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技術 表面仕上げ方法、表面仕上げ工具および工作機械

出願人 コマツNTC株式会社
発明者 塩崎圭輔谷崎啓村井史朗
出願日 2006年5月31日 (14年1ヶ月経過) 出願番号 2006-150984
公開日 2007年12月13日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2007-319959
状態 特許登録済
技術分野 フライス加工
主要キーワード 液状接着材 手仕上げ 表面仕上げ加工 切削加工工具 仕上げ工具 仕上げ加工工具 ミーリング工具 炭化ケイ素質
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年12月13日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (5)

課題

砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法表面仕上げ工具および工作機械を提供する。

解決手段

ボールエンドミルMを把持可能な主軸4を持つマシニングセンタによるワークWの表面仕上げ方法であって、ボールエンドミルMの表面にワークWよりも軟質の材料からなるコーティング材2をコーティングした構成からなる仕上げ工具1を作製し、砥粒をワークW上に供給して、仕上げ工具1によりワークWの表面を仕上げ加工する表面仕上げ方法とした。

概要

背景

金型成形面を高精度に鏡面仕上げする場合などには、従来から砥石を用いた手仕上げによる方法が多用されている。しかし、この方法は作業者の高度な熟練性を要することとなり、仕上げの作業時間も長くなりやすいという問題がある。この問題に対して、特許文献1には、砥石を加工機に取り付けて自動制御によりワークの表面を仕上げる旨が記載されており、この技術によれば、作業者の熟練性の問題も解消され、作業時間の短縮化も期待できる。
特開平6−106470号公報(段落0024)

概要

砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法表面仕上げ工具および工作機械を提供する。ボールエンドミルMを把持可能な主軸4を持つマシニングセンタによるワークWの表面仕上げ方法であって、ボールエンドミルMの表面にワークWよりも軟質の材料からなるコーティング材2をコーティングした構成からなる仕上げ工具1を作製し、砥粒をワークW上に供給して、仕上げ工具1によりワークWの表面を仕上げ加工する表面仕上げ方法とした。

目的

本発明は以上のような問題を解消するために創作されたものであり、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法、表面仕上げ工具および工作機械を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

切削工具把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具の表面にワークよりも軟質の材料からなるコーティング材コーティングした構成からなる仕上げ工具を作製し、砥粒を前記ワーク上に供給して、前記仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法。

請求項2

切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具によりワークの最終仕上げ面から所定厚み分残して切削を行い、切削完了後の切削工具の表面に前記ワークよりも軟質の材料からなるコーティング材をコーティングした構成からなる仕上げ工具を作製し、砥粒を前記ワーク上に供給して、前記仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法。

請求項3

切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具の表面にワークよりも軟質の材料からなるコーティング材をコーティングした後に、このコーティング材に対して砥粒を付着させた構成からなる仕上げ工具を作製し、この仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法。

請求項4

切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具によりワークの最終仕上げ面から所定厚み分残して切削を行い、切削完了後の切削工具の表面に前記ワークよりも軟質の材料からなるコーティング材をコーティングした後に、このコーティング材に対して砥粒を付着させた構成からなる仕上げ工具を作製し、この仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法。

請求項5

前記切削工具の表面へのコーティング材には、予め砥粒が混入されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の表面仕上げ方法。

請求項6

切削工具を把持可能な工作機械の主軸に把持され、ワークの仕上げ加工を行うためのワークの表面仕上げ工具であって、ワークよりも軟質の材料からなるコーティング材を前記切削工具の表面にコーティングした構成からなることを特徴とする表面仕上げ工具。

請求項7

前記コーティング材に砥粒が混入されていることを特徴とする請求項6に記載の表面仕上げ工具。

請求項8

請求項6または請求項7に記載の表面仕上げ工具を備えたことを特徴とする工作機械。

請求項9

切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械において、切削工具を把持した前記主軸とワークとが直交3軸方向に相対移動可能であり、この主軸の移動可能範囲内に、前記切削工具の表面へのコーティング用として、前記ワークよりも軟質の材料からなる液体状のコーティング材あるいはこのコーティング材に砥粒を混入させた混合物を蓄えた貯槽が設けられていることを特徴とする工作機械。

