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技術 電磁弁およびそれを用いた燃料噴射装置、および電磁弁の製造方法

出願人 株式会社デンソー
発明者 村上敦
出願日 2005年8月4日 (13年5ヶ月経過) 出願番号 2005-227059
公開日 2007年2月15日 (11年11ヶ月経過) 公開番号 2007-040242
状態 未査定
技術分野 燃料噴射装置
主要キーワード 回収用通路 流体駆動装置 ハウジングプレート クリアランスδ 略筒状体 清浄度管理 円錐台面 リフト規制
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

固定コア内周側に可動コアリフト規制のための係止部材を設けるものにおいて、噛み込み原因となる異物電磁弁内より排除することを目的とする。

解決手段

可動コア40と、駆動コイル70、71の電磁力により可動コア40を吸引する固定コア61と、略筒状の係止部材66とを備え、固定コア61の内周側に可動コア40のリフト規制のための係止部材66を設ける電磁弁において、 係止部材66には、その内周面66uから外周面66hに向かって貫通孔67が設けられている。

概要

背景

従来、電磁弁としては、弁体を駆動する可動コアと、電磁力を発生する駆動コイルと、電磁力による吸引力で可動コアを吸引する固定コアと、固定コア内側に設けられ、略筒状の係止部材を備え、係止部材により可動コアのリフト規制をするものがある(特許文献1参照)。この種の電磁弁は、精密部品であり、従来より各構成部品の段階での清浄度、およびこれら構成部品の組付け後清浄度管理を行なっている。

また、可動コアのフルリフトに対応する、エアギャップ量に対する精度要求の観点から、固定コアの磁極面には、平面度と、係止部材との平行度に高い精度が必要なため、電磁弁の組付工程における最終段階で、精密研削加工を行なうようになっている。精密研削加工後には、研削ばり等を除去するために高圧洗浄超音波洗浄などが行なわれている。

なお、係止部材は、一般に、ハウジング等により圧入固定されて、固定コアの内側に挿入配置されている。
特開2001−304448号公報

概要

固定コアの内周側に可動コアのリフト規制のための係止部材を設けるものにおいて、噛み込み原因となる異物を電磁弁内より排除することを目的とする。 可動コア40と、駆動コイル70、71の電磁力により可動コア40を吸引する固定コア61と、略筒状の係止部材66とを備え、固定コア61の内周側に可動コア40のリフト規制のための係止部材66を設ける電磁弁において、 係止部材66には、その内周面66uから外周面66hに向かって貫通孔67が設けられている。

目的

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、固定コアの内周側に可動コアのリフト規制のための係止部材を設けるものにおいて、噛み込み原因となる異物を電磁弁内より排除することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

可動コアと、駆動コイル電磁力により前記可動コアを吸引する固定コアと、略筒状の係止部材とを備え、前記固定コアの内周側に前記可動コアのリフト規制のための前記係止部材を設ける電磁弁において、前記係止部材には、その内周面から外周面に向かって貫通孔が設けられていることを特徴とする電磁弁。

請求項2

前記可動コア、前記固定コア、および前記係止部材を収容するハウジングを備え、前記係止部材は、前記ハウジングに嵌合される嵌合部を有しており、前記嵌合部よりも前記固定コア側の前記係止部材と、前記固定コアとのクリアランスは、前記嵌合部より大きいことを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。

請求項3

前記嵌合部と、前記クリアランス大の領域との境界に、前記貫通孔を設けることを特徴とする請求項2に記載の電磁弁。

請求項4

前記貫通孔は、複数設けられ、これらを繋ぐ溝を、前記係止部材の外周面に設けていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電磁弁。

請求項5

前記係止部材の外周面には、前記貫通孔に連通する環状溝が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電磁弁。

請求項6

可動コアと、駆動コイルの電磁力により前記可動コアを吸引する固定コアと、略筒状の係止部材とを備え、前記固定コア内周側に前記可動コアのリフト規制のための前記係止部材を設ける電磁弁において、前記固定コアと前記係止部材との間に充填材を設けることを特徴とする電磁弁。

