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技術 ポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品

出願人 日本ポリプロ株式会社
発明者 清水健残華幸仁
出願日 2006年3月8日 (14年8ヶ月経過) 出願番号 2006-062521
公開日 2007年9月20日 (13年2ヶ月経過) 公開番号 2007-238749
状態 特許登録済
技術分野 定速走行制御及び計器板 計器板 高分子組成物
主要キーワード 予備脱気 営業生産 輸送パイプライン 押し込みスクリュー 粗仕上げ加工 圧縮度合い ふるい残 圧縮構造
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年9月20日)のものです。
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図面 (1)

課題

無機充填剤の分散不良による白点消滅させるべく圧縮度合いを軽減すると、持ち込む空気の量が増えるため、とりわけ大型混練機の場合には生産性に悪影響を及ぼすといった欠点を解決できるインラインコンパウンドによるタルク入りポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品を提供。

解決手段

ポリプロピレン樹脂(A)を30〜95重量%と、平均粒子径0.1〜12μm、かさ比重0.1〜0.5のタルク脱気圧縮して得られる、かさ比重0.3〜1.0、圧縮率3.1〜7.0、JIS−A1102によるロータップ法った際の1,000μm以上の成分が15重量%以下である脱気圧縮タルク(B)を5〜45重量%と、熱可塑性エラストマー(C)を3〜30重量%とを含むことを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品。

概要

背景

近年、バンパーインストルメントパネルドアトリムピラートリムエアコンケースランプハウジング等の自動車部品等の工業部品については、その優れた物性バランス成形性により、タルク等の無機フィラーエラストマーを配合したポリプロピレン複合材料が多く用いられている。
一般に、これらのポリプロピレン系複合材料は、原料となるポリプロピレン樹脂とタルク等の無機フィラー粉体を、二軸混練機溶融混練し製造されている。
最近では、省エネルギー化を促進する環境保護的観点、および製造コストを削減する経済的観点から、これら溶融混練プロセスをプロピレン重合反応から連続する一貫した工程でおこなう、いわゆるインラインコンパウンドプロセスを採用する動きがある。

ところが、溶融混練をおこなうにあたり、混練機中に無機フィラー粉体に同伴した空気が多く存在すると、例えば、混練機ホッパー側から出口に向かって圧力を加えても、空気の内容積変化となって加圧は吸収されてしまい、この空気圧押出機の出口方向への樹脂圧として効果的に働かないという問題がある。これを解決する手段として、無機充填剤圧縮脱気することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、特定の圧縮タルクを使用し、重合装置混練造粒装置が連続した一貫装置として構成された装置を用いてインラインコンパウンドをおこなうインラインコンパウンドプロセスに関する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献1では、圧縮比が3.0を超える脱気圧縮タルク、およびそれを用いてプロピレン樹脂と溶融混練することによりタルクの分散状態が改善されるという効果を開示しているが、実施例で使用している混練機(日本製鋼所(株)製CIM−90)は、スクリュー口径が90mm程度であり、インラインコンパウンド等の近年の大型化設備で使用される混練力が劣る混練機(例えば、特許文献2においては、スクリュー口径が320mmのものを使用している)においては、タルクが所望の状態にまで分散されるとはいえない。
また、特許文献2では、その実施例において、無機フィラーの凝集塊に起因する「白点」が発生した試験片枚数を測定しており(表1の「外観」参照)、特許文献2の発明の技術的特徴である無機フィラーの圧縮比が3.0以下の場合は、白点の発生枚数が減少するものの、生産量が減少し、圧縮比が3.0を超える場合は白点の発生を抑制することができていなかった。

一方、複合材料の生産性を維持しながら、分散性を改善する手段として、粉末状のタルクを脱気した後に圧縮し、所定のかさ密度及び破壊率を有するタルクが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、特許文献3の手段では、タルクの凝集に基づく白点は完全に解消できず、インパネ、バンパーとして使用される場合に、無塗装状態ではこの白点が見えることで外観不良となり、塗装をする場合でもこの白点に起因したピンホールの発生の問題がある。
特開平4−306261号公報
特開2002−302554号公報(請求項1、請求項6)
特開2005−104794号公報

概要

無機充填剤の分散不良による白点を消滅させるべく圧縮度合いを軽減すると、持ち込む空気の量が増えるため、とりわけ大型混練機の場合には生産性に悪影響を及ぼすといった欠点を解決できるインラインコンパウンドによるタルク入りポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品を提供。ポリプロピレン樹脂(A)を30〜95重量%と、平均粒子径0.1〜12μm、かさ比重0.1〜0.5のタルクを脱気圧縮して得られる、かさ比重0.3〜1.0、圧縮率3.1〜7.0、JIS−A1102によるロータップ法った際の1,000μm以上の成分が15重量%以下である脱気圧縮タルク(B)を5〜45重量%と、熱可塑性エラストマー(C)を3〜30重量%とを含むことを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品。なし

