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技術 乳化型化粧料

出願人 吉田機械興業株式会社味の素ヘルシーサプライ株式会社
発明者 楳田慎一森田安紀
出願日 2006年4月3日 (14年7ヶ月経過) 出願番号 2006-101433
公開日 2007年6月21日 (13年5ヶ月経過) 公開番号 2007-153866
状態 拒絶査定
技術分野 化粧料
主要キーワード 植物性レシチン デカグリセリンラウリン酸エステル 手洗い後 光学モデル ポンプ速度 防腐性 水性化粧料 油溶性ビタミン類
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年6月21日)のものです。
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課題

コエンザイムQ10を含有する乳化型化粧料の油性成分による保湿性及びその保湿感の持続性を高めると共に、油性成分特有のべたつき感を抑える。

解決手段

コエンザイムQ10とN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系油剤を混合溶解してから平均粒子径が200nm以下の乳化物となるように調製する。この際、コエンザイムQ10を0.01〜10重量%(より好ましくは0.02〜3重量%)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤を1〜15重量%(より好ましくは5〜12重量%)、レシチンを0.1〜5重量%、多価アルコールを1〜10重量%及び少量の水を含有する水中油型乳化物となるように調製する。さらに、ポリグリセリン脂肪酸エステルを5重量%以下含有するようにしても良い。このようにすれば、従来よりも、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、経時安定性を全て向上できる。

概要

背景

近年、特許文献1(特開2004−107262号公報)、特許文献2(特開2004−99564号公報)に記載されているように、化粧料コエンザイムQ10を配合することが提案されている。このコエンザイムQ10は、「ユビキノン」、「ユビデカレノン」、「補酵素Q10」とも呼ばれ、人間を含む動物と植物の細胞内に存在し、化粧料に配合することで、美白肌荒れ改善抗酸化細胞活性化等の多くの有効性を期待できる素材として注目されている。
特開2004−107262号公報
特開2004−99564号公報

概要

コエンザイムQ10を含有する乳化型化粧料の油性成分による保湿性及びその保湿感の持続性を高めると共に、油性成分特有のべたつき感を抑える。コエンザイムQ10とN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系油剤を混合溶解してから平均粒子径が200nm以下の乳化物となるように調製する。この際、コエンザイムQ10を0.01〜10重量%(より好ましくは0.02〜3重量%)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤を1〜15重量%(より好ましくは5〜12重量%)、レシチンを0.1〜5重量%、多価アルコールを1〜10重量%及び少量の水を含有する水中油型乳化物となるように調製する。さらに、ポリグリセリン脂肪酸エステルを5重量%以下含有するようにしても良い。このようにすれば、従来よりも、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、経時安定性を全て向上できる。なし

目的

本発明はこれらの問題を解決しようとする発明であり、従って本発明の目的は、油性成分による保湿性及びその保湿感の持続性を高めると共に、油性成分特有のべたつき感を抑えることができる乳化型化粧料を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
5件

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請求項1

コエンザイムQ10を含有する乳化型化粧料において、コエンザイムQ10とN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系油剤を混合溶解してから平均粒子径が200nm以下の乳化物となるように調製したことを特徴とする乳化型化粧料。

請求項2

コエンザイムQ10を0.01〜10重量%、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤を1〜15重量%、レシチンを0.1〜5重量%、多価アルコールを1〜10重量%及び水を含有することを特徴とする請求項1に記載の乳化型化粧料。

請求項3

前記N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤は、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−ヘキシルドデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−オクチルドデシルのうちのいずれか1種または2種以上の混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の乳化型化粧料。

請求項4

ポリグリセリン脂肪酸エステルを5重量%以下含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の乳化型化粧料。

