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技術 熱伝導性ペースト

出願人 帝人株式会社
発明者 佐野弘樹原寛平田滋己
出願日 2006年4月27日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2006-123380
公開日 2007年11月8日 (12年4ヶ月経過) 公開番号 2007-291294
状態 未査定
技術分野 高分子組成物
主要キーワード 熱伝導性スペーサ X線回折法 繊維状成形体 絶縁性充填剤 放熱ペースト 金網ベルト 吐出口金 チムニ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年11月8日)のものです。
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課題

タック性があり、放熱性が高く、耐熱性に優れた熱伝導性ペーストを提供すること。

解決手段

熱伝導性の高い炭素繊維シリコーン複合化し、タック性が高く耐熱性の高い熱伝導性ペーストを作成する。

概要

背景

近年、発熱性電子部品高密度化や、携帯用パソコンをはじめとする電子機器の小型、薄型、軽量化に伴い、それらに用いられる放熱部材低熱抵抗化の要求が益々高まっており、放熱部材の薄化が要求されている。放熱部材としては、シリコーンゴム熱伝導性無機粉末充填された硬化物からなる熱伝導性シートシリコーンゲルに熱伝導性無機粉末が充填され、柔軟性を有する硬化物からなる熱伝導性スペーサー、液状シリコーンに熱伝導性無機粉末が充填された流動性のある熱伝導性ペースト樹脂相変化を利用したフェーズチェンジ型放熱部材等が例示される。これらのうち、薄葉化が容易なものは、放熱ペースト及びフェーズチェンジ型放熱部材であるが、汎用品においては、価格メリット実績から放熱ペーストが好んで使用されている。

熱伝導性グリース熱伝導率を向上させるには、液状マトリクス熱伝導材を高充填させると共に、薄葉化すればよく、その薄葉化のためにはペーストの粘度と充填材のサイズを調整すればよい。熱伝導性が優れた物質として、酸化アルミニウム窒化ホウ素窒化アルミニウム酸化マグネシウム酸化亜鉛炭化ケイ素石英水酸化アルミニウムなどの金属酸化物金属窒化物金属炭化物金属水酸化物などが知られている(特許文献1〜特許文献4参照)。しかし、金属材料系の充填材は比重が高く熱伝導性グリースの重量が大きくなってしまう。また、粉末状の熱伝導材を用いた場合、ネットワークを形成しにくいため、高い熱伝導性を得にくい。よって、熱伝導性を向上させるには熱伝導材を多量に使用する必要があり、その結果として、熱伝導性グリースの重量増やコスト増につながり、必ずしも使い勝手の良いものとはいい難い。

従って、ペースト状の熱伝導材の高い熱伝導率を効果的に利用するためには、適切なマトリクスを介在させた状態において熱伝導材がネットワークを形成していることが好ましい。ネットワークが形成されやすい形状としては、繊維状物質が広く知られている。しかし、金属酸化物、金属窒化物などの無機化合物では、繊維を作成しても脆いため形状を維持することが困難である。

特開平3−106996号公報
特開2000−109373号公報
特開2000−169873号公報
特開平11−49958号公報

概要

タック性があり、放熱性が高く、耐熱性に優れた熱伝導性ペーストを提供すること。熱伝導性の高い炭素繊維シリコーン複合化し、タック性が高く耐熱性の高い熱伝導性ペーストを作成する。なし

目的

さらに詳しくは、メルトブロー法によって作製したピッチ系炭素繊維マットのサイズや熱伝導率を制御することで、熱伝導性に優れた熱伝導性ペーストを提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

熱伝導材としての3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維オルガノポリシロキサンとを複合した熱伝導性ペーストであって、当該3次元ランダムマット状炭素繊維結晶子の六角網面方向のサイズが5nm以上であり、当該熱伝導性ペーストの熱伝導率が2W/(m・K)以上であることを特徴とする熱伝導性ペースト。

請求項2

当該3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維がメソフェーズピッチ原料とし、その炭素繊維平均繊維径が5〜20μmであり、炭素繊維の平均繊維長が0.01〜1000mmである、請求項1記載の熱伝導性ペースト。

請求項3

3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維の含有量が、熱伝導性ペーストを基準として5〜80重量%である、請求項1または2に記載の熱伝導性ペースト。

