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技術 増幅器のデジタル前置歪補償回路

出願人 日本無線株式会社
発明者 町田裕二土屋厚柏野由布子田中淳也
出願日 2006年3月30日 (14年8ヶ月経過) 出願番号 2006-093977
公開日 2007年10月18日 (13年2ヶ月経過) 公開番号 2007-274062
状態 特許登録済
技術分野 増幅器一般
主要キーワード 歪ベクトル フィードフォーワード 平衡性 取出し領域 歪み除去 歪信号 パワー範囲 スカラ量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年10月18日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

簡単な回路構成で小型でありながら歪成分のみを効果的に除去して歪補償を行うことのできるデジタル前置歪補償回路を提供する。

解決手段

送信データ増幅器10にて増幅して増幅信号に含まれる歪成分を検出し、前置歪として送信データに与える増幅器10のデジタル前置歪補償回路100は、増幅器10の増幅信号を分岐して直交復調するデジタル直交復調器32と、直交復調信号の歪成分を含んだ直交ベースバンド信号領域を通過させるデジタル取出フィルタ33,34と、取出し領域信号から歪成分を抽出するデジタル抽出フィルタ35,36と、歪成分を、歪成分を含んだ直交ベースバンド信号と対応して記憶する前置歪メモリである歪補正テーブル15と、入力される送信データ信号に基づいて対応する歪成分を歪補正テーブル15から読み出し、送信データ信号に与えるデジタル合成器21,22と、を含む。

概要

背景

地上波デジタルテレビジョン放送デジタル動体無線などの通信ステムにおいては、送信回路として高周波電力増幅用の増幅器が用いられている。この電力増幅器には、広い周波数帯域にわたり良好な線形特性を有する増幅器が要求されている。

従来より、増幅器の前置歪補償回路が知られている。送信データ信号前置歪として与える増幅器の前置歪補償回路には、増幅器にて発生し出力信号中に含まれる歪成分を抽出するための歪抽出ループが設けられている。この歪抽出ループは、歪成分を含む出力信号から歪成分を含まない送信データ信号や例えばパイロット信号などを用いて、出力信号中に含まれる歪成分をあらわす参照歪信号を生成する。そして、この生成された参照歪信号を用いて同期検波することで、出力信号中に含まれる歪成分を検出し、この検出信号のレベルが低減するように歪除去ループの制御を行っている。

しかし、パイロット信号を用いると、パイロット信号を発生させる発信器を設けねばならないことが回路規模縮小する上で支障となる。また、歪抽出及び歪除去できる周波数波がパイロット信号の周波数及びその近傍に限れるため、希望周波数の変更に容易に対応できないという問題があった。

このような問題を解決するために、特許文献1には、歪抽出ループの調整のために用いていたパイロット信号を廃止するフィードフォワード歪補償回路が開示されている。

特開2000−261253号公報

概要

簡単な回路構成で小型でありながら歪成分のみを効果的に除去して歪補償を行うことのできるデジタル前置歪補償回路を提供する。送信データを増幅器10にて増幅して増幅信号に含まれる歪成分を検出し、前置歪として送信データに与える増幅器10のデジタル前置歪補償回路100は、増幅器10の増幅信号を分岐して直交復調するデジタル直交復調器32と、直交復調信号の歪成分を含んだ直交ベースバンド信号領域を通過させるデジタル取出フィルタ33,34と、取出し領域信号から歪成分を抽出するデジタル抽出フィルタ35,36と、歪成分を、歪成分を含んだ直交ベースバンド信号と対応して記憶する前置歪メモリである歪補正テーブル15と、入力される送信データ信号に基づいて対応する歪成分を歪補正テーブル15から読み出し、送信データ信号に与えるデジタル合成器21,22と、を含む。

目的

本発明は、上記問題点を解決することを課題としてなされたものであり、簡単な回路構成で、小型でありながら、歪成分のみを効果的に除去して歪補償を行うことのできる前置歪補償回路を提供することを目的をする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

送信データ信号直交変調して増幅する増幅器歪成分直交ベースバンド信号と対応して記憶し、これを増幅器に入力される送信データ信号に前置歪として与える増幅器のデジタル前置歪補償回路において、増幅器の増幅信号分岐して直交復調するデジタル直交復調器と、直交復調信号の歪成分を含んだ直交ベースバンド信号領域を通過させるデジタル取出フィルタと、取出し領域信号から歪成分を抽出するデジタル抽出フィルタと、歪成分を、歪成分を含んだ直交ベースバンド信号と対応して記憶する前置歪メモリと、入力される送信データ信号に基づいて対応する歪成分を前置歪メモリから読み出し、送信データ信号に与えるデジタル合成器と、を含むことを特徴とする増幅器のデジタル前置歪補償回路。

請求項2

請求項1に記載の増幅器のデジタル前置歪補償回路において、デジタル抽出フィルタは、ハイパスフィルタによって取出し領域信号から歪成分を抽出することを特徴とする増幅器のデジタル前置歪補償回路。

