図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(2007年11月8日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

課題

診断試薬としての使用、またはワクチンにおける使用のために、大量の空胞形成毒素発現すること。

解決手段

Helicobacter pylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸であって、特定のヌクレオチド配列ヌクレオチド101〜3964からなる、核酸、H.pyloriのvacAコード領域のための調節配列を含む単離された核酸、別の特定するヌクレオチド配列を含む、Helicobacter pyloriから単離された核酸、該核酸と選択的にハイブリダイズする単離された核酸。

概要

背景

背景技術
Helicobacterpyloriは、ヒト慢性表在性胃炎の主な病因性因子であり、そしてこの生物
による感染は、消化性潰瘍疾患およびおそらく胃ガンの病因における重要な病因性因子で
ある(1〜3)。基本的には、H.pylori感染者は全て組織学的胃炎に発展するが(4)、H. p
ylori感染者の大半は無症候にとどまり(4)、その他の感染者は消化性潰瘍または胃腺
ンのような重篤な感染合併症に発展する(2、3)。個々のH.pylori単離体高レベルの遺
子型多様性を示すが(5、6)、この生物の表現型特徴はほとんど全て保存される。現在
株間で異なることが知られている唯一の表現型特徴は、空胞形成細胞毒素の産生(7、
8)およびcagAによりコードされる128kDaの細胞毒素関連タンパク質の存在(8)である。
消化性潰瘍疾患を有する患者は、胃炎のみを有する患者よりも空胞形成細胞毒素産生株
頻繁に感染されている(11、12)。同様に、128kDaの細胞毒素関連CagAタンパク質への血清
的応答は、H. pylori感染者における消化性潰瘍の存在と関係がある(8、14)。従って
、これらの2つの関連する表現型は、H.pylori感染の臨床的結果に影響し得る重要な毒性
決定因子である。

空胞形成細胞毒素は、インビトロで約50%のH. pylori株により産生され(7、8)、そ
して種々の細胞型に対して活性である(7)。本発明者らは、空胞形成細胞毒素をH.pylori
60190から精製し、そしてこれが変性および還元条件下で87kDaタンパク質として移動す
ることを示した(米国特許出願第07/841,644号)。このタンパク質をコードする遺伝子を単
離または配列決定することは、このタンパク質が精製されるまで、不可能であった。従っ
て、診断試薬としての使用、またはワクチンにおける使用のために、大量の空胞形成毒素
発現することは不可能であった。

概要

診断試薬としての使用、またはワクチンにおける使用のために、大量の空胞形成毒素を発現すること。Helicobacter pylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸であって、特定のヌクレオチド配列ヌクレオチド101〜3964からなる、核酸、H.pyloriのvacAコード領域のための調節配列を含む単離された核酸、別の特定するヌクレオチド配列を含む、Helicobacter pyloriから単離された核酸、該核酸と選択的にハイブリダイズする単離された核酸。なし

目的

本発明は、例えば、以下を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

Helicobacter pylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸

技術分野

0001

政府通知
本研究は、部分的に国立衛生研究所のthe Medical Research Service of the Departme
nt of Veterans AffairsからのR29DK45293-02および国立ガン研究所からのR01 CA58834の
援助を受けた。政府は本発明に一定の権利を有する。

0002

発明の分野
本発明は、機能性空胞形成毒素発現しないH. pyloriの遺伝子操作変異株、このHelic
obacter pylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸、空胞形成毒素をコードする核
酸と選択的にハイブリダイズする核酸ならびにH.pylori感染に対して免疫および処置する
方法に関する。

背景技術

0003

背景技術
Helicobacterpyloriは、ヒト慢性表在性胃炎の主な病因性因子であり、そしてこの生物
による感染は、消化性潰瘍疾患およびおそらく胃ガンの病因における重要な病因性因子で
ある(1〜3)。基本的には、H.pylori感染者は全て組織学的胃炎に発展するが(4)、H. p
ylori感染者の大半は無症候にとどまり(4)、その他の感染者は消化性潰瘍または胃腺
ンのような重篤な感染合併症に発展する(2、3)。個々のH.pylori単離体高レベルの遺
子型多様性を示すが(5、6)、この生物の表現型特徴はほとんど全て保存される。現在
株間で異なることが知られている唯一の表現型特徴は、空胞形成細胞毒素の産生(7、
8)およびcagAによりコードされる128kDaの細胞毒素関連タンパク質の存在(8)である。
消化性潰瘍疾患を有する患者は、胃炎のみを有する患者よりも空胞形成細胞毒素産生株
頻繁に感染されている(11、12)。同様に、128kDaの細胞毒素関連CagAタンパク質への血清
的応答は、H. pylori感染者における消化性潰瘍の存在と関係がある(8、14)。従って
、これらの2つの関連する表現型は、H.pylori感染の臨床的結果に影響し得る重要な毒性
決定因子である。

0004

空胞形成細胞毒素は、インビトロで約50%のH. pylori株により産生され(7、8)、そ
して種々の細胞型に対して活性である(7)。本発明者らは、空胞形成細胞毒素をH.pylori
60190から精製し、そしてこれが変性および還元条件下で87kDaタンパク質として移動す
ることを示した(米国特許出願第07/841,644号)。このタンパク質をコードする遺伝子を単
離または配列決定することは、このタンパク質が精製されるまで、不可能であった。従っ
て、診断試薬としての使用、またはワクチンにおける使用のために、大量の空胞形成毒素
を発現することは不可能であった。

課題を解決するための手段

0005

発明の要旨
上記目的を達成するために、本発明は、例えば、以下を提供する。
項目1.Helicobacter pylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸であって、配列
表の配列番号1で規定されるヌクレオチド配列ヌクレオチド101〜3964からなる、核酸

項目2.上記核酸を発現するために適切なベクター内にある、項目1に記載の核酸。
項目3.上記核酸を発現するために適切な宿主中にある、項目2に記載の核酸。
項目4.Helicobacter pyloriの単離された核酸であって、配列表の配列番号1で規定さ
れるヌクレオチド配列からなる、核酸。
項目5.上記核酸を発現するために適切なベクター中にある、項目4に記載の核酸。
項目6.上記核酸を発現するために適切な宿主中にある、項目5に記載の核酸。
項目7.項目1に記載の核酸によりコードされる、精製されたタンパク質。
項目8.薬学的に受容可能なキャリア中にある、免疫原性量の項目7に記載のタンパク質
を含む組成物
項目9.H.pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法であって、その被験体に項目
8に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
項目10.ストリンジェント条件下で項目4に記載の核酸と選択的にハイブリダイズする単
離された核酸であって、そしてその核酸がハイブリダイズする配列のセグメントと少なく
とも70%の相補性を有する、核酸。
項目11.上記核酸を発現するために適切なベクター中にある、項目10に記載の核酸。
項目12.上記核酸を発現するために適切な宿主中にある、項目11に記載の核酸。
項目13.項目12に記載の核酸によりコードされる、精製された抗原性タンパク質
項目14.薬学的に受容可能なキャリア中にある、免疫原性量の項目13に記載のタンパク質
を含む組成物。
項目15.H.pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法であって、その被験体に項目
14に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
項目16.Helicobacter pylori由来の単離された核酸であって、配列表の配列番号3で規
定されるヌクレオチド配列を含む、核酸。
項目17.上記核酸を発現するために適切なベクター中にある、項目16に記載の核酸。
項目18.上記核酸を発現するために適切な宿主中にある、項目17に記載の核酸。
項目19.項目16に記載の核酸によりコードされる、精製された抗原性タンパク質。
項目20.薬学的に受容可能なキャリア中にある、免疫原性量の項目19に記載のタンパク質
を含む組成物。
項目21.H.pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法であって、その被験体に項目
20に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
項目22.ストリンジェント条件下で項目16に記載の核酸と選択的にハイブリダイズする単
離された核酸であって、そしてその核酸がハイブリダイズする配列のセグメントと少なく
とも70%の相補性を有する、核酸。
項目23.薬学的に受容可能なキャリア中にある、免疫原性量の、機能性空胞形成毒素を発
現しない単離された天然に存在するH.pylori株を含む組成物。
項目24.H.pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法であって、その被験体に項目
23に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
項目25.非H.pylori核酸を含み、そして機能性空胞形成毒素を発現しない遺伝子的に改変
されたH.pylori変異株。
項目26.薬学的に受容可能なキャリア中にある、免疫原性量の、項目25に記載の遺伝子的
に改変されたH.pylori株を含む組成物。
項目27.H.pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法であって、その被験体に項目
26に記載の組成物を投与する工程を包含する、方法。
項目28.H.pylori感染を処置する方法であって、被験体に、免疫原性量の項目25に記載の
遺伝子的に改変されたH.pylori変異株を投与する工程を包含する、方法。
項目29.配列番号1のアミノ酸をコードする単離された核酸。
項目30.ストリンジェント条件下で、項目29に記載の核酸と選択的にハイブリダイズする
単離された核酸であって、そしてその核酸がハイブリダイズするセグメントと、またはそ
のセグメントに相補的な核酸と少なくとも95%の相補性を有する、核酸。
項目31.上記核酸を発現するために適切なベクター中にある、項目30に記載の核酸。
項目32.上記核酸を発現するために適切な宿主中にある、項目31に記載の核酸。

