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技術 運転支援装置

出願人 株式会社デンソー
発明者 藤本英俊
出願日 2006年2月24日 (14年0ヶ月経過) 出願番号 2006-048467
公開日 2007年9月6日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2007-225498
状態 特許登録済
技術分野 教示用装置 航行(Navigation) 航行(Navigation) 交通制御システム 交通制御システム
主要キーワード 調査回数 位置精度情報 一致項目 データ収集端末 情報精度 中継基地 周辺監視カメラ 判断値
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年9月6日)のものです。
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図面 (6)

課題

自車周辺の地図データを利用した各種の運転支援アプリケーションを、安定して実行する。

解決手段

制御回路2は、各センサ3〜6の入力信号地図データベース8の地図データ等に基づいて、自車の地図上の位置を検出する。制御回路2は、自車周辺の地図データを利用して、地図表示等のナビゲーションや、アプリケーション制御部23による停止制御速度制限通知等の各種の運転支援アプリケーションを実行させるに際し、対象地物の地図データ上の位置精度を表す位置精度係数、地図データの最新調査時からの経年変化を表す経年変化係数、対象地物に関連する複数の情報の地図データ上と実際との一致率を表す情報精度係数から地図信頼度を算出する。アプリケーション毎要求精度と、算出された地図信頼度との積が、所定値以上であれば、該当する地図データを利用する。

概要

背景

車両(自動車)に搭載されるカーナビゲーションシステムは、GPS等を利用することにより、自車の絶対位置(及び進行方向)を高精度で検出(測位)するようになっている。そして、前記自車位置と地図データベースから読込んだ地図データとに基づいて、自車の位置及び進行方向を地図と重ね合わせて表示装置画面に表示するロケーション機能や、ユーザの指定した目的地までの推奨する経路を探索し、案内するルートガイダンス機能等を実現するようになっている。

この場合、一般に、ロケーション機能を実現するにあたっては、自車両の位置を、表示される電子地図上の道路に乗せるために、自車両の移動軌跡道路地図データ中の道路形状とを比較照合して、現在走行中の道路を推測するマップマッチングの処理が行われる。このようなマップマッチングの手法として、近年では、車両が走行している車線までも特定するようにしたものが考えられている(例えば、特許文献1参照)。また、マップマッチングにおける位置表示の精度についての情報(照合率)を表示することによって、ユーザの誤認識を防止することも考えられている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−211491号公報
特開平6−265364号公報

概要

自車周辺地データを利用した各種の運転支援アプリケーションを、安定して実行する。制御回路2は、各センサ3〜6の入力信号や地データベース8の地データ等に基づいて、自車の地上の位置を検出する。制御回路2は、自車周辺の地データを利用して、地表示等のナビゲーションや、アプリケーション制御部23による停止制御速度制限通知等の各種の運転支援アプリケーションを実行させるに際し、対象地物の地データ上の位置精度を表す位置精度係数、地データの最新調査時からの経年変化を表す経年変化係数、対象地物に関連する複数の情報の地データ上と実際との一致率を表す情報精度係数から地信頼度を算出する。アプリケーション毎要求精度と、算出された地信頼度との積が、所定値以上であれば、該当する地データを利用する。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、自車周辺の地図データを利用した各種の運転支援アプリケーションを、安定して実行することができる運転支援装置を提供するにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
5件

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請求項1

自車の現在位置を検出する現在位置検出装置と、道路施設等の地物に関連する複数の情報を含む地図データを記憶する地図データ記憶装置と、自車周辺の地図データを利用して自車の制御対象に対する運転支援アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを具備する運転支援装置であって、前記利用すべき自車周辺の地図データの各情報の精度を表す地図信頼度を算出する地図信頼度算出手段を備え、前記アプリケーション実行手段は、前記地図信頼度に応じた処理内容で前記運転支援アプリケーションを実行することを特徴とする運転支援装置。

