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技術 PDP用前面フィルタ

出願人 大日本印刷株式会社
発明者 加藤慎一上山弘徳
出願日 2005年9月30日 (14年4ヶ月経過) 出願番号 2005-286693
公開日 2007年4月12日 (12年10ヶ月経過) 公開番号 2007-094301
状態 未査定
技術分野 光学フィルタ ガス放電表示管 要素組合せによる可変情報用表示装置1
主要キーワード 明度上昇 評価人 アクリル樹脂バインダ 金属メッシュ状 加圧部分 Ne原子 機能性フィルタ 一部帯域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

DP黒色表示部分での、種火放電に伴う白色化を抑制し、画像の高コントラスト化を可能にするPDP用前面フィルタを提供する。

解決手段

少なくとも実質的無彩色光吸収フィルタを有し、且つ全光線透過率が15〜35%であるPDP用前面フィルタ。

概要

背景

近年、大画面平面型映像表示装置としてPDPプラズマディスプレイパネル)が注目されている。PDPは電極間放電によって封入されているXe(キセノンガス及びNe(ネオン)ガスの分子励起し、該励起状態の分子が下の準位に戻るときに励起発光として紫外線を発生し、該紫外線をR(赤)、G(緑)、B(青)の蛍光体照射することにより可視領域の光を発生させている。

PDPにおいては、パネル発光強度最低となるいわゆる黒色状態の場合においても、常時、種火放電プライミング)と呼ばれる微弱放電を行っている。これは、黒色表示の際、電極電圧を0にして完全に放電を止めてしまうと、再度色表示をする際に時間を要するためのものである。しかしながら、この種火放電のために、黒色表示部分の明度が高くなるため、黒色表示部分が白っぽく見えて、完全な黒色表示と感じられず、その結果画像コントラスト白黒濃度差)が不十分に感じられるという問題が生じている。

従来、例えば特許文献1のように、PDPから発生する近赤外線、及び電磁波の遮蔽機能に加えて、画像の色調を補正したり、Ne原子発光スペクトルを吸収したりすることを目的として、可視光線スペクトル一部帯域を吸収する色素を添加した近赤外線吸収フィルタ電磁波遮蔽シート一体化した着色フィルタが提案されている。しかし、当該着色フィルタは、PDPの色調調整が目的であり、PDPの黒色表示部分の明度上昇を抑制するものではない。

特開平11−116826号公報

概要

PDPの黒色表示部分での、種火放電に伴う白色化を抑制し、画像の高コントラスト化を可能にするPDP用前面フィルタを提供する。少なくとも実質的無彩色光吸収フィルタを有し、且つ全光線透過率が15〜35%であるPDP用前面フィルタ。

目的

本発明は、PDPの黒色表示部分での、種火放電に伴う白色化を抑制し、画像の高コントラスト化を可能にする、PDPの前面に配置して用いられるPDP用前面フィルタを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも実質的無彩色光吸収フィルタを含有し、且つ全光線透過率が15〜35%であるPDP用前面フィルタ

請求項2

電磁波遮蔽機能近赤外線吸収機能ネオン光吸収機能色調調整機能、紫外線吸収機能反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能、及び防汚染機能のいずれか一種もしくは二種以上の機能を有する、請求項1に記載のPDP用前面フィルタ。

技術分野

0001

本発明は、PDPプラズマディスプレイパネル)の前面に配置して用いられるPDP用前面フィルタに関し、更に詳しくは、美しい黒色表示及び画像の高コントラストを可能にする光吸収フィルタを有するPDP用前面フィルタに関する。

背景技術

0002

近年、大画面平面型映像表示装置としてPDP(プラズマディスプレイパネル)が注目されている。PDPは電極間放電によって封入されているXe(キセノンガス及びNe(ネオン)ガスの分子励起し、該励起状態の分子が下の準位に戻るときに励起発光として紫外線を発生し、該紫外線をR(赤)、G(緑)、B(青)の蛍光体照射することにより可視領域の光を発生させている。

0003

PDPにおいては、パネル発光強度最低となるいわゆる黒色状態の場合においても、常時、種火放電プライミング)と呼ばれる微弱放電を行っている。これは、黒色表示の際、電極電圧を0にして完全に放電を止めてしまうと、再度色表示をする際に時間を要するためのものである。しかしながら、この種火放電のために、黒色表示部分の明度が高くなるため、黒色表示部分が白っぽく見えて、完全な黒色表示と感じられず、その結果画像コントラスト白黒濃度差)が不十分に感じられるという問題が生じている。

0004

従来、例えば特許文献1のように、PDPから発生する近赤外線、及び電磁波の遮蔽機能に加えて、画像の色調を補正したり、Ne原子発光スペクトルを吸収したりすることを目的として、可視光線スペクトル一部帯域を吸収する色素を添加した近赤外線吸収フィルタ電磁波遮蔽シート一体化した着色フィルタが提案されている。しかし、当該着色フィルタは、PDPの色調調整が目的であり、PDPの黒色表示部分の明度上昇を抑制するものではない。