目的

本発明は、上記の問題点に鑑み、さらに、営業生産プラントで用いられる規模の二軸混練機で実際に製造を行った場合、短時間に多量の樹脂を混練することに由来して、上述したCIM−90のような比較的小規模な混練機では問題とならなかった配合であっても、無機充填剤の分散不良(白点の発生)が起こるという新たな問題点と、白点を消滅させるべく圧縮度合いを軽減すると、持ち込む空気の量が増えるため、とりわけ大型混練機の場合には生産性に悪影響を及ぼすといった欠点を解決できるインラインコンパウンドでありながら、このようなタルク分散不良に基づく白点がないタルク入りポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポリプロピレン樹脂(A)を30〜92重量%と、下記の物性を有する脱気圧縮タルク(B)を5〜45重量%と、熱可塑性エラストマー(C)を3〜30重量%とを含むことを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。(B)脱気圧縮タルク:平均粒子径0.1〜12μm、かさ比重0.1〜0.5のタルク脱気圧縮して得られる、かさ比重0.3〜1.0、圧縮率3.1〜7.0、JIS−A1102によるロータップ法った際の1,000μm以上の成分が15重量%以下である脱気圧縮タルク

請求項2

脱気圧縮タルクが、MFRが30g/10分のポリプロピレン樹脂と押出量が1,000kg/hr以上で溶融混練して得られるタルク入りポリプロピレン中の大きさが0.6mm以上のタルクの凝集物個数が0であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。

請求項3

熱可塑性エラストマー(C)が、エチレン系エラストマー、またはスチレン系エラストマーであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。

請求項4

請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物からなることを特徴とする自動車外装部品

請求項5

請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリプロピレン樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品

技術分野

0001

本発明は、タルクを配合したポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品に関し、より詳しくは、分散性が改善され、機械物性に優れる脱気圧縮タルク入りポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品に関するものである。

背景技術

0002

近年、バンパーインストルメントパネルドアトリムピラートリムエアコンケースランプハウジング等の自動車部品等の工業部品については、その優れた物性バランス成形性により、タルク等の無機フィラーエラストマーを配合したポリプロピレン複合材料が多く用いられている。
一般に、これらのポリプロピレン系複合材料は、原料となるポリプロピレン樹脂とタルク等の無機フィラー粉体を、二軸混練機溶融混練し製造されている。
最近では、省エネルギー化を促進する環境保護的観点、および製造コストを削減する経済的観点から、これら溶融混練プロセスをプロピレン重合反応から連続する一貫した工程でおこなう、いわゆるインラインコンパウンドプロセスを採用する動きがある。

0003

ところが、溶融混練をおこなうにあたり、混練機中に無機フィラー粉体に同伴した空気が多く存在すると、例えば、混練機ホッパー側から出口に向かって圧力を加えても、空気の内容積変化となって加圧は吸収されてしまい、この空気圧押出機の出口方向への樹脂圧として効果的に働かないという問題がある。これを解決する手段として、無機充填剤圧縮脱気することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、特定の圧縮タルクを使用し、重合装置混練造粒装置が連続した一貫装置として構成された装置を用いてインラインコンパウンドをおこなうインラインコンパウンドプロセスに関する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許文献1では、圧縮比が3.0を超える脱気圧縮タルク、およびそれを用いてプロピレン樹脂と溶融混練することによりタルクの分散状態が改善されるという効果を開示しているが、実施例で使用している混練機(日本製鋼所(株)製CIM−90)は、スクリュー口径が90mm程度であり、インラインコンパウンド等の近年の大型化設備で使用される混練力が劣る混練機(例えば、特許文献2においては、スクリュー口径が320mmのものを使用している)においては、タルクが所望の状態にまで分散されるとはいえない。
また、特許文献2では、その実施例において、無機フィラーの凝集塊に起因する「白点」が発生した試験片枚数を測定しており(表1の「外観」参照)、特許文献2の発明の技術的特徴である無機フィラーの圧縮比が3.0以下の場合は、白点の発生枚数が減少するものの、生産量が減少し、圧縮比が3.0を超える場合は白点の発生を抑制することができていなかった。

0004

一方、複合材料の生産性を維持しながら、分散性を改善する手段として、粉末状のタルクを脱気した後に圧縮し、所定のかさ密度及び破壊率を有するタルクが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかしながら、特許文献3の手段では、タルクの凝集に基づく白点は完全に解消できず、インパネ、バンパーとして使用される場合に、無塗装状態ではこの白点が見えることで外観不良となり、塗装をする場合でもこの白点に起因したピンホールの発生の問題がある。
特開平4−306261号公報
特開2002−302554号公報(請求項1、請求項6)
特開2005−104794号公報

