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技術 印刷用塗工紙

出願人 日本製紙株式会社
発明者 中野朋之越智隆
出願日 2005年11月14日 (14年7ヶ月経過) 出願番号 2005-329427
公開日 2007年6月7日 (13年0ヶ月経過) 公開番号 2007-138305
状態 拒絶査定
技術分野 紙(4)
主要キーワード 歩留まり向上効果 テストマシン 印刷走行 ベタ面 紙組成物 古紙再生用 抄紙用添加剤 脱水機構
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年6月7日)のものです。
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課題

填料を高配合しても抄紙時の灰分歩留まりが高く、また填料の高配合化や紙の嵩高化にもかかわらず、紙力の低下が少なく、オフセット印刷時のブリスター紙粉の発生が少なく走行性に優れ、更に裏抜けが少なく印面品質に優れる印刷用塗工紙を提供すること。

解決手段

原紙に顔料接着剤を含有する塗工層を設けた印刷用塗工紙において、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子を、カチオン性化合物およびカチオン性化合物以外の澱粉を用いて表面処理した填料を原紙に含有し、原紙の紙中填料率が5〜40固形分重量%であることを特徴とする印刷用塗工紙。

概要

背景

近年、環境保護意識の高まりと紙の製造コスト削減の点から、パルプ使用量を削減する目的で、オフセット印刷機で使用される印刷用塗工紙填料の高配合化や嵩高化が進行しつつある。しかし、填料高配合紙ではパルプ配合量減少と填料によるパルプ繊維間結合の阻害増大のため、また嵩高紙では低密度化によりパルプの繊維間結合が弱くなるため、従来の紙と比較して、紙の層間強度表面強度が低下し、品質上問題となる場合がある。

また、印刷用塗工紙は、高填料化、古紙パルプ高配合化に加え、抄紙機高速化と両面脱水化などが重なり、抄造時の灰分歩留まりは極めて低い状況にある
一方、品質面ではオフセット印刷機での使用に耐えうることが最重要品質であり、層間強度低下や表面強度低下に伴う耐ブリスター性紙粉に対する要求は極めて厳しい。最近は、これらの走行性に関係する品質に加えて、紙の一方の面に印刷した画像が反対面から透け見え現象、いわゆる裏抜けが少ないことが要求されており、年々その要求レベルが高くなっている。

印刷用塗工紙の印面を向上させ、裏抜けを少なくするためには、紙の不透明度を上げることが最も効果的であることが知られている。紙の不透明度を上げる方法としては、比散乱係数が高く不透明度の上昇効果が大きい填料を配合し、紙中灰分を上昇させることが有効である。紙中填料率の上昇は、抄造時の填料歩留まりが大きく低下し、安定操業が困難になることや、高填料化によってオフセット印刷機内で発生する紙粉が多くなったり、熱による乾燥によってインキを乾燥するヒートセット型オフセット輪転機において、ブリスタートラブルが多くなる等の問題点がある。

また、紙の低密度化技術として紙用嵩高剤が注目されている。この紙用嵩高剤はパルプ繊維間に介在し、パルプの繊維間結合を阻害することにより、紙の低密度化を図るように設計されているものが殆どであり、紙用嵩高剤を内添使用することにより紙の低密度化は達成できるが、層間強度が低下するという問題がある。

製紙用薬品により、特に印刷用塗工紙の層間強度を高める方法として、一般にポリアクリルアミド澱粉などの紙力増強剤を内添する手法が用いられる。しかし、十分な強度を得るためには、通常以上の添加量が必要となり、紙の地合の悪化を引き起こし易く、かえって層間強度が低下する可能性がある。また、抄紙工程に凝集性粘着性を有するこれら薬品を増添することは操業不安定化の恐れがあること、さらには薬品の増添はコストの点から困難であると考えられる。

炭酸カルシウムシリカ酸化チタンクレーなどの無機粒子に薬品を添加混合してある効果を持たせる手法が知られている。例えば、炭酸カルシウムに脂肪酸を混合することで酸性抄紙でも溶解しない炭酸カルシウムを製造する方法(特許文献1参照)、炭酸カルシウムにシュウ酸ステアリン酸を混合することで酸性抄紙でも溶解しない炭酸カルシウムを製造する方法(特許文献2参照)、炭酸カルシウムにサイズ剤であるカチオン性重合体を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献3参照)、無機填料に0.1%〜1%のアニオン性物質及び0.1%〜10%のサイズ剤であるカチオン性重合体を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献4参照)、炭酸カルシウムに脂肪酸と澱粉を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献5参照)、炭酸カルシウムや酸化チタンに脂肪酸を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献6参照)、炭酸カルシウムやシリカ、カオリン等に長鎖脂肪族アミンを混合し顔料として用いることで摩擦係数を低下させる方法(特許文献7参照)、炭酸カルシウムにアクリロニトリルコポリマーを混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献8参照)、炭酸カルシウムやベントナイトポリビニルアミンを混合することで排水/保持助剤として用いる方法(特許文献9参照)が開示されている。しかし、これらの方法は炭酸カルシウムの酸性時安定化やサイズ性向上、摩擦係数を変化させる目的であり、層間強度を向上する手法ではない。

一方、無機粒子に薬品を添加混合して紙力を向上する手法としては、炭酸カルシウムにカルボキシメチルセルロースキサンタンガムなどを混合する方法(特許文献10参照)、無機粒子スラリーに澱粉の粉体を混合し加熱しゲル化して複合化する方法(非特許文献1参照)が開示されているが、コスト及び効果、実用性の点で未だ不十分であり、より効果的な紙力と剛度の向上手法が求められている。

