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技術 圧延ライン管理システム

出願人 東芝三菱電機産業システム株式会社
発明者 小原一浩佐野光彦今成宏幸告野昌史坂田昌彦
出願日 2005年9月26日 (15年3ヶ月経過) 出願番号 2005-278509
公開日 2007年4月5日 (13年8ヶ月経過) 公開番号 2007-083299
状態 特許登録済
技術分野 総合的工場管理 圧延の制御
主要キーワード 温度測定機器 過熱炉 出荷停止 リサイクル素材 結晶粒経 冷却テーブル 製造済み 温度変化速度
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年4月5日)のものです。
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図面 (3)

課題

本発明は、圧延製品を製造する圧延ラインにおいて、圧延製品の材質検査し、圧延製品の工程を管理する圧延ライン管理システムを提供することにある。

解決手段

注文データベース31に記憶された注文情報及び素材データベース32に記憶された素材情報に基づいて、圧延製品9の製造順序を決定する製造順序決定機能17と、この製造順序に基づいて、圧延製品9の製造工程を決定する製造指示機能18と、この製造工程に基づいて、圧延ラインに有する機器を制御する圧延ライン制御装置19と、圧延製品9の材質を測定する材質センサ11と、圧延製品9が材質仕様を満たしているか否かを判定する材質判定機能13と、満たしていない場合、注文データベース31を他の圧延製品に引き当て可能な前記注文情報を引き当てる引当手段とを備えた圧延ライン管理システム。

概要

背景

一般的に、圧延製品は、寸法形状に加え、強度及び延性などの材質許容範囲内に収めることが重要となっている。このため、大ひずみ加工や、材料温度の高精度管理及び急速冷却などの技術が使われている。

しかし、これらの技術を実操業に適用する場合には、材料の表面と内部、先端部と尾端部で各々加工条件及び温度条件が異なり、また、ロールの温度並びに表面状態及びロールバイト潤滑状態などの条件も刻々と変化し、これらが材質の変動因子となり、目標とした材質を得ることは容易ではない。

そこで、製品の材質が許容範囲外であれば、製造工程での問題点を正した上で、要求仕様を満たす製品を納期内に再度製造する必要があるため、実際に圧延材の材質を測定し、許容範囲内に収まっているかを検査していた。そして、この検査結果に基づいて、人手を介して製造工程の修正を行っていた。一方、オンライン金属材の材質を検査する装置は、鋼板表面の異なる3方向において送信子受信子を夫々相対向させ鋼板表面を伝播する3方向の超音波に基づいて、材質異常の有無を判定する装置などが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平8−110330号公報

概要

本発明は、圧延製品を製造する圧延ラインにおいて、圧延製品の材質を検査し、圧延製品の工程を管理する圧延ライン管理システムを提供することにある。注文データベース31に記憶された注文情報及び素材データベース32に記憶された素材情報に基づいて、圧延製品9の製造順序を決定する製造順序決定機能17と、この製造順序に基づいて、圧延製品9の製造工程を決定する製造指示機能18と、この製造工程に基づいて、圧延ラインに有する機器を制御する圧延ライン制御装置19と、圧延製品9の材質を測定する材質センサ11と、圧延製品9が材質仕様を満たしているか否かを判定する材質判定機能13と、満たしていない場合、注文データベース31を他の圧延製品に引き当て可能な前記注文情報を引き当てる引当手段とを備えた圧延ライン管理システム。

目的

そこで、本発明の目的は、圧延製品を製造する圧延ラインにおいて、圧延製品の材質を検査し、検査結果に基づいて圧延製品の工程を管理する圧延ライン管理システムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

