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技術 バーナ

出願人 パナソニック株式会社
発明者 島田良治柳澤忠佐々田勝視
出願日 2005年9月12日 (14年9ヶ月経過) 出願番号 2005-263378
公開日 2007年3月29日 (13年3ヶ月経過) 公開番号 2007-078198
状態 特許登録済
技術分野 ガスバーナ 気体燃料用ストーブまたはレンジ
主要キーワード 破断加工 環状中心 赤外線放射皮膜 放射塗料 旋回状 高放射率 吸引空気量 火炎形態
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年3月29日)のものです。
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図面 (12)

課題

本発明は、ガスまたは石油燃料とするコンロなどに用いるバーナに関し、外力熱膨張による炎口の変形を極小にできる炎口構成を確保し、良好な燃焼を維持して高い熱効率を実現することを目的とする。

解決手段

炎口板5に放射状に二段型凸部8を設け、第一の凸部6の上面と第二の凸部7の上面に各々第一の平面部9と第二の平面部10を形成したので構造的変形を防止し、これを基に第二の凸部7の一方の矩部11にスリット状炎口13を設けたため、スリット状炎口13の背後が火炎19に接触する面積を極小にして未燃ガスの発生を抑制できるため、炎口板5ととの距離を接近でき、高い熱効率を実現することができる。

概要

背景

従来のコンロバーナは、特許文献1に示すようなものがある。これは、図9、図10、図11に示されているように、上面に開口61を設けた環状頭部62を有するバーナ本体63と、環状頭部62に着脱自在に嵌合させた炎口板64を備え、炎口板64は中心側に向かって放射状に円周等間隔に凸部65を設けて、凸部65に放射状に円周等間隔に炎口66を配設し、炎口66の長手方向の断面において、炎口66の一端67を炎口66の他端68より上方に突出させて炎口66の上端面69と下端面70を構成すると共に、炎口66の上端面69と下端面70に各々平面部71、72を構成するようにプレス成型して火炎73を斜め上向きに噴出させるというもので、炎口66の寸法のばらつきが少なくかつ加工性が良好なコンロバーナとなり、炎口66からの火炎73が斜め上向きとなることにより、火炎73が円周方向へ噴き出す力と、排気熱上昇気流化により旋回状火炎が発生して、炎口板64の環状中央部と外周部から燃焼用空気吸引して良好な燃焼状態を実現でき、その結果鍋底とコンロバーナの間の距離を接近させることができるため熱効率を向上させることができるとしている。
特開2000−8896号公報

概要

本発明は、ガスまたは石油燃料とするコンロなどに用いるバーナに関し、外力熱膨張による炎口の変形を極小にできる炎口構成を確保し、良好な燃焼を維持して高い熱効率を実現することを目的とする。炎口板5に放射状に二段型凸部8を設け、第一の凸部6の上面と第二の凸部7の上面に各々第一の平面部9と第二の平面部10を形成したので構造的変形を防止し、これを基に第二の凸部7の一方の矩部11にスリット状炎口13を設けたため、スリット状炎口13の背後が火炎19に接触する面積を極小にして未燃ガスの発生を抑制できるため、炎口板5ととの距離を接近でき、高い熱効率を実現することができる。

目的

本発明は、上記従来の課題を解決するもので、外力による変形を防止すると共に、隣接火炎の炎口への接触を少なくして炎口の過熱を防止すると共に、熱膨張による炎口の開口寸法の変化を極小にできる炎口構成を確保し、これにより良好な燃焼を維持して高い熱効率を実現することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

上面に開口部を設けた環状頭部を有するバーナ本体と、バーナ本体の環状頭部上面と環状頭部の内周面および外周面を上方から着脱自在に被覆嵌合させた炎口板を備え、炎口板はその中心から外周側に向かって放射状に設けた第一の凸部とその上方に設けた第二の凸部を構成した二段型凸部を一定間隔で設け、第一の凸部の上面と第二の凸部の上面に各々第一の平面部と第二の平面部を形成すると共に、第二の凸部の長手方向の矩部のうち一方の矩部に、炎口板の中心から外周側に向かって放射状に一定の周回方向で開口するスリット状炎口を設けたコンロバーナ

