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図面 (10)

課題

空気側の熱伝達率を向上させ、コンパクトかつ高性能フィンチューブ熱交換器を実現する。

解決手段

複数枚平板フィン110と、平板フィン110を貫通して列方向に配列した伝熱管131〜伝熱管139とを備え、隣り合う平板フィン110によって空気流120の流路20、21を形成し、空気流120と伝熱管内流動する冷媒との間で熱交換を行うフィンチューブ熱交換器であって、隣り合う伝熱管131と伝熱管132の間の平板フィン111上には隣り合う流路に開口する空気流120の主流方向に対して傾斜するスリット151と、空気流120の主流方向に対して傾斜する少なくとも1つの切起こし部141とを設け、隣り合う平板フィン111に設けたスリット151と平板フィン112に設けたスリット171、およびそれぞれの切起こし部141と切起こし部161とを平板フィン110に垂直方向からみて交差させて配置している。

概要

背景

空気調和装置などに用いられている従来のフィンチューブ熱交換器として図9に示す構造の熱交換器が知られている。このようなフィンチューブ熱交換器600は、図9に示すように、互いに所定間隔をおいて平行に配置した複数枚平板フィン601と、各平板フィン601を垂直に順次貫通して設けられた伝熱管とから構成されている。伝熱管はフィンチューブ熱交換器600の端部においてUベンド602により連結接合されている。伝熱管は銅管などで構成されて内部をフロンなどの冷媒流動し、平板フィン601はアルミニウムなどの薄板で構成されて平板フィン601間を空気流603が流動して、冷媒と空気との間で熱交換を行うようにしている。

近年、地球温暖化問題などの環境的な面から空気調和装置などに省エネルギー性が強く要求されている。これらの省エネルギー性を実現する空気調和装置として、冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いた空気調和装置などが提案されている。冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いることによって、冷暖房のみならず給湯なども含めた総合エネルギー効率を向上させることができる。また、二酸化炭素(CO2)を冷媒とする場合の空気との熱交換器では、二酸化炭素(CO2)が超臨界状態で作動するために、冷媒配管細管とし冷媒側熱伝達率を大きくすることが可能である。しかしながら、冷媒側の熱伝達率に比べて空気側の熱伝達率がかなり小さいために、熱交換器の伝熱性能は空気側の熱伝達率に律速される。

このようなフィンチューブ熱交換器の平板フィン間を流動する空気側の熱伝達率を向上させる目的で、平板フィン面に切起こしやスリットなどを設け、平板フィン表面での温度境界層速度境界層発達を抑制する例、伝熱管の後流に発達する死水域を抑制する例などが開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4など)。

一方、単位体積あたりの空気側伝熱面積の増加と、空気側熱伝達率の向上を目的として、伝熱管を細管として空気側伝熱面を金網構造とした金網構造熱交換器も提案されている(例えば、非特許文献1)。
特開平8−327270号公報
特開2000−292087号公報
特開2001−147087号公報
特開2003−294384号公報
機械の研究」,1989年,41巻,12号,p.54

概要

空気側の熱伝達率を向上させ、コンパクトかつ高性能なフィンチューブ熱交換器を実現する。複数枚の平板フィン110と、平板フィン110を貫通して列方向に配列した伝熱管131〜伝熱管139とを備え、隣り合う平板フィン110によって空気流120の流路20、21を形成し、空気流120と伝熱管内を流動する冷媒との間で熱交換を行うフィンチューブ熱交換器であって、隣り合う伝熱管131と伝熱管132の間の平板フィン111上には隣り合う流路に開口する空気流120の主流方向に対して傾斜するスリット151と、空気流120の主流方向に対して傾斜する少なくとも1つの切起こし部141とを設け、隣り合う平板フィン111に設けたスリット151と平板フィン112に設けたスリット171、およびそれぞれの切起こし部141と切起こし部161とを平板フィン110に垂直方向からみて交差させて配置している。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