0005

特開平11−116826号公報

発明が解決しようとする課題

0006

本発明は、PDPの黒色表示部分での、種火放電に伴う白色化を抑制し、画像の高コントラスト化を可能にする、PDPの前面に配置して用いられるPDP用前面フィルタを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明のPDP用前面フィルタは、少なくとも実質的無彩色光吸収フィルタを有し、且つ全光線透過率が15〜35%であることを特徴とする。
本発明に係るPDP用前面フィルタによれば、実質的無彩色光吸収フィルタにより全光線透過率を15〜35%と調整することにより、黒色表示部分においては画面出力光強度が抑えられ、目視認知し得る閾値未満となって種火放電による白味を感じず、目視で完全な黒と認識することができる。一方、白色表示部分でも、画面出力光強度が抑えられるものの、目視で認知しうる閾値以上となり、且つ周囲よりも光強度が強いために相対的に白色を維持して見える。従って目視では白黒の濃度差が大きくなりコントラストが高く感じられる。

0008

また、本発明のPDP用前面フィルタは、必要に応じて電磁波遮蔽機能近赤外線吸収機能ネオン光吸収機能、色調調整機能、紫外線吸収機能反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能、及び防汚染機能のいずれか一種もしくは二種以上の機能を有することが好ましい。

発明の効果

0009

本発明は、PDPの黒色表示部分での、種火放電に伴う画像の白色化を抑制することができ、画像の高コントラスト化を可能にするPDP用前面フィルタを提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

本発明のPDP用前面フィルタは、少なくとも実質的無彩色光吸収フィルタを含有し、且つ全光線透過率が15〜35%であることを特徴とする。
本発明に係るPDP用前面フィルタによれば、実質的無彩色光吸収フィルタにより全光線透過率を15〜35%と調整することにより、黒色表示部分においては画面出力光強度が抑えられ、目視で輝度を認知し得る閾値未満となるため、種火放電による白味を感じず、目視で完全な黒と認識することができる。一方、白色表示部分でも、画面出力光強度が抑えられるものの、目視で認知しうる閾値以上となり、且つ周囲よりも光強度が強いために相対的に白色を維持して見える。従って目視では白黒の濃度差が大きくなりコントラストが高く感じられる。

0011

全光線透過率が上記範囲を超えるとき、当該PDP用前面フィルタをPDPに設置して使用する際、黒色表示部分で、光強度(輝度)が目視認知の閾値以上となるため、画像にやや白味が感じられ(以下、「白っちゃけ」と呼ぶことがある)、濃度及び色彩の認知可能範囲(ダイナミックレンジ)が低濃度部分と高濃度部分、特に低濃度部分において圧縮される。そのため、コントラストが不十分となる場合がある。又、全光線透過率が上記範囲未満のとき、黒表示は十分な黒色であるが、例えば、前面フィルタ無しの状態では認識することができるこげ茶色赤紫色等の暗い色の表示が黒色と認識され(以下、「黒つぶれ」と呼ぶことがある)、濃度及び色彩の認知可能範囲(ダイナミックレンジ)がやはり高低濃度部分、特に高濃度部分において圧縮される。又、白色表示部分で、画像にやや黒味が感じられ、コントラストが不十分となる場合がある。

0012

本発明のPDP用前面フィルタを備えるPDPのコントラスト評価官能評価目視評価)により行う。輝度計で、黒表示時の輝度(黒輝度)と白表示時の輝度(白輝度)を測定し、その値から計算したコントラストの高低や、分光測色計等で測定した色度と、人間の感覚に基づくコントラストの良否や色調が必ずしも一致しないためである。
コントラストの官能評価は、例えば、無彩色の最高濃度(完全な黒)及び無彩色の最低濃度(完全な白)の画像データからなる2色で、碁盤目(方形格子)を交互に(白の隣には全部黒が、又黒の隣には全部白が配置する様に)配置したパターンの画像データ(図4)を、所定のPDPで表示したものに、前面に当該フィルタを載置して、当該パターンの白黒の境界がはっきり見えるように感じるか否かで、良否を判断することができる。

0013

黒つぶれの官能評価は、例えば、完全な黒と完全な白の間を等濃度間隔で15等分した15段階の濃度を持つ無彩色の階調画像データ図5)、及び、赤、橙、黄、緑、青、藍、菫、及び無彩色の8色について、その濃淡を5段階に変えて表示した、40色の濃淡のある様々な色の画像データ(図6)を所定のPDPで表示させて、更にその前面に実施例又は比較例で得られたPDP用前面フィルタを設置して、評価することができる。尚、ここで濃度とは、光強度の逆数常用対数に比例する量として定義される。又、画面上では輝度と相関関係を持つ。
黒つぶれの評価は、上記PDPで表示した画像データの表示を、当該フィルタを介して目視で観察し、上記無際色の階調画像データの表示において最濃部の黒とその次の濃度の黒とが識別不能の場合、又は、上記40色の画像データの表示において、最高濃度の有彩色7色と最高濃度の無彩色(データ上完全な黒)とが識別不能の場合に「黒つぶれ」有りと判断することができる。

