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技術 垂直磁気ヘッド

出願人 三星電子株式会社
発明者 林志慶金恩植金庸洙
出願日 2006年8月14日 (14年4ヶ月経過) 出願番号 2006-221219
公開日 2007年3月1日 (13年9ヶ月経過) 公開番号 2007-052906
状態 未査定
技術分野 磁気ヘッド4(薄膜磁気ヘッド等)
主要キーワード 磁気的要素 メインポール 磁気遮蔽層 コンピュータ周辺装置 工程チャンバー サイドシールド リターンポール ニッケル鉄
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2007年3月1日)のものです。
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図面 (10)

課題

垂直磁気ヘッドを提供する。

解決手段

軟磁性下地層及び記録層を備える垂直磁気記録媒体の記録層の上方のトラック方向に移動し、記録層に情報を記録または記録層から情報を再生する垂直磁気ヘッドにおいて、記録層に磁場を印加して情報を記録するメインポール、及び、メインポールと連結され、記録層と隣接したエアベアリング面でその端部がメインポールと離隔されたリターンポールを備える記録ヘッドと、記録ヘッドの少なくとも一側面に形成された永久磁石と、を備える垂直磁気ヘッドである。

概要

背景

産業化及び情報化がなされつつ、個人または団体が取り扱う情報の量が急増している。多様な情報が得られるインターネット空間への接続が可能であり、データ処理速度が速く、データ保存能力の高いコンピュータは既に大衆的に広く普及している。コンピュータのデータ処理速度を速めるために、CPU(Central Processing Unit)チップコンピュータ周辺装置の改善がなされており、データ保存能力を向上させるために、多様な形態の情報記録媒体、例えばハードディスク高密度化が試みられている。

最近、多様な形態の記録媒体紹介されているが、ほとんどの記録媒体は、磁性層データ記録層として利用する磁気記録媒体である。磁気記録媒体において、データ記録方式を基準として水平磁気記録方式垂直磁気記録方式とに大別できる。

水平磁気記録方式は、磁性層の磁化方向が磁性層の表面に平行に整列されることを利用してデータを記録する方式であり、垂直磁気記録方式は、磁性層の磁化方向が磁性層の表面に垂直に整列されることを利用してデータを記録する方式である。データ記録密度の側面では、垂直磁気記録方式は、水平磁気記録方式よりはるかに有利である。

図1Aは、従来技術による垂直磁気記録装置の一実施形態を示す図面である。図1Aに示すように、従来の一般的な磁気記録装置は、記録媒体10、記録媒体10にデータを記録する記録ヘッド100、及び記録媒体10のデータを再生する再生ヘッド110を備える。

記録ヘッド100は、メインポールP1、リターンポールP2及びコイルCを備える。メインポールP1及びリターンポールP2は、例えばニッケル鉄(NiFe)のような磁性物質で形成でき、それぞれの成分比を異ならせることによって、保磁力値(Bs)を異ならせて形成させることが望ましい。メインポールP1及びリターンポールP2は、垂直磁気記録媒体10の記録層13へのデータの記録に直接使われる。メインポールP1の側面には、補助用ポール101をさらに形成させ、データを記録する過程でメインポールP1で発生する磁場を垂直磁気記録媒体10の選択された領域に集める役割を行うようにする。コイルCは、メインポールP1を取り囲む形態に形成されており、磁場を発生させる役割を行う。

再生ヘッド110は、第1及び第2磁気遮蔽層S1,S2を備え、第1磁気遮蔽層S1と第2磁気遮蔽層S2との間に形成されたデータ再生用の磁気抵抗素子111を備える。第1及び第2磁気遮蔽層S1,S2は、選択されたトラックの所定領域のデータを読み取る間に、前記領域周辺磁気的要素から発生する磁場が前記領域に達することを遮断する。データ再生用の磁気抵抗素子111は、GMR(Giant Magnetoresistance)またはTMR(Tunneling Magnetoresistance)構造体を使用できる。