互いに所定間隔をおいて平行に配置した複数枚平板フィンと、前記平板フィンを貫通して列方向に配列した伝熱管とを備え、隣り合う前記平板フィンによって第1の流体流路を形成し、前記第1の流体と前記伝熱管内流動する第2の流体との間で熱交換を行うフィンチューブ熱交換器であって、隣り合う前記伝熱管の間の前記平板フィン上には隣り合う前記流路に開口する前記第1の流体の主流方向に対して傾斜するスリットと、前記第1の流体の主流方向に対して傾斜する少なくとも1つの切起こし部とを設け、隣り合う前記平板フィンに設けた前記スリットと前記切起こし部とを前記平板フィンを垂直方向からみて交差させて配置したことを特徴とするフィンチューブ熱交換器。

請求項2

前記伝熱管の列方向に隣接するそれぞれの前記スリットと前記切起こし部は、前記伝熱管を挟んで八字状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。

請求項3

前記切起こし部が複数の切欠き部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフィンチューブ熱交換器。

請求項4

隣り合う前記平板フィン間に設けられた前記切起こし部が前記平板フィン間の間隔の1/2以上の高さであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。

請求項5

前記第1の流体が空気であり、前記第2の流体が二酸化炭素であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。

技術分野

0001

本発明は空気調和装置冷凍装置などに用いられ、冷媒と空気との間で熱交換を行うフィンチューブ熱交換器に関する。

背景技術

0002

空気調和装置などに用いられている従来のフィンチューブ熱交換器として図9に示す構造の熱交換器が知られている。このようなフィンチューブ熱交換器600は、図9に示すように、互いに所定間隔をおいて平行に配置した複数枚平板フィン601と、各平板フィン601を垂直に順次貫通して設けられた伝熱管とから構成されている。伝熱管はフィンチューブ熱交換器600の端部においてUベンド602により連結接合されている。伝熱管は銅管などで構成されて内部をフロンなどの冷媒が流動し、平板フィン601はアルミニウムなどの薄板で構成されて平板フィン601間を空気流603が流動して、冷媒と空気との間で熱交換を行うようにしている。

0003

近年、地球温暖化問題などの環境的な面から空気調和装置などに省エネルギー性が強く要求されている。これらの省エネルギー性を実現する空気調和装置として、冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いた空気調和装置などが提案されている。冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いることによって、冷暖房のみならず給湯なども含めた総合エネルギー効率を向上させることができる。また、二酸化炭素(CO2)を冷媒とする場合の空気との熱交換器では、二酸化炭素(CO2)が超臨界状態で作動するために、冷媒配管細管とし冷媒側熱伝達率を大きくすることが可能である。しかしながら、冷媒側の熱伝達率に比べて空気側の熱伝達率がかなり小さいために、熱交換器の伝熱性能は空気側の熱伝達率に律速される。

0004

このようなフィンチューブ熱交換器の平板フィン間を流動する空気側の熱伝達率を向上させる目的で、平板フィン面に切起こしやスリットなどを設け、平板フィン表面での温度境界層速度境界層発達を抑制する例、伝熱管の後流に発達する死水域を抑制する例などが開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4など)。

0005

一方、単位体積あたりの空気側伝熱面積の増加と、空気側熱伝達率の向上を目的として、伝熱管を細管として空気側伝熱面を金網構造とした金網構造熱交換器も提案されている(例えば、非特許文献1)。
特開平8−327270号公報
特開2000−292087号公報
特開2001−147087号公報
特開2003−294384号公報
機械の研究」,1989年,41巻,12号,p.54

発明が解決しようとする課題

0006

従来のフィンチューブ熱交換器は上述の空気側熱伝達率の向上策によって、単純な平板フィンに比較して2倍以上の空気側熱伝達率を実現するに至っている。しかしながら、二酸化炭素(CO2)を冷媒として用いた空気調和装置では、伝熱管内を流動する二酸化炭素(CO2)の超臨界時の熱伝達率が大きいため、管内側熱伝達率に見合って空気側熱伝達率をさらに向上させることが課題となっている。さらに、従来の特許文献1〜4に開示されているフィンチューブ熱交換器においては、空気側熱伝達率を向上させる方法として
フィン間を流動する空気流の温度境界層の発達を抑制することや、伝熱管後流の死水域を減少させることを主眼としている。