0014

白っちゃけの官能評価は、例えば、上記無彩色の階調画像データ(図5)の表示部分における白化がはっきり弁別できる場合、「白っちゃけ」有りと判断することができる

0015

層構成
以下、本発明のPDP用前面フィルタの基本的な形態について説明する。
本発明のPDP用前面フィルタは、少なくとも実質的無彩色光吸収フィルタを有するものであれば良い。本発明においては、当該実質的無彩色光吸収フィルタを用いて、PDP用前面フィルタの全光線透過率の範囲を上記範囲とするので、黒色表示部分においては画面出力光強度が抑えられ、種火放電による白味を感じず、目視で完全な黒と認識することができる。当該、実質的無彩色光吸収フィルタは、電磁波遮蔽機能、近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、色調調整機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能、及び防汚染機能のいずれか一種若しくは二種以上の機能を兼ね備えていても良い。PDP前面フィルタの層構成は一層でも良いし、二層以上でも良い。例えば、単層の実質的無彩色光吸収フィルタをPDP用前面フィルタとして用いても良いし、図1のように、透明基材1と実質的無彩色光吸収フィルタ2の積層体をPDP用前面フィルタとして用いても良い。

0016

また、本発明のPDP用フィルタには、必要に応じて電磁波遮蔽機能、近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、色調調整機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能、防汚染機能のいずれか一種もしくは二種以上の機能を有する一層もしくは二層以上の層が更に積層されていてもよい。例えば、図2のように、透明基材1上に金属メッシュ状領域を有する電磁波遮蔽フィルタ3、接着剤層4、実質的無彩色光吸収フィルタ2を順に積層した構成や、図3のように、透明基材1上に金属メッシュ状領域を有する電磁波遮蔽フィルタ3、接着剤層4、実質的無彩色光吸収フィルタ2、近赤外線吸収フィルタ5、反射防止フィルタ6を順に積層した構成の積層体をPDP用前面フィルタとして用いることができる。また、図3において、接着剤層4は、ネオン光吸収機能、色調調整機能及び/又は紫外線吸収機能を兼ね備えていてもよく、更に、反射防止フィルタ6の上には防汚層が、下には防眩層及び/又は防擦傷層が設けられていてもよい。

0017

尚、以上の例示は、本発明のPDP用前面フィルタの態様を限定するものではない。本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

0018

以下、本発明のPDP用前面フィルタについて、各層毎に順に説明する。
[実質的無彩色光吸収フィルタ]
本発明に係る実質的無彩色光吸収フィルタとは、可視光線の全スペクトル帯域(380〜780nm)において、実質的無彩色を維持するように光を吸収するフィルタである。無彩色であることにより画像の色彩に影響を与えること無くコントラストを向上し得る。PDP用前面フィルタの全光線透過率(JIS K7105)が本発明の範囲である15〜35%になるように、実質的無彩色光吸収フィルタの全光線透過率を調節して用いる。

0019

実質的無彩色光吸収フィルタ単層での全光線透過率は、該実質的無彩色光吸収フィルタを単層でPDP用前面フィルタとする場合には、15〜35%の範囲を選定する。又、実質的無彩色光吸収フィルタと他の層(電磁波遮蔽フィルタ、反射防止フィルタ等)と積層してPDP用前面フィルタとする場合には、他の層の全光線透過率や積層構成にも依存するので一概には言えないが、通常、全光線透過率35〜65%程度のものを目安に選択すれば良い。
尚、ここで言う実質的無彩色とは、典型的な無彩色を含むことは勿論であるが、必ずしも色彩学上で言う厳密な定義での無彩色でなくとも良い。厳密には有彩色の範疇ではあっても、画像表示装置前面に設置して見たとき、視覚的に画像の色相不自然偏移して感じられない範疇であれば、本発明では実質的無彩色として扱う。例えば、やや赤みがかった黒、やや青みがかった黒、やや緑色がかった黒、やや紫色がかった黒等である。

0020

実質的無彩色光吸収フィルタとしては、黒色粉末等の実質的無彩色粉末を透明樹脂へ含有させた実質的無彩色光吸収フィルタ形成用組成物製膜して、単層の実質的無彩色光吸収フィルタを形成しても良いし、後述する機能性フィルタ上に塗布し、必要に応じて乾燥、硬化処理等を経て単層の実質的無彩色光吸収フィルタを形成しても良いし、或いは当該組成物を透明基材上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て、2層以上の実質的無彩色光吸収フィルタを形成してもよい。また、実質的無彩色の市販フィルム(例えば、黒色PET(ポリエチレンテレフタレート))を用いてもよい。

