図面 (/)

技術 熱可塑性樹脂組成物の製造方法とそれを用いた光学素子

出願人 コニカミノルタ株式会社
発明者 千葉隆人
出願日 2006年1月26日 (14年10ヶ月経過) 出願番号 2006-017356
公開日 2007年8月9日 (13年4ヶ月経過) 公開番号 2007-197551
状態 未査定
技術分野 光学要素・レンズ 高分子物質の処理方法 高分子組成物
主要キーワード 微細合 乾式攪拌 難燃性プラスチック fθレンズ バリウムチタネート 湿式加熱 燐化物 剪断効率
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年8月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (1)

課題

従来と比較して光線透過率及び熱膨張率を改善することのできる光学素子用熱可塑性樹脂組成物の製造方法とそれを用いた光学素子を提供する。

解決手段

熱可塑性樹脂無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧二酸化炭素の存在下で混合を行った後に、混合溶液における前記有機溶媒を除去する工程を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

概要

背景

従来、MOやCD、DVDといった光情報記録媒体を用いて情報の読み取りや記録を行うプレーヤーレコーダードライブ等の情報機器には、光ピックアップ装置が備えられている。この光ピックアップ装置には、光源から発した所定波長の光を媒体照射したり、反射した光を受光素子受光させたりすべく、レンズ等の光学素子からなる光学素子ユニット具備されている。

このような光学素子の材料には、射出成形等の手段により安価に作製できる等の点で、環状オレフィンα−オレフィンとの共重合体等のプラスチックが用いられている。

ところで、例えばCD/DVDプレーヤーのように複数種の光情報記録媒体に対して情報の読み書きが可能な情報機器の場合、光ピックアップ装置の光学素子は何れの光情報記録媒体に対しても共通とすることがコストやピックアップ特性の観点から好ましい。

一方、光学素子に用いられるプラスチック材料に対しては、ガラス材料と同様な光学的安定性が求められている。但し、環状オレフィンのような光学的プラスチック物質は、湿度に関して大幅に改善された屈折率安定性を有するものの、温度に対する屈折率の安定性の改良は未だ十分でないのが現状である。

このようなプラスチック材料の光学的屈折率不安定性を改善する方法の1つとして、微細粒子充填材を使用する方法が種々提案されている。この方法においては、十分に小さい粒子サイズの充填材を用いることにより、プラスチック材料の屈折率を改善しつつ、充填材による光散乱を防止して、レンズとしての十分な光線透過率を維持している。なお、プラスチックの屈折率を増加させるための微細粒子の添加については、例えば、C.Becker等の編による”シリカ微細粒子で修飾された表面を有する熱可塑性微細合成物質における光学的及び熱力学調査”、SPIEProceedings第3469巻、1998年7月、88−98ページや、B.Braune等による”光学的応用のための酸化タンタルナノマー(Tantalum Oxide Nanomers)”、SPIE Proceedings第3469巻、1998年7月、124−132ページ等に記載されている。

また、樹脂レンズの屈折率及びその温度依存性を改善する方法として、例えば、感温性を有するポリマー状ホスト物質に、微細粒子物質を2軸押出機混練して分散させたり、ポリスチレンメタクリル酸メチル、環状オレフィンまたはポリスルホンの各樹脂に、微細粒子物質を2軸押出機で混練して分散させたりすることにより、屈折率の温度依存性を改良する手法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。

一方、プラスチック材料に非常に微細な粒子充填剤を使用する場合、微細粒子の凝集性が高く充分な分散系とすることが出来ないという課題がある。この解決手段として超臨界流体を接触させて混錬を行う方法が特許文献3,4に記載されている。
特開2002−207101号公報
特開2002−241560号公報
特開2000−53871号公報
特開2003−291140号公報

概要

従来と比較して光線透過率及び熱膨張率を改善することのできる光学素子用熱可塑性樹脂組成物の製造方法とそれを用いた光学素子を提供する。熱可塑性樹脂無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧二酸化炭素の存在下で混合を行った後に、混合溶液における前記有機溶媒を除去する工程を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。なし

目的

したがって、本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、従来と比較して光線透過率及び熱膨張率を改善することのできる光学素子用熱可塑性樹脂組成物の製造方法とそれを用いた光学素子を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

熱可塑性樹脂無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧二酸化炭素の存在下で混合を行った後に、混合溶液における前記有機溶媒を除去する工程を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

請求項2

前記高圧の二酸化炭素の圧力が0.5〜12MPaであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

請求項3

前記無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧の二酸化炭素の存在下で混合を行う際の温度が0℃以上100℃以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

請求項4

前記二酸化炭素の存在下で無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を混合する際の無機微粒子の含有率が10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

請求項5

前記無機微粒子が表面処理されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

請求項6

請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法により製造された熱可塑性樹脂組成物を用いていることを特徴とする光学素子

技術分野

0001

本発明は、熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関し、詳しくは、レンズフィルターグレーティング光ファイバー平板光導波路などとして好適に用いられ、特に青色光透過性に優れた光学素子用の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に関し、更にそれを用いた光学素子に関する。

背景技術

0002

従来、MOやCD、DVDといった光情報記録媒体を用いて情報の読み取りや記録を行うプレーヤーレコーダードライブ等の情報機器には、光ピックアップ装置が備えられている。この光ピックアップ装置には、光源から発した所定波長の光を媒体照射したり、反射した光を受光素子受光させたりすべく、レンズ等の光学素子からなる光学素子ユニット具備されている。

0003

このような光学素子の材料には、射出成形等の手段により安価に作製できる等の点で、環状オレフィンα−オレフィンとの共重合体等のプラスチックが用いられている。

0004

ところで、例えばCD/DVDプレーヤーのように複数種の光情報記録媒体に対して情報の読み書きが可能な情報機器の場合、光ピックアップ装置の光学素子は何れの光情報記録媒体に対しても共通とすることがコストやピックアップ特性の観点から好ましい。

0005

一方、光学素子に用いられるプラスチック材料に対しては、ガラス材料と同様な光学的安定性が求められている。但し、環状オレフィンのような光学的プラスチック物質は、湿度に関して大幅に改善された屈折率安定性を有するものの、温度に対する屈折率の安定性の改良は未だ十分でないのが現状である。

0006

このようなプラスチック材料の光学的屈折率不安定性を改善する方法の1つとして、微細粒子充填材を使用する方法が種々提案されている。この方法においては、十分に小さい粒子サイズの充填材を用いることにより、プラスチック材料の屈折率を改善しつつ、充填材による光散乱を防止して、レンズとしての十分な光線透過率を維持している。なお、プラスチックの屈折率を増加させるための微細粒子の添加については、例えば、C.Becker等の編による”シリカ微細粒子で修飾された表面を有する熱可塑性微細合成物質における光学的及び熱力学調査”、SPIEProceedings第3469巻、1998年7月、88−98ページや、B.Braune等による”光学的応用のための酸化タンタルナノマー(Tantalum Oxide Nanomers)”、SPIE Proceedings第3469巻、1998年7月、124−132ページ等に記載されている。