図1Bは、前記図1AのA領域を拡大して示す図面である。図1Bを参照して垂直磁気記録媒体10に情報を記録する原理を説明すれば、次の通りである。コイルCによりメインポールP1から放出される磁場は、記録層13を垂直方向(Z軸)に磁化させ、情報を記録する。そして、磁場は、中間層12及び軟磁性下地層11を通じてリターンポールP2につながる。垂直磁気記録媒体10をX軸方向に進め、所定のトラックに連続的に情報を記録する。このとき、軟磁性の下地層11は、一般的に磁性物質で形成させたものであるが、その内部にも独立的な磁化方向を有する磁区マグネチックドメイン)が形成されている。メインポールP1から印加された磁場が軟磁性の下地層11を通過しつつ、軟磁性の下地層11の磁区に影響を与えて磁化方向を変形させる。データを記録層13に記録した後、変形された磁化方向を有する軟磁性の下地層11の磁区により、記録層13の磁区の磁化方向が歪曲されうる。したがって、軟磁性の下地層11の磁化方向により記録層13の磁区の磁化方向が歪曲されることによって、記録層13のデータ維持特性、特にリテンション特性が低下する。

したがって、軟磁性の下地層11の下部に反強磁性層(IrMn)、強磁性層(NiFe)及びスペーサ層(Ru)の構造を形成させて、軟磁性の下地層11の磁化方向を固定させようとした。しかし、かかる構造は、垂直磁気記録媒体が厚くなって多層ディスクを使用する記録媒体の全体的な厚さを厚くし、製造工程も複雑になるという問題点がある。また、前記強磁性層と軟磁性の下地層11とのカップリング定数が小さくて軟磁性の下地層11の磁化方向を固定させ難いという問題点がある。

概要

垂直磁気ヘッドを提供する。軟磁性の下地層及び記録層を備える垂直磁気記録媒体の記録層の上方のトラック方向に移動し、記録層に情報を記録または記録層から情報を再生する垂直磁気ヘッドにおいて、記録層に磁場を印加して情報を記録するメインポール、及び、メインポールと連結され、記録層と隣接したエアベアリング面でその端部がメインポールと離隔されたリターンポールを備える記録ヘッドと、記録ヘッドの少なくとも一側面に形成された永久磁石と、を備える垂直磁気ヘッドである。A

目的

本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するためのものであって、軟磁性の下地層が磁気記録媒体の記録層に及ぼす影響を最小化させるための構造を有する垂直磁気記録ヘッドを提供するところにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

軟磁性下地層及び記録層を備える垂直磁気記録媒体の前記記録層の上方のトラック方向に移動し、前記記録層に情報を記録または前記記録層から情報を再生する垂直磁気ヘッドにおいて、前記記録層に磁場を印加して情報を記録するメインポール、及び、前記メインポールと連結され、前記記録層と隣接したエアベアリング面でその端部が前記メインポールと離隔されたリターンポールを備える記録ヘッドと、前記記録ヘッドの少なくとも一側面に形成された永久磁石と、を備えることを特徴とする垂直磁気ヘッド。

請求項2

前記永久磁石は、前記記録ヘッドのトラック方向に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項3

前記永久磁石は、前記記録ヘッドのトラック方向の両側面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項4

前記永久磁石の残留磁気値は、0.4Tより小さいことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項5

前記永久磁石は、NbFeB、AlNiCo、フェライトまたはSmCoなどの希土類磁石物質のうち少なくともいずれか一つを含んで形成されたことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項6

前記永久磁石のトラック方向の両側面に形成されたサイドシールドを含むことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項7

前記永久磁石により前記軟磁性の下地層に印加される磁場は、0.01T以上であることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項8

前記永久磁石により前記記録層に印加される磁場は、0.05T以下であることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の垂直磁気ヘッド。

請求項9

前記永久磁石は、前記エアベアリング面から0.2nm以上の高さに形成されたことを特徴とする請求項8に記載の垂直磁気ヘッド。

技術分野

0001

本発明は、垂直磁気記録ヘッド係り、特に垂直磁気記録媒体軟磁性下地層磁化方向を制御するために、垂直磁気記録ヘッドに磁性物質を形成させた垂直磁気記録ヘッドに関する。

背景技術

0002

産業化及び情報化がなされつつ、個人または団体が取り扱う情報の量が急増している。多様な情報が得られるインターネット空間への接続が可能であり、データ処理速度が速く、データ保存能力の高いコンピュータは既に大衆的に広く普及している。コンピュータのデータ処理速度を速めるために、CPU(Central Processing Unit)チップコンピュータ周辺装置の改善がなされており、データ保存能力を向上させるために、多様な形態の情報記録媒体、例えばハードディスク高密度化が試みられている。

