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技術 光スイッチング素子・光スイッチングデバイス・複数波長光スイッチング素子・複数波長光スイッチングデバイス・カラー光スイッチング素子・カラー光スイッチングデバイス・光スイッチング素子アレイ・複数波長光スイッチング素子アレイ・カラー光スイッチング素子アレイ・画像表示装置・複数色画像表示装置およびカラー画像表示装置

出願人 株式会社リコー
発明者 橋口強平井秀明
出願日 2005年12月7日 (14年3ヶ月経過) 出願番号 2005-353658
公開日 2007年6月21日 (12年8ヶ月経過) 公開番号 2007-156254
状態 特許登録済
技術分野 機械的光制御・光スイッチ 回折格子、偏光要素、ホログラム光学素子 光の変調 機械的光制御・光スイッチ 回折格子、ホログラム光学素子
主要キーワード 半透過性ミラー 形状要因 アノマリー 共鳴素子 複数波長光 複数色光 共鳴反射 凸部幅
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

回折格子と光の波長によるアノマリー現象原理的に利用した、従来にない新規光スイッチング素子を実現する。

解決手段

光スイッチング素子1は、厚み部分導波層として機能し、厚み方向の一方の面は全反射面として機能し、他方の面は微細凹凸による微細周期構造が形成され、上記他方の面から入射する光のうち、特定波長成分共鳴反射させる共鳴反射素子11と、この共鳴反射素子11の形状および/または屈折率を変化させて、共鳴反射の共鳴波長を変化させる駆動手段12、14を有する。

概要

背景

光のオンオフを行う光スイッチング素子やこれをアレイ配列した光スイッチング素子アレイ光通信プロジェクタ等の画像表示装置の分野において広く用いられている。

光スイッチングを行う素子としては、従来、液晶を利用するものやマイクロミラーを用いるものが広く知られている他、特許文献1には「反射性ミラー半透過性のミラーを用いて光を制御する干渉型の光スイッチングデバイス」が提案されている。これは、反射性ミラー半透過性ミラーの距離を変化させ、光の干渉効果を用いてスイッチングを行ううものである。
ところで、非特許文献1に「帯域の狭い反射型波長フィルタ」が報告されている。

特開2002−287047
R.Magnusson and S.S.Wang, Transmission band pass guided−mode resonance filters,Appl.Opt.Vol.34, No.35,8106(1995)

概要

回折格子と光の波長によるアノマリー現象原理的に利用した、従来にない新規な光スイッチング素子を実現する。光スイッチング素子1は、厚み部分導波層として機能し、厚み方向の一方の面は全反射面として機能し、他方の面は微細凹凸による微細周期構造が形成され、上記他方の面から入射する光のうち、特定波長成分共鳴反射させる共鳴反射素子11と、この共鳴反射素子11の形状および/または屈折率を変化させて、共鳴反射の共鳴波長を変化させる駆動手段12、14を有する。

目的

この発明は、非特許文献1に報告されている「回折格子と光の波長によるアノマリー現象」を原理的に利用した、従来にない新規な光スイッチング素子を実現し、かかる光スイッチング素子を用いて、新たな、光スイッチングデバイスや画像表示装置、カラー画像表示装置等を実現することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
6件

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請求項1

厚み部分導波層として機能し、厚み方向の一方の面は全反射面として機能し、他方の面は微細凹凸による微細周期構造を形成され、上記他方の面から入射する光のうち、特定波長成分共鳴反射させる共鳴反射素子と、この共鳴反射素子の形状および/または屈折率を変化させて、共鳴反射の共鳴波長を変化させる駆動手段とを有することを特徴とする光スイッチング素子

請求項2

請求項1記載の光スイッチング素子において、共鳴反射素子が、基板上に、薄膜状に形成されていることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項3

請求項1または2記載の光スイッチング素子において、共鳴反射素子の微細な凹凸による微細周期構造が、透明保護層で被覆されていることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項4

請求項1または2または3記載の光スイッチング素子において、駆動手段が、電界磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させて、上記共鳴反射素子の屈折率及び/または形状を変化させることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項5

請求項4記載の光スイッチング素子において、駆動手段が、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させて、上記共鳴反射素子における屈折率を主として変化させることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項6

請求項4記載の光スイッチング素子において、駆動手段が、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させて、上記共鳴反射素子における形状を主として変化させることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項7

請求項4または5または6記載の光スイッチング素子において、駆動手段が、共鳴反射素子の厚み方向に直交する方向から、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項8

請求項4または5または6記載の光スイッチング素子において、駆動手段が、共鳴反射素子の厚み方向から、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項9

請求項1〜8の任意の1に記載の光スイッチング素子において、透過型であることを特徴とする光スイッチング素子。

請求項10

請求項1〜9の任意の1に記載の光スイッチング素子と、光源とを有し、駆動手段により、共鳴波長を、上記光源の発光波長域内外に変化させることにより、上記光スイッチング素子を介して取り出される光を点滅できるように構成された光スイッチングデバイス

請求項11

請求項9記載の透過型の光スイッチング素子で、駆動手段による変化前後の共鳴波長が相互に異なる2以上の光スイッチング素子を、光の透過方向に重ねるように配設して個々の光スイッチング素子を独立して駆動可能とし、各光スイッチング素子が、他の光スイッチング素子の上記変化前後の共鳴波長の光を透過させるように構成されたことを特徴とする複数波長光スイッチング素子

請求項12

請求項11記載の複数波長光スイッチング素子において、光の透過方向に重ねて配置される光スイッチング素子が3以上であり、各光スイッチング素子の共鳴波長が、所望の色の光を表示できる値に設定されていることを特徴とするカラー光スイッチング素子

請求項13

請求項11記載の複数波長光スイッチング素子と、この複数波長光スイッチング素子を構成する透過型の光スイッチング素子数と同数個の光源とを有し、上記複数の光源は発光波長域が互いに異なり、各光源はこの光源に対応する光スイッチング素子を有し、この光スイッチング素子は、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方が、対応する光源の発光波長域内にあり、各光スイッチング素子の共鳴波長を、対応する駆動手段により、上記対応する光源の発光波長域の内外に変化させることにより、上記複数波長光スイッチング素子を介して、複数色の光を取り出し得るように構成された複数色光スイッチングデバイス

請求項14

請求項12記載のカラー光スイッチング素子と、このカラー光スイッチング素子を構成する透過型の光スイッチング素子と同数個の光源とを有し、上記複数の光源は、発光波長域が互いに異なり、かつ、これら波長の組み合わせにより所望の色を構成できるように組み合わせられ、各光源はこの光源に対応する光スイッチング素子を有し、この光スイッチング素子は、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方が、対応する光源の発光波長域内にあり、各光スイッチング素子の共鳴波長を、対応する駆動手段により、上記対応する光源の発光波長域の内外に変化させることにより、上記カラー光スイッチング素子を介して、所望の色の光を取り出し得るように構成されたカラー光スイッチングデバイス。

請求項15

請求項1〜9の任意の1に記載の光スイッチング素子で同一種類の複数の素子を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各光スイッチング素子を独立して駆動可能としたことを特徴とする光スイッチング素子アレイ