0007

また、樹脂レンズの屈折率及びその温度依存性を改善する方法として、例えば、感温性を有するポリマー状ホスト物質に、微細粒子物質を2軸押出機混練して分散させたり、ポリスチレンメタクリル酸メチル、環状オレフィンまたはポリスルホンの各樹脂に、微細粒子物質を2軸押出機で混練して分散させたりすることにより、屈折率の温度依存性を改良する手法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。

0008

一方、プラスチック材料に非常に微細な粒子充填剤を使用する場合、微細粒子の凝集性が高く充分な分散系とすることが出来ないという課題がある。この解決手段として超臨界流体を接触させて混錬を行う方法が特許文献3,4に記載されている。
特開2002−207101号公報
特開2002−241560号公報
特開2000−53871号公報
特開2003−291140号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、上記特許文献1、2には、混練条件について一切の記載や示唆がないため、製造される光学素子の光線透過率や熱膨張率が悪くなる場合がある。特に、このような問題は、500nm以下の青色光を使用する場合に顕著となる。

0010

また、上記文献3,4は難燃性プラスチック製造法としての超臨界流体の接触であり光学素子を意図したものではなく、また超臨界流体の接触と同時に溶媒の添加がない点で本発明と異なっておりこれらの方法では過剰な熱エネルギーを必要とする一方で充分な分散性が得られない。

0011

したがって、本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、従来と比較して光線透過率及び熱膨張率を改善することのできる光学素子用熱可塑性樹脂組成物の製造方法とそれを用いた光学素子を提供することである。

課題を解決するための手段

0012

本発明の上記課題は、以下の手段により解決される。

0013

1.熱可塑性樹脂無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧二酸化炭素の存在下で混合を行った後に、混合溶液における前記有機溶媒を除去する工程を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

0014

2.前記高圧の二酸化炭素の圧力が0.5〜12MPaであることを特徴とする前記1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

0015

3.前記無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧の二酸化炭素の存在下で混合を行う際の温度が0℃以上100℃以下であることを特徴とする前記1又は2に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

0016

4.前記二酸化炭素の存在下で無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を混合する際の無機微粒子の含有率が10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする前記1〜3のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

0017

5.前記無機微粒子が表面処理されていることを特徴とする前記1〜4のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。

0018

6.前記1〜5のいずれか一項に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法により製造された熱可塑性樹脂組成物を用いていることを特徴とする光学素子。

発明の効果

0019

本発明の構成により、従来と比較して光線透過率及び熱膨張率を改善することのできる光学素子用熱可塑性樹脂組成物の製造方法とそれを用いた光学素子を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0020

本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、熱可塑性樹脂に無機微粒子を含有する熱可塑性樹脂組成物の製造方法において、無機微粒子と有機溶媒と熱可塑性樹脂を高圧の二酸化炭素の存在下で混合を行った後に、混合溶液における前記有機溶媒を除去する工程を含有することを特徴とする。

0021

以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細な説明をする。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。

0022

(熱可塑性樹脂組成物)
本実施形態における熱可塑性樹脂組成物について説明する。熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂に無機微粒子が含有されており、以下、熱可塑性樹脂及び無機微粒子の詳細について、それぞれ説明する。

0023

〔熱可塑性樹脂〕
本実施形態における熱可塑性樹脂は、有機重合体であって、単量体として、未置換又は置換ノルボルネン(以下、A成分という。)単独で、またはA成分と、ジシクロペンタジエン類、すなわちジシクロペンタジエン及びそのアルキル置換体、若しくはジヒドロジシクロペンタジエン類、すなわち2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン及びそのアルキル置換体(以下、B成分という。)とから構成される開環重合体を好適に用いることができる。

0024

上述した開環重合体は、従来公知である環状オレフィンの開環重合法によって製造することができる。また、開環重合体の水素添加物は、一般的な水素添加反応方法によって製造することができる。

0025

A成分としては、未置換又は置換ノルボルネンであって、置換ノルボルネンとしては、5−メチル−2−ノルボルネン、5,6−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン等のアルキル置換ノルボルネンや、エチリデンノルボルネン等のアルキリデン置換ノルボルネンが適用可能である。

0026

一方、B成分としては、ジシクロペンタジエン若しくは2,3−ジヒドロジシクロペンタジエン(4,7−メタノ−2,3,3a,4,7,7a−ヘキサヒドロインデン:以下、HDCPという。)、またはこれらのメチル、エチル、プロピル及びブチル等のアルキル置換体が適用可能である。

0027

これら上述した各単量体成分は、それぞれ単独で用いられてもよく、適宜混合して用いることもできる。

0028

また、A成分とB成分との配合割合は、A成分が100〜10mol%、B成分が0〜90mol%の範囲内であり、A成分が90〜20mol%、B成分が10〜80mol%の範囲内であることが好ましい。これは、B成分の配合割合が上昇することに伴って機械的強度の向上を図ることが可能となるが、B成分の配合割合が過大となることにより、機械的強度の向上が不充分となるとともに、可撓性が低下するおそれがあるためである。

0029

なお、A成分及びB成分の他に、発明の効果を実質的に妨げない範囲内で、開環重合可能な他のシクロオレフィン類を用いることができる。使用可能なシクロオレフィンの具体例としては、シクロペンテンシクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等の反応性二重結合を1つ有する化合物が挙げられる。

0030

また、多環ノルボルネン系モノマーは、反応性の二重結合を2つ以上含有する化合物が存在する。しかし、そのような化合物は、重合体ゲル化を惹起し易いため、可能な限り除去することが好ましい。

0031

さらに、重合反応に際しては、A成分およびB成分の他に、ブテン−1ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、ブテン−2、ペンテン−2、1,4−ヘキサジエン等の鎖状モノオレフィンや、鎖状の非共役ジオレフィン類を、分子量を調節する観点から、10mol%の範囲で添加してもよい。

0032

上述した単量体を構成単位とする開環重合体は、一般的なノルボルネン類重合法によって製造される。この際、重合触媒としては、例えば、特公昭46−14910号公報に記載のルテニウムロジウムパラジウムオスミウムイリジウム及び白金等の白金族金属化合物や、特公昭41−20111号公報、特公昭57−17883号公報、特公昭57−61044号公報、特開昭54−86600号公報及び特開昭58−127728号公報に記載のチタンバナジウムモリブデン及びタングステン等の遷移金属化合物と第I−IV族有機金属化合物との触媒系等が挙げられる。

0033

なお、これらの触媒系に、第三級アミン等の第三成分を組み合わせた触媒系であってもよい。

0034

また、本実施形態における重合触媒は、これらの単量体の開環重合が可能な金属化合物であれば、特に限定されるものではないが、四ハロゲン化チタン等の遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物等の有機金属とを含む触媒系や、さらに脂肪族又は芳香族第三級アミン等の第三成分を組み合わせた触媒系であることが好ましい。

