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技術 光記録媒体、可視情報記録方法、及び色素化合物の利用方法

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 瀬戸信夫柴田路宏
出願日 2006年4月10日 (14年7ヶ月経過) 出願番号 2006-107828
公開日 2007年10月25日 (13年1ヶ月経過) 公開番号 2007-276343
状態 未査定
技術分野 熱転写、熱記録一般 光学的記録担体およびその製造
主要キーワード 強制処理 用途指定 レーザーマーカ 使用セット ジアザシクロヘキサン 使用番号 レーザーピックアップ レーザー光パルス
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年10月25日)のものです。
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図面 (2)

課題

デジタル情報記録面とは反対側の面に、コントラストが高く、耐光性に優れた可視画像を形成できる可視情報記録層を設けた光記録媒体を提供する。

解決手段

可視情報記録層に、感熱色素として下記一般式(1)で表される色素化合物を含有させる。

概要

背景

CD−RやDVD−Rなどの光記録媒体には、基板電子情報を記録する記録層が設けられている記録面と反対側の面に、記録層に記録された電子情報の内容、例えば、音楽データの楽曲タイトルや、記録されたデータを識別するためのタイトル等の可視情報印刷されたラベル貼付したものが知られている。このような光記録媒体は、プリンター等によって円形ラベルシート上にタイトル等を予め印刷し、印刷後のラベルシートを光記録媒体の記録面とは反対側の面に貼付することにより作製される。

ところが、上記のようにタイトル等の所望の可視画像が記録された光記録媒体を作製する場合には、ディスクドライブとは別にインクジェットプリンター等の印刷用プリンターが必要となる。そのため、ディスクドライブを用いて光記録媒体の記録面に電子情報の記録を行なった後、この光記録媒体をディスクドライブから取り出して、上記のように別途用意した印刷用プリンターによって印刷されたラベルシートを貼付する等といった煩雑な作業を行なう必要がある。

そこで、情報記録を行なう記録面と反対側の面にレーザーマーカを使用して表面と背景とでコントラストを変化させて表示させることができる光記録媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成では、プリンター等を別途用意することなく、光記録媒体ドライブによって光記録媒体のレーベル面に所望の画像記録を行なうことができる。
このような光記録媒体は一般に、反射層を介して電子情報の記録が可能な記録面と可視画像の記録、表示が可能な画像表示面とが形成されており、画像表示面は色素を用いてコントラストの高い画像の記録が行なえるように構成される。
特開平11−66617号公報
特開2001-342364号公報

概要

デジタル情報記録面とは反対側の面に、コントラストが高く、耐光性に優れた可視画像を形成できる可視情報記録層を設けた光記録媒体を提供する。可視情報記録層に、感熱色素として下記一般式(1)で表される色素化合物を含有させる。

目的

本発明は、上記に鑑みなされたものであり、コントラストが高く鮮明な画像記録が可能で、記録された画像の堅牢性に優れた光記録媒体及び可視情報記録方法、並びに色素化合物の利用方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体であって、前記可視情報記録層が下記一般式(1)で表される色素化合物を含有することを特徴とする光記録媒体。〔式中、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価置換基を表し、Ra2、Ra3は互いに結合し、5員ないし7員の複素環を形成していてもよい。Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

請求項2

前記色素化合物が、下記一般式(2)で表される請求項1に記載の光記録媒体。〔式中、Ra1、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Aは置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。Zは、窒素原子及び炭素原子と共に5員ないし7員の複素環を形成する基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

請求項3

前記色素化合物が、下記一般式(3)で表される請求項1又は2に記載の光記録媒体。〔式中、Ra1、Ra4、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Aは置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

請求項4

前記一般式(3)において、前記Ra4がアルキル基又はアリール基である請求項3に記載の光記録媒体。

請求項5

基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体であって、前記可視情報記録層は、レーザ光が略同一の軌跡複数回照射されて可視情報が記録される可視画像記録層であり、下記一般式(1)で表される色素化合物を含有することを特徴とする光記録媒体。〔式中、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Ra2、Ra3は互いに結合し、5員ないし7員の複素環を形成していてもよい。Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

請求項6

円盤状の基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体であって、前記可視情報記録層は、レーザ光が半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回照射されて可視情報が記録される可視画像記録層であり、下記一般式(1)で表される色素化合物を含有することを特徴とする光記録媒体。〔式中、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Ra2、Ra3は互いに結合し、5員ないし7員の複素環を形成していてもよい。Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

請求項7

円盤状の基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体における下記一般式(1)で表される色素化合物の利用方法であって、レーザ光が半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回照射されて可視情報が記録される前記可視情報記録層の材料として用いることを特徴とする色素化合物の利用方法。〔式中、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Ra2、Ra3は互いに結合し、5員ないし7員の複素環を形成していてもよい。Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

請求項8

円盤状の基板上に下記一般式(1)で表される色素化合物を含有する可視情報記録層を有する光記録媒体を用い、レーザ光を半径方向に遥動させ且つ略同一の軌跡に複数回照射して前記可視情報記録層に可視情報を記録する可視情報記録方法。〔式中、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Ra2、Ra3は互いに結合し、5員ないし7員の複素環を形成していてもよい。Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。〕

技術分野

0001

本発明は、光記録媒体可視情報記録方法、及び色素化合物利用方法に関し、詳しくは、レーザーなどの光により可視情報を記録することができる可視情報記録層を有する光記録媒体及び可視情報記録方法、並びに色素化合物の利用方法に関する。

背景技術

0002

CD−RやDVD−Rなどの光記録媒体には、基板電子情報を記録する記録層が設けられている記録面と反対側の面に、記録層に記録された電子情報の内容、例えば、音楽データの楽曲タイトルや、記録されたデータを識別するためのタイトル等の可視情報が印刷されたラベル貼付したものが知られている。このような光記録媒体は、プリンター等によって円形ラベルシート上にタイトル等を予め印刷し、印刷後のラベルシートを光記録媒体の記録面とは反対側の面に貼付することにより作製される。

0003

ところが、上記のようにタイトル等の所望の可視画像が記録された光記録媒体を作製する場合には、ディスクドライブとは別にインクジェットプリンター等の印刷用プリンターが必要となる。そのため、ディスクドライブを用いて光記録媒体の記録面に電子情報の記録を行なった後、この光記録媒体をディスクドライブから取り出して、上記のように別途用意した印刷用プリンターによって印刷されたラベルシートを貼付する等といった煩雑な作業を行なう必要がある。

0004

そこで、情報記録を行なう記録面と反対側の面にレーザーマーカを使用して表面と背景とでコントラストを変化させて表示させることができる光記録媒体が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成では、プリンター等を別途用意することなく、光記録媒体ドライブによって光記録媒体のレーベル面に所望の画像記録を行なうことができる。
このような光記録媒体は一般に、反射層を介して電子情報の記録が可能な記録面と可視画像の記録、表示が可能な画像表示面とが形成されており、画像表示面は色素を用いてコントラストの高い画像の記録が行なえるように構成される。
特開平11−66617号公報
特開2001-342364号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、画像表示面に用いられる色素は、保存時及び曝光によって褪色しやすく、経時で徐々に画像のコントラストが低下して視認性が長期間保持することができない課題がある。

0006

本発明は、上記に鑑みなされたものであり、コントラストが高く鮮明な画像記録が可能で、記録された画像の堅牢性に優れた光記録媒体及び可視情報記録方法、並びに色素化合物の利用方法を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。

課題を解決するための手段

0007

前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1>基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体であって、前記可視情報記録層が下記一般式(1)で表される色素化合物を含有することを特徴とする光記録媒体である。

0008

0009

前記一般式(1)において、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価置換基を表し、Ra2、Ra3は互いに結合し、5員ないし7員の複素環を形成していてもよい。Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。

