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技術 供用タービン部品の熱処理方法

出願人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
発明者 サミュエル・ヴィー・タンブーリン・ヤン
出願日 2006年12月27日 (14年0ヶ月経過) 出願番号 2006-351400
公開日 2007年7月19日 (13年5ヶ月経過) 公開番号 2007-182886
状態 特許登録済
技術分野 非鉄金属または合金の熱処理 タービンロータ・ノズル・シール タービンロータ・ノズル・シール ガスタービン、高圧・高速燃焼室
主要キーワード ボルト開口 ASTM結晶粒度 ボア領域 検査間隔 予想寿命 機械加工部品 稼働期間 部品重量
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この項目の情報は公開日時点(2007年7月19日)のものです。
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図面 (4)

課題

供用タービン部品保持時間疲労亀裂耐性を改善するため、供用タービン部品(10)の熱処理方法を提供する。

解決手段

この方法には供用タービン部品を、表面酸化が抑制されるように構成された真空炉の中に配置することを含む。この供用タービン部品は、変形を防ぐため制御下に加熱される。疲労亀裂開始を防ぐために、表面損傷層再結晶化されて微細結晶粒組織になる。この供用タービン部品は、変形を防ぐため制御下に冷却される。

概要

背景

ガスタービンエンジン高温高圧で作動する。特に限定されないがホイールスペーサーを有するロータディスクを始めとするガスタービンの構成要素や部品高温及び高圧に付される。これらのタービン部品は、部品に亀裂が存在しないことを確認するため、頻繁に検査を受ける。亀裂は、保持時間疲労亀裂などのように1以上の機構に起因する。保持時間疲労亀裂は、高温及び/又は高圧での長期稼働の結果として起こり、合金706のようなニッケル基合金でよくみられる。合金706は、ガスタービンエンジン内の高温用途用のニッケル基超合金である。かかる保持時間疲労亀裂は、ガスタービンロータディスク耐用年数を著しく短縮するであろう。

概要

供用タービン部品の保持時間疲労亀裂耐性を改善するため、供用タービン部品(10)の熱処理方法を提供する。 この方法には供用タービン部品を、表面酸化が抑制されるように構成された真空炉の中に配置することを含む。この供用タービン部品は、変形を防ぐため制御下に加熱される。疲労亀裂開始を防ぐために、表面損傷層再結晶化されて微細結晶粒組織になる。この供用タービン部品は、変形を防ぐため制御下に冷却される。

目的

保持時間疲労亀裂を低減する従来のもう一つの改善策としては、非破壊技術を用いて頻繁に部品を検査することが挙げられる。この方法には、検査のため重要部分に近づくために、ガスタービンを停止して、冷却し、部分的に分解する必要がなる。この改善策の明らかな短所は、必要とされる運転停止時間及び多大な時間損失である。さらに、非破壊法での微視的な亀裂の検出は難しくて信頼性に欠ける。微視的又は大きな亀裂は、近づき難い場所では見逃されるおそれがある。こうした亀裂の急速な伝播速度によって、次回に予定される検査前に破壊が起こることもある。この課題の一つの解決策は、信頼性をもって亀裂を検出できるように予定される検査間隔を短くすることである。しかし、検査目的での頻繁な運転停止は、例えば発電タービンには極めて望ましくない。もう一つの方法は、材料特性及び/又は圧力や高温への暴露に基づいて、各タービン部品の寿命予測し、所定の稼働期間経過後に部品を回収することである。この方法は現在航空機エンジンタービンに用いられており、タービン部品をどのくらい長く使用できるかについての指令書が整っている。かかる解決策を発電タービンに適用するのは、コスト的に望ましくない。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

タービン部品(10)の熱処理方法であって、表面酸化が抑制されるように構成された真空炉にタービン部品を配置する工程、変形を防ぐためタービン部品を制御下に加熱する工程、疲労亀裂の開始を防ぐため表面損傷層を少なくともASTM結晶粒度番号6の結晶粒度を有する微細結晶粒組織再結晶化する工程、及び変形を防ぐためタービン部品を制御下に冷却する工程を含んでなる方法。

