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技術 駆動機構及び駆動機構を備えた装置

出願人 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社
発明者 栃本茂昭沖昭広松尾隆谷井純一
出願日 2005年10月3日 (15年1ヶ月経過) 出願番号 2005-289706
公開日 2007年4月19日 (13年7ヶ月経過) 公開番号 2007-100773
状態 特許登録済
技術分野 レンズ鏡筒 伝動装置
主要キーワード 押圧調整部材 担持リング 軸中心回転 回転移動体 サラバネ 移動部材間 最大発生力 回転入力部材
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課題

駆動力入力手段から被駆動体への駆動力伝達経路中における駆動力ロスが抑制され、それにより駆動力伝達効率が向上し、それだけ小型の駆動力入力手段を採用して消費電力の低減及び小型化を図ることができる駆動機構を提供する。

解決手段

固定体と、第1駆動力発生手段(第1駆動力入力手段の全部又は一部を提供している手段)と、第1駆動力発生手段による駆動力により移動する出力部材と、第1駆動力発生手段のうち第1駆動力入力手段相当部分と相対的に移動を行う相対移動部材と、第2駆動力発生手段(第2駆動力入力手段の全部又は一部を提供している手段)とを備える駆動機構であり、第1駆動力入力手段と出力部材とは、固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されており、相対移動部材と第2駆動力入力手段は、固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されている駆動機構。

概要

背景

被駆動体目標位置へ向け駆動する駆動機構は種々の分野で利用されている。
被駆動体がレンズ或いはレンズを保持した筒体等である、カメラにおけるレンズ駆動装置を例にとると、例えば、実開昭62−109129号公報には、超音波モータ駆動力で、光軸まわり定位置回転可能の回転リング回動させ、この回転リング内周に設けたヘリコイド螺合するヘリコイド筒が、回転リングの回動に伴い光軸方向に前後へ移動するようにし、該ヘリコイド筒の内周に絞りユニット及び絞りユニットを駆動する電磁モータを配置したレンズ鏡筒が記載されている。

また、特開平2−253214号公報には、光軸に対して直交する放射方向の軸線を中心として回動する3個以上の筒型ローラ外周面に、片側からモータロータ端面圧接するとともに、反対側からマニュアル換作リングを圧接し、該筒型ローラをモータロータの回動やマニュアル換作リングの回動により転動させ、それにより該筒型ローラを担持している担持リングを回動させ、該担持リングの回動により、ヘリコイド等を介しレンズを光軸方向へ移動させることが記載されている。

自動焦点時には、ロータが回動する一方、マニュアル操作リングが停止しており、それにより筒型ローラが転動し、担持リングが回転する。マニュアル操作時には、ロータが停止している一方、マニュアル操作リングが回され、それにより筒型ローラが転動し、担持リングが回転する。

また、特開昭61−86718号公報には、表面波モータの回動力によって撮影レンズを駆動する駆動モードと手動操作部材手動操作によって撮影レンズを駆動する手動モードとを切り換え手段にて切り換え可能とし、手動モード時には、表面波モータの固定子移動子とが一体となり手動操作部材に連動して回動する機構が記載されている。

ここで、上記特開平2−253214号公報に記載されたレンズ鏡筒の概略を、図8を参照して説明する。
図8において、101はレンズ鏡筒をカメラ本体へ着脱するためのマウント、127はマウントの内径側に取り付けられた裏蓋である。103はマウント101に取り付けられた案内筒であり、105は該案内筒に支えられたフォーカスレンズである。130は案内筒103につながる構造部品であると共に、本レンズ鏡筒外観にもなっている固定筒である。

案内筒103は、該固定筒及びモータユニット本体131にビス等で固定され、且つ、内周側には、前記フォーカスレンズ105を保持するフォーカスレンズ鏡筒104の外周部が摺動可能に嵌合している。案内筒103は、フォーカスレンズ繰出し用のカム103aを有しており、フォーカスレンズ鏡筒外周面より放射方向に取付けられた数個コロ106の外周面と該カム103aのカム面とが摺動可能とされている。

131はモータユニット本体であり、固定筒130及び案内筒103にビス等により固定されている。109〜119はモータユニットの構成部品である。
112は振動子である環状に形成されたステータであり、113はステータ112に加圧下に接触するロータである。ロータ112は、ステータ112の振動により光軸回りに回転する。111は該ステータ112の振動を外部に伝達しないための吸振材、110はサラバネ、109は加圧調整リング、114はロータ113の振動を吸収する吸振材である。

115は連絡環で、ロータ113と吸振材114を支えているが、反対側の端面で少なくとも三つの、遊星ローラとして機能するコロ117の外周面と接触している。コロ117は、コロリング116に、光軸に直角な平面の光軸との交点を通る軸中心に回転可能に支持され、ワッシヤ118により回転軸方向の移動を規制されている。コロリング116は内周側でモータユニット本体131に嵌合している。

119はマニュアル入力リングであり、モータユニット本体131に光軸を中心に回転可能に支持され、且つ、複数の前記コロ117の外周面に当接されている。また、マニュアル入力リング119の外周部には凹凸部119aが形成され、マニュアルリング132の内周側の凹凸部132aとかみ合い、一体で回転する。マニュアルリング132は、固定筒130とモータユニット本体131に係合し、光軸中心に回転可能に支持されている。107はフォーカスキーであり、一端がコロリング116に固定され、モータユニット本体131の開口部131aを通って、コロ106の光軸まわりの回転方向規制を行なっている。128は本レンズ鏡筒の電気回路基板であり、モータ等の制御も行う。