0021

実質的無彩色光吸収フィルタに用いられる、黒色粉末としては、例えば、カーボンブラック金属酸化物等の無機顔料アニリンブラック等の有機顔料等の遮光性粒子の中から一種又は二種以上を用いることができる。或いは、公知の黄、赤、青の3原色顔料を混合して実質的無彩色としても良い。例えば、黄色顔料としては、黄鉛イソインドリノンイエロー等、赤色顔料としては、弁柄キナクリドンレッド等、青色顔料としては、コバルトブルーフタロシアニンブルージインモニウム系色素等が用いられる。

0022

また、実質的無彩色光吸収フィルタに用いられる透明樹脂は、PDP用前面フィルタの透過スペクトルを実質的に変化させることの無い樹脂から適宜選択して用いる。例えば、製膜するのに適した透明樹脂としては、通常透明基材に用いられる透明樹脂が好適なものとして用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートポリエチレンナフタレートテレフタル酸イソフタル酸エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂ナイロン6などのポリアミド系樹脂ポリプロピレンポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂ポリスチレンスチレンアクリロニトリル共重合体などのスチレン系樹脂トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂イミド系樹脂ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。また、透明基材又は後述する機能性フィルタ上に塗布して塗膜を形成するのに用いるのに適した透明樹脂としては、公知のバインダ樹脂として慣用されているものの中から適宜選択して用いることができ、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂塩化ビニル酢酸ビニル共重合体等の樹脂が用いられる。

0023

実質的無彩色光吸収フィルタは、更に電磁波遮蔽機能、近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、色調調整機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能、及び防汚染機能のいずれか一種若しくは二種以上の機能をも有していて良いので、実質的無彩色光吸収フィルタ形成用組成物中には、必要に応じて適宜、後述するような近赤外線吸収色素ネオン光吸収色素、色調調整色素、紫外線吸収剤充填剤可塑剤防汚剤帯電防止剤等の添加剤を加えても良い。

0024

実質的無彩色光吸収フィルタ形成用組成物を製膜する方法は、特に限定されず、単層で製膜する場合は、熔融押出法キャスティング法カレンダー法等の公知の製膜する方法を適宜用いることができる。また、透明基材上に塗布する場合には、塗布方法としては、ロールコート、グラビアロールコート、バーコート、コンマコート等公知の塗布法が用いられる。塗膜を形成した後の乾燥、硬化方式としては、溶液(又はエマルジョン)からの溶媒(又は分散媒)の乾燥による乾燥固化方式、熱、紫外線、電子線などのエネルギーによる重合架橋反応を利用した硬化方式、或いは樹脂中の水酸基エポキシ基等の官能基硬化剤中のイソシアネート基などとの架橋、重合等の反応を利用した硬化方式などが適用できる。

0025

一方、実質的無彩色光吸収フィルタ形成用組成物の塗膜の支持体となる透明基材は、光透過性を有すれば、その他、機械的強度耐熱性絶縁性等も適宜案した上で、用途に応じたものを選択使用すれば良い。透明基材の具体例としては、例えば、樹脂等の有機材料からなる板及びシート(乃至フィルム。以下同様。)等、並びに、ガラス等の無機材料からなる板等である。

0026

上記有機材料からなる板及びシート等として用いる透明樹脂としては、上述した通常透明基材に用いられる透明樹脂で挙げたものを用いることができる。なお、これら樹脂は、樹脂材料的には、単独、又は複数種類混合樹脂ポリマーアロイを含む)として用いられ、また層的には、単層、又は2層以上の積層体として用いられる。また、樹脂シートの場合、1軸延伸や2軸延伸した延伸シートが機械的強度の点でより好ましい。
また、透明基材としてガラス板を用い、当該ガラス板上に実質的無彩色光吸収フィルタを形成する態様の場合、ガラスとしては、石英ガラスホウケイ酸ガラスソーダライムガラスなどがあり、より好ましくは熱膨脹率が小さく寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラス等が挙げられ、ディスプレイ前面基板等とする電極基板と兼用することもできる。

0027

なお、透明基材の厚さは、用途に応じたものとすれば良く、特に制限は無い。透明樹脂から成る場合は、通常12〜1000μm程度であるが、好ましくは50〜500μmである。一方、透明基材がガラス板である場合には、通常1〜5mm程度が好適である。いずれの材料においても、上記未満の厚さとなると機械的強度が不足して反りや弛み、破断などが起こり、上記を超える厚さとなると過剰性能でコスト高となる上、薄型化が難しくなる。

0028

また、透明基材は、ディスプレイ本体の一構成要素である前面基板と兼用しても良い。また、前面基板の前に配置する前面フィルタに用いられる透明基材は、薄さ、軽さの点で、板よりもシートが優れており、また割れない等の点でも、ガラス板よりも樹脂シートが優れている。

