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技術 縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル及び加熱方法

出願人 高周波熱錬株式会社NTN株式会社
発明者 清澤裕田中嘉昌鈴木慎太郎平岡恒哲小橋俊之山下敦史
出願日 2005年8月26日 (14年0ヶ月経過) 出願番号 2005-245470
公開日 2007年3月8日 (12年6ヶ月経過) 公開番号 2007-056344
状態 特許登録済
技術分野 ころがり軸受け 誘導加熱一般 熱処理 物品の熱処理 ころがり軸受
主要キーワード 段付き板 薄板環状 平板環状 渦巻状コイル 冷却用パイプ 底部面 環状導体 断面硬さ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年3月8日)のものです。
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図面 (8)

課題

縁付薄板環状部材を均一に加熱する誘導加熱コイルと加熱方法

解決手段

環状の底部W1bと立上がり縁部W1aが形成された薄板環状部材W1を誘導加熱する加熱コイル1において、縁部W1a上面と所定間隔G11をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部2aと、底部W1b平面と所定間隔G13をもって対応する環状平面を有する底対応環状部2bとが設けられた段付き板環状導体2からなり、該環状導体2の底対応環状部2bの段の側面円周被加熱環状部材の縁部側面円周と所定間隔G12で対応する径を有する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルと、このコイルを縁W1aの立上がり側に対応させて配設して、ワークを平面から加熱する加熱方法

概要

背景

誘導加熱による環状部材の加熱は広く行われており、平板状の環状部材の誘導加熱については特許文献1、2などが開示されている。これらは、図6(a)のように、平板状の被加熱環状部材Wの両面に平板状の環状コイルC1,C1を配設して両面から加熱したり(特許文献1、2)、図6(b)のように複数まきの渦巻状コイルC2,を片面又は両面に配設して加熱するものである。
特許第3623815号公報
特許第3638647号公報

概要

縁付薄板環状部材を均一に加熱する誘導加熱コイル加熱方法環状の底部W1bと立上がり縁部W1aが形成された薄板環状部材W1を誘導加熱する加熱コイル1において、縁部W1a上面と所定間隔G11をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部2aと、底部W1b平面と所定間隔G13をもって対応する環状平面を有する底対応環状部2bとが設けられた段付き板環状導体2からなり、該環状導体2の底対応環状部2bの段の側面円周が被加熱環状部材の縁部側面円周と所定間隔G12で対応する径を有する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルと、このコイルを縁W1aの立上がり側に対応させて配設して、ワークを平面から加熱する加熱方法。

目的

そこで本発明は、上記問題点を解決し、縁付薄板環状部材においても縁部と底部に均一な加熱温度が得られる誘導加熱コイルと加熱方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

環状の底部に円縁部が立上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板環状導体からなり、該環状導体の底対応環状部の段の側面円周被加熱環状部材の縁部側面円周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とする環状部材を平面から加熱する縁付薄板環状部材誘導加熱コイル

請求項2

環状の底部の外周に円縁部が立上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板状環状導体からなり、前記縁対応環状部の外径が被加熱環状部材の外径より大きく、前記底対応環状部の内径が被加熱環状部材の外径より小さく内径と等しいか又はそれより大きく、かつ底対応環状部の段の外周が被加熱環状部材の縁部内周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とする環状部材を平面から加熱する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル。

請求項3

環状の底部の内周に円縁部が立上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板状環状導体からなり、前記底対応環状部の外径が被加熱環状部材の外径より大きく、前記縁対応環状部の内径が被加熱環状部材の外径より小さく、被加熱環状部材の内径と等しいか又はそれより大きく、かつ底対応環状部の段の内周が被加熱環状部材の縁部外周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とする環状部材を平面から加熱する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル。

請求項4

環状の底部の内周と外周とに円縁部が立上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記内周縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する内縁対応環状部と、前記外周縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する外縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板状環状導体からなり、前記外縁対応環状部の外径が被加熱環状部材の外径より大きく、前記内縁対応環状部の内径が被加熱環状部材の外径より小さく、被加熱環状部材の内径と等しいか又はそれより大きく、かつ底対応環状部の段の内周が被加熱環状部材の内周縁部の外周と所定間隔で対応し、段の外周が被加熱環状部材の外周縁部の内周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とする環状部材を平面から加熱する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル。

請求項5

上記被加熱環状部材はスラストベアリング軌道輪であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル。

請求項6

縁付の薄板環状部材の誘導加熱において、前記請求項1から4のいずれかに記載の誘導加熱コイルを被加熱環状部材の立上がり縁側の平面に対応させて加熱することを特徴とする縁付薄板環状部材の誘導加熱方法

