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技術 生分解性シート連結・固定用粘着テープ

出願人 清水建設株式会社カモ井加工紙株式会社
発明者 吉田卓生黒瀬哲男高橋誠生水勝次
出願日 2005年12月16日 (15年8ヶ月経過) 出願番号 2005-364092
公開日 2007年6月28日 (14年2ヶ月経過) 公開番号 2007-161971
状態 特許登録済
技術分野 杭・地中アンカー 接着剤、接着方法 接着テープ
主要キーワード 長時間負荷 耐せん断力 防水気密 テープ側面 粘着テープ幅 汚れ面 ポリエチレンクロス 養生テープ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年6月28日)のものです。
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課題

生分解性フィルムシートに対して相性がよく、テープ自体の強度・柔軟性のバランスがとれ、施工時の作業性が良く、かつ使用期間中は目的とする固定・連結の機能を持続し、使用後埋設された場合には土中で分解することで消滅し、環境負荷の少ない粘着テープを提供する。

解決手段

建設工事で使用される生分解性養生シートの固定・連結に用いるための粘着テープであって、フィルム基材の片面もしくは両面に粘着剤層が形成され、フィルム基材が生分解性を有し、該基材の厚みが25〜300μmであり、粘着剤層の厚みがフィルム基材厚の20〜200%の範囲にあり、該粘着剤層がムーニー粘度30〜90の天然ゴム100質量部に対し、ロジン系樹脂テルペン系樹脂から選ばれる粘着付与樹脂の1種類または、2種類の合計が30〜160質量部、老化防止剤が0.1〜10.0質量部配合されてなる粘着剤からなることを特徴とする生分解性シート固定・連結用粘着テープ

概要

背景

近年、環境問題への配慮(施工時の環境負荷低減産業廃棄物の削減・周辺環境への影響低減など)や施工の効率化・省力化を目的に、建設工事現場では生分解性フィルムシートを使用した工法が検討されるようになってきた。
例えば以下のような用途が考えられる。
鉄筋鉄骨硬化後のコンクリートを分離し易くする目的で、鉄筋や鉄骨へシートを巻き付け、コンクリート部と縁切りすることで、分離・除去作業を容易にする養生シート。さらに具体的には、場所打ちコンクリート造成余盛り部の処理を簡便かつ安価に行なう方法で、杭鉄筋上端部に周回する生分解性シート杭頭処理用シートという)がある。(特許文献1参照)。
アスベスト除去処理の際に使用される飛散防止用養生シートがある。この飛散防止用養生シートは、減圧下に対応することができる性能を要求される。
以上のような生分解性シートの固定・連結を目的に粘着テープが使用される。
このような粘着テープには、施工時に柔軟性、汚れ面・粗面への接着性、施工
後に適度な強度・伸び耐反発性耐せん断力、最終的に生分解性などの性能が求められる。しかし、これまでこれらの施工時・施工後の要求を同時に満足した粘着テープはなかった。
例えば合成繊維不織布の片面にアスファルト系合成ゴム系粘着剤を塗布した防水テープや、熱可塑性樹脂製フラットヤーンを織製することによって得られた織布層熱可塑性樹脂フィルムラミネートして得られる基布テープ基材として、片面にアクリル系粘着剤を塗布した養生テープがある(特許文献2参照)。
しかし、該防水テープについては、建設関連で使用される透湿防水シートを固定するには十分であるが、発泡体シート厚手のシートを連結・固定する場合には、施工後にシートの自重・反発や収縮長時間負荷がかかった場合に、粘着剤の凝集力不足のためテープが剥がれるといった問題があった。また、該養生テープについても、同様の負荷がかかった場合に、テープが剥がれるといった問題があった。さらに、それらの粘着テープは生分解性がないため、使用後に除去する必要があり、産業廃棄物の発生、除去手間、産廃処理費の発生などの問題が生じていた。