0029

この様な点で、透明基材としては樹脂シートが好ましい材料であるが、樹脂シートのなかでも、特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂シートが、透明性、耐熱性、コスト等の点で好ましく、より好ましくは2軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートが最適である。なお、透明基材の透明性は高いほどよいが、好ましくは可視光線透過率で80%以上となる光透過性が良い。
なお、透明基材は、適宜その表面に、コロナ放電処理プラズマ処理オゾン処理フレーム処理プライマー処理予熱処理除塵埃処理、蒸着処理アルカリ処理、などの公知の易接着処理を行ってもよい。

0030

次に、前記実質的無彩色光吸収フィルタに更に積層してもよい、電磁波遮蔽機能、近赤外線吸収機能、ネオン光吸収機能、色調調整機能、紫外線吸収機能、反射防止機能、防眩機能、防擦傷機能、及び防汚染機能のいずれか一種もしくは二種以上の機能を有する一層若しくは二層以上のフィルタ乃至保護フィルム(これらを「機能性フィルタ」と総称することがある)について順に説明する。

0031

[電磁波遮蔽フィルタ]
本発明のPDP用前面フィルタにおいて、実質的無彩色光吸収フィルタもしくはその積層体に付加し得る電磁波遮蔽フィルタは、プラズマディスプレイから発生した電磁波を遮蔽するものである。電磁波遮蔽フィルタには金属メッシュ層透明導電性薄膜層が利用されるが、電磁波遮蔽性の高い金属メッシュが好ましい。金属メッシュは、透明基材又は他の機能性フィルタ上に金属箔を積層し、エッチングによってメッシュ状とするものである。透明基材は、上述の実質的無彩色光吸収フィルタに用いる材料を好適に用いることができる。基材と金属メッシュとの間には、接着剤層を介してもよい。接着剤層を介する場合は、ポリエステル樹脂ポリウレタン樹脂エポキシ樹脂等の接着剤で構成する。金属メッシュは、電磁波遮蔽機能を有するものであれば、その金属の種類は特に限定されるものではなく、例えば、銅、鉄、ニッケルクロムアルミニウム、金、銀、ステンレスタングステン、クロム、チタン等を用いることができ、中でも銅が好ましい。銅箔の種類としては、圧延銅箔電解銅箔等が挙げられるが、特に電解銅箔であることが好ましい。電解銅箔を選択することにより、厚さが10μm以下の均一性の良いものとすることができ、また、黒化処理された際に、黒化層との密着性を良好なものとすることができるからである。

0032

ここで、本発明においては、上記金属メッシュは、その一方の面又は両面が黒化処理されていることが好ましい。黒化処理とは、酸化銅、黒化ニッケル、銅−コバルト合金等の薄膜被覆することにより金属メッシュの表面を黒化する処理であり、PDP用前面フィルタに付与される際は、この黒化処理面は、通常観察者側の面となるように配置される。この黒化処理によって金属メッシュ表面に形成された酸化銅等により、金属メッシュ表面の外光が吸収されることから、金属メッシュ表面で光が散乱することを防止することができる。

0033

金属メッシュの開口率は、電磁波遮蔽能の観点からは、低いほど良いが、開口率が低くなると光線透過率が低下するので、開口率としては50%以上であることが好ましい。
また、金属メッシュの開口部と非開口部とが凹凸をなしているので、金属メッシュ上に、透明樹脂が金属メッシュの凹凸を充填し、その表面を平坦化するように形成された平坦化層が積層されていてもよい。

0034

[近赤外線吸収フィルタ]
近赤外線吸収フィルタとしては、近赤外線吸収剤を有する市販フィルム(例えば、東洋紡績社製、商品名No2832)を用いたり、近赤外線吸収色素をバインダへ含有させた組成物を製膜したり、或いはこれを透明基材又は他の機能性フィルタ上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成することができる。

0035

近赤外線吸収色素としては、プラズマディスプレイパネルが発光するキセノンガス放電に起因して生じる近赤外線領域、即ち、800nm〜1100nmの波長域を吸収するものを用いる。該帯域の近赤外線の透過率が20%以下、更に10%以下であることが好ましい。同時に近赤外線吸収フィルタは、可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域で、十分な光線透過率を有することが望ましい。近赤外線吸収色素としては、具体的には、ポリメチン系化合物シアニン系化合物フタロシアニン系化合物ナフタロシアニン系化合物ナフトキノン系化合物アントラキノン系化合物ジチオール系化合物インモニウム系化合物ジインモニウム系化合物アミニウム系化合物ピリリウム系化合物、セリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、銅錯体類、ニッケル錯体類、ジチオール金属錯体類有機系近赤外線吸収色素酸化スズ酸化インジウム酸化マグネシウム酸化チタン酸化クロム酸化ジルコニウム酸化ニッケル酸化アルミニウム酸化亜鉛酸化鉄酸化アンモン、酸化鉛酸化ビスマス酸化ランタン等の無機系近赤外線吸収色素、を1種、又は2種以上を併用することができる。

