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技術 マルチキャリア送受信方法

出願人 公立大学法人高知工科大学
発明者 浜村昌則日向淳
出願日 2005年10月25日 (15年2ヶ月経過) 出願番号 2005-339418
公開日 2007年5月17日 (13年7ヶ月経過) 公開番号 2007-124598
状態 拒絶査定
技術分野 交流方式デジタル伝送 時分割方式以外の多重化通信方式
主要キーワード 用系列 等価雑音帯域幅 シングルサイド 既存方式 サンプル値列 タイムリソース ブラックマン窓 複素情報
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

マルチキャリア方式伝送方法の1つであるMC−CDMAを用いた伝送方法において、より高い伝送効率を得ることを可能とする方法を提供すること。

解決手段

マルチキャリア方式CDMA(MC−CDMA)を用いた送受信方法であって、送信機において、マルチキャリアの一部を最小直交周波数逆数で与えられる時間幅より狭い窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用するとともに、送信機の拡散符号及び受信機逆拡散符号を、窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて変更する。

概要

背景

近年、携帯電話に代表される移動体通信システムの進歩は目覚しいものがあり、様々な情報伝送方式が提案されている。
中でも次世代の移動体通信システムにおける情報伝送方式として、マルチキャリア方式が大いに注目されている。
マルチキャリア方式は、情報を1つのキャリア(搬送波)で送るのではなく、複数のキャリアに分割して送る方法であり、伝送レートを低下させることなく送信信号シンボル長伸長できるという特長を有する。
これにより、伝送レートを一定に保ったまま通信路マルチパスで生じる遅延波干渉を相対的に小さく抑えることが可能となる。また、送信シンボルの間にガード区間を設けることで、遅延波干渉の影響を更に小さく抑えることが可能となる。

ガード区間は、通信タイムリソースオーバーヘッドとなるが、ある一定時間長のガード区間が必要とされたとき、マルチキャリア方式では、シンボル長が長い分だけガード区間が相対的に短くなり、結果として、タイムリソースの有効利用が可能となる。

また、送信信号のサブキャリアスペクトルを半分重ねたスペクトルレイアウト離散フーリエ変換処理により容易に実現できることにより、サブキャリア数を増加させたとき、多値多相情報シンボル伝送しながらもシングルサイドバンドなみの周波数利用効率を達成できる。

以上のように、マルチキャリア方式は、高い伝送効率(時間・周波数利用率)を得ることができる。

マルチキャリア方式を、誤り制御を含めない伝送方式の観点から分類した場合、以下の2つの方式に大別できる。
第一の方式は、各サブキャリアを独立した情報シンボルで変調して伝送することに主眼をおいた直交周波数分割多重(OFDM)であり、第二の方式は、拡散符号周波数領域(又は周波数領域と時間領域の両方)に配置し、1つの情報を全サブキャリアに分散して伝送しつつ多重化多元接続により複数情報の伝送を実現することができるマルチキャリアスペクトル拡散(MC−SS)・マルチキャリアCDMA(MC−CDMA)である。

これら既存のマルチキャリア方式については、伝送効率を高めるための数多くの研究がなされている。
例えば、下記非特許文献1では、MC−CDMAの拡散符号として、定振幅・直線位相特性をもつCI符号(carrier interferomrtry code)の大セットを用いる方式が検討されている。
より具体的には、符号長LのCI符号の大セットとして2L通りの拡散符号が示され、これを用いたMC−CDMAをレイリーマルチパス通信路に適用したとき、僅かなビット誤り率(bit error rate:BER)の増加でMC−CDMAの同時ユーザ数を2倍まで拡大できることが示されている。

また、下記非特許文献2では、OFDMのサブキャリア周波数直交周波数間隔以下にとることで、スペクトルの高密度化を実現し、周波数利用効率の向上を図ることができる高密度変調(high compaction modulation:HCM)方式が提案されている。

