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技術 コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物

出願人 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社株式会社ロッテ
発明者 折越英介前田栄彰中村泰輔徳本匠柳崎真輝
出願日 2007年4月11日 (12年4ヶ月経過) 出願番号 2007-103517
公開日 2007年11月22日 (11年9ヶ月経過) 公開番号 2007-300919
状態 特許登録済
技術分野 菓子 医薬品製剤 化合物または医薬の治療活性 非環式または炭素環式化合物含有医薬
主要キーワード 試料配合 粉末パルプ トウガラシ色素 加熱溶融物 ダンマル樹脂 イソプレノイド鎖 エレミ樹脂 コーパル樹脂
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課題

コエンザイムQ10を口腔内溶出性の高い咀嚼組成物を提供する。またコエンザイムQ10について口腔内溶出性を向上させる方法を提供する。

解決手段

シクロデキストリンに、コエンザイムQ10を包接させ、これをコエンザイムQ10成分として用いる。特に包接物中のコエンザイムQ10量をより少なくすること、好ましくは40重量%以下、より好ましくは20重量%とする。

概要

背景

コエンザイムQ10は、生体内でのATPアデノシン三リン酸)産生に欠かせない成分として真核細胞ミトコンドリアに多く存在する、生体エネルギー産生の必須成分である。

またコエンザイムQ10は、生体内で優れた抗酸化機能を発揮することが知られており、生体内で活性酸素関与すると考えられている疾患、例えば、心筋梗塞高血圧狭心症、及び癌などのいわゆる生活習慣病と呼ばれる疾病に対して予防効果が期待されている。さらに、アルツハイマーパーキンソン病、及びうつ病などの脳疾患歯肉歯周病、並びに筋ジストロフィーなどの各種の疾病に対して予防効果があるほか、新陳代謝促進作用に基づいて肥満防止効果老化防止効果があるとされている。

コエンザイムQ10の生体内での需要の一部は、体内合成によって賄われているが、それ以外は食物から取り入れられている。体内合成量は加齢により低下することが知られており、また食物から得られる量はごく僅かであるので、結果的に生体内で賄われるコエンザイムQ10の総量は、加齢とともに減少することとなる。従って、体内合成量を補う目的で、現在では、体外から、例えば食品サプリメント等として摂取することが盛んに行なわれている。

コエンザイムQ10は油溶性物質である。このため、現在市販されている経口投与型のコエンザイムQ10サプリメントは、基本的にコエンザイムQ10の結晶粉末を油脂に分散または溶解させて製剤化したものか、またはコエンザイムQ10の結晶粉末をカプセル封入したものが大半である。

またコエンザイムQ10は、食品などに配合すると他の添加物の影響により不安定になることが知られている。特にコエンザイムQ10はビタミン類、中でもビタミンE共存する場合は、極めて不安定になる(特許文献1参照)。ビタミン類は、医薬品、医薬部外品、食品および飼料に通常配合されている成分であるため、これらの製品にコエンザイムQ10を配合するためには、コエンザイムQ10を安定化するための製剤上または処方上の工夫が必要である。

コエンザイムQ10を安定化するための方法として、特許文献1および2には、コエンザイムQ10をシクロデキストリン包接する方法が記載されている。具体的には、特許文献1には、コエンザイムQ10をシクロデキストリンで包接することにより、ビタミン類や他の添加物の存在下でもコエンザイムQ10を安定化することができ、しかもコエンザイムQ10と併用するビタミン類などの安定性を損ねないことが記載されている。また、特許文献2には、コエンザイムQ10をシクロデキストリンで包接することにより、コエンザイムQ10に物理的または化学的作用、特にUV光の作用に対して安定性をもたせることができ、当該包接物化粧用製剤の成分として有用であることが記載されている。このように、シクロデキストリンは、感受性分子保護コーティングとして、医薬品分野、化粧品分野、並びに食品分野に広く使用されている物質である。
特開2005−2005号公報
特開2002−104922号公報

概要

コエンザイムQ10を口腔内溶出性の高い咀嚼組成物を提供する。またコエンザイムQ10について口腔内溶出性を向上させる方法を提供する。シクロデキストリンに、コエンザイムQ10を包接させ、これをコエンザイムQ10成分として用いる。特に包接物中のコエンザイムQ10量をより少なくすること、好ましくは40重量%以下、より好ましくは20重量%とする。なし

目的

本発明は、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性が向上されてなる咀嚼組成物を提供することを目的とする。さらに本発明はコエンザイムQ10の溶出性を向上させる方法、特にコエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物について、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性を向上させる方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シクロデキストリンコエンザイムQ10が包接されてなるコエンザイムQ10包接物を含有する咀嚼組成物

請求項2

コエンザイムQ10包接物が、コエンザイムQ10を1〜40重量%の割合で含むものである請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項3

シクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合が1〜80重量部である、請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項4

咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10包接物の含有割合が0.08〜25重量%である、請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項5

咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10の含有割合が0.01〜10重量%となる割合でコエンザイムQ10包接物を含有してなる、請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項6

シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項7

咀嚼組成物がガムベースを含有するものである請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項8

咀嚼組成物がチューインガムである請求項7記載の咀嚼組成物。

請求項9

咀嚼組成物が上記コエンザイムQ10包接物を含む糖衣被覆されてなるものである、請求項1記載の咀嚼組成物。

請求項10

シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接することを特徴とする、コエンザイムQ10の溶出性向上方法

請求項11

コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物についてコエンザイムQ10の溶出性を向上する方法であって、コエンザイムQ10成分として、シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させたコエンザイムQ10包接物を配合することを特徴とする方法。

