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技術 静電荷像現像用トナーの製造方法、静電荷像現像用トナー

出願人 株式会社リコー
発明者 小林正人黒田昇小枝淳也門田孝洋
出願日 2005年11月17日 (15年6ヶ月経過) 出願番号 2005-333293
公開日 2007年6月7日 (14年0ヶ月経過) 公開番号 2007-140074
状態 特許登録済
技術分野 電子写真における現像剤 電子写真における現像剤
主要キーワード 使用動力 製品中間体 反応分散液 応力ストレス カウント測定 ケーキ表面 ケーキ厚 遠心効果
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図面 (2)

課題

電子写真用トナーの製造において、小粒径でかつ微粉含有率の少ないトナーの製造方法を提供し、さらに、その結果潜像忠実現像して高画質フルカラー画像を再現できるトナーを提供することを目的とする。

解決手段

少なくとも結着樹脂着色剤液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、1.0未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を主たる構成にする。

概要

背景

電子写真静電記録静電印刷等において使用される現像剤は、その現像工程において、例えば、潜像静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙等の転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際に潜像保持面上に形成される静電荷像を現像する為の現像剤として、キャリアトナーから成る二成分系現像剤あるいはキャリアを必要としない一成分系現像剤磁性トナー非磁性トナー)を用いることが知られている。

従来、電子写真、静電記録、静電印刷などに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂ポリエステルなどのトナーバインダー着色剤などと共に溶融混練した後に微粉砕したものが用いられている。

高品位高画質の画像を得るためには、粒子径を小さくしたトナーにすることにより改良が図られているが、通常の混練粉砕法による製造方法では、得られる粒子の形状が不定形粒径分布不定であり、機械内部では現像部内でのキャリアとの攪拌や、一成分系現像剤として用いる場合には現像ローラトナー供給ローラ層厚規制ブレード摩擦帯電ブレードなどとによる接触等の応力ストレスによりさらにトナーが粉砕される結果、極微粒子のトナー発生の原因となったり、流動化剤がトナー表面に埋め込まれるために画像品質が低下するという現象が発生している。またその不定形の形状ゆえに粉体としての流動性が悪く、トナーボトル内への充填率が低いなど、トナーのコンパクト化への阻害要因となっている。そのため小粒径化したメリットが生かされていないのが現状である。

また粉砕法では粒子径の限界が存在し、さらなる小粒径化には対応できない。このような不定形の形状効果の欠点を補うために種々の球状のトナー製造法が発明されている。一般的に用いられている方法にポリマー懸濁法乳化法がある。これらの方法においては樹脂顔料等の着色剤、ワックス等のトナー組成物有機溶剤に溶解あるいは分散した油相水相中に機械的に乳化する手段によってトナーサイズの液滴まで乳化する工程が含まれる。

しかしながら、これらの方法で得られるトナー粒子粒度分布は粒度分布の幅が広いのが一般的である。特に4μm以下の微粉量が多い場合、トナー粒径が不均一なため、帯電量、溶融速度等、トナー物性が不均一となり、画像抜け、オフセット等が発生したり、低湿環境下でトナー粒子がチャージアップと呼ばれる過剰帯電が生じ易くなり、このチャージアップしたトナーや微粉現像剤キャリア表面や感光体表面に強固に付着し、その結果、画像濃度の低下やかぶりの発生、感光体クリーニング不良や感光体上へのフィルミングの発生などの好ましくない問題を生じさせる。そのため、高画質、高耐久性を達成するためには小粒径でかつ4μm以下の微粉含有量が少ないトナーが求められている。

これらの問題に対し、従来、懸濁/乳化時の粒度分布を制御して小粒径でありながら微粉成分の低減を両立させる方法と、懸濁/乳化時に発生した微粉をその後の工程で除去する分級方法とが挙げられている。

懸濁/乳化時の粒度分布を制御して小粒径と微粉成分の低減を両立させる方法としては、代表的なものとして、タンクを用いたバッチ方式において、シャープな粒度分布を有し、トナー粒子間に性能のバラツキのない極めて均一な特性を有するトナーを製造するために、上下隣接する攪拌翼上段に位置する攪拌翼が下段に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角度で回転方向先行して配接されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

また、重合反応中の翼先端速度、一番上にある攪拌翼の水面からの深さ、重合中の攪拌所要動力をある特定の範囲に制御することにより、重合後の粒度分布を特にシャープにする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

さらに造粒容器に存在する重合性単量体組成物及び分散安定剤を含有している液状物容積Vm3と攪拌装置使用動力P(Kw)において、15<P/V<100の関係を有することでシャープなトナーを効率良く製造する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。

さらに、連続乳化方式としては連続乳化システムにおいて乳化部の圧力を0.005MPa〜0.7MPaとして乳化することでシャープな粒度分布が得られる方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。

しかしながら、いずれの公報においても、本発明のトナー粒度分布である体積平均粒径(Dv)が5.5〜6.5μmと小粒径で、かつ4μm以下のトナーの含有率を10個数%以下にすることは困難であり、仮に実施しようとすると歩留が非常に悪かったり、生産性が非常に悪くなるといった問題があった。

一方、懸濁/乳化時に生成した微粉の成分をその後の工程で除去する分級方法について、粒子生成後の分散液をそのまま、あるいは固液分離後のケーキを気流乾燥で乾燥し、乾燥機出口気流分級機を設けることで粒度分布を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。

また、水系分散媒体中で生成されるトナー粒子を、洗浄脱水し、得られた湿潤トナー粒子を、ループ式気流乾燥機を用いて乾燥し、乾燥装置サイクロン捕集部を有することで粒度分布を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。

しかしながら、いずれの公報も乾燥後に行なうものであるため凝集性が強く、粒子を完全に1次粒子にすることが困難であるために、分級効率が悪く生産性が悪化したり、新たに分級機を設置しなくてはならないといった問題があった。

さらに、乾燥前の湿式工程での微粉除去方法としては、攪拌槽中で水系分散媒体中に分散させた分散液の一部を高速攪拌装置を通過させて、攪拌槽の分散液面以下の位置に戻す方法が提案されている(例えば、特許文献7参照)。

また、水系分散媒体中に分散させた分散液を遠心ポンプを用いて移送する方法も提案されている(例えば、特許文献8参照)。

上記2つの文献に記載の発明はいずれも回転翼を通過する時の機械的破砕力を利用するものであり、粗粉解砕/低減には効果があるが、微粉の除去/低減には、理論的、実質上、全く効果がないのは明白である。

湿式工程での微粉除去を主目的としたものとしては微粉を含む分散液を静置し、沈降分離したあと、微粉を含む液体層を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献9参照)。

この方法では、処理時間が長く生産性が悪いという問題や、沈降した粒子を再分散させるために相当のエネルギーが必要になるという問題がある。さらに比較例に示すように、本発明の体積平均粒径5.5〜6.5μmのトナー粒子において4μm以下の粒子を分離除去することは効率的ではないことが明らかとなった。
特開2000−321821号公報
特開2001−125309号公報
特開2002−091071号公報
特開2004−334157号公報
特開平6-324517号公報
特開2004−258589号公報
特開2001−356523号公報
特開2002−278150号公報
特開2002−028527号公報

