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技術 液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドの回復方法、薄膜の形成方法、配向膜の形成方法、配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法、配向膜形成装置及び液晶表示装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 蛭間敬牛山貴広
出願日 2007年1月12日 (13年2ヶ月経過) 出願番号 2007-004799
公開日 2007年9月27日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2007-245136
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 流動性材料の適用方法、塗布方法 塗布装置3(一般、その他) 塗布装置2(吐出、流下)
主要キーワード 部材表 メンテナンステーブル 油圧式シリンダ ベローズ型 キャップケース 保管用キャップ 入力側配線 吐出ムラ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年9月27日)のものです。
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図面 (9)

課題

解決手段

本発明の液滴吐出装置は、機能性材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッド20と、少なくともノズル形成面26aを含む液滴吐出ヘッド20の一部を収容可能な収容部41aを有するキャップケース41と、収容部41aに液体50を供給する液体供給手段としてのポンプ47と、液滴吐出ヘッド20の回復動作または液滴吐出ヘッド20の休止中の保管において、収容部41aに貯留された液体50にノズル形成面26aが浸漬されるようにキャップケース41を液滴吐出ヘッド20に対して相対配置する移動手段とを備えた。

概要

背景

液状体を液滴として吐出可能な液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置として、液状体としてのインクインクジェットヘッドから記録紙等に吐出描画するインクジェット方式記録装置が知られている(特許文献1)。

上記記録装置では、インクジェットヘッドのノズル内でインクが乾燥することにより、目詰まりやインクの吐出時の飛行曲がりが発生し印字不良が起こりやすい。したがって、安定した描画品質を実現するために、キャップと呼ばれる密封部材ノズル形成面密着させ、吸引することにより乾燥したインクを除去する。また、ノズル形成面をワイピング部材に当接させてノズル形成面に付着したインクや異物等を除去する。これらの動作は、インクジェットヘッドの回復動作またはリフレッシュ動作あるいはクリーニング動作と呼ばれている。

上記キャップとして、特許文献1では、キャップケースの底部に水蒸気発生用の液体貯留する貯留部が設けられている。これは、記録装置が休止している間に、キャップケースをノズル形成面に密着させ、ノズル内のインクおよびその周辺部の乾燥を防ごうとするものである。

また、剛体キャップをノズル面と連続する面に配置された弾性シール部材押し付けて回復動作を行うインクジェット記録ヘッド維持回復装置が知られている(特許文献2)。これは、剛体キャップを弾性シール部材に押し付けて、ノズル面を封止する際の気密性を向上させようとするものである。
特開2003−127400号公報
特開2003−1839号公報

概要

ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりが起き難い液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドの回復方法薄膜形成方法配向膜の形成方法、配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法、配向膜形成装置及び液晶表示装置を提供すること。本発明の液滴吐出装置は、機能性材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッド20と、少なくともノズル形成面26aを含む液滴吐出ヘッド20の一部を収容可能な収容部41aを有するキャップケース41と、収容部41aに液体50を供給する液体供給手段としてのポンプ47と、液滴吐出ヘッド20の回復動作または液滴吐出ヘッド20の休止中の保管において、収容部41aに貯留された液体50にノズル形成面26aが浸漬されるようにキャップケース41を液滴吐出ヘッド20に対して相対配置する移動手段とを備えた。

目的

本発明は、上記課題や問題を考慮してなされたものであり、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりが起き難い液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドの回復方法、薄膜の形成方法、配向膜の形成方法、配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法、配向膜形成装置及び液晶表示装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
4件

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請求項1

機能性材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッドと、少なくともノズル形成面を含む前記液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースと、前記収容部に液体を供給する液体供給手段と、前記液滴吐出ヘッドの回復動作または前記液滴吐出ヘッドの休止中の保管において、前記収容部に貯留された前記液体に前記ノズル形成面が浸漬されるように前記キャップケースを前記液滴吐出ヘッドに対して相対配置する移動手段とを備えたことを特徴とする液滴吐出装置

請求項2

前記液体が前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。

請求項3

少なくとも一方が平面の部材表面から前記液滴吐出ヘッドのノズル形成面を突出させて略水平な状態に前記液滴吐出ヘッドを支持するヘッド支持部と、前記キャップケースの前記収容部に接続され内部を負圧にする吸引手段とをさらに備え、前記キャップケースが前記ヘッド支持部の前記部材表面または前記液滴吐出ヘッドの本体の側面に当接することにより、実質的に前記ノズル形成面を封止した状態で前記吸引手段を稼動させることを特徴とする請求項1または2に記載の液滴吐出装置。

請求項4

前記ヘッド支持部の前記部材表面または前記液滴吐出ヘッドの本体の側面と当接する前記キャップケースの部位に耐溶剤性を有する弾性部材が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。

請求項5

機能性材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッドの回復方法であって、少なくともノズル形成面を含む前記液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの前記収容部に前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、前記ノズル形成面を当該溶媒に浸漬する浸漬工程を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの回復方法。

請求項6

前記浸漬工程の後に、前記キャップケースにより実質的に前記ノズル形成面を封止して、前記ノズルから前記液滴吐出ヘッドの内部の前記液状体を吸引する吸引工程をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッドの回復方法。

請求項7

液滴吐出ヘッドのノズルから機能性材料を含む液状体を液滴としてワークに吐出して乾燥することにより、機能性材料からなる薄膜をワーク上に形成する薄膜の形成方法であって、少なくともノズル形成面を含む前記液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの前記収容部に前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、前記ノズル形成面を当該溶媒に浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程の後に、前記キャップケースにより実質的に前記ノズル形成面を封止して、前記ノズルから前記液滴吐出ヘッドの内部に充填された前記液状体を吸引する吸引工程とを含むことを特徴とする薄膜の形成方法。

請求項8

液滴吐出ヘッドのノズルから配向膜形成材料を含む液状体を液滴としてワークに吐出して乾燥することにより、配向膜形成材料からなる配向膜を形成する配向膜の形成方法であって、少なくともノズル形成面を含む前記液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの前記収容部に前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、前記ノズル形成面を浸漬する浸漬工程と、前記浸漬工程の後に、前記キャップケースにより実質的に前記ノズル形成面を封止して、前記ノズルから前記液滴吐出ヘッドの内部に充填された前記液状体を吸引する吸引工程とを含むことを特徴とする配向膜の形成方法。