次に、動作について説明するが、モータの動作原理等については公知なのでその動作説明は省略し、全体の動作の概略について述べる。
まず、ステータ112が電力を供給され振動すると、ロータ113、吸振材114、連絡環115が一体で光軸中心に回転する。すると、連絡環115に接しているコロ117が取付軸中心に回転しようとする力が働く。マニュアル入力リング119はモータユニット本体131の端面と摩擦力により保持されているため、コロ117はマニュアル入力リング119の端面上をころがり接触動き、コロ117を軸支持しているコロリング116が光軸中心に回転する。その回転量は該ロータの回転量の1/2倍となる。

コロリング116の回転量をフォーカスキー107により、コロ106を介してフォーカスレンズ105及びフォーカスレンズ鏡筒104に伝達している。案内筒103上にはカム103aがあり、コロ106が係合しており、フォーカスキー107の回転と共に、コロ106、フォーカス鏡筒104及びフォーカスレンズ105が光軸中心に回転しながら光軸方向に移動してフォーカシングを行う。

また、マニュアルリング132を回転させると、内径側凹凸132aとマニュアル入力リング119外周部凹凸119aがかみ合っているため、マニュアル入力リング119が光軸中心に回転され、この回転力がコロ117の軸中心回転の力となり、その際、連絡環115、ロータ113等はロータ113とステータ112との間に作用する摩擦力により保持されているため回転しないので、コロリング116はマニュアルリング132の回転量の1/2の回転量で回転し、これがフォーカスキー107を介してフォーカスレンズ105に伝達され、マニュアルフォカシングが行なわれる。

実開昭62−109129号公報
特開平2−253214号公報
特開昭61−86718号公報

概要

駆動力入力手段から被駆動体への駆動力伝達経路中における駆動力ロスが抑制され、それにより駆動力伝達効率が向上し、それだけ小型の駆動力入力手段を採用して消費電力の低減及び小型化をることができる駆動機構を提供する。固定体と、第1駆動力発生手段(第1駆動力入力手段の全部又は一部を提供している手段)と、第1駆動力発生手段による駆動力により移動する出力部材と、第1駆動力発生手段のうち第1駆動力入力手段相当部分と相対的に移動を行う相対移動部材と、第2駆動力発生手段(第2駆動力入力手段の全部又は一部を提供している手段)とを備える駆動機構であり、第1駆動力入力手段と出力部材とは、固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されており、相対移動部材と第2駆動力入力手段は、固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されている駆動機構。

目的

そこで本発明は、第1、第2の駆動力入力手段を採用し、被駆動体を目標位置へ向け駆動するための駆動機構、例えばカメラにおけるレンズを焦点調整のために目標位置へ向け駆動するレンズ駆動装置等に利用できる駆動機構であって、第1、第2の駆動力入力手段の切り換え使用を簡易即時的に行うことができ、しかも、駆動力入力手段から被駆動体への駆動力伝達経路中における駆動力ロスが抑制され、それにより駆動力伝達効率が向上し、それだけ小型の駆動力入力手段を採用して消費電力の低減及び該駆動機構の小型化、ひいては該駆動機構を利用する装置等の小型化を図ることができる駆動機構を提供することを第1の課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

固定体と、第1の駆動力入力手段と、前記第1の駆動力入力手段による駆動力により移動する出力部材と、前記第1の駆動力入力手段と相対的に移動を行う相対移動部材と、第2の駆動力入力手段とを備える駆動機構であり、前記第1の駆動力入力手段と前記出力部材とは、前記固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されており、前記相移動部材と前記第2の駆動力入力手段は、前記固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されていることを特徴とする駆動機構。

請求項2

前記第2の駆動力入力手段と前記固定体との係合は摩擦接触による係合であり、該摩擦接触による係合における静止摩擦力は、前記第1の駆動力入力手段と前記相対移動部材との間に働く駆動力により前記第2の駆動力入力手段が受ける反力よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の駆動機構。

請求項3

前記第2の駆動力入力手段が、手動操作部材であることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動機構。

請求項4

固定体と、第1の駆動力入力手段と、前記第1の駆動力入力手段による駆動力により移動する出力部材と、前記第1の駆動力入力手段と相対的に移動を行う相対移動部材と、第2の駆動力入力手段とを備える駆動機構であり、前記第1の駆動力入力手段と前記出力部材は、前記固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されており、前記相対移動部材、前記第2の駆動力入力手段及び前記固定体が、該相対移動部材に回転軸を有する遊星回転体を介して該第2の駆動力入力手段と該相対移動部材間の駆動力伝達が可能に係合されていることを特徴とする駆動機構。

請求項5

前記第1の駆動力入力手段は、電気機械エネルギー変換により振動体振動励起し、該振動体とこれに圧接された前記相対移動部材間相対的移動により前記出力部材に駆動力を伝達する振動型アクチュエータであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の駆動機構。

請求項6

請求項1から5のいずれかに記載の駆動機構を備えたことを特徴とする装置。

請求項7

前記出力部材に伝達される駆動力によりレンズ光軸方向に駆動するレンズ駆動装置であることを特徴とする請求項6記載の装置。

請求項8

請求項7記載のレンズ駆動装置を備えたことを特徴とするカメラ

技術分野

0001

本発明は被駆動体目標位置へ向け駆動する駆動機構、例えばカメラにおけるレンズ焦点調整のために目標位置へ向け駆動するレンズ駆動装置等に利用できる駆動機構、及び該駆動機構を備えた装置、例えば該レンズ駆動装置、該レンズ駆動装置を備えたカメラ、該カメラを備えた装置等の装置に関する。