0007

一方、非特許文献1に開示されているような金網構造熱交換器では、空気側伝熱面を金網構造とすることにより金網の編み目を通過する空気流の乱流が促進され、平板フィンのフィンチューブ熱交換器に比べて空気側熱伝達率を向上させることが実験的に見出されている。しかしながら、このような金網構造熱交換器では、伝熱管と金網との接触熱抵抗が大きいことや、金網を構成する細線熱抵抗が大きいこと、さらには、熱交換器の量産性に劣るなどの課題を有していた。

0008

本発明は、冷媒と空気との熱交換を行う熱交換器において、フィン間を流動する空気流を混合させて乱流を積極的に発生させ、一方で、伝熱面を細分化して伝熱面の代表長さを小さくすることにより空気側熱伝達率を向上させ、特に、二酸化炭素(CO2)を冷媒とする伝熱管が細管の場合に好適な熱交換器を実現するものである。

課題を解決するための手段

0009

上述した課題を解決するために、本発明におけるフィンチューブ熱交換器は、互いに所定間隔をおいて平行に配置した複数枚の平板フィンと、平板フィンを貫通して列方向に配列した伝熱管とを備え、隣り合う平板フィンによって第1の流体流路を形成し、第1の流体と伝熱管内を流動する第2の流体との間で熱交換を行うフィンチューブ熱交換器であって、隣り合う伝熱管の間の平板フィン上には隣り合う流路に開口する第1の流体の主流方向に対して傾斜するスリットと、第1の流体の主流方向に対して傾斜する少なくとも1つの切起こし部とを設け、隣り合う平板フィンに設けたスリットと切起こし部とを平板フィンに垂直方向からみて交差させて配置している。

0010

このような構成のフィンチューブ熱交換器によれば、平板フィン間を流動する第1の流体が、主流方向に対して傾斜し隣接する流路で交差するように設けた切起こし部に衝突して流路変更することにより、第1の流体の一部がスリットを通して積極的に隣接する平板フィン間に流入し流路変更する際の乱流促進効果を向上させて空気側熱伝達率が向上した熱交換器を実現できる。

0011

さらに、伝熱管の列方向に隣接するそれぞれのスリットと切起こし部は、それぞれ伝熱管を挟んで八字状に設けられていることが望ましい。このような構成によれば、伝熱管の後流の死水域を減少させ空気側熱伝達率が向上した熱交換器を実現できる。

0012

さらに、切起こし部が複数の切欠き部を有していることが望ましい。このような構成によれば、切起こし部に設けた切欠き部によって平板フィン間を通過する第1の流体の乱流をさらに促進することができる。

0013

さらに、隣り合う平板フィン間に設けられた切起こし部が平板フィン間の間隔の1/2以上の高さであることが望ましい。このような構成によれば、平板フィンのスリットから流入する第1の流体が、隣接する平板フィンに流入しやすく、第1の流体の主流と混合を促進し乱流促進効果を向上させることができる。

0014

さらに、第1の流体が空気であり、第2の流体が二酸化炭素であることが望ましい。このような構成によれば、伝熱管内を流れる流体が二酸化炭素の場合には、伝熱管が細管となるために伝熱管の配列ピッチや平板フィンのピッチがより小さくなるため、乱流促進効果と空気側熱伝達率を向上させることができる。

発明の効果

0015

以上のように、本発明のフィンチューブ熱交換器によれば、空気側熱伝達率を向上させて伝熱性能に優れた熱交換器を実現することができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器について図面を用いて説明する。

0017

(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態であるフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図であり、図2はその平面図、図3は第1の流体である空気流の主流方向からみた図である。

0018

図1に示すように、フィンチューブ熱交換器本体100は、銅またはアルミニウムなどの薄板によって形成された複数の平板フィン110と、これらの平板フィン110を貫通して空気流120の主流方向に多段に配列された複数の伝熱管130とにより構成されている。伝熱管130は銅またはアルミニウムなどの金属管である。伝熱管130は、図1の図面上では平板フィン110の長手方向、すなわち列方向に所定ピッチで複数配列され、空気流120の主流方向、すなわち段方向に所定ピッチで多段に配列されて全体として千鳥配列となっている。