米国特許第1839449号
特開昭59−228098号公報
米国特許第5147507号
特表平10−505883号公報
米国特許第5514212号
特表平08−507837号公報
特表平09−504057号公報
特表2002−520504号公報
特開平08−188983号公報
特表平09−506397号公報
Yulin Zhao et.al.,Tappi Journal,3,40(2),2005. 以上のように、填料を高配合しても抄紙時の填料歩留まりが高く、また填料の高配合化や紙の嵩高化にもかかわらず、層間強度や表面強度の低下が少なく、抄造時の填料歩留まりが高く、特にオフセット印刷時にブリスターや紙粉発生が少なく、更に裏抜けが少なく印面品質に優れる印刷用塗工紙の開発が望まれていた。

概要

填料を高配合しても抄紙時の灰分歩留まりが高く、また填料の高配合化や紙の嵩高化にもかかわらず、紙力の低下が少なく、オフセット印刷時のブリスターや紙粉の発生が少なく走行性に優れ、更に裏抜けが少なく印面品質に優れる印刷用塗工紙を提供すること。原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた印刷用塗工紙において、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子を、カチオン性化合物およびカチオン性化合物以外の澱粉を用いて表面処理した填料を原紙に含有し、原紙の紙中填料率が5〜40固形分重量%であることを特徴とする印刷用塗工紙。なし

目的

本発明が解決しようとする課題は、填料を高配合しても抄紙時の填料歩留まりが高く、また填料の高配合化や紙の嵩高化にもかかわらず、層間強度や表面強度の低下が少なく、特にオフセット印刷時に層間剥離や紙粉発生が少なく、更に不透明度が高く裏抜けが少なく、品質に優れる印刷用塗工紙を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

原紙に顔料接着剤を含有する塗工層を設けた印刷用塗工紙において、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子を、カチオン性化合物およびカチオン性化合物以外の澱粉を用いて表面処理した填料を原紙に含有し、原紙の紙中填料率が5〜40固形分重量%であることを特徴とする印刷用塗工紙。

請求項2

前記カチオン性化合物が、カチオン化澱粉ポリアミンエピクロロヒドリンポリアミドエピクロロヒドリンポリビニルアミンジアリルジメチルアンモニウムクロライドホモポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとのコポリマーポリエチレンイミンポリ塩化アルミニウム硫酸バンド架橋型カチオン化澱粉の群から選ばれる少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。

請求項3

無機粒子を表面処理する前記澱粉が、酸化澱粉尿素リン酸化澱粉ヒドロキシエチル化澱粉両性化澱粉アセチル化澱粉未加工澱粉の群から選ばれる少なくとも1種類の糊液であることを特徴とする請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。

請求項4

前記無機粒子が、クレー焼成カオリンデラミカオリン二酸化チタン酸化亜鉛酸化珪素非晶質シリカ重質炭酸カルシウム軽質炭酸カルシウム炭酸マグネシウム炭酸バリウム水酸化アルミニウム水酸化カルシウム水酸化マグネシウム水酸化亜鉛の群から選ばれる少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。

請求項5

無機粒子とカチオン性化合物、澱粉の混合比率が、固形分重量比で無機粒子/カチオン性化合物/澱粉=100/0.1/0.1〜100/100/100であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の印刷用塗工紙。

請求項6

主としてパルプ及び填料からなる紙料を抄紙して得られた原紙に、顔料と接着剤を含有する塗工液を塗工する印刷用塗工紙の製造方法において、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子、カチオン性化合物、およびカチオン性化合物以外の澱粉糊液を混合して調製した填料スラリーを紙料へ添加して、紙中填料率が5〜40固形分重量%になるように原紙を抄紙することを特徴とする印刷用塗工紙の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、抄造時の填料歩留まりが高く、特にオフセット印刷機での印刷において紙粉層間剥離ブリスター)のトラブルがなく印刷走行性に優れ、更に裏抜けが少なく印面品質に優れる印刷用塗工紙に関するものである。

背景技術

0002

近年、環境保護意識の高まりと紙の製造コスト削減の点から、パルプ使用量を削減する目的で、オフセット印刷機で使用される印刷用塗工紙の填料の高配合化や嵩高化が進行しつつある。しかし、填料高配合紙ではパルプ配合量減少と填料によるパルプ繊維間結合の阻害増大のため、また嵩高紙では低密度化によりパルプの繊維間結合が弱くなるため、従来の紙と比較して、紙の層間強度表面強度が低下し、品質上問題となる場合がある。

0003

また、印刷用塗工紙は、高填料化、古紙パルプ高配合化に加え、抄紙機高速化と両面脱水化などが重なり、抄造時の灰分歩留まりは極めて低い状況にある
一方、品質面ではオフセット印刷機での使用に耐えうることが最重要品質であり、層間強度低下や表面強度低下に伴う耐ブリスター性や紙粉に対する要求は極めて厳しい。最近は、これらの走行性に関係する品質に加えて、紙の一方の面に印刷した画像が反対面から透け見え現象、いわゆる裏抜けが少ないことが要求されており、年々その要求レベルが高くなっている。

0004

印刷用塗工紙の印面を向上させ、裏抜けを少なくするためには、紙の不透明度を上げることが最も効果的であることが知られている。紙の不透明度を上げる方法としては、比散乱係数が高く不透明度の上昇効果が大きい填料を配合し、紙中灰分を上昇させることが有効である。紙中填料率の上昇は、抄造時の填料歩留まりが大きく低下し、安定操業が困難になることや、高填料化によってオフセット印刷機内で発生する紙粉が多くなったり、熱による乾燥によってインキを乾燥するヒートセット型オフセット輪転機において、ブリスターのトラブルが多くなる等の問題点がある。