請求項2

前記地図信頼度算出手段は、少なくとも、対象地物の地図データ上の位置精度を表す位置精度情報、及び、地図データの最新調査時からの経年変化情報、並びに、対象地物に関連する複数の情報の地図データ上と実際との一致率で表される情報精度から地図信頼度を算出することを特徴とする請求項1記載の運転支援装置。

請求項3

前記位置精度情報は、対象地物の絶対位置と前記地図データ上の位置の位置誤差逆数で表されることを特徴とする請求項2記載の運転支援装置。

請求項4

前記経年変化情報は、対象物種別毎に定義された経年変化率の逆数で表され、時間経過と共に小さくされることを特徴とする請求項2又は3記載の運転支援装置。

請求項5

前記経年変化率は、調査の繰返し回数に応じて変動されることを特徴とする請求項4記載の運転支援装置。

請求項6

前記情報精度のデータを、外部の情報センタから通信手段を介して取得するように構成されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の運転支援装置。

請求項7

前記情報精度は、対象地物の階層的な情報に関しては、上位ほど信頼度への影響が大きくなるように重み付けがなされることを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の運転支援装置。

請求項8

前記アプリケーション実行手段は、前記運転支援アプリケーション毎に設定される要求精度と、前記地図信頼度との積からなる判断値が、所定値に満たないときには、該当する地図データを利用しないことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の運転支援装置。

技術分野

0001

本発明は、自車周辺の地図データを利用して自車の制御対象に対する運転支援アプリケーションを実行する運転支援装置に関する。

背景技術

0002

車両(自動車)に搭載されるカーナビゲーションシステムは、GPS等を利用することにより、自車の絶対位置(及び進行方向)を高精度で検出(測位)するようになっている。そして、前記自車位置と地図データベースから読込んだ地図データとに基づいて、自車の位置及び進行方向を地図と重ね合わせて表示装置画面に表示するロケーション機能や、ユーザの指定した目的地までの推奨する経路を探索し、案内するルートガイダンス機能等を実現するようになっている。

0003

この場合、一般に、ロケーション機能を実現するにあたっては、自車両の位置を、表示される電子地図上の道路に乗せるために、自車両の移動軌跡道路地図データ中の道路形状とを比較照合して、現在走行中の道路を推測するマップマッチングの処理が行われる。このようなマップマッチングの手法として、近年では、車両が走行している車線までも特定するようにしたものが考えられている(例えば、特許文献1参照)。また、マップマッチングにおける位置表示の精度についての情報(照合率)を表示することによって、ユーザの誤認識を防止することも考えられている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−211491号公報
特開平6−265364号公報

発明が解決しようとする課題

0004

ところで、上記したカーナビゲーションシステムにおける精度(位置精度)の向上のためには、地図データベースに記憶される地図データ全体の精度の向上や鮮度の向上が求められる。ところが、全国(日本、米国など)一律に精度の高い地図にするためには、地図データの整備コストが非常にかかるものとなり、また、地図データのデータ量が膨大なものとなって地図記憶媒体ハードディスクやDVD等)に格納できなくなったりする問題が生ずる。

0005

しかも、詳細な情報になればなるほど、時間経過と共に信頼性が低くなるので、信頼性確保のためには、頻繁な現地調査地図更新が必要となる。この場合、一部地域だけ詳細な地図データを整備するといったことも考えられるが、それ以外の地域では詳細な地図データを使用できないことから、ユーザに違和感を与える等、地図データを利用しづらいものとなる。このため、地図データベースには、全国で一律の精度の地図データを格納しているのが現状である。

0006

これに対し、近年では、カーナビゲーションシステムにおいて検出された自車位置とその周辺地図の情報とを、ナビゲーション機能以外の他の運転支援アプリケーションにも利用することが考えられてきている。具体的には、衝突防止のためのブレーキ制御や、カーブ等の道路形状に合わせたヘッドライト制御、地形等に合わせたエアコン制御などである。しかし、例えばブレーキ制御のためには、極めて高い位置精度が必要となり、一方、エアコン制御などにおいてはさほど高い位置精度がなくても良いといったように、アプリケーションの種類によって要求する位置精度が相違することになる。このため、上記したような一律とされた地図データの位置精度では、各種の運転支援アプリケーションの実行が安定して行えない不都合がある。