請求項9

配向膜形成材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法であって、少なくともノズル形成面を含む前記配向膜形成用液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの前記収容部に前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、前記ノズル形成面を当該溶媒に浸漬する浸漬工程を含むことを特徴とする配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法。

請求項10

配向膜形成材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッドと、少なくともノズル形成面を含む前記液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースと、前記収容部に液体を供給する液体供給手段と、前記液滴吐出ヘッドの回復動作または前記液滴吐出ヘッドの休止中の保管において、前記収容部に貯留された前記液体に前記ノズル形成面が浸漬されるように前記キャップケースを前記液滴吐出ヘッドに対して相対配置する移動手段とを備えたことを特徴とする配向膜形成装置

請求項11

前記液体が前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒であることを特徴とする請求項10に記載の配向膜形成装置。

請求項12

請求項10又は11に記載の配向膜形成装置によって形成された配向膜を備えたことを特徴とする液晶表示装置

技術分野

0001

本発明は、液状体を液滴として吐出可能な液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドの回復方法、液滴吐出装置を用いた薄膜形成方法配向膜の形成方法、配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法、配向膜形成装置及び液晶表示装置に関する。

背景技術

0002

液状体を液滴として吐出可能な液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置として、液状体としてのインクインクジェットヘッドから記録紙等に吐出描画するインクジェット方式記録装置が知られている(特許文献1)。

0003

上記記録装置では、インクジェットヘッドのノズル内でインクが乾燥することにより、目詰まりやインクの吐出時の飛行曲がりが発生し印字不良が起こりやすい。したがって、安定した描画品質を実現するために、キャップと呼ばれる密封部材ノズル形成面密着させ、吸引することにより乾燥したインクを除去する。また、ノズル形成面をワイピング部材に当接させてノズル形成面に付着したインクや異物等を除去する。これらの動作は、インクジェットヘッドの回復動作またはリフレッシュ動作あるいはクリーニング動作と呼ばれている。

0004

上記キャップとして、特許文献1では、キャップケースの底部に水蒸気発生用の液体貯留する貯留部が設けられている。これは、記録装置が休止している間に、キャップケースをノズル形成面に密着させ、ノズル内のインクおよびその周辺部の乾燥を防ごうとするものである。

0005

また、剛体キャップをノズル面と連続する面に配置された弾性シール部材押し付けて回復動作を行うインクジェット記録ヘッド維持回復装置が知られている(特許文献2)。これは、剛体キャップを弾性シール部材に押し付けて、ノズル面を封止する際の気密性を向上させようとするものである。
特開2003−127400号公報
特開2003−1839号公報

発明が解決しようとする課題

0006

上記従来のキャップ機構では、キャップ自体半硬質合成ゴムでできている、あるいは、ノズル形成面を封止する部位にシールゴム等からなる弾性部材が配置されている。ノズル形成面をキャップによって封止し、ノズル内のインクを吸引すると、吸引されたインクがこれらの弾性部材に付着して劣化するおそれがあった。また、劣化した弾性部材の一部が剥れてノズル形成面に付着したり、落下するというおそれがあった。

0007

また、キャップによってノズル形成面を密閉すると、ノズル形成面が空気と触れる密閉空間を生じていた。
上記従来のインクジェットヘッドを用いて、インクの代わりに機能性材料を含む液状体を液滴としてワークに吐出し、ワークの表面に機能性材料からなる薄膜等を形成する液滴吐出法が注目されている。この場合、液状体には、機能性材料に応じて特殊な溶媒が用いられ、溶媒の特性によっては、上記弾性部材の劣化がより顕著となるという課題があった。また、ノズル形成面が空気と触れる状態で封止しても、ノズル内の液状体の乾燥が進んで、長時間に渡る封止後に、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりが発生するという問
題があった。

0008

本発明は、上記課題や問題を考慮してなされたものであり、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりが起き難い液滴吐出装置、液滴吐出ヘッドの回復方法、薄膜の形成方法、配向膜の形成方法、配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法、配向膜形成装置及び液晶表示装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

本発明の液滴吐出装置は、機能性材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッドと、少なくともノズル形成面を含む液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースと、収容部に液体を供給する液体供給手段と、液滴吐出ヘッドの回復動作または液滴吐出ヘッドの休止中の保管において、収容部に貯留された液体にノズル形成面が浸漬されるようにキャップケースを液滴吐出ヘッドに対して相対配置する移動手段とを備えたことを特徴とする。

0010

この構成によれば、液滴吐出ヘッドの回復動作または液滴吐出ヘッドの休止中の保管において、キャップケースの収容部に貯留された液体にノズル形成面が浸漬されるように、移動手段によりキャップケースと液滴吐出ヘッドとが相対配置される。したがって、ノズル形成面が空気と触れ合わない状態に置かれる。よって、液滴吐出ヘッドを駆動せずに長時間に渡って放置しても、ノズル形成面が乾燥しないので、ノズル内の液状体の乾燥による目詰まりやノズル形成面に付着した液状体の乾燥による飛行曲がりなどの不具合を低減することができる。すなわち、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりなどの不具合が低減され、安定した液状体の吐出が可能な液滴吐出装置を提供することができる。

0011

本発明の液滴吐出装置において、上記液体が液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒であることが好ましい。これによれば、ノズル形成面が浸漬される液体が液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒であるため、ノズル内やノズル形成面で乾燥した液状体の異物を当該溶媒によって容易に溶解または分散させることができる。すなわち、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりなどの不具合をより低減することができる。

0012

また、本発明の液滴吐出装置において、少なくとも一方が平面の部材表面から液滴吐出ヘッドのノズル形成面を突出させて略水平な状態に液滴吐出ヘッドを支持するヘッド支持部材と、キャップケースの収容部に接続され内部を負圧にする吸引手段とをさらに備え、キャップケースがヘッド支持部の当該部材表面または液滴吐出ヘッドの本体の側面に当接することにより、実質的にノズル形成面を封止した状態で吸引手段を稼動させることが好ましい。