請求項16

請求項15記載の光スイッチング素子アレイと、この光スイッチング素子アレイを構成する光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光を上記光スイッチング素子アレイの各光スイッチング素子に照射する光源手段とを有することを特徴とする画像表示装置

請求項17

請求項11記載の複数波長光スイッチング素子で同一種類の複数の素子を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各複数波長光スイッチング素子を独立して駆動可能としたことを特徴とする複数波長光スイッチング素子アレイ

請求項18

請求項17記載の複数波長光スイッチング素子アレイと、この複数波長光スイッチング素子アレイを構成する各光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光を上記複数波長光スイッチング素子アレイの各複数波長光スイッチング素子に照射する複数波長光源手段とを有することを特徴とする複数色画像表示装置

請求項19

請求項12記載のカラー光スイッチング素子で同一種類の複数の素子を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各カラー光スイッチング素子を独立して駆動可能としたことを特徴とするカラー光スイッチング素子アレイ

請求項20

請求項19のカラー光スイッチング素子アレイと、このカラー光スイッチング素子アレイを構成する各光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光を上記カラー光スイッチング素子アレイの各カラー光スイッチング素子に照射するカラー光源手段とを有することを特徴とするカラー画像表示装置

技術分野

背景技術

0002

光のオンオフを行う光スイッチング素子やこれをアレイ配列した光スイッチング素子アレイは光通信プロジェクタ等の画像表示装置の分野において広く用いられている。

0003

光スイッチングを行う素子としては、従来、液晶を利用するものやマイクロミラーを用いるものが広く知られている他、特許文献1には「反射性ミラー半透過性のミラーを用いて光を制御する干渉型の光スイッチングデバイス」が提案されている。これは、反射性ミラー半透過性ミラーの距離を変化させ、光の干渉効果を用いてスイッチングを行ううものである。
ところで、非特許文献1に「帯域の狭い反射型波長フィルタ」が報告されている。

0004

特開2002−287047
R.Magnusson and S.S.Wang, Transmission band pass guided−mode resonance filters,Appl.Opt.Vol.34, No.35,8106(1995)

発明が解決しようとする課題

0005

この発明は、非特許文献1に報告されている「回折格子と光の波長によるアノマリー現象」を原理的に利用した、従来にない新規な光スイッチング素子を実現し、かかる光スイッチング素子を用いて、新たな、光スイッチングデバイスや画像表示装置、カラー画像表示装置等を実現することを課題とする。

課題を解決するための手段

0006

この発明の光スイッチング素子は、共鳴反射素子と、駆動手段とを有する。
「共鳴反射素子」は、厚み部分導波層として機能し、厚み方向の一方の面は全反射面として機能し、他方の面は微細凹凸による微細周期構造が形成され、「他方の面」から入射する光のうち、特定波長成分共鳴反射させる素子である。

0007

上記「微細な凹凸による微細周期構造」は、凹凸の周期が「使用波長と同等程度かそれ以下の大きさ」であり、この微細周期構造が形成された面から入射する光は、微細周期構造で回折し、導波層として機能する厚み部分を導波し、上記一方の面に達して全反射するが、導波層内を全反射で伝播する光波の伝播定数が、微細周期構造の格子による格子ベクトルと一致すると強い共鳴を起こして強い反射光となる。これが「共鳴反射」として知られる現象である。

0008

従って、微細な凹凸による微細周期構造は「共鳴反射を惹起できるもの」であれば良く、具体的な形態としては特に制限がない。微細周期構造としては後述する1次元格子状のものや、2次元格子状のもの、あるいは同心円状のもの等が可能であり、「凹凸の断面形状」も後述する「矩形波波状」のもののほか、三角波状のものや正弦波状のもの「台形形状の繰り返し」等でもよい。

0009

「共鳴反射」する光の波長は、共鳴反射素子の素材・形状に応じて定まり、上記の如く、光源から放射されて「他方の面」から入射する光のうち、特定波長成分(共鳴波長)の光が共鳴反射されるのである。
「駆動手段」は、共鳴反射素子の形状および/または屈折率を変化させて、共鳴反射の共鳴波長を変化させる手段である。

0010

例えば、共鳴反射素子の屈折率を変化させると、導波層として機能する厚み部分の「光学的厚さ(屈折率と機械的厚さの積)」が変化するので、導波層部分で定常波を構成する全反射光の波長が変化し、共鳴波長がシフトする。また、共鳴反射素子の形状を変化させる場合には、例えば、微細周期構造の格子周期を変化させて、微細周期構造の光学的機能を変化させることができ、この光学的機能の変化により、共鳴波長をシフトさせることができる。共鳴波長のシフトには上記「屈折率変化形状変化とを同時に利用する」こともできる。

0011

請求項1記載の光スイッチング素子における共鳴反射素子は「基板上に薄膜状に形成」されていることができる(請求項2)。
請求項1または2記載の光スイッチング素子における共鳴反射素子の微細な凹凸による微細周期構造は「透明保護層で被覆」されていることが好ましい(請求項3)。透明保護層により、微細周期構造の微細な凹凸が外力により損なわれるのを有効に防止できるからである。勿論、この透明保護層は、共鳴反射素子とは屈折率の異なる材料で構成される。

0012

請求項1または2または3記載の光スイッチング素子における駆動手段は「電界磁界、熱、機械力の1以上」を共鳴反射素子に作用させて、共鳴反射素子の「屈折率及び/または形状」を変化させるものであることができる。

0013

電界や磁界の作用により屈折率を変化させる場合は、共鳴反射素子の素材として電気光学効果磁気光学効果を有する公知材料のうち適宜のものを用いればよく、電界や磁界の作用により形状を変化させる場合は、共鳴反射素子の素材として電歪素子や磁歪素子の材料として公知の適宜のものを用いればよい。

0014

また、熱の作用によっても共鳴反射素子の屈折率変化や(熱膨張による)形状変化を生じさせることができるし、反射共鳴素子圧電素子や磁歪素子による機械力を作用させて形状を変化させてもよい。

0015

一般には、共鳴反射素子の形状が変化すれば、密度の変化により屈折率が変化するし、逆に屈折率の変化にも体積変化等による形状変化が伴うことが多い。従って、共鳴反射素子に電界、磁界、熱、機械力の1以上を作用させた場合、屈折率変化のみ、あるいは形状変化のみが生じるのはむしろまれであり、従って、上記の如く、共鳴波長のシフトに「屈折率変化と形状変化とを同時に利用する」こともできるのであるが、実際上の観点からすれば、駆動手段が、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させて「共鳴反射素子における屈折率を主として変化させる」ようにするか(請求項5)、「共鳴反射素子における形状を主として変化させる」ようにする(請求項6)のが好適である。

0016

請求項4または5または6記載の光スイッチング素子において、駆動手段が共鳴反射素子に「電界、磁界、熱、機械力の1以上を作用させる方向」は、共鳴反射素子の厚み方向に直交する方向であってもよいし(請求項7)、共鳴反射素子の厚み方向であっても良い(請求項8)。