特開2004−308405号公報
特開平10−121000号公報

概要

生分解性フィルムやシートに対して相性がよく、テープ自体の強度・柔軟性のバランスがとれ、施工時の作業性が良く、かつ使用期間中は目的とする固定・連結の機能を持続し、使用後埋設された場合には土中で分解することで消滅し、環境負荷の少ない粘着テープを提供する。建設工事で使用される生分解性養生シートの固定・連結に用いるための粘着テープであって、フィルム基材の片面もしくは両面に粘着剤層が形成され、フィルム基材が生分解性を有し、該基材の厚みが25〜300μmであり、粘着剤層の厚みがフィルム基材厚の20〜200%の範囲にあり、該粘着剤層がムーニー粘度30〜90の天然ゴム100質量部に対し、ロジン系樹脂テルペン系樹脂から選ばれる粘着付与樹脂の1種類または、2種類の合計が30〜160質量部、老化防止剤が0.1〜10.0質量部配合されてなる粘着剤からなることを特徴とする生分解性シート固定・連結用粘着テープ

目的

本発明は、建築関連現場で使用される生分解性フィルムやシートの固定・連結に使用する粘着テープであって、当該生分解性フィルムやシートに対して相性がよく、テープ自体の強度・柔軟性のバランスがとれており、粗面・汚れ面・凹凸面への接着性が良いため施工時の作業性が良く、かつ使用期間中は目的とした固定・連結の機能を持続し、使用後埋設された場合には土中で分解することで消滅し、環境負荷の少ない粘着テープを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

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請求項1

建設工事で使用される生分解性養生シートの固定・連結に用いるための粘着テープであって、フィルム基材の片面もしくは両面に粘着剤層が形成され、フィルム基材が生分解性を有し、該基材の厚みが25〜300μmであり、粘着剤層の厚みがフィルム基材厚の20〜200%の範囲にあり、該粘着剤層がムーニー粘度30〜90の天然ゴム100質量部に対し、ロジン系樹脂テルペン系樹脂から選ばれる粘着付与樹脂の1種類または、2種類の合計が30〜160質量部、老化防止剤が0.1〜10.0質量部配合されてなる粘着剤からなることを特徴とする生分解性シート固定・連結用粘着テープ

請求項2

JISZ0237に準じた粘着テープの粘着力SUS板に対して、3N/10mm以上であり、粗さ240番のサンドペーパーに対して、1N/10mm以上であり、面積25mm×25mm、荷重1kg、温度40℃の条件での保持力が、60分以上落下しない凝集力を有することを特徴とする請求項1記載の生分解性シート固定・連結用粘着テープ。

請求項3

生分解性を有するテープ基材澱粉エステル系樹脂ポリブチレンサクシネート系樹脂ポリ乳酸系樹脂の1種類もしくは2種類を含んでなり、その含有量が50質量%以上であり、該生分解性フィルム長手方向と幅方向破断強度がともに5〜80N/10mm、伸び率がともに100〜500%であることを特徴とした請求項1又は請求項2に記載の生分解性シート固定・連結用粘着テープ。

請求項4

建設工事で使用される生分解性養生シート被着体が、澱粉エステル系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂の1種類もしくは2種類を含んでなり、その含有量が、生分解性養生シートの樹脂組成物の50質量%以上である請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに記載の生分解性シート連結・固定用粘着テープ

請求項5

建設工事で使用される生分解性発泡シート被着体が、発泡倍率5〜20倍である請求項1ないし請求項4いずれかひとつに記載の生分解性シート連結・固定用粘着テープ。

請求項6

建設工事において場所打ちコンクリート造成余盛り部の処理を効率的に、かつ環境負荷を軽減する目的で用いられる杭頭処理材料に使用されることを特徴とした請求項5記載の生分解性シート連結・固定用粘着テープ。

技術分野

0001

本発明は、建設工事で使用される生分解性シートを固定したり連結する際に使用される生分解性粘着テープにおいて、固定したシートの反発、収縮・引張、外部からの衝撃に対しても破断剥離が起こり難い適度な粘着強度引張強度伸びを有しており、施工時の柔軟性・接着性など施工性も良好で、さらに、最終的に産業廃棄物を削減することができたり、廃棄のための分別処理作業を省力化することができ、土中に廃棄された場合にも完全に分解し環境への負荷が低減できるといった、環境への配慮と作業効率の改善に役立つ生分解性粘着テープに関するものである。