請求項12

コエンザイムQ10包接物が、コエンザイムQ10を1〜40重量%の割合で含むものである、請求項11記載の方法。

請求項13

コエンザイムQ10包接物のシクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合が1〜80重量部である、請求項11記載の方法。

請求項14

咀嚼組成物100重量%に配合するコエンザイムQ10包接物の割合が0.08〜25重量%である、請求項11記載の方法。

請求項15

咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10の含有割合が0.01〜10重量%となる割合でコエンザイムQ10包接物を配合する、請求項11記載の方法。

請求項16

シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである請求項11記載の方法。

請求項17

咀嚼組成物がガムベースを含有するものである請求項11記載の方法。

請求項18

咀嚼組成物がチューインガムである請求項17記載の方法。

請求項19

咀嚼組成物として、上記コエンザイムQ10包接物を含む糖衣で被覆されてなる咀嚼組成物を用いる、請求項11記載の方法。

請求項20

コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物について、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性を向上させる方法である、請求項11に記載する方法。

請求項21

シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させたコエンザイムQ10包接物の、コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物の製造のための使用。

請求項22

咀嚼組成物がチューインガムである請求項21記載の使用。

技術分野

0001

本発明はコエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物に関する。より詳細には、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性が向上されてなる咀嚼組成物に関する。また本発明はコエンザイムQ10の溶出性を向上させる方法、特にコエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物について、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性を向上させる方法に関する。

背景技術

0002

コエンザイムQ10は、生体内でのATPアデノシン三リン酸)産生に欠かせない成分として真核細胞ミトコンドリアに多く存在する、生体エネルギー産生の必須成分である。

0003

またコエンザイムQ10は、生体内で優れた抗酸化機能を発揮することが知られており、生体内で活性酸素関与すると考えられている疾患、例えば、心筋梗塞高血圧狭心症、及び癌などのいわゆる生活習慣病と呼ばれる疾病に対して予防効果が期待されている。さらに、アルツハイマーパーキンソン病、及びうつ病などの脳疾患歯肉歯周病、並びに筋ジストロフィーなどの各種の疾病に対して予防効果があるほか、新陳代謝促進作用に基づいて肥満防止効果老化防止効果があるとされている。

0004

コエンザイムQ10の生体内での需要の一部は、体内合成によって賄われているが、それ以外は食物から取り入れられている。体内合成量は加齢により低下することが知られており、また食物から得られる量はごく僅かであるので、結果的に生体内で賄われるコエンザイムQ10の総量は、加齢とともに減少することとなる。従って、体内合成量を補う目的で、現在では、体外から、例えば食品サプリメント等として摂取することが盛んに行なわれている。

0005

コエンザイムQ10は油溶性物質である。このため、現在市販されている経口投与型のコエンザイムQ10サプリメントは、基本的にコエンザイムQ10の結晶粉末を油脂に分散または溶解させて製剤化したものか、またはコエンザイムQ10の結晶粉末をカプセル封入したものが大半である。

0006

またコエンザイムQ10は、食品などに配合すると他の添加物の影響により不安定になることが知られている。特にコエンザイムQ10はビタミン類、中でもビタミンE共存する場合は、極めて不安定になる(特許文献1参照)。ビタミン類は、医薬品、医薬部外品、食品および飼料に通常配合されている成分であるため、これらの製品にコエンザイムQ10を配合するためには、コエンザイムQ10を安定化するための製剤上または処方上の工夫が必要である。

0007

コエンザイムQ10を安定化するための方法として、特許文献1および2には、コエンザイムQ10をシクロデキストリン包接する方法が記載されている。具体的には、特許文献1には、コエンザイムQ10をシクロデキストリンで包接することにより、ビタミン類や他の添加物の存在下でもコエンザイムQ10を安定化することができ、しかもコエンザイムQ10と併用するビタミン類などの安定性を損ねないことが記載されている。また、特許文献2には、コエンザイムQ10をシクロデキストリンで包接することにより、コエンザイムQ10に物理的または化学的作用、特にUV光の作用に対して安定性をもたせることができ、当該包接物化粧用製剤の成分として有用であることが記載されている。このように、シクロデキストリンは、感受性分子保護コーティングとして、医薬品分野、化粧品分野、並びに食品分野に広く使用されている物質である。
特開2005−2005号公報
特開2002−104922号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性が向上されてなる咀嚼組成物を提供することを目的とする。さらに本発明はコエンザイムQ10の溶出性を向上させる方法、特にコエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物について、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性を向上させる方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねていたところ、コエンザイムQ10をシクロデキストリンに包接させることによって、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性が増加することを見出した。さらに本発明者らは、かかるコエンザイムQ10の溶出性は、シクロデキストリンに包接させるコエンザイムQ10の割合を多くするよりも、低くすることによって顕著に向上することを見出し、コエンザイムQ10をさほど多くない割合でシクロデキストリンに包接したシクロデキストリン包接物を用いることによって、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性に優れた咀嚼組成物(例えば、チューインガム等)が調製できることを確認した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。