0013

液滴吐出ヘッドの回復動作または休止中の液滴吐出ヘッドを保管する際に、キャップケースの収容部に貯留された液体にノズル形成面が浸漬されると、液体がノズルを通じて液滴吐出ヘッドの内部に毛細管現象により侵入する。また、この際に異物や気泡が侵入するおそれがある。この構成によれば、キャップケースがヘッド支持部の部材表面または液滴吐出ヘッドの本体の側面に当接することにより、実質的にノズル形成面を封止する。そして吸引手段によりキャップケースの密閉状態となった収容部を負圧にして、ノズルから液滴吐出ヘッドの内部の液体を含む液状体や異物、気泡などを吸引することができる。したがって、ノズル内の液状体のメニスカスを正常化することができる。さらには、キャップケースがノズル形成面に直接当接しないので、キャップケースに付着した異物がノズル形成面に転写されることを防ぐことができる。すなわち、ノズル形成面を清浄な状態に保つことができる。

0014

上記ヘッド支持部の部材表面または液滴吐出ヘッドの本体の側面と当接するキャップケ
ースの部位に耐溶剤性を有する弾性部材が配設されていることが好ましい。これによれば、キャップケースの当接部位に耐溶剤性を有する弾性部材が配設されているので、液状体に含まれる溶媒によって弾性部材が劣化し難く、且つ高い気密状態で実質的にノズル形成面を封止することができる。

0015

本発明の液滴吐出ヘッドの回復方法は、機能性材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッドの回復方法であって、少なくともノズル形成面を含む液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの収容部に液状体に含まれ少なくとも1種の溶媒を貯留し、ノズル形成面を当該溶媒に浸漬する浸漬工程を含むことを特徴とする。

0016

この方法によれば、浸漬工程では、ノズル形成面が液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒に浸漬され、空気に触れない状態で、ノズル内やノズル形成面で乾燥した液状体の異物を溶媒に溶解または分散させることができる。

0017

上記浸漬工程の後に、キャップケースにより実質的にノズル形成面を封止して、ノズルから液滴吐出ヘッドの内部の液状体を吸引する吸引工程をさらに備えることが好ましい。これによれば、浸漬工程でノズルから液滴吐出ヘッドの内部に侵入した溶媒や異物、気泡などを液状体と一緒に吸引して、ノズル内における液状体のメニスカスを正常な状態とすることができる。

0018

本発明の薄膜の形成方法は、液滴吐出ヘッドのノズルから機能性材料を含む液状体を液滴としてワークに吐出して乾燥することにより、機能性材料からなる薄膜をワーク上に形成する薄膜の形成方法であって、少なくともノズル形成面を含む液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの収容部に液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、ノズル形成面を当該溶媒に浸漬する浸漬工程と、浸漬工程の後に、キャップケースにより実質的にノズル形成面を封止して、ノズルから液滴吐出ヘッドの内部の液状体を吸引する吸引工程とを含むことを特徴とする。

0019

この方法によれば、浸漬工程で溶媒にノズル形成面を浸漬して、ノズル内やノズル形成面で乾燥した液状体の異物などを除去し、さらに吸引工程で、不要な溶媒や異物をノズル内やノズル形成面から取り除くことでノズル内の液状体のメニスカスを正常化することができる。よって、このような浸漬工程と吸引工程とを液状体を吐出する工程の前後や途中に組み込むことにより、ノズルの目詰まりや飛行曲がりなどの不具合が少ない安定した吐出状態で液状体を吐出することができる。すなわち、目詰まりや飛行曲がりに起因する吐出ムラを低減した薄膜の形成方法を提供することができる。

0020

本発明の配向膜の形成方法は、液滴吐出ヘッドのノズルから配向膜材料を含む液状体を液滴としてワークに吐出して乾燥することにより、配向膜材料からなる配向膜を形成する配向膜の形成方法であって、少なくともノズル形成面を含む液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの収容部に液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、ノズル形成面を浸漬する浸漬工程と、浸漬工程の後に、キャップケースにより実質的にノズル形成面を封止して、ノズルから液滴吐出ヘッドの内部に充填された液状体を吸引する吸引工程とを含むことを特徴とする。

0021

この方法によれば、機能性材料として配向膜形成材料を用い、浸漬工程と吸引工程とを液状体を吐出する工程の前後や途中に組み込むことにより、目詰まりや飛行曲がりに起因する吐出ムラを低減した配向膜の形成方法を提供することができる。

0022

本発明の配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法は、配向膜形成材料を含む液状体を液
滴としてノズルから吐出可能な配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法であって、少なくともノズル形成面を含む前記配向膜形成用液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースの前記収容部に前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を貯留し、前記ノズル形成面を当該溶媒に浸漬する浸漬工程を含むことを特徴とする。

0023

この配向膜形成用液滴吐出ヘッドの回復方法によれば、浸漬工程では、ノズル形成面が液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒に浸漬され、空気に触れない状態で、ノズル内やノズル形成面で乾燥した液状体の異物を溶媒に溶解または分散させることができる。

0024

本発明の配向膜形成装置は、配向膜形成材料を含む液状体を液滴としてノズルから吐出可能な液滴吐出ヘッドと、少なくともノズル形成面を含む前記液滴吐出ヘッドの一部を収容可能な収容部を有するキャップケースと、前記収容部に液体を供給する液体供給手段と、前記液滴吐出ヘッドの回復動作または前記液滴吐出ヘッドの休止中の保管において、前記収容部に貯留された前記液体に前記ノズル形成面が浸漬されるように前記キャップケースを前記液滴吐出ヘッドに対して相対配置する移動手段とを備えたことを特徴とする。

0025

この配向膜形成装置によれば、液滴吐出ヘッドの回復動作または液滴吐出ヘッドの休止中の保管において、キャップケースの収容部に貯留された液体にノズル形成面が浸漬されるように、移動手段によりキャップケースと液滴吐出ヘッドとが相対配置される。したがって、ノズル形成面が空気と触れ合わない状態に置かれる。よって、液滴吐出ヘッドを駆動せずに長時間に渡って放置しても、ノズル形成面が乾燥しないので、ノズル内の液状体の乾燥による目詰まりやノズル形成面に付着した液状体の乾燥による飛行曲がりなどの不具合を低減することができる。すなわち、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりなどの不具合が低減され、安定した液状体の吐出が可能な配向膜形成装置を提供することができる。

