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技術 流体循環連続蒸解釜

出願人 ヴァルメトアクチボラグ
発明者 ヴィダルスネックネスアンデルスサムエルソン
出願日 2006年9月15日 (14年3ヶ月経過) 出願番号 2006-250525
公開日 2007年3月29日 (13年8ヶ月経過) 公開番号 2007-077564
状態 特許登録済
技術分野 紙(4)
主要キーワード 垂直ノズル 連続開口 スエーデン国特許 中央パイプ 希釈ゾーン 連続スリット ハイヒ 収集チャネル
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図面 (6)

課題

セルロースパルプ製造の連続蒸解釜底部における冷却、希釈洗浄の少なくとも1つのための改良設計を提供する。

解決手段

最下位ストレーナ部上方に少なくとも1つのエキストラ・ストレーナ部(30)を配置し、エキストラ・ストレーナ部と最下位ストレーナ部との間に洗浄流体又は希釈流体を添加することによって、チップカラムの流れを妨げずに、蒸解釜底部においてより多量の洗浄流体を添加することができ、これにより、製造能力の増加、チップカラムの流れの改良、あるいは蒸解釜底部における優れた冷却、洗浄及び希釈を保持しながらこれらの効果の組合せる。

概要

背景

図1は連続蒸解釜下部の典型的設計を示している。下位ストレーナ部2はこの蒸解釜内に存し、そこから消費された蒸解流体が蒸解釜内のパルプカラムから抜き出される。希釈流体又は洗浄流体WLは、垂直4V又は水平4H方向の希釈流体ノズル又は洗浄流体ノズルを介して蒸解釜底部内に導入される。一定量の希釈流体又は洗浄流体を回転底部スクレーパアーム内のノズル4Scを介して、あるいは蒸解釜内のパルプカラムの中心で開口している通常の中心パイプ4Cを介して添加することもできる。

図1に示した先行技術の設計において、1つ又は複数列のストレーナ3a/3bが実ストレーナ部を形成し、ストレーナの各列はストレーナ面22a/22bと各ストレーナ面に配置された抜き出し領域20,及びそこから消費蒸解流体が回収システムに導かれる抜き出し領域下の収集チャンバ21を備え、この流れをRECで示した。収集チャンバ12は周知の「外部ヘッダ(external header)」内の蒸解釜シェルの外側に配置することもできる。

蒸解釜の製造能力を増大しようとするとき、すなわち1日あたりの蒸解パルプトン数を増加させようとするとき、チップとパルプカラムが蒸解釜内を下降していく速度を増加し、同時にストレーナ部からより多量の消費蒸解流体とより多量の添加希釈流体又は洗浄流体を抜き出す必要がある。

その結果、チップとパルプカラムの下降傾向拮抗して底部にできた流体上昇流から揚力が発生し、パルプカラムが容易に固着して、蒸解釜底部からの排出が困難になり、ときには完全に停止することさえある。

蒸解パルプのトンあたりの一定程度希釈洗浄を維持することを目的として、製造能力の増加に比例して、底部に配置されたノズル4V/4H/4Sc/4Cでの単位時間あたり添加する希釈流体又は洗浄流体の量を増加させることで、チップとパルプカラムに対する上昇揚力が製造能力の増加に比例して確実に増大する。

このように、抜き出し部2と希釈流体又は洗浄流体の添加を伴う従来の設計の底部を備えた各蒸解釜については製造能力の上限がある。

連続蒸解釜の他のタイプのストレーナ設計も既知であるが、それらは特定の理由のために実施されたものであり、それらが解決するのは全く別の問題である。

米国特許第5,236,554号では、代替としてチップカラムの周囲の蒸解釜壁の外周に配置された4つのセクタのうちの1つの中に化学薬品濃縮した新しい蒸解流体を添加し、反対側のセクタから蒸解流体を抜き出すことが所望されるストレーナ設計を明らかにしている。これら4つのセクタの特定の添加セクタ及び特定の抜き出しセクタは経時的に変化して、径方向温度勾配を低減し、チップカラムの全断面にわたってチップの均一な蒸解が得られる。添加セクタはストレーナ面に隣接する壁部として設計し、ノズルをこれらの壁部内に配置することができる。

