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課題

アクセル操作状態に応じて制動力を付与する場合において、好適な付加制動量を決定できる車両用減速制御装置を提供する。

解決手段

アクセル戻し時のアクセル初期開度に応じて、さらには、アクセル戻しスピードに応じて、エンジンブレーキ制動量を変化させる。つまり、アクセル初期開度が大きいほど、もしくは、アクセル戻しスピードが大きいほど、エンジンブレーキ制動力を大きな値とする。これにより、ドライバ制動意思に対応した適切な付加制動量を求めることが可能となる。

概要

背景

従来、特許文献1において、アクセル操作状態に応じて(例えばアクセルペダルの踏み込みが解除されたときに)、制動力を付加することで車両に対して減速度を発生させる車両用減速制御装置が提案されている。この装置では、アクセル開度所定値となった場合、つまりエンジンの出力を最小とするか、もしくは、エンジンを停止するという無負荷域になると、回生制動等によって制動力を発生させ、エンジンブレーキ相当の減速度を得るようにしている。
特開2001−322540号公報

概要

アクセル操作状態に応じて制動力を付与する場合において、好適な付加制動量を決定できる車両用減速制御装置を提供する。アクセル戻し時のアクセル初期開度に応じて、さらには、アクセル戻しスピードに応じて、エンジンブレーキ制動量を変化させる。つまり、アクセル初期開度が大きいほど、もしくは、アクセル戻しスピードが大きいほど、エンジンブレーキ制動力を大きな値とする。これにより、ドライバ制動意思に対応した適切な付加制動量を求めることが可能となる。

目的

本発明は上記点に鑑みて、アクセル操作状態に応じて制動力を付与する場合において、好適な付加制動量を決定できる車両用減速制御装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

ドライバによるアクセルペダルの戻し時のアクセル操作状態を検出するアクセル操作状態検出手段(100〜120、200〜220、300〜320)と、前記アクセル操作状態検出手段(100〜120、200〜220、300〜320)で求められた前記アクセル操作状態に応じて、エンジンブレーキ相当制動量を設定する制動量設定手段(130、250、350)とを有し、減速度付加手段(2、4、8、9、10FL〜10RR)により、前記制動量設定手段(130、250、350)が設定した前記エンジンブレーキ相当制動量を発生させる減速度付加制御手段と、を備えていることを特徴とする車両用減速制御装置

請求項2

前記アクセル操作状態検出手段(100〜120、200〜220、300〜320)では、前記アクセル操作状態として、前記アクセルペダルの戻し時のアクセル開度を求め、前記制動量設定手段(130、250、350)では、前記アクセルペダルの戻し時の前記アクセル開度が大きい程、前記エンジンブレーキ相当制動量を大きな値として設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用減速制御装置。

請求項3

前記アクセル操作状態検出手段(100〜120、200〜220、300〜320)では、前記アクセル操作状態として、アクセル戻しスピードを求め、前記制動量設定手段(130、250、350)では、前記アクセル戻しスピードが大きい程、前記エンジンブレーキ相当制動量を大きな値として設定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用減速制御装置。

請求項4

車両挙動状態を検出する車両挙動状態検出手段(230)を備え、前記制動量設定手段(130、250、350)は、前記車両挙動状態検出手段(230)で検出された前記車両挙動状態に応じて前記エンジンブレーキ相当制動量の大きさを変えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用減速制御装置。

請求項5

前記制動量設定手段(130、250、350)は、前記車両挙動状態検出手段(230)で検出された前記車両挙動状態が不安定である場合には、前記車両挙動状態が不安定でない場合と比べて、前記エンジンブレーキ相当制動量の大きさを小さくすることを特徴とする請求項4に記載の車両用減速制御装置。

請求項6

前記制動量設定手段(130、250、350)は、前記車両挙動状態検出手段(230)で検出された前記車両挙動状態が不安定である場合には、前記エンジンブレーキ相当制動量の大きさをゼロに設定することを特徴とする請求項4に記載の車両用減速制御装置。

請求項7

前記車両挙動状態検出手段(230)は、車両の横加速度を求めるものであり、該横加速度の大きさに応じて前記車両挙動状態が不安定である場合と不安定でない場合とを検出することを特徴とする請求項5または6に記載の車両用減速制御装置。

