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技術 画像に付与する色調の設定

出願人 セイコーエプソン株式会社
発明者 吉田世新
出願日 2006年1月12日 (15年10ヶ月経過) 出願番号 2006-004457
公開日 2007年7月26日 (14年3ヶ月経過) 公開番号 2007-189377
状態 特許登録済
技術分野 カラー・階調 画像処理 FAX画像信号回路 カラー画像通信方式
主要キーワード 明度スケール トーン選択 カラーサークル 基準グレー パラメータ対 基準出力値 コントラストパラメータ ウォーム調
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (13)

課題

単な手続きでユーザの希望に沿った色調を付した印刷画像が得られる技術を提供する。

解決手段

まず、(a)第1の表色系の各色成分について、強度を表す第1種の階調値改変するトーンカーブを生成する。(b)各トーンカーブを参照して、無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換し、表示する。(c)N個の基準グレー(Nは2以上の整数)について、各トーンカーブによる変換前後の各階調値を決定する。(d)それら変換前後の階調値に基づいて、入力値として第1種の階調値を有し出力値としてインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成する。(e)1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、原画像データを、第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換し、印刷する。

概要

背景

従来より、明度のみの情報を有するモノクロ画像に好みの色調を付して表示し、また印刷するための技術が公開されている。モノクロ画像に付する色調としては、寒色気味の色調(以下「クール調」と呼ぶ)、暖色気味の色調(以下「ウォーム調」と呼ぶ)、写真が褪色した色合い(以下「セピア調」と呼ぶ)などがある。

たとえば、特許文献1においては、モノクロ画像を印刷する際、入力値グレー階調値であって、出力値プリンタの各インク色の濃度の階調値である1次元ルックアップテーブルを使用して画像変換が行われる。そして、その1次元ルックアップテーブルの出力値のうち有彩色であるシアンマゼンタイエロ各出力値について最大値を所定の刻み幅で変化させた複数パターンの1次元ルックアップテーブルを用意して、複数のモノクローム見本画像の印刷を行う。そして、その中から好ましい色調の見本画像を選択して、画像に付する色調を決定する。

特開2004−142423号公報
特開2002−331693号公報

しかし、上記の技術においては、印刷画像に付す色調を決定するために複数のモノクローム見本画像を印刷する必要があり、モノクロ画像に色調を付与して印刷する際の手続きが煩雑であった。

概要

単な手続きでユーザの希望に沿った色調を付した印刷画像が得られる技術を提供する。まず、(a)第1の表色系の各色成分について、強度を表す第1種の階調値を改変するトーンカーブを生成する。(b)各トーンカーブを参照して、無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換し、表示する。(c)N個の基準グレー(Nは2以上の整数)について、各トーンカーブによる変換前後の各階調値を決定する。(d)それら変換前後の階調値に基づいて、入力値として第1種の階調値を有し出力値としてインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成する。(e)1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、原画像データを、第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換し、印刷する。

目的

本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、簡単な手続きでユーザの希望に沿った色調を付した印刷画像が得られる技術を提供することを主たる目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

無彩色の画像に色調を付与して表示しかつ印刷する印刷装置であって、画像を表示する表示部と、画像データを受け取って有彩色インクを含む複数のインクを使用して印刷する印刷部と、前記表示部および前記印刷部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、第1の表色系の各色成分について、前記各色成分の強度を表す第1種の階調値改変するためのトーンカーブをそれぞれ生成する表示用変換カーブ生成部と、前記各トーンカーブを参照して、無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換し、前記表示用画像データに応じて前記表示部にモノトーン画像を表示する表示画像生成部と、前記各色成分の前記第1種の階調値で表されるN個の無彩色である基準グレー(Nは2以上の整数)について、前記各トーンカーブによる変換後の各階調値を決定する基準色決定部と、前記N個の基準グレーの前記変換前後の各階調値に基づいて、入力値として前記第1種の階調値を有し出力値として前記複数のインクのインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成するインク色テーブル生成部と、前記1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、前記原画像データを、前記第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換する画像変換実行部と、前記印刷用画像データに所定の処理を行って前記印刷部に渡す印刷処理部と、を有する装置。

請求項2

請求項1記載の装置であって、前記インク色テーブル生成部は、無彩色の画像に色調を付与しない印刷を行うためのルックアップテーブルであって、入力値として前記第1種の階調値を有し出力値として前記第2種の階調値を有する1次元原インク色ルックアップテーブルの所定の有彩色インクの前記出力値を、前記N個の基準グレーの前記変換前後の前記各階調値に基づいて改変して、前記1次元インク色ルックアップテーブルを生成する、装置。

請求項3

請求項2記載の装置であって、前記制御部は、さらに、前記N個の基準グレーG1〜GNのうちの一の基準グレーGi(iは1〜Nのいずれか)の前記変換後の前記各色成分の前記第1種の階調値に基づいて、前記所定の有彩色インクの基準改変係数であって前記一の基準グレーGiに対応する基準改変係数Rriを決定する基準改変係数決定処理を、前記N個の基準グレーG1〜GNについて行い、前記所定の有彩色インクのN個の基準改変係数Rr1〜RrNを決定する基準改変係数決定部と、前記N個の基準改変係数Rr1〜RrNに基づいて、前記所定の有彩色インクの前記第1種の各階調値に対応し少なくとも一つは他と異なる改変係数Rmin〜Rmaxを決定する改変係数生成部と、を備え、前記インク色テーブル生成部は、前記1次元原インク色ルックアップテーブルの前記所定の有彩色インクの前記出力値に、それぞれの入力値に対応する前記改変係数Rmin〜Rmaxを掛けて、前記出力値を改変して、前記1次元インク色ルックアップテーブルを生成する、装置。

請求項4

請求項3記載の装置であって、前記N個の基準改変係数Rr1〜RrNは、値が異なる基準改変係数を含む、装置。

請求項5

請求項4記載の装置であって、前記基準改変係数決定部は、前記各色成分の前記第1種の階調値の組合せと対応づけることができる前記第2種の階調値の組合せを有する3次元基準色ルックアップテーブルを参照して、前記一の基準グレーGiの変換後の前記第1種の階調値の組合せから、前記所定の有彩色インクの前記第2種の階調値VIiを決定し、前記1次元原インク色ルックアップテーブルを参照して、前記一の基準グレーGiの変換前の前記第1種の階調値から、前記所定の有彩色インクの前記第2種の階調値VIbiを決定し、(VIi/VIbi)を、前記一の基準グレーGiに対応する前記基準改変係数Rriとして決定する、装置。

請求項6

請求項5記載の装置であって、前記3次元基準色ルックアップテーブルは、前記各基準グレーG1〜GNにそれぞれ関連づけられたN個の3次元基準色ルックアップテーブルであり、前記一の基準グレーGiに対応する3次元基準色ルックアップテーブルは、前記一の基準グレーGiを含む所定の範囲の色に対応づけられた前記第2種の階調値の組合せを有し、前記各基準グレーG1〜GNに対応する各3次元基準色ルックアップテーブルは、全体として、前記第1の表色系の色空間の一部の色に対応づけられた前記第2種の階調値の組合せを有する、装置。

請求項7

請求項5記載の装置であって、前記3次元基準色ルックアップテーブルは、入力値として装置独立な第2の表色系の色成分の階調値を有するルックアップテーブルであり、前記基準改変係数決定部は、前記3次元基準色ルックアップテーブルの参照に先立って、前記一の基準グレーGiの前記変換後の前記第1種の階調値の組合せを、前記第2の表色系の色成分の階調値の組み合わせに変換する、装置。

請求項8

請求項5記載の装置であって、前記3次元基準色ルックアップテーブルは、入力値として前記第1の表色系の前記第1種の階調値を有するルックアップテーブルである、装置。

請求項9

請求項1記載の装置であって、前記N個の基準グレーは、互いに値が等しい前記各色成分の第1種の階調値であって、最大値から1/3の範囲である第1の範囲に含まれる第1種の階調値の組み合わせで表される第1のグレーと、互いに値が等しい前記各色成分の第1種の階調値であって、最小値から1/3の範囲である第2の範囲に含まれる第1種の階調値の組み合わせで表される第2のグレーと、互いに値が等しい前記各色成分の第1種の階調値であって、前記第1と第2の範囲の間に位置する第3の範囲に含まれる第1種の階調値の組み合わせで表される第3のグレーと、を含む、装置。

請求項10

請求項1記載の装置であって、前記制御部は、さらに、前記無彩色の原画像データに付与する前記色調の指定をユーザから受け取るユーザインターフェイス部を備え、前記表示用変換カーブ生成部は、前記指定された色調に基づいて前記トーンカーブを生成する、装置。

請求項11

請求項10に記載の装置であって、前記ユーザインターフェイス部は、画像に付すべき色調を1つの指定点で指定するための色調指定領域であって、前記画像に付すべき色調が前記色調指定領域内の位置から視覚的に認識できるように構成された色調指定領域を表示し、ユーザから前記色調指定領域における1つの指定点の指定を受け取る、装置。

請求項12

画像データの無彩色の画像に色調を付与して表示用および印刷用の画像データを生成する画像処理装置であって、第1の表色系の各色成分について、前記各色成分の強度を表す第1種の階調値を改変するためのトーンカーブをそれぞれ生成する表示用変換カーブ生成部と、前記各トーンカーブを参照して、無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換する表示画像生成部と、前記各色成分の前記第1種の階調値で表されるN個の無彩色である基準グレー(Nは2以上の整数)について、前記各トーンカーブによる変換後の各階調値を決定する基準色決定部と、前記N個の基準グレーの前記変換前後の各階調値に基づいて、入力値として前記第1種の階調値を有し出力値として有彩色インクを含む複数のインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成するインク色テーブル生成部と、前記1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、前記原画像データを、前記第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換する画像変換実行部と、を有する装置。

