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技術 生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法

出願人 公立大学法人大阪府立大学株式会社奥村組
発明者 吉田弘之三澤孝史亀田茂小西正郎日下部伸
出願日 2005年10月24日 (15年2ヶ月経過) 出願番号 2005-308344
公開日 2007年5月10日 (13年7ヶ月経過) 公開番号 2007-111673
状態 特許登録済
技術分野 汚泥処理 低圧または高圧利用のプロセス、装置 固体廃棄物の処理
主要キーワード 亜臨界水条件下 受入装置 閉鎖空間内 メタン発酵施設 食品製造業 亜臨界水処理 温度帯域 貯留設備
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年5月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

課題

ゴミ又は食品残渣を、エネルギー源として回収しつつ低コストで効率良く処理することのできる生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法を提供する。

解決手段

生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵によって処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法において、生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵設備に供給するのに先立ち、好ましくは120〜140℃の亜臨界水処理温度帯域で2.5〜10分間、生ゴミ又は食品残渣を処理する。また120〜140℃の亜臨界水処理温度帯域での圧力は0.2〜0.5MPaであり、生ゴミ又は食品残渣の含水率は、好ましくは80〜90%である。

概要

背景

生ごみ汚泥等の有機性廃棄物処理方法として、焼却処分や埋立処分が行われてきたが、近年、焼却に伴う大量の重油消費ダイオキシンの発生や埋立処分地不足等を鑑みて、環境への負荷の少ない処理方法が要望されている。環境への負荷の少ない処理方法として、有機性廃棄物をメタン発酵処理する方法が開発されており(例えば、特許文献1、特許文献2参照)、このようなメタン発酵処理方法は、例えば有機性廃棄物を粉砕してペースト状或いはスラリー状にした後に、これらをメタン発酵設備に供給し、嫌気性条件下メタン菌により発酵処理することで、有機性廃棄物をメタンガス転換するものである。メタン発酵処理方法は、有機性廃棄物をバイオガスと水とに分解して大幅に減量することができ、嫌気性条件下での発酵であるため曝気動力が不要であり、また副産物として生成するバイオガス中のメタンガスをエネルギーとして回収できる等の利点がある。

メタン発酵処理方法では、メタン発酵設備おけるメタン発酵を効率良く行なって処理能力を向上させるべく、有機性廃棄物をメタン発酵設備に供給するのに先立って種々の前処理が行われる。また前処理の一例として、亜臨界水処理が検討されており(例えば、特許文献3、特許文献4参照)、例えば特許文献3には、農業林業で排出する籾殻芝生剪定枝枯草等のセルロースリグニン系高C/N比低水廃棄物と屎尿厨芥系高C/N比低水分廃棄物とを一体としてメタン発酵処理するのに先立って、セルロース・リグニン系高C/N比低水分廃棄物を、水の臨界点(374.1℃、22.04MPa)に近いか又は臨界点以下の条件で水熱処理する亜臨界水処理として、圧力(ゲーシ圧力)0.2〜5MPa、温度130〜300℃、処理時間1分〜1時間の条件で処理することが記載されている。また特許文献4には、食品廃棄処理方法として、特にパン及びパン生地等を含む焼き菓子乳製品等について、150〜300℃、及びその温度に応じた飽和蒸気圧程度の亜臨界水条件下で処理することが記載されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2002−119937号公報
特開2004−130206号公報
特開2003−94022号公報
特開2003−251306号公報

概要

ゴミ又は食品残渣を、エネルギー源として回収しつつ低コストで効率良く処理することのできる生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法を提供する。生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵によって処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法において、生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵設備に供給するのに先立ち、好ましくは120〜140℃の亜臨界水処理温度帯域で2.5〜10分間、生ゴミ又は食品残渣を処理する。また120〜140℃の亜臨界水処理温度帯域での圧力は0.2〜0.5MPaであり、生ゴミ又は食品残渣の含水率は、好ましくは80〜90%である。