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、上記の問題点に鑑み、さらに、営業生産プラントで用いられる規模の二軸混練機で実際に製造を行った場合、短時間に多量の樹脂を混練することに由来して、上述したCIM−90のような比較的小規模な混練機では問題とならなかった配合であっても、無機充填剤の分散不良(白点の発生)が起こるという新たな問題点と、白点を消滅させるべく圧縮度合いを軽減すると、持ち込む空気の量が増えるため、とりわけ大型混練機の場合には生産性に悪影響を及ぼすといった欠点を解決できるインラインコンパウンドでありながら、このようなタルク分散不良に基づく白点がないタルク入りポリプロピレン樹脂組成物及びその成形品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、上記課題を解明すべく種々検討を行った結果、特定量の特定の脱気圧縮タルクと熱可塑性エラストマーを配合することにより、タルク分散不良に基づく白点がないタルク入りポリプロピレン樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成させたものである。

0007

すなわち、本発明の第1の発明によれば、ポリプロピレン樹脂(A)を30〜92重量%と、下記の物性を有する脱気圧縮タルク(B)を5〜45重量%と、熱可塑性エラストマー(C)を3〜30重量%とを含むことを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物が提供される。
(B)脱気圧縮タルク:平均粒子径0.1〜12μm、かさ比重0.1〜0.5のタルクを脱気圧縮して得られる、かさ比重0.3〜1.0、圧縮率3.1〜7.0、JIS−A1102によるロータップ法った際の1,000μm以上の成分が15重量%以下である脱気圧縮タルク

0008

また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、脱気圧縮タルクが、MFRが30g/10分のポリプロピレン樹脂と押出量が1,000kg/hr以上で溶融混練して得られるタルク入りポリプロピレン中の大きさが0.6mm以上のタルクの凝集物個数が0であることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物が提供される。

0009

また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、熱可塑性エラストマー(C)が、エチレン系エラストマー、またはスチレン系エラストマーであることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物が提供される。

0010

また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明のポリプロピレン樹脂組成物からなることを特徴とする自動車外装部品が提供される。

0011

また、本発明の第5の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明のポリプロピレン樹脂組成物からなることを特徴とする自動車内装部品が提供される。

発明の効果

0012

本発明では、特定のかさ比重及び圧縮率を有し、圧縮ムラに基づく大きなサイズの塊が少ない脱気圧縮タルクを用い、熱可塑性エラストマーをポリプロピレン樹脂に配合することにより、曲げ弾性率等の機械的物性を向上させるとともに、外観にすぐれたポリプロピレン樹脂組成物を製造することができ、該プロピレン組成物は、インラインコンパウンドでありながらタルク分散不良に基づく白点が生じないポリプロピレン樹脂組成物とすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明は、(A)ポリプロピレン樹脂、(B)脱気圧縮タルク、(C)熱可塑性エラストマーを含有するタルク入りポリプロピレン樹脂組成物である。以下に各構成成分、樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物の用途、成形品等について詳細に説明する。

0014

[I]ポリプロピレン樹脂組成物
1.構成成分
(A)成分:ポリプロピレン樹脂
本発明のポリプロピレン樹脂組成物を構成する(A)ポリプロピレン樹脂成分は、特に限定されず、プロピレン単独重合体プロピレンランダム共重合体プロピレンブロック共重合体等が挙げられるが、エチレン含量が25重量%以下のプロピレン・エチレンブロック共重合体またはプロピレン単独重合体が好ましい。
ポリプロピレン樹脂の形態は、特に限定されないが、ブレンド及び溶融混練プロセスが、ポリプロピレン重合工程から一貫した工程で製造するためには、パウダー形状であることが好ましい。

0015

本発明のポリプロピレン樹脂組成物で用いられるポリプロピレン樹脂成分は、メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が3〜300g/10分、好ましくは8〜250g/10分、特に好ましくは、10〜200g/10分、最も好ましくは、20〜100g/10分のものが好ましい。ポリプロピレン樹脂成分のMFRが前記範囲未満であると、流動性不足し、ポリプロピレン樹脂成分のMFRが前記範囲を超えると、耐衝撃性が低下する。
ここで、MFRは、JIS K−7210−1995に準拠して測定する値である。

0016

また、プロピレン・エチレンブロック共重合体は、プロピレン単独重合体部分とプロピレン・エチレンランダム共重合体部分から構成されるブロック共重合体であって、そのプロピレン単独重合体部分のMFRは、5〜1,000g/10分が好ましく、より好ましくは10〜800g/10分であり、特に好ましくは30〜500g/10分である。さらに、プロピレン単独重合体部分のアイソタクチックペンタッド分率(P)は0.98以上が好ましく、より好ましくは0.985以上のものである。
上記プロピレン・エチレンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分のMFRが前記範囲未満であると流動性が不十分となり、MFRが前記範囲を超えると耐衝撃性が劣る。また、プロピレン・エチレンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分のアイソタクチックペンタッド分率(P)は上記範囲未満では曲げ弾性率が不十分であるので不適当である。
なお、ここでアイソタクチックペンタッド分率(P)とは13C−NMRを用いて測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック分率である。

