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技術 板厚制御方法及び圧延機

出願人 株式会社神戸製鋼所
発明者 前田知幸
出願日 2005年9月6日 (15年3ヶ月経過) 出願番号 2005-258133
公開日 2007年3月22日 (13年9ヶ月経過) 公開番号 2007-069233
状態 特許登録済
技術分野 圧延の制御
主要キーワード 張力変化量 通材速度 塑性係数 非定常状態 段圧延 板厚変化 ルーパ装置 後方張力
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年3月22日)のものです。
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図面 (5)

課題

圧延材2の先端部2aでの板厚制御を行うことができるようにする。

解決手段

圧延材1の先端部2aの板厚を制御するに際し、先端部2aにおける板厚制御対象部分2bが最終圧延スタンドiに到達する前に、圧延スタンド4間での圧延材1の張力変化量を算出し、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドiの修正圧下量を求めておき、この修正圧下量に基づいて最終圧延スタンドiを操作することで、先端部2aの板厚制御対象部分2bの板厚制御をする。

概要

背景

従来より、圧延材圧延スタンドを有する圧延機タンデム圧延機)に導入され、当該圧延材は所定の厚みに圧延される。タンデム圧延機では、圧延材の板厚を所定のものにするために、圧延スタンドにおける圧下荷重や圧延スタンドの圧下量ロールギャップ)などを制御している。
圧延材を圧延する際、圧延スタンド間張力変化が発生すると、板厚に様々な影響を及ぼすことから、圧延スタンド間での張力を考慮した上で板厚を制御する様々な制御方法が考えられている。

例えば、特許文献1の板厚制御方法は、圧延する圧延材の入側板厚出側板厚)を測定して、その入側板厚と目標板厚との板厚偏差を求め、この板厚偏差に基づいて圧延する圧下制御装置を操作して圧延を行うと共に、当該圧下制御装置の操作することによって発生する圧延スタンド間での張力変動を求めて、この張力変動によって他の圧下制御装置での出側板厚が変化しないように、他の圧下制御装置を操作するものである。
また、スタンド間における張力を抑制するものとして、特許文献2に開示されているものがある。特許文献2のスタンド間張力制御方法は、不特定の原因により発生する圧延スタンドの入側での入側板厚変動板厚計で検出し、前記入側板厚変動に起因する後方張力変動(圧延スタンドの後進率)を演算し、後方張力変動を抑制するための出側板厚変動を演算して、前記出側板厚変動に基づいて入側板厚変動に起因する張力発生を抑制するものである。
特公平6−28764号公報
特許第3451919号

概要

圧延材2の先端部2aでの板厚制御を行うことができるようにする。圧延材1の先端部2aの板厚を制御するに際し、先端部2aにおける板厚制御対象部分2bが最終圧延スタンドiに到達する前に、圧延スタンド4間での圧延材1の張力変化量を算出し、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドiの修正圧下量を求めておき、この修正圧下量に基づいて最終圧延スタンドiを操作することで、先端部2aの板厚制御対象部分2bの板厚制御をする。

目的

特許文献2のものは、張力発生を抑制するのみであって、張力発生に起因して発生する圧延材の板厚の変動を直接的に制御するものではないため、この技術によって、圧延材の先端部における板厚を制御することはできない。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、圧延材の先端部での板厚制御を行うことができる板厚制御方法とその装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

圧延スタンドを複数備えた圧延機圧延材圧延する際に、前記圧延スタンドの圧下量を制御することにより前記圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、前記圧延材の先端部の板厚を制御するに際し、先端部における板厚制御対象部分が最終圧延スタンドに到達する前に、前記圧延スタンド間を通過する圧延材の張力変化量を算出し、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドの修正圧下量を求めておき、この修正圧下量に基づいて最終圧延スタンドを操作することで、前記先端部の板厚制御対象部分の板厚制御をすることを特徴とする板厚制御方法。