0026

本発明の配向膜形成装置において、前記液体が前記液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒であることが好ましい。
この配向膜形成装置によれば、ノズル形成面が浸漬される液体が液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒であるため、ノズル内やノズル形成面で乾燥した配向膜形成材料を含む液状体の異物を当該溶媒によって容易に溶解または分散させることができる。すなわち、ノズルの目詰まりや液状体の飛行曲がりなどの不具合をより低減することができる。

0027

本発明の液晶表示装置は、上記記載の配向膜形成装置によって形成された配向膜を備えたことを特徴とする。
本発明の液晶表示装置によれば、精度の高い配向膜形成装置によって均一な配向膜が形成されているため、表示品位の高い液晶表示装置を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0028

(実施形態1)
<液滴吐出装置>
本発明を適用した液滴吐出装置の一実施形態について、図1図3に基づいて説明する。図1は、液滴吐出装置を示す概略斜視図である。各部の構成は、適宜縮尺して表示している。

0029

図1に示すように、本実施形態の液滴吐出装置10は、機能性材料を含む液状体を液滴としてワークW上に吐出して機能性材料からなる膜を形成する装置であり、ワークWが載置されるステージ4と、液状体を液滴として吐出可能な液滴吐出ヘッド20(図2参照)を有するヘッドユニット1とを備えている。

0030

また液滴吐出装置10は、移動手段として、ヘッドユニット1を副走査方向(X方向)に駆動するためのX方向ガイド軸2と、X方向ガイド軸2を回転させるX方向駆動モータ3とを備えている。また、ステージ4を主走査方向(Y方向)にガイドするためのY方向ガイド軸5と、Y方向ガイド軸5に係合して回転するY方向駆動モータ6とを備えている。そしてX方向ガイド軸2とY方向ガイド軸5とが上部に配設された基台7を備え、その基台7の下部には、制御部8を備えている。

0031

さらに、液滴吐出装置10は、ヘッドユニット1の複数の液滴吐出ヘッド20をメンテナンス回復処理等)するためのメンテナンス機構9および吐出された液状体を加熱し溶媒を蒸発・乾燥させるためのヒータ12とを備えている。またメンテナンス機構9のメンテナンステーブル9aにもY方向駆動モータ11が備えられている。

0032

ヘッドユニット1には、液状体をノズル28(図2参照)から吐出してワークWに塗布する液滴吐出ヘッド20(図2参照)を備えている。そして、液滴吐出ヘッド20により、制御部8から供給される吐出電圧に応じて液状体を吐出できるようになっている。この液滴吐出ヘッド20とその配置については後述する。

0033

X方向駆動モータ3は、これに限定されるものではないが例えばステッピングモータ等であり、制御部8からX軸方向の駆動パルス信号が供給されると、X方向ガイド軸2を回転させ、X方向ガイド軸2に係合したヘッドユニット1をX方向に移動させる。

0034

同様にY方向駆動モータ6,11は、これに限定されるものではないが例えばステッピングモータ等であり、制御部8からY軸方向の駆動パルス信号が供給されると、Y方向ガイド軸5に係合して回転し、Y方向駆動モータ6,11を備えたステージ4およびメンテナンス機構9のメンテナンステーブル9aをY軸方向に移動させる。

0035

メンテナンス機構9(メンテナンステーブル9a)は、液滴吐出ヘッド20を回復処理する際に、ヘッドユニット1を臨む位置に移動し、液滴吐出ヘッド20のノズル形成面を実質的に封止して不要な液状体を吸引するキャップケース41を備えている。さらに、メンテナンステーブル9aは、液状体等が付着したノズル形成面を拭き取るワイピング装置(図示省略)を備えている。また、キャップケース41は、液滴吐出ヘッド20の全ノズルから液状体の吐出を行う予備吐出フラッシング)時に吐出された液状体あるいは不要となった液状体を受けて排出する機能を有している。メンテナンス機構9に備えられた各装置の動作は、制御部8によって制御されている。

0036

ヒータ12は、これに限定されるものではないが例えばランプアニールによりワークWを熱処理する手段であり、ワークW上に吐出された液状体の蒸発・乾燥を行うとともに膜に変換するための熱処理を行うようになっている。このヒータ12の電源投入及び遮断も制御部8によって制御される。

0037

液滴吐出装置10の塗布動作は、制御部8から所定の駆動パルス信号をX方向駆動モータ3およびY方向駆動モータ6とに送り、ヘッドユニット1を副走査方向(X方向)に、ステージ4を主走査方向(Y方向)に相対移動させる。そして、この相対移動に同期して制御部8から吐出電圧を供給し、ヘッドユニット1の液滴吐出ヘッド20からワークWの所定の領域に液状体を液滴として吐出し塗布を行う。

0038

液滴吐出ヘッド20から吐出される液滴の吐出量は、制御部8から供給される吐出電圧の大きさによって調整することができる。
図2は、液滴吐出ヘッド20とその配置を示す概略斜視図である。同図(a)は液滴吐出ヘッド20の構成を示す概略斜視図、同図(b)は液滴吐出ヘッド20の配置を示す概
略斜視図である。

0039

図2(a)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、所謂2連のものであり、2連の接続針22を有する液状体の導入部21と、導入部21に積層されたヘッド基板23と、ヘッド基板23上に配置され内部に液状体のヘッド内流路が形成されたヘッド本体24とを備えている。接続針22は、液状体が貯留されたタンク(図示省略)に配管を経由して接続され、液状体をヘッド内流路に供給する。ヘッド基板23には、フレキシブルフラットケーブル(図示省略)を介して制御部8のヘッド駆動部に接続される2連のコネクタ27が設けられている。

0040

ヘッド本体24は、ピエゾ素子等で構成されたキャビティを有する加圧部25と、ノズル形成面26aに2つのノズル列29,29が相互に平行に形成されたノズルプレート26とを有している。

