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技術 圧縮成形金型構造

出願人 住友重機械工業株式会社
発明者 福岡大
出願日 2005年12月7日 (15年0ヶ月経過) 出願番号 2005-353916
公開日 2007年6月21日 (13年6ヶ月経過) 公開番号 2007-152845
状態 特許登録済
技術分野 プラスチック等の成形用の型 プラスチック等の注型成形、圧縮成形
主要キーワード 縦断面積 封止圧 弾性機構 封止圧力 押圧反力 圧縮形成 設定荷重 キャビティ間
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重要な関連分野

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図面 (4)

課題

一度に複数のキャビティ内において圧縮成形を行ないつつ、各キャビティ間に生じる封止圧力のばらつきを、簡易な構成で精度良く抑えることを目的とする。

解決手段

被成形品を載置可能な上金型10と、上金型10に対向して配置され、枠体23及び枠体23に設けられた複数の貫通孔23Aに嵌合して摺動可能な複数の押圧部24からなる下金型20と、下金型20を位置決めする下部ダイセット40とを備える圧縮成形金型構造において、押圧部24はそれぞれが弾性機構25を介して下部ダイセット40に固定されており、且つ、弾性機構25は、下部ダイセット40から支柱21Bにより支持されると共に押圧部24が載置される梁部21Aを備え、、梁部21Aが押圧部24から受ける反力に応じて撓むことにより、押圧部24を下部ダイセット40に対して変位させる。

概要

背景

従来、特許文献1に記載されるように、上金型下金型とを合わせてできる複数のキャビティ内に、基板又はリードフレームに複数搭載された半導体チップ等のマウント材被成形品)を載置し、各キャビティ内に熱硬化性樹脂等の封止材料投入した後、各キャビティ内に圧力を付与することで、圧縮成形により樹脂封止を行なう樹脂封止装置が知られている。

このように、一度の圧縮成形により複数の被成形品(半導体チップ等のマウント材)を成形すると、樹脂封止装置としては各キャビティ内の被成形品に対して均等な封止圧力を付与しているものの、キャビティ内に投入した封止材料のばらつき、又は、被成形品自体の体積のばらつき(半導体チップ等のマウント材のばらつき、受動部品欠損等)によって、各キャビティの間で封止圧力のばらつきが発生する。

これを解決する方法として、前記特許文献1に記載された樹脂封止装置においては、複数のキャビティ間を投入樹脂が自由に流動可能な流路ランナ)で連結することによって、各キャビティ間の封止圧力を均一化させるようにしたものや(特許文献1、段落0010)、各キャビティに圧力を付与するキャビティブロック押圧部)をそれぞれ独立させて、更に各キャビティブロックを独立したコイルバネにより支持させることによって、各キャビティに付与される封止圧力のばらつきを抑制させた樹脂封止装置も知られている(特許文献1、段落0011)。

一方、特許文献2に記載されるように、一度に複数の被成形品を成形するのではなく、1つの被成形品を順次成形する方法により樹脂封止する樹脂封止装置も知られている。

特開2003−133350号公報
特開平9−187831号公報

概要

一度に複数のキャビティ内において圧縮成形を行ないつつ、各キャビティ間に生じる封止圧力のばらつきを、簡易な構成で精度良く抑えることを目的とする。被成形品を載置可能な上金型10と、上金型10に対向して配置され、枠体23及び枠体23に設けられた複数の貫通孔23Aに嵌合して摺動可能な複数の押圧部24からなる下金型20と、下金型20を位置決めする下部ダイセット40とを備える圧縮成形金型構造において、押圧部24はそれぞれが弾性機構25を介して下部ダイセット40に固定されており、且つ、弾性機構25は、下部ダイセット40から支柱21Bにより支持されると共に押圧部24が載置される梁部21Aを備え、、梁部21Aが押圧部24から受ける反力に応じて撓むことにより、押圧部24を下部ダイセット40に対して変位させる。