請求項13

無彩色の画像に色調を付与して表示部に表示しかつ印刷する方法であって、(a)第1の表色系の各色成分について、前記色成分の強度を表す第1種の階調値を改変するためのトーンカーブをそれぞれ生成する工程と、(b)前記各トーンカーブを参照して、前記第1種の階調値を含む無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換し、前記表示用画像データに応じて前記表示部にモノトーン画像を表示する工程と、(c)前記各色成分の前記第1種の階調値で表されるN個の無彩色である基準グレー(Nは2以上の整数)について、前記各トーンカーブによる変換後の各階調値を決定する工程と、(d)前記N個の基準グレーの前記変換前後の各階調値に基づいて、入力値として前記第1種の階調値を有し出力値として前記複数のインクのインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成する工程と、(e)前記1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、前記原画像データを、前記第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換し、印刷する工程と、を有する方法。

請求項14

無彩色の画像に色調を付与して表示部に表示しかつ印刷するためのコンピュータプログラムであって、第1の表色系の各色成分について、前記色成分の強度を表す第1種の階調値を改変するためのトーンカーブをそれぞれ生成する機能と、前記各トーンカーブを参照して、前記第1種の階調値を含む無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換し、前記表示用画像データに応じて前記表示部にモノトーン画像を表示する機能と、前記各色成分の前記第1種の階調値で表されるN個の無彩色である基準グレー(Nは2以上の整数)について、前記各トーンカーブによる変換後の各階調値を決定する機能と、前記N個の基準グレーの前記変換前後の各階調値に基づいて、入力値として前記第1種の階調値を有し出力値として前記複数のインクのインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成する機能と、前記1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、前記原画像データを、前記第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換し、印刷する機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラム

技術分野

0001

この発明は、画像に付与する色調を設定する技術に関する。

背景技術

0002

従来より、明度のみの情報を有するモノクロ画像に好みの色調を付して表示し、また印刷するための技術が公開されている。モノクロ画像に付する色調としては、寒色気味の色調(以下「クール調」と呼ぶ)、暖色気味の色調(以下「ウォーム調」と呼ぶ)、写真が褪色した色合い(以下「セピア調」と呼ぶ)などがある。

0003

たとえば、特許文献1においては、モノクロ画像を印刷する際、入力値グレー階調値であって、出力値プリンタの各インク色の濃度の階調値である1次元ルックアップテーブルを使用して画像変換が行われる。そして、その1次元ルックアップテーブルの出力値のうち有彩色であるシアンマゼンタイエロ各出力値について最大値を所定の刻み幅で変化させた複数パターンの1次元ルックアップテーブルを用意して、複数のモノクローム見本画像の印刷を行う。そして、その中から好ましい色調の見本画像を選択して、画像に付する色調を決定する。

0004

特開2004−142423号公報
特開2002−331693号公報

0005

しかし、上記の技術においては、印刷画像に付す色調を決定するために複数のモノクローム見本画像を印刷する必要があり、モノクロ画像に色調を付与して印刷する際の手続きが煩雑であった。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、簡単な手続きでユーザの希望に沿った色調を付した印刷画像が得られる技術を提供することを主たる目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記目的を達成するために、本発明は、無彩色の画像に色調を付与して表示部に表示しかつ印刷する際に、以下の処理を行う。すなわち、まず、(a)第1の表色系の各色成分について、色成分の強度を表す第1種の階調値を改変するためのトーンカーブをそれぞれ生成する。そして、(b)各トーンカーブを参照して、第1種の階調値を含む無彩色の原画像データを色調が付与された表示用画像データに変換し、前記表示用画像データに応じて前記表示部にモノトーン画像を表示する。

0008

一方、(c)各色成分の第1種の階調値で表されるN個の無彩色である基準グレー(Nは2以上の整数)について、各トーンカーブによる変換後の各階調値を決定する。そして、(d)N個の基準グレーの変換前後の各階調値に基づいて、入力値として第1種の階調値を有し出力値として複数のインクのインク色の強度を表す第2種の階調値を有する1次元インク色ルックアップテーブルを生成する。その後、(e)1次元インク色ルックアップテーブルを参照して、原画像データを、第2種の階調値を含む印刷用画像データに変換し、印刷する。

0009

印刷画像の色調と表示部に表示される画像の色調とが異なる場合には、ユーザは、表示部に表示される画像の色調に基づいて、印刷画像に付する色調を決定することが難しい。しかし、上記のような態様とすれば、ユーザは、表示部に表示された画像と類似した色調が付された印刷画像を得ることができる。このため、ユーザは、表示される画像の色調を参考にして、簡単な手続きでユーザの希望に沿った色調を付した印刷画像が得ることができる。

0010

なお、上記のような処理を実現する際には、画像を表示する表示部と、画像データを受け取って有彩色インクを含む複数のインクを使用して印刷する印刷部と、それら表示部および印刷部を制御する制御部と、を備える印刷装置を使用することが好ましい。

0011

また、1次元インク色ルックアップテーブルを生成する際には、無彩色の画像に色調を付与しない印刷を行うためのルックアップテーブルであって、入力値として第1種の階調値を有し出力値として第2種の階調値を有する1次元原インク色ルックアップテーブルの所定の有彩色インクのインク色の出力値を、N個の基準グレーの変換前後の第1種の各階調値に基づいて改変して、1次元インク色ルックアップテーブルを生成することが好ましい。

0012

印刷に際して印刷用の1次元インク色ルックアップテーブルを生成する場合には、生成する1次元インク色ルックアップテーブルが十分、高品質な印刷画像を提供できるものとなるように留意することが好ましい。上記のような態様においては、1次元原インク色ルックアップテーブルを、あらかじめ高品質な印刷結果を提供できるルックアップテーブルとして準備しておくことで、その1次元原インク色ルックアップテーブルに基づいて生成される1次元インク色ルックアップテーブルも、高品質な印刷結果を提供できるルックアップテーブルとすることができる。

0013

なお、1次元原インク色ルックアップテーブルの所定の有彩色インクの出力値を改変する際には、以下のような処理を行うことが好ましい。すなわち、N個の基準グレーG1〜GNのうちの一の基準グレーGi(iは1〜Nのいずれか)の変換後の各色成分の第1種の階調値に基づいて、出力値を改変する所定の有彩色インクの基準改変係数であって一の基準グレーGiに対応する基準改変係数Rriを決定する基準改変係数決定処理を行う。そして、その基準改変係数決定処理を、N個の基準グレーG1〜GNについて行い、その所定の有彩色インクの基準改変係数であって、N個の基準グレーG1〜GNにそれぞれ対応するN個の基準改変係数Rr1〜RrNを決定する。

0014

その後、N個の基準改変係数Rr1〜RrNに基づいて、所定の有彩色インクの第1種の各階調値に対応し少なくとも一つは他と異なる改変係数Rmin〜Rmaxを決定する。なお、第1種のすべての階調値について、改変係数を定めることが好ましい。そして、1次元原インク色ルックアップテーブルの上記の所定の有彩色インクの出力値に、それぞれの入力値である第1種の各階調値に対応する改変係数Rmin〜Rmaxを掛けて、出力値を改変して、1次元インク色ルックアップテーブルを生成する。

0015

このような態様においては、表示用画像データを生成する際に使用されるトーンカーブによる複数の基準グレーの変換前後の色を考慮して、1次元インク色ルックアップテーブルが生成される。よって、表示部に表示される画像の色調と印刷される画像の色調とを類似のものとすることができる。

0016

なお、N個の基準改変係数Rr1〜RrNは、異なる値を有する基準改変係数を含むことが好ましい。このような態様とすれば、画像中の明度の異なる部分について、それぞれに適した色調を付することができる。

0017

また、一の基準グレーGiに対応する基準改変係数Rriを決定する基準改変係数決定処理を行う際には、以下のような処理を行うことが好ましい。すなわち、各色成分の第1種の階調値の組合せと対応づけることができる第2種の階調値の組合せを有する3次元基準色ルックアップテーブルを参照して、一の基準グレーGiの変換後の第1種の階調値の組合せから、出力値を改変する所定の有彩色インクの第2種の階調値VIiを決定する。一方、1次元原インク色ルックアップテーブルを参照して、一の基準グレーGiの変換前の第1種の階調値から、所定の有彩色インクの第2種の階調値VIbiを決定する。そして、変換前後の有彩色の第2種の階調値の比、(VIi/VIbi)を、一の基準グレーGiに対応する基準改変係数Rriとして決定する。

0018

このような態様とすれば、各基準グレーについては、印刷用ルックアップテーブルによる変換においても、表示用のトーンカーブに沿った変換と同様の色変換がなされる。よって、画像に色調を付して印刷する際に、表示部に表示された画像と類似した色調を再現する印刷画像データを得ることができる。

0019

なお、3次元基準色ルックアップテーブルは、各基準グレーG1〜GNにそれぞれ関連づけられたN個の3次元基準色ルックアップテーブルとすることができる。この態様において、一の基準グレーGiに対応する3次元基準色ルックアップテーブルは、一の基準グレーGiを含む所定の範囲の色に対応づけられた第2種の階調値の組合せを有する。そして、各基準グレーG1〜GNに対応する各3次元基準色ルックアップテーブルは、全体として、第1の表色系の色空間の一部の色に対応づけられた第2種の階調値の組合せを有する。言い換えれば、第1の表色系の色空間において、各3次元基準色ルックアップテーブルがいずれも、その色に対応づけられた第2種の階調値の組合せを有していない色が存在する。

0020

このような態様とすれば、同程度の間隔で出力階調値を有している場合には、3次元基準色ルックアップテーブルが全色空間の色について出力階調値を有している態様に比べて、3次元基準色ルックアップテーブルのデータ量を小さくすることができる。

