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技術 樹脂封止型半導体装置の製造方法

出願人 リンテック株式会社
発明者 濱崎昭枝泉直史篠田智則
出願日 2005年11月21日 (15年0ヶ月経過) 出願番号 2005-335634
公開日 2007年6月7日 (13年5ヶ月経過) 公開番号 2007-142248
状態 特許登録済
技術分野 半導体または固体装置の封緘、被覆の形成
主要キーワード 移送条件 狭小空間 流動圧力 加熱流動性 再剥離型アクリル系粘着剤 耐熱性粘着テープ マスキング部材 再剥離型粘着剤層
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図面 (10)

課題

半導体素子封止用樹脂シート汎用性が高く、また基材テープ回路基板の位置合わせに多大な労力を費やすことがなく、さらに半導体装置端面の形状を一定とすることのできる方法を提供する。

解決手段

複数の半導体チップ14が搭載された金属フレームよりなる回路基板10を準備し、半導体チップが各々に島状となるようにマスキング部材20,20’の貼付を行い、支持シート32と、熱硬化性封止樹脂層34とからなる封止用樹脂シート30を準備し、封止用樹脂シートをマスキング部材が貼付された回路基板上に貼付し、マスキング部材をマスキング部材上に重なる一部の封止樹脂層ともに剥離することにより、回路基板の半導体チップを島状に樹脂封止する工程と、島状の半導体チップごとに回路基板を切断する工程とを含み、マスキング部材を剥離する前または/およびマスキング部材を剥離した後に封止樹脂層の熱硬化を行う工程を含む。

概要

背景

従来より多くの半導体装置は、回路基板に搭載された半導体素子樹脂により封止した半導体装置形態として使用されている。
半導体素子の半導体装置パッケージング方法としては、デバイス実装したリードフレーム板金TABテープ等)を金型にセットし、金型内溶融した樹脂を充填固化し封止を行う方法が一般的である。

しかしながらこの方法は、半導体装置の薄肉化に限界がある。
この理由としては、厚み精度の高い金型の作成が困難であることと、金型の狭小空間圧入される樹脂の流動圧力によって、デバイスの微細構造回路ワイヤ等)が破損するおそれがあるためである。

また金型を使用して樹脂封止を行う場合には、小ロット品でも量産品でも同様に金型が必要となり、小ロット品の場合には金型作成のコストが問題となる。
このため、金型に代わって、樹脂シートを用いた半導体素子の封止方法が提案されている。

たとえば特許文献1(特開平11−251347号公報)には、図9に示したように配線パターンを有する回路基板100上に搭載された半導体素子102および半導体素子102と配線パターンの接続部を樹脂104によって封止する半導体装置の製造方法が開示されている。

この方法は、半導体素子102のサイズに応じた量の樹脂104を半導体素子102の形状に応じたパターン基材テープ106の表面に形成し、半導体素子102および接続部の機械的強度に応じて樹脂104を溶融化し、回路基板100と基材テープ106の位置調整によって半導体素子102と溶融化された樹脂104を位置合わせし、位置合わせされた樹脂104と半導体素子102に所定の圧力を付加して溶融化された樹脂104中に半導体素子102を埋没させることにより、半導体素子102と接続部を損傷させずに封止するという方法である。
特開平11−251347号公報

概要

半導体素子の封止用樹脂シート汎用性が高く、また基材テープと回路基板の位置合わせに多大な労力を費やすことがなく、さらに半導体装置端面の形状を一定とすることのできる方法を提供する。複数の半導体チップ14が搭載された金属フレームよりなる回路基板10を準備し、半導体チップが各々に島状となるようにマスキング部材20,20’の貼付を行い、支持シート32と、熱硬化性封止樹脂層34とからなる封止用樹脂シート30を準備し、封止用樹脂シートをマスキング部材が貼付された回路基板上に貼付し、マスキング部材をマスキング部材上に重なる一部の封止樹脂層ともに剥離することにより、回路基板の半導体チップを島状に樹脂封止する工程と、島状の半導体チップごとに回路基板を切断する工程とを含み、マスキング部材を剥離する前または/およびマスキング部材を剥離した後に封止樹脂層の熱硬化を行う工程を含む。

目的

したがって、熱可塑性成分を配合する場合、その配合割合は上記した範囲で、目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

複数の半導体チップが搭載されたリードチップ形成用金属フレームよりなる回路基板を準備する工程と、前記回路基板の表面または裏面の少なくとも一面に、前記複数の半導体チップが各々に島状となるよう所望部分マスキング部材貼付を行う工程と、支持シートと、前記支持シートの全面に剥離可能に積層されてなる熱硬化性封止樹脂層とからなる半導体封止用樹脂シートを準備する工程と、前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を、前記マスキング部材が貼付された前記回路基板上に貼付する工程と、前記封止樹脂層を前記回路基板上に貼付した後、前記マスキング部材を前記マスキング部材上に重なる一部の前記封止樹脂層ともに剥離することにより、前記回路基板の前記半導体チップを島状に樹脂封止する工程と、前記回路基板の前記半導体チップを島状に樹脂封止した後、樹脂封止された島状の前記半導体チップごとに前記回路基板を切断する工程と、を含み、前記マスキング部材を剥離する前または/および前記マスキング部材を剥離した後に前記封止樹脂層の熱硬化を行う工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。

請求項2

前記回路基板の両面に、前記マスキング部材の貼付が行われることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。