背景技術

0002

被駆動体を目標位置へ向け駆動する駆動機構は種々の分野で利用されている。
被駆動体がレンズ或いはレンズを保持した筒体等である、カメラにおけるレンズ駆動装置を例にとると、例えば、実開昭62−109129号公報には、超音波モータ駆動力で、光軸まわり定位置回転可能の回転リング回動させ、この回転リング内周に設けたヘリコイド螺合するヘリコイド筒が、回転リングの回動に伴い光軸方向に前後へ移動するようにし、該ヘリコイド筒の内周に絞りユニット及び絞りユニットを駆動する電磁モータを配置したレンズ鏡筒が記載されている。

0003

また、特開平2−253214号公報には、光軸に対して直交する放射方向の軸線を中心として回動する3個以上の筒型ローラ外周面に、片側からモータロータ端面圧接するとともに、反対側からマニュアル換作リングを圧接し、該筒型ローラをモータロータの回動やマニュアル換作リングの回動により転動させ、それにより該筒型ローラを担持している担持リングを回動させ、該担持リングの回動により、ヘリコイド等を介しレンズを光軸方向へ移動させることが記載されている。

0004

自動焦点時には、ロータが回動する一方、マニュアル操作リングが停止しており、それにより筒型ローラが転動し、担持リングが回転する。マニュアル操作時には、ロータが停止している一方、マニュアル操作リングが回され、それにより筒型ローラが転動し、担持リングが回転する。

0005

また、特開昭61−86718号公報には、表面波モータの回動力によって撮影レンズを駆動する駆動モードと手動操作部材手動操作によって撮影レンズを駆動する手動モードとを切り換え手段にて切り換え可能とし、手動モード時には、表面波モータの固定子移動子とが一体となり手動操作部材に連動して回動する機構が記載されている。

0006

ここで、上記特開平2−253214号公報に記載されたレンズ鏡筒の概略を、図8を参照して説明する。
図8において、101はレンズ鏡筒をカメラ本体へ着脱するためのマウント、127はマウントの内径側に取り付けられた裏蓋である。103はマウント101に取り付けられた案内筒であり、105は該案内筒に支えられたフォーカスレンズである。130は案内筒103につながる構造部品であると共に、本レンズ鏡筒外観にもなっている固定筒である。

0007

案内筒103は、該固定筒及びモータユニット本体131にビス等で固定され、且つ、内周側には、前記フォーカスレンズ105を保持するフォーカスレンズ鏡筒104の外周部が摺動可能に嵌合している。案内筒103は、フォーカスレンズ繰出し用のカム103aを有しており、フォーカスレンズ鏡筒外周面より放射方向に取付けられた数個コロ106の外周面と該カム103aのカム面とが摺動可能とされている。

0008

131はモータユニット本体であり、固定筒130及び案内筒103にビス等により固定されている。109〜119はモータユニットの構成部品である。
112は振動子である環状に形成されたステータであり、113はステータ112に加圧下に接触するロータである。ロータ112は、ステータ112の振動により光軸回りに回転する。111は該ステータ112の振動を外部に伝達しないための吸振材、110はサラバネ、109は加圧調整リング、114はロータ113の振動を吸収する吸振材である。

0009

115は連絡環で、ロータ113と吸振材114を支えているが、反対側の端面で少なくとも三つの、遊星ローラとして機能するコロ117の外周面と接触している。コロ117は、コロリング116に、光軸に直角な平面の光軸との交点を通る軸中心に回転可能に支持され、ワッシヤ118により回転軸方向の移動を規制されている。コロリング116は内周側でモータユニット本体131に嵌合している。

0010

119はマニュアル入力リングであり、モータユニット本体131に光軸を中心に回転可能に支持され、且つ、複数の前記コロ117の外周面に当接されている。また、マニュアル入力リング119の外周部には凹凸部119aが形成され、マニュアルリング132の内周側の凹凸部132aとかみ合い、一体で回転する。マニュアルリング132は、固定筒130とモータユニット本体131に係合し、光軸中心に回転可能に支持されている。107はフォーカスキーであり、一端がコロリング116に固定され、モータユニット本体131の開口部131aを通って、コロ106の光軸まわりの回転方向規制を行なっている。128は本レンズ鏡筒の電気回路基板であり、モータ等の制御も行う。

0011

次に、動作について説明するが、モータの動作原理等については公知なのでその動作説明は省略し、全体の動作の概略について述べる。
まず、ステータ112が電力を供給され振動すると、ロータ113、吸振材114、連絡環115が一体で光軸中心に回転する。すると、連絡環115に接しているコロ117が取付軸中心に回転しようとする力が働く。マニュアル入力リング119はモータユニット本体131の端面と摩擦力により保持されているため、コロ117はマニュアル入力リング119の端面上をころがり接触動き、コロ117を軸支持しているコロリング116が光軸中心に回転する。その回転量は該ロータの回転量の1/2倍となる。

0012

コロリング116の回転量をフォーカスキー107により、コロ106を介してフォーカスレンズ105及びフォーカスレンズ鏡筒104に伝達している。案内筒103上にはカム103aがあり、コロ106が係合しており、フォーカスキー107の回転と共に、コロ106、フォーカス鏡筒104及びフォーカスレンズ105が光軸中心に回転しながら光軸方向に移動してフォーカシングを行う。