0041

2つのノズル列29,29は、それぞれ複数(180個)のノズル28が略等間隔で並べられており、互いに半分のピッチでずれた状態でノズルプレート26に配設されている。この場合、ノズル28の間隔は、およそ140μmである。よって、ノズル列29に直交する方向から見ると360個のノズル28がおよそ70μmのノズルピッチで配列した状態となっている。尚、実際の液状体の吐出の際には、ノズル列29の両端側の10個のノズル28を用いていない。これは、両端側に位置するノズル28からの吐出量が他のノズル28に比べて安定しにくいことを考慮したものである。

0042

液滴吐出ヘッド20は、制御部8のヘッド駆動部から電気信号としての駆動波形がピエゾ素子等に印加されると加圧部25のキャビティの体積変動が起こり、これによるポンプ作用でキャビティに充填された液状体が加圧され、ノズル28から液状体を液滴として吐出することができる。尚、本実施形態の液滴吐出ヘッド20は、2連のノズル列29を有しているが、これに限定されず1連のものでもよい。さらには、液状体を液滴として吐出可能ならば、発熱体によって液状体を加熱することにより発生する気泡で加圧するバブル方式、電気機械変換素子を有する静電アクチュエータ方式等でもよい。

0043

図2(b)に示すように、液滴吐出ヘッド20は、平板状のステンレス等からなるヘッド支持部としてのキャリッジプレート30に、平面の部材表面30aからノズル形成面26aが下方に突出するように支持されている。キャリッジプレート30は、四隅に配設された4本の支柱31によってノズル形成面26aが略水平な状態となるようにヘッドユニット1に取り付けられている。また、主走査方向(Y方向)に対して液滴吐出ヘッド20のノズル列29が直交するようにヘッドユニット1に取り付けられている。

0044

図3は、メンテナンステーブル9aに設けられたキャップ機構40を示す概略図である。同図(a)はそのキャップ機構40のキャップケース41を示す概略斜視図、同図(b)はキャップケース41と関連する各部を示す概略図である。

0045

図3(a)に示すように、キャップケース41は、例えばステンレス等の硬質部材からなる筐体であり、一方の面が開口し、少なくともノズル形成面26aを含む液滴吐出ヘッド20の一部が収容可能な収容部41aを有している。開口部に沿って上面側に弾性部材からなるシール部材42が配設されている。収容部41aの底面には、2つの孔43,44が設けられている。

0046

シール部材42は、耐溶剤性を有する弾性部材であって、例えば、赤シリコンゴムフッ素ゴム等を用いることができる。弾性部材は、液状体に含まれる溶媒に浸漬して膨潤などによる体積変動が極力少ないものを選定することが望ましい。

0047

図3(b)に示すように、キャップ機構40は、キャップケース41と、液体供給手段としてのポンプ47と、吸引手段としてのポンプ48と、キャップケース41をキャリッジプレート30の部材表面30aに当接させる上下駆動手段(図示省略;例えば油圧式シリンダなど)とを備えている。

0048

ポンプ47は、例えばベローズ型ポンプであり、タンク49から貯留された液体50を配管とバルブ45を経由して孔43を通じ、キャップケース41の収容部41aに送り込むことができる。この場合、液体50は、吐出ヘッド20から吐出される液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒を用いる。

0049

ポンプ48は、例えばロータリーポンプであり、収容部41aに排出された液状体や気体を孔44を通じ配管やバルブ46を介して外部に排出することができる。バルブ46は、三方バルブであり、ポンプ48に繋がる配管を開閉すると共に、ポンプ48側を閉として孔44に繋がる配管を大気開放することができる。

0050

2つのポンプ47,48およびタンク49は、それぞれの機能に応じた配管材料で接続され、液滴吐出装置10の周辺に配設されている。2つのポンプ47,48の駆動および2つのバルブ45,46の開閉は、制御部8によって制御されている。

0051

制御部8は、液滴吐出ヘッド20の回復処理(動作)および液滴吐出ヘッド20の休止中の保管において、キャップケース41が液滴吐出ヘッド20を望む位置に来るようにX方向駆動モータ3とY方向駆動モータ11とを駆動し、メンテナンス機構9(キャップケース41)とヘッドユニット1(液滴吐出ヘッド20)とを対向配置させる。そして、液体50が収容部41aに貯留されたキャップケース41をキャリッジプレート30の部材表面30aとシール部材42とが当接するように上下駆動手段を駆動して上昇させる。これにより、実質的にノズル形成面26aをキャップケース41によって封止する。同時にノズル形成面26aが液体50に浸漬するように封止する。なお、1時間程度の短時間であれば、液体50の蒸発量を考慮しなくてもよいので、完全に封止せずともよい。キャップケース41がキャリッジプレート30に対して僅かに離間した位置で、ノズル形成面26aが液体50に浸漬される状態としてもよい。長時間に渡る液滴吐出ヘッド20の保管時には、完全に封止することが望ましい。

0052

また、制御部8は、液滴吐出ヘッド20が液体50に浸漬されたときの液面50aが、必要以上に上昇してキャップケース41の外に液体50が漏れたりシール部材42に接触しないように、ポンプ47を駆動して収容部41aに貯留する液体50の量を制御する。ノズル形成面26aがわずかに液体50に浸かるのが好ましい。このようにすれば、液面50aとノズル形成面26aの高さの差により、液体50がノズル28を通じて液滴吐出ヘッド20の内部に必要以上に侵入することを抑制することができる。

0053

さらに、制御部8は、液滴吐出ヘッド20の回復処理の一処理としての吸引動作を行う。吸引動作は、液体50にノズル形成面26aを浸漬後、キャップケース41を僅かに後退させ、バルブ46を開きポンプ48を駆動して貯留された液体50を排出する。再びバルブ46を閉じてキャップケース41をキャリッジプレート30に当接させノズル形成面26aを封止する。続いてバルブ46を開きポンプ48を駆動して収容部41aの内部を負圧にする。これにより、液滴吐出ヘッド20の内部の液体50を含む液状体や異物、気泡などをノズル28から吸引する。所定の時間あるいは所定量の液状体を吸引した後に、ポンプ48を停止しバルブ46を大気開放側に開いて、キャップケース41をキャリッジプレート30から離間させる。以上の吸引動作により、液滴吐出ヘッド20のノズル28内のメニスカスを正常化する。詳しい液滴吐出ヘッド20の回復方法については、後述す
る。