請求項3

前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を、前記マスキング部材が貼付された前記回路基板上に貼付する工程と、前記封止樹脂層を前記回路基板上に貼付した後、前記マスキング部材を前記マスキング部材上に重なる一部の前記封止樹脂層ともに剥離することにより、前記回路基板の前記半導体チップを島状に樹脂封止する工程と、の間に、前記マスキング部材を前記マスキング部材上に重なる一部の前記封止樹脂層ともに剥離し易いよう、前記マスキング部材の側端にあわせて前記樹脂封止樹脂層切り込みを入れる工程を有することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。

請求項4

前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を、前記マスキング部材が貼付された前記回路基板上に貼付する工程において、前記回路基板に搭載された前記半導体チップのみを加熱しつつ、前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を半導体チップ最上面に密着させ、次いで前記回路基板全体を加熱しつつ、前記封止樹脂層を前記回路基板の半導体チップ搭載面凹凸、隙間に埋め込み、封止樹脂層面回路基板面に接触させることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

請求項5

前記回路基板の平面形状よりもやや大きな開口部を有する枠体に前記半導体封止用樹脂シートを張設した状態で、前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層面を回路基板面に接触させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

請求項6

請求項1及至5の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。

技術分野

0001

本発明は、樹脂封止型半導体装置の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来より多くの半導体装置は、回路基板に搭載された半導体素子樹脂により封止した半導体装置形態として使用されている。
半導体素子の半導体装置パッケージング方法としては、デバイス実装したリードフレーム板金TABテープ等)を金型にセットし、金型内溶融した樹脂を充填固化し封止を行う方法が一般的である。

0003

しかしながらこの方法は、半導体装置の薄肉化に限界がある。
この理由としては、厚み精度の高い金型の作成が困難であることと、金型の狭小空間圧入される樹脂の流動圧力によって、デバイスの微細構造回路ワイヤ等)が破損するおそれがあるためである。

0004

また金型を使用して樹脂封止を行う場合には、小ロット品でも量産品でも同様に金型が必要となり、小ロット品の場合には金型作成のコストが問題となる。
このため、金型に代わって、樹脂シートを用いた半導体素子の封止方法が提案されている。

0005

たとえば特許文献1(特開平11−251347号公報)には、図9に示したように配線パターンを有する回路基板100上に搭載された半導体素子102および半導体素子102と配線パターンの接続部を樹脂104によって封止する半導体装置の製造方法が開示されている。

0006

この方法は、半導体素子102のサイズに応じた量の樹脂104を半導体素子102の形状に応じたパターン基材テープ106の表面に形成し、半導体素子102および接続部の機械的強度に応じて樹脂104を溶融化し、回路基板100と基材テープ106の位置調整によって半導体素子102と溶融化された樹脂104を位置合わせし、位置合わせされた樹脂104と半導体素子102に所定の圧力を付加して溶融化された樹脂104中に半導体素子102を埋没させることにより、半導体素子102と接続部を損傷させずに封止するという方法である。
特開平11−251347号公報

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、特許文献1には、アウターリードを有する半導体装置への適用は開示されていない。また、このような従来の樹脂封止の方法では、封止される半導体素子のサイズに応じた量の樹脂を半導体素子の形状に応じたパターンで基材テープの表面に予め形成しておく必要があるため、封止される半導体素子の形状に応じて、種々のテープを準備する必要があり、汎用性に劣ることになっていた。

0008

また、予め半導体素子の形状に応じたパターンで基材テープが形成されているため、半導体素子の封止を行う際には、基材テープと回路基板の位置合わせ精度が極めて要求されるものであり、この位置合わせに多大な労力を費やすこととなっていた。

0009

さらに、基材テープ上に所定形状で形成された樹脂層は溶融化された状態で圧力を加え
られ、半導体素子を埋没するが、この際に樹脂層の端面も溶融、流動化するため、得られる半導体装置の側端面が所定の位置からあふれ出す。これによりアウターリードが樹脂で汚染し、導通不良を起こすおそれがあった。

0010

本発明は、このような現状に鑑み、半導体封止用樹脂シートを用いた半導体素子の封止方法において、半導体封止用樹脂シートの汎用性が高く、また基材テープと回路基板の位置合わせに多大な労力を費やすことがなく、さらにアウターリードを有する半導体装置にも適用が可能な封止方法を提供し、半導体装置の製造において、コストの低減および品質の向上を図ることを目的としている。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、前述したような従来技術における課題および目的を達成するために発明されたものであって、
本発明の半導体装置の製造方法は、
複数の半導体チップが搭載されたリードチップ形成用金属フレームよりなる回路基板を準備する工程と、
前記回路基板の表面または裏面の少なくとも一面に、前記複数の半導体チップが各々に島状となるよう所望部分マスキング部材貼付を行う工程と、
支持シートと、前記支持シートの全面に剥離可能に積層されてなる熱硬化性封止樹脂層とからなる半導体封止用樹脂シートを準備する工程と、
前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を、前記マスキング部材が貼付された前記回路基板上に貼付する工程と、
前記封止樹脂層を前記回路基板上に貼付した後、前記マスキング部材を前記マスキング部材上に重なる一部の前記封止樹脂層ともに剥離することにより、前記回路基板の前記半導体チップを島状に樹脂封止する工程と、
前記回路基板の前記半導体チップを島状に樹脂封止した後、樹脂封止された島状の前記半導体チップごとに前記回路基板を切断する工程と、を含み、
前記マスキング部材を剥離する前または/および前記マスキング部材を剥離した後に前記封止樹脂層の熱硬化を行う工程を含むことを特徴とする。

