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技術 紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体

出願人 花王株式会社
発明者 佐久間泰光梅原正裕猪股幸雄
出願日 2006年12月26日 (13年3ヶ月経過) 出願番号 2006-349621
公開日 2007年8月9日 (12年7ヶ月経過) 公開番号 2007-197431
状態 特許登録済
技術分野 化粧料
主要キーワード 花びら状 撹拌周速 B型粘度計 静置条件 シリコーン含有共重合体 変性シリコーンポリマー サブマイクロメートル 粉体濃度
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

低級アルコール含有量が多い分散媒中で、紫外線遮蔽性無機粒子の含有量が多いが低粘度を有し、分散安定性に優れた分散体及びその製造方法、並びに該分散体が配合された紫外線遮蔽性化粧料を提供すること。

解決手段

低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒に、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマー構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタアクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を分散させてなり、紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体及びその製造方法、並びに前記紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体を配合してなる紫外線遮蔽性化粧料。

概要

背景

紫外線遮蔽性無機粒子サンスクリーン剤等に用いる場合、塗布時の肌への定着性耐水性耐汗性耐皮脂性等を付与することを目的として、疎水性表面処理された粉体を、予め化粧料として配合される粉体の含有量以上の量で揮発性シリコーンオイル等の分散媒中に分散させた分散体を配合することが、化粧料への配合の自由度を向上させ、粉体を効率的に分散させる観点から好ましいことが知られている。

所望の紫外線遮蔽性を得るためには、分散体中の紫外線遮蔽性無機粒子の含有率が高いほど分散体の配合量を低減することができるので、配合の自由度を高めることができる。また、粉体の単位重量あたりの肌への被覆面積を増大させ、紫外線遮蔽性を向上させつつ、塗布時の透明性を高めるためには、分散体に含まれている紫外線遮蔽性無機粒子をメディアミル等により微粒子化し、分散安定化させることが有効である。

更に、この無機粒子高濃度で含有する分散体は、あらかじめ所望の粒子の大きさにまで微分散処理を効率的に行うことができるという利点、化粧料として配合する際の被膜形成能を有する機能性高分子基材被覆することができるという利点、及び化粧料への分散媒の持ち込み量を低減させることができ、配合の自由度を高めることができるという利点があることから好ましい。特に、この無機粒子を含有する分散体をO1/W乳化する場合や、更にO1/W/O2乳化して用いる場合、O1相中への無機粒子の配合量を高めることができる利点があることから、高濃度であることが好ましい。

また、メディアミル等により、微粒子に微分散処理を施す場合、粒子間距離が著しく短くなるのみならず、微粒子の表面積が増加し、特に疎水化処理が及んでいない粒子本来の親水性の表面が露出するため、疎水性のシリコーンオイルとの親和性が低下し、粒子同士が凝集しやすくなったり、分散体が増粘し、ゲル化しやすくなる。特に、数種類の微粒子を同時に分散させる場合、異粒子間の凝集が生じ、分散体の分散安定性が著しく低下する場合がある。この分散時の凝集を抑制するために、粒子表面を疎水化するための処理剤の種類を変えたり、処理量を増加させるという表面処理技術や、分散によって新たに生成した親水性の表面に吸着性のある官能基を有するポリシロキサン等の疎水化剤吸着させ、分散安定化させる技術が開発されている。

一方、分散体に配合される分散媒には、肌への親和性や塗布時の感触を向上させるために、低分子量の直鎖シリコーンオイル環状シリコーンオイル等の揮発性のあるシリコーンオイルが主成分として用いられているが、エタノールに代表される揮発性の高い低級アルコールも、分散体が配合される化粧料に清涼感を付与する等の目的で配合されている。

この低級アルコールは、金属酸化物等の無機粒子が有する親水性表面との親和性が高いことから、低級アルコール中で親水性粒子を分散させると、水を溶媒とした場合に近い分散安定性を得ることができる。この分散安定性は、低級アルコールが水に近い誘電率を有している極性溶媒であることから、静電反発力に起因するものと考えられる。

しかしながら、分散体中の粒子の含有量が多くなったり、微粒子化すると、分散安定化のためには、より大きな静電反発力が必要となるが、粒子表面の電荷の増加を期待することができないため、分散体の増粘やゲル化が見られる。

分散体の増粘やゲル化を抑制するために、例えば、シリコーンオイルを主成分とする溶媒に極性溶媒を分散体中で30重量%以下の範囲で添加し、ミル等を利用して微粒化させて分散させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、極性溶媒を添加した場合、添加しない場合と比較して、添加される分散剤による分散安定化が著しく低下することがある。そこで、分散安定化させるために、親水性の粒子表面へのポリシロキサン等の高分子化合物の吸着を効率的に行う必要があるが、低級アルコールを高含有量で含有する分散媒は、ポリシロキサン等の高分子化合物による分散安定化の効果が小さく、分散体の増粘やゲル化の抑制に十分に寄与しない。

また、前記のほかにも、エタノールを25重量%以上配合した分散体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この分散体では、分散体中の粉体濃度が高くなるほど増粘やゲル化が生じるため、分散安定性に劣るという欠点がある。
特許第3391802号明細書
特開2000-290156号公報