請求項7

縁付の薄板環状部材の誘導加熱において、前記請求項1から4のいずれかに記載の誘導加熱コイルを被加熱環状部材の立上がり縁側の平面に対応させ、平板状環状導体の加熱コイルを反対面に対応させて両面から加熱することを特徴とする縁付薄板環状部材の誘導加熱方法。

請求項8

前記被加熱環状部材の縁側の反対面を加熱する加熱コイルは、被加熱環状部材の外径より大きい外径を有し、被加熱環状部材の外径よりは小さく被加熱環状部材の内径と等しいか又は大きい内径を有する板状環状導体からなることを特徴とする請求項7に記載の縁付薄板環状部材の誘導加熱方法。

請求項9

上記被加熱環状部材はスラストベアリングの軌道輪であることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の縁付薄板環状部材の誘導加熱方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば図7に示すスラストベアリング軌道輪B1,B2のように板材プレス加工して縁Eをたち上げて形成させた縁付薄板環状部材焼入れなどにおいて、平面から誘導加熱する誘導加熱コイル及び加熱方法に関するものである。

背景技術

0002

誘導加熱による環状部材の加熱は広く行われており、平板状の環状部材の誘導加熱については特許文献1、2などが開示されている。これらは、図6(a)のように、平板状の被加熱環状部材Wの両面に平板状の環状コイルC1,C1を配設して両面から加熱したり(特許文献1、2)、図6(b)のように複数まきの渦巻状コイルC2,を片面又は両面に配設して加熱するものである。
特許第3623815号公報
特許第3638647号公報

発明が解決しようとする課題

0003

上記特許文献1、2の方法は平板状の環状部材の誘導加熱には非常に有効である。しかしながら、例えば図7のスラストベアリングの軌道輪B1 ,B2 に使用される、図1、3に示すような板材をプレス加工して縁を形成させた縁付薄板環状部材を特許文献1、2のコイルで加熱すると、縁部が過熱される一方底部の温度が上がらず、均一な焼入れ硬さが得られないという問題点がある。

0004

そこで本発明は、上記問題点を解決し、縁付薄板環状部材においても縁部と底部に均一な加熱温度が得られる誘導加熱コイルと加熱方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記目的を達成するために、本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルは、環状の底部に縁部が立ち上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板環状導体からなり、該環状導体の底対応環状部の段の側面円周が被加熱環状部材の縁部側面円周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とするものである。

0006

また、環状の底部の外周に縁部が立ち上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板状環状導体からなり、前記縁対応環状部の外径が被加熱環状部材の外径より大きく、前記底対応環状部の内径が被加熱環状部材の外径より小さく、被加熱環状部材の内径と等しいか又はそれより大きく、かつ底対応環状部の段の外周が被加熱環状部材の縁部内周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とするものである。

0007

また、環状の底部の内周に縁部が立ち上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板状環状導体からなり、前記底対応環状部の外径が被加熱環状部材の外径より大きく、前記縁対応環状部の内径が被加熱環状部材の外径より小さく、被加熱環状部材の内径と等しいか又はそれより大きく、かつ底対応環状部の段の内周が被加熱環状部材の縁部外周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とするものである。

0008

また、環状の底部の内周と外周とに縁部が立ち上げて形成された薄板環状部材を誘導加熱する加熱コイルにおいて、前記内周縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する内縁対応環状部と、前記外周縁部上面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する外縁対応環状部と、前記底部平面と所定間隔をもって対応する環状平面を有する底対応環状部とが設けられた段付き板状環状導体からなり、前記外縁対応環状部の外径が被加熱環状部材の外径より大きく、前記内縁対応環状部の内径が被加熱環状部材の外径より小さく、被加熱環状部材の内径と等しいか又はそれより大きく、かつ底対応環状部の段の内周が被加熱環状部材の内周縁部の外周と所定間隔で対応し、段の外周が被加熱環状部材の外周縁部の内周と所定間隔で対応する径を有することを特徴とするものである。

0009

このような段付き板状環状導体を有する加熱コイルにより加熱すれば、底対応環状部の面で被加熱環状部材の底部面を加熱し、縁対応環状部の面で縁部上部を加熱するので、従来の平板状環状コイルによる加熱の際に生ずるような縁部の過熱が防止でき、底部面と縁部が均一温度に加熱される。これにより、被加熱環状部材の底部面と縁部に均一な焼入れ硬さが得られる。

