図面 (/)

技術 圧力検出制御方法、圧力検出制御装置、及び液体噴射装置

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 間野隆志
出願日 2006年2月17日 (14年9ヶ月経過) 出願番号 2006-040341
公開日 2007年8月30日 (13年2ヶ月経過) 公開番号 2007-218759
状態 未査定
技術分野 インクジェット(インク供給、その他) 流体圧力測定
主要キーワード 加圧対象 所定変位量 従動部品 加圧気体供給路 排気接続管 投受光センサ 圧力検出結果 ダイアフラム式ポンプ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年8月30日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

課題

圧力検出レベルのばらつき発生を抑制でき、その圧力検出結果に基づき適正に制御対象を制御することができる圧力検出制御方法、及び圧力検出制御装置、並びにそのような圧力検出制御装置を備えた液体噴射装置を提供する。

解決手段

圧力変動に伴い変位する反射板77と、反射板77の変位量検出値として出力するセンサ基板78と、センサ基板78から出力された検出値が予め設定した設定圧力と対応する判定用閾値に一致するか否かを判定すると共に、その判定結果が肯定判定となった場合にポンプモータ45の動作態様を予め設定した所定動作態様となるように制御する制御部71とを備えた圧力検出制御装置70において、予め設定圧力の圧力条件下における反射板77の実際の変位量に対応する検出値を、その圧力検出器34を用いた圧力検出制御での判定用閾値として記憶するROM82を更に備えた。

概要

背景

従来から、液体ターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このプリンタは、往復移動するキャリッジ上に記録ヘッド液体噴射ヘッド)を搭載し、この記録ヘッドにプリンタの所定箇所に装着されたインクカートリッジ液体収容体)からインク(液体)を供給し、そのインクを記録ヘッドのノズル形成面に形成されたノズルからターゲットとしての記録媒体に噴射することにより印刷を施すようになっている。

こうしたプリンタにあって、インクカートリッジをキャリッジ上とは異なる別の箇所に装着するタイプ(所謂オフキャリッジタイプ)のプリンタの場合は、インクカートリッジと記録ヘッドとの間をインク供給チューブ液体供給路)で連結し、該チューブを介してインクカートリッジ内のインクを記録ヘッド側へ供給する必要がある。そのため、オフキャリッジタイプのプリンタの場合は、例えば特許文献1に記載されるように、加圧ポンプ及び圧力検出器等を有してなるポンプ装置を備え、ポンプ装置とインクカートリッジの間を空気供給チューブ加圧気体供給路)で連結するようにしている。

そして、ポンプ装置の駆動に基づきポンプ装置側から加圧空気加圧気体)をインクカートリッジ内の空気室に空気供給チューブを介して送り込み、その空気室内に収容されたインクパックを押し潰すように加圧することで、インクカートリッジからインク供給チューブを介して記録ヘッド側にインクを送出するようにしている。また、ポンプ装置の駆動に伴い空気供給チューブ内の圧力が高くなりすぎたと圧力検出器により検出されたときには、ポンプ装置の駆動を停止させることにより、空気供給チューブ内が高圧となった場合に生じる各種の弊害(例えば、インク漏れ等)の発生を抑制するようにしている。
特開2000−352379号公報

概要

圧力検出レベルのばらつき発生を抑制でき、その圧力検出結果に基づき適正に制御対象を制御することができる圧力検出制御方法、及び圧力検出制御装置、並びにそのような圧力検出制御装置を備えた液体噴射装置を提供する。圧力変動に伴い変位する反射板77と、反射板77の変位量検出値として出力するセンサ基板78と、センサ基板78から出力された検出値が予め設定した設定圧力と対応する判定用閾値に一致するか否かを判定すると共に、その判定結果が肯定判定となった場合にポンプモータ45の動作態様を予め設定した所定動作態様となるように制御する制御部71とを備えた圧力検出制御装置70において、予め設定圧力の圧力条件下における反射板77の実際の変位量に対応する検出値を、その圧力検出器34を用いた圧力検出制御での判定用閾値として記憶するROM82を更に備えた。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的は、圧力検出レベルのばらつき発生を抑制でき、その圧力検出結果に基づき適正に制御対象を制御することができる圧力検出制御方法、及び圧力検出制御装置、並びにそのような圧力検出制御装置を備えた液体噴射装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

圧力変動に伴い変位する変位部材が予め設定した設定圧力圧力条件下において実際に変位する変位量を予め検出すると共に、その場合の検出値をその変位部材における判定用閾値として記憶しておき、その後、圧力変動に伴う前記変位部材の実際の変位量を検出値として出力すると共に、その検出値が前記判定用閾値に一致するか否かを判定し、その判定結果が肯定判定となった場合に制御対象動作態様を予め設定した所定動作態様となるように制御する圧力検出制御方法

請求項2

圧力変動に伴い変位する変位部材と、該変位部材の変位量を検出した場合に該変位量を検出値として出力する検出手段と、該検出手段から出力された検出値が予め設定した設定圧力と対応する判定用閾値に一致するか否かを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果が肯定判定となった場合に、制御対象の動作態様を予め設定した所定動作態様となるように制御する制御手段とを備えた圧力検出制御装置において、前記検出手段により予め検出された前記設定圧力の圧力条件下における前記変位部材の実際の変位量に対応する検出値を前記判定用閾値として記憶する記憶手段を更に備え、前記判定手段は、前記圧力変動時に前記検出手段から出力された検出値が前記記憶手段に記憶されている判定用閾値に一致するか否かを判定するようにした圧力検出制御装置。

請求項3

前記制御対象は、駆動時に流体流動させることにより前記圧力変動を生じさせる駆動源であり、前記制御手段は、前記判定手段の判定結果が肯定判定となった場合に、前記駆動源の駆動を停止させる構成とされている請求項2に記載の圧力検出制御装置。

請求項4

前記変位部材は、駆動源の駆動に伴い流体が圧力変動を伴って流動する圧力室に該圧力室内の圧力変動に伴い撓み変形するように溶着された可撓性部材一体化されており、前記検出手段は、前記可撓性部材の撓み変形に伴い変位する前記変位部材との相対距離の変化を圧力変化として捉えるように構成されている請求項3に記載の圧力検出制御装置。

