対応して、インク供給スロット343の外側縁343bから縦方向の軸に対して垂直に広がる開口形状の幅がインク供給チャネル346b、346cの開口形状の幅よりも広いインク供給チャネル346aからインクを供給される。液滴生成器341cは、インク供給スロットの内側縁343aの最も近くに配置されており、これに対応して、インク供給スロットの外縁343bから縦方向の軸に対して垂直に広がる開口形状の幅がインク供給チャネル346a、346bの開口形状の幅よりも狭いインク供給チャネル346cからインクを供給される。インク供給チャネル346a〜346cは、開口形状が異なっても、インク供給スロット343とインク供給チャネル346との間の流体圧力低下を実質的に一定に維持するために、実質的に同じ断面積を有することが好ましい。

0051

一実施形態において、縦方向にずらして配置された液滴生成器の設計において液滴生成器341のすべての気化室の補充速度を均一にするために、図6および図7に示すように、インク供給チャネル346a〜346cの前縁から、対応する発射抵抗器348a〜348cの中心まであるいは対応するノズル313a〜313cの中心までの、それぞれ矢印D6a〜D6cで表された、インク経路長と呼ばれる距離は、プリントヘッド340のすべての液滴生成器341に実質的に一定である。一実施形態において、インク供給チャネル346の断面積と矢印D6で表したインク経路長は両方とも、プリントヘッド340内のすべてのインク供給チャネルに関して一定に保たれる。

0052

一実施形態の例において、図7に示すように、インク供給チャネル346a〜346cの後縁は、インク供給チャネル346の製造性を高めるために、インク供給スロット343の外側縁343bから同じ水平距離を有する。インク供給チャネル346が、インク供給スロット343の中心から遠くなると、インク供給チャネル346を形成するために使用されるエッチングの浸食速度が実質的に遅くなり、それにより特定のインク供給チャネルが開通しないことがある。

0053

図7に示すプリントヘッド340の前述の設計の特徴は、図6に示すようにずらされたきわめて高いノズル実装密度の設計に関して均一な補充速度を可能にする。

0054

図8に、プリントヘッド440の一実施形態の一部分を、簡略化した模式的な平面図で示す。プリントヘッド440は、8つの対応するノズル413a〜413hを有する8つの液滴生成器441a〜441hを持つ基本要素450を含む。示したプリントヘッド440の実施形態において、基本要素450内の3つ目ごとのノズル413を順々に発射する発射パターンSKIP2は、ノズル発射順序を制御するために各ノズルに示したように、アドレスデコーダ内にハードコード化されている。この実施形態の例において、ノズル413a〜413hに対応する発射シーケンスはそれぞれ、6、3、8、5、2、7、4および1である(すなわち、ノズルが、413h、413e、413b、413g、413d、413a、413fおよび413cの順序で発射される)。図8に示す発射シーケンスは、縦方向に対してずらされたノズル配置に対応し、ノズル413は、ノズル413hがインク供給スロット443から最も遠く、ノズル413e、413b、413g、413d、413aおよび413fがインク供給スロット443に徐々に近くなり、ノズル413cがインク供給スロット443に最も近くなるように、発射シーケンスの順にインク供給スロット443に次第に近づくようにずらされている。

0055

インク供給チャネル446a〜446hの対は、ノズル413a〜413hに対応する。さらに、インク供給スロット443から遠くにあるノズル413ほど、大きい幅を有する対応するインク供給チャネル446を有する。図7に関して前に説明したように、インク供給スロット443に近いノズル413に対応するインク供給チャネル446ほど幅が徐々に小さくなる。図7に関する前の説明と同じように、プリントヘッド440内のインク供給チャネル446の各対は、インク供給チャネルの前縁からノズルの中心までの距離(すなわち、インク経路長)やインク供給チャネルの断面積など、プリントヘッド440内のすべてのインク供給チャネルに一定のパラメータを有することが好ましい。