請求項2

タービン部品(10)を制御下に加熱する工程が、さらに、タービン部品を約2〜約4°F/分の速度で約1000〜1100°Fの第一保持温度に加熱すること、及びタービン部品の外表面(24)の温度と内部領域(26)の温度が等しくなるように第一保持温度で約1〜3時間タービンロータディスク(12)を安定化すること、を含む、請求項1記載の方法。

請求項3

タービン部品(10)を制御下に加熱する工程が、さらにタービン部品を約2〜約4°F/分の速度で約1500〜1600°Fの第二保持温度に加熱すること、及びタービン部品の外表面(24)の温度と内部領域(26)の温度が等しくなるように第二保持温度で約1〜3時間タービン部品を安定化すること、を含む、請求項2記載の方法。

請求項4

タービン部品(10)を制御下に加熱する工程が、さらにタービン部品を約2〜約4°F/分の速度で約1750〜1900°Fのピーク熱処理温度に加熱すること、及びピーク熱処理温度で約3〜10時間タービン部品を安定化すること、を含む、請求項3記載の方法。

請求項5

タービン部品(10)を制御下に冷却する工程が、さらにタービン部品を約15〜約30°F/分の速度で約1500〜1600°Fの第三保持温度に冷却すること、及びタービン部品の外表面(24)の温度と内部領域(26)の温度が等しくなるように第三保持温度で約2〜6時間タービン部品を安定化すること、を含む、請求項4記載の方法。

請求項6

タービン部品(10)を制御下に冷却する工程が、さらに、タービンロータ部品を約15〜約30°F/分の速度で約1000°F未満の温度に冷却することを含む、請求項5記載の方法。

請求項7

当該方法が、さらに、タービンロータ部品(10)を約2〜約10°F/分の速度で約1300〜1350°Fの時効温度に加熱すること、時効温度で約8〜12時間タービンロータ部品を安定化すること、タービンロータ部品を約2〜4時間約100°F/時の速度で約1125〜1175°Fの第四保持温度に冷却すること、及び第四保持温度で約8〜12時間タービンロータ部品を安定化すること、を含む、請求項6記載の方法。

請求項8

タービンロータ部品(10)を室温に冷却することをさらに含む、請求項7記載の方法。

請求項9

タービン部品を約1750〜1900°Fのピーク熱処理温度に加熱すること、及び前記ピーク熱処理温度で約3〜10時間タービン部品を安定化することをさらに含む、表面損傷層を再結晶化する請求項1記載の方法。

請求項10

請求項1記載の方法で熱処理したタービンロータディスク(12)。

技術分野

0001

本発明は、広義には供用タービン部品熱処理に関し、具体的には供用タービン部品の耐用年数延ばす方法に関する。

背景技術

0002

ガスタービンエンジン高温高圧で作動する。特に限定されないがホイールスペーサーを有するロータディスクを始めとするガスタービンの構成要素や部品高温及び高圧に付される。これらのタービン部品は、部品に亀裂が存在しないことを確認するため、頻繁に検査を受ける。亀裂は、保持時間疲労亀裂などのように1以上の機構に起因する。保持時間疲労亀裂は、高温及び/又は高圧での長期稼働の結果として起こり、合金706のようなニッケル基合金でよくみられる。合金706は、ガスタービンエンジン内の高温用途用のニッケル基超合金である。かかる保持時間疲労亀裂は、ガスタービンロータディスクの耐用年数を著しく短縮するであろう。

発明が解決しようとする課題

0003

保持時間疲労亀裂は部品の表面から始まる。保持時間疲労亀裂を低減するための従来の改善策としては、ショットピーニングなどの適切な方法を用いて表面に圧縮残留応力を加えることが挙げられる。表面に圧縮残留応力を与えることによって、表面の正味応力が大幅に低減されて亀裂を防ぐ。しかし、表面全体をショットピーニングでカバーできない場合、ピーニングの不十分な箇所から亀裂が開始しかねない。さらに取扱い中の表面のいかなる損傷も、かかる箇所での亀裂開始の原因となり得る。微視的な亀裂がいったん始まると、亀裂は急速に伝播して、部品を使用できなくしてしまうおそれがある。