0010

すなわち、本発明は下記に掲げる態様が含まれる:
I.コエンザイムQ10包接物を含有する咀嚼組成物
(I-1).シクロデキストリンにコエンザイムQ10が包接されてなるコエンザイムQ10包接物を含有する咀嚼組成物。
(I-2).コエンザイムQ10包接物が、コエンザイムQ10を1〜40重量%の割合で含むものである(I-1)記載の咀嚼組成物。
(I-3).シクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合が1〜80重量部である、(I-1)または(I-2)に記載する咀嚼組成物。
(I-4).咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10包接物の含有割合が0.08〜25重量%である、(I-1)乃至(I-3)のいずれかに記載の咀嚼組成物。
(I-5).咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10の含有割合が0.01〜10重量%となる割合でコエンザイムQ10包接物を含有してなる、(I-1)乃至(I-4)のいずれかに記載する咀嚼組成物。
(I-6).シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである(II-1)乃至(II-5)のいずれかに記載する咀嚼組成物。
(I-7).咀嚼組成物がガムベースを含有するものである(I-1)乃至(I-6)のいずれかに記載の咀嚼組成物。
(I-8).咀嚼組成物がチューインガムである(I-7)記載の咀嚼組成物。
(I-9).咀嚼組成物が上記コエンザイムQ10包接物を含む糖衣被覆されてなるものである、(I-1)乃至(I-8)のいずれかに記載する咀嚼組成物。

0011

II.コエンザイムQ10の溶出性向上方法
(II-1).シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接することを特徴とする、コエンザイムQ10の溶出性向上方法。
(II-2).コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物についてコエンザイムQ10の溶出性を向上する方法であって、コエンザイムQ10成分として、シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させたコエンザイムQ10包接物を配合することを特徴とする方法。
(II-3).コエンザイムQ10包接物が、コエンザイムQ10を1〜40重量%の割合で含むものである、(II-2)記載の方法。
(II-4).コエンザイムQ10包接物のシクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合が1〜80重量部である、(II-2)または(II-3)記載の方法。
(II-5).咀嚼組成物100重量%に配合するコエンザイムQ10包接物の割合が0.08〜25重量%である、(II-2)乃至(II-4)のいずれかに記載する方法。
(II-6).咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10の含有割合が0.01〜10重量%となる割合でコエンザイムQ10包接物を配合する、(II-2)乃至(II-5)のいずれかに記載する方法。
(II-7).シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである(II-1)乃至(II-6)のいずれかに記載する方法。
(II-8).咀嚼組成物がガムベースを含有するものである(II-2)乃至(II-7)のいずれかに記載する方法。
(II-9).咀嚼組成物がチューインガムである(II-8)記載の方法。
(II-10).咀嚼組成物として、上記コエンザイムQ10包接物を含む糖衣で被覆されてなる咀嚼組成物を用いる、(II-2)乃至(II-9)のいずれかに記載する方法。
(II-11).コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物について、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性を向上させる方法である、(II-2)乃至(II-11)のいずれかに記載する方法。

0012

III.使用
(III-1).シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させたコエンザイムQ10包接物の、コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物の製造のための使用。
(III-2).咀嚼組成物がチューインガムである(III-1)記載の使用。
(III-3).コエンザイムQ10包接物が、コエンザイムQ10を1〜40重量%の割合で含むものである、(III-1)または(III-2)記載の使用。
(III-4).コエンザイムQ10包接物のシクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合が1〜80重量部である、(III-1)乃至(III-3)のいずれかに記載の使用。
(III-5).咀嚼組成物100重量%に配合するコエンザイムQ10包接物の割合が0.08〜25重量%である、(III-1)乃至(III-4)のいずれかに記載の使用。
(III-6).咀嚼組成物100重量%中のコエンザイムQ10の含有割合が0.01〜10重量%となる割合でコエンザイムQ10包接物を配合する、(III-1)乃至(III-5)のいずれかに記載の使用。
(III-7).シクロデキストリンがγ−シクロデキストリンである(III-1)乃至(III-6)のいずれかに記載の使用。
(III-8).咀嚼組成物が、上記コエンザイムQ10包接物を含む糖衣で被覆されてなる咀嚼組成物である、(III-1)乃至(III-7)のいずれかに記載の使用。

発明の効果

0013

本発明によれば、コエンザイムQ10の溶出性に優れたコエンザイムQ10包接物、特にさほど多くない量のコエンザイムQ10を有しながらも、高い溶出性を発揮するコエンザイムQ10包接物を提供することができる。当該コエンザイムQ10包接物を利用することにより、口腔内でコエンザイムQ10を大量に効率よく溶出することのできる咀嚼組成物(例えば、チューインガムなど)を提供することができる。本発明によれば、コエンザイムQ10低含有量のコエンザイムQ10包接物を多量用いることによって、コエンザイムQ10高含有量のコエンザイムQ10包接物を用いるよりも、最終咀嚼組成物中のコエンザイムQ10含有量は同一であっても、より多くのコエンザイムQ10を摂取することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0014

(1)コエンザイムQ10を含む咀嚼組成物
本発明は、コエンザイムQ10を含む咀嚼組成物に関する。ここで本発明が対象とする咀嚼組成物は、口腔内で咀嚼されるもの、または口腔内で咀嚼して摂取されるものであり、具体的には、チューインガムや風船ガムなどのガム板ガム粒ガム糖衣ガムを含む)、グミおよびヌガー等の食品;咀嚼剤チュアブル錠顆粒剤トローチ錠、バッカル錠、及び歯磨き剤などの医薬品;歯磨き剤などの医部外品を挙げることができる。好ましくはチューインガムである。また好ましくは糖衣で被覆されてなる咀嚼組成物である。

0015

本発明の咀嚼組成物は、シクロデキストリンにコエンザイムQ10が包接されてなる形態(コエンザイムQ10包接物)で、コエンザイムQ10を含むものである。当該包接物に含まれるコエンザイムQ10の割合は、1〜80重量%の範囲から適宜選択することができるが、好ましい上限としては40重量%、より好ましくは20重量%または10重量%を挙げることができる。また好ましい下限としては1重量%、より好ましくは2重量%または5重量%を挙げることができる。より具体的には、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜20重量%または2〜10重量%の範囲を例示することができる。

