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技術 超音波診断装置

出願人 日立アロカメディカル株式会社
発明者 酒井亮一原田烈光
出願日 2006年4月21日 (15年6ヶ月経過) 出願番号 2006-117541
公開日 2007年11月8日 (13年11ヶ月経過) 公開番号 2007-289232
状態 特許登録済
技術分野 超音波診断装置
主要キーワード 荷重計測器 屈曲角度θ 各荷重値 指定マーカ 歪みゲージ法 角度演算処理 アコースティックエミッション法 トラッキングポイント
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年11月8日)のものです。
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図面 (10)

課題

骨の形状の測定結果を分かりやすく表示する技術を提供する。

解決手段

骨形状画像520は、屈曲角度に応じた骨の屈曲状態視覚的に表現している。骨形状画像520内の骨イメージ522は、二本の円柱状の表示態様を各表示態様の軸方向の一端側で互いに接続することによって屈曲した骨を表現している。さらに、二本の円柱状の表示態様の接続角度によって骨の屈曲角度θを表現している。骨形状画像520内には、サブアレイマーカ524も表示されている。各サブアレイマーカ524は、駆動した振動素子の部分を塗りつぶしで表現することによって、その振動素子の位置(骨の軸方向の位置)を表現している。

概要

背景

骨粗鬆症などの骨代謝疾患診断や易骨折性の判定、また、骨折治療後の骨癒合を定量的に診断するために、骨強度などの力学的特性簡便かつ定量的な測定が望まれている。

骨形成や骨癒合の評価はX線写真に大きく依存しているが、X線写真では骨強度を定量的に診断することは困難である。骨強度の従来の測定法として測定対象サンプル骨の強度試験が知られているものの、サンプル骨の摘出手術が必要であり侵襲的である。また、骨量骨密度の測定法として、汎用X線CTの利用、DXA(二重エネルギ吸収測定法)装置などが実用化にいたっている。しかし、これらはあくまで骨量を測定する手段であって、骨強度を評価することはできない。また、X線照射する点では非侵襲的であるとは言えない。

このほかの骨強度を定量評価する試みとしては、創外固定器歪みゲージを装着してその固定器の歪みを計測する歪みゲージ法、骨に外部から振動を加え固有振動数を評価する振動波法、降伏応力を生じた骨から発生する音波を検出するアコースティックエミッション法などが既存の方法として挙げられる。しかし、これらの方法は適応できる治療法に制限があること、骨に侵襲を加える必要があること、さらに評価精度などの点において問題が残されている。

こうした背景において、本願の発明者らは、骨の力学的特性を非侵襲的かつ定量的に評価する超音波診断装置を提案している(特許文献1参照)。

特開2005−152079号公報

概要

骨の形状の測定結果を分かりやすく表示する技術を提供する。骨形状画像520は、屈曲角度に応じた骨の屈曲状態視覚的に表現している。骨形状画像520内の骨イメージ522は、二本の円柱状の表示態様を各表示態様の軸方向の一端側で互いに接続することによって屈曲した骨を表現している。さらに、二本の円柱状の表示態様の接続角度によって骨の屈曲角度θを表現している。骨形状画像520内には、サブアレイマーカ524も表示されている。各サブアレイマーカ524は、駆動した振動素子の部分を塗りつぶしで表現することによって、その振動素子の位置(骨の軸方向の位置)を表現している。

目的

本発明は、このような背景において成されたものであり、その目的は、超音波を利用して測定された骨の形状の測定結果を分かりやすく表示する技術を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

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請求項1

骨に対して複数の超音波ビームを形成する送受波手段と、各超音波ビームごとに骨の表面に対応した表面ポイントを検出して複数の超音波ビームから複数の表面ポイントを検出する表面検出手段と、検出された複数の表面ポイントに基づいて骨の形状を反映させた測定量を求める形状測定手段と、求められた測定量を表示するための画像として骨の形状を視覚的に表現した骨形状画像を形成する画像形成手段と、を有する、ことを特徴とする超音波診断装置

請求項2

請求項1に記載の超音波診断装置において、前記形状測定手段は、前記測定量として骨の屈曲角度を求め、前記画像形成手段は、求められた屈曲角度に応じた骨の屈曲状態を視覚的に表現した骨形状画像を形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項3

請求項2に記載の超音波診断装置において、前記画像形成手段は、二本の柱状の表示態様を各表示態様の軸方向の一端側で互いに接続することによって屈曲した骨を表現し、さらに、二本の柱状の表示態様の接続角度によって骨の屈曲角度を表現した骨形状画像を形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項4

