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技術 液晶配向膜形成用組成物、液晶表示装置の製造方法、液晶配向膜形成装置及び液晶表示装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 蛭間敬石田紘平
出願日 2007年1月10日 (13年11ヶ月経過) 出願番号 2007-002845
公開日 2007年9月20日 (13年3ヶ月経過) 公開番号 2007-241246
状態 未査定
技術分野 液晶3(基板、絶縁膜及び配向部材) 液晶3-2(配向部材) 高分子組成物
主要キーワード アルカリ系洗剤 本発明組成 矩形平板 液面制御 吸引バルブ 両ノズル 合せ装置 位置合せ精度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年9月20日)のものです。
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図面 (13)

課題

液滴吐出装置により、スジムラがなく、均質平坦液晶配向膜を形成できる液晶配向膜形成用組成物、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法、液晶配向膜形成装置、及び、液晶表示装置を提供する。

解決手段

液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、(A)γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶剤及びフェノール系溶剤から選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶媒、並びに(B)液晶配向膜形成用材料を含有することを特徴とする液晶配向膜形成用組成物;並びに、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。

概要

背景

従来、液晶表示装置液晶配向膜を形成する方法として、液滴吐出装置を用いる方法が知られている。
この方法は、ポリイミドポリアミック酸等の液晶配向膜形成用材料を適当な溶媒に溶解した溶液液晶配向膜形成用組成物)を液滴吐出装置を用いて基板上に吐出し、これを乾燥して塗膜とし、この塗膜に液晶配向能を付与して液晶配向膜を形成するものである。この液滴吐出装置を用いる方法は、所望の位置に所望の厚みの液晶配向膜を正確に形成することができ、使用する液晶配向膜形成用組成物が少量でよいこと等の理由から、近年注目されている。

液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物としては、例えば、特許文献1に記載された、γ−ブチロラクトンブチルセロソルブの少なくとも一種を含有し、その合計含有量溶剤全体に対して90重量%以上である溶剤に、液晶配向膜形成用材料を溶解させたものが知られている。

しかしながら、この文献に記載された液晶配向膜形成用組成物を液滴吐出装置を用いて基板に吐出して液晶配向膜を形成すると、形成した液晶配向膜に、濡れ広がり不足に起因すると考えられるスジ状のムラスジムラ)が発生する場合があり、問題となっていた。
特開2003−295195号公報

概要

液滴吐出装置により、スジムラがなく、均質平坦な液晶配向膜を形成できる液晶配向膜形成用組成物、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法、液晶配向膜形成装置、及び、液晶表示装置を提供する。液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、(A)γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶剤及びフェノール系溶剤から選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶媒、並びに(B)液晶配向膜形成用材料を含有することを特徴とする液晶配向膜形成用組成物;並びに、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。なし

目的

本発明は、上記した従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、液滴吐出装置を用いて、スジムラがなく、均質で平坦な液晶配向膜を形成できる液晶配向膜形成用組成物、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法、液晶配向膜形成装置及び液晶表示装置を提供することをその課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
1件

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請求項1

液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、(A)γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶媒、並びに(B)液晶配向膜形成用材料を含有することを特徴とする液晶配向膜形成用組成物。

請求項2

前記、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種が、N−メチル−2−ピロリドンであることを特徴とする請求項1記載の液晶配向膜形成用組成物。

請求項3

表面張力が30〜45mN/mの溶液である請求項1または2に記載の液晶配向膜形成用組成物。

請求項4

粘度が3〜20mPa・sの溶液である請求項1〜3のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物。

請求項5

前記液晶配向膜形成用材料が、式(I)(式中、P1は4価の有機基であり、Q1は2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位、および式(II)(式中、P2は4価の有機基であり、Q2は2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物。

請求項6

液滴吐出装置を用いて、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物を基板表面に塗布して、液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法。

請求項7

基板に液晶配向膜を形成する液晶配向膜形成装置であって、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物を、吐出へッドの複数のノズルから液滴にして前記基板上に吐出して前記液晶配向膜を形成することを特徴とする液晶配向膜形成装置。

請求項8

液晶配向膜を形成した下基板と液晶配向膜を形成した上基板とをシール材を介して貼り合わせて、該シール材に囲まれた部分に液晶封入してなる液晶表示装置であって、前記下基板及び前記上基板の少なくとも一方の基板に形成した液晶配向膜を、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶配向膜形成用組成物で形成したことを特徴とする液晶表示装置。

技術分野

0001

本発明は、液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物液晶表示装置の製造方法、液晶配向膜形成装置及び液晶表示装置に関する。

背景技術

0002

従来、液晶表示装置の液晶配向膜を形成する方法として、液滴吐出装置を用いる方法が知られている。
この方法は、ポリイミドポリアミック酸等の液晶配向膜形成用材料を適当な溶媒に溶解した溶液(液晶配向膜形成用組成物)を液滴吐出装置を用いて基板上に吐出し、これを乾燥して塗膜とし、この塗膜に液晶配向能を付与して液晶配向膜を形成するものである。この液滴吐出装置を用いる方法は、所望の位置に所望の厚みの液晶配向膜を正確に形成することができ、使用する液晶配向膜形成用組成物が少量でよいこと等の理由から、近年注目されている。

0003

液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物としては、例えば、特許文献1に記載された、γ−ブチロラクトンブチルセロソルブの少なくとも一種を含有し、その合計含有量溶剤全体に対して90重量%以上である溶剤に、液晶配向膜形成用材料を溶解させたものが知られている。

0004

しかしながら、この文献に記載された液晶配向膜形成用組成物を液滴吐出装置を用いて基板に吐出して液晶配向膜を形成すると、形成した液晶配向膜に、濡れ広がり不足に起因すると考えられるスジ状のムラスジムラ)が発生する場合があり、問題となっていた。
特開2003−295195号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記した従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、液滴吐出装置を用いて、スジムラがなく、均質平坦な液晶配向膜を形成できる液晶配向膜形成用組成物、この組成物を液滴吐出装置により基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法、液晶配向膜形成装置及び液晶表示装置を提供することをその課題とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題を解決すべく、溶媒と液晶配向膜形成用材料を含有する液晶配向膜形成用組成物について鋭意検討した。そして、前記溶媒として、γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶媒を用いると、液滴吐出装置のノズルから吐出されたときに、隣接する液滴同士がよく混じり合う液晶配向膜形成用組成物が得られ、この組成物を用いることで、スジムラがなく、均質で平坦な液晶配向膜を効率よく形成できることを見出し、本発明を完成するに到った。

0007

かくして本発明の第1によれば、液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、(A)γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶媒、並びに(B)液晶配向膜形成用材料を含有することを特徴とする液晶配向膜形成用組成物が提供される。

0008

本発明の液晶配向膜形成用組成物は、前記、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種が、N−メチル−2−ピロリドンであることが好ましい。