0006

本発明は、Helicobacterpylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸を提供し、こ
の核酸は、配列表において配列番号1として規定されるヌクレオチド配列のヌクレオチド
101〜3964からなる。この核酸は、本発明によって提供されるH.pyloriのvacAコード領域
の2本鎖配列の一例である。Helicobacter pyloriから単離された、配列表において配列
番号3として規定されるヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。この核酸は、機能性
空胞形成毒素を産生しない天然に存在するH.pylori株(tox−株)のvacA(空胞形成毒素)遺
伝子の2本鎖配列であり得る。

0007

本発明の核酸と選択的にハイブリダイズする単離された核酸が提供される。この選択的
にハイブリダイズする核酸は、例えば、これがハイブリダイズする核酸を有する生物の存
在を検出するためのプローブまたはプライマーとして使用され得る。このような核酸は、
ポリペプチドをコードし得、そしてこれにより、ベクターおよび宿主に置かれて、この毒
素、抗原的に類似の毒素、抗原性フラグメントまたは毒素機能を示すフラグメントを産生
し得る。

0008

本発明はまた、H.pyloriの遺伝子的に改変した変異株を提供し、この変異株は機能性空
胞形成毒素を発現しない。

0009

本発明は、本発明の核酸によってコードされる精製タンパク質を提供する。本発明のタ
ンパク質の1例は、配列番号1のヌクレオチド配列のヌクレオチド101〜3964によりコー
ドされる、H. pyloriの空胞形成毒素(配列番号2)である。

0010

本発明は、免疫原性量の本発明のタンパク質、遺伝子的に改変した株または天然に存在
するtox−株を、薬学的に受容可能なキャリア中に含む組成物を提供する。この組成物に
使用されるタンパク質は、本発明の空胞形成毒素タンパク質であり得る。H.pyloriによる
感染に対して被験体を免疫する方法が提供され、この方法は本発明の免疫原性組成物を被
験体に投与する工程を包含する。

発明を実施するための最良の形態

0011

発明の詳細な説明
核酸
本発明は、Helicobacterpylori空胞形成毒素をコードする単離された核酸を提供し、こ
の核酸は、配列表において配列番号1として規定されるヌクレオチド配列のヌクレオチド
101〜3964からなる。この核酸は、本発明によって提供されるH.pyloriのvacAコード領域
の2本鎖配列の一例である。「単離された」核酸は他のH. pylori遺伝子から分離される
核酸である。

0012

Helicobacterpyloriの単離された核酸もまた提供され、この核酸は配列表において配列
番号1として規定されるヌクレオチド配列からなる。従って、この配列は、H. pyloriのv
acAコード領域のための調節配列を含む。配列表において配列番号1として規定されるヌ
クレオチド配列のヌクレオチド91〜95からなるShine-Dalgarno配列が特に提供される。本
発明はまた、配列番号1で規定されるタンパク質をコードする任意の核酸を提供する。

0013

配列表において配列番号3として規定されるヌクレオチド配列を含む、Helicobacter p
yloriから単離された核酸が提供される。この核酸は、機能性空胞形成毒素を産生しない
、天然に存在するH.pylori株(tox−株)のvacA(空胞形成毒素)遺伝子の2本鎖配列であり
得る。配列番号3の核酸は、本発明により提供されるtox−株の空胞形成毒素遺伝子の2
本鎖の部分配列である。この核酸は、オープンリーディングフレームの一部を含む。残り
の配列は、本明細書中で提供されるクローニングおよび配列決定方法を用いて容易に決定
され得る。

0014

本発明の核酸と選択的にハイブリダイズする単離された核酸が提供される。この選択的
にハイブリダイズする核酸は、例えば、これがハイブリダイズする核酸を有する生物の存
在を検出するためのプローブまたはプライマーとして使用され得る。このような核酸は、
ポリペプチドをコードし得、そしてこれにより、ベクターおよび宿主に置かれて、この毒
素、機能的に類似の毒素、抗原性フラグメントまたは毒素機能を示すフラグメントを産生
し得る。

0015

ストリンジェントな条件」とは、ハイブリダイゼーションプロトコールに使用される
洗浄条件を意味する。一般に、この洗浄条件は、できる限りストリンジェントであるべき
である(すなわち、温度および塩濃度の組み合わせは、ハイブリダイズされる配列の変性
温度が研究中ハイブリッドの計算されるTmの約5〜20℃下であるように選択されるべ
きである)。温度および塩の条件は、フィルターに固定された参考DNAの試料を目的のプ
ローブまたは配列にハイブリダイズさせ、続いて異なるストリンジェンシーの条件下で洗
浄する予備実験において経験的に決定され得る。例えば、ストリンジェントな条件は、6
×SSCにおいて68℃で18時間のハイブリダイゼーション、続いて65℃で0.1×または0.5×S
SCを用いる複数の洗浄により例示される。

0016

ストリンジェントな条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列のヌクレオチド101〜396
4からなる核酸、または配列番号1のタンパク質をコードする核酸と選択的にハイブリ
イズし、そしてこれがハイブリダイズする配列のセグメントに対して少なくとも70%の配
列相補性を有する単離された核酸が提供される。従って、この核酸は、機能性空胞形成毒
素をコードする遺伝子を有する生物の存在を検出するためのプローブまたはプライマーと
して使用され得る。

0017

ストリンジェントな条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列からなる核酸、または配
列番号1のタンパク質をコードする核酸と選択的にハイブリダイズし、そしてこれがハイ
ブリダイズする配列のセグメントに対して少なくとも70%の配列相補性を有する単離され
た核酸が提供される。この選択的にハイブリダイズする核酸は、1つまたはそれ以上の空
胞形成毒素コード配列上流に位置する調節配列を含む。

0018

ストリンジェントな条件下で、配列番号3の核酸と選択的にハイブリダイズする単離さ
れた核酸もまた提供される。配列番号3の核酸はオープンリーディングフレームの一部で
あるため、選択的にハイブリダイズする核酸はポリペプチドをコードし得る。

0019

本発明の選択的にハイブリダイズする核酸は、これがハイブリダイズする配列のセグ
ントに対して少なくとも70%、80%、85%、90%、95%、97%、98%および99%の相補性
を有し得る。この核酸は少なくとも20、50、100、150、200、300、500、750、1000、2000
、3000または4000ヌクレオチドの長さを有し得る。従って、この核酸は、毒素の代替のコ
ード配列であり得、あるいは機能性空胞形成毒素をコードする遺伝子を有する株またはto
x−株の存在を検出するためのプローブまたはプライマーとして使用され得る。プライマ
ーとして使用される場合、本発明は、異なる領域と選択的にハイブリダイズして所望の領
域を増幅させる少なくとも2つの核酸を含む組成物を提供する。プローブまたはプライマ
ーの長さに応じて、プローブまたはプライマーは70%相補性塩基と完全な相補性の間の範
囲であり得、そしてストリンジェントな条件下でなおハイブリダイズし得る。例えば、機
能性空胞形成毒素産生H.pylori株の存在を診断する目的のために、ハイブリダイズする核
酸(プローブまたはプライマー)とそれがハイブリダイズする配列(試料由来のH.pyloriDNA
)との間の相補性の程度は、少なくとも本発明の天然に存在するtox−株または遺伝子的に
改変した株とのハイブリダイゼーションを排除するのに充分であるべきである。従って、
機能性毒素コード配列と選択的にハイブリダイズする核酸は、ストリンジェントな条件下
でtox−株の核酸とは選択的にハイブリダイズせず、反対の場合にも同じである。あるい
は、プローブまたはプライマーは、ストリンジェントな条件下でtox+およびtox−vacA遺
伝子の両方とハイブリダイズするように選択され得る。本発明は、ストリンジェントな条
件下で選択的にハイブリダイズする核酸と非選択的にハイブリダイズする核酸とを区別す
るために必要とされる相補性の程度が各々の核酸について明確に決定され得るように、こ
れらのH.pyloriの核酸の例を提供する。選択的にハイブリダイズする核酸が関連のないタ
ンパク質または他の種由来のタンパク質をコードする核酸とはハイブリダイズしないこと
もまた明らかであるはずである。