概要

電子写真用トナーの製造において、小粒径でかつ微粉含有率の少ないトナーの製造方法を提供し、さらに、その結果潜像に忠実に現像して高画質のフルカラー画像を再現できるトナーを提供することを目的とする。少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、1.0未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を主たる構成にする。なし

目的

本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、小粒径でかつ微粉含有率の少ないトナーの製造方法を提供し、さらに、その結果潜像に忠実に現像して高画質のフルカラー画像を再現できる静電荷現像用トナーと静電荷現像用トナーとを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

少なくとも結着樹脂着色剤液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、1.0未満であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項2

少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、0.8未満であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項3

少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、0.6未満であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項4

着色剤と、離型剤と、少なくとも2種類以上の異なる分子量の樹脂とを含有するトナー組成物有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液2を濾別後、得られた第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時に、比Dn2/n1が1.0未満であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項5

着色剤と、離型剤と、少なくとも2種類以上の異なる分子量の樹脂とを含有するトナー組成物を有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液2を濾別後、得られた第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時に、比Dn2/n1が0.8未満であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項6

着色剤と、離型剤と、少なくとも2種類以上の異なる分子量の樹脂とを含有するトナー組成物を有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液2を濾別後、得られた第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であり、前記第1の分散液のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時に、比Dn2/n1が0.6未満であることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項7

前記第1の分散液および/または第2の分散液からトナー粒子を、遠心濾過機を使用して濾別することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項8

前記遠心濾過機における濾別後の掻き取り前のケーキ厚さをHとし、掻き取り後のケーキ厚さをHdとした比Hd/Hが1.0未満であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項9

前記遠心濾過機における濾別後の掻き取り前のケーキ厚さをHとし、掻き取り後のケーキ厚さをHdとした比Hd/Hが0.95未満であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項10

前記遠心濾過機における濾別後の掻き取り前のケーキ厚さをHとし、掻き取り後のケーキ厚さをHdとした比Hd/Hが0.90未満であることを特徴とする請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項11

有機溶媒中に活性水素化合物と反応可能な前記変性ポリエステル系樹脂からなるトナーバインダーを含むトナー組成分を溶解又は分散させた溶液又は分散液を樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させ、架橋剤及び/又は伸長剤と反応させて得られた反応分散液からトナー粒子を濾別し、乾燥することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。

請求項12

請求項1から11いずれか1項に記載の製造方法により得られた静電荷像現像用トナーであって、体積平均粒径Dvが5.5〜6.5μmの範囲であることを特徴とする静電荷像現像用トナー。

請求項13

請求項1から11いずれか1項に記載の製造方法により得られた静電荷像現像用トナーであって、4μm以下のトナーの含有率が10個数%以下であることを特徴とする請求項12に記載の静電荷像現像用トナー。

技術分野

0001

本発明は、静電荷像現像用トナーの製造方法に関し、特にポリマー懸濁法等による小粒径の静電荷像現像用トナーの製造方法と静電荷像現像用トナーに関する。

背景技術

0002

電子写真静電記録静電印刷等において使用される現像剤は、その現像工程において、例えば、潜像静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙等の転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際に潜像保持面上に形成される静電荷像を現像する為の現像剤として、キャリアトナーから成る二成分系現像剤あるいはキャリアを必要としない一成分系現像剤磁性トナー非磁性トナー)を用いることが知られている。

0003

従来、電子写真、静電記録、静電印刷などに用いられる乾式トナーとしては、スチレン系樹脂ポリエステルなどのトナーバインダー着色剤などと共に溶融混練した後に微粉砕したものが用いられている。

0004

高品位高画質の画像を得るためには、粒子径を小さくしたトナーにすることにより改良が図られているが、通常の混練粉砕法による製造方法では、得られる粒子の形状が不定形粒径分布不定であり、機械内部では現像部内でのキャリアとの攪拌や、一成分系現像剤として用いる場合には現像ローラトナー供給ローラ層厚規制ブレード摩擦帯電ブレードなどとによる接触等の応力ストレスによりさらにトナーが粉砕される結果、極微粒子のトナー発生の原因となったり、流動化剤がトナー表面に埋め込まれるために画像品質が低下するという現象が発生している。またその不定形の形状ゆえに粉体としての流動性が悪く、トナーボトル内への充填率が低いなど、トナーのコンパクト化への阻害要因となっている。そのため小粒径化したメリットが生かされていないのが現状である。

0005

また粉砕法では粒子径の限界が存在し、さらなる小粒径化には対応できない。このような不定形の形状効果の欠点を補うために種々の球状のトナー製造法が発明されている。一般的に用いられている方法にポリマー懸濁法や乳化法がある。これらの方法においては樹脂顔料等の着色剤、ワックス等のトナー組成物有機溶剤に溶解あるいは分散した油相水相中に機械的に乳化する手段によってトナーサイズの液滴まで乳化する工程が含まれる。

0006

しかしながら、これらの方法で得られるトナー粒子粒度分布は粒度分布の幅が広いのが一般的である。特に4μm以下の微粉量が多い場合、トナー粒径が不均一なため、帯電量、溶融速度等、トナー物性が不均一となり、画像抜け、オフセット等が発生したり、低湿環境下でトナー粒子がチャージアップと呼ばれる過剰帯電が生じ易くなり、このチャージアップしたトナーや微粉現像剤キャリア表面や感光体表面に強固に付着し、その結果、画像濃度の低下やかぶりの発生、感光体クリーニング不良や感光体上へのフィルミングの発生などの好ましくない問題を生じさせる。そのため、高画質、高耐久性を達成するためには小粒径でかつ4μm以下の微粉含有量が少ないトナーが求められている。

0007

これらの問題に対し、従来、懸濁/乳化時の粒度分布を制御して小粒径でありながら微粉成分の低減を両立させる方法と、懸濁/乳化時に発生した微粉をその後の工程で除去する分級方法とが挙げられている。

0008

懸濁/乳化時の粒度分布を制御して小粒径と微粉成分の低減を両立させる方法としては、代表的なものとして、タンクを用いたバッチ方式において、シャープな粒度分布を有し、トナー粒子間に性能のバラツキのない極めて均一な特性を有するトナーを製造するために、上下隣接する攪拌翼上段に位置する攪拌翼が下段に位置する攪拌翼に対して90度未満の交差角度で回転方向先行して配接されてなる攪拌翼を備えた攪拌槽を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0009

また、重合反応中の翼先端速度、一番上にある攪拌翼の水面からの深さ、重合中の攪拌所要動力をある特定の範囲に制御することにより、重合後の粒度分布を特にシャープにする方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

0010

さらに造粒容器に存在する重合性単量体組成物及び分散安定剤を含有している液状物容積Vm3と攪拌装置使用動力P(Kw)において、15<P/V<100の関係を有することでシャープなトナーを効率良く製造する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。