0036

また、バインダ樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂が用いられる。又バインダ樹脂の乾燥、硬化方式としては、溶液(又はエマルジョン)からの溶媒(又は分散媒)の乾燥による乾燥固化方式、熱、紫外線、電子線などのエネルギーによる重合、架橋反応を利用した硬化方式、或いは樹脂中の水酸基、エポキシ基等の官能基と硬化剤中のイソシアネート基などとの架橋、重合等の反応を利用した硬化方式などが適用できる。

0037

ネオン光吸収フィルタ
ネオン光吸収フィルタは、光学フィルタがプラズマディスプレイ用として用いられる際に、プラズマディスプレイパネルから放射されるネオン光即ちネオン原子の発光スペクトルを吸収するべく設置される。ネオン光の発光スペクトル帯域は波長550〜640nmの為、ネオン光吸収フィルタの分光透過率は波長550nm〜640nmにおいて50%以下になるように設計することが好ましい。ネオン光吸収フィルタは、少なくとも550〜640nmの波長領域内吸収極大を有する色素として従来から利用されてきた色素を近赤外線吸収フィルタのところに挙げたようなバインダ樹脂に分散させた組成物を製膜したり、或いはこれを透明基材又は他の機能性フィルタ上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成することができる。該色素の具体例としては、シアニン系、オキソノール系、メチン系、サブフタロシアニン系もしくはポルフィリン系等を挙げることができる。当該バインダ樹脂としては、上記近赤外線吸収フィルタのところに挙げたような樹脂を用いることができる。

0038

[色調調整フィルタ]
また、色調調整フィルタは、パネルからの発光の色純度色再現範囲電源FF時のディスプレイ色などの改善の為にディスプレイ用フィルタの色を調整するためのものである。例えば色調調整色素をバインダ樹脂に分散させた組成物を製膜したり、或いはこれを透明基材又は他の機能性フィルタ上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成することができる。色調調整色素としては、可視領域である380〜780nmに最大吸収波長を有する公知の色素から、目的に応じて任意に色素を組み合わせて使用することができる。色調調整色素として用いることのできる公知の色素としては、特開2000−275432号公報、特開2001−188121号公報、特開2001−350013号公報、特開2002−131530号公報等に記載の色素が好適に使用できる。更にこのほかにも、黄色光赤色光青色光等の可視光を吸収するアントラキノン系、ナフタレン系、アゾ系、フタロシアニン系、ピロメテン系、テトラアザポルフィリン系、スクアリリウム系、シアニン系等の色素を使用することができる。当該バインダ樹脂としては、上記近赤外線吸収フィルタのところに挙げたような樹脂を用いることができる。

0039

紫外線吸収フィルタ
また、紫外線吸収フィルタとしては、例えば、紫外線吸収剤をバインダ樹脂に分散させた組成物を製膜したり、あるいはこれを透明基材又は他の機能性フィルタ上に塗布し、必要に応じ乾燥、硬化処理等を経て形成することができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾールベンゾフェノン等の有機系化合物微粒子状の酸化亜鉛、酸化セリウム等からなる無機系化合物からなるものが挙げられる。当該バインダ樹脂としては、上記近赤外線吸収フィルタのところに挙げたような樹脂を用いることができる。

0040

[反射防止フィルタ]
また、反射防止(AR)フィルタとしては、例えば、低屈性率層と高屈折率層とを交互に積層した多層構成が一般的であり、蒸着スパッタ等の乾式法で、或いは塗工等の湿式法も利用して形成することができる。なお、低屈折率層ケイ素酸化物、フッ化マグネシウムフッ素含有樹脂等が用いられ、高屈折率層には、酸化チタン、硫化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ等が用いられる。

0041

[防眩フィルタ]
また、防眩(AG)フィルタとしては、樹脂バインダ中にシリカなどの無機フィラーを添加した塗膜形成や、或いは賦形シート賦形版等を用いた賦形加工により、層表面に外光を乱反射する微細凹凸を設けた層として形成することができる。樹脂バインダの樹脂としては、表面層として表面強度が望まれる関係上、硬化性アクリル樹脂や、下記ハードコート層同様に電離放射線硬化性樹脂等が好適には使用される。

0042

[ハードコート層]
ハードコート層(HC層)は、PDP用前面フィルタの表面の機械的強度を向上させ、物理的損傷から保護する機能(防擦傷機能。或いは耐擦傷性ともいう。)を付与することを目的として設けられる。ハードコート層としては、例えば、ポリエステルメタアクリレートウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートプレポリマー、或いは、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマーを単独で或いはこれらの中から2種以上選択して組み合わせて配合した電離放射線硬化性樹脂を用いた塗膜として形成するとことができる。なおここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する複合表記である。