0017

本発明に用いられるポリプロピレン樹脂は、チーグラーナッタ触媒あるいはメタロセン触媒などにより製造されたものを用いることができる。
上記触媒の存在下、気相流動床溶液法スラリー法等の製造プロセスを適用して、プロピレンと必要に応じてコモノマー成分とを用いて重合することにより得られる。

0018

(B)成分:脱気圧縮タルク
本発明のポリプロピレン樹脂組成物に用いる脱気圧縮タルクは、平均粒子径0.1〜12μm、かさ比重0.1〜0.5のタルクを脱気圧縮して得られる、かさ比重0.3〜1.0、圧縮率3.1〜7.0、JIS−A1102によるロータップ法で篩った際の1,000μm以上の成分が15重量%以下の圧縮タルクである。

0019

本発明に用いる脱気圧縮される前のタルクの平均粒子径は、0.1〜12μmであり、好ましくは0.1〜10μmであり、更に好ましくは2〜8μmである。平均粒子径が上記規定を超える場合は、タルクによる機械的強度の向上幅が小さく、これらを溶融混練してなるポリプロピレン樹脂組成物を成形して得られる製品の曲げ弾性率が低下する不都合がある。逆に、平均粒子径が上記規定未満である場合は、過粉砕のためタルクのアスペクト比を損ねるばかりでなく、粉砕コストがかかり経済的に好ましくなく、分散不良も生じやすいという不都合が生じる。
ここで、平均粒子径は、レーザー法測定機(例えば、堀場製作所製LA900等)によって測定した粒度累積分布曲線から読みとった累積量50重量%の粒径値より求める値である。

0020

本発明に用いる脱気圧縮される前のタルクのかさ比重は、0.1〜0.5であり、好ましくは0.11〜0.35であり、特に好ましくは0.12〜0.25である。
また、本発明に用いる脱気圧縮工程直後のタルクのかさ比重は、0.3〜1.0であり、好ましくは0.4〜0.9であり、特に好ましくは0.45以上で0.8を超えない範囲である。かさ比重がこの範囲を超えると、圧縮ムラに基づく塊が発生しやすく好ましくない。逆に、かさ比重がこの範囲未満であると、溶融混練時に混練機に持ち込む空気量が多くなり、生産性に悪影響をきたすので好ましくない。
ここで、かさ比重は、JIS K−6720に基づき測定される値である。

0021

本発明に用いる脱気圧縮されたタルクの圧縮率は、3.1〜7.0であり、好ましくは3.1〜6.5であり、特に好ましくは3.2〜5.5である。圧縮率が上記規定の範囲の下限を外れると、溶融混練時に二軸混練機に持ち込む空気量が多くなり、フィードネック等生産性に不都合が生じるため好ましくない。逆に、上記規定の上限を外れると圧縮ムラに基づく塊が発生しやすく、成形品にタルク凝集に基づく白点が生ずるという不都合が生じる。
ここで、圧縮率は、脱気圧縮前のかさ比重を脱気後のかさ比重で割った値である。

0022

本発明に用いる脱気圧縮されたタルクのロータップ法で篩った際の1,000μm以上の成分は、15重量%以下であり、好ましくは13重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。また、500μm以上の成分が45重量%以下、好ましくは40重量%以下、更に好ましくは35重量%以下であることが好ましい。圧縮ムラに基づく大きなタルク塊は、極力少ない方が好ましく、ロータップ法で篩った際の1,000μm以上の成分が15重量%を超えると時間当たりのプロピレン樹脂組成物の押出量が1,000kg/hrを超えるような大型の混練機で造粒した際のペレットを成形すると白点が生ずるおそれがある。
ここで、ロータップ法とは、JIS−A1102に規定された篩方法であり、ロータップ型ふるい振とう機に、直径200mmφ、深さ45mm、30メッシュ篩目500μm)のふるい上に、同径の16メッシュ(篩目1000μm)のふるいを受け皿に重ね、100gのタルクを、一番上のメッシュ上に置きふたをして、ふるい幅25mm、振とう数290rpm、ハンマー打数156rpmなる条件で3分間振とうする方法をいう。
ロータップ法による振とう条件は、圧縮タルクを崩壊させうる振動を与えるものである。振とうによって圧縮タルクが崩壊すると、篩を通過することになるので、篩残を計測することにより、圧縮タルクの分散性を評価することができる。脱気圧縮されたタルクのロータップ法で篩った際の1,000μm以上の成分の割合が少ないほど、分散性に優れると評価される。

0023

本発明に用いる脱気圧縮タルクは、MFRが30g/10分のポリプロピレン樹脂と押出量が1,000kg/hr以上で溶融混練して得られるタルク入りポリプロピレン中の大きさが0.6mm以上のタルクの凝集物の個数が0であることが好ましい。こうすることで、タルクの分散性をより向上させることが可能となり、インラインコンパウンドのような分散不良の生じやすい溶融混練条件下でも、白点を減少させることができる。