0009

本発明の液晶配向膜形成用組成物は、表面張力が30〜45mN/mの溶液であることが好ましく、粘度が3〜20mPa・sの溶液であることが好ましい。
本発明の液晶配向膜形成用組成物は、前記液晶配向膜形成用材料が、式(I)

0010

(式中、P1は4価の有機基であり、Q1は2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位、及び式(II)

0011

(式中、P2は4価の有機基であり、Q2は2価の有機基を表す。)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体であるものが好ましい。

0012

本発明の液晶配向膜形成用組成物は、液滴吐出装置のノズルから吐出された液滴が隣接する液滴と十分になじむものであるため、得られる液晶配向膜にスジムラが発生することがない。

0013

本発明の液晶配向膜形成用組成物は、基板表面に対するぬれ性及びレベリング性に優れる。従って、このものを液滴吐出装置により基板表面に塗布することにより、表面が平坦な塗膜を得ることができる。また塗膜端部の隆起が低減されるので、高品質な液晶配向膜を効率よく形成することができる。

0014

本発明の第2によれば、本発明の液晶配向膜形成用組成物を、液滴吐出装置を用いて基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有する液晶表示装置の製造方法が提供される。

0015

本発明の液晶表示装置の製造方法によれば、高品質の液晶表示装置を低コストで効率よ
く製造することができる。
本発明の液晶配向膜形成装置は、基板に液晶配向膜を形成する液晶配向膜形成装置であって、上記記載の液晶配向膜形成用組成物を、吐出へッドの複数のノズルから液滴にして前記基板上に吐出して前記液晶配向膜を形成する。

0016

本発明の液晶配向膜形成装置によれば、隣接する液滴同士がよく混じり合う液晶配向膜形成用組成物を用いるため、スジムラがなく、均質で平坦な液晶配向膜を効率よく形成できる。

0017

本発明の液晶表示装置は、液晶配向膜を形成した下基板と液晶配向膜を形成した上基板とをシール材を介して貼り合わせて、該シール材に囲まれた部分に液晶封入してなる液晶表示装置であって、前記下基板及び前記上基板の少なくとも一方の基板に形成した液晶配向膜を、上記記載の液晶配向膜形成用組成物で形成した。

0018

本発明の液晶表示装置によれば、液晶配向膜がスジムラがなく、均質で平坦に形成されているため、表示品位の高い液晶表示装置となる。

発明を実施するための最良の形態

0019

以下、本発明を、1)液晶配向膜形成用組成物、及び2)液晶表示装置の製造方法に項分けして詳細に説明する。
1)液晶配向膜形成用組成物
本発明の液晶配向膜形成用組成物(以下、「本発明組成物」ということがある。)は、液滴吐出装置により液晶配向膜を形成するための液晶配向膜形成用組成物であって、(A)γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種とを含む混合溶媒、並びに(B)液晶配向膜形成用材料を含有することを特徴とする。
(A)混合溶媒
本発明組成物においては、液晶配向膜形成用材料を溶解する溶媒として、γ−ブチロラクトンと、全溶媒に対して5重量%以上の、γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒及びフェノール系溶媒から選ばれる少なくとも一種(以下、「他の溶媒」という。)とを含む混合溶媒を用いる。溶媒として、このような組成の混合溶媒を使用することにより、液滴吐出装置のノズルから吐出されたときに隣接する液滴同士が十分になじみ、形成される液晶配向膜のスジムラの発生を完全に防止することができる。

0020

γ−ブチロラクトンは、液晶配向膜形成用材料、特に、前記式(I)で示される繰り返し単位、及び前記式(II)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体に対する良溶媒である。

0021

他の溶媒も、液晶配向膜形成用材料、特に、前記式(I)で示される繰り返し単位、及び前記式(II)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体に対する良溶媒である。

0022

前記他の溶媒の使用量は、全溶媒に対して5重量%以上である。他の溶媒の使用量が全溶媒に対して5重量%未満では、形成される液晶配向膜のスジムラを完全に防止することが困難となる。

0023

なお、後述するように、用いる溶媒に貧溶媒をさらに添加する場合には、他の溶媒の使用量は、全溶媒に対して5重量%以上30重量%未満であるのが好ましい。このような組成の混合溶媒を使用する場合には、前記スジムラを防止すると共に、溶液の広がりすぎを防止し、膜ムラの発生を防止することができる。

0024

γ−ブチロラクトン以外の非プロトン性極性溶媒としては、アミド系溶媒スルホキシド系溶媒エーテル系溶媒ニトリル系溶媒等が挙げられる。なかでも、スジムラがなく、平滑性に優れる高品質な液晶配向膜を効率よく形成できる観点から、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒の使用が好ましい。

0025

アミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドヘキサメチルホスホルアミドテトラメチル尿素等が挙げられる。

0026

スルホキシド系溶媒としては、ジメチルスルホキシドジエチルスルホキシド等が挙げられる。
また、フェノール系溶媒としては、o−クレゾールm−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール;o−キシレノールm−キシレノール、p−キシレノール等のキシレノール;フェノールo−クロロフェノールm−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール等のハロゲン化フェノール;等が挙げられる。

0027

これらの中でも、アミド系溶媒が好ましく、N−メチル−2−ピロリドンの使用が特に好ましい。
本発明組成物においては、前記混合溶媒が、さらに貧溶媒を含むことが好ましい。貧溶媒をさらに用いることにより、溶液の広がりすぎを防止し、膜ムラの発生を防止することができる。

0028

用いる貧溶媒としては、メチルアルコールエチルアルコールイソプロピルアルコールシクロヘキサノール4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノンジアセトンアルコール)、エチレングリコールプロピレングリコール、1,4−ブタンジオールトリエチレングリコール等のアルコール系溶媒アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンシクロヘキサノン等のケトン系溶媒エチレングリコールモノメチルエーテルジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテートジエチレングリコールジメチルエーテルジエチレングリコールジエチルエーテルジエチレングリコールモノメチルエーテルジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒;乳酸エチル乳酸ブチル酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチルメチルメトキシプロピオネートエチルエトキシプロピオネート、シュウ酸ジエチルマロン酸ジエチル等のエステル系溶媒ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタントリクロロエタンクロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素系溶媒n−ヘキサン、n−ヘプタンn−オクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエンキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;等が挙げられる。これらの溶媒は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。

0029

これらの中でも、より平坦性に優れる液晶配向膜を効率よく得られることから、ブチルセロソルブの使用が特に好ましい。
貧溶媒の使用量は、特に制限されないが、全溶媒に対して、2〜5重量%であるのが好ましい。この範囲の使用割合で貧溶媒を用いることにより、基板表面に対するぬれ性及びレベリング性がより向上し、膜ムラのない均質で平坦性に優れる液晶配向膜を形成することができる。
(B)液晶配向膜形成用材料
本発明組成物に用いる液晶配向膜形成用材料としては、特に制限されず、従来公知の液晶配向膜形成用材料が使用できる。例えば、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステルポリエステルポリアミドポリシロキサンセルロース誘導体ポリアセタールポリスチレン誘導体ポリスチレンフェニルマレイミド誘導体、ポリ(メタアクリレート等が挙げられる。