0004

保持時間疲労亀裂を低減する従来のもう一つの改善策としては、非破壊技術を用いて頻繁に部品を検査することが挙げられる。この方法には、検査のため重要部分に近づくために、ガスタービンを停止して、冷却し、部分的に分解する必要がなる。この改善策の明らかな短所は、必要とされる運転停止時間及び多大な時間損失である。さらに、非破壊法での微視的な亀裂の検出は難しくて信頼性に欠ける。微視的又は大きな亀裂は、近づき難い場所では見逃されるおそれがある。こうした亀裂の急速な伝播速度によって、次回に予定される検査前に破壊が起こることもある。この課題の一つの解決策は、信頼性をもって亀裂を検出できるように予定される検査間隔を短くすることである。しかし、検査目的での頻繁な運転停止は、例えば発電タービンには極めて望ましくない。もう一つの方法は、材料特性及び/又は圧力や高温への暴露に基づいて、各タービン部品の寿命予測し、所定の稼働期間経過後に部品を回収することである。この方法は現在航空機エンジンタービンに用いられており、タービン部品をどのくらい長く使用できるかについての指令書が整っている。かかる解決策を発電タービンに適用するのは、コスト的に望ましくない。

課題を解決するための手段

0005

一態様では、本発明は、供用タービン部品の保持時間疲労亀裂耐性を高めるための供用タービン部品の熱処理方法を提供する。この方法は、表面酸化が抑制されるように構成された真空炉に供用タービン部品を配置することを含む。供用タービン部品は、変形を防ぐため制御下に加熱される。表面損傷層は、疲労亀裂の開始を防ぐため微細結晶粒組織再結晶化される。供用タービン部品は、変形を防ぐため制御下に冷却される。

0006

別の態様では、保持時間疲労亀裂成長耐性を高めるための供用タービンロータディスクの熱処理方法が提供される。この方法は、表面酸化が防止されるように構成された真空炉に供用タービンロータディスクを配置することを含む。ピーク熱処理温度に至る加熱速度は、供用タービンロータディスクの外表面と供用タービンロータディスクの内部領域との温度差が最小限となるように制御される。

0007

別の態様では、保持時間疲労亀裂成長耐性を高めるための供用タービンロータディスクの熱処理方法が提供される。この方法は、約2〜約4°F/分の速度で供用タービンロータディスクを約1100°Fの第一保持温度に加熱することを含む。供用タービンロータディスクは第一保持温度で約1〜約3時間安定化される。供用タービンロータディスクは約2〜約4°F/分の速度で約1500°Fの第二保持温度に加熱される。供用タービンロータディスクは第二保持温度で約1〜約3時間安定化される。供用タービンロータディスクは約2〜約4°F/分の速度で約1750〜1900°Fのピーク熱処理温度に加熱される。

発明の効果

0008

本発明は、供用タービンロータの構成要素又は部品の耐用寿命を延ばすための方法を提供する。この方法は、損傷及び/又は変形を部品に生じることなく、十分に機械加工された供用タービン部品に適用できる熱処理プロセスを含む。本発明の方法は、あらゆる適切なタービンロータ構成要素又は部品の耐用寿命を延ばすのに使用できる。

発明を実施するための最良の形態

0009

以下、供用タービン部品、特に供用タービンロータディスクでの用途及び実施に関して、本発明を説明する。ただし、本発明が、その他のタービンエンジンボイラー及びヒーターの構成要素又は部品を始め、あらゆる適当に機械加工された供用構成要素又は部品にも同様に適用できること、天然ガス燃料石炭オイルその他の固体液体又は気体燃料消費する系に適用できることは、本明細書の教示内容から当業者には明らかであろう。

0010

本明細書で用いる「供用」とは、稼働タービンエンジンに組み込まれ、ある供用時間(大抵は少なくとも数千時間の供用時間)をもつタービンロータディスクなどのタービン部品についていう。