請求項5

前記多価アルコールは、1,2−ヘキサンジオールおよびグリセリンであることを特徴とする請求項2に記載の乳化型化粧料。

技術分野

0001

本発明は、コエンザイムQ10を含有する乳化型化粧料に関する発明である。

背景技術

0002

近年、特許文献1(特開2004−107262号公報)、特許文献2(特開2004−99564号公報)に記載されているように、化粧料にコエンザイムQ10を配合することが提案されている。このコエンザイムQ10は、「ユビキノン」、「ユビデカレノン」、「補酵素Q10」とも呼ばれ、人間を含む動物と植物の細胞内に存在し、化粧料に配合することで、美白肌荒れ改善抗酸化細胞活性化等の多くの有効性を期待できる素材として注目されている。
特開2004−107262号公報
特開2004−99564号公報

発明が解決しようとする課題

0003

一般に、コエンザイムQ10は、粉末状に調製されているため、このコエンザイムQ10の粉末を化粧料に均一に混合分散させる必要があるが、コエンザイムQ10は、難水溶性でありかつ高結晶性であるという性質から安定な水系分散状態を得ることが難しいため、コエンザイムQ10を油剤に溶解した混合油乳化するという手法が用いられている。上記特許文献1,2では、コエンザイムQ10を溶解する油剤として、流動パラフィンシリコンオイル等が用いられるが、これらの油剤はそれら自身が包水性を持たないため、油性成分による十分な保湿性が期待するほど得られず、コエンザイムQ10による肌荒れ改善効果満足に得られ難くなるという問題があった。

0004

また、従来の乳化型化粧料は、乳化物平均粒子径ミクロンオーダーのものが多いが、このサイズの油滴は皮膚の角質の隙間に入ることなく表面にとどまるのみで、衣服等との摩擦、手洗い等により容易に皮膚表面から除去されてしまい、保湿感の十分な持続性を得ることが出来ないという問題もあった。さらに、油性成分が皮膚表面に存在することにより油性成分特有のべたつき感が出やすいという問題もあった。

0005

本発明はこれらの問題を解決しようとする発明であり、従って本発明の目的は、油性成分による保湿性及びその保湿感の持続性を高めると共に、油性成分特有のべたつき感を抑えることができる乳化型化粧料を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、コエンザイムQ10を含有する乳化型化粧料において、コエンザイムQ10とN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤を混合溶解してから平均粒子径が200nm以下(より好ましくは150nm以下)の乳化物となるように調製したことを特徴とするものである。

0007

ここで、コエンザイムQ10を溶解する油剤として用いるN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系は、天然保温成分となるセラミド疑似物質であり、例えば、請求項3のように、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−ヘキシルドデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−オクチルドデシルのうちのいずれか1種または2種以上の混合物を用いれば良い。実際に多くのN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステルが市販されており、例えば、味の素(株)製のエルデュウCL−202、CL−301、PS−203、PS−304があり、好ましくはPS−203である。

0008

N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステルは、生体親和性に優れ、特にN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−ヘキシルドデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−オクチルドデシルは、油性成分でありながらそれ自身が包水性を持つため、これらの油剤にコエンザイムQ10を溶解して乳化すれば、油性成分による保湿性が飛躍的に高まり、コエンザイムQ10特有の肌荒れ改善等の効果を相乗的に高めることができる。

0009

さらに、本発明の化粧料は、乳化物の平均粒子径を200nm以下(より好ましくは150nm以下)に調製するため、乳化物の平均粒子径が皮膚の角質の隙間よりも小さくなり、それによって、皮膚の角質の隙間に乳化物の粒子入り込んで、皮膚表面から除去されにくくなり、本来の皮膚が持つ保湿機能に近い状態を持続的に付与することができる。その結果、保湿感の持続性が向上し、また、油性成分特有のべたつき感のないさっぱりとした使用感となり、しかも、乳化物の経時安定性も得られる。

0010

本発明は、請求項2のように、コエンザイムQ10を0.01〜10重量%(より好ましくは0.02〜3重量%)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤を1〜15重量%(より好ましくは5〜12重量%)、レシチンを0.1〜5重量%(より好ましくは0.5〜3重量%)、多価アルコールを1〜10重量%(より好ましくは、1.5〜7重量%)及び水を含有する水中油型乳化物となるように調製すると良い。一般に、水は、80〜90重量%とすれば良い。また、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤に対するコエンザイムQ10の配合比率(コエンザイムQ10/油剤)は、1/2000〜1/2(より好ましくは1/1000〜1/10)とすると良い。