0030

これらの中でも、優れた液晶配向能を有する配向膜を形成できること等の理由から、前記式(I)で示される繰り返し単位、及び前記式(II)で示される繰り返し単位から選ばれる少なくとも一種を有する重合体であることが好ましい。

0031

このような重合体としては、(i)前記式(I)で示される繰り返し単位を有するポリアミック酸、(ii)前記式(II)で示される繰り返し単位を有するイミド化重合体、(iii)前記式(I)で示される繰り返し単位を有するアミック酸プレポリマーと、上記式
(II)で示される繰り返し単位を有するイミドプレポリマーとを有してなるブロック共重合体等が挙げられる。これらは単独で用いても二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせて用いる場合には、ポリアミック酸とイミド化重合体とを混合して用いることが好ましい。
(i)ポリアミック酸
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物ジアミンとを反応させることにより得ることができる。

0032

ポリアミック酸の合成に用いるテトラカルボン酸二無水物としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジクロロ−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−テトラメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、シス−3,7−ジブチルシクロオクタ−1,5−ジエン−1,2,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、3,5,6−トリカルボニル−2−カルボキシノルボルナン−2:3,5:6−ジ無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−7−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−エチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5,8−ジメチル−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2,2,2]−オクト−7−エン−2
,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、3−オキサビシクロ[3,2,1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3'−(テトラヒドロフラン−2',5'−ジオン)、下
記式(1)及び(2)で示される化合物等の脂環式テトラカルボン酸二無水物

0033

(式中、R4、R5、R7及びR8は、それぞれ独立して水素原子又はアルキル基を表し、R6及びR9は、それぞれ独立して芳香環を有する2価の有機基を表す。)
ブタンテトラカルボン酸二無水物等の脂肪族テトラカルボン酸二無水物
ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3'
,4,4'−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−
テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシジフェニルスルフィ
ド二無水物、4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン
無水物、4,4'−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水
物、3,3',4,4'−パーフルオロイソプロピリデンジフタル酸二無水物、3,3',
4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸フェニルホスフィン
オキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4'−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4'−ジフェニルメタン二無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、プロピレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,4−ブタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,6−ヘキサンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、1,8−オクタンジオール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン−ビス(アンヒドロトリメリテート)、下記式(3)〜(6)で表されるステロイド骨格を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物等の芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。これらは1種単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。

0034

ポリアミック酸の合成に用いるジアミンとしては、例えば、p−フェニレンジアミンm−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフ
ニルエタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメチル−4
,4'−ジアミノビフェニル、4,4'−ジアミノベンズアニリド、4,4'−ジアミノジ
フェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4'−ジアミ
ノビフェニル、5−アミノ−1−(4'−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチル
ダン、6−アミノ−1−(4'−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン
、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3'−ジアミノベンゾフェノン、3,4'
−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(
4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4'−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、
2,2',5,5'−テトラクロロ−4,4'−ジアミノビフェニル、2,2'−ジクロロ−4,4'−ジアミノ−5,5'−ジメトキシビフェニル、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノビフェニル、1,4,4'−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン
、4,4'−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2'−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4'−ジアミノ−2,2'−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4'−ビス
[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル等の芳香族ジアミン
1,1−メタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミンテトラメチレンジアミンペンタメチレンジアミンヘキサメチレンジアミンヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサンイソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノイダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4'−メチ
レンビス(シクロヘキシルアミン)等の脂肪族及び脂環式ジアミン
2,3−ジアミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,4−ジアミノ−6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,4−ビス(3−アミノプロピルピペラジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、4,6−ジアミノ−2−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−5−フェニルチアゾール、2,6−ジアミノプリン、5,6−ジアミノ−1,3−ジメチルウラシル、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリアゾール、6,9−ジアミノ−2−エトキシアクリジンラクテート、3,8−ジアミノ−6−フェニルフェナントリジン、1,4−ジアミノピペラジン、3,6−ジアミノアクリジン、ビス(4−アミノフェニル)フェニルアミン等の、分子内に2つの1級アミノ基及び該1級アミノ基以外の窒素原子を有するジアミン;式(7)

0035

(式中、R10〜R13は、それぞれ独立して炭素数1〜12の炭化水素基を表し、p、rはそれぞれ独立して1〜3の整数であり、qは1〜20の整数である。)で示されるジアミノオルガノシロキサン等が挙げられる。これらのジアミンは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。

0036

また、本発明組成物にプレチルト角発現性を付与したい場合には、上記式(I)におけるQ1及び/又は上記式(II)におけるQ2の一部又は全部が、下記式(8)及び(9)で表される少なくとも一種の基であることが好ましい。

0037

(式中、X1は、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−又はアリーレン基であり、R14は、炭素数10〜20のアルキル基、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する1価の有機基又は炭素数6〜20のフッ素原子を有する1価の有機基である。)

0038

(式中、X2、X3はそれぞれ独立して、単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−、−S−又はアリーレン基であり、R15は、炭素数4〜40の脂環式骨格を有する2価の有機基である。)
上記式(8)において、R14で表される炭素数10〜20のアルキル基としては、例えば、n−デシル基、n−ドデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基等が挙げられる。

0039

また、上記式(8)におけるR14、及び上記式(9)におけるR15で表される炭素数4〜40の脂環式骨格を有する有機基としては、例えば、シクロブタンシクロペンタンシクロヘキサンシクロデカン等のシクロアルカン由来の脂環式骨格を有する基;コ
レステロール、コレスタノール等のステロイド骨格を有する基;ノルボルネンアダマンタン等の有橋脂環式骨格を有する基等が挙げられる。なお、上記脂環式骨格を有する有機基は、ハロゲン原子、好ましくはフッ素原子や、フルオロアルキル基、好ましくはトリフルオロメチル基置換された基であってもよい。

0040

さらに、上記式(8)におけるR14で表される炭素数6〜20のフッ素原子を有する有機基としては、例えば、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の炭素数6以上の直鎖状アルキル基シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の炭素数6以上の脂環式炭化水素基フェニル基ビフェニル基等の炭素数6以上の芳香族炭化水素基等の有機基における水素原子の一部又は全部を、フッ素原子又はトリフルオロメチル基等のフルオロアルキル基で置換した基が挙げられる。

0041

また、上記式(8)及び(9)におけるX1〜X3のアリーレン基としては、フェニレン基トリレン基、ビフェニレン基ナフチレン基等が挙げられる。
上記式(8)で表される基を有するジアミンの具体例としては、ドデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼンペンタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、下記式(10)〜(15)で表される化合物を好ましいものとして挙げることができる。