0011

さらに、連続乳化方式としては連続乳化システムにおいて乳化部の圧力を0.005MPa〜0.7MPaとして乳化することでシャープな粒度分布が得られる方法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。

0012

しかしながら、いずれの公報においても、本発明のトナー粒度分布である体積平均粒径(Dv)が5.5〜6.5μmと小粒径で、かつ4μm以下のトナーの含有率を10個数%以下にすることは困難であり、仮に実施しようとすると歩留が非常に悪かったり、生産性が非常に悪くなるといった問題があった。

0013

一方、懸濁/乳化時に生成した微粉の成分をその後の工程で除去する分級方法について、粒子生成後の分散液をそのまま、あるいは固液分離後のケーキを気流乾燥で乾燥し、乾燥機出口気流分級機を設けることで粒度分布を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。

0014

また、水系分散媒体中で生成されるトナー粒子を、洗浄脱水し、得られた湿潤トナー粒子を、ループ式気流乾燥機を用いて乾燥し、乾燥装置サイクロン捕集部を有することで粒度分布を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。

0015

しかしながら、いずれの公報も乾燥後に行なうものであるため凝集性が強く、粒子を完全に1次粒子にすることが困難であるために、分級効率が悪く生産性が悪化したり、新たに分級機を設置しなくてはならないといった問題があった。

0016

さらに、乾燥前の湿式工程での微粉除去方法としては、攪拌槽中で水系分散媒体中に分散させた分散液の一部を高速攪拌装置を通過させて、攪拌槽の分散液面以下の位置に戻す方法が提案されている(例えば、特許文献7参照)。

0017

また、水系分散媒体中に分散させた分散液を遠心ポンプを用いて移送する方法も提案されている(例えば、特許文献8参照)。

0018

上記2つの文献に記載の発明はいずれも回転翼を通過する時の機械的破砕力を利用するものであり、粗粉解砕/低減には効果があるが、微粉の除去/低減には、理論的、実質上、全く効果がないのは明白である。

0019

湿式工程での微粉除去を主目的としたものとしては微粉を含む分散液を静置し、沈降分離したあと、微粉を含む液体層を除去する方法が提案されている(例えば、特許文献9参照)。

0020

この方法では、処理時間が長く生産性が悪いという問題や、沈降した粒子を再分散させるために相当のエネルギーが必要になるという問題がある。さらに比較例に示すように、本発明の体積平均粒径5.5〜6.5μmのトナー粒子において4μm以下の粒子を分離除去することは効率的ではないことが明らかとなった。
特開2000−321821号公報
特開2001−125309号公報
特開2002−091071号公報
特開2004−334157号公報
特開平6-324517号公報
特開2004−258589号公報
特開2001−356523号公報
特開2002−278150号公報
特開2002−028527号公報

発明が解決しようとする課題

0021

本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、小粒径でかつ微粉含有率の少ないトナーの製造方法を提供し、さらに、その結果潜像に忠実に現像して高画質のフルカラー画像を再現できる静電荷現像用トナーと静電荷現像用トナーとを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0022

本発明者らは、鋭意検討の結果、効率的に4μm以下の微粉含有率を低減させる方法として、乾燥前のスラリー状態で分離する方が効率がよいことを見出した。さらに特すべきは、新たな分級工程を設けることなく、既存濾過工程で使用する遠心濾過機をこれまでとは違った新規な条件で運転することで、微粉含有率を低減する目的を達成できることを見出した。

0023

上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、1.0未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0024

また、請求項2に記載の発明は、少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、0.8未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0025

また、請求項3に記載の発明は、少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別して得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液を濾別した後に第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であって、前記第1の分散液におけるトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1が、0.6未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0026

また、請求項4に記載の発明は、着色剤と、離型剤と、少なくとも2種類以上の異なる分子量の樹脂とを含有するトナー組成物を有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液2を濾別後、得られた第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であり、前記第1の分散液のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時に、比Dn2/n1が1.0未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0027

また、請求項5に記載の発明は、着色剤と、離型剤と、少なくとも2種類以上の異なる分子量の樹脂とを含有するトナー組成物を有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液2を濾別後、得られた第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であり、前記第1の分散液のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時に、比Dn2/n1が0.8未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0028

また、請求項6に記載の発明は、着色剤と、離型剤と、少なくとも2種類以上の異なる分子量の樹脂とを含有するトナー組成物を有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散してトナー粒子を生成させた第1の分散液からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した第2の分散液2を濾別後、得られた第2のケーキを乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であり、前記第1の分散液のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn1とし、前記第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時に、比Dn2/n1が0.6未満である静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0029

また、請求項7に記載の発明は、前記第1の分散液および/または第2の分散液からトナー粒子を、遠心濾過機を使用して濾別する請求項1から6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0030

また、請求項8に記載の発明は、前記遠心濾過機における濾別後の掻き取り前のケーキ厚さをHとし、掻き取り後のケーキ厚さをHdとした比Hd/Hが1.0未満である請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0031

また、請求項9に記載の発明は、前記遠心濾過機における濾別後の掻き取り前のケーキ厚さをHとし、掻き取り後のケーキ厚さをHdとした比Hd/Hが0.95未満である請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0032

また、請求項10に記載の発明は、前記遠心濾過機における濾別後の掻き取り前のケーキ厚さをHとし、掻き取り後のケーキ厚さをHdとした比Hd/Hが0.90未満である請求項7に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0033

また、請求項11に記載の発明は、有機溶媒中に活性水素化合物と反応可能な前記変性ポリエステル系樹脂からなるトナーバインダーを含むトナー組成分を溶解又は分散させた溶液又は分散液を樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させ、架橋剤及び/又は伸長剤と反応させて得られた反応分散液からトナー粒子を濾別し、乾燥する静電荷像現像用トナーの製造方法を特徴とする。

0034

また、請求項12に記載の発明は、請求項1〜11いずれかに記載の製造方法により得られた静電荷像現像用トナーであって、体積平均粒径Dvが5.5〜6.5μmの範囲である静電荷像現像用トナーを特徴とする。

0035

また、請求項13に記載の発明は、請求項1〜11いずれかに記載の製造方法により得られた静電荷像現像用トナーであって、4μm以下のトナーの含有率が10個数%以下である請求項12に記載の静電荷像現像用トナーを特徴とする。

発明の効果

0036

本発明によれば、少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた分散液1からトナー粒子を濾別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した分散液2を濾別後、乾燥してトナーを製造する静電荷像現像用トナーの製造方法であり、分散液1のトナー粒子の個数分布における4μm以下の個数%をDn1、乾燥前ケーキ中のトナー粒子の個数分布における4μm以下の個数%をDn2とした時、Dn2/Dn1をたとえば1.0未満にすることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法により、帯電特性が安定し、特に高温高湿環境下での経時変化が少なく、長期にわたりクリーニング特性が安定し、画質不良が起こらないトナーの製造方法を提供することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0037