0024

本発明においては、成分(A)の脱気圧縮タルクが、粒子が2.8mmより大きい成分の割合が0.3重量%以下、好ましくは0.1重量%以下であることが白点の発生を防止する観点から好ましい。粒子径が2.8mmより大きい成分の割合が0.1重量%以下である脱気圧縮タルクは、一度脱気圧縮した後に粗粉(2.8mm以上)を取り除くことなどにより得ることができる。
上記粗粉を取り除く方法としては、比較的粗いメッシュを用いて、圧縮構造を大きく損ねることなく、ふるいをかける方法を挙げることができる。この際のふるい目の大きさは、具体的には、6.5メッシュ(篩目2.8mm)〜26メッシュ(篩目600μm)、好ましくは7.5メッシュ(篩目2.36mm)〜22メッシュ(篩目710μm)、さらに好ましくは8.6メッシュ(篩目2.0mm)〜18.5メッシュ(篩目850μm)の範囲である。この範囲よりも大きく目が細かいとタルクの処理生産性に支障をきたし、逆に小さく目が大きいと白点防止効果が劣るので好ましくない。

0025

本発明で用いる脱気圧縮タルクは、上記規定を満足し、従来のタルクとは異なり、圧縮率が高い割に比較的均一に圧密されていることを特徴とする。したがって、局所的に受けた強い圧縮履歴がないため、言わば「芯(塊)」の存在が極めて少なく、溶融混練した際に簡単に解れて均質に分散し、成形品の外観表面上に白点が存在しないか、その数が極めて少なくなる。本発明に用いる圧縮ムラに基づく塊が少ないタルクは、本発明の要旨を逸脱しない限りその製造法は特に限定されないが、例えば、下記の(a)、(b)の工程を連続して行い製造することができる。

0026

(a)脱気
脱気は、公知の装置および方法を使用することができる。例えば、脱気減容機としては、本鐵工(株)製クリパックや、ホソカワミクロン製デンスパックローラーにて圧縮する前に事前脱気することができる。この脱気処理続き、下記に示すように圧縮操作を行う。
(b)圧縮
圧縮は、従来公知の装置を用いて行なうことが可能であるが、その運転条件注意深く選択する必要がある。かつ、この条件はこれまでの先行技術文献が具体的に開示あるいは示唆していなかったものである。圧縮に用いる装置は、公知の装置を使用することができるが、例えば、ローラ(栗本鐵工(株)製ローラーコンパクター)を挙げることができる。

0027

本発明に用いる圧縮ムラに基づく塊を削減する、上記(a)、(b)の連続した装置としては、例えば、特開平10−100144号公報に開示されているような図1に示す装置を用いることができる。図1において、ホッパ15内に貯留されたタルクは、供給口5から真空脱気装置1に取り込まれ、真空ポンプ12で脱気されながらスクリューにより排出口6に送られる。脱気されたタルクは、排出口6から供給機2内に落下され、スクリューにより下方に押込まれ、一対の円筒状ロール23を有する圧縮脱気装置3に供給され、ロール23間でさらに圧縮脱気されながら下方に排出される。
この場合、図示されている円筒状ロールのロール間距離をできるだけ広く設定することが重要であり、例えば、そのクリアランスの大きさを0.8〜2.0mmの間で調節することによって達成される。ロール間距離が小さいと、ロール間で圧縮されるタルクに大きな圧力が生じ、その結果、溶融混練時においても崩壊しづらい塊を生成する。逆に、広くしすぎると、タルクを圧縮できずにすり抜ける不具合を生じるので好ましくない。この際、生産バランスに支障のない範囲でロールの回転数を5〜20rpmの範囲内で調節しながら、できるだけ高回転数となるように設定することによって、押し込みスクリューの回転数を抑えることが好ましい。このような条件で圧縮するためには、真空脱気装置による予備脱気時に、なるべく高度に脱気圧縮しておくことが好ましい。
なお、上記(a)、(b)の工程を同時に行ってもよい。

0028

本発明で規定される(A)脱気圧縮タルクは、重合体との接着性或いは分散性を向上させる目的で、各種の有機チタネートカップリング剤有機シランカップリング剤脂肪酸脂肪酸金属塩脂肪酸エステル等によって表面処理したタルクを脱気圧縮して製造されたものであってもよい。

0029

(C)成分:熱可塑性エラストマー
本発明のポリプロピレン樹脂組成物に用いる熱可塑性エラストマーとしては、エチレン系エラストマー、またはスチレン系エラストマーが挙げられる。
エチレン系エラストマーの具体例としては、例えば、エチレン・プロピレン共重合エラストマーエチレンプロピレンゴムEPR)、エチレン・ブテン共重合エラストマーEBR)、エチレン・ヘキセン共重合エラストマー(EHR)、エチレン・オクテン共重合エラストマー(EOR)等のエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー;エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体、エチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・イソプレン共重合体等のエチレン・α−オレフィン・ジエン三元共重合体エラストマー(EPDM)等が挙げられる。また、これらのエラストマー成分は、2種類以上の混合して使用することができる。