請求項5

前記圧力室内の圧力変動に基づく前記可撓性部材の撓み変形を抑制する方向に向けて該可撓性部材を付勢する付勢部材を更に備えた請求項4に記載の圧力検出制御装置。

請求項6

前記記憶手段には、前記設定圧力の圧力条件下において前記変位部材が変位したときの実際の変位量と個別対応する数値が前記判定用閾値として記憶されている請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載の圧力検出制御装置。

請求項7

前記記憶手段には、前記設定圧力の圧力条件下において前記変位部材が変位したときの実際の変位量を含む所定変位量範囲と個別対応する数値が前記判定用閾値として記憶されている請求項2〜請求項5のうち何れか一項に記載の圧力検出制御装置。

請求項8

液体噴射可能な液体噴射ヘッドと、収容液体加圧流体が供給された場合に該加圧流体の加圧力に基づき前記液体噴射ヘッドに供給する液体収容体と、該液体収容体に前記加圧流体を圧力変動させながら供給するために駆動される駆動源と、請求項2〜請求項7のうち何れか一項に記載の圧力検出制御装置とを備えた液体噴射装置

技術分野

0001

本発明は、圧力検出制御方法圧力検出制御装置、及び液体噴射装置に関する。

背景技術

0002

従来から、液体ターゲットに対して噴射させる液体噴射装置として、インクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)が広く知られている。このプリンタは、往復移動するキャリッジ上に記録ヘッド液体噴射ヘッド)を搭載し、この記録ヘッドにプリンタの所定箇所に装着されたインクカートリッジ液体収容体)からインク(液体)を供給し、そのインクを記録ヘッドのノズル形成面に形成されたノズルからターゲットとしての記録媒体に噴射することにより印刷を施すようになっている。

0003

こうしたプリンタにあって、インクカートリッジをキャリッジ上とは異なる別の箇所に装着するタイプ(所謂オフキャリッジタイプ)のプリンタの場合は、インクカートリッジと記録ヘッドとの間をインク供給チューブ液体供給路)で連結し、該チューブを介してインクカートリッジ内のインクを記録ヘッド側へ供給する必要がある。そのため、オフキャリッジタイプのプリンタの場合は、例えば特許文献1に記載されるように、加圧ポンプ及び圧力検出器等を有してなるポンプ装置を備え、ポンプ装置とインクカートリッジの間を空気供給チューブ加圧気体供給路)で連結するようにしている。

0004

そして、ポンプ装置の駆動に基づきポンプ装置側から加圧空気加圧気体)をインクカートリッジ内の空気室に空気供給チューブを介して送り込み、その空気室内に収容されたインクパックを押し潰すように加圧することで、インクカートリッジからインク供給チューブを介して記録ヘッド側にインクを送出するようにしている。また、ポンプ装置の駆動に伴い空気供給チューブ内の圧力が高くなりすぎたと圧力検出器により検出されたときには、ポンプ装置の駆動を停止させることにより、空気供給チューブ内が高圧となった場合に生じる各種の弊害(例えば、インク漏れ等)の発生を抑制するようにしている。
特開2000−352379号公報

発明が解決しようとする課題

0005

ところで、一般に、圧力検出器は、ポンプ駆動に基づく圧力変動に伴い変位する変位部材(例えば圧力室の一壁面を構成する可撓性フィルムの外面に一体化された反射板)と、その変位部材の変位方向に対向配置される位置センサ(例えば投受光センサ)とを備え、その位置センサと変位部材との相対距離の変化を圧力変化として捉えるようにしている。そして、ポンプ駆動に基づく圧力変動に伴って変位部材と位置センサとの相対距離が予め設定した設定圧力に対応する閾値距離となった場合に、位置センサからポンプ駆動を停止させるための信号が出力され、それ以上の不必要なポンプ駆動が行われないようになっている。

0006

しかしながら、通常、こうした圧力検出器においては、圧力検出器を構成する各種部品の寸法誤差や、位置センサの感度のばらつきなどがあるため、位置センサと変位部材との相対距離が閾値距離となった場合でも、その時点における実際の圧力は予め設定した設定圧力に対してずれを生じていることがある。すなわち、圧力検出器毎に圧力検出レベルのばらつきを生じていることがあった。

0007

そのため、図8に示すように、例えば3つの圧力検出器A,B,Cの個々において圧力検出レベルのばらつきがあるとした場合、各圧力検出器A,B,Cから同じ検出値S0が出力されたとしても、その検出値S0と対応する各圧力検出器A,B,Cにおける実際の圧力値PA,PB,PCは異なる圧力値であることがあった。すなわち、いま仮に、圧力検出器Aの圧力検出レベルを適正とした場合、圧力検出器Bによる検出値S0と対応する実際の圧力値PBは設定圧力(=PA)よりも高くなり、圧力検出器Cによる検出値S0と対応する実際の圧力値PCは設定圧力(=PA)よりも低くなることがあった。

0008

したがって、検出値S0が出力される閾値距離となった時点での実際の圧力が設定圧力よりも高くなる圧力検出器Bを用いた場合には、必要以上に長くポンプ駆動をしてしまうことになり、最悪の場合、圧力過多によってインク漏れが生じてしまうという問題があった。その一方、検出値S0が出力される閾値距離となった時点での実際の圧力が設定圧力よりも低くなる圧力検出器Cを用いた場合には、加圧対象であるインクカートリッジに低い圧力しか加わらないことになり、インク供給不足により印刷不良が発生するという問題があった。

0009

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的は、圧力検出レベルのばらつき発生を抑制でき、その圧力検出結果に基づき適正に制御対象を制御することができる圧力検出制御方法、及び圧力検出制御装置、並びにそのような圧力検出制御装置を備えた液体噴射装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

上記目的を達成するために、本発明の圧力検出制御方法は、圧力変動に伴い変位する変位部材が予め設定した設定圧力の圧力条件下において実際に変位する変位量を予め検出すると共に、その場合の検出値をその変位部材における判定用閾値として記憶しておき、その後、圧力変動に伴う前記変位部材の実際の変位量を検出値として出力すると共に、その検出値が前記判定用閾値に一致するか否かを判定し、その判定結果が肯定判定となった場合に制御対象の動作態様を予め設定した所定動作態様となるように制御する。

0011

この発明によれば、変位部材の変位量やその変位量の検出感度にばらつきがあっても、予め設定した設定圧力になった時点で、変位部材の変位量の検出値と判定用閾値とが一致することになるため、制御対象の動作態様を所定動作態様となるように適正に制御できるようになる。