技術分野

0001

本発明は、金型等のワークに関する表面仕上げ方法表面仕上げ工具および工作機械に関するものである。

背景技術

0002

金型の成形面を高精度に鏡面仕上げする場合などには、従来から砥石を用いた手仕上げによる方法が多用されている。しかし、この方法は作業者の高度な熟練性を要することとなり、仕上げの作業時間も長くなりやすいという問題がある。この問題に対して、特許文献1には、砥石を加工機に取り付けて自動制御によりワークの表面を仕上げる旨が記載されており、この技術によれば、作業者の熟練性の問題も解消され、作業時間の短縮化も期待できる。
特開平6−106470号公報(段落0024)

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、特許文献1に記載の技術は、表面仕上げを目的として用いる工具が従来の手仕上げの場合と同様に砥石であり、したがって、例えば金型の成形面に関する全製作過程を考えた場合、成形面の切削に使用するエンドミル等のミーリング工具に加え、形状が十分に管理された砥石も別途要する技術となる。また、加工機においてミーリング工具から砥石に付け替える際、砥石自体の形状の誤差に加えて、取り付け誤差も介在しやすいので、所定の表面仕上げの精度が出にくいおそれもある。

0004

本発明は以上のような問題を解消するために創作されたものであり、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法、表面仕上げ工具および工作機械を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

本発明では、前記課題を解決するため、切削工具把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具の表面にワークよりも軟質の材料からなるコーティング材コーティングした構成からなる仕上げ工具を作製し、砥粒を前記ワーク上に供給して、前記仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法とした。

0006

この表面仕上げ方法によれば、仕上げ工具がワーク上に供給された砥粒をコーティング材により取り込みながらワークの表面を仕上げ加工するため、従来の砥石を用いた表面仕上げと略同等の機能を発揮する。これにより砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。

0007

また、本発明では、切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具によりワークの最終仕上げ面から所定厚み分残して切削を行い、切削完了後の切削工具の表面に前記ワークよりも軟質の材料からなるコーティング材をコーティングした構成からなる仕上げ工具を作製し、砥粒を前記ワーク上に供給して、前記仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法とした。

0008

この表面仕上げ方法によれば、仕上げ工具がワーク上に供給された砥粒をコーティング材により取り込みながらワークの表面を仕上げ加工するため、従来の砥石を用いた表面仕上げと略同等の機能を発揮する。これにより砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。また、最初の切削に使用した切削工具をそのまま使用するので、仕上げ工具の切削刃の形状が変わることがない。したがって、砥石等の別部材に付け替えることによる取り付け誤差や、別部材の形状の誤差に起因する仕上げ精度への影響が生じず、仕上げ精度の優れた方法となる。

0009

また、本発明では、切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具の表面にワークよりも軟質の材料からなるコーティング材をコーティングした後に、このコーティング材に対して砥粒を付着させた構成からなる仕上げ工具を作製し、この仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法とした。

0010

この表面仕上げ方法によれば、仕上げ工具は、コーティング材に予め付着している砥粒を介してワークの表面を仕上げ加工するため、従来の砥石を用いた表面仕上げと略同等の機能を発揮する。これにより、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。

0011

また、本発明では、切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械によるワークの表面仕上げ方法であって、切削工具によりワークの最終仕上げ面から所定厚み分残して切削を行い、切削完了後の切削工具の表面に前記ワークよりも軟質の材料からなるコーティング材をコーティングした後に、このコーティング材に対して砥粒を付着させた構成からなる仕上げ工具を作製し、この仕上げ工具により前記ワークの表面を仕上げ加工することを特徴とする表面仕上げ方法とした。

0012

この表面仕上げ方法によれば、仕上げ工具は、コーティング材に予め付着している砥粒を介してワークの表面を仕上げ加工するため、従来の砥石を用いた表面仕上げと略同等の機能を発揮する。これにより、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。また、最初の切削に使用した切削工具をそのまま使用するので、仕上げ工具の切削刃の形状が変わることがない。したがって、砥石等の別部材に付け替えることによる取り付け誤差や、別部材の形状の誤差に起因する仕上げ精度への影響が生じず、仕上げ精度の優れた方法となる。