0020

業者は、全遺伝子およびより短いヌクレオチドフラグメントを合成するための日常
実験を用いて本発明の核酸を容易に獲得し得る。例えば、配列表に示されているような
核酸を得るための技術が、本明細書中で特に提供される。さらに、顕著な改変なしで利用
され得る別の方法が、当該分野において提供される。Ferrettiら(Proc. Natl. Acad. Sci
. 82:599-603(1986))およびWosnickら(Gene76:153-160(1989))は配列が公知の遺伝子を
合成するための日常的な方法を示している。より詳細には、Ferrettiらは、合成オリゴ
クレオチドからの1057塩基対の合成ウシロドプシン遺伝子の合成を教示している。この合
成遺伝子は、公知の配列に対し忠実であり(第603頁、第1文)、このことは、この遺伝子
合成方法信頼性を示す。さらに、Wosnickらは、効率的な、1工程のアニーリング/結
合プロトコールを用いてトウモロコシグルタチオントランスフェラーゼ(GST)遺伝子の合
成を教示している。この技術はまた、100%の忠実度を有する完全合成遺伝子を産生した
。このことは、このプロトコールの日常性を示す。

0021

タンパク質
本発明は、本発明の核酸によりコードされる精製タンパク質を提供する。本発明のタン
パク質の1例は、配列番号1のヌクレオチド配列のヌクレオチド101〜3964によりコード
される、H. pyloriの空胞形成毒素(配列番号2)である。

0022

ストリンジェントな条件下で、配列番号1のヌクレオチド配列のヌクレオチド101〜396
4からなる核酸と選択的にハイブリダイズし、そしてこれがハイブリダイズする配列のセ
グメントに対して少なくとも70%の配列相補性を有する核酸によりコードされる精製抗原
性タンパク質が提供される。

0023

配列表における配列番号3として規定されるヌクレオチド配列を含む核酸によりコード
される抗原性タンパク質もまた提供される。このタンパク質は、E. coli発現系または本
明細書中に記載されている他の適切な系において発現され得る。

0024

本発明の選択的にハイブリダイズする核酸によりコードされる抗原性タンパク質は、2
本鎖の参考核酸のナンセンス鎖とハイブリダイズする核酸によりコードされる。本明細書
中で使用される「タンパク質」は、ポリペプチドおよびペプチドを含む。従って、選択的
にハイブリダイズする核酸によってコードされるタンパク質は、関連のないまたは無関係
なタンパク質またはフラグメントではない。

0025

本発明のタンパク質の抗原性フラグメントは、化学的または機械的な分断により全抗原
から単離され得る。このように得られた精製フラグメントは、本明細書中で教示される方
法により、それらの抗原性および特異性を決定するために試験され得る。抗原性フラグメ
ントは、代表的に、タンパク質のアミノ酸配列由来の少なくとも約8の連続的アミノ酸で
あり、そしてH. pyloriの機能性または非機能性空胞形成毒素に独特であるべきである。

0026

本発明のタンパク質の抗原性フラグメントは、このタンパク質の抗原性フラグメントを
産生し得る発現系において、このフラグメントをコードする選択的にハイブリダイズする
核酸をクローニングすることによって得られる組換えタンパク質であり得る。抗原性タン
パク質をコードする核酸は、この核酸を宿主中に置き、そしてその産物を発現することに
より決定され得る。続いて、この産物は、インタクト天然タンパク質に対して惹起され
ポリクローナルまたはモノクローナル抗体に対し、あるいは感染された被験者の血中に
存在する(特異的にH. pyloriと反応する)抗体に対してスクリーニングされ得る。

0027

抗原性タンパク質のアミノ酸配列が一旦提供されると、標準的なペプチド合成技術を用
いてこの抗体の毒性または免疫反応性領域に対応するように、および誘導された配列中の
特定のアミノ酸残基の含有、欠失または修飾によりこれらフラグメントを修飾するように
選択されるペプチドフラグメントを合成することもまた可能である。従って、このタンパ
ク質由来の極めて大量のペプチドの合成または精製が可能である。

0028

本発明のタンパク質のアミノ酸配列は、ある追加の特性(例えば可溶性)を与えるように
設計された配列に結合した抗原性タンパク質の免疫反応性部分を含有し得る。これらの抗
原性タンパク質およびフラグメントは、1つまたはそれ以上のアミノ酸が他のアミノ酸で
置換されて、ある追加の特性を提供する(例えば、ジスルフィド結合可能なアミノ酸を除
去/付加する、その生物学的寿命を増加させる、酵素活性を改変する、または免疫原性
改善する)アミノ酸配列を含有し得る。いずれの場合でも、ポリペプチドは、関連の生物
学的に活性な性質(例えば、免疫反応性、免疫原性、毒性など)を有しなければならない。

0029

変異体生物
本発明はまた、機能性空胞形成毒素を発現しないH. pyloriの遺伝子操作された変異株
を提供する。この変異体株は、例えば、天然のH. pyloriに見出されない核酸の存在によ
り、天然に存在するtox−H. pylori株と区別され得る。1つの例では、変異体H. pylori
株は本明細書の実施例に記載の空胞形成毒素のコード配列に挿入変異を作製することによ
り得られる。本発明は毒素をコードする核酸を提供するので、毒素のコード配列を変異さ
せる他の方法が、本明細書中に意図されるように、他の変異株を得るために使用され得る
。本発明の変異体H.pylori株の例は、84-183:v1および60190:v1と名付けられる。

0030

追加の変異体は、例えば、空胞形成毒素のコード配列中の置換変異により、あるいは空
胞形成毒素遺伝子の一部の欠失により、この遺伝子を非機能性にするか、またはこの生物
非感染性、非毒性、低毒性または統計学的に有意な程度に弱毒化にするような低い量で
産生されるようにすることにより、調製され得る。さらに、毒素をコードする核酸のヌク
レオチド配列を提供することにより、本発明は、所望の効果を有する特異的な点変異の作
製を可能にする。欠失、挿入または置換変異は、調節領域またはコード領域のいずれかま
たは両方において作製されて、転写を防止し得、または転写された産物を非機能性にし得
る。例えば、配列番号1に示されているShine Dalgarno配列は、毒素タンパク質の翻訳
防止する、または統計学的に有意な程度に低減するように破壊され得る。

0031

欠失または挿入変異体の構築へのこのようなアプローチの1つは、Donnenberg法による
(DonnenbergおよびKaper Infect. Immun. 4310-4317,1991)。毒素遺伝子中の欠失は、制
限フラグメントを欠失させてクローン再結合させることにより作製され得る。この変異
体は、自殺ベクターpILL570にクローン化される。BacillussubtilisのsacB遺伝子もまた
自殺ベクターにクローン化されて、条件的致死表現型を提供する。この構築物は、エレ
トロポレーションによりH. pyloriに形質転換され、形質転換体スペクチノマイシン
性により選択される。自殺ベクターおよび毒素遺伝子の変異型を含む部分二倍体株をスク
ロースに曝して、第2の組換えを受けてベクターの消失を生じた生物について直接に選択
する。変異を作製するこれらおよび他の周知の方法は、本明細書中で提供される核酸に適
用されて、他の所望の変異を獲得し得る。