0012

このように構成することによって、従来のような金型を用いることなく、半導体装置を製造することができる。
しかも半導体封止用樹脂シートの汎用性が高く、また基材テープと回路基板の位置合わせに多大な労力を費やすことがなく、さらに得られる半導体装置端面の形状を一定とすることができる。

0013

また、半導体封止用樹脂シートを用いることにより、半導体装置の製造においてコストの低減および品質の向上を図ることができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、
前記回路基板の両面に、前記マスキング部材の貼付が行われることを特徴とする。

0014

このように構成することによって、所望の部分のみに半導体封止用樹脂シートを貼付し、回路基板の表面と裏面を樹脂封止することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、
前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を、前記マスキング部材が貼付された前記回路基板上に貼付する工程と、
前記封止樹脂層を前記回路基板上に貼付した後、前記マスキング部材を前記マスキング部材上に重なる一部の前記封止樹脂層ともに剥離することにより、前記回路基板の前記半導体チップを島状に樹脂封止する工程と、の間に、
前記マスキング部材を前記マスキング部材上に重なる一部の前記封止樹脂層ともに剥離
し易いよう、前記マスキング部材の側端にあわせて前記樹脂封止樹脂層に切り込みを入れる工程を有することを特徴とする。

0015

このように構成することによって、マスキング部材が剥離しやすくなるとともに、切り込みにより、半導体装置の封止樹脂の端部形状が整い、製品の品質を向上させることができる。

0016

また、本発明の半導体装置の製造方法は、
前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を、前記マスキング部材が貼付された前記回路基板上に貼付する工程において、
前記回路基板に搭載された前記半導体チップのみを加熱しつつ、前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層を半導体チップ最上面に密着させ、
次いで前記回路基板全体を加熱しつつ、前記封止樹脂層を前記回路基板の半導体チップ搭載面凹凸、隙間に埋め込み、封止樹脂層面回路基板面に接触させることを特徴とする。

0017

このように構成することによって、確実に半導体チップを半導体封止用樹脂シートによって、樹脂封止することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は、
前記回路基板の平面形状よりもやや大きな開口部を有する枠体に前記半導体封止用樹脂シートを張設した状態で、前記半導体封止用樹脂シートの前記封止樹脂層面を回路基板面に接触させることを特徴とする。

0018

このように構成することによって、半導体封止用樹脂シートの移送中に傷や凹みを生ずることなく、高品質を保ったまま、樹脂封止に用いることができる。
また、本発明の半導体装置は、
上記の半導体装置の製造方法により製造したことを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明によれば、半導体封止用樹脂シートの汎用性が高く、また基材テープと回路基板の位置合わせに多大な労力を費やすことがなく、さらに得られる半導体装置端面の形状を一定とすることのできる方法を提供し、半導体装置の製造において、コストの低減および品質の向上を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
本発明の製法においては、図1(a)および図1(b)に示したように、まずリードピン形成用金属フレーム12上に複数の半導体チップ14が搭載された回路基板10を用意する。

0021

回路基板10となる金属フレームは、例えば、銅あるいは銅合金板材を所定のパターンに打ち抜いた硬質の材料の使用が好適である。
このような回路基板10は、所定の位置に接着性樹脂16を介して半導体チップ14が接着ダイボンド)されている。

0022

なお、接着性樹脂16としては、エポキシ系接着剤のような通常の熱硬化型接着剤を使用することが好ましい。また、接着性樹脂としてフィルムダイボンド材を用いてもよい。

0023

そして、この半導体チップ14は、ワイヤ18を介して半導体チップ14上の電極端子
28と回路基板10上のインナーリード形成部24aと電気的に接続されている。なお、ワイヤ18は、通常は金線などにより構成されている。

0024

また、図1(a)および図1(b)に示した回路基板10は、長尺幅広の回路基板10を用い、二次元的に2×2配列の半導体チップ14を配置した状態を示したが、さらに多配列の回路基板を用いてもよいし、1列の回路基板10を用い、長手方向に一定間隔で半導体チップ14を配置した回路基板であってもよい。

0025

本発明では、複数の半導体チップ14が搭載された回路基板10の半導体チップ搭載面を半導体封止用樹脂シート30により樹脂封止する。
以下、この工程を封止工程と呼ぶ。

0026

まず、図2(a)および図2(b)に示したように、上記の回路基板10の表面と裏面の、半導体封止用樹脂シート30、30’による樹脂封止を行わない箇所に、マスキング部材20、20’を貼付する。

0027

このようなマスキング部材20、20’としては、マスキング部材20、20’を剥離する際に、後述の熱硬化を行っている場合には、芳香族ポリイミドフィルムシリコーン粘着剤層を有する耐熱性粘着テープなどを用いることが好ましい。

0028

また、マスキング部材20、20’を剥離するまでに、後述の熱硬化を行っていない場合には、ポリエチレンテレフタレートフィルム再剥離型アクリル系粘着剤層を有する粘着テープなどを用いることが好ましい。

0029

そして、図3(a)および図3(b)に示したように、マスキング部材20、20’を貼付した回路基板10の表面と裏面の上に、複数の半導体チップ14の樹脂封止が必要な部分を覆う表面用チップ搭載面)及び裏面用の半導体封止用樹脂シート30、30’を用意する。

0030

封止工程に用いられる半導体封止用樹脂シート30、30’は、図3(b)に示したように、表面用及び裏面用ともに支持シート32、32’と、支持シート32、32’の片面に剥離可能に積層されてなる熱硬化性の封止樹脂層34、34’とからなっている。なお、支持シート32、32’と封止樹脂層34、34’の好適例については、後述する。