0013

また、本発明では、前記切削工具の表面へのコーティング材には、予め砥粒が混入されていることを特徴とする表面仕上げ方法とした。

0014

この表面仕上げ方法によれば、コーティング材に予め砥粒が混入されているため、より多くの砥粒を表面仕上げ工具の表面周りに付着させた状態でワークを仕上げ加工することができる。

0015

また、本発明では、切削工具を把持可能な工作機械の主軸に把持され、ワークの仕上げ加工を行うためのワークの表面仕上げ工具であって、ワークよりも軟質の材料からなるコーティング材を前記切削工具の表面にコーティングした構成からなることを特徴とする表面仕上げ工具とした。

0016

この表面仕上げ工具によれば、コーティング材を介して、切削刃周りの表面に砥粒を付着させることが可能となる。これにより、既存の切削工具に対して砥石と略同等の表面仕上げ機能を持たせることができ、砥石を用いずにワークの表面を仕上げることができる。

0017

また、本発明では、前記コーティング材に砥粒が混入されていることを特徴とする表面仕上げ工具とした。

0018

この表面仕上げ工具によれば、より多くの砥粒を表面仕上げ工具の表面周りに付着させた状態でワークを仕上げ加工することができる。

0019

また、本発明では、前記表面仕上げ工具を備えたことを特徴とする工作機械とした。

0020

この工作機械によれば、砥石を用いずに既存の切削工具を利用してワークの表面を仕上げることができる。

0021

また、本発明では、切削工具を把持可能な主軸を持つ工作機械において、切削工具を把持した前記主軸とワークとが直交3軸方向に相対移動可能であり、この主軸の移動可能範囲内に、前記切削工具の表面へのコーティング用として、前記ワークよりも軟質の材料からなる液体状のコーティング材あるいはこのコーティング材に砥粒を混入させた混合物を蓄えた貯槽が設けられていることを特徴とする工作機械とした。

0022

この工作機械によれば、切削工具を把持した主軸の移動によってコーティング材のコーティング作業を自動で行うことができ、同一の機械切削加工の後、その切削加工工具から仕上げ加工工具を作製して、仕上げ加工を継続して行うことができる。

発明の効果

0023

本発明によれば、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法、表面仕上げ工具および工作機械を提供できる。

発明を実施するための最良の形態

0024

以下、切削工具であるボールエンドミルに対して本発明を適用して、これを表面仕上げ工具(単に「仕上げ工具」という場合もある)とする場合について説明する。図1は本発明に係る表面仕上げ工具の側面図、図2は本発明に係る工作機械であるマシニングセンタの部分外観斜視図、図3図4はそれぞれ本発明に係る表面仕上げ方法の第1実施例、第2実施例を示す作用説明図である。

0025

図1において、本発明の表面仕上げ工具1は、ボールエンドミルMに対しその切削刃Maの表面に、切削対象となるワークW(図2)の材質よりも軟質の材料からなるコーティング材2をコーティングした工具として構成される。ボールエンドミルMとしては、その下部に切削刃Maが形成され、上部周りが工作機械の主軸に把持されて取り付けられる公知のものが適用される。

0026

コーティング材2によるコーティング層の形成の目的は、切削刃Ma周りの表面に砥粒を付着させることにあり、これにより、既存の切削工具に対して砥石と略同等の表面仕上げ機能を持たせることができる。砥粒としては、ダイヤモンド立方晶窒化ホウ素(CBN)などの超砥粒が望ましいが、他の天然砥粒やアルミナ質炭化ケイ素質などの人造砥粒も使用可能である。砥粒を付着させるという機能上、コーティング材2の材質としては粘着性耐熱性を有するものであることが好ましく、好適例としてエポキシ樹脂フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。加工エリアの温度が極端に上昇しないような条件においては、塩化ビニルエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂も使用可能である。