0012

一方、本発明の圧力検出制御装置は、圧力変動に伴い変位する変位部材と、該変位部材の変位量を検出した場合に該変位量を検出値として出力する検出手段と、該検出手段から出力された検出値が予め設定した設定圧力と対応する判定用閾値に一致するか否かを判定する判定手段と、該判定手段の判定結果が肯定判定となった場合に、制御対象の動作態様を予め設定した所定動作態様となるように制御する制御手段とを備えた圧力検出制御装置において、前記検出手段により予め検出された前記設定圧力の圧力条件下における前記変位部材の実際の変位量に対応する検出値を前記判定用閾値として記憶する記憶手段を更に備え、前記判定手段は、前記圧力変動時に前記検出手段から出力された検出値が前記記憶手段に記憶されている判定用閾値に一致するか否かを判定するようにした。

0013

この発明によれば、変位部材の変位具合や検出手段の検出感度にばらつきがあっても、圧力変動時の変位部材の変位量に対応する検出値は、その変位部材及び検出手段を用いて予め設定圧力の圧力条件下で検出しておいた実際の変位量に対応する判定用閾値との対比において一致するか否かが判定されることになる。そのため、設定圧力との比較において圧力検出レベルのばらつき発生を抑制でき、その圧力検出結果に基づき適正に制御対象を制御することができるようになる。

0014

また、本発明の圧力検出制御装置において、前記制御対象は、駆動時に流体流動させることにより前記圧力変動を生じさせる駆動源であり、前記制御手段は、前記判定手段の判定結果が肯定判定となった場合に、前記駆動源の駆動を停止させる構成とされている。

0015

この発明によれば、設定圧力になった場合に駆動源がそれ以上不必要に駆動されることがなくなるため、駆動源の駆動に伴う騒音レベルの抑制が可能になると共に、その駆動源の長寿命化にも貢献できるようになる。

0016

また、本発明の圧力検出制御装置において、前記変位部材は、駆動源の駆動に伴い流体が圧力変動を伴って流動する圧力室に該圧力室内の圧力変動に伴い撓み変形するように溶着された可撓性部材に一体化されており、前記検出手段は、前記可撓性部材の撓み変形に伴い変位する前記変位部材との相対距離の変化を圧力変化として捉えるように構成されている。

0017

この発明によれば、圧力室内の圧力が設定圧力を超えて高圧になることがなく、可撓性部材が必要以上に撓み変形させられることもないため、圧力室から可撓性部材が溶着限度を越えて剥がれることによる圧力リークの発生を抑制することができる。

0018

また、本発明の圧力検出制御装置は、前記圧力室内の圧力変動に基づく前記可撓性部材の撓み変形を抑制する方向に向けて該可撓性部材を付勢する付勢部材を更に備えた。
この発明によれば、駆動源の駆動停止に伴い可撓性部材が元の状態に速やかに復帰するため、圧力検出制御の応答性の向上を図ることができるようになる。

0019

また、本発明の圧力検出制御装置において、前記記憶手段には、前記設定圧力の圧力条件下において前記変位部材が変位したときの実際の変位量と個別対応する数値が前記判定用閾値として記憶されている。

0020

この発明によれば、設定圧力になった場合における制御対象の動作態様の制御を的確なタイミングで行うことができるようになる。
また、本発明の圧力検出制御装置において、前記記憶手段には、前記設定圧力の圧力条件下において前記変位部材が変位したときの実際の変位量を含む所定変位量範囲と個別対応する数値が前記判定用閾値として記憶されている。

0021

この発明によれば、記憶手段における閾値の設定記憶を簡便にすることができる。
さらに、本発明の液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射ヘッドと、収容液体加圧流体が供給された場合に該加圧流体の加圧力に基づき前記液体噴射ヘッドに供給する液体収容体と、該液体収容体に前記加圧流体を圧力変動させながら供給するために駆動される駆動源と、上記構成の圧力検出制御装置とを備えた。

0022

この発明によれば、加圧流体の加圧力が設定圧力となった場合に、駆動源の駆動を停止することにより、液体収容体へ供給される加圧流体の圧力が過大になることを抑制でき、適正な加圧力に基づき液体収容体から液体噴射ヘッド側へ液体が供給されるようになる。したがって、液体の噴射不足や液体の漏出という不具合が発生することを抑制できるようになる。

発明を実施するための最良の形態

0023

以下、本発明を、加圧ポンプ装置を備えた所謂オフキャリッジタイプの液体噴射装置に具体化した一実施形態を図1図6に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態における液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ(以下、「プリンタ」という。)10は、平面視矩形状をなす本体ケース11を備えている。本体ケース11内には棒状のガイド軸12が本体ケース11の長手方向となる左右方向に沿って架設され、ガイド軸12には液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド13を搭載したキャリッジ14がガイド軸12の長手方向に沿って移動可能に挿通支持されている。

0024

また、本体ケース11内においてキャリッジ14の移動範囲から外れた位置(図1では右端側位置)にはカートリッジホルダ15が設けられ、そのカートリッジホルダ15上には複数(本実施形態では4つ)の液体収容体としてのインクカートリッジ16が着脱自在に装着されている。この点で、本実施形態のプリンタ10は、インクカートリッジ16がキャリッジ14上に搭載されてキャリッジ14と共に移動する所謂オンキャリッジタイプのプリンタではなく、インクカートリッジ16がキャリッジ14上とは別箇所に固定配置されてキャリッジ14と共に移動しない所謂オフキャリッジタイプのプリンタとして構成されている。

0025

本体ケース11の後側壁図1では上側壁内面においてガイド軸12の両端部と対応する位置には駆動プーリ17と従動プーリ18が回転自在に支持されている。駆動プーリ17と従動プーリ18との間には無端状のタイミングベルト19が掛装され、駆動プーリ17には本体ケース11の後側壁外面に固定されたキャリッジモータ20が連結されている。したがって、キャリッジ14は、タイミングベルト19を介して伝達されるキャリッジモータ20の駆動力に基づきガイド軸12に沿う主走査方向(図1の左右方向)に往復移動するようになっている。

0026

また、本体ケース11内においてガイド軸12の下方には、プラテン25が左右方向に沿うように設けられている。このプラテン25は、ターゲットとしての用紙(図示略)を支持する支持台であり、図示しない紙送りモータの回転に伴い、主走査方向と水平面内で直交する副走査方向(図1では下方となる前方)に用紙を給送するようなっている。