請求項2

スリット状炎口は、炎口板の二段型凸部の第二の凸部を成型すると同時に破断加工により構成し、スリット状炎口の長手方向に垂直な上下開口断面において、スリット状炎口の上端部と下端部は、各々第二の平面部、第一の平面部に一致させた請求項1に記載のコンロバーナ。

請求項3

炎口板は、バーナ本体の環状頭部の外周面を被覆嵌合させるべく筒状部を構成し、該筒状部の下端部を外周方向から上方に屈曲させた屈曲部で構成した請求項1から2のいずれか1項に記載のコンロバーナ。

請求項4

炎口板の表面に赤外線放射皮膜を形成した請求項1から3のいずれか1項に記載のコンロバーナ。

請求項5

赤外線放射皮膜は、チタンを含有する耐熱性硬質放射塗料で構成した請求項4に記載のコンロバーナ。

請求項6

炎口板は、ステンレス鋼板などの耐熱耐食性加工性に優れた材料で構成し、該炎口板の表面の赤外線放射皮膜は、スリット状炎口を形成した後の炎口板を、酸素濃度17〜19%の低酸素濃度雰囲気中で、700〜850℃の温度で一定時間加熱して構成した請求項4に記載のコンロバーナ。

請求項7

炎口板は、アルミめっき鋼板で構成し、該炎口板の表面の赤外線放射皮膜は、空気中で800〜850℃の温度で一定時間加熱して構成した請求項4に記載のコンロバーナ。

請求項8

炎口板は、アルミめっき鋼板のアルミめっき層の厚みを30〜100μmの範囲とした請求項7に記載のコンロバーナ。

技術分野

0001

本発明は、ガスまたは石油燃料とする調理器などに用いるコンロバーナに関する。

背景技術

0002

従来のコンロバーナは、特許文献1に示すようなものがある。これは、図9図10図11に示されているように、上面に開口61を設けた環状頭部62を有するバーナ本体63と、環状頭部62に着脱自在に嵌合させた炎口板64を備え、炎口板64は中心側に向かって放射状に円周等間隔に凸部65を設けて、凸部65に放射状に円周等間隔に炎口66を配設し、炎口66の長手方向の断面において、炎口66の一端67を炎口66の他端68より上方に突出させて炎口66の上端面69と下端面70を構成すると共に、炎口66の上端面69と下端面70に各々平面部71、72を構成するようにプレス成型して火炎73を斜め上向きに噴出させるというもので、炎口66の寸法のばらつきが少なくかつ加工性が良好なコンロバーナとなり、炎口66からの火炎73が斜め上向きとなることにより、火炎73が円周方向へ噴き出す力と、排気熱上昇気流化により旋回状火炎が発生して、炎口板64の環状中央部と外周部から燃焼用空気吸引して良好な燃焼状態を実現でき、その結果鍋底とコンロバーナの間の距離を接近させることができるため熱効率を向上させることができるとしている。
特開2000−8896号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上記従来の構成では、炎口66の長手方向に対して垂直の断面において、図10の炎口板64のW−X−Y−Zの展開断面では、炎口板64の凸部65の片側の矩面と炎口66の上端面69との間は傾斜面74で構成されているため、火炎73の噴出方向に対し当該炎口66の直前の炎口66aから噴出する火炎73aによって、必然的に傾斜面74が加熱される構成であり、そのため傾斜面74が過熱して過度熱膨張が発生することがあり、炎口66の上端面69の平面部だけでは、炎口66の開口寸法の変化を抑制しきれないことがあった。その結果、往々にして炎口6の開口寸法が大きくなって、吸引空気量が増大して、火炎73の温度や炎口66そのものが高温化したり、また火炎73の噴出角度が変化したりすることで、燃焼の安定性が低下する場合があった。