圧延製品を製造する圧延ラインを管理する圧延ライン管理システムにおいて、前記圧延製品の材質仕様を含む注文情報を記憶する注文データベースと、前記圧延製品の素材に関する情報を含む素材情報を記憶する素材データベースと、前記注文データベースに記憶された前記注文情報及び前記素材データベースに記憶された前記素材情報に基づいて、前記圧延製品の製造順序を決定する製造順序決定手段と、前記製造順序決定手段により決定された前記製造順序に基づいて、前記圧延製品の製造を指示するための製造指示情報リストを作成する製造指示手段と、前記製造指示手段により作成された前記製造指示情報のリストに基づいて、前記圧延ラインに有する機器を制御する圧延ライン制御手段と、前記圧延ラインを流れる前記圧延製品の材質を測定する材質センサと、前記材質センサの測定値及び前記注文データベースに記憶された前記注文情報に基づいて、前記圧延製品が前記材質仕様を満たしているか否かを判定する材質判定手段と、前記材質判定手段の判定結果が当該材質仕様を満たしていない場合、前記注文データベースを検索し当該圧延製品に引き当て可能な前記注文情報を引き当てる引当手段とを備えたことを特徴とする圧延ライン管理システム。

請求項2

前記製造指示手段により決定された前記製造順序に基づいて、前記圧延ラインで製造された前記圧延製品を搬出する制御を行う搬出制御手段と、前記引当手段の引き当て結果に基づいて、前記圧延製品の搬出先を変更する指令を前記搬出制御手段に出力する搬出先変更手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の圧延ライン管理システム。

請求項3

圧延製品を製造する圧延ラインを管理する圧延ライン管理システムにおいて、前記圧延製品の材質仕様を含む注文情報を記憶する注文データベースと、前記圧延製品の素材に関する情報を含む素材情報を記憶する素材データベースと、前記注文データベースに記憶された前記注文情報及び前記素材データベースに記憶された前記素材情報に基づいて、前記圧延製品の製造順序を決定する製造順序決定手段と、前記製造順序決定手段により決定された前記製造順序に基づいて、前記圧延製品の製造を指示するための製造指示情報のリストを作成する製造指示手段と、前記製造指示手段により作成された前記製造指示情報のリストに基づいて、前記圧延ラインに有する機器を制御する圧延ライン制御手段と、前記圧延ラインを流れる前記圧延製品の材質を測定する材質センサと、前記材質センサの測定値及び前記注文データベースに記憶された前記注文情報に基づいて、前記圧延製品が前記材質仕様を満たしているか否かを判定する材質判定手段と、前記材質判定手段の判定結果が該材質仕様を満たしていない場合、該圧延製品に対応する該注文情報と同一の前記注文情報を前記注文データベースに追加し、前記製造順序決定手段に対して前記圧延製品により決定された前記製造順序の再決定を要求する製造順序再決定要求手段とを備えたことを特徴とする圧延ライン管理システム。

請求項4

圧延製品を製造する圧延ラインを管理する圧延ライン管理システムにおいて、前記圧延製品の材質仕様を含む注文情報を記憶する注文データベースと、前記圧延製品の素材に関する情報を含む素材情報を記憶する素材データベースと、前記注文データベースに記憶された前記注文情報及び前記素材データベースに記憶された前記素材情報に基づいて、前記圧延製品の製造順序を決定する製造順序決定手段と、前記製造順序決定手段により決定された前記製造順序に基づいて、前記圧延製品の製造を指示するための製造指示情報のリストを作成する製造指示手段と、前記製造指示手段により作成された前記製造指示情報のリストに基づいて、前記圧延ラインに有する機器を制御する圧延ライン制御手段と、前記圧延ラインを流れる前記圧延製品の材質を測定する材質センサと、前記材質センサの測定値及び前記注文データベースに記憶された前記注文情報に基づいて、前記圧延製品が前記材質仕様を満たしているか否かを判定する材質判定手段と、前記材質判定手段の判定結果が当該材質仕様を満たしていない場合、前記注文データベースを検索し当該圧延製品に引き当て可能な前記注文情報を引き当てる引当手段と、前記引当手段の引き当て結果が引き当て可能な前記注文情報がある場合、前記圧延製品の搬出先を変更する指令を前記搬出制御手段に出力する搬出先変更手段と、前記引当手段の引き当て結果が引き当て可能な前記注文情報がない場合、該圧延製品に対応する該注文情報と同一の前記注文情報を前記注文データベースに追加し、前記製造順序決定手段に対して前記圧延製品により決定された前記製造順序の再決定を要求する製造順序再決定要求手段とを備えたことを特徴とする圧延ライン管理システム。