0005

また、紙の低密度化技術として紙用嵩高剤が注目されている。この紙用嵩高剤はパルプ繊維間に介在し、パルプの繊維間結合を阻害することにより、紙の低密度化を図るように設計されているものが殆どであり、紙用嵩高剤を内添使用することにより紙の低密度化は達成できるが、層間強度が低下するという問題がある。

0006

製紙用薬品により、特に印刷用塗工紙の層間強度を高める方法として、一般にポリアクリルアミド澱粉などの紙力増強剤を内添する手法が用いられる。しかし、十分な強度を得るためには、通常以上の添加量が必要となり、紙の地合の悪化を引き起こし易く、かえって層間強度が低下する可能性がある。また、抄紙工程に凝集性粘着性を有するこれら薬品を増添することは操業不安定化の恐れがあること、さらには薬品の増添はコストの点から困難であると考えられる。

0007

炭酸カルシウムシリカ酸化チタンクレーなどの無機粒子に薬品を添加混合してある効果を持たせる手法が知られている。例えば、炭酸カルシウムに脂肪酸を混合することで酸性抄紙でも溶解しない炭酸カルシウムを製造する方法(特許文献1参照)、炭酸カルシウムにシュウ酸ステアリン酸を混合することで酸性抄紙でも溶解しない炭酸カルシウムを製造する方法(特許文献2参照)、炭酸カルシウムにサイズ剤であるカチオン性重合体を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献3参照)、無機填料に0.1%〜1%のアニオン性物質及び0.1%〜10%のサイズ剤であるカチオン性重合体を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献4参照)、炭酸カルシウムに脂肪酸と澱粉を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献5参照)、炭酸カルシウムや酸化チタンに脂肪酸を混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献6参照)、炭酸カルシウムやシリカ、カオリン等に長鎖脂肪族アミンを混合し顔料として用いることで摩擦係数を低下させる方法(特許文献7参照)、炭酸カルシウムにアクリロニトリルコポリマーを混合することでサイズ度を向上する方法(特許文献8参照)、炭酸カルシウムやベントナイトポリビニルアミンを混合することで排水/保持助剤として用いる方法(特許文献9参照)が開示されている。しかし、これらの方法は炭酸カルシウムの酸性時安定化やサイズ性向上、摩擦係数を変化させる目的であり、層間強度を向上する手法ではない。

0008

一方、無機粒子に薬品を添加混合して紙力を向上する手法としては、炭酸カルシウムにカルボキシメチルセルロースキサンタンガムなどを混合する方法(特許文献10参照)、無機粒子スラリーに澱粉の粉体を混合し加熱しゲル化して複合化する方法(非特許文献1参照)が開示されているが、コスト及び効果、実用性の点で未だ不十分であり、より効果的な紙力と剛度の向上手法が求められている。

0009

米国特許第1839449号
特開昭59−228098号公報
米国特許第5147507号
特表平10−505883号公報
米国特許第5514212号
特表平08−507837号公報
特表平09−504057号公報
特表2002−520504号公報
特開平08−188983号公報
特表平09−506397号公報
Yulin Zhao et.al.,Tappi Journal,3,40(2),2005. 以上のように、填料を高配合しても抄紙時の填料歩留まりが高く、また填料の高配合化や紙の嵩高化にもかかわらず、層間強度や表面強度の低下が少なく、抄造時の填料歩留まりが高く、特にオフセット印刷時にブリスターや紙粉発生が少なく、更に裏抜けが少なく印面品質に優れる印刷用塗工紙の開発が望まれていた。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明が解決しようとする課題は、填料を高配合しても抄紙時の填料歩留まりが高く、また填料の高配合化や紙の嵩高化にもかかわらず、層間強度や表面強度の低下が少なく、特にオフセット印刷時に層間剥離や紙粉発生が少なく、更に不透明度が高く裏抜けが少なく、品質に優れる印刷用塗工紙を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を設けた印刷用塗工紙において、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子を、カチオン性化合物およびカチオン性化合物以外の澱粉を用いて表面処理した、填料を含有し、原紙の紙中填料率が5〜40固形分重量%である印刷用塗工紙を得ることができる。また、主としてパルプ及び填料からなる紙料を抄紙して得られた原紙に、顔料と接着剤を含有する塗工液を塗工する塗工紙の製造方法において、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子、カチオン性化合物、および澱粉糊液から成る混合スラリーを填料として紙料へ添加して抄紙し、紙中填料率が5〜40固形分重量%である原紙を用いることを特徴とする印刷用塗工紙を得る製造方法である。