0021

また、3次元基準色ルックアップテーブルは、入力値として装置独立な第2の表色系の色成分の階調値を有するルックアップテーブルとすることができる。そのような態様においては、3次元基準色ルックアップテーブルの参照に先立って、一の基準グレーGiの変換後の第1種の階調値の組合せを、第2の表色系の色成分の階調値の組み合わせに変換することが好ましい。

0022

このような態様においては、基準グレーに対応する色がいったん装置独立な第2の表色系による表現に置き換えられる。このため、画像の出力に際して使用する基本色が互いに異なる複数種類の印刷部に、上記の画像処理を適用することが容易である。

0023

なお、3次元基準色ルックアップテーブルは、入力値として第1の表色系の第1種の階調値を有するルックアップテーブルとすることもできる。このような態様によれば、簡単な処理で表示画像に近い色調が付された印刷画像を得ることができる。

0024

また、N個の基準グレーは、以下のような第1〜第3のグレーを含むことが好ましい。すなわち、第1のグレーは、互いに等しい値を有する各色成分の第1種の階調値であって、最大値から1/3の範囲である第1の範囲に含まれる第1種の階調値の組み合わせで表されるグレーである。第2のグレーは、互いに等しい値を有する各色成分の第1種の階調値であって、最小値から1/3の範囲である第2の範囲に含まれる第1種の階調値の組み合わせで表されるグレーである。そして、第3のグレーは、互いに等しい値を有する各色成分の第1種の階調値であって、第1と第2の範囲の間に位置する第3の範囲に含まれる第1種の階調値の組み合わせで表されるグレーである。

0025

このような態様とすれば、画像の暗部、明部、中間部、それぞれについて、表示画像に近い色調が付された印刷が象を得ることができる。

0026

なお、表示用画像データを生成するためのトーンカーブを生成する際には、無彩色の原画像データに付与する色調の指定をユーザから受け取ることが好ましい。そして、指定された色調に基づいてトーンカーブを生成することが好ましい。このような態様によれば、ユーザの意向を反映した色調を画像に付すことができる。

0027

なお、色調の指定をユーザから受け取ること際には、画像に付すべき色調を1つの指定点で指定するための色調指定領域であって、画像に付すべき色調が色調指定領域内の位置から視覚的に認識できるように構成された色調指定領域を表示する態様とすることができる。そのような態様において、ユーザから色調指定領域における1つの指定点の指定を受け取ることが好ましい。このような態様によれば、ユーザは、好ましい色調を簡単に選択することができる。

0028

また、1次元インク色ルックアップテーブルを生成する際には、以下のような態様とすることもできる。すなわち、N個の基準グレーのうちの一の基準グレーGi(iは1〜Nのいずれか)の変換後の各色成分の第1種の階調値に基づいて、所定の有彩色インクの基準出力階調値であって一の基準グレーGiに対応する基準出力階調値Vriを決定する基準出力値決定処理を行う。そして、その基準出力値決定処理を、N個の基準グレーG1〜GNについて行い、所定の有彩色インクの基準出力階調値であって、N個の基準グレーG1〜GNにそれぞれ対応するN個の基準出力階調値Vr1〜VrNを決定する。

0029

その後、N個の基準出力階調値Vr1〜VrNに基づいて、所定の有彩色インクの第1種の各階調値に対応する出力値Vmin〜Vmaxを決定して、1次元インク色ルックアップテーブルを生成する。このような態様とすれば、改変係数を使用する態様に比べて簡単な処理で、1次元インク色ルックアップテーブルを生成することができる。

0030

なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、色調設定方法および装置、色調設定補助方法および装置、画像処理方法および装置、印刷制御方法および装置、印刷方法および装置、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。

発明を実施するための最良の形態

0031

以下では、発明の実施の形態を次の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.全体の構成および処理:
A2.色変換処理
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:

0032

A.第1実施例:
A1.全体の構成および処理:
図1は、第1実施例の印刷システムソフトウェアの構成を示すブロック図である。コンピュータ90では、所定のオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム95が動作している。また、オペレーティングシステムには、ビデオドライバ91やプリンタドライバ96が組み込まれている。

0033

アプリケーションプログラム95は、マウス130やキーボード120から入力されるユーザの指示に応じて、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなる原画像データORGをCD−R140から読み込む。そして、ユーザの指示に応じて、原画像データORGに画像のレタッチなどの処理を行う。アプリケーションプログラム95は、処理を行った画像を、ビデオドライバ91を介して液晶ディスプレイ21に画像を表示する。また、アプリケーションプログラム95は、ユーザからの印刷指示を受け取ると、プリンタドライバ96に印刷指示を出し、処理を行った画像を初期画像データPIDとしてプリンタドライバ96に出力する。

0034

プリンタドライバ96は、初期画像データPIDをアプリケーションプログラム95から受け取り、これをプリンタ22が処理可能な印刷画像データFNL(ここではシアン、マゼンダイエロー、第1〜第3の無彩色インクの6色についての多値化された信号)に変換する。

0035

図1に示した例では、プリンタドライバ96の内部には、解像度変換モジュール97と、色変換モジュール98と、色変換テーブル104と、ハーフトーンモジュール99と、並べ替えモジュール100とが備えられている。

0036

解像度変換モジュール97は、初期画像データPIDの解像度をプリンタ22で印刷を行う際の解像度に変換する。色変換モジュール98は、カラー画像の印刷においては、色変換テーブル104の3次元ルックアップテーブル104aを参照しつつ、sRGB表色系のRGBの階調値で各画素の色が現されている画像データMID1を、プリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)の階調値で各画素の色が表された画像データMID2に変換する。なお、第1〜第3の無彩色インクは、その順に明度が高い無彩色インクである。

0037

また、色変換モジュール98は、モノクロ画像の印刷においては、色変換テーブル104の印刷用1次元ルックアップテーブル104cを参照しつつ、色が明度のみで表される画像データMID1を、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)の階調値で各画素の色が表された画像データMID2に変換する。なお、図1において、印刷に際して新たに生成されるテーブルは破線で示す。

0038

ハーフトーンモジュール99は、各画素の各色の濃度が各色の階調値で表された画像データMID2にハーフトーン処理を行うことによって、各色の濃度が各画素におけるドットの有無で表される画像データMID3(「印刷データ」または「ドットデータ」とも呼ぶ)に変換する。

0039

こうして生成された画像データMID3は、並べ替えモジュール100によりプリンタ22に転送すべきデータ順に並べ替えられて、最終的な印刷画像データFNLとして出力される。なお、ハーフトーンモジュール99および並べ替えモジュール100が、特許請求の範囲にいう「印刷処理部」に相当する。

0040

プリンタ22は、紙送りモータによって用紙Pを搬送する機構と、キャリッジモータによってキャリッジ31を用紙Pの搬送方向SSと垂直な方向MSに往復動させる機構と、キャリッジ31に搭載されインクの吐出およびドット形成を行う印刷ヘッド28と、各種の設定データを格納しているP−ROM42と、これらの紙送りモータ,キャリッジモータ,印刷ヘッド28、P−ROM42および操作パネル32を制御するCPU41とから構成されている。プリンタ22は、印刷画像データFNLを受け取って、印刷画像データFNLに応じてシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)で印刷媒体上にドットを形成し、印刷を実行する。

0041

なお、本明細書においては、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ22のみをさすが、広義にはコンピュータ90とプリンタ22とを含む印刷システム全体を表す。

0042

A2.色変換処理:
図2は、アプリケーションプログラム95から出力される初期画像データPIDがモノクロ画像のデータであり、プリンタドライバ96においてそのモノクロ画像に所定の色調を付して印刷を行う場合の色調付与の手続きを示すフローチャートである。なお、ここでいう「モノクロ画像」は、画像を構成する各画素について明度のみの情報を有する画像データであってもよいし、各画素についてレッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の等しい階調値を有する画像データであってもよい。

0043

図3は、プリンタドライバ96の色調設定画面200を示す説明図である。アプリケーションプログラム95から印刷指示が出されると、液晶ディスプレイ21にプリンタドライバ96の所定のユーザインターフェイス画面が表示される。このプリンタドライバ96のユーザインターフェイス画面において、ユーザがモノクロ印刷タブ図3の左上参照)を選択すると、図2のステップS10において、図3に示す色調設定画面200が表示される。

0044

色調設定画面200は、画像に付す色調を規定するパラメータを指定するためのカラーサークル210と、色見本画像を表示するための見本画像表示領域220と、画像の明るさを規定する明度パラメータを指定するための明度スケール230と、画像のコントラストを規定するコントラストパラメータを指定するためのコントラストスケール240と、を有する。

0045

色調設定画面200は、また、画像に付す色調を規定するパラメータの設定をあらかじめ用意されたものの中から選択するためのカラートーン選択部250、カラーサークル210やカラートーン選択部250で選択された色調をシャドウ部(暗い部分)およびハイライト部(明るい部分)でどの程度強調するかを設定する色調強調スケール255、ガンマ補正を行う場合にガンマ値を指定するガンマ値指定部260を有する。

0046

色調設定画面200は、さらに、カラーサークル210、明度スケール230、コントラストスケール240、カラートーン選択部250、色調強調スケール255、ガンマ値指定部260を通じて設定されたパラメータに従って、初期画像データPIDに対して画像変換を行った場合の色見本画像を見本画像表示領域220に表示させるためのプレビューボタン270を有する。そして、印刷処理を中止するためのキャンセルタン280と、設定されたパラメータを確定し、それらのパラメータに沿って画像変換を行って印刷を実行させるためのプリントボタン290と、を有する。

0047

図2のステップS10において色調設定画面200が表示される際には、見本画像表示領域220には、初期画像データPIDに対して所定の解像度変換を行った画像が表示される。なお、アプリケーションプログラム95から入力された初期画像データPIDとは無関係に、あらかじめ用意された画像を色見本画像として見本画像表示領域220に表示してもよい。モノクロ画像に所定の色調を付して印刷を行う際に使用するための画像としては、画素の明度のみで表現された白黒画像を用意することが好ましい。

