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技術 食酢入り果汁飲料

出願人 キリン・トロピカーナ株式会社
発明者 梅川知洋
出願日 2006年4月13日 (14年8ヶ月経過) 出願番号 2006-111179
公開日 2007年11月1日 (13年1ヶ月経過) 公開番号 2007-282533
状態 特許登録済
技術分野 非アルコール性飲料
主要キーワード 果汁風味 果汁本来 事前混合 羅漢果エキス 発酵乳酸 ニガリ 苦味剤 飲料濃縮物
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

食酢由来する刺激臭及び異臭味が無く、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料及びその製造方法を提供すること。

解決手段

食酢を、炭酸水素ナトリウムのような無機炭酸塩及び/又はクエン酸ナトリウムのような有機酸塩混和したものを、果汁に混合することによって、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料を製造する。本発明において用いられる無機炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム(重曹)等が、有機酸塩としては、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。

概要

背景

食酢は、古くから調味料として利用されてきたものであるが、近年、食酢の栄養素補給効果や、味覚効果に加えて、健康機能の面からの効果が注目されている。例えば、食酢の消化液分泌促進効果については、経験的にも、認識されてきたところであるが、最近になって、食酢の疲労回復効果糖尿病肥満防止効果血圧上昇防止効果老化防止効果抗腫瘍効果カルシウム吸収促進効果等が報告され、健康食品としての機能が注目されている(醸造協会誌、第85巻第3号、134−141頁、1990年;食品工業、2001−6.30、51−56頁)。

最近、食酢の健康機能を飲料として利用することが考えられ、食酢を基調とするスポーツドリンク清涼飲料等の各種の飲料が開発され、販売されている。また、食酢を基調とする各種の飲料が開示されている。例えば、特開昭60−78566号公報には、米酢に各種添加剤を添加した健康飲料が、特開平11−146774号公報には、玄米酢に、鶏卵オリゴ糖発酵乳酸乾燥生姜等の各種の成分を添加した健康飲料が、特開2004−350606号公報には、りんご酢のような果実酢炭酸水で割った、健康の維持・向上に適した果実酢の炭酸飲料が開示されている。また、特開2004−357596号公報には、クエン酸リンゴ酸酢酸等の酸味剤に、果汁、糖類、人工甘味料等の甘味剤及びカフェン等の苦味剤を含有させた清涼飲料が、特開2005−27539号公報には、脱塩梅酢液甘味料を添加したスポーツ用飲料が開示されている。

食酢を用いて飲料を調製する場合に、食酢は特有酸味や、刺激臭を有し、必ずしも飲用として飲み易いものではないため、これらの酸味や、刺激臭を低減し、飲用として飲み易い飲料を調製する方法も各種開示されている。例えば、特開昭60−126074号公報には、酢酸に、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸乳酸コハク酸、及びフマル酸からなる有機酸と、甘草ソーマチン羅漢果エキスフイズルチンからなる甘味持続性甘味料を共存させて酢酸の臭気を改善した健康酢酸飲料が、特開2001−69965号公報には、原料果汁アルコール発酵させる工程において、発酵途中段階でアルコール発酵を強制的に中止させて製造した果実酢を用いることにより、酢酸臭等の果実酢の特有の風味を抑えた果実酢飲料が、特開2002−335924号公報には、黒酢高甘味度甘味料を組み合わせて、酢酸の刺激臭を大幅に低減した、黒酢飲料が開示されている。

また、特開2003−259847号公報には、もろみ酢と柑橘系果汁又はりんご果汁をブレンドして、もろみ酢由来の癖を抑制した、飲み易い清涼飲料を製造することが、特開2004−275143号公報には、もろみ酢、黒酢、米酢、オリゴ酢のような醸造酢及び合成酢に、塩化マグネシウムを主成分とするニガリを配合することにより、酢独特の酸味とニガリ特有のえぐみ・にがみによって、互いに打ち消しあって、健康食品として飲み易い食酢入り清涼飲料水を提供することが開示されている。