これら提案されている方法は、既存方式に比べて伝送効率を向上させ得るものではあるが、業界においては、多値多相の変調多値数を大きく増やすことなくマルチキャリア方式の伝送効率を更に向上させることができる方法の創出が望まれていた。

B.Natarajan,Z.Wu,and C.R.Nassar,″Large set ofCIspreading codes for high−capacity MC−CDMA″IEEE Trans.Commun.,vol.52,no.11,pp.1863−1866.Nov.2004. M.Hamamura,S.Tachikawa.″Bandwidth efficiency improvement for multi−carrier systems.″Proceedings of PIMRC2004,vol.1,pp.48−52,Sept.2004,Barcelona.

概要

マルチキャリア方式の伝送方法の1つであるMC−CDMAを用いた伝送方法において、より高い伝送効率を得ることを可能とする方法を提供すること。 マルチキャリア方式CDMA(MC−CDMA)を用いた送受信方法であって、送信機において、マルチキャリアの一部を最小直交周波数の逆数で与えられる時間幅より狭い窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用するとともに、送信機の拡散符号及び受信機逆拡散符号を、窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて変更する。

目的

これら提案されている方法は、既存方式に比べて伝送効率を向上させ得るものではあるが、業界においては、多値多相の変調多値数を大きく増やすことなくマルチキャリア方式の伝送効率を更に向上させることができる方法の創出が望まれていた

効果

実績

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請求項1

送信機において、送信すべき情報データを情報シンボルに変換し、該情報シンボルにより複数のサブキャリアからなるマルチキャリア変調し、各サブキャリアを拡散符号を用いて拡散変調して送信し、受信機において、送信機から送信された信号を受信し、該受信された信号に逆拡散符号を用いて逆拡散処理を行って情報データを取り出すように構成された、マルチキャリア方式DMA(MC−CDMA)を用いた送受信方法であって、前記送信機において、マルチキャリアの一部を最小直交周波数逆数で与えられる時間幅より狭い窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用するとともに、前記送信機の拡散符号及び受信機の逆拡散符号を窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて変更することを特徴とするマルチキャリア送受信方法

請求項2

前記拡散符号及び逆拡散符号として、窓関数の前記要素に応じて定められた変換関係にある、互いに異なる拡散符号を用いることを特徴とする請求項1記載のマルチキャリア送受信方法。

技術分野

0001

本発明はマルチキャリア送受信方法に関し、より詳しくは、マルチキャリア方式DMA(MC−CDMA)を用いた送受信方法に関するものである。

背景技術

0002

近年、携帯電話に代表される移動体通信システムの進歩は目覚しいものがあり、様々な情報伝送方式が提案されている。
中でも次世代の移動体通信システムにおける情報伝送方式として、マルチキャリア方式が大いに注目されている。
マルチキャリア方式は、情報を1つのキャリア(搬送波)で送るのではなく、複数のキャリアに分割して送る方法であり、伝送レートを低下させることなく送信信号シンボル長伸長できるという特長を有する。
これにより、伝送レートを一定に保ったまま通信路マルチパスで生じる遅延波干渉を相対的に小さく抑えることが可能となる。また、送信シンボルの間にガード区間を設けることで、遅延波干渉の影響を更に小さく抑えることが可能となる。

0003

ガード区間は、通信タイムリソースオーバーヘッドとなるが、ある一定時間長のガード区間が必要とされたとき、マルチキャリア方式では、シンボル長が長い分だけガード区間が相対的に短くなり、結果として、タイムリソースの有効利用が可能となる。

0004

また、送信信号のサブキャリアスペクトルを半分重ねたスペクトルレイアウト離散フーリエ変換処理により容易に実現できることにより、サブキャリア数を増加させたとき、多値多相情報シンボル伝送しながらもシングルサイドバンドなみの周波数利用効率を達成できる。