背景技術

0002

近年、環境問題への配慮(施工時の環境負荷低減・産業廃棄物の削減・周辺環境への影響低減など)や施工の効率化・省力化を目的に、建設工事の現場では生分解性のフィルムやシートを使用した工法が検討されるようになってきた。
例えば以下のような用途が考えられる。
鉄筋鉄骨硬化後のコンクリートを分離し易くする目的で、鉄筋や鉄骨へシートを巻き付け、コンクリート部と縁切りすることで、分離・除去作業を容易にする養生シート。さらに具体的には、場所打ちコンクリート造成余盛り部の処理を簡便かつ安価に行なう方法で、杭鉄筋上端部に周回する生分解性シート(杭頭処理用シートという)がある。(特許文献1参照)。
アスベスト除去処理の際に使用される飛散防止用養生シートがある。この飛散防止用養生シートは、減圧下に対応することができる性能を要求される。
以上のような生分解性シートの固定・連結を目的に粘着テープが使用される。
このような粘着テープには、施工時に柔軟性、汚れ面・粗面への接着性、施工
後に適度な強度・伸び・耐反発性耐せん断力、最終的に生分解性などの性能が求められる。しかし、これまでこれらの施工時・施工後の要求を同時に満足した粘着テープはなかった。
例えば合成繊維不織布の片面にアスファルト系合成ゴム系粘着剤を塗布した防水テープや、熱可塑性樹脂製フラットヤーンを織製することによって得られた織布層熱可塑性樹脂フィルムラミネートして得られる基布テープ基材として、片面にアクリル系粘着剤を塗布した養生テープがある(特許文献2参照)。
しかし、該防水テープについては、建設関連で使用される透湿防水シートを固定するには十分であるが、発泡体シート厚手のシートを連結・固定する場合には、施工後にシートの自重・反発や収縮で長時間負荷がかかった場合に、粘着剤の凝集力不足のためテープが剥がれるといった問題があった。また、該養生テープについても、同様の負荷がかかった場合に、テープが剥がれるといった問題があった。さらに、それらの粘着テープは生分解性がないため、使用後に除去する必要があり、産業廃棄物の発生、除去手間、産廃処理費の発生などの問題が生じていた。

0003

特開2004−308405号公報
特開平10−121000号公報

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、建築関連現場で使用される生分解性フィルムやシートの固定・連結に使用する粘着テープであって、当該生分解性フィルムやシートに対して相性がよく、テープ自体の強度・柔軟性のバランスがとれており、粗面・汚れ面・凹凸面への接着性が良いため施工時の作業性が良く、かつ使用期間中は目的とした固定・連結の機能を持続し、使用後埋設された場合には土中で分解することで消滅し、環境負荷の少ない粘着テープを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するため、鋭意研究した結果、適度な厚みと強度・伸度をもった生分解性フィルムをテープ基材として使用し、粘着剤には生分解性のある天然ゴムを適度なムーニー粘度分子量)に調整したものをベースに、ロジンエステル樹脂またはテルペン樹脂粘着付与剤として特定量配合し、さらに、老化防止剤を適度に添加したものを、基材フィルムの厚さに応じて適度に塗布することにより、目的を達成することができることが判明した。
本発明は、特定の成分からなる生分解性樹脂を使用し、成膜加工することによって得られる生分解性フィルムをテープ基材として使用し、さらにそのテープ基材は、厚みが25〜300μmであり、粘着加工した後の長手方向と幅方向の引張強度がともに10〜100N/10mm、伸度がともに100〜500%になるように調整されたものであり、このように調整されたテープ基材を使用し、粘着剤にはムーニー粘度が30〜90になるように素練りにより分子量を調整した天然ゴムを使用し、粘着付与剤としてロジンエステル樹脂またはテルペン樹脂を天然樹脂100質量部に対して30〜160質量部配合し、さらに、老化防止剤を0.1〜10.0質量部添加してなる生分解性粘着剤厚がフィルム基材の20〜200%になるように加工した粘着テープを用いることで、上記目的を達成することが判明し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、建設工事で使用される生分解性養生シートの固定・連結に用いるための粘着テープであって、フィルム基材の片面もしくは両面に粘着剤層が形成され、フィルム基材が生分解性を有し、該基材の厚みが25〜300μmであり、粘着剤層の厚みがフィルム基材厚の20〜200%の範囲にあり、該粘着剤層がムーニー粘度30〜90の天然ゴム100質量部に対し、ロジン系樹脂またはテルペン系樹脂から選ばれる粘着付与樹脂の1種類または、2種類の合計が30〜160質量部、老化防止剤が0.1〜10.0質量部配合されてなる粘着剤からなることを特徴とする生分解性シート固定・連結用粘着テープである。