請求項2

前記最終圧延スタンドよりも1つ上流に位置する前圧延スタンドと、この前圧延スタンドよりも1つ上流に位置する前々圧延スタンドとの間の張力を測定することで前記張力変化量を求めていることを特徴とする請求項1に記載の板厚制御方法。

請求項3

前記張力変化量から前々圧延スタンドでの圧延荷重の変化量を求め、この圧延荷重の変化量から前記最終圧延スタンドの修正圧下量を求めていることを特徴とする請求項2に記載の板厚制御方法。

請求項4

前記修正圧下量の算出の際に、前記張力変化量の最大値を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の板厚制御方法。

請求項5

複数の圧延スタンドを有する圧延機において、前記圧延スタンド間を通過する圧延材の張力変化量を算出する張力算出手段と、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドの修正圧下量を求める修正圧下量算出手段と、この修正圧下量に基づいて最終圧延スタンドでの圧下量を変更する圧下量変更手段とを有していることを特徴とする圧延機。

技術分野

0001

本発明は、圧延材の先端部の板厚を制御する板厚制御方法及び圧延機に関する。

背景技術

0002

従来より、圧延材は圧延スタンドを有する圧延機(タンデム圧延機)に導入され、当該圧延材は所定の厚みに圧延される。タンデム圧延機では、圧延材の板厚を所定のものにするために、圧延スタンドにおける圧下荷重や圧延スタンドの圧下量ロールギャップ)などを制御している。
圧延材を圧延する際、圧延スタンド間張力変化が発生すると、板厚に様々な影響を及ぼすことから、圧延スタンド間での張力を考慮した上で板厚を制御する様々な制御方法が考えられている。

0003

例えば、特許文献1の板厚制御方法は、圧延する圧延材の入側板厚出側板厚)を測定して、その入側板厚と目標板厚との板厚偏差を求め、この板厚偏差に基づいて圧延する圧下制御装置を操作して圧延を行うと共に、当該圧下制御装置の操作することによって発生する圧延スタンド間での張力変動を求めて、この張力変動によって他の圧下制御装置での出側板厚が変化しないように、他の圧下制御装置を操作するものである。
また、スタンド間における張力を抑制するものとして、特許文献2に開示されているものがある。特許文献2のスタンド間張力制御方法は、不特定の原因により発生する圧延スタンドの入側での入側板厚変動板厚計で検出し、前記入側板厚変動に起因する後方張力変動(圧延スタンドの後進率)を演算し、後方張力変動を抑制するための出側板厚変動を演算して、前記出側板厚変動に基づいて入側板厚変動に起因する張力発生を抑制するものである。
特公平6−28764号公報
特許第3451919号

発明が解決しようとする課題

0004

圧延材の板厚を制御するにあたって、圧延材の先端部を目標となる厚みに制御したいという要望がある。
そこで、特許文献1の板厚制御方法を適用して圧延材の先端部を制御することを考える。この板厚制御方法では圧延材の板厚を制御するために圧延材の板厚を測定する板厚計(板厚偏差装置)が用いられている。板厚計は、通常、γ線を圧延材に当てることにより当該圧延材の板厚を測定するもので、圧延材の温度が変化すると、測定値も変動するという特性がある。一方で、圧延材の先端部ではその温度が激しく変化することが実績から分かっている。ゆえに、特許文献1のような板厚計を用いた板厚制御方法では、圧延材の先端部での厚みを正確に測定することが困難であり、このような技術を用いて圧延材の先端部での板厚制御をすることができない。

0005

特許文献2のものは、張力発生を抑制するのみであって、張力発生に起因して発生する圧延材の板厚の変動を直接的に制御するものではないため、この技術によって、圧延材の先端部における板厚を制御することはできない。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、圧延材の先端部での板厚制御を行うことができる板厚制御方法とその装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