請求項2に記載の超音波診断装置において、前記画像形成手段は、測定対象骨の実形状を模式的に表現した骨形状画像を形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項5

請求項2に記載の超音波診断装置において、前記形状測定手段は、骨に対して荷重を及ぼした場合における骨の屈曲角度を求め、前記画像形成手段は、一方の軸に時刻を示して他方の軸に屈曲角度を示すことにより屈曲角度の時間変化の様子を示した角度変化グラフを形成し、角度変化グラフ内に表示される時刻マーカが示す時刻の屈曲角度に対応した骨形状画像を形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項6

請求項2に記載の超音波診断装置において、前記形状測定手段は、骨に対して荷重を及ぼした場合における骨の屈曲角度を求め、前記画像形成手段は、一方の軸に時刻を示して他方の軸に荷重量を示すことにより荷重量の時間変化の様子を示した荷重変化グラフを形成し、荷重変化グラフ内に表示される時刻マーカが示す時刻の荷重量を及ぼした際の骨形状画像を形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項7

請求項1に記載の超音波診断装置において、前記画像形成手段は、各超音波ビームの表面ポイント近傍における波形を示した波形画像と、送受波手段の送受波面内における各超音波ビームの位置を示したビーム位置画像とを形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項8

請求項1に記載の超音波診断装置において、前記画像形成手段は、各超音波ビームを視覚的に表現したビームマーカを骨形状画像内に表示させることにより、骨に対して複数の超音波ビームが形成される様子を視覚的に表現した表示画像を形成する、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項9

請求項1に記載の超音波診断装置において、前記画像形成手段は、被検体内における測定対象骨の位置を示した骨位置マーカを骨形状画像内に表示させる、ことを特徴とする超音波診断装置。

請求項10

骨に対して形成された複数の超音波ビームによって骨表面から検出される複数の表面ポイントに基づいて骨表面の形状を反映させた測定量を求める形状測定手段と、求められた測定量を表示するための画像として骨の形状を視覚的に表現した骨形状画像を形成する画像形成手段と、を有する、ことを特徴とする画像形成装置

請求項11

骨に対して形成された複数の超音波ビームによって骨表面から検出される複数の表面ポイントに基づいて骨表面の形状を反映させた測定量を求める工程と、求められた測定量を表示するための画像として骨の形状を視覚的に表現した骨形状画像を形成する工程と、を備える、ことを特徴とする測定結果表示方法

技術分野

0001

本発明は、超音波を利用して測定された骨の形状の測定結果を表示する技術に関する。

背景技術

0002

骨粗鬆症などの骨代謝疾患診断や易骨折性の判定、また、骨折治療後の骨癒合を定量的に診断するために、骨強度などの力学的特性簡便かつ定量的な測定が望まれている。

0003

骨形成や骨癒合の評価はX線写真に大きく依存しているが、X線写真では骨強度を定量的に診断することは困難である。骨強度の従来の測定法として測定対象サンプル骨の強度試験が知られているものの、サンプル骨の摘出手術が必要であり侵襲的である。また、骨量骨密度の測定法として、汎用X線CTの利用、DXA(二重エネルギ吸収測定法)装置などが実用化にいたっている。しかし、これらはあくまで骨量を測定する手段であって、骨強度を評価することはできない。また、X線照射する点では非侵襲的であるとは言えない。

0004

このほかの骨強度を定量評価する試みとしては、創外固定器歪みゲージを装着してその固定器の歪みを計測する歪みゲージ法、骨に外部から振動を加え固有振動数を評価する振動波法、降伏応力を生じた骨から発生する音波を検出するアコースティックエミッション法などが既存の方法として挙げられる。しかし、これらの方法は適応できる治療法に制限があること、骨に侵襲を加える必要があること、さらに評価精度などの点において問題が残されている。

0005

こうした背景において、本願の発明者らは、骨の力学的特性を非侵襲的かつ定量的に評価する超音波診断装置を提案している(特許文献1参照)。

0006

特開2005−152079号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1には、骨に対して複数の超音波ビームを形成し、各超音波ビームに対応した複数のエコー信号を取得して各エコー信号ごとに骨表面に対応する表面ポイントを特定し、複数のエコー信号から得られる複数の表面ポイントに基づいて骨の屈曲角度演算する技術が示されている。これにより、エコー信号に基づいて得られる骨の屈曲角度などの形状データから、生体内の骨の力学的特性を非侵襲的かつ定量的に評価することができるという画期的な技術である。