0048

カラーサークル210は、L*a*b*表色系において、L*が55であるa*b*平面であり、かつ、a*=b*=0を中心点Oとする半径20の円に含まれる部分である。すなわち、カラーサークル210は、グレーの点を中心に有し、カラーサークル210内の位置に応じてa*、b*の少なくともいずれか一つが段階的に異なっている円盤である。

0049

色調設定画面200が表示されると、ユーザは、図2のステップS20で、マウス130を操作してカラートーン選択部250を介して画像に付す色調を選択する。ユーザは、ウォーム調、クール調、セピア調のなかからいずれかを選択することができる。クール調は寒色気味の色調であり、ウォーム調は暖色気味の色調であり、セピア調は写真が褪色した色合いである。図3の例では、クール調が選択されている。

0050

ステップS20で、カラートーン選択部250を介して色調が指定された後、ステップS30でユーザがマウスを介してプレビューボタン270(図3参照)を押すと、プリンタドライバ96は、初期画像データPIDを解像度変換して得られた縮小画像データを、表示用変換テーブル104bに沿って色変換する。

0051

プリンタドライバ96は、色調(ウォーム調、クール調、セピア調)に応じた3種類の表示用変換テーブル104bをあらかじめ保持している。色変換モジュール98の機能部である表示用変換カーブ生成部98fが、その中からステップS20で選択された色調に応じた表示用変換テーブルを選択する。表示用変換カーブ生成部98fを、図1において、「表示用変換C生成部98f」を表示する。なお、表示用変換テーブル104bは、離散値の形で入力値と出力値が格納されたレッド、グリーン、ブルーの色変換カーブCr,Cg,Cbである。

0052

図4は、表示用変換テーブル104bとしての色変換カーブCr,Cg,Cbを示す説明図である。色変換カーブは、モノクロ画像に色調を付す際に、RGBの各階調値をどのように変化させるかを規定するカーブである。色変換カーブの符号Cの添え字r、g、bがそれぞれRGBの色を表す。図4において、横軸は変換前のRGBの階調値であり、縦軸は変換後のRGBの階調値である。

0053

図4の例では、レッドとグリーンの階調値は色変換カーブCr,Cgによって改変されない。これに対して、ブルーの階調値は、全体により大きな値に改変される。図4の色変換カーブCr,Cg,Cbは、クール調の色調を付与する場合の色変換カーブである。

0054

色変換モジュール98は、ステップS30において、初期画像データPIDを解像度変換して得られた縮小画像データのレッド、グリーン、ブルーの階調値を、色変換カーブCr,Cg,Cbに沿って変換する。なお、このような機能を奏するプリンタドライバ96の機能部を、表示画像生成部98gとして図1に示す。

0055

そして、表示画像生成部98gは、ビデオドライバ91を介して色変換後の画像を見本画像表示領域220に表示する。表示画像生成部98gとビデオドライバ91が特許請求の範囲にいう「表示画像生成部」に相当する。

0056

なお、アプリケーションプログラム95から入力された初期画像データPIDが、各画素について明度の階調値のみを有する画像データであった場合には、表示画像生成部98gは、各画素について明度の階調に等しいレッド、グリーン、ブルーの階調値を有する画像として取り扱う。

0057

図2のステップS30で色見本画像が表示されると、ユーザは、ステップS40で、色見本画像の色調でよいかどうかを判断する。色見本画像の色調からさらに色調を変更したい場合には、ステップS20に戻る。色見本画像の色調でよい場合には、ステップS50に進む。

0058

ステップS50では、ユーザは、色調強調スケール255を使用して、強調度改変係数Reを設定する。強調度改変係数Reは、印刷する画像において、中間的な明るさを有する中間部に対してより暗いシャドウ部(暗部)およびより明るいハイライト部(明部)に付す色調を、どの程度異ならせるかを決定する係数である。なお、強調度改変係数Reは印刷の際の処理に関する係数であるため、ディスプレイ21上の見本画像表示領域220の表示画像にはその値が反映されない。

0059

その後、ステップS60でプリントボタン290(図3参照)が押されると、ステップS70では、RGB画像の画像データMID1が、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)の階調値で各画素の色が表された画像データMID2に変換される。なお、以上のような、色調設定画面200の表示およびユーザからの指示の受け取りは、色変換モジュール98の機能部としてのユーザインターフェイス部98aが行う。ユーザインターフェイス部98aは、図1において「UI部」と表記する。

0060

画像データMID1から画像データMID2への画像変換は、印刷用1次元LUT104cを参照して行われる(図1参照)。印刷用1次元LUT104cは、プリントボタン290が押された後、図2のステップS70において、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアン、マゼンタ、イエロの出力値を改変して生成される。以下では、印刷用1次元LUT104cを生成する手順を説明する。

0061

図5は、原印刷用1次元ルックアップテーブル104d(図1参照)を示す説明図である。原印刷用1次元ルックアップテーブル104dは、色調を付さずにモノクロ画像を印刷する際に、グレーの階調値をプリンタ22が使用するシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)の階調値に変換するための1次元ルックアップテーブルである。図5グラフの横軸は明度の階調値であり、横軸上で右に行くほどグレーの明るさは明るくなり、左に行くほど暗くなる。なお、明度の階調値は、無彩色のレッド、グリーン、ブルーの階調値とそのまま置き換えることができる。たとえば、明度の階調値が25のグレーは、レッド、グリーン、ブルーの各階調値の組合せ(25,25,25)で表すことができる。

0062

図5の縦軸は、C、M、Y、K1〜K3の階調値である。色変換モジュール98の機能部である印刷用変換テーブル生成部98dは、この原印刷用1次元ルックアップテーブル104dに基づいて、印刷用1次元ルックアップテーブル104cを生成する。なお、印刷用変換テーブル生成部98dは、図1において「印刷用変換T生成部98d」と表記する。

0063

図6は、図2のステップS70において印刷用1次元ルックアップテーブル104cを生成し画像変換を行う手順を示すフローチャートである。まず、ステップS710では、基準となる3色の無彩色である基準グレーG1,G2,G3が、図2のステップS20で指定された色調の付与によってどのような色に変換されるのかを計算する。

0064

基準グレーG1,G2,G3は、互いに明度の異なる無彩色である。無彩色は、互いに等しいレッド、グリーン、ブルーの階調値で表すことができる。よって、ここでは、基準グレーG1,G2,G3は、それぞれレッド、グリーン、ブルーの各入力階調値(V1,V1,V1)、(V2,V2,V2)、(V3,V3,V3)で表されるものとする。なお、V1>V2>V3である。たとえば、V1=223、V2=128、V3=32とすることができる。

0065

また、図2のステップS20で指定された色変換(図4参照)によって、これらの基準グレーG1(V1,V1,V1)、G2(V2,V2,V2)、G3(V3,V3,V3)が、それぞれ色調が付された基準色G1c(Vr1c,Vg1c,Vb1c)、G2c(Vr2c,Vg2c,Vb2c)、G3c(Vr3c,Vg3c,Vb3c)に変換されるものとする。基準色G1c,G2c,G3cを表す各階調値は、図4の表示用変換テーブル104bとしての色変換カーブCr,Cg,Cbから得られる。

0066

次に、図6のステップS720では、第1の基準点変換テーブル104g(図1参照)を参照して、表示用変換テーブル104bによって基準グレーG1,G2,G3を変換して得た基準色G1c,G2c,G3cを表す各階調値の組合せを、L*a*b*表色系の階調値の組合せに変換する。第1の基準点変換テーブル104gは、sRGB表色系で表された色の階調値の組合せ(Vr,Vg,Vb)をL*a*b*表色系で表された色の階調値の組合せ(Vl*,Va*,Vb*)に変換するための3次元ルックアップテーブルである。なお、L*a*b*表色系の階調値で表した基準色G1c,G2c,G3cを、基準色G1cL,G2cL,G3cLと表記する。

0067

ステップS720において、sRGB表色系で表された各基準色の階調値の組合せ、G1c(Vr1c,Vg1c,Vb1c)、G2c(Vr2c,Vg2c,Vb2c)、G3c(Vr3c,Vg3c,Vb3c)は、L*a*b*表色系で表された階調値の組合せ、G1cL(Vl1*,Va1*,Vb1*)、G2cL(Vl2*,Va2*,Vb2*)、G3cL(Vl3*,Va3*,Vb3*)に変換されるものとする。

0068

ステップS730では、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104j(図1参照)を参照して、基準色G1cL,G2cL,G3cLを表す各階調値の組合せを、インク色であるシアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)の階調値の組合せに変換する。なお、インク色の階調値で表した基準色G1c,G2c,G3cを、基準色G1cI,G2cI,G3cIと表記する。

0069

ステップS730において、L*a*b*表色系で表された各基準色の階調値の組合せ、G1cL(Vl1*,Va1*,Vb1*)、G2cL(Vl2*,Va2*,Vb2*)、G3cL(Vl3*,Va3*,Vb3*)は、インク色の階調値の組合せ、G1cI(Vc1,Vm1,Vy1,Vk1,Vlk1,Vllk1)、G2cI(Vc2,Vm2,Vy2,Vk2,Vlk2,Vllk2)、G3cI(Vc3,Vm3,Vy3,Vk3,Vlk3,Vllk3)に変換されるものとする。

0070

なお、上記の階調値の表示においてVの次の符号は以下のような意味である。すなわち、Vc1〜Vc3の「c」はシアンを表す。Vm1〜Vm3の「m」はマゼンタを表す。Vy1〜Vy3の「y」はイエロを表す。Vk1〜Vk3の「k」は第1の無彩色K1を表す。Vlk1〜Vlk3の「lk」は第2の無彩色K2を表す。Vllk1〜Vllk3の「llk」は第3の無彩色K3を表す。インク色に関する他の表記においても、同様である。

