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技術 オリゴ糖の製造方法

出願人 生化学工業株式会社
発明者 畑中研一菅野憲一西村紳一郎
出願日 2006年12月26日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2006-349260
公開日 2007年5月10日 (12年11ヶ月経過) 公開番号 2007-112810
状態 特許登録済
技術分野 糖類化合物 多糖類及びその誘導体
主要キーワード 開環重合性モノマー フタルイミド塩 芽生え 開環重合性 トリフルオロメタンスルホニル化 カチオン開環重合 糖鎖生物学 マンノピラノース
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年5月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

課題

医療面等で応用が期待される新規構造のオリゴ糖および該オリゴ糖を容易に製造できる方法を提供すること。

解決手段

下記式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することを特徴とする下記式(2−3)で表されるオリゴ糖の製造方法。式(1)で表される開環重合性モノマー開環重合することにより、下記式(2−1)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−1)で表されるオリゴ糖のフタルイミド基アセトアミド基に変換することにより、下記式(2−2)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することにより下記式(2−3)で表されるオリゴ糖を得ることを特徴とするオリゴ糖の製造方法。式中、Bnはベンジル基を示し、nは5〜7を示す。

化1】

概要

背景

近年、生体内に於ける糖鎖役割に大きな興味が寄せられており、糖鎖生物学糖鎖工学といった研究分野芽生えた。この様な研究分野から日進月歩、生体内に於ける糖鎖の役割が見出されており、その医療などへの応用が期待されている。

例えば、糖タンパク質糖鎖は生体内において、タンパク質クリアランスや、ソーティング細胞表面においては細胞接着関与する場合がある。この様な糖鎖を認識する部位を複数有するタンパク質をレクチンと称している。ここで、ソーティングとはある種のシグナルによって核内、ゴルジ体小胞体などの細胞小器官糖タンパク質が運ばれることをいう。

即ち、糖鎖は主にレクチンと呼ばれるタンパク質によって分子認識され、糖タンパク質の代謝、ソーティング、細胞接着という生体内における重要な働きに関わっている。糖鎖生物学から得られた知見は医療などへの応用分野においておおいに役立っている。例えば、細胞表層の糖鎖の構造は細胞の状態によって変化する場合があり、その顕著な例が癌である。癌化によって新たに出現した糖鎖は腫瘍マーカーとなりうるものである。

また、糖鎖そのものを利用したものとしては、血管新生抑制作用を有する硫酸化キチン誘導体及び、抗エイズ活性を有する硫酸化多糖等を挙げることができる。合成多糖を医療へ応用する場合、糖鎖合成化学基礎知識が必要になる。また、新規構造の合成糖鎖が糖鎖生物学の基礎研究に重要な知見を与える場合もある。この様な意味で、糖鎖合成に関する基礎研究は、特に糖鎖工学の立場に於いて重要な研究分野と言える。

ところで、生体内での糖鎖合成では糖転移酵素が各分子を正確に認識し、定められた水酸基にのみ位置特異的かつアノマー選択的にグリコシル化を行う。これに対して合成化学的手法を用いる場合、グリコシル化を受ける部位以外を適当な保護基で保護する必要がある。またアノマー選択的なグリコレーションの為のグリコシル化ドナーの選択、反応条件の選択が必要である。

即ち、実際の糖鎖合成においては、縮合、脱保護、などを繰り返す場合が多く、多大な労力を必要とする。一方、天然に多く存在するキチンは、創傷治癒等の効果を有し、またオリゴマー抗腫瘍活性があることが知られている。そこで天然のキチンとは結合様式の異なるオリゴ糖を合成することは上記の知見を得る上で有意義なことである。

概要

医療面等で応用が期待される新規構造のオリゴ糖および該オリゴ糖を容易に製造できる方法を提供すること。下記式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することを特徴とする下記式(2−3)で表されるオリゴ糖の製造方法。式(1)で表される開環重合性モノマー開環重合することにより、下記式(2−1)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−1)で表されるオリゴ糖のフタルイミド基アセトアミド基に変換することにより、下記式(2−2)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することにより下記式(2−3)で表されるオリゴ糖を得ることを特徴とするオリゴ糖の製造方法。式中、Bnはベンジル基を示し、nは5〜7を示す。なし

目的

本発明は医療面等で応用が期待される新規構造のオリゴ糖を容易に製造できる方法を提供することにある。また、本発明は、該オリゴ糖を与える開環重合性モノマーを用いたオリゴ糖の製造方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