目的

本発明は、これらの問題点を解決するべくなされたものであって、一度に複数のキャビティ内において圧縮成形を行ないつつ、各キャビティ間に生じる封止圧力のばらつきを、簡易な構成で精度良く抑えることを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

基板又はリードフレームを載置可能な第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され、枠体及び該枠体に設けられた複数の貫通孔に嵌合して摺動可能な複数の押圧部からなる第2の金型と、該第2の金型を位置決めする金型固定部材とを備える圧縮成形金型構造において、前記押圧部はそれぞれが弾性機構を介して前記金型固定部材に固定されており、且つ、前記弾性機構は、前記金型固定部材側から支柱により支持されると共に前記押圧部が載置される梁部を備え、前記梁部が前記押圧部から受ける反力に応じて撓むことにより、前記押圧部を前記金型固定部材に対して変位させることが可能であることを特徴とする圧縮成形金型構造。

請求項2

請求項1において、前記梁部は、それぞれの押圧部の載置位置間で分割されており、各載置位置毎に独立して撓むことが可能な梁部であることを特徴とする圧縮成形金型構造。

請求項3

請求項2において、更に、前記分割された梁部毎に、独立した前記支柱によって支持されていることを特徴とする圧縮成形金型構造。

請求項4

請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記梁部は、自身の両端部の2箇所で前記支柱により支持されており、自身の略中央部分に前記押圧部を載置していることを特徴とする圧縮成形金型構造。

請求項5

請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記梁部は、自身の一端側の1箇所で前記支柱により支持されており、自身の他端側に前記押圧部を載置していることを特徴とする圧縮成形金型構造。

請求項6

請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記梁部における前記押圧部の載置位置と前記支柱の支持位置との間には、前記載置位置から前記支持移置へと向かって、前記梁部の縦断面積が減少するように切り欠き部が設けられていることを特徴とする圧縮成形金型構造。

請求項7

請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記押圧部のそれぞれに掛かる押圧反力と、前記押圧部の前記金型固定部材に対する変位量との関係は、10MPa/mm以上であることを特徴とする圧縮成形金型構造。

技術分野

0001

本発明は、圧縮成形金型構造、更に詳しくは、複数のキャビティにおける封止圧力のばらつきを防止するための圧縮成形金型構造に関する。

背景技術

0002

従来、特許文献1に記載されるように、上金型下金型とを合わせてできる複数のキャビティ内に、基板又はリードフレームに複数搭載された半導体チップ等のマウント材被成形品)を載置し、各キャビティ内に熱硬化性樹脂等の封止材料投入した後、各キャビティ内に圧力を付与することで、圧縮成形により樹脂封止を行なう樹脂封止装置が知られている。

0003

このように、一度の圧縮成形により複数の被成形品(半導体チップ等のマウント材)を成形すると、樹脂封止装置としては各キャビティ内の被成形品に対して均等な封止圧力を付与しているものの、キャビティ内に投入した封止材料のばらつき、又は、被成形品自体の体積のばらつき(半導体チップ等のマウント材のばらつき、受動部品欠損等)によって、各キャビティの間で封止圧力のばらつきが発生する。

0004

これを解決する方法として、前記特許文献1に記載された樹脂封止装置においては、複数のキャビティ間を投入樹脂が自由に流動可能な流路ランナ)で連結することによって、各キャビティ間の封止圧力を均一化させるようにしたものや(特許文献1、段落0010)、各キャビティに圧力を付与するキャビティブロック押圧部)をそれぞれ独立させて、更に各キャビティブロックを独立したコイルバネにより支持させることによって、各キャビティに付与される封止圧力のばらつきを抑制させた樹脂封止装置も知られている(特許文献1、段落0011)。