0007

本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、自車周辺の地図データを利用した各種の運転支援アプリケーションを、安定して実行することができる運転支援装置を提供するにある。

課題を解決するための手段

0008

自車周辺の地図データを利用して実行される運転支援アプリケーションには、一般的なナビゲーション制御地図描画ルート案内)の他にも、速度制御、停止(ブレーキ)制御、速度,停止等の警告や通知、エアコン制御、ヘッドライト制御など、様々なものがある。そして、それら各運転支援アプリケーションによって、要求される地図精度が相違するものとなる。本発明においては、運転支援アプリケーションの実行に利用する地図データに、単なる位置の精度ではなく、各情報の精度を表す地図信頼度という概念を導入するものである。

0009

即ち、本発明の運転支援装置は、自車の現在位置を検出する現在位置検出装置と、道路,施設等の地物に関連する複数の情報を含む地図データを記憶する地図データ記憶装置と、自車周辺の地図データを利用して自車の制御対象に対する運転支援アプリケーションを実行するアプリケーション実行手段とを備えるものにあって、前記利用すべき自車周辺の地図データの各情報の精度を表す地図信頼度を算出する地図信頼度算出手段を設け、前記アプリケーション実行手段が、前記地図信頼度に応じた処理内容で前記運転支援アプリケーションを実行するように構成したところに特徴を有する(請求項1の発明)。

0010

これによれば、アプリケーション実行手段は、地図信頼度算出手段が算出した地図信頼度に応じた処理内容で、運転支援アプリケーションを実行する。このとき、地図信頼度が比較的低い場合には、さほど高い地図精度が要求されない運転支援アプリケーションを実行することができ、地図信頼度が高い場合には、高い地図精度が要求される運転支援アプリケーションをも実行することが可能となる。従って、自車周辺の地図データを利用した各種の運転支援アプリケーションを、安定して実行することができる。

0011

ここで、利用すべき自車周辺の地図データの整備状況が詳細であれば、対象地物の地図データ上の位置精度が高くなり、地図信頼度も高くなるということができる。これに対し、地図データの整備状況が比較的大まかであれば、その分地図信頼度も低くなる。そして、地図データは、調査(整備)時からの時間経過が大きくなるほど劣化するものであるから、地図データの最新の調査時からの時間経過が短いほど、地図信頼度が高いということができる。更には、地図データ上の対象地物に関連する複数の情報の正確さが大きい、つまり実際との一致率が高いほど、地図信頼度が高いということができる。

0012

そこで、上記地図信頼度算出手段を、少なくとも、対象地物の地図データ上の位置精度を表す位置精度情報、及び、地図データの最新の調査時からの経年変化情報、並びに、対象地物に関連する複数の情報の地図データ上と実際との一致率で表される情報精度から地図信頼度を算出するように構成すれば(請求項2の発明)、算出される地図信頼度は、極めて信頼性が高いものとなり、有効に利用することが可能となる。

0013

より具体的には、前記位置精度情報を、対象地物の絶対位置と前記地図データ上の位置の位置誤差逆数で表すことができる(請求項3の発明)。位置誤差に応じた地図信頼度を求めることができる。前記経年変化情報を、対象物種別毎に定義された経年変化率の逆数で表し、時間経過と共に小さくするように構成することができる(請求項4の発明)。対象物の種別に応じた経年変化情報を得ることができ、実情に即した地図信頼度を算出することができる。このとき、前記経年変化率を、調査の繰返し回数に応じて変動させるようにすれば(請求項5の発明)、より実情に合致した有用な経年変化情報を得ることができる。

0014

上記情報精度のデータを、外部の情報センタから通信手段を介して取得するように構成することができる(請求項6の発明)。実際(現在)の情報を容易に得ることができ、的確な情報精度を得ることができる。記憶装置に記憶しておくデータ量も抑えることができる。前記情報精度を、対象地物の階層的な情報に関して、上位ほど信頼度への影響が大きくなるように重み付けするようにしても良い(請求項7の発明)。より実情に即した信頼度を算出することが可能となる。