0010

前記<1>に記載の光記録媒体によれば、色素として一般式(1)で表される色素化合物を用いるので、可視画像を高いコントラストにて記録することができ、記録された画像の耐光性を効果的に向上させることができる。

0011

<2> 前記色素化合物が、下記一般式(2)で表される前記<1>に記載の光記録媒体である。

0012

前記一般式(2)において、Ra1、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Aは置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。Zは、窒素原子及び炭素原子と共に5員ないし7員の複素環を形成する基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。

0013

<3> 前記色素化合物が、下記一般式(3)で表される前記<1>又は<2>に記載の光記録媒体である。

0014

0015

前記一般式(3)において、Ra1、Ra4、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Aは置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。nは、0、1、2又は3を表す。nが2以上のとき、複数存在するRb2及びRb3は、それぞれ同じでも異なっていてもよい。

0016

前記<2>又は<3>に記載の光記録媒体によれば、特にピラゾール環に5員ないし7員の複素環が縮環した色素構造を有する色素化合物を用いた構成とするので、記録画像のコントラスト及び耐光性をより効果的に向上させることができる。さらに、一般式(3)のようにピラゾロトリアゾール環を有する色素構造は特に有効である。

0017

<4> 前記一般式(3)において、前記Ra4がアルキル基又はアリール基である前記<3>に記載の光記録媒体である。
前記<4>に記載の光記録媒体によれば、ピラゾロトリアゾール環のRa4の位置にアルキル基又はアリール基を有するので、記録画像のコントラスト及び耐光性を向上させるうえで特に効果的である。

0018

<5>基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体であって、前記可視情報記録層は、レーザ光が略同一の軌跡複数回照射されて可視情報が記録される可視画像記録層であり、前記一般式(1)で表される色素化合物を含有することを特徴とする光記録媒体である。

0019

<6>円盤状の基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体であって、前記可視情報記録層は、レーザ光が半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回照射されて可視情報が記録される可視画像記録層であり、前記一般式(1)で表される色素化合物を含有することを特徴とする光記録媒体である。

0020

前記<5>及び<6>の光記録媒体においては、以下の点で通常のデジタルデータ記録とは求められる特性が異なる。すなわち、デジタルデータ記録は、レーザ光の1回の照射ピットが形成される。したがって、通常のデジタルデータ記録の光記録媒体と本発明の光記録媒体とでは要求される特性が異なる。通常、色素記録層にピットを形成する際はドライブで認識できるのに十分な反射率及び変調度が得られるピットを形成することが重要である。したがって、上記のようにレーザ光を略同一の軌跡に複数回照射されるシステム又はレーザ光が光ディスクの半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回照射されるシステムに使用されることは通常の使用形態ではない。また、通常の光ディスクでは、半径方向でピットを形成する位置は特定されているため、レーザ光が光ディスクの半径方向に遥動することは有り得ず、ましてやピットを形成のためにレーザ光が光ディスクの半径方向に遥動することは考慮されない。このような、従来のドライブシステムと全く異なるシステムにおいて、本発明の光記録媒体はコントラストが高く鮮明な画像記録が可能で、記録された画像の耐光性に優れる。

0021

<7>円盤状の基板上に可視情報記録層を有する光記録媒体における前記一般式(1)で表される色素化合物の利用方法であって、レーザ光が半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回照射されて可視情報が記録される前記可視情報記録層の材料として用いることを特徴とする色素化合物の利用方法である。

0022

<8>円盤状の基板上に前記一般式(1)で表される色素化合物を含有する可視情報記録層を有する光記録媒体を用い、レーザ光を半径方向に遥動させ且つ略同一の軌跡に複数回照射して前記可視情報記録層に可視情報を記録する可視情報記録方法である。

発明の効果

0023

本発明によれば、コントラストが高く鮮明な画像記録が可能で、記録された画像の耐光性に優れた光記録媒体及び可視情報記録方法、並びに色素化合物の利用方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0024

本発明の光記録媒体は、少なくとも、基板と、該基板の上に設けられた少なくとも一層の可視情報記録層とを有して構成されたものであり、好ましくは更に、音楽データ等の不可視の電子情報を記録するデジタル情報記録層を設けて構成することができる。また、必要に応じて、記録時の光を反射する反射層や接着層等の他の層を設けて構成することができる。

0025

−可視情報記録層−
可視情報記録層は、色素を主成分に含み、文字、図形、絵柄等の可視画像(可視情報)の記録が可能な層である。可視画像は、視覚的に認識可能な画像を意味し、文字(列)、絵柄、図形等、あらゆる視認可能な情報を含み、例えば、ディスクのタイトル、内容情報、内容のサムネール、関連した絵柄、デザイン的な絵柄、著作権情報記録日時、記録方法、記録フォーマットバーコード等が含まれる。
なお、「色素を主成分に含む」とは、可視情報記録層中の全固形分に対する色素の含有量が50%以上(好ましくは80%以上)であることをいう。

0026

また、前記文字の情報としては、使用可能者指定情報、使用期間指定情報、使用可能回数指定情報、レンタル情報分解能指定情報、レイヤ指定情報、ユーザ指定情報著作権者情報著作権番号情報製造者情報製造日情報販売日情報販売店又は販売者情報使用セット番号情報、地域指定情報言語指定情報用途指定情報、製品使用者情報使用番号情報等が挙げられる。

0027

本発明における可視情報記録層は、レーザー光の照射により、上記の可視画像(可視情報)を視認可能なように記録するための層であり、下記一般式(1)で表される色素化合物の少なくとも一種(以下、「本発明に係る色素」ということがある。)を少なくとも含んでなる。本発明に係る色素を用いて構成されるので、コントラストの高い鮮明な画像が得られると共に、記録された画像の堅牢性を効果的に向上させることができる。
また、必要に応じて、結合剤や、本発明に係る色素以外の他の色素、褪色防止剤紫外線吸収剤可塑剤などの各種添加剤を用いて構成することができる。

0028

〜一般式(1)で表される色素化合物〜

0029

前記一般式(1)において、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表す。
Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、又はRb3で表される「一価の置換基」は、置換可能な基であればよく、例えば、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基アシル基アシルオキシ基アシルアミノ基脂肪族オキシ基アリールオキシ基ヘテロ環オキシ基脂肪族オキシカルボニル基アリールオキシカルボニル基ヘテロ環オキシカルボニル基カルバモイル基脂肪族スルホニル基アリールスルホニル基ヘテロ環スルホニル基脂肪族スルホニルオキシ基アリールスルホニルオキシ基、ヘテロ環スルホニルオキシ基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基アリールスルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族スルフィニル基アリールスルフィニル基脂肪族チオ基アリールチオ基ヒドロキシ基シアノ基スルホ基カルボキシル基、脂肪族オキシアミノ基アリールオキシアミノ基、カルバモイルアミノ基スルファモイルアミノ基ハロゲン原子スルファモイルカルバモイル基、カルバモイルスルファモイル基、ジ脂肪族オキシフォスフニル基ジアリールオキシフォスフィニル基等を挙げることができる。これらの置換基は、他の一価の置換基で更に置換されていてもよい。

0030

上記のうち、Ra1、Ra2、Ra3、Rb1、Rb2、Rb3としては、本発明の効果の点で、水素原子、脂肪族基、アリール基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、アリールアミノ基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルバモイルアミノ基、スルファモイルアミノ基を表す場合が好ましく、水素原子、脂肪族基、アリール基、脂肪族オキシ基を表す場合がより好ましい。
また、Ra2とRa3とは互いに結合して5員ないし7員の環構造を形成していてもよい。