0016

上記コエンザイムQ10包接物に用いられるシクロデキストリンは、6、7、8またはそれ以上のブドウ糖が、α−1,4結合により環状に結合した構造を有するホスト分子包接化合物)であり、通常α、β、γおよびδ型が知られている。本発明においては、α、β、γおよびδ型のシクロデキストリン、ならびにこれらの誘導体のいずれをも使用することができるが、好ましくはβ−またはγ−シクロデキストリンである。より好ましくはγ−シクロデキストリンである。

0017

本発明で用いられるコエンザイムQ10は、2,3−ジメトキシ−5−メチル−6−ポリプニル−1,4−ベンキノンの側鎖のイソプレノイド鎖(n)が10であるユビキノン類であり、別名、ユビデカレノン補酵素Q10、CoQ10、補酵素UQ10とも呼ばれる脂溶性成分である。本発明においてコエンザイムQ10は医薬品又は食品として服用又は食用可能なものであれば、その由来および製法は何ら限定されるものではない。例えば、コエンザイムQ10は、特開昭54−122795号公報または特開昭55−19006号公報に記載の方法により製造することができる。

0018

シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させる方法としては、公知の方法を挙げることができる。例えば、コエンザイムQ10とシクロデキストリンを水で混練する方法、混合粉砕する方法、凍結乾燥法飽和溶液法、および共沈法を挙げることができる(例えば、WO01/054730、およびJournal Acta Poloniae Pharmaceutica 52(5s) p379-386. 1995など参照のこと)。

0019

なお、コエンザイムQ10包接物の調製に際して、コエンザイムQ10に加えて、他の成分をシクロデキストリンに包接させることもできる。かかる成分としては、例えば、l−メントールdl−メントールまたはオレンジ精油などの香料ビタミンAビタミンD、ビタミンEまたはビタミンKなどのビタミンカルシウムカリウムまたはマグネシウムなどのミネラル酵母またはその抽出物ニンニク緑茶などの植物抽出物カロチノイド類、αリポ酸ステリンイソフラボンコラーゲンペプチドアミノ酸、L−カルニチンγ−アミノ酪酸タウリングルクロン酸塩、大豆イソフラボンレシチンヒアルロン酸コンドロイチン硫酸飽和若しくは不飽和脂肪酸またはそのエステル、または植物繊維などの機能性素材などを挙げることができる。

0020

斯くして調製されるコエンザイムQ10包接物は、コエンザイムQ10を多量に含有している必要はなく、比較的少量のコエンザイムQ10で有意に優れたコエンザイムQ10溶出性を発揮することができる。かかるコエンザイムQ10含有量として、好ましい上限は40重量%、より好ましくは20重量%または10重量%である。また好ましい下限は1重量%、より好ましくは2重量%または5重量%を挙げることができる。より具体的には、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜20重量%または2〜10重量%の範囲を例示することができる。

0021

なお、この限りにおいて、コエンザイムQ10包接物におけるコエンザイムQ10とシクロデキストリンとの配合割合は特に制限されないが、通常シクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合として1〜80重量部を挙げることができる。好ましくは2〜40重量部、より好ましくは5〜20重量部である。

0022

本発明の咀嚼組成物は、コエンザイムQ10を、上記のコエンザイムQ10包接物の形態で含んでいればよい。また本発明の咀嚼組成物は、咀嚼組成物の種類や形状に応じて従来公知の成分を含有することができ、また従来公知の製造方法に従って調製することができる。なお、本発明の咀嚼組成物に配合するコエンザイムQ10包接物の割合は、特に制限されないが、咀嚼組成物100重量%中、通常0.08〜25重量%の範囲から適宜選択することができる。好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%である。また、本発明の咀嚼組成物に配合するコエンザイムQ10包接物の割合をコエンザイムQ10の割合に換算した場合、咀嚼組成物100重量%中、好ましくは0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜4重量%、さらに好ましくは0.2〜2重量%を例示することができる。

0023

本発明の咀嚼組成物に配合するコエンザイムQ10包接物以外の成分としては、ガムベース、増粘剤光沢剤乳化剤香辛料抽出物、糖類、油脂、香料、甘味料酸味料着色料軟化剤酸化防止剤調味料、および強化剤などを挙げることができる。

0024

ここでガムベースとしては、通常チューインガムに配合される成分を用いることができる。具体的には、ウルシロウエステルガムエレミ樹脂オゾケライト、オボパナックス樹脂カルナウバロウカンデリラロウ、グアヤク樹脂、グアユーレ、グッタハンカン、グッタペルカグリセリン脂肪酸エステル、コパイパルサム、コーパル樹脂ゴムゴム分解物、コメユカロウ、酢酸ビニル樹脂サトウキビロウ、サンダラック樹脂、シェラックシェラックロウ、ジェルトンショ糖脂肪酸エステルソルバソルビタン脂肪酸エステル、ソルビンハ、タルク炭酸カルシウムダンマル樹脂チクル、チルテ、ツヌー、低分子ゴム、ニガーグッタ、ニュウコウパラフィンワックスプロピレングリコール脂肪酸エステル粉末パルプ粉末モミガラ、ベネズエラチクル、ベンゾインガムホホバロウ、ポリイソブチレンポリブテンマイクロクリスタリンワックスマスチックマッサランドバチコレート、マッサバランドパパラタ、ミツロウミルラモクロウ、モンタンロウ、ラノリンリン酸三カルシウムリン酸一水素カルシウム、レッチュデバカ、ロシディンハ、およびロシンなどの、食品添加物のガムベースとして認可された各種の成分、およびこれらの混合物を例示することができる。ガムベースを含む場合、本発明の咀嚼組成物に配合される当該ガムベースの割合としては、通常10〜35重量%、好ましくは20〜30重量%の割合を挙げることができる。