0005

以上のように、マルチキャリア方式は、高い伝送効率(時間・周波数利用率)を得ることができる。

0006

マルチキャリア方式を、誤り制御を含めない伝送方式の観点から分類した場合、以下の2つの方式に大別できる。
第一の方式は、各サブキャリアを独立した情報シンボルで変調して伝送することに主眼をおいた直交周波数分割多重(OFDM)であり、第二の方式は、拡散符号周波数領域(又は周波数領域と時間領域の両方)に配置し、1つの情報を全サブキャリアに分散して伝送しつつ多重化多元接続により複数情報の伝送を実現することができるマルチキャリアスペクトル拡散(MC−SS)・マルチキャリアCDMA(MC−CDMA)である。

0007

これら既存のマルチキャリア方式については、伝送効率を高めるための数多くの研究がなされている。
例えば、下記非特許文献1では、MC−CDMAの拡散符号として、定振幅・直線位相特性をもつCI符号(carrier interferomrtry code)の大セットを用いる方式が検討されている。
より具体的には、符号長LのCI符号の大セットとして2L通りの拡散符号が示され、これを用いたMC−CDMAをレイリーマルチパス通信路に適用したとき、僅かなビット誤り率(bit error rate:BER)の増加でMC−CDMAの同時ユーザ数を2倍まで拡大できることが示されている。

0008

また、下記非特許文献2では、OFDMのサブキャリア周波数直交周波数間隔以下にとることで、スペクトルの高密度化を実現し、周波数利用効率の向上を図ることができる高密度変調(high compaction modulation:HCM)方式が提案されている。

0009

これら提案されている方法は、既存方式に比べて伝送効率を向上させ得るものではあるが、業界においては、多値多相の変調多値数を大きく増やすことなくマルチキャリア方式の伝送効率を更に向上させることができる方法の創出が望まれていた。

0010

B.Natarajan,Z.Wu,and C.R.Nassar,″Large set ofCIspreading codes for high−capacity MC−CDMA″IEEE Trans.Commun.,vol.52,no.11,pp.1863−1866.Nov.2004. M.Hamamura,S.Tachikawa.″Bandwidth efficiency improvement for multi−carrier systems.″Proceedings of PIMRC2004,vol.1,pp.48−52,Sept.2004,Barcelona.

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、マルチキャリア方式の伝送方法の1つであるMC−CDMAを用いた伝送方法において、より高い伝送効率を得ることを可能とする方法を提供せんとするものである。

課題を解決するための手段

0012

請求項1に係る発明は、送信機において、送信すべき情報データを情報シンボルに変換し、該情報シンボルにより複数のサブキャリアからなるマルチキャリアを変調し、各サブキャリアを拡散符号を用いて拡散変調して送信し、受信機において、送信機から送信された信号を受信し、該受信された信号に逆拡散符号を用いて逆拡散処理を行って情報データを取り出すように構成された、マルチキャリア方式CDMA(MC−CDMA)を用いた送受信方法であって、前記送信機において、マルチキャリアの一部を最小直交周波数の逆数で与えられる時間幅より狭い窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用するとともに、前記送信機の拡散符号及び受信機の逆拡散符号を窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて変更することを特徴とするマルチキャリア送受信方法に関する。

0013

請求項2に係る発明は、前記拡散符号及び逆拡散符号として、窓関数の前記要素に応じて定められた変換関係にある、互いに異なる拡散符号を用いることを特徴とする請求項1記載のマルチキャリア送受信方法に関する。

発明の効果

0014

請求項1に係る発明によれば、MC−CDMAを用いた送受信方法において、送信機にて、マルチキャリアの一部を最小直交周波数間隔の逆数で与えられる時間幅よりも狭い時間幅の窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用することにより、従来のMC−CDMAに比べて、ユーザ毎の伝送速度を大幅に向上させることが可能となる。また、変調多値数を増やすことにより、更に伝送速度を向上させることも可能である。更に、窓関数の幅を調整することで伝送速度を調整することが可能であり、窓関数の形状を変えることで送信信号のスペクトル形状を調整することが可能であり、窓関数の位置を変えることで別の拡散符号セットを生成することが可能である。

