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技術 導電性粉末、導電性ペーストおよび電気回路

出願人 三井金属鉱業株式会社
発明者 藤原隆三輪昌宏和地慎太郎
出願日 2006年1月16日 (13年9ヶ月経過) 出願番号 2006-007962
公開日 2007年7月26日 (12年2ヶ月経過) 公開番号 2007-188845
状態 特許登録済
技術分野 プリント基板への印刷部品(厚膜薄膜部品) 粉末冶金 導電材料 非絶縁導体 電線ケーブルの製造(1)
主要キーワード 異種形状 導電コート 多角形板状 デジタルボルトメータ 貴金属含有率 フレーク状粒子 状芯材 未焼成基板
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

芯材の表面に導電性コート層を備えたコート粉からなる導電性粉末について電気抵抗特性を改善する。

解決手段

アスペクト比1.0〜1.5の球状導電性コート粒子とアスペクト比5.0〜20.0の扁平状導電性コート粒子とを含有し、且つ、これら球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子は、同一又は異なる材質からなる芯材の表面に同一組成からなる導電性コート層を備えることを特徴とする導電性粉末を提案する。導電性コート層の膜厚を厚くすることなく優れた電気抵抗特性を実現できる。

概要

背景

金、銀、パラジウム白金などの貴金属導電性に優れているため、異方導電性フィルム導電性ペースト導電性接着剤など、各種導電性材料の主要構成材料として用いられている。例えば貴金属粒子に、結合剤および溶剤を混合して導電性ペーストとし、この導電性ペーストを用いて基板上に回路パターン印刷し、焼き付けることでプリント配線板電子部品電気回路などを形成することができる。

金、銀、パラジウム、白金などの貴金属はとても高価であるため、無電解メッキなどによって芯材粒子の表面に貴金属の膜をメッキしてなるコート粉と呼ばれる導電性粉末が開発され使用されている。例えば特許文献1には、相対的に融点が高い金属からなる核粒子と、その周囲に形成された相対的に融点が低い金属からなるコート層とからなる導電性粒子が開示されている。

また、従来の導電性ペーストには、球状の貴金属粒子からなる導電性粉末が使用されることが一般的であったが、球状の貴金属粒子からなる導電性粉末は、粒子同士が互いに絡み合うことが少ないため、ペースト化する際及びペーストとしての使用時に流動性が大き過ぎたり、導電性ペーストを均一な厚みに塗布することが難しかったりするなどの課題を有していた。そこで、球状粒子フレーク状粒子とを混合するなど、異種形状の粒子を混合することが提案されている。例えば特許文献2には、多角形板状からなる粉末と、球状粒子からなる粉末とを混合してなる金属粉末を含む導電性ペーストが開示されている。特許文献3には、アスペクト比が5以上の導電粉、アスペクト比が3以下の導電粉、バインダ及び溶剤を含む導電ペーストにおいて、バインダを導電ペーストの固形分に対して20〜50体積%含有してなる導電ペーストが開示されている。また、特許文献4には、フレーク形状の金属粉末に微小粒径球状粉を加えることが開示されている。

特開2002−334614号公報
特開2003−59337号公報
特開平10−64331号公報
特開2005−8930号公報

概要

芯材の表面に導電性コート層を備えたコート粉からなる導電性粉末について電気抵抗特性を改善する。アスペクト比1.0〜1.5の球状導電性コート粒子とアスペクト比5.0〜20.0の扁平状導電性コート粒子とを含有し、且つ、これら球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子は、同一又は異なる材質からなる芯材の表面に同一組成からなる導電性コート層を備えることを特徴とする導電性粉末を提案する。導電性コート層の膜厚を厚くすることなく優れた電気抵抗特性を実現できる。なし

目的

本発明の目的は、コート粉からなる導電性粉末を改良し、安価で且つ優れた導電性能を実現できる導電性粉末を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

アスペクト比1.0〜1.5の球状導電性コート粒子とアスペクト比5.0〜20.0の扁平状導電性コート粒子とを含有し、且つ、これら球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子は、同一又は異なる材質からなる芯材の表面に同一組成からなる導電性コート層を備えたものであることを特徴とする導電性粉末

請求項2

球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子とを分散媒中で混合し、この混合状態の芯材粒子の表面に導電性コート層を形成して得られる請求項1に記載の導電性粉末。