請求項7

前記可動コア、前記固定コア、および前記係止部材を収容するハウジングを備え、前記ハウジングと前記固定コアとが対向して配置されており、前記固定コアの反可動コア側の第1端面と、前記ハウジングの可動コア側の第2端面との間から充填材が充填されていることを特徴とする請求項6に記載の電磁弁。

請求項8

前記係止部材と前記固定コアの可動コア側の端面は、面一であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の電磁弁。

請求項9

駆動コイルと、可動コアと、前記駆動コイルの電磁力より前記可動コアを吸引する固定コアと、係止部材と、これらを収容するハウジングを備え、前記固定コア内周側に前記可動コアのリフト規制のための前記係止部材を設ける電磁弁に用いられ、前記ハウジングに前記係止部材を嵌合した後、前記固定コア内に前記駆動コイルをモールドする電磁弁の製造方法において、前記固定コア内に前記駆動コイルをモールドするときに、前記ハウジングと前記固定コアとの間を介して、前記係止部材と前記固定コアとの間にモールドすることを特徴とする電磁弁の製造方法。

請求項10

燃料噴射のための噴孔開閉するノズル弁部材と、前記ノズル弁部材を軸方向移動可能に支持し、前記ノズル弁部材に噴孔閉塞方向に燃料圧力を加える圧力制御室が形成されているノズル本体と、前記圧力制御室の燃料圧力を制御する請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電磁弁とを備えることを特徴とする燃料噴射装置

技術分野

0001

本発明は、電磁弁およびそれを用いた燃料噴射装置、および電磁弁の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、電磁弁としては、弁体を駆動する可動コアと、電磁力を発生する駆動コイルと、電磁力による吸引力で可動コアを吸引する固定コアと、固定コア内側に設けられ、略筒状の係止部材を備え、係止部材により可動コアのリフト規制をするものがある(特許文献1参照)。この種の電磁弁は、精密部品であり、従来より各構成部品の段階での清浄度、およびこれら構成部品の組付け後清浄度管理を行なっている。

0003

また、可動コアのフルリフトに対応する、エアギャップ量に対する精度要求の観点から、固定コアの磁極面には、平面度と、係止部材との平行度に高い精度が必要なため、電磁弁の組付工程における最終段階で、精密研削加工を行なうようになっている。精密研削加工後には、研削ばり等を除去するために高圧洗浄超音波洗浄などが行なわれている。

0004

なお、係止部材は、一般に、ハウジング等により圧入固定されて、固定コアの内側に挿入配置されている。
特開2001−304448号公報

発明が解決しようとする課題

0005

従来技術では、精密研削加工後に高圧洗浄等を行なったとしても、係止部材と固定コアとの間の隙間に入り込んだ異物を完全に排出し、除去することは難しい。異物が電磁弁内に残留する場合には、電磁弁作動中にその異物が、可動コアと、係止部材あるいは固定コアとの間で噛み込むで、電磁弁およびそれを用いた燃料噴射装置にて、正確な開閉弁動作や正確な噴射動作を維持できないという問題があった。

0006

本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、固定コアの内周側に可動コアのリフト規制のための係止部材を設けるものにおいて、噛み込み原因となる異物を電磁弁内より排除することを目的とする。

0007

また、別の目的は、噛み込み原因となる異物を電磁弁内より排除するとともに、異物の侵入防止が図れる電磁弁およびそれを用いた燃料噴射装置、および電磁弁の製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。

0009

本発明の請求項1乃至7に記載の発明では、可動コアと、駆動コイルの電磁力により可動コアを吸引する固定コアと、略筒状の係止部材とを備え、固定コアの内周側に可動コアのリフト規制のための係止部材を設ける電磁弁において、
係止部材には、その内周面から外周面に向かって貫通孔が設けられていることを特徴とする。

0010

これによると、係止部材に、その内周面から外周面に向かって貫通孔を設けるので、精密研削加工により係止部材と固定コアとの間の隙間に研削ばりなどの異物が入る場合があったとしても、係止部材内周に洗浄液噴出させることで、貫通孔から異物のある係止部材と固定コアとの隙間に洗浄液を射出させることが可能であり、従って異物を排出することができる。それにより、電磁弁内の噛み込み原因となる異物を排除することができる。