0035

上述した熱可塑性樹脂としては、具体的に、ポリオレフィン樹脂フッ素樹脂環状オレフィン樹脂、インデン/スチレン系樹脂ポリカーボネート等が好適に用いられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの樹脂には、相溶性のある2種類以上の樹脂が用いられてもよい。

0036

なお、光学材料として用いる場合には、寸法安定性の観点から、吸湿率は0.2%以下が望ましいため、環状オレフィン樹脂(日本ゼオン製:ZEONEX、三井化学製:APEL、JSR製:アートン、チコナ製:TOPAS)が好適に用いられる。

0037

また、上述したような2種以上の樹脂を用いる場合においては、その吸水率は、個々の樹脂における吸水率の平均値と略同一と考えられ、その平均の吸水率が0.2%以下になればよい。

0038

さらに、具体例として、特開2003−73559号公報等に記載の化合物を挙げることができ、その好ましい化合物の具体例を下に示す。

0039

0040

上述した熱可塑性樹脂は、有機溶媒に溶解されており、使用可能な有機溶媒としては、ベンゼン(80.1℃)、シクロヘキサン(80.7℃)、トルエン(110.6℃)、キシレン(144.4℃)等の芳香族炭化水素類アセトン(56.3℃)、メチルエチルケトン(79.6℃)、シクロヘキサノン(155.0℃)、2−ヘプタノン(151.5℃)等のケトン類酢酸エチル(77.2℃)、酢酸−t−ブチル(97.8℃)、酢酸−n−ブチル(126℃)等のエステル類、1,2−ジクロロエタン(83.7℃)、クロロホルム(61.2℃)、クロロベンゼン(132.0℃)等のハロゲン化炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン(84.8℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(162℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(189℃)、テトラヒドロフラン(66℃)、1,4−ジオキサン(101.1℃)等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド(153℃)、N,N−ジメチルアセトアミド(165℃)、ジメチルス
ホキシド(189℃)、N−メチル−2−ピロリドン(202℃)、スルホラン(285℃)等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。ここで、括弧内の温度は、大気圧における沸点を示す。

0041

なお、これらの重合溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0042

また、上述した有機溶媒の大気圧における沸点は、30〜200℃の範囲内であることが好ましく、50〜130℃の範囲内であることがより好ましい。これは、沸点が30℃より低いと、取り扱い上危険であり、沸点が200℃より高いと、有機溶媒の除去が困難となるとともに、気泡、すなわち微小空間残留や、長時間の加熱により、熱可塑性樹脂が酸化又は劣化されるからである。

0043

〔無機微粒子〕
次に、本発明に係る無機微粒子について説明する。

0044

無機微粒子の屈折率(np)としては、ホスト材料である熱可塑性樹脂との屈折率差が0.15以下である無機微粒子が好ましく用いられ、さらに好ましくは屈折率差が0.1以下、より好ましくは屈折率差が0.05以下である。この無機微粒子の屈折率は、ホスト材料である熱可塑性樹脂の組成により異なるが、通常1.4〜2.0であることが好ましく、1.45〜1.7であることがさらに好ましい。屈折率から、二酸化珪素炭酸カルシウム炭酸マグネシウム炭酸ストロンチウムりんアルミニウム等が好ましく用いられる。

0045

無機微粒子は、平均粒子径が1nm以上、30nm以下の範囲であることが好ましく、1nm以上、20nm以下の範囲であることがより好ましく、1nm以上、10nm以下の範囲であることが特に好ましい。平均粒子径が1nm未満の場合、無機微粒子の分散が困難になり所望の性能が得られないおそれがあることから、平均粒子径は1nm以上であることが好ましく、また、平均粒子径が30nmを超えると、得られる熱可塑性材料組成物が濁るなどして透明性が低下し、光線透過率が70%未満となるおそれがあることから、平均粒子径は30nm以下であることが好ましい。

0046

ここで、平均粒子径とは、粒子と同体積の球に換算した時の直径のことを示す。また、熱可塑性樹脂に対する無機微粒子の割合は、特に限定されるものではないが、無機微粒子のvol%が低すぎると、期待する線膨張係数抑制効果が得られず、vol%が高すぎると、混練性及び成形性が低下する。このため、期待する寸法安定性を得るための複合熱可塑性材料中の無機微粒子における割合は、使用する無機微粒子の膨張係数等にもよるが、5〜70vol%の範囲であることが好ましく、10〜50vol%の範囲であることがより好ましい。

0047

さらに、無機微粒子の形状は、特に限定されるものではないが、球状の微粒子を好適に用いることが可能である。これによって、無機微粒子の混練時における増粘を防止するためである。

0048

また、粒子径分布に関しても、特に制限されるものではないが、本発明の効果をより効率よく発現させるためには、広範な分布を形成するものよりも、比較的狭い分布を形成するものの方が好適に用いられる。具体的には、変動係数測定値のばらつきの指標として標準偏差を平均で割った値、無次元数)±30の範囲であることが好ましく、±10の範囲であることがより好ましい。

0049

無機微粒子としては、酸化物微粒子硫化物微粒子セレン化物微粒子、テルル化物微粒子、燐化物複酸化物微粒子、オキソ酸塩微粒子、複塩微粒子、錯塩微粒子等が挙げられる。より具体的には、酸化チタン酸化亜鉛酸化アルミニウム酸化ジルコニウム酸化ハフニウム酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム酸化カルシウム酸化ストロンチウム酸化バリウム酸化イットリウム酸化ランタン酸化セリウム酸化インジウム酸化錫酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウムニオブ酸カリウムタンタル酸リチウム等、これら酸化物との組み合わせで形成されるリン酸塩硫酸塩等、硫化亜鉛硫化カドミウムセレン化亜鉛セレン化カドミウム、等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。