0015

請求項2に係る発明によれば、拡散符号及び逆拡散符号として、窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて定められた変換関係にある互いに異なる拡散符号を用いることにより、ユーザ間の干渉のない信号検出ができる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明に係るマルチキャリア送受信方法について説明する。
本発明に係るマルチキャリア送受信方法は、マルチキャリア方式CDMA(MC−CDMA)を用いた送受信方法に関するものである。
本発明に係る方法は、後述する如く、送信機において、マルチキャリアの一部を最小直交周波数の逆数で与えられる時間幅より狭い窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用するとともに、前記送信機の拡散符号及び受信機の逆拡散符号を窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて変更する点、並びに、拡散符号及び逆拡散符号として、窓関数の前記要素に応じて定められた変換関係にある、互いに異なる拡散符号を用いる点を特徴とするものであるが、本発明についての理解を容易とするために、先ず通常のMC−CDMAをモデル化し、次いでこのモデルを利用しながら本発明についての説明を行うこととする。

0017

先ず、通常MC−CDMAモデルについて説明する。
図1はMC−CDMAの送信機モデルを示す。尚、図中に破線で示した増幅器は、各ユーザの信号電力をそろえるために、本発明に係る方法において用いられるものであって、詳細は後述する。

0018

以下、図1に対応するMC−CDMAの送信部の説明を行う。
本明細書において、MC−CDMAの同時接続ユーザが全て同期していると仮定する。
MC−CDMAのk番ユーザの信号は、時刻nT0≦t<(n+1)T0(T(s)は1シンボル周期、nは整数)において次式(1)が等価低域表現となる。

0019

数1

xk,n(t)=bk,nck(t−nT0) (1)

0020

上式(1)において、bk,nはk番ユーザの時刻nT0≦t<(n+1)T0での多値多相の複素情報シンボルであり、本明細書では、E[|bk,n|2]=E[b*k,nbk,n]=Enとする(E[ ]は平均、*は複素共役を表す)。

また、ck(t)はサブキャリア数Lのマルチキャリアであり、次式(2)で与えられる。

0021

0022

上式(2)において、g0(t)はg0(t)={1(0≦t<T0),0(otherwise)}で与えられるゲート関数、ck,lはk番ユーザ(k=1,2,・・・,K)に割り当てられた拡散系列の1番目チップ値(l=1,2,・・・,L)、Δf(Hz)はサブキャリアの周波数間隔である。
本明細書では、サブキャリア周波数間隔Δfと1シンボル長T0との積を変調指数と称する。MC−CDMAではΔf=1/T0と選ばれる。この場合、ΔfT0=1となる。尚、ガード区間をT0に含めるとΔf>1/T0となり、ΔfT0>1となるが、本明細書ではガード区間は考慮しない。

0023

ユーザ数をKとすると、MC−CDMAの送信信号は次式(3)で与えられる。

0024

0025

上式(3)を用いると、キャリア周波数がfc(Hz)の帯域信号s(t)は下式(4)(5)のように表現できる。下式(5)において、Rm[ ]及びIm[ ]はそれぞれ複素数実部及び虚部を表す。

0026

0027

次に、MC−CDMAの受信部について説明する。
図2はMC−CDMAの受信機モデルを示す。
以下、図2に対応するMC−CDMAの送信部の説明を行う。

0028

k番ユーザの受信機でnT0≦t<(n+1)T0の信号を受信することを考える。

低域フィルタベースバンド信号に変換し、それぞれを信号の実部及び虚部とすると、上式(3)の複素信号が得られる。

0029

先ず、MC−CDMAにおけるk番ユーザのベースバンド信号xk,n(t)(上式(1))