0056

図8に示す実施形態において、プリントヘッド440は、オリフィスまたは障壁層445を含み、このオリフィスまたは障壁層445は、液滴生成器441a〜441hを、インク供給経路を共用しているがプリントヘッド基板上の、残りの液滴生成器441から流体的に分離された対になった液滴生成器にグループ分けするように構成される。例えば、基本要素450において、液滴生成器441aと441bは、インク供給チャネル446a、446bを共用する第1のサブグループにグループ分けされる。気化室447aは、オリフィス層445に形成されたインク供給経路445aに流体的に結合されており、インク供給経路445aは、1対のインク供給チャネル446aによってインク供給スロット443に流体的に結合されている。同様に、気化室447bは、オリフィス層445に形成されたインク供給経路445bに流体的に結合されており、インク供給経路445bは、1対のインク供給チャネル446bによってインク供給スロット443に流体的に結合されている。また、インク供給経路445a、445bは流体的に結合されているが、他のインク供給経路445c〜445hおよびそれらと対応する気化室447c〜447hからは流体的に分離されている。同様に、気化室447c、447dはそれぞれ、インク供給経路445c、445dと流体的に結合されており、インク供給経路445c、445dは、互いに流体的に結合されているが、他のインク流体経路445a〜445b、445e〜445hからは流体的に分離されている。気化室447e、447fはそれぞれ、インク供給経路445e、445fに流体的に結合されており、インク供給経路445e、445fは、互いに流体的に結合されているが他のインク流体経路445a〜445d、445g〜445hから流体的に分離されている。気化室447g、447hはそれぞれ、インク供給経路445g、445hに流体的に結合されており、インク供給経路445g、445hは、互いに流体的に結合されているが他のインク流体経路445から流体的に分離されている。

0057

実施形態の1つの例において、液滴生成器441の流体的に分離されたサブグループのグループ分けは、表層キャビティ薄膜層図8に示していない)の上のオリフィス層445に形成し、それにより表層キャビティの形を定める側壁が、ノズルのサブグループおよび共用インク供給チャネルを取り囲むようにすることによって実行される。オリフィス層445に形成された側壁は、液滴生成器441およびインク供給チャネル446の所定のサブグループのまわりに延在する外周部を有する。このようにして、各サブグループのノズルは、プリントヘッド440の基板(図8には示していない)の上の他のサブグループのノズルと流体的に分離され、さらに基板の下面のインク供給スロット443と共通に流体的に結合される。

0058

図8に示す実施形態において、各ノズル413は、対応する対のインク供給チャネル446からインクを供給され、所定のサブグループ内の他のノズル413に対応する対のインク供給チャネル446からもインクを供給することができる。したがって、特定のノズルと関連したインク供給チャネル446が塞がることがあるが、隣り合ったインク供給チャネルからインクを引くことによってインクの補充が維持または補足されるので、流体的に結合されたノズル413は、粒子の目詰まりにある程度耐えることができ、ノズルが動作し続けることができる。

0059

図8に示すプリントヘッド440の実施形態において、オリフィス層445の流体的に結合された液滴生成器441のサブグループは、対で配列されている。他の実施形態において、液滴生成器は、3つ、4つ、およびさらに多数のサブグループにグループ化される。実施形態によっては、すべてのサブグループに同じ数のノズルがないこともある。

0060

液滴生成器441をサブグループに構成するもう1つの利点は、図6に示すような高ノズル実装密度のプリントヘッドでのクロストークを実質的に減少させることができることである。特定のサブグループに含まれないグループ化されていないノズル413間の接続だけがインク供給スロット443内を通り、特定のサブグループに含まれないノズルとの流体干渉の可能性が最少にされる。任意の特定のサブグループ内のノズル413間のクロストークは、サブグループ内の液滴生成器441が実質的に発射しないスキップ発射パターンを利用することによって最少化される(例えば、図8に示す発射パターンSKIP2は、サブグループ内のノズルを連続的に発射させない)。

0061

本発明によるプリントヘッドのいくつかの実施形態は、接続された気化室の番号を、縦方向のずれたパターンの関数として選択することによって、インク供給経路の接続を最適化する。例えば、発射パターンSKIP0では、基本要素内の各ノズルが、連続的な順序で発射され(すなわち、1−2−3−4−5−6−7−8−1−2−など)、その結果、隣り合ったノズルが連続的に発射され、連続的に発射する隣り合ったノズルを流体的に分離することによってクロストークを減少させるためには、分離された気化室が必要になる。1つの最適化方法において、連続的に発射するノズルを接続せずに、できるだけ多くのノズルのインク供給経路を結合することによって、設計の補充性能と耐粒子性を最大にすることができる。スキップパターンが均一なプリントヘッド構成の場合、接続されるノズルの最大数は、連続した発射の間にスキップされるノズルの数に1を加えたものである。例えば、発射パターンSKIP0の場合、接続されるインク供給経路の最大数は1であり、発射パターンSKIP2の場合、接続されるインク供給経路の最大数は3であり、発射パターンSKIP4の場合、接続されるインク供給経路の最大数は5である。