0015

前記アプリケーション実行手段を、前記運転支援アプリケーション毎に設定される要求精度と、前記地図信頼度との積からなる判断値が、所定値に満たないときには、該当する地図データを利用しないように構成することができる(請求項8の発明)。安全性が高く、安定した運転支援アプリケーションを実行することができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図2は、本実施例に係る運転支援装置1のシステム構成を概略的に示している。この運転支援装置1は、車両(自動車)に搭載され、カーナビゲーション装置車両制御とを連携させたシステムとして構成される。

0017

この運転支援装置1は、CPU,ROM,RAM,I/O等からなるマイクロコンピュータ主体として構成された制御回路2を中心として構成されている。この制御回路2には、自車位置検出用のセンサとして、GPSセンサ受信機)3、車速センサ4、距離センサ5、3Dジャイロセンサ6が接続されている。それらセンサ3〜6からの信号(自車位置検出用の信号)が制御回路2に入力されるようになっている。

0018

また、制御回路2には、記憶装置7が接続されている。この記憶装置7内には、後述する地図データベース8、学習データベース9、プログラム記憶部10等が設けられている。制御回路2には、更に、周辺監視カメラ11及び前方測定レーダ12が接続されている。これら周辺監視カメラ11及び前方測定レーダ12は、周辺情報取得装置として機能し、これらにより得られた自車周辺情報が、制御回路2に入力されるようになっている。

0019

制御回路2は、そのソフトウエア構成(及びハードウエア構成)により、各センサ3〜6から入力された自車位置検出用の信号に基づいて、自車の現在位置(絶対位置)を高精度で算出するようになっている。そして、その自車の現在位置のデータ、及び、前記自車周辺情報、並びに前記地図データベース8から得られる道路地図データに基づいて、周知のパターンマッチングの手法により、自車が地図上のどの位置に存在(走行)しているか、つまり自車の地図上の相対位置を検出するようになっている。これにより、現在位置検出装置としての機能が実現されるようになっている。

0020

前記地図データベース8は、例えば日本全土の道路地図データや、それに付随する施設データ等からなる地図データを記憶するものであり、地図データ記憶装置として機能する。前記道路地図データは、道路形状、道路種別道路距離道路幅員道路勾配道路名称等の複数の情報を含むと共に、道路に付随する建造物、各種施設、それら地物の住所電話番号、地名、地形等の情報を含んでいる。更に、道路地図を表示装置13の画面に再生(描画)するためのデータ、経路探索(計算)用の道路データ(リンクデータ)を含んで構成されている。

0021

前記施設データは、等の交通機関レジャー施設宿泊施設公共施設観光施設等の施設や、コンビニデパートレストランガソリンスタンド等の各種の店舗住居マンションなどに関する複数の情報からなり、このデータにはそれら地物の読み、電話番号や住所、緯度及び経度等の情報が含まれると共に、それらの分類大分類、中分類、小分類)、店舗における営業時間、駐車台数サービスの内容、利用可能なクレジットカードなどの情報が含まれている。また、それら施設を示すランドマーク等を、表示装置13の画面上に道路地図に重ね合せて表示するためのデータを含んで構成されている。

0022

このとき、地図データベース8には、上記地図データに付随して、地図信頼度算出用のデータが記憶されている。この地図信頼度算出用のデータは、計測(調査)時の位置精度、地図縮尺調査時刻(経過時間)、調査機関、出典(情報種別)、参照地図縮尺(位置誤差)、地図種別等の情報からなる。

0023

尚、本実施例では、地図データベース8に記憶される地図データは、例えば都心部や交通要所においては、詳細なデータが整備され、それ以外の地域では一般的な精度とされている。全国で一律の精度の地図データとしても良い。また、この地図データは、適宜のタイミングで(例えば1年に1回)更新されるようになっている。

