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技術 フィルムの製造方法およびフィルム

出願人 JSR株式会社
発明者 坪内孝史沢田克敏禮場強
出願日 2006年5月25日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2006-145824
公開日 2007年12月6日 (12年4ヶ月経過) 公開番号 2007-313755
状態 未査定
技術分野 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 偏光要素 高分子成形体の製造 プラスチック等の延伸成形、応力解放成形
主要キーワード 残存溶媒濃度 単一波 性形体 重合体成形物 たるむ ガスクロマトグラフィー装置 後支持体 樹脂成型体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年12月6日)のものです。
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課題

透明性、耐熱性に優れるとともに、熱劣化を引き起こすことなく光軸配向角面内レターデーション光学物性コントロールしたフィルムを提供すること。

解決手段

下記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体有機溶媒とを含有し、有機溶媒の含有割合が1〜25重量%である樹脂成形体を、加熱延伸処理することを特徴とするフィルムの製造方法。

概要

背景

環状オレフィン系付加重合体から得られるフィルムシートは、耐熱性光学透明性が優れることから各種光学用途や電子材料用途に広く使用されている。特に該フィルムやシートは、光軸レターデーション等、光学物性コントロールして使用される場合が多い。しかしながら、一般的に光軸等をコントロールするためにはガラス転移温度以上にする必要があるが、ガラス転移温度が非常に高いフィルムやシートの場合熱劣化を引き起こす温度まで加熱する必要があった。このような問題を解決するため、熱劣化を引き起こさない温度での効率的な製造方法が検討されている。

環状オレフィン系付加重合体樹脂の光軸の配向角面内レターデーションをコントロールする方法として、特許文献1には、熱溶融押出して得られた重合体成形物テンターにより幅方向一軸延伸した後直ちに熱処理する方法が開示されている。

しかしながら、本発明者らの検討した結果では、環状オレフィン系付加重合体樹脂成形体加熱延伸処理する際に、熱溶融押出して得られた重合体成形体をテンターにより幅方向に一軸延伸した後直ちに熱処理する方法では、熱劣化を引き起こすことなしに十分な光学特性発現させたフィルムを製造することは困難であった。

このため、熱劣化を引き起こすことなく、環状オレフィン系付加重合体樹脂成形体に、十分な光学特性を効率よく発現させた、生産性の高い環状オレフィン系付加重合体樹脂から得られるフィルムおよびその製造方法の出現が望まれている。
特開2005−345817号公報

概要

透明性、耐熱性に優れるとともに、熱劣化を引き起こすことなく光軸の配向角、面内レターデーション等光学物性をコントロールしたフィルムを提供すること。下記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体と有機溶媒とを含有し、有機溶媒の含有割合が1〜25重量%である樹脂成形体を、加熱延伸処理することを特徴とするフィルムの製造方法。なし

目的

本発明は、上記の課題を解決するものであり、透明性、耐熱性に優れるとともに、熱劣化を引き起こすことなく光軸の配向角、面内レターデーション等の光学物性に優れたフィルムの製造方法及び該方法により得られたフィルムを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体有機溶媒とを含有し、有機溶媒の含有割合が1〜25重量%である樹脂成形体を、加熱延伸処理することを特徴とするフィルムの製造方法;(式(1)中、A1〜A4は、それぞれ独立に、水素原子ハロゲン原子炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜15のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜15の加水分解性シリル基、炭素数3〜15のオキセタニル基、炭素数1〜15のN−置換イミド基、アルコキシ基の炭素数が1〜5であるアルコキシカルボニル基トリアルキルシロキシカルボニル基ジアルキルアルミノシカルボニル基カーボナート基およびグリシジル基からなる群より選ばれる原子または有機基を表し、A1とA2とが、またはA1とA2およびA3とA4とが相互に結合して、脂環構造、環状の芳香族構造、環状の酸無水物基、環状のイミド基、または炭素数2〜15のアルキリデン基を形成していてもよく、A1とA3とそれぞれが結合する炭素原子とで炭素数4〜15の脂環構造、環状の芳香族構造、環状の酸無水物基または環状のイミド基を形成していてもよく、mは0または1の整数を示す。)。

請求項2

重合体のガラス転移温度が230〜450℃の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のフィルムの製造方法。

請求項3

前記樹脂成形体中の有機溶媒の含有割合が5〜20重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィルムの製造方法。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の方法により得られるフィルム。

請求項5

延伸方向に直交する方向に対して光軸配向角の絶対値が80°以上である請求項4に記載のフィルム。

請求項6

面内レターデーションが1nm〜800nmである請求項4〜5のいずれかに記載のフィルム。

技術分野

0001

光軸配向角レターデーションコントロールしたフィルムとその製造方法に関する。

背景技術

0002

環状オレフィン系付加重合体から得られるフィルムやシートは、耐熱性光学透明性が優れることから各種光学用途や電子材料用途に広く使用されている。特に該フィルムやシートは、光軸やレターデーション等、光学物性をコントロールして使用される場合が多い。しかしながら、一般的に光軸等をコントロールするためにはガラス転移温度以上にする必要があるが、ガラス転移温度が非常に高いフィルムやシートの場合熱劣化を引き起こす温度まで加熱する必要があった。このような問題を解決するため、熱劣化を引き起こさない温度での効率的な製造方法が検討されている。