上記のような飲料は、いずれも、食酢のもつ健康機能等を利用すること等を目的として、食酢を用いて調製された飲料であるが、これらの飲料は、果汁等を添加した飲料もあるが、基本的には食酢を基調とした飲料であり、上記のように用いる食酢の特有の酸味や、刺激臭を抑えていても、その味覚は食酢の味覚によらざるを得ないものである。そこで、上記のような飲料において用いられている食酢の特有の酸味や、刺激臭を抑制する方法を果汁飲料の製造に適用して、食酢のもつ健康機能等を付加した食酢入り果汁飲料を調製しても、果汁飲料の持つ微妙な風味、味覚のバランスが食酢の味覚によってくずれ、果汁飲料の持つ独特の風味、味覚を保持した食酢入り果汁飲料を製造することが難しかった。したがって、従来、果汁の味覚を基調とする果汁飲料において、本来果汁飲料の持つ独特の風味、味覚のバランスに影響を与えることなく、食酢成分を添加することは難しく、果汁飲料の持つ独特の風味、味覚を有効に保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料は提供されていなかった。
特開昭60−78566号公報。
特開昭60−126074号公報。
特開平11−146774号公報。
特開2001−69965号公報。
特開2002−335924号公報。
特開2003−259847号公報。
特開2004−275143号公報。
特開2004−350606号公報。
特開2004−357596号公報。
特開2005−27539号公報。
醸造協会誌、第85巻第3号、134−141頁、1990年。
食品工業、2001−6.30、51−56頁。

概要

食酢に由来する刺激臭及び異臭味が無く、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料及びその製造方法を提供すること。食酢を、炭酸水素ナトリウムのような無機炭酸塩及び/又はクエン酸ナトリウムのような有機酸塩混和したものを、果汁に混合することによって、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料を製造する。本発明において用いられる無機炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム(重曹)等が、有機酸塩としては、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。なし

目的

本発明の課題は、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料及びその製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

食酢を、無機炭酸塩及び/又は有機酸塩混和したものを、果汁に混合することを特徴とする食酢入り果汁飲料の製造方法。

請求項2

食酢が、果実酢であることを特徴とする請求項1に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法。

請求項3

無機炭酸塩が、炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法。

請求項4

炭酸水素ナトリウムの混和量が、食酢あたり0.2〜2重量%であることを特徴とする請求項3に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法。

請求項5

有機酸塩が、クエン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法。

請求項6

クエン酸ナトリウムの混和量が、食酢あたり0.2〜2重量%であることを特徴とする請求項5に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法。

請求項7

請求項1〜6のいずれかに記載の食酢入り果汁飲料の製造方法によって製造された食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁風味を保持した食酢入り果汁飲料。

技術分野

0001

本発明は、食酢由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料、及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

食酢は、古くから調味料として利用されてきたものであるが、近年、食酢の栄養素補給効果や、味覚効果に加えて、健康機能の面からの効果が注目されている。例えば、食酢の消化液分泌促進効果については、経験的にも、認識されてきたところであるが、最近になって、食酢の疲労回復効果糖尿病肥満防止効果血圧上昇防止効果老化防止効果抗腫瘍効果カルシウム吸収促進効果等が報告され、健康食品としての機能が注目されている(醸造協会誌、第85巻第3号、134−141頁、1990年;食品工業、2001−6.30、51−56頁)。

0003

最近、食酢の健康機能を飲料として利用することが考えられ、食酢を基調とするスポーツドリンク清涼飲料等の各種の飲料が開発され、販売されている。また、食酢を基調とする各種の飲料が開示されている。例えば、特開昭60−78566号公報には、米酢に各種添加剤を添加した健康飲料が、特開平11−146774号公報には、玄米酢に、鶏卵オリゴ糖発酵乳酸乾燥生姜等の各種の成分を添加した健康飲料が、特開2004−350606号公報には、りんご酢のような果実酢炭酸水で割った、健康の維持・向上に適した果実酢の炭酸飲料が開示されている。また、特開2004−357596号公報には、クエン酸リンゴ酸酢酸等の酸味剤に、果汁、糖類、人工甘味料等の甘味剤及びカフェン等の苦味剤を含有させた清涼飲料が、特開2005−27539号公報には、脱塩梅酢液甘味料を添加したスポーツ用飲料が開示されている。