請求項4

当該熱伝導性ペーストの粘度が25℃、シェアレート1.7(1/s)の条件において50〜1500poiseである、請求項1〜3のいずれかに記載の熱伝導性ペースト。

請求項5

3次元ランダムマット状炭素繊維を基準として、1〜50重量%の酸化アルミニウム酸化マグネシウム酸化亜鉛窒化ホウ素窒化アルミニウム酸化窒化アルミニウム、石英水酸化アルミニウムの群より選ばれる1種以上の無機フィラーを更に含む、請求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導性ペースト。

技術分野

0001

本発明は、ピッチ系炭素繊維マット熱伝導材として用いた熱伝導性ペーストに関わるものである。さらに詳しくは、メルトブロー法によって作製したピッチ系炭素繊維マットのサイズや熱伝導率を制御することで、熱伝導性に優れた熱伝導性ペーストを提供することに関わり、発熱性電子部品放熱材料に適している。

背景技術

0002

近年、発熱性電子部品の高密度化や、携帯用パソコンをはじめとする電子機器の小型、薄型、軽量化に伴い、それらに用いられる放熱部材低熱抵抗化の要求が益々高まっており、放熱部材の薄化が要求されている。放熱部材としては、シリコーンゴム熱伝導性無機粉末充填された硬化物からなる熱伝導性シートシリコーンゲルに熱伝導性無機粉末が充填され、柔軟性を有する硬化物からなる熱伝導性スペーサー、液状シリコーンに熱伝導性無機粉末が充填された流動性のある熱伝導性ペースト、樹脂相変化を利用したフェーズチェンジ型放熱部材等が例示される。これらのうち、薄葉化が容易なものは、放熱ペースト及びフェーズチェンジ型放熱部材であるが、汎用品においては、価格メリット実績から放熱ペーストが好んで使用されている。

0003

熱伝導性グリースの熱伝導率を向上させるには、液状マトリクスに熱伝導材を高充填させると共に、薄葉化すればよく、その薄葉化のためにはペーストの粘度と充填材のサイズを調整すればよい。熱伝導性が優れた物質として、酸化アルミニウム窒化ホウ素窒化アルミニウム酸化マグネシウム酸化亜鉛炭化ケイ素石英水酸化アルミニウムなどの金属酸化物金属窒化物金属炭化物金属水酸化物などが知られている(特許文献1〜特許文献4参照)。しかし、金属材料系の充填材は比重が高く熱伝導性グリースの重量が大きくなってしまう。また、粉末状の熱伝導材を用いた場合、ネットワークを形成しにくいため、高い熱伝導性を得にくい。よって、熱伝導性を向上させるには熱伝導材を多量に使用する必要があり、その結果として、熱伝導性グリースの重量増やコスト増につながり、必ずしも使い勝手の良いものとはいい難い。

0004

従って、ペースト状の熱伝導材の高い熱伝導率を効果的に利用するためには、適切なマトリクスを介在させた状態において熱伝導材がネットワークを形成していることが好ましい。ネットワークが形成されやすい形状としては、繊維状物質が広く知られている。しかし、金属酸化物、金属窒化物などの無機化合物では、繊維を作成しても脆いため形状を維持することが困難である。

0005

特開平3−106996号公報
特開2000−109373号公報
特開2000−169873号公報
特開平11−49958号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記のように、熱伝導性の高いペーストが求められているという観点から、繊維状の熱伝導材をペーストに添加するのが好ましい。また、ここに用いられる熱伝導材は高い熱伝導性を有すると同時に、ペーストの中で繊維状態を維持できるような強度を有することが求められている。

0007

そこで、適切な熱伝導率を有し、さらに繊維状成形体の三次元的な熱伝導性が向上し、加えてタック性を有する熱伝導性ペーストが強く望まれていた。また、マネジメントすべき素子・部材・部品発熱が大きいため、耐熱性も必要とされていた。その他用途として、電波遮蔽の効果も必要とされていた。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、熱伝導性ペーストの熱伝導性を向上させることを鑑み、繊維状でかつ高い熱伝導性を有するピッチ系炭素繊維に着目し、ピッチ系炭素繊維が熱伝導性ペースト内部で効果的にネットワークを形成できる場合に、熱伝導性ペーストの熱伝導率が著しく改善されることを見出し本発明に到達した。