以下、図面を参照して、本発明のトナーの製造方法等を、実施形態により詳細に説明する。
少なくとも結着樹脂と着色剤を液状媒体中に分散してトナー粒子を生成させた分散液1(第1の分散液)からトナー粒子を濾別し、得られた第1のケーキを水系媒体中に再分散した分散液2を濾別後、第2のケーキを乾燥してトナーを製造する方法において、分散液1のトナー粒子の個数分布における4μm以下の個数%をDn1とし、第2のケーキの乾燥前のトナー粒子の4μm以下の個数%をDn2とした時、比Dn2/Dn1を1.0未満、好ましくはDn2/Dn1が0.8未満、さらに好ましくはDn2/Dn1を0.6未満にする。

0038

乳化工程で発生した4μm以下の微粉の割合はなるべく少ない方が好ましいが、例えば10%以下が好ましいが、あまりこの割合を少なくすると生産性低下、歩留低下といった問題に繋がるため現実的ではない。

0039

さらに、乳化工程は少なくとも着色剤と、離型剤と、2種類以上の分子量の異なる樹脂とを含有するトナー組成物を有機溶剤または分散剤に溶解または分散した溶液または分散液を、固体の樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散して、トナー粒子を生成させる方法を用いるのが効果的である。固体の樹脂微粒子分散材の存在する水系媒体中で乳化分散することで乳化時の粒度分布をシャープにすることができ、また4μm以下の微粉量を少なくすることが可能になる。

0040

分散液からトナー粒子を濾別する装置として、遠心濾過機を使用することが本発明の特徴の1つである。通常遠心濾過機は固液分離を行なうことが目的であるため微粉除去はできないと考えられていたが、これまでとは違う新規な方法によれば微粉除去も可能であることを、本発明者らは見出した。

0041

すなわち、遠心濾過機における、濾過後のケーキの掻き取りに注目し、掻き取り前ケーキ厚さをHとし、製品中間体として回収する濾過面からのケーキ厚さをHdとした場合、Hd/Hが1.0未満、好ましくはHd/Hが0.95未満であり、さらに好ましくはHd/Hが0.90未満である。

0042

このようなケーキ掻き取りの数値を限定して回収するような方法にすれば、微粉末の除去が可能になる。これは、図2に示したように、4μm以下のものがケーキ表面層に集中して存在するためである。その理由は、遠心濾過機バスケット内部で、質量の重い固体、換言すれば粒径の大きい固体粒子に比例して遠心力を受けて沈降して堆積し始めることによって沈降分離が起こっており、最終沈降部であるケーキ表面層に最も小さい微粒子が存在する確率が増えるためにほかならない。

0043

しかしながら、このようなケーキ厚さ方向の粒度分布を生じさせるためには、遠心濾過運転時に分散液の給液一気に行なうという運転方法上のポイントがある。すなわち、常にケーキ表層露出するような緩慢な給液方法では、本発明のケーキ厚さ方向粒度分布を生じさせることはできない。バスケット容量に対し100%近い給液を一度で行ない、一気に濾過することにより、最も好ましいケーキ厚さ方向での粒度分布を得ることができる。

0044

遠心濾過に用いる装置としては、バスケット型遠心濾過機商品名では本機械製作所、タナウィルテック、三菱化工機)またはサイホンピラー型セントリフュージ(三菱化工機)などを用いて処理を行うことが好適である。

0045

さらに、液状媒体中でトナー粒子を生成させる方法としては、有機溶媒または分散液に活性水素化合物と、反応可能な変性ポリエステル系樹脂からなるトナーバインダーを含むトナー成分とを溶解又は分散させた溶液又は分散液を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させ架橋剤及び/又は伸長剤と反応させて得ることが好ましい。

0046

得られるトナーの体積平均粒径(Dv)としては5.5〜6.5μmが好ましく、さらに、4μm以下の微粉含有率は10個数%以下であることが好ましい。
このような粒度分布の狭いトナーにすることにより、耐熱保存性低温定着性耐ホットオフセット性のいずれにも優れ、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの回収および回収したトナーの使用が行われても、現像剤中のトナーの粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌でも、良好で安定した現像性が得られる。

0047

また、一成分現像剤として用いた場合でも、トナーの回収および回収したトナーの使用が行われても、トナーの粒子径の変動が少なくなると共に、現像ローラへのトナーのフィルミングの生成や、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像装置の長期の使用(攪拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。

0048

一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得る為に有利であると言われているが、一方、小さい粒子径では逆に転写性クリーニング性に対しては不利である。

0049

そのため、本発明は、体積平均粒径(Dv)が上記した範囲としている。これは、6.5μm以上では解像度が劣り高画質の画像を得難くなり、一方、5.5μm以下では、歩留が非常に悪くなったり、生産性が極端落ちることになり、実質的に生産することが困難になる。

0050

また本発明では、4μm以下の含有率が特定の範囲にあることを要求している。これは、4μm以下の含有率が10個数%を越すと、低湿環境下でトナー粒子がチャージアップと呼ばれる過剰帯電が生じ易くなり、このチャージアップしたトナーや微粉が現像剤キャリア表面や感光体表面に強固に付着し、その結果画像濃度の低下やかぶりの発生、感光体クリーニング不良や感光体上へのフィルミングの発生といった、好ましくない問題を生じさせる。

0051

遠心濾過装置でろ別したケーキの乾燥は、流動層乾燥機、気流乾燥機、循風乾燥機、真空乾燥機などの乾燥機を用いて行われて乾燥され、トナー粒子を得ることができる。
乾燥後のトナー粒子と外添剤を混合してトナーを製造するには、ヘンシェルミキサースーパーミキサーハイスピードミキサー、Q型ミキサーなどが挙げられるが、これらのミキサーの使用に限られず、公知の混合機の使用がすべて利用できる。

0052

また流動性や現像性、帯電性補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜1000nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%の範囲であることが好ましい。

0054

粒度分布測定法)
トナーの平均粒径及び粒度分布はコールターマルチサイザーIII(コールター社製)を用い、パーソナルコンピューター(IBM社製)を接続し専用解析ソフト(コールター社製)を用いてデータ解析した。Kd値は10μmの標準粒子を用いて設定し、アパーチャカレントオートマティックの設定で行なった。電解液は1級塩ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。その他に、ISOTON−II(コールターサイエンティフィックジパン社製)が使用できる。

0055

測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加え、試料を懸濁した電解液を、超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行ない、100μmアパーチャーチューブを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を5万個分カウント測定して体積分布(Dv)と個数分布(Dn)とを算出した。

0056

本発明のトナーの製造方法は、具体的には以下のように行われる。
(樹脂微粒子)
本発明で使用される樹脂微粒子は、ガラス転移点(Tg)が50〜90℃の範囲の樹脂を用いることが好ましく、ガラス転移点(Tg)が50℃未満の場合、トナー保存性が悪化してしまい、保管時および現像機内でブロッキングを発生してしまう。またガラス転移点(Tg)が90℃を超す場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。換言すれば低温定着性が悪化する。更に好ましい範囲としては50〜70℃の範囲が挙げられる。

0057

また、樹脂微粒子の重量平均分子量は10万以下であることが望ましい。好ましくは5万以下である。その下限値は、通常、4000である。重量平均分子量が10万を超える場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害し、また定着下限温度が上がってしまう。