で、[ ]Tは行列転置を表す。

0030

次に、nT0≦t<(n+1)T0において、xk,n(t)からL+L0点のサンプル値列

従って、xkはx′kのサンプル値列を補間して得られるサンプル値列を要素とするベクトルとなる。

0031

ここで、表記簡単化のため、n1,n2(>0)を正の整数としたとき、任意の行列

0032

また、正の整数n3,n4(0<n3<N1,0<n4<N2)を用いて、行列Aの最終行

0033

この表記法を用いると、xkは、(L+L0)行×(L+L0)列のIDFT行列F=

ゼロ点を付加したベクトル(6)を用いて、下式(7)と得られる。

0034

0035

従って、nT0≦t<(n+1)T0におけるMC−CDMAの全ユーザ分の受信信号サンプル値ベクトルxは、下式(8)となる。

0036

0037

通常、受信機においてはxにDFT変換を施した後、逆変換処理及び情報シンボル判定を行う。
[ ]Hを行列[ ]の複素共役転置とすると、上式(8)は、FHで与えられるDFT行列でDFT処理を行うことで、次のベクトルz(9)(10)となる。

0038

0039

情報シンボルの判定を行うことで復調を完了する。

によりbk,nを復元できる。

0040

以下、上記の如くモデル化した通常のMC−CDMAの構成を踏まえつつ、本発明に係るマルチキャリア送受信方法について説明する。
先ず、本発明に係る方法における送信部について説明する。
本発明に係る方法は、送信機において、マルチキャリアの一部を最小直交周波数の逆数で与えられる時間幅より狭い窓関数を乗じて時間領域で切り出して、該切り出された一部のマルチキャリアを使用するとともに、前記送信機の拡散符号及び受信機の逆拡散符号を窓関数の幅、形状、位置の少なくとも1以上の要素に応じて変更することを特徴とする。
よって、簡単のため、通常のMC−CDMAと本発明のサブキャリア周波数間隔が共にΔfで等しいものと考えると、本発明における1シンボル長Tは、T<T0となり、変調指数はΔfT=T/T0<1となる。

0041

図3は、通常のMC−CDMAと本発明の信号及びスペクトルを比較した概念図であり、図中(a)が通常のMC−CDMA、(b)(c)が本発明に相当する図である。
本発明の方法では、通常のMC−CDMAのマルチキャリア((a)図参照)の1シンボル長T0の一部(1シンボル長T<T0)を、T0(=1/Δf)より狭い窓関数により時間領域で切り出し((b)図参照)、該切り出した一部のマルチキャリアを情報シンボルで変調して送信する。
(c)図の右側は、(b)図に示されている切り出された一部を、(a)図と同じ時間幅に拡張した場合の周波数スペクトルを示しており、図示のように(a)図の場合に比べて信号の占有する帯域幅が小さくなる。

0042

通常のMC−CDMAでは、k番ユーザの信号は式(1)(2)と表現されたが、本発明におけるk番ユーザの信号はnT≦t<(n+1)Tにおいて下式(11)(12)のようになる。

0043

0044

上式において、bk,nはk番ユーザの複素情報シンボル、g(t)は0≦t<T0で定義される窓関数で、ゲート関数を窓関数に用いるとg(t)={1(0≦t<T(<1/Δf)),0(otherwise)}、τ0(0≦t<T0−T)は本発明のマルチキャリア生成のために窓関数g(t)でMC−CDMAのマルチキャリアを切り出す際の切り出し開始位置

プ値(l=1,2,・・・,L)である。尚、本明細書では簡単のためτ0=0と仮定する。
尚、窓関数としては、ゲート関数の他、レイズドコサインハミングハニングブラックマン窓など様々な形状の関数が知られているが、本明細書では簡単のためゲート関数を用いた場合について説明する。
そうすると、本発明のマルチキャリアは下式(13)となる。

0045

0046

次に、本発明に係る方法における受信部について説明する。
k番ユーザの受信機でnT≦t<(n+1)Tの信号を受信する場合を考える。
区間T内においてM回のサンプリングで得られたサンプル値列をベクトル

yM(HC)は、信号成分XM(HC)と雑音成分ηMからなるため、yM(HC)=XM(HC)+ηMと表現できる。
以下、まず信号成分XM(HC)を、IDFT行列を用いて表現する。

