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課題

輸送流体がその流路から漏洩した場合にホース外部への漏洩を防止しつつ、その流路からの漏洩の有無を外部から確実に視認することが可能なマリンホースを提供する。

解決手段

ホース本体2と、その一端又は両端に液密に挿入される接続部材3と、少なくともホース本体2の外周面を液密に被覆するホース外装体4とを備え、接続部材3がその一端側にホース本体2に挿入される挿入部31と挿入部31に隣接し外周面上に周方向に沿って環状に凸設された凸条部32とを備え、凸条部32には筒状流路方向に沿った貫通孔33が少なくとも1本設けられ、貫通孔33内には標識部材341が捲回されたロッド部材34が設置され、ロッド部材34の進出方向後端側には貫通孔33と液密に連通する液漏れ感知室4111が設けられ、ホース外装体4が液漏れ感知室4111を液密に被覆したマリンホース1。

概要

背景

従来、合に係船するタンカー上とを直接結んで原油等の移送作業を行なう際には、原油等の輸送流体を海中に漏洩することなく確実に移送可能なホース(いわゆる「マリンホース」)が多数連結されて使用されている。
ここで、悪天候時風雨や波の衝撃、マリンホース連結作業時の乱雑な取扱いによる衝撃、或いは流体移送の際の極端負荷等により、マリンホースが折れ曲がったり湾曲したりする場合がある。かかる折れ曲がりや湾曲等によりホース内部に損傷が生じた場合にも、輸送流体がマリンホース外に漏洩しないこと、及び、ホース内部に損傷が生じたことが外部から直ちに確認可能にマリンホースが構成されていることが、海洋油濁防止の観点から非常に重要である。

本出願人は先に、特許文献1:特開平5−99782号公報や特許文献2:特許第3430211号明細書において、ホース本来の流路を逸脱して漏洩した輸送流体の有する押圧力を利用してロッド部材ホース外表面進出させることにより、漏洩の事実を外部から視認可能としたマリンホースを提案している。また、特許文献3:特開2001−132876号公報においては、ペイント剤が収容されたプラスチックボールをホース内部に設置し、ホース本来の流路を逸脱して漏洩した輸送流体の押圧力により、ロッド部材を進出させてプラスチックボールに貫通させ、ペイント剤をホース外へ放出させることにより、漏洩事実に対する外部からの視認性をより向上させたマリンホースを提案している。

しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に開示されたマリンホースにおいては、その構造上ホース外表面に進出するロッド部材の寸法に制限があり、ロッド部材の寸法が比較的小さなものにならざるを得ず、輸送流体の漏洩を外部から速やかに検知することが困難な場合がある。一方、上記特許文献3記載のマリンホースにおいてはそのような事情に鑑み、視認対象をロッド部材そのものからペイント剤に置き換えることで漏洩事実の外部視認性をより向上させることとしているが、以下のような懸念の生じる場合がある。

(a)マリンホースの構造上、ホース内に収容されるプラスチックボールの大きさが制限されるため、ペイント剤容量も制限されることとなる。マリンホース内から海水中へ放出されたペイント剤が海中に完全に拡散してしまう前に検知せねばならないことから、海流によっては輸送流体の漏洩を外部から検知可能な期間が比較的短い場合がある。
(b)ペイント剤が収容されたプラスチックボールに対して外部からロッド部材を貫通させる機構を採用する場合、ロッド部材のストロークが短くならざるを得ないことから、充分にプラスチックボールを開口させるという観点からはなお改良の余地がある。また、
(c)ペイント剤がプラスチックボール中に残留し、漏洩検知に充分に寄与しないペイント剤が生じる場合もある。これらのような場合には上記(a)の傾向がより顕著になる。

原油のように高速高圧で移送される輸送流体を取り扱う場合、漏洩なく確実な移送を確保するためには、二重、三重漏洩防止手段を講ずるのみならず、万一漏洩が生じた場合には漏洩事実を速やかに検知し、ホースの交換移送圧力の調整等を行なうことが特に重要である。
漏洩事実をより確実に確認することが可能なマリンホースの開発が望まれていた。