この技術は、蒸解釜の高い位置での実施が最適である。この位置は、内部循環アルカリプロフィールの調整をすることが望ましく、どの時点においても蒸解釜の円周方向に見られるストレーナ面の25%しか抜き出しストレーナとして積極的に活用されないという欠点がある。そうではなくて、主として、過負荷蒸解釜内の底部ストレーナ部の場合のように、ストレーナに全蒸解釜にわたるきわめて大きな要求(すなわち、ストレーナ単位面積あたりの多量の抜き出し蒸解流体)が課される抜き出し部には、この技術は適していない。

このように米国特許第5,236,554号に開示しているのは、中心パイプを介して化学薬品を濃縮した新しい蒸解流体を添加し、蒸解釜壁内のストレーナから消費蒸解流体を抜き出すだけのものとは全く異なり、この技術はパルプカラムの中心のチップだけが新鮮な蒸解流体に曝され、蒸解釜壁にそったパルプカラム内のチップは曝された蒸解流体にだけ曝される。蒸解釜壁の周囲の添加と抜き出しがクロスされ、あるいは添加と抜き出しを交互に行う技術は、スエーデン国特許第145,257号(1952年)にも開示されている。

米国特許第6,123,808号には蒸解釜底部での希釈流体又は洗浄流体添加の別の変形が記載されている。円周にわたる分散ストレーナ領域は、この場合、添加された希釈流体又は洗浄流体の分配器として用いられ、この分散ストレーナ領域は最下位抜き出しストレーナの真下に配置されている。ここでの目的は、局部の希釈流体ノズル又は洗浄流体ノズルによって達成できる分配とは全く異なる仕方で、蒸解釜の全周にわたって希釈流体又は洗浄流体のより均一な分配を得ることである。この解決法の重要な側面は、当該の分散ストレーナ領域がその上方に位置決めされた抜き出しストレーナのストレーナ領域の直径よりも大きな直径でなければならないことである。この設計の欠点は、分散ストレーナ領域を介して添加された希釈流体又は洗浄流体からパルプカラム内への流体注入圧力がきわめて低くなることである。添加された希釈流体又は洗浄流体が、実際にはパルプカラム内の有意量のパルプ又はチップを全く通過しないで、分散ストレーナ領域上方にあるストレーナに直接抜き取られるおそれもある。

概要

セルロースパルプ製造の連続蒸解釜底部における冷却、希釈と洗浄の少なくとも1つのための改良設計を提供する。最下位ストレーナ部上方に少なくとも1つのエキストラ・ストレーナ部(30)を配置し、エキストラ・ストレーナ部と最下位ストレーナ部との間に洗浄流体又は希釈流体を添加することによって、チップカラムの流れを妨げずに、蒸解釜底部においてより多量の洗浄流体を添加することができ、これにより、製造能力の増加、チップカラムの流れの改良、あるいは蒸解釜底部における優れた冷却、洗浄及び希釈を保持しながらこれらの効果の組合せる。

目的

本発明の主たる目的は、連続蒸解釜内の主として蒸解釜底部における冷却、希釈と洗浄を改善することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

木材チップ蒸解釜の頂部の入口を介して連続的に供給され、蒸解されたセルロースパルプが蒸解釜底部の出口(10)から連続的に排出される、セルロースパルプの連続蒸解に用いる蒸解釜への流体の添加又は抜き出し装置であって、前記蒸解釜内に、少なくとも1つのストレーナ部(2)を配置し、前記ストレーナ部は、消費蒸解流体の抜き出しのために円周方向に前記蒸解釜壁内のストレーナ部内に配置したストレーナ面(22a、22b、22c)を備えた前記蒸解釜底部に結合され、希釈流体又は洗浄流体の添加用のノズル(4V、4H、4Sc)が、最下位ストレーナ部(2)の下部であって前記最下位ストレーナ部(2)と前記蒸解釜底部に配置された前記出口(10)との間に配置され、消費蒸解流体の抜き出し用の少なくとも1つのエキストラ・ストレーナ部(30、30a、30b)が、前記最下位ストレーナ部(2)上方に、前記最下位ストレーナ部(2)の最上部と前記エキストラ・ストレーナ部(30、30a、30b)の最下部との間に一定距離を置いて配置され、希釈流体又は洗浄流体の添加用の多数の添加位置(34)が、前記最下位ストレーナ部の最上部と前記エキストラ・ストレーナ部の最下部との間に前記蒸解釜の円周周り分配配置され、前記添加位置にポンプによって流体が供給され、流体がこれらの添加位置の出口を介してパルプカラム内に連続して添加されることを特徴とする前記装置。

