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技術 甘藷酢飲料及びその製造方法

出願人 株式会社ヤクルト本社
発明者 吉村公一工藤辰幸
出願日 2006年2月7日 (14年9ヶ月経過) 出願番号 2006-029541
公開日 2007年8月23日 (13年3ヶ月経過) 公開番号 2007-209205
状態 特許登録済
技術分野 非アルコール性飲料
主要キーワード 甘藷由来 酢酸由来 素材感 アルコール発酵液 静置発酵法 発酵促進効果 濃縮汁 甘味倍率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年8月23日)のものです。
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課題

酢酸由来酸味刺激臭マスキングされているだけでなく、甘藷酢に特有のいも臭や土臭さがなく風味良好で嗜好性に優れた甘藷酢飲料およびその製造方法を提供すること。

解決手段

甘藷を原料として得られる酢と、はちみつ及び高甘味度甘味料を含有することを特徴とする甘藷酢飲料。

概要

背景

従来、酢は、食酢として飲食物風味付け、保存等に利用されてきたが、近年、食欲増進効果、殺菌・静菌効果等の酢の有用性が明らかとなるにつれ、食酢としての利用のみならず、酢そのものの飲用・摂取が盛んに行われるようになり、これに適した酢を含有する飲料等の飲食品を開発する試みがなされている。

しかしながら、一般に、酢は、酸味刺激臭が強いため、そのまま飲用した場合には、むせ返したりして飲みにくく、またに過大な刺激を与える恐れもあることから、飲用時の酸味や刺激臭を緩和すると同時に、飲用しやすさ、すなわち、優れた嗜好性が要求されている。そこで、従来から、酢を飲料水と混合して希釈したり、更に適当な糖質を配合したりして甘味を付与する手段などが常法として用いられているが、酢に特有の酸味や刺激臭が完全に消失されるわけではなく、優れた嗜好性を有するものは得られていないのが現状である。

この点に鑑み、本発明者等は、数ある食酢の中で、近年、動脈硬化の改善や心臓病糖尿病高血圧症等の生活習慣病の改善等の様々な効果が期待できることが明らかとされ、その利用に注目が集まっている黒酢を用いた飲料の開発を行い、同飲料において、高甘味度甘味料であるスクラロースを所定量配合することによって、酸味や刺激臭を抑制し、優れた風味を有する飲料が得られることを見出し、既に報告している。(特許文献1)

一方、酢は、澱粉質原料糖質原料出発物質として、糖化アルコール発酵酢酸発酵することにより得られることは良く知られており、一般的に、穀物果実等が出発原料として用いられている。また、近年では、これら以外に、芋類等も原料として使用されており、その素材の特徴を活かした様々な酢も注目を集めている。

特に、芋類を原料として得られる酢の中でも、アヤムラサキ等の有色甘藷を原料として得られる酢は、色素成分であるアントシアニンなどを豊富に含むため、特徴的な色合いを有し、見た目も鮮やかであると同時に、このアントシアニンによる様々な生理効果が期待されることから、注目を集めるようになってきている。

しかしながら、甘藷を原料として得られる酢は、一般的な酢に比べ、独特の風味、具体的に言えば、いも臭さや土臭さを有するため、その嗜好性はよいとは言えず、飲料等へ利用することは困難であった。また、本発明者等は、自らその効果を明らかにしているスクラロースを使用して、甘藷由来の酢の風味改良を試みたが、十分な効果は得ることができなかった。

特開2002−335924号公報

概要

酢酸由来の酸味や刺激臭がマスキングされているだけでなく、甘藷酢に特有のいも臭や土臭さがなく風味良好で嗜好性に優れた甘藷酢飲料およびその製造方法を提供すること。甘藷を原料として得られる酢と、はちみつ及び高甘味度甘味料を含有することを特徴とする甘藷酢飲料。なし

目的

従って、本発明の目的は、酢酸由来の酸味や刺激臭がマスキングされているだけでなく、甘藷酢に特有のいも臭や土臭さがなく風味良好で嗜好性に優れた甘藷酢飲料およびその製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