0009

即ち、本発明の目的は、
熱伝導材としての3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維オルガノポリシロキサンとを複合した熱伝導性ペーストであって、当該3次元ランダムマット状炭素繊維結晶子の六角網面方向のサイズが5nm以上であり、当該熱伝導性ペーストの熱伝導率が2W/(m・K)以上であることを特徴とする熱伝導性ペーストによって達成することができる。

0010

また、本発明には、当該3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維がメソフェーズピッチ原料とし、その炭素繊維平均繊維径が5〜20μmであり、炭素繊維の平均繊維長が0.01〜1000mmであること、3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維の含有量が、熱伝導性ペーストを基準として5〜80重量%であること、当該熱伝導性ペーストの粘度が25℃、シェアレート1.7(1/s)の条件において50〜1500poiseであること、3次元ランダムマット状炭素繊維を基準として、1〜50重量%の酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、石英、水酸化アルミニウムの群より選ばれる1種以上の無機フィラーを更に含む、請求項1〜4のいずれかに記載の熱伝導性ペーストが包含される。

発明の効果

0011

本発明の熱伝導性ペーストは、黒鉛結晶広がり一定サイズ以上に制御した炭素繊維よりなる炭素繊維の三次元的交絡を利用することで、高い熱伝導性が発現させることを可能にせしめている。さらに、タック性に富むことより、電子部品用放熱シート熱交換器等への密着性を高め、熱伝導効率を高めるとともに、軽量化を達成することが可能になる。また、耐熱性の高いシリコーンを使用することで耐熱性が期待できる。

発明を実施するための最良の形態

0012

次に、本発明の実施の形態について順次説明していく。
本発明で用いられるピッチ系炭素繊維の原料としては、例えば、ナフタレンフェナントレンといった縮合多環炭化水素化合物石油系ピッチ石炭系ピッチといった縮合複素環化合物等が挙げられる。縮合複素環化合物を原料に用いた炭素繊維は、黒鉛構造成長させやすく熱伝導性を向上させやすいことから、好適に使用される。その中でもナフタレンやフェナントレンといった縮合多環炭化水素化合物が好ましく、特に光学的異方ピッチ、すなわちメソフェーズピッチが好ましい。これらは、一種を単独で用いても、二種以上を適宜組み合わせて用いてもよいが、メソフェーズピッチを単独で用いることがピッチ系炭素繊維の熱伝導性を向上させる上で特に好ましい。

0013

原料ピッチ軟化点メトラー法により求めることができ、250℃以上350℃以下が好ましい。軟化点が250℃より低いと、不融化の際に繊維同士の融着や大きな熱収縮が発生する。また、350℃より高いとピッチの熱分解が生じ糸状になりにくくなる。
原料ピッチはメルトブロー法により紡糸され、その後不融化、焼成よって3次元ランダムマット状炭素繊維し、これを粉砕する。以下各工程について説明する。

0014

本発明においては、3次元ランダムマット状炭素繊維の原料となるピッチ繊維紡糸ノズルの形状については特に制約はないが、ノズル孔の長さと孔径の比10よりも小さいものが好ましく用いられ、更に好ましくは5よりも小さいものが用いられる。紡糸時のノズルの温度についても特に制約はなく、安定した紡糸状態が維持できる温度、即ち、紡糸ピッチの粘度が2〜300Pa・S、好ましくは80〜200Pa・Sになる温度であればよい。

0015

ノズル孔から出糸されたピッチ繊維は、100〜350℃に加温された毎分100〜10000mの線速度のガスを細化点近傍に吹き付けることによって短繊維化される。吹き付けるガスは空気、窒素アルゴンを用いることができるが、コストパフォーマンスの点から空気が好ましい。

0016

ピッチ繊維は、金網ベルト上に捕集され連続的なマット状になり、さらにクロスラップされることで3次元ランダムマットとなる。
3次元ランダムマットとは、クロスラップされていることに加え、ピッチ繊維が三次元的に交絡しているマットをいう。この交絡は、ノズルから、金網ベルトに到達する間にチムニと呼ばれる筒において達成される。線状の繊維が立体的に交絡するために、通常一次元的な挙動しか示さない繊維の特性が立体においても反映されるようになる。より、数学的な表現としては、各々の繊維が特定の方向に配向しないと定義づけることができる。