請求項8

前記車両挙動状態検出手段(230)は、路面摩擦係数を求めるものであり、前記制動量設定手段(130、250、350)は、前記車両挙動状態検出手段(230)が検出した前記路面摩擦係数に応じて前記エンジンブレーキ相当制動量の大きさを変えることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用減速制御装置。

請求項9

前記制動量設定手段(130、250、350)は、前記車両挙動状態検出手段(230)が求めた前記路面摩擦係数が所定値よりも小さい場合、該所定値よりも高い場合と比べて前記エンジンブレーキ相当制動量の大きさを小さくすることを特徴とする請求項8に記載の車両用減速制御装置。

請求項10

前記アクセルペダルの操作頻度を検出する操作頻度検出手段(330)を備え、前記制動量設定手段(130、250、350)は、前記操作頻度検出手段(330)が検出した前記操作頻度が高い程、前記エンジンブレーキ相当制動量の大きさを大きくすることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用減速制御装置。

技術分野

0001

本発明は、アクセル操作状態に応じて車両の付加制動量を設定する車両用減速制御装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、特許文献1において、アクセル操作状態に応じて(例えばアクセルペダルの踏み込みが解除されたときに)、制動力を付加することで車両に対して減速度を発生させる車両用減速制御装置が提案されている。この装置では、アクセル開度所定値となった場合、つまりエンジンの出力を最小とするか、もしくは、エンジンを停止するという無負荷域になると、回生制動等によって制動力を発生させ、エンジンブレーキ相当の減速度を得るようにしている。
特開2001−322540号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上記特許文献1では、車両の減速度を得るということについて記載されているものの、車両に付与したい付加制動量をどのように決定するかについて具体的に開示されていない。

0004

本発明は上記点に鑑みて、アクセル操作状態に応じて制動力を付与する場合において、好適な付加制動量を決定できる車両用減速制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、アクセル操作状態検出手段(100〜120、200〜220、300〜320)にて、ドライバによるアクセルペダルの戻し時におけるアクセル操作状態を検出し、制動量設定手段(130、250、350)にて、求められたアクセル操作状態に応じて、エンジンブレーキ相当制動量を設定し、減速度付加制御手段にて、減速度付加手段(2、4、8、9、10FL〜10RR)を駆動することで、前記制動量設定手段(130、250、350)が設定した前記エンジンブレーキ相当制動量を発生させることを特徴としている。

0006

このように、アクセルペダルの戻し時におけるアクセル操作状態に応じてエンジンブレーキ相当制動量を求めるようにすれば、ドライバの操作意思に応じたエンジンブレーキ相当制動量、つまり付加制動量を求めることが可能となる。このため、ドライバの制動意思に対応した適切な付加制動量を求めることが可能となり、ドライバに与える回生ブレーキフィーリングを向上させることが可能となる。

0007

例えば、請求項2に示すように、アクセル操作状態として、アクセルペダルの戻し時のアクセル開度が挙げられる。この場合、制動量設定手段(130、250、350)では、アクセルペダルの戻し時のアクセル開度が大きい程、エンジンブレーキ相当制動量を大きな値として設定することができる。

0008

また、請求項3に示すように、アクセル操作状態として、アクセル戻しスピードを用いることもできる。この場合、制動量設定手段(130、250、350)では、アクセル戻しスピードが大きい程、エンジンブレーキ相当制動量を大きな値として設定することができる。

0009

請求項4に記載の発明では、車両挙動状態を検出する車両挙動状態検出手段(230)を備え、制動量設定手段(130、250、350)は、車両挙動状態検出手段(230)で検出された車両挙動状態に応じてエンジンブレーキ相当制動量の大きさを変えることを特徴としている。

0010

このように、車両挙動状態に応じてエンジンブレーキ相当制動量を変更すれば、車両挙動状態の不安定化を抑制することが可能となる。具体的には、請求項5に示すように、制動量設定手段(130、250、350)は、車両挙動状態検出手段(230)で検出された車両挙動状態が不安定である場合には、車両挙動状態が不安定でない場合と比べて、エンジンブレーキ相当制動量の大きさを小さくすることができる。また、請求項6に示すように、車両挙動状態が不安定である場合には、エンジンブレーキ相当制動量の大きさをゼロに設定しても良い。