下記式(2−2)で表されるオリゴ糖脱ベンジル化することを特徴とする下記式(2−3)で表されるオリゴ糖の製造方法。(式中、Bnはベンジル基を示し、nは5〜7を示す。)(式中、nは5〜7を示す。)

請求項2

式(1)で表される開環重合性モノマー開環重合することにより、下記式(2−1)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−1)で表されるオリゴ糖のフタルイミド基アセトアミド基に変換することにより、請求項1記載の式(2−2)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することにより請求項1記載の式(2−3)で表されるオリゴ糖を得ることを特徴とするオリゴ糖の製造方法。(式中、Bnはベンジル基を表す。)(式中、Bnはベンジル基を示し、nは5〜7を示す。)

技術分野

0001

本発明は、開環重合性モノマー重合体の製造方法に関し、詳しくは、開環重合性グルコース誘導体モノマーの重合体である(1→6)−β結合を有するオリゴ糖の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

近年、生体内に於ける糖鎖役割に大きな興味が寄せられており、糖鎖生物学糖鎖工学といった研究分野芽生えた。この様な研究分野から日進月歩、生体内に於ける糖鎖の役割が見出されており、その医療などへの応用が期待されている。

0003

例えば、糖タンパク質糖鎖は生体内において、タンパク質クリアランスや、ソーティング細胞表面においては細胞接着関与する場合がある。この様な糖鎖を認識する部位を複数有するタンパク質をレクチンと称している。ここで、ソーティングとはある種のシグナルによって核内、ゴルジ体小胞体などの細胞小器官糖タンパク質が運ばれることをいう。

0004

即ち、糖鎖は主にレクチンと呼ばれるタンパク質によって分子認識され、糖タンパク質の代謝、ソーティング、細胞接着という生体内における重要な働きに関わっている。糖鎖生物学から得られた知見は医療などへの応用分野においておおいに役立っている。例えば、細胞表層の糖鎖の構造は細胞の状態によって変化する場合があり、その顕著な例が癌である。癌化によって新たに出現した糖鎖は腫瘍マーカーとなりうるものである。

0005

また、糖鎖そのものを利用したものとしては、血管新生抑制作用を有する硫酸化キチン誘導体及び、抗エイズ活性を有する硫酸化多糖等を挙げることができる。合成多糖を医療へ応用する場合、糖鎖合成化学基礎知識が必要になる。また、新規構造の合成糖鎖が糖鎖生物学の基礎研究に重要な知見を与える場合もある。この様な意味で、糖鎖合成に関する基礎研究は、特に糖鎖工学の立場に於いて重要な研究分野と言える。

0006

ところで、生体内での糖鎖合成では糖転移酵素が各分子を正確に認識し、定められた水酸基にのみ位置特異的かつアノマー選択的にグリコシル化を行う。これに対して合成化学的手法を用いる場合、グリコシル化を受ける部位以外を適当な保護基で保護する必要がある。またアノマー選択的なグリコレーションの為のグリコシル化ドナーの選択、反応条件の選択が必要である。

0007

即ち、実際の糖鎖合成においては、縮合、脱保護、などを繰り返す場合が多く、多大な労力を必要とする。一方、天然に多く存在するキチンは、創傷治癒等の効果を有し、またオリゴマー抗腫瘍活性があることが知られている。そこで天然のキチンとは結合様式の異なるオリゴ糖を合成することは上記の知見を得る上で有意義なことである。

発明が解決しようとする課題

0008

本発明は医療面等で応用が期待される新規構造のオリゴ糖を容易に製造できる方法を提供することにある。また、本発明は、該オリゴ糖を与える開環重合性モノマーを用いたオリゴ糖の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

本発明は以下のものであり、これにより上記課題を解決できる。
1)下記式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することを特徴とする下記式(2−3)で表されるオリゴ糖の製造方法。

0010

0011

(式中、Bnはベンジル基を示し、nは5〜7を示す。)

0012

0013

(式中、nは5〜7を示す。)

0014

2)式(1)で表される開環重合性モノマーを開環重合することにより、下記式(2−1)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−1)で表されるオリゴ糖のフタルイミド基アセトアミド基に変換することにより、上記1)記載の式(2−2)で表されるオリゴ糖を製造し、該式(2−2)で表されるオリゴ糖を脱ベンジル化することにより上記1)記載の式(2−3)で表されるオリゴ糖を得ることを特徴とするオリゴ糖の製造方法。

0015

0016

(式中、Bnはベンジル基を表す。)