概要

低級アルコールの含有量が多い分散媒中で、紫外線遮蔽性無機粒子の含有量が多いが低粘度を有し、分散安定性に優れた分散体及びその製造方法、並びに該分散体が配合された紫外線遮蔽性化粧料を提供すること。低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒に、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマー構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタアクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を分散させてなり、紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体及びその製造方法、並びに前記紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体を配合してなる紫外線遮蔽性化粧料。なし

目的

本発明は、低級アルコールの含有量が多い分散媒中で、紫外線遮蔽性無機粒子の含有量が多いが低粘度を有し、分散安定性に優れた分散体及びその製造方法、並びに該分散体が配合された紫外線遮蔽性化粧料を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒に、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマー構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタアクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を分散させてなり、紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体

請求項2

紫外線遮蔽性無機粒子を構成している無機化合物酸化亜鉛酸化チタン及び酸化セリウムからなる群より選ばれた1種以上である請求項1記載の紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体。

請求項3

1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%と、低級アルコール及びシリコーンオイルを含む溶媒とを含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体であって、前記溶媒における低級アルコールの含有量が10〜80重量%であり、且つ、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とする、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であって、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、前記溶媒に前記紫外線遮蔽性無機粒子を分散させてなる、紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体。

請求項4

低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒に、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を分散させる紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体の製造方法。

請求項5

低級アルコール及びシリコーンオイルを含有する溶媒に、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子をメディアミル分散処理及び/又は高圧分散処理により分散させる請求項4記載の製造方法。

請求項6

1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%と、低級アルコール及びシリコーンオイルを含む溶媒とを含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体の製造方法であって、前記溶媒における低級アルコールの含有量が10〜80重量%であり、且つ、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とする、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であって、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、前記溶媒に前記紫外線遮蔽性無機粒子を分散させる、紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体の製造方法。

請求項7

請求項1〜3いずれか記載の紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体を配合してなる紫外線遮蔽性化粧料

技術分野

0001

本発明は、紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体に関する。更に詳しくは、紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体及びその製造方法並びに紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体が配合された紫外線遮蔽性化粧料に関する。

背景技術

0002

紫外線遮蔽性無機粒子サンスクリーン剤等に用いる場合、塗布時の肌への定着性耐水性耐汗性耐皮脂性等を付与することを目的として、疎水性表面処理された粉体を、予め化粧料として配合される粉体の含有量以上の量で揮発性シリコーンオイル等の分散媒中に分散させた分散体を配合することが、化粧料への配合の自由度を向上させ、粉体を効率的に分散させる観点から好ましいことが知られている。

0003

所望の紫外線遮蔽性を得るためには、分散体中の紫外線遮蔽性無機粒子の含有率が高いほど分散体の配合量を低減することができるので、配合の自由度を高めることができる。また、粉体の単位重量あたりの肌への被覆面積を増大させ、紫外線遮蔽性を向上させつつ、塗布時の透明性を高めるためには、分散体に含まれている紫外線遮蔽性無機粒子をメディアミル等により微粒子化し、分散安定化させることが有効である。

0004

更に、この無機粒子高濃度で含有する分散体は、あらかじめ所望の粒子の大きさにまで微分散処理を効率的に行うことができるという利点、化粧料として配合する際の被膜形成能を有する機能性高分子基材被覆することができるという利点、及び化粧料への分散媒の持ち込み量を低減させることができ、配合の自由度を高めることができるという利点があることから好ましい。特に、この無機粒子を含有する分散体をO1/W乳化する場合や、更にO1/W/O2乳化して用いる場合、O1相中への無機粒子の配合量を高めることができる利点があることから、高濃度であることが好ましい。

0005

また、メディアミル等により、微粒子に微分散処理を施す場合、粒子間距離が著しく短くなるのみならず、微粒子の表面積が増加し、特に疎水化処理が及んでいない粒子本来の親水性の表面が露出するため、疎水性のシリコーンオイルとの親和性が低下し、粒子同士が凝集しやすくなったり、分散体が増粘し、ゲル化しやすくなる。特に、数種類の微粒子を同時に分散させる場合、異粒子間の凝集が生じ、分散体の分散安定性が著しく低下する場合がある。この分散時の凝集を抑制するために、粒子表面を疎水化するための処理剤の種類を変えたり、処理量を増加させるという表面処理技術や、分散によって新たに生成した親水性の表面に吸着性のある官能基を有するポリシロキサン等の疎水化剤吸着させ、分散安定化させる技術が開発されている。

0006

一方、分散体に配合される分散媒には、肌への親和性や塗布時の感触を向上させるために、低分子量の直鎖シリコーンオイル環状シリコーンオイル等の揮発性のあるシリコーンオイルが主成分として用いられているが、エタノールに代表される揮発性の高い低級アルコールも、分散体が配合される化粧料に清涼感を付与する等の目的で配合されている。

0007

この低級アルコールは、金属酸化物等の無機粒子が有する親水性表面との親和性が高いことから、低級アルコール中で親水性粒子を分散させると、水を溶媒とした場合に近い分散安定性を得ることができる。この分散安定性は、低級アルコールが水に近い誘電率を有している極性溶媒であることから、静電反発力に起因するものと考えられる。