0071

図7は、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104j(図1参照)を表す説明図である。第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jは、それぞれL*a*b*表色系で表された色の階調値の組合せ(Vl*,Va*,Vb*)を、インク色C,M,Y,K1〜K3の階調値の組合せ(Vc,Vm,Vy,Vk,Vlk,Vllk)に変換するための3次元ルックアップテーブルである。

0072

この実施例では、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jは、RGBの各色成分について5個づつの入力階調値を有する。そして、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jは、合計5×5×5=125個の格子点を有するルックアップテーブルである。ステップS730において、L*a*b*表色系で表された各基準色の階調値の組合せをインク色の階調値の組合せに変換する際には、それぞれの第2の基準点変換テーブルが有する複数の格子点のインク色の出力階調値に基づいて補間演算を行うことにより、各インクの階調値を求める。

0073

図7上段に示す第2の基準点変換テーブル104hは、基準グレーG1、および変換後の基準色G1cLに対応する第2の基準点変換テーブルである。この第2の基準点変換テーブル104hは、基準グレーG1の明度であるVlg1*を中心にプラスマイナス10の明度の範囲についてのみ、インク色の出力階調値を有している。また、第2の基準点変換テーブル104hは、a*については−30〜+30の範囲について、b*については−30〜+30の範囲についてのみ、インク色の出力階調値を有している。

0074

図7中段に示す第2の基準点変換テーブル104iは、基準グレーG2に対応する第2の基準点変換テーブルであり、基準グレーG2の明度であるVlg2*を中心にプラスマイナス10の明度の範囲についてのみ、インク色の出力階調値を有している。また、図7下段に示す第2の基準点変換テーブル104jは、基準グレーG3に対応する第2の基準点変換テーブルであり、基準グレーG3の明度であるVlg3*を中心にプラスマイナス10の明度の範囲についてのみ、インク色の出力階調値を有している。第2の基準点変換テーブル104i,104jhも、a*については−30〜+30の範囲についてのみ、b*については−30〜+30の範囲についてのみ、インク色の出力階調値を有している。

0075

すなわち、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jは、全体として、全色空間の色について出力階調値を有しておらず、それぞれ対応する基準グレーG1,G2,G3を含み互いに重複しない一部の色空間についてのみ、インク色の出力階調値を有している。

0076

図2のステップS20で指定された色調にしたがって、図4のトーンカーブにより各基準グレーに付与される。しかし、モノクロ画像に対して色調を付与して印刷を行う場合、その色調の付与によっては明度は大きく変化せず、また、グレーが赤そのものや緑そのものに変換されることはない。よって、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jは、すべての色空間の色について出力階調値を有していなくても、図6のステップS730のいて、各基準グレーG1,G2,G3の変換後の色G1cL,G2cL,G3cLに対応するインク色の階調値を出力することができる。

0077

また、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jを上記のような態様とすることで、第2の基準点変換テーブルが全色空間についてインク色の出力階調値を保持している態様に比べて、第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jのデータ量を少なくすることができる。

0078

次に、図6のステップS740では、シアン、マゼンタ、イエロについての各基準グレーG1,G2,G3に対応する基準改変係数Rcr1〜Rcr3,Rmr1〜Rmr3,Ryr1〜Ryr3を計算する。

0079

たとえば、シアンの基準グレーG2の基準改変係数Rcr2は、Vc2/Vcb2である。Vc2は、基準グレーG2に色調を付与した基準色G2cIのシアンの階調値である(図6のステップS730、および図7中段参照)。このVc2は、第2の基準点変換テーブル104iを参照して、色調が付された基準色G2cの階調値G2cL(Vr2c,Vg2c,Vb2c)から得られる。

0080

一方、Vcb2は、基準グレーG2に対応するシアンの階調値である(図5参照)。このVcb2は、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dを参照して、基準グレーG2の階調値(V2,V2,V2)から得られる。なお、図5においては、基準グレーG2に対応するシアンの階調値Vcb2のほか、基準グレーG2に対応するマゼンタの階調値Vmb2、基準グレーG2に対応するイエロの階調値Vyb2も示す。

0081

すなわち、基準改変係数Rcr2は、基準グレーG2の色調付与前のシアンの階調値Vcb2に対する色調付与後のシアンの階調値Vc2の比である。

0082

同様に、シアンの基準グレーG1の基準改変係数Rcr1は、基準グレーG1の色調付与前のシアンの階調値に対する色調付与後のシアンの階調値の比であり、Vc1/Vcb1である。そして、シアンの基準グレーG3の基準改変係数Rcr3は、基準グレーG3の色調付与前のシアンの階調値に対する色調付与後のシアンの階調値の比であり、Vc3/Vcb3である。

0083

以上ではシアンの各基準改変係数Rcr1〜Rcr3を例に説明したが、マゼンタ、イエロの各基準改変係数Rmr1〜Rmr3,Ryr1〜Ryr3についても同様に計算される。このような機能を奏するのは、色変換モジュール98の機能部としての基準改変係数決定部98bである。

0084

なお、図6のフローチャートのステップS740においては、上記の説明中で各符号においてインク色を表していた「c」、「m」、「y」をまとめてIで表記する。すなわち、RIriは、各インク色の基準改変係数を表す。VIiは、基準グレーGi(i=1〜3)に色調を付与した基準色を表す各インク色の階調値を表す。VIbiは、基準グレーGi(i=1〜3)を表す各インク色の階調値である。

0085

次に、ステップS750では、各基準グレーG1,G2,G3に対応する基準改変係数Rcr1〜Rcr3,Rmr1〜Rmr3,Ryr1〜Ryr3に基づいて、シアン、マゼンタ、イエロの各階調値0〜255に対応する改変係数Rc,Rm,Ryを計算する。

0086

図8は、シアン、マゼンタ、イエロの各改変係数テーブルTc,Tm,Tyを示す説明図である。図の横軸は明度の階調値0〜255である。明度の最小階調値をVmin、最大階調値をVmaxと表記することがある。縦軸は改変係数Rc,Rm,Ryである。なお、図では、各改変係数テーブルTc,Tm,Tyが有する改変係数Rc,Rm,Ryは連続したグラフのように示されているが、実際には、改変係数Rc,Rm,Ryはグレーの各階調値0〜255に対してそれぞれ離散的に定められる。

0087

図8に示すように、改変係数Rc,Rm,Ryは明度の階調値に対して一定ではない。すなわち、明度の各階調値0〜255に対応する改変係数は、少なくとも一つは他と異なる値である。このため、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアン、マゼンタ、イエロの階調値は、入力値としての明度の階調値に応じて異なる改変係数で改変されることになる。よって、明度に応じて好ましい色調が設定される。以下では、改変係数について、シアンの改変係数Rcを例に説明する。

0088

図6のステップS750では、改変係数テーブル生成部98cは、明度の各階調(0〜255)における改変係数Rc(0)〜Rc(255)を以下のような曲線上の値として計算する。すなわち、その曲線は、横軸を明度の階調値、縦軸をシアンの改変係数Rcとしたグラフにおいて、点pmax(255,1.0)、点pc1(V1,Rcr1)、点pc2(V2,Rcr2)、点pc3(V3,Rcr3)、点pmin(0,1.0)を通るような曲線、たとえばスプライン曲線である。

0089

その結果、明度の階調値V1における改変係数Rc(V1)はRcr1となり、明度V2の階調値における改変係数Rc(V2)はRcr2となり、明度の階調値V3における改変係数Rc(V3)はRcr3となる。そして、明度の最大階調値Vmax=255における改変係数Rcmax=Rc(255)は、1.0となる。また、明度の最小階調値Vmin=0における改変係数Rcmin=Rc(0)も、1.0となる。

0090

なお、シアンの改変係数Rcは、明度の階調値に対して一義的に定められる。たとえば、上記各点を通るスプライン曲線が明度の階調値に対して一義的に改変係数Rcを定めないようなものとなる場合は、適宜修正が加えられる。

0091

以上のようにして、明度の各階調(0〜255)におけるシアンの改変係数Rc(0)〜Rc(255)が決定される。各階調値のシアンの改変係数Rcは、改変係数テーブルTcとして保持される。

0092

なお、以上では、シアンの改変係数Rcを例に説明したが、ステップS750では、マゼンタの改変係数Rm、イエロの改変係数Ryも同様に生成される(図8参照)。なお、図8の例では、シアンの改変係数Rcが1以上の値であったのに対し、マゼンタの改変係数Rmおよびイエロの改変係数Ryは、いずれも1以下の値である。

0093

図6のステップS750では、以上のようにして、改変係数テーブル生成部98cによって改変係数テーブルTc,Tm,Tyが生成される。なお、図1においては、改変係数テーブルTc,Tm,Tyをまとめて「改変係数T(テーブル)104f」と表記する。

0094

図6のステップS760では、以上のようにして生成された改変係数テーブルTc,Tm,Tyの改変係数Rc,Rm,Ryに基づいて、印刷用変換テーブル生成部98dによって、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアン、マゼンタ、イエロの出力値が改変され、印刷用1次元ルックアップテーブル104cが生成される。

0095

図9は、印刷用1次元ルックアップテーブル104cを示す説明図である。なお、図9においては、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアン、マゼンタ、イエロの出力値をCo、Mo、Yoとして破線で示す。

0096

図6のステップS760において、たとえば、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dの各入力階調値に対するシアンの出力値は、それぞれ1.0〜1.4の間の値を有する改変係数Rc(0)〜Rc(255)が掛けられて(図8の上段参照)、もとの値以上の値となる。また、マゼンタおよびイエロの出力値は、それぞれ0.8〜1.0の間の値を有する改変係数Rm(0)〜Rm(255),Ry(0)〜Ry(255)が掛けられて(図8の中段および下段参照)、もとの値以下の値となる。その結果、シアンマゼンタ、イエロの出力値は、破線で示すグラフCo,Mo,Yoから実線で示すグラフC,M,Yに改変される。