前記目的を達成するために、本発明は、次の手段を講じた。即ち、本発明における課題解決のための技術的手段は、圧延スタンドを複数備えた圧延機で圧延材を圧延する際に、前記圧延スタンドの圧下量を制御することにより前記圧延材の板厚を制御する板厚制御方法において、前記圧延材の先端部の板厚を制御するに際し、先端部における板厚制御対象部分が最終圧延スタンドに到達する前に、前記圧延スタンド間を通過する圧延材の張力変化量を算出し、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドの修正圧下量を求めておき、この修正圧下量に基づいて最終圧延スタンドを操作することで、前記先端部の板厚制御対象部分の板厚制御をする点にある。

0007

発明者は、圧延材の先端部での板厚制御をするにあたって、当該先端部の板厚を直接実測せずに行う方法について様々な観点から検証したところ、圧延スタンド間での圧延材の張力変化量を算出し、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドにおける修正圧下量を求めるようにすれば、圧延材の先端部を制御できることを見出した。これによって、先端部における板厚制御を行うことができるようになった。
また、先端部の板厚制御対象部分が最終圧延スタンドに到達する前に、修正圧下量を求めるようにしているため、最終圧延スタンドにおける圧下操作に時間的余裕ができ、確実に板厚制御対象部分の板厚を制御することができる。

0008

これに加え、最終圧延スタンドよりも1つ上流に位置する前圧延スタンドと、この前圧延スタンドよりも1つ上流に位置する前々圧延スタンドとの間の張力を測定することで張力変化量を求めている。
これによれば、最終圧延スタンドに最も近い圧延スタンド間での圧延材張力変化量を用いて修正圧下量を求めているために、板厚制御の精度を向上させることができると共に、1つ上流に位置する前圧延スタンドでの張力変化量を求めてから最終圧延スタンドを操作するようになるので時間的な余裕ができ、高速に圧延を行う場合でも、先端部の板厚制御を正確に行うことができる。

0009

張力変化量から前々圧延スタンドでの圧延荷重の変化量を求め、この圧延荷重の変化量から前記最終圧延スタンドの修正圧下量を求めることが好ましい。
また、修正圧下量の算出の際には、前記張力変化量の最大値を用いている。
圧延している状態を考えると、圧延スタンド間における圧延材の張力は逐次変化するため張力変化量を基に求めた修正圧下量も逐次と変化することとなる。逐次変化している修正圧下量に応じて最終圧延スタンドをその都度操作することも可能であるが、最終圧延スタンドの修正圧下量を求める際は、張力変化量の絶対値の値が最大となる時点をみて、そこでの張力変化量の実際の値を用いることで、先端部を制御する前に予め修正圧下量を1つに決定し、この修正圧下量に基づいて圧延材の先端部を制御するのがよい。

0010

本発明の他の技術的手段は、複数の圧延スタンドを有する圧延機において、最終圧延スタンドを除く圧延スタンドで圧延スタンド間での圧延材の時間的な張力変化量を算出する張力算出手段と、この張力変化量に基づいて最終圧延スタンドにおける修正圧下量を求める修正圧下量算出手段と、この修正圧下量に基づいて最終圧延スタンドでの圧下量を制御する圧下量制御手段とを有している点にある。
これによれば、圧延材の先端部の板厚制御を行うことができる。

発明の効果

0011

本発明によれば、圧延材の先端部の板厚制御を行うことができる。

発明を実施するための最良の形態

0012

以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は本発明の圧延機を示している。この圧延機1は圧延材2(例えば、スラブ)を薄板に圧延するもので、圧延機1に搬入された圧延材2は当該圧延機1で圧延され、圧延機1よりも下流側に配置された巻き取り機3で巻き取られるようになっている。この実施の形態では、圧延機1は鉄やアルミニウム等を薄板に圧延するものである。
前記圧延機1は、多段圧延機(タンデム圧延機)であって、複数の圧延スタンド4と、各圧延スタンド4を制御する制御装置5と、圧延スタンド4間の張力を測定すると共に、圧延スタンド間の張力を調整可能なルーパ装置6と、圧延材2の板厚を測定する厚み計7とを有している。