0011

また、請求項2に記載の発明では、可動コア、固定コア、および係止部材を収容するハウジングを備え、係止部材は、ハウジングに嵌合される嵌合部を有しており、
嵌合部よりも固定コア側の係止部材と、固定コアとのクリアランスは、嵌合部より大きいことを特徴とする。

0012

これにより、係止部材をハウジングに嵌合する際に嵌合ばり等の異物を生じる場合があったとしても、嵌合部よりも固定コア側の係止部材と、固定コアとのクリアランス大の領域に、その異物が噛み込むことなく、排出される。

0013

したがって、例えばこのクリアランス大の領域内に、貫通孔を介して清浄液の射出をし、洗浄液の流れを形成することで、異物を排出することができる。

0014

特に、請求項3に記載の発明では、嵌合部と、クリアランス大の領域との境界に、貫通孔を設けることを特徴とする。

0015

これにより、係止部材をハウジングに嵌合する際に生じた異物が嵌合部に噛み込んだ状態である場合であったとしても、嵌合部と、クリアランス大の領域との境界に貫通孔を設けるので、貫通孔より噴出した洗浄液の流れをその異物に当てることが可能であり、異物をスムースにクリアランス大の領域へ排出できる。

0016

また、請求項4に記載の発明では、貫通孔は、複数設けられ、これらを繋ぐ溝を、係止部材の外周面に設けていることを特徴とする。

0017

これによると、例えば複数の貫通孔を係止部材の周方向に配置することで、これら貫通孔を繋ぐ溝形状を、係止部材の外周面に形成された環状溝などの周方向溝に形成できる。

0018

これにより、貫通孔より噴出される洗浄液を、周方向溝を介して、係止部材と固定コアとの隙間の周方向にわたって行き渡らせることができるので、係止部材と固定コアとの隙間内に残留する異物を効果的に排出できる。

0019

また、請求項5に記載の発明では、係止部材の外周面には、貫通孔に連通する環状溝が設けられていることを特徴とする。

0020

これにより、係止部材の外周面に、貫通孔に連通する環状溝を設けるので、貫通孔より噴出される洗浄液を、環状溝を介して、係止部材と固定コアとの隙間の全周方向にわたって行き渡らせることができる。

0021

また、請求項6乃至7に記載の発明では、可動コアと、駆動コイルの電磁力により可動コアを吸引する固定コアと、略筒状の係止部材とを備え、固定コア内周側に可動コアのリフト規制のための係止部材を設ける電磁弁において、
固定コアと係止部材との間に充填材を設けることを特徴とする。

0022

これによると、固定コアと係止部材との間に充填材を充填させることができるので、この充填材で、固定コアと係止部材との間への異物侵入を防止することができる。

0023

また、請求項7に記載の発明では、可動コア、固定コア、および係止部材を収容するハウジングを備え、ハウジングと固定コアとが対向して配置されており、
固定コアの反可動コア側の第1端面と、ハウジングの可動コア側の第2端面との間から充填材が充填されていることを特徴とする。

0024

これによると、固定コアの反可動コア側の第1端面と、これに対向するハウジングの第2端面との間から充填材を充填するようにするので、その間に充填される充填材を、固定コア内周側に配置される係止部材と固定コアとの隙間に導くことができる。

0025

また、請求項8に記載の発明では、係止部材と固定コアの可動コア側の端面は、面一であることを特徴とする。

0026

一般に、可動コアのフルリフトに対応する、エアギャップ量に対する精度要求の観点から、固定コアの可動コア側の端面つまり磁極面に、平面度と、係止部材との平行度を管理するため、精密研削加工を行なう場合がある。この場合、係止部材を固定コアの磁極面より突出させる方法と、係止部材と固定コアの磁極面を面一に形成する方法がある。係止部材を固定コアの磁極面より突出させる方法に比べて、係止部材と固定コアの磁極面を面一に形成する方法は、係止部材と固定コアとの隙間に、精密研削加工による研削ばりなどの異物が入り易い。