0025

甘味料としては、単糖類二糖類オリゴ糖類糖アルコール類高甘味度甘味料を挙げることができる。好ましくは、ショ糖果糖液糖、ブドウ糖、およびオリゴ糖等の糖類;アスパルテームスクラロースアセスルファムK、ソーマチンステビアアリテーム、ネオテームキシリトールサッカリン塩、およびグリチルリチン等の高甘度甘味料を挙げることができる。

0029

軟化剤としてはグリセリンソルビトール、およびプロピレングリコールを例示することができる。

0031

本発明の咀嚼組成物は、好ましくはチューインガム、特に糖衣ガムである。例えばチューインガムの調製は「ガム・ベースアンド・ガム・プロダクツテクノロジー(Gum Base and Gum Products Technology)」及び「ザ・グレート・アメリカン・チューインガム・ブック(The Great American Chewing Gum Book)」(ロバート・ヘンドリックソン著、カフォサ・ガムS/A社発行(1974年)に記載される方法及び操作に従って行うことができる。この際、コエンザイムQ10包接物は、任意の工程で配合することができるが、加熱によるコエンザイムQ10の変質劣化を防止するために、製造工程の終わり近くに配合することが好ましい。

0032

また本発明の好適な咀嚼組成物は、例えば表面が糖衣で被覆されてなるものであって、当該糖衣の中に上記のコエンザイムQ10包接物を含有するものである。かかるものとして具体的には、ガム、グミおよびヌガーなどの核成分が糖衣で被覆されてなる糖衣ガム、糖衣グミおよび糖衣ヌガー等の食品;咀嚼剤、チュアブル錠、顆粒剤、トローチ錠およびバッカル錠などの核成分が糖衣で被覆されてなる糖衣咀嚼剤、糖衣チュアブル錠、糖衣顆粒剤、糖衣トローチ錠および糖衣バッカル錠などの医薬品や医薬部外品を挙げることができる。かかる糖衣物は、コエンザイムQ10包接物を含有する糖衣材料を用いて定法に従って被覆することによって調製することができる。なお、コエンザイムQ10包接物を含有する糖衣材料は制限されないが、例えば、精製白糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖麦芽糖またはトレハロースなどの糖類;エリスリトールマルチトールマンニトール、ソルビトールまたはキシリトールなどの糖アルコール;ならびにアラビアガム、プルランまたはヒドロキシプロピルセルロースなどの多糖類などを挙げることができる。これらの糖類を1種または混合して、水に加熱溶解して糖衣溶液を調製し、これをコーティングパンや自動糖衣機を用いて、各種の核成分に被覆し、また被覆と乾燥を繰り返すことによって、所望の糖衣物を調製することができる。

0033

なお、糖衣中に配合されるコエンザイムQ10包接物の割合は、最終の咀嚼組成物(糖衣咀嚼組成物)にコエンザイムQ10包接物が0.01〜25重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%の割合で含まれるような割合であればよく、糖衣咀嚼組成物を構成する核成分と糖衣の重量比に応じて適宜設定することができる。例えば、核成分100重量部に対して50重量部の割合で糖衣を有する糖衣咀嚼組成物の場合、糖衣100重量%中に配合されるコエンザイムQ10包接物の割合として、1.5〜75重量%、好ましくは3〜30重量%、より好ましくは6〜15重量%の割合を挙げることができる。

0034

コエンザイムQ10をコエンザイムQ10包接物の形態で含有する本発明の咀嚼組成物は、後述する試験例に示すように、コエンザイムQ10含有量が40重量%以下、好ましくは20重量%または10重量%以下の、いわゆるコエンザイムQ10低含有量のコエンザイムQ10包接物を用いることによって、有意に高く効率的に口腔内にコエンザイムQ10を溶出することができる。すなわち、コエンザイムQ10含有量が40重量%よりも多い、いわゆるコエンザイムQ10高含有量のコエンザイムQ10包接物を少量用いるよりも、上記のコエンザイムQ10低含有量のコエンザイムQ10包接物を多量用いることによって、最終咀嚼組成物中のコエンザイムQ10含有量は同一であっても、より多くのコエンザイムQ10を摂取することが可能となる。

0035

このため、本発明の咀嚼組成物は、咀嚼により効率よくコエンザイムQ10を摂取することができるコエンザイムQ10含有食品(例えば、糖衣されていてもよい、チューインガム、グミゼリー、またはヌガーなど)、またはコエンザイムQ10含有医薬品や医薬部外品(例えば、糖衣されていてもよい、咀嚼剤、チュアブル錠、顆粒剤、トローチ錠、バッカル錠、または歯磨き剤など)として有用である。

0036

(2)コエンザイムQ10の溶出性向上方法
本発明は、またコエンザイムQ10の溶出性向上方法に関する。

0037

当該方法は、シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接することによって実施することができる。シクロデキストリンに包接させるコエンザイムQ10の量は、通常1〜80重量%の範囲から選択することができるが、好ましい上限として40重量%、より好ましくは20重量%または10重量%を挙げることができる。また好ましい下限として1重量%、より好ましくは2重量%または5重量%を挙げることができる。より具体的には1〜40重量%、好ましくは2〜20重量%または2〜10重量%の範囲を例示することができる。40重量%よりも30重量%、30重量%よりも20重量%、20重量%よりも10重量%と、より少量のコエンザイムQ10をシクロデキストリンに包接することにより、有意にコエンザイムQ10の溶出性を向上させることができる。本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。