0027

キャリッジ14上には、記録ヘッド13側にインク(収容液体)を供給するサブタンクバルブユニットとも言う)26が搭載されている。インクカートリッジ16及びサブタンク26は、プリンタ10において使用されるインク色(例えばブラックイエローマゼンタシアンの各色)の色数に相当する数(本実施形態では4つ)だけ各々配設され、各サブタンク26はインク色毎に個別対応する各インクカートリッジ16と液体供給路としてのインク供給チューブ27を介して各々接続されている。そして、各サブタンク26は、インクカートリッジ16側からインク供給チューブ27を介して取り込んだインクを一時貯留し、その貯留インクを所定圧圧力調整して記録ヘッド13側に供給するようになっている。

0028

また、本体ケース11内においてカートリッジホルダ15の上側となる位置には、加圧ポンプ装置としての加圧ユニット31が搭載されている。加圧ユニット31は加圧気体供給路としての空気供給チューブ32を介して加圧空気(加圧流体)をインクカートリッジ16に送り出す装置であり、加圧ポンプ33、圧力検出器34及び大気開放弁35を備えている。空気供給チューブ32は大気開放弁35の下流側に配置される分配器36により複数本(本実施形態では4本)に分岐され、分岐した各チューブが各インクカートリッジ16に1本ずつ接続されている。

0029

図1及び図2に示すように、各インクカートリッジ16は、矩形箱状のインクケース37を有し、そのインクケース37内には液体としてのインクを封入したインクパック38が収納されている。インクケース37の一側壁(図2では右側壁)における上下方向の略中間位置には、インク供給接続口39が貫通形成され、そのインク供給接続口39には、インクパック38に一体形成された筒状をなすインク排出口38aが、その先端をインクケース37外へ露出するようにして嵌合されている。そして、このインク排出口38aに対して前述したサブタンク26側へ延びるインク供給チューブ27が接続されている。

0030

また、インクケース37の一側壁(図2では右側壁)においてインク供給接続口39の下方となる位置には空気供給接続口40が貫通形成されている。この空気供給接続口40には、筒状をなす接続管41が、その一端(図2では右端)をインクケース37外に露出させると共に、その他端をインクケース37内に臨ませるようにして嵌合されている。そして、この接続管41におけるインクケース37外に露出した一端に対して前述した加圧ポンプ33側から延びる空気供給チューブ32の先端が接続されることにより、インクケース37内には、インクケース37の内面とインクパック38の外面との間に気密状態の空気室42が形成されるようになっている。

0031

そして、加圧ポンプ33の駆動に伴い加圧空気が空気供給チューブ32を介してインクカートリッジ16におけるインクケース37の空気室42内に導入された場合には、その加圧空気の空気圧(加圧力)によりインクパック38が押し潰されるようになっている。そして、そのようにインクパック38が押し潰されることにより、インクパック38内のインクがインク供給チューブ27を介してサブタンク26側に供給されるようになっている。

0032

次に、加圧ユニット31について、図3を参照しながら説明する。
図3に示すように、加圧ユニット31は、加圧ポンプ33、圧力検出器34、大気開放弁35等の複数部材が金属製の取付板44上に取着されることにより、一体的に取扱可能なユニット化された構成をしている。取付板44上において、加圧ポンプ33と圧力検出器34との間は第1空気供給チューブ32aを介して接続されている。また、取付板44上において、圧力検出器34と大気開放弁35との間は第2空気供給チューブ32bを介して接続されている。そして、取付板44上の大気開放弁35とカートリッジホルダ15上のインクカートリッジ16との間は第3空気供給チューブ32cを介して接続されている。

0033

加圧ポンプ33は、ダイアフラム式ポンプであり、ポンプ駆動源となるポンプモータ45と、ポンプモータ45の駆動力に基づきポンプ動作するポンプ部46とを備えている。ポンプモータ45には例えば小型のDCモータが用いられ、その出力軸45aにはモータ歯車47が固着されている。ポンプモータ45とポンプ部46との間には、ポンプモータ45側からポンプ部46側へ駆動力を伝達可能な歯車機構48とカム機構49が設けられている。そして、この歯車機構48とカム機構49を介してポンプモータ45の回転運動往復直線運動に変換されてポンプ部46に伝達されるようになっている。

0034

取付板44において、ポンプモータ45の出力軸45a側となる一端側縁図3では右端側縁)の略中央部分からは矩形板状の支持壁44aが上方へ垂直に折り曲げ形成されると共に、その反対側の他端縁においてポンプ部46の配設位置と対応する位置からは保持壁44bが上方へ垂直に折り曲げ形成されている。この保持壁44bの中央部には円形状の係止孔50が形成されている。また、取付板44上において、保持壁44bとポンプ部46の配設位置を挟んで反対側となる箇所には、一対の支持片44cがポンプモータ45の出力軸45aと平行な方向へ所定間隔をおくようにして立設されている。これら各支持片44cには同じ高さ位置に支持孔51がそれぞれ貫通形成されている。

0035

図3に示すように、支持壁44aには第1支軸52が取付板44上をポンプモータ45側へ水平方向に沿って延びるように一体形成されている。第1支軸52は、基端側(図3における右端側)が大径に形成されると共に、先端側(図3における左端側)が小径に形成され、その第1支軸52の小径部分には第1歯車53が回転可能な状態で支持されている。第1歯車53は、大径歯部53aと小径歯部53bが軸方向へ段違いに重合した歯車構成とされ、その大径歯部53aがポンプモータ45の出力軸45aに固着されたモータ歯車47と噛合っている。

0036

ポンプ部46は、一端(図3では左端)が円形状に開口したダイアフラム蛇腹)54と、ダイアフラム54の開口部(図示略)を密封状態で閉じる蓋部55とを備えている。従って、ポンプ部46においては、蓋部55で閉じられたダイアフラム54の内部がポンプ室54aとして機能することになる。ダイアフラム54は、側壁が複数に折り返された蛇腹形状をなし、樹脂等をブロー成形することで製造される。ダイアフラム54はポンプモータ45からの駆動力に基づき長手方向(図3に示す矢印A方向)に伸縮可能であり、この伸縮動作に伴ってポンプ室54aの容積増減するようになっている。