請求項3

球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子とを分散媒中で混合し、この混合状態の芯材粒子の表面に前処理を施して導電性コート層を形成して得られる請求項1又は2に記載の導電性粉末。

請求項4

球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子の導電性コート層の膜厚が0.01μm〜0.8μmであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の導電性粉末。

請求項5

導電性コート層は、金、銀、白金パラジウムロジウム及びこれらの合金の何れかを主成分としてなることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の導電性粉末。

請求項6

請求項1乃至5の何れかに記載の導電性粉末を用いた導電性ペースト

請求項7

基板の表面に、請求項6記載の導電性ペーストを用いて回路パターンを形成して得られる電気回路

技術分野

0001

本発明は、導電性ペーストなどの構成材料として用いることができる導電性粉末、詳しくは、芯材の表面に導電性コート層を備えたコート粉からなる導電性粉末に関する。

背景技術

0002

金、銀、パラジウム白金などの貴金属導電性に優れているため、異方導電性フィルム、導電性ペースト、導電性接着剤など、各種導電性材料の主要構成材料として用いられている。例えば貴金属粒子に、結合剤および溶剤を混合して導電性ペーストとし、この導電性ペーストを用いて基板上に回路パターン印刷し、焼き付けることでプリント配線板電子部品電気回路などを形成することができる。

0003

金、銀、パラジウム、白金などの貴金属はとても高価であるため、無電解メッキなどによって芯材粒子の表面に貴金属の膜をメッキしてなるコート粉と呼ばれる導電性粉末が開発され使用されている。例えば特許文献1には、相対的に融点が高い金属からなる核粒子と、その周囲に形成された相対的に融点が低い金属からなるコート層とからなる導電性粒子が開示されている。

0004

また、従来の導電性ペーストには、球状の貴金属粒子からなる導電性粉末が使用されることが一般的であったが、球状の貴金属粒子からなる導電性粉末は、粒子同士が互いに絡み合うことが少ないため、ペースト化する際及びペーストとしての使用時に流動性が大き過ぎたり、導電性ペーストを均一な厚みに塗布することが難しかったりするなどの課題を有していた。そこで、球状粒子フレーク状粒子とを混合するなど、異種形状の粒子を混合することが提案されている。例えば特許文献2には、多角形板状からなる粉末と、球状粒子からなる粉末とを混合してなる金属粉末を含む導電性ペーストが開示されている。特許文献3には、アスペクト比が5以上の導電粉、アスペクト比が3以下の導電粉、バインダ及び溶剤を含む導電ペーストにおいて、バインダを導電ペーストの固形分に対して20〜50体積%含有してなる導電ペーストが開示されている。また、特許文献4には、フレーク形状の金属粉末に微小粒径球状粉を加えることが開示されている。

0005

特開2002−334614号公報
特開2003−59337号公報
特開平10−64331号公報
特開2005−8930号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、コート粉からなる導電性粉末を改良し、安価で且つ優れた導電性能を実現できる導電性粉末を提供することにある。

0007

近年、電子部品の小型化によって電極等のファインピッチ化小面積化が進み、より優れた導電性能が求められている。そのために導電性コート層の膜厚を厚くしたのではコスト面でのメリット希薄されてしまう。そこで、導電性コート層の膜厚を厚くすることなく、優れた電気抵抗特性を実現できる導電性粉末を提供せんとするものである。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、アスペクト比1.0〜1.5の球状導電性コート粒子とアスペクト比5.0〜20.0の扁平状導電性コート粒子とを含有し、且つ、これら球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子は、同一又は異なる材質からなる芯材の表面に同一組成からなる導電性コート層を備えることを特徴とする導電性粉末を提案する。

0009

このように球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子とを混合することで、導電性コート粒子分散性を維持しながらも、優れた電気抵抗特性を実現することができる。しかも、同一組成からなる導電性コート層を備えた球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子とを混合することで、例えば導電性ペーストを調製して硬化させた時に球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子との間に同一組成からなる導電性ネットワークが形成され、導電性コート層の膜厚を厚くすることなくより一層優れた電気抵抗特性を実現することができる。

0010

中でも、球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子とを混合し、この混合状態の芯材粒子の表面に導電性コート層を形成して得られる導電性粉末は、本発明の導電性粉末として特に好ましい。このように球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子とを混合し、この混合状態の各芯材粒子の表面に導電性コート層を形成することにより、球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子の導電性コート層を同一組成で且つ同じ膜厚に形成することができるから、導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子との間に同一組成でしかも均一な厚さの導電性ネットワークが形成され、より一層優れた電気抵抗特性を実現できる。