0017

上に説明した請求項1〜8の光スイッチング素子は、反射光をオン・オフさせる反射型の光スイッチング素子としても良いが、透過型としてもよい(請求項9)。

0018

請求項10記載の光スイッチングデバイスは、請求項1〜9の任意の1に記載の光スイッチング素子と光源とを有し、駆動手段により「共鳴波長を、光源の発光波長域内外に変化させることにより、光スイッチング素子を介して取り出される光を点滅できる」ように構成されたことを特徴とする。

0019

例えば、光スイッチング素子が透過型のもの(請求項9)であり、駆動手段による駆動が行われない状態において、共鳴波長が「光源の発光波長域」に含まれると、光源から放射される発光波長域の光のうち、共鳴波長に近い波長成分の光(特定波長成分)は反射共鳴素子により共鳴反射される。
共鳴反射素子を駆動手段により駆動して、共鳴波長を「光源の発光波長域外」にシフトさせると、光源から入射する光は共鳴反射素子を透過する。
光源の発光波長域が上記特定波長を含む狭い領域のものであれば、上記の如くして、光源からの光は実質的に光スイッチング素子によりオン・オフされる。

0020

請求項11記載の複数波長光スイッチング素子は、透過型(請求項9)で「駆動手段による変化前後の共鳴波長が相互に異なる2以上の光スイッチング素子」を、光の透過方向に重ねるように配設して個々の光スイッチング素子を独立して駆動可能とし、各光スイッチング素子が、他の光スイッチング素子の「駆動手段による変化前後の共鳴波長の光を透過させる」ように構成されたことを特徴とする。

0021

例えば、2つの光スイッチング素子を光の透過方向に重ねて配設した場合において、一方の光スイッチング素子がA色光をオン(透過)・オフ(遮断)でき、他方の光スイッチング素子がB色光をオン・オフできるものとすると、各光スイッチング素子は「他の光スイッチング素子の駆動手段による変化前後の共鳴波長の光を透過させる」ので、A色光源からのA色光と、B色光源からのB色光を合成して、複数色光スイッチング素子に入射させるようにすれば、各光スイッチング素子を独立に制御することにより、透過光を「A色光、B色光、A+B色光の3種」に切り替えることができ、また「A、B何れの色の光も透過させない」ようにすることができる。

0022

請求項11記載の複数波長光スイッチング素子において、光の透過方向に重ねて配置される光スイッチング素子を3以上とし、各光スイッチング素子の共鳴波長を「所望の色の光を表示できる値」に設定したものが、請求項12記載のカラー光スイッチング素子である。

0023

請求項13記載の複数色光スイッチングデバイスは、請求項11記載の複数波長光スイッチング素子と、この複数波長光スイッチング素子を構成する透過型の光スイッチング素子数と同数個の光源とを有する。
複数個の光源は発光波長域が互いに異なり、各光源はこの光源に対応する光スイッチング素子を有し、この光スイッチング素子は「駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方が、対応する光源の発光波長域内」にあり、各光スイッチング素子の共鳴波長を、対応する駆動手段により「対応する光源の発光波長域の内外に変化させる」ことにより、複数波長光スイッチング素子を介して、複数色の光を取り出し得るように構成されている。

0024

請求項14記載のカラー光スイッチングデバイスは、請求項12記載のカラー光スイッチング素子と、このカラー光スイッチング素子を構成する透過型の光スイッチング素子と同数個の光源とを有し、複数の光源は発光波長域が互いに異なり、かつ「これら波長の組み合わせにより所望の色を構成できる」ように組み合わせられ、各光源はこの光源に対応する光スイッチング素子を有し、この光スイッチング素子は、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方が、対応する光源の発光波長域内にあり、各光スイッチング素子の共鳴波長を対応する駆動手段により「対応する光源の発光波長域の内外に変化」させることにより、カラー光スイッチング素子を介して所望の色の光を取り出し得るように構成されたものである。

0025

上に説明した光スイッチングデバイス・複数波長光スイッチングデバイス・カラー光スイッチングデバイスで用いられる光源は、例えば、「白色光源分光スペクトルを適当なフィルタにより帯域制限したもの」を用いることもできるが、現実的なものとしてはLED、特にLDが好適である。

0026

請求項15記載の光スイッチング素子アレイは、請求項1〜9の任意の1に記載の光スイッチング素子で「同一種類の複数の素子」を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各光スイッチング素子を独立して駆動可能としたことを特徴とする。

0027

請求項16記載の画像表示装置は、請求項15記載の光スイッチング素子アレイと、光源手段とを有する。
「光源手段」は、光スイッチング素子アレイを構成する光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光を光スイッチング素子アレイの各光スイッチング素子に照射する手段である。

0028

この画像表示装置によれば、光スイッチング素子によりオン・オフできる波長の光によるモノクロームの1次元画像もしくは2次元画像を表示できる。

0029

請求項17記載の複数波長光スイッチング素子アレイは、請求項11記載の複数波長光スイッチング素子で「同一種類の複数の素子」を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各複数波長光スイッチング素子を独立して駆動可能としたことを特徴とする。

0030

請求項18記載の複数色画像表示装置は、請求項17記載の複数波長光スイッチング素子アレイと、複数波長光源手段とを有する。
「複数波長光源手段」は、複数波長光スイッチング素子アレイを構成する各光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光を複数波長光スイッチング素子アレイの各複数波長光スイッチング素子に照射する手段である。

0031

この複数色画像表示装置によれば、複数波長光スイッチング素子によりオン・オフできる波長の光による「複数色の1次元画像もしくは2次元画像」を表示できる。

0032

請求項19記載のカラー光スイッチング素子アレイは、請求項12記載のカラー光スイッチング素子で「同一種類の複数の素子」を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各カラー光スイッチング素子を独立して駆動可能としたことを特徴とする。

0033

請求項20のカラー画像表示装置は、請求項19のカラー光スイッチング素子アレイと、カラー光源手段とを有する。
「カラー光源手段」は、カラー光スイッチング素子アレイを構成する各光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光をカラー光スイッチング素子アレイの各カラー光スイッチング素子に照射する手段である。

0034

このカラー画像表示装置によれば、カラー光スイッチング素子によりオン・オフできる波長の光により「カラーの1次元画像もしくは2次元画像」を表示できる。

0035

若干補足すると、請求項15記載の光スイッチング素子アレイでは、請求項1〜9の任意の1に記載の光スイッチング素子で「同一種類の複数の素子」を1次元もしくは2次元にアレイ配列し、各光スイッチング素子を独立して駆動可能とするものであるが、この場合、1次元もしくは2次元にアレイ配列される光スイッチング素子は、一つ一つが独立した光スイッチング素子をアレイ配列して構成してもよいが、アレイ配列される全部の光スイッチング素子を一体としてアレイ状モノリシックに形成してもよい。

0036

あるいは、複数個ずつの光スイッチング素子のグループを、一体として1次元もしくは2次元のアレイ状に形成し、このような光スイッチング素子のグループを2以上組み合わせて所望のアレイ配列を実現するようにしてもよい。これらの場合、各光スイッチング素子の共鳴反射素子を駆動する駆動手段も、共鳴反射素子のアレイと共に配列形成される。