0054

上記実施形態1の効果は、以下の通りである。
(1)上記実施形態1の液滴吐出装置10は、キャップ機構40を備え、液滴吐出ヘッド20の回復処理および保管時には、液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒からなる液体50が貯留されたキャップケース41に液滴吐出ヘッド20のノズル形成面26aを浸漬させる。よって、ノズル形成面26aが空気に触れない状態で、ノズル28の内部やノズル形成面26aで乾燥した液状体からなる異物を液体50に溶解または分散させることができる。ゆえに、ノズル28の目詰まりやノズル形成面26aに付着した異物による液状体吐出時の飛行曲がりを低減することができる。

0055

(2)上記実施形態1の液滴吐出装置10は、キャップ機構40を備え、制御部8は、キャップケース41のシール部材42とキャリッジプレート30の部材表面30aとを当接させて、実質的にノズル形成面26aを封止する。続いてポンプ48を駆動して密閉状態の収容部41aを負圧にし、ノズル28から液滴吐出ヘッド20の内部の液体50を含む液状体や異物、気泡などを吸引する吸引動作を行う。これにより、ノズル28内の液状体のメニスカスを正常化することができる。さらには、キャップケース41がノズル形成面26aに直接当接しないので、キャップケース41に付着した異物がノズル形成面26aに転写されることを防ぐことができる。すなわち、ノズル形成面26aを清浄な状態に保つことができる。

0056

(3)上記実施形態1の液滴吐出装置10は、キャップ機構40を備え、キャップケース41のシール部材42が耐溶剤性の弾性部材で形成されている。したがって、液状体に含まれる少なくとも1種の溶媒からなる液体50が付着しても劣化し難く、キャップケース41による液滴吐出ヘッド20の封止時に気密性を長期に渡って確保することができる。

0057

(実施形態2)
本実施形態は、電気光学装置である液晶表示装置を構成する薄膜としての配向膜の形成方法を例に説明する。そして、実施形態1で説明した液滴吐出装置10は、本実施形態では、配向膜形成装置として使用される。図4は、液晶表示装置100を示す概略図である。同図(a)は正面図、同図(b)は同図(a)のA−A線で切った断面図である。

0058

図4(a)および(b)に示すように、液晶表示装置100は、TFT(Thin Film Transistor)素子103を有する素子基板101と、対向電極106を有する対向基板102と、シール材104によって接着された一対の基板101,102の隙間に充填された液晶105とを有する液晶表示パネル110を備えている。素子基板101は対向基板102より一回り大きく額縁状に張り出した状態となっている。シール材104としては、熱あるいは紫外線などの光により硬化するエポキシ系接着剤を用いている。

0059

素子基板101は、厚みおよそ1.2mmの石英ガラス基板を用いており、その表面には画素電極(図示省略)と、3端子のうちの一つが画素電極に接続されたTFT素子103が形成されている。TFT素子103の残りの2端子は、画素電極を囲んで互いに絶縁状態格子状に配置されたデータ線(図示省略)と走査線(図示省略)とに接続されている。データ線は、Y軸方向に引き出されて端子部101aにおいてデータ線駆動回路部109に接続されている。走査線は、X軸方向に引き出され、左右の額縁領域に形成された2つの走査線駆動回路部113,113に個々に接続されている。各データ線駆動回路部109および走査線駆動回路部113の入力側配線は、端子部101aに沿って配列した実装端子111にそれぞれ接続されている。端子部101aとは反対側の額縁領域には、2つの走査線駆動回路部113,113を繋ぐ配線112が設けられている。

0060

対向基板102は、厚みおよそ1.0mmの透明なガラス基板を用いており、共通電極としての対向電極106が設けられている。対向電極106は、対向基板102の四隅に設けられた上下導通部114を介して素子基板101側に設けられた配線と導通しており、当該配線も端子部101aに設けられた実装端子111に接続されている。

0061

液晶105に面する素子基板101の表面および対向基板102の表面には、それぞれポリイミド等からなる配向膜107,108が形成されている。
液晶表示装置100は、外部駆動回路電気的に繋がる中継基板が実装端子111に接続される。そして、外部駆動回路からの入力信号が各データ線駆動回路部109および走査線駆動回路部113に入力されることにより、TFT素子103が画素電極ごとにスイッチングされ、画素電極と対向電極106との間に駆動電圧が印加されて表示が行われる。

0062

尚、図4には図示省略したが、液晶表示装置100は、液晶表示パネル110を照明する例えば冷陰極管LEDなどの光源を有する照明装置を備えている。そして、照明装置に対して液晶表示パネル110の光の入射側と出射側には、それぞれ入出射する光を偏向する偏光板が設けられる。液晶表示装置100は、スイッチング素子としてTFD(Thin
Film Diode)素子を有する所謂アクティブ型のものでもよいし、スイッチング素子を
有しないパッシブ型のものでもよい。

0063

<配向膜の形成方法>
次に本発明の一実施形態である薄膜としての配向膜107,108の形成方法について、図5に基づいて説明する。図5(a)〜(d)は、配向膜の形成方法を示す概略断面図である。

0064

本実施形態の配向膜の形成方法は、配向膜を形成するワークWの表面に親液性を付与する表面処理工程と、液滴吐出装置10を用い配向膜形成材料を含む液状体を液滴としてワークWに吐出する吐出工程と、吐出された液状体を乾燥する乾燥工程と、乾燥した液状体を焼成して配向膜として固定する焼成工程とを備えている。また、吐出工程は、液状体を安定して吐出するために、液滴吐出ヘッド20の回復処理を行う工程を含んでいる。この場合、ワークWは、前述した液晶表示装置100の画素電極やTFT素子103が形成された素子基板101および対向電極106が形成された対向基板102を指す。

0065

図5(a)に示すように、表面処理工程では、酸素(O2)を処理ガスとするプラズマ
処理を行う。これにより、ワークWの表面Waを親液処理する。なお、プラズマ処理に限らず紫外線をワークWの表面Waに照射する方法を用いてもよい。また、親液性を付与する表面処理工程の前に、ワークWを純水を用いて洗浄して表面に付着した異物や汚れを取り除く工程を備えることが望ましい。