0027

また、樹脂以外の材質として金属も使用可能であり、特に銅、銀、亜鉛等軟質の金属が望ましい。例えば比較的柔らかい銅をコーティング材2とし、切削刃Maの表面に銅のコーティング層をめっき、溶射等のコーティング手法により形成することが可能である。この場合、表面仕上げ加工中に、ワークW(図2)上の砥粒が仕上げ工具により巻き上げられ、その砥粒が銅のコーティング層の表面に刺さるようにして付着する。

0028

また、例えば複合めっき等の手法により砥粒をコーティング材2とともに切削刃Maの表面に付着させることもできるが、コーティング材2のみを切削刃Maの表面にコーティングし、これとは別に砥粒をワークWの加工部に直接供給することも可能である。

0029

コーティング材2をワークW(図2)よりも硬い材質にすると、コーティング層が仕上げ精度に影響を与えることになるので、本発明では、「ワークの材質よりも軟質の材料」をコーティング材2の要件とするものである。切削工具の切削刃(Ma)、ワーク(W)、砥粒、コーティング材(2)の各硬度大小関係は、「砥粒>切削刃>ワーク>コーティング材」が最も望ましい。

0030

また、コーティング材2の中に砥粒を予め混入しておき、この混合物を切削刃Maの表面にコーティングした表面仕上げ工具1としても良い。

0031

次に、図2において、工作機械であるマシニングセンタ3は、前記ボールエンドミルM等の切削工具やこの切削工具から作製した前記表面仕上げ工具を把持可能な主軸4を備える。図示したマシニングセンタ3は、下端に主軸4を形成した主軸ヘッド5がX軸方向およびZ軸方向に移動し、ワークWを載置する載置テーブル6がY軸方向に移動するタイプであるが、ワークWと主軸4(主軸ヘッド5)とが直交3軸方向に相対移動可能であれば、例えば、主軸4(主軸ヘッド5)がZ軸方向に移動し、載置テーブル6がX軸方向およびY軸方向に移動するタイプや、主軸4(主軸ヘッド5)が直交3軸方向全てに移動するタイプ等であっても良い。

0032

マシニングセンタ3には、主軸4の移動可能範囲内において、ボールエンドミルMの切削刃Maの表面へのコーティング用として、液体状のコーティング材2あるいはこのコーティング材2に砥粒を混入させた混合物を蓄えた貯槽7が設けられている。この場合のコーティング材2の好適例としては、液状接着材、または、液状接着材に予め砥粒を混入したもの等である。

0033

以下、マシニングセンタ3を用い、ワークWを金型の成形型とし、その成形凹部Waの表面を仕上げる場合の表面仕上げ方法について、図2および図3(または図4)を参照して説明する。

0034

先ず好適な第1実施例としては、次の(A)〜(D)の工程を含む方法が挙げられる。
(A)ボールエンドミルMにより、ワークWの目標とする最終仕上げ面Sから所定厚みt1を残して成形凹部Waの切削を行う工程、
(B)(A)の工程で使用した切削完了後のボールエンドミルMの切削刃Maの表面に前記コーティング材2をコーティングした構成からなる仕上げ工具1を作製する工程、
(C)砥粒Kを成形凹部Wa上に供給する工程、
(D)仕上げ工具1により成形凹部Waを仕上げ加工する工程。

0035

図3(a)は、(A)の工程が完了した状態を示している。なお、所定厚みt1の寸法は例えば数ミクロン程度である。特許文献1の技術に準ずれば、(A)の工程の後にボールエンドミルMから別部材である砥石に付け替えるところであるが、本発明では、(B)の工程により、切削に使用したボールエンドミルMをそのまま利用して仕上げ工具1とする。ボールエンドミルMを図2の主軸4から取り外すことなく仕上げ工具1を作製する方法としては、(A)の工程の完了後、図2仮想線で示すように、主軸4(主軸ヘッド5)を移動させて、ボールエンドミルMの切削刃Maを貯槽7内のコーティング材2(あるいはコーティング材2に砥粒Kを混入させた混合物)に浸漬させる構成とすれば良い。

