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技術 バチルス綱に属する細菌における、DNAの増殖関与性の評価方法、DNAの増殖関与領域の同定方法、プラスミド、及びキット

出願人 株式会社ゲノム創薬研究所
発明者 黒川健児関水和久松尾美記
出願日 2006年5月2日 (14年7ヶ月経過) 出願番号 2006-128328
公開日 2007年11月15日 (13年1ヶ月経過) 公開番号 2007-295883
状態 未査定
技術分野 突然変異または遺伝子工学 酵素、微生物を含む測定、試験
主要キーワード 添加液体 開始起点 学術研究 高温感受性 挿入効率 挿入頻度 温度依存的 富栄養
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

課題

バチルス綱に属する細菌における、DNAの増殖関与性の評価方法、増殖関与領域の同定方法を提供する。

解決手段

黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌中で安定に存在するプラスミド構築するために、プラスミドの安定保持に関与する遺伝子であるpar遺伝子複製開始点、及びrep遺伝子を有する低コピープラスミドを構築することからなり、構築したプラスミドを用いたプラスミドシャッフリングを利用することにより、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌における被検DNAの増殖関与性を効率的に検証することからなる。

概要

背景

従来から、細菌の遺伝子の増殖必須性を検証する方法としては、様々な方法が知られている。しかし、これらの従来の技術には、同時にまた、それぞれ問題点もあるのが現状である。
例えば、本発明者らは、黄色ブドウ球菌温度感受性変異株を分離し、相補遺伝子を同定することにより、黄色ブドウ球菌の増殖必須遺伝子の同定を行ってきた(例えば、非特許文献1〜5参照)。しかし、この方法で遺伝子の増殖必須性を検証する場合、遺伝子が高温(例えば、43℃)での増殖に必須であるか否かは検証することができるが、低温(例えば、30℃)での増殖に必須であるか否かは分からない。
また、例えば、アンチセンス法、又は、RNAiの場合(例えば、非特許文献6〜7参照)には、遺伝子発現の抑制が充分でないために、該遺伝子は増殖に不要であると判断される可能性がある。トランスポゾン挿入法の場合(例えば、非特許文献8参照)には、欠失株が得られないのは単に挿入頻度の問題であったり、挿入効率の悪い染色体高次構造をとる部分であるためであったり、近傍の遺伝子への作用のためであるかもしれない。IPTGによる発現抑制を利用した増殖必須性の検証の場合(例えば、非特許文献9参照)には、発現を抑えたときに、抑制が充分にきかないために増殖に不要と判断される可能性がある。

また、大腸菌においては、プラスミド不和合性を利用したプラスミドシャッフリングを用いて、遺伝子の増殖必須性を検証する方法が知られている(例えば、非特許文献10参照)。しかし、このプラスミドシャッフリングを用いた遺伝子の増殖必須性の検証方法は、大腸菌においては既に確立されたシステムであるが、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌については開発が全くなされていなかった。

したがって、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌において、効率的に遺伝子の増殖関与性を評価することのできる優れた方法は、未だ提供されていないのが現状である。

J Biol Chem.2006 Jan 20;281(3):1714−24.
Mol Genet Genomics.2004 May;271(4):447−57.
EMS Microbiol Lett.2003 May 16;222(1):107−13.
FEMS Microbiol Lett. 2002 Apr 23;210(1):157−64.
Mol Genet Genomics.2001 Dec;266(4):564−71.
Science.2001 Sep 21;293(5538):2266−9.
Mol Microbiol.2002 Mar;43(6):1387−400.
Proc Natl Acad Sci U S A.2002 Jan 22;99(2):966−71.
Proc Natl Acad Sci U S A.2003 Apr 15;100(8):4678−83.
FEMS Microbiol Lett.1999 Jul 15;176(2):357−66.

概要

バチルス綱に属する細菌における、DNAの増殖関与性の評価方法、増殖関与領域の同定方法を提供する。黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌中で安定に存在するプラスミドを構築するために、プラスミドの安定保持に関与する遺伝子であるpar遺伝子複製開始点、及びrep遺伝子を有する低コピープラスミドを構築することからなり、構築したプラスミドを用いたプラスミドシャッフリングを利用することにより、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌における被検DNAの増殖関与性を効率的に検証することからなる。なし

目的

本発明は、前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌において、被検DNAが前記細菌の増殖に関与するか否かを効率的に評価することのできる方法、前記細菌の増殖に関与するDNAの増殖関与領域を効率的に同定することのできる方法、並びに、前記方法に使用可能な、利用性に優れたプラスミド、及びキットを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

被検DNAがバチルス綱に属する細菌の増殖に関与するか否かを評価する方法であって、(a)被検DNAと第一の選択マーカー遺伝子発現する第一のプラスミドを前記細菌に導入し、第一の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、(b)工程(a)で選別された前記細菌において、被検DNAに対応する染色体上のDNAを第二の選択マーカー遺伝子と置換し、第二の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、及び、(c)前記細菌において第一のプラスミドと不和合性を示し、かつ第三の選択マーカー遺伝子を発現する第二のプラスミドを、工程(b)で選別された前記細菌に導入し、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を検出する工程、を含むことを特徴とする方法。

請求項2

バチルス綱に属する細菌の増殖に関与するDNAにおいて、増殖に関与する領域を同定する方法であって、(a)前記DNAと第一の選択マーカー遺伝子を発現する第一のプラスミドを前記細菌に導入し、第一の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、(b)工程(a)で選別された前記細菌において、前記DNAに対応する染色体上の遺伝子を第二の選択マーカー遺伝子と置換し、第二の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、及び、(c)前記細菌において第一のプラスミドと不和合性を示し、第三の選択マーカー遺伝子を発現し、かつ、前記DNAの一部に変異を有した変異DNAを発現する第二のプラスミドを、工程(b)で選別された前記細菌に導入し、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を検出する工程、を含むことを特徴とする方法。

請求項3

第一のプラスミド及び第二のプラスミドが、par遺伝子、複製開始起点、及び、rep遺伝子を有する請求項1から2のいずれかに記載の方法。

請求項4

第一のプラスミド及び第二のプラスミドが、低コピー数で、かつバチルス綱に属する細菌内で安定に保持されるプラスミドである請求項1から3のいずれかに記載の方法。

請求項5

par遺伝子、複製開始起点、rep遺伝子、及び、バチルス綱に属する細菌において増殖に関与するか否かを評価したい任意のDNAのクローニング部位を有することを特徴とするプラスミド。

請求項6

プラスミドが、低コピー数で、かつバチルス綱に属する細菌内で安定に保持されるプラスミドである請求項5に記載のプラスミド。

請求項7

請求項1から4のいずれかに記載の方法に用いるためのキットであって、(a)請求項5から6のいずれかに記載のプラスミド、及び(b)使用説明書、を含むことを特徴とするキット。

技術分野

0001

本発明は、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌において、被検DNAが前記細菌の増殖に関与するか否かを評価する方法、前記細菌の増殖に関与するDNAの増殖関与領域を同定する方法、並びに、前記方法に用いられるプラスミド、及びキットに関する。

背景技術

0002

従来から、細菌の遺伝子の増殖必須性を検証する方法としては、様々な方法が知られている。しかし、これらの従来の技術には、同時にまた、それぞれ問題点もあるのが現状である。
例えば、本発明者らは、黄色ブドウ球菌の温度感受性変異株を分離し、相補遺伝子を同定することにより、黄色ブドウ球菌の増殖必須遺伝子の同定を行ってきた(例えば、非特許文献1〜5参照)。しかし、この方法で遺伝子の増殖必須性を検証する場合、遺伝子が高温(例えば、43℃)での増殖に必須であるか否かは検証することができるが、低温(例えば、30℃)での増殖に必須であるか否かは分からない。
また、例えば、アンチセンス法、又は、RNAiの場合(例えば、非特許文献6〜7参照)には、遺伝子発現の抑制が充分でないために、該遺伝子は増殖に不要であると判断される可能性がある。トランスポゾン挿入法の場合(例えば、非特許文献8参照)には、欠失株が得られないのは単に挿入頻度の問題であったり、挿入効率の悪い染色体高次構造をとる部分であるためであったり、近傍の遺伝子への作用のためであるかもしれない。IPTGによる発現抑制を利用した増殖必須性の検証の場合(例えば、非特許文献9参照)には、発現を抑えたときに、抑制が充分にきかないために増殖に不要と判断される可能性がある。

0003

また、大腸菌においては、プラスミドの不和合性を利用したプラスミドシャッフリングを用いて、遺伝子の増殖必須性を検証する方法が知られている(例えば、非特許文献10参照)。しかし、このプラスミドシャッフリングを用いた遺伝子の増殖必須性の検証方法は、大腸菌においては既に確立されたシステムであるが、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌については開発が全くなされていなかった。

0004

したがって、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌において、効率的に遺伝子の増殖関与性を評価することのできる優れた方法は、未だ提供されていないのが現状である。

0005

J Biol Chem.2006 Jan 20;281(3):1714−24.
Mol Genet Genomics.2004 May;271(4):447−57.
EMS Microbiol Lett.2003 May 16;222(1):107−13.
FEMS Microbiol Lett. 2002 Apr 23;210(1):157−64.
Mol Genet Genomics.2001 Dec;266(4):564−71.
Science.2001 Sep 21;293(5538):2266−9.
Mol Microbiol.2002 Mar;43(6):1387−400.
Proc Natl Acad Sci U S A.2002 Jan 22;99(2):966−71.
Proc Natl Acad Sci U S A.2003 Apr 15;100(8):4678−83.
FEMS Microbiol Lett.1999 Jul 15;176(2):357−66.