0024

また、前記制御回路2には、ユーザが各種の操作指示などを行うための操作スイッチ群14、ナビゲーション画面や各種のメッセージ等を表示可能な表示装置13、音声案内等を行うための音声出力装置15が接続されている。制御回路2には、VICS(登録商標センタとの間での通信により道路交通情報等を取得するためのVICS受信機16や、カードスロット17等も接続されている。

0025

これにより、表示装置13の画面に自車周辺の道路地図と共に自車の現在位置(及び進行方向)を重ね合せて表示させるロケーション機能や、ユーザにより指定された目的地までの推奨する走行経路を自動的に計算しその経路を案内するルートガイダンス機能等の、ナビゲーション機能が実現されるようになっている。このナビゲーションの機能(地図表示(描画)、ルート探索、ルート案内など)も、本発明にいう運転支援アプリケーションに含まれ、制御回路2によって実行(制御)されるものとなっている。

0026

そして、制御回路2には、外部の情報センタ18との間で中継基地19を介して無線通信を行うための通信手段としての通信装置20が接続されている。前記情報センタ18は、地図データ(道路地図データ及び施設データ)を記憶するデータベース21を備えると共に、例えば全国に設けられた複数のデータ収集端末22によって、最新の地図データを収集し、前記データベース21に蓄積するようになっている。後述するように、制御回路2は、情報精度のデータを、外部の情報センタ18から通信装置20を介して取得するようになっている。

0027

さらに、制御回路2には、アプリケーション制御部23が接続されている。このアプリケーション制御部23は、自車周辺の地図データを利用する各種の運転支援アプリケーションを実行(制御)するものであり、ナビゲーション機能を実行する制御回路2と共にアプリケーション実行手段として機能する。具体的には、アプリケーション制御部23により、例えば、停止(ブレーキ)制御、速度制御、それらに関する警告や通知、ヘッドライト制御、エアコン制御などの運転支援アプリケーションが実行される。

0028

さて、後の作用説明でも述べるように、本実施例においては、制御回路2は、そのソフトウエア構成(及びハードウエア構成)により、運転支援アプリケーションを実行するにあたって利用すべき自車周辺の地図データの各情報の精度を表す地図信頼度Rを算出する地図信頼度算出手段として機能するようになっている。地図信頼度Rは、次の式で求められる。数値が大きいほど信頼度が高く、小さいほど信頼度は低い。
地図信頼度R=位置精度係数経年変化係数*情報精度係数

0029

そのうち位置精度係数は、対象地物の地図データ上の位置精度を表すものであり、具体的には、対象地物の絶対位置と地図データ上の位置の位置誤差(Δd:単位m)の逆数(1/Δd)で表すことができる。例えば位置誤差が1mの地図の位置精度係数は、1となり、位置誤差が10mの地図の位置精度係数は、1/10となる。

0030

経年変化係数は、対象物(建物や施設など)についての、地図データの最新の調査時からの時間(t)経過による経年変化率f(t)の逆数(1/f(t))で表すことができる。経年変化率f(t)は時間の関数となるが、本実施例では、その経年変化率f(t)は、対象物の種別k毎に定義されるようになっている。

0031

即ち、経年変化の比較的少ないと考えられる種別(例えば、高速道路神社など)においては、経年変化率fk(t)は比較的小さく、変動が比較的大きいと考えられる種別(例えば、コンビニ、ガソリンスタンドなど)については、経年変化率fk(t)は比較的大きくなる。更に本実施例では、経年変化係数が、調査(地図データの更新)の繰返し回数に応じて変動する、つまり調査回数(n)が多くなるほど経年変化率fk(t)に係数Sk(n)が乗算され、経年変化係数が大きくされるようになっている。

0032

図5は、時間経過と経年変化率との関係の一例を模式的に示している。但し、この図5では縦軸は経年変化係数(経年変化率の逆数)、横軸は時間経過を示しており、T0,T1,T2は、調査を行った時点を示している。ここで、具体例をあげて説明すると、例えば、調査時点から3ヶ月程度では、高速,神社など及びコンビニなどのどちらも、経年変化率fk(t)は0%であるが、1年経過後には、高速,神社などの経年変化率fk(t)は5%であるのに対し、コンビニなどでは20%となる。