請求項2

前記添加位置が、その開口部がパルプカラムに向けられる多数の添加用のエキストラ・ノズル(34)によって構成され、前記蒸解釜の円周方向に配置されることを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項3

前記添加位置が、前記蒸解釜の円周方向に走る連続開口スリットによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項4

前記最下位ストレーナ部の最上部と前記エキストラ・ストレーナ部の最下部との間の距離(部分31)が、前記蒸解釜底部の直径より小さいことを特徴とする請求項2又は3に記載の装置。

請求項5

前記最下位ストレーナ部の最上部と前記エキストラ・ストレーナ部の最下部との間の距離(部分31)が2メートル未満、好適には1メートル未満であることを特徴とする請求項4に記載の装置。

請求項6

前記エキストラ・ノズル(34)は、それらの開口部が、前記最下位ストレーナ部(2)の最上部と前記エキストラ・ストレーナ部(30、30a、30b)の最下部との間で前記蒸解釜壁内に開口するように構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。

請求項7

前記最下位ストレーナ部のストレーナ面(22a、22b、22c)、前記エキストラ・ストレーナ部のストレーナ面(23,23a、23b)、及び前記エキストラ・ノズル(34)の開口部が、すべて前記蒸解釜壁内の基本的に同じ直径に位置決め、配置されることを特徴とする請求項6に記載の装置。

請求項8

前記最下位ストレーナ部のストレーナ面(22a、22b、22c)及び前記エキストラ・ノズル(34)の開口部が、ともに前記蒸解釜壁内の基本的に同じ直径に位置決め、配置され、前記エキストラ・ストレーナ部のストレーナ面(23,23a、23b)が、それよりも小さい直径にある前記蒸解釜の内部壁部内に位置決め、配置されることを特徴とする請求項4又は5に記載の装置。

請求項9

前記エキストラ・ノズル(34)が、前記蒸解釜の円周周りに均等に分配され、円周方向の隣接するエキストラ・ノズル間の距離が3メートルを越えない、好適には2メートルを越えないような数だけ存在することを特徴とする請求項7又は8に記載の装置。

請求項10

前記下位ストレーナ部が、少なくとも1列のストレーナ、好適には少なくとも2列のストレーナ(3a、3b)で構成され、ストレーナの各列が、前記蒸解釜の円周周りに一方向に配置されたストレーナ板又はストレーナロッドで形成されたストレーナ面(22a、22b、22c)から成り、ストレーナの各列内のストレーナを介して抜き出される蒸解流体のために、ストレーナのこの列に収集チャネル(20)が配置され、各収集チャネルは抜き出された蒸解流体除去用の少なくとも1つの排出装置(21)を有することを特徴とする請求項9に記載の装置。

請求項11

前記エキストラ・ストレーナ部(30、30a、30b)が、少なくとも1列のストレーナによって構成され、ストレーナの各列は、前記蒸解釜の円周周りに一方向に配置されたストレーナ板又はストレーナロッドで形成されたストレーナ面(22a、22b、22c)と、ストレーナの各列内のストレーナを介して抜き出された蒸解流体のために、ストレーナのこの列に配置された収集チャネル(39、39a、39b)とから成り、各収集チャネルが、抜き出された蒸解流体用の少なくとも1つの排出装置(35、35a、35b、36、36a、36b)を有することを特徴とする請求項10に記載の装置。

請求項12

前記エキストラ・ストレーナ部(30、30a、30b)が、数個のストレーナ・セクタ(23a、23b)を備えた少なくとも1列のストレーナから成り、前記ストレーナ・セクタが、その間にストレーナ面を持たない壁部(23c、23d)を有することを特徴とする請求項11に記載の装置。

請求項13

前記エキストラ・ストレーナ部(30a、30b)内のストレーナ・セクタ(23a、23b)が円形で、マンホール・ストレーナとして周知のタイプであることを特徴とする請求項12に記載の装置。

請求項14

前記エキストラ・ストレーナ部(30)内のストレーナ・セクタが、正方形であり、前記蒸解釜の円周周りにチェスボードパターン千鳥格子状スクリーンとして周知のパターン)を形成するように配置されることを特徴とする請求項13に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は請求項1の前文に記載のセルロースパルプ製造の連続蒸解釜における流体の冷却、洗浄及び交換の改良に関するものである。