0037

ポンプ部46の蓋部55において前述した保持壁44bと対向する側の端面(図3では左端面)には、複数(本実施形態では3つ)の爪部55aが形成されている。そして、この爪部55aが保持壁44bの係止孔50に係止されることによって、ポンプ部46は、一端側(即ち、蓋部55側)が取付板44に対して支持されている。一方、ダイアフラム54の他端(図3では右端)には押圧部材56が取り付けられている。この押圧部材56は、平板状をなす連結板57と、この連結板57に一体形成された円柱状のピストン58とを備えている。そして、押圧部材56は、そのピストン58が前述した一対の支持片44cの両支持孔51内に挿通されることにより、取付板44上をポンプモータ45の出力軸45aと平行な水平方向に往復直線運動し得るように構成されている。

0038

図3に示すように、両支持片44cの間には、第1歯車53における大径歯部53aと噛合う大径の歯部59aを備えた第2歯車59が配設されている。第2歯車59は、その歯部59aよりも小径の円筒部59bが歯部59aの一側面側図3では左側面側)から軸方向へ一体形成されている。また、第2歯車59は、歯部59aと円筒部59bとの両方に亘って軸方向に連通する連通孔(図示略)を有している。そして、第2歯車59は、その連通孔にピストン58が挿通されることによって、ピストン58に対して相対回転可能に支持されている。

0039

また、押圧部材56におけるピストン58の外周面には螺旋状をなすカム溝(図示略)が形成される一方、第2歯車59における円筒部59bの内周面側にはピストン58の外周面に形成されたカム溝(図示略)と摺動可能に係合する突起(図示略)が形成されている。そのため、ポンプモータ45が回転すると、それに連れて第1歯車53及び第2歯車59が回転し、その際に第2歯車59側の突起がピストン58側のカム溝内を摺動することで、ポンプモータ45の回転運動がピストン58の往復直線運動に変換されることになる。そして、ポンプモータ45の回転に伴ってピストン58が往復直線運動することにより、ダイアフラム54は伸張状態図3実線の状態)と収縮状態図3の一点鎖線の状態)とを繰り返すようになっている。

0040

なお、ポンプ部46の蓋部55には、ダイアフラム54が収縮状態から伸張状態となる際におけるポンプ室54a内への大気の流入口となる吸気口(図示略)と、ダイアフラム54が伸張状態から収縮状態となる際におけるポンプ室54a内から外部への加圧空気の排出口となる排気口とが形成されている(図示略)。吸気口にはポンプ室54a内への大気流通のみを許容する吸気用一方向弁が設けられ、排気口にはポンプ室54a外への加圧空気の流通のみを許容する排気用一方向弁が接続されている。これら吸気用一方向弁及び排気用一方向弁が逆止弁に相当するため、ポンプ部46は、ダイアフラム54が伸縮動作するごとに加圧量が上昇するようになっている。

0041

ポンプモータ45の回転に伴いピストン58が反ダイアフラム側(図3では右側)に直線運動(復動)すると、ダイアフラム54は図3に一点鎖線で示す収縮状態から実線で示す伸張状態へと伸びる。このとき、ダイアフラム54は吸気状態となり、吸気口から大気がポンプ室54a内に吸い込まれる。一方、ポンプモータ45の回転に伴いピストン58がダイアフラム54側(図3では左側)に直線運動(往動)すると、ダイアフラム54は図3に実線で示す伸張状態から一点鎖線で示す収縮状態へと縮む。このとき、ダイアフラム54は排気状態となり、ポンプ室54a内の加圧空気が排気口に接続された排気接続管46a(図3参照)から空気供給チューブ32を介してインクカートリッジ16側に位置する圧力検出器34へと送出される。

0042

図3に示すように、圧力検出器34は、加圧空気の入口となる入力接続管34aと、取り込んだ加圧空気の出口となる出力接続管34bとを備えている。入力接続管34aは第1空気供給チューブ32aを介してポンプ部46の排気接続管46aに接続されている。一方、出力接続管34bは第2空気供給チューブ32bを介して大気開放弁35の吸入接続管35aに接続されている。そして、第1空気供給チューブ32aを介してポンプ部46側から圧力検出器34内に流入した加圧空気は、圧力検出器34により圧力変動を検出されながら、第2空気供給チューブ32bを介して大気開放弁35へと流入した後、更に第3空気供給チューブ32cを介してインクカートリッジ16側へと供給される。

0043

また、取付板44上において、第1歯車53と大気開放弁35との間には摩擦クラッチ機構61が配設されている。図3に示すように、取付板44における右端側縁の支持壁44aには第1支軸52と平行に第2支軸62が一体形成され、この第2支軸62の先端側(図3における左端側)には第3歯車63が回転可能な状態で支持されている。なお、第3歯車63は、第2支軸62の先端に固着された保持ピン(図示略)の保持力によって第2支軸62の先端側から抜け落ちないように保持されている。

0044

また、図3に示すように、第3歯車63と支持壁44aとの間には、外周面からアーム部64aが放射方向へ突出形成された略円板状の従動部品64が、第2支軸62に対して回転可能に挿通支持された状態で配置されている。この従動部品64と支持壁44aとの間にはコイルスプリング65が配置され、このコイルスプリング65は、その一端(図3では右端)が支持壁44aの側面に当接すると共に、その他端(図3では左端)が従動部品64の側面に当接した蓄圧状態に保持されている。

0045

したがって、従動部品64は、第3歯車63が回転する場合、コイルスプリング65の押圧力により第3歯車63に摩擦係合した状態となって第3歯車63と共に連れ回りすることになる。なお、従動部品64におけるアーム部64aの突出長さは、大気開放弁35側へ従動部品64が回転した場合に大気開放弁35に届く長さに設定されている。また、第3歯車63及び従動部品64の間の摩擦クラッチによる減速比は、第1歯車53及び第2歯車59の間の減速比よりも大きく設定されている。

0046

ちなみに、ポンプモータ45は正逆両方向へ回転することから、本実施形態では、ポンプモータ45が正転すると従動部品64が大気開放弁35を閉弁状態とする方向に回転し、ポンプモータ45が逆転すると大気開放弁35を開弁状態とする方向に回転するように構成されている。そして、本実施形態では、これらの第3歯車63、従動部品64及びコイルスプリング65により、摩擦クラッチ機構61が構成されている。