0003

環状オレフィン系付加重合体樹脂の光軸の配向角、面内レターデーションをコントロールする方法として、特許文献1には、熱溶融押出して得られた重合体成形物テンターにより幅方向一軸延伸した後直ちに熱処理する方法が開示されている。

0004

しかしながら、本発明者らの検討した結果では、環状オレフィン系付加重合体樹脂成形体加熱延伸処理する際に、熱溶融押出して得られた重合体成形体をテンターにより幅方向に一軸延伸した後直ちに熱処理する方法では、熱劣化を引き起こすことなしに十分な光学特性発現させたフィルムを製造することは困難であった。

0005

このため、熱劣化を引き起こすことなく、環状オレフィン系付加重合体樹脂成形体に、十分な光学特性を効率よく発現させた、生産性の高い環状オレフィン系付加重合体樹脂から得られるフィルムおよびその製造方法の出現が望まれている。
特開2005−345817号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、上記の課題を解決するものであり、透明性、耐熱性に優れるとともに、熱劣化を引き起こすことなく光軸の配向角、面内レターデーション等の光学物性に優れたフィルムの製造方法及び該方法により得られたフィルムを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、上記の目的を達成するために鋭意研究し特定の樹脂と特定量有機溶媒とを含有する樹脂成形体を加熱延伸することにより得られるフィルムは光軸の配向角や、レターデーション等の光学特性に優れることを見いだし、本発明を完成するに至った。

0008

すなわち本発明は、
本発明の樹脂成形体は、下記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体と有機溶媒とを含有し、有機溶媒の含有割合が1〜25重量%である樹脂成形体を、加熱延伸処理することを特徴とするフィルムの製造方法である。

0009

0010

(式(1)中、A1〜A4は、それぞれ独立に、水素原子ハロゲン原子炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜15のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜15の加水分解性シリル基、炭素数3〜15のオキセタニル基、炭素数1〜15のN−置換イミド基、アルコキシ基の炭素数が1〜5であるアルコキシカルボニル基トリアルキルシロキシカルボニル基ジアルキルアルミノシカルボニル基カーボナート基およびグリシジル基からなる群より選ばれる原子または有機基を表し、A1とA2とが、またはA1とA2およびA3とA4とが相互に結合して、脂環構造、環状の芳香族構造、環状の酸無水物基、環状のイミド基、または炭素数2〜15のアルキリデン基を形成していてもよく、A1とA3とそれぞれが結合する炭素原子とで炭素数4〜15の脂環構造、環状の芳香族構造、環状の酸無水物基または環状のイミド基を形成していてもよく、mは0または1の整数を示す。)。

0011

本発明のフィルムの製造方法は前記重合体のガラス転移温度が230〜450℃の範囲にあることが好ましい。
本発明のフィルムの製造方法は樹脂成形体中の有機溶媒の含有割合が5〜20重量%であることが好ましい。

0012

本発明には上記の方法により得られるフィルムを含む。
本発明のフィルムは延伸方向に直交する方向に対して光軸の配向角の絶対値が80°以上であることが好ましい。

0013

本発明のフィルムは面内レターデーションが1nm〜800nmであることが好ましい。

発明の効果

0014

本発明のフィルムの製造方法は熱劣化を引き起こすことなくフィルムを形成することができる。また該方法により得られるフィルムは透明性、耐熱性に優れるとともに、光軸の配向角や、レターデーション等の光学特性に優れる。
このような本発明に係るフィルムは、各種光学フィルム、回路基板等の電子材料用途に好適に使用できる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に用いる樹脂成形体は上記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体と有機溶媒とを含有する。
≪フィルムの製造方法≫
本発明のフィルムの製造方法は、上記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体と有機溶媒とを含有し、有機溶媒の含有割合が1〜25重量%である樹脂成形体を、加熱延伸処理するフィルムの製造方法である。
<重合体>
本発明に用いる樹脂成形体が含有する重合体は、上記一般式(1)で表される構成単位を有している。

0016

このような本発明の樹脂成形体を構成する重合体は、下記一般式(1’)で表される環状オレフィン系単量体(以下、特定単量体(1)ともいう)を、必要に応じて他の単量体とともに、付加(共)重合することにより調製することができる。