0047

本発明の受信信号は、式(11)(12)に示したように、通常のMC−CDMA信号を時間幅T(<1/Δf)のゲート関数g(t)で切り出した信号である。
従って、nT≦t<(n+1)TでM点のサンプル値ベクトルXM(HC)は、式(8)で与えられるxの一部分となる。
即ち、式(14)となる。(但し、τ0=0のとき)

0048

より

0049

尚、他の窓関数の場合には、窓関数の形状によって決まるM個の定数g1,g2,・・・,

0050

上式(14)はIDFT行列FからM行L列を取り出した新たな行列

0051

0052

変調指数ΔfTは、ΔfT0=1よりΔfT=T/T0となる。
T及びT0がそれぞれxM(HC)及びxのサンプル数に比例するため、下式(16)となる。

0053

0054

本発明においても、通常のMC−CDMAと同様に、受信機においてxM(HC)にDFTを施した後、逆拡散処理・情報シンボル判定を行う。
本発明では、DFT処理は、xM(HC)にL+L0−M個のゼロ点を付加したベクトル

0055

0056

上式(17)のDFT処理は、IDFT行列FからM行を取り出した新たな行列GM

0057

0058

さらに、本発明では、拡散符号及び逆拡散符号として、窓関数の前記要素に応じて定められた変換関係にある、互いに異なる拡散符号を用いることを特徴としている。
上式(13)において送信用拡散符号としてベクトル

0059

0060

0061

0062

続いて、本発明において用いる拡散符号について説明する。
ここでは、雑音を含めた検討を行う。
側電力密度1/2N0[W/Hz]の加法性白色ガウス雑音を仮定する。
簡単のため、受信信号のサンプリング間隔を単位時間に標準化し、受信機のLPF等価雑音帯域幅(両側)を単位化して考える。
すなわち、各サンプリング値の実部及び虚部に含まれるガウス雑音をそれぞれηm,r ηm,i(m=1,2,・・・,M)として、これらを平均0、分散1/2N0の正規分布に従う

そして、ηm,r及びηm,iを用いて複素ランダム変数ηmをηm=ηm,r+j ηm,iと定義する

このηmを要素にもつ複素雑音ベクトルηMを、ηM=[η1 η2・・・ηM](i.i.d.)と

0063

0064

(24)となる。

0065

0066

特異値展開は、近年のMIMO(multiple−input multiple−output)技術の代表的な伝送方式である固有モード伝送において、送受信アンテナアレー重みを決定するため各アレー素子間の伝達特性の行列方式である通信路行列を展開する際に多く用いられている方法である。

0067

(L×L)と、ユニタリ行列であるU=[u1 u2・・・uL]((L+L0)×L)及びV

般性を損なうことなくσ1≧σ2≧・・・≧σLと仮定できる。

0068

0069

kを送信側拡散系列に、左特異ベクトルuk受信側逆拡散用の系列に用いる。

0070

0070

いて下式(25)のように展開され、これを上式(24)に代入すると、下式(26)が得られる。

0071

0072

本発明において、k番ユーザの受信機で逆拡散に用いる系列を

において、下式(27)が得られる。

0073

0074

0075

0076

上式(28)の右辺第1項が信号成分を、第2項が雑音成分を表していることから、本発明の方法によれば、ユーザ干渉なしに多元接続が可能であることが分かる。

番ユーザの時間領域での逆拡散用系列をGMukとすると、逆関数時間相関)出力は、下式(30)となる。

0077

0078

上式(30)は、先に述べたukを用いた周波数領域での逆拡散処理とGMukを用いた時間領域での逆拡散処理が等価であることを示している。

0079

次に、本発明における信号出力について説明する。

0080

0081

0082

0083

0084

0085

上式(35)より、本発明に係る方法では、信号生成過程において各ユーザの信号電力がσk2倍され、ユーザ毎に異なる電力となることが分かる。
従って、図1に破線で示したように、送信機において各ユーザの信号を1/σk倍(電力で1/σk2倍)することで、全ユーザの信号電力を等しく揃えることができる。或いは、全ユーザの信号電力を揃えることが、1/σk2に比例した電力増幅を各ユーザに行うことと等価であるともいえる。