0047

次に、本実施形態における圧力検出制御装置70の具体的構成について図4を参照しながら説明する。
図4(a)(b)に示すように、圧力検出制御装置70は、前述した圧力検出器34と前述したポンプモータ45等の駆動状態を制御する制御手段としての制御部71とを備えている。圧力検出器34は、上側が開口した有底箱状ケース体72を有しており、そのケース体72上には底が平らな倒椀形状蓋体73が、そのフランジ部73aをケース体72の側壁72aの上端に当接させるようにして装着されている。蓋体73の内面側(図4(a)(b)では下面側)には可撓性部材としてのフィルム74がフランジ部73aと面一となるように溶着され、このフィルム74により蓋体73内には圧力室75が形成されている。なお、蓋体73の一側面(図4(a)(b)では右側面)には、前述した入力接続管34aと出力接続管34bが圧力室75内と各々連通するように側方突設されている。

0048

フィルム74の表裏両面のうちケース体72の内底面と対向する側の面(図4(a)(b)では下面)には受圧板76が接着固定され、その受圧板76の略中央部には光を反射可能な変位部材としての反射板77が取り付けられている。一方、ケース体72の内底面上において上方の反射板77と対向する位置にはセンサ基板78が固定され、そのセンサ基板78の略中央部には光センサ79が設けられている。また、ケース体72の内底面と受圧板76との間には、付勢部材としてのコイルスプリング80が介装されている。そして、図4に示すように、このコイルスプリング80の付勢力を受けて、フィルム74は、反射板77と光センサ79との間の相対距離を、圧力室75内が無圧力条件である場合と同じ相対距離Lとするように、常時、上方へ付勢されている(すなわち、フィルム74はコイルスプリング80により下方への撓み変形が抑制されている。)。

0049

なお、光センサ79は、上方の反射板77に向けて光を投光し、その反射板77に反射された光を受光することにより、反射板77と光センサ79との間の相対距離L,L1を検出し、その検出した相対距離L,L1に対応する検出値をセンサ基板78から制御部71に出力するように構成されている。そして、本実施形態では、このセンサ基板78と光センサ79とにより、反射板(変位部材)77の変位量(本実施形態では前述した相対距離Lを短くする方向への移動量)を検出した場合に該変位量を検出値として出力する検出手段が構成されている。

0050

一方、制御部71はプリンタ10全体の稼働状態を制御するCPU81を備えており、このCPU81はROM82に記憶された制御プログラムに基づきRAM83を作業領域として各種の演算処理を実行するようになっている。そして、本実施形態では、制御部71のROM82に、圧力検出器34の圧力室75内が上限圧力値として予め設定した設定圧力P0の圧力条件となってフィルム74が下方へ撓み変形した場合における反射板77と光センサ79との間の相対距離に対応する検出値が判定用閾値として記憶されている。この点で、本実施形態では、ROM82が予め判定用閾値を記憶する記憶手段として機能する。

0051

ここで、ROM82に対する判定用閾値の設定方法について、図5を参照しながら説明する。
いま仮に、圧力検出レベルが相違する3つの圧力検出器A,B,Cがある場合、圧力室75内が設定圧力P0の圧力条件になったときに、圧力検出レベルが適正な圧力検出器Aからは設定圧力P0に対応する検出値(=SA)がセンサ出力として出力されることになる。また、圧力検出レベルが低圧側へ不適正な圧力検出器Bからは同じ設定圧力P0を検出した場合でも圧力検出器Aにおける検出値(=SA)よりも低値の検出値(=SB)がセンサ出力として出力されることになる。また同様に、圧力検出レベルが高圧側へ不適正な圧力検出器Cからは同じ設定圧力P0を検出した場合でも圧力検出器Aにおける検出値(=SA)よりも高値の検出値(=SC)がセンサ出力として出力されることになる。

0052

すなわち、同じ設定圧力P0を検出した場合でも、圧力検出器A,B,C毎の圧力検出レベルにばらつきあるため、各圧力検出器A,B,Cからは互いに異なる値の検出値が出力されることになる。こうした圧力検出器A,B,C毎の圧力検出レベルのばらつきは、ケース体72の側壁72aの高さ寸法誤差や光センサ79の感度のばらつき等により、通常よくあり得ることである。そこで、このような圧力検出レベルのばらつきを加圧ポンプ33からインクカートリッジ16側へ送出される加圧空気の圧力検出制御処理をする際において解消するべく、制御部71のROM82には、各圧力検出器A,B,C毎に固有の設定圧力P0に個別対応した判定用閾値SA,SB,SCが設定記憶される。

0053

本実施形態の場合、予め圧力検出器34における圧力室75内を前述した設定圧力P0の圧力条件とした上で、その場合における反射板77と光センサ79との間の実際の相対距離(例えば図4(b)に示す相対距離L1)に対応する検出値を光センサ79によって求めている。そして、その検出値を本実施形態における圧力検出器34を用いた圧力検出制御処理における判定用閾値としてROM82に予め記憶させている。したがって、図5に示される各圧力検出器A,B,Cのように、他の圧力検出器と対比した場合に圧力検出レベルが相違していたとしても、その圧力検出器34において設定圧力P0と適正に対応する判定用閾値が前もって制御部71のROM82に記憶されることになる。

0054

次に、上記のように構成された制御部71による圧力検出制御処理ルーチンを、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、前提として、本実施形態の圧力検出器34は図5に示した3つの圧力検出器A,B,Cのうち圧力検出器Aと圧力検出レベルが同じであり、その制御部71のROM82には圧力検出器Aが設定圧力P0を検出した場合の検出値(=SA)と同じ値の判定用閾値SAが記憶されているものとする。

0055

さて、制御部71は、ポンプ部46をポンプ作動させるためにポンプモータ45を駆動させる場合、まず、ROM82から判定用閾値SAを読み出してRAM83に一時記憶させる(ステップS11)。そして次に、ポンプモータ45を駆動させて加圧空気の供給を開始させる(ステップS12)。すると、このステップS12の処理により、加圧ポンプ33のポンプ部46から圧力検出器34を経由してインクカートリッジ16側へ加圧空気が昇圧方向への圧力変動を伴いながら供給されることになり、圧力検出器34は加圧空気の圧力を周期的に検出し、その検出値S0を出力する。

0056

そして、制御部71では、圧力検出器34のセンサ基板78から出力される検出値S0がRAM83に一時記憶した判定用閾値SA以上になったか否かを判定する(ステップS13)。この点で、制御部71は検出値S0が判定用閾値SAに一致するか否かを判定する判定手段としても機能する。なお、ステップS13の判定結果が否定判定(NO)の場合、制御部71は、その判定結果が肯定判定(YES)となるまで、ステップS13の判定処理を繰り返す。