0037

同様に、請求項17の複数波長光スイッチング素子アレイや、請求項19のカラー光スイッチング素子アレイにおいても、互いに独立した複数波長光スイッチング素子あるいはカラー光スイッチング素子をアレイ配列して構成してもよいが、アレイ配列される全部の複数波長光スイッチング素子やカラー光スイッチング素子を一体としてアレイ状に形成してもよい。

0038

あるいは、複数個ずつの複数波長光スイッチング素子やカラー光スイッチング素子のグループを、一体として1次元もしくは2次元のアレイ状に形成し、このようなグループを2以上組み合わせて所望のアレイ配列を実現するようにしてもよい。これらの場合、各素子の共鳴反射素子を駆動する駆動手段も、共鳴反射素子のアレイと共に配列形成される。

0039

また、複数波長光スイッチング素子アレイや、カラー光スイッチング素子アレイでは、個々の複数波長光スイッチング素子やカラー光スイッチング素子において、複数の光スイッチング素子が光の透過方向に重ねて配列されるのであるから、複数波長光スイッチング素子アレイや、カラー光スイッチング素子アレイでは、光スイッチング素子アレイが、光透過方向に2層以上に重ねて配列されることになる。

0040

このような構成において、各層を構成する光スイッチング素子アレイを、上記の如く、アレイ配列される全部の光スイッチング素子を一体としてアレイ状に形成してもよく、また、複数個ずつの光スイッチング素子のグループを、一体として1次元もしくは2次元のアレイ状に形成し、このようなグループを2以上組み合わせて所望のアレイ配列を実現するようにしてもよい。

0041

なお、複数波長光スイッチング素子を構成する複数種の光スイッチング素子を、光透過方向へ配列するのに換えて、これらを互いに同一平面状にアレイ配列してもよい。同様に、カラー光スイッチング素子を構成する複数種の光スイッチング素子を、光透過方向へ配列するのに換えて、これらを互いに同一平面状にアレイ配列してもよい。即ち、この場合、カラー画像の1画素が、平面状に配列される複数種の光スイッチング素子で構成されることになる。

0042

上記の如く、複数波長光スイッチング素子や複数波長光スイッチング素子アレイは、カラー光スイッチング素子やカラー光スイッチング素子アレイを含む概念であり、複数色画像表示装置はカラー画像表示装置を含む概念である。

0043

光スイッチング素子における駆動手段は「電界、磁界、熱、機械力の1以上」を共鳴反射素子に作用させて、共鳴反射素子の屈折率及び/または形状を変化させるものであることができるが、これらのうちで、電界や磁界の作用により屈折率を変化させるものや、電界・磁界の作用により形状を変化させるものは応答の速度が大きく、高速の光スイッチングが可能である点で好ましい。

0044

例えば、共鳴反射素子の材料として、電圧印加で屈折率が大きく変化する「電気光学効果を有する材料」を用いる場合、駆動電圧に対する屈折率変化の応答は非常に高速であり、機械的な動作がない構造にできる。このため、非常に高速かつ安定したオン・オフが可能な光スイッチング素子を実現できる。

0045

また、共鳴反射素子の形状(凹凸による微細周期構造や厚み部分の形状やサイズ)を変化させることによって光学特性を変化させる場合には、共鳴反射素子として「電圧の印加により静電気力電歪効果などにより形状を変える」材料を用いることができ、静電気力や電歪効果による微小な変形は、液晶などに比較して応答速度を速くすることが可能であり、簡易かつ高速にオン・オフ可能な光スイッチング素子を実現できる。

発明の効果

0046

以上に説明したように、この発明によれば、新規な光スイッチング素子や、これを用いた光スイッチングデバイス、カラー画像表示装置等を実現できる。
特に、請求項20のカラー画像表示装置では、表示すべきカラー画像の1画素を構成するカラー光スイッチング素子において、3種以上の光スイッチング素子が光透過方向に重なるように配置されるので、光透過方向から見た場合、カラーの1画素を「単一のカラー光スイッチング素子」で構成できる。

0047

従来、液晶光スイッチング素子アレイでカラー画像を表示する場合には、赤(R)、緑(G)、青(B)の3枚の「液晶パネル(2次元の液晶光スイッチング素子アレイ)」を用い、各色画像を「クロスプリズムを通して合成し」カラー画像を表示している。

0048

また、反射型のマイクロミラーの角度を制御することにより入射光のスイッチングを行うマイクロミラーアレイを用いる場合、時間により変化するカラーフィルタとマイクロミラーのタイミングを合わせることによりカラー画像の表示を行っている。

0049

干渉型の光スイッチング素子を用いるカラー画像表示においても、3原色の光スイッチングをするためには、マイクロミラーのときと同様にカラーフィルタを用い、各色に合わせて変化させる移動距離を3種類用意し、光のオン・オフを半透過性ミラーの位置を変えることにより行う。

0050

液晶光スイッチング素子アレイを用いた従来のカラー画像表示方式では、応答速度の高速なものが得られておらず、3原色の光を3方向から照射し、クロスプリズムで合成する必要があるため、小型化、薄型化は困難である。

0051

マイクロミラーアレイを用いるカラー画像表示の場合も、時分割で各色の光量を調整するため、通常の数倍、理論的には最低3倍の高速応答が必要となってしまう。またカラーフィルタを使用するため、機械的動作のためのモータなどのスペースが必要となり、フィルタで他の色をカットすることによる光の利用効率の低下も生じる。

0052

干渉型の光スイッチング素子アレイを用いるカラー画像表示の場合も、液晶光スイッチング素子アレイのものと同様、3原色の光を3方向から照射してクロスプリズムでする合成する構成では小型化、薄型化が困難である。

0053

これに対し、この発明の「請求項20のカラー画像表示装置」は、上記の如く、光透過方向から見た場合、カラーの1画素を単一の光スイッチング素子で構成できるため、画素密度が高く、また、1つのカラー画素を構成することになる複数種の光スイッチング素子を、光透過方向に近接して配列可能であるため、カラー画像表示装置を小型化・薄型化でき、光スイッチング素子のスイッチングの応答速度も大きくできるため、カラー画像を高速で変化させることができる。

発明を実施するための最良の形態

0054

以下、実施の形態を説明する。
図1は、光スイッチング素子の実施の1形態を説明するための図である。
図1(a)において、符号1は光スイッチング素子、符号11は共鳴反射素子、符号12は駆動素子、符号13は透明基板、符号14は駆動回路、符号15は透明保護層、各矢印は「波長:λ1の光」を示す。

0055

共鳴反射素子11は「透明で平行平板状」であるが、厚み部分は導波層として機能し、厚み方向の一方の面(透明基板13との境界面)は「全反射面」として機能し、他方の面は、微細な凹凸による微細周期構造を形成されている。導波層として機能する厚み部分というのは、共鳴反射素子11の「微細周期構造の厚さ」を除いた厚さである。

0056

共鳴反射素子11における「微細周期構造の断面形状」は矩形波状であるが、先にも述べたように、この断面形状は三角波状や正弦波上等、種々の形状が許容される。説明の簡単のため、上記微細周期構造は1次元的であって図の左右方向の凹凸構造となっているものとする。また、この実施の形態において、共鳴反射素子11は透明基板13上に「薄膜状」に形成されている。