0011

要するに、コエンザイムQ10特有の肌荒れ改善等の効果を発揮させるには、コエンザイムQ10の含有量を0.01〜10重量%(より好ましくは0.02〜3重量%)とするのが好ましく、また、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤の含有量が1重量%よりも少ないと優れた保湿感が得られ難く、15重量%よりも多いと優れた乳化安定性が得られ難い。

0012

また、レシチンは、生体親和性および乳化力に優れた乳化剤として用いられ、例えば、大豆、なたね、ひまわり、サフラワー綿実トウモロコシアマニ、ごま、オリーブ、米、ヤシ、およびパーム等の種子から得られる植物性レシチンおよび卵黄レシチンのほか、レシチンの水素添加物包含される。このレシチンの含有量は、乳化安定性と使用感を低下させないようにするために、0.1〜5重量%(より好ましくは0.5〜3重量%)とすると良い。

0013

また、多価アルコールは、乳化型化粧料の防腐性と安定性を得るための添加物として用いられ、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ペプタンジオール等が挙げられ、これらの中の1種または2種以上を使用すると良く、好ましくは、請求項5のように、1,2−ヘキサンジオールとグリセリンを併用すると良い。この多価アルコールの含有量が10重量%よりも多いと、べたつき感が出て使用感に優れず、1重量%よりも少ないと優れた安定性が得られない。

0014

さらに、本発明は、請求項4のように、ポリグリセリン脂肪酸エステルを5重量%以下(より好ましくは3重量%以下)含有するようにしても良い。このポリグリセリン脂肪酸エステルは、レシチンの乳化力を補強する作用があり、例えば、モノラウリン酸デカグリセリルモノミリスチン酸デカグリセリル等の中の1種または2種以上の混合物を用いれば良い。

0015

尚、本発明の乳化型化粧料には、上記の他に本発明の効果を損なわない範囲で、水性化粧料で一般的に使用されている化粧品原料を含有させるようにしても良い。この化粧品原料としては、例えば、ヒアルロン酸コンドロイチン硫酸ピロリドンカルボン酸およびその塩、コラーゲン酵母抽出液海草抽出液、各種アミノ酸ペプチドおよびその混合物、α—ヒドロキシ酸アスコルビン酸リン酸エステルアスコルビン酸硫酸エステルアスコルビンサン2−グルコシド塩酸ピリドキシンパントテン酸およびその塩等の水溶性ビタミン類等の生理活性物質エタノールイソプロパノール等の低級アルコールパラベンフェノキシエタノール等の防腐剤ポリオキシエチレン(以下「POE」と略記する)、硬化ヒマシ油、POE—アルキルエーテル、POE—グリセリン脂肪酸エステル、POE—プロピレングリコール脂肪酸エステル、POE−ソルビタン脂肪酸エステルショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤、動植物油鉱物油エステル油シリコーン油、各種脂肪酸油溶性ビタミン類等の油性成分、香料色素等が挙げられる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した実施例1,2を比較例1〜4と対比して説明する。本発明はこれらの実施例1,2に限定されるものではないことは言うまでもない。

0017

表1に示す原料配合割合でそれぞれ実施例1〜5と比較例1〜5の乳化型化粧料を試作した。

0018

0019

0020

実施例1,2は、コエンザイムQ10をそれぞれ0.03重量%ずつ配合し、かつ、油剤として、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」をそれぞれ9.97重量%配合した。実施例3〜5は、コエンザイムQ10をそれぞれ0.3重量%、3.0重量%、8.0重量%配合し、かつ、油剤として、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」をそれぞれ9.7重量%、7.0重量%、2.0重量%配合した。