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌において、被検DNAが前記細菌の増殖に関与するか否かを効率的に評価することのできる方法、前記細菌の増殖に関与するDNAの増殖関与領域を効率的に同定することのできる方法、並びに、前記方法に使用可能な、利用性に優れたプラスミド、及びキットを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

前記課題を解決するため、本発明者らは、大腸菌においては既に確立されたシステムであるプラスミドシャッフリングを利用した遺伝子の増殖必須性の検証方法を、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌にも適用することに着目した。

0008

しかし、後述する実施例1にも示すように、既存のプラスミドであるpKE515やpSEQ243等を使用して黄色ブドウ球菌におけるプラスミドシャッフリングを行ったところ、プラスミドの交換に非常に時間がかかる、プラスミドの脱落比率が非常に高い、等の問題があり、これらのプラスミドは前記目的には不適当であった。

0009

そこで、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、臨床分離MRSA株N315に存在するプラスミドpN315Bを用いて、安定保持に関与する遺伝子であるpar遺伝子を同定し、par遺伝子、複製開始起点、及びrep(複製開始タンパク質)遺伝子を有する低コピープラスミドを、新たに構築した。更に、構築したプラスミドが、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌中で安定に保持されること、かつ、一晩程度の短期間でのプラスミドシャッフリングが可能であることを見出した(後述、実施例1参照)。即ち本発明者らは、構築したプラスミドを用いたプラスミドシャッフリングを利用することにより、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌における被検DNAの増殖関与性を効率的に検証できることを見出し、本発明の完成に至った。

0010

本発明は、本発明者らの前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 被検DNAがバチルス綱に属する細菌の増殖に関与するか否かを評価する方法であって、
(a)被検DNAと第一の選択マーカー遺伝子を発現する第一のプラスミドを前記細菌に導入し、第一の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、
(b)工程(a)で選別された前記細菌において、被検DNAに対応する染色体上のDNAを第二の選択マーカー遺伝子と置換し、第二の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、及び、
(c)前記細菌において第一のプラスミドと不和合性を示し、かつ第三の選択マーカー遺伝子を発現する第二のプラスミドを、工程(b)で選別された前記細菌に導入し、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を検出する工程、を含むことを特徴とする方法である。
<2> バチルス綱に属する細菌の増殖に関与するDNAにおいて、増殖に関与する領域を同定する方法であって、
(a)前記DNAと第一の選択マーカー遺伝子を発現する第一のプラスミドを前記細菌に導入し、第一の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、
(b)工程(a)で選別された前記細菌において、前記DNAに対応する染色体上の遺伝子を第二の選択マーカー遺伝子と置換し、第二の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程、及び、
(c)前記細菌において第一のプラスミドと不和合性を示し、第三の選択マーカー遺伝子を発現し、かつ、前記DNAの一部に変異を有した変異DNAを発現する第二のプラスミドを、工程(b)で選別された前記細菌に導入し、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を検出する工程、を含むことを特徴とする方法である。
<3> 第一のプラスミド及び第二のプラスミドが、par遺伝子、複製開始起点、及び、rep遺伝子を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の方法である。
<4> 第一のプラスミド及び第二のプラスミドが、低コピー数で、かつバチルス綱に属する細菌内で安定に保持されるプラスミドである前記<1>から<3>のいずれかに記載の方法である。
<5> par遺伝子、複製開始起点、rep遺伝子、及び、バチルス綱に属する細菌において増殖に関与するか否かを評価したい任意のDNAのクローニング部位を有することを特徴とするプラスミドである。
<6> プラスミドが、低コピー数で、かつバチルス綱に属する細菌内で安定に保持されるプラスミドである前記<5>に記載のプラスミドである。
<7> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の方法に用いるためのキットであって、
(a)前記<5>から<6>のいずれかに記載のプラスミド、及び
(b)使用説明書、を含むことを特徴とするキットである。

発明の効果

0011

本発明によれば、前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌において、被検DNAが前記細菌の増殖に関与するか否かを効率的に評価することのできる方法、前記細菌の増殖に関与するDNAの増殖関与領域を効率的に同定することのできる方法、並びに、前記方法に使用可能な、利用性に優れたプラスミド、及びキットを提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

(被検DNAの増殖関与性の評価方法
本発明の、被検DNAがバチルス綱に属する細菌の増殖に関与するか否かを評価する方法(以下、単に「評価方法」と称することがある)は、(a)第一のプラスミド導入工程、(b)染色体DNAの置換工程、及び(c)第二のプラスミド導入(プラスミドシャッフリング)と増殖の検出工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。

0013

<バチルス綱に属する細菌>
前記バチルス綱(Class Bacilli)に属する細菌としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バチルス属(Genus Bacillus)に属する細菌、スタフィロコックス属(Genus Staphylococcus)に属する細菌、乳酸菌(Lactobacillus)、などが挙げられる。
前記バチルス属に属する細菌としては、枯草菌(Bacillus subtilis)、炭疽菌(Bacillus anthracis)などが挙げられ、前記スタフィロコックス属に属する細菌としては、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、腐生ブドウ球菌(Staphylococcus saprophyticus)などが挙げられる。
これらの中でも、前記評価方法は、前記黄色ブドウ球菌に特に好適である。

0014

<被検DNA>
前記被検DNAとしては、前記バチルス綱に属する細菌における増殖関与性を評価したいDNA領域であり、かつ、前記細菌の染色体外プラスミドにクローニングしてもその機能を発現できるようなDNA領域であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、タンパク質やRNAをコードするDNA領域(遺伝子)であってもよいし、タンパク質やRNAをコードしないDNA領域(非コード領域)であってもよい。具体的には、例えば、タンパク質をコードするDNA領域;rRNAtRNA、tmRNA等の機能性RNAをコードするDNA領域;タンパク質やRNAはコードしないが、不必要な複製開始の抑制を通じて増殖に関与しているdat領域のようなDNA領域、などが挙げられる。また、前記被検DNAとしては、前記したようなDNA領域の全体であってもよいし、一部であってもよい。

0015

<評価方法>
以下、前記評価方法の各工程について説明する。
—(a)第一のプラスミド導入工程—
工程(a)では、前記被検DNAと第一の選択マーカー遺伝子を発現する第一のプラスミドを前記バチルス綱に属する細菌に導入し、第一の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する。前記工程(a)により、前記被検DNAは、前記第一のプラスミド上と前記細菌が元来有する染色体上との双方に存在した状態となる。

0016

前記第一のプラスミドとしては、例えば、後述するような本発明のプラスミドであって、クローニング部位に前記被検DNAが導入されたプラスミドを使用することができる。前記プラスミドの詳細は、本発明のプラスミドの項目に後述する通りであり、par遺伝子、複製開始起点、及びrep遺伝子を有し、前記細菌内での自律複製が可能なプラスミドであることが好ましく、また、低コピー数であり、かつ前記細菌内で安定に保持されるプラスミドであることが好ましい。
また、前記第一の選択マーカー遺伝子としても、特に制限はなく、本発明のプラスミドの項目に後述するような選択マーカーを、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カナマイシン耐性遺伝子クロラムフェニコール耐性遺伝子フレオマイシン耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子などが挙げられる。

0017

前記第一のプラスミドを前記細菌に導入する方法としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、公知のプラスミド導入方法を使用することができる。
また、前記第一の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する方法としても、特に制限はなく、選んだ選択マーカー遺伝子の種類に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第一の選択マーカー遺伝子として薬剤耐性遺伝子を選んだ場合には、前記薬剤耐性遺伝子に対応した薬剤を含有する培養液中で前記細菌を培養し、増殖した前記細菌(前記薬剤に耐性である細菌)を選別する方法、などが挙げられる。
前記工程(a)で選別された前記細菌を、以下の工程(b)に供する。