0008

そして、本願の発明者らは、上記特許文献1に記載された画期的な技術を利用して得られる測定結果の表示技術について研究を重ねてきた。

0009

本発明は、このような背景において成されたものであり、その目的は、超音波を利用して測定された骨の形状の測定結果を分かりやすく表示する技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である超音波診断装置は、骨に対して複数の超音波ビームを形成する送受波手段と、各超音波ビームごとに骨の表面に対応した表面ポイントを検出して複数の超音波ビームから複数の表面ポイントを検出する表面検出手段と、検出された複数の表面ポイントに基づいて骨の形状を反映させた測定量を求める形状測定手段と、求められた測定量を表示するための画像として骨の形状を視覚的に表現した骨形状画像を形成する画像形成手段と、を有することを特徴とする。

0011

望ましい態様において、前記形状測定手段は、前記測定量として骨の屈曲角度を求め、前記画像形成手段は、求められた屈曲角度に応じた骨の屈曲状態を視覚的に表現した骨形状画像を形成することを特徴とする。

0012

望ましい態様において、前記画像形成手段は、二本の柱状の表示態様を各表示態様の軸方向の一端側で互いに接続することによって屈曲した骨を表現し、さらに、二本の柱状の表示態様の接続角度によって骨の屈曲角度を表現した骨形状画像を形成することを特徴とする。

0013

望ましい態様において、前記画像形成手段は、測定対象骨の実形状を模式的に表現した骨形状画像を形成することを特徴とする。

0014

望ましい態様において、前記形状測定手段は、骨に対して荷重を及ぼした場合における骨の屈曲角度を求め、前記画像形成手段は、一方の軸に時刻を示して他方の軸に屈曲角度を示すことにより屈曲角度の時間変化の様子を示した角度変化グラフを形成し、角度変化グラフ内に表示される時刻マーカが示す時刻の屈曲角度に対応した骨形状画像を形成することを特徴とする。

0015

望ましい態様において、前記形状測定手段は、骨に対して荷重を及ぼした場合における骨の屈曲角度を求め、前記画像形成手段は、一方の軸に時刻を示して他方の軸に荷重量を示すことにより荷重量の時間変化の様子を示した荷重変化グラフを形成し、荷重変化グラフ内に表示される時刻マーカが示す時刻の荷重量を及ぼした際の骨形状画像を形成することを特徴とする。

0016

望ましい態様において、前記画像形成手段は、各超音波ビームの表面ポイント近傍における波形を示した波形画像と、送受波手段の送受波面内における各超音波ビームの位置を示したビーム位置画像とを形成することを特徴とする。

0017

望ましい態様において、前記画像形成手段は、各超音波ビームを視覚的に表現したビームマーカを骨形状画像内に表示させることにより、骨に対して複数の超音波ビームが形成される様子を視覚的に表現した表示画像を形成することを特徴とする。

0018

望ましい態様において、前記画像形成手段は、被検体内における測定対象骨の位置を示した骨位置マーカを骨形状画像内に表示させることを特徴とする。

0019

また上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である画像形成装置は、骨に対して形成された複数の超音波ビームによって骨表面から検出される複数の表面ポイントに基づいて骨表面の形状を反映させた測定量を求める形状測定手段と、求められた測定量を表示するための画像として骨の形状を視覚的に表現した骨形状画像を形成する画像形成手段と、を有することを特徴とする。

0020

また上記目的を達成するために、本発明の好適な態様である測定結果表示方法は、骨に対して形成された複数の超音波ビームによって骨表面から検出される複数の表面ポイントに基づいて骨表面の形状を反映させた測定量を求める工程と、求められた測定量を表示するための画像として骨の形状を視覚的に表現した骨形状画像を形成する工程と、を備えることを特徴とする。

発明の効果

0021

本発明により、骨の形状の測定結果に関する分かりやすい表示態様が実現される。

発明を実施するための最良の形態

0022

以下、本発明の好適な実施形態を説明する。

0023

図1には、本発明の好適な実施形態が示されており、図1は、本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。プローブ10は被検者50の体表に当接して用いられる超音波探触子である。プローブ10は、被検者50の体内の骨52に向けて複数の超音波ビーム40を形成する。この際、例えば、骨52の骨折部54を挟んだ上下二つ骨片のそれぞれに対して、複数の超音波ビーム40を形成する。骨52の表面に設定される表面ポイント60については後に詳述する。