甘藷原料として得られる酢と、はちみつ及び高甘味度甘味料を含有することを特徴とする甘藷酢飲料

請求項2

甘藷を原料として得られる酢を、1質量〜30質量%の範囲で含有するものである請求項1記載の甘藷酢飲料。

請求項3

甘藷が、アヤムラサキである請求項1及び2記載の甘藷酢飲料。

請求項4

はちみつと高甘味度甘味料との配合質量比(はちみつ/高甘味度甘味料)が、25〜5000である請求項1〜3のいずれか1項記載の甘藷酢飲料。

請求項5

高甘味度甘味料として、スクラロース又はアスパルテームを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の甘藷酢飲料。

請求項6

更に、アセスルファムカリウムを含有する請求項5記載の甘藷酢飲料。

請求項7

はちみつがアカシア源とするものである請求項1〜6のいずれか1項記載の甘藷酢飲料。

請求項8

ざくろ、あんず、梅およびりんごからなる群から選ばれる1種又は2種以上の果汁を更に含有する請求項1〜7いずれか1項記載の甘藷酢飲料。

請求項9

甘藷を原料として得られる酢を含有する飲料に、はちみつ及び高甘味度甘味料を配合することを特徴とする甘藷酢飲料の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、甘藷原料として得られる酢を含有する甘藷酢飲料及びその製造方法に関し、更に詳細には、甘藷に由来するいも臭や土臭さ等の独特風味や酢特有酸味刺激臭マスキングされ、風味良好で嗜好性に優れた甘藷酢飲料及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、酢は、食酢として飲食物風味付け、保存等に利用されてきたが、近年、食欲増進効果、殺菌・静菌効果等の酢の有用性が明らかとなるにつれ、食酢としての利用のみならず、酢そのものの飲用・摂取が盛んに行われるようになり、これに適した酢を含有する飲料等の飲食品を開発する試みがなされている。

0003

しかしながら、一般に、酢は、酸味や刺激臭が強いため、そのまま飲用した場合には、むせ返したりして飲みにくく、またに過大な刺激を与える恐れもあることから、飲用時の酸味や刺激臭を緩和すると同時に、飲用しやすさ、すなわち、優れた嗜好性が要求されている。そこで、従来から、酢を飲料水と混合して希釈したり、更に適当な糖質を配合したりして甘味を付与する手段などが常法として用いられているが、酢に特有の酸味や刺激臭が完全に消失されるわけではなく、優れた嗜好性を有するものは得られていないのが現状である。

0004

この点に鑑み、本発明者等は、数ある食酢の中で、近年、動脈硬化の改善や心臓病糖尿病高血圧症等の生活習慣病の改善等の様々な効果が期待できることが明らかとされ、その利用に注目が集まっている黒酢を用いた飲料の開発を行い、同飲料において、高甘味度甘味料であるスクラロースを所定量配合することによって、酸味や刺激臭を抑制し、優れた風味を有する飲料が得られることを見出し、既に報告している。(特許文献1)

0005

一方、酢は、澱粉質原料糖質原料出発物質として、糖化アルコール発酵酢酸発酵することにより得られることは良く知られており、一般的に、穀物果実等が出発原料として用いられている。また、近年では、これら以外に、芋類等も原料として使用されており、その素材の特徴を活かした様々な酢も注目を集めている。

0006

特に、芋類を原料として得られる酢の中でも、アヤムラサキ等の有色甘藷を原料として得られる酢は、色素成分であるアントシアニンなどを豊富に含むため、特徴的な色合いを有し、見た目も鮮やかであると同時に、このアントシアニンによる様々な生理効果が期待されることから、注目を集めるようになってきている。

0007

しかしながら、甘藷を原料として得られる酢は、一般的な酢に比べ、独特の風味、具体的に言えば、いも臭さや土臭さを有するため、その嗜好性はよいとは言えず、飲料等へ利用することは困難であった。また、本発明者等は、自らその効果を明らかにしているスクラロースを使用して、甘藷由来の酢の風味改良を試みたが、十分な効果は得ることができなかった。