0057

透明保護層15は共鳴反射素子11とは屈折率が異なるので、微細周期構造の部分では、透明保護層15の材料と共鳴反射素子11の材料とにより、屈折率が図の左右方向へ微小な凹凸の周期で変化する。

0058

駆動素子12と駆動回路14は「駆動手段」を構成し、駆動回路14により駆動素子12を駆動して、共鳴反射素子11の形状および/または屈折率を変化させて、共鳴反射の共鳴波長を変化させる。

0059

説明中の実施の形態では、駆動手段により共鳴反射素子11を駆動しないときは、共鳴波長は「波長λ1を含む狭い波長領域」である。
駆動手段による共鳴反射素子11の駆動を行わない状態(オフ状態)において、波長:λ1(を含む狭い波長領域)の光を図1(a)の上方から入射させる。微細周期構造の周期は波長λ1と同程度もしくはそれ以下であり、入射した光は、微細周期構造により回折し、共鳴反射素子11の厚み部分(微細周期構造の凹部と透明基板13との距離)を導波層として導波し、透明基板13との境界面で全反射し、導波層内を全反射で伝播する光波の伝播定数が、微細周期構造の格子による格子ベクトルと一致すると、強い共鳴を起こし、強い反射光となる(共鳴反射)。

0060

換言すれば、光スイッチング素子1は、共鳴反射素子11の材料や「導波層の厚み」、「微細周期構造の周期」、「透明保護層や透明基板の材質」等を調整することにより「駆動手段により駆動を行わないオフ状態において使用波長:λ1の光を共鳴反射する」ように構成されているのである。

0061

図1(b)において、実線は、このときの透過率の状態を示している。
駆動回路14により駆動素子12を駆動して、共鳴反射素子11の屈折率および/または形状を変化させる(オン状態)と、図1(b)に示すように、共鳴反射を起こす共鳴波長が、駆動前の波長:λ1からシフトして波長:λ2になる。
オン状態では、共鳴反射素子11に入射する波長:λ1の光は、光スイッチング素子1を高い透過率で透過する。

0062

図1(a)において、光スイッチング素子1の上側にある2つ矢印は、駆動手段による駆動前のオフ状態において入射する波長:λ1の光が共鳴反射する状態を示している。また、光スイッチング素子1の下側にある矢印は、駆動手段による駆動が行われたオン状態において、共鳴波長が波長:λ2にシフトしたことに伴い、入射する波長:λ1の光が高い透過率で光スイッチング素子1を透過する状態を示している。

0063

このように、駆動手段による駆動のオン・オフにより、共鳴波長を波長:λ1、λ2の間でシフトさせることにより、波長:λ1の光の透過もしくは反射をオン・オフして光スイッチングを行うことができる。

0064

例えば、透過光の場合であれば、波長:λ1の光が透過する状況を「オン」、透過しない状況を「オフ」とすれば、駆動手段による駆動状態を「オン」、駆動しない状態を「オフ」として、駆動手段によるオン・オフにより透過光をオン・オフする光スイッチングが実行される。

0065

図1に即して上に実施の形態の形態を説明した光スイッチング素子1は、厚み部分が導波層として機能し、厚み方向の一方の面は全反射面として機能し、他方の面は微細な凹凸による微細周期構造が形成され、他方の面(図の上方の面)から入射する光のうち、特定波長成分:λ1を共鳴反射させる共鳴反射素子11と、この共鳴反射素子11の形状および/または屈折率を変化させて、共鳴反射の共鳴波長を変化させる駆動手段12、14とを有する(請求項1)。
また、共鳴反射素子11は基板13上に薄膜状に形成され(請求項2)、共鳴反射素子11の微細周期構造が透明保護層15で被覆されている(請求項3)。

0066

駆動手段12、14は、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子11に作用させて、共鳴反射素子の屈折率及び/または形状を変化させることができる(請求項4)が、駆動手段が、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させて「共鳴反射素子11における屈折率を主として変化させる」構成とすることもできるし(請求項5)、電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させて「共鳴反射素子11における形状を主として変化させる」こともできる。

0067

また、図1の実施の形態においては、駆動手段12、14が、共鳴反射素子11の厚み方向に直交する方向(図の左右方向)から駆動を行うようになっている。例えば、駆動方法として「電界、磁界、熱、機械力の1以上を共鳴反射素子に作用させる」場合であれば、これら「電界、磁界、熱、機械力の1以上」は、図2(a)の左右方向から共鳴反射素子11に作用される(請求項7)。
また、図1の光スイッチング素子1は「透過型」である(請求項9)。

0068

図2は、図1の光スイッチング素子1を用いた光スイッチングデバイス(請求項10)の実施の1形態を概念的に説明するための図である。
図2(a)において、符号11は共鳴反射素子、符号20は駆動手段を示す。駆動手段20は、図1における駆動素子12と駆動回路14をまとめて示している。

0069

光源2は、LDあるいはLEDであり「狭い波長範囲の光」を放射する。
図2(b)は、光源2における分光発光強度と、共鳴反射素子11の「駆動されていないオフ状態」における分光透過率を示している。光源2は、符号2−1で示すような分光発光強度を示し、共鳴反射素子11は駆動手段20により駆動されないオフ状態においては符号1−1で示すような分光透過率特性を示す。

0070

図2(b)に示すように、駆動手段20により駆動されていないオフ状態の共鳴反射素子11の分光透過率1−1は、光源2の分光発光強度2−1の発光波長域と実質的に重なっており、従って、オフ状態の共鳴反射素子11は、光源2からの入射光の大部分を共鳴反射させる。従って、共鳴反射素子11を透過する光は極めて小さい。

0071

図2(c)は、共鳴反射素子11を駆動手段20により駆動して、共鳴波長をシフトさせたオン状態である。オン状態にある共鳴反射素子の分光透過率1−2は、光源2の発光波長域では一定で高い値を有しているから、オン状態にある共鳴反射素子11は光源2から入射する光の実質的に全てを透過させる。

0072

従って、駆動手段20により共鳴反射素子11をオン・オフ駆動することにより、共鳴反射素子11を透過する光をオン・オフできる。
なお、上の光スイッチングデバイスにおいて、共鳴反射素子11による反射光を出力光とする場合であれば、上記のオン状態・オフ状態に応じて、反射出力光はオフ状態・オン状態となる。

0073

図3は、カラー光スイッチングデバイス(請求項14)の実施の1形態を概念的に示している。
図において、符号11B、符号11G、符号11Rは共鳴反射素子を示している。共鳴反射素子11Bは駆動手段20Bにより駆動され、共鳴反射素子11Gは駆動手段20Gにより駆動され、共鳴反射素子11Rは駆動手段20Rにより駆動される。
即ち、これら各共鳴反射素子とこれを駆動する各駆動手段とは光スイッチング素子を構成し、3個の光スイッチング素子が光透過方向(図3の上下方向)へ重ねて配置され、カラー光スイッチング素子を構成している。

0074

符号10R、10G、10Bは光源を示している。光源10R、10G、10Bは互いに発光波長域が異なり、これら発光波長域は相互に重なっていない。光源10Rは赤色光を放射し、光源10Gは緑色光を放射し、光源10Bは青色光を放射する。