発明の効果

0012

一般に、無機粒子とパルプ繊維との間には水素結合のような相互作用が働かず、しかもパルプ繊維間に介在する無機粒子は填料としてパルプ繊維間の水素結合を阻害する。このため、紙に内添される無機粒子の量が多いほど、層間強度や表面強度は低下する。しかし、本発明においては、無機粒子とカチオン性化合物および澱粉糊液から成る填料スラリーを紙料へ内添し印刷用塗工紙を抄紙することにより、次のような顕著な効果が得られる。
(1)無機粒子、カチオン性化合物、および澱粉糊液を混合することにより、これら無機粒子を核とし、その表面をカチオン性化合物と澱粉のコンプレックス被覆した複合物が得られる。これを内添抄紙すると、カチオン性化合物と澱粉のコンプレックスの作用により、填料としてパルプ繊維に定着しやすくなるため、ワイヤー上での填料歩留まりが向上する。
(2)また、紙中のカチオン性化合物や澱粉の量が増加すること、及びカチオン性化合物と澱粉のコンプレックスで被覆された無機粒子がパルプ繊維と接着可能になることで、填料の高配合化や、例えば紙用嵩高剤の内添使用による印刷用塗工紙の嵩高化にもかかわらず、紙力や剛度の低下が少ない。本発明のカチオン性化合物と澱粉のコンプレックスで被覆された無機粒子を原紙に含有する印刷用塗工紙は、パルプに無機粒子とカチオン性化合物と澱粉糊液を別々に添加して抄紙したものよりも層間強度や表面強度が顕著に向上する。
(3)この層間強度や表面強度の向上により、オフセット印刷機の使用時に耐ブリスター性の向上や紙粉発生量が抑えられる。
(4)無機粒子を核とし、その表面をカチオン性化合物と澱粉のコンプレックスが被覆した複合物を高添加することにより、層間強度や表面強度の低下を抑えながら、紙中填料率を高めることが可能となり、不透明度が向上する。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明では、平均粒子径0.1〜30μmの無機粒子、カチオン性化合物、および澱粉糊液から成る填料スラリーを紙料へ添加し、紙中填料率が5〜40固形分重量%である原紙を抄紙し、原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工液を塗工して印刷用塗工紙を得る。

0014

本発明で使用する平均粒子径が0.1μm〜30μmの無機粒子はクレー、焼成カオリンデラミカオリン二酸化チタン酸化亜鉛酸化珪素非晶質シリカ重質炭酸カルシウム軽質炭酸カルシウム炭酸マグネシウム炭酸バリウム水酸化アルミニウム水酸化カルシウム水酸化マグネシウム水酸化亜鉛等の、従来から紙用填料又は塗工紙用顔料として用いられるものであれば限定は無く、これらを単独でまたは2種類以上を併用して使用することができる。この中でも重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムが好適である。すなわち、抄紙法としては中性抄紙法が好適である。

0015

本発明で使用するカチオン性化合物とは、カチオン化澱粉ポリアミンエピクロロヒドリンポリアミドエピクロロヒドリン、ポリビニルアミン、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドホモポリマー、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとのコポリマーポリエチレンイミンポリ塩化アルミニウム硫酸バンドの群から選ばれる。これらは水溶液またはエマルションの形態で使用される。これらの1種または2種以上の混合液を使用することができる。カチオン化澱粉の原料には限定は無く、トウモロコシワキシーメイズタピオカ甘藷馬鈴薯小麦、米等の原料澱粉を使用できる。カチオン基が第3級アミン基でも第4級アンモニウム基であっても良く、その置換度(D.S.)も限定は無い。

0016

本発明で使用する澱粉糊液とは、酸化澱粉尿素リン酸化澱粉ヒドロキシエチル化澱粉両性化澱粉アセチル化澱粉未加工澱粉の群から選ばれ、これらの1種または2種以上の混合糊液を使用することができる。これらの澱粉の原料も限定は無く、トウモロコシ、ワキシーメイズ、タピオカ、甘藷、馬鈴薯、小麦、米等の澱粉を使用できる。また、これらのエーテル基エステル基の置換度の限定も無い。

0017

本発明では、撹拌下、平均粒子径が0.1μm〜30μmの無機粒子とカチオン性化合物および澱粉糊液を混合して、填料スラリーを調製する。混合時の無機粒子、カチオン性化合物、澱粉糊液の添加順序は特に規定は無く、例えば、以下のような種々の添加順序を採用することができる。
(1)1)無機粒子のスラリーに、2)カチオン性化合物の水溶液またはエマルション、3)澱粉糊液、の順序で添加する。
(2)1)無機粒子のスラリーに、2)澱粉糊液、3)カチオン性化合物、の順序で添加する。
(3)1)カチオン性化合物の水溶液またはエマルションに、2)無機粒子のスラリーまたは粉体、3)澱粉糊液、の順序で添加する。
(4)1)カチオン性化合物の水溶液またはエマルションに、2)澱粉糊液、3)無機粒子のスラリーまたは粉体、の順序で添加する。
(5)1)澱粉糊液に、2)無機粒子のスラリーまたは粉体、3)カチオン性化合物の水溶液またはエマルション、の順序で添加する。
(6)1)無機粒子のスラリーに、2)カチオン性化合物の水溶液またはエマルションと、澱粉糊液とを予め混合した混合液、の順序で添加する。
(7)1)カチオン性化合物の水溶液またはエマルションと、澱粉糊液とを予め混合した混合液に、2)無機粒子のスラリーまたは粉体、の順序で添加する。

0018

無機粒子、カチオン性化合物、澱粉糊液の混合比率固形分重量比で、無機粒子/カチオン性化合物/澱粉=100/0.1/0.1〜100/100/100の範囲であり、好ましくは100/0.1/0.1〜100/50/100、更に好ましくは100/0.1/1〜100/10/50である。カチオン性化合物及び/または澱粉の添加量が0.1重量%未満では、填料の歩留まり向上効果が少なく、更に、紙力向上、剛度向上の効果が得られず、100重量%を超えて添加しても効果は頭打ちとなるため、不経済である。

0019

無機粒子とカチオン性化合物、澱粉糊液を混合して填料スラリーを調製する装置は、これらを十分に撹拌混合できる装置であれば良く、特に限定は無い。混合は、数分〜数十分間である。混合時のスラリーの固形分濃度は特に規定はないが、80固形分重量%以下が好ましく、70固形分重量%以下がより好ましい。混合時の温度は10〜50℃が望ましい。

0020

無機粒子とカチオン性化合物、澱粉糊液とを混合した填料スラリーは、一時蓄えた後、紙料へ添加しても良いし、混合後直ちに連続的に添加しても良い。添加場所は、填料が通常添加されている場所であれば良く、ミキサーからヘッドボックスの間で添加する。