0004

食酢を用いて飲料を調製する場合に、食酢は特有酸味や、刺激臭を有し、必ずしも飲用として飲み易いものではないため、これらの酸味や、刺激臭を低減し、飲用として飲み易い飲料を調製する方法も各種開示されている。例えば、特開昭60−126074号公報には、酢酸に、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸乳酸コハク酸、及びフマル酸からなる有機酸と、甘草ソーマチン羅漢果エキスフイズルチンからなる甘味持続性甘味料を共存させて酢酸の臭気を改善した健康酢酸飲料が、特開2001−69965号公報には、原料果汁アルコール発酵させる工程において、発酵途中段階でアルコール発酵を強制的に中止させて製造した果実酢を用いることにより、酢酸臭等の果実酢の特有の風味を抑えた果実酢飲料が、特開2002−335924号公報には、黒酢高甘味度甘味料を組み合わせて、酢酸の刺激臭を大幅に低減した、黒酢飲料が開示されている。

0005

また、特開2003−259847号公報には、もろみ酢と柑橘系果汁又はりんご果汁をブレンドして、もろみ酢由来の癖を抑制した、飲み易い清涼飲料を製造することが、特開2004−275143号公報には、もろみ酢、黒酢、米酢、オリゴ酢のような醸造酢及び合成酢に、塩化マグネシウムを主成分とするニガリを配合することにより、酢独特の酸味とニガリ特有のえぐみ・にがみによって、互いに打ち消しあって、健康食品として飲み易い食酢入り清涼飲料水を提供することが開示されている。

0006

上記のような飲料は、いずれも、食酢のもつ健康機能等を利用すること等を目的として、食酢を用いて調製された飲料であるが、これらの飲料は、果汁等を添加した飲料もあるが、基本的には食酢を基調とした飲料であり、上記のように用いる食酢の特有の酸味や、刺激臭を抑えていても、その味覚は食酢の味覚によらざるを得ないものである。そこで、上記のような飲料において用いられている食酢の特有の酸味や、刺激臭を抑制する方法を果汁飲料の製造に適用して、食酢のもつ健康機能等を付加した食酢入り果汁飲料を調製しても、果汁飲料の持つ微妙な風味、味覚のバランスが食酢の味覚によってくずれ、果汁飲料の持つ独特の風味、味覚を保持した食酢入り果汁飲料を製造することが難しかった。したがって、従来、果汁の味覚を基調とする果汁飲料において、本来果汁飲料の持つ独特の風味、味覚のバランスに影響を与えることなく、食酢成分を添加することは難しく、果汁飲料の持つ独特の風味、味覚を有効に保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料は提供されていなかった。
特開昭60−78566号公報。
特開昭60−126074号公報。
特開平11−146774号公報。
特開2001−69965号公報。
特開2002−335924号公報。
特開2003−259847号公報。
特開2004−275143号公報。
特開2004−350606号公報。
特開2004−357596号公報。
特開2005−27539号公報。
醸造協会誌、第85巻第3号、134−141頁、1990年。
食品工業、2001−6.30、51−56頁。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明の課題は、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討する中で、食酢を、炭酸水素ナトリウムのような無機炭酸塩及び/又はクエン酸ナトリウムのような有機酸塩混和したものを、果汁に混合することによって、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料を製造することができることを見い出し、本発明を完成するに至った。

0009

すなわち、本発明者は、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料の製造について鋭意検討する中で、食酢を味覚の基調とする食酢飲料において従来から知られてる、添加物により酢の刺激特異臭味を抑える方法は、これを食酢入り果汁飲料の製造に適用した場合には、なお、食酢の味覚が基調となり、果汁の持つ本来の風味・味覚のバランスを崩すこととなり、また、食酢の味覚を完全に抑えるために添加物によって酢の刺激、特異臭味を抑えるためには、添加物に由来する特異臭味が感じられる程度の添加量を必要とし、果汁が本来持つ風味、甘味と酸味のバランスを損なうため、従来から知られている、添加物により酢の刺激、特異臭味を抑える方法は、食酢入り果汁飲料への適用は好ましい方法ではないことを確認した。

0010

そこで、更に検討する中で、食酢を炭酸水素ナトリウムのような無機炭酸塩及び/又はクエン酸ナトリウムのような有機酸塩と予め混和し、その後に果汁飲料の果汁及びその他の成分と混合することにより、酢酸等に由来する食酢の刺激、特異臭味を効果的に抑制することができ、しかも、果汁が本来持つ風味・味覚のバランスを損なうことなく、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料を製造できることを見い出して、本発明をなした。本発明においては、食酢を無機炭酸塩及び/又は有機酸塩と予め混和し、その後に果汁飲料の果汁及びその他の成分と混合することが重要で、食酢、無機炭酸塩及び/又は有機酸塩、及び、果汁飲料の果汁やその他の成分等の原材料全てを、同時に混合する方法では、本発明の効果を得ることができない。