0017

0018

(式中、Bnはベンジル基を示し、nは5〜7を示す。)

発明の効果

0019

本発明のオリゴ糖は、β−(1→4)結合のキチンやキトサンと結合様式が異なる新規構造であるβ−(1→6)結合ポリN−アセチルグルコサミンまたはその前駆体であり、本発明の新規開環重合性モノマーから容易に合成できるという利点があり、かつ抗腫瘍鎮痛免疫系細胞賦活日和見感染菌に対する防御活性等を有する医薬品等もしくはその合成材料となり得るものである。

0020

式(1)で表される化合物は、新規構造の開環重合性モノマーであり、これを開環重合して得られるか、更に公知の方法で保護基の変換あるいはさらに脱ベンジル化したものが、式(2)で表される新規構造のオリゴ糖である。

0021

0022

以下、本発明を詳細に説明する。式(1)で表される開環重合性モノマーの出発物質である式(3)で表される化合物(以下、化合物(3)という、式(1)〜(2)についても同様)は、従来公知の方法により合成できる。

0023

例えば、次のスキームにより1,6−無水−β−D−マンノピラノース(3−1)から合成できる。

0024

0025

具体的には、化合物(3−1)〔A.E.Knauf,R.M.Hann及びC.S.Hudson,J.Org.Chem.,63,1447−1451(1941)、M.A.Zottola,R.Alonso,G.D.Vite及びBert Fraser−Reid,J.Org.Chem.,54,6123−6125(1989)に記載の方法により得られる。〕をα,α′−ジメトキシトルエンおよびパラトルエンスルホン酸をN,N−ジメチルホルムアミドDMF共存下、50℃、1時間反応させてベンジリデン化することにより化合物(3−2)を得る。そして、化合物(3−2)をベンジルクロライド、NaH、DMF共存下、20℃、16時間反応させてベンジル化し、化合物(3−3)を得る。得られた化合物(3−3)をLiAlH4 、AlCl3 、ジクロロメタン、およびジエチルエーテル共存下、40℃、30分間反応させ、化合物(3)を得る。

0026

化合物(1)は、例えば、次のようにして合成できる。化合物(3)を適当な溶媒(例えば、塩化メチレン、トルエン、ニトロメタン、DMF等のプロトン放出性でない溶媒、特に好ましくは塩化メチレン)に溶解し、反応系を30〜−80℃、好ましくは、0〜−20℃に冷却した後、無水トリフルオロメタンスルホン酸三級アミン(例えば、ピリジントリメチルアミンジメチルアミノピリジン等)を溶解した塩化メチレン等の溶液を添加する。添加後反応温度を上げて0.5〜2時間攪拌する。反応を飽和重炭酸塩水溶液アルカリ金属水酸化物の水溶液等、好ましくは、飽和重炭酸ナトリウム水溶液を加えることで止め、化合物(3)の2位水酸基トリフルオロメタンスルホニル化した化合物(以下、化合物(1−1)という)を得る。

0027

得られた化合物(1−1)のシロップをDMF、ジメチルスルホキシドDMSO)、ヘキサメチルリン酸トリアミドHMPT)等に溶解し、フタルイミドカリウムフタルイミドナトリウム、フタルイミドDBU(1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン)等から選択されるフタルイミド塩を懸濁させ、24〜48時間激しく攪拌する。クロロホルム、塩化メチレン、ヘキサン等の水に難溶の有機溶媒を加え未反応のフタルイミド塩をろ過後、ろ液水洗し、得られた有機層の水分を除去し、溶媒留去を行う。得られたシロップをシリカゲルカラムにかけて塩(トリフルオロメタンスルホン酸塩、フタルイミドカリウム等)を除去し、エーテル、1−クロロブタン石油エーテル、ヘキサン等の低沸点の溶液から再結晶により精製し、化合物(1)を得る。

0028

化合物(2)のR1 がフタルイミド基(R2 はベンジル基)である場合の該オリゴ糖〔化合物(2−1)という〕の合成について以下に説明する。化合物(1)を塩化メチレン、トルエン、ニトロメタン、ベンゼン等に溶解し、ルイス酸(例えば、五フッ化リン四塩化スズ等)または超強酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸等)等、好ましくは、五フッ化リンまたはトリフルオロメタンスルホン酸を開始剤に用いて−80〜10℃下、好ましくは、−40〜0℃下、0.5〜48時間、好ましくは、22〜44時間、カチオン開環重合させ、停止剤として例えば、エタノールメタノール等を添加し、反応を停止させると共にポリマー沈殿させることにより溶液による酸加水分解を防いでnが5〜7、数平均重合度DPnが5〜7の化合物(2−1)を得ることができる。