0008

特開2002−335924号公報

発明が解決しようとする課題

0009

従って、本発明の目的は、酢酸由来の酸味や刺激臭がマスキングされているだけでなく、甘藷酢に特有のいも臭や土臭さがなく風味良好で嗜好性に優れた甘藷酢飲料およびその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、甘藷を原料として得られる酢、はちみつ、及び高甘味度甘味料を一定の比率で混合することにより、この課題が解決された甘藷酢飲料が得られることを見出し、本発明を完成した。

0011

すなわち、本発明は、甘藷を原料として得られる酢と、はちみつ及び高甘味度甘味料を含有することを特徴とする甘藷酢飲料を提供するものである。

0012

また、本発明は、甘藷を原料として得られる酢を含有する飲料に、はちみつ及び高甘味度甘味料を配合することを特徴とする甘藷酢飲料の製造方法を提供するものである。

発明の効果

0013

本発明の製造方法により得られた甘藷酢飲料は、酢酸由来の酸味や刺激臭がマスキングされているだけでなく、甘藷酢に特有のいも臭や土臭さがなく風味良好で嗜好性に優れたものである。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明に用いられる酢の原料である甘藷としては、アヤムラサキ、山川紫、種子島紫、ジェイレッド、ベニハヤト、サニーレッドなどの有色系甘藷が好ましく、その中でも特に、様々な生理効果が期待できるアントシアニン等の有効成分を豊富に含む有色甘藷がより好ましい。具体的には、アヤムラサキ、山川紫、種子島紫等の紫色系甘藷を挙げることができる。

0015

本発明に用いられる酢は、甘藷を原料として一般的な酢の製造方法により得ることができる。すなわち、本発明に用いられる酢は、甘藷を麹及び/又は酵素で糖化した後に、酵母を加えてアルコール発酵させてアルコール発酵液(以下、「もろみ」という)を得、得られたもろみ又はもろみから精製したアルコール酢酸菌を含む発酵液(種酢)を加えて酢酸発酵させることにより得ることができる。かくして得られる酢はそのまま本発明に用いることもできるが、必要に応じてろ過・殺菌してもよい。また、糖化の前に、必要に応じて蒸煮粉砕、搾してもよい。これら糖化・アルコール発酵・酢酸発酵の工程は、静置発酵法などにより同一容器内において連続的に行うこともできる。

0016

ここで、糖化の反応は、従来から行われている条件を用いればよいが、例えば、55℃〜60℃で、8時間〜24時間行えばよい。アルコール発酵の反応条件は、例えば、15℃〜30℃で、3日〜15日行えばよい。酢酸発酵は、例えば、酢酸菌を含む発酵液(種酢)を加えたのち、25℃〜35℃で、48時間〜120時間の条件下で行えばよい。酢酸菌としては、Acetobacter aceti、Acetobacter pasteurianusが挙げられる。

0017

本発明者らの見出したところによれば、甘藷を原料とする酢の製造方法においては、一般的な穀物や果実を出発原料とする酢に比べ、アルコール発酵しても十分な量のアルコールを得ることができず、また原因は定かではないが酢酸発酵も進み難い傾向が認められるという問題がある。したがって、本発明で用いる酢の製造法においては、アルコール発酵によって得られるもろみにアルコールを添加することや、酢酸発酵時に発酵補助剤を添加することが好ましい。このうち、アルコールを別途添加しなくても原料の素材感が失われずに風味良好な醸造酢が効率よく得られる点から、酢酸発酵時に発酵補助剤を添加するのがより好ましい。酢の製造法においては、アルコールを別途添加しない方法がより好ましい。