0057

そして、ステップS13の判定結果が肯定判定になると、制御部71は、次のステップS14に処理を移行する。そして、このステップS14において、制御部71は、ポンプモータ45の駆動を停止させ、圧力検出制御処理ルーチンを終了する。したがって、その後、圧力検出器34の圧力室75内の圧力は次第に低下することになり、その圧力が予め設定した圧力値(例えば圧力値ゼロ)となった時点で、再び圧力検出制御処理ルーチンが繰り返される。

0058

そこで次に、上記のように構成されたプリンタ10の作用について、特に加圧ユニット31における圧力検出制御時の作用に着目して、以下説明する。
さて、加圧ユニット31においては、インクカートリッジ16側から記録ヘッド13側にインクを送出させる際に加圧ポンプ33が駆動される。すなわち、ポンプモータ45の正転駆動に伴いポンプ部46がポンプ作動を開始し、ダイアフラム54が伸縮動作する。そして、ダイアフラム54の伸張時には吸気用一方向弁を介して吸気口からポンプ室54a内に空気(大気)が吸入され、吸入された空気はダイアフラム54の伸縮動作が繰り返されることにより圧力が高まると、排気用一方向弁を介して排出口に連なる排気接続管46aから第1空気供給チューブ32a内に排出される。

0059

そして、第1空気供給チューブ32a内に排出された加圧空気は、その後、圧力検出器34内及び第2空気供給チューブ32b内を順次に経由して大気開放弁35に至る。そして、大気開放弁35に至った加圧空気は、大気開放弁35が閉弁状態にある場合には、さらに、第3空気供給チューブ32c内を経由してインクカートリッジ16におけるインクケース37の空気室42内に導入される。

0060

そして、加圧空気がインクカートリッジ16におけるインクケース37の空気室42内に導入されると、その加圧空気の空気圧(加圧力)によりインクパック38が押し潰されることにより、インクパック38内のインクがインク供給チューブ27を介してサブタンク26側に供給される。そして、サブタンク26内において圧力調整されたインクが記録ヘッド13側へと供給され、そのインクが記録ヘッド13から用紙に対して噴射されることにより印刷が実行される。

0061

以上のようにして加圧ポンプ33から加圧空気がインクカートリッジ16側へ加圧供給される場合、加圧ユニット31に設けられた圧力検出器34と制御部71からなる圧力検出制御装置70では以下のような圧力検出制御がなされる。

0062

すなわち、図4(a)に示すように、加圧開始前では圧力検出器34の圧力室75内の圧力は圧力値ゼロであるため、フィルム74もコイルスプリング80の付勢力により下方への撓み変形が抑制された略水平状態にある。そのため、反射板77と光センサ79との間の相対距離Lは大きく、その相対距離Lに対応した数値の検出値S0がセンサ基板78から制御部71に出力される。したがって、制御部71は、図6に示す圧力検出制御処理ルーチンにおけるステップS13の判定結果が否定判定となるため、ポンプモータ45の駆動を継続させる。

0063

そして、加圧ポンプ33から圧力検出器34を経由してインクカートリッジ16側へ送出される加圧空気の圧力が次第に圧力変動を伴いながら昇圧して設定圧力P0になると、図4(b)に示すように、圧力室75内の圧力の高まりに対応してフィルム74が下方へ撓み変形する。そのため、反射板77と光センサ79との間の相対距離L1(L1<L)が小さくなり、その小さくなった相対距離L1に対応した数値の検出値S0がセンサ基板78から制御部71に出力される。したがって、制御部71は、図6に示す圧力検出制御処理ルーチンにおけるステップS13の判定結果が肯定判定となるため、ポンプモータ45の駆動を停止させる。

0064

したがって、以後、ポンプモータ45の駆動停止に伴い加圧ユニット31における騒音レベルが低下すると共に、ポンプモータ45は不必要に長時間駆動されないため耐久性も向上する。また、圧力検出器34内のフィルム74は、設定圧力P0を上回る過大圧力が加わることもないため、蓋体73のフランジ部73aから剥離する虞もなくなり、圧力検出器34から加圧空気がリークするような事態も抑制される。

0065

そして、ポンプモータ45の駆動停止に伴い圧力室75内の圧力が次第に低下すると、フィルム74は、コイルスプリング80の付勢力を受けて、図4(b)に示す下方へ撓み変形した状態から図4(a)に示す略水平状態の加圧開始当初の位置状態へと、速やかに復帰する。すると、反射板77と光センサ79との間の相対距離Lが大きくなり、その相対距離Lに対応した数値の検出値S0が制御部71へ出力される結果、その相対距離Lに対応した検出値S0の入力に基づき制御部71は再びポンプモータ45の駆動を開始させる。そして、加圧ポンプ33から圧力検出器34を経由したインクカートリッジ16側への加圧空気の加圧供給動作が再開される。

0066

したがって、上記実施形態においては次のような効果を得ることができる。
(1)圧力検出器34の圧力室75内の圧力変動に伴い反射板77と光センサ79との間の相対距離L,L1が変化した場合に、その相対距離L,L1に応じて出力される検出値S0は、その圧力検出器34を用いて予め設定圧力P0の圧力条件下で検出された実際の相対距離に対応する判定用閾値SAとの対比において一致するか否かが判定される。すなわち、その圧力検出器34が他の圧力検出器との比較において圧力検出レベルが相違していても、その圧力検出器34において設定圧力P0の圧力条件の場合に適正に対応した検出値(=判定用閾値SA)を出力することになる。したがって、圧力検出制御を行う場合において、圧力検出器個々の圧力検出レベルのばらつき発生を抑制でき、その圧力検出結果に基づき適正に制御対象たるポンプモータ45の駆動状態を制御することができる。

0067

(2)圧力検出器34の圧力室75内の圧力が設定圧力P0になった場合には、ポンプモータ(駆動源)45がそれ以上不必要に駆動されることがなくなるため、加圧ユニット31におけるポンプモータ45の駆動に伴う騒音レベルの抑制が可能になる。また、そのように無駄な駆動が抑制されるため、ポンプモータ45の長寿命化にも貢献できる。