特開平5−99782号公報
特許第3430211号明細書
特開2001−132876号公報

概要

輸送流体がその流路から漏洩した場合にホース外部への漏洩を防止しつつ、その流路からの漏洩の有無を外部から確実に視認することが可能なマリンホースを提供する。ホース本体2と、その一端又は両端に液密に挿入される接続部材3と、少なくともホース本体2の外周面を液密に被覆するホース外装体4とを備え、接続部材3がその一端側にホース本体2に挿入される挿入部31と挿入部31に隣接し外周面上に周方向に沿って環状に凸設された凸条部32とを備え、凸条部32には筒状流路方向に沿った貫通孔33が少なくとも1本設けられ、貫通孔33内には標識部材341が捲回されたロッド部材34が設置され、ロッド部材34の進出方向後端側には貫通孔33と液密に連通する液漏れ感知室4111が設けられ、ホース外装体4が液漏れ感知室4111を液密に被覆したマリンホース1。

目的

本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、輸送流体がその流路から漏洩した場合にホース外部への漏洩を防止しつつ、しかもその流路からの漏洩の有無を外部から確実に視認することが可能なマリンホースを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

筒状流路を有するホース本体と、このホース本体の一端開口部又は両端開口部に液密に挿入される筒状の接続部材と、少なくとも前記ホース本体外周面を液密に被覆するホース外装体とを備えたマリンホースにおいて、前記接続部材がその一端側に前記ホース本体の開口部に挿入される挿入部と、この挿入部に隣接し、外周面上に周方向に沿って環状に凸設された凸条部とを備え、この凸条部には前記筒状流路方向に沿った貫通孔が少なくとも1本設けられ、この貫通孔内には前記接続部材の他端側へと進出可能なロッド部材が設置され、このロッド部材表面には標識部材が捲回されており、前記ロッド部材の進出方向後端側には前記貫通孔と連通する液漏れ感知室が設けられ、且つ前記ホース外装体が前記液漏れ感知室を液密に被覆すると共に、前記筒状流路を流通する輸送流体が前記ホース本体と前記接続部材との液密な接合界面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体、乃至前記ホース本体の筒状流路壁面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体が前記液漏れ感知室に導入され、当該漏洩流体の有する押圧力によって前記ロッド部材が前記貫通孔内から貫通孔外へ向けて押出されることにより、前記ロッド部材表面に捲回された標識部材がホース外部に開放されるように構成されたことを特徴とするマリンホース。

請求項2

筒状流路を有するホース本体と、このホース本体の一端開口部又は両端開口部に液密に挿入される筒状の接続部材と、少なくとも前記ホース本体外周面を液密に被覆するホース外装体とを備えたマリンホースにおいて、前記接続部材がその一端側に前記ホース本体の開口部に挿入される挿入部と、この挿入部に隣接し、外周面上に周方向に沿って環状に凸設された凸条部とを備え、この凸条部には前記筒状流路方向に沿った貫通孔が少なくとも1本設けられ、この貫通孔内には前記接続部材の他端側へと進出可能な押出ピンが設置され、また、前記貫通孔内における前記押出ピンの先端側、乃至前記貫通孔とホース外部との境界位置には浮力体が設置され、これら押出ピンと浮力体とは標識部材を介して連結されており、前記押出ピンの進出方向後端側には前記貫通孔と連通する液漏れ感知室が設けられ、且つ前記ホース外装体が前記液漏れ感知室を液密に被覆すると共に、前記筒状流路を流通する輸送流体が前記ホース本体と前記接続部材との液密な接合界面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体、乃至前記ホース本体の筒状流路壁面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体が前記液漏れ感知室に導入され、当該漏洩流体の有する押圧力によって前記押出ピンが前記貫通孔内から貫通孔外へ向けて進出して前記浮力体をホース外部へ押出すことにより、前記浮力体に伴われて前記標識部材がホース外部に開放されるように構成されたことを特徴とするマリンホース。