0097

なお、たとえば、入力階調値がV2=128のときの原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアンの出力階調値は、Rc(128)倍、すなわちRcr2倍される(図8参照)。その結果、シアンの出力階調値は、Vco2からVc2になる(図9および図7の中段参照)。また、入力階調値がV1=223のときの原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアンの出力階調値は、Rc(223)倍、すなわちRcr1倍される。その結果、シアンの出力階調値はVc1になる(図7の上段参照)。そして、入力階調値がV3=32のときの原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアンの出力階調値は、Rc(32)倍、すなわちRcr3倍される。その結果、シアンの出力階調値はVc3になる(図7の下段参照)。

0098

以上のようにして、図6のステップS760では、図9に示すような印刷用1次元ルックアップテーブル104cが生成される。

0099

ステップS770では、以上のように生成された印刷用1次元ルックアップテーブル104c(図9参照)を参照して、色が明度のみで表される画像データMID1が、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)の階調値で各画素の色が表された画像データMID2に変換される(図1参照)。なお、このような画像変換は、色変換モジュール98の機能部としての画像変換実行部98eが実行する。

0100

なお、ステップS770において印刷用1次元ルックアップテーブル104cを参照して行われる色変換は、L*a*b*色空間においては、a*=b*=0の軸上にあるグレーを、基準色G1cL,G2cL,G3cLを表す3点を通る曲線(図7において破線で示す)上の点に変換する色変換である。

0101

なお、図7において変換後の色を表す曲線の上端の点は、L*軸上において、「図5において明度の階調値255を再現するときの明度」、すなわち「印刷媒体上にインクをまったく記録しないときの明度」L*maxを表す点である。そして、下端の点は、L*軸上において、「印刷において図5の原印刷用1次元ルックアップテーブル104dまたは図9の印刷用1次元ルックアップテーブル104cを使用する場合において、明度の階調値0を再現するときの明度」、すなわち「印刷において図5の原印刷用1次元ルックアップテーブル104dまたは図9の印刷用1次元ルックアップテーブル104cを使用する場合に再現しうる最も暗い明度」L*minを表す点である。

0102

本実施例では、sRGB表色系の階調値で表された画像データに対して、ユーザが指定した色調に沿ったトーンカーブ(図4参照)で色調を付して、見本画像表示領域220に表示する。一方、印刷処理においては、そのトーンカーブによって変換される基準グレーG1〜G3の変換前後の色に基づいて、色調を付与しない場合に使用される原印刷用1次元ルックアップテーブル104dの有彩色のインクの出力値を改変して、印刷用1次元ルックアップテーブル104cを生成する(図9参照)。そして、印刷用1次元ルックアップテーブル104cにしたがって、sRGB表色系の階調値で表された画像データを、インク色の表色系の階調値で表された画像データに変換して印刷を行う。

0103

このような態様においては、インクで印刷された画像の色調がディスプレイ21に表示された画像の色調に近いものとなる。このため、ユーザは、ディスプレイで自ら色調を確認して、その色調が付された印刷画像を得ることができる。よって、ユーザは、何度も印刷を行って試行錯誤を繰り返したり、サンプル画像を多数印刷することなく、簡単な手続きで希望する色調が付された印刷画像を得ることができる。

0104

B.第2実施例:
第1実施例では、画像に付与する色調は、予め用意された色調の中からカラートーン選択部250を介して選択されていた(図2のステップS20および図3参照)。しかし、モノクロ画像に付与する色調は、他の方法で指定することもできる。第2実施例では、第1実施例とは異なる方法で色調が指定される場合の色変換モジュール98の動作(図2のステップS20およびS30参照)について説明する。他の動作および各部の構成は第1実施例と同じである。

0105

図3の色調設定画面200が表示されると、ユーザは、マウス130を介してカーソルCSを操作し、カラーサークル210内の一点を指定する。この点を「指定点Pcc」と呼ぶ。ユーザは、位置に応じて色成分の強度が段階的に異なっているカラーサークル210において一点を指定することで、モノクロ画像に付する色調を指定することができる。このため、容易かつ直感的にモノクロ画像に付する色調を指定することができる。

0106

図10は、指定点Pccに基づいて色変換カーブCr,Cg,Cbを生成する際の手順を示すフローチャートである。この処理は、表示用変換カーブ生成部98fによって行われる。指定点Pccが指定されると、表示用変換カーブ生成部98fは、ステップS302において、カラーサークル210内の指定点Pccの色と同じ色を表すL*a*b*表色系の座標(L0*、a1*、b1*)を計算する。そして、ステップS304において、その(L0*、a1*、b1*)と同じ色を表すsRGB表色系の座標(Rs,Gs,Bs)を計算する。なお、指定点Pccは、L*が55であるa*b*平面であるカラーサークル210内の点なので、L0*は55である。

0107

また、表示用変換カーブ生成部98fは、ステップS306において、カラーサークル210の中心点Oと同じ色を表すsRGB表色系の座標(Ro,Go,Bo)を計算する。なお、カラーサークル210の中心点Oは、L*a*b*表色系において(55,0,0)で表される無彩色である。このため、Ro=Go=Boである。こうして、ユーザが入力したパラメータに沿って、指定点Pccの色と同じ色を表すsRGB表色系の座標(Rs,Gs,Bs)と、中心点Oと同じ色を表すsRGB表色系の座標(Ro,Go,Bo)が計算される。

0108

図11は、色変換カーブCr,Cg,Cbを示す説明図である。プリンタドライバ96は、ステップS308において、指定点Pccに対応する(Rs,Gs,Bs)と中心点Oに対応する(Ro,Go,Bo)に基づいて、色変換カーブCr,Cg,Cbを生成する。

0109

たとえば、レッドの色変換カーブCrは、図11において原点(0,0)と点(255,255)、さらに、(Ro,Rs)を通る2次曲線として生成される。他の色変換カーブCg,Cbも同様に、GoとGs並びにBoとBsに基づいて生成される。なお、色変換カーブCr,Cg,Cbは、実際には、RGBの変換前の各階調値に対応する変換後の各階調値を格納した表示用変換テーブル104bとして生成される。

0110

色変換カーブCr,Cg,Cbによれば、中心点に対応する(Ro,Go,Bo)のグレー、すなわち明度L*が55のグレーは、指定点Pccに対応する色(Rs,Gs,Bs)に変換される。このように、色変換カーブCr,Cg,Cbによる変換は、カラーサークル210の中心点Oに表示されている色を、ユーザが指定した指定点Pccの色に変換する。よって、ユーザは、カラーサークル210を使用して、直感的にモノクロ画像に付する色調を把握しつつ、色調を指定することができる。

0111

ステップS310では、表示画像生成部98g(図1参照)が、初期画像データPIDを解像度変換して得られた縮小画像データを色変換カーブCr,Cg,Cbに沿って色変換し、色調設定画面200の見本画像表示領域220に表示する。その際、同時に、色調設定画面200とは別のウィンドウで、図11に示したような色変換カーブCr,Cg,Cbを表示したユーザーインターフェイス画面を表示する。

0112

ステップS312では、ユーザは、色見本画像の色調でよいかどうかを判断する。色見本画像の色調からさらに色調を変更したい場合には、ステップS314に進む。色見本画像の色調でよい場合には、色変換カーブ生成処理を終了し、次に図2のステップS50に移行して強調度改変係数を設定する。

0113

ステップ314では、ユーザは、ユーザーインターフェイス画面に表示された色変換カーブCr,Cg,Cbを、マウス130を操作して修正する。具体的には、ユーザは、色変換カーブCr,Cg,Cb上の入力階調値32、218,223に対応する点pr1〜pr3,pg1〜pg3,pb1〜pb3にカーソルCSを合わせてドラッグアンドドロップすることにより、これらの点を上下に操作することができる。なお、点pr1〜pr3は、レッドの色変換カーブCr上の点であり、pg1〜pg3は、グリーンの色変換カーブCg上の点であり、pb1〜pb3は、ブルーの色変換カーブCb上の点である。表示用変換カーブ生成部98fは、各色の色変換カーブ上の点が移動されるたびに、色変換カーブのグラフが各点を通るように修正する。

0114

ユーザが操作を終えてプレビューボタン270を押すと、処理はステップS310に戻り、見本画像表示領域220に色見本画像が表示される。ユーザは、色見本画像の色調が好みのものになるまでステップS310〜S314の修正処理を繰り返すことができる。

0115

このような態様とすれば、ユーザは自由にトーンカーブを修正して、画像に付す色調を設定することができる。

0116

C.第3実施例:
第1実施例では、基準グレーG1,G2,G3に色調を付して得た基準色G1c,G2c,G3cに対応するインク色の階調値の組合せG1cI,G2cI,G3cIを決定する際に参照される基準点変換テーブル104h,104i,104jは、L*a*b*表色系の階調値の組合せをインク色の階調値の組合せに変換するものであった。しかし、色調を付した後の基準色に対応するインク色の階調値の組合せを決定する際に参照される基準点変換テーブルは、他の態様とすることができる。第3実施例では、そのような態様について説明する。基準点変換テーブルの構成、および基準色のインク色の階調値の組合せを決定する処理(図6のステップS720,S730参照)以外は、第3実施例は第1実施例と同じである。

0117

図12は、基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3を示す図である。基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3は、それぞれsRGB表色系で表された色の階調値の組合せ(Vr,Vg,Vb)を、インク色C,M,Y,K1〜K3の階調値の組合せ(Vc,Vm,Vy,Vk,Vlk,Vllk)に変換するための3次元ルックアップテーブルである。

0118

基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3は、RGBの各色成分について5個づつの入力階調値を有する。そして、基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3は、合計5×5×5=125個の格子点を有するルックアップテーブルである。RGB表色系で表された各基準色の階調値の組合せをインク色の階調値の組合せに変換する際には、それぞれの基準点変換テーブルが有する複数の格子点のインク色の出力階調値に基づいて補間演算を行うことにより、各インクの階調値を求める。