0011

なお、車両挙動状態検出手段(230)では、例えば、請求項7に示すように、車両の横加速度を求め、該横加速度の大きさに応じて車両挙動状態が不安定である場合と不安定でない場合とを検出することができる。

0012

また、請求項8に示すように、車両挙動状態検出手段(230)にて路面摩擦係数を求め、制動量設定手段(130、250、350)は、車両挙動状態検出手段(230)が検出した路面摩擦係数に応じてエンジンブレーキ相当制動量の大きさを変えることもできる。この場合、請求項9に示すように、制動量設定手段(130、250、350)は、車両挙動状態検出手段(230)が求めた路面摩擦係数が所定値よりも小さい場合、該所定値よりも高い場合と比べてエンジンブレーキ相当制動量の大きさを小さくすることができる。

0013

請求項10に記載の発明では、アクセルペダルの操作頻度を検出する操作頻度検出手段(330)を備え、制動量設定手段(130、250、350)は、操作頻度検出手段(330)が検出した操作頻度が高い程、エンジンブレーキ相当制動量の大きさを大きくすることを特徴としている。

0014

このように、アクセルペダルの操作頻度が高い程、加減速を高い応答性で実現することが可能となる。これにより、よりドライバの制動意思を反映させることが可能となる。

0015

なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。

発明を実施するための最良の形態

0016

(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の車両用減速制御装置が搭載される車両の駆動系および制御系システム構成図であり、図2は、車両用減速制御装置のブロック構成を示した図である。以下、これらの図を参照して、車両用減速制御装置についての説明を行う。

0017

車両用減速制御装置は、ハイブリッド車に搭載される。図1は、車両用減速制御装置が前輪駆動方式のハイブリッド車に搭載された場合のシステム構成を示しているが、勿論、後輪駆動方式や四輪駆動方式のハイブリッド車にも搭載可能である。

0018

図1に示されるように、ハイブリッド車には、駆動源に相当するエンジン1およびモータ2と発電機に相当するジェネレータ3が備えられている。モータ2とジェネレータ3は交流同期型で構成され、インバータ4に電気的に接続されている。インバータ4はバッテリ5と電気的に接続され、インバータ4を通じて余ったエネルギーをバッテリ5に充電したり、必要時にバッテリ5を電源とした電力供給を行うように構成されている。

0019

エンジン1、モータ2およびジェネレータ3は、遊星歯車機構によって構成された動力分配機構6によって接続されている。動力分配機構6の出力軸から伝えられる駆動力は、ディファレンシャル機能を有した減速機7に伝えられ、この減速機7を介して前輪FR、FLに伝達される。このようにして、車両用減速制御装置が搭載された車両の駆動系が構成されている。

0020

一方、車両用減速制御装置には、制動系として、ブレーキ液圧発生源8とブレーキ液圧調整部9と、各車輪FL、FR、RL、RRそれぞれに備えられた制動力発生部10FL、10FR、10RL、10RRが備えられている。

0021

ブレーキ液圧発生源8は、電動モータアキュムレータなどによって構成され、図示しないブレーキペダルの操作に基づいてブレーキ液圧を発生させる。

0022

ブレーキ液圧調整部9は、ブレーキ液圧発生源8が発生したブレーキ液圧の調整を行うもので、例えば、各種制御弁等が備えられたブレーキ液圧制御用アクチュエータによって構成される。このブレーキ液圧調整部9は、各種制御弁を駆動することで、ブレーキ液圧の伝達経路を制御する。そして、制動力発生部10FL〜10RRに伝えられたブレーキ液圧の減圧、保持、増圧が行えるようになっている。

0023

制動力発生部10FL〜10RRは、ブレーキ液圧調整部9を通じて伝えられるブレーキ液圧に基づいて摩擦力を発生させ、各車輪FL〜RRに制動力を発生させるものである。ここでは制動力発生部10FL〜10RRは、キャリパおよびディスクロータを備えたディスクブレーキによって構成され、ブレーキ液圧調整部9から伝えられたブレーキ液圧がキャリパ内ホイールシリンダに伝えられると、キャリパに備えられたブレーキパッドがディスクロータに押し付けられることで摩擦力を発生させるようになっている。

