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技術 感性識別装置、アシスト力制御装置、アシスト力設定装置、感性識別方法、アシスト力制御方法、アシスト力設定方法、感性識別プログラム、アシスト力制御プログラム、アシスト力設定プログラム、および記録媒体

出願人 オムロンオートモーティブエレクトロニクス株式会社
発明者 伊藤英明尾崎史典堤ゆみ小松真弓鞍谷真一
出願日 2006年4月10日 (14年7ヶ月経過) 出願番号 2006-108074
公開日 2007年10月25日 (13年0ヶ月経過) 公開番号 2007-276708
状態 特許登録済
技術分野 走行状態に応じる自動操向制御装置 パワーステアリング パワーステアリング機構 走行状態に応じる操向制御 パワーステアリング装置
主要キーワード ハンドル中心 パラメータ検出装置 戻り状態 心理物理学 対象自動車 ウェーバーの法則 弁別閾 強弱調整
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年10月25日)のものです。
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図面 (20)

課題

ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに関して、ユーザが感じている操作感を的確に認識することを可能とする感性識別装置を提供する。

解決手段

感性識別マップ記憶部32は、横軸ステアリング装置に対して加えられているトルクセンサ値縦軸アシストモータ回転数値をとった2次元グラフに各感性指標の領域としての感性領域が設定された2次元マップ車速値ごとに設けられた感性識別マップが記憶されている。感性判定部31は、入力される車速値、トルクセンサ値および回転数値に基づいて、感性識別マップを参照することによって、その時点でユーザが感じている操舵感を示す感性指標を出力する。

概要

背景

従来、油圧の力を利用して、自動車操舵を行うステアリングホイールの回転をアシストするパワーステアリングシステムが普及している。このパワーステアリングシステムにより、ドライバはより軽い力でステアリングを行うことが可能となる。

これに対して、昨今では、EPS(Electric Power Steering)と呼ばれる電動のパワーステアリングシステムが普及しており、油圧式のパワーステアリングシステムにとって代わろうとしている。EPSは、油圧式のパワーステアリングシステムと比較して、(1)部品が軽いことによる燃費の向上、(2)電気制御によってより安全なステアリング制御を積極的に行うことが可能、(3)自動車の各部を統合的に制御するシステムの一部に組み入れることが可能、というような利点を有している。

EPSを制御する手法として、例えば特許文献1には、自動車の特性を支配する特性情報対象自動車外で形成するシミュレーション装置によって形成された特性情報を対象自動車に入力するICカード読み取り手段と、該読み取り手段からの特性情報に基づいて、対象自動車の特性を変更するメインコンピュータユニットを備えた構成が開示されている。このように対象自動車の特性を外部で設定するので対象自動車の装備を簡素におさえつつ、ドライバの感性合致した所望の特性を設定することができる。

また、例えば特許文献2には、操舵角センサからの出力信号を読み込むステップと、車速センサからの信号を読み込むステップと、上記操舵角に応じて操舵角速度演算するステップと、これら車速及び操舵角速度を記憶するステップと、これら各ステップを所定時間だけ所定回数繰り返すためのタイマ処理ステップと、上記所定回数繰り返したデータのうち、上限及び下限の範囲を削除するステップと、残されたデータから平均速度及び平均操舵角速度を演算するステップと、平均速度及び平均操舵角速度からドライバの特性を判断するステップとを有する電動パワーステアリング装置が開示されている。

また、例えば特許文献3には、次のような電動式パワーステアリング装置が開示されている。この電動式パワーステアリング装置は、操舵トルクセンサと、操舵回転速度センサと、制御手段と、電動機駆動手段と、電動機とから構成されている。制御手段は、トルク信号対応のトルク減衰係数および操舵回転速度信号対応の回転速度制御量の積の補正値を演算し、ステアリングの往き状態または戻り状態にそれぞれ対応してトルク信号対応のトルク制御量と補正値の間で減算または加算した電動機制御信号を発生する。
特許第3410512号公報(平成15年5月26日(2003.5.26)発行
特許第3222506号公報(平成13年10月29日(2001.10.29)発行)
特開平7−156817号公報(平成7年(1995)6月20日公開
特開平8−161004号公報(平成8年(1996)6月21日公開)
特開平8−115102号公報(平成8年(1996)5月7日公開)

概要

ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに関して、ユーザが感じている操作感を的確に認識することを可能とする感性識別装置を提供する。感性識別マップ記憶部32は、横軸ステアリング装置に対して加えられているトルクセンサ値縦軸アシストモータ回転数値をとった2次元グラフに各感性指標の領域としての感性領域が設定された2次元マップ車速値ごとに設けられた感性識別マップが記憶されている。感性判定部31は、入力される車速値、トルクセンサ値および回転数値に基づいて、感性識別マップを参照することによって、その時点でユーザが感じている操舵感を示す感性指標を出力する。

目的

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに関して、ユーザが感じている操作感を的確に認識することを可能とする感性識別装置、アシスト力制御装置、アシスト力設定装置、感性識別方法、アシスト力制御方法、アシスト力設定方法、感性識別プログラム、アシスト力制御プログラム、アシスト力設定プログラム、および記録媒体を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに設けられ、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標を出力する感性識別装置であって、ユーザから上記操作部材に加えられる力を示す、少なくとも1つの操作力パラメータの値と、ユーザによる操作に従って上記アシスト力付加装置が動作した状態を示す、少なくとも1つの操作応答パラメータの値との組み合わせのそれぞれに対して、上記感性指標を対応づけた感性識別情報を記憶した感性識別情報記憶部と、上記操作力パラメータの値を検出する操作力パラメータ検出装置、および、上記操作応答パラメータの値を検出する操作応答パラメータ検出装置から受信した、少なくとも1つの操作力パラメータの値、および、少なくとも1つの操作応答パラメータの値の組み合わせと、上記感性識別情報とに基づいて、上記感性指標を特定し、該感性指標を出力する感性判定手段とを備えることを特徴とする感性識別装置。

請求項2

上記操作対象装置が、自動車に設けられるステアリング装置および自動車であり、上記操作部材が上記ステアリング装置に備えられるステアリングホイールであり、上記アシスト力付加装置が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力を加えるアシストモータであることを特徴とする請求項1記載の感性識別装置。

請求項3

上記感性識別情報が、上記操作力パラメータ、および上記操作応答パラメータを軸とする2次元空間内に、上記各感性指標に対応した感性領域が設定された2次元マップを、上記操作対象装置における動作状況を示す特定の動作状況パラメータの値ごとに複数設けた感性識別マップであることを特徴とする請求項1記載の感性識別装置。

請求項4

上記操作対象装置が、自動車に設けられるステアリング装置であり、上記操作部材が上記ステアリング装置に備えられるステアリングホイールであり、上記アシスト力付加装置が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力を加えるアシストモータであり、上記2次元マップの一方の軸に対応する操作力パラメータが、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置に加えられているトルクを示すトルク値であり、上記2次元マップの他方の軸に対応する操作応答パラメータが、上記アシストモータの回転数値であり、上記2次元マップが、上記自動車の走行速度を示す車速値ごとに設けられていることを特徴とする請求項3記載の感性識別装置

請求項5

ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感性識別装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力付加装置によって加えられるアシスト力を制御するアシスト力制御装置であって、上記感性指標と、上記アシスト力の大きさを設定するアシスト力設定情報との対応関係を記憶したアシスト力設定情報記憶部と、上記感性識別装置から受信する感性指標に対応する上記アシスト力設定情報を上記アシスト力設定情報記憶部から読み出し、読み出したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御手段とを備えることを特徴とするアシスト力制御装置。

請求項6

上記アシスト力設定情報が、上記操作対象装置における動作状況を示す特定の動作状況パラメータの値とアシスト力との関係を示す情報であり、上記アシスト力制御手段が、上記アシスト力設定情報を、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置に対して送信することを特徴とする請求項5記載のアシスト力制御装置。

請求項7

上記操作対象装置が、自動車に設けられるステアリング装置であり、上記操作部材が上記ステアリング装置に備えられるステアリングホイールであり、上記アシスト力付加装置が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力を加えるアシストモータであり、上記アシスト力設定情報が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置に加えられているトルクを示すトルク値、上記アシストモータの回転数値、および上記自動車の走行速度を示す車速値の少なくともいずれか1つとアシスト力との関係を示す情報であることを特徴とする請求項6記載のアシスト力制御装置。

請求項8

上記アシスト力設定情報が、予め複数設定されている操作モードの種類ごとに設けられており、上記アシスト力制御手段が、ユーザから操作モードを指定する指示入力受け付け操作モード設定装置から、ユーザによって指定された操作モードの指定情報を受信するとともに、受信した指定情報に対応したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行うことを特徴とする請求項5記載のアシスト力制御装置。

請求項9

請求項6または7記載のアシスト力制御装置からアシスト力設定情報を受信し、これに基づいて上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置であって、上記アシスト力制御装置から受信したアシスト力設定情報を記憶するアシスト力設定情報記憶部と、上記特定の動作状況パラメータの値を検出する動作状況パラメータ検出装置から受信した少なくとも1つの動作状況パラメータの値と、上記アシスト力設定情報とに基づいて、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定値を上記アシスト力付加装置に対して出力するアシスト力設定手段とを備えることを特徴とするアシスト力設定装置。