0019

図1図3に示すように、平板フィン110は平板フィン111、平板フィン112、平板フィン113によって構成されてそれぞれが間隔dを有して積層されている。隣り合う平板フィン111と平板フィン112によって空気流120の流路20を形成し、平板フィン112と平板フィン113とによって空気流120の流路21を形成している。また、これらの平板フィン110をアルミニウム、伝熱管130を銅管で構成して、平板フィン110にカラーを形成し、伝熱管130を拡管することによって伝熱的な接合を行ってもよい。さらには、平板フィン110と伝熱管130とを銅やアルミニウムなどの同一材料で構成し、予め伝熱管130表面にフラックスなどを塗布して半田槽ディッピングロウ付けすることによって接触熱抵抗を低減するように構成してもよい。

0020

また、図示はしていないが、伝熱管130はフィンチューブ熱交換器本体100の端部でUベンドなどによって接続されて冷媒流路を形成している。本発明の実施の形態では、冷媒として二酸化炭素を用い、伝熱管130として銅管を、平板フィン110としてアルミニウムを用いている。平板フィン110の板厚は0.05mm〜0.1mm、伝熱管130の外径は1.5mm〜3mmとしている。また、伝熱管130の本数や平板フィン110の枚数は必要とする能力によって増減させることが可能である。

0021

図1図3に示すように、伝熱管130は空気流120の主流方向に直交して列方向に伝熱管131〜伝熱管135が配列され、さらにその下流の次の段には伝熱管136〜伝熱管139が千鳥配列されている。

0022

列方向に配列され相隣り合う伝熱管131と伝熱管132との間の平板フィン111には、平板フィン111を切起こして形成した切起こし部141と切起こしによって形成されたスリット151が設けられている。同様に、伝熱管132と伝熱管133との間には切起こし部142とスリット152、伝熱管133と伝熱管134との間には切起こし部143とスリット153、伝熱管134と伝熱管135との間には切起こし部144とスリット154とが設けられている。

0023

このようにして、平板フィンに設けた切起こし部によってスリットを形成し、スリットが隣り合う流路に開口するようにして形成されている。また、これらのスリットと切起こし部は、列方向に配列された全ての隣接する伝熱管の間に設けられている。

0024

また、図2に示すように、伝熱管131と伝熱管132との間に設けられた切起こし部141は、空気流120の主流方向からみてその左端部141aが右端部141bよりも上流側となるように、空気流120の主流方向に対して傾斜して形成されている。これらの傾斜は他の切起こし部142〜切起こし部144についても同様であり、結果として、それぞれのスリット151〜スリット154もそれぞれの切起こし部141〜切起こし部144と対応して傾斜している。

0025

また、図1図2に示すように、伝熱管131を挟んで設けられた切起こし部141と切起こし部142とは八字状となるように、すなわち主流方向に対称となるように傾斜して形成されている。伝熱管133を挟んだ切起こし部142と切起こし部143、伝熱管134を挟んだ切起こし部143と切起こし部144も、それぞれが八字状となるように形成されている。本発明の第1の実施の形態では、伝熱管が2段配列で、平板フィンが3枚の場合について示している。したがって、2段目の伝熱管の間に設けられた切起こし部とスリット、および、3枚のそれぞれの平板フィンに設けられた切起こし部とスリットも同様の構成となるように形成されている。なお、本発明の第1の実施の形態では、これらの切起こし部をスリットよりも空気流120の主流に対して常に上流となるように配置している。このような配置構成とすることにより、伝熱管近傍での乱流発生を促進し、伝熱管での熱伝達を向上させることができる。

0026

また、平板フィン111〜平板フィン113のそれぞれに設けられたそれぞれの伝熱管の位置に対応するスリットと切起こし部とは、平板フィン111と平板フィン112との間、平板フィン112と平板フィン113の間で、平板フィン110を垂直方向からみて交差させて配置している。すなわち、それぞれの平板フィンに設けられた切起こし部の傾斜方向が交差するように形成されている。したがって、図2の平面図に示すように、平板フィン112に設けた切起こし部161〜切起こし部164と平板フィン111に設けた切起こし部141〜切起こし部144とは交差している。

0027

また、図3に示すように、本発明の第1の実施の形態では、切起こし部141〜切起こし部144の高さhが流路20および流路21の間隔dの1/2以上の高さになるように形成されている。高さhは間隔dと同一であってもよいが、間隔dの1/2以上であればそれぞれの流路を流れる空気流が、それぞれの切起こし部に衝突することによって流路変更をし、それぞれのスリットを経由して隣接する流路に空気流の一部を流入させることができる。