0024

図2は、本実施形態の超音波診断装置に好適なプローブ10を説明するための図である。プローブ10は、プローブ10Aとプローブ10Bのプローブ組によって構成されている。プローブ10Aは、その内部に、9個の振動素子11で構成されるサブアレイA1とサブアレイA2を備えている。また、プローブ10Bは、その内部に、9個の振動素子11で構成されるサブアレイB1とサブアレイB2を備えている。

0025

そして、各サブアレイごとに、後に詳述するエコートラッキング用の超音波ビームが形成される。例えば、各サブアレイごとに、そのアレイ内のうちの一つの振動素子11のみが駆動されて超音波ビームが形成される。もちろん、各サブアレイごとに、複数の振動素子11を駆動して超音波ビームを形成してもよい。

0026

このようにして、サブアレイA1からサブアレイB2によって4本のエコートラッキング用の超音波ビームが形成される。その際、骨(図1の符号52)の骨折部(図1の符号54)を挟んだ上下二つの骨片のうち、一方の骨片にプローブ10Aによって2本の超音波ビームが形成され、他方の骨片にプローブ10Bによって2本の超音波ビームが形成される。

0027

なお、本実施形態の超音波診断装置に利用されるプローブ10は、図2に示すプローブ組タイプのものに限定されない。例えば、超音波ビームを電子走査するリニア電子スキャンプローブ(リニアプローブ)であってもよい。

0028

図1戻り送受信部12は、プローブ10を制御して、断層面図1による被検者50の切断面、つまり骨52の長軸断面)内において超音波ビーム40を電子走査する。ちなみに、プローブ10がリニアプローブであれば、例えば120本の超音波ビーム40(図1には、後に詳述するエコートラッキング用の超音波ビーム4本のみが図示されている)が次々に電子走査され、各超音波ビーム40ごとにエコー信号が取得される。取得された複数のエコー信号は断層画像形成部18に出力され、断層画像形成部18は複数のエコー信号に基づいて骨の断層画像(Bモード画像)を形成する。形成されたBモード画像は、表示画像形成部32を介してディスプレイ34に表示される。

0029

送受信部12で取得されたエコー信号は、エコートラッキング処理部20へも出力される。エコートラッキング処理部20は、各エコー信号から骨表面部を抽出してトラッキングする、いわゆるエコートラッキング処理を行うものである。エコートラッキング処理には、例えば、特開2001−309918号公報に詳述される技術が利用される。この技術の概要は次のとおりである。

0030

プローブ10から取得されるエコー信号は骨表面に対応する部分で大きな振幅を有している。単に振幅の大きな部分として骨表面部を捉えた場合、大きな振幅の範囲の中のどの部分が表面部に対応するのかが不明であり、結果として大きな振幅の範囲程度の抽出誤差(一般的な超音波診断装置では0.2mm程度)が生じてしまう。エコートラッキング処理では、エコー信号の代表点としてゼロクロス点が検知され、検知されたゼロクロス点をトラッキングすることで抽出精度飛躍的に高めている(0.002mm程度にまで精度を高めることが可能)。ゼロクロス点は、トラッキングゲート期間内においてエコー信号の振幅が正から負へ、または、負から正へと極性反転するタイミングとして検知される。ゼロクロス点が検知されると、その点を中心として新たにトラッキングゲートが設定される。そして、次のタイミングで取得されるエコー信号においては、新たに設定されたトラッキングゲート期間内でゼロクロス点が検知される。このようにして、各超音波ビームごとに、エコー信号のゼロクロス点が表面ポイント60としてトラッキングされ、骨表面の位置がプローブ10を基準として高精度に計測される。

0031

エコートラッキング処理には、例えば4本のトラッキング用エコー信号が利用される。トラッキング用エコー信号は、断層画像形成に利用されるエコー信号(例えば120本のエコー信号)の中から選択されてもよく、あるいは、断層画像形成を中断して4本のトラッキング用エコー信号のみが取得されてもよい。

0032

形状測定部22は、検出された複数の表面ポイント(トラッキングポイント)60に基づいて骨表面の形状を反映させた測定量を求める。測定量の一例は、骨52の屈曲角度である。

0033

屈曲角度を測定する場合、形状測定部22は、エコートラッキング処理部20において抽出された表面ポイント60に基づいて、骨52の骨折部54を挟んだ上下二つの骨片のそれぞれに対応する直線を設定する。さらに、形状測定部22は、二つの骨片に対応する二つの直線の間の角度を演算する。そこで、図3を利用して、形状測定部22における直線の設定処理角度演算処理について説明する。なお、図1に示した部分には図1の符号を付して説明する。