請求項10

上記アシスト力設定手段が、アシスト力設定値が変化する場合に、変化開始から100msec以上の時間をかけて、変化前のアシスト力設定値から変化後のアシスト力設定値へ変化させることを特徴とする請求項9記載のアシスト力設定装置。

請求項11

ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに設けられ、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標を出力する感性識別装置における感性識別方法であって、上記感性識別装置が、ユーザから上記操作部材に加えられる力を示す、少なくとも1つの操作力パラメータの値と、ユーザによる操作に従って上記アシスト力付加装置が動作した状態を示す、少なくとも1つの操作応答パラメータの値との組み合わせのそれぞれに対して、上記感性指標を対応づけた感性識別情報を記憶した感性識別情報記憶部を備えており、上記操作力パラメータの値を検出する操作力パラメータ検出装置、および、上記操作応答パラメータの値を検出する操作応答パラメータ検出装置から受信した、少なくとも1つの操作力パラメータの値、および、少なくとも1つの操作応答パラメータの値の組み合わせと、上記感性識別情報とに基づいて、上記感性指標を特定し、該感性指標を出力する感性判定ステップを有することを特徴とする感性識別方法。

請求項12

ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、請求項1〜4のいずれか一項に記載の感性識別装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力付加装置によって加えられるアシスト力を制御するアシスト力制御装置におけるアシスト力制御方法であって、上記アシスト力制御装置が、上記感性指標と、上記アシスト力の大きさを設定するアシスト力設定情報との対応関係を記憶したアシスト力設定情報記憶部を備えており、上記感性識別装置から受信する感性指標に対応する上記アシスト力設定情報を上記アシスト力設定情報記憶部から読み出し、読み出したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御ステップを有することを特徴とするアシスト力制御方法。

請求項13

請求項6または7記載のアシスト力制御装置からアシスト力設定情報を受信し、これに基づいて上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置におけるアシスト力設定方法であって、上記アシスト力設定装置が、上記アシスト力制御装置から受信したアシスト力設定情報を記憶するアシスト力設定情報記憶部を備えており、上記特定の動作状況パラメータの値を検出する動作状況パラメータ検出装置から受信した少なくとも1つの動作状況パラメータの値と、上記アシスト力設定情報とに基づいて、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定値を上記アシスト力付加装置に対して出力するアシスト力設定ステップを有することを特徴とするアシスト力設定方法。

請求項14

請求項1〜4のいずれか1項に記載の感性識別装置を動作させる感性識別プログラムであって、コンピュータを上記の感性判定手段として機能させるための感性識別プログラム。

請求項15

請求項5〜8のいずれか1項に記載のアシスト力制御装置を動作させるアシスト力制御プログラムであって、コンピュータを上記のアシスト力制御手段として機能させるためのアシスト力制御プログラム。

請求項16

請求項9または10記載のアシスト力設定装置を動作させるアシスト力設定プログラムであって、コンピュータを上記のアシスト力設定手段として機能させるためのアシスト力設定プログラム。

請求項17

請求項14に記載の感性識別プログラム、請求項15に記載のアシスト力制御プログラム、または、請求項16に記載のアシスト力設定プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体

技術分野

0001

本発明は、例えば電動パワーステアリングシステムなどの、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに関するものである。

背景技術

0002

従来、油圧の力を利用して、自動車操舵を行うステアリングホイールの回転をアシストするパワーステアリングシステムが普及している。このパワーステアリングシステムにより、ドライバはより軽い力でステアリングを行うことが可能となる。

0003

これに対して、昨今では、EPS(Electric Power Steering)と呼ばれる電動のパワーステアリングシステムが普及しており、油圧式のパワーステアリングシステムにとって代わろうとしている。EPSは、油圧式のパワーステアリングシステムと比較して、(1)部品が軽いことによる燃費の向上、(2)電気制御によってより安全なステアリング制御を積極的に行うことが可能、(3)自動車の各部を統合的に制御するシステムの一部に組み入れることが可能、というような利点を有している。

0004

EPSを制御する手法として、例えば特許文献1には、自動車の特性を支配する特性情報対象自動車外で形成するシミュレーション装置によって形成された特性情報を対象自動車に入力するICカード読み取り手段と、該読み取り手段からの特性情報に基づいて、対象自動車の特性を変更するメインコンピュータユニットを備えた構成が開示されている。このように対象自動車の特性を外部で設定するので対象自動車の装備を簡素におさえつつ、ドライバの感性合致した所望の特性を設定することができる。

0005

また、例えば特許文献2には、操舵角センサからの出力信号を読み込むステップと、車速センサからの信号を読み込むステップと、上記操舵角に応じて操舵角速度演算するステップと、これら車速及び操舵角速度を記憶するステップと、これら各ステップを所定時間だけ所定回数繰り返すためのタイマ処理ステップと、上記所定回数繰り返したデータのうち、上限及び下限の範囲を削除するステップと、残されたデータから平均速度及び平均操舵角速度を演算するステップと、平均速度及び平均操舵角速度からドライバの特性を判断するステップとを有する電動パワーステアリング装置が開示されている。

0006

また、例えば特許文献3には、次のような電動式パワーステアリング装置が開示されている。この電動式パワーステアリング装置は、操舵トルクセンサと、操舵回転速度センサと、制御手段と、電動機駆動手段と、電動機とから構成されている。制御手段は、トルク信号対応のトルク減衰係数および操舵回転速度信号対応の回転速度制御量の積の補正値を演算し、ステアリングの往き状態または戻り状態にそれぞれ対応してトルク信号対応のトルク制御量と補正値の間で減算または加算した電動機制御信号を発生する。
特許第3410512号公報(平成15年5月26日(2003.5.26)発行
特許第3222506号公報(平成13年10月29日(2001.10.29)発行)
特開平7−156817号公報(平成7年(1995)6月20日公開
特開平8−161004号公報(平成8年(1996)6月21日公開)
特開平8−115102号公報(平成8年(1996)5月7日公開)

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、EPSは、アシストモータ回転力によってアシスト力が供給されるので、油圧式のパワーステアリングシステムと比較して、ユーザが操舵感に違和感を覚えやすいという問題がある。

0008

これに対して、上記特許文献1では、シミュレーション装置によって形成された特性情報に基づいて操舵力を制御する構成が示されているが、ユーザが感じている操舵感を認識する手法については明確に記載されていない。よって、このような制御が行われたとしても、ユーザが感じている操舵感に的確に対応した制御が行われないことにより、ユーザの違和感を完全に抑制することはできないという問題がある。

0009

また、上記特許文献2では、操舵角センサからの出力信号、および、車速センサからの信号に基づいて、ドライバの特性を判断する構成が示されているが、ドライバの特性としては、スポティ派か、標準派か、あるいはマイルド派かを判断するのみとなっている。すなわち、特許文献1と同様に、ユーザの違和感を完全に抑制することはできないという問題がある。

0010

また、上記特許文献3では、操舵トルクセンサと、操舵回転速度センサとの出力に応じてアシスト力を制御する旨が開示されているが、これは、アシスト力の補正量を、操舵トルクセンサ出力値と操舵回転速度センサ出力値との積に基づいて算出することが行われているのみである。すなわち、ユーザが感じている操舵感を特定して、これに応じたアシスト制御が行われるものではないので、特許文献1および2と同様に、ユーザの違和感を完全に抑制することはできないという問題がある。

0011

本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに関して、ユーザが感じている操作感を的確に認識することを可能とする感性識別装置アシスト力制御装置、アシスト力設定装置、感性識別方法、アシスト力制御方法、アシスト力設定方法、感性識別プログラム、アシスト力制御プログラム、アシスト力設定プログラム、および記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

本発明に係る感性識別装置は、上記課題を解決するために、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに設けられ、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標を出力する感性識別装置であって、ユーザから上記操作部材に加えられる力を示す、少なくとも1つの操作力パラメータの値と、ユーザによる操作に従って上記アシスト力付加装置が動作した状態を示す、少なくとも1つの操作応答パラメータの値との組み合わせのそれぞれに対して、上記感性指標を対応づけた感性識別情報を記憶した感性識別情報記憶部と、上記操作力パラメータの値を検出する操作力パラメータ検出装置、および、上記操作応答パラメータの値を検出する操作応答パラメータ検出装置から受信した、少なくとも1つの操作力パラメータの値、および、少なくとも1つの操作応答パラメータの値の組み合わせと、上記感性識別情報とに基づいて、上記感性指標を特定し、該感性指標を出力する感性判定手段とを備える構成である。