0050

また、無機微粒子には、半導体結晶組成の微粒子を好適に用いることができる。半導体結晶組成には、特に限定されるものではないが、光学素子として使用する波長領域において吸収、発光又は蛍光等が生じないものが好ましい。具体的な組成例としては、炭素ケイ素ゲルマニウム及び錫等の周期表第14族元素単体リン黒リン)等の周期表第15族元素の単体、セレン又はテルル等の周期表第16族元素の単体、炭化ケイ素(SiC)等の複数の周期表第14族元素からなる化合物、酸化錫(IV)(SnO2)、硫化錫(II,IV)(Sn(II)Sn(IV)S3)、硫化錫(IV)(SnS2)、硫化錫(II)(SnS)、セレン化錫(II)(SnSe)、テルル化錫(II)(SnTe)、硫化鉛(II)(PbS)、セレン化鉛(II)(PbSe)、テルル化鉛(II)(PbTe)等の周期表第14族元素と周期表第16族元素との化合物、窒化ホウ素(BN)、リン化ホウ素(BP)、砒化ホウ素(BAs)、窒化アルミニウム(AlN)、リン化アルミニウム(A
lP)、砒化アルミニウム(AlAs)、アンチモン化アルミニウム(AlSb)、窒化ガリウム(GaN)、リン化ガリウムGaP)、砒化ガリウムGaAs)、アンチモン化ガリウム(GaSb)、窒化インジウム(InN)、リン化インジウムInP)、砒化インジウムInAs)、アンチモン化インジウム(InSb)等の周期表第13族元素と周期表第15族元素との化合物(あるいはIII−V族化合物半導体)、硫化アルミニウム(Al2S3)、セレン化アルミニウム(Al2Se3)、硫化ガリウム(Ga2S3)、セレン化ガリウム(Ga2Se3)、テルル化ガリウム(Ga2Te3)、酸化インジウム(In2O3)、硫化インジウム(In2S3)、セレン化インジウム(In2Se3)、テルル化インジウム(In2Te3)等の周期表第13族元素と周期表第16族元素との化合物、塩化タリウム(I)(TlCl)、臭化タリウム(I)(TlBr)、ヨウ化タリウム(I)(TlI)等の周期表第13族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化亜鉛(ZnO)、硫化亜鉛(ZnS)、セレン化亜鉛(ZnSe)、テルル化亜鉛(ZnTe)、酸化カドミウム(CdO)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化水銀(HgS)、セレン化水銀(HgSe)、テルル化水銀(HgTe)等の周期表第12族元素と周期表第16族元素との化合物(あるいはII−VI族化合物半導体)、硫化砒素(III)(As2S3)、セレン化砒素(III)(As2Se3)、テルル化砒素(III)(As2Te3)、硫化アンチモン(III)(Sb2S3)、セレン化アンチモン(III)(Sb2Se3)、テルル化アンチモン(III)(Sb2Te3)、硫化ビスマス(III)(Bi2S3)、セレン化ビスマス(III)(Bi2Se3)、テルル化ビスマス(III)(Bi2Te3)等の周期表第15族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化銅(I)(Cu2O)、セレン化銅(I)(Cu2Se)等の周期表第11族元素と周期表第16族元素との化合物、塩化銅(I)(CuCl)、臭化銅(I)(CuBr)、ヨウ化銅(I)(CuI)、塩化銀(AgCl)、臭化銀(AgBr)等の周期表第11族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化ニッケル(II)(NiO)等の周期表第10族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化コバルト(II)(CoO)、硫化コバルト(II)(CoS)等の周期表第9族元素と周期表第16族元素との化合物、四酸化三鉄(Fe3O4)、硫化鉄(II)(FeS)等の周期表第8族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化マンガン(II)(MnO)等の周期表第7族元素と周期表第16族元素との化合物、硫化モリブデン(IV)(MoS2)、酸化タングステン(IV)(WO2)等の周期表第6族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化バナジウム(II)(VO)、酸化バナジウム(IV)(VO2)、
酸化タンタル(V)(Ta2O5)等の周期表第5族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化チタン(TiO2、Ti2O5、Ti2O3、Ti5O9等)等の周期表第4族元素と周期表第16族元素との化合物、硫化マグネシウム(MgS)、セレン化マグネシウム(MgSe)等の周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合物、酸化カドミウム(II)クロム(III)(CdCr2O4)、セレン化カドミウム(II)クロム(III)(CdCr2Se4)、硫化銅(II)クロム(III)(CuCr2S4)、セレン化水銀(II)クロム(III)(HgCr2Se4)等のカルコゲンスピネル類、バリウムチタネート(BaTiO3)等が挙げられる。

0051

なお、G.Schmidら、AdvMater.、1991年、第4巻、p.494に記載の(BN)75(BF2)15F15や、D.Fenskeら、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.、1990年、第29巻、p.1452に記載のCu146Se73(トリエチルホスフィン)22のように構造の確定されている半導体クラスターも同様に例示される。

0052

さらに、無機微粒子は、線膨張係数の値が小さいほうが好ましい。これによって、無機微粒子の分散による複合体全体の線膨張係数に影響を低減させることができるからである。

0053

上述した無機微粒子を例に挙げると、窒化ケイ素等は共有結合性が総じて強いため、線膨張係数の低い傾向があり、好適に用いることが可能である。

0054

一方、酸化物結晶は、線膨張係数がやや大きい傾向があるが、ケイ酸塩等は線膨張係数が低く、好適に用いることが可能である。

0055

これらの無機微粒子は、1種類の無機微粒子を用いてもよく、また、複数種類の無機微粒子を併用してもよい。複数種類の無機微粒子は、混合型コアシェル(積層)型、化合物型、1つの母材無機微粒子中に、もう1つの無機微粒子が存在する複合型等、何れであってもよい。

0056

無機微粒子の作製方法は、特に限定されるものではなく、公知のいずれの方法も用いることが可能であり、ハロゲン化金属や、アルコキシ金属を原料として用いて、水を含有する反応系において加水分解することにより、所望の酸化物微粒子を得ることができる。この際、微粒子の安定化のために有機酸や、有機アミン等を併用する方法も用いられる。具体例として、二酸化チタン微粒子の場合には、Journal of chemical engineering of Japan、1998年、第1巻、第1号、p.21−28に、硫化亜鉛の場合には、Journal of physical chemistry、1996年、第100巻、p.468−471に記載の公知の方法を用いることが可能である。

0057

これらの方法により、平均粒子直径5nmの酸化チタンは、チタニウムテトライソプロポサイドや、四塩化チタンを原料として適当な溶媒中で加水分解させる際に、適当な表面修飾剤を添加することによって容易に作製することができる。また、平均粒子直径40nmの硫化亜鉛は、ジメチル亜鉛や、塩化亜鉛を原料として、硫化水素又は硫化ナトリウム等で硫化する際に、表面修飾剤を添加することによって作製することができる。

0058

また、酸化物微粒子の作製方法としては、酸素含有雰囲気において、バーナによって化学炎を形成し、この化学炎中に金属粉末粉塵を形成しうる量を投入した後に燃焼させて、平均粒子直径が5〜100nmである酸化物微粒子を合成する方法が特開昭60−255602号公報に記載されており、この方法を利用することも可能である。

0059

上述したようなクラスターからのボトムアッププロセスによる無機微粒子の作製の他に、無機微粒子を粉砕することで微粒子を作製するトップダウンプロセスも提案されている。

0060

トップダウンプロセスにおいて使用される粉砕機としては、ウルトラアペックスミル(コトブキ技研製);カウンタージェットミルミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業製);クロスジェットミル(鉄工所製);ウルマクス(日曹エンジニアリング製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業製);クリプトロン(川崎重工業製);ターボミルターボ工業製);スーパーローター(日清エンジニアリング製)等が挙げられる。

0061

このような方法によって作製された無機微粒子は、表面処理剤であるシラン系、シリコーンオイル系チタネート系アルミネート系及びジルコネート系等のカップリング剤により、表面処理が施されている。