0006

また本発明においては、JIS Z0237に定めるSUS板に対する粘着力が3N/10mm以上であり、好ましくは4N/10mm以上であり、粗さ240番のサンドペーパーに対する粘着力が1N/10mm以上であり、好ましくは1.5N以上であり、面積25mm×25mm、荷重1kg、温度40℃の条件での保持力が、60分以上落下しない凝集力を有することができる。
SUS板に対する粘着力が3N/10mm以上あっても、240番のサンドペーパーに対する粘着力が1N/10mmより低い場合は、平滑面には強く接着するが、粗面に対して、接着不良であることを意味し、建築現場で使用される発泡体などの粗面の養生シートや粗面のコンクリート面等への接着性が不良となる。さらに、SUS板、240番のサンドペーパーに対して十分接着する場合でも、保持力が60分未満で落下する程度の凝集力しかない場合には、貼り付け作業時には接着するが、短時間で剥がれが発生し、問題がある。
さらに本発明においては、生分解性を有するテープ基材が澱粉エステル系樹脂
ポリブチレンサクシネート系樹脂ポリ乳酸系樹脂の1種類もしくは2種類を含ん
でなり、その含有量が50質量%以上であり、該生分解性フィルムの長手方向と幅
方向の破断強度がともに5〜80N/10mm、伸び率がともに100〜500%
であることができる。
また本発明は、建設工事で使用される生分解性養生シート被着体が澱粉エステル系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂の1種類もしくは2種類を含んでなり、その含有量が、生分解性養生シートの樹脂組成物の50質量%以上であることを特徴とすることができる。
またさらに本発明は場所打ちコンクリート造成杭の余盛り部の処理を簡便に行なう目的で使用される発泡倍率が5〜20倍の生分解性発泡体シートの連結・固定に使用される生分解性連結・固定用粘着テープとして使用できる。

発明の効果

0007

従って、本発明により強度・柔軟性のバランスがとれており、粗面・汚れ面・凹凸面への接着性が良いため施工時の作業性が良く、かつ使用期間中は目的とした固定、連結の機能を持続し、使用後埋設された場合には土中で分解することで消滅し、建設工事で使用される生分解性養生シートの固定・連結に用いるための環境負荷の少ない粘着テープを提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0008

本発明のテープ基材に使用する樹脂には生分解性を有する樹脂を用いる。生分解性樹脂としては、例えば昭和高分子(株)製のビオノーレポリブチレンサクシネート系)、日本コーンスターチ(株)製コーンポール澱粉エステルポリマー)、モンサント(株)製バイオポール(3−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸等のポリマー)、ダイセル化学工業(株)製のセルグリーン酢酸セルロース系ポリマー)、三井化学(株)製レイシアポリ乳酸系ポリマー)等が挙げられるが、特にポリブチレンサクシネート系、澱粉エステル系、ポリ乳酸系の生分解性樹脂が好適に用いられる。
粘着剤には、天然ゴム系粘着剤を用いる。該粘着剤の配合は、天然ゴムをベースポリマーとして使用し、天然ゴム100質量部に対してロジン系樹脂またはテルペン系樹脂から選ばれる粘着付与樹脂の1種類または2種類の合計が30〜160質量部、老化防止剤が0.1〜10.0質量部配合することができる。粘着付与樹脂の種類としては、生分解性が良好なロジン系樹脂が好ましい。さらに粘着付与剤の配合量については、50〜150質量部であることが好ましい。粘着付与樹脂の配合量が30質量部以下では、粘着力が不足し、160質量部を超えるとタックが不足し、好ましくない。