0005

一方、特許文献2に記載されるように、一度に複数の被成形品を成形するのではなく、1つの被成形品を順次成形する方法により樹脂封止する樹脂封止装置も知られている。

0006

特開2003−133350号公報
特開平9−187831号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、前述した各キャビティ間を樹脂が流動可能な流路(ランナ)で連結した樹脂封止装置の場合には、基板又はリードフレームに配置されている半導体チップ等の複数のマウント材の間にスリットが設けられていることが多く、容易に流路(ランナ)を設定できない場合がある。更に、このスリットは、各マウント材の収縮による応力緩和が主目的であり、これを連結するということは、基板やリードフレーム全体を歪ませる恐れがある。

0008

又、圧縮成形の本来の優位点として、キャビティ内に投入した樹脂をほとんど流動させないことで、被形成品の内部構造ボンディングワイヤ等)への影響を最小限にすることが挙げられるが、流路を設けることにより当該流路から流出する樹脂の流れが、当該内部構造に悪影響(例えば、ボンディングワイヤを切断する)を及ぼす恐れもある。加えて、樹脂の粘度によっては、連結した流路を通過する時の圧力損失によってキャビティ間に許容範囲を超える圧力差が残存することも考えられる。

0009

又、各キャビティに圧力を付与するための独立したキャビティブロック(押圧部)がそれぞれコイルバネで支持される樹脂封止装置においては、押圧部が上下することで各キャビティ間の封止圧力差を吸収することができる。しかしこのように押圧部をコイルバネで支持するような場合には、樹脂封止後成形品の厚さ精度を維持するため押圧部の押圧面の傾きが無い状態のままで押圧部を上下させるためのガイド構造別途必要となる。又、押圧部における押圧面の面積がある程度以上に大きくなると、1つのコイルバネでは負担を賄い切れず、複数のコイルバネが必要となる場合もある。このような場合に、各ばねの荷重ばね定数を精度良く確実に揃えることは、1つの押圧部に対してでさえ困難であるにも関わらず、複数の押圧部が存在すれば、更に困難を極める。

0010

更に、特許文献2に記載された1つの成形品(マウント材)毎に樹脂封止する樹脂封止装置の場合にあっては、1枚の基板又はリードフレームを樹脂封止するのに複数回の圧縮成形を実施する必要があり、生産効率が悪い。

0011

本発明は、これらの問題点を解決するべくなされたものであって、一度に複数のキャビティ内において圧縮成形を行ないつつ、各キャビティ間に生じる封止圧力のばらつきを、簡易な構成で精度良く抑えることを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0012

本発明は、基板又はリードフレームを載置可能な第1の金型と、該第1の金型に対向して配置され、枠体及び該枠体に設けられた複数の貫通孔に嵌合して摺動可能な複数の押圧部からなる第2の金型と、該第2の金型を位置決めする金型固定部材とを備える圧縮成形金型構造において、前記押圧部はそれぞれが弾性機構を介して前記金型固定部材に固定されており、且つ、前記弾性機構は、前記金型固定部材側から支柱により支持されると共に前記押圧部が載置される梁部を備え、前記梁部が前記押圧部から受ける反力に応じて撓むことにより、前記押圧部を前記金型固定部材に対して変位させるように構成することにより、上記課題を解決するものである。

0013

これにより、各キャビティ間の封止圧力差、即ち、押圧部に付与される封止圧力の反力のばらつきを、梁部の撓みによって吸収し、略均一な封止圧力で封止することが可能となる。

0014

又、前記梁部を、それぞれの押圧部の載置位置間で分割し、各載置位置毎に独立して撓むことが可能な梁部として構成してもよい。

0015

これにより、複数ある押圧部のうちの1つの押圧部が受けた封止圧力の反力の影響が、梁部を通じて他の押圧部に伝達されるのを防止することが可能となっている。

0016

又、前記分割された梁部毎に、独立した前記支柱によって支持されるように構成してもよい。

0017

これにより、それぞれの押圧部に対応する弾性機構の設計自由度が高まる。

0018

又、前記梁部を、自身の両端部の2箇所で前記支柱により支持されるようにし、自身の略中央部分に前記押圧部が載置されるように構成してもよい。

0019

これにより、いわゆる両持ち梁として機能する梁部の撓みを有効に利用でき、キャビティ間の封止圧力差を十分に吸収することができる。

0020

又、前記梁部を、自身の一端側の1箇所で前記支柱により支持されるようにし、自身の他端側に前記押圧部が載置されるように構成してもよい。

0021

これにより、圧縮成形金型構造全体をコンパクトに構成することができる。

0022

又、前記梁部における前記押圧部の載置位置と前記支柱の支持位置との間に、前記載置位置から前記支持移置へと向かって、前記梁部の縦断面積が減少するように切り欠き部を設けてもよい。