0021

さらに、乳化剤として水素添加大豆レシチンを、実施例1では2.0重量%、実施例2〜5では、1.2重量%ずつ配合した。
また、乳化型化粧料の防腐性と安定性を得るための添加物(多価アルコール)として、1,2−ヘキサンジオールを、実施例1では2.0重量%、実施例2〜5では2.0重量%ずつ配合した。

0022

さらに、これらの実施例1〜5は、水中油型の乳化物とするために精製水も配合した。この精製水の配合量は、80〜90重量%とした。
さらに、実施例2〜5は、水素添加大豆レシチンの乳化力を補強するための添加物(ポリグリセリン脂肪酸エステル)として、デカグリセリンラウリン酸エステルを0.8重量%配合すると共に、多価アルコールとして、1,2−ヘキサンジオール:2.0重量%に加えて、グリセリンを2.5重量%配合した。なお、1,2−ヘキサンジオールについては、実施例1にも2.0重量%配合した。

0023

実施例1〜5の化粧料の平均粒子径は、それぞれ120nm、105nm、90nm、85nm、86nmである。
比較例1は、コエンザイムQ10を配合しない例であり、これ以外の組成は実施例2とほぼ同じである。この比較例1の化粧料の平均粒子径は、107nmであり、実施例2との平均粒子径の差は少ない。

0024

一方、比較例2〜4は、コエンザイムQ10を、それぞれ0.03重量%ずつ配合し、比較例5はコエンザイムQ10を10.0重量%配合しているが、比較例2〜4の中では、比較例4のみが、油剤として、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」を9.7重量%配合し、他の比較例2,3,5は、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」を使用せず、比較例2は、流動パラフィンを9.97重量%配合し、比較例3は、酢酸dl−α−トコフェロールを9.97重量%配合した。比較例2,3のその他の組成と平均粒子径は、実施例2とほぼ同じである。

0025

比較例4は、実施例2と組成が同じであるが、化粧料の平均粒子径が2600nmである点が相違する。比較例5は、化粧料の平均粒子径が72nmである。
具体的な製造方法は、化粧料の平均粒子径が大きい比較例4については、まず表2のA相の各原料を80℃に加温して均一に混合し、続いて表2のB相の各原料を均一に混合する。この後、B相の混合液をA相の混合液に加えて50℃に加温したものをホモミキサーで乳化して乳化型化粧料を作製した。

0026

一方、化粧料の平均粒子径が小さい実施例1〜5と比較例1〜3,5については、比較例4と同様の操作の後に、高圧乳化機として、特許第2788010号公報に開示されている乳化装置ナノマイザー)を用いて、圧力150MPa、温度90℃で均質化処理して乳化型化粧料を作製した。

0027

<平均粒子径>
乳化型化粧料の平均粒子径は、ベックマンコールター社製のレーザー回折散乱粒度分布測定器LS−13320(ユニバーサルリキッドモジュール使用)を使用して下記条件で測定した。
分散媒体イオン交換水
モジュールポンプ速度:65%
光学モデル:R.I.=2.0 I=0

0028

<使用感>
パネル評価者)5名に使用させ、使用感を以下のように点数をつけ、その点数の合計を評価点として求めた。それを基に以下の基準で判定した。
《点数》
3点:塗布時はさっぱりとしており、塗布後もしっとり感が十分にある。
2点:塗布時はさっぱりとしているが、塗布後のしっとり感が十分ではない。
1点:塗布時にべたつきがあるが、塗布後はしっとり感は十分にある。
0点:塗布時にべたつきがあり、塗擦後もべたつき感がある。

0029

判定基準
◎:合計15〜12点 …大変良い
○:合計11〜8点 …良い
△:合計7〜4点 …悪い
×:合計3点以下 …非常に悪い

0030

<保湿感の持続性>
パネル5名に使用させ、保湿感の持続性を以下のように点数をつけ、その点数の合計を評価点として求めた。それを基に以下の基準で判定した。
《点数》
2点:衣服との摩擦、手洗い後も保湿感が維持され、持続性に優れると感じる。
1点:衣服との摩擦、手洗い後も保湿感が残るが、持続性に優れるとは感じない。
0点:衣服との摩擦、手洗いにより保湿感がなくなり、持続性は劣ると感じる。