0021

抄紙機では節水熱エネルギー節減を目的として、ワイヤーパートで脱水した白水回収して抄紙機で再使用することが進められており、白水中腐敗しやすい澱粉などの物質高濃度で存在すると、これを栄養源としてスライム繁殖し、白水系壁面などに付着したスライム層脱落し紙に抄き込まれ、異物などの紙面欠陥を生じたり、これが原因で抄紙時に断紙が起こるなどの問題を引き起こす可能性がある。本発明では無機粒子の処理に澱粉を多く使用することから、スライム繁殖の問題が発生することも考えられる。これを回避する目的で、無機粒子に強固に吸着していないカチオン性化合物や澱粉糊液をなるべく除去するが望ましく、無機粒子、カチオン性化合物、および澱粉糊液から成る調製した填料スラリーを濾過遠心分離により固液分離し、分離した水は抄紙機系外へ排水し、得られた脱水ケーキを水に再分散した後、この分散スラリーを紙料へ添加することもできる。

0022

カチオン性化合物と澱粉を混合した無機粒子の紙中含有率は、5〜40固形分重量%の範囲であり、10〜35固形分重量%が好ましく、10〜30固形分重量%がより好ましい。5固形分重量%未満では、パルプ繊維間の水素結合を阻害する無機粒子の量が少ないため、本発明のような被覆処理をしなくても、紙力や剛度が高い紙となる。従って、本発明の無機粒子、カチオン性化合物、澱粉糊液からなる混合スラリーを填料として添加しても、本発明の紙力、剛度の向上効果が少ない。一方、40固形分重量%を超えると、本発明の紙力、剛度、不透明度の向上効果は得られるが、抄紙自体が困難となる問題がある。

0023

カチオン性化合物と澱粉糊液で処理した無機粒子は紙料へ添加され紙に抄き込まれ、印刷用塗工紙原紙が得られるが、原紙中に存在する該無機粒子の組成比は、無機粒子/カチオン性化合物/澱粉=100/0.05/0.05〜100/90/90の範囲にあり、原紙中の無機粒子の組成分析することにより、容易にその存在を確認することができる。無機粒子/カチオン性化合物/澱粉の組成物の紙からの分離方法としては、例えば、カチオン性化合物と澱粉を溶解しない溶媒中で原紙を離解後遠心分離処理により、パルプと無機粒子を比重差に基づき分離する方法を挙げることができる。このような方法で原紙から分離した無機粒子はカチオン性化合物と澱粉を吸着しており、この分離無機粒子中の無機粒子、カチオン性化合物、および澱粉の量をそれぞれ定量することで、無機粒子/カチオン性化合物/澱粉の組成比を求めることができる。無機粒子またはカチオン性化合物または澱粉を定量する方法は、精度良く定量できる方法であれば良く、公知の定量法を採用することができる。

0024

本発明で使用する原料パルプは、印刷用塗工紙の原紙に通常使用されているパルプであれば良く、特に限定は無く、ケミカルパルプ(CP)、砕木パルプ(GP)、ケミグラウンドパルプ(CGP)、リファイナーグラウンドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、セミケミカルパルプ(SCP)等の各種製造方法のパルプ、また、これらの針葉樹広葉樹パルプ、あるいは晒、未晒パルプ、更に脱墨パルプ(DIP)等を紙の種類に応じて適宜配合したパルプである。

0025

また必要であれば、公知の内添中性サイズ剤である、アルキルケテンダイマー(AKD)系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)系サイズ剤、中性ロジンサイズ剤を使用できる。

0026

印刷用塗工紙原紙の抄造に際して、従来から使用されている各種のノニオン性カチオン性の歩留まり剤、濾水度向上剤紙力向上剤等の製紙用内添助剤が必要に応じて適宜選択して使用される。また、例えば、硫酸バンド、塩化アルミニウムアルミン酸ソーダや、塩基性塩化アルミニウム塩基性ポリ水酸化アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や、水に易分解性アルミナゾル等の水溶性アルミニウム化合物硫酸第一鉄硫酸第二鉄等の多価金属化合物シリカゾル等が内添されてもよい。その他製紙用助剤として各種澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂メラミン樹脂エポキシ樹脂ポリアミド樹脂ポリアミドポリアミン樹脂ポリアミン、ポリエチレンイミン、植物ガムポリビニルアルコールラテックスポリエチレンオキサイド親水性架橋ポリマー粒子分散物及びこれらの誘導体あるいは変成物等の各種化合物を使用できる。更に、染料蛍光増白剤pH調整剤消泡剤ピッチコントロール剤スライムコントロール剤等の抄紙用添剤を用途に応じて適宜添加することもできる。

0027

近年、紙用嵩高剤を内添して紙の嵩高化(低密度化)を図る技術が開発されている。この嵩高剤は紙の層間強度を低下させるものが殆どであり、このような嵩高剤を含有し、層間剥離が増加してしまう嵩高紙へ本発明を適用すると改善効果が大きい。

0028

紙用嵩高剤を原紙に含有する印刷用塗工紙について説明する。嵩高剤は紙料へ内添される。この嵩高剤を具体的に化合物で例示すると、油脂系非イオン界面活性剤糖アルコール非イオン活性剤、糖系非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物高級アルコールあるいは高級脂肪酸ポリオキシアルキレン付加物、高級脂肪酸エステルのポリオキシアルキレン付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のポリオキシアルキレン付加物、脂肪酸ポリアミドアミン直鎖状脂肪酸モノアミド不飽和脂肪酸ジアミドアミンなどが挙げられる。