0075

光源10Rから放射される赤色光はミラーMRにより反射され、ダイクロイックミラーDMG、DMBを透過し、ミラーMにより反射される。光源10Gから放射される緑色光はダイクロイックミラーDMGにより反射され、ダイクロイックミラーDMBを透過し、ミラーMにより反射される。光源10Bから放射される青色光はダイクロイックミラーDMBにより反射されミラーMにより反射される。

0076

このようにして、光源10R、10G、10Bから放射される赤色光・緑色光・青色光が単一ビームに合成され、カラー光スイッチング素子に入射する。

0077

共鳴反射素子11Bは、駆動手段20Bにより駆動されないオフ状態において、入射する光のうち光源10Bからの青色光を共鳴反射し、他の波長の光を透過するように共鳴波長が設定されている。共鳴反射素子11Gは、駆動手段20Gにより駆動されないオフ状態において、入射する光のうち光源10Gからの緑色光を共鳴反射し、他の波長の光を透過するように共鳴波長が設定されている。共鳴反射素子11Rは、駆動手段20Rにより駆動されないオフ状態において、入射する光のうち光源10Rからの赤色光を共鳴反射し、他の波長の光を透過するように共鳴波長が設定されている。

0078

即ち、図3に示されたカラー光スイッチング素子は、光の透過方向に重ねて配置される光スイッチング素子が3個であり、各光スイッチング素子の共鳴波長(共鳴波長)が、所望の色の光を表示できる値に設定されている。

0079

各駆動手段20B、20G、20Rにより、対応する共鳴反射素子11B、11G、11Rを駆動して共鳴波長をシフトさせてオン状態とすると、反射共鳴素子11Bは光源10Bからの青色光を透過させ、反射共鳴素子11Gは光源10Gからの緑色光を透過させ、反射共鳴素子11Rは光源10Rからの赤色光を透過させる。また、このような状態において、ある1つの共鳴反射素子を透過する光は他の共鳴反射素子をも透過する。

0080

従って、各駆動手段20B、20G、20Rにより対応する共鳴反射素子11B、11G、11Rをオン・オフ駆動すると、各光スイッチング素子のオン・オフにより、カラー光スイッチング素子を透過する光は以下の如くになる。以下において、Rにより赤色光、Gにより緑色光、Bにより青色光を表す。
共鳴反射素子駆動状態
共鳴反射素子11B オン オン オン オン オフ オフ オフ オフ
共鳴反射素子11G オン オン オフ オフ オン オン オフ オフ
共鳴反射素子11R オン オフ オン オフ オン オフ オン オフ
透過光R+G+B B+G B+R B G+R G R なし
透過光の色 白 黄 紫 青緑 赤 黒
従って、可視領域のカラー光を透過光として表示できる。

0081

即ち、図3のカラー光スイッチデバイスは、カラー光スイッチング素子と、このカラー光スイッチング素子11B、20B、11G、20G、11R、20Rを構成する透過型の光スイッチング素子数と同数個の光源10B、10G、10Rとを有し、複数の光源は発光波長域が互いに異なり、かつ、これら波長の組み合わせにより所望の色を構成できるように組み合わせられ、各光源はこの光源に対応する光スイッチング素子を有し、この光スイッチング素子は駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方が、対応する光源の発光波長域内にあり、各光スイッチング素子の共鳴波長を、対応する駆動手段により「対応する光源の発光波長域の内外に変化させる」ことにより、カラー光スイッチング素子を介して、所望の色の光を取り出し得るように構成されたもの(請求項14)である。

0082

また、共鳴反射素子11B、11G、11Rの何れとも「共鳴波長の異なる他の共鳴反射素子」を用いる光スイッチング素子を更に加えると共に、この加えられた光スイッチング素子の共鳴波長の光を放射する光源を更に付加えることによりカラー透過光の色をより精細に変化させることができる。

0083

逆に、図3のカラー光スイッチング素子を構成する3つの光スイッチング素子のうち1つを除き、除いた光スイッチング素子に対応する光源を除き、2つの光スイッチング素子と2つの光源とでスイッチングデバイスを構成した場合、上記の如きカラー光を表示することはできないが、複数色の光を表示できる。即ち、このようなスイッチングデバイスは請求項13の複数波長光スイッチングデバイスの1例を構成する。

0084

図4は、図1(a)に示した光スイッチング素子の駆動回路14を除く部分を示している。共鳴反射素子11の光学特性である「共鳴波長」は、共鳴反射素子11、透明基板13、透明保護層15の各材料の物性要因(屈折率)、共鳴反射素子11の形状要因により定まる。形状要因は、共鳴反射素子11の図で上方の面に形成された微細周期構造の厚さ:t2、導波層として機能する厚み部分の厚み:t1、微細周期構造のピッチ:Λと凸部幅:Wの比:f=W/Λで定義される「フィルファクタ:f」により定まる。

0085

従って、共鳴反射素子11、透明基板13、透明保護層15の材料が定まれば、上記光
学特性(駆動手段により駆動しないときの共鳴波長)は、フィルファクタ:fと厚み:t
1、t2で定まる。

0086

以下には、図5を参照して、図4に示す如き光スイッチング素子の機能部分(駆動回路を除く部分)の製造方法を具体例に即して説明する。

0087

図5(a)に示すように、表面を研磨洗浄したサファイア基板13の表面上にPLZTの薄膜11Aをスピンコート法により形成し、熱処理を行う。このようにして形成された薄膜11A上にフォトレジスト層を形成し、微細なパターニングを行って「格子状のフォトレジスト層」を形成する。

0088

形成された「格子状のフォトレジスト層」をマスクとして、PLZTの薄膜11Aを所定の深さ(上記厚み:t2)までエッチングする。図5(b)はエッチングされた状態を示している。ついで、エッチングにより形成された「微細な凹凸の微細周期構造」の上に透明保護層15を形成する。例えば、アクリル製の紫外線硬化型樹脂を微細周期構造の上に塗布して平坦化し、樹脂を微細周期構造の凹部に均一に行き渡らせた後、紫外線を照射して硬化させる。樹脂が、微細周期構造の凹部に入り込み易くするため、紫外線硬化型樹脂の粘度は10cP以下であることが好ましい。

0089

次に、駆動素子となる電極12を形成する。

0090

電極12を形成する部分を除いて、透明保護層15の表面にフォトレジスト層のパターンをパターニングし、このフォトレジスト層をマスクとして、露呈しているPLZTの薄層部分をエッチングで除去する。この状態を図5(c)に示す。透明基板13の左右端部の上部がPLZTの薄層を除去された部分である。
若干補足すると、説明中の製造方法は「単一の基板にアレイ配列した共鳴反射素子とその駆動素子を形成する」ことを想定しており、実際には、図5の状態が「図の前後左右方向」に広がりをもって繰り返される。従って上に説明した「PLZTの薄層を除去された部分」は溝状である。

0091

この状態で、マスクとなったフォトレジスト層を残したまま、電極用金属の蒸着を行い上記「PLZTの薄層を除去した溝状の部分」に電極用金属を充填して電極12を形成し、その後、透明保護層15上のフォトレジストパターン部分を除去することにより、図5(d)に示す如く「光スイッチング素子の機能部分」が得られる。