0031

また、表面用の半導体封止用樹脂シート30は、回路基板10よりもやや大きな開口部を有する枠体(図示せず)に外周部を固定して用いることが好ましい。
このような枠体(図示せず)を用いることによって、工程間の移送を簡便に行うことができる。

0032

また、枠体(図示せず)の材質は特に限定はされず、金属製、樹脂製などのいずれであってもよい。
枠体(図示せず)に半導体封止用樹脂シート30を固定する際には、半導体封止用樹脂シート30を枠体(図示せず)に積層し、枠体(図示せず)を加熱することで、半導体封止用樹脂シート30外周部の熱硬化性の封止樹脂層34が加熱されて硬化し、枠体(図示せず)と半導体封止用樹脂シート30とを強固に接着できる。

0033

表面用の半導体封止用樹脂シート30は、図4(a)および図4(b)に示したように、半導体封止用樹脂シート30の封止樹脂層34を、回路基板10の半導体チップ搭載面の凹凸、隙間に埋め込み、封止樹脂層34面を回路基板10面に接触させ、半導体チップ14を完全に覆うように半導体封止用樹脂シート30を被せる。この際、好ましくは、図
4(b)に示したように、封止工程を次の2工程に分け、段階的に行うと良い。

0034

まず、回路基板10に搭載された半導体チップ14のみを加熱しつつ、半導体封止用樹脂シート30の封止樹脂層34を半導体チップ14最上面に密着させる。半導体チップ14を加熱することで、ワイヤ18も加熱されることとなる。

0035

さらに、加熱された半導体チップ14およびワイヤ18に半導体封止用樹脂シート30を垂直に加圧すると、まずワイヤ18に封止樹脂層34が接触し、ワイヤ18近傍の封止樹脂層34のみが局部的に粘度が低下する。

0036

このため、封止樹脂層34中にワイヤ18が速やかに埋め込まれ、ワイヤ18の損傷が低減される。
しかしながら、加熱されたワイヤ18や半導体チップ14から遠い樹脂は、熱伝導遅れ封止樹脂層34が半導体チップ14に接触して充分な時間が経過するまでは、実質的な粘度の低下は起こらない。

0037

なお、半導体封止用樹脂シート30を半導体チップ14の上面に接触させる際には、チップと略同サイズの押圧コテ50を用いて、半導体チップ14の最上面近傍のみを局所的に加圧することが好ましい。

0038

次いで回路基板10全体を加熱しつつ、封止樹脂層34を回路基板10の半導体チップ14搭載面の凹凸、隙間に埋め込む。
このように回路基板10全体を加熱することで、封止樹脂層34全体も軟化する。半導体封止用樹脂シート30を回路基板10に圧接することで、半導体チップ14の側面、すそ野、回路基板10本体に封止樹脂が充分に埋め込まれる。ワイヤ12はすでにその周囲を樹脂で充填されているため、樹脂の流動でワイヤを断線するような大きな力は加わらない。

0039

これによって、樹脂が回路基板10の凹凸、隙間に充分に充填され、半導体チップ14が樹脂封止される。
この際、半導体封止用樹脂シート30を回路基板10に圧接するために、シート全面を押圧する平板プレス機を使用しても良いが、半導体封止用樹脂シート30を枠体(図示せず)に固定している場合には、枠体(図示せず)を回路基板方向に降下させ、図5(a)および図5(b)に示したようにローラー52によって半導体封止用樹脂シート30を回路基板10に圧接でき、プロセスおよび装置を従来より簡略化することができる。

0040

また、半導体封止用樹脂シート30を回路基板10に圧接する際には、脱気を行うことが好ましい。脱気によって封止樹脂層34と回路基板10との間での空気溜まりの発生を低減でき、封止樹脂層34と回路基板10との密着性が向上する。

0041

また上記の工程において半導体チップ14および回路基板面は、封止樹脂層34が充分に軟化できる温度で、かつ硬化によって該封止樹脂層34の増粘が始まらない程度の温度に加熱されることが好ましい。

0042

この際、封止樹脂層34が軟化し過ぎると、樹脂が不必要に流動化し、必要とされる部分以外にまで樹脂が拡散し、デバイスの汚損外観不良を招来するおそれがある。
続いて、裏面用の半導体封止用樹脂シート30’を回路基板10へ貼付する。封止用樹脂シートの貼付手段は、シート全面を押圧する平板状プレス機(図示せず)を使用してもよいし、単にローラーによって半導体封止用樹脂シート30’を回路基板10に貼付してもよい。

0043

また、表面用の半導体封止用樹脂シート30の貼付を先工程とし裏面側の貼付を後工程としたが、反対の工程であってもよい。さらに、先に貼付した封止樹脂層34を熱硬化(完全硬化または半硬化)した後で、反対面の半導体封止用樹脂シート30’を貼付し熱硬化を行ってもよく、双方の半導体封止用樹脂シート30、30’を貼付した後で熱硬化を行ってもよい。

0044

なお、回路基板10の裏面は半導体チップ14の搭載面ではないため、段階的ではなく直接、ローラー52によって半導体封止用樹脂シート30’を回路基板10に圧接すると良い。

0045

このようにして、樹脂封止を行った回路基板10は、封止工程の直後に封止樹脂層34、34’を熱硬化してもよく、後述の諸工程を行った後で熱硬化を行ってもよい。なお、熱硬化の条件は封止樹脂層34、34’を構成する熱硬化性樹脂を完全に硬化する条件であれば特に限定されるものではない。また、熱硬化を二段階に分けて行ってもよく、その場合は前段プレキュアを行いBステージ化し、後段で完全硬化を行う。