発明を実施するための形態

0011

以下、本発明の実施形態について詳述するが、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意であり、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。

0012

本実施形態の導電性粉末は、球状の導電性コート粒子(「球状導電性コート粒子」とも言う)と扁平状の導電性コート粒子(「扁平状導電性コート粒子」)とを混合状態で含有する導電性粉末である。

0013

球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子はいずれも、芯材の表面に導電性コート層を備えた積層構造の粒子である。導電性コート層は、最表面に形成されていればよく、芯材と導電性コート層との間に中間層を備えていてもよい。この中間層は、例えば導電性コート層をより安定化させるためならば、Sn-Pd系触媒塩化Pd系触媒などからなる触媒層などを設ければよい。但し、これに限定するものではない。

0014

球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子の芯材は、その材質を特に限定するものではなく、例えば金属やセラミックス等からなる無機粒子樹脂等からなる有機粒子でもよい。非金属の具体例としては例えば硫酸バリウム炭酸カルシウム酸化亜鉛アルミナ等のセラミックスを挙げることができる。
なお、金属粒子を芯材とする場合は、導電性コート層の材料と固溶体を形成し難い材質の金属を選択することが好ましい。
また、球状導電性コート粒子の芯材と扁平状導電性コート粒子の芯材とは、同じ材質であっても異なる材質であってもよい。

0015

球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子の導電性コート層は、導電性を有する組成であれば特に組成を限定するものではない。例えば金、銀、白金、パラジウムなどの貴金属或いはこれらの合金を主成分として挙げることができる。
球状導電性コート粒子の導電性コート層と扁平状導電性コート粒子の導電性コート層の組成は同一であるのが好ましい。導電性コート層を同一組成とすることにより、例えば導電性ペーストを調製して硬化させた時に球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子との間に同一組成からなる均一な導電性ネットワークが形成され、導電性コート層の膜厚を厚くすることなく電気抵抗特性を高めることができる。

0016

導電性コート層の膜厚は、導電性コート層の組成にもよるが、球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子のいずれも、0.01μm〜0.8μmであるのが好ましい。中でも、導電性コート層の主成分が金、白金、パラジウム、ロジウム或いはこれらの合金である場合は、0.01μm〜0.08μmであるのが好ましく、導電性コート層の主成分が銀或いはこの合金である場合は、0.1μm〜0.8μmであるのが好ましい。これらの範囲より薄いと、優れた導電特性が得られず抵抗が高くなってしまう。他方、これらの範囲より厚いと、コストメリットが希薄になってしまう。本発明の利益は、コート粉における導電性コート層の膜厚を厚くすることなく優れた電気抵抗特性を実現できることにある。
また、球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子との間に均一な導電性ネットワークを形成させる観点から、球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子の導電性コート層の膜厚は略同じであるのが好ましい。

0017

(球状導電性コート粒子)
球状導電性コート粒子は、芯材粒子の表面に導電性コート層を備えた球状の粒子であって、アスペクト比1.0〜1.5、特に1.0〜1.4、中でも特に1.0〜1.3であるのが好ましい。アスペクト比が1.0〜1.5であれば、扁平状導電性コート粒子との間に導電性ネットワークを効率的に形成でき、導電性を高めることができる。
球状導電性コート粒子の粒径は、中心粒径(D50)として1μm〜20μmが好ましく、より好ましくは1.5μm〜18μm、さらに好ましくは2μm〜15μmである。

0018

なお、「アスペクト比」とは、各粒子の最長径最短径の比率(最長径/最短径)をいう。扁平状粒子の場合には、各粒子の最長径と厚みの比率(最長径/厚み)をいう。
また、本発明における中心粒径(D50)は、レーザー散乱粒度分布測定装置により測定された中心粒径(D50)のことである。

0019

(扁平状導電性コート粒子)
扁平状導電性コート粒子は、芯材粒子の表面に導電性コート層を備えた扁平状の粒子であって、アスペクト比が5.0〜20.0、特に7.0〜18.0、中でも特に8.0〜15.0であるのが好ましい。アスペクト比が5.0より小さいと、球状導電性コート粒子との間に導電性ネットワークを効率的に形成できなくなり、導電性を高めることが難しくなる。また、20.0より大きいと、中心粒径比にも依るがコスト的に不利になる場合がある。
扁平状導電性コート粒子の粒径は、中心粒径(D50)として1.2μm〜25μmが好ましく、より好ましくは1.8μm〜22μm、さらに好ましくは2.5μm〜18μmである。