0004

本発明は、上記従来の課題を解決するもので、外力による変形を防止すると共に、隣接火炎の炎口への接触を少なくして炎口の過熱を防止すると共に、熱膨張による炎口の開口寸法の変化を極小にできる炎口構成を確保し、これにより良好な燃焼を維持して高い熱効率を実現することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

この課題を解決するために本発明のコンロバーナは、上面に開口部を設けた環状頭部を有するバーナ本体と、バーナ本体の環状頭部上面と環状頭部の外周面を上方から着脱自在に被覆嵌合させた炎口板を備え、炎口板はその中心から外周側に向かって放射状に設けた第一の凸部とその上方に設けた第二の凸部を構成した二段型凸部を一定間隔で設け、第一の凸部の上面と第二の凸部の上面に各々第一の平面部と第二の平面部を形成すると共に、第二の凸部の長手方向の矩部のうち一方の矩部に、炎口板の中心から外周側に向かって放射状に一定の周回方向で開口するスリット状炎口を設けたものである。

0006

このように、炎口板に中心から外周側に向かって放射状に二段型凸部を設けるだけでなく、第一の凸部の上面と第二の凸部の上面に各々第一の平面部と第二の平面部を形成する
ことで、第一の凸部の矩部、第一の平面部、第二の凸部の矩部、第二の平面部が順次構成されて構造的に変形しにくい構成となり、この構成を基本に各第二の凸部の一方の矩部にスリット状炎口を設けたため、直前のスリット状炎口から噴出する火炎が加熱する部分は、主に第二の凸部のスリット状炎口を設けていない矩部から第二の平面部へと移行する突出部分近傍であり、結果としてスリット状炎口が隣接する火炎によって背後から加熱される面積を極小にすることができる。したがって、必然的にスリット状炎口の開口寸法の変化が極小になり、吸引空気量と火炎の噴出角度を一定化して良好な燃焼を維持することができる。特に、炎口板と火炎の接触による未燃ガスの発生を極小にできるため、炎口板となどの被加熱物との距離を接近でき、高い熱効率を実現することができる。

発明の効果

0007

本発明のコンロバーナは、炎口板に中心から外周側に向かって放射状に二段型凸部を設けるだけでなく、第一の凸部の上面と第二の凸部の上面に各々第一の平面部と第二の平面部を形成することで、構造的に変形しにくい構成となっており、これを基に各第二の凸部の一方の矩部にスリット状炎口を設けたため、スリット状炎口が隣接する火炎によって背後から加熱される面積を極小にすることができる。したがって、炎口板と火炎の接触による炎口板の熱膨張を抑えかつ未燃ガスの発生を極小にできるため、炎口板と鍋などの被加熱物との距離を接近でき、高い熱効率を実現することができる。

発明を実施するための最良の形態

0008

第1の発明は、上面に開口部を設けた環状頭部を有するバーナ本体と、バーナ本体の環状頭部上面と環状頭部の外周面を上方から着脱自在に被覆嵌合させた炎口板を備え、炎口板はその中心から外周側に向かって放射状に設けた第一の凸部とその上方に設けた第二の凸部を構成した二段型凸部を一定間隔で設け、第一の凸部の上面と第二の凸部の上面に各々第一の平面部と第二の平面部を形成すると共に、第二の凸部の長手方向の矩部のうち一方の矩部に、炎口板の中心から外周側に向かって放射状に一定の周回方向で開口するスリット状炎口を設けたことにより、第一の凸部の矩面、第一の平面部、第二の凸部の矩面、第二の平面部が順次構成されて構造的に変形しにくい構成となっており、この構成を基本に各第二の凸部の一方の矩部にスリット状炎口を設けたため、直前のスリット状炎口から噴出する火炎が加熱する部分は、第二の凸部のスリット状炎口を設けていない矩面と第二の平面部の交点部近傍であり、結果としてスリット状炎口が隣接する火炎によって背後から加熱される面積を極小にすることができる。したがって、必然的にスリット状炎口の開口寸法の変化が極小になり、吸引空気量と火炎の噴出角度を一定化して良好な燃焼を維持することができる。特に、炎口板と火炎の接触による未燃ガスの発生を極小にできるため、炎口板と鍋などの被加熱物との距離を接近でき、高い熱効率を実現することができる。