0058

樹脂微粒子は水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂ポリウレタン樹脂エポキシ樹脂ポリエステル樹脂ポリアミド樹脂ポリイミド樹脂ケイ素系樹脂フェノール樹脂メラミン樹脂ユリア樹脂アニリン樹脂アイオノマー樹脂ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂から選択される1種単独で、または2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂又はそれらの併用樹脂からなるものが好ましい。ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマー単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタアクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。樹脂微粒子において、その平均粒径は5〜200nm、好ましくは20〜300nmである。

0059

(結着樹脂)
結着樹脂としては、従来の一般的な材料を使用することができる。従来、トナー製造に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられるが、通常のトナーにおいては、これらの中でもスチレンとアクリル酸エステル共重合体からなる樹脂が一般的に使用可能である。これに対して、低温定着トナーにおいては、上述したような熱特性を満たしやすい樹脂である。ポリエステル樹脂は結着樹脂の軟化温度が低くガラス転移点が高いことにより、低温定着性と保存安定性に優れている。更にポリエステル樹脂のエステル結合と紙との親和性が良好であるため、耐オフセット性にも優れたトナーになる。

0060

本発明に係る静電荷像現像用トナーの結着樹脂の主成分に用いられるポリエステル樹脂は、酸成分とアルコール成分の縮合反応、或いは環状エステル開環反応開環重合反応)により合成されるか、或いは、ハロゲン基を有する化合物とアルコール成分及び一酸化炭素により合成される。本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法においては、上記した樹脂微粒子溶液中で、ポリエステル樹脂の合成材料となるモノマーを組み合わせて重合させることによって、先に述べた、優れた物性を有する本発明の静電荷像現像用トナーが容易に得られる。以下、ポリエステル樹脂の合成材料として用いられる各種モノマーについて説明する。

0061

先ず、アルコール成分及び酸成分としては、2価以上のアルコールまたは酸化合物あるいはアルコール基(−OH)と酸基(−COOH)の両方の基を有する化合物が好適に用いられる。例えば、2価のアルコールとしては、エチレングリコールトリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールネオペンチレングリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、α,α'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼンポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキレンオキシド付加物等が挙げられる。

0062

2価の酸としては、例えば、マレイン酸フマール酸シトラコン酸イタコン酸グルタコン酸、フタル酸イソフタル酸テレフタル酸シクロヘキサンジカルボン酸コハク酸アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸マロン酸、及びその他の2価の有機酸が挙げられる。又、3価の酸としては、例えば、12,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−カルボキシメチルプロパンテトラ(カルボキシメチル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等が挙げられる。これら有機酸の酸無水物及び酸ハロゲン化物も合成上好ましい酸成分である。

0063

本発明においては、ポリエステル樹脂の合成成分として、上記に挙げた酸成分とアルコール成分のどちらか一方に、少なくとも芳香環を有する化合物を使用することが好ましい。又、本発明においては、ポリエステル樹脂の合成成分である酸成分とアルコール成分の合計量が、先に述べた樹脂微粒子1重量部に対して1重量部〜30重量部、好ましくは1.5〜10重量部の範囲となる様にして用いることが好ましい。

0064

又、酸成分とアルコール成分の使用比は、カルボキシル基当量に対して、アルコール基0.9〜1.5当量、好ましくは1.0〜1.3当量の範囲であることが好ましい。尚、ここでいうカルボキシル基としては、上記に挙げた酸成分に相当する化合物であるハロゲン化物も含まれる(R(COOH)n(nは2以上の整数)で表されるジオイック酸またはポリオイック酸化合物の酸基−COOH基の1つ以上を−COX(Xはハロゲン基)に代えた化合物)。

0065

その他の添加剤として、アミン成分を用いてもよい。具体的には、トリエチルアミントリメチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。又、他の縮合剤、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を用いて反応を行ってもよい。

0066

活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル
活性水素基を有する化合物と反応可能な反応性変性ポリエステル系樹脂(RMPE:reactive modified poly-ester)(以下、ポリエステル系樹脂は単にポリエステルとも言う)には、例えば、インシアネート基等の活性水素と反応する官能基を有するポリエステルプレポリマー等が包含される。本発明で好ましく使用されるポリエステルプレポリマーは、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)である。このイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)は、アルコール成分のポリオール(PO)と酸成分のポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルにポリイソシアネート(PIC)を反応させることによって製造される。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。

0067

ポリオールとしては、ジオール(DIO)および3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、DIO単独、またはDIOと少量のTOとの混合物が好ましい。ジオールとして特に好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類アルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。

0068

3価以上のポリオールとしては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールグリセリントリメチロールエタントリメチロールプロパンペンタエリスリトールソルビトールなど);3価以上のフェノール類トリスフェノールPA、フェノールノボラッククレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。

0069

ポリカルボン酸(PC)としては、ジカルボン酸DIC)および3価以上のポリカルボン酸(TC)が挙げられ、DIC単独で、またはDICと少量のTCとの混合物を用いることが好ましい。ジカルボン酸として特に好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸トリメリット酸ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、ポリカルボン酸としては、上述したものの酸無水物または低級アルキルエステルメチルエステルエチルエステルイソプロピルエステルなど)を用いてポリオールと反応させてもよい。

0070

ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。

0072

ポリイソシアネートの比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1の範囲である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40重量%を超えると低温定着性が悪化する。

0073

前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)からは、これにアミン類(B)を反応させることにより、ウレア変性ポリエステル系樹脂(UMPE)を得ることができる。このものは、トナー結着樹脂としてすぐれた効果を示す。

0074

必要により伸長停止剤を用いてウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミンジエチルアミンジブチルアミンブチルアミンラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。

0075

アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常、1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり、1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ウレア結合変性されたポリエステル中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。

0076

本発明で用いるウレア変性ポリエステルは、ワンショット法プレポリマー法により製造される。ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステルの数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステル等の変性ポリエステル単独の場合は、数平均分子量は、通常20,000以下、好ましくは1,000〜10,000、さらに好ましくは2,000〜8,000の範囲である。20,000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。

0077

未変性ポリエステル
本発明においては、前記ウレア結合で変性されたポリエステル等の変性ポリエステル(MPE)単独使用だけでなく、このものと共に、変性されていないポリエステル(PE)をトナー結着樹脂成分として含有させることもできる。PEとを併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。PEとしては、前記MPEのポリエステル成分と同様なポリオールとポリカルボン酸との重縮合物などが挙げられ、好ましいものもMPEの項で記載したものと同様である。また、PEは無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。MPEとPEは少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、MPEのポリエステル成分とPEは類似の組成が好ましい。PEを含有させる場合のMPEとPEの重量比は、通常、5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80の範囲である。MPEの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。

0078

PEのピーク分子量は、通常、1,000〜30,000、好ましくは1,500〜10,000、さらに好ましくは2,000〜8,000の範囲である。1,000未満では耐熱保存性が悪化し、10,000を超えると低温定着性が悪化する。PEの水酸価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80の範囲である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。PEの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすい傾向がある。