請求項3

前記標識部材が、厚さが0.05〜3.00mmであるテープ形状を有する部材である請求項1又は2記載のマリンホース。

請求項4

前記標識部材が撚り糸形状を有する部材である請求項1又は2記載のマリンホース。

請求項5

前記標識部材が蛍光を発する部材である請求項3又は4記載のマリンホース。

請求項6

前記標識部材が光を反射する部材である請求項3又は4記載のマリンホース。

請求項7

前記標識部材が耐海水性の部材である請求項3乃至6のいずれか1項に記載のマリンホース。

技術分野

0001

本発明は、原油等の輸送に使用されるマリンホースに関するものであり、より詳述すれば、輸送流体がその流路から漏洩した場合にホース外部への漏洩を防止しつつ、しかも、その流路からの漏洩の有無を外部から視認可能に構成した、漏洩検知機構を備えたマリンホースに関する。

背景技術

0002

従来、合に係船するタンカー上とを直接結んで原油等の移送作業を行なう際には、原油等の輸送流体を海中に漏洩することなく確実に移送可能なホース(いわゆる「マリンホース」)が多数連結されて使用されている。
ここで、悪天候時風雨や波の衝撃、マリンホース連結作業時の乱雑な取扱いによる衝撃、或いは流体移送の際の極端負荷等により、マリンホースが折れ曲がったり湾曲したりする場合がある。かかる折れ曲がりや湾曲等によりホース内部に損傷が生じた場合にも、輸送流体がマリンホース外に漏洩しないこと、及び、ホース内部に損傷が生じたことが外部から直ちに確認可能にマリンホースが構成されていることが、海洋油濁防止の観点から非常に重要である。

0003

本出願人は先に、特許文献1:特開平5−99782号公報や特許文献2:特許第3430211号明細書において、ホース本来の流路を逸脱して漏洩した輸送流体の有する押圧力を利用してロッド部材ホース外表面進出させることにより、漏洩の事実を外部から視認可能としたマリンホースを提案している。また、特許文献3:特開2001−132876号公報においては、ペイント剤が収容されたプラスチックボールをホース内部に設置し、ホース本来の流路を逸脱して漏洩した輸送流体の押圧力により、ロッド部材を進出させてプラスチックボールに貫通させ、ペイント剤をホース外へ放出させることにより、漏洩事実に対する外部からの視認性をより向上させたマリンホースを提案している。

0004

しかしながら、上記特許文献1や特許文献2に開示されたマリンホースにおいては、その構造上ホース外表面に進出するロッド部材の寸法に制限があり、ロッド部材の寸法が比較的小さなものにならざるを得ず、輸送流体の漏洩を外部から速やかに検知することが困難な場合がある。一方、上記特許文献3記載のマリンホースにおいてはそのような事情に鑑み、視認対象をロッド部材そのものからペイント剤に置き換えることで漏洩事実の外部視認性をより向上させることとしているが、以下のような懸念の生じる場合がある。

0005

(a)マリンホースの構造上、ホース内に収容されるプラスチックボールの大きさが制限されるため、ペイント剤容量も制限されることとなる。マリンホース内から海水中へ放出されたペイント剤が海中に完全に拡散してしまう前に検知せねばならないことから、海流によっては輸送流体の漏洩を外部から検知可能な期間が比較的短い場合がある。
(b)ペイント剤が収容されたプラスチックボールに対して外部からロッド部材を貫通させる機構を採用する場合、ロッド部材のストロークが短くならざるを得ないことから、充分にプラスチックボールを開口させるという観点からはなお改良の余地がある。また、
(c)ペイント剤がプラスチックボール中に残留し、漏洩検知に充分に寄与しないペイント剤が生じる場合もある。これらのような場合には上記(a)の傾向がより顕著になる。