0009

第2の発明は、スリット状炎口は、炎口板の二段型凸部の第二の凸部を成型すると同時に破断加工により構成し、スリット状炎口の長手方向に垂直な上下開口断面において、スリット状炎口の上端部と下端部は、各々第二の平面部、第一の平面部に一致させたことにより、加工工程を少なくして、かつスリット状炎口の開口寸法を一定に構成できる。

0010

第3の発明は、炎口板は、バーナ本体の環状頭部の外周面を被覆嵌合させるべく筒状部を構成し、該筒状部の下端部を外周方向から上方に屈曲させた屈曲部で構成したことにより、該筒状部の外力による変形や、燃焼熱での熱膨張による変形を抑制して、バーナ本体の環状頭部と炎口板の筒状部との被覆嵌合の状態を良好に保ち、燃料ガスなどの漏洩を防止することができる。

0011

第4の発明は、炎口板の表面に赤外線放射皮膜を形成したことにより、燃焼中の炎口板表面から定常的に放熱させ、炎口板表面の高温化を防止することができる。

0012

第5の発明は、赤外線放射皮膜は、チタンを含有する耐熱性硬質放射塗料で構成したことにより、燃焼中の炎口板表面から定常的に放熱させ、炎口板表面の高温化を防止することができるだけでなく、チタン含有による耐食性や高硬度により、ユーザーによる摩擦洗浄などに耐えることができる耐久性の高い赤外線放射皮膜が得られ、その結果手入れしやすいバーナが実現できる。

0013

第6の発明は、炎口板をステンレスなどの耐熱耐食性、加工性に優れた材料で構成し、該炎口板の表面の赤外線放射皮膜は、スリット状炎口を形成した後の炎口板を、酸素濃度17〜19%の低酸素濃度雰囲気中で、700〜850℃の温度で一定時間加熱して構成したことにより、通常空気中での加熱で生成するFe2O3だけでなく、放射率の高い高硬度のFe3O4が比較的多く形成されるため、別途塗料塗装工程を必要とせず、低コストで高硬度かつ高放射率を有する耐久性に優れた赤外線放射皮膜を構成できる。

0014

第7の発明は、炎口板をアルミめっき鋼板で構成し、該炎口板の表面の赤外線放射皮膜は、空気中で800〜850℃の温度で一定時間加熱して構成したことにより、アルミめっき層酸化されて、酸化アルミニウム皮膜として基材鋼板表面を全面的に被覆するため、セラミックスとしての酸化アルミニウム皮膜の硬度により炎口板の耐食性、摩擦洗浄性を確保し、同時に高い赤外線放射性能が得られるので、炎口板の高温化を防止することができる。

0015

第8の発明は、炎口板のアルミめっき鋼板のアルミめっき層の厚みを30〜100μmの範囲としたことにより、外気側露出しているアルミめっき層表面から内部側へ酸化反応が進み、赤外線放射皮膜として酸化アルミニウム皮膜が形成されるが、基材の鋼板面に接触しているアルミめっき層は酸化されずに鉄とアルミ合金層を形成するので、多孔質酸化アルミニウムと鋼板との間に中間層を形成して鋼板表面を確実に被覆し、結果として炎口板の耐食性を向上させることができる。

0016

(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるコンロバーナの縦断面図、図2は、同実施の形態における炎口板の上面図、図3は、同実施の形態における炎口板のA−B−C−D断面の展開断面図および火炎形態概念図、図4は、同実施の形態における炎口板の拡大断面図である。