0018

ここで発酵補助剤とは、アルコールから酢酸への発酵を促進するものであればよいが、例えば、酵母エキスアンモニウム塩カリウム塩マグネシウム塩が挙げられる。ここで、アンモニウム塩としては、塩化アンモニウムリン酸二水素アンモニウムリン酸水素二アンモニウム硫酸アンモニウム等を挙げることができる。カリウム塩としては、塩化カリウムリン酸三カリウムリン酸二水素カリウムリン酸水素二カリウム等を挙げることができる。マグネシウム塩としては、塩化マグネシウム硫酸マグネシウム等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよいが、2種以上を併用して用いてもよく、優れた発酵促進効果を有する点から、酵母エキス、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム及び硫酸マグネシウムを発酵補助剤として併用するのがより好ましい。それぞれの質量比率は、良好な発酵促進効率の点から、酵母エキスの含有比率を1とした場合、リン酸二水素アンモニウム5〜50、リン酸二水素カリウム0.5〜5、硫酸マグネシウム0.2〜2であるのが好ましい。

0019

発酵補助剤の添加量としては、醸造酢の原料となる素材によって好ましい範囲が異なるため実験的に確かめるのが好ましいが、発酵補助剤による醸造酢の風味や品質への悪影響がなく、かつ、十分な量の酢酸を生成できる点から、アルコールを含む発酵液中およそ0.005〜0.23w/v%、好ましくは、0.01〜0.10w/v%の範囲になるように添加するのが好ましい。

0020

本発明の甘藷酢飲料における甘藷酢の配合量は、最終製品の特性や他の成分との調和を鑑み、好適な量を選択すれば良く、特に制限されないが、飲料全量に対し1質量%〜30質量%、さらに1質量%〜20質量%、特に5質量%〜15質量%とすることが、風味面及び酢の摂取量の点から、また、はちみつ及び高甘味度甘味料と組み合わせた場合のいも臭や土臭さ、酢酸の酸味、刺激臭のマスキング効果の点からも望ましい。

0021

本発明の甘藷酢飲料において、甘藷酢と組み合わせて使用されるはちみつには、多種多様な種類が存在し、その源の相違により甘味の質も必然とことなることは良く知られており、本発明においては、特に限定されず使用することができる。はちみつの種類を例示すれば、アカシアニセアカシア)、レンゲナタネシナノキ、みかんクローバー、そば等を蜜源としたものを挙げることができる。中でもアカシアを蜜源とするはちみつは、甘藷酢との相性がよく、酢酸由来の酸味や刺激臭、甘藷由来のいも臭や土臭さを改善する効果にも優れているので、これを用いるのが最も好ましい。

0022

本発明の甘藷酢飲料におけるはちみつの配合量は、飲料全量に対し0.1質量%〜20質量%の範囲とすることが好ましく、さらに、1質量%〜10質量%、特に、1質量%〜8質量%の範囲とすることが好ましい。

0023

本発明の甘藷酢飲料において、はちみつと併用される高甘味度甘味料は特に限定されず、スクラロース、アスパルテームステビアアセスルファムカリウム等が何れも使用可能である。中でもスクラロースやアスパルテームは、酸味や刺激臭、いも臭や土臭さに対して優れたマスキング効果を有するだけでなく、得られる酢飲料の風味も良好となるので、これを使用することが好ましく、保存により味が劣化しない点から、スクラロースがより好ましい。また、これらに加え、更にアセスルファムカリウムを併用することで、酢酸由来の酸味や刺激臭、甘藷由来のいも臭や土臭さが更に改善され、酢飲料の風味が更に良好となり、優れた嗜好性を有する甘藷酢飲料を得ることができる。本発明の甘藷酢飲料における高甘味度甘味料の配合量は、飲料全量に対し0.0001質量%〜0.04質量%、さらに0.001質量%〜0.02質量%、特に0.002質量%〜0.01質量%とするのが好ましい。

0024

また、本発明の甘藷酢飲料に使用する高甘味度甘味料の配合量は、酢酸由来の酸味や刺激臭、甘藷由来のいも臭や土臭さに対する改善効果の点で、はちみつの配合量に対する質量比(はちみつ/高甘味度甘味料)が、25〜5000となるように配合することが好ましく、特に100〜2000となるのが好ましい。