0092

微細な凹凸の微細周期構造をエッチングで形成するためにPLZTの薄層11Aの上に形成される「格子状のフォトレジスト層」のパターニングは、ステッパを用いた「露光」、EBを用いた「電子ビーム描画」、「集光ビームによる走査露光」等が可能であるが、後述する光スイッチング素子アレイを「大面積単板にモノリシックに形成する場合」に生産性に優れたパターニング法として、2光束干渉による露光方法(以下、「2光束干渉露光」という。)が好適である。

0093

即ち、図5(e)に示すように、波長:λの単色光L1、L2を互いに「2θの角」をなしてフォトレジスト層PR上で干渉させると「干渉により発生する格子状の干渉縞」の周期:Pは「P=λ/(sinθ)」となるので、波長:λに応じて2光束のなす角:2θを、P=Λとなるように調整することにより、所望の周期:Λをもった格子状のフォトレジスト層を得ることができる。この格子状のフォトレジスト層をマスクとしてエッチングを行い、微細周期構造を得るが、微細周期構造におけるフィルファクタ:fを調整するには2光束干渉露光の際に露光強度を調整すればよい。

0094

上に説明したPLZTの薄膜11Aに形成する微細周期構造の凹凸の深さ(前記厚み:t2)が小さい場合には、上記の如く、格子状のフォトレジスト層をマスクとしてエッチングすればよいが、上記凹凸の深さが深い場合には、フォトレジスト層をマスクとして金属薄膜を蒸着し、フォトレジスト層を除去した後、薄層11A上に形成されている格子状の金属パターンをマスクとしたエッチングを行うことができる。

0095

図6は、カラー画像表示装置の実施の1形態を説明するための図である。
図6(a)は、カラー光スイッチング素子アレイの一部をなす光スイッチング素子アレイの一つを説明図的に示している。例として描かれた光スイッチング素子アレイ61Rは、単一の透明基板に、多数の共鳴反射素子610が2次元的にアレイ配列して形成されている。各共鳴反射素子610は駆動素子である電極を形成され、この電極を駆動する駆動回路も透明基板上に共鳴反射素子とともに作りこまれている。従って、アレイ配列した個々の共鳴反射素子610を独立して駆動できる。

0096

光スイッチング素子アレイ61Rにアレイ配列させて形成された多数の共鳴反射素子610は「同一種類」のものであり、個々の共鳴反射素子610は、図3に即して説明した共鳴反射素子11Rのように、駆動手段により駆動されない「オフ状態」において、入射する光のうち赤色光を共鳴反射し、他の波長の光を透過させるように共鳴波長が設定されている。

0097

図6(b)において、符号61G、61Bで示す光スイッチング素子アレイは、構造的には上に説明した光スイッチング素子アレイ61Rと同様のものである。光スイッチング素子アレイ61G、61Bには、多数の共鳴反射素子が「光スイッチング素子アレイ61Aにおける共鳴反射素子610の配列と合同的に配列形成」されている。

0098

光スイッチング素子アレイ61Gにおいて配列形成されている各共鳴反射素子は同一種のものであり、駆動手段により駆動されないオフ状態において、入射する光のうち緑色光を共鳴反射し、他の波長の光を透過させるように共鳴波長が設定されている。光スイッチング素子アレイ61Bにおいて配列形成されている各共鳴反射素子は同一種のものであり、駆動手段により駆動されないオフ状態において、入射する光のうち青色光を共鳴反射し、他の波長の光を透過させるように共鳴波長が設定されている。

0099

光スイッチング素子アレイ61B、61G、61Rは、図の如く、光の透過方向(図の上下方向)へ互いに重なり合うように配置されており、各光スイッチング素子アレイの個
々の共鳴反射素子は、他の光スイッチング素子アレイにおいて対応する位置にある共鳴反
射素子と「光の透過方向」において互いに重なりあう。

0100

即ち、図6(b)に示す、光スイッチング素子アレイ61B、61G、61Rは、カラー光スイッチング素子アレイを構成するが、このカラー光スイッチング素子アレイは、機能としては、図3に示した共鳴反射素子11B(11G、11R)と駆動手段20B(20G、20R)で構成される光スイッチング素子を光の透過方向へ重ねて配置したカラー光スイッチング素子を2次元にアレイ配列して、各カラー光スイッチング素子を独立して駆動可能としたもの(請求項19)と等価である。

0101

図2(b)における符号10B、10G、10Rは、カラー光源手段の光源部を構成する光源であり、この実施の形態においては高出力LEDが用いられている。光源10B、10G、10Rは、図3の実施の形態におけるものと同様のものである。これら光源10B、10G、10Rから放射される青色光、緑色光、赤色光は、カップリングレンズ62により平行光束に変換され、ホモジナイザ63により「2次元的に強度分布を均された光束」にされてカラー光スイッチング素子アレイに入射する。

0102

光スイッチング素子アレイ11B、11G、11Rの各光スイッチング素子がオフ状態(共鳴反射素子が駆動されていない状態)では、光源10Bからの青色光は光スイッチング素子アレイ61Bで共鳴反射されるが、光スイッチング素子アレイ10G、10Rは透過する。また、光源10Gからの緑色光は光スイッチング素子アレイ61Gで共鳴反射されるが、光スイッチング素子アレイ10B、10Rは透過し、光源10Rからの赤色光は光スイッチング素子アレイ61Rで共鳴反射されるが、光スイッチング素子アレイ10G、10Bは透過する。

0103

そして、光スイッチング素子アレイ61Bの各光スイッチング素子が駆動されたオン状態では、光源10Bからの青色光は光スイッチング素子アレイ61B、10G、10Rを透過する。光スイッチング素子アレイ61Gの各光スイッチング素子が駆動されたオン状態では、光源10Gからの緑色光は光スイッチング素子アレイ61B、10G、10Rを透過する。光スイッチング素子アレイ61Rの各光スイッチング素子が駆動されたオン状態では、光源10Rからの赤色光は光スイッチング素子アレイ61B、10G、10Rを透過する。従って、カラー光スイッチング素子アレイを構成する光スイッチング素子アレイ61B、61G、61Rを、画像信号に応じて制御手段64で駆動制御することにより透過光によるカラー画像を表示することができる。

0104

即ち、図6(b)に示すカラー画増表示装置は、光スイッチング素子アレイ61B、61G、61Rにより構成されるカラー光スイッチング素子アレイと、このカラー光スイッチング素子アレイを構成する各光スイッチング素子の、駆動手段による変化前後の共鳴波長の一方を発光波長域に含む光を、カラー光スイッチング素子アレイの各カラー光スイッチング素子に照射するカラー光源手段10B、10G、10R、62、63とを有するもの(請求項20)である。

0105

図6のカラー画像表示装置は、例えば「ビューファインダ」等として実施できる。また、図6(b)に示した部分に、投射レンズを付加し、カラー光スイッチング素子アレイを透過したカラー画像光を、投射レンズによりスクリーン上に拡大して投射するカラープロジェクタとして実施することもできる。このようなプロジェクタは3枚の液晶パネルを用いるカラープロジェクタに比して、画像表示部が薄型かつコンパクトであり、また、共鳴反射素子の高速駆動が可能であるところから、表示画像の高速な変化に対応可能である。