0013

また、マニュアルリング132を回転させると、内径側凹凸132aとマニュアル入力リング119外周部凹凸119aがかみ合っているため、マニュアル入力リング119が光軸中心に回転され、この回転力がコロ117の軸中心回転の力となり、その際、連絡環115、ロータ113等はロータ113とステータ112との間に作用する摩擦力により保持されているため回転しないので、コロリング116はマニュアルリング132の回転量の1/2の回転量で回転し、これがフォーカスキー107を介してフォーカスレンズ105に伝達され、マニュアルフォカシングが行なわれる。

0014

実開昭62−109129号公報
特開平2−253214号公報
特開昭61−86718号公報

発明が解決しようとする課題

0015

しかしながら、実開昭62−109129号公報に記載されたレンズ鏡筒によると、自動焦点調整後に手動微調整したい場合に、超音波モータの固定子と移動子とを手動操作により無理やり滑らせることが必要となり、モータの摺動面を損傷させてしまう恐れがある。

0016

特開昭61−86718号公報に記載された機構によると、カメラの操作者は自動焦点調整と手動焦点調整とで、切り換え手段により切り換え操作する必要があり、自動焦点調整後に手動で微調整を行うことを即時に行うことができない。

0017

この点、前記特開平2−253214号公報記載の機構では、超音波モータからの駆動力入力と、手動操作リングからの駆動力入力とを、差動遊星ローラにより切り換えて出力部材へ駆動力を伝達することで、自動/手動操作の即時切り換えを可能にしている。

0018

しかし、この構成では超音波モータから入力される駆動力は常に遊星ローラへ摩擦力として伝達されるため、摩擦伝達による伝達ロスが発生する。また、遊星ローラはマニュアル入力リングとも摩擦接触しており、転がり接触ではあるが摩擦負荷が存在する。さらに、遊星ローラを支持するコロリングは固定筒に対し軸受け部で保持されているので、コロリングが回動する時に該軸受け部に摩擦負荷が発生する。結果としてモータ駆動力は、出力部材駆動トルクに対しこれら摩擦負荷を加えて余裕を持たせるため必然的に大きくなり、モータが大型化し、消費電力も増大する。

0019

そこで本発明は、第1、第2の駆動力入力手段を採用し、被駆動体を目標位置へ向け駆動するための駆動機構、例えばカメラにおけるレンズを焦点調整のために目標位置へ向け駆動するレンズ駆動装置等に利用できる駆動機構であって、第1、第2の駆動力入力手段の切り換え使用を簡易即時的に行うことができ、しかも、駆動力入力手段から被駆動体への駆動力伝達経路中における駆動力ロスが抑制され、それにより駆動力伝達効率が向上し、それだけ小型の駆動力入力手段を採用して消費電力の低減及び該駆動機構の小型化、ひいては該駆動機構を利用する装置等の小型化を図ることができる駆動機構を提供することを第1の課題とする。

0020

また本発明は、かかる駆動機構を備えることで、被駆動体を目標位置へ向け駆動するために要する電力の低減化及び装置小型化を図ることができる装置(例えば、レンズ駆動装置、該レンズ駆動装置を備えたカメラ、該カメラを備えた装置等の装置)を提供することを第2の課題とする。

課題を解決するための手段

0021

本発明者は前記課題を解決するため研究を重ね次の知見、着想を得た。
すなわち、二つの駆動力入力手段からの入力(例えば、モータによる回転入力と手動操作部材による回転入力)を選択的に一つの出力部材(例えば、被駆動体である回転筒)へ伝達する駆動機構の場合、第1の駆動力入力手段と出力部材とを駆動力の伝達が直接的になされるように結合するとともに、第2の駆動力入力手段からの駆動力にて、第1の駆動力入力手段と出力部材とを一体的に駆動する構成とすれば、それだけ駆動力伝達のロスが低減し、駆動力伝達効率が向上し、ひいては駆動力入力手段の小型化、駆動力入力手段による入力の安定化、さらには省電力化を図ることができる。また、第1、第2の駆動力入力手段の切り換え使用も簡易に行える。

0022

また、このような駆動機構は、各種装置において被駆動体を目標位置へ向け駆動することに利用できる。例えば、カメラのレンズ鏡筒のフォーカス駆動に用いることができ、そうすることで、オートフォーカス動作マニュアルフォーカス動作とを、特別な切り換え部材を用いることなく、連続的に簡易に切り換えて行うことができ、オートフォーカス動作の安定化を達成することができる。

0023

本発明はかかる知見、着想に基づき、次の第1、第2の駆動機構を提供する。
(1)第1の駆動機構
固定体と、
第1の駆動力入力手段と、
前記第1の駆動力入力手段による駆動力により移動する出力部材と、
前記第1の駆動力入力手段と相対的に移動を行う相対移動部材と、
第2の駆動力入力手段とを備え、
前記第1の駆動力入力手段と前記出力部材とは、前記固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されており、
記相移動部材と前記第2の駆動力入力手段は、前記固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されている駆動機構。

0024

(2)第2の駆動機構
固定体と、
第1の駆動力入力手段と、
前記第1の駆動力入力手段による駆動力により移動する出力部材と、
前記第1の駆動力入力手段と相対的に移動を行う相対移動部材と、
第2の駆動力入力手段とを備える駆動機構であり、
前記第1の駆動力入力手段と前記出力部材とは、前記固定体に対し一体的に相対移動を行うように係合されており、
前記相対移動部材、前記第2の駆動力入力手段及び前記固定体が、該相対移動部材に回転軸を有する遊星回転体遊星ギア、遊星ローラ等の回転体)を介して該第2の駆動力入力手段と該相対移動部材間の駆動力伝達が可能に係合されている駆動機構。