0042

また、上記式(9)で表される基を有するジアミンの具体例としては、下記式(16)〜(18)で表されるジアミンを好ましいものとして挙げることができる。

0043

特定ジアミンの全ジアミン量に対する使用割合は、発現させたいプレチルト角の大きさによっても異なるが、TN型STN型液晶表示素子の場合には0〜5モル%、垂直配向型液晶表示素子の場合には5〜100モル%が好ましい。

0044

ポリアミック酸は、上述したテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、適当な有機溶媒中、通常−20℃〜+150℃、好ましくは0〜100℃で反応させることにより、製造することができる。

0045

テトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、より好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。

0046

ポリアミック酸の合成反応に用いる有機溶媒としては、ポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はない。例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール系溶媒;等が挙げられる。

0047

有機溶媒の使用量(α)は、通常、テトラカルボン酸二無水物及びジアミン化合物の総量(β)が、反応溶液の全量(α+β)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。

0048

なお、上記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒を、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。
ポリアミック酸の貧溶媒としては、前記、液晶配向膜形成用材料の貧溶媒として例示したものと同様のものが挙げられる。これらの溶媒は一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。

0049

ポリアミック酸を含む反応液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することにより、ポリアミック酸を単離することができる。
また、得られたポリアミック酸を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回又は数回行うことにより、ポリアミック酸を精製することができる。
(ii)イミド化重合体
イミド化重合体は、上記ポリアミック酸を、公知の方法、例えば、特開2003−295195号公報に記載された方法により脱水閉環させることにより得ることができる。なお、イミド化重合体は、繰り返し単位の100%が脱水閉環していなくてもよく、全繰り返し単位におけるイミド環を有する繰り返し単位の割合(以下、「イミド化率」ともいう。)が100%未満のものであってもよい。

0050

イミド化重合体のイミド化率は特に制限されないが、好ましくは40モル%以上、より好ましくは70モル%以上である。イミド化率が40モル%以上の重合体を用いることによって、残像消去時間の短い液晶配向膜が形成可能な液晶配向膜形成用組成物を得ることができる。

0051

本発明で用いる重合体は、分子量が調節された末端修飾型のものであってもよい。この末端修飾型の重合体を用いることにより、本発明の効果が損われることなく液晶配向膜形成用組成物の塗布適性等を改善することができる。

0052

このような末端修飾型の重合体は、ポリアミック酸を合成する際に、酸一無水物モノアミン化合物モノイソシアネート化合物等を反応系に添加することにより合成することができる。ここで、酸一無水物としては、例えば無水マレイン酸無水フタル酸無水イタコン酸、n−デシルサクニック酸無水物、n−ドデシルサクシニック酸無水物、n−テトラデシルサクシニック酸無水物、n−ヘキサデシルサクシニック酸無水物等が挙げられる。また、モノアミン化合物としては、例えばアニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミン、n−ペンチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミン、n−ヘプタデシルアミン、n−オクタデシルアミン、n−エイコシルアミン等が挙げられる。また、モノイソシアネート化合物としては、例えばフェニルイソシアネートナフチルイソシアネート等が挙げられる。
(iii)ブロック共重合体
ブロック共重合体は、末端にアミノ基又は酸無水物基を有するアミック酸プレポリマーと、末端に酸無水物基又はアミノ基を有するイミドプレポリマーとをそれぞれ合成し、各プレポリマーの末端のアミノ基と酸無水物基を結合させることにより、得ることができる。

0053

アミック酸プレポリマーは、上述したポリアミック酸の合成方法と同様の方法により合成することができる。また、イミドプレポリマーは、上述したイミド化重合体の合成方法と同様にして合成することができる。なお、末端に有する官能基の選択は、ポリアミック酸合成時のテトラカルボン酸二無水物とジアミンの量を調整することにより行うことができる。

0054

本発明組成物には、基板表面に対する接着性を向上させる目的で、前記混合溶媒及び液晶配向膜形成用材料の他に、官能性シラン含有化合物又はエポキシ基含有化合物を含有させてもよい。

0055

用いる官能性シラン含有化合物、エポキシ基含有化合物としては、特に制限なく、従来公知のものを使用することができる。これら官能性シラン含有化合物やエポキシ基含有化合物の配合割合は、液晶配向膜形成用材料100重量部に対して、通常、40重量部以下、好ましくは30重量部以下である。

0056

本発明組成物は、前記液晶配向膜形成用材料及び所望により官能性シラン含有化合物等を、前記混合溶媒に溶解又は分散、好ましくは溶解させることによって製造することができる。

0057

得られる本発明組成物の固形分濃度は、粘性揮発性等を考慮して選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。固形分濃度が1重量%未満である場合には、本発明組成物の塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜を得ることができず、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜を得ることができず、また、液晶配向膜形成用組成物の粘性が増大して塗布特性が劣るものとなる。

0058

本発明組成物の表面張力は特に制限されないが、30〜45mN/m(20℃)であるのが好ましい。表面張力が30〜45mN/m(20℃)の範囲にある配向膜形成用組成物は、基板表面へのぬれ性に優れ、液滴吐出装置により、均一な厚みの塗膜を効率よく形成することができる。

0059

本発明組成物の粘度は、特に制限されないが、3〜20mPa・s(20℃)であることが好ましい。この範囲に粘度を調整することにより、流動性に優れる液晶配向膜形成用組成物が得られ、液滴吐出装置による吐出性が安定する。

0060

本発明組成物によれば、スジムラのない液晶配向膜を形成できるので、歩留まりを大幅に向上させることができる。また、本発明組成物はレベリング性に優れ、均一な厚みで、かつ表面が平坦な塗膜を形成できるので、高品質な配向膜を形成でき、結果として高品質な液晶表示装置を製造することができる。
2)液晶表示装置の製造方法
本発明の液晶表示装置の製造方法は、本発明組成物を液滴吐出装置を用いて基板表面に塗布して液晶配向膜を形成する工程を有することを特徴とする。

0061

本発明の液晶表示装置の製造方法は、例えば、図1に示す液晶表示装置の製造ラインを用いて実施することができる。
図1に示すように、液晶表示装置製造ラインIは、各工程においてそれぞれ用いられる洗浄装置1、親液化処理装置2、液滴吐出装置3a、乾燥装置4、焼成装置5、ラビング
装置6、液滴吐出装置3b、液滴吐出装置3c、貼り合せ装置7、各装置を接続するベルトコンベアA、ベルトコンベアAを駆動させる駆動装置8、及び液晶表示装置製造ラインI全体の制御を行う制御装置9により構成されている。

0062

本発明に用いる液滴吐出装置の例を図2に示す。図2は、インクジェット式吐出装置3aの構成の概略を示す図である。吐出装置3aとしては、いわゆるインクジェット方式の吐出装置であれば、特に制限されない。例えば、加熱発泡により気泡を発生し、液滴の吐出を行うサーマル方式の吐出装置、ピエゾ素子を利用する圧縮により、液滴の吐出を行うピエゾ方式の吐出装置等が挙げられる。