0031

さらに好ましくは、以下の通りである。
Ra1としては、炭素数1〜12のアルキル基が好適であり、例えば、メチル基エチル基、(i)プロピル基、(t)ブチル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基等が挙げられる。中でも、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基は特に好ましい。

0032

また、Ra2としては、脂肪族基、アリール基が好ましく、Ra3としては、水素原子、脂肪族基が好ましく、水素原子がより好ましく、Ra2とRa3とが互いに結合して環構造を形成している場合が特に好ましい。環構造を形成している場合の環構造は、5員ないし7員の環が好ましく、中でも5員環がより好ましい。

0033

また、Rb1、Rb2、Rb3としては、水素原子、脂肪族基が好ましく、特に好ましくは、水素原子である。

0034

前記一般式(1)中、Aは、置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。
Aが置換基を有する場合の置換基としては、既述のRa1〜Ra3並びにRb1〜Rb3で表される「一価の置換基」の項で列挙した置換基と同様の基を挙げることができる。好ましくは、ヘテロ環基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル基、ヘテロ環スルホニル基、脂肪族スルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、ヘテロ環スルホニルオキシ基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、ヘテロ環スルホンアミド基、脂肪族オキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ヘテロ環オキシカルボニルアミノ基、脂肪族スルフィニル基、アリールスルフィニル基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、スルファモイルアミノ基、ハロゲン原子、スルファモイルカルバモイル基、カルバモイルスルファモイル基等である。

0035

無置換の脂肪族基としては、例えば、総炭素数1〜20のアルキル基、総炭素数2〜20のアルケニル基、総炭素数2〜20のアルキニル基などが好適に挙げられる。中でも、総炭素数1〜15のアルキル基が好ましく、総炭素数1〜10のアルキル基が特に好ましい。
また、置換基を有する脂肪族基としては、例えば、総炭素数2〜20の置換アルキル基、総炭素数3〜20の置換アルケニル基、総炭素数7〜20の置換アラルキル基などが好適に挙げられる。中でも、総炭素数2〜15の置換アルキル基が好ましく、総炭素数2〜10の置換アルキル基が特に好ましい。

0036

Aで表されるアリール基としては、無置換であっても置換されていてもよく、縮環していてもよく、例えば、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ジメチルアミノ基等が挙げられる。中でも、総炭素数6〜30のアリール基が好ましく、総炭素数6〜20のアリール基がより好ましく、総炭素数6〜15のアリール基が更に好ましく、6〜12のアリール基が特に好適である。

0037

Aで表される、複素環基としては、無置換であっても置換されていてもよく、縮環していてもよく、5員環ないし7員環の総炭素数2〜30の置換もしくは無置換の複素環基が好ましい。その中でも、Aは、シアニン色素オキソノール色素の技術分野で酸性核と呼ばれている複素環が好ましい。酸性核については、James編、The Theory of the Photographic Process(第4版、マクミラン社、1977年、第198頁)に記載されている。具体的には、各々、置換されてもいてもよいピラゾール−5−オンピラゾリジン−3,5−ジオンイミダゾリン−5−オン、ヒダントイン、2−又は4−チオヒダントイン、2−イミノオキサゾリジン−4−オン、2−オキサゾリン−5−オン、2−チオオキサゾリン−2,4−ジオン、イソローダニン、ローダニン、チオフェン−3−オン、チオフェン−3−オン−1,1−ジオキシドインドリン−2−オン、インドリン−3−オン、2−オキソインダゾリウム、5,7−ジオキソ−6,7−ジヒドロチアゾロ〔3,2−a〕ピリミジン、3,4−ジヒドロイソキノリン−4−オン、1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(例えばメルドラム酸など)、バルビツール酸、2−チオバルビツール酸クマリン−2,4−ジオン、インダゾリン−2−オン、ピリド[1,2−a]ピリミジン−1,3−ジオン、ピラゾロ〔1,5−b〕キナゾロン、ピラゾロピリドン、5員又は6員の炭素環(例えば、ヘキサン−1,3−ジオン、ペンタン−1,3−ジオン、インダン−1,3−ジオン)などの核が挙げられ、好ましくは、ピラゾール−5−オン、バルビツール酸、2−チオバルビツール酸、1,3−ジオキサン−4,6−ジオンである。更に、銀塩写真の技術分野で、カラーカプラーといわれる化合物の残基が好ましい。
例えば、ピラゾロン類、1H−イミダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類、1H−ピラゾロ〔5,1−C〕〔1,2,4〕トリアゾール類、1H−ピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類等が挙げられる。
Aとしては中でも、5員ないし7員の総炭素数2〜20の複素環基がより好ましい。

0038

上記の中でも、前記Aは下記(A−1)〜(A−14)で表される基が好ましい。

0039

前記(A−1)〜(A−14)中、R6〜R48は、水素原子又は置換基を表す。ここでの置換基は、既述の「一価の置換基」の項で挙げた基であって、置換可能な基であればよく、好ましい置換基は、脂肪族基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アシルアミノ基、脂肪族オキシ基、脂肪族オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、脂肪族スルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アミノ基、脂肪族アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基である。

0040

R6〜R14、R15〜R17、R42〜R47における隣接する2つの基、並びにR19とR20、R21とR22、R23とR24、R29とR30、R31とR32、及びR35とR36は、可能な限り互いに結合して5員環〜7員環の炭化水素環、複素環を形成してもよい。

0041

また、(A−9)中のQ1、(A−11)中のQ2、及び(A−14)中のQ3は、各々5員環〜7員環を形成するに必要な非金属原子群を表す。

0042

上記のうち、本発明の効果の点で、Aとしては(A−10)、(A−11)、(A−14)を表す場合が好ましく、(A−11)を表す場合が特に好ましい。

0043

以下、Aの具体例(A1−1〜A14−25)を示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。

0044

0045

0046

0047

0048

0049

前記一般式(1)中、nは、0、1、2又は3を表し、nが2以上のときには、複数存在するRb2及びRb3はそれぞれ、同じでも異なっていてもよい。好ましくは、堅牢性の点で0、1または2であり、より好ましくは0又は1である。

0050

一般式(1)において、Ra1が結合するピラゾリン環を基本構造とする基の具体例(B10−1〜B10−8)を示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。

0051

0052

前記一般式(1)においては、Ra1が炭素数1〜4のアルキル基であって、Ra2とRa3とが互いに結合し、5〜7員環であって、Rb1が水素原子であって、Rb2が水素原子であって、Rb3が水素原子であって、Aが(A−10)、(A−11)、又は(A−14)であって、nが0又は1である場合が特に好ましい。

0053

前記一般式(1)で表される色素化合物は、メチン基を中心にした対称骨格構造もしくは非対称骨格構造のいずれであってもよいが、Aで表されるアゾール環がRa1の結合するアゾール環と同一アゾール骨格構造の方が堅牢性の点で好ましい。

0054

〜一般式(2)で表される色素化合物〜
前記一般式(1)で表される色素化合物の中でも、下記の一般式(2)で表される色素化合物が更に好ましい。

0055

0056

前記一般式(2)において、Ra1、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Aは置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。また、nは、0、1、2又は3を表し、nが2以上のときには、複数存在するRb2及びRb3はそれぞれ、同じでも異なっていてもよい。
ここで、一般式(2)中のRa1、Rb1、Rb2、Rb3、A、及びnは、既述の一般式(1)におけるRa1、Rb1、Rb2、Rb3、A、及びnと同義であり、好ましい態様も同様である。