0006

原油のように高速高圧で移送される輸送流体を取り扱う場合、漏洩なく確実な移送を確保するためには、二重、三重漏洩防止手段を講ずるのみならず、万一漏洩が生じた場合には漏洩事実を速やかに検知し、ホースの交換移送圧力の調整等を行なうことが特に重要である。
漏洩事実をより確実に確認することが可能なマリンホースの開発が望まれていた。

0007

特開平5−99782号公報
特許第3430211号明細書
特開2001−132876号公報

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、輸送流体がその流路から漏洩した場合にホース外部への漏洩を防止しつつ、しかもその流路からの漏洩の有無を外部から確実に視認することが可能なマリンホースを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、本発明に係る漏洩検知機能を備えた第一のマリンホースは、筒状流路を有するホース本体と、このホース本体の一端開口部又は両端開口部に液密に挿入される筒状の接続部材と、少なくとも前記ホース本体外周面を液密に被覆するホース外装体とを備えたマリンホースにおいて、
前記接続部材がその一端側に前記ホース本体の開口部に挿入される挿入部と、この挿入部に隣接し、外周面上に周方向に沿って環状に凸設された凸条部とを備え、この凸条部には前記筒状流路方向に沿った貫通孔が少なくとも1本設けられ、この貫通孔内には前記接続部材の他端側へと進出可能なロッド部材が設置され、このロッド部材表面には標識部材が捲回されており、前記ロッド部材の進出方向後端側には前記貫通孔と連通する液漏れ感知室が設けられ、且つ前記ホース外装体が前記液漏れ感知室を液密に被覆すると共に、
前記筒状流路を流通する輸送流体が前記ホース本体と前記接続部材との液密な接合界面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体、乃至前記ホース本体の筒状流路壁面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体が前記液漏れ感知室に導入され、当該漏洩流体の有する押圧力によって前記ロッド部材が前記貫通孔内から貫通孔外へ向けて押出されることにより、前記ロッド部材表面に捲回された標識部材がホース外部に開放されるように構成されたことを特徴とする。

0010

また、本発明に係る漏洩検知機能を備えた第二のマリンホースは、筒状流路を有するホース本体と、このホース本体の一端開口部又は両端開口部に液密に挿入される筒状の接続部材と、少なくとも前記ホース本体外周面を液密に被覆するホース外装体とを備えたマリンホースにおいて、
前記接続部材がその一端側に前記ホース本体の開口部に挿入される挿入部と、この挿入部に隣接し、外周面上に周方向に沿って環状に凸設された凸条部とを備え、この凸条部には前記筒状流路方向に沿った貫通孔が少なくとも1本設けられ、この貫通孔内には前記接続部材の他端側へと進出可能な押出ピンが設置され、また、前記貫通孔内における前記押出ピンの先端側、乃至前記貫通孔とホース外部との境界位置には浮力体が設置され、これら押出ピンと浮力体とは標識部材を介して連結されており、前記押出ピンの進出方向後端側には前記貫通孔と連通する液漏れ感知室が設けられ、且つ前記ホース外装体が前記液漏れ感知室を液密に被覆すると共に、
前記筒状流路を流通する輸送流体が前記ホース本体と前記接続部材との液密な接合界面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体、乃至前記ホース本体の筒状流路壁面に生じた亀裂を通じて漏洩した漏洩流体が前記液漏れ感知室に導入され、当該漏洩流体の有する押圧力によって前記押出ピンが前記貫通孔内から貫通孔外へ向けて進出して前記浮力体をホース外部へ押出すことにより、前記浮力体に伴われて前記標識部材がホース外部に開放されるように構成されたことを特徴とする。

0011

本発明のマリンホースは上記の通り、輸送流体がその流路から漏洩して浸出する先と考えられる部分がホース外装体によって液密に被覆されているため、輸送流体がその流路から漏洩した場合でも、マリンホース外へ漏洩することが防止される。