0024

また、図2に示されるように、車両用減速制御装置の制御系は、ブレーキECU11と、ハイブリッドECU12、バッテリECU14、エンジンECU15を有して構成されている。これら各ECUは、ハイブリッドECU12を通じて接続されており、各ECUの演算結果等のデータがハイブリッドECU12を介して他のECUにも伝達できるように構成されている。

0025

ブレーキECU11は、ブレーキ液圧調整部9を制御するものである。このブレーキECU11は、ブレーキペダルに設置されたブレーキ操作量センサ16、例えば踏力センサストロークセンサ検出信号やハイブリッドECU12が取り扱っている各種情報受け取り、ブレーキ液圧調整部9を制御する。

0026

ハイブリッドECU12は、主として駆動系を制御するものである。このハイブリッドECU12は、車輪速度Vを検出する車輪速度センサ17の検出信号を受け取って車輪速度から車速を求めたり、アクセルペダルに設置されたアクセル操作量センサ18の出力信号を受け取ってアクセル操作量を求め、求めた車速やアクセル操作量を記憶する。そして、ハイブリッドECU12は、記憶した車速やアクセル操作量に基づいて回生ブレーキなどの各種制御に必要な演算を行ったり、バッテリECU14、エンジンECU15に対して各種制御に使用されるデータを供給したり、逆にこれら各ECUから必要なデータを受け取ったりする。そして、ハイブリッドECU12は、各ECUと協調して、回生ブレーキなどの各種制御を行い、インバータ4を制御してモータ2とジェネレータ3の作動を制御する。

0027

バッテリECU14は、バッテリ5の充電状態の検出やバッテリ5の充放電の制御を行う。例えば、バッテリECU14は、バッテリ5の充電量が所定のしきい値以上となっているときには満充電状態と判定し、所定のしきい値を下回っているときには充電不足と判定して、バッテリ5の充電状態に合せてバッテリ5の充電を行うか否かを決める。
エンジンECU15は、エンジン1の作動、つまりエンジン回転数燃料供給量などを制御することでエンジン出力を制御する。

0028

このような車両用減速制御装置が搭載された車両では、ブレーキペダルが踏み込まれると、ブレーキ操作量センサ16からブレーキペダルの操作量を示す検出信号がブレーキECU11に伝えられる。そして、ブレーキコンピュータ20からハイブリッドECU12に回生ブレーキ要求が行われる。

0029

これにより、ハイブリッドECU12は、インバータ4を制御し、減速機7を介して接続されている両前輪FL、FRの回転力でモータ2を駆動させることにより発電を行い、得られた電力によりバッテリ5の充電を行う。

0030

そして、この発電の際のモータ2の抵抗力により制動力が得られる。このとき、制動力がブレーキペダルの操作量から算出した要求制動力不足している場合、ブレーキECU11はブレーキ液圧調整部9の各種制御弁やモータを駆動し、各制動力発生部10FL〜10RRが発生させる制動力を調整する。

0031

一方、アクセルペダルが踏み込まれると、アクセル操作量センサ18からアクセルペダルの操作量を示す検出信号がハイブリッドECU12に伝えられる。そして、ハイブリッドECU12は、アクセルペダルの操作量に応じて、無負荷域と負荷域のいずれかを設定し、それに応じた制御を行う。

0032

アクセルペダルの操作量と無負荷域および負荷域の関係を示した模式図を図3に示す。この図に示されるように、ハイブリッドECU12は、アクセルペダルを全閉からθ0まで踏み込むまでの間、つまり、アクセル開度θがθ0未満のときは、無負荷域つまりエンジン1の出力を最小とするあるいはエンジンを停止する領域を設定する。

0033

無負荷域では、エンジン1が作動中の場合、エンジン1の出力を最小出力アイドリング)状態とすべく、エンジン回転数を減少させて駆動軸回転数を減少させ、車両を減速させる。このとき、エンジン1と駆動軸とが直結されていないため、エンジン1の機関回転数の減少に伴う抵抗力により発生する減速力、いわゆるエンジンブレーキ効果が発生しない。これを補うため、制動系により減速力を付加するエンジンブレーキアシスト(EBA)制御を行う。また、エンジン1が非作動中の場合、このEBA制御によりエンジンブレーキ相当の減速力を得る。