0003

最近、多様な形態の記録媒体紹介されているが、ほとんどの記録媒体は、磁性層データ記録層として利用する磁気記録媒体である。磁気記録媒体において、データ記録方式を基準として水平磁気記録方式垂直磁気記録方式とに大別できる。

0004

水平磁気記録方式は、磁性層の磁化方向が磁性層の表面に平行に整列されることを利用してデータを記録する方式であり、垂直磁気記録方式は、磁性層の磁化方向が磁性層の表面に垂直に整列されることを利用してデータを記録する方式である。データ記録密度の側面では、垂直磁気記録方式は、水平磁気記録方式よりはるかに有利である。

0005

図1Aは、従来技術による垂直磁気記録装置の一実施形態を示す図面である。図1Aに示すように、従来の一般的な磁気記録装置は、記録媒体10、記録媒体10にデータを記録する記録ヘッド100、及び記録媒体10のデータを再生する再生ヘッド110を備える。

0006

記録ヘッド100は、メインポールP1、リターンポールP2及びコイルCを備える。メインポールP1及びリターンポールP2は、例えばニッケル鉄(NiFe)のような磁性物質で形成でき、それぞれの成分比を異ならせることによって、保磁力値(Bs)を異ならせて形成させることが望ましい。メインポールP1及びリターンポールP2は、垂直磁気記録媒体10の記録層13へのデータの記録に直接使われる。メインポールP1の側面には、補助用ポール101をさらに形成させ、データを記録する過程でメインポールP1で発生する磁場を垂直磁気記録媒体10の選択された領域に集める役割を行うようにする。コイルCは、メインポールP1を取り囲む形態に形成されており、磁場を発生させる役割を行う。

0007

再生ヘッド110は、第1及び第2磁気遮蔽層S1,S2を備え、第1磁気遮蔽層S1と第2磁気遮蔽層S2との間に形成されたデータ再生用の磁気抵抗素子111を備える。第1及び第2磁気遮蔽層S1,S2は、選択されたトラックの所定領域のデータを読み取る間に、前記領域周辺磁気的要素から発生する磁場が前記領域に達することを遮断する。データ再生用の磁気抵抗素子111は、GMR(Giant Magnetoresistance)またはTMR(Tunneling Magnetoresistance)構造体を使用できる。

0008

図1Bは、前記図1AのA領域を拡大して示す図面である。図1Bを参照して垂直磁気記録媒体10に情報を記録する原理を説明すれば、次の通りである。コイルCによりメインポールP1から放出される磁場は、記録層13を垂直方向(Z軸)に磁化させ、情報を記録する。そして、磁場は、中間層12及び軟磁性の下地層11を通じてリターンポールP2につながる。垂直磁気記録媒体10をX軸方向に進め、所定のトラックに連続的に情報を記録する。このとき、軟磁性の下地層11は、一般的に磁性物質で形成させたものであるが、その内部にも独立的な磁化方向を有する磁区マグネチックドメイン)が形成されている。メインポールP1から印加された磁場が軟磁性の下地層11を通過しつつ、軟磁性の下地層11の磁区に影響を与えて磁化方向を変形させる。データを記録層13に記録した後、変形された磁化方向を有する軟磁性の下地層11の磁区により、記録層13の磁区の磁化方向が歪曲されうる。したがって、軟磁性の下地層11の磁化方向により記録層13の磁区の磁化方向が歪曲されることによって、記録層13のデータ維持特性、特にリテンション特性が低下する。

0009

したがって、軟磁性の下地層11の下部に反強磁性層(IrMn)、強磁性層(NiFe)及びスペーサ層(Ru)の構造を形成させて、軟磁性の下地層11の磁化方向を固定させようとした。しかし、かかる構造は、垂直磁気記録媒体が厚くなって多層ディスクを使用する記録媒体の全体的な厚さを厚くし、製造工程も複雑になるという問題点がある。また、前記強磁性層と軟磁性の下地層11とのカップリング定数が小さくて軟磁性の下地層11の磁化方向を固定させ難いという問題点がある。

発明が解決しようとする課題

0010

本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するためのものであって、軟磁性の下地層が磁気記録媒体の記録層に及ぼす影響を最小化させるための構造を有する垂直磁気記録ヘッドを提供するところにある。