0025

これら第1、第2の駆動機構において、「移動」とは、直線的移動、回転、これらの組み合わせ等のいずれも含む概念である。
これら第1、第2の駆動機構において、第2の駆動力入力手段は例えば前記相対移動部材を直接的に或いは適当な機構を介する等して駆動できるものでもよい。
これら第1、第2の駆動機構によると、第1の駆動力入力手段から出力部材へ駆動力を直接的に伝達することが可能であり、それにより、駆動力伝達のロスが低減し、駆動力伝達効率が向上し、ひいては駆動力入力手段の小型化、駆動力入力手段による入力の安定化、さらには省電力化を図ることができる。

0026

また、第1、第2の駆動機構によると、第1、第2の駆動力入力手段の切り換え使用も、切り換え部材のような切り換え手段を用いなくても、第1、第2の駆動入力手段の使用を即時的に切り換えて、簡易に行える。

0027

第1の駆動機構の場合、第1の駆動力入力手段による出力部材の駆動時に第2駆動力入力手段が停止しておけるように、例えば、第2の駆動力入力手段は固定体と係合している状態とし、且つ、第2の駆動力入力手段と該固定体との係合が摩擦接触による係合とし、該摩擦接触による係合における静止摩擦力が、第1の駆動力入力手段と前記相対移動部材との間に働く駆動力により第2の駆動力入力手段が受ける反力よりも大きくしてもよい。 前記第2の駆動力入力手段としては、例えば、手動操作部材を挙げることができる。

0028

第1、第2のいずれの駆動機構においても、第1の駆動力入力手段として、例えば、電気機械エネルギー変換により振動体に振動を励起し、該振動体とこれに圧接された前記相対移動部材間相対的移動により前記出力部材に駆動力を伝達する振動型アクチュエータを挙げることができる。

0029

本発明は、以上説明した駆動機構を備えた装置、例えば、前記出力部材に伝達される駆動力によりレンズを光軸方向に駆動するレンズ駆動装置や、かかるレンズ駆動装置を備えたカメラ、さらには、該カメラを搭載した装置等も提供するものである。

発明の効果

0030

以上説明したように本発明によると、第1、第2の駆動力入力手段を採用し、被駆動体を目標位置へ向け駆動するための駆動機構、例えばカメラにおけるレンズを焦点調整のために目標位置へ向け駆動するレンズ駆動装置等に利用できる駆動機構であって、第1、第2の駆動力入力手段の切り換え使用を簡易に即時的に行うことができ、しかも、駆動力入力手段から被駆動体への駆動力伝達経路中における駆動力ロスが抑制され、それにより駆動力伝達効率が向上し、それだけ小型の駆動力入力手段を採用して消費電力の低減及び該駆動機構を利用する装置等の小型化を図ることができる駆動機構を提供することができる。

0031

また本発明によると、かかる駆動機構を備えることで、被駆動体を目標位置へ向け駆動するために要する電力の低減化及び装置小型化を図ることができる装置(例えば、レンズ駆動装置、該レンズ駆動装置を備えたカメラ、該カメラを備えた装置等の装置)を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0032

以下、本発明の実施形態について説明する。
(1)第1実施形態(図1図2参照)
以下の説明において「結合」とは、結合されているもの同士が互いに動けない状態に結合されている場合だけでなく、結合されているもの同士が互いに所定の関係を保って相対的に動けるように係合(換言すれば連結)されているような場合も含む。
図1に本発明の第1実施形態の機能ブロック図を示す。被駆動体(最終的駆動対象物それ自身や該駆動対象物を保持している物など)である出力部材と第1の駆動力発生手段とが固定体に対し一体的に移動可能に結合されている。出力部材は固定体に対し、すべり軸受け、転がり軸受けなどの軸受け手段により移動可能に支持されている。第2の駆動力発生手段と相対移動部材とが固定体に対し一体的に移動可能に結合されている。第1の駆動力発生手段は相対移動部材に対し、相対的移動可能に結合されている。第1の駆動力発生手段による駆動力は、相対移動部材に対して作用し、第1の駆動力発生手段と一体的に結合されている出力部材は、相対移動部材及び固定体に対して相対的に移動を行う。

0033

まず、図2(a)を参照して、第1の駆動力発生手段から駆動力が入力される場合についての動作を説明する。
第1の駆動力発生手段は例えば表面波モータであり、そのステータに発生する振動波形により、ステータと摩擦結合するロータが移動する。モータ本体(ステータ)は出力部材へばね結合等によりゆるやかに固定されている。第1の駆動力発生手段により入力される駆動力は、相対移動部材に対して作用するよう、第1の駆動力発生手段と相対移動部材とは相対的に移動可能に結合されている。

0034

ここでは前記表面波モータのロータが相対移動部材に相当する。相対移動部材(ロータ)に設けられた係合部(例えば凸部)が、第2の駆動力発生手段に設けられた係合部(例えば凹部)と係合して、両者は一体的に移動する。
第2の駆動力発生手段は、例えば電磁モータによる回転移動体でもよいし、手動操作による回転入力部材でもよい。

0035

第2の駆動力発生手段は固定体に対し、相対的に移動可能なように、例えば摩擦結合している。この摩擦力は、第1の駆動力発生手段から駆動力が入力されたことにより発生する第2の駆動力発生手段が受ける反力より大きくなるように設定されている。このため、結果として、第2の駆動力発生手段は固定体に対して移動することなく摩擦結合したまま静止しており、第1の駆動力発生手段の駆動力はすべて出力部材と第1の駆動力発生手段とが一体的に固定体及び相対移動部材に対し移動するエネルギーとして使用される。