0011

本発明は、特に限定されないが保持時間疲労亀裂を始めとする亀裂を防ぐため、供用タービン部品のミクロ組織を変えるための熱処理方法を提供する。保持時間疲労亀裂は、開始段階と伝播段階とを含む。開始段階には、何千時間もの供用時間を要するであろう。開始段階の間は、いかなる亀裂も形成されないが、材料外表面に損傷が蓄積される。損傷の蓄積速度は、圧力、運転温度、表面の残留応力、取扱い及び/又は加工プロセスによる表面損傷の有無、表面の結晶粒度及び/又は運転サイクルに依存する。損傷が臨界レベルに達すると、タービン部品の外表面で微視的な亀裂が始まる。こうした亀裂は、タービン部品内を急速に伝播するおそれがある。一実施形態で、本発明の熱処理方法は、タービン部品の外表面に発生及び/又は蓄積した損傷を修復する。さらに、この方法は、表面のミクロ組織を微細結晶粒組織に変えて、供用時の亀裂開始傾向を低下させる。加えて、この方法は、部品全体の結晶粒組織を、亀裂伝播に対して高い耐性をもつ新たなミクロ組織に変える。十分に機械加工した部品の熱処理は、機械加工部品超高温に加熱されると自然に変形する傾向があるので、簡単な作業ではない。さらに、表面酸化も発生して、表面は使用に適さなくなる。

0012

供用タービン部品の温度がピーク熱処理温度に近づく加熱プロセスにおいて、これらの応力は緩和される。加熱速度が速すぎると、供用タービン部品の外表面のような領域は、内部領域など他の領域よりも早く緩和するかもしれず、結果として供用タービン部品に変形を生じる。一実施形態では、熱分析を行なって最適加熱速度を決定し、外表面と内部領域との温度差を最小限にする。

0013

図1に示すように、供用タービンロータディスク12のような供用タービン部品10の断面図を示し、特殊な熱処理を必要とするその複雑な形状を例示する。その形状は、ロータボア(図示せず)に半径方向に隣接した比較的厚い半径方向内側部分14から、厚さが減少する中間部分16を経由して、内側よりも概して薄い半径方向外側部分18へと変化し、例えば20及び22に示すような変形も伴う。

0014

本発明の熱処理プロセスに臨むに当たり、ロータボアに近い内側部分14よりも外側部分18及びその表面の方が長時間安定化温度に留まることを認識した上で、上述の形状を考慮に入れる。さらに供用タービンロータディスク12の外表面24は、供用タービンロータディスク12の内部領域26が昇温及び/又は冷却する速度よりも、大きな加熱速度及び冷却速度で昇温及び/又は冷却する。供用タービンロータディスク12は、全体が均一な温度に達する前に安定化温度又は保持温度から急速に加熱又は冷却しても良い。換言すれば、安定化後は、供用タービンロータディスク12での低い熱伝導性のため外表面24の方が内部領域26よりも保持温度におかれる時間が長い。さらに、断面の大きさの違いや、供用タービンロータディスク12での低い熱伝導性のため、半径方向外側の部分18は半径方向内側の部分14よりも保持温度におかれる時間が長い。

0015

さらに図2及び図3を参照して、本発明は、供用タービン部品10の保持時間疲労亀裂成長耐性の向上及び/又は供用タービン部品10の予想寿命延長のための、供用タービンロータディスクなどの供用タービン部品の熱処理方法を提供する。図2及び図3に示すように、熱処理サイクル時の供用タービン部品10の外表面24の温度を曲線28で示し、熱処理サイクル時の供用タービン部品10の内側領域26の温度を曲線29で示す。供用タービン部品10は、表面酸化が防止又は抑制されるように構成された真空炉(図示せず)に配置される。表面酸化は、本発明の熱処理方法の効果を妨げたり制限するおそれがある。一実施形態では、熱処理方法に伴う高温に付す際に供用タービン部品10の撓み及び/又は変形を防止又は最小限にするため、供用タービン部品10を真空炉に保持する。図1に示すように、供用タービンロータディスク12を真空炉に配置し、供用タービンロータディスク12の特に限定されないがボア領域32、ボルト開口部領域34及び/又は縁領域36を始めとする少なくとも1箇所で支持台30に保持する。この実施形態では、支持体30は、熱膨張係数の低い及び/又は供用タービンロータディスク12の膨張係数と同一又は同程度の熱膨張係数をもつ材料からなる。別の実施形態では、支持体30は、熱処理中の供用タービン部品10を十分に支えられるように構成されていれば、本明細書の教示内容に基づいて当業者に公知の任意の適切な材料で製造される。