0018

—(b)染色体DNAの置換工程—
工程(b)では、前記工程(a)で選別された前記細菌において、前記被検DNAに対応する染色体上のDNAを第二の選択マーカー遺伝子と置換し、第二の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する。前記工程(b)により、前記細菌が元来有する染色体上の被検DNAは欠失し、前記被検DNAが前記第一のプラスミド上のみに存在した状態となる。

0019

前記「被検DNAに対応する染色体上のDNA」とは、前記細菌が元来有する染色体上における、前記被検DNAと同一のDNA領域、又は、前記被検DNAを少なくとも含むDNA領域を指す。
前記第二の選択マーカー遺伝子としては、特に制限はなく、例えば、前記第一の選択マーカー遺伝子の場合と同様な薬剤耐性遺伝子などを使用することができるが、前記第二の選択マーカー遺伝子は、前記第一の選択マーカー遺伝子とは異なる種類である必要がある。

0020

前記被検DNAに対応する染色体上のDNAを前記第二の選択マーカー遺伝子と置換する方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Fabretら(Mol Microbiol.2002 Oct;46(1):25−36)の手法を参照して行うことができる。
また、前記第二の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する方法としても、特に制限はなく、例えば、前記工程(a)と同様にして行うことができる。
前記工程(b)で選別された前記細菌を、以下の工程(c)に供する。

0021

—(c)第二のプラスミド導入(プラスミドシャッフリング)と増殖の検出工程—
工程(c)では、前記細菌において第一のプラスミドと不和合性を示し、かつ第三の選択マーカー遺伝子を発現する第二のプラスミドを、前記工程(b)で選別された前記細菌に導入し、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を検出する。前記工程(c)における第二のプラスミド導入により、第一のプラスミドと第二のプラスミドとはプラスミドシャッフリングを起こし、前記被検DNAを有する第一のプラスミドは、空ベクターである第二のプラスミドに置き換わるため、前記細菌は前記被検DNAを全く有さない状態となる。

0022

前記第二のプラスミドとしては、前記第一のプラスミドと同様に、後述するような本発明のプラスミドを使用することができるが、ここで、前記第二のプラスミドとしては、クローニング部位に挿入DNAを有しない、空ベクタープラスミドを使用する。なお、前記プラスミドの詳細は、本発明のプラスミドの項目に後述する通りであり、par遺伝子、複製開始起点、及びrep遺伝子を有し、前記細菌内での自律複製が可能なプラスミドであることが好ましく、また、低コピー数であり、かつ前記細菌内で安定に保持されるプラスミドであることが好ましい。

0023

前記第三の選択マーカー遺伝子としては、特に制限はなく、例えば、前記第一の選択マーカー及び前記第二の選択マーカーの場合と同様な薬剤耐性遺伝子などを使用することができるが、前記第三の選択マーカー遺伝子としては、前記第一の選択マーカー及び第二の選択マーカー遺伝子とは異なる種類の選択マーカー遺伝子である必要がある。
また、前記第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する方法としても、特に制限はなく、例えば、前記工程(a)及び工程(b)と同様にして行うことができる。

0024

前記増殖の検出としては、特に制限はなく、例えば、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌のコロニー数を、公知の手法を用いてカウントすることにより行うことができる。
前記検出の結果、前記工程(c)で選別された前記細菌が全く増殖しなければ(前記第二のプラスミドで形質転換された形質転換体(以下、「形質転換体」と称することがある)が全く得られなければ)、前記被検DNAは、前記細菌において、増殖に必須であると判断することができる。また、前記工程(c)で選別された前記細菌が、ある程度は増殖するが、その速度が遅い場合(前記形質転換体は得られるが、その細菌を培養した際の倍加に必要な時間が、前記被検DNAを有する前記細菌を培養した際と比べて長い場合)には、前記被検DNAは、増殖の促進に関与すると判断することができる。

0025

また、前記工程(c)において形質転換体を選別する際の温度条件を変えることにより、前記被検DNAが、温度依存的に増殖に関与しているかどうかを評価することができる。例えば、前記工程(c)で形質転換体を選別する際に、高温(例えば、43℃)、及び、低温(例えば、30℃)の各条件下で培養を行い、前記増殖を検出することにより、前記被検DNAが、いずれの温度での増殖に関与しているかどうかを評価することができる。

0026

更に、前記高温、低温以外にも、所望に応じて、多様な条件下での前記被検DNAの増殖関与性を評価することができる。前記低温、高温以外の条件としては、例えば、熱、抗菌剤を含む各種の薬剤、バクテリオファージ、プラスミド、微生物や植物や動物由来二次代謝物有機物有機溶媒無機物消毒剤ガス放射線富栄養条件、貧栄養条件、飢餓ストレス過密高浸透圧低浸透圧酸化ストレス動物の免疫を含む生体防御システム、その構成要素などが挙げられる。これらの条件下での前記被検DNAの増殖関与性を評価するためには、前記工程(c)において形質転換体を選別する際に、所望の条件下で培養を行い、前記増殖を検出すればよい。

0027

(増殖必須DNAにおける増殖必須領域の同定方法
本発明の、バチルス綱に属する細菌の増殖に関与するDNA(以下、「増殖関与DNA」と称することがある)において、増殖に関与する領域(以下、「増殖関与領域」と称することがある)を同定する方法(以下、単に「同定方法」と称することがある)は、(a)第一のプラスミド導入工程、(b)染色体DNAの置換工程、及び(c)第二のプラスミド導入(プラスミドシャッフリング)と増殖の検出工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。

0028

<増殖関与DNA>
前記増殖関与DNAとしては、前記バチルス綱に属する細菌の増殖に関与するDNA領域であり、該DNA領域中の増殖に関与する領域を更に同定したいDNA領域であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、公知の増殖関与DNA領域であってもよいし、前記本発明の評価方法により増殖に関与すると評価されたDNA領域であってもよい。
また、前記増殖関与DNAは、前記評価方法における前記被検DNAと同様に、タンパク質やRNAをコードするDNA領域(遺伝子)であってもよいし、タンパク質やRNAをコードしないDNA領域(非コード領域)であってもよい。具体的には、例えば、タンパク質をコードするDNA領域;rRNA、tRNA、tmRNA等の機能性RNAをコードするDNA領域;タンパク質やRNAはコードしないが、不必要な複製開始の抑制を通じて増殖に関与しているdat領域のようなDNA領域、などが挙げられる。また、前記増殖関与DNAとしては、前記したようなDNA領域の全体であってもよいし、一部であってもよい。

0029

<増殖関与領域>
前記増殖関与領域とは、前記増殖関与DNAの中で、特にその機能(増殖関与)に携わっている領域を指し、該領域が変異などにより機能を失った場合には、前記増殖関与DNA全体としての増殖関与能力が失われる(又は低減する)領域を指す。

0030

<同定方法>
以下、前記同定方法の各工程について説明する。
工程(a)、及び工程(b)については、前記評価方法の工程(a)及び工程(b)における「被検DNA」を「増殖関与DNA」とする以外は、それぞれ前記評価方法と同様にして行うことができる。

0031

—(c)第二のプラスミド導入(プラスミドシャッフリング)と増殖の検出工程—
前記(c)工程では、前記細菌において第一のプラスミドと不和合性を示し、第三の選択マーカー遺伝子を発現し、かつ、前記増殖DNAの一部に変異を有した変異DNAを発現する第二のプラスミドを、前記工程(b)で選別された前記細菌に導入し、第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を検出する。

0032

前記第二のプラスミドとしては、前記評価方法と同様に、例えば、後述するような本発明のプラスミドを使用することができるが、ここで、前記第二のプラスミドとしては、前記プラスミドのクローニング部位に、前記増殖関与DNAの一部に変異を有した変異DNAが導入されたプラスミドを使用する。
前記「増殖関与DNAの一部に変異を有した変異DNA」とは、前記増殖関与領域であるかどうかを調べたい部位に変異を有し、該部位が本来の機能を果たさなくなったり、変化したりしたDNAを指す。前記変異としては、特に制限はなく、例えば、置換、挿入、欠失、などの態様が挙げられる。前記変異DNAを作出する方法としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記増殖関与DNAに、公知の手法により部位特異的変異を導入する方法、前記増殖関与DNAに、エラープローンPCR法を用いてランダムに変異を導入する方法などが挙げられる。
また、前記第三の選択マーカー遺伝子、前記第二のプラスミドを前記工程(b)で選別された前記細菌に導入する方法、前記第三の選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する方法としては、前記評価方法と同様である。

0033

前記第三の選択マーカー遺伝子依存に前記細菌が全く増殖しなければ(前記第二のプラスミドで形質転換された形質転換体(以下、「形質転換体」と称することがある)が全く得られなければ)、前記変異部位は、前記細菌において、増殖に必須な領域であるとして同定することができる。また、前記工程(c)で選別された前記細菌が、ある程度は増殖するが、その速度が遅い場合(前記形質転換体は得られるが、その細菌を培養した際の倍加に必要な時間が、変異を有さない正常な増殖関与DNAを有する前記細菌を培養した際と比べて長い場合)には、前記変異部位は、前記細菌において、増殖の促進に関与する領域であるとして同定することができる。