背景技術

0002

図1は連続蒸解釜下部の典型的設計を示している。下位ストレーナ部2はこの蒸解釜内に存し、そこから消費された蒸解流体が蒸解釜内のパルプカラムから抜き出される。希釈流体又は洗浄流体WLは、垂直4V又は水平4H方向の希釈流体ノズル又は洗浄流体ノズルを介して蒸解釜底部内に導入される。一定量の希釈流体又は洗浄流体を回転底部スクレーパアーム内のノズル4Scを介して、あるいは蒸解釜内のパルプカラムの中心で開口している通常の中心パイプ4Cを介して添加することもできる。

0003

図1に示した先行技術の設計において、1つ又は複数列のストレーナ3a/3bが実ストレーナ部を形成し、ストレーナの各列はストレーナ面22a/22bと各ストレーナ面に配置された抜き出し領域20,及びそこから消費蒸解流体が回収システムに導かれる抜き出し領域下の収集チャンバ21を備え、この流れをRECで示した。収集チャンバ12は周知の「外部ヘッダ(external header)」内の蒸解釜シェルの外側に配置することもできる。

0004

蒸解釜の製造能力を増大しようとするとき、すなわち1日あたりの蒸解パルプトン数を増加させようとするとき、チップとパルプカラムが蒸解釜内を下降していく速度を増加し、同時にストレーナ部からより多量の消費蒸解流体とより多量の添加希釈流体又は洗浄流体を抜き出す必要がある。

0005

その結果、チップとパルプカラムの下降傾向拮抗して底部にできた流体の上昇流から揚力が発生し、パルプカラムが容易に固着して、蒸解釜底部からの排出が困難になり、ときには完全に停止することさえある。

0006

蒸解パルプのトンあたりの一定程度希釈と洗浄を維持することを目的として、製造能力の増加に比例して、底部に配置されたノズル4V/4H/4Sc/4Cでの単位時間あたり添加する希釈流体又は洗浄流体の量を増加させることで、チップとパルプカラムに対する上昇揚力が製造能力の増加に比例して確実に増大する。

0007

このように、抜き出し部2と希釈流体又は洗浄流体の添加を伴う従来の設計の底部を備えた各蒸解釜については製造能力の上限がある。

0008

連続蒸解釜の他のタイプのストレーナ設計も既知であるが、それらは特定の理由のために実施されたものであり、それらが解決するのは全く別の問題である。

0009

米国特許第5,236,554号では、代替としてチップカラムの周囲の蒸解釜壁の外周に配置された4つのセクタのうちの1つの中に化学薬品濃縮した新しい蒸解流体を添加し、反対側のセクタから蒸解流体を抜き出すことが所望されるストレーナ設計を明らかにしている。これら4つのセクタの特定の添加セクタ及び特定の抜き出しセクタは経時的に変化して、径方向温度勾配を低減し、チップカラムの全断面にわたってチップの均一な蒸解が得られる。添加セクタはストレーナ面に隣接する壁部として設計し、ノズルをこれらの壁部内に配置することができる。

0010

この技術は、蒸解釜の高い位置での実施が最適である。この位置は、内部循環アルカリプロフィールの調整をすることが望ましく、どの時点においても蒸解釜の円周方向に見られるストレーナ面の25%しか抜き出しストレーナとして積極的に活用されないという欠点がある。そうではなくて、主として、過負荷蒸解釜内の底部ストレーナ部の場合のように、ストレーナに全蒸解釜にわたるきわめて大きな要求(すなわち、ストレーナ単位面積あたりの多量の抜き出し蒸解流体)が課される抜き出し部には、この技術は適していない。

0011

このように米国特許第5,236,554号に開示しているのは、中心パイプを介して化学薬品を濃縮した新しい蒸解流体を添加し、蒸解釜壁内のストレーナから消費蒸解流体を抜き出すだけのものとは全く異なり、この技術はパルプカラムの中心のチップだけが新鮮な蒸解流体に曝され、蒸解釜壁にそったパルプカラム内のチップは曝された蒸解流体にだけ曝される。蒸解釜壁の周囲の添加と抜き出しがクロスされ、あるいは添加と抜き出しを交互に行う技術は、スエーデン国特許第145,257号(1952年)にも開示されている。