請求項5

前記材質判定手段は、前記材質センサの測定値に基づいて、前記圧延製品の結晶粒経を算出し、冷却テーブルでの前記圧延製品の材質の変態数式モデルにより推定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の圧延ライン管理システム。

技術分野

0001

本発明は、圧延製品を製造する圧延ラインを管理する圧延ライン管理システムに関する。

背景技術

0002

一般的に、圧延製品は、寸法形状に加え、強度及び延性などの材質許容範囲内に収めることが重要となっている。このため、大ひずみ加工や、材料温度の高精度管理及び急速冷却などの技術が使われている。

0003

しかし、これらの技術を実操業に適用する場合には、材料の表面と内部、先端部と尾端部で各々加工条件及び温度条件が異なり、また、ロールの温度並びに表面状態及びロールバイト潤滑状態などの条件も刻々と変化し、これらが材質の変動因子となり、目標とした材質を得ることは容易ではない。

0004

そこで、製品の材質が許容範囲外であれば、製造工程での問題点を正した上で、要求仕様を満たす製品を納期内に再度製造する必要があるため、実際に圧延材の材質を測定し、許容範囲内に収まっているかを検査していた。そして、この検査結果に基づいて、人手を介して製造工程の修正を行っていた。一方、オンライン金属材の材質を検査する装置は、鋼板表面の異なる3方向において送信子受信子を夫々相対向させ鋼板表面を伝播する3方向の超音波に基づいて、材質異常の有無を判定する装置などが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平8−110330号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、以上のような検査装置では、圧延製品を検査する際には、圧延製品を静止させ、かつ、検査結果を圧延ラインの製造工程に反映させるために人手を介していたため、全数検査はできず、限られた一部の圧延製品の抜き取り検査とせざるを得なかった。また、これらの検査装置は、製品の管理に有効に利用する方法や手段については触れられていなかった。

0006

このため、検査のすり抜けや検査結果が反映されるまでの間に多数の許容範囲外の製品を製造する可能性があった。また、これらの許容範囲外の製品について、出荷停止等の配送先変更処理搬出作業開始に間に合わなかったり、再製造のための製造工程が納期に間に合わなかったりする可能性があった。

0007

そこで、本発明の目的は、圧延製品を製造する圧延ラインにおいて、圧延製品の材質を検査し、検査結果に基づいて圧延製品の工程を管理する圧延ライン管理システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明の観点に従った圧延ライン管理システムは、圧延製品を製造する圧延ラインを管理する圧延ライン管理システムにおいて、前記圧延製品の材質仕様を含む注文情報を記憶する注文データベースと、前記圧延製品の素材に関する情報を含む素材情報を記憶する素材データベースと、前記注文データベースに記憶された前記注文情報及び前記素材データベースに記憶された前記素材情報に基づいて、前記圧延製品の製造順序を決定する製造順序決定手段と、前記製造順序決定手段により決定された前記製造順序に基づいて、前記圧延製品の製造を指示するための製造指示情報リストを作成する製造指示手段と、前記製造指示手段により作成された前記製造指示情報のリストに基づいて、前記圧延ラインに有する機器を制御する圧延ライン制御手段と、前記圧延ラインを流れる前記圧延製品の材質を測定する材質センサと、前記材質センサの測定値及び前記注文データベースに記憶された前記注文情報に基づいて、前記圧延製品が前記材質仕様を満たしているか否かを判定する材質判定手段と、前記材質判定手段の判定結果が当該材質仕様を満たしていない場合、前記注文データベースを検索し当該圧延製品に引き当て可能な前記注文情報を引き当てる引当手段とを備えた構成である。

発明の効果

0009

本発明によれば、圧延製品を製造する圧延ラインにおいて、圧延製品の材質を検査し、検査結果に基づいて圧延製品の工程を管理する圧延ライン管理システムを提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