0011

本発明における果汁飲料は、果汁の味覚を基調とする飲料を包含し、特に、100%果汁の果汁飲料に限定されない。果汁飲料における果汁の添加率は、好ましくは30重量%以上、100重量%以下であり、特に好ましい果汁の添加率は、40重量%以上、80重量%以下である。なお、果汁飲料が飲料濃縮物の形の調製品として調製される場合は、上記果汁の添加率は、飲用時の希釈率を考慮して、上記添加率となるように調整することが好ましい。本発明において果汁飲料に添加される食酢は、醸造酢及び合成酢を包含するが、果実酢が特に好ましい。本発明において用いられる無機炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸カリウム等を挙げることができるが、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。本発明において用いられる有機酸塩としては、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムを挙げることができるが、クエン酸ナトリウムが特に好ましい。本発明において、無機炭酸塩として炭酸水素ナトリウムを用いた場合には、該炭酸水素ナトリウムの混和量は、食酢あたり0.2〜2重量%の量であり、有機酸塩としてクエン酸ナトリウムを用いた場合には、食酢あたり0.2〜2重量%の量である。

0012

すなわち具体的には本発明は、(1)食酢を、無機炭酸塩及び/又は有機酸塩と混和したものを、果汁に混合することを特徴とする食酢入り果汁飲料の製造方法や、(2)食酢が、果実酢であることを特徴とする上記(1)に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法や、(3)無機炭酸塩が、炭酸水素ナトリウムであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法や、(4)炭酸水素ナトリウムの混和量が、食酢あたり0.2〜2重量%であることを特徴とする上記(3)に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法からなる。

0013

また本発明は、(5)有機酸塩が、クエン酸ナトリウムであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法や、(6)クエン酸ナトリウムの混和量が、食酢あたり0.2〜2重量%であることを特徴とする上記(5)に記載の食酢入り果汁飲料の製造方法や、(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の食酢入り果汁飲料の製造方法によって製造された食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁風味を保持した食酢入り果汁飲料からなる。

発明の効果

0014

本発明の食酢入り果汁飲料の製造方法により、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

本発明は、食酢を、無機炭酸塩及び/又は有機酸塩と混和したものを、果汁に混合することによって、食酢に由来する刺激臭及び異臭味を抑え、果汁の持つ本来の風味を保持し、しかも、食酢の持つ健康機能を付加した食酢入り果汁飲料を製造することよりなる。本発明における果汁飲料は、果汁の味覚を基調とする飲料を包含し、特に、100%果汁の果汁飲料に限定されない。本発明の果汁飲料における果汁の添加率は、好ましくは30重量%以上、100重量%以下であり、特に好ましい果汁の添加率は、40重量%以上、80重量%以下である。なお、JAS(日本農林規格)における果汁飲料(「果汁入り飲料」)の規格は、果汁10重量%以上と定められている。本発明における果汁飲料の果汁としては、オレンジレモングレーフルーツアップル、グレープ、ピーチ、梅等を挙げることができ、本発明においては、これらを単独であるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。

0016

本発明において果汁飲料に添加される食酢は、醸造酢及び合成酢を用いることができるが、りんご酢、うめ酢、及びレモン酢のような果実酢が特に好ましい。本発明の果汁飲料において、食酢の添加量は、果汁飲料に対して1〜10重量%の範囲で添加することが好ましい。本発明において用いられる無機炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸カリウム等を挙げることができるが、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。また、本発明において用いられる有機酸塩としては、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムを挙げることができるが、クエン酸ナトリウムが特に好ましい。