0020

ここで、「扁平状」とは、最長径と最短径との差が大きな形状を包括的に包含するものであり、例えば平板状、フレーク状、棒状、りん片状などの形状を含むものである。

0021

なお、球状導電性コート粒子のアスペクト比に対する扁平状導電性コート粒子のアスペクト比の比率(:アスペクト比比率)は、2〜20であるのが好ましく、特に3〜15、中でも特に5〜13であるのがさらに好ましい。

0022

(導電性粉末(混合粉))
扁平状導電コート粒子と球状導電性コート粒子の混合粉の粒径は、中心粒径(D50)として25μm以下であるのが好ましく、より好ましくは20μm以下、さらに好ましくは15μm以下である。

0023

扁平状導電コート粒子と球状導電性コート粒子との中心粒径比率は、(扁平状導電性コート粒子D50/球状導電性コート粒子D50)=1.2〜10であるのが好ましく、より好ましくは1.3〜9、さらに好ましくは1.4〜8である。

0024

扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子の混合比率は、質量比で(扁平状導電性コート粒子/球状導電性コート粒子)=1.0〜12であるのが好ましく、特に1.1〜11、中でも特に1.2〜10あるのが好ましい。
扁平状導電性コート粒子/球状導電性コート粒子の混合比率を1.0〜12とすることで、導電性コート層の膜厚を厚くすることなく優れた電気抵抗特性を実現できるという利益を享受することができる。

0025

なお、本実施形態の導電性粉末は、本発明の効果を阻害しない範囲で、球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子以外の他の成分(粒子)を含んでもよい。

0026

(製造方法)
本実施形態の導電性粉末は、次のようにして製造することができる。但し、次の製造方法に限定されるものではない。

0027

すなわち、本実施形態の導電性粉末は、球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子とを混合し、この混合状態の各芯材粒子の表面に導電性コート層を形成して製造するのが好ましい。このように製造すれば、球状導電性コート粒子及び扁平状導電性コート粒子の導電性コート層を同一組成で且つ同じ膜厚に形成することができ、例えば導電性ペーストを調製して硬化させた時に球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子との間に同一組成で且つ同一厚みからなる均一な導電性ネットワークを形成できるから、導電性コート層の膜厚を厚くすることなく電気抵抗特性を高めることができる。これに対し、導電性コート層を形成した後に混合すると、扁平状粒子、球状粒子それぞれが凝集体を形成してしまい、球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子とを均一に混合することが困難になる上、ファインピッチ化した電極用途で不具合を生じ易い。

0028

球状の芯材粒子は、球状導電性コート粒子に準じて、アスペクト比1.0〜1.5、特に1.0〜1.4、中でも特に1.0〜1.3であるのが好ましい。
球状の芯材粒子の粒径は、中心粒径(D50)として1μm〜20μmが好ましく、より好ましくは1.5μm〜18μm、さらに好ましくは2μm〜15μmである。
このような球状の芯材粒子は、例えば各種アトマイズ法などの公知の方法で得ることができるが、この方法に限定するものではない。

0029

他方、扁平状の芯材粒子は、扁平状導電性コート粒子に準じて、アスペクト比5〜20、特に7〜18、中でも特に8〜15であるのが好ましい。
扁平状の芯材粒子の粒径は、中心粒径(D50)として1.2μm〜25μmが好ましく、より好ましくは1.8μm〜22μm、さらに好ましくは2.5μm〜18μmである。
このような扁平状の芯材粒子は、一般的な機械的加工技術により得ることができるが、この方法に限定するものではない。

0030

なお、球状芯材粒子のアスペクト比に対する扁平状芯材粒子のアスペクト比の比率(:アスペクト比比率)は、2〜20であるのが好ましく、特に3〜15、中でも特に5〜13であるのがさらに好ましい。

0031

球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子との混合比率は、質量比で、(扁平状芯材/球状芯材)=1.0〜12であるのが好ましく、特に1.1〜11、中でも特に1.2〜10あるのが好ましい。