目的

しかしながら、近年の豊かな食生活から、大量の生ゴミや食品残渣が廃棄物として発生するようになってきており、また廃棄物の再利用や環境問題への関心も向上し、廃棄物の分別回収定着してきていることから、生ゴミや食品残渣をさらに効率良く低コストで処理することができると共に、資源としても有効利用できるようにする処理方法の開発が望まれている。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

ゴミ又は食品残渣メタン発酵によって処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法において、前記生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵設備に供給するのに先立ち、110〜160℃の亜臨界水処理温度で2.5〜10分間、該生ゴミ又は食品残渣を処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法。

請求項2

前記亜臨界水処理温度が120〜140℃である請求項1記載の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法。

請求項3

前記亜臨界水処理温度での圧力が0.2〜0.8MPaである請求項1又は2に記載の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法。

請求項4

前記生ゴミ又は食品残渣の含水率が80〜90%である請求項1〜3のいずれかに記載の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法。

技術分野

0001

本発明は、生ゴミ又は食品残渣メタン発酵によって処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法に関する。

背景技術

0002

生ごみ汚泥等の有機性廃棄物処理方法として、焼却処分や埋立処分が行われてきたが、近年、焼却に伴う大量の重油消費ダイオキシンの発生や埋立処分地不足等を鑑みて、環境への負荷の少ない処理方法が要望されている。環境への負荷の少ない処理方法として、有機性廃棄物をメタン発酵処理する方法が開発されており(例えば、特許文献1、特許文献2参照)、このようなメタン発酵処理方法は、例えば有機性廃棄物を粉砕してペースト状或いはスラリー状にした後に、これらをメタン発酵設備に供給し、嫌気性条件下メタン菌により発酵処理することで、有機性廃棄物をメタンガス転換するものである。メタン発酵処理方法は、有機性廃棄物をバイオガスと水とに分解して大幅に減量することができ、嫌気性条件下での発酵であるため曝気動力が不要であり、また副産物として生成するバイオガス中のメタンガスをエネルギーとして回収できる等の利点がある。

0003

メタン発酵処理方法では、メタン発酵設備おけるメタン発酵を効率良く行なって処理能力を向上させるべく、有機性廃棄物をメタン発酵設備に供給するのに先立って種々の前処理が行われる。また前処理の一例として、亜臨界水処理が検討されており(例えば、特許文献3、特許文献4参照)、例えば特許文献3には、農業林業で排出する籾殻芝生剪定枝枯草等のセルロースリグニン系高C/N比低水廃棄物と屎尿厨芥系高C/N比低水分廃棄物とを一体としてメタン発酵処理するのに先立って、セルロース・リグニン系高C/N比低水分廃棄物を、水の臨界点(374.1℃、22.04MPa)に近いか又は臨界点以下の条件で水熱処理する亜臨界水処理として、圧力(ゲーシ圧力)0.2〜5MPa、温度130〜300℃、処理時間1分〜1時間の条件で処理することが記載されている。また特許文献4には、食品廃棄処理方法として、特にパン及びパン生地等を含む焼き菓子乳製品等について、150〜300℃、及びその温度に応じた飽和蒸気圧程度の亜臨界水条件下で処理することが記載されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2002−119937号公報
特開2004−130206号公報
特開2003−94022号公報
特開2003−251306号公報

発明が解決しようとする課題

0004

一方、有機性廃棄物のうち、一般家庭から生じる生ゴミや、飲食店ホテル旅館スーパーマーケットコンビニエンスストア食品製造業、食品販売業、食品流通業等から生じる事業用の生ゴミや食品残渣については、これらの生ゴミや食品残渣は本来その分解性が他の有機性廃棄物と比較して高いものであり、また亜臨界水処理を行うには、相当の加熱エネルギーを必要とすることから、費用対効果を考慮した場合、却ってコスト高になるといった考えにより、亜臨界水処理による前処理は不用とされてきたのが現状である。

0005

しかしながら、近年の豊かな食生活から、大量の生ゴミや食品残渣が廃棄物として発生するようになってきており、また廃棄物の再利用や環境問題への関心も向上し、廃棄物の分別回収定着してきていることから、生ゴミや食品残渣をさらに効率良く低コストで処理することができると共に、資源としても有効利用できるようにする処理方法の開発が望まれている。