0046

そして、図6(a)および図6(b)に示したように、半導体封止用樹脂シート30、30’の支持シート32、32’を回路基板10の両面から剥離し、さらに回路基板10上に貼付されたマスキング部材20、20’の側端にあわせて切り込み22を入れる。

0047

なお、この切り込み22は、封止工程後に封止樹脂層34、34’を完全に熱硬化した場合に行うとよく、後に説明する封止工程後に封止樹脂層34、34’を熱硬化しない場合や半硬化した場合には、切り込みを入れなくても良く、封止樹脂層34、34’の硬さにあわせて切り込みの工程を行うか否かを選択するとよい。

0048

そして、図7(a)および図7(b)に示したように、回路基板10からマスキング部材20、20’とともにマスキング部材20、20’上の封止樹脂層34、34’を剥離することにより、回路基板10上の複数の半導体チップ14を、各々両面より樹脂封止される。

0049

なお、封止工程後に封止樹脂層34、34’を熱硬化しない場合には、マスキング部材20、20’ととともにマスキング部材20、20’と上の封止樹脂層34、34’を剥離した後、封止樹脂層34、34’を完全に熱硬化するとよい。

0050

また、封止工程後に既に封止樹脂層34、34’を半硬化している場合には、マスキング部材20、20’とともにマスキング部材20、20’上の封止樹脂層34、34’を剥離した後、さらに加熱処理を行うことにより、封止樹脂層34、34’を完全に熱硬化することができる。

0051

さらに、このような封止工程を行った後、図8に示したように、リードピン形成用金属フレーム12の不要な部分を切り離して個別の半導体装置ごとに分離し、さらにアウターリード形成部26aを基板に実装しやすいように折り曲げることにより半導体装置40が得られる。

0052

なお、リードピン形成用金属フレーム12の不要部分の切り離しの方法については、特に限定されるものではないが、例えばパンチング等によって行われる。
このようにして得られた半導体装置40は、リードピン形成用金属フレーム12の樹脂封止されている部分がインナーリード24b、樹脂封止されていない折り曲げられた部分がアウターリード26bである。

0053

次に本発明で使用する半導体封止用樹脂シート30の好適例を説明する。
半導体封止用樹脂シート30は、図3(b)に示したように、支持シート32と、支持シート32の片面全面に剥離可能に積層されてなる熱硬化性の封止樹脂層34とからなる。

0054

このような支持シート32としては、たとえば、ポリエチレンフィルムポリプロピレンフィルムポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルムポリ塩化ビニルフィルム塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムポリブチレンテレフタレートフィルムポリウレタンフィルムエチレン酢ビフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタアクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルムポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等のフィルムが用いられる。また、これらの架橋フィルムも用いられる。

0055

さらにこれらの積層フィルムであってもよい。またこれらのフィルムは、透明フィルム着色フィルムあるいは不透明フィルムであってもよい。
本発明に係る半導体装置40の製造方法においては、支持シート32上の封止樹脂層34を、回路基板10の半導体チップ14搭載面に転写するため、支持シート32と封止樹脂層34とは剥離可能なように積層されている。

0056

このため、支持シート32の封止樹脂層34に接する面の表面張力は、好ましくは40mN/m以下、さらに好ましくは37mN/m以下、特に好ましくは35mN/m以下であるこ
とが望ましい。

0057

このような表面張力が低いフィルムは、材質を適宜に選択して得ることが可能であるし、またフィルムの表面に、シリコーン樹脂アルキッド樹脂などの剥離剤を塗布して剥離処理を施すことで得ることもできる。

0058

さらに、支持シート32としては封止樹脂層34と接する面に、再剥離型粘着剤層あるいはエネルギー線硬化型粘着剤層を有するものを使用することができる。
再剥離型粘着剤層を有する支持シート32は封止樹脂層34とを弱い接着力で結合し、剥離が容易となっている。

0059

また、エネルギー線硬化型粘着剤層を有する支持シートは、エネルギー線照射を受けると硬化し、その粘着力喪失または激減する。このため、封止樹脂層34から支持シートの剥離をさらに容易に行えるようになる。

0060

このような支持シート32の膜厚は、通常10〜500μm、好ましくは15〜300μm、特に好ましくは20〜250μm程度である。
また、弱粘着剤層あるいはエネルギー線硬化型粘着剤層の膜厚は、通常は1〜1000μm、好ましくは3〜500μm程度である。

0061

封止樹脂層34は熱硬化性を有し、かつ加熱環境下において特異な流動特性を示すことが好ましい。
前述したように、半導体封止用樹脂シート30の封止樹脂層34は、回路基板10の半導体チップ14搭載面に転写され、最終的には硬化され半導体チップ14および回路を樹脂封止する。

0062

すなわち、本発明においては、半導体封止用樹脂シート30の封止樹脂層34を、チップ搭載面の凹凸、隙間に埋め込み、封止樹脂面を回路基板面に接触させ、最終的には封止樹脂層34を硬化させる。封止樹脂層34の厚み精度は、最終的に形成される半導体装置40の厚み精度に影響を与える。

0063

このため、保管移送条件において厚み精度に変動が少ないものが好ましい。
したがって、封止樹脂層34の熱硬化前における弾性率は、好ましくは1.0×103
〜1.0×104Pa、さらに好ましくは1.0×103〜5.0×103Paである。