0062

スキップパターンが不均一なプリントヘッド構成の場合は、インク供給経路を最大限に共用しながら連続発射するノズルを流体的に分離する不均一なスキップパターンのために上記の最適化方法が使用されるが、場所によってはインク供給経路を共用するノズルの数を減少させなければならないことがあるので、実施するのが複雑になる。

0063

図2図4および図5に示すように、インク供給チャネル46、146はそれぞれ、薄膜層44、144によって全体的に境界が定められる。これらの実施形態において、インク供給チャネル46/146は、薄膜層44/144をエッチング(例えば、プラズマエッチング)することによって形成される。一実施形態の例では、単一のインク供給チャネルマスクが使用され、もう一実施形態では、様々な薄膜層を形成するためにいくつかのマスキングおよびエッチングステップが使用される。

0064

インク供給チャネル46/146が、薄膜層44/144によって全体的に境界が定められた実施形態において、インク供給チャネルは、小さくかつきわめて正確に配置されたインク供給チャネルを形成することができる薄膜パターン形成プロセスによって形成される。薄膜層44/144内に境界が定められたそのような小さくかつきわめて正確に配置されたインク供給チャネル46/146は、インク供給チャネルの流体直径(hydraulic diameter)と、インク供給チャネルからそれと関連した発射抵抗器48/148までの距離の正確な調整を可能にする。本明細書において、インク供給チャネルの流体直径は、インク供給チャネル開口の断面積とインク供給チャネルの壁によって境界が定められた濡れ縁との比として定義される。インク供給チャネルを、シリコン基板42/142の形成に使用するようなシリコンのエッチングによって形成しても、インク供給チャネルをそのように正確に形成し正確に配置することはできない。

0065

図9ないし図11は、プリントヘッド540の一実施形態の一部分を概略的に示し、ここで、図9は平面図であり、図10は、図9の線10−10に沿って切断した断面側面図であり、図11は、プリントヘッド540の底面図である。プリントヘッド540は、液滴射出要素または液滴生成器541を含む。液滴生成器541は、インク供給スロット543が形成された基板542に形成される。インク供給スロット543は、液滴生成器541にインクを供給する。プリントヘッド540は、基板542の上に薄膜構造544を含む。プリントヘッド540は、薄膜構造544と基板542の上にオリフィス層545を含む。

0066

各液滴生成器541は、ノズル513、気化室547および発射抵抗器548を含む。

0067

薄膜構造544には、インク供給チャネル546の第1の部分の形状を決めるインク供給チャネル薄膜壁544aが形成されている。オリフィス層545には、ノズル513が形成されている。オリフィス層545は、気化室547が形成され、気化室オリフィス層壁545aによって境界が定められている。気化室547は、ノズル513およびインク供給チャネル546と連通している。オリフィス層545は、インク供給チャネル薄膜壁544aによって境界が定められていないインク供給チャネル546の第2の部分の形を定めるインク供給チャネルオリフィス層壁545bを含む。薄膜構造544とオリフィス層545によって形成され、インク供給チャネル薄膜壁544aとインク供給チャネルオリフィス層壁545bによって境界が定められたインク供給チャネル546は、基板542に形成されたインク供給スロット543と連通している。

0068

発射抵抗器548は、気化室547内に位置決めされる。リード線549は、発射抵抗器548を、選択された発射抵抗器への電流の印加を制御する回路に電気的に結合する。プリントの際、インクは、薄膜構造544とオリフィス層545によって形成されたインク供給チャネル546を介して、インク供給スロット543から気化室547に流れる。各ノズル513は、対応する発射抵抗器548と動作的に関連付けられ、それにより、選択された発射抵抗器548が通電されたとき、気化室547内のインク滴が、選択されたノズル513(例えば、対応する発射抵抗器548の平面と垂直)を通ってプリント媒体に向かって射出される。