0017

0018

(式(1’)中、A1〜A4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数5〜15のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数3〜15の加水分解性のシリル基、炭素数3〜15のオキセタニル基、炭素数1〜15のN−置換イミド基、アルコキシ基の炭素数が1〜5であるアルコキシカルボニル基、トリアルキルシロキシカルボニル基、ジアルキルアルミノキシカルボニル基、カーボナート基およびグリシジル基からなる群より選ばれる原子または有機基を表し、A1とA2とが、またはA1とA2およびA3とA4とが相互に結合して、脂環構造、環状の芳香族構造、環状の酸無水物基、環状のイミド基、または炭素数2〜15のアルキリデン基を形成していてもよく、A1とA3とそれぞれが結合する炭素原子とで炭素数4〜15の脂環構造、環状の芳香族構造、環状の酸無水物基または環状のイミド基を形成していてもよく、mは0または1の整数を示す。)
式(1’)中、好ましくは、A1〜A4のうち少なくとも2つが水素原子であり、より好ましくは少なくとも3つが水素原子である。

0019

またA1とA2とが相互に結合して形成されるアルキリデン基を有する単量体とはすなわち、下記式(i)で表される化合物である。

0020

0021

(式(i)中、A3〜A4およびmは、式(1)と同じであり、Rは炭素数1〜14のアルキル基である。)
このような特定単量体(1)としては、特に限定されるものではないが、例えば以下の化合物を具体例として挙げることができる。
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−ヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−シクロヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−フェニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−フルオロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−クロロビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−トリフルオロメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−エトキシビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5,5−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5,6−ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メチル−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5,6−ジメトキシメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−エチリデンビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
9−エチリデンテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−3,8−ジエン
トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−9−エン、
3,4−ベンゾ−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、
テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、
9−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、
9−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸メチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸エチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸プロピル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸イソプロピル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸t−ブチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸トリメチルシリル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸トリエチルシリル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸ジイソプロピルメチルシリル2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸メチル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸エチル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸プロピル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸イソプロピル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸t−ブチル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸トリメチルシリル、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸トリエチルシリル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジメチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジエチル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジプロピル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジイソプロピル
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジt−ブチル、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸ジトリメチルシリル、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−5−イル酢酸メチル、
5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−5−イル酢酸エチル、
5,5−ビスメトキシカルボニルメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メトキシカルボニル−6−メトキシカルボニルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸エチル、4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸メチル、
4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸エチル、
4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4−カルボン酸t−ブチル、
テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−9−エン−4,5−ジカルボン酸ジメチル、
酢酸ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−イル
5−トリメチルシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−トリメトキシシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−トリエトキシシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メチルジメトキシシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メチルジエトキシシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−クロジエトキシシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−トリメトキシシリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−トリエトキシシリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メチルクロロメトキシシリルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
9−トリメトキシシリルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、9−トリメトキシシリルテトラシクロシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エン、
5−[1’−フェニル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−[1’3’−ジメチル−2’,5’−ジオキサ−1’−シラシクロペンチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−[1’,4,4−トリメチル−2’,6’−ジオキサ−1’−シラシクロヘキシル]
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸トリメトキシシリルプロピル、
2−[(オキセタン−3−イル)メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
2−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
2−[(オキセタン−3−イル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、2−[(3−メチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
2−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
2−[(オキセタン−3−イル)メトキシメチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
2−[(3−メチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
2−[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシメチル]ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[(オキセタン−3−イル)メチル]、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル]、
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[(オキセタン−3−イル)メチル]、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[(3−メチルオキセタン−3−イル)メチル]、
2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2−カルボン酸[(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル]
これらの特定単量体(1)は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いることもできる。

0022

特定単量体(1)としてビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、トリシクロ[5.2.1.02,6 ]デカ−8−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5 .17,10]ドデカ−3−エンから選ばれる1種以上の環状オレフィンを用いることにより、ガラス転移温度が十分に高く、線膨張係数の低い環状オレフィン系重合体を得ることができる。また、炭素数3〜10のアルキル基を有する置換環オレフィンの構成単位を任意に含むことにより、得られる環状オレフィン系重合体のガラス転移温度を制御するなど成形加工性を改良でき、かつ得られる成形体に柔軟性を付与できる。

0023

本発明に用いる重合体の製造方法としては例えばパラジウム化合物(a)と、未置換またはアルキル置換のシクロペンチル基またはシクロヘキシル基を少なくとも2つ有するホスフィン化合物(b)とを含む重合触媒等の存在下で、上記特定単量体(1)で表されるモノマー付加重合することにより本発明に用いる重合体を得ることができる。

0024

本発明に係る樹脂成形体を構成する重合体は、上述の一般式(1)においてA1〜A4が水素原子および/または炭化水素基である構成単位(1)の割合が、全構成単位中に70
モル%〜100モル%、好ましくは90モル%〜100モル%であることが望ましい。上記範囲内では吸水(湿)性が低くなり特に好ましい。また、上記炭化水素基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数4〜10のアルキル基が特に好ましい。