0038

ここでシクロデキストリンは、α、β、γおよびδ型のいずれをも使用することができるが、好ましくはβ−またはγ−シクロデキストリンである。より好ましくはγ−シクロデキストリンである。

0039

なお、上記の限り特に制限されないが、コエンザイムQ10包接物におけるシクロデキストリン100重量部に対するコエンザイムQ10の割合としては1〜80重量部を挙げることができる。好ましくは2〜40重量部、より好ましくは5〜20重量部である。

0040

本発明の方法によれば、口腔内でのコエンザイムQ10の溶出性を向上させることができる。このため、本発明の方法は、例えばチューインガム、グミゼリー若しくはヌガーなどの食品、または咀嚼剤、チュアブル錠、顆粒剤、トローチ錠、バッカル錠、及び歯磨き剤などの医薬品または医薬部外品などのように、特に口腔内で咀嚼されるもの、または咀嚼して摂取される組成物(咀嚼組成物)に好適に用いることができる。従って、本発明は、コエンザイムQ10を含有する咀嚼組成物について、コエンザイムQ10の口腔内での溶出性を向上させる方法を提供するものでもある。

0041

当該方法は、咀嚼組成物に配合するコエンザイムQ10成分として、シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させた組成物(コエンザイムQ10包接物)を用いることによって実施することができる。シクロデキストリンに包接させるコエンザイムQ10の量は、前述の通り、通常1〜80重量%の範囲から選択することができるが、好ましい上限としては40重量%、より好ましくは20重量%または10重量%を挙げることができる。また好ましい下限としては1重量%、より好ましくは2重量%または5重量%を挙げることができる。より具体的には、好ましくは1〜40重量%、より好ましくは2〜20重量%または2〜10重量%の範囲を例示することができる。

0042

また、コエンザイムQ10包接物におけるシクロデキストリンとコエンザイムQ10との配合割合も前述する通り、シクロデキストリン100重量部に対してコエンザイムQ101〜80重量部、好ましくは2〜40重量部、より好ましくは5〜20重量部を挙げることができる。

0043

本発明の方法は、咀嚼組成物に配合するコエンザイムQ10成分として、上記のコエンザイムQ10包接物を用いればよく、その限りにおいて、咀嚼組成物には、それ以外の成分として、咀嚼組成物の種類やその形状に適応する従来公知の成分を含有することができる。なお、咀嚼組成物に配合するコエンザイムQ10包接物の割合は、特に制限されないが、咀嚼組成物100重量%中、通常0.08〜25重量%の範囲から適宜選択することができる。好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%である。また、これらの割合は、咀嚼組成物100重量%中に、コエンザイムQ10が、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜4重量%、より好ましくは0.2〜2重量%の割合で含まれるように調整することが好ましい。

0044

また本発明の方法は、上記の咀嚼組成物として、コエンザイムQ10包接物を含有する糖衣で表面が被覆されてなる糖衣咀嚼組成物を用いることもできる。かかる糖衣および糖衣咀嚼組成物の調製方法、ならびに糖衣中のコエンザイムQ10包接物の含有量は、上記(1)で説明した通りであり、その記載を援用することができる。

0045

以下、本発明の内容を以下の試験例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記に記載する処方の単位は特に言及しない限り、「部」は「重量部」を、また「%」は「重量%」を意味するものとする。また、文中の「*」印は、三栄源エフエフアイ株式会社製であることを意味する。文中の「※」印は、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標であることを意味する。

0046

試験例
(1)コエンザイムQ10含有試料の調製
下記表1に記載の処方に従って、コエンザイムQ10含有試料(試料1、2、3、4)を調製した。また比較のため、試料5としてコエンザイムQ10そのものを使用した。

0047

0048

(1-1)試料1の調製
γ−シクロデキストリンの270部を水3000部に加熱溶解し、70℃で保持した。コエンザイムQ1030部を加熱溶融後、上記溶解液3270部に添加し、70℃で24時間攪拌した。この溶液を噴霧乾燥し、粉末290部を得た(試料1、コエンザイムQ10:γ−シクロデキストリン=10:90[重量比])。

0049

(1-2)試料2の調製
γ−シクロデキストリンを240部、水を3000部、コエンザイムQ10を60部に変更した以外は、上記(1-1)と同様の方法で、粉末290部を得た(試料2、コエンザイムQ10:γ−シクロデキストリン=20:80[重量比])。

0050

(1-3)試料3の調製
γ−シクロデキストリンを180部、水を3000部、コエンザイムQ10を40部に変更した以外は、上記(1-1)と同様の方法で、粉末290部を得た(試料3、コエンザイムQ10:γ−シクロデキストリン=40:60[重量比])。

0051

(1-4)試料4の調製
アラビアガム90部およびデキストリン90部を水700部に入れて加熱溶解し、70℃で保持した。この溶液880部に、コエンザイムQ10120部を加熱溶融したものを添加し、70℃で1時間攪拌した。これをホモジナイザーにて400kg/cm2で乳化した後、噴霧乾燥し、粉末290部を得た(試料4、コエンザイムQ10:アラビアガム:デキストリン=40:30:30[重量比])。

0052

(1-5)試料5の調製
試料5は、コエンザイムQ10としてコエンザイムQ10結晶粉末(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社)を用いた。

0053

(2)板ガムの調製
上記の各試料1〜5を用いて、板ガム100g中にコエンザイムQ10が48mgの割合で含まれるように下記の処方に従って各原料を混合し、成型して板ガムを調製した。具体的には、まず、70℃でガムベースに砂糖コーンシロップおよびグリセリンを混練し、これにレモンオイルNO.2451*(香料)とサンエロー※NO.3*(着色料)を混合した。次いで試料1〜5を各々混合して、室温まで冷却し、展延した後成形してチューインガム(板ガム)を作成した。なお、下記の処方中、ガムベースは、株式会社ロッテから購入した(ガムベースLT1)。