0006

本発明は、このような従来の課題に着目してなされたものであり、生ゴミ又は食品残渣を、エネルギー源として回収しつつ低コストで効率良く処理することのできる生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、生ゴミ又は食品残渣は、特定の低温温度帯域及び短時間での亜臨界水処理を行った後に、メタン発酵設備に供給した場合に、生ゴミ又は食品残渣を高い効率で発酵させることが可能であり、これによって低コストで迅速に生ゴミ又は食品残渣を処理できることを実験的に見出した。

0008

本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵によって処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法において、前記生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵設備に供給するのに先立ち、110〜160℃の亜臨界水処理温度で2.5〜10分間、該生ゴミ又は食品残渣を処理する生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法を提供することにより、上記目的を達成したものである。

0009

また、本発明の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法は、前記亜臨界水処理温度が120〜140℃であることが好ましい。

0010

さらに、本発明の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法は、前記亜臨界水処理温度での圧力が0.2〜0.8MPaであることが好ましく、0.2〜0.5MPaであることが特に好ましい。

0011

さらにまた、本発明の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法は、前記生ゴミ又は食品残渣の含水率が80〜90%であることが好ましい。

発明の効果

0012

本発明の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法によれば、生ゴミ又は食品残渣を、エネルギー源として回収しつつ低コストで効率良く処理することができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

本発明の好ましい一実施形態に係る生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法は、有機性廃棄物として好ましくは80〜90%の含水率の生ゴミ又は食品残渣を、例えば図1に示すような、前処理設備10、メタン発酵設備11、エネルギー回収設備12等を備えるメタン発酵処理施設において処理する際の処理方法として採用されたものである。

0014

すなわち、本実施形態の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法は、生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵によって処理するメタン発酵処理方法において、生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵設備11に供給するのに先立ち、前処理設備10において110〜160℃の亜臨界水処理温度で2.5〜10分間、生ゴミ又は食品残渣を前処理するようになっている。

0015

ここで、本実施形態では、メタン発酵処理施設において、処理対象物である生ゴミ又は食品残渣(以下、「含水食品残渣」とする。)は、前処理設備10の受入装置10aに投入された後に、前処理装置10bによって所定量ずつ粉砕されると共に発酵不適物が除去され、スラリー状となって保管される。スラリー状となった含水食品残渣は、必要に応じてメタン発酵設備11のメタン発酵槽11aに供給され、メタン発酵処理が行われる。メタン発酵は、有機物が種々の微生物に資化されてメタン(CH4)に変換される一連過程であり、例えば固形有機物炭水化物アミノ酸脂肪酸などの水溶性低分子物質に分解される過程(可溶化過程)、さらに分解されて酢酸プロピオン酸酪酸などの低級脂肪酸を生成する過程、酢酸や水素ガスなどに分解される過程、酢酸や水素ガスからメタンが生成される過程等からなるものであり、嫌気性雰囲気下でメタン菌の作用によって、これらの過程を経て含水食品残渣が発酵処理されることになる。

0016

また、メタン発酵によって発生するメタンガスを主成分とするバイオガスは、ガスホルダー11b、脱硫装置11c等を介して例えばエネルギー回収設備12の発電装置12aなどに供給され、電気発電や、熱の供給等に有効に活用されることになる。一方、メタン発酵槽11aからの残渣である消化液消化汚泥は、例えば消化液処理設備13の消化液処理システム13aや液肥貯留設備14の液肥貯留槽14a等に送られた後に、液肥や堆肥として農地還元されたり、河川放流下水処理場への搬送がなされることになる。

0017

そして、本実施形態では、含水食品残渣の亜臨界水処理による前処理は、前処理設備10の前処理装置10bにおいて、例えば粉砕されてスラリー状となった含水食品残渣に対して、110〜160℃の亜臨界水処理温度で2.5〜10分間、水熱反応処理を施すことによって行われる。