0034

また、アクセルペダルがアクセル開度θ0を超えて踏み込まれた場合には、負荷域に設定される。

0035

負荷域では、ハイブリッドECU12は、エンジンECU15を制御してエンジン1の機関回転数を増大させるか、インバータ4を制御してモータ2の出力回転数を増大させることにより、駆動軸の回転数を増大させて車両の加速を行う。

0036

次に、無負荷域で行われるEBA制御について説明する。EBA制御は、上記車両用減速制御装置の制御系を構成する各種ECUの協調により実行される。具体的には、以下のようにEBA制御が行われる。

0037

まず、ハイブリッドECU12およびブレーキECU11にて、車両状態量を検出する。すなわち、ハイブリッドECU12では、アクセル操作量センサ18および車輪速度センサ17の検出信号に基づいて、アクセル操作量および車速を求める。

0038

また、ブレーキECU11では、ブレーキ操作量センサ16の検出信号に基づいて、ブレーキ操作量を求める。そして、求められたブレーキ操作量からブレーキペダルが操作されたことが検出された場合には、その操作に基づいて制動力を発生させることが優先され、ブレーキペダルが操作されていないことが検出された場合に、付加制動量を演算する。この付加制動量の具体的な演算手法の詳細については、後で説明する。

0039

さらに、バッテリECU14では、バッテリ5の充電状態の検出、具体的にはバッテリ5の満充電状態(充電量が所定のしきい値を超えている状態)であるか否かを判定する。この判定結果がハイブリッドECU12を通じてブレーキECU11に伝えられる。

0040

そして、バッテリECU14で満充電状態でないという判定結果がブレーキECU11に伝えられると、ブレーキECU11からハイブリッドECU12に向けて回生ブレーキ要求が出される。つまり、ブレーキECU11は、ハイブリッドECU12に対して付加制動量を示すデータを伝え、その付加制動量が発生させられるような回生ブレーキを要求する。

0041

これにより、ハイブリッドECU12は、インバータ4を制御することで、回生ブレーキを作動させる。つまり、モータ2を発電機として機能させることで、車両の運動エネルギーを電力として回収し、それに基づいてバッテリ5を充電させる。

0042

一方、満充電状態であった場合には、ブレーキECU11は、ブレーキ液圧調整部9に備えられたモータを駆動する共に、各種制御弁を駆動することで適宜ブレーキ液圧の伝達経路を制御し、制動力発生部10FL〜10RRで発生させる制動力を制御することで、付加制動量が得られるようにする。

0043

このように、無負荷域では、バッテリ5が満充電状態であるか否かにより、回生ブレーキを使用するか制動系による液圧ブレーキを使用するかを変え、付加制動量が得られるような制動動作を行うことができる。

0044

続いて、上述した付加制動量の具体的な設定方法について説明する。図4は、付加制動量に相当するエンジンブレーキ相当制動量演算処理フローチャートを示したものである。この処理は、ブレーキECU11において、EBA制御中に付加制動量を求めるとき、つまりEBA制御の演算周期毎に実行される。なお、ここではブレーキECU11で本処理を実行する場合について説明するが、車両用減速制御装置の制御系のどこで行っても構わない。

0045

テップ100では、アクセルペダルが踏み込まれた状態(ON)から踏み込みがやめられた状態(OFF)の切替えタイミング(アクセルONからOFFへの操作タイミング)か否かを判定する。具体的には、ハイブリッドECU12でアクセル操作量センサ18の検出信号から求めたアクセル操作量のデータを入手し、そのデータに基づいて本ステップの処理を行う。このとき、前回の演算周期のときに求められたアクセル操作量が負荷域に該当する値であり、今回の演算周期のときに求められたアクセル操作量が無負荷域に該当する値であった場合には、本ステップで肯定判定され、それ以外の場合には否定判定される。そして、このステップ100で肯定判定されるとステップ110以降の処理に進み、否定判定されるとそのまま処理が完了となる。

0046

ステップ110およびステップ120では、アクセルペダルの戻し時におけるアクセル操作状態を求める。具体的には、ステップ110でアクセル初期開度(θ)、ステップ120でアクセル戻しスピード(Δθ)を求める。