0063

この吐出装置3aは、基板上に吐出物を吐出するインクジェットヘッド22を備えている。このインクジェットヘッド22は、ヘッド本体24及び吐出物を吐出する多数のノズルが形成されているノズル形成面26を備えている。このノズル形成面26のノズルから、基板上に吐出物(本発明組成物)が吐出される。

0064

吐出装置3aは、基板を載置するテーブル28を備えている。このテーブル28は、所定の方向、例えば、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動可能に設置されている。また、テーブル28は、図中矢印で示すようにX軸に沿った方向に移動することにより、ベルトコンベアAにより搬送される基板をテーブル28上に載置して吐出装置3a内に取り込む。

0065

また、インクジェットヘッド22には、ノズル形成面26に形成されているノズルから吐出される吐出物である本発明組成物を収容しているタンク30が接続されている。即ち、タンク30とインクジェットヘッド22とは、吐出物を搬送する吐出物搬送管32によって接続されている。

0066

この吐出物搬送管32は、吐出物搬送管32の流路内の帯電を防止するための吐出物流路部アース継手32aとヘッド部気泡排除弁32bとを備えている。このヘッド部気泡排除弁32bは、後述する吸引キャップ40により、インクジェットヘッド22内の吐出物を吸引する場合に用いられる。即ち、吸引キャップ40によりインクジェットヘッド22内の吐出物を吸引するときは、このヘッド部気泡排除弁32bを閉状態にし、タンク30側から吐出物が流入しない状態にする。そして、吸引キャップ40で吸引すると、吸引される吐出物の流速上がり、インクジェットヘッド22内の気泡が速やかに排出されることになる。

0067

吐出装置3aは、タンク30内に収容されている吐出物の収容量、即ち、タンク30内に収容されている本発明組成物の液面34aの高さを制御するための液面制御センサ36を備えている。この液面制御センサ36は、インクジェットヘッド22が備えるノズル形成面26の先端部27とタンク30内の液面34aとの高さの差h(以下、水頭値という)を所定の範囲内に保つ制御を行う。液面34aの高さを制御することで、タンク30内の吐出物34が所定の範囲内の圧力でインクジェットヘッド22に送られることになる。そして、所定の範囲内の圧力で吐出物34を送ることで、インクジェットヘッド22から安定的に吐出物34を吐出することができる。

0068

また、インクジェットヘッド22のノズル形成面26に対向して一定の距離を隔てて、インクジェットヘッド22のノズル内の吐出物を吸引する吸引キャップ40が配置されている。この吸引キャップ40は、図3中に矢印で示すZ軸に沿った方向に移動可能に構成されており、ノズル形成面26に形成された複数のノズルを囲むようにノズル形成面26
密着し、ノズル形成面26との間に密閉空間を形成してノズルを外気から遮断できる構成となっている。

0069

なお、吸引キャップ40によるインクジェットヘッド22のノズル内の吐出物の吸引は、インクジェットヘッド22が吐出物34を吐出していない状態、例えば、インクジェットヘッド22が、退避位置等に退避しており、テーブル28が破線で示す位置に退避しているときに行われる。

0070

また、この吸引キャップ40の下方には、流路が設けられており、この流路には、吸引バルブ42、吸引異常を検出する吸引圧検出センサ44及びチューブポンプ等からなる吸引ポンプ46が配置されている。また、この吸引ポンプ46等で吸引され、流路を搬送されてきた吐出物34は、廃液タンク48内に収容される。

0071

以下に述べる本実施形態では、図1で示す液滴吐出装置3b、3cは、吐出する材料が異なることを除き、吐出装置3aと同じ構成のものを使用している。
次に、本発明を、図3に示す液晶表示装置を製造する場合を例にとって詳細に説明する。図3は、本実施形態により製造される液晶表示装置の断面の概略を示す図である。

0072

図3に示す液晶表示装置は、パッシブマトリクス方式半透過反射型カラー液晶表示装置である。尚、本実施形態では、パッシブマトリクス方式の液晶表示装置について説明するが、アクティブマトリクス方式の液晶表示装置に応用できることは勿論である。液晶表示装置50は、ガラスプラスチック等からなる矩形平板形状の下基板52aと、上基板52bとがシール材及びスペーサ(図示せず)を介して対向配置され、この下基板52aと上基板52bとの間に液晶層56が挟持されている。

0073

下基板52aと液晶層56との間には、下基板52aの側から複数のセグメント電極58及び液晶配向膜60が形成されている。セグメント電極58は、図3に示すように、ストライプ状に形成されており、インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide、以下、「ITO」という。)等の透明導電膜により形成されている。また、液晶配向膜60は、液晶配向膜形成用材料により形成されている。

0074

また、上基板52bと液晶層56との間には、上基板52b側から順に、カラーフィルタ62、オーバーコート膜66、コモン電極68及び液晶配向膜70が形成されている。カラーフィルタ62は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色素層62r、62g、62bから構成されており、カラーフィルタ62を構成する各色素層62r、62g、62bの間(境界)には、樹脂ブラックや光の反射率が低いクロム(Cr)等の金属により構成されるブラックマトリクス64が形成されている。なお、カラーフィルタ62を構成する各色素層62r、62g、62bは下基板52aに形成されているセグメント電極58に対向して配置されている。

0075

オーバーコート膜66は、各色素層62r、62g、62b間の段差を平坦化すると共に各色素層の表面を保護するものであり、アクリル樹脂ポリイミド樹脂シリコン酸化膜等の無機膜により形成されている。

0076

コモン電極68は、ITO等の透明導電膜から形成されており、下基板52aに形成されているセグメント電極58と直交する位置にストライプ状に形成されている。
また、液晶配向膜70は、ポリイミド樹脂等により形成されている。

0077

図3に示す液晶表示装置は、図4に示すように、(S10)〜(S19)の各ステップを経て製造することができる。以下、各ステップを順に説明する。
(S10)
まず、液晶配向膜を形成する基板を用意する。

0078

基板としては、例えばフロートガラスソーダガラス等のガラス;ポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートポリエーテルスルホンポリカーボネート等のプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜等を用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングには、フォトエッチング法や予めマスクを用いる方法が用いられる。本実施形態においては、セグメント電極58が形成された下基板52aを用いる。

0079

次に、この基板の配向膜を形成する表面を洗浄する(S10)。すなわち、セグメント電極58が形成された下基板52aが、ベルトコンベアAにより洗浄装置1まで搬送され、ベルトコンベアAにより搬送された下基板52aが洗浄装置1内に取り込まれ、アルカリ系洗剤、純水等を用いて下基板52aが洗浄された後、所定の温度及び時間、例えば、80〜90℃で5〜10分間、乾燥処理が行われる。