0013

また、本発明に係る感性識別方法は、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに設けられ、ユーザが上記操作対象装置を操作しているときの操作感を特定する感性指標を出力する感性識別装置における感性識別方法であって、上記感性識別装置が、ユーザから上記操作部材に加えられる力を示す、少なくとも1つの操作力パラメータの値と、ユーザによる操作に従って上記アシスト力付加装置が動作した状態を示す、少なくとも1つの操作応答パラメータの値との組み合わせのそれぞれに対して、上記感性指標を対応づけた感性識別情報を記憶した感性識別情報記憶部を備えており、上記操作力パラメータの値を検出する操作力パラメータ検出装置、および、上記操作応答パラメータの値を検出する操作応答パラメータ検出装置から受信した、少なくとも1つの操作力パラメータの値、および、少なくとも1つの操作応答パラメータの値の組み合わせと、上記感性識別情報とに基づいて、上記感性指標を特定し、該感性指標を出力する感性判定ステップを有する方法である。

0014

上記の構成または方法では、まず、感性識別情報記憶部に、少なくとも1つの操作力パラメータの値と、少なくとも1つの操作応答パラメータの値との組み合わせのそれぞれに対して、感性指標を対応づけた感性識別情報が記憶されている。ここで、操作力パラメータはユーザから操作部材に加えられる力を示す値であり、操作応答パラメータはユーザによる操作に従ってアシスト力付加装置が動作した状態を示す値であるので、これらの組み合わせを考慮すれば、その時点でユーザが感じている操作感を的確に特定することが可能となる。

0015

そして、操作力パラメータ検出装置および操作応答パラメータ検出装置から受信した操作力パラメータの値および操作応答パラメータの値の組み合わせと、感性識別情報とに基づいて感性指標を特定するので、ユーザの操作感を的確に特定し、これを感性指標として出力することが可能となる。

0016

また、本発明に係る感性識別装置は、上記の構成において、上記操作対象装置が、自動車に設けられるステアリング装置であり、上記操作部材が上記ステアリング装置に備えられるステアリングホイールであり、上記アシスト力付加装置が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力を加えるアシストモータである構成としてもよい。

0017

上記の構成によれば、アシストモータによってステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力が加えられるステアリングアシストシステムにおいて、ユーザがステアリング操作を行うときの操作感(操舵感)を特定することが可能となる。よって、例えば出力される感性指標に応じて、アシストモータの制御を変化させるなどの処理を行うことが可能となり、ユーザにより快適で自然な操作感を提供することが可能となる。

0018

また、本発明に係る感性識別装置は、上記の構成において、上記感性識別情報が、上記操作力パラメータ、および上記操作応答パラメータを軸とする2次元空間内に、上記各感性指標に対応した感性領域が設定された2次元マップを、上記操作対象装置における動作状況を示す特定の動作状況パラメータの値ごとに複数設けた感性識別マップである構成としてもよい。

0019

上記の構成によれば、各感性指標に対応した感性領域が設定された2次元マップによって、操作力パラメータと操作応答パラメータとの組み合わせと感性指標との対応付けが行われるので、非線形で複雑な対応関係も精確に示すことが可能となる。よって、精度の高い感性識別を行うことが可能となる。

0020

また、本発明に係る感性識別装置は、上記の構成において、上記操作対象装置が、自動車に設けられるステアリング装置であり、上記操作部材が上記ステアリング装置に備えられるステアリングホイールであり、上記アシスト力付加装置が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力を加えるアシストモータであり、上記2次元マップの一方の軸に対応する操作力パラメータが、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置に加えられているトルクを示すトルク値であり、上記2次元マップの他方の軸に対応する操作応答パラメータが、上記アシストモータの回転数値であり、上記2次元マップが、上記自動車の走行速度を示す車速値ごとに設けられている構成としてもよい。

0021

上記の構成によれば、アシストモータによってステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力が加えられるステアリングアシストシステムにおいて、ユーザがステアリング操作を行うときの操作感(操舵感)を感性指標として特定することが可能となる。ここで、感性指標は、ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置に加えられているトルクを示すトルク値、アシストモータの回転数値、および自動車の走行速度を示す車速値に基づいて特定されるので、ユーザの操作感を的確に判定することが可能となる。よって、例えば出力される感性指標に応じて、アシストモータの制御を変化させるなどの処理を行うことにより、ユーザが感じている操作感に的確に対応したアシスト力の付加を行わせることが可能となる。

0022

また、本発明に係るアシスト力制御装置は、上記課題を解決するために、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記本発明に係る感性識別装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力付加装置によって加えられるアシスト力を制御するアシスト力制御装置であって、上記感性指標と、上記アシスト力の大きさを設定するアシスト力設定情報との対応関係を記憶したアシスト力設定情報記憶部と、上記感性識別装置から受信する感性指標に対応する上記アシスト力設定情報を上記アシスト力設定情報記憶部から読み出し、読み出したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御手段とを備える構成である。

0023

また、本発明に係るアシスト力制御方法は、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置と、上記本発明に係る感性識別装置とを備えた操作システムに設けられ、上記アシスト力付加装置によって加えられるアシスト力を制御するアシスト力制御装置におけるアシスト力制御方法であって、上記アシスト力制御装置が、上記感性指標と、上記アシスト力の大きさを設定するアシスト力設定情報との対応関係を記憶したアシスト力設定情報記憶部を備えており、上記感性識別装置から受信する感性指標に対応する上記アシスト力設定情報を上記アシスト力設定情報記憶部から読み出し、読み出したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御ステップを有する方法である。

0024

上記の構成および方法では、まず、アシスト力設定情報記憶部に、上記感性指標と、上記アシスト力の大きさを設定するアシスト力設定情報との対応関係が記憶されている。そして、感性識別装置から受信した感性指標に対応するアシスト力設定情報が読み出され、該アシスト力設定情報に基づいて、アシスト力付加装置の制御が行われることになる。よって、ユーザが感じている操作感に的確に対応したアシスト力の付加を行わせることが可能となる。

0025

また、本発明に係るアシスト力制御装置は、上記の構成において、上記アシスト力設定情報が、上記操作対象装置における動作状況を示す特定の動作状況パラメータの値とアシスト力との関係を示す情報であり、上記アシスト力制御手段が、上記アシスト力設定情報を、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置に対して送信する構成としてもよい。

0026

上記の構成によれば、操作対象装置における動作状況を示す特定の動作状況パラメータの値とアシスト力との関係を示すアシスト力設定情報が、アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置に対して送信されることになる。よって、アシスト力設定装置が特定の動作状況パラメータに応じてアシスト力を設定するものである場合に、このようなアシスト力設定装置に対して、感性指標に応じた適切なアシスト力を設定させることが可能となる。

0027

また、本発明に係るアシスト力制御装置は、上記の構成において、上記操作対象装置が、自動車に設けられるステアリング装置であり、上記操作部材が上記ステアリング装置に備えられるステアリングホイールであり、上記アシスト力付加装置が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力を加えるアシストモータであり、上記アシスト力設定情報が、上記ステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置に加えられているトルクを示すトルク値、上記アシストモータの回転数値、および上記自動車の走行速度を示す車速値の少なくともいずれか1つとアシスト力との関係を示す情報である構成である。

0028

上記の構成によれば、アシストモータによってステアリングホイールの回転にあわせて、上記ステアリング装置にアシスト力が加えられるステアリングアシストシステムにおいて、ユーザがステアリング操作を行うときの操作感(操舵感)を感性指標とし、この感性指標に応じてアシスト力が設定されることになる。また、アシスト力設定情報が、トルク値、回転数値、および車速値の少なくともいずれか1つとアシスト力との関係を示す情報であるので、これらの値に応じてアシスト力を設定するアシスト力設定装置に対して、感性指標に応じた適切なアシスト力を設定させることが可能となる。

0029

また、本発明に係るアシスト力制御装置は、上記の構成において、上記アシスト力設定情報が、予め複数設定されている操作モードの種類ごとに設けられており、上記アシスト力制御手段が、ユーザから操作モードを指定する指示入力受け付け操作モード設定装置から、ユーザによって指定された操作モードの指定情報を受信するとともに、受信した指定情報に対応したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行う構成としてもよい。

0030

上記の構成によれば、ユーザによって指定された操作モードに応じたアシスト力を設定することが可能となる。よって、ユーザの好みに応じたアシスト力を設定させることが可能となる。

0031

また、本発明に係るアシスト力設定装置は、上記課題を解決するために、上記本発明に係るアシスト力制御装置からアシスト力設定情報を受信し、これに基づいて上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置であって、上記アシスト力制御装置から受信したアシスト力設定情報を記憶するアシスト力設定情報記憶部と、上記特定の動作状況パラメータの値を検出する動作状況パラメータ検出装置から受信した少なくとも1つの動作状況パラメータの値と、上記アシスト力設定情報とに基づいて、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定値を上記アシスト力付加装置に対して出力するアシスト力設定手段とを備える構成である。

0032

また、本発明に係るアシスト力設定方法は、上記本発明に係るアシスト力制御装置からアシスト力設定情報を受信し、これに基づいて上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定装置におけるアシスト力設定方法であって、上記アシスト力設定装置が、上記アシスト力制御装置から受信したアシスト力設定情報を記憶するアシスト力設定情報記憶部を備えており、上記特定の動作状況パラメータの値を検出する動作状況パラメータ検出装置から受信した少なくとも1つの動作状況パラメータの値と、上記アシスト力設定情報とに基づいて、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定値を上記アシスト力付加装置に対して出力するアシスト力設定ステップを有する方法である。