0066

次に図5(b)に示すように、吐出工程では、親液処理されたワークWの表面Waと液滴吐出ヘッド20とを対向させて相対移動させる主走査と副走査とを行う。この主走査に同期して液滴吐出ヘッド20のノズル28から配向膜形成材料を含む液状体Lを液滴として吐出して、図5(c)に示すように所定の領域に液状体Lを塗布する。この場合、液状体Lは、配向膜形成材料としておよそ1〜3wt%のポリイミドと、主溶媒としてのγブチロラクトンと、その他の溶媒としてのNMPおよびブチルセロソルブとを含んだものである。

0067

続いて、乾燥工程では、液状体Lが塗布されたワークWを乾燥する。乾燥方法としては、液滴吐出装置10に設けられたヒータ12を用いて加熱して液状体Lに含まれる溶媒を
蒸発させる。

0068

さらに、焼成工程では、ワークWをおよそ180〜200℃に加熱したクリーンオーブン等に入れて1時間程度放置することにより、乾燥した液状体Lを焼成して、図5(d)に示すように、表面Wa上で固定化した配向膜ALを得る。配向膜ALの膜厚は、およそ20〜50nmである。

0069

<液滴吐出ヘッドの回復方法>
つぎに、吐出工程における液滴吐出ヘッド20の回復方法について図6および図7に基づいて説明する。図6は液滴吐出ヘッドの回復方法を示すフローチャート図7は液滴吐出ヘッドの回復方法を示す概略断面図である。

0070

図6に示すように、本実施形態の液滴吐出ヘッド20の回復方法は、ノズル形成面26aを液体50に浸漬する浸漬工程(ステップS1)と、ノズル形成面26aを実質的に封止して吸引する吸引工程(ステップS2)とを備えている。そして、吸引によってノズル形成面26aに付着した液状体Lを除去するワイピング工程(ステップS3)と、すべてのノズル28から液状体Lを吐出する予備吐出としてのフラッシング工程(ステップS4)とを備えている。

0071

図6のステップS1は、浸漬工程である。ステップS1では、図7(a)に示すように、制御部8は、ポンプ47を駆動し所定量の液体50をキャップケース41の収容部41aに送り込む。続いて、キャップケース41が液滴吐出ヘッド20を望む位置に配置されるように、ヘッドユニット1とメンテナンス機構9とを移動させる。上下駆動手段を駆動し、シール部材42とキャリッジプレート30の部材表面30aとが当接するようにキャップケース41を上昇させる。これにより、ノズル形成面26aを液体50に浸漬させる。所定量の液体50を送り込むことにより、液面50aは、ノズル形成面26aよりもわずか上方に位置している。この状態で、少なくとも数分放置する。この場合、液体50は、液状体Lに含まれる複数種の溶媒のうちγブチルラクトンを用いている。したがって、配向膜形成材料であるポリイミドの溶解性を有している。そして、ステップS2へ進む。

0072

図6のステップS2は、吸引工程である。ステップS2では、図7(b)に示すように、制御部8は、キャップケース41をキャリッジプレート30に当接させることにより、実質的にノズル形成面26aを封止する。あらかじめ、貯留された液体50は排出されている。ポンプ48を駆動して密閉された収容部41a内を負圧にし、ノズル28から液滴吐出ヘッド20の内部の液体50を含む液状体Lや異物、気泡などを吸引する。吸引された液状体Lや液体50は、ポンプ48によって排出される。そして、ステップS3へ進む。

0073

図6のステップS3は、ワイピング工程である。ステップS3では、図7(c)に示すように、制御部8は、メンテナンス機構9に備えられたワイピング装置を駆動する。ワイピング装置としては、例えば、ワイピング部材としてポリエステル100%で厚みおよそ0.5mmのワイピングシート52を用いる。ワイピングシート52の一方の表面を押圧部材51により支持し、他方の表面をノズル形成面26aに押し付ける。そして、ワイピングシート52を押し付けた状態でノズル形成面26aに沿って移動させることにより、ノズル形成面26aに付着した液状体Lや異物を除去する。このようなワイピング動作は、ノズル形成面26aに押圧されるワイピングシート52の表面を更新して、繰り返し行ってもよい。そして、ステップS4へ進む。

0074

図6のステップS4は、フラッシング工程である。ステップS4では、図7(d)に示すように、制御部8は、液滴吐出ヘッド20を望む位置にキャップケース41が配置され
るようにメンテナンス機構9を移動させる。そして、液滴吐出ヘッド20のすべてのノズル28から液状体Lを液滴として吐出させる。吐出回数は、200〜300回である。キャップケース41は、吐出された液状体Lを受けて、ポンプ48によって排出される。なお、このような予備吐出としてのフラッシングは、キャップケース41を受け皿としてもよいし、ステージ4の縁部に専用の受け皿を用意して、液状体LをワークWに吐出する直前に行っても良い。また、メンテナンス機構9に例えば重量測定手段を設け、これを受け皿として吐出してもよい。これによれば、所定回数で吐出された液状体Lの重量を測定することにより、正常な状態ですべてのノズル28から液状体Lが吐出されたか否か確認することができる。

0075

このような液滴吐出ヘッド20の回復方法によれば、浸漬工程(ステップS1)により、ノズル形成面26aが空気に触れない状態で、ノズル28の内部やノズル形成面26aで乾燥した液状体からなる異物を液体50に溶解させる。吸引工程(ステップS2)により、ノズル28から液滴吐出ヘッド20の内部の液体50を含む液状体や異物、気泡などを吸引する。ワイピング工程(ステップS3)によりノズル形成面26aに残留する液状体Lを除去する。フラッシング工程(ステップS4)により、本格的な吐出前に予備吐出を行って各ノズル28からの液状体Lの吐出を安定させる。すなわち、液滴吐出ヘッド20を正常な状態に回復させることが可能である。

0076

なお、このような液滴吐出ヘッド20の回復処理(動作)は、本格的な吐出を行う前に実施するのが好ましい。また、定期的に予備吐出を行って正常に吐出されているかどうか重量測定する、飛行曲がりが発生していないか観察する等の手段を用いた検査工程の後に実施してもよい。さらには、液滴吐出装置10において、休止状態の液滴吐出ヘッド20を長時間に渡って保管する場合には、浸漬工程(ステップS1)の状態として保管する。