0064

なお、封止樹脂層34の弾性率は、100℃にて、動的粘弾性測定装置により測定周波数1Hzにて測定される。封止樹脂層34の熱硬化前における弾性率がこのような範囲にあると、樹脂シートの保存、輸送環境下で封止樹脂層34の変形が起こりにくく、封止樹脂層34の厚み精度が保たれる。

0065

また、チップ搭載面への圧接時において、封止樹脂層34が硬すぎると、ワイヤボンディングされたデバイスはワイヤが潰れたり、断線するおそれがある。
一方、封止樹脂層34が軟らかすぎると、封止樹脂が過剰に流動化し、必要とされる部分以外にまで樹脂が拡散し、デバイスの汚損、外観不良を招来するおそれがある。

0066

したがって、チップ搭載面への圧接時における封止樹脂層34、すなわち熱硬化前の封止樹脂層34は、適度な加熱流動性を有することが求められる。
このため、熱硬化前の封止樹脂層34の120℃における溶融粘度は、好ましくは100〜200Pa・秒、さらに好ましくは110〜190Pa・秒である。

0067

なお、熱硬化前の封止樹脂層34の120℃における溶融粘度は動的粘弾性測定装置により測定周波数1Hzにて測定される。
また、熱硬化前の封止樹脂層34を120℃で温度一定とした場合に、溶融粘度が最低値に達するまでの時間は、好ましくは60秒以下、さらに好ましく50秒以下、特に好ましくは40秒以下である。

0068

組成高分子を含む封止樹脂は、高温になっても全体が均一な粘度を示すまで時間がかかる。従って、封止樹脂は昇温の後一定温度とすると徐々に粘度が低下していく。しかし、封止樹脂は熱硬化性を有するので、時間の経過とともに熱硬化による粘度の上昇が起こる。

0069

なお、封止樹脂層34の120℃における溶融粘度が最小値に達する時間は、動的粘弾性測定装置により測定周波数1Hzにて測定される。
上記封止樹脂層34は、基本的にはバインダー成分(A)と熱硬化性成分(B)とを必須成分とし、必要に応じ、その他の添加物(C)が配合される。

0070

以下、上記成分(A)〜(C)を説明する。
「バインダー成分(A)」
バインダー成分(A)としては、接着性を有するポリマーであれば特に制限なく使用できるが、通常アクリル系重合体が好ましく使用される。

0071

アクリル系重合体の繰り返し単位としては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーおよび(メタ)アクリル酸誘導体から導かれる繰り返し単位が挙げられる。
ここで(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸ベンジルエステル、アルキル基炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルが用いられる。

0072

これらの中でも、特に好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステル、たとえばアクリル酸メチルメタクリル酸メチルアクリル酸エチルメタクリル酸エチル、アクリル酸プロピルメタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル等が用いられる。また、(メタ)アクリル酸誘導体としては、たとえば(メタ)アクリル酸グリシジル等を挙げることができる。

0073

特に(メタ)アクリル酸グリシジル単位と、少なくとも1種類の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を含むが好ましい。この場合、共重合体中における(メタ)アクリル酸グリシジルから誘導される成分単位含有率は通常は0〜80質量%、好ましくは5〜50質量%である。グリシジル基を導入することにより、後述する熱硬化性成分としてのエポキシ樹脂との相溶性が向上し、また硬化後のTgが高くなり耐熱性も向上する。

0074

また(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等を用いることが好ましい。
また、アクリル酸ヒドロキシエチル等の水酸基含有モノマーを導入することにより、被着体との密着性や粘着物性コントロールが容易になる。
アクリル系重合体の重量平均分子量は、好ましくは10万以上、さらに好ましくは15万〜100万である。

0075

「熱硬化性成分(B)」
熱硬化性成分(B)は、加熱を受けると三次元網状化し、被着体を強固に接着する性質を有する。このような熱硬化性成分(B)は、一般的にはエポキシフェノールレゾルシノールユリアメラミンフラン不飽和ポリエステルシリコーン等の熱硬化性樹脂と、適当な硬化促進剤とから形成されている。このような熱硬化性成分は種々知られており、本発明においては特に制限されることなく従来より公知の様々な熱硬化性成分を用いることができる。

0076

このような熱硬化性成分の一例としては、(B−1)エポキシ樹脂と(B−2)熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤とからなる接着成分を挙げることができる。
エポキシ樹脂(B−1)としては、従来より公知の種々のエポキシ樹脂が用いられるが、通常は、重量平均分子量300〜2000程度のものが好ましく、特に300〜500、好ましくは330〜400の常態液状のエポキシ樹脂と、重量平均分子量400〜2000、好ましくは500〜1500の常態固体のエポキシ樹脂とをブレンドした形で用いるのが望ましい。

0077

また、本発明において好ましく使用されるエポキシ樹脂のエポキシ当量は通常50〜5000g/eqである。
このようなエポキシ樹脂としては、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、レゾルシノール、フェニルノボラッククレゾールノボラックなどのフェノール類グリシジルエーテルブタンジオールポリエチレングリコールポリプロピレングリコールなどのアルコール類のグリシジルエーテル;フタル酸イソフタル酸テトラヒドロフタル酸などのカルボン酸のグリシジルエーテル;アニリンイソシアヌレートなどの窒素原子に結合した活性水素をグリシジル基で置換したグリシジル型もしくはアルキルグリシジル型のエポキシ樹脂;ビニルシクロヘキサンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3,4−ジシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシ)シクロヘキシル−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)シクロヘキサン−m−ジオキサンなどのように、分子内の炭素炭素二重結合をたとえば酸化することによりエポキシが導入された、いわゆる脂環型エポキシドを挙げることができる。