0033

上記の構成または方法によれば、感性指標に応じたアシスト力を設定するアシスト力設定情報に基づいて、少なくとも1つの動作状況パラメータの値に応じたアシスト力を設定することが可能となる。よって、感性指標および動作状況の双方を考慮して最適なアシスト力を設定することが可能となる。

0034

また、本発明に係るアシスト力設定装置は、上記の構成において、上記アシスト力設定手段が、アシスト力設定値が変化する場合に、変化開始から100msec以上の時間をかけて、変化前のアシスト力設定値から変化後のアシスト力設定値へ変化させる構成としてもよい。

0035

上記の構成によれば、100msec以上の時間をかけてアシスト力が変化することになる。ここで、後述するように、アシスト力の変化が1msec程度で急峻に行われると、ユーザは違和感を覚えるが、100msec以上の時間をかけてアシスト力が変化する場合には、違和感を覚えないことが実験で確かめられた。すなわち、上記のような制御が行われることによって、ユーザに違和感を覚えさせることなくアシスト力を変化させることが可能となる。

0036

なお、上記感性識別装置、アシスト力制御装置、およびアシスト力設定装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記感性識別装置、アシスト力制御装置、およびアシスト力設定装置をコンピュータにて実現させる感性識別プログラム、アシスト力制御プログラム、アシスト力設定プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。

発明の効果

0037

本発明に係る感性識別装置は、以上のように、ユーザから上記操作部材に加えられる力を示す、少なくとも1つの操作力パラメータの値と、ユーザによる操作に従って上記アシスト力付加装置が動作した状態を示す、少なくとも1つの操作応答パラメータの値との組み合わせのそれぞれに対して、上記感性指標を対応づけた感性識別情報を記憶した感性識別情報記憶部と、上記操作力パラメータの値を検出する操作力パラメータ検出装置、および、上記操作応答パラメータの値を検出する操作応答パラメータ検出装置から受信した、少なくとも1つの操作力パラメータの値、および、少なくとも1つの操作応答パラメータの値の組み合わせと、上記感性識別情報とに基づいて、上記感性指標を特定し、該感性指標を出力する感性判定手段とを備える構成である。これにより、ユーザの操作感を的確に特定し、これを感性指標として出力することが可能となるという効果を奏する。

0038

また、本発明に係るアシスト力制御装置は、上記感性指標と、上記アシスト力の大きさを設定するアシスト力設定情報との対応関係を記憶したアシスト力設定情報記憶部と、上記感性識別装置から受信する感性指標に対応する上記アシスト力設定情報を上記アシスト力設定情報記憶部から読み出し、読み出したアシスト力設定情報に基づいて、上記アシスト力付加装置の制御を行うアシスト力制御手段とを備える構成である。これにより、ユーザが感じている操作感に的確に対応したアシスト力の付加を行わせることが可能となるという効果を奏する。

0039

また、本発明に係るアシスト力設定装置は、上記アシスト力制御装置から受信したアシスト力設定情報を記憶するアシスト力設定情報記憶部と、上記特定の動作状況パラメータの値を検出する動作状況パラメータ検出装置から受信した少なくとも1つの動作状況パラメータの値と、上記アシスト力設定情報とに基づいて、上記アシスト力付加装置のアシスト力を設定するアシスト力設定値を上記アシスト力付加装置に対して出力するアシスト力設定手段とを備える構成である。これにより、感性指標および動作状況の双方を考慮して最適なアシスト力を設定することが可能となるという効果を奏する。

発明を実施するための最良の形態

0040

本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。本実施形態に係るステアリングアシストシステム(操作システム)1は、自動車に搭載され、該自動車のステアリング動作を行うものである。なお、自動車の種類は特に限定されるものではなく、原動機を装置し、その動力によって車輪を回転し、軌条によらずに道路上を走る車であればどのような車であってもよい。

0041

(ステアリングアシストシステムの構成)
図2は、本実施形態に係るステアリングアシストシステム1の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、ステアリングアシストシステム1は、操舵感設定部(操作モード設定装置)2、モータ制御部3、アシストモータ4、およびステアリング装置5を備えた構成となっている。

0042

ステアリング装置5は、ユーザの操作によって自動車の操舵を行う装置である。ステアリング装置5によるステアリング操作は自動車の前輪および/または後輪の向きを変化させ、自動車の進行方向を変化させる。このステアリング装置5は、ユーザによる回転駆動を受け付けるステアリングホイール5A、ステアリングホイール5Aの回転を自動車の前輪および/または後輪の向きを変更させる部位に伝達する伝達部5B、および、伝達部5Bにおける回転トルクを検知するトルク検知部(操作力パラメータ検出装置)5Cを備えた構成となっている。

0043

アシストモータ4は、ユーザによるステアリング操作をより軽快にするために、ステアリングホイール5Aの回転駆動力をアシストする動力を伝達部に供給するモータである。すなわち、本実施形態のステアリングアシストシステム1は、EPS(Electric Power Steering)方式によってステアリングのアシストを行うようになっている。アシストモータ4には、該アシストモータ4の回転数を検知する回転数検知部(操作応答パラメータ検出装置)4Aが設けられている。

0044

なお、回転数検知部4Aは、アシストモータ4の端子電圧値およびアシストモータ4に流れている電流値に基づいて回転数を推定するようにしてもよい。また、アシストモータ4は、上記のように、ステアリングホイール5Aの回転駆動力をアシストするようになっているが、これに限定されるものではなく、ラックアシスト型ピニオンアシスト型にも適用可能である。

0045

操舵感設定部2は、ユーザからの指示入力に基づいて、操舵感の調整値を設定する処理を行う。操舵感設定部2によって設定された調整値はモータ制御部3に送信される。操舵感設定部2には、表示部2Aおよび入力部2Bが設けられている。表示部2Aは、操舵感設定部2による操舵感設定処理で用いられる表示画面を表示する。この表示部2Aは、例えば液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイなどによって構成される。入力部2Bは、ユーザからの指示入力を受け付けるものであり、各種キーやボタン、あるいは表示部2A上に設けられたタッチパネルなどによって構成される。また、入力部2Bを、音声入力によってユーザからの指示を受け付ける音声認識装置によって構成してもよい。

0046

なお、操舵感設定部2を、カーナビゲーションシステム端末装置によって実行される一つのアプリケーションとして実現してもよい。この場合、表示部2Aおよび入力部2Bは、カーナビゲーションシステムの端末装置における表示部および入力部によって実現されることになる。

0047

モータ制御部3は、アシストモータ4による伝達部5Bに対するアシスト力を制御する。モータ制御部3による制御は、操舵感設定部2から受信する調整値、図示しない車速検知部から受信する、自動車のその時点での走行速度を示す車速値、回転数検知部4Aから受信するアシストモータ4の回転数値、および、トルク検知部5Cから受信するトルクセンサ値(トルク値)に基づいて行われる。また、モータ制御部3は、アシストモータ4に対して供給される駆動電流量を制御することによってアシスト力を制御する。なお、このモータ制御部3は、例えばECU(Electronic Control Unit)と呼ばれるマイクロコンピュータによって構成されるが、これに限定されるものではなく、他の用途にも用いられるコンピュータシステム(例えばカーナビゲーションシステムや、自動車制汎用コンピュータシステムなど)における特定のアプリケーションによって実現されるようになっていてもよい。

0048

(操舵感設定部の構成)
次に、操舵感設定部2の構成について図3を参照しながら説明する。同図に示すように、操舵感設定部2は、設定操作受付部11、テンプレート設定値記憶部12、カスタム設定値記憶部13、設定値記憶部14、調整値出力部15、および調整値変換テーブル記憶部16を備えた構成となっている。

0049

設定操作受付部11は、操舵感の設定処理に関するユーザによる指示入力としての設定操作を受け付ける処理を行う。具体的には、設定操作受付部11は、表示部2Aに対して設定操作を受け付けるための表示画面(設定操作画面)を表示させる制御を行うとともに、設定操作画面に対するユーザからの指示入力を入力部2Bから受け付ける。

0050

図4は、設定操作画面の一例を示している。同図に示すように、設定操作画面には、道路設定を選択するための道路設定選択領域運転動作の種類を選択するためのモード設定選択領域、ユーザによるカスタム設定登録するカスタム設定登録領域、および、道路設定およびモード設定によって選択された操舵感設定の強弱を調整する強弱調整領域が表示される。

0051

道路設定選択領域には、道路の種類を選択するボタンが表示されている。図示された例では、道路の種類として、「高速道路」、「舗装道路」、「石畳」、および「悪路」の4種類が示されているが、あくまで一例であり、選択可能な道路の種類はこれらに限定されるものではない。

0052

モード設定選択領域には、ユーザが所望とする運転動作の種類を示すモードを選択するボタンが表示されている。図示された例では、モードの種類として、「スポーツ」、「楽々」、および「高級感」の3種類が示されているが、あくまで一例であり、選択可能なモードの種類はこれらに限定されるものではない。

0053

強弱調整領域には、図示された例では、スライダのような形式で、操舵感設定の強弱調整を受け付けるインターフェースが表示されている。すなわち、道路設定およびモード設定で設定される操舵感を強めたいまたは弱めたい場合に、この強弱調整領域が用いられることになる。