0034

また、前記工程(c)において形質転換体を選別する際の温度条件を変えることにより、温度依存的に増殖に関与する領域を同定することができる。例えば、前記工程(c)で形質転換体を選別する際に、高温(例えば、43℃)、及び、低温(例えば、30℃)の各条件下で培養を行い、前記増殖を検出することにより、所望の温度で増殖に関与する領域を同定することができる。

0035

更に、前記高温、低温以外にも、多様な条件下で増殖に関与する領域を同定することができる。なお、前記低温、高温以外の条件の例示としては、前記評価方法と同様である。

0036

(プラスミド)
本発明のプラスミドは、par遺伝子(安定保持に関与する遺伝子)、複製開始起点、及びrep(複製開始タンパク質)遺伝子を有し、かつ、バチルス綱に属する細菌において増殖に関与するか否かを検出したい任意のDNAのクローニング部位を有する。
前記プラスミドは、バチルス綱に属する細菌においてプラスミドシャッフリングが可能であり、そのため、前記評価方法及び前記同定方法に、特に好適である。

0037

<par遺伝子、複製開始起点、rep遺伝子>
前記par遺伝子は、前記バチルス綱に属する細菌中で前記プラスミドが安定に保持されるために必要な遺伝子であり、その由来に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、臨床分離MRSA株N315に存在するプラスミド、pN315Bのpar遺伝子(例えば、配列番号1)などが挙げられる。
また、前記複製開始起点(ori)は、前記バチルス綱に属する細菌中で前記プラスミドが増幅する際に必要な複製開始起点であり、その由来に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記pN315Bの複製開始起点(例えば、配列番号2)などが挙げられる。
また、前記rep遺伝子は、前記複製開始起点に結合することにより前記プラスミドの複製を開始させる、複製開始タンパク質をコードする遺伝子であり、その由来に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記pN315Bのrep遺伝子(例えば、配列番号3)、及びSAP002遺伝子(例えば、配列番号4)などが挙げられる。
前記par遺伝子、複製開始起点(ori)、及びrep遺伝子としては、特に制限はなく、前記par遺伝子、複製開始起点、及びrep遺伝子を含む領域(以下、「par−ori−rep領域」と称することがある)を有する前記プラスミドが、前記バチルス綱に属する細菌内で自律複製可能であり、かつ、プラスミドシャッフリングが可能となるように、適宜選択することができる。前記par遺伝子、複製開始起点、及びrep遺伝子としては、その由来に特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、臨床分離MRSA株N315に存在するプラスミド、pN315Bのpar−ori−rep領域(例えば、配列番号5)が好適である。
なお、前記pN315Bのpar領域は、本発明において初めて同定された部位である。また、前記par−ori−rep領域を用いた際に前記バチルス綱に属する細菌内でプラスミドシャッフリングが可能となることも、本発明者らによる新たな知見である(後述、実施例1参照)。

0038

<クローニング部位>
前記クローニング部位としては、バチルス綱に属する細菌において増殖に関与するか否かを検出したい任意のDNAを前記プラスミドに組み込むことが可能な部位であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制限酵素認識部位などが挙げられる。中でも、前記クローニング部位は、複数の制限酵素認識部位を有するマルチクローニングサイトであることが好ましく、このようなクローニング部位としては、例えば、pUC19、pUC18等のpUC系プラスミドなどの、マルチクローニングサイトを有する既存のプラスミドを使用することができる。
また、前記バチルス綱に属する細菌において増殖に関与するか否かを検出したい任意のDNAとしては、例えば、前記本発明の評価方法における被検DNAや、前記本発明の同定方法における増殖関与DNA、変異DNAなどが挙げられる。

0039

このような本発明のプラスミドは、例えば、前記par−ori−rep領域を、マルチクローニングサイトを有するpUC系プラスミド等につなぎ、構築することができる。これらの中でも、前記プラスミドとしては、臨床分離MRSA株N315に存在するプラスミド、pN315Bのpar−ori−rep領域を、pUC系プラスミド等につなぎ、構築したものが好ましい。

0040

<選択マーカー>
また、前記プラスミドは、選択マーカー遺伝子を有することが好ましい。前記プラスミドが選択マーカー遺伝子を有することにより、前記プラスミドで形質転換された形質転換体の検出が容易となる点で、好ましい。前記選択マーカーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カナマイシン耐性遺伝子、フレオマイシン耐性遺伝子、クロラムフェニコール耐性遺伝子等の薬剤耐性遺伝子などが挙げられる。また、前記薬剤耐性遺伝子以外にも、例えば、重金属イオン耐性遺伝子、ベータガラクトシダーゼ等の酵素遺伝子ヘモリシン遺伝子、DNase遺伝子、レシチナーゼ遺伝子、コロニーを着色させるような色素合成遺伝子、アミノ酸合成遺伝子などが挙げられる。
前記選択マーカー遺伝子を有するプラスミドで形質転換された形質転換体の検出は、それぞれの選択マーカー遺伝子の種類に応じた公知の手法により行うことができる。

0041

<低コピー数>
また、前記プラスミドは、低コピー数のプラスミドであることが好ましい。前記低コピー数のプラスミドとは、前記バチルス綱に属する細菌において1〜10コピー程度のプラスミドの増幅を起こすプラスミドを指し、該コピー数としては、5〜10コピー程度が好ましい。前記プラスミドが高コピー数のプラスミドであると、前記方法の工程(c)におけるプラスミドシャッフリング時に、多数回の継代培養が必要であり、したがって、前記方法における効率性が悪くなることから、好ましくない。前記した好ましい範囲内の低コピー数のプラスミドであると、前記プラスミドシャッフリング時のプラスミド交換が一晩(16時間)程度で可能となるため、有利である。

0042

<安定保持>
また、前記プラスミドは、前記バチルス綱に属する細菌内で安定に保持されるという性質を有していることが好ましい。前記安定に保持されるとは、前記バチルス綱に属する細菌において、前記プラスミドによる形質転換後、継代培養を繰り返した後も、前記プラスミドの脱落が起こりづらいことを指し、具体的には、形質転換後、50世代の培養後に80%以上の保持率を示すことが好ましい。前記保持率が、80%未満であると、プラスミド脱落の比率が高く、前記方法の工程(b)における被検DNAの機能が保てないため、前記方法を安定に行うことができず、好ましくない。前記した好ましい範囲の保持率であると、前記細菌の染色体上の被検DNAを欠失しても、前記プラスミド上の被検DNAにより安定に相補されるため、有利である。

0043

<不和合性>
また、前記プラスミドは、前記クローニング部位に異なるDNAを有する二種のプラスミドが、互いに不和合性を有し、かつ、比較的短期間でプラスミド交換が可能であるという性質を有していることが好ましい。ここで、前記不和合性とは、同種のプラスミドが、同じ宿主内に共存できない性質を言う。
具体的には、前記プラスミドが、前記クローニング部位に異なるDNAを有する二種のプラスミド(第一のプラスミド、及び、第二のプラスミド)であった場合、前記第一のプラスミドと前記第二のプラスミドとが、互いに不和合性を示し、かつ、第一のプラスミドを保持するバチルス綱に属する細菌に第二のプラスミドを導入し、第二のプラスミドに含まれる選択マーカー遺伝子依存に増殖する前記細菌を選別する工程において、一晩の培養後に、第一のプラスミドを保持する前記細菌数が第二のプラスミドを保持する前記細菌数の100分の1未満に低下するプラスミドであることが、好ましい。
前記プラスミドが前記好ましい性質を有していると、短期間で効率的に被検DNAの増殖関与性を評価することができる点で、有利である。

0044

シャトルベクター
また、前記プラスミドは、バチルス綱に属する細菌内だけでなく、大腸菌内でも複製可能な、大腸菌−バチルス綱に属する細菌のシャトルベクターであることが好ましい。大腸菌でも複製可能であるシャトルベクターとすることは、遺伝子クローニングの作業が容易であるという点で、有利である。

0045

(キット)
本発明のキットは、前記評価方法、及び、前記同定方法の少なくともいずれかに使用されるためのキットであり、前記プラスミド、及び、使用説明書を含み、更に必要に応じて、その他の要素を含む。
前記使用説明書としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記プラスミドを前記バチルス綱に属する細菌に導入する手法等が記載された使用説明書などが挙げられる。また、その他の要素としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記プラスミドを前記バチルス綱に属する細菌に導入する際に使用される試薬、などが挙げられる。