0012

また、本発明に係る上記第一のマリンホースは漏洩検知機構として、漏洩流体の有する押圧力でロッド部材を外部から視認可能にホース外部へ進出させる機構を有するものであるが、ロッド部材表面に標識部材が捲回されているため、当該標識部材が外部(海水中、海水表面、又は大気中)に開放されてマリンホースからより離れた位置にまで標識部材が到達し得るものである。
一方、上記第二のマリンホースは漏洩検知機構として、漏洩流体の有する押圧力で押出ピンをホース外部側へ向けて進出させ、浮力体を押して移動させることで浮力体のホースに対する固定を解き、浮力体がホース外部へ放出されるのに伴って同浮力体に連結された標識部材がホース外部へ開放される機構を有するものであるが、この場合においても、押出ピンと浮力体とを接続する部材である標識部材が外部(海水中、海水表面、又は大気中)に開放されて展伸し、マリンホースからより離れた位置にまで標識部材が到達し得るものである。
従って、これらはいずれも、漏洩事実の外部からの視認性が大幅に改良されているものである。
しかも、当該標識部材はペイント剤のように海水中に拡散するものではなく固体状態が維持されるので、経時的に輸送流体の漏洩が外部から検知不能になるということがない。

0013

上記標識部材としては、標識部材の耐久性を確保しつつ、視認対象物(標識部材)の目視可能な面積がなるべく大きなものが望まれる。例えば、厚さが0.05〜3.00mm、好ましくは0.10〜1.50mm、より好ましくは0.15〜0.30mmのテープ形状を有する部材を採用すると、外部からの視認性を確保しつつマリンホースからより離れた位置にまで標識部材が到達可能となるため、視認性の観点から好適である。厚さが小さすぎると標識部材が切れる場合があり、厚さが大きすぎると結果として標識部材が短くなる傾向となり、視認性が損なわれる場合がある。

0014

また、上記標識部材として、外径が0.5〜5.0mm、好ましくは1.0〜3.0mm、より好ましくは1.0〜2.0mmの撚り糸形状を有する部材を採用すると、上記テープ形状を有する部材を採用する場合に比してさらに遠方まで標識部材を到達させ得ることから、外部からの視認性がより高まり得るため好適である。外径が小さすぎると標識部材が切れる場合や細すぎて視認性に劣る場合があり、外径が大きすぎると結果として標識部材が短くなる傾向となり、視認性が損なわれる場合がある。

0015

ここで、標識部材としては蛍光を発する部材、又は光を反射する部材とすることが視認性向上の観点から好適である。更に、標識部材としては耐海水性の部材であることが耐久性の観点から好適である。
なお、本発明において「耐海水性」とは、海水に晒されても十分な強度を保持する性状を意味するものである。

発明の効果

0016

以上述べたように、本発明によれば、輸送流体が漏洩した場合にホース外部への漏洩を防止しつつ、漏洩の有無を外部から確実に視認することが可能なマリンホースが提供される。

発明を実施するための最良の形態及び実施例

0017

以下、図面を参照し本発明の実施形態について更に詳しく説明するが、本発明は以下の実施形態に制限されるものではない。
図1(A)は本発明の一例を示すマリンホース1の概略斜視図であり、図1(B)は図1(A)におけるX−X断面図である。マリンホース1は図1(A),図1(B)に示されるように、筒状流路を有するホース本体2と、このホース本体の一端開口部に液密に挿入される筒状の接続部材3と、ホース本体2の外周全面及び接続部材3の一部表面を液密に被覆するホース外装体4とを備えている。

0018

図1(B)においてホース本体2は、耐圧ゴム管21内に耐圧補強層22,23が埋設されて構成されている。耐圧補強層22,23の先端部には、接続部材3との接続が強固に維持されるよう、ビードワイヤ221,231が耐圧補強層22,23のそれぞれの端部に巻き込まれて固定されている。

0019

また、図1(B)においてホース本体2の一端開口部に液密に挿入されている接続部材3は、その一端側にホース本体2の開口部に挿入される挿入部31と、この挿入部31に隣接して外周面上に周方向に沿った環状の凸条を有する凸条部32とを備えている。凸条部32上には更にその外周面上に延設された鍔状突起321が凸条部32の一部として設けられていると共に、前記凸条内には前記筒状流路方向に沿った貫通孔33が1本設けられ、この貫通孔内には前記接続部材3の他端側へと進出可能なロッド部材34が設置され、このロッド部材34表面には標識部材341が捲回されている。貫通孔33内に設置されたロッド部材34の進出方向先端側にはロッド部材34の進出動作を安定させる環状部材35が設置されている。