0078

また分子内にジシクロペンタジエン骨格と、反応性エポキシ基を有するジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂を用いても良い。
これらの中でも、本発明では、ビスフェノール系グリシジル型エポキシ樹脂、o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。

0079

これらエポキシ樹脂は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤(B−2)とは、室温ではエポキシ樹脂と反応せず、ある温度以上の加熱により活性化し、エポキシ樹脂と反応するタイプの硬化剤である。

0080

熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤(B−2)の活性化方法には、加熱による化学反応活性種アニオンカチオン)を生成する方法;室温付近ではエポキシ樹脂(B−1)中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶・溶解し、硬化反応を開始する方法;モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤で高温で溶出して硬化反応を開始する方法;マイクロカプセルによる方法等が存在する。

0081

これら熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。特に上記の中でも、ジシアンジアミドイミダゾール化合物あるいはこれらの混合物が好ましい。

0082

上記のような熱活性型潜在性エポキシ樹脂硬化剤(B−2)は、エポキシ樹脂(B−1)100質量部に対して通常0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部、特に好ましくは1〜10質量部の割合で用いられる。

0083

「その他の成分(C)」
封止樹脂層34には、カップリング剤(C1)を配合しても良い。
カップリング剤(C1)は、上記(A)または(B)成分、好ましくは成分(B)が有する官能基と反応する基を有することが望ましい。
カップリング剤(C1)は硬化反応時に、カップリング剤中の有機官能基が熱硬化性成分(B)(特に好ましくはエポキシ樹脂)と反応すると考えられ、硬化物の耐熱性を損なわずに、接着性、密着性を向上させることができ、さらに耐水性耐湿熱性)も向上する。

0084

カップリング剤(C1)としては、その汎用性とコストメリットなどからシラン系(シランカップリング剤)が好ましい。
また、上記のようなカップリング剤(C1)は、前記熱硬化性成分(B)100質量部に対して通常0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜15質量部、特に好ましくは0.5〜10質量部の割合で用いられる。

0085

上記封止樹脂層34には、硬化前の初期接着性および凝集性を調節するために、有機多価イソシアナート化合物、有機多価イミン化合物等の架橋剤(C2)を添加することもできる。

0086

上記有機多価イソシアナート化合物としては、芳香族多価イソシアナート化合物、脂肪族多価イソシアナート化合物、脂環族多価イソシアナート化合物およびこれらの多価イソシアナート化合物の三量体、ならびにこれら多価イソシアナート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマー等をあげることができる。

0087

有機多価イソシアナート化合物のさらに具体的な例としては、たとえば2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシレンジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソ
アナート、ジフェニルメタン−2,4'−ジイソシアナート、3−メチルジフェニルメタ
ンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナートイソホロンジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアナート、ジシクロヘキシルメタン−2,
4'−ジイソシアナート、リジンイソシアナートなどがあげられる。

0088

上記有機多価イミン化合物の具体例としては、N,N'−ジフェニルメタン−4,4'−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン-トリ-β-アジリジニルプロピオナートテトラメチロールメタン-トリ-β‐アジリジニルプロピオナート、N,N'-トルエン‐2,4‐ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)トリエチレンメラミン等をあ
げることができる。

0089

上記のような架橋剤(C2)は、バインダー成分(A)100質量部に対して通常0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部の割合で配合される。
また、上記封止樹脂層34には、さらに、シリカアルミナガラス雲母酸化クロム酸化チタン顔料などのフィラーを添加してもよい。

0090

これらのフィラーは、封止樹脂層34を構成する成分(フィラーを除く)の合計100質量部に対して、0〜400質量部程度の割合で配合されていてもよい。
また、封止樹脂層34の熱応答性(加熱流動性)を制御するため、60〜150℃にガラス転移点を有する熱可塑性樹脂を配合してもよい。

0091

熱可塑性樹脂としては、たとえばポリエステル樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリビニルブチラールポリ塩化ビニルポリスチレンポリアミド樹脂セルロースポリエチレンポリイソブチレンポリビニルエーテルポリイミド樹脂フェノキシ樹脂ポリメチルメタクリレートスチレンイソプレンスチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体などが挙げられる。これらの中でも、封止樹脂層の他の成分との相溶性に優れることで、フェノキシ樹脂が特に好ましい。

0092

封止樹脂層34における熱可塑性樹脂の配合割合は、バインダー成分(A)と熱硬化性成分(B)の合計100質量部当たり、好ましくは1〜50質量部、さらに好ましくは2〜40質量部、特に好ましくは3〜30質量部の割合で用いられる。また、バインダー成分(A)として、アクリル系重合体が用いられる場合、アクリル系重合体と、熱可塑性樹脂との重量比(アクリル系重合体/熱可塑性樹脂)が、9/1〜3/7であること好ましい。

0093

「封止樹脂」
封止樹脂層34は、好ましくは前記した加熱流動性を有する。
封止樹脂層34の加熱流動性を左右する第1の要因としては、上記配合物中のバインダー成分(A)と熱硬化性成分(B)との割合があげられる。バインダー成分(A)は高分子量体であるため、添加量が増えるにつれ加熱時の流動性阻害し、添加量が少ないと流動性を発現する。

0094

一方、熱硬化性成分(B)は低分子量であり、硬化前には流動性を示す。よって、適切な流動性を示し、なお且つブリードしないような流動性を兼ね備えるためには、熱硬化性成分(B)に対するバインダー成分(A)の配合量が重要である。