0043

[防汚層]
また、防汚層は、一般的に、撥水性撥油性のコートで、シロキサン系、フッ素化アルキルシリル化合物などが適用できる。撥水性塗料として用いられるフッ素系或いはシリコーン系樹脂を好適に用いることができる。例えば、反射防止層の低屈折率層をSiO2により形成した場合には、フルオロシリケート系撥水性塗料が好ましく用いられる。
上述した機能性フィルタを単層で製膜する場合の方法としては、所望の機能を発現させるために必要な粒子、色素等をバインダとなる樹脂中に混合し、熔融押出法、キャスティング法、カレンダー法等、公知の製膜の方法を適宜採用することができる。また、上述した機能性フィルタ及び保護フィルム塗膜として形成する方法としては、公知の層形成法、例えばロールコート、コンマコート、グラビアコート等の塗工法、或いは、任意形状での部分形成が容易なスクリーン印刷グラビア印刷等の印刷法を適宜採用することができる。

0044

また、上記実質的無彩色光吸収フィルタ及び上記各機能性フィルタは、2つ以上が、接着剤層を介して接着、積層されていても良い。接着剤層は、上述した電磁波遮蔽シートで用いられる材料を適宜用いることができる。上記実質的無彩色光吸収フィルタ、機能性フィルタ及び保護フィルムの形状は、積層する方法に応じて、連続帯状としても枚葉形状としてもよい。
2つ以上のフィルタを接着剤層を介して接着、積層する方法としては、特に限定されないが、例えば、加圧ロール等の加圧部分を備えるラミネーターを用いて接着及び積層する方法が挙げられる。
なお、本発明のPDP用前面フィルタの製造方法は、上記実施形態に限定されるものではない。

0045

以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。尚、実施例中、部は特に特定しない限り重量部を表す。
<実施例1>
まず、アクリル樹脂のバインダに、黒色粉末として色素(ジインモニウム系)を添加量加減して添加し、塗膜形成用組成物を得た。これを厚さ100μmの透明2軸延伸易接着PETフィルムの易接着処理面側に塗工し、更に乾燥処理して、透明2軸延伸PETフィルム(易接着処理面)/光吸収性塗膜の層構成を有する実質的無彩色光吸収フィルタを得た(/の前後の層は、積層一体化していることを表す)。得られた実質的無彩色光吸収フィルタの全光線透過率は60%だった。

0046

次に、近赤外線吸収色素及びネオン光吸収色素を含有する接着剤層/紫外線吸収フィルタ、/反射防止フィルタの層構成を有する積層体を作成した。
該紫外線吸収フィルタとしては、紫外線吸収剤を練込んで成る透明な、厚さ50μmの2軸延伸PETフィルムであるテトロンフィルム(帝人(株)製、商品名「HBタイプ」)を用いた。又該紫外線吸収フィルタは、反射防止フィルタを塗工形成する為の基材としても利用した。

0047

該反射防止フィルタは、該紫外線吸収フィルタの上に、高屈折率層と低屈折率層を順次形成した物から構成した。
ここで、高屈折率層は、ジルコニア超微粒子紫外線硬化性樹脂中に分散させた組成物(JSR(株)製、商品名「KZ7973」)の厚さ3μm、屈折率1.69の硬化物層から成る。
又、低屈折率層は、フッ素樹脂系の紫外線硬化性樹脂(JSR(株)製、商品名「TM086」)の厚さ100nm、屈折率1.41の硬化物から成る。

0048

又該紫外線吸収フィルタの反射防止フィルタとは反対側に接着剤層を形成し、且つ該接着剤層中に、近赤外線吸収剤、及びネオン光吸収剤を添加することにより、該接着剤層を近赤外線吸収フィルタ、及びネオン光吸収フィルタと兼用した。
ネオン光吸収剤としてシアニン系色素(旭電化工業株式会社製、商品名「TY−167」)を、又近赤外線吸収剤として、ジインモニウム系色素(日本カーリット社製、商品名「CIR1085」)、フタロシアニン系色素日本触媒社製、商品名「IR12」)、及びフタロシアニン系色素(日本触媒社製、商品名「IR14」)を添加した。

0049

接着剤としては、アクリル樹脂系粘着剤製造元;巴川製紙所製、商品名;「TU−41A」)を用いた。
そして、得られた実質的無彩色光吸収フィルタの光吸収性塗膜側と積層体の接着剤層側が対向する向きで、互いに接着積層した。この際の積層し、実施例1のPDP用前面フィルタを製造した。

0050

<実施例2>
得られた実質的無彩色光吸収フィルタの全光線透過率が40%となるように、アクリル樹脂バインダに色素(ジインモニウム系)を添加量を加減して添加したこと以外は実施例1と同様にPDP用前面フィルタを得た。