0054

<ガム処方>
試料1〜5 表2参照 (重量%)
レモンオイルNO.2451* 1.0
サンエロー※NO.3* 0.1
砂糖62.0
コーンシロップ10.0
グリセリン1.0
ガムベース残 部
合 計 100.0 重量%。

0055

表2に各試料1〜5に含まれるコエンザイムQ10の量(CoQ10含量)、その板ガムへの配合量(試料添加量)、および板ガム中のCoQ10含量を示す(いずれも重量%)。

0056

0057

(3)コエンザイム含量の分析
(3-1)ガム中のコエンザイムQ10含量の分析
上記で調製した各種の板ガム4gを精し、共栓遠沈管に入れた。これに20%(v/v)テトラヒドロフラン水溶液を10mL加え、ジムロート冷却管を付け、82℃の湯浴中で時々揺らして混合しながら30分間還流した。次いでこれを室温まで冷却した後、ジエチルエーテル15mLを加え、10分間振とう抽出を行った。4000rpmで3分間遠心分離した後、上層ジエチルエーテル層)を50mLメスフラスコに入れ、一方の下層にジエチルエーテルを10mL加え、10分間振とうした後、遠心した(抽出操作)。この抽出操作を計3回行い、最後に、ジエチルエーテルで50mLにメスアップした。これを3mLとって無水エタノールで50mLにメスアップした後、0.45μmのPTFフィルター濾過し、回収した濾液分析用試液とした。これを後述する条件のHPLCにかけてガム中のコエンザイムQ10含量(ガム中のCoQ10含量)を求めた。その結果、表2に示すように、各板ガム中に0.048重量%の割合でコエンザイムQ10が配合されていることが確認された。

0058

(3-2)唾液へのコエンザイムQ10溶出率の分析
上記で調製したガム1g(4人分で計4g)を精秤後、4名の被験者に1gずつ下記の条件で咀嚼してもらい、4人分の咀嚼後のガムを共栓付遠沈管に入れた。その後は、咀嚼前と同様の方法((3-1)参照)で抽出を行い、回収した濾液を、咀嚼後のガム中のコエンザイムQ10含量(咀嚼後ガム中のCoQ10含量)を測定するためのHPLC分析用試液とした。

0059

<咀嚼条件>
咀嚼者: 4名
咀嚼時間: 5分
咀嚼頻度: 60回/分(毎秒1回)
咀嚼量 : 1g。

0060

また、唾液へのコエンザイムQ10溶出率を、下式により求めた:

0061

0062

(3-3)HPLC分析
上記HPLC分析は、下記の条件で行った。
カラム:Wakosil-II 5C18HG (和光純薬) 4.6×250 mm
カラム温度:35 ℃
移動相メタノールエタノール=12/8
流速:2.0 ml/min
検出波長:UV 275 nm(コエンザイムQ10の極大波長
注入量 :60μl。

0063

なお、HPLC用のコエンザイムQ10標準溶液標準液)は下記のように調製した。
<コエンザイムQ10標準溶液>
コエンザイムQ10(和光純薬)を0.05 g精秤し、無水エタノールを少量加えて溶かし、50℃まで加温して完全に溶解した。室温まで冷却した後、無水エタノールを加えて50 mlとし、これを所定の濃度となるように無水エタノールで希釈して、HPLC用のコエンザイムQ10標準溶液とした。

0064

(4)結果
試料1〜5を用いて調製したガムについて、上記の方法に従って唾液へのコエンザイムQ10の溶出率を調べた結果を表3に示す。

0065

0066

この結果からわかるように、試料5(CoQ10そのもの)を用いて調製したガムの唾液へのコエンザイムQ10溶出率は0%であったのに対して、コエンザイムQ10を包接させた試料1〜4を用いることによって唾液へのコエンザイムQ10溶出率は向上した。しかし、試料1〜4の結果から、シクロデキストリンにコエンザイムQ10を包接させることによって、唾液へのコエンザイムQ10溶出率が向上すること(試料1〜3)、さらに試料1〜3間の対比から、コエンザイムQ10の包接量が少ないほうが、唾液へのコエンザイムQ10溶出率は高くなることがわかった。このことから、ガムからコエンザイムQ10を効率よく多量に溶出させるためには、コエンザイムQ10を多量含むコエンザイムQ10包接物よりも、コエンザイムQ10を少量含むコエンザイムQ10包接物を多量に使用することが好ましいことがわかる。

0067

試験例2糖衣ガムの調製
コエンザイムQ10含有試料を糖衣部に含む糖衣ガムを調製し、唾液へのコエンザイムQ10の溶出率を評価した。糖衣ガムは、具体的には、コエンザイムQ10含有試料として、上記試験例1に記載する試料1〜2および4〜5、または表4に示す組成からなる試料6を用いて、糖衣材料を調製し、これを用いて粒ガムをコーティングして調製した。

0068

(1)コエンザイムQ10含有試料(試料6)の調製
表4に記載の処方に従って、コエンザイムQ10含有試料(試料6)を調製した。具体的には、アラビアガム90部およびデキストリン150部を水700部に加熱溶解し、70℃で保持した。当該溶解液880部に、コエンザイムQ10の加熱溶融物60部を添加し、70℃で1時間攪拌した。これをホモジナイザーにて400kg/cm2で乳化した後、噴霧乾燥して粉末290部を得た(試料6、コエンザイムQ10:アラビアガム:デキストリン=20:30:50(重量部))。