0029

この嵩高剤を特許文献で例示すると、次の通りである。特許第3128248号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3453505号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482336号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3537692号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3482337号公報記載の紙用嵩高剤、特許第2971447号公報記載の紙用嵩高剤、特許第3283248号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特許第3387033号公報記載の乾燥効率向上剤、特許第3387036号公報記載の平滑性及び透気性向上剤、特許第3517200号公報記載の抄紙用添加剤、特開2001-248100号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2003-336196号公報記載の紙質向上剤、特開2004-52216号公報記載の抄紙用紙質向上剤、特開2004-107865号公報記載の紙質向上剤、特開2004-91950号公報記載の紙質向上剤、特開2005-60921号公報記載の粉末状抄紙組成物、特開2005-68633号公報記載の製紙用薬剤粒子、特開2000-273792号公報記載の紙用不透明化剤、特開2002-129497号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-275786号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294586号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2002-294594号公報記載の嵩高剤、特開2003-96692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-96693号記載の嵩高剤、特開2003-96694号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-96695号公報記載の古紙再生用添加剤、特開2003-171897号公報記載の紙厚向上剤、特開2003-247197号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253588号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253589号公報記載の紙用嵩高剤、特開2003-253590号公報の紙用嵩高剤、特開2003-328297号公報記載の紙用低密度化剤、特開2003-313799号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-11058号公報記載の抄紙用添加剤、特開2004-27401号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-115935号公報記載の紙用低密度化剤、特開2004-76244号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-176213号公報記載の紙用改質剤、特開2004-308095号公報記載の紙用添加剤、特開2005-42278号公報記載の嵩高剤、特開2005-42279号公報記載の嵩高剤、特開2005-60891号公報記載の製紙用嵩高剤、特許第3521422号公報記載の紙用柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の嵩高柔軟化剤、特開2002-275792号公報記載の製紙用嵩高サイズ剤、特開2003-286692号公報記載の紙用嵩高剤、特開2004-270074号公報記載の製紙用嵩高剤組成物、特開2004-285490号公報記載の製紙用嵩高剤、特開2004-339629号公報記載の紙用嵩高剤、特開2005-54330号公報記載の嵩高剤、特開2005-68592号公報記載の嵩高剤。

0030

本発明でいう紙用嵩高剤とは、紙料に内添して抄紙した場合、紙の密度を低下させることができる、分子内に疎水基親水性基の両方を有する化合物の総称である。その呼称は前記特許文献のように嵩高剤以外に、抄紙用紙質向上剤、乾燥効率向上剤、平滑性及び透気性向上剤、抄紙用添加剤、紙質向上剤、紙用不透明化剤、古紙再生用添加剤、紙厚向上剤、紙用低密度化剤、紙用改質剤、紙用柔軟化剤、嵩高柔軟化剤、製紙用嵩高サイズ剤など様々である。

0031

嵩高剤は通常、原料パルプに対して0.2〜20固形分重量%の範囲で添加されている。0.2固形分重量%未満では低密度化の効果が小さく、20固形分重量%を超えて添加しても、嵩高効果が頭打ちとなるため、意味がなく、コスト的にも実用できないからである。

0032

嵩高剤の添加場所は、原料ミキサー以降、本発明の無機粒子、カチオン性化合物、および澱粉糊液から成る混合スラリーや、他の填料を添加する以前が好ましい。

0033

原紙を抄造する抄紙機の型式は、紙の2面性を抑制する意味で、両面脱水機構を有している、オントップフォーマー、ギャップフォーマなどが望ましいが、これに限定されるものではなく、長網抄紙機ツインワイヤー機、ヤンキー抄紙機等で適宜抄紙できる。プレス線圧は通常の操業範囲内で用いられる。カレンダーバイパスしても良いし、通常の操業範囲内で処理しても良い。

0034

また、本発明においては、原紙上に塗工層を設ける前に、塗工層の原紙への浸透を抑制するため、表面処理剤を塗工しても良い。

0035

用いる表面処理剤の種類については特に制限は無いが、一例を挙げると生澱粉や、酸化澱粉、エステル化澱粉、カチオン化澱粉、酵素変性澱粉アルデヒド化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉などの変性澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、カルボキシル変性ポリビニルアルコールなどの変性アルコールスチレンブタジエン共重合体ポリ酢酸ビニル塩化ビニル酢酸ビニル共重合体ポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリアクリル酸エステル、ポリアクリルアミドなどを単独または併用できる。その中でも表面強度向上効果にすぐれるヒドロキシエチル化澱粉の塗工が好ましく、ヒドロキシエチル化澱粉の中でも、澱粉をヒドロキシエチル化反応後、含水率5〜17%の固体の状態で、塩化水素ガス塩酸硫酸等の酸処理するか、過硫酸アンモニウム過酸化水素塩素ガス等で酸化処理することにより低分子化した、乾式低分子化ヒドロキシエチル化澱粉が更に好ましい。また、表面処理剤には前記の薬剤の他に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸オレフィン系化合物カチオン性サイズ剤などの表面サイズ剤を併用塗布することができる。

0036

また、該表面処理剤には前記の表面紙力向上剤以外に、スチレンアクリル酸、スチレンマレイン酸、オレフィン系化合物など一般的な表面サイズ剤を併用塗工することができる。

0037

表面紙力向上剤と表面サイズ剤から成る表面処理剤を印刷用塗工紙原紙に塗工する場合、表面紙力向上剤と表面サイズ剤との混合比率は公知の範囲で行えば良く、特に限定はない。