0032

球状の芯材粒子と扁平状の芯材粒子とを混合する際、これを分散媒、例えば水に添加し攪拌混合してスラリー化するのが好ましい。中でも、置換法によって導電性コート層をメッキする場合は、還元処理酸洗浄処理時、還元法によって導電性コート層をメッキする場合は、触媒活性化処理時に混合しスラリー化しておくのがよい。

0033

球状の芯材粒子及び扁平状の芯材粒子の表面に導電性コート層を形成する方法は、特に限定するものではないが、各種メッキ法を採用することができる。芯材粒子が金属粒子である場合、置換法、還元法いずれのメッキ法も採用可能である。芯材が非金属の場合には還元法を採用する必要がある。
置換法によって導電性コート層をメッキする場、市販のメッキ液を用いることもできる。
還元法によって導電性コート層をメッキする場合は、芯材の表面にPdを付与させて活性化処理をすることが好ましい。

0034

また、メッキ処理する際、芯材の素材に応じて、Sn-Pd系触媒、塩化Pd系触媒を使用するのが好ましい。また、メッキ処理する前に、ヒドラジンホウ化水素ナトリウム(SBHと称する)などの還元剤を用いた還元処理や、硫酸などの酸を用いて酸処理することにより、芯材表面酸化物層を除去するのが好ましい。
このようなメッキ処理の前処理の段階から球状の芯材粒子及び扁平状の芯材粒子を混合するのが好ましい。
また、無電解メッキした際には、処理後に固液分離し、50〜80℃の雰囲気にて乾燥させるのが好ましい。
なお、芯材粒子の表面に導電性コート層を形成した後、凝集している場合は、超音波ホモジナイザー等を用いて分散処理するのが好ましい。

0035

(用途)
本発明の導電性粉末は、導電特性に優れているため、異方導電性フィルム、導電性ペースト、導電性接着剤など、各種導電性材料の主要構成材料として好適に用いることができる。
例えば導電性ペーストを調製するには、本発明の導電性粉末をバインダ及び溶剤、さらに必要に応じて硬化剤カップリング剤腐食抑制剤などと混合して導電性ペーストを作製することができる。
この際、バインダとしては、液状のエポキシ樹脂フェノール樹脂不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができるが、これらに限定するものではない。
溶剤としては、テルピネオールエチルカルビトールカルビトールアセテートブチルセロソルブ等が挙げることができる。
硬化剤としては、2エチル4メチルイミダゾールなどを挙げることができる。
腐食抑制剤としては、ベンゾチアゾールベンゾイミダゾール等を挙げることができる。

0036

導電性ペーストは、これを用いて基板上に回路パターンを形成して各種電気回路を形成することができる。例えば焼成済み基板或いは未焼成基板に塗布又は印刷し、加熱し、必要に応じて加圧して焼き付けることでプリント配線板や各種電子部品の電気回路や外部電極などを形成することができる。

0037

以下、本発明の実施例について説明するが、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。

0038

<粒子のアスペクト比の測定>
透過型電子顕微鏡TEM)にて1200倍の写真撮影し、任意の100個の粒子の最長径を測定し、その平均長径(A)を求めた。また、エポキシ樹脂にて測定サンプルを樹脂埋めし、耐水サンドペーパーP400、P800、P1500、純アルミナ粉末20%スラリーを用いて段階的に樹脂埋めされた粉末断面を研磨した後、走査電子顕微鏡(SEM)にて1000倍の写真を撮影し、任意の100個の粒子の最短径を測定し、その平均短径(B)を求めた。そして、このようにして得られた(A)及び(B)よりアスペクト比(A/B)を算出した。
なお、扁平状の粒子の場合には、任意の100個の粒子の厚みを測定し、その平均厚み(B)を求め、アスペクト比(A/B)を算出した。

0039

<中心粒径測定方法
測定対象である粉末を少量ビーカーに取り、3%トリトン溶液(関東化学製)を2、3滴添加し、粉末になじませてから、0.1%SNディスパーサント41溶液(サンノプコ製)50mLを添加し、その後、超音波分散器TIPφ20(日本精機製作所製、OUTPUT:8、TUNING:5)を用いて2分間分散処理して測定用サンプルを調製した。この測定用サンプルを、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置MT3300 (日機装製)を用いて、中心粒径(D50)を求めた。