0046

[効果]
前記した本発明の評価方法は、前記バチルス綱に属する細菌における、任意の被検DNAの増殖関与性を効率的に評価することができ、更に、高温、低温など様々な条件下での被検DNAの増殖関与性を、個別に評価することができる。
また、前記した本発明の同定方法は、前記バチルス綱に属する細菌の増殖に関与するDNAにおける増殖関与領域を効率的に同定することができ、更に、高温、低温など様々な条件下における増殖関与領域を、個別に同定することができる。

0047

前記評価方法及び前記同定方法は、バチルス綱に属する細菌の増殖に関する機能解明などに有用である他、増殖に関与する遺伝子がコードするタンパク質は抗菌剤のターゲットともなり得るという点で、以下に記すような、バチルス綱に属する細菌を標的とした抗菌剤開発においても有用である。

0048

例えば、前記評価方法及び前記同定方法は、抗菌剤の標的タンパク質としての候補遺伝子が、黄色ブドウ球菌等のバチルス綱に属する細菌の増殖に必須であるか否かを検証する手段として有用である。前記候補遺伝子の欠損により増殖の必須性を検証する方法としては、プラスミドによる相補の過程を経ず、一段階で染色体上の遺伝子の欠損を行う従来の方法もある。しかしながら、その場合には組み換え体が得られる頻度が低いことが、組み換え体が得られなかった原因である可能性が残る。また、見かけ上組み換え体が得られた場合にも、組み換え体を得る培養時間が数日と長いことから、増殖の抑圧変異株として得られている可能性が残る。この点について、本発明のプラスミドシャッフリングを用いた方法では、数千の形質転換体が翌日に得られる条件での増殖の有無を検証することができ、その問題を克服できる。

0049

前記評価方法及び前記同定方法はまた、抗菌剤の開発における二次スクリーニングにも利用可能である。抗菌剤の開発においては、標的タンパク質を定めて、その活性阻害する化合物ハイスループットスクリーニングにより見出す方法がある。その際には次に、その阻害化合物が対象とする菌の増殖を阻害するか、菌の増殖を阻害する場合にはその阻害化合物が本当に標的としたタンパク質の阻害効果によって菌の増殖を阻害しているかを検証し、阻害剤特異性を調べる。標的タンパク質特異的な阻害によって菌の増殖が阻害されているかを明らかにする方法の一つは、標的タンパク質の変異によって、その阻害化合物に対し菌が耐性あるいは感受性になるかどうかを試験することである。この際に前記評価方法及び前記同定方法が使用できる。即ち、エラープローンPCRを利用してランダム変異を有する当該遺伝子を含んだプラスミドライブラリーを構築し、これを野生型遺伝子を含むプラスミドを持つ当該遺伝子欠損株に導入してプラスミドシャッフリングを行う。その際に、阻害化合物に対し耐性あるいは感受性となった形質転換体をスクリーニングできる。このようにして、当該遺伝子の変異によって薬剤に耐性あるいは感受性となったことを示すことができれば、それは阻害化合物がそのタンパク質を標的として菌の増殖を阻害しているという、阻害の特異性を示す結果となる。

0050

また、前記評価方法及び前記同定方法は、エラープローンPCRなどを利用して、遺伝子の温度、薬剤、塩濃度、放射線、感染宿主の免疫システムなどに対する条件致死変異株を得る目的にも使用可能である。このような遺伝子の条件致死変異株は、学術研究のツールとして有用である。

0051

また、前記した本発明のプラスミドは、バチルス綱に属する細菌内で安定に保持され、本発明の評価方法、及び同定方法に利用可能である以外にも、発現ベクター、相補プラスミド、低コピープラスミド、バチルス綱に属する細菌−大腸菌シャトルベクタープラスミドとして、有用である。

0052

以下に本発明の実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。

0053

本実施例では、黄色ブドウ球菌においてプラスミドシャッフリングが可能な本発明のプラスミドを構築し(実施例1)、更に、前記プラスミドを用いた本発明の評価方法により、黄色ブドウ球菌におけるSA0674遺伝子の増殖関与性を評価した結果について述べる(実施例2)。

0054

<材料と方法>
本実施例に使用した材料及び方法を以下に示す。
—試薬—
制限酵素ライゲーションキットは宝酒造から購入した。PCR法に用いたKODDNA polymeraseはTOYOBO社から購入した。合成オリゴヌクレオチドはExigen社から購入した。カナマイシン、クロラムフェニコール、フレオマイシンはSigma社から購入した。

0055

—細菌とプラスミド—
温度感受性変異株は、既報の論文(参考文献5)に従い、黄色ブドウ球菌RN4220株をエチルメタンスルホン酸(EMS,Sigma社)処理して得た。大腸菌JM109株(宝酒造)を、pND50、pKE515、pSF151、及び、実施例1で新規構築したプラスミドの調製に用いた。pND50、pKE515は、公知の大腸菌と黄色ブドウ球菌のシャトルベクターである(参考文献2)。また、実施例2の表1におけるpSA0674プラスミドとは、黄色ブドウ球菌のゲノムDNAライブラリーからクローニングされたプラスミドで、SA0674遺伝子を含む3,991bpがpKE515のSmaIサイトに組込まれたプラスミドである。

0056

—細菌の培養—
黄色ブドウ球菌、及び大腸菌は、LB培地(1%バクトリプトン、0.5%イーストエクストラクト、及び1%NaCl)を用いて培養した。形質転換体の培養には必要に応じて、12.5μg/mlクロラムフェニコール、25μg/mlカナマイシン、20μg/mlフレオマイシン、又は50μg/mlアンピシリンを含むLB培地で培養した。

0057

—黄色ブドウ球菌の遺伝子工学的取り扱い—
黄色ブドウ球菌の形質転換は、井上らの論文(参考文献5)に従って行った。100ngのプラスミドDNAを予め調製したコンテント細胞に、2.5kV、25μFD、100Ohmsの条件で0.2−cmのキュベットを用い、BioRad社のGene pulser IIを用いてエレクトロポレーション法により導入した。導入処理を行った細胞を、0.2%グルコースを含むBHI培地(Becton Dickinson社)中で30℃で1時間培養し、12.5μg/mlクロラムフェニコール、又は5μg/mlテトラサイクリンを含むLB寒天培地に塗布し終夜培養した。ゲノムDNA及びプラスミドの調製は、尾らの論文にしたがって行った(参考文献3)。

0058

DNA塩基配列の決定—
ゲノムDNAのSA0674遺伝子領域2.2kbpを、以下に示すプライマーSA0674−5とSA0674−3を用いてPCRで増幅した。PCR産物反応液アガロースゲル電気泳動分離後ゲル切り出して、QIAquick gel extraction kit(Qiagen社)を用いて精製し、SA0674を含む2.2KbpのDNA断片を得た。このDNA断片を鋳型とし、以下の7種のプライマーを用い、PRISMR Bigdye terminator kit(Applied Biosystems社)を用いてシークエンス反応を行った。反応産物ABIPRISMR 3100 automated DNA sequencer(Applied Biosystems社)で解析した。

0059

SA0674−5, 5’−GCAAATATGAGTTGTGCCCAAA−3’(配列番号6);
SA0674−3, 5’−AACATAATAAAACCCGGATTGA−3’(配列番号7);
SA0674−M1, 5’−CTATGGGTGGTGCGGTTAGT−3’(配列番号8);
SA0674−M2, 5’−ATGAAAAGGCAGAACCTTGC−3’(配列番号9);
SA0674−M3, 5’−GGTGATGCAACAGTTGATGG−3’(配列番号10);
SA0674−M4, 5’−TCTTCTTTGCCACCCCATAA−3’(配列番号11);
SA0674−M5, 5’−ACCACCAGATTTACCAGGGA−3’(配列番号12);

0060

—シャトルベクターの構築—
——pM101——
臨床分離MRSA株N315から抽出したpN315Bプラスミドのpar−ori−rep領域(2,831bp)を、プライマーmini−P1: 5’−ACGGCATTTATGGCTTTTTG−3’(配列番号13)とmini−P2: 5’−TTCCTGCAGGGCTTTTCTTA−3’(配列番号14)を用いて増幅した。得られたPCR産物(2,831bp)とSmaI制限酵素部位で切断したpUC系プラスミド:pSF151(参考文献16)を連結し、大腸菌JM109に導入した。得られたカナマイシン耐性の形質転換体からアルカリ法によりプラスミドを抽出した。抽出したプラスミドの構造を確認するためにEcoRI制限酵素により切断し、1%アガロースゲル電気泳動により分離後、0.9Kbと6Kbの2断片が検出できたクローンをpM101とした。このプラスミドは、rep遺伝子とカナマイシン耐性遺伝子とが同一方向のプラスミドである。
——pM102——
PCRで増幅されたpar−ori−rep領域DNA断片をpUC系プラスミドpCM(クロラムフェニコール耐性)のHincIIサイトに連結し、pM101の場合と同様の方法でプラスミドを得た。制限酵素で切断したDNAのサイズから構造を確認し、クロラムフェニコール耐性遺伝子がrep遺伝子とは逆方向に挿入された構造のプラスミドをpM102とした。
なお、pCMプラスミドは、pND50プラスミドの黄色ブドウ球菌でのレプリコン(pUB110由来)を除去し、pUCプラスミド由来のレプリコンとクロラムフェニコール耐性遺伝子を持つものである。まず、pND50をAlfIIとAvaIIで切断後平滑末端化セルフライゲーションを行いpCK20を得た。更にpCK20をプライマー(pCK20−P1:5’−GATCTGGAGCTGTAATATAAAAACC−3’(配列番号15)とpCK20−P2:5’−TGAGCAAAAGGCCAGCAAAAGG−3’(配列番号16))で増幅して得られたDNAを、セルフライゲーションを行い、大腸菌に形質転換して得たプラスミドをpCMとした。