0027

これに対して請求項8に記載の発明では、係止部材と固定コアの可動コア側の端面を面一に形成するものであっても、係止部材と固定コアとの隙間に入り込んだ異物を排出することができる。

0028

また、請求項9に記載の発明では、駆動コイルと、可動コアと、駆動コイルの電磁力より可動コアを吸引する固定コアと、係止部材と、これらを収容するハウジングを備え、固定コア内周側に可動コアのリフト規制のための前記係止部材を設ける電磁弁に用いられ、
ハウジングに係止部材を嵌合した後、固定コア内に駆動コイルをモールドする電磁弁の製造方法において、
固定コア内に駆動コイルをモールドするときに、ハウジングと固定コアとの間を介して、係止部材と固定コアとの間にモールドすることを特徴とする。

0029

これにより、固定コア内に駆動コイルをモールドするときの例えば樹脂充填材を利用して、ハウジングと固定コアとの間を介して、係止部材と固定コアとの間に導き、樹脂充填材で充填できる。したがって、固定コアと係止部材との間への異物侵入を防止することができる。

0030

また、請求項10に記載の発明では、燃料噴射のための噴孔開閉するノズル弁部材と、ノズル弁部材を軸方向移動可能に支持し、ノズル弁部材に噴孔閉塞方向に燃料圧力を加える圧力制御室が形成されているノズル本体と、圧力制御室の燃料圧力を制御する請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の電磁弁とを備えることを特徴とする。

0031

これにより、係止部材と固定コアとの間の隙間に、高圧洗浄等の洗浄液による洗浄や、充填材による充填が実施されているので、電磁弁作動中に、可動コアと、係止部材あるいは固定コアとの間で異物が噛み込むのを防止され、正確な開閉弁動作および正確な噴射動作が維持できる。

発明を実施するための最良の形態

0032

以下、本発明の電磁弁を、蓄圧式燃料噴射装置に用いる電磁弁に適用して具体化した実施形態を図面に従って説明する。

0033

(第1の実施形態)
図1は、実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。図2は、図1中の係止部材周りを拡大した断面図である。図3は、図1中のIII−III方向からみた部分断面図である。図4は、本実施形態の電磁弁を適用した燃料噴射装置を示す断面図である。図5は、本実施形態の電磁弁の製造過程を示す図であって、係止部材と固定コアの可動コア側の端面を研削加工後に実施の、洗浄工程を示す工程図である。図6は、図5中の係止部材周りを洗浄液で洗浄する洗浄方法を説明する模式的断面図である。

0034

図4に示すように、蓄圧式燃料噴射装置としての燃料噴射弁1は、例えば自動車等の車両に搭載された図示しない多気筒(例えば、4気筒)のディーゼルエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)の各気筒ごとに設けられ、図示しない高圧燃料供給ポンプ(以下、サプライポンプ)から圧送された高圧燃料蓄圧器(以下、コモンレール)内に蓄圧し、このコモンレールに蓄圧した高圧燃料を燃焼室内に直接噴射供給するいわゆるインジェクタである。

0035

この燃料噴射弁1は、噴孔12bを開閉するノズル弁部材20、30と、ノズル弁部材20、30を軸方向移動可能に支持し、ノズル弁部材20、30を噴孔閉塞方向に燃料圧力を加える圧力制御室16cが形成されているノズル本体11、12と、電磁弁50とを含んで構成されている。

0036

ノズル本体12、11は、ノズルニードル20を軸方向移動可能に収容するノズルボデー12と、ノズルニードル20と協働する制御ピストン30を軸方向移動可能に収容する収容するノズルホルダー11とを備えている。

0037

ノズルボデー12は、略筒状体に形成され、先端部(図4中の下方側の端部)側に、高圧燃料を燃焼室に噴射するための噴孔12bを1個または複数個備えている。

0038

このノズルボデー12の内部には、中実円柱状のノズルニードル20を軸方向移動可能に保持するための収容孔(以下、第1ニードル収容孔)12eが形成されている。この第1ニードル収容孔12eの図中の中間部位には、その孔径が拡げられた燃料溜り室12cが設けられている。具体的には、ノズルボデー12の内周は、燃料流れの下流に向かって、第1ニードル収容孔12e、燃料溜り室12c、弁座12aの順に形成されており、弁座12aの下流側にノズルボデー12の内外を貫通する噴孔12bが設けられている。