技術分野

0001

本発明は、送信データ増幅器にて増幅して増幅信号に含まれる歪成分を検出し、前置歪として送信データに与える増幅器のデジタル前置歪補償回路に関する。

背景技術

0002

地上波デジタルテレビジョン放送デジタル動体無線などの通信ステムにおいては、送信回路として高周波電力増幅用の増幅器が用いられている。この電力増幅器には、広い周波数帯域にわたり良好な線形特性を有する増幅器が要求されている。

0003

従来より、増幅器の前置歪補償回路が知られている。送信データ信号に前置歪として与える増幅器の前置歪補償回路には、増幅器にて発生し出力信号中に含まれる歪成分を抽出するための歪抽出ループが設けられている。この歪抽出ループは、歪成分を含む出力信号から歪成分を含まない送信データ信号や例えばパイロット信号などを用いて、出力信号中に含まれる歪成分をあらわす参照歪信号を生成する。そして、この生成された参照歪信号を用いて同期検波することで、出力信号中に含まれる歪成分を検出し、この検出信号のレベルが低減するように歪除去ループの制御を行っている。

0004

しかし、パイロット信号を用いると、パイロット信号を発生させる発信器を設けねばならないことが回路規模縮小する上で支障となる。また、歪抽出及び歪除去できる周波数波がパイロット信号の周波数及びその近傍に限れるため、希望周波数の変更に容易に対応できないという問題があった。

0005

このような問題を解決するために、特許文献1には、歪抽出ループの調整のために用いていたパイロット信号を廃止するフィードフォワード歪補償回路が開示されている。

0006

特開2000−261253号公報

発明が解決しようとする課題

0007

特許文献1に示されるフィードフォーワード歪補償回路では、アナログ回路による歪抽出ループや歪除去ループなどにより抽出歪信号バランスを取って抑圧している。しかし、ループを構成するアナログ回路の平衡性事前に調整する必要があり、調整に時間がかかるためコストダウンが難しい。また、増幅器の電力、周波数、温度あるいは経年変化などの特性を一致させることが難しいため、安定した歪補償を行えないという問題があった。

0008

本発明は、上記問題点を解決することを課題としてなされたものであり、簡単な回路構成で、小型でありながら、歪成分のみを効果的に除去して歪補償を行うことのできる前置歪補償回路を提供することを目的をする。

課題を解決するための手段

0009

以上のような目的を達成するために、本発明に係る増幅器のデジタル前置歪補償回路は、送信データ信号を直交変調して増幅する増幅器の歪成分を直交ベースバンド信号と対応して記憶し、これを増幅器に入力される送信データ信号に前置歪として与える増幅器のデジタル前置歪補償回路において、増幅器の増幅信号を分岐して直交復調するデジタル直交復調器と、直交復調信号の歪成分を含んだ直交ベースバンド信号領域を通過させるデジタル取出フィルタと、取出し領域信号から歪成分を抽出するデジタル抽出フィルタと、歪成分を、歪成分を含んだ直交ベースバンド信号と対応して記憶する前置歪メモリと、入力される送信データ信号に基づいて対応する歪成分を前置歪メモリから読み出し、送信データ信号に与えるデジタル合成器と、を含むことを特徴とする。

0010

また、本発明に係る増幅器のデジタル前置歪補償回路において、デジタル抽出フィルタは、ハイパスフィルタによって取出し領域信号から歪成分を抽出することを特徴とする。

発明の効果

0011

本発明を用いると、従来のフィードフォワード歪補償回路のアナログ回路をデジタル回路に置き換えることが可能となり、簡単な回路構成で、小型でありながら、歪成分のみを効果的に除去して歪補償を行うことのできる前置歪補償回路を提供することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。

0013

図1には、送信データ信号に前置歪として与える増幅器10のデジタル前置歪補償回路100が示されている。デジタル前置歪補償回路100(以下、補償回路と略す)は、アナログ処理部30とデジタル処理部40とを含んでいる。さらに、デジタル処理部40はDSP20を有している。また、送信データ信号に前置歪として与える増幅器10の補償回路100には、増幅器10にて発生し出力信号中に含まれる歪成分を抽出するための歪抽出ループが設けられている。

0014

この歪抽出ループは、増幅器10の増幅信号を分岐してA/Dコンバータ31を介して直交復調するデジタル直交復調器32と、直交復調信号の歪成分を含んだ直交ベースバンド信号領域を通過させるデジタル取出しフィルタ33,34と、取出し領域信号から歪成分を抽出するデジタル抽出フィルタ35、36と、前記デジタル抽出フィルタで生じる遅延時間調整のための遅延器37,38と、を備えている。

0015

また、歪み除去ループには、テーブル値算出部39によって算出された歪成分を、歪成分を含んだ直交ベースバンド信号と対応して記憶する前置歪メモリとなる歪補正テーブル15と、入力される送信データ信号に基づいて対応する歪成分を前置歪メモリから読み出し、送信データ信号に与えるデジタル合成器21,22と、を備えている。