0057

前記一般式(2)中、Zは、窒素原子及び炭素原子と共に5員ないし7員の複素環を形成する基を表す。

0058

前記「5員ないし7員の複素環」は、一般式(2)の2−ピラゾリン環を構成する窒素原子及び炭素原子とZとで形成される複素環であり、例えば、1,2,4-トリアゾール環、イミダゾール環等の5員環、トリアジン環ピリミジン環、1,3−ジアザシクロヘキサン環等の6員環、並びに1,3−ジアザシクロプタン等の7員環が好適であり、好ましくは、1,2,4−トリアゾール環である。

0059

前記「5員ないし7員の複素環」は、無置換でも置換基を有していてもよく、置換基を有する場合、既述の一般式(1)におけるRa1〜Ra3等で表される「一価の置換基」の項で列挙した置換基と同様の基で置換されていてもよい。

0060

以下、一般式(2)において、Ra1が結合する2−ピラゾリン環及びZを含む5員ないし7員の複素環を基本構造とする基の具体例(B11−1〜B11−19)を示す。但し、本発明においては、これらに制限されるものではない。

0061

0062

更には、前記一般式(2)で表される色素化合物の中でも特に、Ra1が炭素数1〜8のアルキル基であって、Z、窒素原子及び炭素原子と共に形成される複素環が5員環であって、Rb1、Rb2、及びRb3が水素原子であって、nが0又は1である態様が好ましく、特に好ましくは、Ra1が炭素数1〜4のアルキル基であって、Z、窒素原子及び炭素原子と共に形成される複素環が1,2,4−トリアゾール環であって、Rb1、Rb2、及びRb3が水素原子であって、nが0又は1である態様である。
更には、一般式(2)で表される色素化合物は、堅牢性の向上効果の点で、Aで表されるアゾール環がRa1の結合するアゾール環と同一アゾール骨格構造であるのが特に好ましい。

0063

〜一般式(3)で表される色素化合物〜
また、前記一般式(2)で表される色素化合物の中でも、下記の一般式(3)で表される色素化合物が最も好ましい。

0064

0065

前記一般式(3)において、Ra1、Ra4、Rb1、Rb2、及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子又は一価の置換基を表し、Aは置換もしくは無置換の脂肪族基、置換もしくは無置換のアリール基、又は置換もしくは無置換の複素環基を表す。また、nは、0、1、2又は3を表し、nが2以上のときには、複数存在するRb2及びRb3はそれぞれ、同じでも異なっていてもよい。
ここで、一般式(3)中のRa1、Rb1、Rb2、Rb3、A、及びnは、既述の一般式(1)におけるRa1、Rb1、Rb2、Rb3、A、及びnと同義であり、好ましい態様も同様である。

0066

前記一般式(3)中、Ra4は、水素原子又は一価の置換基を表す。
Ra4で表される一価の置換基は、置換可能な基であればよく、既述のRa1〜Ra3並びにRb1〜Rb3で表される「一価の置換基」の項で列挙した置換基と同様の基を挙げることができる。この置換基は、無置換でも、さらに既述の一般式(1)におけるRa1〜Ra3等で表される「一価の置換基」の項に列挙した置換基で置換されていてもよい。好ましくは、脂肪族基、アリール基、又はヘテロ環基であり、より好ましくは、アルキル基又はアリール基である。

0067

前記Ra4で表される脂肪族基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、アルキル基、アルケニル基などが含まれる。
無置換もしくは置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜25のアルキル基が好ましく、例えば、(i)プロピル基、2−メチル−2−アセチルアミノエチル基、2−プロパノイルアミノプロピル基等が挙げられる。中でも、炭素数2〜25のアルキル基が好ましく、炭素数2〜20のアルキル基が特に好ましい。

0068

前記Ra4で表されるアリール基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、より好ましくは炭素数6〜20のアリール基であり、例えば、4−ブタノイルアミノフェニル基、4−ブタンスルホンアミドフェニル基、4−ニトロフェニル基等が好適に挙げられる。

0069

前記Ra4で表されるヘテロ環基としては、無置換でも置換基を有していてもよく、例えば、5−ピリミジル基等が挙げられる。

0070

更には、前記一般式(3)で表される色素化合物の中でも特に、Ra1が炭素数1〜8のアルキル基であって、Ra4が アルキル基、アリール基であって、Rb1が水素原子であって、Rb2が水素原子であって、Rb3が水素原子であって、nが0または1である態様が好ましく、特に好ましくは、Ra1が炭素数1〜4のアルキル基であって、Ra4が炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数6〜20のアリール基であって、Rb1、Rb2、及びRb3が水素原子であって、nが0又は1である態様である。
更には、一般式(3)で表される色素化合物は、堅牢性の向上効果の点で、Aで表されるアゾール環がRa1の結合するアゾール環と同一アゾール骨格構造であるのが特に好ましい。

0071

前記一般式(1)〜(3)で表される色素化合物において、色素化合物が陰イオンを有する場合(Aからプロトン外れた場合)には、これと対をなす陽イオン対イオン)は、特開平10−109475号公報に記載の一般式(I)、(II)、又は(III)で表される化合物における陽イオン部が好適である。

0072

以下、前記一般式(1)〜(3)で表される色素化合物の具体例〔例示化合物M−1〜M−52、T−1〜T−52、P−1〜P−52、及びH−1〜H−30〕を示す。但し、本発明においては、これらに限定されるものではない。
なお、例示化合物中のAの構造式、Bの構造式の欄に示す番号はそれぞれ、既述のAで表される具体例、「Ra1が結合するピラゾール環、又は2−ピラゾリン環及びZを含む5員ないし7員の複素環を基本構造とする基」の具体例の番号を示す。

0073

0074

0075

0076

0077

0078

前記一般式(1)〜(3)で表される色素化合物の合成は、特許第3707759号公報と同様の方法により行なうことができる。

0079

前記一般式(1)〜(3)で表される色素化合物(本発明に係る色素)の可視情報記録層中における含有量としては、該層の全固形分に対して、5〜100質量%が好ましい。本発明に係る色素の含有量が前記範囲内であると、コントラストの高い画像の記録、及び記録画像の耐光性の向上の点で有効である。

0080

本発明における可視情報記録層には、本発明に係る色素と共に、記録画像の更なるコントラスト向上、調整の観点から、他の色素、例えば、シアニン色素、フタロシアニン色素アゾ色素アゾ金属錯体、オキソノール色素、ロイコ系染料を併用してもよい。

0081

可視情報記録層には、上記以外に、結合剤や、褪色防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて含有することができる。

0083

結合剤を含有する場合、結合剤の量としては、一般に色素の総量の0.01倍量〜50倍量の範囲が好ましく、より好ましくは0.1倍量〜5倍量の範囲である。

0084

また、耐光性をより向上させる目的で、種々の褪色防止剤を含有させるようにしてもよい。褪色防止剤としては、一般に一重項酸素クエンチャーを用いることができる。
一重項酸素クエンチャーとしては、公知のものから適宜選択することができ、具体例として、特開昭58−175693号、同59−31194号、同60−18387号、同60−19586号、同60−19587号、同60−35054号、同60−36190号、同60−36191号、同60−44554号、同60−44555号、同60−44389号、同60−44390号、同60−54892号、同60−47069号、同68−209995号、特開平4−25492号、特公平1−38680号、及び同6−26028号等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、並びに日本化学会誌(第1141頁、1992年10月号)などに記載のものを挙げることができる。

0085

前記一重項酸素クエンチャーなどの褪色防止剤の量は、通常、色素の総量の0.1〜100質量%の範囲であり、好ましくは0.5〜75質量%の範囲であり、更に好ましくは3〜50質量%の範囲であり、特に好ましくは5〜50質量%の範囲である。

0086

可視情報記録層は、本発明に係る色素並びに必要に応じて他の色素や各種添加剤(酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など)を溶剤に溶解して塗布液を調製し、調製した塗布液を塗布することによって形成することができる。