0119

基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3は、全体として、全色空間の色について出力階調値を有しておらず、図12に示すように、それぞれ対応する基準グレーG1,G2,G3を含み互いに重複しない一部の色空間についてのみ、インク色の出力階調値を有している。

0120

このような基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3は、を使用する場合は、基準改変係数決定部98bは、図6のステップS720,S730に代えて以下のような処理を行うことができる。すなわち、基準点変換テーブル104h3を参照して、基準グレーG1に色調を付した基準色G1cのインク色の階調値(Vc1,Vm1,Vy1,Vk1,Vlk1,Vllk1)を決定する。また、基準点変換テーブル104i3を参照して、基準グレーG2に色調を付した基準色G2cのインク色の階調値(Vc2,Vm2,Vy2,Vk2,Vlk2,Vllk2)を決定する。そして、基準点変換テーブル104j3を参照して、基準グレーG3に色調を付した基準色G3cのインク色の階調値(Vc3,Vm3,Vy3,Vk3,Vlk3,Vllk3)を決定する。

0121

このような態様とすれば、第1実施例に比べてより簡単な処理で基準改変係数を決定することができる。

0122

D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。

0123

D1.変形例1:
上記実施例では、基準グレーは互いに明度の異なる3色の無彩色であり、基準改変係数は、各有彩色について3個であった。しかし、基準グレーおよびこれに対応する基準改変係数の数は、任意の数とすることができる。ただし、それらの数は2以上であることが好ましい。そして、2以上の基準改変係数は、互いに異なる値を有する2個の基準改変係数を含むことが好ましい。このような態様とすれば、改変係数を明度の階調値に応じて変化させることができ、印刷画像においてより自然な色調を再現することができる。

0124

また、基準グレーおよびこれに対応する基準改変係数の数は、3個以上であることがより好ましい。そして、最大値から1/3の範囲Rg1に含まれるRGBの階調値の組み合わせで表される第1のグレーと、最小値から1/3の範囲Rg2に含まれるRGBの階調値の組み合わせで表される第2のグレーと、範囲Rg1と範囲Rg2との間に位置する範囲Rg3に含まれるRGBの階調値の組み合わせで表される第3のグレーと、を含むことが好ましい(図4参照)。

0125

また、最大値から1/6の範囲Rg4に含まれるRGBの階調値の組み合わせで表される第1のグレーと、最小値から1/6の範囲Rg5に含まれるRGBの階調値の組み合わせで表される第2のグレーと、中央の値を含む全体の1/6の範囲Rg6に含まれるRGBの階調値の組み合わせで表される第3のグレーと、を含むことがさらに好ましい。

0126

これらの態様においては、ハイライト部に対応する範囲Rg1(またはRg4)、中間部に対応する範囲Rg3(またはRg6)、シャドウ部に対応する範囲Rg2(またはRg5)の各範囲内に、表示用の色変換カーブ(図4参照)に沿って変換された色を再現できる色が存在することとなる。よって、画像中の様々な明るさの部分について、ディスプレイで確認した色調に近い色調を付与することができる。

0127

D2.変形例2:
第1実施例の基準点変換テーブル104h,104i,104j、ならび第3実施例の基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3は、各色成分について5個づつの入力階調値を有し、合計5×5×5=125個の格子点を有するルックアップテーブルであった。しかし、基準点変換テーブルは、他の態様とすることもできる。基準点変換テーブルは、たとえば、各色成分について7個づつ、合計7×7×7=343個の格子点を有する態様や、各色成分について9個づつ、合計9×9×9=729個の格子点を有する態様とすることができる。すなわち、基準点変換テーブルは、ユーザによって要求される色補間精度に応じた適切な密度で正の整数個の格子点を有する態様とできる。

0128

なお、第1実施例の第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jのL*軸の入力階調値の刻みの細かさは、以下のような程度の細かさとすることもできる。すなわち、原印刷用1次元ルックアップテーブル104d、および生成される印刷用1次元ルックアップテーブル104cの入力階調値である明度の階調値の「1」の差異を、明度L*の入力階調値の差異で表現できる程度の細かさである。

0129

また、第1実施例の第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jのa*軸およびb*軸の入力階調値の刻みの細かさは、以下のような程度の細かさとすることもできる。すなわち、原印刷用1次元ルックアップテーブル104d、および生成される印刷用1次元ルックアップテーブル104cの出力階調値であるインク色の階調値の「1」の差異を、a*軸の入力階調値およびb*軸の入力階調値の差異で表現できる程度の細かさである。

0130

さらに、第3実施例の基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3のRGB各軸の入力階調値の刻みの細かさは、以下のような程度の細かさとすることもできる。すなわち、原印刷用1次元ルックアップテーブル104d、および生成される印刷用1次元ルックアップテーブル104cの入力階調値である明度の階調値の「1」の差異を、R,G,Bの階調値の組合せの違いで表現できる程度の細かさである。さらに、原印刷用1次元ルックアップテーブル104d、および生成される印刷用1次元ルックアップテーブル104cの出力階調値であるインク色の階調値の「1」の差異を、R,G,Bの階調値の組合せの違いで表現できる程度の細かさである。

0131

このような態様とすれば、補間演算を行うことなく変換後の出力を得ることができる。

0132

D3.変形例3:
上記第1実施例では、基準改変係数を決定する際、基準色G1c,G2c,G3cをいったんL*a*b*表色系の階調値で表現し、その後、インク色の階調値に変換していた。しかし、基準色G1c,G2c,G3cは、L*u*v*表色系やxyz表色系など他の表色系で表現することもできる。ただし、処理の途中でいったん基準色を装置独立な表色系による表現に置き換える処理を行う態様は、画像の出力の際に使用する基本色が互いに異なる複数種類の出力装置への転用が容易である。

0133

D4.変形例4:
第1実施例では、改変係数Rc,Rm,Ryは、スプライン曲線上の値として計算されていた(図4参照)。また、第2実施例は、色変換カーブは、2次曲線として生成されていた(図12参照)。しかし、これらのカーブは、3次曲線、4次曲線、ベジエ曲線など、他の曲線として生成することもできる。また、基準改変係数に対応する各点を所定の方法で補間して、各階調値に対応する改変係数を決定することもできる。

0134

また、上記実施例では、改変係数Rc,Rm,Ryは、明度の各階調値に対して離散的に設定されており、改変係数テーブルTc,Tm,Tyとして保持されていた。しかし、改変係数Rc,Rm,Ryは、pc1,pc2,pc3(図8参照)のような複数の指定点を通る関数として保持されていてもよい。そのような態様においては、原印刷用1次元ルックアップテーブルの有彩色の出力階調値を改変する際に(図6のステップS740参照)、その関数を参照して改変が行われる。

0135

D5.変形例5:
上記実施例では、各基準グレーG1,G2,G3に基づいてシアン、マゼンタ、イエロの各有彩色について改変係数Rc,Rm,Ryを求め(図8参照)、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアン、マゼンタ、イエロの出力値にそれらを掛けて印刷用1次元LUT104cのシアン、マゼンタ、イエロの出力値を生成していた。しかし、原印刷用1次元ルックアップテーブル104dの出力値を使用せずに、印刷用1次元LUT104cのシアン、マゼンタ、イエロの出力値を生成してもすることもできる。

0136

シアンを例に説明すると、横軸を明度の階調値とし、縦軸をインク色の濃度の階調値とする平面上において、横軸上の位置をそれぞれ各基準グレーG1,G2,G3の階調値V1,V2,V3とし、縦軸上の位置をVc1,Vc2,Vc3とする点をとる。なお、Vc1,Vc2,Vc3は、各基準グレーG1,G2,G3に色調を付して得られた基準色G1c(G1cI),G2c(G2cI),G3c(G3cI)のシアンの階調値である(図7、および図12参照)。そして、そのような3点および点(0,0)、点(255,0)を通る曲線上の値として、シアンの出力階調値を計算する。他の有彩色のインク色についても同様にして出力階調値が得られる。

0137

このような態様とすれば、より簡単な手続きで印刷用1次元LUT104cのシアン、マゼンタ、イエロの出力値を得ることができる。ただし、第1実施例のように原印刷用1次元ルックアップテーブル104dの有彩色の出力値に基づいて印刷用1次元LUT104cの有彩色の出力値を得る方法には以下のような長所がある。すなわち、色調を付さずに印刷を行うための原印刷用1次元ルックアップテーブル104dを、あらかじめ色ねじれが生じないように十分調整して生成しておけば、それに基づいて生成される印刷用1次元LUT104cについても色ねじれが生じにくくなる。なお、色ねじれとは、入力値としての明度の階調値が徐々に変化していく場合に、出力値としての各インクの階調値で再現される色が不自然な変化の仕方をすることである。

0138

D6.変形例6:
上記実施例では、カラーサークル210は、L*が55であるa*b*平面であった。しかし、カラーサークル210はそのような態様に限定されない。すなわち、カラーサークルは、たとえば、明度のみで表すことができるグレーの点を中心に有し、カラーサークル内の位置に応じて、各位置の色の彩度色相の少なくとも一方が段階的に異なっているものとすることができる。

0139

また、上記実施例では、色調設定画面200は、ユーザがモノクロ画像に付する色調を指定するための領域は、カラーサークルであった。しかし、ユーザがモノクロ画像に付する色調を指定するための領域は、円形には限らない。たとえば、各頂点にシアン100%、マゼンタ100%、イエロ100%の点を有するCMYカラー三角形を表示する態様とすることもできる。

0140

D7.変形例7:
上記実施例では、ユーザが付与する色調を選択していた。しかし、色調設定画面200が表示された時点で、たとえばセピア調など、あらかじめ色調が設定されている態様とすることもできる。