0023

これにより、梁部に生じる最大応力を減少させることができる。

0024

又、前記押圧部のそれぞれに掛かる押圧反力と、前記押圧部の前記金型固定部材に対する変位量との関係を、10MPa/mm以上となるように構成してもよい。

0025

これにより、各キャビティに対して圧縮成形として十分な封止圧力を付与できると共に、各キャビティ間に生じる封止圧力差を十分に吸収することが可能となっている。

発明の効果

0026

本発明を適用することにより、各押圧部に対応する各弾性機構の性能の高精度な均一化が簡易な構成で図れると共に、各キャビティ間に生じる許容範囲を超えた封止圧力差の発生を防止することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0027

以下、添付図面を用いて本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。

0028

図1は、本発明を適用した圧縮成形金型構造の構成図であって、(A)が正面図、(B)が側面図である。

0029

本実施形態に係る上金型10には、基板5が載置可能とされている。基板5には図示はしないが被成形品である複数の半導体チップマウント材が配置されている。又、上金型10は、該上金型10の上部に位置する上部ダイセット30によって支持固定されている。又、この上部ダイセット30には、ヒータ30Hが具備されており所定の温度を維持できるように(例えば175度)温度制御がされている。

0030

一方、上金型10に対向するように、枠体23と押圧部24とからなる下金型20が配置されている。押圧部24は、枠体23に設けられた複数の貫通孔23Aに嵌合して摺動(上金型10に対して離反するように摺動)可能に構成されている。この枠体23においても、ヒータ23Hが具備されており、所定の温度を維持できるように温度が制御されている。

0031

上記説明した上金型10と、枠体23と押圧部24とに囲まれるように形成される空間がキャビティ32となる。

0032

押圧部24は、梁部21Aと支柱21Bとからなる支持プレート21を介して下部ダイセット(金型固定部材)40に位置決め固定されている。又、枠体23は、コイルバネ22を介して前記支持プレート21に対して上下動可能に支持されている。なお、下部ダイセット40においても、ヒータ40Hが具備されており、所定の温度を維持できるように温度制御がされている。

0033

本実施形態においては、圧縮成形金型構造における支持プレート21の押圧部24直下をくり貫くように構成して空隙21Cを設け、この空隙21Cを設けることによって、前述した梁部21A及び支柱21Bを備える支持プレート21を構成し、該支持プレート21における梁部21Aを弾性機構25として機能させるような構成としている。又、当該支持プレート21における少なくとも梁部21Aは、高精度な加工が可能な部材(例えば鉄など)で構成されている。

0034

押圧部24は、梁部21Aの略中央に載置されており、この梁部21Aの両端は、それぞれ支柱21Bによって、下部ダイセット(金型固定部材)40側から支持されている。即ち、両持ち梁として機能するように配置構成されている。このように、押圧部24は、高精度な加工が可能な部材で構成された梁部21Aに載置されているため、設計時点で十分な強度を梁部に持たせることによって、押圧部24の変位に備えて別途ガイド機構を設ける必要はない。

0035

又、図1(B)に記載するように、当該金型構造を側面から見ると、枠体23に設けられた複数の貫通孔23Aにはそれぞれ独立した押圧部24が嵌合して摺動可能に配置されており、各押圧部24は、そのそれぞれが前記説明したのと同様に支持プレート21における梁部21Aの略中央部に載置されている。本実施形態における支持プレート21には、各押圧部24が載置されている位置間に、スリット26がそれぞれ設けられているため、各押圧部24はそれぞれ独立の梁部に載置されている。即ち、支持プレート21における梁部21Aは、各載置位置毎に分割されており、各載置位置毎に独立に撓むことが可能となっている。このような構成によって、複数ある押圧部24のうちの1つの押圧部が、梁部21Aを通じて、他の押圧部が受けた封止圧力の反力の影響を受けることはない。