0034

図3は、二つの骨片のそれぞれに対応する直線の設定処理および直線の間の角度演算処理を説明するための図であり、図3(1)には荷重が掛けられていない状態の骨折部54の拡大図が示され、図3(2)には荷重により力がかけられた状態の骨折部54の拡大図が示されている。図3における骨片A52aは、図1における骨折部54の上側の骨片に対応し、図3における骨片B52bは、図1における骨折部54の下側の骨片に対応する。また、図3における4つの表面ポイント(60a〜60d)は、図1における表面ポイント60に対応する。なお図3において、横方向をx軸方向、縦方向をy軸方向とする。

0035

4つの表面ポイント(60a〜60d)は、例えば、骨折部54の位置に応じて設定される。このために、検査者は、例えば、ディスプレイ34に表示される骨のBモード画像から骨折部54の位置を確認しながら、骨片A52aの表面付近に二つの計測点を設定し、さらに、骨片B52bの表面付近に二つの計測点を設定する。4つの計測点は、操作パネル16を介して送受制御部14に設定される。送受制御部14は4つの計測点をフォーカス点とする4本のトラッキング用の超音波ビーム40を形成し、エコートラッキング処理部20において骨の表面ポイントがトラッキングされ、各表面ポイント(60a〜60d)の位置がプローブ10を基準として高精度に計測される。なお、計測点の設定において、検査者が骨折部54の位置のみを指定して、送受制御部14が4つの計測点のx軸方向の位置を設定してもよい。

0036

形状測定部22は、エコートラッキング処理部20において抽出された表面ポイント60a,60bの2点を結ぶ直線を骨片A52aに対応する直線a−b62として設定する。同様に、形状測定部22は、表面ポイント60c,60dの2点を結ぶ直線を骨片B52bに対応する直線c−d64として設定する。形状測定部22によって計測された、直線a−b62および直線c−d64のデータ(例えば、プローブ10を基準とした座標系における直線の方程式)は、測定データ形成部24を介して、データ記憶部26に記録される。なお、直線a−b62および直線c−d64のデータは、図3(1)の荷重無のもの、図3(2)の荷重有のもの、それぞれの状態のものがデータ記憶部26に記録される。また、荷重有の場合は各荷重値ごとにデータ記憶部26に記録される。

0037

形状測定部22は、さらに、直線a−b62および直線c−d64のデータから、直線a−b62および直線c−d64の交差角度を演算する。つまり、形状測定部22は、荷重無の状態における直線a−b62および直線c−d64のデータに基づいて、二つの直線の交差角度θ´66を算出する。また、形状測定部22は、各荷重値に対応する直線a−b62および直線c−d64のデータに基づいて、二つの直線の交差角度θ68を算出する。図3(1),(2)に示されるように、加圧されて荷重が掛けられると二つの直線の交差角度が変化する。そして、各荷重値ごとに算出される交差角度θ68が、屈曲角度として、測定データ形成部24を介してデータ記憶部26に記録される。また、形状測定部22は、各荷重値ごとに交差角度θ68と交差角度θ´66との差を算出してもよい。

0038

なお、図1図3では、骨折部54を含んだ骨52の計測について説明したが、本実施形態では、骨折を伴わない骨52の測定を行うことも可能である。また、骨52に加える荷重は、図1図3に示したような、骨52の軸方向に沿って加えられる荷重に限定されない。例えば、骨折を伴わない骨52の計測の際には、骨52の軸方向の両端を支持して、軸方向の中心付近で軸に対して略垂直な方向に沿って荷重を加えてもよい。つまり、両端を支持して中心付近に荷重を加える三点荷重方式を採用してもよい。もちろん、骨52の状態に応じて荷重量などが慎重に設定されるべきことは言うまでもない。

0039

図1に戻り、測定データ形成部24は、骨に対して荷重を及ぼした際の測定量と荷重量と時刻とを互いに関連付けた測定データを形成してデータ記憶部26へ記憶させる。測定データ形成部24には、形状測定部22から、各表面ポイントの変位量や骨の屈曲角度などが供給される。さらに、データ形成部24には、骨52に対する加圧に伴う荷重値の計測結果が荷重計測器36から供給されている。測定データ形成部24は、各表面ポイントの変位量や骨の屈曲角度とその際の荷重値を対応付け、さらにその荷重値を与えた際の時刻を対応付けて測定データを形成する。ちなみに、時刻は、図示しない制御部などから得られる時刻情報を利用して特定される。