0038

印刷用塗工紙原紙に表面塗工剤を塗工する装置は公用のものであれば良く、特に限定はないが、シムサイザーゲートロールサイズプレス等のフィルム転写型が、好ましい。

0039

本発明は、上記の方法で得られた原紙に、主に顔料と接着剤からなる塗工層を設ける。塗工層に用いる顔料としては、従来から紙の塗工顔料として用いられるものを使用することができる。これらの顔料の種類としては、クレー、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸珪酸塩コロイダルシリカサチンホワイト等の無機顔料や、プラスチックピグメント等の有機顔料が挙げられる。これらの顔料は、必要に応じて単独または2種類以上併用して使用できる。

0040

本発明において用いる接着剤は、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤カゼイン大豆タンパク合成タンパクなどのタンパク質類、酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などのから、1種以上を適宜選択して使用することができる。これらの接着剤は、顔料100重量部に対して、5〜35重量部の範囲で使用される事が好ましい。35重量部を超える場合は、塗料の粘度が高くなり、配管スクリーンを通過しづらくなるといった操業性の問題が生じる等のデメリットが生じ好ましくない。また、5重量部未満の場合は、十分な表面強度がえられず好ましくない。

0041

本発明の塗工液には、助剤として分散剤増粘剤保水剤、消泡剤、耐水化剤、染料、蛍光染料等の通常使用される各種助剤を使用することができる。

0042

本発明において、調整された塗工液を原紙に塗工する方法については、特に限定される物ではなく、公知の塗工装置を用いる事ができる。例えばブレードコーターバーコーターロールコーターエアナイフコーターリバースロールコーターカーテンコーターサイズプレスコーターゲートロールコーター等が挙げられる。これらを用いて、一層もしくは二層以上を原紙上に片面あるいは両面塗工する。片面辺りの塗工量は3g/m2〜25g/m2であることが好ましく、より好ましくは5g/m2〜15g/m2である。片面辺りの塗工量が3g/m2より少ない場合、十分な原紙被覆性が得られず、インキ着肉性に劣る。

0043

湿潤塗工層を乾燥させる手法としては、例えば、蒸気加熱ヒーターガスヒーター赤外線ヒーター電気ヒータ熱風加熱ヒーターマイクロウェーブシリンダードライヤー等の通常の方法が用いられる。

0044

本発明における印刷用塗工紙は、乾燥後、必要に応じて、後加工であるスーパーカレンダー高温ソフトカレンダー等の仕上げ工程によって平滑性を付与することが可能である。

0045

本発明で得られる印刷用塗工紙の密度は、0.4〜1.3g/m2の範囲であれば良く、特にオフセット印刷用塗工紙として適しており、グラビア印刷用塗工紙凸版印刷用塗工紙としても使用することができる。

0046

以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、例中の%、部は全て固形分重量%、固形分重量部を示す。