0033

また、コンビニなどについて、初回調査時(T0)からは、1年経過後の経年変化率fk(t)*Sk(1)が20%であるのに対し、2回目調査時(T1)にそのコンビニに変化がなかった場合には、そこから1年経過後の経年変化率fk(t)*Sk(2)が10%となり、さらに、3回目調査時(T2)にそのコンビニに変化がなかった場合には、そこから1年経過後の経年変化率fk(t)*Sk(3)が5%となる。このように、調査しても変化がない(その施設が長く継続している)場合には、調査回数に応じて経年変化係数が次第に大きくされるのである。

0034

前記情報精度係数は、対象地物に関連する複数の情報の地図データ上と実際との一致率で表される数値である。上述のように、この情報精度係数のデータは、適宜の時期に、通信装置20により、外部の情報センタ18との間でデータ通信を行うことにより取得されるようになっている。具体的には、対象地物(施設等)の種別k毎の、現在(実際)の各情報内容i(例えば、店舗名、読み、電話番号、住所(県名、市町村名、字名、番地等)、種別(大分類、中分類、小分類等)、駐車可能台数、営業時間、サービスの内容、利用可能クレジットカード等)が、地図データ上のデータと一致するかどうかの一致率で表わされる。

0035

また、上記住所や種別は階層的な情報であるため、上位ほど信頼度への影響が大きくなるように重み付けがなされる。更に、情報内容間でも重要度によって重み付けを変えることができる。従って、対象地物(施設等)の種別kに係る情報精度係数は、種別毎の係数をmkとすると、
mk*Σi一致項目の重み付けj/情報項目
で求められる。

0036

例をあげると、ある施設の情報項目数が5つで、そのうち3つが一致しているとすると、各一致項目の重み付けを1とすると、情報精度係数は、3/5となる。4つ一致した場合には4/5となる。これに対し、例えば名称の重み付けが1、電話番号の重み付けが2、その他の項目が0.5であるとすると、一致した数が3でも、名称が含まれ電話番号が含まれていなければ、情報精度係数は2/5となり、電話番号が含まれていれば(名称が含まれない)、情報精度係数は3/5となる。

0037

また、別の例として、ある道路区間に関し、その情報項目に、「道路形状」、「道路種別」、「道路距離」、「道路幅員」、「道路勾配」、「道路名称」の6つがあり、重み付けが順に、4,1,3,1,2,1とする。例えば、全ての情報項目が一致すると、情報精度係数は12/6となる。道路形状のみが不一致であると、情報精度係数は8/6となる。道路名称のみが不一致であると、情報精度係数は11/6となる。

0038

以上により、種別k毎の地図信頼度Rkは、次の(1)式で求めることができる。
Rk=(1/Δd)*{1/(fk(t)*Sk(n))}
*(mk*Σi一致項目の重み付けj/情報項目数) ‥‥(1)

0039

そして、前記制御回路2及びアプリケーション制御部23は、算出された地図信頼度Rに応じた処理内容で各運転支援アプリケーションを実行する。このとき、各運転支援アプリケーション毎に、地図に対する位置精度の要求が異なる。例えば、停止制御などにおいては、高い位置精度(地図信頼度)が要求される。また、地図描画などにおいては、比較的低い位置精度(地図信頼度)でも実行できる。速度制限通知などにおいては、それらの中間程度の位置精度(地図信頼度)が要求される。

0040

そこで、制御回路2は、次の作用説明でも述べるように、運転支援アプリケーション毎に設定される要求精度Ajと、上記地図信頼度Rkとの積である判断値が、所定値C以上である場合、つまり次の(2)式を満足する場合に、その地図データを利用して該当する運転支援アプリケーションの実行が可能であると判断する。
Rk*Aj≧C ‥‥(2)
但し、Cは判定のための定数である。