0047

アクセル初期開度とは、アクセルペダルの戻し始めのときのアクセル開度のことであり、ハイブリッドECU12に記憶されたアクセル操作量からこのアクセル初期開度を求める。アクセル戻しスピードは、今回の演算周期のときに求められたアクセル操作量とアクセル初期開度の差を、アクセル初期開度に相当するアクセル操作量が記憶されたときの演算周期から今回の演算周期までの時間間隔で割ることにより求められる。

0048

これらアクセル初期開度およびアクセル戻しスピードを求めるとステップ130に進み、アクセルペダルの戻し時におけるアクセル操作状態に対応するエンジンブレーキ相当制動量を演算する。ここでは、図5のアクセル初期開度およびアクセル戻しスピードとエンジンブレーキ相当制動量の相関関係を示すマップを利用してエンジンブレーキ相当制動量を求めている。

0049

ドライバの制動意思は、アクセルペダルの戻し時におけるアクセル操作状態に現れる。このため、アクセルペダルの戻し時におけるアクセル操作状態に応じてエンジンブレーキ制動量を決めれば、ドライバの制動意思に対応したものとなる。具体的には、アクセル初期開度が大きくなる程、もしくは、アクセル戻しスピードが大きくなる程、ドライバの制動意思が高いと考えられる。

0050

このため、図5に示すように、アクセルアクセル初期開度に応じて、さらには、アクセル戻しスピードに応じて、エンジンブレーキ制動量を変化させる。つまり、アクセル初期開度が大きいほど、もしくは、アクセル戻しスピードが大きいほど、エンジンブレーキ制動力を大きな値としている。これにより、ドライバの制動意思に対応した適切な付加制動量を求めることが可能となる。

0051

このようにして、エンジンブレーキ相当制動量が求められると、ブレーキECU11は、そのエンジンブレーキ相当制動量が得られるように減速度付加手段に相当するモータ2、インバータ4、ブレーキ液圧発生源8、ブレーキ液圧調整部9および制動力発生部10FL〜10RRに対して出力信号を伝えることで、付加制動量が得られるようにする。

0052

以上説明したように、本実施形態では、アクセル操作状態に応じた付加制動量を求めることが可能となる。このため、ドライバの制動意思に対応した適切な付加制動量を求めることが可能となり、ドライバに与える回生ブレーキのフィーリングを向上させることが可能となる。

0053

(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、エンジンブレーキ相当制動量の求め方を変更したものであり、車両用減速制御装置の基本構成などについてはほぼ同様であるため、異なった部分についてのみ説明する。

0054

図6は、本実施形態の車両用減速制御装置の制御系のブロック構成を示した図である。この図に示されるように、車両挙動状態を表す物理量センサ19が備えられている。この物理量センサ19の検出信号は、ハイブリッドECU12に入力され、ハイブリッドECU12で車両挙動状態が検出できるようになっている。

0055

例えば、物理量センサ19としては、ヨーレートセンサや車輪速度センサ、操舵角センサ等が挙げられる。ヨーレートセンサでは、車両のヨーに応じた検出信号が出力されるため、この検出信号に基づいてヨーレートを検出することができる。車輪速度センサでは、各車輪FL〜RRの回転に応じた検出信号が出力されるため、この検出信号に基づいて各車輪FL〜RRの車輪速度演算や車速演算を行え、さらに、車輪速度の変化などから路面摩擦係数μの演算などを行うことができる。操舵角センサでは、ステアリング操舵角に応じた検出信号が出力されるため、この検出信号に基づいて操舵角を求め、操舵角と車速から例えば高速での旋回状態から車両に加わる横加速度を求めることが可能となる。

0056

次に、本実施形態の車両用減速制御装置の制御系が実行する付加制動量の具体的な設定方法について説明する。図7は、付加制動量に相当するエンジンブレーキ相当制動量演算処理のフローチャートを示したものである。この処理も、EBA制御の演算周期毎に実行される。

0057

まず、ステップ200〜ステップ220では、上記図4に示すステップ100〜120と同様の処理を実行する。そして、ステップ230に進み、車両挙動状態演算を行う。すなわち、上記物理量センサ19の検出信号から車両挙動状態を求める。例えば、ヨーレートもしくは操舵角と車速から車両に加わる横加速度を求めたり、路面摩擦係数μを求めたりする。