課題を解決するための手段

0011

前記目的を達成するために、本発明では、軟磁性の下地層及び記録層を備える垂直磁気記録媒体の前記記録層の上方のトラック方向に移動し、前記記録層に情報を記録または前記記録層から情報を再生する垂直磁気ヘッドにおいて、前記記録層に磁場を印加して情報を記録するメインポール、及び、前記メインポールと連結され、前記記録層と隣接したエアベアリング面でその端部が前記メインポールと離隔されたリターンポールを備える記録ヘッドと、前記記録ヘッドの少なくとも一側面に形成された永久磁石と、を備える垂直磁気ヘッドを提供する。

0012

本発明において、前記永久磁石は、前記記録ヘッドのトラック方向に形成されたことを特徴とする。

0013

本発明において、前記永久磁石は、前記記録ヘッドのトラック方向の両側面に形成されたことを特徴とする。

0014

本発明において、前記永久磁石の残留磁気値は、0.4Tより小さいことを特徴とする。

0015

本発明において、前記永久磁石は、NbFeB、AlNiCo、フェライトまたはSmCoなどの希土類磁石物質のうち少なくともいずれか一つを含んで形成されたことを特徴とする。

0016

本発明において、前記永久磁石のトラック方向の両側面に形成されたサイドシールドを含むことを特徴とする。

0017

本発明において、前記永久磁石により前記軟磁性の下地層に印加される磁場は、0.01T以上であることを特徴とする。

0018

本発明において、前記永久磁石により前記記録層に印加される磁場は、0.05T以下であることを特徴とする。

0019

本発明において、前記永久磁石は、前記エアベアリング面またはそれ以上の高さに形成されたことを特徴とする。

発明の効果

0020

本発明によれば、記録媒体の記録層の磁区の記録特性に影響を及ぼさず、かつ軟磁性の下地層の磁区の磁化方向をクロストラック方向に維持することが可能である。したがって、軟磁性の下地層の磁区によって記録層の磁化方向に悪影響を及ぼすことを防止でき、結果的に記録媒体のリテンション特性を非常に向上させる。

発明を実施するための最良の形態

0021

以下、図面を参照して、本発明の実施形態による垂直磁気記録ヘッドについて詳細に説明する。ここで、図面に示した層や領域の厚さは、さらに詳細な説明のために誇張されたものである。

0022

図2Aは、本発明の実施形態による垂直磁気記録ヘッドを示す断面図である。図2Aに示すように、軟磁性の下地層21と、中間層22と、記録層23とを備える垂直磁気記録媒体20(以下、記録媒体という)、記録媒体20にデータを記録する記録ヘッド200、及び記録媒体20のデータを再生する再生ヘッド210を備える。図2Aにおいて、X軸は、記録媒体20の記録層23のトラック方向を表し、Y軸は、クロストラック方向を表す。

0023

記録ヘッド200は、メインポールP1、リターンポールP2及びコイルCを備え、メインポールP1及びリターンポールP2は、記録媒体20の記録層23にデータを記録する役割を行う。メインポールP1の側面には、補助用ポール201をさらに形成でき、コイルCは、メインポールP1を取り囲む形態に形成されており、メインポールP1に磁場を発生させて記録媒体20の記録層を磁化させる役割を行う。再生ヘッド210は、第1、第2磁気遮蔽層S1,S2、及びそれらの間に形成されたデータ再生用の磁気抵抗素子211を備える。第1及び第2磁気遮蔽層S1,S2は、選択されたトラックの所定領域のデータを読み取る間に、前記領域周辺の磁気的要素から発生する磁場が前記領域に達することを遮断する。データ再生用の磁気抵抗素子211としては、GMRまたはTMR構造体を使用できる。

0024

本発明の実施形態による垂直磁気記録ヘッドは、記録ヘッド200のトラック方向(X方向)への少なくとも一側に永久磁石202a,202bが形成されたことを特徴とする。図2Aでは、永久磁石202a,202bは、トラック方向(X軸方向)において再生ヘッド210の左側と記録ヘッド200の右側に設けられている。しかし、第1永久磁石202aの位置は、トラック方向でメインポールP1の左側であれば、磁気抵抗素子211の位置と関係なく形成されうる。ただし、第1永久磁石202aの磁場が他の磁気素子に影響を及ぼさないように形成させねばならない。第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bは、NbFeB、AlNiCo、フェライトまたはSmCoなどの希土類磁石物質のうち少なくともいずれか一つで形成されたことが望ましい。そして、第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bの磁化方向は、記録媒体20の記録層23のクロストラック方向であることが望ましい。