0040

図4は、測定データ形成部によって形成されてデータ記憶部へ記憶される測定データを説明するための図である。測定データは、そのデータが測定された計測日時(年月日を含む)や計測条件被検者情報などを含んでいる。また、計測対象である骨の画像データなどが添付されてもよい。画像データは、例えば、断層画像形成部(図1の符号18)で形成される断層画像が好適である。なお、画像データとして、レントゲン画像CT画像などのデータが添付されてもよい。また、測定データには、画像データそのものが添付されてもよいし、画像データの格納先アドレスなどがリンク情報として添付されてもよい。

0041

そして、荷重値を与えた際の時刻(時間)とその荷重値(荷重)と骨の屈曲角度(屈曲角)と各表面ポイントの変位量(変位1から変位4)が横一列に並べられて対応付けられている。変位1から変位4は、各々、4本のトラッキング用ビームから得られる骨表面ポイントの変位である。さらに、変位4の値に続けて骨の歪み量などの測定量を対応付けてもよい。このように、時間と荷重と屈曲角度などが横一列に並べられて対応付けられ、さらに、互いに異なる時間ごとのデータが縦一列に並べられる。

0042

図1に戻り、表示画像形成部32は、データ記憶部26に記憶された測定データに基づいて、測定量を表示するための測定結果画像を形成する。また、表示画像形成部32は、断層画像形成部18で形成された断層画像と測定結果画像を切り替えて、あるいは、断層画像と測定結果画像を並べた表示画像を形成する。そして、形成された表示画像はディスプレイ34に表示される。

0043

本実施形態の超音波診断装置が備えている特徴の一つは、表示画像形成部32で形成される測定結果画像にある。そこで、図5から図9を利用して、本実施形態において形成される測定結果画像について説明する。

0044

図5は、測定結果画像の表示例を説明するための図である。図5に示す測定結果画像500は、波形画像510と骨形状画像520とグラフ画像530と時刻設定バー540などを含んでいる。

0045

波形画像510は、各超音波ビームの表面ポイント近傍における波形を示している。図1図2を利用して説明したように、本実施形態では、エコートラッキング用の超音波ビームが4本形成される。図5において、波形画像510は、ProbeA−1,ProbeA−2,ProbeB−1,ProbeB−2の4つの波形を示している。これら4つの波形は、各々、図2のサブアレイA1,サブアレイA2,サブアレイB1,サブアレイB2によって形成される超音波ビームの波形に対応している。

0046

なお、図5に示す4つの波形の各々には、一点鎖線で示すトラッキングポイント指定マーカが表示されている。このマーカより、波形内におけるトラッキングポイントの位置が把握できるようになっている。また、各波形の隣には、ビーム位置画像512が表示されている。

0047

ビーム位置画像512は、各サブアレイ内における超音波ビームの位置を示している。例えば、各サブアレイごとに、そのアレイ内のうちの一つの振動素子(図2の符号11)のみが駆動して超音波ビームを形成した場合、駆動した振動素子の位置がビーム位置画像512に示される。例えば、駆動した振動素子の部分が他の部分とは異なる表示態様で表示される。図5においては、駆動した振動素子の部分が塗りつぶしで表現されている。

0048

なお、波形画像510やビーム位置画像512の近傍に、波形表示オートスケールスイッチ(A−scale)や、トラッキングポイントの自動設定スイッチ(A−TPset)などが設けられてもよい。

0049

骨形状画像520は、屈曲角度に応じた骨の屈曲状態を視覚的に表現している。骨形状画像520内の骨イメージ522は、二本の円柱状の表示態様を各表示態様の軸方向の一端側で互いに接続することによって屈曲した骨を表現している。さらに、二本の円柱状の表示態様の接続角度によって骨の屈曲角度θを表現している。

0050

骨形状画像520内には、サブアレイマーカ524も表示されている。4つのサブアレイマーカ524(ProbeA−1,ProbeA−2,ProbeB−1,ProbeB−2)は、各々、図2のサブアレイA1,サブアレイA2,サブアレイB1,サブアレイB2に対応している。そして、図5において、各サブアレイマーカ524は、駆動した振動素子の部分を塗りつぶしで表現することによって、その振動素子の位置(骨の軸方向の位置)を表現している。