0069

本明細書において、薄膜構造544は、薄膜メンブレン544とも呼ばれる。したがって、インク供給チャネル546が薄膜メンブレン544およびオリフィス層545によって境界が定められるので、インク供給チャネル546は、部分的にメンブレンで境界が定められたインク供給チャネルと呼ばれる。一実施形態において、オリフィス層545は、マサチューセッツ州ニュートンのMicor−Chem社から販売されているSU8と呼ばれるスピンオンエポキシを使用して作成される。オリフィス層545が、SU8や類似の重合体から形成されるとき、薄膜メンブレン544とオリフィス層545から形成されたインク供給チャネル546は、それぞれ薄膜層44、144によって全体的に境界が定められ、図2図4および図5に示すインク供給チャネル46、146に関して前に説明したように、薄膜パターニングプロセスで全体的にインク供給チャネルを形成することによって可能な場合よりも小さくかつ正確に配置されたインク供給チャネルを形成することができる。部分的薄膜メンブレン544ならびにSU8または他の重合体オリフィス層545内に境界が定められているそのようなさらに小さくかつ正確に配置されたインク供給チャネル546により、インク供給チャネル546の流体直径と、インク供給チャネルからそれに関連する発射抵抗器548までの距離とをより正確に調整することができる。

0070

前述のきわめて高いノズル実装密度と、2001年10月31日に出願された「INKJET PRINTHEAD ASSEMBLYHAVINGVERY HIGHDROP RATE GENERATION」と題する米国特許出願番号09/999,355号に記載されているプリントヘッド電子回路は、少なくとも400個の液滴生成器と、基本要素対アドレス比が少なくとも10対1の高液滴生成器カウントプリントヘッドを可能にする。基本要素対アドレス比が少なくとも10対1であれば、少なくとも20kHzの動作周波数が可能になり、少なくとも2000万個/秒のインク滴を生成する能力を有する。

0071

図6に示すプリントヘッド240の実施形態の例において、プリントヘッド240は、2112個の液滴生成器を含み、最大48kHzで動作することができる。もう一実施形態の例において、プリントヘッド240は、1216個の液滴生成器を含み、最大72kHzの周波数で動作することができる。最大約48kHzで動作する2112個の液滴生成器の実施形態において、基本要素が176個あり、アドレス値が12個あるので、基本要素とアドレスの合計数が188の場合に、基本要素対アドレス比は、約14.7になる。最大約72kHzで動作する1216個の液滴生成器の実施形態では、基本要素が152個あり、アドレス値が8個あるので、基本要素とアドレスの合計数が160の場合に、基本要素対アドレス比は約19対1になる。

0072

本明細書において、好ましい実施形態を説明するために特定の実施形態を示し説明したが、当業者は、示し説明した特定の実施形態に、本発明の範囲から逸脱することなく同じ目的を達成するように算出された様々な代替および/または同等な実施態様を代用することができることを理解されよう。機械技術、化学技術、電気機械技術電気技術およびコンピュータ技術における技能を有する当業者は、本発明をきわめて様々な実施形態で実施することができることを容易に理解されよう。本出願は、本明細書において考察した好ましい実施形態の任意の適用または変形を含むように意図される。したがって、本発明は、明らかに、特許請求の範囲およびその等価物によってのみ制限されるものである。

図面の簡単な説明

0073

インクジェットプリントシステムの一実施形態を示すブロック図である。
プリントヘッドダイの一実施形態の一部分を示す拡大概略断面図である。
基本要素内にグループ化された発射抵抗器を有するインクジェットプリントヘッドの一実施形態の一部分を示すブロック図である。
プリントヘッドダイの一部分の一実施形態の断面斜視図である。
図4のプリントヘッドダイの一実施形態を底面から見た断面斜視図である。
きわめて高いノズル実装密度を有するプリントヘッドのプリントヘッドダイノズルと基本要素のレイアウトの図である。
プリントヘッドの一実施形態の一部分の簡略化した概略平面図である。
プリントヘッドの一実施形態の一部分の簡略化した概略平面図である。
プリントヘッドの一実施形態の一部分の拡大上面概略図である。
線10−10に沿って切断した図9のプリントヘッドの拡大概略断面図である。
図9図10のプリントヘッドの拡大概略底面図である。

符号の説明

0074

13、113、213、313a、313b、313c、413a、413b、413c、413d、413e、413f、413g、413h、513ノズル
40、140、240、340、440、540プリントヘッド
41、141、341a、341b、341c、441a、441b、441c、441d、441e、441f、441g、441h、541液滴生成器42、142、242、542基板
43、143、243a、243b、343、443、543インク供給スロット
44、144、544薄膜構造
45、145、445、545オリフィス層
46、146、346a、346b、346c、446a、446b、446c、446d、446e、446f、446g、446h、546インク供給チャネル
47、147、447a、447b、447c、447d、447e、447f、447g、447h、547気化室
254a、254b、254c、254dノズル列(液滴生成器列)
343a 内側縁

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