0036

一方、前記スリット26は、前記支持プレート21における支柱21Bの領域にまでには完全に切り込まれていないため、梁部21Aの一端側で一体的な支柱を成形し、他の一端側でも一体的な支柱が成形されている。このような構成は、例えば断面が「コの字」形状をした部材(即ち、空隙を有する部材)に適宜スリット加工を施すことによって支持プレート21を作成することが可能であり、低コストで実現できる。又、各梁部の材質均質化も容易である。

0037

なお、梁部の各端側において一体的に形成されている支柱を、各載置位置毎に独立させて構成することも可能である。

0038

なお、図示はしないが、下部ダイセット(金型固定部材)40は、図示せぬプレス機構等により支持されており、上金型10に対して下金型20全体を開閉可能なように構成されている。

0039

続いて、図1に記載した圧縮成形金型構造の作用について説明する。

0040

図示せぬ供給機構によって、上金型10にこれから樹脂封止しようとする複数のマウント材(被成形品)が配置された基板5が載置されると、枠体23が上金型10に当接するようにプレス機構が作動する。このとき、押圧部24の押圧面24Aは、枠体23よりも若干下側(図1における下側)に位置しているため、この上金型10と枠体23と押圧部24とで囲まれたキャビティ32が存在する。

0041

枠体23がプレス機構の作用によって上金型10に当接した後若しくは当接する前に、図示しない供給機構によって被成形品を樹脂封止するための封止材料である樹脂(例えば熱硬化性樹脂)がこのキャビティ32へと投入される。この供給される樹脂は、供給される時点において既に溶融している溶融樹脂であってもよいし、未だ溶融していない例えばチップ状の樹脂であってもよい。仮に供給時点で未だ溶融していない例えばチップ状の樹脂である場合には、ヒータによって溶融することになる。

0042

その後、図示せぬプレス機構が更に作動することによって、押圧部24の押圧面24Aが上金型10側に向かって移動することによって、投入された樹脂を用いて被成形品を圧縮しつつ封止する。なお、所定の樹脂封止圧力に対応したプレス機構の設定荷重に達した時点でプレスは停止される。

0043

このように、圧縮形成においては、被成形品に対して圧力を掛けつつ樹脂により封止するため、樹脂内におけるボイド(空隙)の発生を防止することが可能となっている。又、キャビティ32内に封止材料を均一に行き渡らせることが可能となっている。

0044

一方、当該圧縮成形金型においては、1回のプレス動作が行われる毎に、複数の押圧部24によって同時に複数のキャビティ32内で圧縮成形が行なわれているため、それぞれの押圧部24における押圧面24Aには各キャビティ32に投入される封止材料(樹脂)の量や、各キャビティ32に供給される被成形品自体の体積によって、封止圧力差が生じる可能性がある。即ち、各キャビティの本来の容積が均一且つプレス機構の封止圧力が均等に各押圧部24に配分されているとした場合に、そのうちの1のキャビティに投入される封止材料の量が他のキャビティよりも多い場合や、又、1のキャビティに載置される被成形品自体の体積が大きい場合には、例え同じ圧力によって圧縮成形された場合でも、他のキャビティに比べてその1のキャビティの圧力が相対的に高くなってしまう。この圧力が異常に高くなってしまうと、高精度且つ微細な構造を有する半導体チップなどにおいては、圧力異常による破損が発生する場合もある。