0009

テープ基材の厚みは25〜300μmの範囲で選択され、好ましくは75〜250μmの範囲で選択される。粘着剤層の厚みはフィルム基材厚の20〜200%の範囲で選択され、好ましくは30〜100μmの範囲で選択される。テープ基材の厚みが薄い方が被着体への追従性が良好ではあるが、テープ基材の薄いものに粘着剤を厚塗りした場合、テープ側面からの粘着剤のはみ出しが酷くなり、テープ外観や作業性に問題が発生する。また、粘着剤の厚みが薄すぎると粗面や汚れた面に対する接着力が不足するため、基材の厚みに応じた適度な粘着剤厚みを設定する必要がある。さらに、テープ基材の厚みが25μmより薄くなると、破断強度が不足し、300μmより厚くなると凹凸面への追従性が悪くなる。
粘着テープの長手方向と幅方向の引張強度は、10〜100N/10mm、伸び率がともに100〜500%の範囲で調整される。引張強度が10N/10mmより弱いと被着体であるシートの収縮や衝撃に対して破断し易くなり、問題がある。100N/10mmより大きくすると柔軟性が損なわれ、被着体への追従性や作業性に問題がある。伸び率が100%より小さいと被着体に対する追従性が不足する。
本発明の生分解性フィルム基材の片面もしくは両面に塗布する粘着剤には、天然ゴム系粘着剤を使用することが好ましい。天然ゴム系粘着剤としては、予め素練り等の公知の方法でムーニー粘度を30〜90に調整した天然ゴムをベースポリマーに使用することができる。ムーニー粘度が30より小さいと凝集力が不足し、シートなどの被着体を固定する固定力が不足する。ムーニー粘度が90より大きくなると、トルエン等の溶剤に溶解した際の溶液粘度が高くなり、粘着塗工の際の加工性が良くない。この天然ゴムベースポリマー100質量部に対し、ロジン系樹脂またはテルペン系樹脂から選ばれる1種類または2種類の粘着付与樹脂を、粘着付与樹脂の合計が30〜160質量部になるように配合できる。粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂が好ましく、さらには、グリセリン等でエステル化したロジンエステル系樹脂がより好ましい。粘着付与樹脂の配合量については、50〜150質量部であることが好ましい。該ゴム系粘着剤には老化防止剤を添加することが好ましい。老化防止剤の添加量は、天然ゴムベースポリマー100質量部に対して、0.1〜10.0質量部添加することが好ましい。

0010

さらに、該ゴム系粘着剤には、生分解性を損なわない範囲で従来から知られているゴム系粘着剤用ベースポリマーや粘着付与剤、可塑剤紫外線吸収剤充填剤架橋剤、発泡剤等を添加することができる。天然ゴムベースポリマーに配合して使用できる粘着剤用ベースポリマーとしては、ブチルゴムブタジエンゴムイソブチレンゴムスチレンブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタジエンスチレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴム、スチレン−イソプレン−スチレン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−イソプレン共重合ゴム、メタクリル酸メチルグラフト天然ゴム、スチレングラフト天然ゴム、アクリロニトリルグラフト天然ゴム、合成イソプレンゴムエチレンプロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合ゴム、エチレン−アクリル酸エステル共重合ゴム、エチレン−アクリトニトリル共重合ゴム、ブタジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合ゴム、ポリエーテルウレタンゴムポリエステルウレタンゴム、液状イソプレンゴム液状ブタジエン液状スチレン−ブタジエン共重合ゴム、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、液状オキシプロピレンゴムなどが挙げられる。
ロジン系粘着付与剤テルペン系粘着付与剤に追加して使用できる粘着性付与樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂芳香族炭化水素変性テルペン樹脂脂肪族合成石油系樹脂芳香族合成石油系樹脂、脂環族合成石油系樹脂、クマロンインデン樹脂キシレン樹脂スチレン系樹脂ジシクロペンタジエン樹脂、及びこれらの中で、水素添加可能な不飽和二重結合を有するものは、その水素添加品などが挙げられる。これら粘着性付与樹脂は1種類用いてもよいし、また2種類以上組み合わせて用いてもよい。