0039

弁座12aは、図4に示すように、円錐台面を有しており、円錐台面の大径側が第1ニードル収容孔12eに連続し、小径側が噴孔12bに向かって延びている。この弁座12aにノズルニードル20が着座および離座可能に配置され、着座および離間することでノズルニードル20が閉弁および開弁する。

0040

ノズルホルダー11は、略筒状体に形成されており、内部に、スプリング35、およびノズルニードル20を駆動するための制御ピストン30を軸方向に移動可能に収容するための収容孔(以下、第2ニードル収容孔)11dが設けられている。この第2ニードル収容孔11dの図示下端側の内周には、スプリング35、および環状部材31、および制御ピストン30のニードル部30cを収容するいわゆるスプリング室が形成されている。環状部材31は、スプリング35とノズルニードル20との間に挟み込まれて配置されており、スプリング35をノズルニードル20の閉弁方向に付勢するスプリング受け部を構成する。ニードル部30cは、ノズルニードル20に、環状部材31を介して間接的に、もしくは直接的に当接可能に構成されている。

0041

さらに、ノズルホルダー11には、コモンレールの分岐管に接続される高圧配管(図示せず)が気密に連結する継手部(以下、インレット部)11fが設けられている。このインレット部11fは、コモンレールから供給された高圧燃料を、内部に装着されたバーフィルタ13を介して燃料供給路11bへ導く燃料導入部である。ノズルホルダー11のインレット部の内部、およびスプリング室11d2の周囲には、燃料供給路11bが設けられている。

0042

また、ノズルホルダー11には、スプリング室11d2に導かれた燃料を、図示しない燃料タンク等の低圧配管系内に戻すための燃料逃がし通路(リーク回収用通路とも呼ぶ)11cが設けられている。燃料逃がし通路11cとスプリング室11d2とは、低圧燃料通路を構成する。

0043

なお、ノズルホルダー11とノズルボデー12は、リテーニングナット14の締付軸力により高圧シールされて締結されている。

0044

また、図4に示すように、制御ピストン30の他端部側には、電磁弁50により油圧が給排され圧力制御室16cが設けられている。この圧力制御室16cの油圧(燃料圧力)を増減することで、ノズルニードル20を閉弁および開弁する。具体的には、油圧制御室16cから燃料圧力が抜かれ、減少すると、ノズルニードル20および制御ピストン30がスプリング35の付勢力に抗して図4中の軸方向上方に移動し、ノズルニードル20が開弁する。一方、圧力制御室16cに燃料圧力が導入され、増加すると、ノズルニードル20および制御ピストン30がスプリング35の付勢力によって図4中の軸方向下方に移動し、ノズルニードル20が閉弁する。

0045

次に、電磁弁50は、図1に示すように、軸方向にリフト可能な可動コア(以下、アーマチャ)40と、外部からの電力供給により電磁力を発生するコイル70と、コイル70の電磁力によりアーマチャ40を吸引する固定コア(以下、ステータ)61と、ステータ61の内周61h側に設けられ、アーマチャ40のリフト規制をする係止部材(以下、ストッパ)66とを有する電磁弁装置であって、圧力制御室16cの燃料圧力を増減するものである。

0046

コイル70は、図1に示すように、樹脂製のスプール71に直接巻回され、スプール71およびコイル70の外周側は樹脂モールド76により覆われている。なお、巻回装置により巻回されたコイル(以下、巻回コイルとも呼ぶ)70の外周を図示しない樹脂モールドにより被覆した後に、被覆された巻回コイル70に2次樹脂成形を行ってスプール71と一体に成形されるものであってもよい。なお、ここで、コイル70とスプール71は請求範囲に記載の駆動コイルを構成する。