0030

上記エチレン・α−オレフィン共重合体エラストマーは、各モノマーを触媒の存在下重合することにより製造される。触媒としては、ハロゲン化チタンのようなチタン化合物アルキルアルミニウムマグネシウム錯体、のような有機アルミニウム−マグネシウム錯体、アルキルアルミニウム、又はアルキルアルミニウムクロリド等のいわゆるチーグラー型触媒、WO−91/04257号公報等に記載のメタロセン化合物触媒を使用することができる。重合法としては、気相流動床、溶液法、スラリー法等の製造プロセスを適用して重合することができる。市販品を例示すれば、ジェイエスアール社製EDシリーズ、三井化学社製タフマーPシリーズ及びタフマーAシリーズ、デュポンダウ社製エンゲージEGシリーズなどを挙げることができ、これらはいずれも本発明において使用することができる。

0031

また、スチレン系エラストマーとしては、スチレンブタジエン・スチレントリブロック体、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック体、スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック体の水素添加物(SEBS)、スチレン・イソプレン・スチレントリブロック体の水素添加物(SEPS)等が挙げられる。なお、上記した スチレン・ブタジエン・スチレントリブロック体の水素添加物は、ポリマー主鎖モノマー単位でみると、スチレン−エチレン−ブテン−スチレンとなるので、通常、SEBSと略称されるものである。また、これらのエラストマー成分は、2種類以上の混合して使用することができる。

0032

スチレン系エラストマーのうち、トリブロック共重合体の水素添加物(SEBS、SEPS)の製造法の概要を以下に説明する。
これらのトリブロック共重合体は、一般的なアニオンリビング重合法で製造することができる。これには、逐次的にスチレン、ブタジエン、スチレンを重合しトリブロック体を製造した後に水添する方法(SEBSの製造方法)と、スチレン−ブタジエンのジブロック共重合体をはじめに製造した後、カップリング剤を用いてトリブロック体にした後水添する方法がある。また、ブタジエンの代わりにイソプレンを用いることによってスチレン−イソプレン−スチレントリブロック体の水素添加物(SEPS)も同様に製造することができる。

0033

これらの熱可塑性エラストマー成分のメルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)は、本発明の主要用途である自動車外装材を考慮した場合、0.5〜150g/10分、好ましくは0.7〜100g/10分、特に好ましくは0.7〜80g/10分の範囲のものが好ましい。

0034

(D)付加的成分(任意成分)
本発明のポリプロピレン樹脂組成物中には、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分の必須成分以外に本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的成分(任意成分)を添加することができる。
添加剤等としては、フェノール系及びリン系の酸化防止剤ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の耐候劣化防止剤有機アルミ化合物有機リン化合物等の核剤ステアリン酸金属塩に代表される中和剤分散剤キナクリドンペリレンフタロシアニン酸化チタンカーボンブラック等の着色物質繊維状チタン酸カリウム、繊維状マグネシウムオキシサルフェート、繊維状硼酸アルミニウム炭酸カルシウム等のウイスカー炭素繊維ガラス繊維等の物質を例示できる。
分散剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛ステアリン酸マグネシウムベヘン酸亜鉛ステアリン酸リチウムステアリン酸バリウムステアリン酸カルシウム等の脂肪酸またはその金属塩が挙げられる。

0035

2.成分の配合割合
本発明のポリプロピレン樹脂組成物における、上記成分(A)プロピレン樹脂、成分(B)脱気圧縮タルク、および成分(C)熱可塑性エラストマーの配合割合は、(A)成分が30〜92重量%、(B)成分が5〜45重量%、(C)成分が3〜30重量%であり、好ましくは(A)成分が45〜80重量%、(B)成分が10〜30重量%、(C)成分が3〜25重量%である。(B)成分が、5重量%未満であると、剛性が不足であり、45重量%を超えると流動性、衝撃性が低下する。また、(C)成分が3重量%未満であると、耐衝撃性、塗装性が低く、30重量%を超えると剛性、耐熱性が低下する。