0036

このとき、表面波モータのロータは第2の駆動力発生手段と一体的に固定体に対して静止しており、ロータに対して表面波モータのステータが移動する。結果として、ステータと一体的に出力部材が固定体に対して移動を行う。

0037

この駆動機構で第1の駆動力発生手段から見て負荷となるのは、
(1)出力部材と固定体の軸受け部に発生する摩擦
(2)ステータへ給電を行う給電部材移動負荷
(3) 出力部材の質量
の三つのみである。このうち(2) はフレキシブル基板ワイヤー、或いはブラシによる給電が考えられる。これら接続方法での移動負荷は設計手法により軽減可能な項である。

0038

上記(1) 及び(3) は他の駆動機構を用いても削減することはできない項である。これに対し、従来例として説明した特開平2−253214号公報記載の駆動機構では、(2) は発生しなが、(1) 及び(3) に加えて、差動遊星ローラの軸受け部の摩擦負荷、差動遊星ローラとモータのロータとの間の摩擦負荷、差動遊星ローラとマニュアル入力リング間の摩擦負荷などが発生する。

0039

次に第2の駆動力発生手段から駆動力が入力される場合についての動作を図2(b)を参照して説明する。
第2の駆動力発生手段と固定体とが結合している摩擦力に打ち勝つ駆動力が第2の駆動力発生手段で入力されると、第2の駆動力発生手段は固定体に対し相対的に移動を始める。このとき第1の駆動力発生手段には駆動力は発生させていない。このとき出力部材と固定体との間の摩擦負荷は軽微であるように設計されており、第1の駆動力発生手段と出力部材とは固定体に対し一体的に移動可能に支持されている。且つ、第1の駆動力発生手段は相対移動部材と第2の駆動力発生手段に摩擦結合しており、その摩擦力は前記固定体と出力部材との間の摩擦力より大きくなるよう設定されており、そのため、第1の駆動力発生手段と相対移動部材との間にすべりが生じることはない。従って、第2の駆動力発生手段からの入力により、出力部材が固定体に対し移動する。

0040

次に、第1の駆動力発生手段が駆動力を発生させているときに、第2の駆動力発生手段から駆動力が生じた場合の動作を説明する。
第2の駆動力発生手段がモータ等の場合、第1の駆動力発生手段が動作中には、図示省略の制御手段により第2の駆動力発生手段は停止状態が保たれるよう制御される。
しかし、第2の駆動力発生手段が手動操作によるものである場合は、第1の駆動力発生手段が動作中に、人により第2の駆動力発生手段が操作されてしまう場合が想定される。

0041

この場合、第2の駆動力発生手段に対して第1の駆動力発生手段による駆動力が働くため、第2の駆動力発生手段が固定体に対して移動している速度と、第1の駆動力発生手段と出力部材との第2の駆動力発生手段に対する相対的な移動速度との合成速度が、出力部材の固定体に対する速度となる。固定体と第2の駆動力発生手段との間に発生する摩擦力は動摩擦力となるが、この力は第2の駆動力発生手段の駆動力が受け持つことになるため、第1の駆動力発生手段から見ると、駆動負荷にはならない。

0042

しかし、第1の駆動力発生手段が移動させようとする方向と逆方向に第2の駆動力発生手段が移動していると、出力部材を所望の移動速度で駆動するためには第1の駆動力発生手段に本来の駆動力以上の駆動力を発生させることが必要となる。このような状態が連続して起きると第1の駆動力発生手段は過負荷な状態となる可能性がある。

0043

そのため、第2の駆動力発生手段が移動していることを検出する検出手段を設け、第2の駆動力発生手段が移動していることが該検出手段により検出されれば、図示省略の制御手段が第1の駆動力発生手段の駆動を停止することが好ましい。

0044

第1の駆動力発生手段が移動させようとする方向と同方向に第2の駆動力発生手段が移動していると、出力部材の移動速度が所定値を超えてしまう場合が考えられる。このような場合には制御不能になる可能性があるため、第2の駆動力発生手段が移動していることが検出手段により検出されれば、制御手段は第1の駆動力発生手段の駆動を停止させることが好ましい。

0045

(2)第2実施形態(図3図4図5参照)
本発明の第2の実施形態を図3等を参照して説明する。
図3は、第1の実施形態で説明した駆動ユニット(駆動機構)をレンズ鏡筒へ搭載し、フォーカス調整に用いた例(換言すれば、レンズ駆動装置として利用した例)を示す概略断面図である。

0046

図3においては主要部のみを表示し、本発明に係る駆動機構に直接影響を与えない外装、マウント、紋り機構、電装部品などは図示を省略している。
レンズ6はレンズ保持筒7に固定されている。このレンズ6を光軸方向へ前後に移動させることでフォーカス調整を行うことができる。レンズ保持枠7は円筒形状で固定筒9に嵌合している。

0047

レンズ保持枠7の一部に連動ピン71が半径方向へ突出しており、この連動ピン71は固定筒9の直進ガイド溝91に案内される。かくして、レンズ保持枠7は固定筒9に対し光軸方向へ前後に移動可能に保持されている。
固定筒9の外側に回転カム筒8が嵌合しており、これは、固定筒9に対して光軸方向へは移動規制されており、光軸周りに回転可能に保持されている。回転カム筒8の内周面にはカム溝81が設けられており、このカム溝に前記レンズ保持枠7に設けられた連動ピン71が係合している。回転カム筒8が固定筒9に対し回転すると、カム溝81に案内されてレンズ保持枠7の連動ピン71が固定筒9の直進ガイド溝91に案内されながら光軸方向へ移動する。