0013

前記各圧延スタンド4は、一対のワークロール11と、このワークロール11をバックアップするバックアップロール12と、圧延荷重を測定するロードセル13とを有したものとなっている。
各圧延スタンド4間、即ち、隣り合うワークロール11間には、それぞれルーパ装置6が配置され、このルーパ装置6によって隣り合う圧延スタンド4間を通過する圧延材2の張力を測定することができるようになっている。ルーパ装置6は測定した張力を制御装置5に出力するようになっている。

0014

前記厚み計7は、γ線を圧延材2に当てることにより圧延材2の板厚を測定するもので、圧延機1の出側、即ち、圧延機1と巻き取り機3との間に配置されている。
前記制御装置5はプロセスコンピュータにより構成されている。このプロセスコンピュータ5はルーパ装置6から送られてきた張力に基づき、圧延スタンド4間の時間的な張力変化量を算出する張力算出手段8と、この張力算出手段8で算出された張力変化量から修正圧下量を求める修正圧下量算出手段9とを有している。プロセスコンピュータ5では、前記修正圧下量を最終圧延スタンド4に設けられた圧下装置10(圧下量変更手段)に出力するようになっている。

0015

圧下装置10は、プロセスコンピュータ5から送られてきた修正圧下量に基づいて最終圧延スタンド4の圧下量を変更し、これによって、圧延材2の板厚を目標の板厚に制御するようになっている。
以下、圧延スタンド4,ルーパ装置6,プロセスコンピュータ5で行われる板厚制御方法の詳細について、図1,2に基づき説明する。
なお、説明の便宜上、図1に示すように最終圧延スタンドiを基準として、最終圧延スタンドiよりも1つ前の上流に位置(i−1番目)する圧延スタンド4を、前段圧延スタンドi−1とし、前段圧延スタンドi−1よりも1つ前の上流に位置(i−2番目)する圧延スタンド4を、前々段圧延スタンドi−2とする。

0016

また、最終圧延スタンドiの入側板厚変動量をΔHi,前段圧延スタンドi−1の入側板厚変動量をΔHi-1,前々段圧延スタンドi−2の入側板厚変動量をΔHi-2とする。また、最終圧延スタンドiの出側板厚変動量をΔhi,前段圧延スタンドi−1の出側板厚変動量をΔhi-1,前々段圧延スタンドi−2の出側板厚変動量をΔhi-2とする。前段圧延スタンドi−1と前々段圧延スタンドi−2との間に配置されたルーパ装置6で圧延スタンド4間での張力を測定するものとする。
まず、圧延材2が圧延機1に搬入されて、圧延材2の先端部2aが前段圧延スタンドi−1に達する(言い換えれば、前段圧延スタンドi−1の一対のワークロール11間に先端部2aが導入される)と、ルーパ装置6は、前段圧延スタンドi−1と前々段圧延スタンドi−2との間を通過する先端部2aの張力tfi-2の測定を開始し、開始時の張力tfi-2をプロセスコンピュータ5が記憶する(S1)。

0017

そして、プロセスコンピュータ5は、ルーパ装置6が張力を開始してから所定時間(例えば、数十msec)毎に、張力算出手段8で、式(1)により時間的な張力変化量Δtfi-2を算出する(S2)。
なお、S2で張力を測定した時に前段圧延スタンドi−1に達した先端部2aの部分が、最終圧延スタンドiで板厚を制御する板厚制御対象部分2bとなる。

0018

0019

次に、プロセスコンピュータ5は、式(1)で算出された張力変化量Δtfi-2を式(2)に代入し、張力変化によって変化する前々段圧延スタンドi−2の圧延荷重の変化量ΔPi-2を算出する(S3)

