図面 (/)
課題
解決手段
概要
背景
PDP(プラズマディスプレイパネル)は、その電極構造の特徴から、AC型PDPとDC型PDPとに大別される。
AC型PDPは、図3Bに示すごとく、電極2の表面を誘電体層3で被覆してここに静電容量7を形成し、更にその表面を酸化マグネシュウム等の二次電子放射性の高い誘電体材料5で被覆した構造になっている。これに対し、DC型PDPでは、図示は省略するが、電極表面が誘電体層に被覆されずに放電空間に露出しており、電極表面から二次電子が直接放射される構造を持つことが特徴である。
なお、通常のAC型PDPは、放電電極が前面側に配された所謂反射型構造となっているために、電極2は透明である必要があるが、一般的に酸化インジュウム錫所謂ITO層は電気抵抗が高いために、これを補って抵抗を下げる必要があり、所謂バス電極9と呼ばれる導電性の高い金属電極を電極2に重ねて形成するのが一般的である。
動作的には、それぞれ次のような特徴がある。AC型PDPは、電極2を被覆する誘電体層及び酸化マグネシュウム層5の表面に、放電により発生する荷電粒子を蓄積して、所謂壁電荷を形成し、そこに発生する所謂壁電圧を利用して、一対の電極2及びバス電極9の間にAC型パルス電圧を印加して放電を持続させることによって、画素全体にメモリー機能を持たせることが特徴である。DC型PDPは、画素表面が導電性であることから、上記のようなメモリー機能は持たないが、一定の放電電圧を印加している時間内に直流の放電電流が持続的に流れて放電発光が行われることが特徴である。
上述したように、AC型PDPでは、電極表面に電荷を蓄積することが特徴であるが、その目的で形成する誘電体層の材料即ち一般的に用いられる低融点ガラス等は、二次電子放射率が低くまたイオン衝撃に対する耐久性にも欠けるために、この誘電体層の表面を、さらに上述のように酸化マグネシュウムMgO等の二次電子放射率が高く尚かつイオン衝撃にも強い物質を、カソードと誘電体層の保護層として被覆しなければならない。
この場合、上記構造の電極2をAC型電極として動作させるには、このカソード層兼保護層5の表面に壁電荷を蓄積させるために、この保護層5も誘電性の材料を用いなければならないとされてきた。
また、図3Bに示した基本的構造のAC型PDPに加えて、構造も動作も基本的構造のAC型PDPと同じであるが、図3Cに断面図を示すごとく、対向する一対の放電電極2の互いに離れた部分に、誘電体層を介してパッド状の中間電極8を積層し、更にそれをMgO層5で被覆した構造のAC型PDPも提案されている。この場合も、パッド状の中間電極8がMgO層5で被覆されるために、動作としては基本的構造のAC型PDPと同じである。
上述したように、従来のAC型PDPでは、誘電体層の表面をカソード層兼保護層である別の誘電体層で被覆しなければならなかった為に、その材料の選択はきわめて狭い範囲しかなく、実質的には酸化マグネシュウムMgOのみが実用に供されていた。
しかしながら、このような酸化物は、その性質上非常に不安定なため、形成方法が難しい。一般的には、真空蒸着法またはスパッタリング法により形成することが行われているが、いずれの方法も、基板全体を高度な真空装置の中に入れて加熱処理するために長い処理時間がかかる。
さらに、製造工程上の大きな問題点として、MgOは吸湿性が高く、容易にMg(OH)2即ち水酸化マグネシュウムに変化して、カソード材としての機能を無くしてしまうために、PDPの製造工程中最も難しい工程とされてきた。
概要
AC型PDPの誘電層を被覆する二次電子放射層兼保護層は製造工程上不安定で形成しにくい酸化マグネシュウム(MgO)が殆ど唯一の選択肢であったために工程上の大きな問題点であった。誘電層表面をMgO等の誘電性の材料で被覆する代わりに、ニッケル、アルミニューム、マグネシュウム、六硼化ランタン等の導電性の材料を島状の電極に形成して、この島状の電極の一部を開口を有するカバーガラスで覆って、この開口を通じて島状の電極を放電空間に露出させると共に、誘電体層が形成する静電容量により島状の電極と下層のバス電極とを容量結合し、これをサステイン電極として動作させるようにAC型PDPを構成する。
目的
効果
実績
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この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