0036

[II]ポリプロピレン樹脂組成物の製造方法
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、押し出し量が大きな、大型混練機で溶融混練して製造する。その際、インラインコンパウンドのコストメリットを享受するためには、次のように、重合工程から移送され、予備混合、溶融混練、造粒工程を一貫して行うことが好ましい。
まず、ポリプロピレン重合プラントで製造されたポリプロピレン樹脂は、輸送パイプラインを通って、混練、造粒設備へ移送される。次に、移送されたポリプロピレン樹脂((A)成分)は、上記の物性を有する脱気圧縮タルク((B)成分)、熱可塑性エラストマー((C)成分)、必要に応じて前記の付加的成分((D)成分)と予備混合する。予備混合機としては、特に限定されないが、バッチ式ヘンシェルミキサータンブラーミキサー連続式パウダーミキサーなどを例示できる。
続いて、上記構成成分をブレンドしたのち、大型押し出し機を用いて溶融混練し、続く造粒行程で、カッティングすることにより製造される。この際、樹脂組成物の押出量は、下限値が1,000kg/hr、好ましくは2,000kg/hr、更に好ましくは3,000kg/hrである。下限を下回るような押出量が低いものは、経済性から好ましくない。逆に上限値は特に制限がないが、これまでの稼動実績のある設備の規模から考えると、好ましくは20,000kg/hr、より好ましくは10,000kg/hrである。混練機としては、特に限定されないが、単軸混練機、二軸混練機、あるいは、二軸と単軸(一軸)を組み合わせたタンデム型の混練機を例示することができる。とりわけ、タルクの分散等を考慮すると、タンデム型の混練機が好ましく、二軸溶融混練に次いで、一軸押出機で溶融混練する方法が好ましい。

0037

[III]ポリプロピレン樹脂組成物の用途
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、タルクで補強されているため、剛性と耐衝撃性のバランスに優れており、高い寸法性を有する素材であることから、種々の成形品に加工することができるが、中でも自動車部品等の射出成形品、特に、ドアトリム、ピラートリム、コンソールボックス、各種ハウジング材ケース材、バンパー材、エアコンケース、ランプハウジング等に用いることが好ましい。

0038

以下に実施例で本発明を具体的に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例に用いられる測定方法は次の通りである。

0039

(1)タルク平均粒子径:レーザー式粒度分布測定機(堀場製作所製LA920)を用いて測定した。
(2)タルクかさ比重:JIS K−6720に準拠して測定した。
(3)ロータップ法による圧縮むら塊量:ロータップ型ふるい振とう機((株)テラオカ社製ロータップ型ふるい振とう機S−2型1996年製)に、直径200mmφ、深さ45mm,30メッシュのふるい上に、同径の16メッシュのふるいを受け皿に重ね、100gのタルクを、一番上のメッシュ上に置きふたをして、ふるい幅25mm、振とう数290rpm、ハンマー打数156rpmなる条件で3分間振とうした。その後、各皿の重量の変化から、網の目を通り抜けなかった粗大粒子の重量を求め、16メッシュふるい残より1,000μm以上成分の重量を、16メッシュふるい残と30メッシュふるい残のトータルより500μm以上成分の重量を求め、計算によりその比率を求めた。
(4)MFR=30g/10分のPPと混練した際の白点数:各タルクとプロピレン−エチレン共重合体(PP:MFR=30g/10分、ゴム成分含量13wt%、ゴム中のエチレン含量50wt%:日本ポリプロ(株)社製:製品名BC03EQ)に加え、添加剤として、ポリプロピレン樹脂100重量部に対してテトラキスメチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニルプロピオネートメタン(チバスシャリティケミカルズ社製IRGANOX1010)0.05重量部を加え、ステアリン酸亜鉛0.4重量部を加え、二軸連続式パウダーミキサー(スクリュー径330mm、L/D;9)により、スクリュー回転数30rpmにて均一に混合ブレンドした後、これを連続して、二軸混練機(日本製鋼社製CIM320)と、単軸押出機(スクリュー径305mm、L/D=13)の組み合わせで溶融混練造粒し、目的のタルク入りポリプロピレン樹脂組成物を製造した。
CIM320の条件はローター回転数360rpm、ESP=0.18、単軸押出機は70rpm、樹脂温度215℃、吐出量3.8t/hであった。
得られたペレットを(8)の方法で白点評価を実施した。
(5)MFR:JIS−K7210に準拠して測定した。
(6)曲げ弾性率:JIS−K7203に準拠して測定した。
(7)アイゾット(IZOD衝撃強度:JIS−K7110に準拠して測定した。
(8)白点数評価:混練造粒して得られたペレットを射出成形機ホッパーに投入後、空パージを10ショット、さらに下記成形条件にて成形を開始し、成形が安定するまでの5ショット分を捨て、6ショット目から15ショット目までをサンプリングした。得られた製品の表裏面の全面に、白い粒状の物(白点という)の有無を目視、および目盛付き拡大ルーペ(16倍)で観察し、白点の数およびサイズを計測し、下記の基準に基づき判定した。なお、目視で判別できるものとして、0.6mm以上、及び0.4〜0.6mm以内に分類し数を数えて判別した。
判定基準
×:0.6mm以上成分 1個以上
○:0.6mm以上成分 0
(成形条件)
(a)製品形状:縦345mm×横200mm×高さ30mm、天面肉厚2.5mmの箱形状、製品裏面は全面粗仕上げ加工
(b)射出成形機:東機械(株)製IS170FII−10A
(c)金型雌雄一対からなり、固定型(雌)が製品表面、可動型(雄)が製品裏面となる2枚プレート構造で、製品中央部にダイレクトゲートで樹脂を充填する構造
(d)成形条件:成形温度;220℃、金型温度;40℃、射出圧力;100MPa、保圧力;40Mpa、射出充填時間;7秒、保圧時間;8秒、冷却時間;20秒、スクリュー回転数;150rpm、スクリュー背圧;無し