0008

しかしながら、分散体中の粒子の含有量が多くなったり、微粒子化すると、分散安定化のためには、より大きな静電反発力が必要となるが、粒子表面の電荷の増加を期待することができないため、分散体の増粘やゲル化が見られる。

0009

分散体の増粘やゲル化を抑制するために、例えば、シリコーンオイルを主成分とする溶媒に極性溶媒を分散体中で30重量%以下の範囲で添加し、ミル等を利用して微粒化させて分散させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、極性溶媒を添加した場合、添加しない場合と比較して、添加される分散剤による分散安定化が著しく低下することがある。そこで、分散安定化させるために、親水性の粒子表面へのポリシロキサン等の高分子化合物の吸着を効率的に行う必要があるが、低級アルコールを高含有量で含有する分散媒は、ポリシロキサン等の高分子化合物による分散安定化の効果が小さく、分散体の増粘やゲル化の抑制に十分に寄与しない。

0010

また、前記のほかにも、エタノールを25重量%以上配合した分散体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この分散体では、分散体中の粉体濃度が高くなるほど増粘やゲル化が生じるため、分散安定性に劣るという欠点がある。
特許第3391802号明細書
特開2000-290156号公報

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、低級アルコールの含有量が多い分散媒中で、紫外線遮蔽性無機粒子の含有量が多いが低粘度を有し、分散安定性に優れた分散体及びその製造方法、並びに該分散体が配合された紫外線遮蔽性化粧料を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0012

すなわち、本発明は、
(1)低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒に、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマー構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタアクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を分散させてなり、紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体、
(2)1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%と、低級アルコール及びシリコーンオイルを含む溶媒とを含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体であって、
前記溶媒における低級アルコールの含有量が10〜80重量%であり、且つ、
(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とする、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であって、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、前記溶媒に前記紫外線遮蔽性無機粒子を分散させてなる、紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体、
(3)低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒に、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を分散させる紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体の製造方法、
(4)1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子を30〜60重量%と、低級アルコール及びシリコーンオイルを含む溶媒とを含有する紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体の製造方法であって、
前記溶媒における低級アルコールの含有量が10〜80重量%であり、且つ、
(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とする、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー、又は(b)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系若しくは(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であって、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマーの存在下で、前記溶媒に前記紫外線遮蔽性無機粒子を分散させる、紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体の製造方法、並びに
(5)前記紫外線遮蔽性無機粒子含有分散体を配合してなる紫外線遮蔽性化粧料
に関する。

発明の効果

0013

本発明によれば、低級アルコールの含有量が多い分散媒中で、紫外線遮蔽性無機粒子を高含有量で含有し、低粘度で分散安定性に優れた分散体及びその製造方法、並びに該分散体が配合された紫外線遮蔽性化粧料が提供される。

発明を実施するための最良の形態

0014

本発明では、溶媒として、低級アルコール及びシリコーンオイルを含有し、低級アルコールの含有量が10〜80重量%である溶媒が用いられる。

0015

低級アルコールの炭素数は、好ましくは1〜4である。低級アルコールとしては、化粧料原料基準等の化粧料に関する原料基準に適合するものが好ましく、エタノール及びイソプロパノールがより好ましい。

0016

溶媒における低級アルコールの含有量は、ポリマーの分散安定性を高める観点から、10重量%以上、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは38重量%以上であり、紫外線遮蔽性無機粒子に効率よくポリマーを吸着させる観点から、80重量%以下、好ましくは60重量%以下である。これらの観点から、溶媒における低級アルコールの含有量は、10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%である。

0017

シリコーンオイルは、化粧料原料基準等の化粧料に関する原料基準に適合するものであることが好ましい。好適なシリコーンオイルとしては、例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンデカメチルシクロペンタシロキサン及びメチルポリシロキサンが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

0018

シリコーンオイルの25℃における動粘度(粘度/密度)は、分散体の流動性を得る観点から、好ましくは1〜1500mm2/s、より好ましくは1〜500mm2/s、さらに好ましくは1〜100mm2/sである。

0019

溶媒におけるシリコーンオイルの含有量は、紫外線遮蔽性無機粒子に効率よくポリマーを吸着させる観点から、好ましくは20重量%以上、より好ましくは40重量%以上であり、ポリマーの分散安定性を高める観点から、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下である。これらの観点から、溶媒におけるシリコーンオイルの含有量は、好ましくは20〜90重量%、より好ましくは40〜80重量%である。

0020

紫外線遮蔽性無機粒子として、1次粒径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子が用いられる。紫外線遮蔽性無機粒子の1次粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察によっても確認することができる。

0021

紫外線遮蔽性無機粒子の1次粒径は、無機粒子を微細化処理した際の紫外線遮蔽性及び可視光透明性の観点から、0.1μm以下、好ましくは0.001〜0.1μm、より好ましくは0.01〜0.05μmである。

0022

紫外線遮蔽性無機粒子の形状及び2次凝集体の大きさは、特に限定されず、通常、本発明の分散体の用途等に応じて適宜選択することができる。例えば、本発明の分散体を化粧品に用いる場合には、サブマイクロメートルから数マイクロメートル程度の粒子径を有する球状、板状、楕円球状花びら状等の紫外線遮蔽性無機粒子は、紫外線散乱効果、感触及び取り扱いやすさの観点から好ましい。