0061

—PCRによる染色体上のSA0674遺伝子欠損の確認—
黄色ブドウ球菌変異株WM111、及びその親株であるRN4220から抽出したゲノムDNAをプライマーP1:5’−TTCGAAATATGGTCCGGATA−3’(配列番号17)とP4:5’−GCTTTTGCTCTCCACCAGAT−3’(配列番号18)を用いて増幅した。得られたPCR産物を1%アガロースゲル電気泳動により分離後、エチジウムブロマイドで染色し、そのサイズを比較した。

0062

—プラスミド保持率の測定—
エレクトロポレーションによりプラスミド100ngをコンピテントセル(RN4220)22μlに導入し、適当な薬剤添加培地に塗布し37℃で培養して形質転換体を得た。得られた形質転換体を薬剤添加液体培地で一晩培養した。これを初代培養液とした。初代培養液を1/100から1/1,000に希釈し、培養を継続した。世代数は、ダブリングタイムを同時に測定し、培養時間から求めた。各世代ごとにサンプリングし、適当に希釈した培養液を、薬剤添加と非添加の平板培地に塗布し、37℃で培養しコロニー数をカウントした。

0063

(実施例1:シャッフリング可能なプラスミドの開発)
黄色ブドウ球菌においてプラスミドシャッフリングが可能な、本発明のプラスミドの開発を行った。
本発明者らはまず、黄色ブドウ球菌と大腸菌の多コピーシャトルベクタープラスミドpKE515(参考文献2)を用いて、黄色ブドウ球菌においてシャッフリングによるプラスミドの交換が可能かどうかを検討した。その結果、このpKE515を用いた場合には、シャッフリングによるプラスミド交換に40世代以上の継代培養が必要であることがわかった(データ示さず)。これは、本目的には、pKE515は不適当であることを示している。
更に本発明者らは、rep遺伝子と複製開始起点とを含む低コピープラスミドpSEQ243(参考文献11)を用い、前記pKE515と同様に検討を行ったが、その結果、プラスミド脱落の比率が高く、10世代の培養で、保持率は10%以下に低下した(図1)。この結果から、pSEQ243も本目的には不適当であることが分かった。

0064

<プラスミド構築>
そこで本発明者らは、臨床分離MRSA株N315に存在するプラスミドpN315B(参考文献12)に着目し、このプラスミドのrep遺伝子と複製開始起点、及び、プラスミドの安定性に関わると報告されたpar遺伝子を含むプラスミドを構築し、本目的に用いることを考えた。プラスミドpN315Bは全長24.6Kbpのプラスミドで、既にゲノムプロジェクトにより全塩基配列が決定されており、複製開始蛋白(SAP001)repが予想されているプラスミドである。しかしながら、このプラスミドの複製と安定保持の領域を用いた時に、プラスミドシャッフリングが可能であるかは不明であった。更に、安定保持に関与する遺伝子par(参考文献13〜14)については、未同定のままであった。

0065

黄色ブドウ球菌プラスミドpSK1のpar遺伝子のアミノ酸配列をもとに相同検索を行った結果、pN315Bのrepの上流に存在するSAP031に、45%の同一性があることが分かった(図2A)。特に種々のPar蛋白間で保存性の高い領域で、相同性が高かった(図2A下線部)。更に、pN315BのrepからSAP031までのDNA構造がpSK1のレプリコンの領域と類似している(図2B)ことから、SAP001からSAP031までの領域がpN315Bのpar−ori−rep領域であると推定した。rep(SAP001)遺伝子の3’末端領域には、末端から10bpを共有して複製関連遺伝子SAP002が存在していることから、このSAP002も含めた領域をpar−ori−rep領域(配列番号5)としてクローン化し、自律複製について検討した。

0066

pN315Bのpar−ori−rep領域をpUC系プラスミドにつなぎ、大腸菌に形質転換して、プラスミドpM101を得た。pM101を黄色ブドウ球菌RN4220株へ導入すると、形質転換体が得られた。したがって、このpar−ori−rep領域が、黄色ブドウ球菌内での自律複製に十分な領域であることが確認できた。更に、pM101の保持率を調べた結果、50世代培養後も80%の保持率を示した(図1)。したがって、このpar−ori−rep領域が、黄色ブドウ球菌内でのプラスミドの安定的な保持にも十分な領域であることが確認できた。

0067

次に、このプラスミドがシャッフリング可能であるかを検証することとした。始めに同じpar−ori−rep領域をもつプラスミドで異なる薬剤耐性遺伝子をもつpM102を構築した。次に、pM101(カナマイシン耐性)をもつ黄色ブドウ球菌に構築したpM102(クロラムフェニコール耐性)を形質転換し、クロラムフェニコール培地で選択した。

0068

その結果、クロラムフェニコール平板培地から得られたいずれの形質転換体もカナマイシン感受性を示した(図3A、Km、♯1〜♯7)。この結果は、pM101プラスミドがpM102プラスミドと速やかに置き換わったことを示唆している。更に、SA0674遺伝子に変異をもつ高温感受性変異株TS8643に、野性型SA0674遺伝子をpM101に組込んで得たプラスミドpM101−SA0674を導入すると、温度感受性を相補した(図3B上段)。この株にベクタープラスミドpM102を導入すると、30℃では形質転換体が得られたが、43℃では得られなかった(図3B下段)。
この結果は、得られたプラスミドを用いたプラスミドシャッフリング系を用いて、形質転換体が得られないことをもって増殖に必須であると判断し得ることを示唆している。
したがって、以上の結果は、黄色ブドウ球菌においてプラスミドシャッフリングが可能で、かつ被検DNAの増殖関与性の評価が可能なプラスミド系を構築できたことを示している。

0069

以下に、図1図3Bをより具体的に説明する。
図1は、pM101プラスミドの黄色ブドウ球菌での保持率を示すグラフである。
pM101、pND50、pSEQ243の各プラスミドを黄色ブドウ球菌RN4220株に導入し、薬剤添加培地で選択して得られた形質転換体を、薬剤添加液体培地で一晩培養した。この培養液を初代とし、薬剤非添加の液体培地で100倍希釈し、37℃で9時間培養後、1,000倍希釈し14時間培養を繰り返す継代培養を行った。各世代の培養液を薬剤添加と非添加の平板培地に塗布し、37℃で培養後、コロニー数をカウントした。保持率は、薬剤非添加培地でのコロニー数に対する薬剤添加培地でのコロニー数の値で示した。

0070

図2Aは、pN315BプラスミドのSAP031(pN315Bプラスミドのpar:配列番号1)と、pSK1プラスミドのpar(配列番号19)とのアミノ酸配列を比較した図である。
DNA Data Bank of Japan(DDBJ)から得たpN315BのSAP031のアミノ酸配列と、Par(参考文献13)のアミノ酸配列を、CLUSTAL W(1.83)を用いて比較した。下段に示した(*)、(:)と(.)はそれぞれ「完全一致」、「強い保存性」、又は「弱い保存性」をもつアミノ酸残基を示す。下線部は、種々のParで保存されている領域を示す。
図2Bは、pN315BプラスミドのSAP031とpSK1プラスミドのparとのレプリコンの構造を比較した図である。pN315BとpSF1のrepからpar遺伝子間の構造を図で示した。黒矢印(左向き)はpar遺伝子を、ドット矢印(右向き)はrep遺伝子を示す。pN315Bには、repと推定されているSAP001と重なってSAP002遺伝子が存在する。これも配列から複製関連遺伝子と推定されたため、並記した。