0051

なお、骨形状画像520内に、エコートラッキングスイッチ(ET)や屈曲角度θの数値(0.0537)が表示されてもよい。また、骨イメージ522は、二本の四角柱状の表示態様などによって形成されてもよい。さらに、骨イメージ522は、測定対象骨の超音波断層画像やレントゲン画像などで形成されてもよい。

0052

グラフ画像530は、荷重変化グラフ532と角度変化グラフ534を含んでいる。荷重変化グラフ532は、横軸に時刻(Time)を示して縦軸に荷重量(Load)を示すことにより荷重量の時間変化の様子を示したグラフである。荷重変化グラフ532内には、後に説明する時刻設定バー540によって設定された時相を示す時相マーカが破線で示されている。さらに、荷重変化グラフ532内に、荷重量の最大値(Max)や時相マーカに対応した時刻の荷重量などの数値が表示されてもよい。

0053

角度変化グラフ534は、横軸に時刻(Time)を示して縦軸に屈曲角度(Angle)を示すことにより屈曲角度の時間変化の様子を示したグラフである。角度変化グラフ534内には、時刻設定バー540によって設定された時相を示す時相マーカが破線で示されている。さらに、角度変化グラフ534内に、屈曲角度の最大値(Max)や時相マーカに対応した時刻の屈曲角度などの数値が表示されてもよい。

0054

時刻設定バー540は、時刻を設定するためのユーザインターフェースを提供している。つまり、検査者は、マウスキーボードなどを利用して、時刻設定バー540に沿ってスライダー542を操作することによって、スライダー542を所望の時刻に設定する。なお、時刻設定バー540の近傍に、時刻微調整用調整ボタンを設けてもよい。これにより、検査者は、時刻設定バー540によって大まかな時刻を設定してから調整ボタンを利用して時刻を微調整することが可能になる。

0055

時刻設定バー540によって設定された時刻は、グラフ画像530や骨形状画像520に反映される。つまり、荷重変化グラフ532や角度変化グラフ534の時相マーカは、時刻設定バー540によって設定された時相を示すように、時刻設定バー540の設定に応じて横軸(Time)方向にスライドする。また、骨形状画像520は、時刻設定バー540によって設定された時相における屈曲角度に応じた骨の屈曲状態を表示する。

0056

したがって、検査者(ユーザ)は、測定結果画像500を利用することにより、グラフ画像530を見て荷重量や屈曲角度の時間変化の様子を把握しながら、時刻設定バー540を操作して、所望の時相における骨の屈曲状態を骨形状画像520から把握することなどが可能になる。

0057

なお、測定結果画像500内に、測定データファイル出力スイッチ(CSV)や印刷出力スイッチ(Print)やキャンセルスイッチ(Cancel)などが設けられてもよい。

0058

図6は、骨形状画像520内に表示される各種マーカを説明するための図である。図5を利用して説明したように、骨形状画像520内には、骨イメージ522とサブアレイマーカ524が表示されている。骨形状画像520内には、さらに、図6に示すように、ビームマーカ525や荷重位置マーカ526や骨位置マーカ528が表示されてもよい。

0059

ビームマーカ525は、骨に対して複数の超音波ビームが形成される様子を視覚的に表現したものである。つまり、プローブの位置を示すサブアレイマーカ524から、測定対象骨を示す骨イメージ522に向かって、超音波ビームが形成されている様子を表現している。本実施形態では、エコートラッキング用の超音波ビームが4本形成されるため、図6では4本のビームマーカ525が示されている。

0060

荷重位置マーカ526は、骨に対して加えられる荷重の位置と方向を視覚的に表現したものである。図6では、二本の円柱状の表示態様が互いに接続された骨イメージ522の接続点の近傍に、骨の軸方向に対して略垂直な荷重が加えられていることを示している。なお、荷重位置マーカ526の長さなどによって荷重量が表現されてもよい。

0061

骨位置マーカ528は、被検体内における測定対象骨の位置を示したマーカである。つまり、骨位置マーカ528は、被検体の全体骨格を模式的に表現し、模式的に示された全体骨格内の測定対象骨の部分を、他の部分とは異なる表示態様で表示したものである。図6において、骨位置マーカ528は、被検体である人の左側(L)の下腿部分の骨(脛骨腓骨)が測定対象骨であることを示している。

0062

また、骨イメージ522内に、近位側を示すマーカ(P)や遠位側を示すマーカ(D)が表示されてもよい。さらに、骨形状画像520内に、骨イメージ522の屈曲表示倍率を変更するためのユーザインターフェースが形成されてもよい。