0048

回転カム筒8の一方の端部近傍フランジ部82が設けられている。このフランジ部82に押圧ばね4を介してアクチュエータ2が取り付けられている。アクチュエータ2はベース部を押圧ばね4で押され、チップ部が摺動部材5へ摩擦結合している。摺動部材5を挟んで反対側に同様のアクチュエータ1が配置されている。アクチュエータ1のベース部もアクチュエータ2と同様に押圧ばね3で摺動部材5へ摩擦結合するよう押し付けられている。これらアクチュエータは図4参照して後ほど説明する。

0049

押圧調整部材12が回転カム筒8の端部にねじ結合されており、ねじ結合の位置を調整することで二つの押圧ばね3、4の力量は適正な力量に調整される。摺動部材5は円環形状であり、その内径側は回転カム筒8と接触しないように間隔を持って配置される。
円筒形状の手動操作部材11が設けられており、図面には詳細を示していないが、その内周面の一部に凹形状部が円周上に数か所設けてある。その凹形状部へ摺動部材5の外周面の凸形状部が噛み合い、ガタなく結合されている。

0050

手動操作部材11は固定筒9に対し、アクチュエータ1、2の最大発生力より大きい摩擦力で結合している。この摩擦力は図示しない摩擦力発生ばねで付与してもよいし、グリス等粘度の高い潤滑油で行うこともできる。
回転カム筒8及び手動操作部材11は固定筒9に対し、光軸方向への移動は規制され、光軸周りの回転動作のみが許されるように、固定筒9の一方の端部に規制部材10が結合されている。

0051

アクチュエータ1、2の概略を図4に示す。となるベース部材21に、圧電素子23、24が所定の角度で取り付けられる。図4に示す例では約90度に配置してある。二つの圧電素子の交差する位置にチップ22が設けられている。これら四つの部材はお互いにエポキシ等の接着剤により結合されている。圧電素子23、24には給電部材25がそれぞれ接続されており、図示省略の電源装置から所定の電圧印加される。ステータ部(本例ではアクチュエータによる振動発生部)はチップ22の先端で移動体26と摩擦結合している。この摩擦力を発生させるため、ステータ部は固定部28に対し、押圧ばね27で移動体26に押し付けられている。

0052

圧電素子23に図5(a)に示す正弦波電圧、圧電素子24に図5(b)に示す位相の異なる正弦波電圧を印加すると、チップ22先端は図5(c)に示す楕円振動を行う。
この楕円振動により移動体26は所定の方向へ移動する。二つの圧電素子23、24へ印加する正弦波の位相を変更することで、楕円振動の振幅、傾き、回転方向を変更することができ、それにより、移動体の速度、移動方向を調整することができる。

0053

次に、以上説明した駆動ユニット(駆動機構)を有するレンズ駆動装置の動作について説明する。
まず、アクチュエータ1、2が電力を供給され振動すると、アクチュエータ1、2及びアクチュエータを支える回転カム筒8、押圧調整部材12、押圧ばね3、4は、摺動部材5に対し一体で光軸中心に回転する。このとき、摺動部材5は手動操作部材11と一体であり、手動操作部材11は固定筒9に対し、アクチュエータの発生力より大きな摩擦力で結合されているため、固定筒9に対して回転しない。

0054

この動作により回転カム筒8が固定筒9に対し回転動作を行う。その結果、既述のように、回転カム筒8の内周面に設けられたカム溝81にレンズ保持枠7に設けられた連動ピン71が案内され、且つ、連動ピン71が固定筒9の直進ガイド溝91に案内されながらレンズ保持枠7とレンズ6とが光軸方向へ移動する。この動作において、回転カム筒8からレンズ6までが可動部となり、摺動部材5から手動操作部材11、さらに固定筒9にいたるすべての部材は停止したままである。そのため、これらには駆動の負荷となる摩擦力は発生しない。

0055

また、手動操作部材11を人が回転させると、手動操作部材11と一体となっている摺動部材5が固定筒9に対して光軸周りに回転する。摺動部材5とアクチュエータ1、2とは摩擦結合しているため、摺動部材5と一体的にアクチュエータ1、2、ひいては回転カム筒8が固定筒9に対して光軸周りに回転する。

0056

その結果、アクチュチータを駆動した場合と同様に回転カム筒8の内周面に設けられたカム溝81にレンズ保持枠7に設けられた連動ピン71が案内され、且つ、連動ピン71が固定筒9の直進ガイド溝91に案内されながらレンズ保持枠7とレンズ6とが光軸方向へ移動する。この動作により、手動でレンズ位置を調整することが可能になっている。

0057

第1の駆動力発生手段であるモータは、以上説明したものに限られず、他のもの、例えば定在波型超音波モータ、従来例に示すような円環状の進行波型超音波モータ、電磁モータなどの他のモータでもよい。また、本実施例では、超音波モータのステータ部(振動発生部)を、アクチュエータ1、2として2個、ロータ相当部分(摺動部材5)に対し対向させているが、これに限るものではなく、ステータは1個で、ロータを挟んで対向する位置でローラでステータの押し付け力を受けることも可能である。

0058

(3)第3の実施形態(図6図7参照)
本発明の第3の実施形態を図6等を参照して説明する。
図6は、本発明に係る駆動ユニット(駆動機構)の1例をレンズ鏡筒へ搭載し、フォーカス調整に用いた例(換言すれば、レンズ駆動装置として利用した例)を示す概略断面図である。