0106

以下に、具体的な例を説明する。
透明基板13としてサファイア基板(厚さ:0.5mm)を用い、その表面に、電気光学効果を有する材料としてPLZTをスピンコート法で塗布した後熱処理して、PLZTの薄層を形成した。

0107

このPLZTの薄層の表面に、図5に即して説明した方法により矩形波状の断面形状を持つ1次元格子状の微細構造を形成して共鳴反射素子11とした。形成された微細構造の厚み:t2=20nm、ピッチ:Λ=320nm、凸部の幅:W=160nmとした。従って、フィルファクタ:f=0.5である。

0108

PLZTの薄層において、導波層として機能する部分の厚み:t1=90nmとした。なお、1次元格子状の微細構造をエッチングで形成するときのマスクとなるフォトレジストのパターニングは、図5(e)に即して説明した「2光束干渉露光」を用いた。

0109

フォトレジストとしては「i線系ポジ型フォトレジスト」を用い、露光用の光源として355nmのガスレーザを用いた。透明保護層15は、前述したように「粘度:10cP以下に調整したアクリル系の紫外線硬化型樹脂」を塗布し、表面を平坦化して熱処理することにより形成した。

0110

また、図5に即して説明したようにして駆動素子である電極12を形成した。このようにして、図6(a)に示すように「多数の光スイッチング素子」が単一のサファイア基板上にアレイ配列し、各共鳴反射素子の電極に駆動電圧を作用させる駆動回路も素子ごとにサファイア基板上に作りこんで光スイッチング素子アレイ(図6にならって、光スイッチング素子アレイ61Rとする。)を作製した。なお、1個の光スイッチング素子において「共鳴反射素子11を駆動する電極12の間隔」は4μmとした。

0111

このような光スイッチング素子アレイ61Rは、光源として発光波長:660nm(最大発光強度に対応する波長)の赤色の高出力LEDを用いた場合、サファイア基板13の屈折率は1.76、共鳴反射素子11をなすPLZTの屈折率は2.54、透明保護層15をなすアクリル系の紫外線硬化型樹脂の屈折率は1.50となり、図7(a)に符号7−1Rで示す分光透過率曲線のように「波長:660nm付近狭帯域」で共鳴反射を生じるが他の波長の光は略透過する(オフ状態)。

0112

駆動素子である電極12間に電圧を印加して共鳴反射素子11に電界を作用させると光スイッチング素子はオン状態となる。このとき、共鳴反射素子11を構成するPLZTにおける導波層として機能する部分(厚さ:t1の部分)と、微細構造の部分で屈折率が変化する。
この屈折率変化によって共鳴波長がシフトすると、入射光の波長と共鳴反射素子11による共鳴波長がずれ、波長:660nmの入射光は光スイッチング素子を透過する。

0113

図7(a)に符号7−2Rで示す曲線は、オン状態のときの共鳴反射素子による分光透過率曲線である。なお、共鳴波長のシフト量は、電極12間に印加する電圧の増減により調整することができる。

0114

上記と同様にして、発光波長:570nmの緑色光を放射する高出力LEDを光源として用いる光スイッチング素子アレイ61Gと、発光波長:470nmの青色光を放射する高出力LEDを光源として用いる光スイッチング素子アレイ61Bを作製した。

0115

これら光スイッチング素子アレイ61R、61G、61Bは材質的には全く同じであり、相互に異なるのは微細構造のピッチ:Λ、フィルファクタ:f、厚み:t1のみである。これらの値を各光スイッチング素子アレイにつき以下に挙げる。

0116

光スイッチング素子アレイ61B 61G 61R
ピッチ:Λ 215nm 270nm 320nm
フィルファクタ:f 0.5 0.5 0.5
厚み:t2 20nm 20nm 20nm
厚み:t1 90nm 90nm 90nm 。

0117

図7(b)に光スイッチング素子アレイ61Gの分光透過率を示す。図中、符号7−1Gで示す曲線は「オフ状態」における分光透過率であり、符号7−2Gで示す曲線は「オン状態」における分光透過率である。
図7(c)に光スイッチング素子アレイ61Bの分光透過率を示す。図中、符号7−1Bで示す曲線は「オフ状態」における分光透過率であり、符号7−2Bで示す曲線は「オン状態」における分光透過率である。
従って、このような光スイッチング素子アレイ61B、61G、61Rと、上記各高出力LEDを光源10B、10G、10Rと、カップリングレンズ62およびホモジナイザ63を図6(b)のように組み合わせることにより、良好なカラー画像表示を実現することができる。電気光学効果は、数十GHz以上の高速応答が可能であるので、各色とも十分な光強度の階調制御を行うことができる。

0118

若干補足すると、共鳴反射素子における光学特性を十分に変化させるのに必要とされる印加電圧は「電極12の間の距離」により異なる。電極間距離が短く画素サイズが小さくなるほど共鳴波長シフトに必要な印加電圧を低くできるので、光スイッチング素子の動作消費電力の点からも有利である。電極間距離は、表示される画像の解像度や消費電力の上から「5μm以下」とすることが好ましい。

0119

上に説明した実施例では、電極12を各画素の両側につけて電圧印加を行っているが、電気光学材料の選択により微細周期構造の上下に透明導電性薄膜を成膜して電極とすることも可能である。

0120

なお、凹凸による微細周期構造が1次元格子上である場合、光源としてLDのように直線偏光を放射するものを用いる場合には、共鳴反射素子への入射光における電界の振動方向が、格子の周期方向図4の左右方向)に合致するように、光源と光スイッチング素子の位置関係を調整するのがよい。

0121

光源として好適なLDやLEDは、個体間で発光波長が「ばらつく」のが一般的であるが、上述したように、光スイッチング素子の「共鳴波長のシフト量」は、電極12間に印加する電圧の増減により調整することができるので、これを利用して「オフ状態における共鳴波長を光源の発光波長に合致させる」ようにすることができる。

0122

また光スイッチングによる「反射光を逃がす方法」として、入射光の入射光軸に対して光スイッチング素子を数度傾けると、透過光をそのまま直進させ、反射光を効果的に光源外に逃がし、反射光が光源に戻るのを避けることができる。

0123

画素単位での光強度の強弱は、各画素単位をなす各光スイッチング素子「オン状態」の時間の増減により調整できる。電気光学効果などの高速な応答性能をもつ光スイッチング素子を用いれば、上記の如き光強度の強弱を高速で調整することは、明るさの階調を増やすことにつながり大きな利点となる。

図面の簡単な説明

0124

光スイッチング素子の実施の1形態を説明するための図である。
図1の光スイッチング素子を用いる光スイッチングデバイスの実施の1形態を説明するための図である。
カラー光スイッチングデバイスの実施の1形態を説明するための図である。
共鳴反射素子における共鳴波長に影響するパラメータを説明するための図である。
光スイッチング素子の製造方法の1例を説明するための図である。
カラー画像表示装置の実施の1例を説明するための図である。
実施例の光スイッチング素子アレイのオン・オフ状態での分光透過率を示す図である。

符号の説明

0125

1光スイッチング素子
11共鳴反射素子
12駆動素子
13 透明基板
14駆動回路
15透明保護層

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