0054

以上のような設定操作画面に対して、ユーザによって道路設定およびモード設定が選択され、強弱の調整量が設定される。このように設定された情報は、設定値として設定値記憶部14に記憶される。

0055

カスタム設定登録領域には、カスタム設定を登録するボタンが表示されている。カスタム設定には、ユーザによって選択された道路設定およびモード設定の組合せ、および、この設定の強弱の調整量に関する情報が一括して登録される。なお、図示された例では、カスタム設定ボタンとして3つのボタンが示されており、3種類のカスタム設定を登録することが可能となっているが、あくまで一例であり、登録可能なカスタム設定の数はこれらに限定されるものではない。カスタム設定登録領域に対するユーザの指示入力によって登録されたカスタム設定値は、設定操作受付部11によってカスタム設定値記憶部13に記憶される。

0056

また、登録済みのカスタム設定ボタンがユーザによって指示された場合には、該カスタム設定ボタンに登録されている道路設定およびモード設定の組合せ、および、この設定の強弱の調整量が、設定操作受付部11によってカスタム設定値記憶部13から読み出され、設定値として設定値記憶部14に記憶される。

0057

調整値出力部15は、設定操作受付部11によってユーザから受け付けられた操舵感設定の設定値に基づいて、モータ制御部3に対して調整値を出力する処理を行う。ここで、調整値出力部15は、調整値変換テーブル記憶部16に記憶されている調整値変換テーブルに基づいて、設定値記憶部14に記憶されている設定値を調整値に変換する。調整値変換テーブルは、設定値と調整値との対応関係を示している。すなわち、道路設定およびモード設定の組合せ、および、この設定の強弱の調整量に関する情報を含む設定値を調整値変換テーブルに入力すると、それに対応する調整値が出力されることになる。すなわち、調整値には、ユーザによって指定された操作モードの種類を示す情報、および、調整量を示す情報が含まれることになる。

0058

なお、上記の例では、強弱調整領域によって調整量が設定されるようになっているが、操作モードの設定のみが行われるようになっていてもよい。

0059

テンプレート設定値記憶部12、カスタム設定値記憶部13、および調整値変換テーブル記憶部16は、不揮発性の記録媒体、例えばフラッシュメモリハードディスクなどによって実現することが好ましい。また、設定値記憶部14は、一時(一次)記憶装置としてのRAM(Random Access Memory)などによって実現することが好ましい。

0060

なお、操舵感設定部2は、例えばカーナビゲーションシステムから現在走行中の道路の種類の情報を得ることにより、自動的にモード設定が行われるようになっていてもよい。例えば、高速道路に進入した場合に、自動的に「高速道路」モードになってアシスト力を弱めたり、峠道に入った場合に「低速度域でのレスポンスを早める」などの調整値を設定する機能を操舵感設定部2が有していても良い。

0061

(モータ制御部の構成)
次に、モータ制御部3の構成について図5を参照しながら説明する。同図に示すように、モータ制御部3は、感性識別器(感性識別装置)21、ゲイン決定器(アシスト力制御装置)22、およびトルク制御部(アシスト力設定装置)23を備えた構成となっている。

0062

感性識別器21は、ステアリングアシストシステム1が設けられた自動車のその時点における動作状況を示す情報(動作状況パラメータ)に基づいて、ドライバとしてのユーザがステアリング操作に関して感じている操舵感覚を識別する処理を行う。動作状況パラメータとしては、本実施形態では、自動車のその時点での走行速度を示す車速値、伝達部5Bにおける回転トルク、すなわち、ユーザがステアリングホイールを回転させるときの回転トルクを示すトルクセンサ値、および、アシストモータ4の回転数を示す回転数値が用いられている。感性識別器21は、これらの動作状況パラメータに基づいて操舵感覚を識別し、識別結果を感性指標としてゲイン決定器22に対して出力する。なお、これらの動作状況パラメータのうち、トルクセンサ値は、ユーザから操作部材(ステアリングホイール)に加えられる力を示す操作力パラメータに相当し、回転数値は、ユーザによる操作に従ってアシスト力付加装置(アシストモータ4)が動作した状態を示す操作応答パラメータに相当する。すなわち、動作状況パラメータは、操作力パラメータおよび操作応答パラメータを含んだパラメータとなる。

0063

ゲイン決定器22は、感性識別器21から受信する感性指標、および調整値に基づいて、アシストモータ4に与える電流値のゲインを設定する処理を行う。ゲイン決定器22によって設定されたゲインの情報は、ゲイン設定値としてトルク制御部23に送信される。

0064

トルク制御部23は、ゲイン決定器22から受信するゲイン設定値、および、動作状況パラメータに基づいて、実際にアシストモータ4に対して与える電流値を電流指令値として設定する。本実施形態では、トルク制御部23に与えられる動作状況パラメータとしては、上記と同様に、車速値、トルクセンサ値、および回転数値が用いられる。トルク制御部23によって設定された電流指令値はアシストモータ4に対して送信される。アシストモータ4は、この電流指令値に従って電流が供給され、ステアリングのアシストトルクを発生させる。

0065

(感性識別器の構成)
次に、感性識別器21の構成について図1を参照しながら説明する。同図に示すように、感性識別器21は、感性判定部(感性判定手段)31、および感性識別マップ記憶部(感性識別情報記憶部)32を備えた構成となっている。感性判定部31は、入力される動作状況パラメータに基づいて感性指標を出力する。ここで、感性判定部31は、感性識別マップ記憶部32に記憶されている感性識別マップ(感性識別情報)に基づいて感性指標を特定する。

0066

感性識別マップは、動作状況パラメータに示される各値と感性指標との対応関係を示す情報である。図6は、感性識別マップの一例を示している。同図に示す例では、感性識別マップは、横軸にトルクセンサ値、縦軸に回転数値をとった2次元グラフに各感性指標の領域としての感性領域が設定された2次元マップが車速値ごとに設けられた構成となっている。

0067

感性指標は、前記したように、ドライバとしてのユーザがステアリング操作に関して感じている操舵感覚を示す指標である。本実施形態では、感性指標として、なめらか感、剛性感、および速答感の3つの指標が設定されており、各感性指標に対応した感性領域が感性識別マップに設けられている。

0068

なめらか感は、操舵開始時摩擦による力を感じることなく、ステアリングホイールを回転させる力に対してアシストモータ4によるアシスト力が迅速に応答していることをユーザが感じる操舵感覚を示している。また、なめらか感は、ステアリングホイールの回転時に、ステアリングホイールの向きが左右に対する操舵が0となる点(ハンドル中心)を経由する場合に、ユーザがそのハンドル中心を適度に感じる操舵感覚を示している。

0069

剛性感は、ステアリングホイールをほぼ一定の速度で回転させているときに、手応えが適度に保たれていることをユーザが感じる操舵感覚を示している。剛性感は、たわまない感じと硬い感じの2つの指標を有しており、直進状態からユーザがステアリングホイールを回転させたときに、たわまない感じ、あるいは硬い感じを受けて車両が遅れずに応答していることを感じる操舵感覚である。換言すれば、剛性感は、ユーザがステアリングホイールを回転させるときに、ステアリングホイールからタイヤまで介在物がなく、ダイレクトにつながっているような操舵感覚を示している。

0070

速答感は、ステアリングホイールを回転させる速度が速い場合に、アシストモータ4によるアシスト力が遅れなくついてくることをユーザが感じる操舵感覚を示している。

0071

以上のような感性識別マップに基づいて、感性判定部31は、その時点での動作状況パラメータに対応した感性指標をリアルタイムに出力する。すなわち、感性判定部31は、まず入力される車速値に基づいて、感性識別マップから対応する車速値の2次元マップを特定する。そして、感性判定部31は、入力されるトルクセンサ値および回転数値を、特定された2次元マップ上でプロットし、プロットされた点が含まれる感性領域を特定する。この特定された感性領域に対応する感性指標が出力される。

0072

感性識別マップにおける各2次元マップは、次のように作成される。図17(a)〜図17(c)は、それぞれドライバとしてのユーザがなめらか感、剛性感、および速答感を感じたときのトルクセンサ値および回転数値の実験データを示している。これらの実験データに基づいてパターン認識を行うと、図18に示すようなトルクセンサ値および回転数値に関する2次元マップを作成することができる。

0073

なお、2次元マップは各車速値ごとに設けられているが、この車速値の間隔は、感性識別マップ記憶部32の記憶容量、および、必要とされる精度に応じて適宜設定される。すなわち、車速値の間隔が狭い場合には、記憶すべき2次元マップが多くなり、必要とされる記憶容量は大きくなるが、精度は高くなる。その時点での車速値に完全に一致する2次元マップがない場合には、最も近い車速値の2次元マップを参照するようにすればよい。

0074

また、上記の例では、2次元マップが各車速値ごとに複数設けられた感性識別マップを用いているが、これに限定されるものではない。例えば、トルクセンサ値、回転数値、および車速値をそれぞれX、Y、Z軸とする3次元空間を設定し、該3次元空間内に、各感性指標に対応した空間としての感性空間を設けた3次元マップによって感性識別マップが構成されていてもよい。また、動作状況パラメータのパラメータが4つ以上ある場合には、4次元以上の多次元マップによって感性識別マップが構成されていてもよい。