0141

D8.変形例8:
上記実施例では、印刷に先立って印刷対象である画像の表示を行う表示部は、液晶ディスプレイ21であった(図1参照)。しかし、表示部は、プラズマディスプレイCRTディスプレイ液晶プロジェクタなど、他の態様とすることもできる。すなわち、表示部は、印刷装置が使用するインク色とは異なる色成分の強度の階調値で表された画像データを表示できる構成とすることができる。

0142

D9.変形例9:
上記実施例では、表示部としての液晶ディスプレイ21に表示する色見本画像は、印刷対象の画像データである初期画像データPIDに基づいて生成された画像であった。しかし、表示部に表示する画像は、予め定められたサンプル用の画像とすることもできる。ユーザは、そのようなサンプル用の参照画像の色調を参考にして、画像に付す色調を選択することによっても、希望に添った色調が付された印刷画像を得ることができる。

0143

D10.変形例10:
上記実施例では、画像を印刷する印刷部はインクジェットプリンタであった。しかし、印刷部は、バブルジェット登録商標)プリンタ、レーザープリンタ熱転写プリンタドットインパクトプリンタなど、他の態様とすることもできる。すなわち、印刷部は、表示部が画像の表示に使用する色成分とは異なる色を含む複数の基本色を使用して、画像を印刷できる構成とすることができる。

0144

D11.変形例11:
上記実施例では、プリンタは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)、第1〜第3の無彩色インク(K1〜K3)を使用するプリンタであった。そして、モノクロ画像への色調の付与に際しては、色調を付与しない場合に使用される原印刷用1次元ルックアップテーブル104dのシアン、マゼンダ、イエローの出力値を改変していた。しかし、プリンタは、他の有彩色インクを使用するものであってもよく、モノクロ画像への色調の付与に際して、それら他の有彩色インクの出力値を改変する態様とすることもできる。

0145

たとえば、プリンタが、シアン(C)、マゼンダ(M)のインクに加えて、ライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)のインクを使用する態様である場合には、原印刷用1次元ルックアップテーブルも、それらの有彩色インクの出力値を有する。そのような態様において、原印刷用1次元ルックアップテーブルのライトシアン、ライトマゼンダ、イエローの出力値を改変する態様とすることもできる。なお、「ライトシアン」は、シアンと色相が同じでシアンよりも明るい色のインクである。「ライトマゼンタ」は、マゼンタと色相が同じでマゼンタよりも明るい色のインクである。このような態様とすれば、色調を付した印刷画像において粒状感を少なくすることができる。なお、同じ色相を有する複数のインク色の出力値を改変することもできる。

0146

すなわち、モノクロ画像に色調を付与して印刷を行う場合には、色調を付与しない場合に使用される原印刷用1次元ルックアップテーブルが有する少なくとも一部の有彩色の出力値を改変することで、色調の付与を実現することができる。

0147

D12.変形例12:
上記各実施例では説明を省略したが、モノクロ画像に色調を付与する際には、上記の処理に加えてさらに、明度スケール230(図3参照)を使用して明度の調整をおこなったり、コントラストスケール240を使用してコントラストの調整を行うこともできる。

0148

D13.変形例13:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、プリンタドライバ96(図1参照)の機能の一部をプリンタのCPU41が実行するようにすることもできる。

0149

このような機能を実現するコンピュータプログラムは、フロッピディスクCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される。ホストコンピュータは、その記録媒体からコンピュータプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送する。あるいは、通信経路を介してプログラム供給装置からホストコンピュータにコンピュータプログラムを供給するようにしてもよい。コンピュータプログラムの機能を実現する時には、内部記憶装置に格納されたコンピュータプログラムがホストコンピュータのマイクロプロセッサによって実行される。また、記録媒体に記録されたコンピュータプログラムをホストコンピュータが直接実行するようにしてもよい。

0150

この明細書において、コンピュータとは、ハードウェア装置オペレーションシステムとを含む概念であり、オペレーションシステムの制御の下で動作するハードウェア装置を意味している。コンピュータプログラムは、このようなコンピュータに、上述の各部の機能を実現させる。なお、上述の機能の一部は、アプリケーションプログラムでなく、オペレーションシステムによって実現されていても良い。

0151

なお、この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。

0152

また、上記実施例においては、コンピュータ90は液晶ディスプレイ21に接続されていたが、プリンタドライバ96の色調設定画面200を表示する表示装置は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、プロジェクタおよび投影スクリーンなど、他の手段とすることもできる。

図面の簡単な説明

0153

第1実施例の印刷システムのソフトウェアの構成を示すブロック図。
モノクロ画像に所定の色調を付して印刷を行う場合の色調付与の手続きを示すフローチャート。
プリンタドライバ96の色調設定画面200を示す説明図。
表示用変換テーブル104bとしての色変換カーブCr,Cg,Cbを示す説明図。
原印刷用1次元ルックアップテーブル104dを示す説明図。
印刷用1次元ルックアップテーブル104cを生成し画像変換を行う手順を示すフローチャート。
第2の基準点変換テーブル104h,104i,104jを表す説明図。
改変係数テーブルTc,Tm,Tyを示す説明図。
印刷用1次元ルックアップテーブル104cを示す説明図。
指定点Pccに基づいて色変換カーブCr,Cg,Cbを生成する際の手順を示すフローチャート。
色変換カーブCr,Cg,Cbを示す説明図。
基準点変換テーブル104h3,104i3,104j3を示す図。

符号の説明

0154

21…液晶ディスプレイ
22…プリンタ
28…印刷ヘッド
31…キャリッジ
32…操作パネル
41…CPU
42…ROM
90…コンピュータ
91…ビデオドライバ
95…アプリケーションプログラム
96…プリンタドライバ
97…解像度変換モジュール
98…色変換モジュール
98a…ユーザインターフェイス部
98b…基準改変係数決定部
98c…改変係数テーブル生成部
98d…印刷用変換テーブル生成部
98e…画像変換実行部
98f…表示用変換カーブ生成部
99…ハーフトーンモジュール
100…並べ替えモジュール
104…色変換テーブル
104a…3次元ルックアップテーブル
104b…表示用変換テーブル
104c…印刷用1次元ルックアップテーブル
104d…原印刷用1次元ルックアップテーブル
104e…パラメータ対応テーブル
104g…第1の基準点変換テーブル
104h,104i,104j…第2の基準点変換テーブル
120…キーボード
130…マウス
200…色調設定画面
210…カラーサークル
220…見本画像表示領域
230…明度スケール
240…コントラストスケール
250…カラートーン選択部
255…色調強調スケール
260…ガンマ値指定部
270…プレビューボタン
280…キャンセルボタン
290…プリントボタン
CS…カーソル
Cr…レッドの色変換カーブ
Cg…グリーンの色変換カーブ
Cb…ブルーの色変換カーブ
FNL…印刷画像データ
L*…明度
MID1…解像度変換後の画像データ
MID2…色変換後の画像データ
MID3…ハーフトーン処理後の画像データ
MS…主走査方向(キャリッジの移動方向)
O…カラーサークルの中心点
ORG…原画像データ
P…印刷用紙
PID…初期画像データ
Pcc…指定点
Rcr1〜Rcr3…基準グレーG1〜G3に対応するシアンの基準改変係数
Rmr1〜Rmr3…基準グレーG1〜G3に対応するマゼンタの基準改変係数
Ryr1〜Ryr3…基準グレーG1〜G3に対応するイエロの基準改変係数
Rc…シアンの改変係数
Rm…マゼンタの改変係数
Ry…イエロの改変係数
SS…印刷用紙の搬送方向
Tc…シアンの改変係数テーブル
Tm…マゼンタの改変係数テーブル
Ty…イエロの改変係数テーブル
V1〜V3…基準グレーG1〜G3の明度の階調値
Vcb1〜3…基準グレーG1〜G3のシアンの階調値
Vlg1*〜Vlg3*…基準グレーG1〜G3の明度
Vr1c〜Vr3c…基準色G1c〜G3cのレッドの階調値
Vg1c〜Vg3c…基準色G1c〜G3cのグリーンの階調値
Vb1c〜Vb3c…基準色G1c〜G3cのブルーの階調値
Vc1〜Vc3…基準色G1cI〜G3cIのシアンの階調値
Vm1〜Vm3…基準色G1cI〜G3cIのマゼンタの階調値
Vy1〜Vy3…基準色G1cI〜G3cIのイエロの階調値
Vk1〜Vk3…基準色G1cI〜G3cIの第1の無彩色インクK1のインク色の階調値
Vlk1〜Vlk3…基準色G1cI〜G3cIの第2の無彩色インクK2のインク色の階調値
Vllk1〜Vllk3…基準色G1cI〜G3cIの第3の無彩色インクK3のインク色の階調値
pc1…基準グレーG1の入力階調値V1とシアンの基準改変係数Rcr1で定められる点
pc2…基準グレーG2の入力階調値V2とシアンの基準改変係数Rcr2で定められる点
pc3…基準グレーG3の入力階調値V3とシアンの基準改変係数Rcr3で定められる点
pm1…基準グレーG1の入力階調値V1とマゼンタの基準改変係数Rmr1で定められる点
pm2…基準グレーG2の入力階調値V2とマゼンタの基準改変係数Rmr2で定められる点
pm3…基準グレーG3の入力階調値V3とマゼンタの基準改変係数Rmr3で定められる点
py1…基準グレーG1の入力階調値V1とイエロの基準改変係数Ryr1で定められる点
py2…基準グレーG2の入力階調値V2とイエロの基準改変係数Ryr2で定められる点
py3…基準グレーG3の入力階調値V3とイエロの基準改変係数Ryr3で定められる点
pmax…最大の入力階調値と、最大の入力階調値に対応する改変係数で定められる点
pmin…最小の入力階調値と、最小の入力階調値に対応する改変係数で定められる点

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