電極が誘電体層で被覆された構造を有する放電表示装置であるAC型PDP(プラズマディスプレイパネル)において、上記電極を被覆する上記誘電体層の表面に、導電性のカソード材料を画素毎に分割して配し、上記カソード材料及び上記電極が、静電容量を介して接合されるように構成され、開口を有するカバーガラスにより上記カソード材料の一部が覆われ、上記開口を通じて上記カソード材料が放電空間に露出していることを特徴とするAC型PDPの構造。
請求項2
請求項1に記載のAC型PDPの構造において、上記カバーガラスに重畳して上記開口を囲うように隔壁が設けられ、該隔壁の内壁面及び上記開口を除く上記カバーガラス上に、蛍光体が形成されていることを特徴とするAC型PDPの構造。
請求項3
請求項2に記載のAC型PDPの構造において、上記隔壁の一部に導電性の材料が形成されて、前記電極の方向と交差する方向に伸張するアドレス電極が構成され、前面側基板の放電空間側に蛍光体が形成されていることを特徴とするAC型PDPの構造。
請求項4
請求項2に記載のAC型PDPの構造において、上記隔壁の一部に導電性の材料が形成されて、前記電極の方向と交差する方向に伸張するアドレス電極が構成され、前面側基板に凹部が設けられ、該凹部内に蛍光体が形成されていることを特徴とするAC型PDPの構造。
請求項5
技術分野
0001
本発明は、ガス放電を応用した表示装置、所謂PDP(プラズマディスプレイパネル)の構造に関する。
背景技術
0003
AC型PDPは、図3Bに示すごとく、電極2の表面を誘電体層3で被覆してここに静電容量7を形成し、更にその表面を酸化マグネシュウム等の二次電子放射性の高い誘電体材料5で被覆した構造になっている。これに対し、DC型PDPでは、図示は省略するが、電極表面が誘電体層に被覆されずに放電空間に露出しており、電極表面から二次電子が直接放射される構造を持つことが特徴である。
0004
なお、通常のAC型PDPは、放電電極が前面側に配された所謂反射型構造となっているために、電極2は透明である必要があるが、一般的に酸化インジュウム錫所謂ITO層は電気抵抗が高いために、これを補って抵抗を下げる必要があり、所謂バス電極9と呼ばれる導電性の高い金属電極を電極2に重ねて形成するのが一般的である。
0005
動作的には、それぞれ次のような特徴がある。AC型PDPは、電極2を被覆する誘電体層及び酸化マグネシュウム層5の表面に、放電により発生する荷電粒子を蓄積して、所謂壁電荷を形成し、そこに発生する所謂壁電圧を利用して、一対の電極2及びバス電極9の間にAC型パルス電圧を印加して放電を持続させることによって、画素全体にメモリー機能を持たせることが特徴である。DC型PDPは、画素表面が導電性であることから、上記のようなメモリー機能は持たないが、一定の放電電圧を印加している時間内に直流の放電電流が持続的に流れて放電発光が行われることが特徴である。
0006
上述したように、AC型PDPでは、電極表面に電荷を蓄積することが特徴であるが、その目的で形成する誘電体層の材料即ち一般的に用いられる低融点ガラス等は、二次電子放射率が低くまたイオン衝撃に対する耐久性にも欠けるために、この誘電体層の表面を、さらに上述のように酸化マグネシュウムMgO等の二次電子放射率が高く尚かつイオン衝撃にも強い物質を、カソードと誘電体層の保護層として被覆しなければならない。
0008
また、図3Bに示した基本的構造のAC型PDPに加えて、構造も動作も基本的構造のAC型PDPと同じであるが、図3Cに断面図を示すごとく、対向する一対の放電電極2の互いに離れた部分に、誘電体層を介してパッド状の中間電極8を積層し、更にそれをMgO層5で被覆した構造のAC型PDPも提案されている。この場合も、パッド状の中間電極8がMgO層5で被覆されるために、動作としては基本的構造のAC型PDPと同じである。
0009
上述したように、従来のAC型PDPでは、誘電体層の表面をカソード層兼保護層である別の誘電体層で被覆しなければならなかった為に、その材料の選択はきわめて狭い範囲しかなく、実質的には酸化マグネシュウムMgOのみが実用に供されていた。
0010
しかしながら、このような酸化物は、その性質上非常に不安定なため、形成方法が難しい。一般的には、真空蒸着法またはスパッタリング法により形成することが行われているが、いずれの方法も、基板全体を高度な真空装置の中に入れて加熱処理するために長い処理時間がかかる。