0059

図6に示すレンズ駆動装置は、既述の第2実施形態のレンズ駆動装置において、手動操作部材に減速機構を搭載したものであり、大部分は第2実施形態と共通である。図3に示す装置における部品、部分等と実質上同じ部品、部分等には図3と同じ参照符号を付してある。

0060

手動操作によるレンズ移動の場合、特に微調整が要求され、この微調整はモータによる高速移動相反する。図6の装置は、そのために手動操作部にのみ減速機構を搭載した例である。
この装置では、摺動部材5は摺動部材保持環14に一体的に固定される。この固定には、接着、ねじによる固定、インサート成型による固定など、種々の固定手段を採用できる。摺動部材保持環14は光軸中心に円環形状であり、光軸に対し放射方向に伸びる、周方向等分配置された、3本の軸14aを有し、これら軸14aにより遊星ギア13を回転可能に支持している。軸14aは3本以上の複数個で、円周方向に等配分されていれば、この数に限るものではない。

0061

遊星ギア13は固定筒9及び手動操作部材11とギア結合している。すなわち、固定筒9と手動操作部材11のそれぞれにギア13と係合するギアを形成してある。固定筒9は移動することなく常に停止しており、手動操作部材11は固定筒9に対し摩擦結合している。その摩擦力はアクチュエータ1、2と摺動部材5との間に発生する駆動力より大きく設定されている。

0062

次に、かかる駆動ユニットの動作について説明する。まず、アクチュエータ1、2が電力を供給され振動すると、アクチュエータ1、2、アクチュエータを支える回転カム筒8、押圧調整部材12及び押圧ばね3、4が、摺動部材5に対し一体で光軸中心に回転する。このとき、摺動部材5は摺動部材保持環14と一体であり、摺動部材保持環14は軸部14aに支持された遊星ギア13により固定筒9及び手動操作部材11に対しギア結合している。固定筒9と手動操作部材11とはアクチュエータの発生力より大きい摩擦力で摩擦結合しているため、遊星ギア13は回転することはなく、摺動部材保持環14は固定筒9に対して回転しない。このため、アクチュエータの駆動力により、摺動部材5は移動することなく、その反力によりアクチュエータ及びアクチュエータを保持する回転カム筒8が固定筒9に対し回転動作する。

0063

その結果、図3に示す装置の場合と同様に、回転カム筒8の内周面に設けられたカム溝81にレンズ保持枠7に設けられた連動ピン71が案内され、且つ、連動ピン71が固定筒9の直進ガイド溝91に案内されながらレンズ保持枠7とレンズ6とが光軸方向へ移動する。なお、本例では遊星ギア13を採用したが、遊星ローラであっても差し支えない。

0064

かかる動作により、回転カム筒8からレンズ6までが可動部となり、摺動部材5より固定筒9、手動操作部材11にいたるすべての部材は停止したままであるため、遊星ギア部(もしくは遊星ローラ)を含め、これらには駆動の負荷となる摩擦力は発生しない。
また、手動操作部材11を人が回転させると、手動操作部材11とギア結合している遊星ギア13が軸14aに対し回転する。このとき遊星ギア13は固定筒9ともギア結合しており、固定筒9は移動しないので、手動操作部材11の回転動作は、遊星ギアの光軸を中心とした公転動作として摺動部材保持環14へ伝達される。

0065

図7に示すごとく、かかる公転動作は手動操作部材11の移動量に対して減速されているため、摺動部材保持環14の移動量は手動操作部材11より少なく、この動作により摺動部材保持環14と一体となっている摺動部材5が固定筒9に対して光軸周りに回転する。
摺動部材5とアクチュエータ1、2とは摩擦結合しているため、摺動部材と一体的にアクチュエータ1、2、ひいては回転カム筒8が固定筒9に対して光軸周りに回転する。

0066

その結果、アクチュエータを駆動した場合と同様に回転カム筒8の内周面に設けられたカム溝81にレンズ保持枠7に設けられた連動ピン71が案内され、且つ、連動ピン71が固定筒9の直進ガイド溝91に案内されながらレンズ保持枠7とレンズ6とが光軸方向へ移動する。この動作により、手動でレンズ位置を調整することができる。

0067

本発明は、駆動対象物を目標位置へ向け移動することが要求される種々の分野で利用できる。例えば、カメラにおけるレンズを焦点調整のために目標位置へ向け駆動するレンズ駆動装置等に利用できる。

図面の簡単な説明

0068

本発明に係る第1実施形態を示すブロック図である。
図1に示す実施形態駆動機構の動作説明図である。
本発明に係る第2実施形態の構成の概略を示す断面図である。
図3のレンズ駆動装置に搭載されている超音波アクチュエータの説明図である。
超音波アクチュエータの動作原理を説明する図である。
本発明に係る第3実施形態の構成の概略を示す図である。
図6に示すレンズ駆動装置における動作説明図である。
従来例を示す図である。

符号の説明

0069

1、2アクチュエータ
3、4押圧ばね
5摺動部材
6レンズ
7レンズ保持筒
71連動ピン
8回転カム筒
81カム溝
82フランジ部
9固定筒
91直進ガイド溝
10規制部材
11手動操作部材
12押圧調整部材
13遊星ギア
14 摺動部材保持環
14a 軸
21ベース部材
22チップ
23、24圧電素子
25給電部材
26 移動体
27 押圧ばね
28 固定部

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