0045

しかしながら、本実施形態における圧縮成形金型構造においては、前記説明したように各押圧部24は空隙21Cを有した支持プレート21によって支持されており、この支持プレート21は、梁部21Aの略中央部分でそれぞれ押圧部24を載置しており、梁部21Aの両端部分において、下部ダイセット(金型固定部材)40から支柱21Bによって支持される構造をしているため、押圧部24における押圧面24Aに封止による反力が付与されると、梁部21Aが撓むことによって、この圧力を吸収することが可能となっている。即ち、各押圧部24における押圧面24Aに、例えば、投入された樹脂量の相違により圧力差が生じた場合でも、それぞれの梁部21Aが必要量だけ撓むことによって圧力差が許容範囲内になるように吸収可能となっている。

0046

例えば、投入する樹脂の比重を2、各キャビティに投入される樹脂量の精度は±50mg程度とし、封止後の成形品の大きさ(即ちキャビティ32の大きさ)を40mm×60mmとした場合には、前記樹脂量の誤差に基づく成形品の厚さの誤差は±0.01mm程度となる。

0047

本実施形態では、支持プレート21の梁部21Aにおける断面形状による断面2次モーメントと、支持プレート21の材料特性である縦弾性係数及び梁部21Aの長さから、圧力(押圧部に加わる封止反力)10MPaに対して、梁部21Aが0.2mmの撓み量となるように梁部21Aを設計しているので、例えば0.01mm成形品の厚さが変化した場合であっても、押圧部24の押圧面24Aに掛かる封止圧力は本来の封止圧力に加えて、0.5MPa程度しか増加しない。この程度の封止圧の変化であれば、被成形品が圧力によって破損することもない。

0048

勿論上記の数値は一例を示すものであって、当該数値に限定されるものではない。封止しようとする被成形品の種類や材質、更に封止材料である樹脂の種類等によって適宜変更可能である。但し、圧縮形成装置の本来の優位点である、「圧縮すること」によるメリットを発揮するには、前述した10MPa/mm以上の撓み量となるように梁部の材質及び形状を設定するのが好ましい。

0049

次に、他の実施形態の一例を詳細に説明する。

0050

なお、図1を用いて説明した圧縮成形金型構造と同一又は類似する部分については、数字下2桁が同一の符号を付するに止め、重複した構成の説明及び作用の説明は省略する。

0051

図2は、本発明に係る他の実施形態の一例を示す圧縮成形金型構造を示した図であり、(A)が正面図、(B)が側面図である。

0052

この図2における他の実施形態(以下、単に「第2の実施形態」という。)において、最初に説明した実施形態(以下、単に「第1の実施形態」という。)における圧縮成形金型構造と異なる点は、押圧部124が、直接支持プレート121に載置されているのではなく、支持プレート121と押圧部124との間に別途弾性機構125が設けられている点にある。第1の実施形態においては、支持プレートの一部をくり抜くように空隙を設けることによって、支持プレート自体を「梁部を備える弾性機構」として機能させていた。

0053

しかしながら、この第2の実施形態においては支持プレート121自体はそのままに、支持プレート121と押圧部124との間に梁部125A(機能的には第1の実施形態における梁部21Aに相当する。)及び支柱125B(機能的には第1の実施形態における支柱21Bに相当する。)を備える弾性機構125(機能的には第1の実施形態における支持プレート21に相当する。)を介在させている。このように構成することで、従来から用いられてきた圧縮成形金型構造の支持プレートを加工することなくそのまま利用することができる。又、複数存在する押圧部124に対して支柱125Bまで完全に独立した弾性機構125をそれぞれ介在させているため、例えば、押圧部124の位置(金型内での位置)に応じて、弾性機構125を構成する部材の材料や部材の形状等を適宜調整することによって、対応する梁部125A毎に撓み量を調整することがより容易となる。即ち、弾性機構125自身の材料や加工形状の自由度が増すため、押圧部124の変位に対する反力の設計が容易になるメリットがある。

0054

なお、この第2の実施形態の場合には、支持プレート121自体は弾性機構として機能していないため、支持プレート121は、下部ダイセット140と共に下金型120を位置決めする「金型固定部材」に相当することになる。又、場合によっては、梁部125Aや支柱125Bの大きさや形状を調整することで、支持プレート121を省略して直接下部ダイセット140と当接するような構成としてもよい。