0051

<比較例1>
得られた実質的無彩色光吸収フィルタの全光線透過率が70%となるように、アクリル樹脂バインダに色素(ジインモニウム系)を添加量を加減して添加したこと以外は実施例1と同様にPDP用前面フィルタを得た。
<比較例2>
得られた実質的無彩色光吸収フィルタの全光線透過率が30%となるように、アクリル樹脂バインダに色素(ジインモニウム系)を添加量を加減して添加したこと以外は実施例1と同様にPDP用前面フィルタを得た。

0052

性能評価方法
上記、各実施例、及び比較例で得られたPDP用前面フィルタに対して、以下の点を評価した。評価結果を表1に示す。
(1)全光線透過率
分光光度計((株)島津製作所製、品番:「UV−3100PC」)を用いて、得られたPDP用前面フィルタの全光線透過率を測定した。

0053

(2)官能評価(目視コントラスト評価、黒つぶれ評価、白っちゃけ評価)
コントラストの官能評価は、無彩色の最高濃度(完全な黒)及び無彩色の最低濃度(完全な白)の画像データからなる2色で、碁盤目(方形格子)を交互に配置したパターンの画像データ(図4)を、PDP(パイオニア社製、品名「PDP−435HDL(42インチ)」、画像品質(明るさ、及びコントラスト)を「標準」モードに設定)で表示し、その前面に各実施例及び比較例の当該フィルタを全部並べて載置して、目視で当該パターンの白黒の境界がはっきり見えるように感じるか否かで、良否を判断した。白黒の境界がはっきり見えたものを○、そうでなかったものを×とした。

0054

黒つぶれの官能評価は、画像データ上、完全な黒と完全な白の間を等濃度間隔で15等分した15段階の濃度を持つ無彩色の階調画像データ(図5)、及び、赤、橙、黄、緑、青、藍、菫、及び無彩色の8色について、その濃淡を5段階に変えて表示した、40色の濃淡のある様々な色の画像データ(図6)をPDP(パイオニア製、品名「PDP−435HDL(42インチ)」画像品質を「標準」モードに設定)で表示させて、更にその前面に実施例又は比較例で得られた各PDP用前面フィルタを全部並べて設置して、黒つぶれを評価した。尚、ここで濃度とは、光強度の逆数の常用対数に比例する量として定義される。

0055

黒つぶれの評価は、上記PDPで表示した画像データの表示を、当該フィルタを介して目視で観察し、上記無彩色の階調画像データの表示において最濃部の黒とその次の濃度の黒とが、目視で識別不能の場合、又は、上記様々な色の画像データの表示において、最高濃度の有彩色7色と最高濃度の無彩色(データ上完全な黒)とが識別不能のいずれかの場合に「黒つぶれ」していると判断し、黒つぶれしていないものを○、黒つぶれしているものを×とした。

0056

白っちゃけの官能評価は、上記無彩色の階調画像データ(図5)の表示部分における白化がはっきり弁別できる場合、「白っちゃけ」有りと判断し、白っちゃけしていないものを○、白っちゃけしているものを×とした。
尚、以上の各官能評価は評価人20人の評価により行った。各評価の判定基準は以下の通りである。

0057

[判定基準]
○:評価人11人以上が○の場合
△:評価人10人が○の場合
×:評価人9人以下が○の場合

0058

0059

<結果のまとめ>
実施例1及び2の本発明に係るPDP用前面フィルタは、コントラスト、黒つぶれ及び白っちゃけのいずれの官能評価結果許容範囲内だった。
これに対し、PDP用前面フィルタの全光線透過率が本発明の範囲を超える比較例1に記載のPDP用前面フィルタは、暗い色の黒つぶれは認められなかったが、黒表示の白っちゃけが生じた。その結果、画像濃淡階調表現範囲(ダイナミックレンジ)は低濃度(白)側で狭まり、コントラスト不十分となった。

0060

また、PDP用前面フィルタの全光線透過率が本発明の範囲未満の比較例2に記載のPDP用前面フィルタは、黒表示の際に白っちゃけは認められなかったが、暗い色の黒つぶれが生じた。その結果、画像濃淡階調の表現範囲(ダイナミックレンジ)は高濃度(黒)側で狭まり、コントラスト不十分となった。

図面の簡単な説明

0061

本発明に係るPDP用前面フィルタの一例の断面図である。
本発明に係るPDP用前面フィルタの一例の断面図である。
本発明に係るPDP用前面フィルタの一例の断面図である。
本発明に係るPDP用前面フィルタのコントラストの官能評価のための画像データを示したものである。
本発明に係るPDP用前面フィルタの黒つぶれ及び白っちゃけの官能評価のための画像データを示したものである。
本発明に係るPDP用前面フィルタの黒つぶれの官能評価のための画像データを示したものである。

符号の説明

0062

1 透明基材
2実質的無彩色光吸収フィルタ
3電磁波遮蔽フィルタ
4平坦化層
5近赤外線吸収フィルタ
6 反射防止フィルタ

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