0028

次に、本発明の第1の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器での空気流の流れについて詳細に説明する。図1には、フィンチューブ熱交換器本体100に流入した空気流120が、平板フィン110間の流路を流れる様子を模式的に示している。図1に示すように、空気流120のうち流路20に流入した流れAは、流路20内を流れて下流の伝熱管130と熱交換しながら流れる。さらに、その一部は平板フィン112に形成されて流路20内に設けられた切起こし部161、切起こし部162によって流路変更される流れBとなり、平板フィン111に設けられたスリット151、スリット152を通過して、図面上で平板フィン111の上面に到達する。一方、流路21に流入し空気流も、同様に流路21内を流れるとともに、その一部が平板フィン113に形成された切起こし部181、切起こし部182によって流路変更され、平板フィン112に設けられたスリット171、スリット172から流路20内に流入する。

0029

したがって、流路20あるいは流路21を流れる空気流は、それぞれスリットを通過してそれぞれの流路内に入り込んだ空気流と混合する。流路内を流れる空気流が切起こし部に衝突して流路変更をする際と空気流が混合する際に乱流を発生させて、空気側熱伝達率
を増加させることができる。さらに、図1に示すように、平板フィン111の上面を流れる空気流は、それぞれの伝熱管の間に設けられて主流方向に傾斜した切起こし部によって、伝熱管後部の死水域を減少させる流れCを形成する。

0030

一方、例えば、伝熱管138に隣接して設けられ、下流方向に伝熱管138から遠ざかる方向に傾斜して設けられた切起こし部145と切起こし部146では、伝熱管138の下流に死水域が発生しやすくなるが、スリット155とスリット156を通過して流入した流れDによって死水域の発生が抑制される。この時、スリット155とスリット156を通過して流入する流れDは、隣接する平板フィンの間で切起こし部が交差しているために、死水域をさらに減少させる方向の流れを発生する。

0031

また、隣接する流路からのスリットを通しての流入量を確保し、乱流を促進させるためには、スリットの大きさ、すなわち幅と長さは大きい方が望ましい。また、切起こし部とスリットは、その両側に位置する伝熱管への熱抵抗を均一にする点では、相隣り合う伝熱管の中心部に位置することが望ましい。

0032

したがって、本発明の第1の実施の形態のフィンチューブ熱交換器によれば、平板フィン間を流れる空気流の乱流を促進させて平板フィン面での温度境界層の発達を抑制し、さらには伝熱管後部の死水域発生をも抑制する。その結果、空気側熱伝達率を向上させ、特に伝熱管内を流れる冷媒が二酸化炭素などの管内熱伝達率が大きい場合の伝熱特性を向上させることができる。

0033

なお、本発明の第1の実施の形態では、図1に示すように、伝熱管が行方向に2段に配列された場合について説明したが、1段配列の場合にも有効であるとともに2段以上の場合にも有効であることは勿論であり、さらには伝熱管の間に設ける切起こし部を複数設けてもよい。特に、二酸化炭素を冷媒とした伝熱管が細管の場合に、空気流側の平板フィンへの切起こし部を多数設け、伝熱面としての平板フィンを細分化することにより、乱流を促進するとともに伝熱面の代表長さを小さくして空気側熱伝達率を向上させることができる。このような、伝熱管が細管である場合などは、伝熱管が1段の場合でも空気側熱伝達率を向上させて高性能の熱交換器を実現することが可能である。

0034

すなわち、空気側熱伝達率を高めることが可能な金網構造の熱交換器をフィンチューブ熱交換器で実現して、金網構造熱交換器で課題であった伝熱管との接触熱抵抗の課題を解決し、総合伝熱性能に優れたフィンチューブ熱交換器を実現することができる。

0035

(第2の実施の形態)
図4は本発明の第2の実施の形態であるフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図であり、図5は第1の流体である空気流の主流方向からみた図である。

0036

本発明の第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なるのは切起こし部の構成であり、他の構成要素については第1の実施の形態と同じである。したがって、第1の実施の形態と同じ構成要素については同一の符号を用い、その詳細な説明については省略する。