0017

このようにして得られたピッチ系炭素繊維よりなる3次元ランダムマットは、公知の方法で不融化し、1500〜3500℃で焼成される。
不融化は、空気、或いはオゾン、二酸化窒素、窒素、酸素ヨウ素、臭素を空気に添加したガスを用いて200〜350℃で達成される。安全性、利便性を考慮すると空気中で実施することが好ましい。

0018

また、不融化したピッチ繊維は、真空中、或いは窒素、アルゴン、クリプトン等の不活性ガス中で焼成されるが、常圧で、且つコストの安い窒素中で実施される。焼成温度は、炭素繊維としての熱伝導率を高くするためには、1800〜3500℃にすることが好ましい。より好ましくは2300〜3500℃である。焼成の際に黒鉛性のルツボ入れ処理すると、外部からの物理的、化学的作用遮断でき好ましい。黒鉛製のルツボは上記の原料となる不融化マットを、所望の量入れることが出来るものであるならば大きさ、形状に制約はないが、焼成中、または冷却中に炉内の酸化性のガス、または炭素蒸気との反応による3次元ランダムマット状炭素繊維の損傷を防ぐために、フタ付き気密性の高いものが好適に利用できる。

0019

本発明で用いる炭素繊維は、六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズが5nm以上であることが必要である。六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズは公知の方法によって求めることができ、X線回折法にて得られる炭素結晶の(110)面からの回折線によって求めることができる。結晶子サイズが重要になるのは、熱伝導が主としてフォノンによって担われており、フォノンを発生するのが結晶であることに由来している。より好ましくは、20nm以上であり、さらに好ましくは30nm以上である。

0020

炭素繊維の平均繊維径は1〜20μmであることが好ましい。1μm未満の場合には、マットの形状が保持できなくなることがあり生産性が悪い。繊維径が20μm以上になると、不融化工程でのムラが大きくなり部分的に融着が起こったりする箇所が発生する。より好ましくは3〜15μmであり、さらに好ましくは5〜12μmである。

0021

平均繊維径に対する繊維径の分散値百分率として求められるCV値は、20%以下であることが好ましい。より好ましくは17%以下である。CV値が20%を超えると不融化でトラブルを起こす直径20μm以上の繊維が増え生産性の観点より好ましくない。

0022

これに対して炭素繊維の平均繊維長は0.01〜1000mmであることが好ましい。0.01mmを下回ると繊維としてのハンドリングが困難になる。一方1000mmを超えると繊維の交絡が著しく増大し、やはりハンドリングが困難になる。より好ましくは0.1〜500mm、さらに好ましくは3〜300mmである。
平均繊維径は、繊維20本以上を無作為採取光学顕微鏡で測定して求める。平均繊維長は、吐出口金の直下で糸を採取し、長さを測定して求める。

0023

本発明に関わる熱伝導性ペーストの熱伝導率は公知の方法によって測定することができるが、その中でも、プローブ法、ホットディスク法レーザーフラッシュ法が好ましく、特にプローブ法が簡易的で好ましい。一般に炭素繊維そのものの熱伝導度は数百W/(m・K)であるが、ペーストなど複合体にすると、欠陥の発生・空気の混入予期せぬ空隙の発生により、熱伝導率は急激に低減する。よって、熱伝導性ペーストとしての熱伝導率は実質的に1.5W/(m・K)を超えることが困難であるとされてきた。しかし、本発明では3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維を用いることでこれを解決し、ペーストとして2W/(m・K)以上を実現した。より好ましくは、10W/(m・K)以上であり、さらに好ましくは15W/(m・K)以上である。

0024

炭素繊維の含有率は、熱伝導性ペースト中、5〜80重量%である。5重量%未満であると、熱伝導率が低く、いくら薄化しても低熱抵抗化は困難となる。80重量%を超えると、ペーストの流動性が低くなり、薄葉化が困難となる。さらに好ましくは10〜50重量%である。