0088

塗布は、スプレー法スピンコート法ディップ法ロールコート法ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などの公知の塗布方法により行なうことができる。

0089

可視情報記録層の層厚としては、0.01〜50μmが好ましく、0.02〜20μmがより好ましく、0.03〜5μmがさらに好ましい。また、可視情報記録層は、単層でも重層でもよい。

0090

前記一般式(1)で表される本発明に係る色素は、後述するように、レーザ光が半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回照射されて可視情報が記録される可視情報記録層を構成するための材料としての用途に有効である。

0091

−基板−
本発明の光記録媒体を構成する基板は、前記可視情報記録層よりも後述のデジタル情報記録層に近い基板であり(図1の例では符号16に相当する;以下、「第1の基板」ともいう。)、従来から光記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。

0092

基板材料としては、例えば、ガラスポリカーボネートポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィンおよびポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点からポリカーボネートが好ましい。
第1の基板の厚さは、0.05〜1.2mmとすることが好ましく、0.1〜1.1mmとすることがより好ましい。
第1の基板には、トラッキング用の案内溝又はアドレス信号等の情報を表わす凹凸プリグルーブ)が形成されている。

0093

DVD−R又はDVD−RWの場合、プリグルーブのトラックピッチは、300〜900nmの範囲とすること好ましく、350〜850nmとすることがより好ましく、400〜800nmとすることがさらに好ましい。

0094

また、プリグルーブの深さ(溝深さ)は、100〜160nmの範囲とすることが好ましく、120〜150nmとすることがより好ましく、130〜140nmとすることがさらに好ましい。さらに、プリグルーブの溝幅半値幅)は、200〜400nmの範囲とすることが好ましく、230〜380nmとすることがより好ましく、250〜350nmとすることがさらに好ましい。

0095

一方、より高い記録密度を達成するために、従来のDVD−R等に比べて、より狭いトラックピッチのグルーブが形成された基板を用いてもよい。この場合、グルーブのトラックピッチは、280〜450μmの範囲とすることが好ましく、300〜420nmの範囲とすることがより好ましく、320〜400nmの範囲とすることがさらに好ましい。また、グルーブの深さ(溝深さ)は、15〜150nmの範囲とすることが好ましく、25〜100nmの範囲とすることがより好ましい。また、グルーブの溝幅は、50〜250nmの範囲とすることが好ましく、100〜200nmの範囲とすることがより好ましい。

0096

CD−R等の場合、グルーブのトラックピッチは、1.2〜2.0μmの範囲とすること好ましく、1.4〜1.8μmの範囲とすることがより好ましく、1.55〜1.65μmの範囲とすることがさらに好ましい。グルーブの深さ(溝深さ)は、100〜250nmの範囲とすることが好ましく、150〜230nmの範囲とすることがより好ましく、170〜210nmの範囲とすることがさらに好ましい。プリグルーブの溝幅は、400〜650nmの範囲とすることが好ましく、480〜600nmの範囲とすることがより好ましく、500〜580nmの範囲とすることがさらに好ましい。

0097

既述のように、前記一般式(1)で表される色素化合物を含有する可視情報記録層は、レーザ光を用い、レーザ光が略同一の軌跡に複数回重ねて照射されることによって可視情報が記録される可視画像記録層に好適に構成することができる。更には、前記一般式(1)で表される色素化合物を含有する可視情報記録層は、レーザ光を用いて略同一の軌跡に複数回照射する際に、レーザ光が半径方向に遥動するようにして可視情報が記録される可視画像記録層に構成されるのが好ましい。略同一の軌跡にレーザ光を複数回重ねて記録を行なう場合やレーザ光を半径方向に遥動し且つ略同一の軌跡に複数回重ねて記録を行なう様な場合に、コントラストが高く鮮明な画像が得られ、画像耐光性が向上する。

0098

第1の基板のデジタル情報記録層が設けられる側(グルーブが形成された面側)には、平面性の改善、接着力の向上及び記録層の変質防止の目的で、下塗り層が設けられてもよい。

0099

下塗り層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸メタクリル酸共重合体スチレン無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体クロルスルホン化ポリエチレンニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;及びシランカップリング剤などの表面改質剤などを挙げることができる。
下塗り層は、前記材料を適当な溶剤に溶解又は分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコートディップコートエクストルージョンコートなどの公知の塗布方法により基板上に塗布することによって形成することができる。
下塗り層の層厚は、一般に0.005〜20μmの範囲であり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。

0100

本発明の光記録媒体においては、上記した可視情報記録層及び基板(第1の基板)以外に、デジタル情報記録層、反射層、接着層などの他の層や第2の基板を更に設けて好適に構成することができる。

0101

本発明の光記録媒体においては、前記可視情報記録層の構成成分と後記のデジタル情報記録層の構成成分(色素又は相変化記録材料)とを同じとしても異ならせてもよいが、デジタル情報記録層と可視情報記録層とでそれぞれ要求される特性は異なるため、構成成分は異ならせることが好ましい。具体的には、デジタル情報記録層の構成成分は記録・再生特性に優れるものとし、可視情報記録層の構成成分は記録画像のコントラストが高くなるものとすることが好ましい。

0102

−デジタル情報記録層−
本発明の光記録媒体には、既述の可視情報記録層と共に、音楽データ等のデジタル情報などの符号情報コード化情報)を記録するためのデジタル情報記録層を設けることができる。例えば、記録時の光を反射する反射層を介して可視情報記録層と反対側に設けることができる。

0103

デジタル情報記録層は、記録及び再生に使用されるレーザー光により電子情報の記録及び再生が行なわれる層であり、色素記録層でも相変化型記録層でもよいが、記録物質として色素を含む色素型の色素記録層が好ましい。

0104

色素型のデジタル情報記録層に含有される色素の具体例としては、シアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、フタロシアニン色素、トリアゾール化合物ベンゾトリアゾール化合物を含む。)、トリアジン化合物メロシアニン化合物アミノブタジエン化合物、桂皮酸化合物、ベンゾオキサゾール化合物ピロメテン化合物スクアリリウム化合物等が挙げられる。なお、これらは、配位中心に金属原子を持っていてもよい。
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、及び同2000−158818号公報等に記載の色素を用いることも可能である。

0105

上記した色素の中では、本発明の光記録媒体を、(1)CD−R又はCD−RW(CD型)に構成する場合はシアニン色素、アゾ色素、フタロシアニン色素が、(2)DVD−R又はDVD−RW(DVD型)に構成する場合はシアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素(Ni,Co錯体を含む)、ピロメテン化合物が、(3)ブルーレイディスクに構成する場合はシアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、フタロシアニン色素、ベンゾトリアゾール化合物、トリアジン化合物を好適に用いることができる。
さらに上記の中では、特に(2)DVD型に構成する場合はシアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素(Ni、Co錯体を含む)が、(3)ブルーレイディスクに構成する場合はシアニン色素、オキソノール色素、アゾ色素、フタロシアニン色素が好ましい。

0106

デジタル情報記録層には、上記以外に、結合剤や、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて含有することができる。
結合剤の例及び量の詳細、並びに、添加剤の例及び量の詳細については、可視情報記録層において既述した通りである。

0107

デジタル情報記録層の形成は、蒸着スパッタリングCVD、又は溶剤塗布等の方法によって行なうことができ、中でも溶剤塗布による方法が好ましい。溶剤塗布による場合、色素等の記録物質を、所望によりクエンチャー、結合剤などと共に溶剤に溶解して塗布液を調製し、調製した塗布液を基板の上に塗布して塗膜を形成し、乾燥させて形成することができる。

0108

なお、塗布液の調製に用いる溶剤には、既述の可視情報記録層の形成に用いる塗布液の調製に使用可能な溶剤と同様の溶剤を用いることができる。この場合に用いる溶剤も、色素の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
また、塗布液中には、さらに上記の結合剤や、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて添加することができる。