0016

供用タービンロータディスク12を、例えば位置32、34、及び/又は36で支持すると、後述の通り供用タービンロータディスク12がピーク熱処理温度に接近又は到達したとき、供用タービンロータディスク12の重量による圧力で供用タービンロータディスク12に撓みが生じるのを防ぐことができよう。一実施形態では、供用タービン部品の重量による圧力と、最高熱処理温度における供用タービンロータディスク12を含む合金材料の流れ応力とを比較することによって最適な支持点を求める。支持体30は、その圧力が、ピーク熱処理温度で合金材料の流れ応力未満に低下するのを促す。さらに、部品重量による変形に加えて、十分に機械加工された供用タービンロータディスク12は、タービンロータディスク12内部の残留応力によって変形しているおそれがある。これらの残留応力は、機械加工及び/又は供用の結果として生じることがある。さらに従来の加熱プロセスも、加熱プロセス時に外表面24と内部領域26とに温度差があれば変形を引き起こしかねない。

0017

供用タービン部品10は、変形を防ぐため制御下に加熱される。一実施形態では、供用タービン部品10を一連中間保持温度で安定化することによって、加熱速度を制御する。特定の実施形態では、加熱した供用タービン部品10を一連の中間保持温度で約1〜3時間安定化する。別の実施形態では、保持温度及び/又は保持時間は供用タービン部品10の形状に応じて変更してもよい。

0018

図2及び図3を参照して、ピーク熱処理温度に至る加熱速度は、外表面24と内部領域26の間の温度差が最小限となるよう制御される。一実施形態では、供用タービン部品10は、約2〜約4°F/分の速度で、約1000〜1100°Fの第一保持温度に制御下に加熱される。供用タービン部品10は外部表面24の温度と内部領域26の温度が等しくなるように第一保持温度で約1〜3時間安定化される。第一保持温度での温度安定化によって、供用タービン部品10の内部温度平衡に達することができるようになり、供用タービン部品10をさらに加熱する際の供用タービン部品10の変形を防ぐ。

0019

供用タービン部品10は、次いで約2〜約4°F/分の速度で約1500〜1600°Fの第二保持温度に制御下に加熱される。供用タービン部品10は、供用タービン部品10の外表面24の温度と内部領域26の温度が等しくなるように第二保持温度で再び約1〜3時間安定化される。この第二保持温度での温度安定化によって、供用タービン部品10の内部温度が平衡に達することができるようになり、供用タービン部品10をさらに加熱する際の供用タービン部品10の変形を防ぐ。

0020

一実施形態では、供用タービン部品10を約2〜約4°F/分の速度で約1750〜1900°Fのピーク熱処理温度に加熱する。特定の実施形態では、供用タービン部品10は約1800°Fのピーク熱処理温度に加熱される。供用タービン部品10の損傷箇所及び/又は領域の再結晶化を促すために、供用タービン部品10はピーク加熱処理温度で約3〜10時間安定化される。供用時の作動条件への暴露に起因する損傷の蓄積は、このピーク加熱処理温度で修復又は回復される。一実施形態では、表面の損傷層(図示せず)の少なくとも一部分はこのピーク加熱処理温度で修復される。この実施形態では、表面損傷層は再結晶化されて微細結晶粒組織となり、疲労亀裂の開始を防ぐ。微細結晶粒組織とは、ASTM結晶粒度番号6以上の結晶粒度をもつ組織と定義し得る。部品の残り部分の結晶粒度は当初のレベルとほぼ同じであり、概ねASTM結晶粒度番号2〜4である。さらに、ピーク熱処理温度では、後段の熱処理のための析出物固溶体が存在する。表面損傷層の再結晶化後、供用タービン部品10を変形を防ぐため制御下に冷却する。