0071

図3A及び図3Bは、pM101とpM102との不和合性を利用したプラスミド交換が可能であり、かつ被検DNAの増殖関与性の評価が可能であることを示す図である。
図3Aでは、pM101(カナマイシン耐性)をもつ黄色ブドウ球菌RN4220株にpM102(クロラムフェニコール耐性)を導入して得られるクロラムフェニコール耐性の形質転換体を独立に7クローン(図3A中、♯1〜♯7)ひろい、クロラムフェニコール耐性試験及びカナマイシン感受性試験を行った。対照として、pM101をもつRN4220株についても、同様に試験を行った(図3A中、RN4220/pM101)。図中のCmはクロラムフェニコール含有培地、Kmはカナマイシン含有培地を用いたことを示す。Drug(−)は薬剤非添加培地を用いたことを示す。
図3Bの上段では、SA0674遺伝子に変異を有する高温感受性変異株TS8643に、pM101(カナマイシン耐性)にSA0674遺伝子をクローニングしたプラスミド(pM101−SA0674)を形質転換してカナマイシン含有培地に塗布後、30℃と43℃で24時間培養した。図3Bの下段では、上段で得られた形質転換体TS8643/pM101−SA0674に、空ベクターpM102(クロラムフェニコール耐性)を形質転換してクロラムフェニコール含有培地に塗布後、30℃と43℃で48時間培養した。

0072

(実施例2:SA0674遺伝子の増殖関与性の評価)
次に本発明者らは、実施例1で得られたプラスミド、pM101とpM102によるシャッフリング系が、本発明における被検DNAの増殖関与性の評価に用いることができるかどうかを調べた。前記被検DNAとしては、黄色ブドウ球菌SA0674遺伝子を選んだ。

0073

本発明者らは今までに、増殖必須遺伝子の同定を目的として、黄色ブドウ球菌高温感受性変異株を分離してきた(参考文献1〜5)。その過程で、機能未知SA0674遺伝子により相補される変異株が、6株見出された(表1)。各変異株の染色体上のSA0674の塩基配列を決定した結果、TS0681、TS2618、TS8643の3株については、C889T、G1526A、G1062A変異が、それぞれ終止コドンocher(Q297)、amber(W509)、opal(W354)の挿入を引き起こす変異であった。これらのことから、SA0674遺伝子が低温で増殖に必要であるのかどうか、疑いが生じていた。

0074

以下表1は、SA0674遺伝子による各変異株の高温感受性の相補、及び、各変異株の変異部位を示す表である。各変異株の高温感受性の相補の検討方法としては、各変異株から調製したコンピテントセル22μlに、100ngのpSA0674プラスミド、又は空ベクターであるpKE515プラスミドを導入し、薬剤添加培地に塗布し、43℃と30℃で24時間培養後、コロニー数をカウントした。なお、pSA0674プラスミドは、黄色ブドウ球菌のゲノムDNAライブラリーからクローニングされたプラスミドで、SA0674遺伝子を含む3991bpがpKE515のSmaIサイトに組込まれたプラスミドである。

0075

0076

<SA0674遺伝子の増殖関与性の評価>
前記結果を受け、本発明者らは、SA0674遺伝子に注目し、黄色ブドウ球菌における該遺伝子の低温及び高温での増殖関与性について、本発明の評価方法を使用して評価した。

0077

まず、pM102(クロラムフェニコール耐性)に野性型SA0674遺伝子を連結し、黄色ブドウ球菌RN4220株に導入した(図4、工程(a))。

0078

次に、この株の染色体上のSA0674遺伝子を薬剤耐性遺伝子(フレオマイシン耐性)で置き換えた欠失株を得た(図4、工程(b))。方法は、Fabretら(参考文献15)の方法に従い、SA0674の上流と下流のそれぞれ約1.5Kbpの領域とフレオマイシン耐性遺伝子を、上流相同領域−フレオマイシン耐性遺伝子−下流相同領域の順につなぎ、自殺ベクターpSF151に連結したプラスミドを導入した。フレオマイシン耐性、カナマイシン感受性、クロラムフェニコール耐性を選択して、染色体上のSA0674の上流と下流域で、2回組換えをおこしたSA0674欠失株(WM111)を分離した。
このWM111株の染色体上のSA0674遺伝子がフレオマイシン耐性遺伝子で置き換えられ、実際染色体上のSA0674が欠失していることは、SA0674の上流と下流領域に設計したプライマーP1とP4を用い、PCRにより増幅された産物の長さにより確認した(図5)。1%アガロースゲル電気泳動後エチジウムブロマイドで染色してPCR産物を検出すると、親株のRN4220では5.4KbpのDNA断片が検出され、WM111株では3.4Kbpの断片が検出され、5.4KbpのDNA断片は検出されなかった。これは理論値と一致する値であった。

0079

得られたWM111株に空ベクターpM101(カナマイシン耐性)を導入した(図4、工程(c))。カナマイシン添加培地で一晩培養し、プラスミドシャッフリングを引き起こし、pM102がpM101に置き換わって得られる形質転換体の増殖の有無を調べた。

0080

結果、30℃で培養した場合は形質転換体が得られ、43℃では得られなかった(図6A)。更に、30℃で得られた形質転換体の高温感受性を試験すると、調べた6株全ての形質転換体が温度感受性を示した(図6B、♯1〜♯6)。したがって、SA0674遺伝子は黄色ブドウ球菌において増殖に関与する遺伝子であり、該遺伝子は低温では増殖に不要であるが、高温での増殖には必須であることを評価することができた。

0081

以下に、図4図6Bをより具体的に説明する。
図4は、実施例2におけるSA0674遺伝子の増殖関与性の評価方法を示す工程図である。
工程(a)では、黄色ブドウ球菌における増殖関与性を調べたいSA0674遺伝子をpM102プラスミド(クロラムフェニコール耐性)にクローニングして相補させる。この株はクロラムフェニコール耐性である。工程(b)では、染色体上のSA0674遺伝子をフレオマイシン(phleo)耐性遺伝子と相同組換え法により欠失させる。この株はクロラムフェニコール耐性かつフレオマイシン耐性である。工程(c)では、空ベクターpM101(カナマイシン耐性)を導入して、pM102−SA0674プラスミドとpM101プラスミドとのプラスミドシャッフリングを行う。次いで、カナマイシン耐性かつフレオマイシン耐性の形質転換体がカナマイシン添加培地で増殖できるかどうかで増殖関与性を判断する。

0082

図5は、PCRによりWM111株におけるSA0674遺伝子の欠失を確認した電気泳動像である。
30℃で増殖させたWM111株とRN4220株から抽出した染色体DNAをテンプレートにして、前記したプライマーP1(配列番号17)とP4(配列番号18)を用いてPCRを行った。PCR産物を1%アガロースゲル電気泳動により分離後、EtBrで染色した。
レーン1はWM111株(SA0674欠失株)を、レーン2はRN4220株を、レーン3は1Kbラダーサイズマーカーを示す。

0083

図6A及び図6Bは、SA0674遺伝子が高温の増殖には必須であるが、低温の増殖には必須でないことを示した図である。
図6Aでは、WM111株(pM102−SA0674を導入したSA0674欠失変異株)にSA0674をクローニングしたプラスミドpM101−SA0674(上段)、又は空ベクターpM101(下段)を導入して、カナマイシン含有平板培地に塗布後、30℃と43℃で24時間培養した。
図6Bでは、WM111株にpM101を導入して得られた30℃のカナマイシン耐性の形質転換体を独立に6クローン(♯1〜♯6)ひろい、カナマイシン含有平板培地で30℃と43℃で24時間培養した。

0084

[考察]
本実施例では、臨床分離MRSA株N315に保持される24.7KbpのプラスミドpN315Bのpar−ori−rep領域を用いた大腸菌−黄色ブドウ球菌のシャトルベクターpM101及びpM102を構築した。本プラスミドは、黄色ブドウ球菌内で安定に保持された。薬剤耐性マーカーの異なるpM101及びpM102は、その不和合性によって形質転換後速やかに交換された。
黄色ブドウ球菌SA0674遺伝子の染色体上の遺伝子を、pM102プラスミドを用いてSA0674遺伝子を相補した状態で欠損させ、これをpM101プラスミドベクターで置き換えると、形質転換体が高温では得られないが、低温では得られた。したがってSA0674遺伝子は低温での増殖には不要で、高温での増殖には必須であることが示唆された。
以上の本実施例の結果は、本発明において構築されたプラスミドのもつ不和合性を用いて、黄色ブドウ球菌における被検DNAの増殖関与性を評価することができることを示している。

0085

黄色ブドウ球菌プラスミドの多くは、近縁の枯草菌、乳酸菌、連鎖球菌で複製が可能であることが知られている。したがって、本プラスミドを用いた系は、黄色ブドウ球菌以外にも近縁のグラム陽性病原菌産業上重要な菌の広範な菌種で利用できることが推測される。