0012

米国特許第6,123,808号には蒸解釜底部での希釈流体又は洗浄流体添加の別の変形が記載されている。円周にわたる分散ストレーナ領域は、この場合、添加された希釈流体又は洗浄流体の分配器として用いられ、この分散ストレーナ領域は最下位抜き出しストレーナの真下に配置されている。ここでの目的は、局部の希釈流体ノズル又は洗浄流体ノズルによって達成できる分配とは全く異なる仕方で、蒸解釜の全周にわたって希釈流体又は洗浄流体のより均一な分配を得ることである。この解決法の重要な側面は、当該の分散ストレーナ領域がその上方に位置決めされた抜き出しストレーナのストレーナ領域の直径よりも大きな直径でなければならないことである。この設計の欠点は、分散ストレーナ領域を介して添加された希釈流体又は洗浄流体からパルプカラム内への流体注入圧力がきわめて低くなることである。添加された希釈流体又は洗浄流体が、実際にはパルプカラム内の有意量のパルプ又はチップを全く通過しないで、分散ストレーナ領域上方にあるストレーナに直接抜き取られるおそれもある。

発明が解決しようとする課題

0013

本発明の主たる目的は、連続蒸解釜内の主として蒸解釜底部における冷却、希釈と洗浄を改善することにある。

0014

第2の目的は、希釈流体又は洗浄流体の効果を基本的に一定に維持しながら、製造能力の増加に比例して蒸解釜底部に添加された希釈流体又は洗浄流体の量が増加したときに、蒸解釜内のチップカラムの流れに伴う問題なしに既存の蒸解釜の製造能力の増加を可能にすることにある。

0015

さらに別の目的は、底部洗浄中のチップカラムに対する揚力を低減することにある。底部に添加された流体からの上昇流は、蒸解釜の同一断面に形成される数層の上昇流ではなく、互いの上面に数層の上昇流が作られることで低減することができる。

0016

さらに別の目的は、蒸解釜の中心パイプの改造を必要とせずに蒸解釜の下部にさらにもう1つの洗浄ゾーン成立させることができることにある。中心パイプは別個に常に従来の様式で使用され、蒸解釜の最下部に位置するストレーナ列上方における蒸解釜の循環を付加させる。

課題を解決するための手段

0017

本発明は、請求項1に記載の特徴によってより詳細に特徴付けられる。

発明を実施するための最良の形態

0018

本発明の概念好適実施形態及びその変形の概念は添付図面を参照して説明する。
図2は本発明の第1実施形態を示し、底部設計がセルロースパルプの連続蒸解に用いられる蒸解釜への流体の添加又は抜き出しの装置を備えている。木材チップは蒸解釜の頂部の入口(図示せず)を介して連続的に供給され、蒸解されたセルロースパルプは蒸解釜底部の出口10を介して連続的に排出される。少なくとも1つのストレーナ部2が蒸解釜内に配置され、消費蒸解流体の抜き出しのために蒸解釜壁の円周方向に配置されたストレーナ部内に配置されたストレーナ面22c(また同様に図1の22a、22b)を備えた蒸解釜底部に結合させる。希釈流体又は洗浄流体の添加用のノズル4V、4H、4Scは最下位ストレーナ部2の下部であって最下位ストレーナ部2と蒸解釜底部に配置された出口10との間に配置されている。多数の垂直方向ノズル4Vは円周周りに均一に分配され、蒸解釜の曲面底端壁内に通常は位置付けられる。それらの垂直方向ノズル4Vの数は、直径8メートルの蒸解釜内で、典型的には10−30以上にしてもよい。

0019

垂直ノズル4Vには、曲面底壁の真上だがストレーナの最下列の下部の蒸解釜壁内に開口している水平方向に向けられた多数の希釈ノズル4Hが追加される。典型的にこれらのノズルの数は、直径8メートルの蒸解釜内で10−30にしてもよい。