0017

図1図2図3図4において、1は、ステンレスなどの耐熱耐食性、加工性に優れた金属からなり、上面に開口部2を設けた環状頭部3と予混合ガス流通する混合管4を一体で構成したバーナ本体で、バーナ本体1の環状頭部3には、上面、外周面、および内周面を被覆するように炎口板5が嵌合されている。炎口板5は、同様にステンレスなどの耐熱耐食性、加工性に優れた金属からなり、その環状中心から外周側に向かって放射状に設けた第一の凸部6と、第一の凸部6の上方に設けた第二の凸部7とを構成した二段型凸部8を周方向に一定間隔で設け、第一の凸部6の上面と第二の凸部7の上面に、各々第一の平面部9と第二の平面部10とを構成している。また、第二の凸部7の長手方向の矩部11、12のうち、矩部11には、炎口板5の環状中心から外周側に向かって放射状に、かつ一定の周回方向(炎口板5の上面から見て反時計回りの方向)で開口するスリット状炎口13を設けている。また、スリット状炎口13は、炎口板5の二段型凸部8の第二の凸部7を成型すると同時に、上下の金型で破断加工することにより構成し、スリット状炎口13の長手方向に垂直な上下の開口断面において、スリット状炎口13の上端部14と下端部15は、各々第二の平面部10、第一の平面部9に一致させている。一方、炎口板5の外周部は、バーナ本体1の環状頭部3の外周面を被覆嵌合する筒状部16を構成し、筒状部16の下端部は全周にわたって外周方向から上方に屈曲させたフランジ状の屈曲部17となっている。なお、炎口板5の内周部の下端部も全周にわたって内周方向から上方
に屈曲させたカーリング構成となっている。さらに、炎口板の表面、特にスリット状炎口13が開口している上面には、チタンを含有する耐熱性硬質放射塗料による赤外線放射皮膜18が、炎口板5に焼き付けられている。

0018

以上のように構成されたコンロバーナについて、以下動作、作用について説明する。

0019

バーナ本体1の混合管2から予混合ガスが流入し、炎口板5のスリット状炎口13の近傍で何らかの方法により点火されて、ひとつのスリット状炎口13aで火炎19aが形成されると、隣接するスリット状炎口13からスリット状炎口13bへと瞬時に火移りして、炎口板5の上面全体で燃焼状態が形成される。この時、スリット状炎口13は、炎口板5の上面から見て反時計回りの周回方向で構成されているため、火炎19は燃焼による上昇気流で斜め上向きに噴出すると同時に、炎口板5の上面から見て反時計回りの周回方向で噴出するため、炎口板5上で旋回状態を形成する。また、スリット状炎口13は、第二の凸部7を成型すると同時に上下の金型で破断加工しているため、スリット状炎口13の長手方向に垂直な断面においては、スリット状炎口13の上端部14と下端部15の間に必然的に空隙L1が形成される。したがって、スリット状炎口13の実際のスリット開口寸法は空隙L2となる。この時、燃料ガスの種類によって空隙L2の最適値が変わるが、概ね0.5〜0.8mmが適当で、天然ガスまたは液化石油ガスの場合は、燃焼用空気の吸引性能の確保や黄炎の発生を抑えるため、空隙L2は0.55〜0.65mmの範囲が最適であり、多量に水素を含む燃焼速度の速い燃料ガスの場合は、逆火現象などの抑制のため空隙L2は0.45〜0.55mmの範囲が最適である。さらに、空隙L1は火炎19の噴出角度θに密接に関係しており、空隙L1が0mmに近い場合は火炎19の噴出角度θが小さくなり、隣接する火炎19a、火炎19bとの接触が多くなって外気からの燃焼空気拡散不足したり、炎口板5の表面と火炎19との接触面積も拡大し炎口板5が過熱することがある。一方、空隙L1が必要以上に大きい場合は火炎19の噴出角度θが大きくなり、火炎19の燃焼が完結しないうちに鍋底などに火炎19が接触することになり、未燃ガスの排出量が増加する場合がある。したがって、火炎19の噴出角度θを適正に維持し良好な燃焼状態を確保するには、空隙L1の範囲を適正に管理する必要がある。空隙L1の適正範囲は、0.1〜0.4mmであるが、本発明においては、空隙L1の最適値を0.2〜0.3mmの範囲に設定し、この時の火炎19の噴出角度θは30〜45°の範囲となって良好な燃焼状態を維持している。炎口板5には、二段型凸部8の第一の平面部9、スリット状炎口13を設けていない矩部12、および第二の平面部10が連続的かつ階段状に構成されているため、直前のスリット炎口13aから噴出する火炎19aが加熱する部分は、主に、第二の凸部のスリット状炎口13を設けていない矩部12から第二の平面部10へと移行する突出部分Rの近傍であり、結果として火炎19aと炎口板5との接触面積によって背後から加熱される面積を極小にすることができる。また燃焼状態では、炎口板5に必然的に熱膨張が発生するが、二段型凸部8の第一の平面部9、スリット状炎口13を設けていない矩部12、および第二の平面部10が連続的かつ階段状に構成されており、構造的に熱膨張による変形を抑制するため、スリット状炎口13の開口寸法の変化を燃焼状態に影響を及ぼさないレベルに抑えることができる。また、炎口板5の外周部は、バーナ本体1の環状頭部3の外周面を被覆嵌合する筒状部16となっており、筒状部16の下端部を全周にわたってフランジ状の屈曲部17で構成しているため、熱膨張で筒状部16が外方に拡大することを抑制して、バーナ本体1の環状頭部3と筒状部16との嵌合状態を良好に保ち、燃料ガスなどの漏洩を防止することができる。さらに、炎口板5のスリット状炎口13が開口している側の表面には、チタンを含有する耐熱性硬質放射塗料による赤外線放射皮膜18が焼き付けられているため、炎口板5の表面での蓄熱を防止して表面温度を低下でき、結果として炎口板5の熱膨張を抑制してスリット状炎口13の開口寸法の変化を極小にすることができる。また、赤外線放射皮膜18の成分に含まれるチタンは、赤外線放射皮膜18自体の硬度を、鉛筆硬度にして8〜9H程度にまで上昇させる作用と、耐熱性を有しており、炎口板5が煮汁の付着などによって汚れた場
合でも、摩擦洗浄に対する耐久性が得られ、手入れ性に優れたコンロバーナを実現できる。