0079

本発明において、トナー中の結着樹脂(トナーバインダー)のガラス転移点(Tg)は、通常50〜70℃、好ましくは55〜65℃の範囲である。50℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステル系樹脂等の変性ポリエステルの共存により、本発明の乾式トナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。

0080

(着色剤)
本発明で用いる着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラックニグロシン染料鉄黒ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄黄土黄鉛チタン黄ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキキノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ鉛丹、鉛、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱パーマネントレッド4Rパラレッドファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBSパーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファトルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBLボルドー10Bボンマルーンライトボンマルーンメジアムエオシンレーキ、ローダミンレーキBローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッドキナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオンベンジジンオレンジペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルーセルリアンブルーアルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルーインダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ群青紺青アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーンジングリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーンピグメントグリーンBナフトールグリーンB、グリーンゴールドアシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%の範囲である。

0081

本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、先にあげた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレンポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリルインデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体ポリメチルメタクリレートポリブチルメタクリレートポリ塩化ビニルポリ酢酸ビニルポリエチレンポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂ポリウレタンポリアミドポリビニルブチラールポリアクリル酸樹脂ロジン変性ロジンテルペン樹脂脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂芳香族系石油樹脂塩素化パラフィンパラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。

0082

(離型剤)
本発明のトナーに対しては、結着樹脂(トナーバインダー)、着色剤とともに離型剤となるワックスを含有させても良く、ワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワックスポリエチレンワックスポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックスモンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミドエチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000mPa/Sec(cps)が好ましく、さらに好ましくは10〜100mPa/Secである。1000mPa/Secを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40重量%であり、好ましくは3〜30重量%の範囲である。

0083

(トナー結着樹脂の製造方法)
トナー結着樹脂は、例えば以下の方法などで製造することができる。ポリオールとポリカルボン酸を、テトラブトキシチタネートジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下に、150〜280℃に加熱し、必要により減圧しながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃下にポリイソシアネートと反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。さらにこのプレポリマーAにアミン類(B)を0〜140℃下に反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。ポリイソシアネートを反応させる際およびAとBとを反応させる際には、必要により溶剤(および/または分散剤)を用いることもできる。使用可能な溶剤(および/または分散剤)としては、芳香族溶剤トルエンキシレンなど);ケトン類アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンなど);エステル類酢酸エチルなど);アミド類ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類テトラヒドロフランなど)などのポリイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。ウレア結合で変性されていないポリエステル(PE)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルの場合と同様な方法でこのPEを製造し、これを前記ウレア変性ポリエステルの反応完了後の溶液に溶解し、混合する。

0084

(水系媒体中でのトナー製造法)
本発明の乾式トナーは以下の方法で製造することができるが、勿論これらに限定されることはない。
まず、水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノールイソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。

0085

トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体を、アミン類(B)と反応させて形成することができる。水系媒体中でウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなるトナー原料組成分を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)と他のトナー組成分(以下トナー原料と呼ぶ)である着色剤、着色剤マスターバッチ、離型剤、帯電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。また、本発明においては、着色剤、離型剤、帯電制御剤などの他のトナー原料は、必ずしも、水系媒体中で粒子を形成させる時に混合しておく必要はなく、粒子を形成せしめた後、添加してもよい。たとえば、着色剤を含まない粒子を形成させた後、公知の染着の方法で着色剤を添加することもできる。

0086

分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1,000〜30,000rpm、好ましくは5,000〜20,000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。高温なほうが、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)からなる分散体の粘度が低く、分散が容易な点で好ましい。ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)を含むトナー組成分(組成物)100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部の範囲である。50重量部未満ではトナー組成分の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20,000重量部を超えると経済的でない。また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。

0088

また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果を上げることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチルパーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる,商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−l29(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−l02(タイキン工業社製)、メガファックF−ll0、F−l20、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、l03、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(トーケムプロダクツ社製)、フタジェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。

0089

また、カチオン界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族一級二級もしくは三級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−l21(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−l32(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
また、水に難溶の無機化合物分散剤として、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカヒドロキシアパタイトなども用いる事が出来る。

0090

また高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテルビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニルプロピオン酸ビニル酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物アクリル酸クロライドメタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルビリジン、ビニルピロリドンビニルイミダゾールエチレンイミンなどの窒素原子、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミンポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロースヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。

0091

なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、活性水素基を有する化合物との伸長反応および/または架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。

0092

さらに、トナー組成分を含む液体の粘度を低くするために、ウレア変性ポリエステルやプレポリマー(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。溶剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになる点で好ましい。該溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン四塩化炭素塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタントリクロロエチレンクロロホルムモノクロロベンゼンジクロロエチリデン酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。プレポリマー(A)100重量部に対する溶剤の使用量は、通常、0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部の範囲である。溶剤を使用した場合には、伸長反応および/または架橋反応後、常圧または減圧下に加温し除去する。

0093

活性水素と反応可能な変性ポリエステルに活性水素基を有する化合物である架橋剤及び/又は伸長剤としてのアミン類(B)を反応させる場合、その伸長および/または架橋反応時間は、プレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との組み合わせによる反応性により選択されるが、通常、10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃の範囲である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレートジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。

0094

形状制御工程)
所望の形状を得るためには、例えば、乳化分散液(油相)に、増粘剤活性剤等を加えた高粘度の水溶液(水相)を混合し、この混合溶液ホモミキサーエバラマイルダーなどのよってせん断力を与える装置を使用して、油相と水相の粘度差を利用して乳化粒子を変形させることができる。このときの条件としては、装置のせん断力を調整する方法、例えば、処理時間や処理回数、もしくは、油相・水相間の粘度差を調整する方法、例えば、油相内の非水溶性有機溶媒の濃度、温度、水相内の増粘剤、活性剤、温度を最適化すること等によって、所望の形状を制御することが出来る。

0095

(脱溶剤)
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。

0096

(洗浄工程)
脱溶剤後のトナー粒子を分散した分散液1からトナー粒子をろ別し、得られたケーキを水系媒体中に再分散した分散液2をろ別する方法としては、どちらか一方の濾過もしくは、両方の濾過を、遠心濾過機を用いて実施する。遠心濾過機としてはバスケット型遠心濾過機(松本機械製作所、タナベウィルテック、三菱化工機)またはサイホンピラー型セントリフュージ(三菱化工機)を用いて処理することが好適である。

0097

遠心濾過機の運転はバスケット容量に対し100%近い給液を一度に行ない、一気に濾過する方法がもっとも好ましいケーキ厚さ方向粒度分布を得ることができる。さらにケーキの排出時は掻き取り初期のケーキ表層部は製品中間体として回収しないで、掻き取り前ケーキ厚さをH、製品中間体として回収する濾過面からのケーキ厚さをHdとした場合、比Hd/HがHd/H<1.0、好ましくはHd/H<0.95であり、さらに好ましくはHd/H<0.90となるように掻き取って回収する。
(乾燥工程)