0011
さらに、製造工程上の大きな問題点として、MgOは吸湿性が高く、容易にMg(OH)2即ち水酸化マグネシュウムに変化して、カソード材としての機能を無くしてしまうために、PDPの製造工程中最も難しい工程とされてきた。
0012
本発明では、上記課題を解決するために、形成が難しいMgO等の酸化物誘電体カソード材料を用いずに、スクリーン印刷法等のより工程の簡単な方法で、容易に形成できる金属あるいは導電性の材料を誘電体層の上に形成し、尚かつ電荷蓄積機能を有するAC型PDPの電極構造を、提案するものである。
0013
本発明の電極構造の作用を説明するために、図3Aに本発明の電極構造の模式的断面図を示し、さらにこの構造の作用と従来方式との相違を示すために、図3Bには従来の基本的構造のAC型PDPの電極断面図を示し、また図3Cには図3Bの変形として、誘電体層3と保護層5の間の一部分にパッド状の中間電極をサンドイッチした構造のAC型PDPを示す。
0014
まず、図3Bの従来構造のPDPでは、基板1の上に電極2が形成され、誘電体層3で被覆されている。誘電体層3の上面は通常酸化マグネシュウムMgO等の二次電子放出層即ちカソード兼保護層5で被覆されている。
また、図3Cでも、同様に最上面はカソード兼保護層5で被覆されている。
0015
それに対し、本発明では、MgO層の代わりに導電性のカソード材料、例えば図3Aの島電極4が形成されていることが特徴である。
そして、一の本発明では、例えば図5Aの開口を有するカバーガラス14によりカソード材料(例えば島電極4)の一部を覆って、開口からカソード材料が放電空間に露出している構成とする。
また、他の本発明では、カソード材料を、例えば図2Dの島電極4のように各画素よりも小さい面積で画面全体に分散して放電空間に露出するように配した構成とする。
0017
従来の図3B及び図3Cでは、静電容量が電極2の近傍の誘電体層表面に分布する形となる。またこの誘電層に積層して全面一様に塗布されるカソード兼保護層5もMgO等の誘電体であるから、そこに蓄積される壁電荷も電極上に分布する。
0018
これに対して、図3Aに示す本発明のAC型PDPの電極構造では、静電容量はバス電極9と島電極4に挟まれた誘電体層3によるもので、導電体である電極4の表面電位は一様であるから、静電容量7は電極面上に分布しないいわば集中容量となっている。
0019
このような構造上からの相違があっても、壁電荷蓄積機能は従来構成と同じであることは言うまでもなく、表面に導電性のカソード材(島電極4)を設けてもAC型PDPとして動作する。
0020
従来のPDPでは、誘電体層3を保護し同時にカソードとしても動作する適当な材料を広い範囲の材料から選択することが困難で、ほとんどMgOのみが実用に供されていた。
0022
これに対し、本発明の電極構造によれば、誘電体層3は静電容量を形成するためだけに必要であり、2次電子放射機能即ちカソードとしての機能は必要ないためにMgO等の保護層を設ける必要がなく、誘電体層3の材料を既にカソード材として実績のある広範囲な金属材料の中から選択できる。
発明を実施するための最良の形態
0025
本発明とは直接の関係が無いために図1では省略されているが、図示されている背面ガラス基板1に対向して前面側基板があり、透過型蛍光面ではこの前面側に蛍光体が塗布され、さらには図1に示す一対の電極9に対向してアドレス電極も配されている。
0026
まず、背面ガラス基板1には、表示放電のための一対のバス電極9が形成される。これは例えば銀ペースト等の導電性材料をスクリーン印刷し、これを焼成して容易に得られる。
また、バス電極9は誘電体層3により被覆される。
誘電体層3は、同じくスクリーン印刷等の方法で、低融点ガラスペーストを例えば20〜30μmの厚さに塗布して例えば550℃程度で焼成することで、容易に得られる。
そして、誘電体層3の上には、バス電極9と誘電体層3を介して重畳されるごとくに島状の電極(島電極)4が形成される。
0027
島電極4はスクリーン印刷のほか、感光性導電膜によるパターン形成法を用いてもよい。