0063

図7は、骨イメージの変形表示態様を説明するための図である。図5図6では、二本の円柱状の表示態様が互いに接続された骨イメージ522を説明した。これに対し、図7に示す骨イメージ522´は、測定対象骨の実形状を模式的に表現したものである。つまり、測定対象骨が人の脛骨であれば人の脛骨に似た骨イメージ522´が形成され、また、測定対象骨が人の腓骨であれば人の腓骨に似た骨イメージ522´が形成される。骨イメージ522´は、例えば、図5に示す測定結果画像500内において、骨イメージ522に換えて骨イメージ522の位置に表示される。

0064

図8は、グラフ画像の別の好適な表示例を示している。図8に示すグラフは、横軸を屈曲角、縦軸を荷重とした特性曲線である。骨に対する荷重と骨の屈曲角との間にはヒステリシス特性が存在する。つまり、荷重値を徐々に増加させ最大荷重値まで増加させた場合の骨の屈曲角の増加特性と、その最大荷重値から徐々に荷重値を減少させた場合の骨の屈曲角の減少特性とは必ずしも一致しない。図8は、荷重値を最大荷重値まで増加させ、その後、その最大荷重値から荷重値を減少させた場合の角度特性を示すものである。例えば、ループ状に描かれるグラフ内の面積が荷重値と屈曲角との間のヒステリシス特性を反映している。そして、その面積が、例えば骨の粘弾性成分を評価する指標となる。

0065

ちなみに、ループ状に描かれる特性曲線上には、星印状のマーカが表示される。このマーカは、例えば、図5の時刻設定バー540によって設定された時刻に応じて設定される。つまり、図8において、星印状のマーカは、ユーザによって設定された時刻の荷重と屈曲角の部分に表示される。また、星印状のマーカは、ユーザによる時刻変更操作に応じてループ状に描かれる特性曲線上を移動する。

0066

図9は、グラフ画像の別の好適な表示例を示している。図9に示すグラフは、図8のグラフと同様に、横軸を屈曲角、縦軸を荷重とした特性曲線である。図9に示す表示態様は、互いに異なる時期に得られた複数の測定データに基づいて、測定結果が時期的に変化する状態を示したものである。つまり、図9に示す表示例は、互いに異なる時期に得られた複数の特性曲線910,920,930を示している。

0067

例えば、同一の被検者に対して同一の測定条件で測定を実施し、2000年1月1日に測定された結果に基づいて特性曲線910が得られ、2000年3月1日に測定された結果に基づいて特性曲線920が得られ、2000年5月1日に測定された結果に基づいて特性曲線930が得られる。

0068

このように、図9に示す表示例は、骨の形状を反映させた測定量が時期的に変化する状態を示している。図9に示す表示例により、例えば、骨折した骨が徐々に癒合していく過程を視覚的に容易に把握することなどが可能になる。

0069

以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、次のような効果を奏する。例えば、図5から図9に示した表示態様により、荷重に対する骨折部の変形などを容易にイメージすることができ、骨折の診断などに効果的である。また、これらの表示態様は、荷重に対して骨折部が受けている応力の状態を知る上での貴重な情報となる。また、図5から図9に示した表示態様を被検者に見せることで、被検者に対して測定結果を分かりやすく説明することが可能になる。

0070

なお、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。例えば、図1におけるエコートラッキング処理部20、形状測定部22、測定データ形成部24、表示画像形成部32などを実現するためのプログラムを形成し、そのプログラムによってコンピュータを動作させることにより、コンピュータを、図5から図9などの表示画像を形成する画像形成装置として機能させる実施態様も可能である。なお、図5から図9に示す表示画像は、ディスプレイ34に表示されるものに限らず、例えば、紙などに印刷されてもよい。

図面の簡単な説明

0071

本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。
本実施形態の超音波診断装置に好適なプローブを説明するための図である。
直線の設定処理および直線の間の角度演算処理を説明するための図である。
測定データを説明するための図である。
測定結果画像の表示例を説明するための図である。
骨形状画像内に表示される各種マーカを説明するための図である。
骨イメージの変形表示態様を説明するための図である。
グラフ画像の別の好適な表示例を示す図である。
グラフ画像の別の好適な表示例を示す図である。

符号の説明

0072

10プローブ、20エコートラッキング処理部、22形状測定部、24 測定データ形成部、26データ記憶部、32表示画像形成部、510波形画像、520骨形状画像、522骨イメージ、530グラフ画像。

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