0098

遠心濾過でろ別したケーキの乾燥は、流動層乾燥機、気流乾燥機、循風乾燥機、真空乾燥機などの乾燥機で乾燥させ、トナー粒子を得る。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子などの異種粒子と共に混合したり、混合粉体機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。

0099

具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。

0100

(乾式トナー製造方法)
乾式トナーは以下の方法で製造することができるが勿論これらに限定されることはない。
また、現像剤を調製する際には、現像剤の流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造された現像剤にさらに先に挙げた疎水性シリカ微粉末等の無機微粒子を添加混合してもよい。外添剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるがジャケット装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよく、はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆の順序でも良い。
使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。

0101

(外添剤)
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5nm〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500nmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。

0102

この他、高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネートカップリング剤アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。

0103

感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛ステアリン酸カルシウムステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。

0104

(二成分用キャリア)
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉フェライト粉マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂ポリアクリロニトリル樹脂ポリ酢酸ビニル樹脂ポリビニルアルコール樹脂ポリビニルブチラール樹脂ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂ポリエチレン樹脂ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。

0105

以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明の形態はこれに限定されるものではない。また部および%は重量基準である。

0106

[実施例1]
[現像剤の作製]
先ず、本実施例に用いられるトナー、キャリア、これらより成る2成分現像剤について説明する。
実施例に使用するトナーは以下に説明する工程により作製した。

0107

有機微粒子エマルションの合成]
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルナトリウム塩エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液微粒子分散液]を得た。[微粒子分散液]をLA−920で測定した重量平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。

0108

[水相の調整]
水990部、[微粒子分散液]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相]とする。

0109

低分子ポリエステルの合成]
冷却管撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイドモル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃下に8時間反応し、さらに10〜15mmHg(トール)の減圧下に5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃下常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル]を得た。[低分子ポリエステル〕は、数平均分子量2500、重量平均分子量6700,Tg43℃、酸価25であった。

0110

中間体ポリエステルおよびプレポリマーの合成]
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃下8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧下に5時間反応した[中間体ポリエステル]を得た。[中間体ポリエステル]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸価51であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー]を得た。[プレポリマー]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。

0111

ケチミンの合成]
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物]を得た。
得られた[ケチミン化合物]のアミン価は418であった。

0112

[マスターバッチの合成]
水35部、フタロシアニン顔料(東洋インキ、FG7351)40部、ポリエステル樹脂(三洋化成製、RS801)60部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却パルペライザーで粉砕、[マスターバッチ]を得た。

0113

[油相の作成]
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル]378部、カルナウバワックス11O部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液]を得た。[原料溶解液]1324部を容器に移し、ビーズミルウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填し、3パスの条件でカーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・ワックス分散液]を得た。[顔料・ワックス分散液]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。

0114

[乳化]
[顔料・ワックス分散液]648部、[プレポリマー]を154部、[ケチミン化合物]6.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相]1200部を加え、TKホモミキサーで回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー]を得た。

0115

[形状制御]
イオン交換水、活性剤、増粘剤を適宜な割合で容器に入れて攪拌した水溶液に、[乳化スラリー]を混合し、TKホモミキサー(特殊機化製)で2,000rpmで1時間混合し[形状制御スラリー]を得た。

0116

[脱溶剤]
撹拌機および温度計をセットした容器に、[形状制御スラリー]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1-1]を得た。この分散スラリー中粒子の体積平均粒径は6.0μm、4μm以下の含有率は15.1個数%であった。

0117

[洗浄]
[分散スラリー1-1]100部を、フィルタープレスでろ別し、圧搾圧力0.4MPaで脱水し、[濾過ケーキ1-1]を得た。
[濾過ケーキ1-1 ]100部にイオン交換水200部を加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2-1]を得た。
[分散スラリー2-1]100部をサイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=0.99の条件でケーキを掻き取り回収し、[濾過ケーキ2-1]を得た。

0118

[乾燥]
[濾過ケーキ2-1]を循風乾燥機により45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュい、最終的な[トナー母体粒子1]を得た。

0119

[外添剤添加]
ついで、[トナー母体粒子1]を100部に、平均粒径が0.3μmの疎水性酸化チタン0.7部をヘンシェルミキサーにより攪拌翼の周速が20m/sで混合して、[トナー1]の作成を完了した。

0120

以下に説明するように、実施例2〜5、比較例1〜3のトナーは、洗浄工程のろ別方法をさまざまに変えてトナーをそれぞれ作成した。乾燥及び外添混合の条件は同じとした。

0121

[実施例2]
[分散スラリー2-1]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=0.94の条件でケーキを掻き取って回収し、濾過ケーキ2-2を得た。
なお、図1には、遠心濾過機のケーキ厚さ方向の粒度分布を示した(Dv=6.0,4以下、含有率15.1%のスラリーを本実施形態の方法で処理した場合)。

0122

[実施例3]
[分散スラリー1-1]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=0.89の条件でケーキを掻き取って回収し、濾過ケーキ1-3を得た。
[濾過ケーキ1-3]100部にイオン交換水200部を加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2-3]を得た。
[分散スラリー2-3]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=0.89の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ2-3]を得た。
なお、図2には、遠心濾過機のケーキ厚さ方向の粒度分布を示した(Dv=6.0,4以下、含有率15.1%のスラリーを本実施形態の方法で処理した場合)。

0123

[実施例4]
実施例1と同様の方法で[分散スラリー1-4]を得た。この分散スラリー中粒子の体積平均粒径は7.0μmであり、4μm以下の含有率は11.0個数%であった。

0124

[洗浄]
[分散スラリー1-4]100部を、フィルタープレスで濾別し、圧搾圧力0.4MPaで脱水して、[濾過ケーキ1-4]を得た。
得られた[濾過ケーキ1-4]100部にイオン交換水200部を加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2-4]を得た。
得られた[分散スラリー2-4]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=0.98の条件でケーキを掻き取り回収し、[濾過ケーキ2-4]を得た。

0125

[実施例5]
実施例1と同様の方法で[分散スラリー1-5]を得た。この分散スラリー中粒子の体積平均粒径は5.2μmであり、4μm以下の含有率は26.1個数%であった。
[洗浄]
[分散スラリー1−5]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gで濾別後、Hd/H=0.85の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ1-5]を得た。
得られた[濾過ケーキ1−5]100部にイオン交換水200部を加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2-5]を得た。
得られた[分散スラリー2−5]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を1minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=0.85の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ2-5]を得た。

0126

[比較例1]
実施例1と同様の[分散スラリー1-1]100部を、タンク内で18時間静止沈降し、上澄液を除去後イオン交換水を[分散スラリー1-1]と同量になるように加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2a]を得た。
得られた[分散スラリー2a]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を20minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=1.0の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ2a]を得た。

0127

[比較例2]
[分散スラリー1−1]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を20minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=1.0の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ1b]を得た。
得られた[濾過ケーキ1b]100部にイオン交換水200部を加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2b]を得た。
得られた[分散スラリー2b]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を20minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=1.0の条件でケーキを掻き取り回収し、[濾過ケーキ2b]を得た。