0023

また、分散体中に分散させる紫外線遮蔽性無機粒子の凝集粒子平均粒径は、分散安定性の観点から、好ましくは1μm以上、より好ましくは2μm以上であり、分散体中での沈降を抑制する観点から、好ましくは10μm以下、より好ましくは6μm以下である。分散体中に分散させる紫外線遮蔽性無機粒子の凝集粒子の平均粒径は、光散乱粒径測定器によって測定することができる。

0024

分散体中に分散させる紫外線遮蔽性無機粒子の形状には、特に限定がない。紫外線遮蔽性無機粒子の形状は、透過型電子顕微鏡によって観察することができる。

0025

紫外線遮蔽性無機粒子を構成している無機化合物としては、例えば、酸化亜鉛酸化チタン酸化セリウム等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。

0026

分散体中における紫外線遮蔽性無機粒子の含有量は、化粧料に配合する際の自由度を高める観点から、30重量%以上、好ましくは40重量%以上である。なお、本発明の分散体を化粧料に配合したときの透明性を向上させたり、紫外線遮蔽性を高めるために、紫外線遮蔽性無機粒子にメディアミル分散処理及び/又は高圧分散処理を施すことによって紫外線遮蔽性無機粒子を微細化させて分散させることが好ましい。しかし、その反面、この分散処理により、紫外線遮蔽性無機粒子の表面積が増大したり、粒子間距離が短くなることによって、分散体が増粘したり、保存安定性が低下し、紫外線遮蔽性無機粒子が有する機能が十分に発現されなくなる傾向がある。したがって、分散体の増粘を抑制し、保存安定性を高める観点から、分散体中における紫外線遮蔽性無機粒子の含有量は、60重量%以下、好ましくは50重量%以下である。これらの観点から、分散体中における紫外線遮蔽性無機粒子の含有量は、30〜60重量%、好ましくは40〜50重量%である。

0027

本発明は、分散性シリコーン共重合体の存在下で、紫外線遮蔽性無機粒子を前記溶媒に分散させる点に1つの特徴を有する。

0028

本発明では、このように紫外線遮蔽性無機粒子を前記溶媒中に分散させるため、多量の低級アルコールを含有する溶媒が用いられているにもかかわらず、低粘度の分散体を得ることができる。更に、このように分散させた場合には、一般に、無機粒子は親水性の表面を有するが、無機粒子にあらかじめ疎水化処理を施し、その無機粒子をメディアミル等により微粒子化させたときに現れる親水性表面が原因で生じると思われる無機粒子同士の凝集が抑制されるため、得られる分散体の分散安定化を図ることができる。

0029

ポリマーとして、(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位とし、官能基当量が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマー(以下、単に「変性シリコーンポリマー」という)、又は(b)(i)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリレート系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマー(以下、単に「(メタ)アクリレート系ポリマー」という)、若しくは(ii)側鎖にシリコーンを有する(メタ)アクリルアミド系のシリコーン含有共重合体であり、重量平均分子量が6000〜50万であるポリマー(以下、単に「(メタ)アクリルアミド系ポリマー」という)が用いられる。なお、ポリマーが有するポリシロキサン結合は、主鎖又は側鎖に存在していればよい。

0030

変性シリコーンポリマーの官能基当量は、分散体の分散安定性を高める観点から、15000g/mol以下、好ましくは10000g/mol以下、より好ましくは7500g/mol以下であり、ポリマーの紫外線遮蔽性無機粒子への吸着性を高める観点から、好ましくは2000g/mol以上、より好ましくは3000g/mol以上、さらに好ましくは4000g/mol以上である。

0031

(a)変性シリコーンポリマーの側鎖は、親水性基を有する。好ましい変性シリコーンポリマーの側鎖としては、例えば、アミノアルキル基アミノエチルアミノアルキル基、式(I):

0032

0033

(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2及びR3はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はエチル基を示す)
で表される基、式(II):

0034

0035

(式中、R4は炭素数1〜3のアルキル基、nは2又は3を示す)
で表される基等が挙げられる。

0036

本発明における(b)(i)(メタ)アクリレート系ポリマーは、例えば、シリコーンマクロモノマーアクリル酸及び(メタ)アクリレートとの共重合によって得られるポリマーであり、側鎖の構成単位としてシリコーン単位を有する共重合体となる。

0037

また、(ii)(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、例えば、シリコーンマクロモノマーと(メタ)アクリルアミドとの共重合によって得られるポリマーであり、側鎖の構成単位としてシリコーン単位を有する共重合体となる。

0038

(b)(i)(メタ)アクリレート系ポリマー及び(ii)(メタ)アクリルアミド系ポリマーは、いずれも、一般慣用名「アクリルシリコーン」として市販されおり、商業的に容易に入手することができる。好適な(b)(i)(メタ)アクリレート系ポリマーとしては、主鎖中に炭素数4〜30のアルキル(メタ)アクリレートを有する(メタ)アクリレート系ポリマーが挙げられる。また、好適な(ii)(メタ)アクリルアミド系ポリマーとしては、主鎖中に炭素数4〜30の(メタ)アクリルアミドを有する(メタ)アクリルアミド系ポリマーが挙げられる。