島電極4の材料は、導電性であって二次電子放出能力が高く、しかもイオン衝撃に強い物質、例えばニッケル、アルミニューム、バリューム等を用いることができる。これらの材料は、微細粉末をインクペースト状にしてスクリーン印刷することができる。また、六硼化ランタンLaB6のような化合物も二次電子放射率が大きく、放電ガスのイオン衝撃に対しても耐久性が高いことが確認されている。これらの物質は導電性のため、従来はDC型PDPに使用された実績のみであったが、本発明の構造ではこれをAC型PDPに応用することができる。
0033
一般に、各電極9の間の電極間容量を少なくする目的で、電極9の間隔を広げる試みがなされるが、通常の方法では放電電圧が上昇して好ましくない。
0034
しかし、図2Bに示す島電極4のパターンによれば、島電極4の先端の間隔がバス電極9よりも互いに近しており、島電極4の先端でアンテナ効果が生じることにより、バス電極9の間隔を広げても電圧の上昇が避けられると同時に電極間容量を少なくすることができ、発光効率が向上する。
0036
また、図2Dは、島電極4を画素に比して小さい面積の点状に分散させていることにより、バス電極9との位置合わせが更に容易になる。
図2Dは各画素毎に分割した図2A〜図2Cと動作は同一であるが、島電極4が全画面に分散した微小ドット状となっている点で、連続して面状に形成された図2A〜図2Cとは島電極4の構造が異なっている。
0037
次に、本発明のPDPの電極構造の他の実施の形態を図4に示す。
0038
本発明の電極構造では、島電極4は導電性の電極であることを要件としており、導電性の電極が一般的には不透明な金属面であるために、これを実際のPDPに応用するためには島電極4を背面側に配し、蛍光面を前面側に配した所謂透過型構造とすることが最適である。
もちろん、各電極が透明または視認性を妨げない細幅の電極であれば、上下電極を逆にした構造、所謂反射型構造でもよい。
0039
図4の構造を説明すると、まず背面側には既に説明した本発明の電極構造で図2Cに記載したパターンの島電極4を使用した図をその一例として示してある。
バス電極9は、一般的な所謂3電極PDPの構造と同じく、一対のストライプ状電極として複数のペアーで横方向に伸長している。
島電極4は、各画素毎に一対の電極として上記バス電極9に交叉して対峙している。
サステインパルスはこの一対のバス電極9に印加され、誘電層3による静電容量によって静電容量的に結合した島電極4に電圧が印加される。
0040
なお、図4に例として採用した島電極4のパターンでは、バス電極9の上の誘電体層3の一部が放電空間に露出している場合もあるが、誘電体層3の二次電子放射率は島電極4のそれよりも低いために、この露出部分が放電することはなく、バス電極9が通常のAC型PDPの放電電極のような働きをすることはない。
0041
一方、前面側には、板ガラスを直接サンドブラスト又は化学エッチングして溝13を形成したガラス基板12を配置する。
ガラス基板12の溝13の内部には、その頭頂部にストライプ状のアドレス電極11を配する。前面側ガラス基板12の溝13は、背面ガラス基板1のバス電極9の方向と直交する方向に形成されている。また、溝13を形成したことにより、ガラス基板12の残りの部分が突起部となるが、この突起部が図2に示した隔壁6となる。即ち、図1では背面ガラス基板1に隔壁6が形成されていたのに対して、図4では前面側ガラス基板12に隔壁6を形成した構成である。
また、溝13の内壁面に蛍光体10が塗布されており、この蛍光体10は、島電極4に印加されるサステイン電圧による放電から発生する紫外線によって励起発光する。
0042
なお、アドレス電極11を背面側に積層した構成も可能である。
0043
次に、本発明のPDPの電極構造のさらに他の実施の形態を示す。
0044
図5Aに斜視図を示し、図5Bに断面図を示すごとく、この実施の形態では、島電極4が図4よりも幅広に形成され、略正方形状となっている。また、島電極4の外側の部分を覆って、島電極4の中央部上に開口15を有するカバーガラス14が覆っている。
この構造は、分解斜視図を図6に示すごとく、バス電極9が形成された背面ガラス基板1、誘電層3、島電極4、開口15を有するカバーガラス14を積層して構成される。カバーガラス14の開口15は、2つの島電極4に対応した長さに形成され、幅は島電極4の幅よりも小さくなっている。島電極4の開口15下の部分は、放電区間に直接露出することになる。
0045
