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技術 共重合型易分解性ポリ乳酸とポリ乳酸の分解方法

出願人 国立研究開発法人産業技術総合研究所甲南化工株式会社
発明者 常盤豊嶋川博巳
出願日 2007年1月9日 (13年10ヶ月経過) 出願番号 2007-001576
公開日 2007年7月12日 (13年4ヶ月経過) 公開番号 2007-177247
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック廃棄物の分離・回収・処理 プラスチック廃棄物の分離・回収・処理
主要キーワード 全有機炭素分 本発明共重合体 ポリマー沈殿物 パパヤ 土のう リゾープス 化学触媒 工業プロセス
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年7月12日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

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課題

本発明は、酵素による分解可能な共重合体及びその分解方法を提供することを課題とする。

解決手段

本発明は、ポリL−乳酸キモトリプシンで分解する方法を提供する。本発明の共重合体は生分解性を有することから、自然環境中での迅速な生分解性が要求される衣類生体適合性材料簡易食器ゴミ袋、おむつ、植生ネット土のう、くい、マルチフィルムなどに使用することができる。

概要

背景

生分解性ポリマーとして期待されるポリL−乳酸は、工業生産されているその他の生分解性プラスチックであるポリヒドロキシ酪酸ポリカプロラクトンポリブチレンサクシネート等に比べて環境中における生分解性がきわめて低い。

非特許文献1、2において、ポリ−L−乳酸を生分解する方法として、糸状菌トリキアカムアルバム由来プロテアーゼであるプロテイネースKの使用、アミコラトプシス属などの限定された放線菌の使用などが報告されている。

しかしながら、ポリ−D−乳酸酵素を用いた分解は報告されておらず、また、非特許文献3、4等で報告されているように、ポリ−D−乳酸及びグリシン3ユニットを含む誘導体は生分解性を有さない。
Eur. J. Biochem., 47, 91 (1974)
Appl. Environ. Microbiol. 63, 4, 1637(1997)
Macromolecules, 27, 825 (1994)
Macromol. Biosci., 1, 25(2001)

概要

本発明は、酵素による分解可能な共重合体及びその分解方法を提供することを課題とする。本発明は、ポリ−L−乳酸をキモトリプシンで分解する方法を提供する。本発明の共重合体は生分解性を有することから、自然環境中での迅速な生分解性が要求される衣類生体適合性材料簡易食器ゴミ袋、おむつ、植生ネット土のう、くい、マルチフィルムなどに使用することができる。なし

目的

本発明の主な目的は、微生物や酵素によって分解されないポリ−D−乳酸を、生分解性のないグリコリドと共重合させて両者を含む共重合体を製造することにより、生分解性を有する共重合体を製造することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ポリL−乳酸キモトリプシンで分解する方法。

技術分野

0001

本発明は、D−ラクチド及びグリコリドを用いた生分解性重合体、その製造方法、及びその分解方法に関する。

背景技術

0002

生分解性ポリマーとして期待されるポリL−乳酸は、工業生産されているその他の生分解性プラスチックであるポリヒドロキシ酪酸ポリカプロラクトンポリブチレンサクシネート等に比べて環境中における生分解性がきわめて低い。

0003

非特許文献1、2において、ポリ−L−乳酸を生分解する方法として、糸状菌トリキアカムアルバム由来プロテアーゼであるプロテイネースKの使用、アミコラトプシス属などの限定された放線菌の使用などが報告されている。

0004

しかしながら、ポリ−D−乳酸酵素を用いた分解は報告されておらず、また、非特許文献3、4等で報告されているように、ポリ−D−乳酸及びグリシン3ユニットを含む誘導体は生分解性を有さない。
Eur. J. Biochem., 47, 91 (1974)
Appl. Environ. Microbiol. 63, 4, 1637(1997)
Macromolecules, 27, 825 (1994)
Macromol. Biosci., 1, 25(2001)

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の主な目的は、微生物や酵素によって分解されないポリ−D−乳酸を、生分解性のないグリコリドと共重合させて両者を含む共重合体を製造することにより、生分解性を有する共重合体を製造することにある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、D−ラクチド及びグリコリドを共重合させることにより、その共重合体が特定の加水分解酵素により分解されることを発見した。また、α−キモトリプシン分子量5千以上の高分子量のポリ−L−乳酸に対して生分解性を有することを初めて見出し、本発明を完成するに至った。

0007

即ち、本発明は以下の発明を提供するものである。

0008

項1.化学式(1)

0009

0010

で表される構造単位と化学式(2)

0011

0012

で表される構造単位とからなる生分解性を有する共重合体。

0013

項2.D−ラクチド及びグリコリドを化学触媒の存在下に開環重合させることを特徴とする前記項1に記載の共重合体の製造方法。

0014

項3.前記項1に記載の共重合体をプロテアーゼで分解する方法。

0015

項4.前記項1に記載の共重合体をリパーゼで分解する方法。

0016

項5.ポリ−L−乳酸をキモトリプシンで分解する方法。

発明の効果

0017

本発明の共重合体は生分解性を有することから、自然環境中での迅速な生分解性が要求される衣類生体適合性材料簡易食器ゴミ袋、おむつ、植生ネット土のう、くい、マルチフィルムなどに使用することができる。

0018

また、本発明の共重合体の分解に酵素を利用することにより、微生物の生育などの長時間を要する工程を含まずに、容易に工業プロセスに使用できる。

0019

更に、工業プロセスにおける酵素の使用は、生分解性プラスチックを再利用する場合に限られず、生分解性プラスチックでできた糸、生地、そのプラスチック自体の風合い処理などの表面処理の使用にも適している。