0020

なお、前記挿入部31の外周面上には周方向に沿って環状に凸設された鋸刃状リブ311が2条設けられ、ホース本体2との接続が強固に維持されるようになっている。更に、接続部材3には接続部材3の一部としての接続フランジ36が備えられ、接続フランジ36の所定位置にはボルト貫通孔361が設けられている。

0021

更に、図1(B)においてホース外装体4は、ホース本体2の外周全面、及び鍔状突起321を含む凸条部32の外表面全面を液密に被覆するように設置されている。図1(B)においてホース外装体4は、ホース本体2上にらせん状に捲回される帯状部材41と、このらせん状に捲回された帯状部材41及び鍔状突起321の頂部外周面を被覆するライニングゴム層42と、このライニングゴム層42を更に被覆すると共に鍔状突起321に係止される耐圧補強層43と、この耐圧補強層43を被覆する浮力材44と、この浮力材44の外表面及び凸条部32の外表面を被覆する外皮ゴム層45とから構成されている。耐圧補強層43は前記耐圧補強層22,23と同様、その端部にビードワイヤ431を巻き込んでいる。

0022

ここで、帯状部材41の材質としては、高圧漏洩流体の漏洩時の衝撃を緩和してマリンホース1の破損拡大防止を図る観点、及びマリンホース1に浮力をもたらす観点から、発泡弾性体であることが好適である。このような発泡弾性体としては、天然ゴムニトリルブタジエンゴムスチレンブタジエンゴムポリエチレン塩化ビニル樹脂などの発泡体を挙げることができる。

0023

なお、帯状部材41はらせん状に捲回されているため、その隣接する条間には帯状部材41に沿った連通空間としての漏洩流体導出通路411が形成されている。この漏洩流体導出通路411は貫通孔33に対し、ロッド部材34の進出方向後端側において液密に連接されている。ロッド部材34の進出方向後端側に液密に連接する一定の空間(漏洩流体導出通路411の一部を構成するものである)を、本発明においては液漏れ感知室4111と呼ぶ。

0024

また、耐圧補強層43は、ポリエステルコードナイロンコード等を重ねて巻きつけた層として形成することができる。そのコード交差角度としては、漏洩流体導出通路411の変形を防止する観点から、静止角とすることが好ましい。

0025

そして、上記のようにマリンホース1が構成されていることから、前記筒状流路を流通する輸送流体は以下のようにして液漏れ感知室4111に導入されることとなる。即ち、ホース本体2と接続部材3との液密な接合界面に亀裂が生じた場合には、当該亀裂を通じて漏洩する漏洩流体が接続部材3の外周表面に沿って直接に液漏れ感知室4111に導入される。一方、ホース本体2の筒状流路壁面に亀裂が生じた場合には、ホース本体2の筒状流路からマリンホース1の外表面へ向けて順にライニングゴム層42,耐圧補強層43がそれぞれ漏洩防止壁として作用することにより、前記亀裂を通じて漏洩する漏洩流体は漏洩流体導出通路411を通じて液漏れ感知室4111に導入される。

0026

また、本発明においては漏洩流体が液漏れ感知室4111に導入され、この液漏れ感知室4111と液密に連通している貫通孔33内のロッド部材34に対して漏洩流体が押圧力を印加することにより、ロッド部材34の一部を貫通孔33内から外皮ゴム層45に予め設けられた窓部451を通じて貫通孔33外へと押出して、前記ロッド部材34表面に捲回された標識部材341をマリンホースの外部に開放するように構成されている。
なお、ロッド部材34の先端をらせると窓部451を予め設けなくとも標識部材341を貫通孔33外へ進出させ得ることとなり、海水等がマリンホース1内に浸入することをより確実に防止することができる。