0055

次に、図3を用いて更に他の実施形態について説明する。

0056

ここでも、同一又は類似する部分については数字下2桁が同一の符号を付するに止め、重複した構成の説明及び作用の説明は省略する。

0057

図3は、本発明に係る更に他の実施形態(以下、単に「第3の実施形態」という。)の圧縮成形金型構造を示す図(正面図)である。

0058

この第3の実施形態において特徴となる部分は、押圧部224と支持プレート221との間に介在される弾性機構225である梁部225Aが、支柱225Bによって、いわゆる「片持ち梁構造」で支持されていることにある。即ち、梁部225Aの一端側において、支持プレート221から支柱225Bによって支持されており、他の一端部付近において押圧部224を載置している。このような構成とすれば、弾性機構225をよりコンパクトに構成することができ、更には、金型構造全体をコンパクトに構成することができる。

0059

なお、この第3の実施形態の場合においても、支持プレート221自体は弾性機構として機能していないため、支持プレート221は、下部ダイセット240と共に下金型220を位置決めする「金型固定部材」に相当することになる。又、ここでも場合によっては、梁部225Aや支柱225Bの大きさや形状を調整することで、支持プレート221を省略して直接下部ダイセット240と当接するような構成としてもよい。

0060

なお、前述した実施形態全てにおいて共通することであるが、梁部の材質は必ずしも単一の材質である必要はなく、例えば異なる材質の層を積層して特有の撓み量となるように構成してもよい。又、形状においても単一の形状でなくともよく、例えば、押圧部が載置される部分に近づくにつれて薄くなるように設定してもよい。勿論これらを組み合わせてもよい。このように、撓み量の設計は種々のアプローチにより実現可能である。

0061

又、上記の第1乃至第3の実施形態の説明では、「弾性機構」を構成する梁部は、支柱と一の部材として構成されていた。しかし本発明における弾性機構において、梁部と支柱とが一の部材で構成されていることは必須の要件ではない。例えば、下部ダイセットの形状を変更して支柱を下部ダイセットと一体に成形し、その支柱に別の部材からなる梁部を支持させるような構成を採用することも可能である。

0062

又、いわゆる「両持ち梁構造」及び「片持ち梁構造」における支柱は、前述の説明ではそれぞれ梁部の末端部分に位置していたが、末端部分以外に位置するような構成(例えば支柱が梁部に対して水平方向に移動及び固定可能な機構を有する構成)としてもよい。このようにして支柱の位置を変えることによっても、撓み量を調整することが可能である。

0063

又、梁部における押圧部の載置位置と支柱の支持位置との間に、前記載置位置から前記支持移置へと向かって、前記梁部の縦断面積が減少するように切り欠き部を設けてもよい。但しかかる場合には、各支柱に対して梁部が、載置位置側に相対移動できる機構を設けるか、又は、支柱ごと載置位置側に倒れ込むことができるように構成するのが望ましい。

0064

これにより、梁部に生じる最大応力を減少させることができる。

0065

半導体等を圧縮成形により樹脂封止するための圧縮成形金型において広く適用することが可能である。

図面の簡単な説明

0066

本発明の実施形態(第1の実施形態)の一例を示す圧縮成形金型の構成を示す図であって、(A)が正面図、(B)が側面図
本発明の他の実施形態(第2の実施形態)の一例を示す圧縮成形金型の構成図であって、(A)が正面図、(B)が側面図
本発明の更に他の実施形態(第3の実施形態)の一例を示す圧縮成形金型の正面図

符号の説明

0067

5…基板
10…上金型
20…下金型
21…支持プレート
21A…梁部
21B…支柱
21C…空隙
22…コイルバネ
23…枠体
23A…貫通孔
24…押圧部
24A…押圧面
25…弾性機構
26…スリット
30…上部ダイセット
32…キャビティ
40…下金型固定部材

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