0062

これらカップリング剤は、使用する無機微粒子の種類に応じて適宜選択される。また、2種以上の表面処理を施す場合には、各種表面処理が同時に又は異なる時期に施されてもよい。

0063

シラン系のカップリング剤としては、ビニルシラザントリメチルクロロシランジメチルジクロロシランメチルトリクロロシラントリメチルアルコキシシラン、ジメチルジアルコキシシランメチルトリアルコキシシランヘキサメチルジシラザン等の従来公知のものを用いることが可能であるが、広範囲に渡って微粒子の表面を被覆するために、ヘキサメチルジシラザン等が好ましく用いられる。

0065

また、これらの処理剤は、ヘキサン、トルエン、メタノールエタノール、アセトン水等により、適宜希釈して用いられてもよい。

0066

上述したカップリング剤による表面改質手法としては、湿式加熱法、湿式濾過法乾式攪拌法、インテグルブレンド法、造粒法等が挙げられるが、本実施形態においては、無機微粒子の混合と表面改質とを同時に行うために、インテグルブレンド法を用いて表面改質が行われている。

0067

カップリング剤の添加量は、無機微粒子がナノオーダーであるため、比表面積が大きいことや、インテグラルブレンド法による反応性の問題等を考慮して、比較的多量に用いられる。

0068

具体的な添加量としては、熱可塑性樹脂組成物中における微小空間の発生による線膨張係数の増大や、無機微粒子の凝集の発生による光線透過率の低下を考慮すると、無機微粒子100質量部に対して2質量部以上が好ましく、さらに、製造コストの増加及び粘度の増大を考慮すると、無機微粒子100質量部に対して25質量部以下であることがより好ましい。

0069

表面処理が施された無機微粒子は、有機溶媒に分散されており、無機微粒子が水を含有する反応系で作製された場合には、最終的に、有機溶媒中に分散させることが好ましい。これは、水分を除去することによる毛細菅現象によって無機微粒子が凝集することを抑制するためである。

0070

使用可能な有機溶媒としては、上述した熱可塑性樹脂と同様に、ベンゼン(80.1℃)、シクロヘキサン(80.7℃)、トルエン(110.6℃)、キシレン(144.4℃)等の芳香族炭化水素類、アセトン(56.3℃)、メチルエチルケトン(79.6℃)、シクロヘキサノン(155.0℃)、2−ヘプタノン(151.5℃)等のケトン類、酢酸エチル(77.2℃)、酢酸−t−ブチル(97.8℃)、酢酸−n−ブチル(126℃)等のエステル類、1,2−ジクロロエタン(83.7℃)、クロロホルム(61.2℃)、クロロベンゼン(132.0℃)等のハロゲン化炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン(84.8℃)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(162℃)、ジエチレングリコールジエチルエーテル(189℃)、テトラヒドロフラン(66℃)、1,4−ジオキサン(101.1℃)等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド(153℃)、N,N−ジメチルアセトアミド(165℃)、ジメチルスルホキシド(189℃)、N−メチル−2−ピロリドン(202℃)、スルホラン(285℃)等の非プロトン性極性溶媒等が挙げられる。ここで、括弧内の温度は、大気圧における沸点を示す。

0071

なお、これらの重合溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。

0072

また、有機溶媒の大気圧における沸点は、30〜130℃の範囲内であることが好ましい。これは、沸点が30℃より低いと、取り扱い上危険であり、沸点が130℃より高いと、有機溶媒の除去が困難となるとともに、気泡、すなわち微小空間の残留や、長時間の加熱によって熱可塑性樹脂が酸化又は劣化され、屈折率の温度依存性や、光線透過率に影響を与えるからである。

0073

有機溶媒に無機微粒子を分散させる方法としては、有機溶媒に分散した後に水を除去する方法、界面活性剤又は各種ポリマーを用いて有機溶媒中に直接分散させる方法、界面活性剤によって表面を包んだ後に乾燥することで水分を除去し、その後有機溶媒に分散させる方法等が適用可能である。

0074

上述した各種方法のうち、界面活性剤によって表面を包んだ後に乾燥することで水分を除去し、その後有機溶媒中に分散させる方法としては、例えば、伊征司郎、「超微粒子を作る」、表面、1987年、第25巻、第9号、p.562−569に記載の方法が好適に適用可能である。

0075

無機微粒子を有機溶媒に分散させる際には、分散剤が使用されており、使用可能な分散剤としては、AOT(エーロゾルOT)、OSP(オクチセスキホスフェート)、DBSドデシルスルホン酸ナトリウム)、LA(ラウリン酸ナトリウム)及びCHC(シクロヘキサンカルボン酸)や、オレフィン無水マレイン酸共重合物ポリエチレンイミン各種高分子分散剤等が挙げられる。

0076

また、上述した最終的な混合溶媒に分散した後に水を除去する方法や、界面活性剤又は各種ポリマーを用いてダイレクトに有機溶媒中に分散させる方法を用いた場合における最終的な水と有機溶媒との比率は、0.5以下であることが好ましく、0.3以下であることがより好ましい。これは、非極性溶媒中に水を分散するために多量の界面活性剤も用いることにより、可塑剤として作用するとともに、樹脂の安定性が損なわれるためである。

0077

なお、上述した熱可塑性樹脂には、様々な種類の樹脂添加剤を単独で又は組み合わせて用いられてもよい。添加剤としては、白化剤、熱安定剤酸化防止剤光安定剤、可塑剤、着色剤耐衝撃性改良剤増量剤帯電防止剤離型剤発泡剤加工助剤等の物質が挙げられる。また、組成物に配合し得る各種添加剤は、一般に用いられており、当業者に公知であるものを適宜選択して用いることが可能である。さらに、その範囲は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜用いることが可能である。

0078

また、重合体には、可塑剤又は酸化防止剤が含まれているのが好ましい。これらの重合体に対して含有される樹脂添加剤は、最終的には、熱可塑性樹脂である重合体、製造過程又は成形過程等により適宜選択されるが、熱可塑性樹脂に対する質量%は、0.1〜10w%の範囲であることが特に好ましい。

0079

以下、可塑剤及び酸化防止剤について、それぞれ主要なものの具体例を挙げるが、特にこれらに限定されるものではない。

0081

リン酸エステル系可塑剤では、例えば、トリフェニルホスフェートトリクレジルホスフェートクレジルジフェニルホスフェートオクチルジフェニルホスフェートジフェニルビフェニルホスフェート、トリオクチルホスフェートトリブチルホスフェート等を、フタル酸エステル系可塑剤では、例えば、ジエチルフタレートジメトキシエチルフタレートジメチルフタレートジオクチルフタレートジブチルフタレートジ−2−エチルヘキシルフタレートブチルベンジルフタレートジフェニルフタレートジシクロヘキシルフタレート等を、トリメリット酸系可塑剤では、例えば、トリブチルトリメリテートトリフェニルトリメリテート、トリエチルトリメリテート等を、ピロメリット酸エステル系可塑剤では、例えば、テトラブチルピロメリテート、テトラフェニルピロメリテート、テトラエチルピロメリテート等を、グリコレート系可塑剤では、例えば、トリアセチントリブチリンエチルフタリルエチルグリコレートメチルフタリルエチルグリコレートブチルフタリルブチルグリコレート等を、クエン酸エステル系可塑剤では、例えば、トリエチルシトレートトリ−n−ブチルシトレートアセチルトリエチルシトレートアセチルトリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリ−n−(2−エチルヘキシル
シトレート等がそれぞれ挙げられる。