発明を実施するための最良の形態

0020

本発明の共重合体
本発明の共重合体は、D−ラクチドとグリコリドとを化学触媒の存在下に開環重合させることによって合成される。該共重合体において、化学式(1)で表される構造単位はD−ラクチド由来の構造単位であり、化学式(2)で表される構造単位はグリコリド由来の構造単位である。

0021

本発明の共重合体の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した場合には1.0×103〜1.0×106、好ましくは1.0×104〜1.0×105である。また、該共重合体中、一般式(1)の構造単位は該共重合体中5〜95モル%、好ましくは50〜95モル%、より好ましくは60〜90モル%である。

0022

共重合体の製造方法
本発明の共重合体は、D−ラクチド及びグリコリドを目的とする共重合体に応じた割合で混合し、該混合物を化学触媒の存在下、必要に応じて加熱するなどして重合反応を行うことにより合成できる。好ましくは撹拌しながら反応を進めるのがよい。

0024

触媒としては、特に限定されないが、オクチル酸スズ(II)、テトラフェニルスズ酢酸スズ(IV)、チタニウムテトラノルマルブトキシドチタニウムテトライソプロポキシド等が例示でき、好ましくはスズ系の触媒、特にオクチル酸スズ(II)である。触媒の使用量としては、得られる共重合体の要求物性に応じて任意の範囲で用いられるが、通常はモノマー総量の0.1〜5モル%、好ましくは0.1〜1モル%程度である。

0025

重合反応の条件は、目的とする共重合体などに応じて適宜選択することができるが、例えば、D−ラクチド、グリコリド、触媒等を撹拌しながら、90〜200℃、好ましくは110〜130℃で、1時間以上、好ましくは2〜5時間程度反応を行うのがよい。更に好ましくは130℃付近で2時間程度反応させるのがよい。該反応は、高分子量のポリマーを得るためには、乾燥した窒素置換させながら行うことが好ましい。

0026

反応終了後粗製物に対して好ましくは10倍量程度のクロロホルムを加えて生成物を溶解させる。更に、粗製物を含むクロロホルム溶液に対して好ましくは4倍量程度のメタノール溶液に加えることにより、未反応モノマー、触媒等が取り除かれた純粋なポリマー沈殿物回収することができる。

0027

本発明共重合体の酵素による分解方法
本発明の共重合体は、プロテアーゼやリパーゼ等の加水分解酵素により分解することができる。プロテアーゼとしては、特にパパイン、α−キモトリプシン、プロテイネースKが好ましい。

0028

リパーゼとしては広い範囲の種類から適宜選択することができるが、特に、糸状菌リゾープスアリザス(Rhizopus arrhizus)由来のリパーゼが好ましい。

0029

使用するプロテアーゼ又はリパーゼは精製物が好ましいが、植物分泌物動物臓器微生物培養液などをホモジナイズした粗製物、安定剤を含む工業用酵素でもよい。

0030

更に、ポリ−L−乳酸を分解する際には、α−キモトリプシンを用いることができる。

0031

以下、本発明を実施例によりさらに詳述する。

0032

D−ラクチドとグリコリドを使用した共重合体の合成
D−ラクチド6gとD−グリコリド4gに触媒としてオクチル酸すず(II)100mgを加え、130℃で2時間撹拌した。反応後、粗生成物を20mLのクロロホルムに溶解し、100mLのメタノール沈殿させ、3gの白色生成物を得た。

0033

次の表に、種々の仕込み比率で反応させることにより得られた共重合体の特徴を示す。

0034

0035

リパーゼ、α−キモトリプシン、パパイン、プロテイネースKによるD−ラクチドとグリコリド共重合体の分解実験
実施例1で得たD−ラクチドとグリコリドとの共重合体10mgを酵素溶液1mL、0.5%オクチルグルコシド溶液0.1mL、pH 7の0.1Mリン酸緩衝液4mLからなる反応液に加え、37℃で撹拌しながら反応させた。12時間後、酵素反応により生成した水溶性有機炭素全有機炭素分析装置(島津社製TOC5000A)で測定した。

0036

表2には、各種酵素によるD−ラクチドとグリコリドとの共重合体の分解性を示す。なお、α−キモトリプシンはシグマ社製のタイプII(膵臓由来)、パパインはシグマ社製のパパヤラテックス由来の結晶粉末、プロテイネースKはICNバイオケミカルズ 社製、リパーゼはシグマ社製のリゾープスアリザズ由来のタイプXIを使用した。

0037

0038

リパーゼとプロテアーゼによるポリ−L−乳酸の分解実験
島津社製ポリ−L−乳酸(ラクティー#1012、数平均分子量Mn=2.1×105)10mgを酵素溶液1mL、0.5%オクチルグルコシド溶液0.1mL、pH 7の0.1Mリン酸緩衝液4mLからなる反応液に加え、37℃で撹拌しながら反応させた。12時間後、酵素反応により生成した水溶性の有機炭素を全有機炭素分析装置で測定した。表3には、各種リパーゼ、プロテアーゼによるポリ−L−乳酸の分解性を示した。α−キモトリプシンを使用するとプロテイネースKには及ばないもののポリ−L−乳酸に対して明らかな生分解性を示した。なお、酵素標品は実施例2と同じものを用いた。また、キャンディダリンドラセア由来のリパーゼはバイオキャタリスト社製、シュードモナスセパシア由来のリパーゼはアマノ社製、トリプシンはシグマ社製の酵素標品をそれぞれ使用した。

0039

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