0037

図4図5に示すように、本発明の第2の実施の形態では、それぞれの伝熱管の間に設けた1つのスリットから2つの切起こし部を形成するようにし、それら2つの切起こし部を上下の反対方向に切起こしている。ここでは、伝熱管300に着目し、伝熱管300の両側に形成されたスリット311、312と切起こし部321〜切起こし部324で説明する。

0038

図4に示すように、伝熱管300を挟んでスリット311とスリット312が形成され
ている。スリット311が形成される際には、切起こし部321と切起こし部322が形成され、スリット312が形成される際には、切起こし部323と切起こし部324が形成される。切起こし部321と切起こし部323とは平板フィン330の上面側に切起こされ、切起こし部322と切起こし部324とは平板フィン330の下面側に切起こされる。したがって、図5に示すように、平板フィン330を挟んで切起こし部321と切起こし部322が、また切起こし部323と切起こし部324とが形成されている。これらの切起こし部はその他の全ての伝熱管に隣接して設けられている。

0039

なお、本発明の第2の実施の形態においても、切起こし部321〜切起こし部324のそれぞれの高さhは、第1の実施の形態で説明したように平板フィン間の間隔dの1/2以上としている。したがって、空気流が流れる流路における切起こし部の高さを高くすることができ、容易に平板フィン間の間隔dと同一にすることができる。そのため、切起こし部によって空気流の流路変更を確実に行うことができ、流路内での空気流の混合、流路変更による乱流の発生を促進させてさらに空気側熱伝達率を向上させることができる。また、このように、流路内を流れる空気流が、切起こし部に衝突する伝熱面を大きくすることにより、熱伝達率を向上させることができる。

0040

このような、本発明の第2の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器によれば、空気側熱伝達率を従来のフィンチューブ熱交換器に比べ大幅に向上させることができる。そのため、同一熱交換能力を実現するのに非常にコンパクトな熱交換器を実現できる。また、本発明の第2の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器を、半田ディップ槽などでロウ付けすると、伝熱管と平板フィンはもとより、異なる平板フィンの切起こし部先端同士を接合することができるため、機械的強度に優れた熱交換器を実現できる。

0041

(第3の実施の形態)
図6は本発明の第3の実施の形態であるフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図であり、図7は第1の流体である空気流の主流方向からみた図である。

0042

本発明の第3の実施の形態が第1および第2の実施の形態と異なるのは切起こし部の構成であり、他の構成要素については第1および第2の実施の形態と同じである。したがって、第1および第2の実施の形態と同じ構成要素については同一の符号を用い、その詳細な説明については省略する。

0043

図6図7に示すように、本発明の第3の実施の形態では、それぞれの伝熱管の間に設けた切起こし部は、本発明の第2の実施の形態で述べた切起こし部と同様に、ひとつのスリットから2つの切起こし部が形成され、それら2つの切起こし部を上下の反対方向に切起こしている。伝熱管400に着目して伝熱管400の両側に形成されたスリット411、412と切起こし部421〜切起こし部424で説明する。

0044

図6の図面上で、伝熱管400を挟んでスリット411とスリット412が形成されている。スリット411が形成される際に、切起こし部421と切起こし部422が形成される。また、スリット412が形成される際に、切起こし部423と切起こし部424が形成される。切起こし部421と切起こし部423とは平板フィン440の上面側に切起こされ、切起こし部422と切起こし部424とは平板フィン440の下面側に切起こされている。

0045

また、これらの切起こし部421〜切起こし部424には、図6図7に示すように短冊状に切欠き部421a〜切欠き部424aが入れられており、多数の幅の狭い、矩形凹凸を形成している。したがって、切起こし部421〜切起こし部424がそれぞれ短冊状となり、それぞれの切起こし部で前縁効果によって非常に高い熱伝達を生じるとともに
後方に渦を発生し流れを攪拌する作用を起こし乱流の促進効果を向上させることができる。

0046

平板フィン間の流路を流れる空気流は、短冊状の切起こし部421〜切起こし部424に衝突し、多数の小さい渦を生じるとともに一部はその切起こし部に設けたスリット411、スリット412から隣接する流路に入り込み、一部は伝熱管400の背面に回り込む。そのため空気側熱伝達率が著しく増加するとともに空気の混合が起きるために温度効率を向上させることができる。