0128

[比較例3]
実施例5と同様の方法で[分散スラリー1-5]を得た。この分散スラリー中粒子の体積平均粒径は5.2μmであり、4μm以下の含有率は26.1個数%であった。
[洗浄]
[分散スラリー1c]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を20minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=1.0の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ1c]を得た。

0129

得られた[濾過ケーキ1c]100部にイオン交換水200部を加え、TKホモミキサーで均一に分散(回転数6,000rpmで30分間)し、[分散スラリー2c]を得た。

0130

得られた[分散スラリー2c]100部を、サイホンピラー型セントリフュージで、バスケット容量の95%相当分を20minで供給し、遠心効果1000Gでろ別後、Hd/H=1.0の条件でケーキを掻き取って回収し、[濾過ケーキ2c]を得た。

0131

実施例、比較例に使用するキャリアは、フェライトコア材2500部に対し、シリコーン樹脂溶液(信越化学社製)200部、カーボンブラック(キャボット社製)3部をトルエン中で溶解分散させたコート液流動層式スプレー法により塗布し、コア材表面被覆した後、300℃の電気炉で2時間焼成し、シリコーン樹脂コートキャリアを得た。なお、キャリア粒径については、粒径分布が比較的シャープで平均粒径が30〜60μmのものを、本実施例において使用した。

0132

画像形成装置
実施例及び比較例で用いた画像形成装置の形態について説明する。
像担持体である感光体ドラムの周囲に近接、あるいは接触して、感光体ドラム上に一様な電荷を帯電させる帯電ロ−ラ、感光体ドラム上に静電潜像を形成するための露光手段である露光装置、静電潜像を顕像化してトナ−像とする現像装置、トナ−像を転写紙に転写する転写ベルト、感光体ドラム上の残留トナ−を除去するクリニング装置、感光体ドラム上の残電荷除電する除電ランプ帯電ローラ印加電圧及び現像のトナー濃度を制御するための光センサが配置されている。
また、この現像装置にはトナ−補給装置よりトナ−補給口を介して実施例または比較例のトナ−が補給される。作像動作は次のように行われる。

0133

感光体ドラムは反時計回転方向に回転する。感光体ドラムは除電光により除電され、表面電位が0〜−150Vの基準電位に平均化される。次に帯電ロ−ラにより帯電され、表面電位が−1000V前後となる。次に露光装置で露光され、光が照射された部分(画像部)は表面電位が0〜−200Vとなる。現像装置によりスリーブ上のトナ−が上記画像部分に付着する。トナー像が作られた感光体ドラムは回転移動し、給紙部より用紙先端画像先端部とが転写ベルトで一致するようなタイミングで転写紙が送られ、転写ベルトで感光体ドラム表面のトナー像が転写紙に転写される。その後転写紙定着部へ送られ、熱と圧力によりトナーが転写紙に融着されてコピーとして排出される。感光体ドラム上に残った残留トナークリーニング装置中のクリーニングブレードにより掻き落とされ、その後、感光体ドラムは除電光により残留電荷が除電されてトナーの無い初期状態となり、再び次の作像工程へ移る。

0134

評価項目
上記画像形成装置において、実施例、比較例のトナー、および現像剤を用いて以下の項目を評価した。
(1)帯電特性
帯電特性は、温度/湿度=23℃/55%RH(相対湿度)の環境でトナーとキャリアを摩擦帯電させ、現像剤とし、[帯電量1]を測定した後、該現像剤を温度/湿度=30℃/90%RHの試験室に2日放置し、[帯電量2]を測定し、[帯電量1]から[帯電量2]へのQ/Mの変動率を調べた。
Q/M変動率(%)=〔(帯電量1−帯電量2)/帯電量1〕×100

0135

(2)クリーニング性
クリーニング性は、温度/湿度=10℃/15%の試験室において、Ricoh製画像形成装置にて10000枚の通紙を行い、その後、白紙画像を通紙中に停止させ、クリーニング工程を通過した感光体上の転写残トナースコッチテープ(住友スリエム(株)製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランクとの差が0.010未満でクリーニング性良好なものを○とし、0.010〜0.02の範囲でクリーニング性が良好ではないが許容なものを△とし、0.02を超えるものでクリーニング性が不良なものを×として評価した。

0136

(3)画像品質
画像品質は通紙後画像の画質品質劣化(具体的には転写不良、地汚れ画像発生)を総合的に判断した。転写不良は、Ricoh製画像形成装置に5000枚の通紙を行い、その後黒ベタ画像を通紙させた画像の転写不良レベルを目視ランク付けして判断した。また、地肌汚れ画像については、Ricoh製画像形成装置に5000枚の通紙を行い、その後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差をスペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定して定量評価し、その差が0.30未満のものを○とし、0.30以上のものを×とした。これら2つを総合して画像品質が良好なものを○とし、画像品質良好ではないが許容なものを△とし、画像品質不良なものを×として評価した。
分散スラリー1と濾過ケーキ2の粒度分布を表1に示し、実施例/比較例の評価結果を表2に示した。

0137

0138

0139

総合評価として、評価の良い方から、
○>△>×
の3段階で表した。

0140

実施例1のトナーは、掻き取り条件Hd/H=0.99と大きいため、4μm以下含有率が14.0%と比較的高く、Q/M変動率が大きく、クリーニング性も若干劣っているが、実使用上問題ないレベルであった。

0141

実施例2のトナーは、掻き取り条件Hd/H=0.94としたため、4μm以下含有率が12.0%に減少し、Q/M変動率、クリーニング性が向上している。

0142

実施例3のトナーは、2回の洗浄・濾別とも遠心濾過機を用い、さらに掻き取り条件Hd/H=0.89としたため、4μm以下含有率が8.9%に減少し、全ての評価において良好な結果を示している。

0143

実施例4のトナーは、実施例1とほぼ同条件で洗浄・濾別を行なっているが、Dv=7.0μmと若干大きいため画像品質に劣る結果となった。

0144

実施例5のトナーは、実施例3とほぼ同条件で洗浄・濾別を行なっているが、Dv=5.2μmと小さいため、4μm以下含有率が14.2%と若干多くなり、Q/M変動率、クリーニング性、画像品質とも若干劣る結果となった。

0145

一方、比較例1のトナーは、静置沈降により4μm以下含有率を低減させようとした方法であるが、この粒度分布のトナーでは分離困難な結果となり、評価結果も好ましいものではなかった。
比較例2、3のトナーは、実施例3と同様、2回の洗浄・濾別を遠心濾過機で行なったものであるが、給液方法や掻き取り方法が従来と同様の方法であるため、微粉除去効果がなかった。

図面の簡単な説明

0146

本発明で濾過後のケーキを再分散、再濾過したケーキの厚さ方向のトナー粒度分布変化を示す説明図である。
本発明で使用する遠心濾過機でのケーキ厚さ方向のトナー粒度分布変化を示す説明図である。

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