0036

そして、主軸4(主軸ヘッド5)を再び移動させ、図3(b)に示すように、浸漬によりコーティング材2のコーティング層が形成された仕上げ工具1の切削刃Maを成形凹部Waの表面に押し当てる。また、成形凹部Waの表面には砥粒Kが供給される。砥粒Kは、仕上げ工具1による仕上げ加工としての研削の前に成形凹部Waの表面に予め供給しておいても良いし、研削途中で供給するようにしても良い。

0037

次いで、図2において、マシニングセンタ3の所定のプログラム制御に基づいて主軸4とワークWとを相対的に3軸方向に移動させ、図3(c)に示すように、仕上げ工具1により成形凹部Waを研削していき、図3(d)に示すように、成形凹部Waの表面を最終仕上げ面Sに仕上げる。このとき、仕上げ工具1はボールエンドミルMによる切削加工時における回転方向とは逆方向に回転させる。図3(c)の研削途中において、成形凹部Wa上の砥粒Kはコーティング材2の表面に付着あるいはコーティング層とワークWとの間に挟み込まれる。なお、研削途中においてコーティング材2が不足するような場合には再度コーティング処理を施せば良い。

0038

以上のように、切削工具(ボールエンドミルM)によりワークWの最終仕上げ面Sから所定厚みt1だけ残して切削を行い、切削完了後の切削工具(ボールエンドミルM)の表面にワークWよりも軟質の材料からなるコーティング材2をコーティングした構成からなる仕上げ工具1を作製し、砥粒KをワークW上に供給して、仕上げ工具1によりワークWの表面を仕上げ加工する表面仕上げ方法とすれば、仕上げ工具1がワークW上に供給された砥粒Kをコーティング材2の表面に付着あるいはコーティング層とワークWとの間で挟み込みながらワークWの表面を研削していくことになる。つまり、砥粒Kの集まりからなる外層を形成した切削刃でワークWの表面を研削することになり、従来の砥石を用いた表面仕上げと略同等の機能を発揮する。これにより、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。また、最初の切削に使用した切削工具(ボールエンドミルM)をそのまま使用する方法となるので、切削刃Maの形状が変わることがない。したがって、砥石等の別部材に付け替えることによる取り付け誤差や、別部材の形状の誤差に起因する仕上げ精度への影響が生じず、仕上げ精度に優れた方法となる。

0039

なお、以上の第1実施例は、最初の切削に使用したボールエンドミルMをそのまま利用して仕上げ工具1とする態様であるが、第1実施例の変形例としては、例えば、最初の切削に使用した切削工具とは別の切削工具を仕上げ工具1とする方法が挙げられる。この場合の方法は次の(B´)〜(D)の工程を含むものとして表せる。
(B´)切削工具(ボールエンドミルM)の表面にワークWよりも軟質の材料からなるコーティング材2をコーティングした構成からなる仕上げ工具1を作製する工程、
(C)砥粒Kを成形凹部Wa上に供給する工程、
(D)仕上げ工具1により成形凹部Waを仕上げ加工する工程。

0040

この(B´)〜(D)の工程を含む方法としても、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。

0041

次に好適な第2実施例について説明する。前記第1実施例およびその変形例が、砥粒Kを成形凹部Wa上に供給する態様であったのに対し、第2実施例は、表面仕上げ加工前の段階において、コーティング材2をコーティングし終えた仕上げ工具1に対して直接、砥粒Kを付着させる態様に関するものである。

0042

この第2実施例は、次の(E)〜(G)の工程を含む。ただし、(E)、(G)の工程は前記(A)、(D)の工程と同一である。
(E)ボールエンドミルMにより、ワークWの目標とする最終仕上げ面Sから所定厚みt1を残して成形凹部Waの切削を行う工程、
(F)(E)の工程で使用した切削完了後のボールエンドミルMの切削刃Maの表面に前記コーティング材2をコーティングした後に、このコーティングしたコーティング材2に対して砥粒Kを付着させた構成からなる仕上げ工具1を作製する工程、
(G)仕上げ工具1により成形凹部Waを仕上げ加工する工程。