0040

(実施例1)
平均粒子径5.0μm、かさ比重0.12である微粒タルク(林化成(株)社製:MW5000S)(以下、原料1と記す)を、栗本鐵工製クリパックを用いて、かさ比重0.35前後まで1次脱気したのち、取り出すことなく、引き続き栗本鐵工製ローラーコンパクター(ローラー間1.1mm、ローラー回転速度10rpm、押し込みスクリュー17rpm)で2次圧縮し、脱気圧縮タルク(タルク−1)を製造した。
このタルク−1の性状は、かさ比重0.58であり、ロータップ法による1,000μm以上成分の量が6重量%であった。
このようにして得られたタルク−1を表2に示す配合比率にて、プロピレン−エチレン共重合体(PP:MFR=27g/10分、ゴム成分含量22wt%、ゴム中のエチレン含量40wt%:日本ポリプロ(株)社製:製品名BC02GQ)に加え、更に、熱可塑性エラストマーとしてエチレン−ブテン共重合体ゴム(JSR社製:EBM3021 MF)、添加剤として、ポリプロピレン樹脂100重量部に対してテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカルズ社製IRGANOX1010)0.05重量部、ステアリン酸カルシウム0.4重量部を加え、二軸連続式パウダーミキサー(スクリュー径330mm、L/D=9)により、スクリュー回転数30rpmにて予備混合し樹脂組成物を得た。
これを連続して、二軸混練機(日本製鋼社製CIM320)と、一軸押し出し機の組み合わせで溶融混練造粒し、目的のタルク入りポリプロピレン樹脂組成物を製造した。
得られたペレットを射出成形して、白点の評価及び物性を測定した。タルクの物性を表1に、樹脂組成物の評価結果を表2に示す。

0041

(実施例2)
PP、タルク−1、ゴムの量を表2に示すように変更する以外は実施例1と同様にしてタルク入りポリプロピレン樹脂組成物を製造した。得られたペレットを射出成形して、白点の評価及び物性を測定した。樹脂組成物の評価結果を表2に示す。

0042

(実施例3)
実施例1で使用したタルク−1の製造条件について、実施例1と同じロール間隔、同じロール回転数を採用し、押し込みスクリューの回転数のみを変更調節して、脱気圧縮タルク(タルク−2)を製造した。得られたタルクを用い、表2に示す配合にて実施例1と同様の方法により配合し、溶融混練および造粒し、テストサンプルの白点を評価した。タルクの物性を表1に、樹脂組成物の評価結果を表2に示す。

0043

(比較例1)
実施例1で使用したタルク−1の製造条件について、実施例1と同じロール回転数を採用し、押し込みスクリューの回転数を13rmp、ロール間隔を0.5mmに変更して、脱気圧縮タルク(タルク−3)を製造した。
このタルク−3の性状は、かさ比重0.8、ロータップ法による1,000μm以上の成分の量は18重量%、500μm以上の成分の量は46重量%であった。また、MFRが30g/10分のポリプロピレン樹脂と押出量が1,000kg/hrで溶融混練して得られたタルク入りポリプロピレン中の大きさが0.6mm以上のタルクの凝集物の個数は10であった。得られたタルクを用い、表2に示す配合にて実施例1と同様の方法により配合し、溶融混練および造粒し、テストサンプルの白点を評価した。タルクの物性を表1に、樹脂組成物の評価結果を表2に示す。

0044

(比較例2)
実施例1で使用したタルク−1の製造条件について、実施例1と同じロール間隔、同じロール回転数を採用し、押し込みスクリューの回転数のみを変更調節して、脱気圧縮タルク(タルク−4)を製造した。得られたタルクを用い、表2に示す配合にて実施例1と同様の方法により配合し、溶融混練および造粒し、テストサンプルの白点を評価した。タルクの物性を表1に、樹脂組成物の評価結果を表2に示す。

0045

0046

0047

本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、無機充填剤の分散不良(白点の発生)が起こる問題がなく、高性能な素材であることから、自動車部品等の射出成形品、特に、バンパー、インパネ、ドアトリム、ピラートリム、コンソールボックス、各種ハウジング材等に用いることができる。

図面の簡単な説明

0048

タルクの脱気圧縮装置の一例を説明する図である。

符号の説明

0049

1真空脱気装置
2供給機
3圧縮脱気装置
5 供給口
6 排出口
12真空ポンプ
15 ホッパ
23 一対の円筒状ロール

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