0069

0070

(2)糖衣ガムの調製
糖衣ガム100g中にコエンザイムQ10が20mgの割合で含まれるように、下記の方法に従って糖衣中にコエンザイムQ10を含む糖衣ガム(1.5g/粒)を調製した。

0071

(2-1)センターガムの調製
70℃でガムベース(商品名:ガムベースLT2、株式会社ロッテ製)に、キシリトール、コーンシロップ、およびグリセリンを配合して混練し、レモンオイルNO.2451*(香料)を混合後、室温まで冷却して粒状に成形した。

0072

<センターガムの処方> (重量%)
キシリトール30
コーンシロップ5
グリセリン1
レモンオイルNO.2451 * 1
ガムベース残 部
合 計 100.0 重量%。

0073

(2-2)糖衣の調製
マルチトールおよびアラビアガムを水に添加し、加熱溶解した後、室温まで冷却し、これに試料1〜2および4〜6を添加して、均一になるように混合した。

0074

<糖衣の処方>
試料1〜2および4〜6 表5参照(重量%)
マルチトール70.0
アラビアガム3.0
水 残 部
合 計 100.0 重量%。

0075

コーティングパンを用いて上記糖液をセンターガムに噴霧し乾燥して糖衣をコーティングした。なお、糖衣層比率はセンターガム100重量部に対して50重量部とした。

0076

表5に各試料1〜2および4〜6に含まれるCoQ10の量(CoQ10含量)、糖衣中の試料配合量、糖衣ガム中の試料配合量、および糖衣ガム中のCoQ10含量を示す(いずれも重量%)。

0077

0078

(3)コエンザイム含量の分析
(3-1)ガム中のコエンザイムQ10含量の分析
上記で調製した糖衣ガム6g(4粒の合計)を精秤し、共栓付遠沈管に入れ、試験例1と同様に処理してHPLC分析用試液を調製した。これを試験例1と同条件のHPLCにかけて糖衣ガム中のコエンザイムQ10含量(ガム中のCoQ10含量)を求めた。その結果、表5に示すように、各糖衣ガム中に0.02重量%の割合でコエンザイムQ10が配合されていることが確認された。

0079

(3-2)唾液への溶出率の分析
上記で調製した糖衣ガム6g(4粒の合計)を精秤後、4名の被験者に1粒ずつ試験例1と同一条件で咀嚼してもらい、4人分の咀嚼後のガムを共栓付遠沈管に入れた。その後、試験例1と同様に処理して、咀嚼後のガム中のコエンザイムQ10含量(咀嚼後ガム中のCoQ10含量)を測定するためのHPLC分析用試液とした。これを試験例1と同条件のHPLCにかけて咀嚼後のガム中のコエンザイムQ10含量を求め、試験例1と同様にして唾液へのコエンザイムQ10溶出率を求めた。

0080

(4)結果
試料1〜2または4〜6を用いて調製した糖衣ガムについて、コエンザイムQ10の溶出率を調べた結果を表6に示す。

0081

0082

この結果からわかるように、試料4、5および6を用いて調製したガムの唾液への溶出率はそれぞれ約50%、約30%および約50%であったのに対して、試料1および試料2を用いて調製したガムの唾液への溶出率は、100%および約95%と顕著に高かった。このことから、コエンザイムQ10の溶出性は、シクロデキストリンに包接することによって向上すること、特に、より少ない量のコエンザイムQ10をシクロデキストリンに包接することによって向上することがわかる。

0083

実施例1〜3
試験例で調製したコエンザイムQ10含有試料1〜5を使用して、以下の方法により糖衣ガムを調製した。

0084

(1)糖衣ガムの調製
糖衣ガム100g中にコエンザイムQ10が20mgの割合で含まれるように、コエンザイムQ10含有試料1を使用し、下記の方法に従って糖衣中にコエンザイムQ10を含む糖衣ガム(1.5g/粒)を調製した。

0085

(1-1)センターガムの調製
70℃でガムベース(商品名:ガムベースLT2、株式会社ロッテ製)に、コーンシロップ、およびグリセリンを配合して混練し、レモンオイルNO.2451*(香料)を混合後、室温まで冷却して粒状に成形した。

0086

<センターガムの処方> (重量%)
コーンシロップ5
グリセリン1
レモンオイルNO.2451 * 1
ガムベース残 部
合 計 100.0。

0087

(1-2)糖衣の調製
マルチトールおよびアラビアガムを水に添加し、加熱溶解した後、室温まで冷却し、これに試料1、4又は5を添加して、均一になるように混合した。

0088

<糖衣の処方> (重量%)
試料1、4または5 表7参照
マルチトール70.0
アラビアガム3.0
水 残 部
合 計 100.0。

0089

コーティングパンを用いて上記糖衣水溶液をセンターガムに噴霧し乾燥して糖衣をコーティングした。なお、糖衣層比率はセンターガム100重量部に対して50重量部とした。

0090

0091

表7に示すように、コエンザイムQ10含有量が最も低い試料1を使用した糖衣ガムが、一番コエンザイムQ10の溶出性が高かった。また、実施例1〜3において、それぞれガムベースとして、ガムベースLT2((株)ロッテ製)に砂糖または糖アルコールを添加したものを使用して同様にして糖衣ガムを調製したものについて、同様にコエンザイムQ10の溶出性を測定した。その結果、砂糖または糖アルコールの使用に関わらず、上記と同様に、コエンザイムQ10含有量が最も低い試料1を使用した糖衣ガムが、一番コエンザイムQ10の溶出性が高かった。

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