0021

一実施形態では、供用タービン部品10は、約15〜約30°F/分の速度で約1500〜1600°Fの第三保持温度に冷却される。供用タービン部品10は、外表面24の温度と内部領域26の温度が等しくなるように、この第三保持温度で約2〜6時間安定化される。供用タービン部品10の内部の温度が平衡に達することができるようにすることによって、供用タービン部品10をさらに冷却する際の供用タービン部品10の変形を防止又は抑制できる。

0022

一実施形態では、供用タービン部品10は、約300°F/時以上の速度で約1000°F未満の温度にさらに冷却される。この温度に冷却することによって、本来後段の処理で起こるべき望ましい相の早期析出を防止又は抑制できる。供用タービン部品10を1000°F未満の温度に冷却した後、供用タービン部品10を約2〜約10°F/分の速度で約1300〜1350°Fの時効温度に加熱する。この実施形態では、後段の約1300〜1350°Fの時効温度に加熱する際は、外表面24と内部領域26温度の差はさほど大きくなく、中間の保持時間は必要とされない。さらに、合金材料は溶体化した状態にあり、ニッケル基合金では比較的柔らかい状態にあって亀裂を起こしにくい。供用タービン部品10は、供用タービン部品10の回復又は修復を促すため、この時効温度で約8〜12時間安定化される。約8時間という時間は、望ましい強化析出物の析出に十分な時間を与える。さらに大型の部品では、部品全体を時効温度まで加熱するのに約12時間もの長い時間が必要となることもある。

0023

供用タービン部品10を時効温度で安定化した後、供用タービン部品10は制御下に冷却される。一実施形態では、供用タービン部品10は、約100°F/時の速度で約2時間、約1125〜1150°Fの第四保持温度に冷却される。供用タービン部品10は、この第四保持温度で約8〜12時間安定化される。約8時間という時間は、望ましい強化析出物の析出に十分な時間を与える。ただし、大型の部品では、外表面24の温度と内部領域26の温度が等しくなって供用タービン部品10の内部温度を平衡に達しせしめるために、約12時間もの長い時間が必要となることもある。第四保持温度で安定化した後、供用タービン部品10は室温まで冷却される。一実施形態では、供用タービン部品10を真空炉から取り出し、室温まで空気冷却してもよい。他の実施形態では、供用タービン部品10は、真空炉内で室温まで冷却される。

0024

上述の供用タービン部品の熱処理法は、高い費用効率と信頼性をもって、供用タービンロータディスクなどのタービン部品の耐用年数を延ばすのに役立つ。具体的には、この方法は、変形がなくて材料特性に悪影響を与えず、供用タービンロータディスクなどの供用タービン部品の疲労亀裂成長耐性の向上に役立つ。その結果、供用タービン部品は、信頼性をもって効率的な熱処理で、供用タービン部品の損傷が許容できるものになり、例えば、この方法は完全に供用寿命に達したタービン部品を修復又は回復させる。

0025

以上、供用タービン部品の熱処理法の典型的な実施形態について詳細に説明してきた。この方法は、本明細書で記載した特定の実施形態に限定されるものではなく、本方法の各工程は、本明細書に記載した他の工程から独立して利用できるであろう。さらに、本明細書に記載した方法の各工程は、他の方法において規定することもできるし、或いは他の方法と組み合わせて利用でき、本明細書に記載した方法の実施には限定されない。

0026

以上、本発明を様々な特定の実施形態に関して説明してきたが、特許請求の範囲の技術的思想及び技術的範囲内で変更を加えて実施できることは当業者には明らかであろう。

図面の簡単な説明

0027

本発明による熱処理に適する典型的な供用タービンロータディスクの断面図である。
典型的な熱処理サイクルのグラフである。
図2に示す熱処理サイクルの制御下での加熱部分のグラフである。

符号の説明

0028

10供用タービン部品
12供用タービンロータディスク
14 内側部分
16 中間部分
18 外側部分
20 変形
22 変形
24外表面
26 内部領域
28曲線
29 曲線
30支持体
32ボア領域
34ボルト開口部領域
36 縁領域

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