0025

また、樹脂成形体を構成する重合体が加水分解性シリル基、オキセタニル基を含む置換基を有する環状オレフィン系重合体を含む場合ならば、加熱あるいは光照射によって酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)の作用により架橋構造を形成し、得られた成形体の耐溶媒性耐薬品性あるいは機械的強度を向上させることができる。係る架橋可能な特定単量体(1)由来の構成単位の全構成単位中の割合としては、通常、50モル%以下、好ましくは0.2〜30モル%、さらに好ましくは0.5〜20モル%、特に好ましくは1〜15モル%である。その割合が0.2モル%未満では、架橋が不十分なものとなることがある。一方、その割合が50モル%を超えると成形体の吸水性が大きくなり寸法安定性が劣るものとなることがある。

0026

本発明に係る樹脂成形体を構成する重合体の分子量は、ポリスチレン換算で、通常、数平均分子量が10,000〜300,000、重量平均分子量が20,000〜700,000、好ましくは数平均分子量が20,000〜200,000、重量平均分子量が50,000〜500,000、さらに好ましくは数平均分子量が50,000〜150,000、重量平均分子量が100,000〜300,000である。数平均分子量10,000未満、重量平均分子量が20,000未満の場合には、樹脂成形体としたときに靭性に劣り、割れやすいものとなることがある。一方、数平均分子量が300,000を超え、重量平均分子量が700,000を超えると、溶液粘度が高くなり、成形の作業性や成形体の表面平滑性などが悪くなることがある。

0027

また、本発明に係る樹脂成形体を構成する重合体のガラス転移温度は、通常は230〜450℃であり、好ましくは250〜400℃である。該重合体のガラス転移温度が230℃未満の場合は耐熱性が不十分な場合があり、一方、450℃を超えると得られる樹脂成型体の靭性がなく割れやすいものとなることがある。
<有機溶媒>
本発明に用いる樹脂成形体は有機溶媒を含有する。該有機溶媒としては、必要に応じてあらゆる溶媒を選択できるが、樹脂成形体を構成する重合体の良溶媒であることが好ましい。また、貧溶媒であっても、樹脂成形体を膨潤させることが可能な貧溶媒であれば、用いることができる。

0028

有機溶媒の具体例としては、トルエンキシレンエチルベンゼンシクロヘキサンテトラヒドロフランクロロベンゼンクロロホルム等が挙げられるが、好ましくはトルエン、キシレン、シクロヘキサンである。これらの有機溶媒は、1種単独で用いても、2種類以上を混合して用いても良い。
<樹脂成形体>
本発明に用いる樹脂成形体は前述した重合体と有機溶媒とを含有し、酸化防止剤レベリング剤等の添加剤をさらに含有していても良い。また有機溶媒は樹脂成形体100重量%あたりの含有割合が1〜25重量%であり、好ましくは5〜20重量%であり、さらに好ましくは8〜15重量%である。上記範囲を越えると支持体から剥離する際にフィルムやシートが自重でたわみ、フィルムやシートの形状を維持できない。また上記範囲を下回ると後述する加熱延伸処理を行なっても、光軸の配向角、面内レターデーションといった光学物性はほとんど変化しないか、また変化してもばらつきが大きく光学物性をコントロールすることが出来ない。