0058

そして、ステップ240に進み、車両挙動状態が不安定な状態を示したものであるか否かを判定する。例えば、横加速度が所定のしきい値を超え、横滑りが発生し得る状態にある場合には車両挙動状態が不安定な状態と判定する。このとき、路面摩擦係数μが小さくなるほど、不安定になり易いものとして、車両挙動状態が不安定な状態と判定するときのしきい値を路面摩擦係数μの大きさに応じて変化させるようにすれば、より正確に車両挙動状態の安定性を求めることが可能である。

0059

このステップで、否定判定された場合には、ステップ250に進み、第1実施形態で示した図4のステップ130と同様の手法によりエンジンブレーキ相当制動量の演算を行う。逆に、肯定判定された場合には、ステップ260に進み、エンジンブレーキ相当制動量をゼロに設定する。つまり、車両挙動状態が不安定な状態のときにエンジンブレーキ相当の制動量を発生させると、より車両挙動状態を不安定にする可能性がある。このため、このような場合には、エンジンブレーキ相当制動量を発生させることを防止し、車両挙動状態の不安定化を抑制することが可能となる。

0060

なお、ここでは、エンジンブレーキ相当制動量をゼロとしたが、車両挙動状態の不安定化を助長しない程度の大きさとしても構わない。また、車両挙動状態が不安定でない場合と比べてエンジンブレーキ相当制動量が小さな値となるようにしても良い。この場合、ステップ250で求められるエンジンブレーキ相当制動量に対して所定の係数乗算した値としてエンジンブレーキ相当制動量を求めても良いし、上記図5と同様に車両挙動状態不安定時用のマップを用意して、そのマップから求めても良い。これらの場合、不安定の度合によってエンジンブレーキ相当制動量の大きさを変化させること、つまり不安定の度合が高い程、エンジンブレーキ相当制動量を小さく設定することも可能である。

0061

以上説明したように、本実施形態では、エンジンブレーキ相当制動量の大きさを車両挙動状態が不安定か、もしくは、不安定の度合によって変化させるようにしている。これにより、ドライバの制動意思を反映させつつ、車両挙動状態の不安定化を抑制することが可能となる。

0062

(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第1実施形態に対して、エンジンブレーキ相当制動量の求め方を変更したものである。本実施形態の車両用減速制御装置の基本構成などについては、第1実施形態と同様であり、車両用減速制御装置の制御系が実行するエンジンブレーキ相当制動量の演算処理のみが異なっているため、その異なった部分についてのみ説明する。

0063

図8は、本実施形態の車両用減速制御装置の制御系が実行する付加制動量に相当するエンジンブレーキ相当制動量演算処理のフローチャートを示したものである。この処理も、EBA制御の演算周期毎に実行される。

0064

まず、ステップ300〜ステップ320では、上記図4に示すステップ100〜120の同様の処理を実行する。そして、ステップ330に進み、アクセル操作頻度演算を行う。例えば、ハイブリッドECU12に記憶されたアクセル操作量からアクセルペダル操作が行われた回数を求めることでアクセル操作頻度を演算する。具体的には、単位時間当たりもしくは単位走行距離当たりのアクセルONからOFFへの操作タイミングの回数からアクセル操作頻度が求められる。なお、単位走行距離に関しては、車速に対して時間を掛け合わせることで求めることが可能である。

0065

続く、ステップ340では、ステップ330で求めたアクセル操作頻度が大きいか否かを判定する。例えば、アクセル操作頻度が3回/1分間もしくは5回/1kmを超えているような場合に、アクセル操作頻度が大きいと判定する。

0066

このステップで、否定判定された場合には、ステップ350に進み、第1実施形態で示した図4のステップ130と同様の手法によりエンジンブレーキ相当制動量の演算を行う。逆に、肯定判定された場合には、ステップ360に進み、エンジンブレーキ相当制動量を最大値KEBMAX)に設定する。つまり、アクセル操作頻度が大きい場合には、ドライバの制動意思が大きい、言い換えるとドライバが加減速を速やかに行いたいと考えていると想定される。このため、この場合には、高い応答性で減速が行えるように、エンジンブレーキ相当制動量を高い値に設定する。