0018

ここで、含水食品残渣の亜臨界水処理による前処理は、110〜160℃の亜臨界水処理温度で行う必要があり、また120〜140℃の亜臨界水処理温度で行うことが好ましい。亜臨界水処理温度が110℃よりも低いと、メタン生成前駆物質への分解が不十分になり、160℃よりも高いと、分解が過剰になる。また亜臨界水処理温度を120〜140℃とすることにより、メタン生成の前駆物質としてより適した分解状態が実現されることになる。

0019

なお、亜臨界水処理は、前処理設備10の前処理装置10bに設けられた閉鎖空間内において行われ、閉鎖空間内の圧力(ゲージ圧力)は、0.2〜0.8MPaであることが好ましく、亜臨界水処理温度を120〜140℃とした場合には、閉鎖空間内の圧力(ゲージ圧力)は、0.2〜0.5MPaとすることが特に好ましくい。

0020

また、本実施形態では、含水食品残渣の110〜160℃の亜臨界水処理温度での前処理は、2.5〜10分間行う必要があり、また5〜7.5分間行うことが好ましい。亜臨界水処理の時間が2.5分よりも短いと、メタン生成の前駆物質への分解が不十分になり、10分よりも長いと、分解が過剰になる。また亜臨界水処理の時間を5〜7.5分とすることにより、メタン生成の前駆物質としてより適した分解状態が実現されることになる。

0021

また、含水食品残渣は、含水率を80〜90%とした状態で亜臨界水処理を行うことが好ましい。含水食品残渣の含水率を80〜90%とした状態で亜臨界水処理を行うことにより、メタン生成の前駆物質としてより適した分解状態が実現されることになる。なお、生ゴミ又は食品残渣は、本来70〜95%程度の相当の含水率を備えるものであるが、粉砕されてスラリー状となった含水食品残渣の含水率が80%に満たない場合には、適量の水を適宜加え、含水食品残渣の含水率を80〜90%に保持して亜臨界水処理を行うことが好ましい。

0022

そして、本実施形態の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法によれば、生ゴミ又は食品残渣を、エネルギー源として回収しつつ低コストで効率良く処理することが可能になる。すなわち、本実施形態では、含水食品残渣をメタン発酵設備に供給するのに先立ち、前処理設備10内の閉鎖空間において、上述の特定の低温の温度帯域及び短時間での亜臨界水処理を前処理として行うので、亜臨界水処理を行うことなくメタン発酵を行った場合と比較して、例えば1.8倍〜2.0倍程度のメタン発酵による処理速度と、例えば1.2倍〜1.5倍程度のメタン発酵によるガス発生量を得ることができ、費用対効果を考慮した場合でも、充分に採算に見合う安価な処理システムを構築することが可能になる共に、多量の生ゴミ又は食品残渣を効率良く速やかに処理することが可能になる。

0023

また、本実施形態によれば、含水食品残渣を効率良くメタン発酵させて、より多くのバイオガスをエネルギー源として回収することが可能になると共に、メタン発酵後発酵残渣を低減して、発酵残渣の処理の負担を低減することも可能になり、これらによって、さらに安価且つ効率良く生ゴミ又は食品残渣を処理してゆくことが可能になる。

0024

なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の生ゴミ又は食品残渣のメタン発酵処理方法は、図1に示す構成のメタン発酵施設の他、その他の種々の公知のメタン発酵処理施設やメタン発酵処理システムにおいて採用することができる。

0025

以下、本発明を、室内実験で行った実施例及び比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

0026

〔亜臨界水処理温度とガス発生量との関係〕
生ゴミ又は食品残渣として、表1に示す配合及び含水率の模擬食品残渣を用い、比較例1として、亜臨界水処理による前処理を行うことなくメタン発酵させてガスの発生量を測定した。また、実施例1〜4として、表2に示す処理温度で表2に示す時間、亜臨界水処理による前処理を行った後に、メタン発酵させてガスの発生量を測定した。測定結果を比較例1によるガスの発生量との比として表2に示す。さらに、比較例2,3として、表2に示す処理温度で表2に示す時間、亜臨界水処理による前処理を行った後に、メタン発酵させてガスの発生量を測定した。測定結果を比較例1によるガスの発生量との比として表2に示す。さらにまた、表2におけるガスの発生量の測定結果をチャートとして図2に示す。