0109

塗布液中の記録物質の濃度としては、一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲であり、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲であり、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。

0110

塗布は、可視情報記録層を塗布形成する場合と同様の既述の塗布方法を適用することができる。デジタル情報記録層は、単層でも重層でもよい。
デジタル情報記録層の層厚は、一般に10〜500nmの範囲が好ましく、より好ましくは15〜300nmの範囲であり、更に好ましくは20〜150nmの範囲である。

0111

デジタル情報記録層には、該デジタル情報記録層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させてもよい。褪色防止剤としては、一般に一重項酸素クエンチャーが用いられ、一重項酸素クエンチャーの詳細については既述の通りである。一重項酸素クエンチャーなどの褪色防止剤の使用量の好ましい範囲についても、既述の可視情報記録層における場合と同様である。

0112

また、デジタル情報記録層が相変化型の場合は、結晶状態非晶状態の少なくとも2つの状態をとり得る少なくともAg、Al、In、Te、Sbからなる相変化型の光記録材料からなることが好ましい。かかる層は、公知の方法で形成することができる。なお、この層上には、必要に応じて公知の誘電体層が形成されることが好ましい。

0113

−反射層−
情報の再生時における反射率の向上の目的で、デジタル情報記録層及び/又は可視情報記録層の内側に隣接して反射層が設けられていることが好ましい。
反射層の材料としての光反射性物質は、レーザー光に対する反射率が高い物質を用いることが好ましい。その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼半導体材料等を挙げることができる。これらの物質は、単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、又は合金として用いてもよい。
これら材料の中で好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。特に好ましくは、Au金属、Ag金属、Al金属、あるいはこれらの合金であり、最も好ましくは、Ag合金(特にAg−Nd−Cu及びAg−Pd−Cu)である。
反射層は、例えば、光反射性物質を蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより、基板又はデジタル情報記録層や可視情報記録層の上に形成することができる。
反射層の層厚は、一般には10〜300nmの範囲とし、50〜200nmの範囲とすることが好ましい。

0114

−接着層−
DVD等の貼り合わせ型の光記録媒体を作製する場合において、積層体同士又は、第1の基板を含む積層体と第2の基板とを接着して貼り合わせる等の過程で、接着層を設けることができる。
接着層を構成する材料としては、光硬化性樹脂が好ましく、中でも、ディスクの反りを防止するため、硬化収縮率の小さいものが好ましい。このような光硬化性樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)製のSD−640、SD−661、ソニーケミカル(株)製のSK6100、SK6300、SK6400を挙げることができる。
接着層の厚さは、弾力性を持たせる観点から、1〜100μmの範囲が好ましく、5〜60μmの範囲がより好ましく、20〜55μmの範囲が特に好ましい。

0115

−保護層−
本発明の光記録媒体には、水分の侵入キズの発生を防止するために、必要に応じて保護層を設けることができる。
保護層を構成する材料としては、紫外線硬化樹脂可視光硬化樹脂、熱硬化性樹脂、二酸化ケイ素等が好適であり、中でも、紫外線硬化樹脂が好ましい。該紫外線硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業社製の「SD−640」等の紫外線硬化樹脂を挙げることができる。また、SD−347(大日本インキ化学工業社製)、SD−694(大日本インキ化学工業社製)、SKCD1051(SKC社製)等を用いることができる。
保護層の厚さは、1〜200μmの範囲が好ましく、50〜150μmの範囲がより好ましい。

0116

−第2の基板−
第2の基板(ダミー基板又は保護基板ともいう。)は、貼り合わせ型の光記録媒体の場合において、可視情報記録層及びデジタル情報記録層等を介して、既述の基板(第1の基板)と対向させて設けられるものである。

0117

本発明における第2の基板は、主としてデジタル情報記録層よりも可視情報記録層に近い位置に配置される基板である。材質としては、既述の「第1の基板」と同じ材質のものを使用することができる。
なお、可視情報記録層が形成される面側には何ら溝(グルーブ)を設けなくてもよい。

0118

第2の基板の厚さとしては、0.05〜1.2mmが好ましく、0.1〜1.1mmがより好ましく、0.5〜0.7mmがさらに好ましい。

0119

後述するように、例えば第1の基板上に該基板側から順にデジタル情報記録層と反射層と可視情報記録層とカバー層とを形成した構成など、第2の基板として、カバー層や透明シートを用いてもよい。

0120

前記カバー層は、光記録媒体内部を衝撃などから防ぐために形成され、透明な材質であれば特に限定されないが、好ましくはポリカーボネート、三酢酸セルロース等であり、より好ましくは、23℃、50%RHでの吸湿率が5%以下の材料である。
なお、「透明」とは、記録光及び再生光の光に対して、該光が通過し得る程度(好ましくは透過率が90%以上)であることを意味する。

0121

カバー層は、前記接着層を構成する光硬化性樹脂を適当な溶剤に溶解して調製した塗布液を所定温度で記録層上に塗布して接着膜を形成し、この接着膜上に例えばプラスチック押出加工で得られた三酢酸セルロースフィルムTACフィルム)をラミネートし、ラミネートされたTACフィルムの上から光を照射して接着膜を硬化させることにより形成できる。前記TACフィルムとしては、紫外線吸収剤を含むものが好ましい。
カバー層の厚さは、0.01〜0.2mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.03〜0.1mmの範囲であり、特に好ましくは0.05〜0.095mmの範囲である。

0122

また、透明シートを設けるようにしてもよく、透明シートとしてポリカーボネートシート等を使用することもできる。透明シートの厚さもまた、0.01〜0.2mmの範囲が好ましく、より好ましくは0.03〜0.1mmの範囲、特に好ましくは0.05〜0.095mmの範囲である。
透明シートの貼り合わせようとする側の表面に粘着剤が付与されている場合は、上記のような接着膜は不要である。
上記以外に、カバー層として、紫外線硬化樹脂等からなる光透過層を形成してもよい。

0123

また、カバー層の上にハードコート層を更に形成してもよい。ハードコート層は、基板上に反射層や記録層(可視情報記録層、デジタル情報記録層を含む)等を形成した上にカバー層を積層した後、該カバー層上に更に塗布などの手段により形成することができる。また、透明シートを用いて構成される場合、透明シートを記録層上に貼り合わせる前に、該透明シート上にハードコート層を形成しておき、ハードコート層が最表面になるように透明シー卜を記録層上に貼り合わせ、本発明の光記録媒体を作製するようにしてもよい。

0124

次に、本発明の光記録媒体の構成について詳述する。
本発明の光記録媒体の構成としては、第1に、DVD型の構成(DVD−R、HD DVD等を含む。)が挙げられる。例えば貼りあわせ型で、デジタル情報記録層が形成された第1の基板と可視情報記録層が形成された第2の基板とが接着層を介して貼り合わされた構成である。

0125

前記第2の基板には、デジタル情報記録層及び可視情報記録層等を介して前記第1の基板と反対側に設ける基板のほか、既述のようにカバー層や透明シートが含まれる。したがって、本発明の光記録媒体の他の構成として、CD型の構成(CD−R等を含む。)が挙げられる。これは、基板(第1の基板)上に、該基板側から順にデジタル情報記録層と可視情報記録層とカバー層とが形成されてなる構成である。さらに、本発明の光記録媒体は、ブルーレイディスクの構成とすることもできる。