0039

分散性シリコーン共重合体の重量平均分子量は、少量で分散性を高める観点から、6000以上、好ましくは8000以上であり、無機粒子への吸着性を高める観点から、50万以下、好ましくは10万以下である。

0040

なお、分散性シリコーン共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー光散乱法等の一般的な分析方法をそれ単独で又は適宜組合せて測定することができる。

0041

(a)主鎖にポリシロキサン結合を有し、側鎖に親水性基を有するモノマーを構成単位に有し、官能基当量(アミノ基の場合はアミノ当量という)が15000g/mol以下である変性シリコーンポリマーにおける官能基当量は、その製品カタログ等に記載されている場合には、その値を用いることができる。

0042

また、特開平2−155926号公報や特開平2−155927号公報等に記載のポリシロキサン系ポリマー(以下、オキサゾリン変性シリコーンという)の場合には、官能基当量Qは、式(1):
Q=XYZ/(XY−100Z)(g/mol) (1)
〔式中、Qは官能基当量、Xは主鎖であるアミノ変性シリコーン部の割合(重量%)、Yは1〜3級アミン当量(g/mol)、Zはアミン当量(g/mol)を示す〕
により、求めることができる。

0043

分散性シリコーン共重合体としては、前記溶媒に対する相溶性が高いものが好ましい。より詳しくは、前記溶媒に含まれている低級アルコールの含有量が多い場合であっても、分散体を低粘度化させる効果に優れているものが好ましい。前記溶媒とポリマーとの相溶性は、前記溶媒中にポリマーを分散、溶解させたとき溶液の透明性の有無で判断することができ、溶解性の劣る場合には析出等による濁りが生じる。

0044

更に、紫外線遮蔽性無機粒子の親水性表面に対する親和性の高いアミノアルキル基、アミノエチルアミノアルキル基、カルボキシル基等の極性を有する反応性官能基が紫外線遮蔽性無機粒子への吸着部位となるポリマーにおいては、前記反応性官能基は、主鎖及び側鎖のいずれかに存在していればよい。紫外線遮蔽性無機粒子の親水性表面に対する親和性を高める観点から、反応性官能基は、複数存在していることが好ましい。複数の反応性官能基を有するものは、一旦紫外線遮蔽性無機粒子に吸着すると脱着しにくくなるため、比較的少ない添加量でも分散効果を発現させることができる。

0045

好適な分散性シリコーン共重合体の例としては、紫外線遮蔽性無機粒子への吸着部位を側鎖に有するアミノ変性シリコーン、オキサゾリン変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン等や、紫外線遮蔽性無機粒子への吸着部位を主鎖に有するアクリルシリコーン等が挙げられる。これらの中では、分散性シリコーン共重合体の使用量が少量であっても紫外線遮蔽性無機粒子の分散性を高めることができることから、オキサゾリン変性シリコーン及びアクリルシリコーンが好ましい。なお、オキサゾリン変性シリコーンは、水中油型乳化剤として用いることができる。本発明の分散体にオキサゾリン変性シリコーンを含有させ、撹拌下で水を添加した場合、容易に水中油型エマルジョンを得ることができる。

0046

分散体における分散性シリコーン共重合体の量は、分散安定性及び静置保存時の増粘抑制の観点から、紫外線遮蔽性無機粒子100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは3〜60重量部、更に好ましくは5〜30重量部である。

0047

本発明の分散体には、更に水溶性無機塩を含有させることができる。水溶性無機塩としては、分散体の粘度を低減し、分散安定性を高める観点から、炭酸ナトリウム炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩が好ましい。水溶性無機塩の量は、分散体に添加される水への溶解性等を考慮して、分散体100重量部あたり、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.1重量部以下である。

0048

本発明の分散体に含まれている紫外線遮蔽性無機粒子の表面には、分散処理を行う際にポリマーの被覆処理を施すことができる。しかし、ミル等を用いて分散体に含まれている紫外線遮蔽性無機粒子を微細化させる際には、紫外線遮蔽性無機粒子の被覆面積が著しく増加する。したがって、低粘度で分散処理を行ったり、分散体の長期間の保存安定性を確保する観点から、紫外線遮蔽性無機粒子には、あらかじめシリコーンの被覆等により疎水化処理を施すことが好ましい。

0049

紫外線遮蔽性無機粒子における前記シリコーンの被覆量は、本発明の分散体の分散安定性を高め、紫外線遮蔽性無機粒子表面へのシリコーンの吸着を促進させる観点から、好ましくは0.3mg/m2以上、より好ましくは1.0mg/m2以上である。

0050

シリコーンは、化粧料原料基準等の化粧料に関する原料基準に適合するものであれば、特に制限はない。シリコーンは、分散体の分散安定性を高める観点から、メチルハイドロジェンポリシロキサンジメチルポリシロキサン及びそれらの混合物が好ましい。