0016

一般的に歪抽出ループは、歪成分を含む出力信号から歪成分を含まない送信データ信号を用いて、出力信号中に含まれる歪成分をあらわす参照歪信号を生成する。そして、この生成された参照歪信号を用いて同期検波することで、出力信号中に含まれる歪成分を検出し、この検出信号のレベルが低減するように歪除去ループの制御を行っている。

0017

図2には、本発明の特徴の一つである取出し領域信号の周波数特性が示されている。図2(A)は、取出しフィルタ33からのIsと、取出しフィルタ34からのQsと、を周波数領域で表示したものである。取出し領域信号には、歪成分“D”を含んだ直交ベースバンド信号“S”が含まれており、図2(B)は、ハイパスフィルタとして機能するFIRフィルタ35,36によって得られた歪成分“D”を示している。

0018

テーブル値算出部39は、ハイパスフィルタからの歪成分“D”と、同期を取るために遅延器37,38で遅延された取出しフィルタからの“S+D”と、を取得する。本発明において、テーブル値算出部39は、“D/(S+D)”を取得するが、分母のDはSに対して非常に小さいことから“D/S”として近似する。

0019

次に、図3を用いて歪補正テーブル15の更新処理概要を示す。図3(A)は、初期値が設定された歪補正テーブル(Look Up Table:LUT)15と、増幅器10と、説明のための歪51が示されている。増幅器10の増幅信号を分岐して歪51を後述する処理で算出し、LUT1作成15aを得る。次に、図3(B)において、LUT初期値が作成されたLUT1によって更新される。以下、残留歪52を算出し同様の処理が行われ、図3(C)に示すようにLUT3が作成され、歪補正テーブル15が更新される。

0020

図4には、歪補正テーブルに記憶される情報の概要が示されている。歪補正テーブルには、(A)検出された“S+D”の信号パワー値に対する(B)歪成分“D”の平均値が記憶されている。本実施形態では、直交復調後のベースバンド信号Is,Qsの取り得る2乗和値のダイナミックレンジを考慮して信号パワー値を例えば40stepに分割している。

0021

次に、図5を用いて歪補正テーブルの算出処理の流れを示す。図5(A)において、ある時刻サンプルデータ(Is,Qs),(Id,Qd)に対して信号ベクトルIs,Qs
の大きさ(スカラ量)を1に正規化したときの歪ベクトル成分(Idist,Qdist)を(Idist, Qdist) = (Id, Qd)/(Is/√(Is^2+Qs^2),Qs/√(Is^2+Qs^2))で求める。このときのパワーIs^2+Qs^2が任意のPOW0からPOW39のどこのパワーに分布するかによって、図5(A)に示すように適切な箇所にI成分(振幅方向),Q成分(位相方向)を加算していく。

0022

図5(B)において、任意の数によるサンプリングを行い、それぞれのパワー範囲で十分加算を行った後に、加算された回数で歪I成分,歪Q成分を割り、平均化してD_I,D_Qを求める。ここまでの処理で、直交復調後のベースバンド信号のパワーのダイナミックレンジにおいて、任意の分割ステップによる“パワー値に対する歪率のI成分,Q成分が算出された”ことになる。

0023

図5(C)において、“C_I,C_Q”は送信側I,Qに対して、復素乗算を行うことによって事前に“D_I,D_Q”分逆補正する係数となるので、I側の成分には“1−D_I/信号振幅”,Q側の成分“1−D_Q/信号振幅”で求めることができる。なお、信号振幅は√(POW)とする。

0024

さらに、上記でもとめた値を歪補正テーブル15に反映する際に、直交復調後の信号パワー値は、送信側I,Qのパワー値に対して、送信系及びフィードバック系信号ゲインに応じて比率Xを考慮した値となる。

0025

以上、上述したように、本実施形態に係る増幅器のデジタル前置歪補償回路を用いることで、ループを構成するアナログ回路の平衡性を事前に調整する必要がなくなり、調整に時間がかからないためコストダウンが可能となる。また、デジタル化により増幅器の電力、周波数、温度あるいは経年変化などの特性をソフトウエアにて補正可能となり、安定した歪補償を実現できる。

0026

なお、本実施形態では、歪成分を抽出するためにハイパスフィルタを用いたが、これに限定するものではなく、FFT処理を行い、“S+D”から“S”成分をフィルタリングして逆FFTによって信号を戻し、歪成分を取出してもよい。

図面の簡単な説明

0027

本発明の実施形態に係る増幅器のデジタル前置歪補償回路の全体構成図である。
取出し領域信号の周波数特性図である。
歪補正テーブルの更新処理の概要を示す説明図である。
歪補正テーブルに記憶される情報の概要を示す説明図である。
歪補正テーブルの算出処理の流れを示す説明図である。

符号の説明

0028

10増幅器、13,14 D/Aコンバータ、15歪補正テーブル、16,17FIRフィルタ、18送信データ出力部、21,22デジタル合成器、30アナログ処理部、31 A/Dコンバータ、32デジタル直交復調器、33,34 デジタル取出しフィルタ、35,36デジタル抽出フィルタ、37,38遅延器、39テーブル値算出部、40デジタル処理部、51 歪、52残留歪、100デジタル前置歪補償回路。

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