0029

この化合物(2−1)は、3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−(1→6)−β−D−グルコピラナン(3,4,-di-O-benzyl-2-deoxy-2-phthalimide-(1→6)−β-D-glucopyranan)と称され、3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−D−グルコピラノースの(1→6)−β立体規則性オリゴ糖である。

0030

次に化合物(2)のR1 がアセトアミド基(R2 はベンジル基)である場合の該オリゴ糖〔化合物(2−2)という〕の合成について以下に説明する。化合物(2−2)は、化合物(2−1)のフタルイミド基をアセトアミド基に変換することにより得られる。具体的には、以下に示す通りであるが、これに限定されるものではなく、従来公知の方法により行うことができる。

0031

化合物(2−1)をエタノール、メタノール等に懸濁させ、ヒドラジン一水和物あるいはメチルアミンエチルアミンブチルアミン等のアルキルアミン等を加えて、50〜80℃で3〜5時間激しく攪拌する。反応系は時間とともに均一な溶液になる。次いで、溶媒を留去し、得られたシロップ(フタルイミド基がアミノ基に変換したオリゴ糖)をメタノール等に溶解後、無水酢酸を加えて室温で攪拌し、アセチル化する。反応系を氷冷した重炭酸塩水溶液中に注ぎ、得られた化合物(2−2)を有機溶媒によって抽出する。有機層を水洗し、濃縮後、エーテル等にて該化合物を沈澱させる。化合物(2−2)は、2−アセトアミド−3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−(1→6)−β−D−グルコピラナン(2-acetamido-3,4,-di-O-benzyl-2-deoxy-(1→6)−β-D-glucopyranan)である。

0032

次に化合物(2)のR1 がアセトアミド基(R2 は水素原子)である場合の該オリゴ糖〔化合物(2−3)という〕の合成について以下に説明する。化合物(2−3)は、化合物(2−2)の保護基であるベンジル基を脱離することにより得られるが、具体的には、以下に示す通りであるが、これに限定されるものではなく、自体従来公知の方法により行うことができる。

0033

化合物(2−2)をエステル結合ベンジルオキシ基を含まない有機溶媒(特に好ましくは、メタノールや酢酸等の有機溶媒)に溶解し、担体遷移金属担持した触媒等を懸濁させ、3N HClを加えた後、系内を水素雰囲気下にして、1〜8日間室温にて激しく攪拌することによりベンジル基を除去して化合物(2−3)、即ち2−アセトアミド−2−デオキシ−(1→6)−β−D−グルコピラナン(2-acetamido-2-deoxy-(1→6)-β-D-glucopyranan)を生成することができる。ここで、化合物(2−3)を得る反応は、担体に遷移金属を担持した触媒による接触水添反応である。該触媒の遷移金属としては、白金ニッケルなど水素配位する金属が挙げられ、担体としては、活性炭アルミナシリカ等が用いられる。担体に遷移金属を担持した触媒としては、パラジウム−活性炭、水酸化パラジウム−活性炭等が挙げられるが、好ましくは、パラジウム−活性炭である。

0034

以下、本発明の具体的実施例について説明するが、これに限定されるものではない。
実施例1
1,6−無水−3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラノース(1,6-Anhydro-3,4,-di-O-benzyl-2-deoxy-2-phthalimide-β-D-glucopyranose)〔化合物(1)〕の合成
1,6−無水−3,4−ジ−O−ベンジル−β−D−マンノピラノース(1,6-Anhydro-3,4-di-O-benzyl-β-D-mannopyranose)〔化合物(3);1.2g,3.51mmol〕を3方コックをつないだ100ml丸底フラスコに入れておき、真空にした後、窒素を吹き込むことで、窒素置換を行った。そこへ、塩化メチレン6mlを注射器にて加え、化合物(3)を溶解した。反応系を−10℃に冷却した後、無水トリフルオロメタンスルホン酸(1.2ml)とピリジン(0.7ml)を溶解した塩化メチレン(26ml)の溶液を窒素気流下で滴下していった。滴下後反応温度を0℃に上げて2時間攪拌した。反応は飽和重炭酸ナトリウム水溶液5mlを加えることで止め、クロロホルムを加えて水洗し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムによって水分除去し、ろ過後真空ポンプによって溶媒留除を行った。 上記の方法により得られた1,6−無水−3,4−ジ−O−ベンジル−2−トリフルオロメタンスルホニル−β−D−マンノピラノース(1,6-Anhydro-3,4-di-O-benzyl-2-trifluoromethanesulfonyl-β-D-mannopyranose)(crude)〔化合物(1−1)〕は、すぐさま次の反応に用いた。