0010

また、加熱コイルの環状導体の外径を被加熱環状部材の外径より大きくすることにより、被加熱環状部材の外周をカバーして外周側の加熱温度を確保する。そして、被加熱環状部材は熱容量の小さい内周側が熱容量の大きい外周側より温度上昇しやすい。そこで本発明の加熱コイルは、加熱コイルの環状導体の内径を被加熱環状部材の内径と等しいか又はそれより大きくすることにより内周側の温度上昇を抑えて、被加熱環状部材の内外周側の温度上昇を均一にするものである。また、厚肉段部の内径又は/及び外径をそれぞれ被加熱環状部材の縁部の外周又は/及び内周と所定間隔で対応する径にして、縁部の加熱の均一を図るものである。

0011

また、本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱方法は、請求項1から3に記載のいずれかの誘導加熱コイルを被加熱環状部材の立上がり縁側の平面に対応させて加熱することを特徴とするものである。

0012

また、本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱方法は、縁付の薄板環状部材の誘導加熱において、前記請求項1から3に記載のいずれかの誘導加熱コイルを被加熱環状部材の立上がり縁側の平面に対応させ、平板状環状導体の加熱コイルを反対面に対応させて両面から加熱することもできる。こうすれば、被加熱環状部材を両面から加熱できるので、加熱速度を上げるとともに、加熱部位昇温のばらつきを軽減でき、加熱に起因して発生する歪みを一層低減できる。

0013

上記両面から加熱する場合、前記被加熱環状部材の縁側の反対面を加熱する加熱コイルは、被加熱環状部材の外径より大きい外径を有し、被加熱環状部材の外径よりは小さく被加熱環状部材の内径と等しいか又は大きい内径を有する板状環状導体からなることが望ましい。こうすれば、前述した理由により被加熱環状部材の内外周部の温度上昇を均一にできる。

0014

本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル及び加熱方法は、被加熱環状部材がスラストベアリングの軌道輪である場合に効果が大きい。

発明の効果

0015

本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル及び加熱方法によれば、従来の平板状環状導体の加熱コイルによる加熱では困難であった縁部の過熱を防止して均一温度に加熱でき、焼入れの際に縁付薄板環状部材に均一な焼入れ硬さが得られる。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルと加熱方法について、図示の実施形態により具体的に説明する。図1は本発明第1実施形態の外側縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図、図2図1の平面図である。図3は本発明第2実施形態の内側縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図、図4は本発明第3実施形態の内外側に縁付の薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図、図5は本発明第4実施形態の両面から加熱する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図である。

0017

[第1実施形態]
まず、図1及び2を用いて本発明第1実施形態について説明する。第1実施形態は底部W1bの外側に立上がり縁W1aが設けられた薄板環状部材W1を加熱する誘導加熱コイルに関するものである。誘導加熱コイル1は、環状導体2の一部を切欠いて切欠き部リード部3、3が設けられコイルを形成している。環状導体2には冷却用パイプがろー付けされて水冷されるようになっているが図示を省略した。加熱コイル1の環状導体2は、被加熱薄板環状部材(以下単にワークという)W1の縁部W1aの上面に対応する平面を有する縁対応環状部2aと底部W1bの面に対応する平面を有する底対応環状部2bからなる段付き板状の環状体をなしている。そして、縁対応環状部2aの平面と縁W1aとの間隔G11及び底対応環状部2bの平面と底部W1b平面との間隔G13が所定値になるように段の高さが定められる。また、底対応環状部2bの段外周と縁W1aの内周との間隔G12も所定値になるように底対応環状部2bの段外径が定められる。環状導体2の外径D11は、ワークWの外径d11より大きくされている。一方環状導体2の内径D12は、ワークWの内径d12と等しいか、それより大きくされている。これにより、ワークWの内外周側の熱容量の差による温度上昇の差がカバーされてワークWの内外周が均一に温度上昇して加熱される。

0018

実施例1は、図1の形状・寸法のワーク及びコイルを用いてワークを回転しながら200kHzの周波数で誘導加熱して焼入れした。その諸元を表1に示す。

0019

0020

焼入れしたワークを、図2に示すような円周等間隔のA,B,C,Dの4か所の位置で切断して、幅方向の3か所のA1,A2,A3……の断面硬さを測定した。その結果を表2に示す。

0021

0022

表2に示すように、本発明の加熱コイルを使用して加熱焼入れした結果は、ワークの底部も縁部も均一な焼入れ硬さが得られた。
これに対し、同じワークW1を図6に示す平板状の環状導体の加熱コイルで誘導加熱した場合は、ワークの底部W1bの温度が上がらず、温度を上げると縁部W1aが過熱して均一な焼入れ硬さが得られなかった。