0031

《判定基準》
◎:合計10〜9点 …大変良い
○:合計8〜6点 …良い
△:合計5〜3点 …悪い
×:合計2点以下 …非常に悪い

0032

<肌荒れ改善効果>
パネル5名に使用させ、肌荒れ改善効果を以下のように点数をつけ、その点数の合計を評価点として求めた。それを基に以下の基準で判定した。
《点数》
2点:使用前と比べて明らかに改善された。
1点:使用前と比べて僅かに改善された。
0点:使用前と比べて変化がなかった。

0033

《判定基準》
◎:合計10〜9点 …大変良い
○:合計8〜6点 …良い
△:合計5〜3点 …悪い
×:合計2点以下 …非常に悪い

0034

<経時安定性>
経時安定性は、室温、50℃の2ヶ所で1ヶ月間保存した状態のものについて、目視で判断し、以下の基準で判断した。
◎:外観上、変化が見られなかった。
○:外観上多少の変化はあるが、離油離水沈殿物などが生じなかった。
×:離油、離水、沈殿物などが生じた。

0035

[実施例1〜5と比較例1〜5との比較]
前掲した表1に示された実施例1〜4は、0.03〜3.0重量%のコエンザイムQ10と7.0〜9.97重量%のN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」を混合溶解してから平均粒子径が85〜120nmの乳化物となるように調製したので、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果のテスト結果がいずれも大変良い(◎)となり、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果に大変優れていることが確認された。

0036

また、実施例1は、乳化型化粧料の防腐性と安定性を得るための添加物(多価アルコール)として、1,2−ヘキサンジオールを配合しているため、経時時安定性のテスト結果については良い(○)の評価にとどまったが、実施例2〜4は、1,2−ヘキサンジオールに加えて、グリセリンを2.5重量%配合し、さらに、水素添加大豆レシチンの乳化力を補強するための添加物(ポリグリセリン脂肪酸エステル)として、デカグリセリンラウリン酸エステルを0.8重量%配合しているため、経時時安定性のテスト結果についても、大変良い(◎)の評価が得られ、経時時安定性についても大変優れていることが確認された。

0037

また、実施例5は、コエンザイムQ10の配合量が8.0重量%で、他の実施例1〜4よりも多いが、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」を2.0重量%配合し、平均粒子径が86nmで小さいため、保湿感の持続性と肌荒れ改善効果については大変良い(◎)の評価が得られ、使用感と経時時安定性のテスト結果については良い(○)の評価が得られた。

0038

一方、比較例1は、コエンザイムQ10が配合されていない点を除いて、実施例2と同じ組成でかつほぼ同じ平均粒子径であるため、両者を比較すると、コエンザイムQ10の配合によって肌荒れ改善効果と経時安定性が向上することが良く分かる。

0039

一方、比較例2,3は、コエンザイムQ10を溶解する油剤が異なる点を除いて、実施例2と同じ組成でほぼ同じ平均粒子径であるため、両者を比較すると、コエンザイムQ10を溶解する油剤としてN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」を使用する効果が良く分かる。すなわち、コエンザイムQ10を溶解する油剤として、流動パラフィンや酢酸dl−α−トコフェロールを使用する比較例2,3は、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、肌荒れ改善効果の全てのテスト結果が実施例2よりも明らかに劣る。このテスト結果から、コエンザイムQ10を溶解する油剤としてN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル「PS203」を使用すれば、流動パラフィンや酢酸dl−α−トコフェロールを使用する場合と比べて、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、経時安定性を全て向上できることが良く分かる。

0040

また、比較例4は、化粧料の平均粒子径が大きい点を除いて、実施例2と同じ組成であるため、両者を比較すると、化粧料の平均粒子径の小粒化による効果が良く分かる。すなわち、比較例4は、化粧料の平均粒子径が2600nmで非常に大きいために、コエンザイムQ10の配合効果(肌荒れ改善効果)が低下すると共に、使用感、保湿感の持続性、経時安定性のテスト結果も実施例2よりも明らかに劣る。