下図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。

0011

図1は、本実施形態のシステムの構成を説明するためのブロック図である。図中の矢印は、主にデータの流れる方向を示したものである。

0012

本システムは、圧延ライン10、搬送機器6、圧延ライン制御装置19、材質センサ11、製品管理装置21、材質測定装置22、運搬制御装置23を備えている。

0013

圧延ライン10は、圧延素材8(以下、「スラブ8」という。)から圧延製品9を製造するためのラインである。

0014

圧延ライン10は、過熱炉1、圧延機2、冷却装置3、巻取機5、これらを結ぶ搬送テーブル4を備え、電動機や油圧装置で駆動される。

0015

加熱炉1は、スラブ8を加熱するための炉である。

0016

圧延機2は、単数または複数スタンドからなり、例えば1スタンドの可逆式粗圧延機と7スタンドのタンデム式仕上圧延機からなる構成のものなどである。

0017

冷却装置3は、圧延製品9(スラブ8から製品として完成する途中の状態も含む、以下同様。)の温度を制御するために、冷却水により圧延製品9を冷却する装置である。冷却装置3は、例えばランアウトテーブル冷却テーブルなどである。

0018

巻取機5は、圧延製品9を搬送するために巻き取るための装置である。

0019

搬送テーブル4は、各工程における圧延製品9を次の工程に搬送するための機器である。

0020

搬送機器6は、圧延ライン10で製造された圧延製品9を搬送するための機器である。搬送機器6は、例えばウォーキングビームコンベヤクレーン自動車などである。

0021

製品管理装置21は、圧延製品9の製造工程を管理する。製品管理装置21は、コンピュータである。コンピュータは、例えば、記憶媒体に記憶されたプログラム等に従って、演算処理部(例えば、CPU)にデータの演算処理をさせる装置である。

0022

材質測定装置22は、材質センサ11からの検出値に基づいて、圧延製品9の材質が許容範囲外か否かの判定を行う。材質測定装置22は、コンピュータである。

0023

運搬制御装置23は、製品管理装置21からの指示に基づいて、圧延製品9を搬送する搬送機器6を制御する。また、材質測定装置21の判定結果に基づいて、圧延製品9の搬送先を変更する制御を搬送機器6にする。運搬制御装置23は、コンピュータである。

0024

圧延ライン制御装置19は、圧延ライン10を構成する各機器を制御する装置である。圧延ライン制御装置19は、製造指示機能18からの製造指示情報に基づき、圧延ラインの各機器の設定及び制御を行う。例えば、圧延ライン制御装置19は、製品板厚を目標値に一致させるために圧延機のロールギャップを変化させる自動板厚制御に加え、加熱炉抽出温度を目標値に一致させるために加熱炉への燃料投入量を変化させる加熱炉燃焼制御、及び、圧延機出側温度管理点の温度を目標値に一致させるために圧延機のロール回転速度及び冷却水量を変化させる温度制御機能などを行う。

0025

材質センサ11は、圧延ライン10に流れる圧延製品9を静止しているか否かを問わず、材質を測定できる非破壊式のセンサである。材質センサ11は、例えば、高出力パルスレーザ光線を用いて圧延材表面高周波数の超音波を励起させ、これが圧延材内部を伝播した後に表面に現れたときの圧延材表面の微小変位低出力レーザ光干渉計を組み合わせた変位計で検出し、波形解析することにより結晶粒径などの材質を検出するものなどである。例えば、材質センサ11は、フォトリフラクティブ干渉計又はファブリペロー干渉計を用いたセンサである。

0026

また、材質センサ11は、圧延ライン10内または圧延ライン10に隣接させて設置されている。例えば、材質センサ11は、圧延機2の出口側と、巻取機5の入口側に設置されている。これにより、材質センサ11は、冷却装置3で水冷された後、巻取機5の前でどのような変化をするか捉えることができる。材質センサ11は、製造した圧延材のほぼ全数について、材質の測定を行う。