0023

[第2実施形態]
次に図3の本発明第2実施形態について説明する。第1実施形態が外縁のワークW1の加熱に対して、第2実施形態は内縁のワークW2の加熱であり、底部W2bの内側に立上がり縁W2aが設けられた薄板環状部材W2を加熱する誘導加熱コイルに関するものである。誘導加熱コイル11は、環状導体12の一部を切欠いて切欠き部にリード部13、13が設けられコイルを形成している。平面図は図2と同様であるので省略する。加熱コイル11の環状導体12は、ワークW2の縁部W2aの上面に対応する平面を有する縁対応環状部12aと底部W2bの面に対応する平面を有する底対応環状部12bからなる段付き板状の環状体をなしている。そして、縁対応環状部12aの平面と縁W2aとの間隔及び底対応環状部12bの平面と底部W2b平面との間隔が所定値になるように段の高さが定められる。また、底対応環状部2bの段内周と縁W1aの外周との間隔G22も所定値になるように底対応環状部2bの段外径が定められる。環状導体12の外径D21は、ワークW2の外径d21より大きくされている。一方環状導体12の内径D22は、ワークW2の内径d22と等しいか、それより大きくされている。これにより、ワークWの内外周側の熱容量の差による温度上昇の差がカバーされてワークWの内外周が均一に温度上昇して加熱される。

0024

本発明の加熱コイルを使用して加熱焼入れした結果は、数値は省略するが第1実施形態と同様に底部も縁部も均一な焼入れ硬さが得られた。
これに対し、同じワークW2を図6に示す平板状の環状導体の加熱コイルで誘導加熱した場合は、ワークの底部W2bの温度が上がらず、温度を上げると縁部W2aが過熱して均一な焼入れ硬さが得られなかった。

0025

[第3実施形態]
次に図4の本発明第3実施形態について説明する。第3実施形態は内外周に縁を有するワークの加熱であり、図4に示すように底部W3bの外側に立上がり縁W3aと、内側に立上がり縁W3cとが設けられた薄板環状部材W3を加熱する誘導加熱コイルに関するものである。誘導加熱コイル21は、環状導体22の一部を切欠いて切欠き部にリード部23が設けられコイルを形成している。平面図は図2と同様であるので省略する。加熱コイル21の環状導体22は、ワークW3の外縁部W3aの上面に対応する平面を有する外縁対応環状部22aと底部W3bの面に対応する平面を有する底対応環状部22bと、さらに内縁部W3cの上面に対応する平面を有する内縁対応環状部22cとからなる段付き板状の環状体をなしている。そして、内外縁対応環状部22a,22cの平面と内外縁W3a,W3cとの間隔G31,G34、及び底対応環状部22bの平面と底部W3b平面との間隔G33が所定値になるように段の高さが定められる。環状導体22の外径D31は、ワークWの外径d31より大きくされている。一方環状導体22の内径D32は、ワークW2の内径d32と等しいか、それより大きくされている。これにより、ワークW3の内外周側の熱容量の差による温度上昇の差がカバーされてワークW3の内外周が均一に温度上昇して加熱される。

0026

本発明の加熱コイルを使用して加熱焼入れした結果も、数値は省略するが第1、第2実施形態と同様に底部も縁部も均一な焼入れ硬さが得られた。

0027

[第4実施形態]
次に、図5の本発明第4実施形態について説明する。第4実施形態は、第1実施形態と同じワークを加熱するものであるが、立上がり縁側面に第1実施形態の加熱コイル1を配設し、反対面に平板の環状コイル4を間隔G4をおいて配設してワークW1を両面から加熱するものである。
この場合、加熱コイル4の外径D41は、ワークW1の外径d41より大きく、内径D42はワークW1の内径d42と等しいか又は大きくすることが望ましい。こうすれば、ワークの内外周の熱容量の差が補償されてワークが均一に加熱される。本実施形態によれば、ワークが内外面から加熱されるので、一層の急速加熱が可能になり、加熱部位の昇温のばらつきを軽減でき、加熱に起因して発生する歪みも減少する。

0028

以上述べたように本発明の縁付薄板環状部材の誘導加熱コイル及び加熱方法によれば、縁付薄板環状部材の縁部も底部も均一に加熱できるので、焼入れの際に均一硬さが得られる。これをスラストベアリングの軌道輪の焼入れに適用すれば、熱処理原価を低減し産業発展に寄与する。

図面の簡単な説明

0029

本発明第1実施形態の外側縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図である。
図1の平面図である。
本発明第2実施形態の内側縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図である。
本発明第3実施形態の内外側に縁付の薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図である。
本発明第4実施形態の両面から加熱する縁付薄板環状部材の誘導加熱コイルの断面図である。
従来の環状加熱コイルの断面図である。
縁付薄板環状部材の軌道輪を有するスラストベアリングの斜視図である。

符号の説明

0030

1、11、21加熱コイル、2、12、22環状導体、3リード部、4平板環状コイル、5 環状導体、W1,W2,W3 ワーク(縁付薄板環状部材)

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