0051

紫外線遮蔽性無機粒子にシリコーンを均一に被覆させる方法としては、例えば、シリコーンを含有する溶媒に紫外線遮蔽性無機粒子を分散させ、溶媒を除去した後、加熱処理を施すことにより、脱水素反応を行う方法等が挙げられる。

0052

なお、紫外線遮蔽性無機粒子の吸油量は、特に制約されないが、少ないことが紫外線遮蔽性無機粒子を高濃度で分散させたときの分散体の粘度を低下させることができるので、好ましい。

0053

前記シリコーンは、通常、紫外線遮蔽性化粧料中に配合されるシリコーン油と同様であればよい。

0054

本発明の分散体は、例えば、ポリマーの存在下で、紫外線遮蔽性無機粒子を前記溶媒に分散させることによって得ることができる。より具体的には、例えば、ポリマーと前記溶媒とを混合し、得られた混合物に紫外線遮蔽性無機粒子を添加し、ホモミキサーホモジナイザーディスパー等の粉体の分散に好適な分散機等で分散させることによって得ることができる。

0055

得られた分散体には、透明性や紫外線遮蔽性を向上させる観点から、分散体に含まれている紫外線遮蔽性無機粒子を微細化させることが好ましい。かかる微細化の方法としては、低級アルコール及びシリコーンオイルを含有する溶媒に、1次粒子径が0.1μm以下である紫外線遮蔽性無機粒子をメディアミル分散処理及び/又は高圧分散処理により、無機物質粒子粉砕又は解砕させる方法が挙げられる。この方法によれば、分散体中における紫外線遮蔽性無機粒子の分散状態を保持することができる。

0056

メディアミル分散処理に用いられるメディアミルとしては、例えば、ビーズミルサンドミルボールミル等が挙げられる。また、高圧分散処理に用いられる高圧分散装置としては、例えば、マイクロフルイダイザーナノマイザー等が挙げられる。なお、分散処理を行う前処理として、前記ホモミキサー等を用いて予備分散を行うことが好ましい。

0057

メディアミルを用いた分散処理としては、より具体的には、0.5mm以下の粒径を有するガラスジルコニア樹脂等からなるメディア充填しておいたミルを撹拌させた状態で、撹拌機を有する槽中にある分散体をポンプ等により連続的にミル内へ供給し、分散された処理液をもとの槽中に戻す循環方式や、処理液の全てを別の槽で受けるパス方式等による分散処理が挙げられる。分散処理時の分散速度は、メディアの粒径や充填率、メディアミルの撹拌周速、供給速度等によって調節することができる。

0058

本発明においては、メディアとしては、ガラスビーズが好ましい。ガラスビーズの粒径は、特に制限されないが、十分な分散性を得る観点から、0.03〜0.5mmが好ましい。メディアミル内へのガラスビーズの充填率及び撹拌周速は、使用するメディアミルの種類によって異なるので一概には決定することができない。通常、メディアミル内へのガラスビーズの充填率及び撹拌周速は、装置に推奨されている値であることが好ましい。

0059

溶媒は、低級アルコール及びシリコーンオイルを含有する。低級アルコールとしては、炭素数1〜4の1価の脂肪族アルコールが挙げられる。低級アルコールとシリコーンオイルとの割合は、特に限定されるものではなく、適宜調整すればよいが、通常、低級アルコール/シリコーンオイル(容量比)は、10/90〜80/20であることが好ましい。

0060

溶媒の量は、粉体と分散剤を除く部分である。粉体の含有量が多いほど配合の自由度等が高くなる反面、分散体の安定性の維持が難しくなり、分散剤の性能がよいほど少量の溶媒、すなわち粉体の含有量が多くても安定化させることができる。かかる観点から、粉体及び溶媒の比重を加味した体積濃度で示すと、一般に、溶媒の含有量は、好ましくは70容量%以上、より好ましくは80容量%以上である。

0061

高圧分散処理は、分散装置がメディアミルと異なる以外は、メディアミルを用いた分散処理と同様の方法で行うことができる。高圧分散処理における分散速度は、分散処理装置の形状、処理時の圧力等により調節することができる。

0062

かくして得られる本発明の分散体は、紫外線遮蔽性化粧料に、その種類に応じて適量で配合することができる。化粧料の態様としては、特に限定がないが、例えば、ローションミルククリーム等が挙げられるが、本発明は、かかる態様のみに限定されるものではない。

0063

実施例1〜5及び比較例1〜5
表1に示す量で、エタノール(試薬)、環状シリコーンオイル〔東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SH245〕及び分散性シリコーン共重合体を混合した後、ディスパー翼を用いて回転数1400rpmの撹拌下で、紫外線遮蔽性無機粒子として酸化亜鉛超微粒子〔大阪住友セメント(株)製、品番:ZnO-350、1次粒子径0.02〜0.03μm〕にメチルハイドロジェンポリシロキサンを2重量%被覆(0.4mg/m2に相当)した粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01-2 ZnO-350〕及び酸化チタン超微粒子〔石原産業(株)製、品番:TTO−51A、1次粒子径0.01〜0.03μm〕にメチルハイドロジェンポリシロキサンを4重量%被覆(0.5mg/m2に相当)した粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01-4 TTO-51A〕を投入し、回転数を2000rpmに上げて3分間室温下で分散することにより、分散体を得た。