0082

酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤リン系酸化防止剤イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、透明性、耐熱性等を低下させることなく、成型時の酸化劣化等によるレンズの着色や強度低下を防止することが可能である。

0083

また、酸化防止剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上の酸化防止剤を組み合わせて用いることができ、その配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、重合体100質量部に対して0.001〜5質量部の範囲であることが好ましく、0.01〜1質量部の範囲であることがより好ましい。

0084

フェノール系酸化防止剤としては、従来公知のものが適用可能であり、特開昭63−179953号公報に記載の2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2,4−ジ−t−アミル−6−(1−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニルアクリレート等や、特開平1−168643号公報に記載のアクリレート系化合物オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタンペンタエリトリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオート]、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリエチレングリコールビス(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート)等のアルキル置換フェノール系化合物;6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、4−ビスオクチルチオ−1,3,5−トリアジン、2−オクチルチオ−4,6−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−オキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン基含有フェノール系化合物;等が挙げられる。

0085

リン系酸化防止剤としては、トリフェニルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイトフェニルジイソデシルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス−(2,6−ジメチルフェニル)ホスファイト、10−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド等のモノホスファイト系化合物;4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシルホスファイト)、4,4′−イソプロピリデン−ビス(フェニル−ジ−アルキル(C12〜C15)ホスファイト)等のジホスファイト系化合物等が挙げられる。これらの中でも、モノホスファイト系化合物が好ましく、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト等が特に好ましい。

0086

イオウ系酸化防止剤としては、ジラウリル3,3−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピピオネート、ジステアリル3,3−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル3,3−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス−(β−ラウリル−チオ−プロピオネート)、3,9−ビス(2−ドデシルチオエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等が挙げられる。

0087

耐光安定剤としては、ベンゾフェノン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系耐光安定剤、ヒンダードアミン系耐光安定剤等が挙げられるが、レンズの透明性又は耐着色性等の観点から、ヒンダードアミン系耐光安定剤(HALS)を用いることが好ましい。このようなHALSとしては、低分子量のものから中分子量高分子量のものを適宜選択することができる。

0088

比較的分子量の小さいHALSとしては、LA−77(旭電化製)、Tinuvin765(CSC製)、Tinuvin123(CSC製)、Tinuvin440(CSC製)、Tinuvin144(CSC製)、HostavinN20(ヘキスト製)等が、中程度の分子量としては、LA−57(旭電化製)、LA−52(旭電化製)、LA−67(旭電化製)、LA−62(旭電化製)等が、さらに分子量の大きいものとしては、LA−68(旭電化製)、LA−63(旭電化製)、HostavinN30(ヘキスト製)、Chimassorb944(CSC製)、Chimassorb2020(CSC製)、Chimassorb119(CSC製)、Tinuvin622(CSC製)、CyasorbUV−3346(Cytec製)、CyasorbUV−3529(Cytec製)、Uvasil299(GLC製)等が挙げられる。

0089

特に、成型体には、低、中分子量のHALSが用いられることが好ましい。一方、膜状の複合材料には、高分子量のHALSを用いることが好ましい。

0090

なお、熱可塑性樹脂に対するHALSの配合量は、重合体100質量部に対して、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.02〜15質量部であることがより好ましく、0.05〜10質量部であることが特に好ましい。これは、添加量が少なすぎると、耐光性改良効果が十分に得られず、レンズ等の光学素子として使用する場合、レーザ等の照射によって着色が生じてしまい、添加量が多すぎると、その一部がガスとなって発生し、樹脂への分散性が低下して、レンズの透明性の低下が生ずるからである。

0091

また、熱可塑性樹脂に、上述したような添加剤を添加するには、任意の方法で行うことが可能である。かかる方法として、例えば、タンブラーミル、V型ブレンダーナウターミキサーバンバリーミキサー、混錬ロール押出機等で混合する方法が挙げられる。

0092

なお、添加剤の混合時期は、特に限定されるものではなく、熱可塑性樹脂の製造工程における何れの段階で混合してもよい。

0093

また、高圧の二酸化炭素の存在とは、高圧の二酸化炭素の存在下に樹脂を存在させ樹脂中に二酸化炭素が溶解、存在している状態を言う。二酸化炭素の樹脂への溶解度は一般にHenryの法則に従う。二酸化炭素は7.38MPa、31.1℃が臨界点でありこれより高温高圧の状態になると超臨界状態となるがここでは必ずしも超臨界状態になっている必要はない。二酸化炭素の圧力は好ましくは、0.5〜15MPa、より好ましくは1.0〜8.0MPaである。

0094

(熱可塑性樹脂組成物の製造方法)
次に、本発明に係る実施形態における熱可塑性樹脂組成物の製造方法について説明する。

0095

本実施形態における熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、無機微粒子が高度に分散した組成物を得るために、無機微粒子と、光透過性樹脂とを高圧の二酸化炭素の存在下で溶媒中で混合しながら混練装置によって剪断力を与えた後溶媒除去を行いマスターバッチを製造する。その後 マスターバッチを混練装置に送り再分散、混練を行う。

0096

溶剤、二酸化炭素の存在下でせん断を加え、マスターバッチを製作することに本実施形態の特徴がある。

0097

高圧の二酸化炭素存在下で無機微粒子と熱可塑性樹脂を混合しマスターバッチを製作する際無機微粒子の全体に対する含有率が10質量%以上、30質量%以下が好ましい。より好ましくは10質量%以上、20質量%以下である。

0098

マスターバッチ作製時の混練温度については、二酸化炭素の混入の観点から高温が望ましいが、高すぎると樹脂の黄変、各種添加剤の分解等が起こる。プロセス上の観点から低沸点溶媒(大気圧での沸点30℃〜130℃)を用いる場合好ましくは0℃以上100℃以下、より好ましくは20℃以上80℃以下である。