0020

以上説明したように、燃焼状態においても構造的に変形しにくく、表面からの放熱を促進した炎口板5に、その中心から外周側に向かって放射状に一定の周回方向で開口するスリット状炎口13を設けたことにより、吸引空気量と火炎19の噴出角度θを一定化して良好な燃焼状態を維持することができるため、炎口板5と鍋などの被加熱物との距離を接近でき、高い熱効率を実現、手入れ性に優れたコンロバーナを実現することができる。

0021

(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるコンロバーナの縦断面図である。

0022

図において、実施の形態1と異なる点は、炎口板30の外周部の筒状部31の下端部を全周にわたって外周方向から上方に巻き上げて、断面がカーリング状の屈曲部32で構成したところである。

0023

なお実施の形態1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
以上のように構成されたコンロバーナについて、以下その動作、作用について説明する。

0024

炎口板30の外周部の筒状部31の下端部を、全周にわたって外周方向から上方に巻き上げて、断面がカーリング状の屈曲部32で構成したことにより、実施の形態1と同様に、炎口板30での燃焼による熱膨張で筒状部31が外方に拡大することを抑制して、バーナ本体1の環状頭部3と筒状部31との嵌合状態を良好に保ち、燃料ガスなどの漏洩を防止すると同時に、煮こぼれなどが屈曲部32の内部に侵入することを抑制できる。したがって、燃料ガスの漏洩防止と手入れ性の双方を満足するコンロバーナが得られる。

0025

(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるコンロバーナの炎口板40の部分拡大断面図である。

0026

図において、実施の形態1と異なる点は、炎口板40をステンレス鋼板などの耐熱耐食性、加工性に優れた材料で構成し、スリット状炎口13を形成した後の炎口板40を、酸素濃度17〜19%の低酸素濃度雰囲気中で、700〜850℃の温度で一定時間加熱して、炎口板40の表面に赤外線放射皮膜41を構成したところである。

0027

なお実施の形態1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
以上のように構成されたコンロバーナについて、以下その動作、作用について説明する。