0095

熱硬化性成分(B)の好ましい配合割合は、バインダー成分(A)と熱硬化性成分(B
)との合計((A)+(B))100質量部中に、好ましくは10〜99質量部、さらに好ましくは50〜97質量部、特に好ましくは83〜95質量部である。

0096

また、封止樹脂が熱可塑性樹脂を多量に含む場合、流動性が過剰になり、所望の弾性率や溶融粘度が得られない場合がある。したがって、熱可塑性成分を配合する場合、その配合割合は上記した範囲で、目的とする弾性率や溶融粘度を見合うように適宜に選定する。

0097

また、チップ搭載面用の封止樹脂層とチップを搭載しない側の封止樹脂層とは、同じ配合であってもよいし、異なる配合であってもよい。同じ配合を用いれば界面に組成の勾配が現れず、封止樹脂層間の接着性が高くなるので好ましい。

0098

チップ搭載面に貼付する封止用樹脂シートの封止樹脂層34の厚さは、封止対象であるデバイスのサイズ、特に回路基板からチップ最頂部(ワイヤ頂部)までの高さやチップサイズと回路基板の面積比によりその好ましい範囲が異なり、例えば、40〜2000μm程度の厚さが好ましく、50〜1000μm程度の厚さがより好ましい。

0099

一方、チップを搭載しない側の封止用樹脂シートの封止樹脂層34の厚さは、特に制限はなく、チップを搭載する面に貼付する封止樹脂層と同じ範囲の厚さが好ましい。上下の封止樹脂層を略同厚とすれば、熱硬化に起因する応力が上面下面でバランスがとれ、樹脂層の歪みを抑制する。

0100

また、封止樹脂層34は、二層以上の構成層を有していてもよい。
この場合、封止樹脂層のうち回路基板側の構成層を上記加熱流動性を有する樹脂で形成し、その上層、すなわち最終的な半導体装置で最外層となる層を、(耐衝撃性耐擦傷性)等の極めて硬い硬化層を形成する樹脂層とすることが好ましい。また、レーザーマーキング等の手段で情報表示が可能な樹脂層を最外層に設けてもよい。

0101

半導体封止用樹脂シート30は、支持シート32上に封止樹脂層34が剥離可能に積層された構成であり、封止樹脂層34を保護するために、封止樹脂層の露出面に保護フィルムを積層しておいてもよい。保護フィルムとしては。前述した支持シート32と同様のフィルムが使用できる。

0102

このような半導体封止用樹脂シート30の製造方法は、特に限定はされず、支持シート32上に、封止樹脂層34を構成する組成物塗布乾燥することで製造してもよく、また封止樹脂層を他の剥離性のシート上に設け、これを上記支持シート32に転写することで製造してもよい。

0103

1回の塗布乾燥工程で必要とする膜厚で封止樹脂層34を形成できない場合は、封止樹脂層上にさらに同じ組成物を複数回塗布乾燥してもよいし、薄厚に形成した樹脂シートに別に塗布乾燥して得た封止樹脂層を積層して、必要とする膜厚の封止樹脂層34を得てもよい。

0104

以上、本発明について説明してきたが、本発明は本実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲において、適宜変更が可能なものである。

0105

本発明によれば、樹脂シートを用いた半導体素子の封止方法において、樹脂シートの汎用性が高く、また得られるパッケージ端面の形状が一定であり、かつ装置の小型化が可能な方法が提供さる。

0106

これにより、QFP(Quad Flatpack Package)、SOP(Small Outline Package)、LOC(Lead on Chip)などのアウターリードが側面に突出する構造を有する半導体装置の製造において、コストの低減および品質の向上が図られる。

図面の簡単な説明

0107

図1は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板を説明する概略図であり、図1(a)は上面図、図1(b)は図1(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図2は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板にマスキング部材を貼付した状態を説明する概略図であり、図2(a)は上面図、図2(b)は図2(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図3は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板に半導体封止用樹脂シートを準備した状態を説明する概略図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図4は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板に半導体封止用樹脂シートを押圧コテにて貼付した状態を説明する概略図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図5は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板に半導体封止用樹脂シートをローラーにて貼付した状態を説明する概略図であり、図5(a)は上面図、図5(b)は図5(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図6は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板に半導体封止用樹脂シートを貼付し、切り込みを入れた状態を説明する概略図であり、図6(a)は上面図、図6(b)は図6(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図7は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法で用いられる回路基板よりマスキング部材を剥離した状態を説明する概略図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は図7(a)の上面図のX−X線における断面図である。
図8は、本発明の樹脂封止型半導体装置の製造方法によって製造された半導体装置の概略図である。
図9は、従来の半導体パッケージの製造方法を説明する説明図である。

符号の説明

0108

10・・・回路基板
11・・・開口部
12・・・リードピン形成用金属フレーム
14・・・半導体チップ
16・・・接着性樹脂
18・・・ワイヤ
20・・・マスキング部材
20’・・マスキング部材
24a・・インナーリード形成部
24b・・インナーリード
26a・・アウターリード形成部
26b・・アウターリード
28・・・電極端子
30・・・半導体封止用樹脂シート
30’・・半導体封止用樹脂シート
32・・・支持シート
32’・・支持シート
34・・・封止樹脂層
34’・・封止樹脂層
40・・・半導体装置
50・・・押圧コテ
52・・・ローラー
L・・・距離
100・・・回路基板
102・・・半導体素子
104・・・樹脂
106・・・基材テープ

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