0032

ワクチン
本発明は、薬学的に受容可能なキャリア中に、免疫原性量の本発明のタンパク質を含む
組成物を提供する。この組成物に使用されるタンパク質は、本発明の空胞形成毒素タンパ
ク質であり得る。H. pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法が提供され、この
方法は本発明の免疫原性組成物を被験体に投与する工程を包含する。

0033

本発明の選択的にハイブリダイズする核酸によってコードされる免疫原性量の抗原性タ
ンパク質を薬学的に受容可能なキャリア中に含む組成物が提供される。これらのタンパク
質をコードする核酸は、本質的には、配列表に示されている非コード鎖またはアンチセン
ス鎖とハイブリダイズする核酸である。H. pyloriによる感染に対して被験体を免疫する
方法もまた提供され、この方法はこの組成物を被験体に投与する工程を包含する。

0034

配列表における配列番号3として規定されるヌクレオチド配列を含む核酸によりコード
される免疫原性量の抗原性タンパク質を含む組成物は、薬学的に受容可能なキャリア中に
あり得る。H. pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法は、この組成物を被験体
に投与する工程を包含する。

0035

本発明の抗原性タンパク質、天然に存在するtox−または遺伝子的に改変した変異体H.
pyroliは、免疫原性量の抗原、tox−または変異体および薬学的に受容可能なキャリア
含むワクチンの構築に使用され得る。このワクチンは、全抗原、インタクトなH.pylori(t
ox−株の場合)、E. coliまたは他の株上の抗原、あるいはこの抗原に特異的なエピトープ
(フラグメント)であり得る。このワクチンはまた、他の抗原に対する抗体と潜在的に交差
反応性であり得る。H.pyloriによる感染に対して被験体を免疫する方法もまた提供され、
この方法は、遺伝子的に改変したH. pylori、タンパク質またはtox−株の免疫原性量を被
験体に投与する工程を包含する。

0036

免疫原性の測定
本発明の精製タンパク質およびポリペプチドフラグメントは、それらの免疫原性および
特異性を測定するために試験され得る。簡単に述べれば、種々の濃度の推定免疫原フラ
グメントを調製しそして動物に投与し、そして各濃度に対する動物の免疫学的応答(例え
ば、抗体の産生または細胞媒介性免疫)を測定する。投与される抗原量は、被験体(例えば
、ヒトまたはモルモット)、被験体の状態、被験体のサイズなどに依存する。その後、そ
のように抗原を接種された動物は、細菌に曝され得、特異的免疫原性タンパク質またはフ
ラグメントの潜在的なワクチン効果を試験される。推定の免疫原性フラグメントの特異性
は、接種動物由来の血清、他の体液またはリンパ球を、他の近縁の細菌との交差反応性
ついて試験することにより確かめられ得る。

0037

一旦上記のように免疫原性が確立されると、抗原の免疫原性量は、標準手順を用いて測
定され得る。簡単に述べれば、種々の濃度の推定の特異的免疫反応性エピトープが調製さ
れ、動物に投与され、そして各濃度に対する動物の免疫学的応答(例えば、抗体の産生)の
程度が測定される。次いで、免疫化用量は、動物に細菌を投与し、そして種々の量の免疫
原の防御効果を観察することにより立証し得る。H.pylori感染に対して動物を免疫化する
方法の他の例は、CzinnおよびNedrud(Infection and Immunity 59(7):2359-2363、1991)
、およびThomasら(Acta Gastro-Enterologica Belgica、Suppl. 58:54、1993)に記載され
ている。

0038

本発明のワクチン中の薬学的に受容可能なキャリアは、生理食塩水または他の適切なキ
リア(Arnon, R.(編) Synthetic Vaccines I:83-92、CRCPress, Inc., Boca Raton、Fl
orida、1987)を含み得る。アジュバントもまた、ワクチンのキャリアの一部であり得、そ
の場合にはそれは用いられる抗原、投与様式、および被験体を基礎として標準の基準によ
り選択され得る(Arnon, R.(編)、1987)。投与方法は、特定の用いられるワクチンおよび
それが投与される被験体に依存して、経口または下、または注射による様式であり得る

0039

上記から、ワクチンが予防療法または治療療法として使用される得ることが認識され得
る。例えば、被験体に免疫原性量の遺伝子的に改変された本発明のH.pyloriを投与する工
程を包含する、H.pylori感染の処置方法が提供される。従って、本発明は、ワクチンを被
験体に投与することにより、H.pylori感染および関連疾病を防止または処置する方法を提
供する。

0040

ベクターおよび宿主
本発明の核酸は、核酸の発現に適するベクター中に存在し得る。ベクター中の核酸は、
核酸の発現に適切な宿主中に存在し得る。

0041

抗原の発現に有用な当業者に公知の多くのE.coli発現ベクターが存在する。使用に適し
た他の微生物宿主は、Bacillus subtilisのような桿菌、およびSalmonella、Serratiaお
よび種々のPseudomonas種のような他の腸内細菌科を含む。これらの原核生物宿主では、
宿主細胞適合性発現制御配列(例えば、複製起点)を代表的には含む発現ベクターも作
製し得る。さらに、ラクトースプロモーター系、トリプトファン(Trp)プロモーター系、
β-ラクタマーゼプロモーター系、またはλファージ由来のプロモーター系のような任意
の数の種々の周知のプロモーターが存在する。プロモーターは、必要に応じてオペレータ
ー配列を有して代表的には発現を制御し、そして例えば、転写および翻訳を開始および終
結するためにリボソーム結合部位配列を有する。必要であれば、抗原の5'でかつフレーム
が合ったMetコドンの挿入により、アミノ末端メチオニンを提供し得る。また、抗原のカ
ルボキシ末端伸長は、標準のオリゴヌクレオチド変異誘発手順を用いて除去され得る。

0042

さらに、酵母発現が使用され得る。酵母発現系にはいくつかの利点がある。第1に、酵
分泌系で産生されるタンパク質は、正確なジスルフィド対合を示す証拠が存在する。第
2に、酵母分泌系により翻訳後のグリコシル化が効率的に行われる。Saccharomyces cere
visiaeプレプロα因子リーダー領域(MFα-1遺伝子によりコードされる)が、酵母からタン
パク質を分泌させるために日常的に用いられる(Brakeら、1984)。このプレプロα因子の
リーダー領域は、シグナルペプチドおよびKEX2遺伝子によりコードされる酵母プロテア
ゼに対する認識配列を含むプロセグメントを含む:この酵素は、Lys-Argジペプチド切断-
シグナル配列カルボキシル側で前駆体タンパク質を切断する。抗原コード配列は、プレ
プロα因子リーダー領域にフレームを合わせて融合され得る。次いでこの構築物は、アル
コールデビドロゲナーゼIプロモーターまたは解糖系プロモーターのような強力な転写プ
モーターの制御下に置かれる。抗原コード配列には翻訳終止コドン続き、その後には
転写終結シグナルが続く。あるいは、抗原コード配列は、Sj26またはβ-ガラクトシダ
ゼのようなアフィニティークロマトグラフィーによる融合タンパク質の精製を容易にする
ために用いられる第2のタンパク質コード配列に融合され得る。融合タンパク質の成分を
分離するためのプロテアーゼ切断部位の挿入は、酵母における発現のために用いられる構
築物に適用可能である。

0043

哺乳動物細胞は、タンパク質の発現を、折り畳みおよびシステイン対合、複合糖質構造
の付加、および活性タンパク質の分泌などの重要な翻訳後改変に好適な環境に置く。哺乳
動物細胞における抗原の発現に有用なベクターは、強力なウイルスプロモーターおよびポ
リアデニル化シグナルの間への抗原コード配列の挿入により特徴付けられる。ベクターは
選択マーカーとして使用するためのゲンタマイシンまたはメトトレキセート耐性のいず
れかを付与する遺伝子を含み得る。抗原および免疫反応性フラグメントのコード配列は、
メトトレキセート耐性コードベクターを用いてチャイニーズハムスター卵巣細胞株中に導
入され得る。形質転換された細胞中のベクターDNAの存在は、サザン分析により確認され
得、そして抗原コード配列に対応するRNAの産生は、ノーザン分析により確認され得る。
インタクトなヒトタンパク質を分泌し得る多数の他の適切な宿主細胞株が当該技術分野で
開発されており、そしてこれはCHO細胞株、HeLa細胞ミエローマ細胞株、Jurkat細胞
どを含む。これらの細胞に対する発現ベクターは、複製起点、プロモーター、エンハンサ
ー、ならびにリボソーム結合部位、RNAスプライス部位ポリアデニル化部位、および転
ターミネーター配列のような必要情報プロセッシング部位などの発現制御配列を含み得
る。好ましい発現制御配列は、免疫グロブリン遺伝子SV40アデノウイルスウシパピ
ローマウイルスなど由来のプロモーターである。目的のDNAセグメントを含むベクターは
細胞宿主の型に依存して変化する周知の方法により宿主細胞中に移入され得る。例えば
塩化カルシウムトランスフェクションが一般に原核生物細胞に対して利用され、その一
方その他の細胞宿主には、リン酸カルシウム処理またはエレクトロポーレーションが用い
られ得る。