0086

また、本実施例では、構築したプラスミドのシャッフリングを利用して、SA0674遺伝子の欠失変異株を作出し、SA0674遺伝子の増殖必須性について検討した。得られた結果は、SA0674遺伝子は黄色ブドウ球菌の低温での増殖には不要であり、高温での増殖に必須であることを示唆するものであった。黄色ブドウ球菌において低温での細胞増殖には不要で、高温では必要とされる遺伝子の報告は本遺伝子が初めてである。この遺伝子の分子機構を明らかにしていくことにより、黄色ブドウ球菌のこれまでに知られていない生理を解明できると期待される。

0087

[参考文献]
本実施例における参考文献番号は、以下に対応する。
参考文献1:Nishida S,Kurokawa K,Matsuo M,Sakamoto K,Ueno K,Kita K,Sekimizu K.Identification and characterization of amino acid residues essential for the active site ofUDP−N−acetylenolpyruvylglucosamine reductase (MurB) from Staphylococcus aureus.J Biol Chem. 2006 Jan 20;281(3):1714−24.
参考文献2:Li Y,Kurokawa K,Matsuo M,Fukuhara N,Murakami K,Sekimizu K.Identification of temperature−sensitive dnaD mutants of Staphylococcus aureus that are defective in chromosomal DNA replication.Mol Genet Genomics. 2004 May;271(4):447−57.
参考文献3:Matsuo M,Kurokawa K,Nishida S,Li Y,Takimura H,Kaito C,Fukuhara N,Maki H,Miura K,Murakami K,Sekimizu K.Isolation and mutation site determination of the temperature−sensitive murB mutants of Staphylococcus aureus.FEMS Microbiol Lett. 2003 May 16;222(1):107−13.
参考文献4:Kaito C,Kurokawa K,Hossain MS,Akimitsu N,Sekimizu K.Isolation and characterization of temperature−sensitive mutants of the Staphylococcus aureus dnaC gene.FEMS Microbiol Lett. 2002 Apr 23;210(1):157−64.
参考文献5:Inoue R,Kaito C,Tanabe M,Kamura K,Akimitsu N,Sekimizu K.Genetic identification of two distinct DNA polymerases, DnaE and PolC, that are essential for chromosomal DNA replication in Staphylococcus aureus.Mol Genet Genomics. 2001 Dec;266(4):564−71.
参考文献6:Ji Y,Zhang B,VanSF,Horn,Warren P,Woodnutt G,Burnham MK,Rosenberg M.Identification of critical staphylococcal genes using conditional phenotypes generated by antisense RNA.Science. 2001 Sep 21;293(5538):2266−9.
参考文献7:Forsyth RA,Haselbeck RJ,Ohlsen KL,YamamotoRT,Xu H,Trawick JD,Wall D,Wang L,Brown−Driver V,Froelich JM,C KG,King P,McCarthy M,Malone C,Misiner B,Robbins D,Tan Z,Zhu Zy ZY,Carr G,Mosca DA,Zamudio C,FoulkesJG,Zyskind JW.A genome−wide strategy for the identification of essential genes in Staphylococcus aureus.Mol Microbiol. 2002 Mar;43(6):1387−400.
参考文献8:Akerley BJ,Rubin EJ,Novick VL,Amaya K,Judson N,Mekalanos JJ.A genome−scale analysis for identification of genes required for growth or survival of Haemophilus influenzae.Proc Natl Acad Sci U S A. 2002 Jan 22;99(2):966−71.
参考文献9:Kobayashi K,Ehrlich SD,Albertini A,Amati G,Andersen KK,Arnaud M,Asai K,Ashikaga S,Aymerich S,Bessieres P,Boland F,Brignell SC,Bron S,Bunai K,Chapuis J,Christiansen LC,Danchin A,Debarbouille M,Dervyn E,Deuerling E,Devine K,DevineSK,Dreesen O,Errington J,Fillinger S,Foster SJ,Fujita Y,Galizzi A,Gardan R,Eschevins C,Fukushima T,Haga K,Harwood CR,Hecker M,Hosoya D,HulloMF,Kakeshita H,Karamata D,Kasahara Y,Kawamura F,Koga K,Koski P,Kuwana R,Imamura D,Ishimaru M,Ishikawa S,Ishio I,Le Coq D,Masson A,Mauel C,Meima R,Mellado RP,Moir A,Moriya S,Nagakawa E,Nanamiya H,Nakai S,Nygaard P,Ogura M,Ohanan T,O’Reilly M,O’Rourke M,Pragai Z,Pooley HM,Rapoport G,Rawlins JP,Rivas LA,Rivolta C,Sadaie A,Sadaie Y,Sarvas M,Sato T,Saxild HH,Scanlan E,Schumann W,Seegers JF,Sekiguchi J,Sekowska A,Seror SJ,Simon M,Stragier P,Studer R,Takamatsu H,Tanaka T,Takeuchi M,Thomaides HB,Vagner V,van Dijl JM,Watabe K,Wipat A,Yamamoto H,Yamamoto M,Yamamoto Y,Yamane K,Yata K,Yoshida K,Yoshikawa H,Zuber U,Ogasawara N.Essential Bacillus subtilis genes.Proc Natl Acad Sci U S A. 2003 Apr 15;100(8):4678−83.
参考文献10:Guo L,Katayama T,Seyama Y,Sekimizu K,Miki T.Isolation and characterization of novel cold−sensitive dnaA mutants of Escherichia coli.FEMS Microbiol Lett. 1999 Jul 15;176(2):357−66.
参考文献11:Tanaka T,Ishida H,Maehara T.Characterization of the replication region of plasmid pLS32 from the Natto strain of Bacillus subtilis.J Bacteriol. 2005 Jul;187(13):4315−26.
参考文献12:Kuroda M,Ohta T,Uchiyama I,Baba T,Yuzawa H,Kobayashi I,Cui L,Oguchi A,Aoki K,Nagai Y,Lian J,Ito T,Kanamori M,Matsumaru H,Maruyama A,Murakami H,Hosoyama A,Mizutani−Ui Y,Takahashi NK,Sawano T,Inoue R,Kaito C,Sekimizu K,Hirakawa H,Kuhara S,Goto S,Yabuzaki J,Kanehisa M,Yamashita A,Oshima K,Furuya K,Yoshino C,Shiba T,Hattori M,Ogasawara N,Hayashi H,Hiramatsu K.Whole genome sequencing of meticillin−resistant Staphylococcus aureus.Lancet. 2001 Apr 21;357(9264):1225−40.
参考文献13:Firth N,Apisiridej S,Berg T,O’Rourke BA,Curnock S,Dyke KG,Skurray RA.Replication of staphylococcal multiresistance plasmids.J Bacteriol. 2000 Apr;182(8):2170−8.
参考文献14:SimpsonAE,Skurray RA,Firth N.A single gene on the staphylococcal multiresistance plasmid pSK1 encodes a novel partitioning system.J Bacteriol. 2003 Apr;185(7):2143−52.
参考文献15:Fabret C,Ehrlich SD,Noirot P.A new mutation delivery system for genome−scale approaches in Bacillus subtilis.Mol Microbiol. 2002 Oct;46(1):25−36.
参考文献16:Tao L,LeBlanc DJ,Ferretti JJ.Novel streptococcal−integration shuttle vectors for gene cloning and inactivation.Gene. 1992 Oct 12;120(1):105−10.

0088

本発明の評価方法及び本発明の同定方法は、バチルス綱に属する細菌の増殖に関する機能解明などに有用である他、増殖に関与する遺伝子がコードするタンパク質は抗菌剤のターゲットともなり得るという点で、バチルス綱に属する細菌を標的とした抗菌剤開発においても有用である。また、本発明のプラスミドは、バチルス綱に属する細菌内で安定に保持され、本発明の評価方法及び同定方法に利用可能である以外にも、発現ベクター、相補プラスミド、低コピープラスミド、バチルス綱に属する細菌−大腸菌シャトルベクタープラスミドとして、有用である。

図面の簡単な説明

0089

図1は、各種プラスミドの黄色ブドウ球菌での保持率を示すグラフである。
図2Aは、pN315BプラスミドのSAP031と、pSK1プラスミドのparとのアミノ酸配列を比較した図である。
図2Bは、pN315BプラスミドのSAP031と、pSK1プラスミドのparとのレプリコンの構造を比較した図である。
図3Aは、pM101プラスミドとpM102プラスミドとのプラスミド交換が可能であることを示す図である。
図3Bは、pM101プラスミドとpM102プラスミドとのプラスミド交換によって遺伝子の増殖への寄与を評価することが可能であることを示す図である。
図4は、SA0674遺伝子の増殖関与性の評価方法を示す工程図である。
図5は、PCRによりWM111株におけるSA0674遺伝子の欠失を確認した電気泳動像である。
図6Aは、SA0674遺伝子が高温の増殖には必須であるが、低温の増殖には必須でないことを示した図である。
図6Bは、SA0674遺伝子が高温の増殖には必須であるが、低温の増殖には必須でないことを示した図である。

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