0099

無機微粒子は非常に凝集を発生させ易いため、本実施形態においては、無機微粒子に表面改質剤を混合し、溶媒除去時の凝集を抑制するようになっている。

0100

なお、表面改質剤は、表面処理が施された無機微粒子を分散した分散液又は熱可塑性樹脂溶液のいずれか一方に添加されていればよく、両方に添加されていてもよい。

0101

また、分散液及び熱可塑性樹脂溶液を混合した後に、別途表面改質剤を加えてもよい。

0102

溶融混練に用いられる混練装置としては、一軸押出機二軸押出機、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等が挙げられ、特に、剪断効率の高い混練装置が好ましい。具体的な混練装置としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製)、ポリラボシステム(HAAKE社製)、ナノコンミキサー(東洋精機製作所社製)、ナウターミキサーブス・コ・ニーダー(Buss社製)、TEM型押し出し機(東機械社製)、TEX二軸混練機(日本製鋼所社製)、PCM混練機(池鉄工所社製)、三本ロールミルミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製)、ニーデックス(三井鉱山社製)、MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製)、バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)等が挙げられる。

0103

なお、混合の程度が不十分の場合には、熱可塑性や、溶融成形性等の樹脂加工性に影響を与えるおそれがあり、特に、光線透過率に影響を与えるおそれがある。このように、混合の程度は、その作製方法の影響を受けることが考えられ、使用される熱可塑性樹脂及び無機微粒子の特性を十分に案して、最適な方法を選択する必要がある。

0104

以上の方法によって作成された熱可塑性樹脂組成物を成形することにより、各種成形材料を得ることができる。その成形方法としては、特に限定されるものはないが、低複屈折性機械強度及び寸法精度等の特性に優れた成形物を得るためには、溶融成形が特に好ましい。溶融成形法としては、市販のプレス成形、市販の押し出し成形、市販の射出成形等が挙げられるが、成形性及び生産性の観点から、射出成形が好ましい。

0105

また、成形工程における成形条件は、使用目的又は成形方法により適宜選択されるが、射出成形における樹脂組成物の温度は、成形時に適度な流動性を樹脂に付与して成形品ヒケやひずみの発生とともに、樹脂の熱分解によるシルバーストリークの発生を防止し、さらには、成形物の黄変を効果的に防止する観点から、150℃〜400℃の範囲であることが好ましく、200℃〜350℃の範囲であることがより好ましく、200℃〜330℃の範囲であることが特に好ましい。

0106

成形物としては、球状、棒状、板状、円柱状、筒状、チューブ状、繊維状、フィルム又はシート形状等の種々の形態で使用することが可能であり、また、低複屈折性、透明性、機械強度、耐熱性、低吸水性に優れるため、各種光学部品への適用が可能である。

0107

具体的な適用例としては、光学レンズや、光学プリズムとしては、カメラ撮像系レンズ顕微鏡内視鏡望遠鏡レンズなどのレンズ;眼鏡レンズなどの全光線透過型レンズ;CD、CD−ROM、WORM(追記型光ディスク)、MO(書き変え可能な光ディスク光磁気ディスク)、MD(ミニディスク)、DVD(デジタルビデオディスク)等の光ディスクのピックアップレンズレーザビームプリンターのfθレンズセンサー用レンズ等のレーザ走査系レンズ;カメラのファインダー系プリズムレンズ等が挙げられる。

0109

上述した成形物の中でも、低複屈折性が要求されるピックアップレンズや、レーザ走査系レンズ等の光学素子として好適に用いられ、以下、図1を参照しながら、本実施形態における熱可塑性樹脂組成物によって成形された光学素子が用いられた光ピックアップ装置1について説明する。

0110

図1に示すように、本実施形態における光ピックアップ装置1には、光源としての3種類の半導体レーザ発振器LD1,LD2,LDが具備されている。このうち、半導体レーザ発振器LD1は、BD(又はAOD)10用として波長350〜450nm中の特定波長、例えば405nm,407nmの波長の光束を出射するようになっている。また、半導体レーザ発振器LD2は、DVD20用として波長620〜680nm中の特定波長の光束を出射するようになっている。さらに、半導体レーザLD3は、CD30用として750〜810nm中の特定波長の光束を出射するようになっている。

0111

半導体レーザ発振器LD1から出射される青色光の光軸方向には、図1中下方から上方に向かって、シェイバSH1、スプリッタBS1、コリメータCL、スプリッタBS4,BS5及び対物レンズ15が順次配設されており、対物レンズ15と対向する位置には、光情報記録媒体であるBD10、DVD20又はCD30が配置されるようになっている。また、スプリッタBS1の図1右方には、シリンドリカルレンズL11、凹レンズL12及び光検出器PD1が順次配設されている。

0112

半導体レーザ発振器LD2から出射される赤色光の光軸方向には、図1中左方から右方に向けてスプリッタBS2,BS4が順次配設されている。また、スプリッタBS2の図1中下方にはシリンドリカルレンズL21、凹レンズL22及び光検出器PD2が順次配設されている。

0113

半導体レーザ発振器LD3から出射される光の光軸方向には、図1中右方から左方に向けてスプリッタBS3,BS5が順次配設されている。また、スプリッタBS3の図1中下方にはシリンドリカルレンズL31、凹レンズL32及び光検出器PD3が順次配設されている。

0114

光学素子である対物レンズ15は、光情報記録媒体としてのBD10、DVD20又はCD30に対向配置されるものであり、各半導体レーザ発振器LD1,LD2,LD3から出射された光を、BD10、DVD20又はCD30に集光するようになっている。このような対物レンズ15には、2次元アクチュエータ2が具備されており、この2次元アクチュエータ2の動作により、対物レンズ15は、上下方向に移動自在となっている。

0115

次に、光ピックアップ装置1の作用について説明する。

0116

本実施形態における光ピックアップ装置1は、記録媒体の種類よってそれぞれ異なる動作をするため、以下において、BD10、DVD20及びCD30に対する動作態様の詳細について、それぞれ説明する。

0117

まず始めに、BD10に対する光ピックアップ装置1の動作について説明する。

0118

BD10への情報の記録動作時や、BD10に記録された情報の再生動作時には、半導体レーザ発振器LD1が光を出射する。その光は、図1に示すように、光線L1となって、シェイバSH1を透過して整形され、スプリッタBS1を透過して、コリメータCLで平行光とされる。そして、各スプリッタBS4,BS5及び対物レンズ15を透過し、BD10の記録面10aに集光スポットを形成する。

0119

集光スポットを形成した光は、BD10の記録面10aで情報ピットにより変調され、記録面10aによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ15、スプリッタBS5及びコリメータCLを透過し、スプリッタBS1で反射した後、シリンドリカルレンズL11を透過して、非点収差が与えられる。その後、凹レンズL12を透過して、光検出器PD1で受光される。以後、このような動作が繰り返し行われ、BD10に対する情報の記録動作や、BD10に記録された情報の再生動作が完了する。

0120

次に、DVD20に対する光ピックアップ装置1の動作について説明する。

0121

DVD20への情報の記録動作時や、DVD20に記録された情報の再生動作時には、半導体レーザ発振器LD2が光を出射する。その光は、図1に示すように、光線L2となって、スプリッタBS2を透過し、スプリッタBS4によって反射される。反射された光線L2は、スプリッタBS5及び対物レンズ15を透過し、DVD20の記録面20aに集光スポットを形成する。