0044

哺乳動物細胞における抗原の発現のための代替のベクターは、ヒトγ-インターフェロ
ン、組織プラスミノーゲン活性化因子、第VIII凝血因子B型肝炎ウイルス表面抗原、プ
ロテアーゼネクシン1、および好酸球主要塩基性タンパク質の発現のために開発されたベ
クターに類似のベクターが使用され得る。さらに、ベクターは、(COS7のような)哺乳動
物細胞中の、挿入されたDNAの発現に利用可能なCMVプロモーター配列およびポリアデニル
化シグナルを含み得る。

0045

改変体ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、コードされるポリペプチド産物
が産生されるように、コード配列の転写(発現配列)および翻訳を促進する配列を含み得る
。そのようなポリヌクレオチドの構築は、当該技術分野で周知である。例えば、そのよう
なポリヌクレオチドは、プロモーター、転写終結部位(真核生物発現宿主におけるポリ
デニル化部位)、リボソーム結合部位、および、必要に応じて、真核生物発現宿主で使用
するためのエンハンサー、および、必要に応じて、ベクターの複製に必要な配列を含み得
る。

0046

DNA配列は、この配列が発現制御配列に作動可能に連結され、即ち、発現制御配列の機
能を確実にするために位置された後、宿主中で発現され得る。これらの発現ベクターは、
代表的には、エピソームとしてまたは宿主染色体DNAの組み込み部分としてのいずれかで
宿主生物中で複製可能である。一般には、発現ベクターは、選択マーカー、例えば、テト
サイクリン耐性またはヒグロマイシン耐性を含み得、所望のDNA配列で形質転換された
これら細胞の検出および/または選択を可能にする(例えば、米国特許第4,704,362号を参
照のこと)。

0047

核酸検出(診断)方法
空胞形成毒素、H.pyloriが発現する機能性毒素、天然に存在するtox H.pyloriまたは本
発明の遺伝子的に改変された変異体の存在は、この毒素、毒素フラグメント、toxまたは
変異した毒素遺伝子に特異的な核酸の存在を検出することにより測定され得る。野生型
tox-、および変異した遺伝子に対するこれら配列の特異性は、Genetics Computer Group(
Madison, WI)のコンピュータープログラムWord SearchまたはFASTAを用いて(これらは問
題の遺伝子に対する類似性について目録に載っているヌクレオチド配列をサーチする)、
コンピュータ化されたデータベースである、GenBankの目録に載っている既知の配列とコ
ピューター比較を行うことにより決定され得る。

0048

H.pylori株または目的のタンパク質に特異的な核酸は、本発明の選択的にハイブリダイ
ズする核酸を用いて検出され得る。より詳細には、ポリメラーゼ連鎖反応またはリガーゼ
連鎖反応のような核酸増幅技術が利用される。あるいは、核酸は、直接ハイブリダイゼー
ションを利用してまたは制限フラグメント多型を利用することにより検出される。例え
ば、本発明は、機能性空胞形成毒素を発現するまたは発現しないH.pyroliの存在を検出す
る方法を提供し、これは本発明の毒素関連核酸に特異的な核酸とのみハイブリダイズする
PCRプライマーを利用する工程を包含する。増幅の存在は、抗原をコードする核酸の存在
を示す。さらに、制限エンドヌクレアーゼ切断部位と関連するヌクレオチド配列の存在を
確かめることが、検出のために用いられ得る。別の実施態様では、DNA試料制限フラグ
メントは、例えば、サンガーのddNTpシークエンシングまたは7-デアザ-2'-デオキシグア
ノシン5'-トリホスフェートおよびTaqポリメラーゼを用いて直接配列決定され、そして
既知の独特の配列に比較され得、H.pylori株を検出する。さらなる実施態様では、本発明
は、本発明の選択的にハイブリダイズする核酸を用いた選択的増幅方法を提供する。なお
別の実施態様では、相応する配列が、独特の配列を、検出されるべき配列と必須の配列同
一性の程度を有する選択的にハイブリダイズする核酸を含むプローブと直接にハイブリダ
イズすることにより検出され得る。さらに、ヌクレオチド配列は、上記の方法によりハイ
ブリダイゼーションに先立って増幅され得る。

0049

プローブは、例えば、放射性標識酵素標識蛍光標識ビオチン-アビジン標識など
を用いて、次の例えばサザンブロットハイブリダイゼーション手順などの可視化のために
適切に標識され得る。標識されたプローブは、例えば、ニトロセルロースシートに結合さ
れた試料DNAと、完全に相補的な配列または70%、80%、90%または95%の相補性を有する配
列がハイブリダイズするようなストリンジェンシー条件下で反応される。標識されたDNA
プローブにハイブリダイズするDNA配列を保有する領域が、再アニーリング反応の結果と
してそれら自身標識されるようになる。次いで、そのような標識を示すフィルターの領域
は、例えば、オートラジオグラフィーにより可視化され得る。ハイブリダイゼーションの
ストリンジェンシーは、与えられた鎖長について、通常、Ti(プローブとその標的配列
の間で形成されるハイブリッドの不可逆融解温度)の5℃から20℃低い温度である。50
〜200マーについては、推奨されるハイブリダイゼーション温度は、0.1×〜0.5×SSCの洗
浄塩濃度で約68℃である(9)。しかし、洗浄温度は、調査下の配列およびハイブリダイゼ
ーションの目的に独特であり、そして本明細書でさらに記載されるように、各改変体につ
いて最適化される。

0050

ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、顕著な効率で特定のDNA配列を増幅する技術である。変
性、プライマーアニーリングおよびポリメラーゼ(例えば熱安定性酵素Tagポリメラーゼ)
を用いて実施される伸長の繰り返しサイクルは、所望のDNA配列の濃度の指数的増加をも
たらす。ヌクレオチド配列の知見が与えられれば、目的のDNAに隣接する配列に相補的で
ある合成オリゴヌクレオチドが調製され得る。各オリコヌクレオチドは、2本鎖の一方に
相補的である。DNAは、高温(例えば95℃)で変性され得、次いでモル大過剰のオリゴヌク
レオチドの存在下で再アニールされる。3'末端が互いの方に向いて配向したオリゴヌク
レオチドが、標的配列の反対の鎖にハイブリダイズし、そして4種のデオキシリボヌクレ
オチド三リン酸の存在下で核酸テンプレートに沿って酵素的伸長をプライムする。次いで
最終産物を、再び、別のサイクルのために変性する。この3工程サイクルが数回繰り返
された後、百万倍以上のDNAセグメントの増幅が達成され得る。次いで、得られるDNAは、
遺伝的改変位置付けるために直接配列決定され得る。次いで、得られるDNAを、全ての
遺伝子多様性の位置を決定するために、直接配列決定し得る。あるいは、改変されたDNA
にのみ結合するオリゴヌクレオチドを調製することが可能であり得、その結果、PCRは、
変異が存在する場合のDNA増幅のみを生じる。RNAポリメラーゼを利用して高コピー数を達
成する3SRのようなその他の技術もまた、適切な場合用いられ得る。

0051

なお別の方法では、PCRは、得られた産物の次の分析を伴う制限エンドヌクレアーゼ消
化を伴い得る。誘導された変異または天然に存在する可変配列により、特定の制限エンド
ヌクレアーゼ部位の獲得または損失を生じ得る。制限エンドヌクレアーゼ認識部位の獲得
または損失は、制限フラグメント長多型(RFLP)分析を用いるか、または目的の配列にまた
がるPCR産物中の多型性制限エンドヌクレアーゼ部位の存在または非存在の検出により変
異の検出を容易にする。