0047

本発明の第3の実施の形態では、短冊状の切起こし部421〜切起こし部424の幅を1mmとした。このような切起こし部は予め平板フィンに切り込みを入れた後、金型で上下に起こし上げる方法を用いて形成できるが、短冊部分を空気流方向に対して傾斜させることによってさらに高い乱流促進効果を実現することも可能である。

0048

なお、本発明の第1の実施の形態から第3の実施の形態における切起こし部の傾斜角度として、空気流の主流方向に対して45°〜60°が最適である。それより小さいと空気側熱伝達率が低下し、大きいと圧損が上昇するので好ましくない。

0049

図8は本発明の第1の実施の形態から第3の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器を用いた冷凍サイクル装置の構成を示す図である。冷凍サイクル装置500は、圧縮機510、放熱器520、膨張機530および蒸発器540を順次直列に接続して冷媒を循環させる冷凍サイクル550を形成している。本発明の実施の形態では冷媒としては二酸化炭素が充填されている。

0050

冷凍サイクル装置500において、冷媒は矢印Aに示す方向に循環する。圧縮機510において冷媒の二酸化炭素をその臨界点を超える高温高圧の超臨界状態にまで圧縮し、放熱器520において圧力を保ったまま放熱してその温度が低下する。膨張機530では高圧の冷媒の膨張エネルギー機械エネルギーに変換する。具体的には、膨張による容積変化回転エネルギーに変換し、膨張機530に駆動軸560で接続された発電機570によって電力を発生させている。膨張機530の具体例としてはスクロール型ベーンロータリ型などが考えられる。発電機570で発生した電力は図8破線で示す電力線580を介して圧縮機510や蒸発器540のファン590などの駆動電力として使用することができる。さらに、蒸発器540では膨張機530を通過して低圧となった冷媒が周囲より熱を奪い蒸発して気相となり、圧縮機510に戻る。また、冷凍サイクル550に封入した冷凍機油は冷媒とともに、冷凍サイクル550を循環し、圧縮機510や膨張機530などの機構部を潤滑あるいは冷却する。

0051

本発明の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器は、これらの冷凍サイクル装置500の中で、放熱器520や蒸発器540を構成する熱交換器として使用が可能である。特に、本発明の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器によれば、空気側熱伝達率を飛躍的に向上させることが可能となるため、冷媒として二酸化炭素を用いて超臨界状態となる放熱器520においても、冷媒側の高い熱伝達率に見合った空気側の伝熱性能を実現することができる。そのため、小型で高性能な放熱器を実現することができる。

0052

なお、本発明の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器を蒸発器の熱交換器として使用することも可能であるが、本発明のフィンチューブ熱交換器は空気側伝熱面である平板フィン側に切起こし部やスリットを設けているため、蒸発器での着霜現象に対する対策が必要なため、放熱器の熱交換器としてより好適である。

0053

本発明のフィンチューブ熱交換器は、空気調和用の熱交換器、また、給湯などのヒートポンプ用熱交換器などとして利用でき、特に家庭用産業用、さらには自動車用などに有用である。

図面の簡単な説明

0054

本発明の第1の実施の形態であるフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図
同フィンチューブ熱交換器の平面図
同フィンチューブ熱交換器の空気流の主流方向からみた図
本発明の第2の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図
同フィンチューブ熱交換器の空気流の主流方向からみた図
本発明の第3の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図
同フィンチューブ熱交換器の空気流の主流方向からみた図
本発明の実施の形態におけるフィンチューブ熱交換器を用いた冷凍サイクル装置の構成を示す図
従来のフィンチューブ熱交換器の構成を示す斜視図

符号の説明

0055

20,21流路
100フィンチューブ熱交換器本体
110,111,112,113,330,440平板フィン
120空気流
130,131,132,133,134,135,136,137,138,139,300,400伝熱管
141,142,143,144,145,146,161,162,163,164,
181,182,321,322,323,324,421,422,423,424
切起こし部
141a 左端部
141b 右端部
151,152,153,154,155,156,171,172,311,312,411,412スリット
421a,422a,423a,424a切欠き部
500冷凍サイクル装置
510圧縮機
520放熱器
530膨張機
540蒸発器
550冷凍サイクル
560駆動軸
570発電機
580電力線
590 ファン

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