0126

本発明のDVD型の光記録媒体の断面構成例を模式的に図1に示す。
図1に示すように、DVD型の光記録媒体は、例えば、第1の基板16と、該第1基板16上に形成されたデジタル情報記録層18と、該デジタル情報記録層18上に形成された第1の反射層20と、該第1の反射層20上に形成された接着層22と、該接着層22上に形成された第2の反射層24と、該第2の反射層24上に形成された可視情報記録層14と、該可視情報記録層14上に形成された第2の基板26とを有する構成にしてもよい。この場合は例えば、デジタル情報記録層18及び第1の反射層20が形成された第1の基板16と、可視情報記録層14及び第2の反射層24が形成された第2の基板26とを、各々の反射層が互いに対向するように接着層22を介して貼り合わせることで形成することができる。

0127

本発明のDVD型の光記録媒体にデジタル情報を光学的に記録する場合、又は記録されたデジタル情報を再生する場合、第1の基板16側から所定の波長(DVD−Rの場合は650〜670nm、HD DVDの場合は400〜410nm)のレーザー光を照射する。

0128

また、可視情報記録層14に可視画像を記録する場合は、第2の基板26側から所定のレーザー光(例えば、線速度3.5m/s、波長660nm、NA=0.6、盤面10mWのレーザー光)を照射し、照射により照射部分を変質させてコントラストを変化させることで、視認可能な可視画像を形成することができる。このように、レーザー光により画像を形成することができるので、プリンター等を別途用意することなく、光記録媒体ドライブによって光記録媒体のレーベル面(可視情報記録層)に所望の画像記録を簡易に行なえると共に、記録された画像はコントラストが高く視認性に優れており、曝光下に長時間保持されても褪色し難い高度の耐光性を有するものである。

0129

光記録媒体をCD型に構成する場合には、図1に示す積層構造と同様に、第1の基板16上に、基板16側から順にデジタル情報記録層18、第1の反射層20を形成し、この反射層20上に接着層22に代えて保護層を形成し、さらに保護層上に第2の反射層24と可視情報記録層14とを順次形成し、この可視情報記録層14上に第2の基板26に代えてカバー層を形成することによって構成することができる。かかる構成においても、コントラストが高く視認性に優れた画像の記録が可能で、記録画像は高度の耐光性を有している。

0130

CD型の光記録媒体にデジタル情報を光学的に記録する場合、又は記録されたデジタル情報を再生する場合には、第1の基板16側から所定の波長(例えば660nm程度)のレーザー光を照射する。
また、CD型の光記録媒体の可視情報記録層14に可視画像を記録する場合には、カバー層側から既述の所定量のレーザー光を照射し、照射部分を変質させてコントラストを変化させることで、視認可能な画像を形成することができる。このように、レーザー光により画像を形成することができるので、上記同様にプリンター等を別途用意することなく、光記録媒体ドライブによって光記録媒体のレーベル面(画像記録面)に所望の画像記録を簡易に行なえると共に、記録された画像はコントラストが高く視認性に優れており、曝光下に長時間保持されても褪色し難い高度の耐光性を有するものである。

0131

なお、図1に示す層構成は一例であり、層構成については、図中に示す順番のみならず一部を入れ替えてもよく、その他の公知の層を更に設けてもよい。例えば、下記の層構成(1)〜(5)が挙げられる。
(1)第1の層構成は、例えば図1に示すように、第1の基板16上に、デジタル情報記録層18、第1の反射層20、接着層22、第2の反射層24を順次形成し、該第2の反射層24上に可視情報記録層14、第2の基板26を設ける構成である。
(2)第2の層構成は、図示しないが、第1の基板16上に、デジタル情報記録層18、第1の反射層20、接着層22を順次形成し、接着層22上に可視情報記録層14、第2の基板26を設ける構成である。
(3)第3の層構成は、図示しないが、第1の基板16上に、デジタル情報記録層18、第1の反射層20、保護層、接着層22を順次形成し、該接着層22上に可視情報記録層14、第2の基板26を設ける構成である。
(4)第4の層構成は、図示しないが、第1の基板16上に、デジタル情報記録層18、第1の反射層20、第1の保護層、接着層22、第2の保護層を順次形成し、該第2の保護層上に可視情報記録層14、第2の基板26を設ける構成である。
(5)第5の層構成は、第1の基板16上に、デジタル情報記録層18、第1の反射層20、第1の保護層、接着層22、第2の保護層、第2の反射層24を順次形成し、該第2の反射層24上に可視情報記録層14、第2の基板26を設ける構成である。
なお、前記(1)〜(5)の層構成は例示であり、これら層構成は前記順番のみに限られず、一部を入れ替えて構成してもよい。また、一部を省略してもかまわない。さらに、各層は1層で構成されても複数層で構成されてもよい。

0132

本発明の光記録媒体の種類としては、読出し専用型、追記型書換え可能型等のいずれでもよいが、追記型であることが好ましい。追記型の場合、記録形式としては、相変化型、光磁気型、色素型等、特に制限されないが、既述のように色素型が好ましい。

0133

本発明の光記録媒体の製造方法について、DVD型の光記録媒体を例に説明する(図1参照)。すなわち、
第1の基板16の一方の側に、デジタル情報記録層18及び第1の反射層20を基板16側から順に積層する第1の層形成工程と、第2の基板26の一方の側に、可視情報記録層14及び第2の反射層24を基板26側から順に積層する第2の層形成工程と、第1の基板16と第2の基板26とを、デジタル情報記録層18及び可視情報記録層14が内層に位置するように貼り合わせる工程とを経て作製することができる。
第1及び第2の層形成工程においては、必要に応じて保護層を形成する処理を施してもよいし、必ずしも反射層を形成しなくてもよい。
なお、光記録媒体をCD型に構成する場合には、第1の基板16の上に、基板16側から順にデジタル情報記録層と可視情報記録層とカバー層とを少なくとも積層することで作製することができる。

0134

〜記録方法〜
本発明の光記録媒体において、可視情報記録層への画像の記録、及びデジタル情報記録層へのデジタル情報の記録は、両層への記録機能を有する1つの光記録媒体ドライブ(記録装置)で行なうことができる。このように1つの光記録媒体ドライブを使用する場合、可視情報記録層及びデジタル情報記録層のいずれか一方の層への記録を行なった後、裏返して他方の層に記録を行なうことができる。可視情報記録層への可視画像の記録をする機能を有する光記録媒体ドライブとしては、例えば、特開2003−203348号公報、特開2003−242750号公報等に記載されたものを使用することができる。

0135

また、可視情報記録層への可視画像の記録に際し、記録装置は、前記光記録媒体とレーザーピックアップとを、可視情報記録層に形成されたトラッキング用の溝によりトラッキングし、光記録媒体の面に沿って相対移動させ、該相対移動に同期してレーザー光を、画像形成しようとする文字、絵等の画像データに応じて変調して可視情報記録層に向けて照射して可視画像を記録する。このような構成は、例えば、特開2002−203321号公報等に記載されている。

0136

本発明においては、円盤状の基板上に既述の一般式(1)で表される色素化合物を含有する可視情報記録層が設けられた光記録媒体を用い、レーザ光を半径方向に遥動させ且つ略同一の軌跡に複数回照射して可視情報記録層に可視情報を記録する記録方法が好ましい。レーザ光を遥動させ且つ略同一の軌跡に複数回照射して行なう記録を、既述の本発明の光記録媒体を用いて行なうようにするので、コントラストが高く画像の耐光性の良好な可視画像を得ることができる。

0137

デジタル情報記録層にデジタル情報を記録する記録装置は、レーザー光を射出するレーザーピックアップと、光記録媒体を回転させる回転機構とを少なくとも有し、デジタル情報記録層への記録再生は、回転させた状態の光記録媒体のデジタル情報記録層に向けてレーザーピックアップからレーザー光を照射して行なう。