0052

RFLP分析のためには、DNAは、例えば、毒素または被験体から単離された機能性毒素を
発現するH.pyloriを含むと疑われる被験体の、血液、標本唾液、歯こう、または、そ
の他の体液から、および毒素非発現H.pyloriに感染した被験体から得られ、制限エンドヌ
クレアーゼ消化され、そして次いでアガロース電気泳動によるサイズを基礎に分離され
る。次いで、エンドヌレアーゼ消化産物を、標識プローブを用いるハイブリダイゼーショ
ンにより、サザンブロット技術を用いて検出し得る。次いで、サザンブロットから得られ
パターンが比較され得る。このようなアプローチを用いて、ネイティブtox、遺伝子的
に改変された毒素または機能性毒素DNAが、検出されるバンドの数を測定しそしてこの数
を異なる株由来のDNAに対して比較することにより検出され得る。

0053

一本鎖構造分析(SSCA)は、配列変化を検出する比較的迅速な方法を提供し、これは少な
くともいくつかの例では適切であり得る。

0054

一般的に、PCRおよびLCR用のプライマーは、通常約20bpの長さであり、そして好ましい
範囲は15〜25bpである。両方のプライマーが同じ長さでほぼ同じヌクレオチド組成である
ときにより良い増幅が得られる。鎖の変性は通常94℃で起こり、そしてプライマーからの
伸長は通常72℃である。アニーリング温度調査中の配列に従って変化する。反応時間の
例は:20分の変性;アニーリング、伸長および変性に対して2分、1分、1分の35サイク
ル;および5分の最終伸長工程である。

0055

以下の実施例は本発明を例示するが、本発明を限定することを意図しない。記載される
プロトコールは、用いられ得るプロトコールの代表であり、当業者に公知のその他の手順
も代わって使用され得る。

0056

細菌株および増殖条件
H.pylori 60190(ATCC49503)(これから当初空胞形成細胞毒素が精製された(15))を用い
て空胞形成細胞毒素の遺伝子をクローン化した。H.pylori 84-183(ATCC 53726)および87-
199は、空胞形成細胞毒素を産生することが先に示された良く特徴付けられた株であり(8
、9、16)、そしてTx30a、86-313、および87-203株は、検出可能なインビトロでの細胞毒
素活性を産生しない野生型株である(7-9、16)。26株のヒト由来のさらなる臨床H.pylori
離株(先に記載されている(9))もまた、細胞毒素遺伝子の保存を評価するために使用し
た。H.pylori単離株は、5%ヒツジ血液を含むトリプチケースソイ寒天平板上で、CampyPa
k-Plus(BBL、Cockeysville、MD)により生成される微好気性雰囲気下、37℃で48時間培養
した。

0057

空胞形成細胞毒素の部分アミノ酸配列の決定
H.pylori 60190由来の87 kDa空胞形成細胞毒素を、先に記載(15)のように、ブロス培養
上清から精製し、7%アクリルアミドゲル上で電気泳動し、そしてProBlott膜(Applied Bi
osystems、FosterCity、CA)上にエレクトロブロットした(15)。次いで、87kDaタンパク
質をArg-Cプロテアーゼで消化し、フラグメントをクロマトグラフィーにより分離し、そ
して3つのフラグメントのアミノ酸配列を、Fernandezら(17)に記載のように、Microsequ
encing Laboratory of Rockefeller University、New York、NYで決定した。

0058

遺伝子技術およびヌクレオチド配列分析
染色体DNAを単離するために、H.pylori細胞をGES(60%グアニジウムチオシアネート−0.
1 MEDTA−0.5%Sarkosyl)中で溶解し、そしてDNAをクロロホルム抽出およびイソプロパノ
ール沈殿により精製した(18)。H.pylori 60190染色体DNAに、音波処理による剪断またはA
luIでの部分消化のいずれかを行った;次いで、先に記載(9)のように、λZapII(Stratag
ene、La Jolla、CA)を用いてゲノムライブラリーを構築した。ライブラリーを、ランダム
ヘキサマー(United States Biochemical、Cleveland、Ohio)を用いたプライマー伸長によ
り放射性標識したプローブを用いて、プラークハイブリダイゼーションによりスクリーニ
ングした(19)。精製した反応性クローンから、クローン化されたDNA挿入片を含むpBluesc
riptを、R408ヘルパーファージとの同時感染により切り出し、そしてE.coli XL1-Blue中
サブクローン化した。ブラスミド精製の後、制限酵素切断マップを生成し、そしてジデ
オキシ鎖停止法(20)を用いて両鎖についてヌクレオチド配列を決定した。60190株由来のv
acAの最終ヌクレオチド配列を、PCRフラグメントよりむしろクローン化ゲノムDNAから完
全に決定した。推定のプロモーターおよびShine-Dalgarno配列を、コンセンサス配列(21)
との比較により同定した。相同タンパク質についてのデータベースサーチを、FastAおよ
びFastDBプログラム、およびNational Center for Biotechnology InformationのBLAST
トワークサービスを用いて実施した。

0059

H.pylori 60190の空胞形成細胞毒素遺伝子のクローニング
縮重オリゴヌクレオチドプライマー[(5' TTYTTYACNACNGTNATHAT 3')(配列番号17)およ
び(5'TTRTTDATYTCNARRAARTTRTC 3')(配列番号18)]を、精製87kDaタンパク質のN末端
よび実験的に決定されたペプチド配列(アミノ酸残基35-41および198-205、それぞれ、配
列番号1および2)の逆翻訳を基に構築し、H.pylori 60190 DNAから0.5kbバンドをPCR増
幅するために用いた。このPCR産物を1%アガロースゲルから切り出し、Qiaexゲル抽出キ
ット(Qiagen、Chatsworth、CA)を用いて精製し、そしてpT7 Blue T-ベクターキット(Nova
gen、Madison、WI)を用いて、E.coli Nova Blue細胞中にサブクローン化しpCTB1を生成
した。pCTB1のヌクレオチド配列は、配列番号1の塩基203〜714に対応した。

0060

pCTB1を用いたλZapIIライブラリーのスクリーニングにより2つの異なる反応性クロー
ン(pCTB2およびpCTB3)を得た。細胞毒素のN末端をコードする配列を、pCTB2中で同定
し、そして2つの実験的に決定したペプチド配列をコードする配列をpCTB3中で同定した
。次いで、0.4kb産物(pCTB4)を、pCTB3の下流部分から選択されたプライマー(5' AAGGC
TGGTGTGGATAC 3')(配列番号5)、および実験的に決定されたペプチド配列(アミノ酸残基6
17〜625、配列番号2)の逆翻訳により合成された縮重プライマー(5'CKNGTDATYTCNACRTTY
TT 3')(配列番号6)を用いて、H.pylori 60190 DNAからPCR増幅した。pCTB4をプローブ
として用いたH.pylori 60190ゲノムライブラリーのスクリーニングにより、pCTB5を精製
した。pCTB5の下流0.2kb XbaIフラグメントを用いたライブラリーのスクリニーングによ
り、クローンpCTB6およびpCTB7を単離した。クローンの各々を制限エンドヌクレアーゼ
を用いて消化し、そして各クローンの相当する部分のヌクレオチド配列を決定した。制限
部位は:EcoRI、HindIII、XbaI、BglIIである。

0061

複数クローンの配列の編集は、101位のATGコドン(配列番号1)で開始し、そして3964位
のTAAコドン(配列番号1)で終結する3864bpのORFを示した。mRNA中のステムループ構造
形成し得る(△G=-13.2 kcal)逆反復配列は、ヌクレオチド3975〜3999に伸長していた。こ
のORFは、1287アミノ酸残基のタンパク質をコードしていた。そして推定されるポリペプ
チドの計算分子量は、138,955ダルトンであった。87kDa細胞毒素の実験的に決定されたN
末端アミノ酸配列をコードする配列の前には、中央の疎水性領域およびAla-Alaシグナル
ペプチダーゼI切断部位により特徴付けられる33アミノ酸のリーダー配列先行していた
。潜在的なリボソーム結合部位(AGGAA)は、オープンリーディングフレームの5bp上流で
終了していた。第2のORFはvacAと同じ方向で進行し、pCTB2中にvacAの上流に同定された
。この567bp以上のORFの終止コドンは、逆反復配列を伴っていなかった。従って、vacA O
RFは、成熟87kDa細胞毒素よりかなり大きなポリペプチドをコードしていた。これらの知
見に一致して、抗-87kDa血清を用いたH.pylori全細胞のウェスタンブロッティングは、培
養上清には存在していなかった弱い免疫反応性の120〜150 kDaバンドを示した。