0011

本発明の粘着テープに適用できる粘着剤の支持体への塗工方法としては通常用いられる方法、例えば、グラビアコータ法、ロールコータ法リバースコータ法、ドクターブレード法バーコータ法、コンマコータ法、ダイコータ法、リップコータ法、ナイフコータ法などが挙げられる。これらのうち好ましいものはダイコータ法、コンマコータ法である。塗工後は、熱風または(近)赤外線高周波などのエネルギーにより加熱して溶媒あるいは分散媒の乾燥を行う。
本発明の粘着テープは、建設工事で使用される生分解性養生シートを固定・連結する目的に使用することに適している。
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。

0012

(基材の調整)
日本コーンスターチ(株)製コーンポールF3Fを原料に使用し、Tダイ加工で製造した膜厚200μmの澱粉エステル系生分解性フィルムを準備した。さらに、準備したフィルムの両面をコロナ処理し、フィルム表面の濡れ指数が45dyn/cm以上になるように調整し、基材aを得た。
(粘着剤の調整)
トルエン600質量部に素練りによりムーニー粘度を60(測定条件は2rpm、100℃、予熱1分、4分経過後測定)に調整した天然ゴム100質量部を溶解した後、エステルガムAAG(荒川化学工業社製)を100質量部、老化防止剤アンテージW−400(川口化学工業社製)を2質量部添加し、十分溶解させ固形分25%、23℃の粘度が10000mPa・sの粘着剤aを得た。
(粘着テープの製造)
基材aに剥離剤KS−847T(信越化学工業社製シリコーン剥離剤)を乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布し、乾燥後巻き取り剥離処理基材aを得た。次に剥離処理基材の剥離処理面とは反対の面へ、乾燥後の厚みが50μmになるように、粘着剤aを塗布し、乾燥後巻き取り、粘着テープaを得た。

得られた粘着テープについて、引張強度、伸び率、接着性、保持力、作業性を評価した。
引張強度:粘着テープ幅10mm×長さ150mmのテストピースを準備し、チャック間距離100mm、引張速度300mm/minでの破断時の強度を測定した。
伸び率:引張強度測定時に破断時の伸び率を測定した。
粘着力1:JIS Z0237に準じてSUS板に対する粘着力を測定した。
粘着力2:粘着力1の被着体を粗さ240番のサンドペーパーに替えて粘着力を測
定した。
保持力:JISZ0237に準じ被着体SUS板、1kg荷重、貼り付け面積25
mm×25mm、測定温度40℃での保持力を評価した。
○24時間以上保持 △1〜24時間で落下 ×1時間以内落下

実用試験1:日本コーンスターチ(株)製コーンポールF3FをTダイで押出し成形して、厚み200μm、縦5m、横1mのシートを作成し、これを養生シートとして使用する。この養生シートをテープ幅200mmに仕上げた本発明の粘着テープを使用して、コンクリートの壁面に貼り付け固定する作業や、養生シートを連結する作業を行ない、作業性を評価した。

〇:作業性良好。
△:壁面の角部や凹凸への追従性・接着性が悪い。強く押し付けると固定できる。
×:壁面の角部や凹凸への追従性・接着性が悪い。完全に接着せず、浮
きが多く見られる。容易に剥がれる。

実用試験2:実用試験1で固定・連結した状態で、3日間放置し、状態を観察した。

〇:固定・連結状態に変化なく良好。
△:角部、凹凸面に貼り付けた個所で、一部剥がれあり。
×:剥がれた個所が多い。シートの重量でテープが剥がれ落ちた個所あり。シートの連結部でズレがあり。