0068

(3)圧力検出器34の圧力室75内の圧力が設定圧力P0になった場合には、ポンプモータ45の駆動が停止され、圧力室75内の圧力が設定圧力P0を超えて高圧になることがないため、可撓性部材としてのフィルム74も必要以上に撓み変形させられることもない。したがって、そのように圧力室75内が高圧条件となった場合にはフィルム74が蓋体73から剥がれてしまうことも懸念されるが、本実施形態では、圧力室75からフィルム74が溶着限度を越えて剥がれることもないので、圧力検出器34内から加圧空気がリークするような弊害も抑制できる。

0069

(4)ポンプモータ45の駆動停止に伴い圧力室75内の圧力が低下すると、フィルム74が下方へ押圧されて撓み変形した状態から元の略水平な状態にコイルスプリング80の付勢力に基づき速やかに復帰する。そのため、圧力検出器34における圧力検出制御の応答性の向上を図ることができる。

0070

(5)圧力室75内の圧力が設定圧力P0になった場合には、その設定圧力P0と対応すると共に判定用閾値SAと一致する検出値S0が圧力検出器34のセンサ基板78から制御部71へ出力されるため、制御対象たるポンプモータ45の駆動停止の制御を的確なタイミングで行うことができる。

0071

(6)プリンタ10全体として見た場合には、加圧空気の加圧力が設定圧力P0以上となった場合にポンプモータ45が停止されることで、インクカートリッジ16へ供給される加圧空気の圧力が過大になることを抑制でき、適正な加圧力に基づきインクカートリッジ16から記録ヘッド13側にインクが供給されるようになる。したがって、記録ヘッド13からのインクの噴射不足やインクの漏出という不具合が発生することを抑制できる。

0072

なお、上記実施形態は、以下のような別の実施形態(別例)に変更してもよい。
図7に示すように、圧力検出レベルが相違する3つの圧力検出器A,B,Cがある場合、圧力検出レベルの相違が互いに僅か(許容範囲内)である圧力検出器A,B同士については、同じ判定用閾値を用いて圧力検出制御をするようにしてもよい。すなわち、図7に示すように、圧力検出器からセンサ出力として出力される検出値レベルについて複数の閾値範囲(所定変位量範囲)S1〜S4を設定し、同じ閾値範囲内に検出値が含まれる圧力検出器同士は同じ判定用閾値を用いてもよい。

0073

図7に示す本別例では、圧力検出器Aから出力される検出値(=SA)と圧力検出器Bから出力される検出値(=SB)とは厳密に言えば異なる数値であるが、両者は同じ閾値範囲S3に含まれるため、圧力検出器A又は圧力検出器Bを用いた圧力検出制御では同じ判定用閾値が記憶手段たるROM82に記憶されて使用される。例えば、判定用閾値SA及び判定用閾値SBの何れか一方、又は、両判定用閾値SA,SB以外の閾値範囲S3内に含まれる他の判定用閾値が両圧力検出器A,Bにおける共通の判定用閾値としてROM82に記憶される。したがって、この別例の場合には、ROM82に対する閾値の設定記憶が各圧力検出器A〜Cからの検出値(=SA,SB,SC)に個別対応させて記憶させる上記実施形態の場合に比して簡便なものになる。

0074

・ 上記実施形態における圧力検出制御では、昇圧方向へ圧力変動する加圧空気の圧力が設定圧力P0に至った場合の圧力検出器34の検出値に基づきポンプモータ45を駆動停止させたが、降圧方向へ圧力変動する加圧空気の圧力が所定圧力に至った場合の圧力検出器34の検出値に基づきポンプモータ45を駆動させる制御方法に具体化してもよい。

0075

・ 上記実施形態において、可撓性部材としてのフィルム74が図4(b)に示す撓み変形状態から図4(a)に示す元の略水平状態へと自ら弾性復帰する材質からなる場合には、付勢部材としてのコイルスプリング80は設けなくてよい。

0076

・ 上記実施形態において、反射板77により構成された変位部材は、光反射性のある金属材料にて受圧板76を構成した場合や、受圧板76の下面に光反射性のある金属膜蒸着又は接着する等により反射面を形成した場合には、受圧板76を変位部材とする構成としてもよい。

0077

・ 上記実施形態において、圧力検出器34から出力された検出値S0が判定用閾値SAと一致した場合に、ポンプモータ45に加えて(又はポンプモータ45に代えて)、他の制御対象(例えば弁装置)の駆動状態を制御するようにしてもよい。

0078

・ 上記実施形態において、変位部材(反射板77)の変位量は、反射板77と光センサ79との間の相対距離L,L1の変化を示す数値以外に、例えば圧力室75内に面するフィルム74の上面と同じく圧力室75内に面する蓋体73の内底面との間の距離の変化を示す数値を用いるなど適宜に変更可能である。

0079

・ 上記実施形態において、加圧ポンプ33側からインクカートリッジ16側へポンプ作動に伴い送出される加圧流体は、加圧空気に限らず、加圧液体であってもよい。なお、この場合は、そのような加圧液体がプリンタ10外へ漏れないようなシール構造を施すことが好ましい。

0080

・ 上記実施形態において、判定用閾値を記憶する記憶手段はROM82でなくRAM83であってもよい。
・ 上記実施形態においては、液体噴射装置として、インクを吐出するプリンタ10について説明したが、その他の液体噴射装置であってもよい。例えば、ファックスコピア等を含む印刷装置や、液晶ディスプレイELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。また、液体もインクに限られず、他の液体に応用してもよい。

図面の簡単な説明

0081

実施形態のインクジェット式プリンタの概略平面図。
インクカートリッジの構成を示す断面図。
インクカートリッジに加圧空気を送る加圧ユニットの平面図。
圧力検出制御装置の概略構成を示す断面図であり、(a)は圧力室内が無圧力時の断面図、(b)は圧力室内の圧力が設定圧力の場合の断面図。
判定用閾値の設定方法を説明するグラフ
圧力検出制御処理ルーチンを示すフローチャート。
別例における判定用閾値の設定方法を説明するグラフ。
従来における判定用閾値の設定方法を説明するグラフ。

符号の説明

0082

10…液体噴射装置としてのプリンタ、13…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、16…液体収容体としてのインクカートリッジ、45…駆動源としてのポンプモータ、70…圧力検出制御装置、71…制御手段及び判定手段としての制御部、74…可撓性部材としてのフィルム、75…圧力室、77…変位部材としての反射板、78…検出手段を構成する光センサ、79…検出手段を構成するセンサ基板、82…記憶手段としてのROM、L,L1…相対距離、P0…設定圧力、SA,SB,SC…判定用閾値、S0…検出値。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