0062

空胞形成細胞毒素遺伝子産物の分析
vacAの翻訳されたアミノ酸配列およびヌクレオチド配列、ならびに上流配列を、PIRお
よびSwiss-Protデータベース中の配列と比較した。最も強い相同性が、vacAの上流に位置
する567bp以上のORFと、E.coli由来のシステイン-tRNAシンセターゼ(cysS)との間に存在
した(2つの50アミノ酸領域中40%および44%同一性)(26、27)。vacA遺伝子産物と有意な相
同性を有するタンパク質は存在しなかった。しかし、関連のC末端モチーフおよび類似の
C末端プロセッシングを有するいくつかのタンパク質が同定された。これらは、Haemophi
lus influenzae(28)およびNeisseria gonorrhoeae(29)由来のIgAプロテアーゼ、Serratia
marcescensセリンプロテアーゼ(30〜32)、Rickettsia rickettsiiの120kDa表露出タン
パク質(OmpB)(33、34)、Rickettsia prowazekiiの120kDa表面層タンパク質(35)、および
病原性E.coli(EPEC)のAIDA-Iアドヘシン(adhesin)(36)を含む。これら遺伝子の各々は
、サイズ30〜60kDaのペプチドのC末端切断を受ける大きなタンパク質をコードする(28-3
6)。C末端1位のフェニルアラニンで開始する、交互する疎水性アミノ酸モチーフがこれ
らタンパク質の各々に存在する。このC末端セグメントは、一般に、グラム陰性外膜タン
パク質に見出される(37)。これらのタンパク質は、低システイン含量(タンパク質あたり
2〜4のシステイン)によりすべて特徴付けられ、これは膜輸送の間のジスルフィド結合
形成を最小にする必要性に多分関係する(38、39)。しかし、翻訳されたVacAタンパク質中
および3つの関連プロテアーゼ中では、2つのシステイン残基が、わずか7〜11アミノ酸
離れて存在する。S.marcescensプロテアーゼでは、対のシステイン残基のセリンによる置
換は減少した酵素分泌を伴う(31)。対応するシステイン残基はまた、H.pylori vacA遺伝
子産物の分泌において所定の役割を演じ得る。

0063

vacA ORFのヌクレオチド配列の分析は、vacAが以下の3つの領域を有する139kDaプロ毒
素をコードすることを示唆する:33アミノ酸リーダー配列、成熟細胞毒素ドメイン(約87k
Da)、および切断されるC末端ドメイン(約48kDa)。N末端における著しく疎水性である領
域の例外はあるが、成熟87kDaタンパク質(アミノ酸34〜約842)は、優勢親水性であり、
そして68%の伸長配列(Robsonコンフォメーション)を含む。実験的に決定された等電点6.1
(15)とは対照的に、VacA 87kDaドメインの推定される等電点は9.1であり;この不一致
、タンパク質の翻訳後修飾に帰せられ得る。切断されたC末端ドメインは優勢に親水性で
あり、50%の伸長配列および推定される等電点8.8を有する。実験的に決定された87kDa細
胞毒素のアミノ酸含量に一致して(15)、87kDaドメインおよびC末端ドメインは両方とも
アスパラギン豊富である(12%)。

0064

vacA陰性変異体H.pylori株の構築
vacA遺伝子が単一コピーまたは多コピーのいずれで存在するかを決定するために、H.py
lori 60190由来のゲノムDNAを調製し、そしてpCTB1またはpCTB4中の挿入片をプローブ
として用いてサザンハイブリダイゼーションを行った。両方のプローブが約7kbの単一の
BglIIフラグメントにハイブリダイズした(データは示さず)。pCTB4挿入片は、単一の1.7
kb HindIIIフラグメントにハイブリダイズし、そしてマッピング研究から推定されるよう
に、pCTB1挿入片は2つのHindIIIフラグメントにハイブリダイズした。5つのさらなる
酵素(SacI、EcoRV、EcoRI、BamHI、およびKpnI)により消化したDNAについては、プローブ
は12kb以上の単一フラグメントとハイブリダイズした。これらの結果は、60190株では単
コピーのvacAのみが存在していること示唆し、そしてpCTB1をvacAプローブとして用い
たBukanovおよびBergの物理的-遺伝的マッピング研究(40)と一致する。

0065

vacA遺伝子を破壊し、この遺伝子が空胞形成細胞毒素をコードするという仮説を試験し
た。最初の1236bpのvacA ORFおよび393bpの上流配列をコードする1.6kbフラグメントを、
H.pylori 60190 DNAからPCR増幅し、そしてpT7Blue中にサブクローン化しpCTB8を作製し
た。このプラスミドをEcoRIで部分消化し、そしてCampylobacter coliカナマイシン(km)
耐性遺伝子(22、23)と連結した。プラスミドpILL600をCampylobacter coli カナマイシン
(km)耐性遺伝子(22、23)の供給源として用いた。より詳細には、pCTB8を、プライマー[(5
'GTGAAAGCGAAAAACAAG 3')(配列番号11)および(5' AAGAGAAGCTTTAAACCCTCC 3')(配列番号
12)]を用いて、H.pylori 60190 DNAからPCR増幅した。pILL600由来のkmカセット(22、23)
をpCTB8の唯一のEcoRI部位中に連結してpCTB8:kmを生成した。

0066

次いで、本発明者らは、H.pylori中で複製し得ないpCTB8:kmを、H.pylori中に、エレク
トロポーレーションにより導入しようとした。H.pylori 84-183細胞を、pCTB8:kmを用い
てエレクロトポーレートし、そしてカナマイシン耐性形質転換体をFerreroら(24)に記載
のように選択した。自然な形質転換を、H.pylori変異体84-183:v1から単離されたDNAを
、増殖の指数期中の60190株に添加することによりなし遂げた。細胞を30分後に回収し、
そして血液寒天平板上37℃で一晩インキュベートした。これらの細胞を、カナマイシン(4
0μg/ml)を含む血液寒天平板上に再プレートし、そしてカナマイシン耐性形質転換体を増
殖の2〜3日に後に選択した。

0067

500ngのpCTB8:km DNAを用いた109cfuの84-183株のエレクトロポーレーションは、200〜
300のカナマシン耐性形質転換体を生成した。

0068

サザンおよびコロニーブロットハイブリダイゼーション
対立遺伝子交換によりvacAが形質転換された株で破壊されたか否かを決定するために、
野生型84-183株およびカナマイシン耐性H.pylori変異株84-183:v1から単離されたDNAをHi
ndIIIで消化し、そしてサザンハイブリダイゼーションを、カナマイシン遺伝子またはpCT
B8のいずれかをプローブとして用いて実施した。H.pylori染色体DNAの制限エンドヌクレ
アーゼ消化の後、標準化した量のフラグメントを、0.04Mトリス酢酸-2mMEDTA緩衝液(p
H8.2)中0.7%アガロースゲル上で電気泳動した。ナイロン膜への転移、放射性標識したプ
ローブを用いたハイブリダイゼーション、および洗浄は先に記載(9)のように行った。H.p
ylori株のコロニーブロットハイブリダイゼーションは先に記載(9)のように行い;ハイブ
リダイゼーションは6×SSC中68℃で18時間であり、次いで65℃で0.5×SSCで洗浄した。

0069

カナマイシン耐性形質転換体84-183:v1由来のDNAはkmプローブにハイブリダイズし、そ
の一方野生型株由来のDNAはハイブリダイズしなかった。このことはkm遺伝子が複製しな
いプラスミドからレスキューされたことを示した。野生型株および変異株の両方由来のDN
AはpCTB8とハイブリダイズしたが、84-183:v1は新たな1.8kbのハイブリダイズするフラ
グメントを含みかつ0.6kbフラグメントを失った。これらのデータは、vacA遺伝子がkmカ
セットの挿入により破壊され、しかもベクター配列が二重組換え事象により失なわれたこ
とを示した。