0122

集光スポットを形成した光は、DVD20の記録面20aで情報ピットにより変調されて、記録面20aによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ15及びスプリッタBS5を透過し、各スプリッタBS4,BS2で反射した後、シリンドリカルレンズL21を透過して、非点収差が与えられる。その後、凹レンズL22を透過して、光検出器PD2で受光される。以後、このような動作が繰り返し行われ、DVD20に対する情報の記録動作や、DVD20に記録された情報の再生動作が完了する。

0123

最後に、CD30に対する光ピックアップ装置1の動作について説明する。

0124

CD30への情報の記録時や、CD30に記録された情報の再生時には、半導体レーザ発振器LD3から光が出射される。出射された光は、図1に示すように、光線L3となって、スプリッタBS3を通過し、スプリッタBS5によって反射される。反射された光線L3は、対物レンズ15を透過し、CD30の記録面30aに集光スポットを形成する。

0125

集光スポットを形成した光は、CD30の記録面30aで情報ピットにより変調されて、記録面30aによって反射される。そして、この反射光は、対物レンズ15を透過し、各スプリッタBS5,BS3で反射した後、シリンドリカルレンズL31を透過して、非点収差が与えられる。その後、凹レンズL32を透過して、光検出器PD3で受光される。以後、このような動作が繰り返し行われ、CD30に対する情報の記録動作や、CD30に記録された情報の再生動作が完了する。

0126

なお、光ピックアップ装置1には、BD10、DVD20又はCD30に対する情報の記録動作時や、BD10、DVD20又はCD30に記録された情報の再生動作時には、各光検出器PD1,PD2,PD3でのスポット形状変化又は位置変化による光量変化を検出して、合焦検出又はトラック検出を行うようになっている。そして、このような光ピックアップ装置1は、各光検出器PD1,PD2,PD3の検出結果に基づいて、2次元アクチュエータ2が半導体レーザ発振器LD1,LD2,LD3からの光をBD10、DVD20又はCD30の記録面10a,20a,30aに結像するように対物レンズ15を移動させるとともに、半導体レーザ発振器LD1,LD2,LD3からの光を各記録面10a,20a,30aの所定のトラックに結像させるように対物レンズ15を移動させるようになっている。

0127

以下、実施例および比較例を挙げることにより、本発明に係る光学素子をさらに具体的
に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。

0128

<実施例(1)>
「T.K.ハイビスディスパーミックス3D−20」(製品名、特殊機化工業製)を高耐圧に適用できるように改造し用いた。環状オレフィン樹脂「ZEONEX330R」(製品名、日本ゼオン製)95質量部、気相法SiO2「RX300」(製品名、日本アエロジル製体積平均分散粒径7nm)100質量部及びシクロヘキサン(関東化学製)300質量部を二酸化炭素5MPa、70℃で湿式混合した後、脱揮・乾燥を行って、マスターバッチを得た。なお、このマスターバッチ製造時において、無機微粒子の含有量は19.1質量部である。

0129

次に、テクノベル社製の2軸延伸機を用いて当該マスターバッチとZEONEX330RとをSiO2粒子が30vol%になるような比率で溶融混練して前記複合材料を得た後、この複合材料を射出成形機で成形し、光学評価用の光学素子として実施例(1)を作製した。

0130

<実施例(2)>
実施例(1)において二酸化炭素の圧力を10MPaとした以外は同様にして実施例(2)の光学素子を作製した。

0131

<実施例(3)>
実施例(1)においてマスターバッチ製造時の温度を90℃とした以外は同様にして、実施例(3)の光学素子を作製した。

0132

<実施例(4)>
実施例(1)においてシクロヘキサン量を調整しマスターバッチ製造時の無機微粒子の含有量を8%とした以外は同様にして、実施例(4)の光学素子を作製した。

0133

<実施例(5)>
実施例(1)において二酸化炭素の圧力を15MPaとした以外は同様にして実施例(2)の光学素子を作製した。

0134

<実施例(6)>
実施例(1)においてマスターバッチ製造時の温度を110℃とした以外は同様にして、実施例(3)の光学素子を作製した。

0135

<比較例(1)>
実施例(1)において、二酸化炭素の封入を行わずに比較例(1)の光学素子を作製した。

0136

<比較例(2)>
実施例(1)において、二酸化炭素の封入を行わずにマスターバッチを作製し、次に5MPaの二酸化炭素の圧力下で2軸延伸機を用いて溶融混練を行った。

0137

以上の実施例(1)〜(5),比較例(1)〜(2)に対し、以下の通り光線透過率及
び線膨張係数の測定を行った。結果を上記の表1に示す。

0138

(光線透過率の測定)
(株)島津製作所製の分光光度計UV−3150を測定装置として用い、実施例(1)
〜(6),比較例(1)〜(2)の厚さ方向(1mm厚)に対する波長405nmの光線の透過率ASTMD−1003に従って測定した。

0139

(線膨張係数の測定)
(株)リガク製のCN8098F1を測定装置として用い、実施例(1)〜(6),比
較例(1)〜(2)の平均線膨張係数をJIS R3102に従って測定した。

0140

表1に記載の結果より明らかなように、本発明に係る実施例(1)〜(6)の光学素子は、比較例(1)〜(2)の光学素子に対し、波長405nmの青色光線に対する透明性が高いことがわかる。また、線膨張係数が小さいことから、組成が均一化されていることがわかる。

0141

図面の簡単な説明

0142

光ピックアップ装置概略図

符号の説明

0143

1光ピックアップ装置
2 2次元アクチュエータ
10,20,30光情報記録媒体(BD、DVD又はCD)
10a,20a,30a 記録面
15対物レンズ
BS1,BS2,BS3,BS4,BS5スプリッタ
CLコリメータ
L1,L2,L3光線
L11,L21,L31シリンドリカルレンズ
L12,L22,L32凹レンズ
LD1,LD2,LD3半導体レーザ発振器
PD1,PD2,PD3光検出器
SH1 半シェイバ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 日本精機株式会社の「 ヘッドアップディスプレイ装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】斜めに配置されたスクリーンについて、拡散光の輝度の差異を抑制するヘッドアップディスプレイ装置を提供すること。スクリーン(40)は、投射光(41)の光軸(41a)に直交する直交面(43... 詳細

  • 株式会社ADEKAの「 組成物及び難燃性樹脂組成物」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】本発明の組成物は、下記(A)成分、下記(B)成分及び下記(C)成分を含有する。(A)成分:オルトリン酸メラミン、ピロリン酸メラミン及びポリリン酸メラミンよりなる群から選択される少なく... 詳細

  • 日立化成株式会社の「 エポキシ樹脂組成物、及び電子部品装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題・解決手段】エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、無機充填材と、炭素数6以上の鎖状炭化水素基がケイ素原子に結合した構造を有するシラン化合物とを含有する。... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