0080

洗浄及び乾燥が行われた下基板52aは、ベルトコンベアAにより親液化処理装置2まで搬送される。
(S11)
次に、洗浄及び乾燥が行われた基板表面が親液化処理される(S11)。即ち、ベルトコンベアAにより親液化処理装置2まで搬送された基板、例えば、下基板52aが、親液
化処理装置2内に取り込まれ、紫外線照射又はプラズマ処理により表面が親液化処理される。親液化処理を施すことにより、液晶配向膜形成用組成物(本発明組成物)のぬれ性がさらに向上し、より均一、平坦でかつ密着性に優れる液晶配向膜を基板上に形成することができる。
(S12)
次に、S11において親液化処理された基板上に本発明組成物が塗布される(S12)。即ち、まず、ベルトコンベアAにより液滴吐出装置3aまで搬送された基板、例えば、下基板52aが、テーブル28に載置されて液滴吐出装置3a内に取り込まれる。液滴吐出装置3a内においては、タンク30内に収容されている本発明組成物がノズル形成面26のノズルを介して吐出され、下基板52a上に本発明組成物が塗布される。
(S13)
次に、基板に塗布された本発明組成物を仮乾燥する処理が行われる(S13)。即ち、ベルトコンベアAにより乾燥装置4まで搬送された基板、例えば、下基板52aが乾燥装置4内に取り込まれ、例えば、60〜200℃で仮乾燥が行われる。

0081

塗布された本発明組成物の仮乾燥が行われた下基板52aは、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAにより焼成装置5へと搬送される。
(S14)
次に、仮乾燥が行われた本発明組成物を焼成する処理が行われる(S14)。即ち、ベルトコンベアAにより焼成装置5まで搬送された基板、例えば、下基板52aが焼成装置5内に取り込まれ、例えば、180〜250℃に焼成する処理がなされる。

0082

なお、ポリアミック酸を含有する液晶配向膜形成用組成物(本発明組成物)を使用する場合には、この焼成する処理によって脱水閉環が進行し、よりイミド化された塗膜となる場合がある。

0083

形成される塗膜の膜厚は、通常0.001〜1μmであり、好ましくは0.005〜0
.5μmである。
以上のようにして、図5に示すように、本発明組成物の塗膜60aが形成された下基板52aを得る。

0084

この下基板52aは、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAによりラビング装置6へと搬送される。
(S15)
次に、基板上に形成された本発明組成物の塗膜60aのラビング処理が行われる(S15)。即ち、ベルトコンベアAによりラビング装置6まで搬送された基板、例えば、下基板52aがラビング装置6内に取り込まれ、例えばナイロンレーヨンコットン等の繊維からなる布を巻き付けロールで一定方向に擦るラビング処理を行う。これにより、図6に示すように、液晶分子配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜60が形成される。

0085

また、本発明組成物により形成された液晶配向膜に、例えば特開平6−222366号公報や特開平6−281937号公報に示されているような、紫外線を部分的に照射することによってプレチルト角を変化させるような処理、あるいは特開平5−107544号公報に示されているような、ラビング処理を施した液晶配向膜表面にレジスト膜を部分的に形成し、先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去して、液晶配向膜の液晶配向能を変化させるような処理を行うことによって、液晶表示素子視界特性を改善することもできる。
(S16)
液晶配向膜60が形成された下基板52aは、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAにより液滴吐出装置3bまで搬送され、液滴吐出装置3b内に取り込まれる。液滴吐出装置3bにおいては、図7(a)、(b)に示すように、ラビング処理された液晶配向膜60上の液晶表示領域Bを取り囲むように、シール層形成用溶液が塗布される(S16)。図7において、59aは、シール層形成用溶液の塗膜である。なお、図7(a)は工程上面図であり、図7(b)は水平方向から見た工程断面図である。

0086

ここで、シール層形成用溶液としては、下基板と上基板とを接合するための接着剤として従来公知のものを使用することができる。例えば、電離放射線硬化性樹脂等を含有する液滴(電離放射線硬化性樹脂組成物)、熱硬化性樹脂等を含有する液滴(熱硬化性樹脂組成物)が挙げられ、作業性に優れることから電離放射線硬化性樹脂組成物の使用が好ましい。熱硬化性樹脂組成物や電離放射線硬化性樹脂組成物としては、特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。
(S17)
次に、シール層形成用溶液が塗布された基板は、ベルトコンベアAへと移され、ベルトコンベアAにより、液滴吐出装置3cまで搬送された基板が液滴吐出装置3c内に取り込まれる。液滴吐出装置3cにおいては、図8に示すように、前記シール層形成用溶液の塗膜59aで囲まれた液晶層形成領域(液晶表示領域B)に、液晶層56を形成する液晶材料が塗布される(S17)。

0087

ここで、液晶層56を形成する液晶材料としては、特に制限されず、従来公知のものが使用できる。
液晶モードとしては、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、HAN(Hybrid Alignment
Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型、MVA(Multiple Vertical Alignment)型、IPS(In Plane Switching)型、OCB(Optical Compensated Bend)型等が挙げられる。

0088

また、液晶材料はスペーサーを含有するものであってもよい。スペーサーは液晶層の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。スペーサーの材料としては特に制限されず、従来公知のものを使用することができる。

0089

また、液晶材料とは別個に、液晶材料を塗布する前、あるいは塗布した後にスペーサーを含む機能液を塗布してもよい。
(S18)
次に、液晶材料が塗布された基板は、図9(a)に示すように、貼り合せ装置7の真空チャンバー90a内に搬送され、チャンバー90a内を真空にした後、下定盤80a上に吸引固定される。一方、カラーフィルタ62、ブラックマトリクス64、オーバーコート膜66、コモン電極68及び液晶配向膜70(これらの図示は省略されている)が形成された基板(上基板)52bを上定盤80b上に吸引固定し、下基板52aと上基板52bとを貼り合せる(S18)。

0090

下基板52aと上基板52bとを貼り合せる際の位置合せは、具体的には、下基板52aと上基板52bに予め設けてあるアラインメントマークカメラで認識させながら、行うことができる。このとき位置合せ精度を上げるため、下基板52aと上基板52bの間隔を0.2〜0.5mm程度にして位置合せを行うのが好ましい。
(S19)
次に、下基板52aと上基板52bとを貼り合せた積層物硬化処理が行われる。硬化処理は、硬化装置を使用して行われる(S19)。硬化装置としては、電離放射線照射装置加熱装置等が挙げられるが、本実施形態では紫外線照射装置82を使用する。すなわち、図9(b)に示すように、紫外線照射装置82により紫外線を照射して、シール層59aを硬化させる。

0091

次いで、チャンバー90a内の減圧を大気圧開放し、下基板52a及び上基板52bの吸着を開放する。
その後は、液晶セル外表面、すなわち、液晶セルを構成するそれぞれの基板の他面側に、偏光板を、その偏光方向が当該基板の一面に形成された液晶配向膜のラビング方向と一致又は直交するように貼り合せる。ここで、液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコール延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と称される偏光膜酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。

0092

以上のようにして、図3に示す液晶表示装置を製造することができる。
得られる液晶表示装置は、液滴吐出装置3aにより、本発明組成物を塗布して形成された液晶配向膜を有するものであるので、高品質で低コストな液晶表示装置である。