0020

希釈流体又は洗浄流体の添加は、一部の蒸解釜では回転底部スクレーパを介し、底部スクレーパ内に配置されたノズル4Scを通しても行われる。図面に各アーム上に1つの出口が図示されているが、これらの出口の数個は、底部スクレーパの中心から底部スクレーパのアームの外端まで底部スクレーパのアーム全体に設けてもよい。蒸解釜底部のこれらの希釈ノズルに加えて、ストレーナ2の最下列の高さに位置決めされた中央パイプからの出口もあり、これはこの列のストレーナの真上にあることが多い。この中央パイプからの流れは蒸解釜底部で希釈又は洗浄プロセスに役立つ。図2は、チェスボードの正方形パターン、「千鳥格子状スクリーン」として知られているパターンで位置付けされたストレーナ面22cによって構成されるストレーナ部を図示している。ストレーナ3a、3bの各列内のこれらのストレーナ面は、各ストレーナ面の間に盲板22dを有し、この盲板22dの表面積は周囲のストレーナ面2cの表面積に基本的に一致する。これらのタイプのストレーナ列は複数列のストレーナ列を備えるストレーナ部内に通常は位置付けされ、1つのストレーナ列上方又は下方にあるストレーナ列は、チェスボードパターンが形成されるように、ずらして配置されたストレーナ面を有する。この設計が選択されるのは、ストレーナ部のコストを抑えると同時に、高い抜き出し能力が所望される場合が多い。なぜならこのような場合、各ストレーナ面22cは盲板に隣接して位置付けされた部分でもチップカラムを抜き取る能力を有するからである。すなわち、ストレーナ面は円周方向のチップカラムを多量に、円周方向の隣接盲板の半分の範囲に抜き取るからである。本発明は、もちろん、ストレーナの各列が円周方向に走る連続ストレーナ面によって構成される図1に示したタイプのストレーナ部にも使用できる。本明細書内の全てのストレーナ面は「ロッド・ストレーナ」と呼ばれるもので構成してもよい、あるいはスリット付きの簡素な板としてもよい。

0021

少なくとも1つのエキストラ・ストレーナ部30が、最下位ストレーナ部2の最上部とエキストラ・ストレーナ部30の最下部との間に一定距離をおいて、最下位ストレーナ部2上方に、本発明による消費蒸解流体の抜き出しのために配置される。さらに、多数のエキストラ・ノズル34が、最下位ストレーナ部2の最上部とエキストラ・ストレーナ部30の最下部との間で、蒸解釜の円周周りに分配された希釈流体又は洗浄流体の添加のために配置される。エキストラ・ノズルはポンプによって流体33が供給され、流体はこれらのノズル34の出口を介してパルプカラム内に連続して添加される。

0022

最下位ストレーナ部2の最上部とエキストラ・ストレーナ部30の最下部との間の距離は図2に示す距離31であり、これはエキストラ・ノズル34が配置された盲板の小さい部分に対応し、この距離は蒸解釜の底部直径より小さい。この距離は典型的には0−8メートルの間隔内である。この距離がゼロである変形においては、ノズルが最下位ストレーナ部2の最上部とエキストラ・ストレーナ部30の最下部との接触面に位置付けされることを意味する。

0023

1つの有利な実施形態において、最下位ストレーナ部2の最上部とエキストラ・ストレーナ部30の最下部との間の距離は、エキストラ・ストレーナ部30の高さよりかなり小さく、その距離は2メートル未満であり、好適には1メートル未満である。エキストラ・ストレーナ部をつくることができる標準のストレーナ列は、1日当たり1,500−3,000トンの製造能力を有する蒸解釜内では、通常1.5メールから2メールの間の高さを有する。

0024

洗浄及び希釈ゾーン上方に位置する蒸解ゾーンへの侵入度を最小にするこの方法で、蒸解釜の洗浄及び希釈ゾーンを小さく改造できる。しかしながら、蒸解工程への移行が同時に行われる場合、十分に長い蒸解ゾーンを保持しながらも、この距離は場合によっては増大させることができる。これが適用できるのは、主に長い「ハイヒート」洗浄として周知の洗浄が蒸解釜底部で行われる蒸解釜であり、その場合その工程は移行して、元のハイヒートゾーンの一部が蒸解ゾーンとして用いられる。このゾーンは蒸解釜内、ハイヒート洗浄を伴う古い蒸解釜内でのチップの全滞留時間の30%以上に対応してもよい。

0025

図3図4は、エキストラ・ノズル34と抜き出し空間30を備えた設計をより詳細に示している。エキストラ・ノズル34は、それらの開口部が最下位ストレーナ部2の最上部とエキストラ・ストレーナ部30の最下部との間で、蒸解釜壁40内にその出口を有するように位置付け、配置されている。各エキストラ・ノズル34は、蒸解釜の周囲を走る共通分配チャネル38から希釈流体又は洗浄流体を接続パイプ37によって供給され、共通分配チャネル38はその一周にわたって、図4に概略的に示したポンプによって希釈流体又は洗浄流体を供給される。