0075

なお、感性識別マップ記憶部32は、不揮発性の記録媒体、例えばフラッシュメモリやハードディスクなどによって実現することが好ましい。

0076

(感性指標の他の例)
上記の感性指標の例はあくまで一例であり、その他の様々な感性指標が設定されていても構わない。上記の感性指標の例以外の例としては、操舵力/車両応答遊び感、切り込み時/戻し時の抜け感、バネ感、車両応答の伸び感、車両応答の追従感などが挙げられる。

0077

操舵力/車両応答の遊び感は、直進状態からユーザがステアリングホイールを回転させる場合に、ユーザが回転の手応えを感じた後に車両応答を感じる操舵感覚を示している。すなわち、ユーザが回転の手応えを感じるタイミングと、車両応答を感じるタイミングとに適切な関係がある場合、ユーザはステアリングホイールを無駄なく回転させていることを感じていることになるので、操舵力/車両応答の遊び感が良好であることになる。

0078

切り込み時の抜け感は、直進状態からユーザがステアリングホイールを回転させる(切り込む)場合に、操舵力の増大の程度をアシスト力によって和らげる程度が良好であることをユーザが感じる操舵感覚を示している。ステアリングホイールを回転させる場合、回転開始から操舵力は増大し、操舵力が所定値以上となった時点で、ドライバの負担を軽減するために、操舵力の増加がそれ以前よりも小さくなるようにアシスト力が制御される。ここで、操舵力の増加の割合が小さくなり過ぎると、ドライバはステアリングホイールの回転量が十分でないと感じることがある。この場合、ドライバは必要以上にステアリングホイールを回転させることが考えられ、所望とする進路から外れることにより、余計な修正操舵が必要となる。すなわち、切り込み時の抜け感が良好であれば、ドライバは不安感のない操舵感覚が得られることになる。戻し時の抜け感は、切り込み時とは反対となり、車両が曲がって進んでいる状態から直進状態へ戻す場合に、操舵力の減少に対するアシスト力の付加の程度が良好であることをユーザが感じる操舵感覚である。

0079

バネ感は、ステアリングホイールを回転させる場合に、ステアリングホイールが回転方向とは逆の方向に戻されるような力をユーザが感じる操舵感覚を示している。車両応答の伸び感は、操舵量に対する車両応答の伸びをユーザが感じる操舵感覚を示している。車両応答の追従感は、操舵に対する車両応答の追従をユーザが感じる操舵感覚を示している。

0080

(動作状況パラメータの他の例)
また、上記の例では、動作状況パラメータとして、車速値、トルクセンサ値および回転数値を用いているが、これに限定されるものではなく、ユーザから加えられる力が反映されるパラメータ、および、ユーザによる操作に従って機械が動作した状態を示すパラメータの両方を少なくとも含んでいれば、感性識別器21による感性の判定を行うことが可能である。ステアリングアシストシステム1の場合、ユーザから入力される力が反映されるパラメータとしては、上記のトルクセンサ値の他に、ユーザがステアリングホイールを回転させるときの回転トルクの変化量などが挙げられる。また、ユーザによる操作に従って機械が動作した状況を示すパラメータとしては、上記の回転数値、車速値の他に、自動車に対して生じている横方向重力加速度(横G)、自動車のヨーレートコーナリングする自動車を上から見た時の、車輌旋回方向への回転角の変化する速度)、操舵角(ステアリングホイールの角度)、および操舵角速度などが挙げられる。

0081

また、上記したように、動作状況パラメータのパラメータを4つ以上としてもよい。この場合も、ユーザから入力される力が反映されるパラメータ、および、ユーザによる操作に従って機械が動作した状態を示すパラメータを少なくとも含んでいれば、感性の判定が可能である。

0082

(ゲイン決定器の構成)
次に、ゲイン決定器22の構成について図7を参照しながら説明する。同図に示すように、ゲイン決定器22は、ゲイン判定部(アシスト力制御手段)41、およびゲイン変換テーブル記憶部(アシスト力設定情報記憶部)42を備えた構成となっている。ゲイン判定部41は、入力される感性指標および調整値に基づいてゲイン設定値(アシスト力設定情報)を出力する。ここで、ゲイン判定部41は、ゲイン変換テーブル記憶部42に記憶されているゲイン変換テーブルに基づいてゲイン設定値を特定する。

0083

ゲイン変換テーブルは、感性指標および調整値と、ゲイン設定値との関係を示すテーブルである。ゲイン設定値は、トルク制御部23において、アシストモータ4に対して与える電流指令値を設定するために必要とされる各種パラメータゲインテーブルを設定する値である。本実施形態では、ゲイン設定値として、トルクセンサ値に対する電流値の関係を示すゲインテーブル、回転数値に対する電流値の関係を示すゲインテーブル、および、車速値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルを設定する情報が用いられる。

0084

図8(a)および図8(b)は、それぞれなめらか感および剛性感に対応するトルクセンサ値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルの一例を示している。また、図9(a)および図9(b)は、それぞれなめらか感および剛性感に対応する車速値に対する微分ゲインの関係を示すゲインテーブルの一例を示している。ここで、微分ゲインとは、車速値に基づいて電流値を算出する際に用いられる係数を表している。すなわち、トルク制御部23は、入力されている車速値に微分ゲインを乗じた値を電流値として算出することになる。このようなゲインテーブルが各感性指標ごとに設定されており、これらのデータがゲイン変換テーブル記憶部42に記憶されることになる。なお、回転数値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルの例については図示していないが、図8(a)および図8(b)または図9および図9(b)において横軸を回転数値としたようなゲインテーブルが挙げられる。

0085

例えば、感性指標がなめらか感から剛性感に変化した場合、なめらか感では図8(a)または図9(a)に示すゲインテーブルが利用される一方、剛性感に変化したときから、図8(b)または図9(b)に示すゲインテーブルが利用されることになる。

0086

また、これらの図に示すように、ゲインテーブルには、基準値となるテーブルの他に、「スポーツ傾向弱め」、「スポーツ傾向強め」、「楽々傾向弱め」および「楽々傾向強め」のそれぞれに対応するテーブルも含まれている。これらのテーブルは、操舵感設定部2において設定される調整値に対応している。すなわち、操舵感設定部2では、モード設定、および、強弱調整領域による操舵感設定の強弱調整が行われるようになっているが、これに応じた調整値によって、ゲインテーブルが切り替えられるようになっている。

0087

つまり、操舵感設定部2から出力される調整値には、調整すべき対象のゲインテーブルを特定する情報と、そのゲインテーブルの調整の程度を示す情報が含まれており、ゲイン判定部41は、調整値に含まれる情報を参照することによって、調整すべきゲインテーブルを特定し、調整の程度を判定してゲインテーブルを決定することになる。

0088

例えば、道路設定として「高速道路」が設定された場合、調整すべきゲインテーブルとしてトルクセンサ値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルが設定され、高速道路での操舵に適応するように(例えばアシスト力を弱めるなど)ゲインテーブルが調整されるような調整値がゲイン判定部41に入力される。ここで、例えば車速値が所定の範囲である場合(例えば時速100km/h以上)にのみ、調整が行われるように調整値が設定されていてもよい。

0089

また、モード設定として「スポーツ」が設定された場合、その時点での感性指標に対応するゲインテーブルのうち、スポーツモードに対応するゲインテーブルが選択され、かつ、調整の程度を示す情報に応じて、「スポーツ傾向弱め」または「スポーツ傾向強め」のゲインテーブルが選択されることになる。これにより、スポーツ走行での操舵に適応するように(例えばレスポンスを早めるなど)ゲインテーブルが調整されるような調整値がゲイン判定部41に入力される。

0090

同様に、モード設定として「楽々」が設定された場合、その時点での感性指標に対応するゲインテーブルのうち、楽々モードに対応するゲインテーブルが選択され、かつ、調整の程度を示す情報に応じて、「楽々傾向弱め」または「楽々傾向強め」のゲインテーブルが選択されることになる。これにより、楽々走行での操舵に適応するようにゲインテーブルが調整されるような調整値がゲイン判定部41に入力される。

0091

なお、図8(a)および図8(b)または図9および図9(b)に示す例では、1つの感性指標に対して、基準値の他に、調整値に応じて4つのゲインテーブルが設けられているが、より多くのゲインテーブルが設けられていても良い。

0092

以上のようなゲイン変換テーブルに基づいて、ゲイン判定部41は、その時点での感性指標および調整値に応じたゲイン設定値をリアルタイムに出力する。すなわち、ゲイン判定部41は、まず入力される感性指標に基づいて、対応するゲインテーブルを各パラメータごとに特定する。そして、ゲイン判定部41は、入力される調整値に応じたゲインテーブルを選択し、該当ゲインテーブルを各パラメータごとに出力する。