0043

図4(a)は、(E)の工程が完了した状態を示している。この状態から、図2に仮想線で示すように、主軸4(主軸ヘッド5)を移動させて、ボールエンドミルMの切削刃Maを貯槽7内のコーティング材2(あるいはコーティング材2に砥粒Kを混入させた混合物)に浸漬させる。次いで、主軸4(主軸ヘッド5)を移動させて、マシニングセンタ3に別途設けた砥粒Kを蓄えた砥粒容器8内に切削刃Maを入れる。これにより、切削刃Ma周りには砥粒Kが密集した状態で付着する。

0044

そして、主軸4(主軸ヘッド5)を再び移動させ、図4(b)に示すように、仕上げ工具1の切削刃Maを成形凹部Waの表面に押し当てる。次いで、図2において、マシニングセンタ3の所定のプログラム制御に基づいて主軸4とワークWとを相対的に3軸方向に移動させ、図4(c)に示すように、仕上げ工具1により成形凹部Waを研削していき、図4(d)に示すように、成形凹部Waの表面を最終仕上げ面Sに仕上げる。

0045

以上のように、切削工具(ボールエンドミルM)によりワークWの最終仕上げ面Sから所定厚みt1だけ残して切削を行い、切削完了後の切削工具(ボールエンドミルM)の表面にワークWよりも軟質の材料からなるコーティング材2をコーティングし、このコーティングしたコーティング材2に対して砥粒Kを付着させた構成からなる仕上げ工具1を作製し、仕上げ工具1によりワークWの表面を仕上げ加工する表面仕上げ方法とすれば、仕上げ工具1は、コーティング材2に予め付着している砥粒Kを介してワークWの表面を研削していくことになる。この場合も勿論、従来の砥石を用いた表面仕上げと略同等の機能を発揮し、これにより、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。また、最初の切削に使用した切削工具(ボールエンドミルM)をそのまま使用する方法となるので、切削刃Maの形状が変わることがない。したがって、砥石等の別部材に付け替えることによる取り付け誤差や、別部材の形状の誤差に起因する仕上げ精度への影響が生じず、仕上げ精度に優れた方法となる。特に金型の成型凹部等における微細加工で優れた表面精度が得られる。

0046

なお、以上の第2実施例は、最初の切削に使用したボールエンドミルMをそのまま利用して仕上げ工具1とする態様であるが、第2実施例の変形例としては、例えば、最初の切削に使用した切削工具とは別の切削工具を仕上げ工具1とする方法が挙げられる。この場合の方法は次の(F´)、(G)の工程を含むものとして表せる。
(F´)ボールエンドミルMの切削刃Maの表面に前記コーティング材2をコーティングした後に、このコーティングしたコーティング材2に対して砥粒Kを付着させた構成からなる仕上げ工具1を作製する工程、
(G)仕上げ工具1により成形凹部Waを仕上げ加工する工程。

0047

この(F´)、(G)の工程を含む方法としても、砥石を要することなく、仕上げ精度に優れた表面仕上げ方法となる。

0048

以上、本発明について好適な実施形態を説明した。本発明において使用される切削工具はボールエンドミルに限られず、ワークWを切削可能な工具であれば良い。また、表面仕上げ方法として、主に第1実施例と第2実施例とに分けて説明したが、これらを併用する方法、つまり、コーティング材2に対して砥粒Kを直接付着させた構成からなる仕上げ工具1を作製し、かつワークW上に砥粒Kを供給する態様としても良い。

図面の簡単な説明

0049

本発明に係る表面仕上げ工具の側面図である。
本発明に係る工作機械であるマシニングセンタの部分外観斜視図である。
本発明に係る表面仕上げ方法の第1実施例を示す作用説明図である。
本発明に係る表面仕上げ方法の第2実施例を示す作用説明図である。

符号の説明

0050

1表面仕上げ工具
2コーティング材
3マシニングセンタ(工作機械)
4主軸
7貯槽
K砥粒
Mボールエンドミル(切削工具)
Ma切削刃
W ワーク
Wa成形凹部

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