0064

得られた分散体の見かけ粘度B型粘度計〔東京計器(株)製、BM型〕で測定した。但し、見かけ粘度が500mPa・s未満のときはローターNo.2/60rpm、見かけ粘度が500mPa・s以上でかつ2000mPa・s未満のときはローターNo.3/60rpm、見かけ粘度が2000mPa・s以上のときはローターNo.4/60rpmで測定した。

0065

なお、表1に示す各種分散性シリコーン共重合体の略号は、以下のことを意味する。
・KF−8002:アミノ変性シリコーン〔信越化学工業(株)製、商品名、数平均分子量23000(カタログ記載の動粘度1100mm2/sから推算)〕
・OS−51、 OS−88及び OS−96:オキサゾリン変性シリコーン〔いずれも花王(株)製、商品名。それぞれ順に、重量平均分子量は71000、123000及び159000(ポリスチレン基準)〕
・KP−575:アクリルシリコーン〔信越化学工業(株)製、商品名、有効分30重量%が環状シリコーンオイル中に溶解したもので、重量平均分子量は約15000(ゲルパーミエイションクロマトグラフィーによる分析値)〕

0066

また、表1に記載のエタノール含量は、式:
〔エタノール含量(重量%)〕
=〔エタノールの重量〕/〔(エタノールの重量)+(シクロペンタシロキサンの重量)〕×100
にしたがって求めた。

0067

0068

表1に示された結果から、各実施例で得られた分散体は、いずれも、低粘度を有するものであることがわかる。

0069

実施例6
エタノールを10.8重量%、環状シリコーンオイル〔東レ・ダウコーニング(株)製、品番:SH245〕を29.2重量%、アクリルシリコーン〔信越化学工業(株)製、商品名:KP-575〕を20.0重量% (有効分30重量%、残りは環状シリコーンオイル)含む混合溶液(溶媒中のエタノール含量20重量%)に、紫外線遮蔽性無機粒子として酸化亜鉛超微粒子〔大阪住友セメント(株)製、品番:ZnO-350〕にメチルハイドロジェンポリシロキサンを6重量%被覆(被覆量1.3mg/m2に相当)した粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01−6 ZnO−350〕を34.3重量%、酸化チタン超微粒子〔石原産業(株)製、品番:TTO−51A〕にメチルハイドロジェンポリシロキサンを8重量%被覆(1.0mg/m2に相当)した粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01−8 TTO−51A〕を5.7重量%含有する混合液を調製した。

0070

得られた混合液202.4gに、直径が0.2〜0.3mmのガラスビーズ〔ユニオン(株)製、商品名:ユニビーズ1113L〕354.7gを添加し、ビーズミル〔五十機械(株)製、品番:TSG−6H〕を用いて、回転数2000rpmで1時間の分散処理を行った。

0071

得られた分散体中の微粒子の分散状態を確認するため、分散体とビーズを濾過により分離し、得られた濾液を分散体中のエタノールと環状シリコーンオイルとが同じ重量比の溶媒で460倍に希釈したサンプルを1mm×1mmの厚みのセルに入れ、紫外可視分光光度計〔(株)島津製作所製、品番:UV−1700〕を用いて、300nm(紫外光)及び500nm(可視光)の波長吸光度を測定し、式:
分散度〕=〔波長300nmの吸光度〕/〔波長500nmの吸光度〕
に従って分散度を算出した。この分散度は、希釈による固形分濃度触れが影響せず、可視光での透明性と、紫外光での遮蔽性を評価する好適な指標である。

0072

その結果から、ビーズミル分散処理前の分散度(1.7)と比べて、1時間の分散処理後の分散度は9.0であり、微細分散化されていることがわかった。

0073

実施例7
エタノールの量を22.9重量%、環状シリコーンオイル〔東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SH245〕の量を34.3重量%、オキサゾリン変性シリコーン〔花王(株)製、商品名:OS−51〕の量を2.8重量%とした以外は、実施例6と同様にして分散処理を行った。

0074

分散体とビーズとを濾過によって分離し、得られた濾液を分散体中のエタノールと環状シリコーンオイルと同じ重量比の溶媒で428倍に希釈したサンプルの吸光度を測定し、実施例6と同様にして分散度を算出した。

0075

その結果、ビーズミル分散処理前の分散度(1.7)と比べて、1時間の分散処理後の分散度は10.9であり、微細分散化されていることがわかった。

0076

実施例8
実施例7で用いた紫外線遮蔽性無機粒子の代わりに酸化亜鉛超微粒子酸化亜鉛超微粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01−6 ZnO−350〕を30.0重量%用い、酸化チタン超微粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01−8 TTO−51A〕の量を5.0重量%、酸化セリウム(試薬)の量を5.0重量%とした以外は、実施例7と同様にして分散処理を行った。

0077

分散体とビーズを濾過により分離し、得られた濾液を分散体中のエタノールと環状シリコーンオイルと同じ重量比の溶媒で428倍に希釈したサンプルを1mm×1mmの厚みのセルに入れ、紫外/可視分光光度計〔(株)島津製作所製、品番:UV−1700〕を用いて、300nm(紫外光)及び500nm(可視光)の波長の吸光度を測定し、実施例6と同様にして分散度を算出した。