0040

<導電性ペーストの導電性(比抵抗)評価>
エチルセルロースターピネオール:粉末を質量比率2:28:70の割合で混合し、3本ロールミルで混合した後、ガラス板状にスクリーン印刷により1cm×5cmの帯状パターンを印刷した。そのペーストを大気中にて70℃で60分間乾燥させ後、150℃で39分間硬化させ、デジタルボルトメーター(YOKOGAWA ELECTRIC WORKS製)にて電気抵抗を測定し、比抵抗を求めた。
また、マイクロメーターにて膜厚を測定し、
比抵抗(Ω・cm)=幅(cm)×膜厚(μm)×抵抗(Ω)/(長さ(cm)×104)
という式にて、導電性ペーストの導電性(比抵抗)を算出した。

0041

(実施例1)
(1)芯材前処理
扁平状のニッケル粒子からなる扁平状ニッケル粉(三井金属製、D50:12.2μm、アスペクト比:10.4)30g及び球状のニッケル粒子からなる球状ニッケル粉(インコ社製、D50:6.9μm、アスペクト比:1.2)6gを、40℃に保温した500mLの純水中に投入し、5分間攪拌混合させてスラリー化させた。次いで、SBHを5g投入し、30分間攪拌を維持させて還元処理を行った。その後、ブフナー漏斗にて固液分離し、500mLの純水で洗浄した後、メタノールを100mL添加し脱水処理を行い、ケーキ状混合粒子(芯材)を得た。得られたケーキの水分を測定し、乾粉換算で30g量した。

0042

(2)無電解メッキ処理
1200mLの純水を80℃に加熱させ、奥野製薬無電解メッキ液(ムデンゴールド)を69mL添加し、次いでシアン化金カリウムを7.56g添加した。次に、上記で得られたケーキ状の混合粒子(芯材)を投入してスラリー化させ、30分間攪拌を保持した後、固液分離し、1000mLの温純水にて洗浄し、吸引させながらメタノール100mL、アセトン100mLを順次添加して、脱水処理を行った。得られたケーキをステンレス製バットに移し変えて、70℃の雰囲気で12時間保持し乾燥させ、導電性粉末を得た。

0043

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、アスペクト比、導電性コート層の膜厚などを算出し、表1及び表2に示した。

0044

金膜厚、すなわち導電性コート層の膜厚(A)は、次の計算式で算出した。以下同様。
膜厚(A)={貴金属含有率/(貴金属比重×100)}/{芯材比表面積×(1−貴金属含有率/100)}
なお、上記式中の「芯材比表面積」とは、芯材扁平状粒子及び芯材球状粒子それぞれの芯材比表面積に質量比率を掛け合わせた算術平均値である。

0045

扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子の質量比(扁平状/球状)は、次の計算式により算出した。以下同様。
扁平状導電性コート粒子質量/球状導電性コート粒子質量={芯材扁平状粒子質量+(貴金属比重×膜厚(A)×芯材扁平状粒子比表面積×芯材扁平状粒子質量)}/{芯材球状粒子質量+(貴金属比重×膜厚(A)×芯材球状粒子比表面積×芯材球状粒子質量)}

0046

(実施例2)
実施例1と同様の扁平状ニッケル粉を24gと、球状ニッケル粉を12gとを用いて、実施例1と同様の処理を行い、導電性粉末を得た。

0047

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、導電性コート層の膜厚、アスペクト比、扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子との質量比(扁平状/球状)などを算出し、表1及び表2に示した。

0048

(実施例3)
実施例1と同様の扁平状ニッケル粉を32gと、球状ニッケル粉を4gとを用いて、実施例1と同様の処理を行い、導電性粉末を得た。

0049

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、アスペクト比、導電性コート層の膜厚、扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子との質量比(扁平状/球状)などを算出し、表1及び表2に示した。

0050

(実施例4)
扁平状のニッケル粒子からなる扁平状ニッケル粉(三井金属製、D50:9.8μm、アスペクト比:6.5)30gと球状のニッケル粒子からなる球状ニッケル粉(インコ社製、D50:6.9μm、アスペクト比:1.2)6gを用いて、実施例1と同様の処理を行い、導電性粉末を得た。

0051

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、アスペクト比、導電性コート層の膜厚、扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子との質量比(扁平状/球状)などを算出し、表1及び表2に示した。