0020

0021

プロセスコンピュータ5の修正圧下量算出手段9によって、式(2)で求めた前記張力変化量Δtfi-2に基づいて最終圧延スタンドiの修正圧下量ΔSiを式(3)により求める(S4)。式(3)の導出については後述する。

0022

0023

なお、式(3)において、修正圧下量ΔSiを算出するにあたっては、塑性係数Qi-1,ミル定数Mi-1,Mi-2が用いられる。式(3)での、∂Pi-1/∂Hi-1,∂Pi/∂Hiは、予め計算されておりプロセスコンピュータ5等から与えられる。
そして、プロセスコンピュータ5で、前段圧延スタンドi−1に到達した先端部2aの板厚制御対象部分2bが最終圧延スタンドiに達するまでのむだ時間ΔTを式(4)に基づき算出する(S5)。

0024

0025

プロセスコンピュータ5は、むだ時間ΔT経過後に、修正圧下量ΔSiとを圧下装置10に出力する。圧下装置10は、修正圧下量ΔSiに基づいて板厚制御対象部分2bでの板厚が目標値になるように作動し、当該板厚制御対象部分2bの板厚を制御する(S6)。
次に、圧延材2の先端部2aの全体が最終圧延スタンドiを通過したか否かを判断する(S7)。具体的には、圧延材2の張力変動を最初に測定してから圧延材2の通板速度が一定になった時点で、先端部2aの全体が最終圧延スタンドiを通過したと見なし、先端部2aにおける板厚制御を完了する。即ち、圧延材2の圧延においては、通常、圧延を開始してから圧延材2の通材速度を徐々に上げていき、通材速度が所定の速度まで上昇すると加速を終了して一定の速度で圧延する。そのため、この実施形態では、圧延材2の通材速度の加速を終了した時点(非定常状態から定常状態に変化した時点)で、圧延材2の先端部2aの全体が最終圧延スタンドiを通過したとし、先端部2aの板厚制御を終了する。

0026

なお、前記S7において、最終圧延スタンドiを通過した圧延材1の長さを実際に測定しておき、測定した長さが予め設定した先端部2aの長さと一致したときに、先端部2aの全体が最終圧延スタンドiを通過したと見なしてもよい。
さて、式(3)で表される修正圧下量ΔSiは、次のように求めることができる。
まず、前段圧延スタンドi−1と前々段圧延スタンドi−2の張力が変化したときの最終圧延スタンドiの入側板厚変化量ΔHiは、式(5)で示すことができる。

0027

0028

式(5)から分かるように、最終圧延スタンドiの入側板厚変化量ΔHiは、張力変化における前段圧延スタンドi−1での圧延荷重の変化量ΔPi-1を前段圧延スタンドi−1におけるミル定数Mi-1で割ったものとして表すことができる。これを変形すると式(5)で示す右辺となる。
ここで、前段圧延スタンドi−1での塑性係数Qi-1は式(6)で表され、前段圧延スタンドi−1における入側板厚変化量ΔHi-1は式(7)で表すことができるので、これらの式を用いて式(5)を変形し、前段圧延スタンドi−1の出側板厚変化量Δhi-1を求めると式(8)になる。

0029

0030

ここで、式(8)を用いると、最終圧延スタンドiでの出側板厚変化量Δhiは式(9)で表すことができる。

0031

0032

式(7)の添え字iを1つ増すと、ΔPi-1/Mi-1=Δhi-1となる。この式を(9)に代入すると、式(9)は式(10)に変形できる。

0033

0034

そして、式(10)に式(8)を代入すると、最終圧延スタンドiの出側板厚変化量Δhiは式(11)で表すことができる。

0035

0036

一方で、圧下操作による最終圧延スタンドiでの出側板厚変化量Δhiは式(12)で示すこともできる。

0037

0038

ここで、式(11)と式(12)とを用いて、修正圧下量ΔSiを解くと、式(3)のようになる。
図3は、本発明の板厚制御方法を適用した制御結果を示している。図3において横軸は時間を示しており、縦軸は張力又は各圧延スタンドでの板厚の変動量を示している。図3実線に示すように、本発明の制御を適用した場合、最終圧延スタンドiにおける出側板厚変化量Δhiは、図3点線に示す適用していない従来と比べ、その変動が少ないことが分かる。