0093

本実施形態においては、S15において、ラビング処理を施す方法により液晶配向膜を形成しているが、例えば、特開2004−163646号公報に開示されている、偏光された放射線を照射する方法等により液晶配向能を施すこともできる。

0094

また、本実施形態においては、S17において、液晶材料を液滴吐出装置3cを使用して塗布することにより液晶層を形成しているが、液晶配向膜が形成された基板を2枚作製し、それぞれの液晶配向膜におけるラビング方向が直交又は逆平行となるように、2枚の基板を、間隙(セルギャップ)を介して対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填し、注入孔封止して液晶層を形成するようにしてもよい。

0095

次に、上記した液晶表示装置50の下基板52aに液晶配向膜60を形成する液滴吐出
装置100からなる配向膜形成装置図10図12に従って説明する。
図10は、液滴吐出装置100を説明するための全体斜視図を示す。図10において、液滴吐出装置100は配向膜形成装置であって、直方体形状に形成された基台101を有している。基台101の上面には、その長手方向(Y矢印方向)に沿って延びる一対の案内溝102が形成されている。案内溝102の上方には、案内溝102に沿って主走査方向(Y矢印方向及び反Y矢印方向)に移動するステージ103が備えられている。ステージ103の上面には、前記セグメント電極58を上側にした下基板52aを載置可能にする載置面104が形成されて、載置された状態の下基板52aをステージ103に対して位置決め固定するようになっている。尚、本実施形態では、載置面104に下基板52aを載置する構成にしているが、これに限らず、前記コモン電極68を上側にした上基板52bを載置する構成にしてもよい。

0096

基台101には、主走査方向と直交する副走査方向(X矢印方向及び反X矢印方向)に跨ぐ門型ガイド部材105が架設されている。ガイド部材105の上側には、X矢印方向に延びるタンク106が配設され、そのタンク106には前記液晶配向膜形成用組成物Fが収納されている。

0097

そのタンク106に収容された液晶配向膜形成用組成物Fは、該タンク106に接続された供給チューブT(図12参照)を介して液滴吐出ヘッド(以下単に、吐出ヘッドという。)110に所定の圧力で供給されるようになっている。そして、吐出ヘッド110に供給された液晶配向膜形成用組成物Fは、該吐出ヘッド110から液滴Fbとなって載置面104に載置された下基板52aに向かって吐出されるようになっている。

0098

ガイド部材105には、そのX矢印方向略全長にわたって、X矢印方向に延びる上下一対ガイドレール108が形成されている。上下一対のガイドレール108には、キャリッジ109が取り付けられている。キャリッジ109は、ガイドレール108に案内されてX矢印方向及び反X矢印方向に移動する。キャリッジ109には、吐出手段としての液滴吐出ヘッド110が搭載されている。

0099

図11は、吐出ヘッド110をステージ103側(下側)から見た図である。吐出ヘッド110のノズルプレート115は、第1ノズル列111と第2ノズル列112を備えている。第1及び第2ノズル列111,112では、複数の各ノズルNが形成されている。両ノズル列111,112では、X矢印方向から見て、第1ノズル列111の各ノズルNが、第2ノズル列112の各ノズルNの間を補間する。すなわち、吐出ヘッド110は、X矢印方向に、1インチ当りに180個×2=360個のノズルNを有する(最大解像度が360dpiである)。

0100

図12は、吐出ヘッド110の内部構成を説明するための要部断面図である。
図12において、吐出ヘッド110の上側には、供給チューブTが連結されている。供給チューブTは、タンク106の液晶配向膜形成用組成物Fを吐出ヘッド110に供給する。ノズルプレート115の各ノズルNの上側には、供給チューブTに連通するキャビティ116が形成されている。キャビティ116は、供給チューブTからの液晶配向膜形成用組成物Fを収容して、対応するノズルNに液晶配向膜形成用組成物Fを供給する。キャビティ116の上側には、上下方向に振動してキャビティ116内の容積を拡大及び縮小する振動板117が貼り付けられている。振動板117の上側には、ノズルNに対応する圧電素子PZが配設されている。圧電素子PZは、上下方向に収縮及び伸張して振動板117を上下方向に振動させる。

0101

上下方向に振動する振動板117は、液晶配向膜形成用組成物Fを所定サイズの液滴Fbにして対応するノズルNから吐出させる。吐出された液滴Fbは、対応するノズルNの
反Z矢印方向に飛行して、直下を通過する下基板52aに対して着弾する。

0102

次に、上記のように構成した液滴吐出装置100の電気的構成図13に従って説明する。
図13において、制御装置150は、CPU150A、ROM150B、RAM150C等を有している。制御装置150は、格納された各種データ及び各種制御プログラムに従って、ステージ103の搬送処理、キャリッジ109の搬送処理、吐出ヘッド110の液滴吐出処理を実行する。

0103

制御装置150には、各種操作スイッチとディスプレイを有した入出力装置151が接続されている。入出力装置151は、液滴吐出装置100が実行する各種処理の処理状況を表示する。入出力装置151は、下基板52a上に液滴Fbで液晶配向膜60のパターンを形成するためのビットマップデータBDを生成し、そのビットマップデータBDを制御装置150に入力する。

0104

ビットマップデータBDは、各ビットの値(0あるいは1)に応じて各圧電素子PZのオンあるいはオフを規定したデータである。ビットマップデータBDは、吐出ヘッド110(各ノズルN)の通過する下基板52aの各位置に、液滴Fbを吐出するか否かを規定したデータである。すなわち、ビットマップデータBDは、下基板52aに予め定めた液晶配向膜60の配置パターンを形成させるための目標形成位置に液滴Fbを吐出させるためのデータである。

0105

そして、本実施形態では、この液晶配向膜60の配置パターンは、予め実験試験等で求め、その求めた配置パターンからビットマップデータBDが作成される。
制御装置150には、X軸モータ駆動回路152が接続されている。制御装置150は、駆動制御信号をX軸モータ駆動回路152に出力する。X軸モータ駆動回路152は、制御装置150からの駆動制御信号に応答して、キャリッジ109を移動させるためのX軸モータMXを正転又は逆転させる。制御装置150には、Y軸モータ駆動回路153が接続されている。制御装置150は、駆動制御信号をY軸モータ駆動回路153に出力する。Y軸モータ駆動回路153は、制御装置150からの駆動制御信号に応答して、ステージ103を移動させるためのY軸モータMYを正転又は逆転させる。

0106

制御装置150には、ヘッド駆動回路154が接続されている。制御装置150は、所定の吐出周波数に同期させた吐出タイミング信号LTaをヘッド駆動回路154に出力する。制御装置150は、各圧電素子PZを駆動するための駆動電圧COMaを吐出周波数に同期させてヘッド駆動回路154に出力する。