0027

0028

0029

表2及び図2に示すガスの発生量比によれば、本発明に係る実施例1〜4では、ガスの発生量が顕著に増加していることが判明する。

0030

〔亜臨界水処理温度とメタン生成の前駆物質である有機酸の量との関係〕
生ゴミ又は食品残渣として、表1に示す配合及び含水率の模擬食品残渣を用い、実施例5として、表3に示す処理温度で表3に示す時間、亜臨界水処理による前処理を行った後に、有機酸の量(mg/リッタ)を測定した。測定結果を表3に示す。また、比較例4〜6として、表3に示す処理温度で表3に示す時間、亜臨界水処理による前処理を行った後に、有機酸の量(mg/リッタ)を測定した。測定結果を表3に示す。さらに、表3における有機酸の量の測定結果をチャートとして図3に示す。

0031

0032

表3及び図3に示す有機酸の量の測定結果によれば、本発明に係る実施例5では、メタン生成の前駆物質である有機酸の量が顕著に増加していることが判明する。

0033

〔発酵時間とガス発生量との関係〕
生ゴミ又は食品残渣として、表1に示す配合及び含水率の模擬食品残渣を用い、比較例7として、亜臨界水処理による前処理を行うことなくメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。また、比較例8として、200℃の処理温度で5分間、亜臨界水処理による前処理を行った後にメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。測定結果をチャートとして図4に示す。

0034

図4に示す発酵時間とガス発生量との関係の測定結果によれば、200℃の処理温度で5分間、亜臨界水処理による前処理を行った比較例8では、前処理を行うことなくメタン発酵させた比較例7と比較して、ガスの発生量は幾分しか増えておらず、含水食品残渣の過剰分解が推測される。

0035

生ゴミ又は食品残渣として、表1に示す配合及び含水率の模擬食品残渣を用い、比較例9として、亜臨界水処理による前処理を行うことなくメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。実施例6として、120℃の処理温度で5分間、亜臨界水処理による前処理を行った後にメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。実施例7として、120℃の処理温度で10分間、亜臨界水処理による前処理を行った後にメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。実施例8として、140℃の処理温度で10分間、亜臨界水処理による前処理を行った後にメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。実施例9として、160℃の処理温度で5分間、亜臨界水処理による前処理を行った後にメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。比較例10として、180℃の処理温度で10分間、亜臨界水処理による前処理を行った後にメタン発酵させ、発酵時間とガス発生量との関係を測定した。測定結果をチャートとして図5に示す。

0036

図5に示す発酵時間とガス発生量との関係の測定結果によれば、本発明に係る実施例6〜8では、ガスの発生速度及び発生量について良好な結果が得られ、前処理を行っていない比較例9と比較して、概ね例えば1.8倍〜2.0倍程度のメタン発酵によるガスの発生速度と、例えば1.2倍〜1.5倍程度のメタン発酵によるガスの発生量とが得られることが判明する。一方、実施例9では、実施例6〜8と比較して、ガスの発生速度とガスの発生量がいずれも減少しており、含水食品残渣の前処理による部分的な過剰分解が推測される。また、比較例10では、前処理を行っていない比較例11と同様のガスの発生速度とガスの発生量しか得られず、含水食品残渣の前処理による過剰分解が推測される。

図面の簡単な説明

0037

本発明の好ましい一実施形態に係るメタン発酵処理方法を用いて生ゴミ又は食品残渣をメタン発酵処理するメタン発酵処理施設の概略の構成を示す説明図である。
ガスの発生量の測定結果を示すチャートである。
有機酸の量の測定結果を示すチャートである。
発酵時間とガス発生量との関係の測定結果を示すチャートである。
発酵時間とガス発生量との関係の測定結果を示すチャートである。

符号の説明

0038

10前処理設備
10a受入装置
10b前処理装置
11メタン発酵設備
11aメタン発酵槽
11bガスホルダー
11c脱硫装置
12エネルギー回収設備
12a発電装置
13消化液処理設備
13a 消化液処理システム
14液肥貯留設備
14a 液肥貯留槽

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