0035

得られたシロップ〔化合物(1−1)〕をDMF10mlに溶解し、フタルイミドカリウム5.0gを懸濁させ、24時間激しく攪拌させた。クロロホルムを加え未反応のフタルイミドカリウムをろ過後、ろ液を水洗し、得られた有機層を無水硫酸ナトリウムによって水分除去し、ろ過後、溶媒留去を行った。得られたシロップをシリカゲルカラムにかけて塩を除去し、エーテル溶液から5回再結晶し化合物(1)を得た。(326mg,収率21.9%),[α]D22=+31.4。

0036

1H-NMRδH:3.62(d,1H,J3,46.93,H−4),3.73(dd,2H,H−6,H−6’),4.06(d,1H,J2,39.89、H−2),4.19(dd,1H,H−3),4.62(dd,2H,J11.87,−CH2Ph),4.65(m,1H,H−5),4.70(dd,2H,J11.88,−CH2Ph),5.46(s,1H,H−1),7.39(m,14H,HPh)(図1参照),IR:ν 1710cm-1(イミド
元素分析計算値;C 71.3%,H 5.31%,N 2.97%,測定値;C 71.65%,H 5.39%,N 2.91%)
実施例2
3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−(1→6)−β−D−グルコピラナン〔化合物(2−1)〕の合成
1,6−無水−3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−β−D−グルコピラノース〔化合物(1)〕200mgを1mlの塩化メチレンに溶解し、五フッ化リン(No.1〜4)またはトリフルオロメタンスルホン酸(No.5)を開始剤として表1に記載の量〔化合物(1)に対する量〕を使用し、かつ表1記載の温度および時間で化合物(1)のカチオン開環重合を行い種々の重合度の化合物(2−1)を合成した。結果を表1に示す。Mnは標準としてポリスチレンを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる数平均分子量を示す。種々の反応条件により収率が異なることが分かるが、No.3が高い収率を示した。また、DPn6の化合物(2−1)の13C-NMRスペクトル図2に示す。

0037

0038

実施例3
2−アセトアミド−3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−(1→6)−β−D−グルコピラナン〔化合物(2−2)〕の合成
3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−2−フタルイミド−(1→6)−β−D−グルコピラナン〔化合物(2−1)〕をエタノール20mlに懸濁させ、ヒドラジン一水和物5mlを加えて、80℃にて5時間激しく攪拌した。反応系は時間とともに均一な溶液になっていった。

0039

これを真空ポンプを用いて溶媒留去し、得られたシロップをメタノール20mlに溶解後、無水酢酸10mlを加えて1時間室温で攪拌した。反応系を氷冷した重炭酸ナトリウム水溶液中に注ぎ、目的物をクロロホルムによって抽出した。クロロホルム層を水洗し、濃縮後、エーテルにて目的物を沈澱させた。目的物である〔化合物(2−2)〕は、この再沈を3回繰り返すことで精製した。(149mg,収率91.4%)
IR:ν 1650cm-1(N−H),ν 1680cm-1(C=O),ν 700および750cm-1(フェニル基)。

0040

実施例4
2−アセタミド−2−デオキシ−(1→6)−β−D−グルコピラナン〔化合物(2−3)〕の合成
2−アセトアミド−3,4−ジ−O−ベンジル−2−デオキシ−(1→6)−β−D−グルコピラナン〔化合物(2−2)〕100mgをメタノールに溶解し、10%パラジウム−活性炭120mgを懸濁させ、2μlの3N HClを加えた後、系内を水素雰囲気下にして、8日間室温にて激しく攪拌した。

0041

反応液をろ過し、ろ液をエバポレートし、得られたシロップをメタノールに溶解し、酢酸エチルによって沈澱させた。最後に化合物(2−3)を水から凍結乾燥させた。(24mg,収率45.3%),[α]D29=−6.50)
IR:ν 1650cm-1(N−H),ν 1680cm-1(C=0)。

図面の簡単な説明

0042

化合物(1)の1H-NMRスペクトルを示す図である。
DPn6の化合物(2−1)の13C-NMRスペクトルを示す図である。

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