0029

本発明に用いる樹脂成形体は添加剤を含有していても良い。添加剤としては酸化防止剤、レベリング剤、難燃剤紫外線吸収剤光安定剤等を用いることが出来る。酸化安定性
を向上させ着色や劣化を防ぐため、フェノール系酸化防止剤ラクトン系酸化防止剤リン系酸化防止剤およびチオエーテル系酸化防止剤から選ばれた酸化防止剤を配合できる。該酸化防止剤には、該重合体100重量部当たり0.001〜5重量部の割合で配合することができる。該酸化防止剤の具体例としては酸化防止剤としては例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチ
ル−フェニル)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’−
メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキスメチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートメタン、3−(
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアレート、2,5
−ジ−t−ブチルヒドロキノンペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤
またはヒドロキノン系酸化防止剤
ビス (2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
イトトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)4,4'−ビフェニレンジホスホナイト、3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイトなどのリン系2次酸化防止剤
ラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンズイミダゾールなどのイオウ系2次酸化防止剤などを用いることが出来る。酸化防止剤の含有割合としては樹脂成形体100重量%あたり通常0.001〜5重量%の範囲であり、0.1〜1重量%の範囲が好ましい。上記範囲内では酸化安定性を向上させ着色や劣化を防ぐことが出来る。レベリング剤としては溶媒と相溶性が良いものが好ましく、例えばフッ素ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などを用いることが出来る。レベリング剤の含有割合としては樹脂成形体100重量%あたり通常1〜50,000ppmの範囲である。難燃剤としては例えば、ハロゲン系難燃剤アンチモン系難燃剤リン酸エステル系難燃剤金属水酸化物などを挙げることが出来る。これらの中でも少量の配合で効果を示し、塗膜の吸水性、低誘電性、透明性の悪化を最小限にできるリン酸エステル系難燃剤が好ましく、1,3−ビス(フェニルホスホリルベンゼン、1,3−ビス(ジフェニルホスホリル)ベンゼン、1,3−ビス[ジ(アルキルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,3−ビス[ジ(2’,6'−ジメチルフェニルホスホ
リル]ベンゼン、1,3−ビス[ジ(2’,6'−ジエチルフェニル)ホスホリル]ベン
ゼン、1,3−ビス[ジ(2’,6’−ジイソプロピルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,3−ビス[ジ(2’,6’−ジブチルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,3−ビス[ジ(2’−t−ブチルフェニル)ホスフホリル]ベンゼン、1,3−ビス[ジ(2’−イソプロピルフェニル)ホスホリル]ベンゼン1,3−ビス[ジ(2’−メチルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,4−ビス(ジフェニルホスホリル)ベンゼン、1,4−ビス[ジ(2’,6’−ジメチルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,4−ビス[ジ(2’,6’−ジエチルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,4−ビス[ジ(2’,6’−ジイソプロピルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,4−ビス[ジ(2’−t−ブチルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,4−ビス[ジ(2’−イソプロピルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、1,4−ビス[ジ(2’−メチルフェニル)ホスホリル]ベンゼン、4,4’−ビス[ジ(2”,6”−ジメチルフェニル)ホスホリルフェニル]ジメチルメタンなどの縮合型リン酸エステル系難燃剤がさらに好ましい。難燃剤の含有割合としては難燃剤の選択や要求される難燃性の程度によって決まるが、樹脂成形体100重量%に対し0.5〜40重量%が好ましく、2〜30重量%がさらに好ましく、4〜20重量%が最も好ましい。40重量%を超えて使用すると透明性が損なわれたり、誘電率などの電気特性が悪化したり、吸水率が増大したりする場合がある。紫外線吸収剤としては溶媒と相溶性が良いものが好ましく、例えばベンゾフェノン系紫外線吸収剤サリシレート
系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤マロン酸エステル系紫外線吸収剤シュウ酸エステル系紫外線吸収剤などを用いることが出来る。紫外線吸収剤の含有割合としては樹脂成形体100重量%あたり通常1〜50,000ppmの範囲である。光安定剤としては、例えばヒンダードアミン光安定剤を用いることが出来、含有割合としては樹脂成形体100重量%あたり通常1〜50,000ppmの範囲である。

0030

樹脂成形体の形状は、加熱延伸処理によりフィルムとすることができれば特に限定されるものではなく、所望の形状であればよいが、フィルム状、シート状、板状など、光学用途に使用できる形状であるのが好ましく、フィルム状、シート状などがより好ましい。

0031

本発明に用いる樹脂成形体の製造方法は、大きく二種類の態様に分けられる。一つ目の方法は、重合体および有機溶媒と必要に応じて添加剤とを含有する樹脂溶液をフィルム等所望の形状に成形し、その後有機溶媒の含有量を調整する方法であり、例えば溶液キャスティング法により樹脂溶液をフィルム等の所望の形状に成形し、その後有機溶媒の含有量を調整し、有機溶媒の含有量が1〜25重量%の樹脂成形体を得る方法である。二つ目の方法は、重合体と必要に応じて添加剤との混合物をフィルム等所望の形状に成形し、その後有機溶媒を含有させる方法であり、例えば溶融押出法金型整形法等でフィルム等所望の形状に成形を行ないその後有機溶媒に曝して有機溶媒の含有量が1〜25重量%の樹脂成形体を得る方法である。

0032

樹脂成形体の製造方法は所望の形状により適宜選択すればよく、例えばフィルム形状に成形する場合は、上記環状オレフィン系重合体を用いて、溶融押出法、インフレーション法あるいは溶液キャスティング法などの公知の方法で製造されるが、本発明に用いられる樹脂はガラス転移温度が非常に高いため、溶液キャスティング法により製造されたものが好ましい。

0033

溶液キャスティング法による樹脂成形体の製造方法の工程としては、まず、重合体および有機溶媒、必要に応じて酸化防止剤あるいはレベリング剤などの添加剤を含む樹脂溶液(以下、「キャスティング用組成物」ともいう)を調製し、しかる後、金属ベルト金属ドラムガラス基板あるいはプラスチックフィルムなどの支持体上にキャスティング用組成物を流延して乾燥し、その後支持体から樹脂成形体を剥離し必要に応じてさらに乾燥する一連の工程が例示できるが、本発明はこの例示に限定されるものではない。なお、キャスティング用組成物の流延方法(製膜するための塗布方法)は特に限定されるものではなく、刷毛ブラシを用いた塗布、スプレーによる吹き付け、スクリーン印刷法フローコーティング法ダイコーターなどのコーターを用いて塗布する方法、スピンコート法あるいはディッピング法など公知の方法を適用できる。