0027

次に、各装置の詳細について説明する。

0028

(製品管理装置)
製品管理装置21は、注文データベース31、素材データベース32、製造順序決定機能17、製造指示機能18、引当機能16を備えている。

0029

注文データベース31は、顧客からの注文情報のリストを保管するデータベースである。注文情報は、合金成分などによって決まる材種コード製品寸法及び製品材質許容範囲、製品の配送先、納期、及びその他の顧客から要求された仕様などの情報が含まれる。

0030

素材データベース32は、スラブ8について、寸法、保有有無、入荷予定日時のリスト、及びその他の素材に関する情報などを保管するデータベースである。

0031

製造順序決定機能17は、注文データベース31及び素材データベース32を参照し納期を守るように圧延ライン10での圧延製品9の製造順序を決定する。

0032

これは、以下のようにして行う。

0033

まず、製造順序決定機能17は、製品の材質が許容範囲内となるように、圧延工程の温度管理点における温度目標値を定める。この温度管理点は、例えば、加熱炉1の抽出位置や、放射温度計などの温度測定機器の設置位置である。また、温度目標値は、過去の操業実績に基づく数値計算機内の数表の形で記憶させておき、材種及び目標寸法キーとして索引して決める。

0034

次に、製造順序決定機能17は、加熱炉1の温度変化速度や、圧延機2の圧延ロールの磨耗や熱膨張によるロールプロファイル幅方向直径分布)の変化などによる製造制約を考慮して圧延製品9の製造順序を決定する。例えば、まず、抽出温度がほぼ等しい材種を集め、次に板幅変化パターンが所謂コフィンスケジュールとなるように製造順序を定める。

0035

また、製造順序決定機能17は、スラブ8の入荷予定日時が遅く加熱炉1への装入時刻に間に合わない場合には、この製造順序を後ろにずらす処理も行う。

0036

コフィンスケジュールとは、図2に示すように、ロール交換時T1から次のロール交換時T2までの間、すなわちロールキャンペーンCAの間を、コイル数COの個数に応じて、目標板幅hを変えていく方法である。

0037

製造指示機能18は、製造順序決定機能17の出力に基づき、製造順にソートされた製造指示情報のリストを作成する。製造指示情報は注文情報から製品寸法及び製品材質の許容範囲、製品の配送先、及び、納期など圧延ラインに必要な指示情報抜粋したものに加え、上記の温度目標値等を含むものである。

0038

引当機能16は、材質測定装置21の圧延製品9に対する判定結果が許容範囲外であった場合、注文データベース31に問い合わせを行い、当該圧延製品9に要求仕様が合致する注文がないか検索する。つまり、例えば温度実績値などが目標値と異なり、当該圧延製品9の結晶粒径が粗大化して予定していた強度が得られなかった場合などには、当初の注文には合致しないものの、用途が異なればそれほどの強度を必要せず、十分仕様を満たす場合がある。このような場合には別の注文の要求仕様に合致している可能性があり、そのような注文を検索する。もし、注文データベース31に当該圧延製品9に要求仕様が合致する注文があった場合には、当該圧延製品9に検索結果として得られた注文を引き当てる。具体的には、引当機能16は、当該圧延製品の搬出先を、検索結果として得られた注文情報に記載された搬出先に変更し、更に、製造済みとして注文データベース31からその注文を削除する。

0039

もし合致する注文がなければ、引当機能16は、運搬制御装置23へ指令信号を出力し、当該圧延製品9の搬出先を不良製品仮置きエリアとする。この場合、当該圧延製品は出荷予定のない不良品として将来合致する注文が来るのを待つか、あるいは、再溶解などのリサイクル素材として搬出されることになる。

0040

また、引当機能16は、材質測定装置21の圧延製品9に対する判定結果が許容範囲外であった場合、当該圧延製品9の注文情報(以下注文情報Aと述べる)に基づき、次のように再製造を行う。