実用試験3:日本コーンスターチ(株)製コーンポールEX−1Aを使用して、発泡倍率10倍、厚さ3mm、幅800mm、長さ2.0mの発泡シートを作成した。このシートと得られた粘着テープを使用して、場所打ちコンクリート造成杭の杭鉄筋の上端部にこの発泡シートを周回し、粘着テープで固定する作業を行なった。

〇:発泡シート、杭鉄筋に対する接着性が良好であり、固定後3日経過しても、粘着テープの剥がれがなかった。
△:接着性が不足気味、若しくは粘着テープで固定後、3日以内にテープの剥がれが起こった。
×:接着性不良で固定できない。固定直後に剥がれあり。

0013

(基材の調整)
日本コーンスターチ(株)製コーンポールF3Fを原料に使用し、Tダイ加工で製造した膜厚100μmの澱粉エステル系生分解性フィルムを準備した。さらに、準備したフィルムの両面をコロナ処理し、フィルム表面の濡れ指数が45dyn/cm以上になるように調整し、基材bを準備した。
(粘着剤の調整)
トルエン600質量部に素練りによりムーニー粘度を45に調整した天然ゴム30質量部とムーニー粘度を65に調整した天然ゴム70質量部を溶解した後、エステルガムAAG(荒川化学工業社製)を30質量部、中国ロジン(荒川化学社製)を20質量部、YSレジンPX−1000(ヤスハラケミカル社製)を10質量部老化防止剤アンテージW−400(川口化学工業社製)を0.3質量部添加し、十分溶解させ固形分25%、23℃の粘度が11000mPa・sの粘着剤bを得た。
(粘着テープの製造)
基材bへ乾燥後の糊厚が40μmになるように粘着剤bを塗布し、乾燥後巻き取り粘着テープbを得た。

0014

(基材の調整)
昭和高分子社製「ビオノーレ#3001」を原料に使用し、Tダイ加工で膜厚200μmのポリブチレンサクシネート系生分解性フィルムを準備した。さらに、準備したフィルムの両面をコロナ処理し、フィルム表面の濡れ指数が45dyn/cm以上になるように調整し、基材cを得た。
(粘着剤の調整)
トルエン600質量部に素練りによりムーニー粘度を75(測定条件は2rpm、100℃、予熱1分、4分経過後測定)に調整した天然ゴム100質量部を溶解した後、エステルガムAAG(荒川化学工業社製)を130質量部、老化防止剤アンテージW−400(川口化学工業社製)を0.5質量部添加し、十分溶解させ固形分25%、23℃の粘度が8000mPa・sの粘着剤cを得た。
(粘着テープの製造)
基材cに剥離剤KS−847T(信越化学工業社製シリコーン剥離剤)を乾燥後の塗布量が0.3g/m2になるように塗布し、乾燥後巻き取り、剥離処理基材cを得た。次に剥離処理基材の剥離処理面とは反対の面へ、乾燥後の厚みが30μmになるように、粘着剤cを塗布し、乾燥後巻き取り、粘着テープcを得た。

0015

(比較例1)
ポリエステル不織布の片面にブチルゴム系粘着剤を塗布したカモ加工紙社製防水気密用テープ「強力ブチル君No.500S」を使用した。

0016

(比較例2)
ポリエチレンクロス基材へ粘着加工したダイヤテックス社製パイランテープY09GRを使用した。

0017

(比較例3)
実施例1の粘着剤の調整で、ムーニー粘度を20に調整し、粘着付与剤としてエステルガムAAGを20部添加した以外は、実施例−1と同様にして粘着テープdを得た。

得られた粘着テープについて、引張強度、伸び率、接着性、保持力、作業性を評価し表1に示す。

0018

0019

本発明の生分解性シート固定・連結用粘着テープは、施工時の作業性が良く、かつ使用期間中は目的とする固定・連結の機能を持続し、使用後埋設された場合には土中で分解することで消滅し、従来の粘着テープに比して環境に優しく、産業上の利用可能性が高いものである。

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