0093

なお、ゲインテーブルは、調整値に応じて複数設けられるが、この調整値毎のゲインテーブルの数は、ゲイン変換テーブル記憶部42の記憶容量、および、必要とされる精度に応じて適宜設定される。すなわち、調整値毎のゲインテーブルの数が多い場合には、必要とされる記憶容量は大きくなるが、調整値に対する適応度は高くなる。その時点での調整値に完全に一致するゲインテーブルがない場合には、最も近い調整値のゲインテーブルを参照すればよい。

0094

なお、ゲイン変換テーブル記憶部42は、不揮発性の記録媒体、例えばフラッシュメモリやハードディスクなどによって実現することが好ましい。

0095

(トルク制御部の構成)
次に、トルク制御部23の構成について図10を参照しながら説明する。同図に示すように、トルク制御部23は、電流指令値決定部(アシスト力設定手段)51、およびゲイン設定値記憶部(アシスト力設定情報記憶部)52を備えた構成となっている。

0096

ゲイン決定器22から受信したゲイン設定値は、ゲイン設定値記憶部52に記憶される。そして、電流指令値決定部51は、入力される車速値、トルクセンサ値、および回転数値に基づいて、ゲイン設定値記憶部52に記憶されているゲイン設定値を参照して電流指令値(アシスト力設定値)を決定し、出力する。

0097

前記したように、ゲイン設定値には、各パラメータ、すなわち、車速値、トルクセンサ値、および回転数値に対応するゲインテーブルが含まれている。すなわち、電流指令値決定部51は、各パラメータごとに電流値を特定し、これらに応じて出力すべき電流指令値を決定する。本実施形態では、各パラメータごとに特定される電流値の総和を出力すべき電流指令値として設定するものとする。具体的には、まず、トルクセンサ値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルに基づいて、その時点での車速値およびトルク値に対応する電流値が電流値算出器によって算出される。また、車速値に対する微分ゲインの関係を示すゲインテーブルに基づいて、その時点の車速値に対応する微分ゲインが微分ゲイン算出器によって算出される。トルクセンサ値は微分演算部において微分値が算出され、微分ゲイン算出器によって算出された微分ゲインと微分演算部において算出されたトルクの微分値との積により電流値が算出され、電流指令値算出器より算出された電流値に加算される。また、回転数値に応じても決定される電流値が減算されることによって、最終的に出力される電流指令値が設定される。

0098

なお、上記の例では、各パラメータごとに特定される電流値の総和を出力すべき電流指令値として設定されるようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、電流値の総和の代わりに平均をとるようにしてもよいし、最も大きい(または小さい)電流値を電流指令値してもよい。

0099

また、電流指令値決定部51が、トルクセンサ値および/または回転数値に対応するゲインテーブルを、車速値に応じて変更するようにしてもよい。すなわち、電流指令値決定部51が、ゲイン設定値記憶部52に記憶されているトルクセンサ値および/または回転数値に対応するゲインテーブルに対して、車速値に応じた係数をかけることによって車速値対応ゲインテーブルを新たに作成するようにしてもよい。この場合、電流指令値決定部51は、新たに作成した車速値対応ゲインテーブルに基づいて、入力されるトルクセンサ値および/または回転数値に対応する電流値を特定することになる。このようにすれば、車速値に応じて、トルクセンサ値および/または回転数値に対応する電流値を変化させる方が好ましい場合に適応することが可能となる。

0100

なお、この例では、電流指令値決定部51がトルクセンサ値および/または回転数値に対応するゲインテーブルを車速値に応じて変更するようになっているが、ゲイン決定器22側で、車速値に応じたゲインテーブルが設定されるようにしてもよい。この場合、ゲイン決定器22に対して車速値が入力され、ゲイン判定部41が車速値も考慮してゲイン設定値を出力することになる。ここで、ゲイン判定部41は、トルクセンサ値および/または回転数値に対応するゲインテーブルに対して、車速値に応じた係数をかけることによって車速値対応ゲインテーブルを生成してもよいし、ゲイン変換テーブル記憶部42に、感性指標および調整値、ならびに車速値と、ゲイン設定値との関係を示すゲイン変換テーブルが記憶されており、これに基づいてゲイン設定値を決定してもよい。なお、このように、ゲイン決定器22に対して車速値が入力されるようにすべき場合とは、例えばモード設定で「高速道路」が設定された場合に、高速道路設定で限定された速度域のゲインのみを変更させるなど、車速に対応して動的にパラメータを変更する場合や、ゲイン決定器22とトルク制御部23との動作周期の違いや、ハードウェアソフトウェア処理の観点から、ゲイン決定器22からトルク制御部23に送信される情報量を極力小さくすべき場合などが挙げられる。

0101

後者の場合、例えば図8に示す特定の感性指標に対応するトルクセンサ値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルが、車速値ごとに設けられることになる。この場合、ゲイン変換テーブル記憶部42に記憶されるゲインテーブルの数が増大することになるが、車速値に応じたゲインテーブルを的確に設定することが可能となり、アシスト力制御の精度を向上させることが可能となる。

0102

(電流指令値の設定方法)
上記のように、感性識別器21によってその時点での感性が識別されると、ゲイン決定部22によって識別された感性に適応したゲイン設定値が設定され、このゲイン設定値に基づいてトルク制御部23が電流指令値を設定する。ここで、感性識別器21によって識別される感性が変更されると、それに応じて電流指令値も変更されることになる。このとき、電流指令値が大きく変更されるとアシスト力が大きく変わることになり、ユーザが操舵動作に違和感を覚えることが考えられる。また、車速値、トルクセンサ値、および回転数値などのパラメータ値が急激に変化する場合、それに応じて電流指令値も急激に変化し、アシスト力が大きく変化することになる。具体的には、アシスト力の変化が1msec程度で急峻に行われると、ユーザは違和感を覚えるが、100msec以上の時間をかけてアシスト力が変化する場合には、違和感を覚えないことが実験で確かめられた。

0103

このような違和感を防ぐために、トルク制御部23が電流指令値を100msec以上の時間をかけて緩やかに変化させるように制御する構成としてもよい。このような制御の手法としては、(1)車速値、トルクセンサ値、および回転数値などのパラメータごとに決まる電流値の変化を緩やかにする方法、および(2)パラメータごとに決まる電流値から決定される最終的に出力される電流指令値の変化を緩やかにする方法が挙げられる。

0104

まず、(1)車速値、トルクセンサ値、および回転数値などのパラメータごとに決まる電流値の変化を緩やかにする方法について図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずステップ11(以降、S11のように称する)において、電流指令値決定部51は、いずれかのパラメータに対応するゲインテーブルによって決定される電流値の値が変化したか否かを判定する。電流値が変化する場合とは、感性識別器21によって識別される感性が変更された場合、および、パラメータの値が変化する場合などが挙げられる。

0105

S11においてNO、すなわち、電流値が変化していない場合には、ユーザに違和感を覚えさせるようなアシスト力の変化は生じないことになるので、電流値の変化を緩やかにする制御は行われない。

0106

一方、S11においてYES、すなわち、電流値が変化した場合には、S12において、所定の遅延時間と、変化前後の電流値の差分とに基づいて、電流値の時間変化量としての傾きを電流指令値決定部51が算出する。具体的には、変化前後の電流値の差分を所定の遅延時間で除することによって傾きが算出される。ここで、所定の遅延時間は、100msec以上の時間となるように予め設定される。

0107

その後、S13において、電流指令値決定部51は、上記のように算出された傾きおよび電流値が変化した後の経過時間に基づいて電流値を決定する。すなわち、電流値は、(電流値が変化する前の電流値)+(傾き)×(電流値が急峻に変化した時点からの経過時間)なる式によって設定される。

0108

次に、S14において、電流指令値決定部51は、S13において設定された電流値が、電流値が急峻に変化した後の電流値に到達したか否かを判定し、到達していなければS13の処理を繰り返し、到達した場合には、電流値の変化を緩やかにする制御が終了する。

0109

上記のような制御が行われた場合の電流値の変化の例を図12に示す。同図に示すように、電流値の変化前の値から電流値の変化後の値に対して、遅延時間分の時間をかけて直線的に電流値が変化することになる。これにより、ユーザに違和感を覚えさせることなくアシスト力を変化させることが可能となる。

0110

なお、上記の例では、電流値の変化前後で電流値を直線的に変化させているが、電流値の変化のさせ方はこれに限定されるものではなく、電流値をなめらかに変化させることが可能な変化であればどのように変化させてもよい。例えば、電流値の変化に対してLPF(Low Pass Filter)をかけるように変化させてもよい。この場合、図11に示したフローチャートを次のように変更すればよい。まずS12において、電流指令値決定部51が、傾きを算出する代わりに、所定の遅延時間t1によって決定される時定数Tを設定する。時定数Tは、例えばT=t1/5なる式によって設定される。そして、S13において、電流指令値決定部51は、上記のように算出された時定数Tおよび電流値が急峻に変化した後の経過時間に基づいて電流値を決定する。すなわち、電流値は、(電流値が急峻に変化する前の電流値)+K(1−e(−t/T))(t:電流値が急峻に変化した時点からの経過時間)なる式によって設定される。