この実施の形態では、カバーガラス14の開口15によって、島電極4の放電に寄与する部分の面積を規定することができる。
0046
また、この実施の形態では、図1に示したごとく背面側に隔壁6を設けた構成、図4に示したごとく前面側ガラス基板12に隔壁6を設けた構成の、いずれの構成も可能である。このうち、背面側に隔壁6を設けた構成を図7A(斜視図)及び図7B(断面図)に示す。
0047
図7A及び図7Bでは、カバーガラス14の開口部15上に重畳するように隔壁6が設けられている。また、図1では隔壁6をバス電極9に直交する方向のみに形成していたのに対して、隔壁をバス電極9と平行な方向及び直交する方向に形成して、隔壁6により各開口部15を区画分けしている。
0050
この実施の形態では、特に、図7A及び図7Bと同様に背面側に形成した隔壁6に対して、その上面の一部及び内壁の一部に導電膜を塗布形成することにより、アドレス電極16を構成している。アドレス電極16は、図8及び図9中、隔壁6上面の右側と隔壁6の右内壁の上部に形成されて、バス電極9の方向に直交する方向に延びるように形成されている。アドレス電極16が背面側にある隔壁6に設けられているため、前面側にはアドレス電極を設ける必要がない。
0051
さらに、隔壁6の内壁及びカバーガラス14の開口部15以外の部分に、蛍光体17が塗布されている。そして、前面側ガラス基板18の背面側(放電空間側)の面にも、隔壁6間の放電空間に対向するように、蛍光体17が塗布されている。これにより、隔壁6で各画素に区画分けされた放電空間において、側壁から下面の一部まで、並びに上面に、広く蛍光体17が形成されており、蛍光体17の量を多くすることができることから、放電による発光量を大きくして、より明るい表示を行うことができる。
0052
そして、本発明の構成を適用して、導電性のカソード材料により島電極4を形成していることにより、島電極4により静電容量を集中させることができ、上述のように背面側に隔壁6を形成して各画素を隔壁6によって分離させることが可能になるものである。そして、この隔壁6の一部に導電膜を形成してアドレス電極16を構成しているため、バス電極9・島電極4・アドレス電極16をいずれも背面側に形成しており、これにより、前面側ガラス基板18等の前面側の構成を簡略化することができる。
0053
また、図9の実施の形態を変形した形態の断面図を、図10に示す。図10に示す形態では、前面側ガラス基板18に断面が形状の凹部19を設け、この凹部19の内面に蛍光体17を形成している。これにより、前面側ガラス基板18の凹部19によって、上面の蛍光体17の面積(体積)を図9の構成よりも増やすことができるため、放電による発光量をさらに増大させることができる。
0054
また、図8に示される格子状の隔壁6の上に形成したアドレス電極16と、図10に示される前面側ガラス基板18に設けた凹部19を組み合わせることで、アドレス電極16のうちバス電極9と直交する部分は前面側ガラス基板18と接触していて空間に露出する部分が少ないためにアドレス電極としては働かず、アドレス電極16のうちバス電極9と平行なせり出し部分がアドレス動作を行う。つまり、隔壁6の上にアドレス電極16を形成すると、隣接画素との間での誤動作が心配されるが、このアドレス電極16のせり出し部分と前面ガラス基板18の凹部19との組み合わせにより、隣接画素との誤動作が防がれている。
0055
本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他様々な構成が取り得る。
図面の簡単な説明
0056
本発明の電極構造を示す画素部分の展開斜視図である。
A〜D 本発明の電極パターン例を示す図である。
A 本発明の電極構造の模式的断面図である。 B 従来の電極構造の模式的断面図である。 C図3Bの変形である従来の構造の模式的断面図である。
本発明の電極構造を有するPDPの他の実施の形態を示す図である。
A 本発明の電極構造を有するPDPのさらに他の実施の形態の斜視図である。 B図5AのPDPの断面図である。
図5AのPDPの分解斜視図である。
A図5AのPDPの背面側に隔壁を設けた構成の斜視図である。 B図7AのPDPの断面図である。
本発明のさらに別の実施の形態のPDPの背面側の斜視図である。
本発明のさらに別の実施の形態のPDPの断面図である。
図8及び図9の構成を変形した形態のPDPの断面図である。