0034

また、後述する加熱延伸処理は熱劣化を引き起こさない程度の温度で行う必要があるため、ガラス転移温度以下の温度で行わなければならない。樹脂成形体の見掛けのガラス転移温度を下げるために、樹脂成形体中の有機溶媒の含有割合を1〜25重量%に調節してやる必要がある。上記溶液キャスティング法などを用いて製造された樹脂成形体中の有機溶媒の含有割合は、乾燥の具合で有機溶媒の含有割合を1〜25重量%に調節してもよいし、乾燥後の樹脂成形体を溶剤蒸気に曝して樹脂成形体中の有機溶媒の割合を1〜25重量%にしてもよい。
<加熱延伸処理>
本発明のフィルムの製造方法は、樹脂成形体に対して加熱延伸処理を施す工程を有する。

0035

加熱延伸処理の方法としては、特に限定されるものではないが、縦一軸延伸処理、横一軸延伸処理などが挙げられる。これらの中でも、特に縦一軸延伸処理は、インライン工業
プロセスに適用するのが迅速、安価且つ容易であり好ましい。本発明の好ましい実施形態において、縦一軸延伸処理の搬送張力はフィルムの厚さによっても異なるが、フィルムの厚さが例えば100μmである場合は10〜500Nさらに好ましくは20〜300Nの範囲である。

0036

本発明の好ましい実施形態において、好ましい延伸倍率は、0.90〜1.05倍の範囲である。さらに好ましくは延伸倍率0.95〜1.00倍の範囲である。延伸倍率が上記範囲である場合は、樹脂性形体たるむことなく、また、裂けることなく加熱延伸処理することが出来る。なお、本件明細書における延伸倍率とは、延伸前の樹脂成形体の延伸方向における寸法で、延伸後のフィルムの延伸方向における寸法を割った値である。すなわち、延伸せずに樹脂成形体を乾燥させると樹脂成形体が収縮するため、見かけ上延伸倍率が1倍以下であっても、実質的には樹脂成形体は延伸されて本発明のフィルムとなる。

0037

また加熱延伸処理を行なう際の温度は通常は150〜250℃の範囲であり、好ましくは、160〜220℃の範囲である。上記範囲ではフィルムの熱劣化が起きることなく、光軸やレターデーション等、光学物性をコントロールすることが出来るため好ましい。また乾燥加熱延伸処理の途中で、必要に応じて金型等により表面に成形加工を施してもよい。

0038

特に、樹脂成形体に含有する有機溶媒がシクロヘキサン等である場合には、有機溶媒の含有量が多いと急激な加熱により得られるフィルム表面に発泡が起こる場合があるため、加熱延伸処理を行う際の有機溶媒の含有量を1〜10重量%にコントロールすることが好ましい。

0039

また、加熱延伸処理後のフィルムは光学物性の時間的変化が起きないよう、有機溶媒の含有量は一般的なフィルムの場合と同様、1重量%未満、好ましくは0.2重量%未満になっていることが望ましい。フィルム中の有機溶媒は、上記加熱延伸処理の際に揮発するが、加熱延伸処理後に乾燥処理を行って、フィルム中の溶媒をさらに低減させてもよい。このときの乾燥温度は、通常100〜250℃、好ましくは150〜220℃であり、乾燥時間は通常30〜180分である。

0040

加熱延伸処理を施す際に樹脂成形体中の有機溶媒の割合を1〜25重量%の状態で搬送方向に10〜500Nの張力で延伸処理することで得られるフィルムは、フィルムの延伸方向に直行する方向に対して光軸の配向角の絶対値を80°以上とすることができる。

0041

また加熱延伸処理を施す際に樹脂成形体中の有機溶媒の割合を1〜25重量%の状態で搬送方向に10〜500Nの張力で延伸処理することで得られるフィルムは、有機溶媒の割合と張力と膜厚とを調整することにより、面内レターデーションを1nm〜800nmの範囲で調整することができる。例えば、有機溶媒の割合を増やせば面内レターデーションは減少する傾向にあり、張力を増せば面内レターデーションは増加する傾向にある。また、膜厚が増加すれば面内レターデーションは増加する傾向にある。
≪フィルム≫
本発明のフィルムは上述した≪フィルムの製造方法≫に記載の方法により製造することができる。