0025

図2Bは、図2Aに示した磁気ヘッドのエアベアリング面(ABS:Air Bearing Surface)を示す図面である。図2Bに示すように、第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bは、トラック方向(X軸)で記録ヘッド200及び再生ヘッド210の両側に形成されたということが分かる。第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bは、それぞれ絶縁物質により取り囲まれたままで形成されている。記録ヘッド200及び再生ヘッド210は、いずれも従来技術による一般的な磁気ヘッドを使用してもよく、本発明の実施形態による垂直磁気記録ヘッドの製造工程も通常的に使われる工程を利用できる。ただし、磁気ヘッドを形成させる前の工程で第1永久磁石202aをさらに備える工程を追加するか、またはリターンポールP2を形成させてから第2永久磁石202bをさらに備える工程を追加して簡単に製造できる。

0026

第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bを形成させる場合、記録媒体20の記録層23のクロストラック方向に磁化させるために、外部磁場を印加することが望ましい。また、第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bを形成させた後、外部磁場を印加しても、第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bの磁化方向を固定させうる。具体的に、NbFeB、AlNiCo、フェライトまたはSmCoなどの希土類磁石物質などをスパッタリングにより基板上に形成させつつ、工程チャンバー内に外部磁場を一方向に印加すれば、形成された磁石物質の内部は、外部磁場の印加方向に磁化される。

0027

図3Aは、本発明の実施形態による垂直磁気ヘッドの第1永久磁石202aまたは第2永久磁石202bをトラック方向(X軸)に示す断面図である。ここで、第1永久磁石202a及び第2永久磁石202bを通称して部材番号202で表した。図3Aに示すように、永久磁石202の両側面にサイドシールド231,232を形成させた。

0028

サイドシールド231,232は、永久磁石202による影響を最適化させるためのものであって、軟磁性物質で形成させ、望ましくは、トラック方向に永久磁石202の両側面に形成させる。このとき、第2磁気遮蔽層S2をサイドシールド232として使用できる。サイドシールド231,232と永久磁石202との距離は、100ないし500nmであることが望ましい。そして、記録媒体の記録層23と対向するサイドシールド231,232のエアベアリング面に対して、永久磁石202は、約25nm以上の高さに形成させることが望ましい。

0029

図3Bは、本発明の実施形態による垂直磁気ヘッドの永久磁石202が記録媒体に及ぼす磁場を示す図面である。図3Bに示すように、永久磁石202は、記録層23のクロストラック方向(Y軸)に磁化されて形成されたものである。永久磁石202から放出された磁場は、記録層23のトラック領域に影響を及ぼさず、軟磁性の下地層21をクロストラック方向(Y軸)に磁化させる。軟磁性の下地層21がクロストラック方向に磁化されれば、記録層23に垂直方向に磁化された磁区に対する影響が低下する。

0030

図2A及び図3Bに示すように、記録媒体20は、X軸方向に進め、第1永久磁石202aが先に軟磁性の下地層21の磁化方向をクロストラック方向(Y軸)に固定させるということが分かる。そして、メインポールP1により記録層23に情報が記録されつつ、軟磁性の下地層21の磁化方向をトラック方向(X軸)に変化させるが、第2永久磁石202bが再び軟磁性の下地層21の磁化方向をクロストラック方向(Y軸)に固定する。このとき、記録層23を通過する磁場は、記録層23のトラック幅TWの外部のトラックとトラックとの間で存在し、記録層23に及ぼす影響を最小化できる。

0031

図4は、100 Oeの磁化された軟磁性の下地層21の磁区に対して磁場を印加して、軟磁性の下地層21の磁区をクロストラック方向(Y軸)に磁化させる場合、印加磁場の大きさ(T:Tesla)に対するクロストラック方向への磁化される磁区の比率Myを示すグラフである。

0032

図4に示すように、0.01Tの磁場を印加する場合に、約40%が超える軟磁性の下地層21の磁区の磁化方向がY軸方向に変化した。軟磁性の下地層21の磁区の約40%以上の磁化方向がY軸方向、すなわち記録媒体のクロストラック方向に固定されれば、記録層23に及ぼす影響を大きく低下できる。したがって、永久磁石202から軟磁性の下地層21に印加される磁場の大きさは、0.01T以上であることが望ましい。