0067

なお、このときエンジンブレーキ相当制動量の最大値には、一定の減速度が得られる値を用いても良いが、アクセル操作頻度が大きくない場合と比べてエンジンブレーキ相当制動量が大きい値となるようにしても良い。この場合、ステップ350で求められるエンジンブレーキ相当制動量に対して所定の係数(例えば2倍)を乗算した値としてエンジンブレーキ相当制動量を求めても良いし、上記図5と同様にアクセル操作頻度が大きい時用のマップを用意して、そのマップから求めても良い。これらの場合、アクセル操作頻度によってエンジンブレーキ相当制動量の大きさを変化させること、つまりアクセル操作頻度が高い程、エンジンブレーキ相当制動量を大きく設定することも可能である。

0068

以上説明したように、本実施形態では、エンジンブレーキ相当制動量の大きさをアクセル操作頻度によって変化させるようにしている。これにより、よりドライバの制動意思を反映させることが可能となる。

0069

(他の実施形態)
上記実施形態では、アクセルペダル戻し時のアクセル操作状態として、アクセル戻し時のアクセル操作量もしくはアクセル戻しスピードや操作量を用いている。そして、これらをアクセルペダルの操作量から求めている。しかしながら、これらは単なる一例である。例えば、アクセル操作量ではなくスロットル開度やスロットル開度の変化量等を用いてアクセル戻し時のアクセル操作量を表しても良い。

0070

また、アクセル戻し時のアクセル操作量とアクセル戻しスピードの双方から付加制動量を求めたが、いずれか一方のみを単独で用いて付加制動量を求めても良い。

0071

なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。例えば、上記図3図7図8中のステップ100〜120、200〜220、300〜320の処理を実行する部分がアクセル操作状態検出手段、ステップ130、250、350の処理を実行する部分が制動量設定手段、ステップ230の処理を実行する部分が車両挙動状態検出手段、ステップ330の処理を実行する部分が操作頻度検出手段に相当する。

0072

また、車両用減速制御装置は、バッテリ5が満充電状態であるか否かによって付加制動量を得るために用いる減速度付加手段を異なったものとしているが、これら双方(つまり、モータ2およびインバータ4も、ブレーキ液圧発生源8、ブレーキ液圧調整部9および制動力発生部10FL〜10RRも)共に、減速度付加手段に相当するものとなる。

0073

さらに、上記各図中には示されていないが、エンジンブレーキ相当制動量が求められたときに、減速度付加手段に相当するモータ2、インバータ4、ブレーキ液圧発生源8、ブレーキ液圧調整部9および制動力発生部10FL〜10RRに対して出力信号を伝える部分が減速度発生制御手段に相当するものとなる。

図面の簡単な説明

0074

本発明の第1実施形態における車両用減速制御装置が搭載される車両の駆動系および制御系のシステム構成図である。
車両用減速制御装置の制御系のブロック構成を示した図である。
アクセルペダルの操作量と無負荷域および負荷域の関係を示した模式図である。
図2に示す車両用減速制御装置の制御系が実行する付加制動量に相当するエンジンブレーキ相当制動量の演算処理のフローチャートである。
アクセル初期開度およびアクセル戻しスピードとエンジンブレーキ相当制動量の相関関係を示すマップである。
本発明の第2実施形態における車両用減速制御装置の制御系のブロック構成を示した図である。
図6に示す車両用減速制御装置の制御系が実行する付加制動量に相当するエンジンブレーキ相当制動量の演算処理のフローチャートである。
本発明の第3実施形態における車両用減速制御装置の制御系が実行する付加制動量に相当するエンジンブレーキ相当制動量の演算処理のフローチャートである。

符号の説明

0075

1…エンジン、2…モータ、3…ジェネレータ、6…動力分配機構、4…インバータ、5…バッテリ、7…減速機、8…ブレーキ液圧発生源、9…ブレーキ液圧調整部、10FL〜10RR…制動力発生部、11…ブレーキECU、12…ハイブリッドECU、14…バッテリECU、15…エンジンECU、16…ブレーキ操作量センサ、17…車輪速度センサ、18…アクセル操作量センサ、19…物理量センサ。

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