0041

言い換えれば、地図信頼度が高い場合には、詳細なサービス(速度制御や停止制御)が行われるが、地図信頼度が低い場合には、大まかなサービス(速度警告、停止警告、停止位置通知)が行われるようになるのである。尚、制御回路2は、CPU動作を有効に利用するため、マップマッチング処理を行うに際し、自車が移動中であり且つ地図信頼度が高い場合には、マップマッチングの処理周期を短いものとし、自車が停止中であれば、マップマッチングの処理周期を長くするあるいは停止し、自車が移動中であり且つ地図信頼度が低い場合には、マップマッチングの処理周期を長くしたり、誤差範囲を大きくしたりするようになっている。

0042

次に、上記構成の作用について、図1図3図4も参照して説明する。図1フローチャートは、制御回路2(及びアプリケーション制御部23)が、自車周辺の地図データを利用する運転支援アプリケーションを実行する際に、その地図データを利用するかどうかを判断する処理手順を示すものである。

0043

即ち、ステップS1では、地図データベース8からの地図データの読込みが行われ、ステップS2では、自車の現在位置の検出処理が行われる。この自車の現在位置の検出処理は、上述のように、各センサ3〜6からの入力信号を処理して自車の絶対位置を算出すると共に、その結果と、周辺監視カメラ11や前方測定レーダ12から得られる周辺情報及び道路地図データとに基づいて、マップマッチング処理により自車の地図上の相対位置を検出することが行われる。ステップS3では、自車周辺の地図データの地図信頼度の算出に必要な情報が取得される。その情報には、外部の情報センタ18から得られる情報精度のデータも含まれる。

0044

次のステップS4では、地図信頼度の算出が行われる。この地図信頼度の算出は、上記(1)式に従って行われる。そして、ステップS5にて、運転支援アプリケーションの利用の判定が行われる。この判定は、上記(2)式で示したように、アプリケーション毎の要求精度Ajと、上記算出された地図信頼度Rkとの積が、所定値C以上であるかどうかにより行われる。上記(2)式を満たす場合には(ステップS5にてYes)、その自車周辺の地図データを利用して該当するアプリケーションが実行される(ステップS6)。上記(2)式を満たさなかった場合には(ステップS5にてNo)、該当するアプリケーションには、その自車周辺の地図データが利用されなくなる(ステップS7)。

0045

ここで、具体例をあげて説明する。まず、図3を参照して、地図データを地図表示(描画)アプリケーションに利用する場合について述べる。図3(a)は、便宜上、位置精度の情報のみで地図信頼度を表した例、つまり経年変化係数及び情報精度係数を共に1と仮定した場合の例を示している。今、例えば、地図データ(道路地図データ)には、4種類の縮尺(1/500、1/2500、1/1万、1/10万)があり、夫々の位置精度(Δd)は、0.5m、2.5m、10m、100mである。このとき、地図信頼度は、順に、2、0.4、0.1、0.01となる。

0046

図3(b)に示すように、地図表示アプリケーションを実行する場合、表示する地図縮尺に応じて、要求精度Ajは変動する。4種類の地図縮尺(1/500、1/2500、1/1万、1/10万)において、要求精度Ajは、順に、0.5m、2.5m、10m、100mとされる。従って、その要求精度Ajと、図3(a)の地図信頼度とから、上記(2)式の左辺である(Rk*Aj)の判断値が図3(b)のように求められる。

0047

上記(2)式を満足する場合に、地図データの地図表示アプリケーションへの利用が可能と判断される。従って、例えば判定のための所定値Cを1とすると、(Rk*Aj)の判断値が1となる組合せで該当する縮尺の地図データの利用が可能となることは勿論、それより大きな値となる場合にもその地図データの利用が可能となる。例えば、地図信頼度が0.4の地図データ(地図縮尺が1/2500)を、縮尺が1/10万の地図表示に利用する場合、(Rk*Aj)の値が40となり、要求精度Ajを満足した地図表示(描画)が可能となる。一方、地図信頼度が0.01の地図データ(地図縮尺が1/10万)を、縮尺が1/2500の地図表示に利用しようとしても、(Rk*Aj)の値が0.025となり、要求精度Ajを満足した地図の描画ができなくなる。