0033

図5は、記録ヘッドに形成させた永久磁石202から印加した磁場による記録層23の磁区に及ぼす影響を調べるためのものであって、図3Aのサイドシールド231,232と永久磁石202とのシールドギャップSGの大きさを調節しつつ、記録層23に及ぼす磁場Hz値を測定した結果を表した。このとき、エアベアリング面からの永久磁石202の高さを0、25,50nmに変化させた。このとき、永久磁石202の残留磁気値は、0.2及び0.4Tに設定した。

0034

図5に示すように、エアベアリング面での永久磁石202の高さhが0nmである場合には、記録媒体の記録層23に及ぼす磁場の値が相対的に大きく表れた。そして、永久磁石202の磁場の強度が0.4Tである場合にも、記録層23に及ぼす磁場の大きさが大きく表れた。したがって、永久磁石202の残留磁気(M値)は、0.4Tより小さいことが望ましい。記録層23に及ぼす磁場の強度の基準を0.05T以下に設定する場合には、エアベアリング面での永久磁石202の高さは25nm以上であり、残留磁気値は0.4Tより小さいことが望ましい。

0035

図6は、記録ヘッドに形成させた永久磁石202から印加した磁場により軟磁性の下地層21に流れる磁場の強度を示したものであって、永久磁石202とサイドシールド231,232との距離(シールドギャップ:Sg)を横軸に表し、軟磁性の下地層21に流れるクロストラック方向(Y軸)の磁場の強度Tを縦軸に表した。このとき、永久磁石202の残留磁気値は、0.2及び0.4Tに設定した。

0036

図6に示すように、100ないし500nmのシールドギャップで0.01T以上の磁場が軟磁性の下地層21に流れるということが分かる。そして、エアベアリング面での永久磁石202の高さが0、25及び50nmである場合に、いずれも0.01T以上の磁場が軟磁性の下地層21に流れるということが分かる。

0037

結果的に、永久磁石202の残留磁気値が0.4T以下である場合に、記録層23の磁区に及ぼす影響が少なく、かつ軟磁性の下地層21をクロストラック方向に磁化させるのに効果的であるということが分かる。ただし、記録層23に及ぼす影響を最小化しようとする場合には、エアベアリング面での永久磁石202の高さを0より大きく、望ましくは、20nmに形成させる。

0038

前記した説明で多くの事項が具体的に記載されているが、それらは、発明の範囲を限定するというより、望ましい実施形態の例示として解釈されねばならない。例えば、当業者ならば、本発明の垂直磁気ヘッドにおいて、メインポールP1及びリターンポールP2などの構造を図面に示したものを変形して製造することが可能であり、また、永久磁石の材料として詳細な説明に示したものを変形することが可能である。したがって、本発明の範囲は、説明された実施形態により決まるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想により決まらねばならない。

0039

本発明は、垂直磁気ヘッド関連の技術分野に適用可能である。

図面の簡単な説明

0040

従来技術による垂直磁気ヘッドを示す断面図である。
図1AのA領域を拡大して示す図面である。
本発明の実施形態による垂直磁気ヘッドを示す断面図である。
図2Aの磁気ヘッドのエアベアリング面を示す図面である。
図2の永久磁石とシールドとを記録媒体のトラック方向に示す断面図である。
本発明の実施形態による垂直磁気ヘッドの永久磁石が記録媒体に及ぼす磁場を示す図面である。
100Oeの磁化された軟磁性の下地層の磁区に対して磁場を印加して、軟磁性の下地層の磁区をクロストラック方向(Y軸)に磁化させる場合、印加磁場の大きさに対するクロストラック方向への磁化される磁区の比率を示すグラフである。
記録ヘッドに形成させた永久磁石から印加した磁場による記録層の磁区に流れる磁場の強度を示すグラフである。
記録ヘッドに形成させた永久磁石から印加した磁場により軟磁性の下地層に流れる磁場の強度を示すグラフである。

符号の説明

0041

20磁気記録媒体
21軟磁性の下地層
22 中間層
23記録層
200記録ヘッド
201補助用ポール
202a 第1永久磁石
202b 第2永久磁石
210再生ヘッド
211磁気抵抗素子
P1メインポール
P2リターンポール
Cコイル
S1 第1磁気遮蔽層
S2 第2磁気遮蔽層

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