0042

本発明のフィルムは上記一般式(1)で表される構成単位を有する重合体を含有しているため、透明性および耐熱性に優れる。
本発明のフィルムは、延伸方向に直行する方向に対して光軸の配向角の絶対値が80°以上であることが好ましく、83°〜90°の範囲がより好ましく、85°〜90°の範囲がさらに好ましい。光軸の配向角の絶対値が上記範囲内にある場合、例えば表示装置
搭載した際に表示むらのない安定した表示を得ることが出来る。
また本発明のフィルムは、面内レターデーションが1nm〜800nmの範囲であることが好ましい。当該面内レターデーションは、有機溶媒の割合と張力と膜厚により調整することができ、必要とする面内レターデーション値を自由にコントロールできるため、各種光学用途、電子材料用途に好適に利用できる。
≪実施例≫
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0043

なお、本実施例で用いた試料の数平均分子量、重量平均分子量、ガラス転移温度、残留溶媒量、光軸の配向角、面内レターデーションは下記の方法で測定した。
(1)数平均分子量、重量平均分子量
ウォーターズ(WATERS)社製150C型ゲルパーミエションクロマトグラフィー装置(GPC)で、東ソー(株)製Hタイプカラムを用い、o−ジクロロベンゼンを溶媒として、120℃で測定した。得られた分子量は標準ポリスチレン換算値である。
(2)ガラス転移温度
レオバイブロDDV−01FPオリエンテック製)を用い、測定周波数が10Hz、昇温速度が4℃/分、加振モードが単一波形、加振振幅が2.5μmの条件で定められる、貯蔵弾性率(E’)および損失弾性率(E”)から導かれるTanδ(=E”/E’)のピーク温度共重合体のガラス転移温度とした。
(3)残留溶媒量(残留溶媒濃度
島津製作所製GC−2100型ガスクロマトグラフィー装置(GC)で、ジーエルサイエンス(株)製TC−1キャピラリーカラムを用い、フィルム中の有機溶剤塩化メチレンより抽出した溶液を測定した。残留溶媒量は検量線法にて決定した。
(4)光軸の配向角、面内レターデーション
自動複屈折測定装置ABR−10A−10AT(uniopt製)を用いて、試料の光軸の配向角と面内レターデーションを5cm間隔で測定した。この場合の光軸の配向角の絶対値はフィルム幅方向を0°としたときのフィルム幅方向からの角度の絶対値を表す。

0044

また光軸の配向角は、測定値を絶対値で表したときの最低値xを採用し、「x°以上」と表記した。面内レターデーションは各測定点平均値とした。
[参考例]環状オレフィン系付加重合体の合成
100mlのガラス耐圧反応容器へ、脱水したトルエン22gおよびシクロヘキサン22gを仕込み、5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンを50mmol(7.5g)、7.66mol/lのビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(42mmol)の乾燥トルエン溶液を5.48ml加えた。反応容器ゴムシールにて密封し、75℃に昇温した。続いて0.0005mol/lの酢酸パラジウムトルエン溶液を0.40ml、0.002mol/lのトリシクロヘキシルホスフィントリエチルアルミニウム錯体のトルエン溶液を0.10ml、0.0005mol/lのトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニルボレートのトルエン溶液を0.40ml加え重合を開始した。重合開始後45分および90分経過した際に、上記ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンのトルエン溶液をそれぞれ0.52ml添加し、重合を合計3時間継続させた。全単量体の重合体への転化率は99.5%であった。得られた共重合体溶液イソプロピルアルコール約1Lへ注いで凝固し、真空下80℃で17時間乾燥して環状オレフィン系付加共重合体A(以下、「共重合体A」ともいう)を得た。共重合体Aにおける5−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンの含量は50mol%、数平均分子量は48,000、重量平均分子量は199,000、ガラス転移温度は260℃であった。
[製造例1]フィルムAの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、トルエン350重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が15重量%となるまで徐々に溶剤蒸発させた後、支持体から剥離し、厚さ100μmのフィルムAを得た。
[製造例2]フィルムBの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、トルエン350重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が15重量%となるまで徐々に溶剤を蒸発させ、続いて150℃にて30分間保持し、残存溶媒濃度が1.5重量%、厚さ102μmのフィルムBを得た。
[製造例3]フィルムCの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、トルエン350重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が15重量%となるまで徐々に溶剤を蒸発させ、続いて200℃にて120分間保持し、残存溶媒濃度が0.2重量%、厚さ99μmのフィルムCを得た。
[製造例4]フィルムDの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、トルエン350重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が30重量%となるまで徐々に溶剤を蒸発させた後、支持体から剥離し、厚さ100μmのフィルムDを得た。
[製造例5] フィルムEの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、トルエン350重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が23重量%となるまで徐々に溶剤を蒸発させた後、支持体から剥離し、厚さ103μmのフィルムEを得た。
[製造例6]フィルムFの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、トルエン400重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が12重量%となるまで徐々に溶剤を蒸発させた後、支持体から剥離し、厚さ70μmのフィルムFを得た。
[製造例7]フィルムGの製造
共重合体A100重量部に対し、酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)]プロピオネート0.5重量部およびトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニルホスファイト0.5重量部を、キシレン350重量部に溶解した。この溶液を25℃でキャストし、残存溶媒濃度が15重量%となるまで徐々に溶剤を蒸発させた後、支持体から剥離し、厚さ101μmのフィルムGを得た。