0078

その結果、分散処理前の分散度(1.7)と比べて、1時間の分散処理後の分散度は6であり、微細分散化されていることがわかった。

0079

実施例9
実施例7と同様の組成の混合液6000gを、ホモミキサー〔日本IKA(株)製、ウルトラタラックスT50型/分散用ジェネレーターS50N−G45F〕を用いて分散処理した後、直径0.2〜0.3mmのガラスビーズ〔ユニオン(株)製、商品名:ユニビーズ1113L〕を充填した連続式のサンドミル(WAB社製、Dyno Mill KDL−PILOT)により分散処理を行った。ガラスビーズの充填率は85%、サンドミルの撹拌周速は14m/sであった。サンドミルに分散体を4.4kg/hで供給し、5回の分散処理を行った。

0080

なお、供給槽受槽及びサンドミルのジャケットには、冷水循環した。得られた分散体の吸光度を実施例7と同様にして測定し、分散度を算出した。分散度及び分散体の見かけ粘度を図1に示す。図1に示された結果から、実施例9で得られた分散体は、低粘度を維持しつつ分散度が向上していることがわかる。

0081

また得られた分散体を室温下静置条件で6ヵ月間保存し、軽く混合した後、分散度及び見かけ粘度を測定した結果、図2に示した通りに安定していることを確認した。

0082

実施例10
実施例9において、エタノールの量を22.3重量%、環状シリコーンオイル〔東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:SH245〕の量を24.2重量%、オキサゾリン変性シリコーン〔花王(株)製、商品名:OS−51〕の量を3.5重量%、酸化亜鉛超微粒子酸化亜鉛超微粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01-6 ZnO−350〕の量を42.9重量%、酸化チタン超微粒子〔大東化成(株)製、品番:SI01-8 TTO−51A〕の量を7.1重量%に変更した混合液6000gに、実施例9と同様にして分散処理を施した。

0083

得られた分散体を実施例7と同様の方法で535倍に希釈して吸光度を測定し、分散度を算出した。分散度及び分散体の見かけ粘度を図3に示す。図3に示された結果から、実施例10で得られた分散体は、低粘度を維持しつつ、分散度に優れていることがわかる。

0084

実施例11(O/W型サンスクリーンローション
実施例9で得られた分散体を用い、表2に示す組成のサンスクリーンローションを配合した。

0085

0086

製法
成分(1)と(2)を混合して均一な溶液I相を得た。次に、成分(3)と(4)を混合して溶液II相を得た。溶液II相を攪拌しながら溶液I相を加え、その混合液に、その他成分(5)、(6)、(7)を順に加え、均一にすることにより、O/W型サンスクリーンローションを得た。

0087

(評価)
得られたO/W型サンスクリーンローションの適量を上腕内側部に塗布したときの感触は、みずみずしくさっぱりした感触が得られ、SPFアナライザー(Optometrics社)を用いて、SPF値を測定した結果についても、SPF値10以上を示し、十分な紫外線防御効果が得られることを確認した。低粘度の分散体を用いているため、サンスクリーンローションに配合しても紫外線遮蔽性無機粒子の分散性が損なわれることなく、十分な紫外線防御効果が発揮されているものと推定される。

0088

実施例12(O1/W/O2型サンスクリーンローション)
実施例9で得られた分散体を用い、表3に示す組成のサンスクリーンローションを配合した。

0089

0090

(製法)
成分(7)及び(10)〜(13)を混ぜた中に、成分(8)及び(9)を分散させ、IV相を得た。成分(2)を成分(3)に混ぜ、得られたII相をI相に加え、均一にした。その中に成分(4)、(5)及び(6)を加え、得られた液をIV相に加えて均一にすることにより、O1/W/O2型サンスクリーンローションを得た。

0091

(評価)
得られたO1/W/O2型サンスクリーンローションのSPF値を、SPFアナライザー(Optometrics社)を用いて測定した結果、SPF値71.5を示し、十分な紫外線防御効果が得られることを確認した。低粘度の分散体を用いているため、サンスクリーンローションに配合しても紫外線遮蔽性無機粒子の分散性が損なわれることなく、十分な紫外線防御効果が発揮されているものと推定される。

0092

また、石英板サージカルテープ張り、その上に得られたO1/W/O2型サンスクリーンローションを塗布し(塗布量:2mg/cm2)、SPF値を測定した後、80分間水中にて処理後、再びSPF値を測定した。水処理後のSPF値/水処理前のSPF値×100(%)を算出した結果、90%以上であり、十分な耐水性があることを確認した。

0093

本発明の分散体は、例えば、紫外線遮蔽性化粧料等に好適に使用しうるものである。

図面の簡単な説明

0094

実施例9で得られた分散体のサンドミル分散回数と分散度及び見かけ粘度との関係を示す図である。
実施例9で得られた分散体を6ヵ月間保存後のサンドミル分散回数と分散度及び見かけ粘度との関係を示す図である。
実施例10で得られた分散体のサンドミル分散回数と分散度及び見かけ粘度との関係を示す図である。

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