0027

図2(A)は、テープ形状を有し、蛍光を発する若しくは光を反射する標識部材341が捲回された、略円柱形状を有するロッド部材34の側面図、図2(B)は、標識部材341の捲回が解除された状態のロッド部材34の側面図である。図2(A),図2(B)においてロッド部材34は、テープ形状の標識部材341の一端が固定された小径部342を、ロッド部材34の軸方向中心付近からロッド部材34の進出方向先端側にかけて二箇所に有するロッド本体343と、ロッド部材34の進出方向後端に大径頭部344とを備えるものである。
ここで、大径頭部344の外径を環状部材35の内径よりも大きく設定すれば、ロッド部材34全体が貫通孔33外へ抜け出ることが防止される。また、大径頭部344の径を貫通孔33の内径に即して設定すれば、ロッド部材34の進出方向後端側より印加される漏洩流体の押圧力を効果的にロッド部材に伝える作用が期待できる。なお、大径頭部344の外周面と貫通孔33の内周面との間には隙間が生じぬ様、O−リングによりシールされていることが好適である。

0028

上記、蛍光を発する部材を形成する方法としては公知の方法を用いることができ、市販の蛍光塗料基材樹脂練り込んで成形する方法、市販の蛍光塗料を基材樹脂にコーティングする方法等を適宜採用し得る。また、光反射性の部材を形成する方法としても任意の方法を使用でき、市販の反射材を基材樹脂にコーティングする方法等を採用し得る。
なお、テープ形状の標識部材341は耐海水性の部材であるが、このような耐海水性の部材は、海水に晒されても十分な強度を保持する樹脂から選択する方法等を採用して、得ることができる。

0029

そして、標識部材341は一端が固定されて捲回されているので、漏洩流体の有する押圧力によって前記ロッド部材34が前記貫通孔33内から貫通孔33外へと進出すると、海流等により標識部材341の捲回が開放され、標識部材341がマリンホース1の軸線からより遠方まで到達し得ることとなる。図3は漏洩を警報する様子を示す図である。

0030

ここで、標識部材341の捲回の解除は海流等により徐々になされるものであってもよいが、当該捲回の解除をより速やかに生じさせる観点から、小径部342自体をロッド部材の軸周りに回転可能に形成することが好適である。また、標識部材341に適度な弾性を持たせ、ロッド部材が貫通孔33外へ進出した後に自らの弾性によって自ずと展伸するように形成することも有効である。このような弾性を有する部材としては、例えばステンレスバネ長さ測定用のメージャースケールに使用されているもの等)や、形状記憶合金等を挙げることができる。これらステンレスバネや形状記憶合金と樹脂テープとを接合して使用することも可能である。

0031

また、標識部材341の展伸がより速やかに行なわれることを念頭に、標識部材341のロッド部材34への捲回方法として、適宜な位置で捲回方向を反転させて折り返し位置複数箇所設ける捲回方法を採用することもできる。図4は、テープ形状を有する標識部材341’をロッド部材34’の小径部342’上に、適宜な位置(図においては、小径部342’の断面円の上方頂部付近)で捲回方向を反転させて折り返し位置を複数箇所設けながら捲回する方法を説明する図である。なお、標識部材341’は、ステンレスバネよりなるテープ形状の標識部材3411’とポリエステル樹脂よりなるテープ形状の標識部材3412’とが接合されたものである。

0032

図5は、本発明の他の例のマリンホースに採用される、押出ピン複合部材5を説明する斜視図である。押出ピン複合部材5は上記マリンホース1におけるロッド部材34と置換可能な部材であり、上記マリンホース1における貫通孔33内に設置される押出ピン51と、貫通孔33のホース外部側開口を閉塞するキャップとして使用される浮力体52と、これら押出ピン51と浮力体52との間に介在して両者を連結する標識部材53とを備えるものである。押出ピン51は、その進出方向後端に大径頭部であるスピンドル本体511を備えている。また、標識部材53は、押出ピン51及び浮力体52との連結に使用可能な連結ヒモ531を備えている。なお、図5において標識部材53と押出ピン51との連結は、標識部材53の一部として具備されている連結ヒモ531が、押出ピン51の先端に設けられた連結用孔挿通固定されることにより実現され、一方、標識部材53と浮力体52との連結は、連結ヒモ531が浮力体52の後端に設けられた連結用環状突起に挿通固定されることにより実現される(なお、図中の矢印は、挿通方向を例示するものである)。