0025

本発明の甘藷酢飲料は、常法に従って製造すればよく、例えば、以下のようにして製造すればよい。すなわち、甘藷を原料として得られる酢、はちみつ及びスクラロース等の高甘味度甘味料、更には必要に応じて後述する副原料を水(温水)に混合溶解後、プレート殺菌機等を用いて加熱殺菌し、容器充填密封することにより製造することができる。この甘藷酢飲料を充填する容器はPET容器、瓶、紙等のいずれかの容器を用いてもよい。

0026

本発明の甘藷酢飲料は、副原料として、甘味料のほか、それ以外の各種食品素材、例えば、各種糖質、増粘剤乳化剤、各種ビタミン剤等の任意成分を配合することができる。これらの食品素材として具体的なものは、ショ糖グルコースフルクトースパラチノーストレハロースラクトースキシロース麦芽糖等の糖質;ソルビトールキシリトールエリスリトールラクチトールパラチニット還元水飴還元麦芽糖水飴等の糖アルコール寒天ゼラチンカラギーナングァーガムキサンタンガムペクチンローカストビーンガムジェランガムカルボキシメチルセルロース大豆多糖類アルギン酸プロピレングリコール等の各種増粘(安定)剤;ショ糖脂肪酸エステルグリセリン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステルレシチン等の乳化剤;クリームバターサワークリームなどの乳製品クエン酸乳酸、酢酸、リンゴ酸酒石酸グルコン酸等の酸味料ざく果汁梅果汁、あんず(アプリコット)果汁、りんご果汁、ベリー系果汁等の果汁;ビタミンAビタミンB類ビタミンCビタミンE類等の各種ビタミン類カルシウムマグネシウム亜鉛、鉄、マンガン等のミネラル分ヨーグルト系、ベリー系、オレンジ系、花梨系、シソ系、シトラス系アップル系ミント系、グレープ系、アプリコット系、ペアカスタードクリーム、ピーチ、メロンバナナトロピカルハーブ系紅茶コーヒー系等のフレーバー類を配合することができる。

0027

特に、本発明の甘藷酢飲料は、ざくろ果汁、あんず果汁(アプリコット果汁)、梅果汁、りんご果汁等の果汁が、配合されることが風味面から好ましく、更にそれらに加えて当該果汁の香料をも使用することが特に好ましい。これら果汁は、単独で用いてもよいが、2種以上をあわせて用いても良い。果汁のうち、酢酸由来の酸味や刺激臭、甘藷由来のいも臭や土臭さに対する改善効果が高いことから、ざくろ果汁が好ましい。果汁としては、濃縮果汁を用いることもできる。甘藷酢飲料における好ましい果汁の配合量は、濃縮果汁の場合は原液換算した質量で、飲料全量に対して0.1質量%〜30質量%、特に、1質量%〜10質量%である。

0028

かくして得られる甘藷酢飲料は、酢飲料に特有の酢酸由来の酸味や刺激臭が程よくマスキングされ、更に、甘藷酢独特のいも臭や土臭さが改善された風味良好で、嗜好性の高いものである。

0029

以下に、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、これらに何ら制約されるものではない。

0030

試験例1〕甘藷酢の製造
常法により製造したアヤムラサキ濃縮汁(Bx糖度:50°)を希釈し、酵母(名称Saccharomyces cerevisiae)を0.02w/v%加えてアルコール発酵を行い、アヤムラサキモロミを得た。このアヤムラサキモロミに、アヤムラサキ酢を加えて変性アヤムラサキモロミ(酸度1.6w/v%、アルコール7.4v/v%)を得、これを原料として表1に示した配合で種酢、発酵補助剤を添加し、ジャーファーメンターで酢酸発酵を行った。
酢酸発酵は30℃で、アルコール濃度が0.3v/v%未満になるまで行い、2ヶ月熟成後、酸度5w/v%に希釈し、ろ過・加熱殺菌して、アヤムラサキ酢を製造した。