0025

ペーストの粘度はシェアレート1.7(1/s)の時、50〜1500poiseであることが好ましい。さらに好ましくは100〜1000poiseである。50poise未満の時はペーストの流動性が高すぎて、直ぐに流れ出てしまいペーストとして不向きである。1500poiseを超えると、流動性が低すぎて薄葉化が困難になる。なお、粘度は公知の方法を用いて測定できるが、具体的にはB型粘度計を用いて測定することができる。

0026

また、3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維以外の熱伝導材として、酸化アルミニウムや窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、石英、水酸化アルミニウム、銀粉などの金属酸化物、金属窒化物、金属酸窒化物、金属炭化物、金属水酸化物、金属を添加剤として加えても構わない。より具体的には酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、石英、水酸化アルミニウムの群より選ばれる1種以上の無機フィラーを添加しても構わない。添加量は、3次元ランダムマット状炭素繊維に対して1〜50重量%である。これらを用いることにより、熱伝導性ペーストの絶縁性を向上させることができる。

0027

本発明で用いられるマトリクスとして使用されるオルガノポリシロキサンは、耐熱性・絶縁性等、電子材料の特性が備わったものである。これをマトリクスとすることによって信頼性の高い熱伝導性ペーストが得られる。本発明において用いるオルガノポリシロキサンは、下記一般式(1)で示されるものである。
R1aSiO(4−a)/2 (1)

0028

上記式(1)において、R1は炭素数1〜18の飽和又は不飽和の1価炭化水素基から選択される1種もしくは2種以上の基である。このような基としては、例えば、メチル基エチル基プロピル基ヘキシル基、オクチル基、デシル基ドデシル基テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロヘキシル基、ビニル基アリル基等のアルケニル基フェニル基トリル基等のアリール基、2−フェニルエチル基、2−メチル−2−フェニルエチル基等のアラルキル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、2−(パーフロロブチル)エチル基、2−(パーフロロオクチル)エチル基、p−クロロフェニル基等のハロゲン化炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、フェニル基、及び炭素数6〜14のアルキル基が好ましい。aはシリコーンペースト組成物として要求される粘度の観点から、1.8〜2.2の範囲の正数がよく、特に1.9〜2.2の範囲の正数が好ましい。

0029

また、本発明で使用するオルガノポリシロキサンの25℃における動粘度は、50mm2/sより低いとシリコーンペースト組成物にした時にオイルブリードが出やすくなるし、500,000mm2/sより大きくなるとシリコーンペースト組成物にしたときの伸展性が乏しくなることから、25℃における動粘度が50〜500,000mm2/sであることが好ましく、特に100〜10,000mm2/sであることが好ましい。なお、動粘度は公知の方法により測定できるが、具体的にはオストワルド粘度計により測定することができる。

0030

本発明の熱伝導性ペーストは、上記諸材料を万能混攪拌機ニーダー等で混練することによって製造することができる。さらに、MEK、MIBKのようなケトン系溶剤や各種アルコールシクロヘキサンヘキサントルエンベンゼン等で粘度を調整することができる。

0031

本発明の熱伝導性ペーストの用途は、電子部品の放熱部材、熱伝導性充填剤温度測定用等の絶縁性充填剤等がある。たとえば、本発明の熱伝導性ペーストは、MPUやパワートランジスタトランス等の発熱性電子部品からの熱を放熱フィン放熱ファン等の放熱部品伝熱させるために使用され、発熱性電子部品と放熱部品の間に挟み込まれて使用される。これによって、発熱性電子部品と放熱部品間の伝熱が良好となり、長期的に発熱性電子部品の誤作動を軽減させることができる。或いは、ヒートパイプヒートシンクの接続や、種々の発熱体の入ったモジュールとヒートシンクとの接続に好適に用いることができる。

0032

本発明の熱伝導性ペーストは、タック性を有し、貼合したい物質とのアラインメントを確保することが容易である。タック性の度合いは、ペーストの処理温度によって変化させることが可能である。