0033

ここで、スピンドル本体511については上記マリンホース1において使用されるロッド部材の大径頭部344と同様、外径の大きさを調節することが可能であり、また、O−リング等のシール部材の設置も可能である。
また、標識部材53についても、上記マリンホース1において使用される標識部材341と同様のものを使用することができる。

0034

そして、上記押出ピン複合部材5が採用されたマリンホースにおいては、漏洩流体が液漏れ感知室4111に導入された後、この液漏れ感知室4111と液密に連通している貫通孔33内に設置された上記押出ピン51に対して漏洩流体が押圧力を印加することにより、押出ピン51が浮力体52を押し、ホース外部へ押出して放出することにより、標識部材53が浮力体52に引っ張り出される形でホース外部へ放出され、標識部材53が展長するように構成されている。特に、浮力体52が海水中に放出された場合には、浮力体52が海面へ向けて浮き上がることから、標識部材53が良好に展伸されることとなる。

0035

図6,7は夫々、押出ピン複合部材5の一の変形例又は他の変形例を説明する、押出ピン複合部材5’乃至押出ピン複合部材5’’の斜視図である。図6において押出ピン複合部材5’は、浮力体52’を押出すピン複数本有する点に特徴を有し、図7において押出ピン複合部材5’’は、浮力体52’’を押出すピンの形状として筒形状を採用した点に特徴を有する。これら押出ピン複合部材5’や押出ピン複合部材5’’を用いる場合、上記押出ピン複合部材5を用いる場合に比し、標識部材を畳んで複数本の押出ピンに挟んだり、筒形状の押出ピン内に収納したりすることができるため、標識部材をより容易に格納できることとなって好適である。

0036

なお、本発明のマリンホースについて、上述した実施形態をもとに本発明の目的を損なわない範囲で適宜設計変更することは差し支えない。各部材の材質は適宜選定可能であり、各部材間接着加硫接着接着剤の使用による接着等)も適宜なし得る。貫通孔は2本又はそれ以上の複数本であっても良い(図8参照)。各層が強固に固定されるよう、適宜な締め付けコード等の使用も差し支えない。各層内に更なる補強手段(補強ワイヤー等)の埋設やO−リングの挿入等も適宜可能である。押出ピン複合部材における標識部材と、押出ピン乃至浮力体との連結方法についても特に制限はなく、適宜接着剤を用いてもよいし、連結ヒモの設置位置や挿通位置についても適宜変更可能である。連結ヒモを採用しない方法等も採用し得る。

図面の簡単な説明

0037

本発明の一例を示す、マリンホースの概略斜視図、及び断面図である。
テープ形状の標識部材が捲回されたロッド部材を説明する側面図である。
マリンホースが漏洩を警報する様子を示す図である。
テープ形状を有する標識部材をロッド部材の小径部上に、適宜な位置で捲回方向を反転させて折り返し位置を複数箇所設けながら捲回する方法を説明する図である。
本発明の他の例のマリンホースに用いられる、押出ピン複合部材を説明する斜視図である。
押出ピン複合部材の一の変形例を説明する斜視図である。
押出ピン複合部材の他の変形例を説明する斜視図である。
本発明の別の例を示す、マリンホースの断面図である。

符号の説明

0038

1マリンホース
2ホース本体
3接続部材
31 挿入部
32凸条部
33貫通孔
34ロッド部材
341標識部材
4ホース外装体
4111液漏れ感知室
5押出ピン複合部材
51押出ピン
52浮力体
53 標識部材

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