0111

上記のような制御が行われた場合の電流値の変化の例を図13に示す。同図に示すように、電流値の変化前の値から電流値の変化後の値に対して、遅延時間分の時間をかけてLPFがかかった状態で電流値が変化することになる。これにより、ユーザに違和感を覚えさせることなくアシスト力を変化させることが可能となる。

0112

次に、(2)パラメータごとに決まる電流値から決定される最終的に出力される電流指令値の変化を緩やかにする方法について図14に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずS21において、電流指令値決定部51は、各パラメータの電流値に基づき目標電流指令値を算出する。具体的には、電流指令値決定部51は、各パラメータごとに求められる電流値の総和を算出することによって目標電流指令値を設定する。その後、S22において、電流指令値決定部51は、その時点での電流指令値から目標電流指令値に変化させる際にLPF処理を行い、その結果を電流指令値として設定する(S23)。ここでのLPF処理における時定数は、予め設定される100msec以上の遅延時間となるように設定される。

0113

上記のような制御が行われた場合の電流値の変化の例を図15に示す。同図に示すように、電流指令値の変化前の値から目標電流指令値に対して、LPFがかかった状態で電流値が変化することになる。これにより、ユーザに違和感を覚えさせることなくアシスト力を変化させることが可能となる。

0114

なお、心理物理学ウェーバーの法則によれば、弁別閾原刺激の値に応じて比例的に変化することが知られている。すなわち、弁別閾を電流指令値の変化分、原刺激を入力トルクとしてのトルクセンサ値と考えると、トルクセンサ値に対する電流指令値の変化の割合が大きすぎる場合には、たとえ電流指令値をなめらかに変化させたとしても、ユーザが操舵操作に違和感を覚えることが想定される。よって、上記の処理において、目標電流指令値が算出された後に、次のような処理を行うようにしてもよい。図16は、この場合の処理の流れを示している。同図において、S31、S35、およびS36は、図14に示したS21、S22、およびS23と同様であるので、ここではその説明を省略する。

0115

S31において目標電流指令値が算出されると、S32において、電流指令値決定部51は、その時点での電流指令値と目標電流指令値との差分(電流指令値の変化分)をトルクセンサ値で除した値の絶対値をCとして算出する。そして、S33において、電流指令値決定部51は、Cが予め設定されている所定値以下であるか否かを判定する。ここでの所定値は、ユーザが操舵操作に違和感を感じない程度の値として予め設定されているものである。S33においてYESならば、S31において算出された目標電流指令値がそのまま用いられてS35の処理が行われる。一方、S33においてNOならば、Cが予め設定されている所定値となるように目標電流指令値が設定し直され、S35からの処理が行われる。

0116

以上のような処理によれば、電流指令値の変化量が、ユーザに違和感を覚えさせることのない範囲に限定されることになるので、より自然な操舵感をユーザに対して提供することが可能となる。

0117

(感性識別方法の別の例)
前記した例では、感性識別器21は、感性識別マップに基づいてその時点での感性を判断していたが、感性を識別する手法としては、これに限定されるものではない。例えば、リサージュ特徴量を用いて判定する方法や、時系列データの特徴量を用いて判定する方法などによって感性を識別するようにしてもよい。

0118

図19は、動作状況パラメータとしての2つの互いに異なるパラメータを縦軸および横軸にとった場合の時間変化を示したグラフである。このグラフ中に数字で示されている特徴量の値や、位相差を判定することによって、感性を識別することが可能である。

0119

図20(a)および図20(b)は、それぞれ回転数値およびトルクセンサ値の時系列データの一例を示している。このような時系列データに対して、例えば一定時間の幅に相当する窓を設定し、この窓内のデータから求められる特徴量によって感性を識別することが可能である。この特徴量としては、時間に対するデータの傾き、パラメータ間の比、Peak to Peakの振幅周期、パラメータ間のゼロクロス点での位相差、およびパラメータ間のピーク値の比などが挙げられる。

0120

なお、特徴量の算出の際に、時系列データにおいて、パラメータ値が0となる値の近傍に不感帯を設定することによって、自動車直進時の直進性に影響を与えないようにすることも好ましい。

0121

(ステアリングアシストシステム以外の適用例)
本実施形態では、操舵感設定部2およびモータ制御部3は、ステアリング装置5に対してアシスト力を加えるアシストモータを制御するためのものであるが、制御対象はこれに限定されるものではない。すなわち、ユーザが力を加えることによって操作される操作対象に対してアシスト力を付加させるアシスト力付加装置であれば、同様に制御を行うことが可能である。例えば自動車のアクセルペダルブレーキペダルの操作感を変化させるアシストモータを制御するようにすることも可能である。

0122

ソフトウェアによる構成例)
操舵感設定部2およびモータ制御部3の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。

0123

すなわち、操舵感設定部2およびモータ制御部3は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである操舵感設定部2およびモータ制御部3の制御プログラムのプログラムコード実行形式プログラム中間コードプログラムソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記操舵感設定部2およびモータ制御部3に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。

0124

上記記録媒体としては、例えば、磁気テープカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカードメモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROMEPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。

0125

また、操舵感設定部2およびモータ制御部3を通信ネットワーク接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネットイントラネットエキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網仮想専用網(virtual private network)、電話回線網移動体通信網衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送ケーブルTV回線電話線ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線HDR携帯電話網衛星回線地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。

0126

本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。

0127

本発明は、ユーザから加えられる力に応じて操作部材が動くことによって動作する操作対象装置と、上記操作部材の動きにアシスト力を加えるアシスト力付加装置とを備えた操作システムに適用可能である。このような操作システムとしては、自動車のステアリング装置に対してアシスト力を加えるアシストモータを制御する操作システム、自動車のアクセルペダルやブレーキペダルの操作感を変化させるアシストモータを制御する操作システムなどが挙げられる。

図面の簡単な説明

0128

本発明の一実施形態に係るステアリングアシストシステムが備える感性識別器の概略構成を示すブロック図である。
上記ステアリングアシストシステムの概略構成を示すブロック図である。
上記ステアリングアシストシステムが備える操舵感設定部の概略構成を示すブロック図である。
設定操作画面の一例を示す図である。
上記ステアリングアシストシステムが備えるモータ制御部の概略構成を示すブロック図である。
感性識別マップの一例を示す図である。
ゲイン決定器の概略構成を示すブロック図である。
(a)および(b)は、それぞれなめらか感および剛性感に対応するトルクセンサ値に対する電流値の関係を示すゲインテーブルの一例を示す図である。
(a)および(b)は、それぞれなめらか感および剛性感に対応する車速値に対する微分ゲインの関係を示すゲインテーブルの一例を示す図である。
トルク制御部の概略構成を示すブロック図である。
車速値、トルクセンサ値、および回転数値などのパラメータごとに決まる電流値の変化を緩やかにする処理の流れを示すフローチャートである。
車速値、トルクセンサ値、および回転数値などのパラメータごとに決まる電流値の変化を直線的に緩やかにする処理が行われた場合の電流値の変化の例を示す図である。
車速値、トルクセンサ値、および回転数値などのパラメータごとに決まる電流値の変化をLPF処理によって緩やかにする処理が行われた場合の電流値の変化の例を示す図である。
パラメータごとに決まる電流値から決定される最終的に出力される電流指令値の変化を緩やかにする処理の流れを示すフローチャートである。
パラメータごとに決まる電流値から決定される最終的に出力される電流指令値の変化を緩やかにする処理が行われた場合の電流値の変化の例を示す図である。
電流指令値の変化量が、ユーザに違和感を覚えさせることのない範囲に限定される処理の流れを示すフローチャートである。
(a)〜(c)は、それぞれドライバとしてのユーザが特定の操舵感覚を感じたときのトルクセンサ値および回転数値の実験データを示す図である。
図17に示す実験データに基づいてパターン認識を行って生成されたトルクセンサ値および回転数値に関する2次元マップの例を示す図である。
動作状況パラメータとしての2つの互いに異なるパラメータを縦軸および横軸にとった場合の時間変化を示したグラフである。
(a)および(b)は、それぞれ回転数値およびトルクセンサ値の時系列データの一例を示す図である。

符号の説明

0129

1ステアリングアシストシステム(操作システム)
2操舵感設定部(操作モード設定装置)
2A 表示部
2B 入力部
3モータ制御部
4アシストモータ
4A回転数検知部(操作応答パラメータ検出装置)
5ステアリング装置
5Aステアリングホイール
5B 伝達部
5Cトルク検知部(操作力パラメータ検出装置)
11設定操作受付部
12テンプレート設定値記憶部
13カスタム設定値記憶部
14設定値記憶部
15調整値出力部
16 調整値変換テーブル記憶部
21感性識別器(感性識別装置)
22ゲイン決定器(アシスト力制御装置)
23トルク制御部(アシスト力設定装置)
31 感性判定部(感性判定手段)
32 感性識別マップ記憶部(感性識別情報記憶部)
41ゲイン判定部(アシスト力制御手段)
42ゲイン変換テーブル記憶部(アシスト力設定情報記憶部)
51電流指令値決定部(アシスト力設定手段)
52ゲイン設定値記憶部(アシスト力設定情報記憶部)

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