0031

0032

〔実施例1〕甘藷酢飲料の製造(1)
試験例1で得られたアヤムラサキ酢を用いて、下表2に示す処方に従い各成分を混合溶解後、90℃で加熱殺菌した。次いでこれを缶容器に充填、巻締めした後、冷却してアヤムラサキ酢飲料を製造した。なお、各成分の混合は、製品甘味度※が約7.8となるように混合した。
こうして製造したアヤムラサキ酢飲料を専門パネラー10名で飲用し、酢酸由来の酸味や刺激臭並びに甘藷由来のいも臭や土臭さのマスキング効果を下記の基準で評価した。その結果を表3に示す。
砂糖の甘味を100としたときの甘味倍率

0033

評価基準
酢酸臭等の評価基準)
0:酢酸臭(酸味、刺激臭)なし
1:やや酢酸臭(酸味、刺激臭)あり
2:酢酸臭(酸味、刺激臭)あり
3:かなり酢酸臭(酸味、刺激臭)あり

0034

評価基準2
(いも臭等の評価基準)
0:いも臭なし
1:ややいも臭あり
2:いも臭あり
3:かなりいも臭あり

0035

0036

0037

この結果から、はちみつとスクラロース、アセスルファムカリウム及びアスパルテームから選ばれる高甘味度甘味料の1種を組み合わせて使用することによって、アヤムラサキ酢飲料における酸味、刺激臭及びいも臭、土臭さがマスキングされる効果が認められた。
一方で、はちみつ、前記高甘味度甘味料を単独で使用しても十分な効果は認められなかった。

0038

〔実施例2〕
下表4の処方に従い、実施例1と同様にアヤムラサキ酢飲料を製造した。
こうして製造されたアヤムラサキ酢飲料を専門パネラー10名で飲用し、酢酸由来の酸味や刺激臭並びに甘藷由来のいも臭や土臭さのマスキング効果を実施例1と同様の基準で評価した。その結果を表5に示す。

0039

0040

0041

この結果から、はちみつと高甘味度甘味料の質量比(はちみつ/スクラロース)が25〜5000の範囲にあるとき、アヤムラサキ酢飲料における酢酸由来の酸味、刺激臭及び甘藷由来のいも臭、土臭さがマスキングされやすく、特に質量比が100〜2000の範囲にあるとき、良好な風味の飲料が得られることがわかった。

0042

〔実施例3〕
下表6の処方に従い、実施例1と同様にアヤムラサキ酢飲料を製造した。
こうして製造されたアヤムラサキ酢飲料を専門パネラー10名で飲用し、酢酸由来の酸味や刺激臭並びに甘藷由来のいも臭や土臭さのマスキング効果を実施例1と同様の基準で評価した。その結果を表7に示す。

0043

0044

0045

この結果から、本発明の甘藷酢飲料においては、はちみつと高甘味度甘味料としてスクラロース又はアスパルテームを使用し、さらに、アセスルファムカリウムを併用することにより、更に優れた酸味、刺激臭、いも臭や土臭さのマスキング効果が得られることがわかった。

0046

〔実施例4〕
下表8の処方に従い各原料を混合溶解後、90℃で加熱殺菌した。次いでこれを缶容器に充填、巻締めした後、冷却してアヤムラサキ酢飲料を製造した。
こうして製造されたアヤムラサキ酢飲料を専門パネラー10名で飲用し、酢由来の酸味や刺激臭並びに甘藷由来のいも臭や土臭さのマスキング効果を実施例1と同様の基準で評価した。その結果を表9に示す。

0047

0048

0049

この結果から、はちみつと高甘味度甘味料に加えて、ざくろ果汁、アプリコット果汁、梅果汁、りんご果汁を併用すると、さらにいも臭、土臭さ、酸味、刺激臭がマスキングされ、良好な風味の飲料が得られることがわかった。なお、この効果は、ざくろ果汁との併用において顕著であった。

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