0048

また、別の例として、安全運転支援に関するアプリケーションを実行する場合を、図4に示す。ここでも、便宜上、地図信頼度Rkは、図3と同じとしている。この場合、アプリケーション(制御の内容)によって、要求精度Ajが異なってくる。例えば、車両の停止制御を行う場合には、要求精度Ajが0.5mと高く、また、速度制限通知を行う場合には、要求精度Ajが10mと比較的低くなっている。

0049

要求精度Ajが0.5m(停止制御)の場合には、地図信頼度Rkが2(縮尺が1/500)の場合に、(Rk*Aj)の判断値が1となり、利用が可能となる。しかし、地図信頼度Rkが0.4(縮尺が1/2500)では、(Rk*Aj)の判断値が0.2となり、利用(アプリケーションの実行)が不可能となる。但し、このように判断値が1未満となった場合には、制御の内容を停止位置通知等に変更して実行することが可能である。一方、要求精度Ajが10m(速度制限通知)の場合には、地図信頼度Rkが0.1(縮尺が1/1万)以上であれば、その地図データを利用してアプリケーションを実行することができる。

0050

このように本実施例によれば、自車周辺の地図データを利用して運転支援アプリケーションを実行させるに際し、単なる位置の精度ではなく、各情報の精度を表す地図信頼度という概念を導入し、算出された地図信頼度に応じた処理内容で、運転支援アプリケーションを実行するようにした。このとき、地図信頼度が比較的低い場合には、さほど高い地図精度が要求されない運転支援アプリケーションを実行することができ、地図信頼度が高い場合には、高い地図精度が要求される運転支援アプリケーションをも実行することが可能となる。

0051

従って、本実施例によれば、自車周辺の地図データを利用した各種の運転支援アプリケーションを、安定して実行することができる。この場合、必ずしも全国一律に精度の高い地図データを必要としないので、地図データの整備にさほどのコストをかける必要もなく、また、地図データのデータ量が徒に膨大なものとなることもない。

0052

特に本実施例では、地図信頼度Rkを、対象地物の地図データ上の位置精度を表す位置精度情報(位置精度係数)、地図データの最新の調査時からの経年変化情報(経年変化係数)、対象地物に関連する複数の情報の地図データ上と実際との一致率で表される情報精度係数から算出(3つの係数を乗算)するようにしたので、算出された地図信頼度Rkは、極めて信頼性の高い数値となり、これを有効利用することが可能となる。

0053

尚、上記した実施例では、地図データを利用する運転支援アプリケーションとして、地図表示、停止制御、速度制限通知を具体例としてあげたが、本発明は、その他にも、速度制御、ヘッドライト制御(道路形状に沿う向きの制御)、エアコン制御(内気外気自動切替)等の様々な運転支援アプリケーションに適用することができる。

0054

また、上記実施例では、運転支援アプリケーション毎に設定される要求精度Ajと、地図信頼度Rkとの積である判断値を、所定値Cと比較することに基づいてその地図データを利用するかどうかを判断するようにしたが、算出された地図信頼度Rkと運転支援アプリケーション毎に設定される判定値とを単純に比較して、地図データの利用の可否を判断するようにしても良い。その他、上記した式や数値などについては、あくまでも一例を示したに過ぎない等、本発明は要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。

図面の簡単な説明

0055

本発明の一実施例を示すもので、運転支援アプリケーションに関する地図データの利用の可否の判断の処理手順を示すフローチャート
全体構成を概略的に示すブロック図
地図データを地図表示アプリケーションに利用する場合の具体例を示す図
地図データを安全運転支援アプリケーションに利用する場合の具体例を示す図
経年変化率(経年変化係数)の例を示す図

符号の説明

0056

図面中、1は運転支援装置、2は制御回路(現在位置検出手段、地図信頼度算出手段)、8は地図データベース(地図データ記憶装置)、18は情報センタ、20は通信装置(通信手段)、23はアプリケーション制御部(アプリケーション実行手段)を示す。

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