0052

(実施例5)
扁平状のニッケル粒子からなる扁平状ニッケル粉(三井金属製、D50:14.4μm、アスペクト比:15.3)30gと球状のニッケル粒子からなる球状ニッケル粉(インコ社製、D50:6.9μm、アスペクト比:1.2)6gを用いて、実施例1と同様の処理を行い、導電性粉末を得た。

0053

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、アスペクト比、導電性コート層の膜厚、扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子との質量比(扁平状/球状)などを算出し、表1及び表2に示した。

0054

(実施例6)
扁平状のニッケル粒子からなる扁平状ニッケル粉(三井金属製、D50:4.9μm、アスペクト比:9.5)30gと球状のニッケル粒子からなる球状ニッケル粉(三井金属製、D50:2.6μm、アスペクト比:1.1)6gを用いて、実施例1と同様の処理を行い、導電性粉末を得た。

0055

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、アスペクト比、導電性コート層の膜厚、扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子との質量比(扁平状/球状)などを算出し、表1及び表2に示した。

0056

(実施例7)
(1)芯材前処理
扁平状の硫酸バリウム粒子からなる扁平状硫酸バリウム粉(堺化学社製、D50:8.5μm、アスペクト比:9.1)30g及び球状のアルミナ粒子からなる球状アルミナ粉(D50:2.5μm、アスペクト比:1.5)6gを準備した。
140mLの純水に、17.5mLの塩酸、及びPd濃度3.8g/L、Sn塩含有量35%のOPC−80キャタリスト(奥野製薬製)を15mL添加し、液温を40℃に保った後、これに前記扁平状硫酸バリウム粉及び球状アルミナ粉を添加しスラリー化させ、15分間攪拌して触媒活性処理を行った。
処理済のスラリーをブフナー漏斗にてろ過し、400mLの純水にて洗浄し、再度ろ過し、脱水処理して触媒活性処理済ケーキを得た。

0057

(2)無電解メッキ処理
385mLの純水に硝酸銀45.5gを溶解し、25%アンモニア水を60mL添加し、さらに硫酸アンモニウムを25g添加し、pH9.4に調整した銀アンミン錯体水溶液を準備した。
この銀アンミン錯体水溶液に、上記触媒活性処理済ケーキ全量を添加し、40℃で5分間攪拌分散させ、反応用スラリーを得た。そして、この反応用スラリーに、ヒドラジン−水和物4mLを320mLの純水に溶解させた還元剤溶液を、100分間で定量的に投入し、完全に投入してから7分間攪拌して、芯材への銀コート反応を終了させた。次いで、このスラリーをブフナー漏斗にてろ過し、1000mLの純水を用いて70℃で洗浄を行った。さらに吸引させながらメタノール100mL、アセトン100mLを順次添加して、脱水処理を行った。得られたケーキをステンレス製のバットに移し変えて、70℃の雰囲気で12時間保持し乾燥させ、導電性粉末を得た。

0058

得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、アスペクト比、導電性コート層の膜厚、扁平状導電性コート粒子と球状導電性コート粒子との質量比(扁平状/球状)などを算出し、表1及び表2に示した。

0059

(比較例1)
実施例1と同様の扁平状ニッケル粉36gのみを用い、実施例1と同様の処理を行って導電性粉末を得た。
得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、導電性コート層の膜厚などを算出し、表1及び表2に示した。

0060

(比較例2)
実施例1と同様の球状ニッケル粉36gのみを用い、実施例1と同様の処理を行って導電性粉末を得た。
得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、導電性コート層の膜厚などを算出し、表1及び表2に示した。

0061

(比較例3)
実施例6と同様の扁平状ニッケル粉36gのみを用い、実施例1と同様の処理を行って導電性粉末を得た。
得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、導電性コート層の膜厚などを算出し、表1及び表2に示した。

0062

(比較例4)
実施例7と同様の扁平状硫酸バリウム粉36gのみを用い、実施例7と同様の処理を行って導電性粉末を得た。
得られた導電性粉末の比抵抗(Ω・cm)を測定すると共に、導電性コート層の膜厚などを算出し、表1及び表2に示した。

0063

0064

0065

表2における中心粒径比率は、コート前の中心粒径に対するコート後の中心粒径の比率を示している。貴金属膜をコートすると各粒子が凝集し易いため、この比率は凝集度合いを示しているといえる。
表1及び表2より、実施例1〜7のように球状導電性コート粒子と扁平状導電性コート粒子とを混合することで、比較例1〜4に比べて、比抵抗を顕著に低くすることができることが分った。

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