0047

以下の実施例及び比較例における表面処理した無機粒子の物性や紙の物性を以下の方法で測定した。
(1)平均粒子径:表面処理した無機粒子や未処理の無機粒子の平均粒子径を超音波分散機で5分間処理後、レーザー散乱粒子径測定機マスターサイザー2000(MARVERN社製)を用いて測定した。
(2)ゼータ電位:表面処理した無機粒子や未処理の無機粒子のゼータ電位を、ZETASIZER3000HAS(MALVERN社製)を用いて測定した。
(3)填料歩留り:紙の坪量、灰分から紙中填料量を算出し、填料仕込量との比から算出した。
(4)澱粉歩留り:バイオセンサーBF-2(KSシステムズ社製)を用いて紙中澱粉量を測定し、澱粉仕込量との比から算出した。
(5)ブリスター、紙粉量、裏抜けの評価方法:オフセット輪転機(東社B2T-600)を用い、880mm幅巻取りを600rpmの速度で、両面カラー印刷を行い、ヒートセット方式で2万部印刷し、100部当たりブリスター発生回数を測定した。また、ブランケット堆積紙粉を目視で評価した。裏抜けは、2万部印刷時の4色ベタ面を裏面から目視して、◎(優)、○(良)、×(不良)の3段階で評価した。
[実施例1]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して填料スラリーを調製し、填料を表面処理した複合物である混合組成物を得た。原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、填料として混合組成物を紙重量当り15重量%になるよう添加した。このスラリーを長網テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。オフセット輪転機による印刷試験で、ブリスター発生回数、紙粉量の測定、裏抜けの評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例2]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工ポテト澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の尿素リン酸化澱粉(商品名:スプレット#250、日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の両性化澱粉(商品名:CATO3210、日本NSC社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリアミンエピクロロヒドリン(商品名:AC7300、星光PMC社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリアミンエピクロロヒドリン(商品名:AC7300、星光PMC社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の両性化澱粉(商品名:CATO315、日本NSC社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例7]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のカチオン化澱粉(商品名:CATO304、日本NSC社製)糊液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例8]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のカチオン化澱粉(商品名:CATO302、日本NSC社製)糊液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の酸化澱粉(商品名:SK-20、日本コーンスターチ社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例9]
カチオン性化合物として濃度2%のカチオン化澱粉(商品名:CATO304、日本NSC社製)糊液10部に、澱粉糊液として濃度2%の酸化澱粉(商品名:MS-3800、日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌した。この混合物を無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部に添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例10]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のカチオン化澱粉(商品名:CATO304、日本NSC社製)糊液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%のヒドロキシエチル化澱粉(商品名:ETHYLEX2025、ステーレー社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例11]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のカチオン化澱粉(商品名:CATO304、日本NSC社製)糊液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%のアセチル化澱粉(商品名:Z-300、日澱化学社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例12]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリアミドエピクロロヒドリン(商品名:WS4020、星光PMC社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例13]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のジアリルジメチルアンモニウムクロライド(表1中ではDADMACと記載)のホモポリマー(商品名:AC7304、星光PMC社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例14]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のジアリルジメチルアンモニウムクロライド(表1中ではDADMACと記載)とアクリルアミドとのコポリマー(商品名:N7527、OndeoNalco社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例15]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリエチレンイミン(商品名:カチオファストSF、星光PMC社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例16]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリ塩化アルミニウム(商品名:PAC、日本軽金属社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例17]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%の硫酸バンド水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例18]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、紙用嵩高剤(商品名:KB-110、花王社製)をパルプ重量当り1.0%、填料として混合組成物を紙重量当り15重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンでシートの坪量が60g/m2になるように抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥した。オフセット輪転機による印刷試験で、ブリスター発生回数、紙粉量の測定、裏抜けの評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例19]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のカチオン化澱粉(商品名:CATO302、日本NSC社製)糊液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、紙用嵩高剤(商品名:KB-110、花王社製)をパルプ重量当り1.0%、填料として混合組成物を紙重量当り15重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンでシートの坪量が60g/m2になるように抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥した。オフセット輪転機による印刷試験で、ブリスター発生回数、紙粉量の測定、裏抜けの評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例20]
無機粒子として重質炭酸カルシウム(商品名:スーパー#2000、丸尾カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例21]
無機粒子としてタルク(商品名:NTL、日本タルク株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液10部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液100部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例22]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液25部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液250部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例23]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液50部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液500部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[実施例24]
無機粒子として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)の固形分濃度20%のスラリー100部を室温で撹拌しつつ、カチオン性化合物として濃度2%のポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液100部を添加し、さらに澱粉糊液として濃度2%の未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液1000部を添加し室温で10分間撹拌して混合組成物を得た。この混合組成物を実施例1の混合組成物に代えて使用した以外は実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。
[比較例2]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにポリアミンエピクロロヒドリン(商品名:AC7300、星光PMC社製)水溶液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。
[比較例3]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにカチオン化澱粉(商品名:CATO304、日本NSC社製)糊液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。
[比較例4]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、紙用嵩高剤(商品名:KB-110、花王社製)をパルプ重量当り1.0%、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。
[比較例5]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、紙用嵩高剤(商品名:KB-110、花王社製)をパルプ重量当り1.0%、填料として軽質炭酸カルシウム(商品名:PCX、白石カルシウム株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにカチオン化澱粉(商品名:CATO302、日本NSC社製)糊液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。
[比較例6]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、填料として重質炭酸カルシウム(商品名:スーパー#2000、丸尾カルシウム株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。
[比較例7]
原料パルプとしてLKPを75%、NKP25%配合したパルプスラリーに硫酸バンドをパルプ重量当り0.8%、填料としてタルク(商品名:NTL、日本タルク株式会社製)を紙重量当り15重量%になるよう添加した。さらにポリビニルアミン(商品名:カチオファストVFH、BASF社製)水溶液を填料重量当り1重量%になるよう添加し、未加工コーン澱粉(日本食品加工社製)糊液を填料重量当り10重量%になるよう添加した。このスラリーを長網式テストマシンで抄紙し坪量60g/m2の塗工原紙を得た。この原紙をテストゲートロールコータを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)100部とヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)25部から成る塗工液を両面で6.0g/m2となるよう塗工した。さらにテストブレードコーターを用いて塗工速度1,200m/分で、微粒カオリン(商品名Japangloss、J.M.Huber社製)40部、微粒重質炭酸カルシウム(商品名FMT-90、ファイマテック社製)60部、ラテックス(商品名JSR00693、JSR)10部、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉(商品名PG295、ペンフォード社製)6部から成る塗工液を両面で18.0g/m2となるよう塗工・乾燥して印刷用塗工紙を得た。結果を表1に示す。

0048

軽質炭酸カルシウムにカチオン性化合物と澱粉糊液を加えて混して調製した混合スラリーを用いた実施例1〜8、10〜17や予めカチオン性化合物と澱粉糊液を混合し、これを軽質炭酸カルシウムに加えて混合して調製した混合スラリーを用いた実施例9は、パルプに軽質炭酸カルシウムとカチオン性化合物、澱粉糊液を別々に添加した比較例1〜3よりも、填料歩留り、澱粉歩留りが大幅に向上した。更にブリスターと紙粉量が大幅に減少した。一方、紙用嵩高剤を配合した系においても同様で、軽質炭酸カルシウムにカチオン性化合物と澱粉糊液を加えて混合し調製した混合スラリーを用いた実施例18〜19は、パルプに軽質炭酸カルシウムとカチオン性化合物、澱粉糊液を添加した比較例4〜5よりも填料歩留り、澱粉歩留りが大幅に向上した。また、ブリスターと紙粉量は大幅に減少した。無機填料である軽質炭酸カルシウムに添加するカチオン性化合物であるポリビニルアミンおよび澱粉糊液である未加工コーン澱粉の量を実施例1の2.5倍量にした実施例22、5倍量にした実施例23、10倍量にした実施例24では実施例1に比較して、填料歩留りと澱粉歩留りが向上し、紙粉量が更に減少していることが解る。さらに、無機填料にカチオン性化合物と澱粉糊液を加えて混して調製した混合スラリーにおいて、無機填料として重質炭酸カルシウムを用いた実施例20やタルクを用いた実施例21は、それぞれパルプに無機填料とカチオン性化合物、澱粉糊液を別々に添加した比較例6、7よりも填料歩留り、澱粉歩留りが大幅に向上した。また、ブリスターと紙粉量が大幅に減少した。

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