0107

制御装置150は、ビットマップデータBDを利用して所定の周波数に同期したパターン形成用制御信号SIaを生成し、パターン形成用制御信号SIaをヘッド駆動回路154にシリアル転送する。ヘッド駆動回路154は、制御装置150からのパターン形成用制御信号SIaを各圧電素子PZに対応させて順次シリアルパラレル変換する。ヘッド駆動回路154は、制御装置150からの吐出タイミング信号LTaを受けるたびに、シリアル/パラレル変換したパターン形成用制御信号SIaをラッチし、パターン形成用制御信号SIaによって選択される圧電素子PZにそれぞれ駆動電圧COMaを供給する。

0108

次に、上記液滴吐出装置100を利用して下基板52aに、液晶配向膜60を配置する方法について説明する。
いま、図10に示すように、吐出ヘッド110は、ステージ103から離間した反X矢印方向の待機位置で待機している。また、下基板52aに液晶配向膜60の配置パターンを形成するためのビットマップデータBDが入出力装置151から制御装置150に入力
されている。従って、制御装置150は、入出力装置151からのビットマップデータBDを格納している。

0109

そして、下基板52aをステージ103に載置する。このとき、下基板52aは、ステージ103の載置面104上の反Y矢印方向側に配置され、入出力装置151から、制御装置150へ作業開始指令信号が出力される。

0110

制御装置150は、X軸モータMXを駆動して吐出ヘッド110を待機位置からX矢印方向に移動させる。そして、吐出ヘッド110が、下基板52aがその直下をY矢印方向に通過する位置まで移動すると、制御装置150は、X軸モータMXを停止させるとともに、Y軸モータMYを駆動して、下基板52aをY矢印方向移動させる。

0111

下基板52aをY矢印方向に移動させると、制御装置150は、ビットマップデータBDに基づいてパターン形成用制御信号SIaを生成して、パターン形成用制御信号SIaと駆動電圧COMaをヘッド駆動回路154に出力する。すなわち、制御装置150は、ヘッド駆動回路154を介して各圧電素子PZを駆動制御して、下基板52aが吐出ヘッド110の直下を通過するとき、下基板52aに液晶配向膜60を形成するために選択されたノズルNから液滴Fbを吐出させる。

0112

Y矢印方向の下基板52aへの液滴Fbの供給が終了すると、制御装置150は、Y軸モータMYを停止させる。また、制御装置150は、X軸モータMXを駆動して吐出ヘッド110を、下基板52aの次の反X矢印方向側にある液滴Fbか塗布されていない領域が、その直下を反Y矢印方向に通過する位置まで、移動(フィード)させる。

0113

吐出ヘッド110がフィードされると、制御装置10は、Y軸モータMYを駆動して、ステージ103を反Y矢印方向に移動(スキャン)させる。ステージ103の反Y矢印方向に移動を開始させると、制御装置150は、ビットマップデータBDに基づいてパターン形成用制御信号SIaを生成して、パターン形成用制御信号SIaと駆動電圧COMaをヘッド駆動回路154に出力する。すなわち、制御装置150は、ヘッド駆動回路154を介して各圧電素子PZを駆動制御して、下基板52aが吐出ヘッド110の直下を通過するとき、下基板52aに液晶配向膜60を形成するために選択されたノズルNから液滴Fbを吐出させる。

0114

以後、同様な動作を繰り返して、下基板52aに液晶配向膜形成用組成物Fの液滴Fbを配置して、下基板52aへの液晶配向膜60の形成のための液晶配向膜形成用組成物Fの供給が完了する。これによって、液晶配向膜形成用組成物Fが下基板52aの全面に均一に濡れ広がり、これを乾燥させることによって液晶配向膜60が形成される。

0115

以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例1、2)
γ−ブチロラクトン、ブチルセロソルブ、及びN−メチル−2−ピロリドンを、下記第1表に示す割合で混合して混合溶媒を得た。得られた混合溶媒のそれぞれにポリイミドを溶解して、実施例1〜3及び比較例1、2の液晶配向膜形成用組成物をそれぞれ調製した(固形分濃度8重量%)。

0116

得られた液晶配向膜形成用組成物を、液滴吐出装置を用いて、ITO基板上へ乾燥膜厚が60nmとなるように塗布し、液晶配向膜を形成した。得られた液晶配向膜のスジムラを目視により観察し、スジムラが発生している場合を×、発生していない場合を○として
評価した。その結果を第1表にまとめて示す。

0117

第1表から、全溶媒に対して5重量%以上10重量%未満のN−メチル−2−ピロリドンを含む液晶配向膜形成用組成物(実施例1〜3)を用いて形成した液晶配向膜は、スジムラのないものであった。一方、全溶媒に対して5重量%未満のN−メチル−2−ピロリドンを含む液晶配向膜形成用組成物(比較例1)、及びN−メチル−2−ピロリドンを含まない液晶配向膜形成用組成物(比較例2)を用いて形成した液晶配向膜には、スジムラが発生していた。

図面の簡単な説明

0118

実施の形態に係る液晶表示装置製造ラインの一例を示す図である。
実施の形態に係るインクジェット式吐出装置の概略図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の断面の概略図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法のフローチャートである。
実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の要部断面図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の要部断面図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板を説明するための図面であって、(a)は基板の正面図、(b)は基板の断面図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程の基板の要部断面図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の製造過程を説明する図であって、(a)は貼り合せ装置による下基板と上基板との貼り合せを説明するための断面図、(b)は紫外線にて基板に形成したシール層の硬化を説明する断面図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の全体斜視図である。
実施の形態に係る液滴吐出ヘッドをステージ側から見た下面図である。
実施の形態に係る液滴吐出ヘッドの要部側断面図である。
実施の形態に係る液晶表示装置の電気回路図である。

符号の説明

0119

I…液晶表示装置製造ライン、1…洗浄装置、2…親液化処理装置、3a、3b、3c…吐出装置、4…乾燥装置、5…焼成装置、6…ラビング装置、8…駆動装置、9…制御装置、22…インクジェットヘッド、24…ヘッド本体、26…ノズル形成面、28…テーブル、30…タンク、32…吐出物搬送管、32a…吐出物流路部アース継手、32b…ヘッド部気泡排除弁、34…吐出物、34a…液面、36…液面制御センサ、40…吸引キャップ、42…吸引バルブ、44…吸引圧検出センサ、46…吸引ポンプ、48…廃液タンク、50…液晶表示装置、52a…下基板、52b…上基板、56…液晶層、58…セグメント電極、59…シール層、59a…シール剤の塗膜、60,70…液晶配向膜
、62…カラーフィルター、62r,62g,62b…色素層、64…ブラックマトリクス、66…オーバーコート膜、68…コモン電極、80a…下定盤、80b…上定盤、82…紫外線照射装置、90a…真空チャンバー、100…液滴吐出装置、103…ステージ、109…キャリッジ、110…液滴吐出装置、B…液晶層形成領域、F…液晶配向膜形成用組成物、Fb…液滴。

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