0033

混練する前に3次元ランダムマット状ピッチ系炭素繊維は、電解酸化などによる酸化処理カップリング剤サイジング剤で処理することで、表面を改質させたものを用いることもできる。また、無電解メッキ法電解メッキ法真空蒸着スパッタリングイオンプレーティングなどの物理的蒸着法化学的蒸着法塗装、浸漬、微細粒子機械的に固着させるメカノケミカル法などの方法によって金属やセラミックスを表面に被覆させたものでもよい。以下、更に詳しく本発明について説明する。

0034

以下に実施例を示すが、本発明はこれらに制限されるものではない。
なお、本実施例における各値は、以下の方法に従って求めた。
(1)3次元ランダムマット状炭素繊維の繊維径は、焼成を経た繊維を光学顕微鏡下でスケールを用いて測定した。
(2)3次元ランダムマット状炭素繊維の繊維長は、焼成を経た繊維を抜き取り測長器で測定した。
(3)3次元ランダムマット状炭素繊維の結晶子サイズは、X線回折に現れる(110)面からの反射を測定し、学振法にて求めた。
(4)熱伝導性ペーストの熱伝導率は、ペーストをリファレンスプレート上に1mm厚に塗布し、京都電子製QTM−500を用いプローブ法で求めた。
(5)熱伝導性ペーストの粘度は、B型粘度計を用いて求めた。

0035

[実施例1]
縮合多環炭化水素化合物よりなるピッチを主原料とした。光学的異方性割合は100%、軟化点が283℃であった。直径0.2mmφの孔のキャップを使用し、スリットから加熱空気を毎分5500mの線速度で噴出させて、溶融ピッチを牽引して平均直径14.5μmのピッチ系短繊維を作製した。紡出された繊維をベルト上に捕集してマットとし、さらにクロスラッピング目付320g/m2のピッチ系短繊維からなる3次元ランダムマットとした。

0036

この3次元ランダムマットを空気中で170℃から285℃まで平均昇温速度6℃/分で昇温して不融化を行った。不融化した3次元ランダムマットを2300℃で焼成した。焼成後の3次元ランダムマット状炭素繊維の糸径は平均で9.8μm、糸径平均に対する糸直径分散の比は12%であった。糸長は平均で50mmであった。六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズは17nmであった。

0037

マット状炭素繊維を35重量%、シリコーンオイル(東シリコーン社製商品名「TSF451−500」)65重量%とをプラネタリーミキサーを用いて30分間混合しながら真空脱泡してペーストを製造した。
作製した熱伝導性ペーストの熱伝導率を測定したところ、7.8W/(m・K)であった。粘度は580poiseであった。

0038

[実施例2]
実施例1と同様の手法で3次元ランダムマット状炭素繊維を作製した。
マット状炭素繊維を50重量%、シリコーンオイル(東芝シリコーン社製商品名「TSF451−500」)50重量%とをプラネタリーミキサーを用いて30分間混合しながら真空脱泡してペーストを製造した。
作製した熱伝導性ペーストの熱伝導率を測定したところ、10.2W/(m・K)であった。粘度は950poiseであった。

0039

[実施例3]
実施例1と同様の手法で3次元ランダムマット状炭素繊維を作製した。
マット状炭素繊維を35重量%、シリコーンオイル(東芝シリコーン社製商品名「TSF451−500」)65重量%とをプラネタリーミキサーを用いて30分間混合しながら真空脱泡してペーストを製造した。
作製した熱伝導性ペーストの熱伝導率を測定したところ、7.2W/(m・K)であった。粘度は750poiseであった。

0040

[比較例1]
3次元ランダムマット状炭素繊維の焼成温度を1300℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法で熱伝導性ペーストを作製した。3次元ランダムマットの六角網面の成長方向に由来する結晶子サイズは3nmであった。
成形された熱伝導性ペーストの熱伝導率を測定したところ、1.4W/(m・K)であった。粘度は950poiseであった。

0041

[比較例2]
3次元ランダムマット状炭素繊維を用いることなく、アルミナ粉末のみを用いたこと以外は、実施例1と同じ方法で熱伝導性ペーストを作製した。
成形された熱伝導性ペーストの熱伝導率を測定したところ、1.3W/(m・K)であった。粘度は300poiseであった。なお、熱伝導率を高めることを目的として、アルミナ粉末を50重量部に増やした場合には、粘度が著しく増大し、ペーストにできなかった。

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