0041

まず、加熱炉1内にあるスラブ8に対応する製品管理装置21で作成した製造指示情報を検索し、材種及びスラブ8寸法が注文情報Aに合致するものを抽出する。このとき、加熱炉1の温度変更速度制約を考慮して抽出温度目標値が大きく異なるものは除外する。また、ロールプロファイル制約(例えば、コフィンスケジュールなど)を考慮し目標板幅が大きく異なるものも除外する。更に、納期が注文情報Aの納期より早いものも除外する。このように検索結果として得られたスラブ8のうち、最も製造順序が早いものを選択し、このスラブ8に注文情報Aを引き当てる。すると今度は、引き当て対象となったスラブ8の製造予定が未定となるので、その注文情報(以下注文情報B)について、上記と同様に検索を行い、スラブ8を引き当てる。この操作を加熱炉1内のスラブ8の製造情報に合致するものが見つからなくなるまで繰り返し行う。加熱炉1内のスラブ8に対する製造指示情報に注文情報Aまたは注文情報Bに合致するものがなくなると、その注文情報と同一の内容を注文データベース31に追加し、製造順序決定機能17に対し、製造順序の際決定を要求する。また、このとき、必要な材質、寸法のスラブ8の数量が不足する場合には、画面上にスラブ8購入が必要である旨の警告を表示する。なお、購買システムに接続し自動的にスラブ8の追加発注を行ってもよい。

0042

(材質測定装置)
材質測定装置21は、材質モデル12、材質判定機能13を備えている。

0043

材質モデル12は、材質センサ11の設置位置、測定タイミングによっては、材質測定後、顧客または下工程への出荷までの間の経時変化温度変化により材質が変化する可能性があるので、これらについて補正を行うための数式モデルである。例えば、圧延ライン10において、仕上最終スタンドの直後に材質センサ11を設置した場合、材質センサ11で測定した結晶粒径等に基づいて、冷却装置3での変態等を数式モデルなどにより推定し、最終的に搬出する時点での製品の材質を得ることができる。

0044

材質判定機能13は、注文データベース31に記憶された注文情報に基づいて、材質センサ11で測定した圧延製品9の材質実績値が製品情報による許容範囲内かを判定する。材質判定機能13は、判定結果に基づいて、製品管理装置21(引当機能16等)及び運搬制御装置23(搬出先変更機能14等)に対して、指令信号を出力する。

0045

(運搬制御装置)
運搬制御装置23は、搬出先変更機能14、搬出制御機能15を備えている。

0046

搬出制御機能15は、製造指示情報に基づいて圧延後の製品の搬出先及び搬出経路を決定する。搬送機器6は、この決定結果に基づいて、圧延製品9を搬出し、下工程への搬出や客先へと出荷する。このとき、搬出制御機能15は、出荷順序に応じて製品の積み方を決めたり、納期に早すぎる場合には所定の保管場所に保管するようにする。

0047

搬出先変更機能14は、材質判定機能13による判定結果が許容範囲外であった場合に、即座に搬出先を再決定し、搬出制御機能15に出力する。これにより配送先変更に伴う無駄なコストの発生を防止することができる。

0048

以上述べたように、本発明によれば、圧延製品を製造する圧延ラインにおいて、圧延製品の材質を検査し、検査結果に基づいて圧延製品の工程を管理する圧延ライン管理システムを提供することにある。また、圧延ラインのトータル操業効率を大幅に向上させることができる材質管理システムを提供することができる。さらに、製品の再製造の遅れによる納期遅延を防止することが可能となる。

0049

なお、本実施形態において、材質判定機能13は、注文データベース31の情報に基づいて、材質が許容範囲外か否かの判定をしたが、これ以外の情報で判定をおこなってもよい。例えば、製造順序決定機能17で演算した製造工程に関する情報に基づいて判定をおこなってもよい。この場合より、製造管理に即した材質判定をすることができる。

0050

記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。

0051

本発明におけるコンピュータは、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。

0052

また、本発明におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。

0053

なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。

図面の簡単な説明

0054

本発明の実施形態に関する圧延ライン管理システムの構成を説明するための図。
本実施形態に関するコフィンスケジュールを説明するためのスケジュール図。

符号の説明

0055

1…加熱炉、2…圧延機、3…冷却装置、4…搬送テーブル、5…巻取機、6…搬送車、8…スラブ、9…圧延製品、10…圧延ライン、21…製品管理装置、22…材質測定装置、23…運搬制御装置。

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