0138

次いで、デジタル情報記録層への情報(デジタル情報)の記録について説明する。
デジタル情報記録層が色素型の場合、まず、未記録の前述の光記録媒体を所定の記録線速度にて回転させながら、レーザーピックアップからレーザー光を照射する。この照射光により、記録層の色素がその光を吸収して局所的に温度上昇し、所望のピットが生成してその光学特性が変わることにより情報が記録される。また、ピックアップに使用される対物レンズやレーザーは、公知のものを用いることができる。

0139

一方、デジタル情報記録層が相変化型の場合について説明する。
相変化型の場合は、前述の材質から構成され、レーザー光の照射によって結晶相非晶相との相変化を繰り返すことができる。デジタル情報の記録時は、集中したレーザー光パルスを短時間照射し、相変化記録層を部分的に溶融する。溶融した部分は熱拡散により急冷され、固化し、非晶状態の記録マークが形成される。また、消去時には、記録マーク部分にレーザー光を照射し、記録層の融点以下、結晶化温度以上の温度に加熱し、かつ除冷することによって、非晶状態の記録マークを結晶化し、もとの未記録状態に戻す。

0140

以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例では、光記録媒体の一例として、2枚のディスクを貼り合わせてなるDVD−Rを作製するようにしたものである。

0141

(実施例1)
まず、ポリカーボネート樹脂原料とし、射出成形にてスパイラル状(螺旋状)のグルーブ(深さ:130nm、幅300nm、トラックピッチ:0.74μm)を有する厚さ0.6mm、外径120mmの基板(第1の基板)を成形した。

0142

次に、下記色素(1)1.0gを2,2,3,3−テトラフルオロ1−プロパノール100mlに溶解して塗布液を調製した。この塗布液を、上記で得た基板のグルーブが形成された面にスピンコート法により塗布し、層厚80μmのデジタル情報記録層を形成した。引き続き、このデジタル情報記録層上に、Agをスパッタリングして層厚120nmの反射層を形成した後、反射層上にさらに、アクリレート系モノマーを主成分とする紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学工業(株)製のSD318)をスピンコート法により塗布し、紫外線を照射して硬化させ、層厚10μmの保護層を形成した。
以上のようにして、第1の積層体を作製した。

0143

0144

次に、ガラス製の原盤を用意し、このガラス製原盤の上にフォトレジストをスピンコート法により成膜し、ベーキングした。その後、レーザービームレコーダにてフォーマッタから生成した信号に対応させて、半径24mmより内側の領域にだけフォトレジストにビーム照射し、現像した。現像後、この上にニッケルスパッタし、電鋳することでスタンパーを作製した。このスタンパーには、半径21mm〜半径24mmの領域にプリピットを形成するための凹凸が形成されており、半径24mmより外側の領域は鏡面状態にある。

0145

そして、得られたスタンパーを用い、射出成形にて0.6mm厚の基板(第2の基板)を作製した。ここで、原子間力顕微鏡AFM)を用いて、スタンパーの転写により形成されたプリピットの深さ、半径方向の半値幅を測定したところ、各々250nm、400nmであった。なお、各値は、3回行なって最も大きな値と最も小さな値とをそれぞれ測定し、その平均値として求めた。

0146

次に、可視情報記録層を形成するため、色素として、既述の例示化合物M−40(一般式(1)で表される色素化合物)1.5g及び下記色素(2)1.5gを2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール100mlに溶解した塗布液を調製し、この塗布液を、上記で得た第2の基板のプリピット形成面にスピンコート法により塗布し、層厚100μmの可視情報記録層を形成した。引き続き、この可視情報記録層上に、Agをスパッタリングして層厚70nmの反射層を形成した後、反射層上にさらに、アクリレート系モノマーを主成分とする紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学工業(株)製のSD318)をスピンコート法により塗布し、紫外線を照射して硬化させ、層厚10μmの保護層を形成した。以上のようにして、第2の積層体を作製した。

0147

0148

次いで、上記より得られた第1の積層体及び第2の積層体のそれぞれの保護層上に、エポキシ系樹脂を主成分とする紫外線硬化樹脂(ソニーケミカル(株)製のSK7000)をスクリーン印刷法により塗布し、紫外線を照射した後、それぞれの保護層同士を向き合わせた状態で押圧して貼りあわせ、本発明の光記録媒体を作製した。

0149

(実施例2〜5)
実施例1において、第2の基板の作製に色素として用いた例示化合物M−40を、下記表1に示すように代えたこと以外、実施例1と同様にして、本発明の光記録媒体を作製した。

0150

(比較例1)
実施例1において、第2の基板の作製に色素として用いた例示化合物M−40を、カラーインデックス番号SOLVENTRED 132(1.5g)に代えたこと以外、実施例1と同様にして、比較の光記録媒体を作製した。

0151

(評価)
上記した実施例及び比較例で作製した光記録媒体について、下記のようにして記録を行ない、下記評価を行なった。評価結果は下記表1に示す。
特開2002−203321号公報に記載の、レーザー光を射出するレーザーピックアップと光記録媒体を回転させる回転機構とを有する記録装置(レーザーは、波長660nmの半導体レーザーとした)を用い、光記録媒体とレーザーピックアップとを光記録媒体の面に沿って相対移動させながら、相対移動に同期させて半導体レーザー光を所望の画像データに応じて変調し、線速度3.5m/s、記録パワー8mWの条件にてフォーカスをかけた状態で可視情報記録層に照射して可視画像を記録した。なお、この光記録媒体を回転機構で回転させた状態にし、そのデジタル情報記録層にレーザーピックアップからレーザー光を照射することにより電子情報の記録を行なうことができる。

0152

−1.耐光性−
上記のようにして可視画像が記録された各光記録媒体を用い、可視情報記録層のレーザー非照射部(非画像部)の濃度D0分光光度計〔(株)島津製作所製〕を用いて測定した。次いで、各光記録媒体の可視情報記録層側をキセノン光照射装置(スガ試験機(株)製)により光照射して強制処理を施した後、再び上記と同様にして強制処理後の濃度D1を測定した。そして、得られた濃度から残存率(%;=D1/D0×100)を求め、耐光性を評価する指標とした。濃度は、各色素の最大吸収波長のものである。

0153

−2.コントラスト−
上記のようにして可視画像が記録された各光記録媒体について、可視情報記録層のレーザー照射部の濃度D2を前記耐光性の場合と同様に測定した。そして、得られた濃度から濃度差(D0−D2)を求め、コントラストを評価する指標とした。下記の評価基準にしたがって評価した。
〈評価基準〉
○:0.35以上であった。
△:0.34〜0.25であった。
×:0.24以下であった。

0154

−3.耐熱性
上記のようにして可視画像が記録された各光記録媒体において、80℃の恒温槽内に5日間静置した後のレーザー光非照射部の濃度D3を前記耐光性の場合と同様に測定した。そして、得られた濃度から残存率(%;=D3/D0×100)を求め、耐熱性を評価する指標とした。

0155

0156

前記表1に示すように、実施例では、コントラストの高い鮮明な画像が得られ、しかも記録画像の耐光性、耐熱性も良好であった。これに対し、比較例では、コントラストが不充分であり、耐光性、耐熱性に劣っており、画像を長期間良好に保持することができなかった。

0157

本発明においは、本実施例で用いた例示化合物以外の前記一般式(1)〜(3)で表される他の色素化合物を用いて可視情報記録層を形成した場合も前記同様に、コントラストが高く耐光性、耐熱性の良好な画像を記録することが可能である。

図面の簡単な説明

0158

本発明の光記録媒体の層構成の例を模式的に示す概略図である。

符号の説明

0159

14…可視情報記録層
16…第1の基板
18…デジタル情報記録層
20…第1の反射層
22…接着層
24…第2の反射層
26…第2の基板

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