0070

次いで、自然の形質転換を用いて、H.pylori 60190のvacA変異体を生成した。84-183:v
1株由来の染色体DNA(1μg)を、60190株の107の細胞とインキュベートし、そして約300の
カナマイシン耐性形質転換体を得た。変異体60190:v1由来の染色体DNAのサザンハイブリ
ダイゼーションは、vacA内に期待されたkm挿入を示し、対立遺伝子置換を生じた。

0071

vacA陰性Helicobacter pylori変異体の特徴付け
vacA遺伝子の破壊が87kDaタンパク質の産生を廃止するか否かを決定するために、野生
型株84-183および60190由来の培養上清および2つの同質遺伝子型変異体84-183:v1および
60190:v1を、抗-87kDa血清(15)を用いてイムノブロットした。期待されたように、両方の
野生型株由来の上清は、免疫反応性の87kDaバンドを含んでいた。その一方、このバンド
は、変異株の上清には存在しなかった。2つの野生型株および2つの同質遺伝子型変異株
由来の濃縮培養上清を、組織培養アッセイでの空胞形成細胞毒素活性について試験した。

0072

空胞形成細胞毒素活性の評価
H.pylori野生型株および変異体を5%ウシ胎児血清を含むBrucellaブロス中で培養し、
そして濃縮した培養上清を限外濾過により調製した(8、16)。HeLa細胞を、10%ウシ胎児
血清および10mM塩化アンモニウムを含むEagleの改変最少必須培地中(8、16)で培養した
タンパク質濃度により標準化したH.pylori上清の連続希釈液を、HeLa細胞と18時間イン
キュベートし、次いで細胞空胞形成を、先に記載(16、25)のように、ニュートラルレッド
取り込みアッセイにより定量化した。天然に存在するtox-株Tx30a由来の上清をコントロ
ールとして試験した。

0073

期待されたように、参照tox+野生型60190株由来の上清は、tox+野生型84-183株由来の
上清より有意に高い細胞毒素活性を含んでいたが、2つの遺伝子的に改変された変異株由
来の培養上清では細胞毒素活性は検出可能でなかった。従って、vacA遺伝子の挿入変異は
、87kDaタンパク質および空胞形成細胞毒素産生の両方の不在をもたらした。

0074

空胞形成細胞毒素遺伝子の保存
インビトロで細胞毒素活性を発現するH.pylori株(tox+)および細胞毒素活性を発現しな
い野生型株(tox-)中にvacA配列が存在するかどうかを調査するために、15のtox+株および
17のtox-株を、コロニーハイブリダイゼーションによりpCTB1をプローブとして用いて調
べた。H.pylori株の各々は強くハイブリダイズしたが、その一方E.coli XL1Blueとのハイ
ブリダイゼーションはなかった。

0075

次いで、vacA遺伝子の潜在的な制限フラグメント多型を調べるために、3つのtox+H.py
lori株(84-183、60190、または87-199)および3つのtox- H.pylori株(87-203、86-313、
またはTx30a)由来のHindIII消化ゲノムDNAを調製した。サザンハイブリダイゼーションを
、3つの異なるvacAプローブ(pCTB1、pCTB4中の挿入片、またはpCTB5の0.7 XbaIフラ
グメント)を用いて実施した。tox+ H.pylori株由来の染色体DNAをHindIIIで消化し、そし
て制限フラグメントを0.7%ゲル上で分離した。次いで、DNAをナイロン膜に移し、そして
高ストリンジェンシー条件下で標識したvacAプローブを用いてハイブリダイズした。ハイ
ブリダイズしたプローブを、各々の新たなプローブとブロットする前に、70℃で30分間、
0.1M水酸化ナトリウムを用いて膜から剥がした。6株の各々由来のDNAフラグメントは、
pCTB1プローブとハイブリダイズし、そして顕著な制限フラグメント長多型が存在した。
pCTB4は、6株のうち5株で1.7kbフラグメントと、そして1株由来の0.7kbフラグメント
とハイブリダイズした。pCTB4の3つのtox+株へのハイブリダイゼーションは、3つのto
x-株へのハイブリダイゼーションよりかなり強かった。第3のプローブ(pCTB5の0.7kb X
baIフラグメント)は、6つの株のすべて由来のフラグメントに、等しい強さでハイブリダ
イズした。これらのデータは、vacA配列がtox+およびtox- H.pylori株の両方に存在する
ことを示したが、vacA遺伝子の中央領域中に株間で配列多様性が存在することを示唆した

0076

tox+およびtox-株由来のvacAフラグメントのPCR増幅
tox+およびtox- H.pylori株の両方に存在するvacA配列をさらに調査するために、遺伝
子の3つの異なる領域からのフラグメントのPCR増幅を行った。3つのtox+ H.pylori株(8
4-183、60190、87-199)および3つのtox- H.pylori株(87-203、86-313、およびTx30a)由
来のDNAを、vacA遺伝子フラグメント増幅のテンプレートとして用いた。PCR反応は30サイ
クル行った。条件は3つの増幅について同じである(温度94℃、50℃、および72℃)。

0077

細胞毒素のN末端をコードするvacAの領域から選択された、プライマー#1および#2
(5' ATGGAAATACAACAAACACA 3')(配列番号13)および(5' CTCCAGAACCCACACGATT 3')(配列番
号14)は、試験したH.pylori株の各々から0.6kbフラグメントを増幅した。同様に、vacAの
下流部分から選択されたプライマー#5および#6(5' TACAAACCTTATTGATTGATAGCC 3')(
配列番号15)および(5' AAGCTTGATTGATCACTCC 3')(配列番号16)はまた、試験した株の各々
から0.6kbフラグメントを増幅した。しかし、vacA ORFの中間から選択されたプライマー
#3および#4[(5' GATTTGTGAATTTAAAGGTGG 3')(配列番号7)および(5' GTCTATATCATTAT
TAAACATC 3')(配列番号8)]は、ストリンジェント条件下(50℃)で、H.pylori 60190、84-
183、および86-313のみから0.6kbフラグメントを増幅した。低ストリンジェンシーアニ
リング条件下(39℃)では、ブライマー#3および#4は、試験したH.pylori株の4つから
期待された0.6kbフラグメントを増幅したが、87-203またはTx30aからは増幅しなかった。
これらの結果は、vacA ORFの中央領域での顕著な配列可変性の存在をまた示唆したサザン
ハイブリダイゼーション研究と一致した。

0078

tox- H.pylori 87-203由来のvacA遺伝子の配列分析
vacA遺伝子における潜在的な配列多様性をさらに調査するために、tox-株からの、推定
の可変性領域を含んだvacA遺伝子のフラグメントのPCR増幅を試みた。1.5kbフラグメント
を、bp1012〜1029および2533〜2549(配列番号1)に対応する、プライマー[(5' TAGTAACAA
GACTCATAT 3')](配列番号9)および(5'CGTTAGCCGTTTTACTG 3')(配列番号10)を用いて、t
ox-株87-203から増幅した。

0079

両方の鎖でのサブクローン化PCR産物の配列決定は、1541bp以上のORF(配列番号3)の存
在を示した。このORFのヌクレオチド配列を、tox+60190株由来のvacAと並べ、そして70.7
%の配列同一性が存在した。2つの推定アミノ酸配列間の比較は、64.8%の同一性および78
.2%のアミノ酸相同性が存在したことを示した。従って、配列分析、サザンハイブリダイ
ゼーション、およびPCR分析はすべて、tox+およびtox- H.pylori株のvacA配列間に有意な
差異が存在することを示した。

0080

本明細書に示されたデータは、tox+およびtox-両方の単離株を含む試験されたすべての
H.pylori株で空胞形成細胞毒素の遺伝子配列が存在することを示す。

0081

本出願を通じて、種々の刊行物が、括弧内の番号により参照される。これらの刊行物の
開示は、それらの全体が、本発明が関係する技術分野の状態をより十分に記載するために
、本出願中に参考として援用される。これら刊行物の完全な引用は以下の通りである:
参考文献

0082

0083

0084

0085

0086

0087

0088

0089

0090

0091

0092

0093

0094

0095

0096

0097

0098

0099

0100

0101

0102

0103

0104

0105

0106

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