0077

上記実施形態2の効果は、以下の通りである。
(1)上記実施形態2の液滴吐出ヘッド20の回復方法は、浸漬工程(ステップS1)と、吸引工程(ステップS2)と、ワイピング工程(ステップS3)と、フラッシング工程(ステップS4)とを備えている。したがって、ノズル28の目詰まりや飛行曲がりに起因する乾燥した配向膜形成材料を含む液状体Lを液体50に溶解させることができる。また、液滴吐出ヘッド20の内部の液体50を含む液状体Lや異物、気泡等をノズル28から吸引して排出させることができる。ノズル形成面26aに付着した不要な液状体Lをワイピングシート52により除去することができる。すなわち、ノズル形成面26aを清浄な状態とすると共にノズル28内のメニスカスを正常な状態することができる。

0078

(2)上記実施形態2の液滴吐出ヘッド20の回復方法において、休止状態の液滴吐出ヘッド20を長時間に渡って保管する場合には、浸漬工程(ステップS1)の状態として保管する。したがって、ノズル形成面26aが長時間に渡って空気に触れて乾燥することがないので、再使用時にノズル28の目詰まりなどの不具合がなく安心して保管ができる。

0079

(3)上記実施形態2の配向膜の形成方法において、吐出工程では、液滴吐出ヘッド20の回復方法を用いた回復処理が、本格的な吐出の前、または定期的に行われる。したがって、ノズル28の目詰まりや液状体Lの飛行曲がりなどの吐出ムラが少ない安定した吐出状態が維持され、より均一な配向膜を形成することができる。その結果、表示品位の高い液晶表示装置100を提供することができる。

0080

以上、本発明の実施形態について説明したが、上記各実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば上記実施形態1および上記実施形態2以外の変形例は、以下の通りである。

0081

(変形例1)上記実施形態1のキャップケース41の構成は、これに限定されない。図8は、変形例のキャップケースを示す概略断面図である。例えば、キャップケース61は、収容部61aの側面にシール部材62が配置され、液滴吐出ヘッド20を収容した際に、シール部材62とヘッド本体24の側面24aとが密着して、実質的にノズル形成面26aを封止する構造としてもよい。これによれば、液滴吐出ヘッド20を支持するキャリッジプレート30の部材表面30aが平坦な状態でなくてもよい。すなわち、液滴吐出ヘッド20の支持構造に自由度を持たせることができる。

0082

(変形例2)上記実施形態1の液滴吐出装置10において、ヘッドユニット1に取り付けられる液滴吐出ヘッド20は、1つに限定されない。複数の液滴吐出ヘッド20を適度な間隔でキャリッジプレート30に配置し、これに対応した複数のキャップケース41を設ける構造としてもよい。

0083

(変形例3)上記実施形態1の液滴吐出装置10において、キャップ機構40の構成は、これに限定されない。例えば、液滴吐出ヘッド20のノズル形成面26aを液体50に浸漬するだけのキャップケースを別に設けても良い。これによれば、回復処理用のキャップケースと休止中の保管用キャップケースとに分けて管理することができる。

0084

(変形例4)上記実施形態1の液滴吐出装置10において、キャップケース41とシール部材42とを別体としたが、同一材料一体形成してもよい。
(変形例5)上記実施形態2の液滴吐出ヘッド20の回復方法は、これに限定されない。例えば、ワイピング工程では、ノズル形成面26aの全面にワイピングシート52を押し付けてもよい。また、ワイピングシート52にあらかじめ溶媒を含浸させておいてもよい。さらには、液滴吐出ヘッド20の状態に合わせて、吸引工程からスタートさせてもよい。

0085

(変形例6)上記実施形態2の配向膜の形成方法は、これに限定されない。例えば、表面処理工程は、ワークWをあらかじめ洗浄することにより省くことも可能である。また、乾燥工程と焼成工程とを別々に処理するのではなく、例えば、ヒータ等の加熱手段を有するチャンバー内に、ワークWを放置して所定の温度・時間のプログラムに基づいて乾燥と焼成とを同一工程で行うことも可能である。

0086

(変形例7)上記実施形態2の液滴吐出ヘッド20の回復方法を適用可能な薄膜の形成方法は、配向膜に限定されない。例えば、機能性材料として色要素形成材料を用いれば、薄膜としてのカラーフィルタの形成方法にも適用することができる。同様にして、機能性材料を適宜選択すれば、有機EL発光層の形成方法、電気回路等の金属薄膜の形成方法、マイクロレンズの形成方法等にも適用することができる。

図面の簡単な説明

0087

液滴吐出装置を示す概略斜視図。
(a)は液滴吐出ヘッドの構成を示す概略斜視図、同図(b)は液滴吐出ヘッドの配置を示す概略斜視図。
(a)はキャップケースを示す概略斜視図、(b)はキャップケースと関連する各部を示す概略図。
(a)は液晶表示装置を示す正面図、(b)は(a)のA−A線で切った断面図。
(a)〜(d)は配向膜の形成方法を示す概略断面図。
液滴吐出ヘッドの回復方法を示すフローチャート。
(a)〜(d)は液滴吐出ヘッドの回復方法を示す概略断面図。
変形例のキャップケースを示す概略断面図。

符号の説明

0088

2…移動手段としてのX方向ガイド軸、3…移動手段としてのX方向駆動モータ、5…移動手段としてのY方向ガイド軸、11…移動手段としてのY方向駆動モータ、20…液滴吐出ヘッド、24a…液滴吐出ヘッドの本体の側面としてのヘッド本体の側面、26a…ノズル形成面、28…ノズル、30…ヘッド支持部としてのキャリッジプレート、30a…ヘッド支持部の部材表面としてのキャリッジプレートの部材表面、41…キャップケース、41a…収容部、42…弾性部材としてのシール部材、47…液体供給手段としてのポンプ、48…吸引手段としてのポンプ、50…液体、107,108,AL…薄膜としての配向膜、L…液状体、W…ワーク。

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