0017

本発明において、無機炭酸塩として炭酸水素ナトリウムを用いた場合には、該炭酸水素ナトリウムの混和量は、食酢あたり0.2〜2重量%の範囲が好ましい。炭酸水素ナトリウムの混和量が、食酢あたり0.2重量%より少ないと食酢由来の刺激を抑制する効果がみられない。また、食酢あたり2重量%より多いと、食酢由来の刺激は抑えられるが、重炭酸ナトリウム由来の塩味、ぬめり、等の特異臭味が感じられ、果汁本来の風味、甘味と酸味のバランスが損なわれる。本発明において、有機酸塩としてクエン酸ナトリウムを用いた場合には、食酢あたり0.2重量%の範囲が好ましい。本発明の果汁飲料においては、果汁、食酢、無機炭酸塩及び/又は有機酸塩以外に、果汁飲料に通常用いられる糖類、甘味料、フレーバー食物繊維等を適宜添加することができる。

0018

本発明の食酢入り果汁飲料を製造するには、予め、食酢を、無機炭酸塩及び/又は有機酸塩と混和し、該混和したものを、果汁に混合することによって調製する。該食酢と無機炭酸塩及び/又は有機酸塩との、果汁に混合する前の事前混合手順としては、例えば、炭酸水素ナトリウムを温水にて1〜10重量%の溶液になるよう溶解し、これをリンゴ酢に添加し、良く発泡させる。なお、一度に添加した場合、急激な発泡が発生するため、少量ずつ添加する。該添加・混合は、常温、常圧において行なう。また、クエン酸ナトリウムを用いる場合も、同様に温水にて1〜10%の溶液になるように溶解し、これをリンゴ酢に添加する。この際、特に発泡などは発生しない。本発明の食酢入り果汁飲料は、適宜、PETボトル等に充填し、容器詰め果汁飲料として製品化することができる。

0019

以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。

0020

無機塩(無機炭酸塩)及び有機酸塩による食酢由来刺激・特異臭味の抑制効果
サンプルの調製)
無機塩(無機炭酸塩)又は有機酸塩として、表3に示した塩を用い、食酢としてりんご酢を用い、該無機塩(無機炭酸塩)又は有機酸塩とりんご酢を室温で混和した後、オレンジ果汁飲料に添加して、サンプル飲料を作製し、密封容器へ充填した後、加熱殺菌を実施した。サンプル飲料における原材料の配合及び添加率を表1に示した。

0021

0022

官能評価
調製したサンプルについて、3名のパネラーにより、表2に示す評価点にしたがって、官能評価を行い、その結果を表3に示した。結果、無機塩(無機炭酸塩)においては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウムにおいて、効果が認められ、特に、炭酸水素ナトリウムにおいて優れた効果が認められた。有機酸塩としては、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムにおいて、効果が認められ、特に、クエン酸ナトリウムにおいて優れた効果が認められた。アミノ酸塩類は、果汁飲料とはなじまない旨味があり、果汁入り飲料としてのバランスを壊していた。また、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム以外の塩類は、それ自身の塩味、苦味、等の特異臭味が目立ち、果汁入り飲料に使用するには不適であった。

0023

0024

0025

[食酢と、無機炭酸塩又は有機酸塩の事前混合の効果]
(サンプルの調製)
表4に示す配合のサンプルを、表5に示す方法で調製したサンプル[1]、[2](事前混合と一斉混合)を作製し、密封容器へ充填した後、加熱殺菌を実施した。

0026

0027

0028

(官能評価)
サンプル[1]、[2]について、6名のパネラーにより官能評価を行い、表6の結果を得た。りんご酢と炭酸水素ナトリウムを事前混合した後、他の成分と混合したサンプル(サンプル[1])は、りんご酢、炭酸水素ナトリウム及びその他の成分を同時に混合したサンプル(サンプル[2])に比べ、果汁本来の風味、甘味と酸味のバランスを損なうことなく、食酢由来の刺激・特異臭味が効果的に抑制されていた。

0029

0030

[無機炭酸塩の最適な添加の範囲]
(サンプルの調製)
実施例2と同様の配合で、炭酸水素ナトリウムを、表7に示す添加率でりんご酢と事前混合したサンプルを調製した。

0031

(官能評価)
調製したサンプルについて、3名のパネラーにより、官能評価を行い、表8の結果を得た。0.01重量%未満では食酢由来の刺激を抑制する効果が感じられず、0.1重量%を越えると炭酸水素ナトリウム由来の塩味、ぬめり、といった特異臭味が感じられ、果汁本来の風味、甘味と酸味のバランスが損なわれていた。

0032

0033

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