0045

フィルムAを185℃で60分保持しながら搬送方向に20Nの張力で延伸処理を行っ
て延伸倍率1.00倍のフィルム1を得た。このフィルム1の加熱延伸処理前後での光軸の配向角と面内レターデーションを測定した。これらの結果を表1に示す。フィルム1では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が70°以上、面内レターデーションは3nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が83°以上、面内レターデーションは10nmとなり良好な結果を示した。また、フィルム1の厚さは99μm、残存溶媒濃度は0.1重量%であった。

0046

フィルムAを185℃で60分保持しながら搬送方向に100Nの張力で延伸処理を行い、延伸倍率1.00倍のフィルム2を作製した以外は実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム2では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が70°以上、面内レターデーションは3nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が87°以上、面内レターデーションは93nmとなり良好な結果を示した。また、フィルム2の厚さは98μm、残存溶媒濃度は0.1重量%であった。

0047

フィルムBを180℃で30分保持しながら搬送方向に200Nの張力で延伸処理を行い、延伸倍率1.00倍のフィルム3を作製した以外は実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム3では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が77°以上、面内レターデーションは2nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が86°以上、面内レターデーションは25nmとなり良好な結果を示した。なお、フィルム3の厚さは102μm、残存溶媒濃度は0.2重量%であった。

0048

フィルムEを185℃で60分保持しながら延伸倍率0.98倍となるようにチャックの速度を調整し、搬送方向に30Nの張力で延伸処理を行い、フィルム4を作製した以外は実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム4では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が68°以上、面内レターデーションは2nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が88°以上、面内レターデーションは15nmとなり良好な結果を示した。そのときのフィルムの厚さは101μm、残存溶媒濃度は0.2重量%であった。

0049

フィルムFを185℃で60分保持しながら搬送方向に20Nの張力で延伸処理を行い、延伸倍率1.00倍のフィルム5を作製した以外は実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム5では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が72°以上、面内レターデーションは1nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が85°以上、面内レターデーションは2nmとなり良好な結果を示した。なお、フィルム5の厚さは69μm、残存溶媒濃度は約0.05%であった。

0050

フィルムGを185℃で90分保持しながら搬送方向に20Nの張力で延伸処理を行い、延伸倍率1.00倍のフィルム6を作製した以外は実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム6では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が75°以上、面内レターデーションは3nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が85°以上、面内レターデーションは8nmとなり良好な結果を示した。なお、フィルム6の厚さは100μm、残存溶媒濃度は0.2重量%であった。
[比較例1]

0051

フィルムAに延伸せず(張力をかけず)に185℃で60分保持し、フィルム7を作製
した以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム7では張力をかけていないために収縮によりわずかにフィルム表面が波打ってしまい、フィルムAの寸法で収縮後のフィルム7の寸法を割ると0.89であった。加熱延伸処理
前は光軸の配向角の絶対値が70°以上、面内レターデーションは3nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が63°以上、面内レターデーションは2nmとなり光軸の向きが場所によってばらついていた。なお、フィルム7の厚さは98μm、残存溶媒濃度は0.1重量%であった。
[比較例2]

0052

フィルムCを185℃で60分保持しながら搬送方向に20Nの張力で延伸処理を行い、延伸倍率1.00倍のフィルム8を作製した以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム8では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が73°以上、面内レターデーションは5nmであったものが、加熱延伸処理後には光軸の配向角の絶対値が75°以上、面内レターデーションは5nmとなり光軸の向きが場所によってばらついていた。フィルム8の厚さは99μm、残存溶媒濃度は0.05重量%であった。
[比較例3]

0053

フィルムCを300℃で60分保持しながら搬送方向に20Nの張力で延伸処理を行い、延伸倍率1.00倍のフィルム9を作製した以外は、実施例1と同様の方法で測定を行った。これらの結果を表1に示す。フィルム9では加熱延伸処理前は光軸の配向角の絶対値が73°以上、面内レターデーションは5nmであったものが、加熱延伸処理によりフィルムが酸化劣化し、加熱延伸処理後は測定に値するフィルムが得られなかった。
[比較例4]

0054

フィルムDを185℃で60分保持しながら搬送、すなわち延伸倍率1.00倍で搬送方向に20Nの張力で延伸処理を行い、フィルム10を作製しようとしたが、フィルムが自重でたわみ、測定に値するフィルムが得られなかった。
[比較例5]

0055

フィルムCを185℃で60分保持しながら延伸倍率1.10倍となるようにチャックの搬送速度を調整し、搬送方向に100Nの張力で延伸処理を行い、フィルム11を作製しようとしたが、延伸倍率が大きすぎフィルムが破断してしまった。

0056

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