0041

また、比較例5は、コエンザイムQ10を10.0重量%配合しているが、油剤と混合溶解していないため、他の組成が実施例2と同じで、化粧料の平均粒子径が小さくても、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、肌荒れ改善効果の全てのテスト結果が実施例2よりも明らかに劣る。

0042

以上のテスト結果から次のことが分かる。
(1)コエンザイムQ10を溶解する油剤として、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤を用いると、それ以外の油剤を用いる場合と比較して、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、経時安定性をかなり向上できる。

0043

本発明者の実験結果によれば、コエンザイムQ10の含有量は、0.01〜10重量%(より好ましくは0.02〜3重量%)とすることが好ましいと思われる。
N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤としては、例えば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−ヘキシルドデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ−2−オクチルドデシル等の中の1種または2種以上の混合物を用いれば良い。

0044

本発明者の実験結果によれば、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤の含有量は、1〜15重量%(より好ましくは5〜12重量%)とすることが好ましいと思われる。また、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジエステル系の油剤に対するコエンザイムQ10の配合比率(コエンザイムQ10/油剤)は、1/2000〜1/2(より好ましくは、1/1000〜1/10)とすることが好ましいと思われる。

0045

(2)但し、乳化物の平均粒子径が大きいと、上記の効果は得られないため、乳化物の平均粒子径を小さくする必要がある。
本発明者の実験結果によれば、乳化物の平均粒子径を200nm以下に調製すれば、使用感、保湿感の持続性、肌荒れ改善効果、経時安定性を向上できると思われる。乳化物の平均粒子径の小粒化は、塗擦されたときに皮膚表面に膜として存在するだけでなく、角質の隙間に入り込んで保湿機能を持続させることを目的としているため、角質の隙間に入り込むことが可能な程度の平均粒子径であれば良く、過度に小粒化する必要はない。例えば、平均粒子径が30nmを下回るものは、それを得るためにより多くのエネルギー、または乳化剤を必要とするため、コスト面に優れたものが得難い。従って、乳化物の平均粒子径を30〜200nmの範囲にするのが好ましく、より好ましくは、50〜150nmである。

0046

(3)さらに、A相に配合する乳化剤(水素添加大豆レシチン)の乳化力を補強するための添加物として、デカグリセリンラウリン酸エステル(ポリグリセリン脂肪酸エステル)を添加したり、乳化型化粧料の防腐性と安定性を得るための添加物(多価アルコール)として、1,2−ヘキサンジオールに加えてグリセリンを加えると、経時安定性を向上させることができる。

0047

尚、乳化型化粧料の防腐性と安定性を得るための添加物として使用する多価アルコールは、1,2−ヘキサンジオールやグリセリンに限定されず、1,3−ブチレングリコール等の他の多価アルコールを用いても良い。本発明者の実験結果によれば、多価アルコールの含有量は、多くなり過ぎるとべたつき感が出て使用感が低下するため、1〜10重量%(より好ましくは1.5〜7重量%)とすることが好ましいと思われる。

0048

また、乳化剤として用いるレシチンは、例えば、大豆、なたね、ひまわり、サフラワー、綿実、トウモロコシ、アマニ、ごま、オリーブ、米、ヤシ、およびパーム等の種子から得られる植物性レシチンおよび卵黄レシチンのほか、レシチンの水素添加物も包含される。本発明者の実験結果によれば、レシチンの含有量は、乳化安定性と使用感を低下させないようにするために、0.1〜5重量%(より好ましくは0.5〜3重量%)とすることが好ましいと思われる。

0049

また、レシチンの乳化力を補強するための添加物として使用するポリグリセリン脂肪酸エステルは、デカグリセリンラウリン酸エステルに限定されず、モノミリスチン酸デカグリセリル等であっても良い。本発明者の実験結果によれば、ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、5重量%以下(より好ましくは3重量%以下)とすることが好ましいと思われる。

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