0028

このような方法で形成された赤外線放射皮膜41は、通常の酸素濃度21%程度の空気中での加熱で生成するFe2O3だけでなく、Fe3O4を多く含有している。このFe3O4は黒色で高放射率かつ高硬度であるため、別途塗料の塗装工程を必要とせず、優れた赤外線放射特性を有し、かつ低コストで耐久性の高い赤外線放射皮膜41を構成することができる。したがって、燃焼による炎口板40の高温化を防止でき、スリット状炎口13の開口寸法の変化を抑え、良好な燃焼状態を維持できるコンロバーナが得られる。

0029

(実施の形態4)
図7は、本発明の実施の形態4におけるコンロバーナの加熱前の炎口板50の部分拡大断面図、図8は、加熱後の炎口板50の赤外線放射皮膜51の部分拡大断面図である。

0030

図において、実施の形態1と異なる点は、炎口板50をアルミめっき層52の厚みを3
0〜100μmの範囲で形成したアルミめっき鋼板53で構成し、スリット状炎口13を形成した後に、炎口板50を空気中で800〜850℃の温度で一定時間加熱して赤外線放射皮膜51を構成したところである。

0031

なお実施の形態1と同一符号のものは同一構造を有し、説明は省略する。
以上のように構成されたコンロバーナについて、以下その動作、作用について説明する。

0032

通常のアルミめっき鋼板は、アルミめっき層の厚みが30μm未満のものが多いが、本実施の形態では、アルミめっき層52の厚みを30〜100μmの範囲で形成したことにより、アルミめっき層52の全部が酸化されるわけではなく、表面から一定の深度の部分が酸化され、多孔質の酸化アルミニウムからなる赤外線放射特性に優れた赤外線放射皮膜51を形成する。一方、基材の鋼板54に接触しているアルミめっき層52は、外気との接触がないため酸化されずに鉄とアルミの合金層からなる中間層55を形成する。したがって、スリット状炎口13の開口端面を除く大半の鋼板54の表面を確実に外気から遮断することができる。なお、アルミめっき層52の厚みは、炎口板50の表面硬度と中間層55の厚みの確保などの観点から、40〜60μmが最適である。

0033

以上のように、別途塗料の塗装工程を必要とせず、優れた赤外線放射特性を有し、かつ低コストで耐久性の高い赤外線放射皮膜51を構成することができるため、燃焼による炎口板50の高温化を防止でき、スリット状炎口13の開口寸法の変化を抑え、良好な燃焼状態を維持できる耐久性に優れたコンロバーナが得られる。

0034

以上のように、本発明にかかるコンロバーナは、家庭用厨房業務用厨房に用いる調理器だけでなく、キャンピング用品などのレジャー用調理器にも幅広く応用が可能である。

図面の簡単な説明

0035

本発明の実施の形態1におけるコンロバーナの縦断面図
同実施の形態における炎口板の上面図
同実施の形態における炎口板のA−B−C−D断面の展開断面図および火炎形態の概念図
同実施の形態における炎口板の拡大断面図
本発明の実施の形態2におけるコンロバーナの縦断面図
本発明の実施の形態3におけるコンロバーナの炎口板40の部分拡大断面図
本発明の実施の形態4におけるコンロバーナの加熱前の炎口板の部分拡大断面図
同実施の形態における加熱後の炎口板の赤外線放射皮膜の部分拡大断面図
従来のコンロバーナの縦断面図
同従来のコンロバーナの炎口板の上面図
同従来のコンロバーナの炎口板のA−B−C−D断面の展開断面図および火炎形態の概念図

符号の説明

0036

1バーナ本体
2 開口部
3 環状頭部
5、30、40、50炎口板
6 第一の凸部
7 第二の凸部
8 二段型凸部
9 第一の平面部
10 第二の平面部
11、12 矩部
13、13a、13bスリット状炎口
14 スリット状炎口の上端部
15 スリット状炎口の下端部
16、31 筒状部
17、32屈曲部
18、41、51赤外線放射皮膜
52アルミめっき層
53 アルミめっき鋼板

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