0026

好適には最下位ストレーナ部2のストレーナ面、エキストラ・ストレーナ部30のストレーナ面、及びエキストラ・ノズル34の開口部は、蒸解釜壁内の基本的に同じ直径にすべて配置され、後付けされたマンホール・ストレーナが使用されている場合にはそれが通常当てはまる

0027

あるいは、エキストラ・ストレーナを、上部ストレーナ部から下方に延長している壁部を構成する内部蒸解釜壁内に取り付けてもよい、これは最下位ストレーナ部2のストレーナ面とエキストラ・ノズル34の開口部がともに蒸解釜壁内の基本的に同じ直径に配置され、エキストラ・ストレーナ部30のストレーナ面が下方に延長されたこの壁部内のより小さな直径に位置付けることを意味する。

0028

添加用エキストラ・ノズル34は蒸解釜の円周周りに均等に分配され、円周周りに、隣接するエキストラ・ノズル間の距離が3メートル未満、好適には2メートル未満になるような数だけ存在する。

0029

ノズルは集中噴流をパルプカラム内に送る開口部を有することが適切であるが、円周方向に長円形の開口部又はスリットを有してもよい。エキストラ・ストレーナ部と下位ストレーナ部との間でより多量の流体の添加を達成することが望ましい1つの極端な変形において、流体添加は、円周周りに基本的に単一の連続スリットを介しても行われる。パルプカラム内への最良の透過効果を得るためには、ノズル開口部のスリットが、パルプカラムへの流体の高い注入速度を成立させる制御加圧滴下を受けることが有利である。

0030

下位ストレーナ部2は図2に示したように、少なくとも1列のストレーナ、好適には少なくとも2列のストレーナで構成され、ストレーナの各列3a、3bは蒸解釜周囲の円周方向に配置されたストレーナ板又はロッド・ストレーナから成る。ストレーナの各列3a、3b内のストレーナを介して抜き出された蒸解流体のために、このストレーナの各列に収集チャネル20が配置され、各収集チャネルは抜き出された蒸解流体の除去のために少なくとも1つの排出装置21を有する。

0031

エキストラ・ストレーナ部30は少なくとも1列のストレーナ23によって構成され、ストレーナの各列は蒸解釜周囲の円周方向に配置されたストレーナ板又はロッド・ストレーナから成る。ストレーナの各列内のストレーナを介して抜き出された蒸解流体のために、このストレーナの各列に収集チャネル39が配置され、各収集チャネルは抜き出された蒸解流体の除去のために少なくとも1つの排出装置35、36を有する。

0032

またエキストラ・ストレーナ部23は、いくつものストレーナ部23bを備えた少なくとも1列のストレーナ23によって構成してもよく、ストレーナ・セクタはストレーナ面を持たない盲板23dの形の壁部をそのセクタ間に有する。図5に示した変形において、ストレーナ・セクタは円形で、マンホール・ストレーナとして周知のタイプであり、2列30a、30bに配列されている。エキストラ・ストレーナ部23もストレーナ列3a、3bとして図2に示した、蒸解釜の円周周りにチェスボードを形成するパターンに配置された(千鳥格子状スクリーンとして周知の配置)タイプの正方形のストレーナ・セクタで構成することもできる。

0033

本発明は特許請求の範囲内で多くの変更が可能である。エキストラ・ストレーナ部30及びノズル部31を何部も、例えば、互いに上下に位置付けし、蒸解釜底部のさまざまな高さにおいて、さまざまな希釈流体添加の位置を得ることができる。

0034

エキストラ・ノズル部も図2に示した変形において、ストレーナ30のエキストラ列上方に位置付けることもできる。

図面の簡単な説明

0035

連続蒸解釜底部に希釈流体を追加した底部ストレーナの従来設計を示す図。
既存の底部ストレーナの真上にエキストラ・ストレーナ列を配置した本発明の第1実施形態を示す図。
図2の設計の拡大図。
図3のIV−IV断面図。
既存の底部ストレーナの真上に配置した2列のエキストラ・ストレーナ列を備えた代替実施形態を示し、これらのエキストラ・ストレーナ列は、「マンホール・ストレーナ」として知られるタイプの円形ストレーナにより構成されている図。

符号の説明

0036

2 :ストレーナ部
10:蒸解釜底部の出口
22a、22b、22c:ストレーナ面
4V、4H、4Sc:希釈流体又は洗浄流体の添加用のノズル
30、30a、30b:エキストラ・ストレーナ部

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