0039

以上、本発明によれば、圧延スタンド4間の張力変化を用いているために、圧延材2の先端部2aでの板厚制御ができるようになった。また、最終圧延スタンドiよりも上流側に位置する前々段圧延スタンドi−2と前段圧延スタンドi−1との張力変化量に基づいて圧延材2の先端部2aの板厚制御を行うようにしているので、最終圧延スタンドiを操作する時間的な余裕ができ、高速に圧延を行う場合でも対応することができる。
さて、図4に示すように、圧延スタンド4間における圧延材2の張力は、逐次変化することから張力変化量Δtfi-2を基に求めた修正圧下量も逐次変化する。逐次に変化する修正圧下量ΔSiに応じて最終圧延スタンドiをその都度操作することも可能であるが、好ましくは、予め張力変化量Δtfi-2を1つに決定して、その値を基に修正圧下量ΔSiを決定するのがよい。この場合には、張力変化量Δtfi-2の絶対値の値が最大になるときの当該張力変化量Δtfi-2を用いて修正圧下量ΔSiを決定するのがよい。

0040

具体的には、圧延材2の先端部2aが前段圧延スタンドi−1に到達した後の張力変化量Δtfi-2を見ると図4のように変化する。そこで、前記S2で張力変化量Δtfi-2を逐次算出しておき、張力変化量Δtfi-2の絶対値の値が最大になったとき、そのときの
張力変化量Δtfi-2の値を、式(2)や式(3)に代入して、修正圧下量ΔSiを決定する。張力変化量Δtfi-2の値が最大であるか否かは、当該張力変化量Δtfi-2を逐次見ておき、その値が減少に変わったとき、言い換えれば、張力変化量Δtfi-2の変化を図4のようにラインで示したときの変曲点Pで判断する。

0041

したがって、上記のように張力変化量Δtfi-2を1つに決定する場合には、図2で示した前記S7はなくなり、圧下装置10による補正操作は1回だけとなる。
本発明は上記の実施形態に限定されない。即ち、上記実施形態では、前圧延スタンドi−1と、前々圧延スタンドi−2との間の張力変化量に基づいて先端部2aの板厚制御を行っているが、これに限らず、最終圧延スタンドiを除く各圧延スタンド4間での張力変化量を基に先端部2aの板厚制御を行っても良い。
また、先端部2aの板厚制御において、上記の実施の形態では、張力を図2フローチャートのS2で測定した時点で前圧延スタンドiに通過する部分を板厚制御対象部分2bとしていたが、張力をS2で測定した時点で前々段圧延スタンドi−1に通過する部分を板厚制御対象部分2bとしてもよい。この場合、S5では、式(13)に基づき、前々圧延スタンドi−1に到達した板厚制御対象部分2bが最終圧延スタンドiに達するまでのむだ時間ΔTを算出する。

0042

0043

そして、圧下装置10を、S6では式(13)で求めたむだ時間ΔT後に、修正圧下量ΔSiに基づいて板厚制御対象部分2bでの板厚が目標値になるように作動させる。

図面の簡単な説明

0044

本発明の圧延機の概略構成図である。
本発明の圧延機の動作を示すフローチャート図である。
本発明を適用した場合の時間変化による板厚変化図である。
張力変化量の時間的変化を示す図である。

符号の説明

0045

1圧延機
2圧延材
4圧延スタンド
i最終圧延スタンド
i−1前段圧延スタンド
i−2 前々段圧延スタンド

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