0086

このとき、受信機の逆拡散出力である上式(28)の右辺第1項は、Aを任意の定数としてA/σk倍された形となり、Abk,nとなる。簡単のためA=1とすると、この場合の

0087

0088

以下、本発明に係る方法の性能評価を行う。
<ビット誤り率>
1.逆拡散出力のSNR
上式(37)のk番ユーザの逆拡散出力の信号対雑音比γは下式(38)で与えられ、その分母は上式(29)より下式(39)のようになる

0089

0090

これが、窓関数をゲート関数とした場合の拡散符号と逆拡散符号の関係を示している。

で容易に求められる。

0091

0092

従って、上式(42)を上式(38)に代入することで、最終的に下式(43)が得られる。

0093

0094

2.QPSKのビット誤り率
本発明の方法では、各ユーザの複素情報シンボルbk,nの信号配置として、BPSKやQPSKだけでなく多値多相の任意の信号点配置取り入れることができる。

する。

0095

また、QPSKでは、1シンボルで2ビットの情報を伝送できるため、逆拡散後の1ビット当たりのSNRをγb、EbをEb=Es/2と定義すると、γ=2γb=2Eb/N0とな

0096

<周波数利用効率>
複素情報シンボルbk,nが1シンボルで平均u(bits)の情報をもつとする。
多元接続数をKとすると、本発明の方法では、1シンボル時間T(s)でuK(bits)の情報を伝送できることになる。よって、伝送速度RはR=uK/T(bits/s)となる。
また、サブキャリア数をL(=系列長)としたときの伝送帯域幅Wを、W=(L+1)Δf(Hz)とする。従って、周波数利用効率R/Wは下式(44)となる。

0097

0098

しかし、本願発明者による検討の結果、小さな特異値に属するvkを拡散系列に用いると、送信信号の電力が伝送帯域の外に多く分布し、送信電力に占める帯域外放射電力の割

このような場合、全ての拡散系列を使用し、総送信電力一定、帯域外放射電力一定の条

率の観点からは好ましい方法と考えられる。

属するvkのみを拡散系列に用いることを仮定し、その数を多元接続数Kとする。
この場合における周波数利用効率R/Wと系列長L(=サブキャリア数)の関係を図4に示す。

0099

図4より、系列長Lを256程度以上とすることで、0.125≦ΔfT≦1の変調指数において周波数利用効率R/W/u>0.9となることが分かる。
これは、本発明のMC−CDMAにおいては、サブキャリア周波数間隔Δf及び変調多値数2uを一定と考えたとき、最大で1割の周波数利用効率の低下(ΔfT=0.125の場合)を許容することで、同一長の直交符号を用いた通常のMC−CDMAと比べ、ユーザ毎の伝送速度を最大で8(=1/0.125倍)まで高速にできることを示している。

0100

本発明は、特に移動体通信システムに対して好適に利用することができるものである。

図面の簡単な説明

0101

MC−CDMAの送信機モデルを示す図である。 MC−CDMAの受信機モデルを示す図である。 通常のMC−CDMAと本発明の信号及びスペクトルを比較した概念図である。 本発明によるMC−CDMAと通常のMC−CDMAの周波数利用効率R/Wと拡散系列長L(=サブキャリア数)の関係を示すグラフである。

符号の説明

0102

T 本発明のMC−CDMAのマルチキャリアの1シンボル長
T0 通常のMC−CDMAのマルチキャリアの1シンボル長

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