0047

ターミナル73、75は、コイル70の端部に電気的に接続されている。具体的には、コイル70の端部をターミナル73に巻回する等により、ターミナル73、75とコイル70が電気的に接続している。ターミナル73、75は、図1に示すように略L字状に形成されており、ターミナル73とターミナル75は、別部材で形成され、溶接等による接合により一体的形成されている。なお、ターミナル73、75は、別部材で一体的形成されるものに限らず、一体形成されているものであってもよい。

0048

なお、以下で説明する実施形態では、ターミナル73とターミナル75は、別部材で形成され、溶接により一体的形成されるものとする。

0049

ターミナル73は、スプール71にインサート成形されて一体樹脂成形されている。ターミナル73は、ステータ81の反アーマチャ側の部分(詳しくは上端部)のターミナル穴81pに挿通可能である。ターミナル73およびターミナル75は、コネクタ74内に収容され、電気的に外部接続が可能である。コネクタ74は、ハウジング80(詳しくは上部ハウジング81)に樹脂モールドされ、ターミナル73、75を一体樹脂成形されている。

0050

ステータ61は、図1および図3に示すように、略円筒状に形成されており、内周側コア部と、外周コア部と、これら両コア部に両端が接続する上端部とを備え、内周側コア部と外周コア部との間に挟まれるように駆動コイル収容穴61cが設けられている。内周側コア部と外周コア部とは、それぞれ略筒状体に形成されており、これら略筒状体の間にコイル60が挟み込まれている。

0051

ステータ61は軟磁性材で形成されており、例えば圧粉体で形成された純鉄(Fe)で形成されている。なお、軟磁性材は、例えばパーメンジュール材料組成を主要な元素で表すとFe:49〜50%、Co:49〜50%、V:2%以下)でもよい。ステータ61の図1中の下部側には、アーマチャ40がステータ61に向き合うように配置されており、ステータ61の下端面(以下、磁極面と呼ぶ)61aとアーマチャ40の上端面(以下、磁極面)41aが近接および離間可能に配置されている。電流供給によりコイル70に発生する電磁力を利用し、内周側コア部および外周側コア部の磁極面61aからアーマチャ40の磁極面41aに向けて磁束が流れ、磁束密度に応じた吸引力がアーマチャ40に作用する。

0052

このステータ61の内側(詳しくは内周側コア部の内周61a側)には、略筒状のストッパ66が挿入配置され、後述のハウジング80(詳しくは上部ハウジング81)に嵌合固定されている。なお、ストッパ66内には、図示しない付勢スプリング等の付勢部材が配置されている。この付勢部材の付勢力はアーマチャ40に作用し、アーマチャ40の磁極面41aとステータ61の磁極面61aのエアギャプが広がる方向に付勢している。

0053

このスットパ66のアーマチャ40側の下端面(以下、リフト規制面)66aは、アーマチャ40(詳しくは、突出部41b)がフルリフトする際のリフトを規制する。このリフト規制面66aとステータ61の磁極面61aは、図1に示すように、面一に形成されている。なお、リフト規制面66aと磁極面61aは、面一であるものに限らず、リフト規制面66aが磁極面61aより突出しているものであってもよい。

0054

なお、アーマチャ40とステータ61とのエアギャップ量に対する精度要求の観点から、電磁弁50の組付工程における最終段階で、磁極面61aおよびリフト規制面66aに精密研削加工を行なうことで、ステータ61の磁極面61aに、必要な平面度と、ストッパ66との必要な平行度の精度を確保している。

0055

さらに、ストッパ66は、図2に示すように、嵌合部66bと、クリアランス大部66cとを有しており、アーマチャ40側に向かって嵌合部66b、クリアランス大部66cの順(図1参照)に設けられている。クリアランス大部66cは、嵌合部66bよりもアーマチャ40側のストッパ66の部分である。なお、ここで、クリアランス大部66cは請求範囲に記載のクリアランス大の領域を構成している。

0056

嵌合部66bは、上部ハウジング81の嵌合孔81hに圧入等により嵌合され、上部ハウジング81に固定されている。クリアランス大部66cは、その外周面66hとステータ61の内周面61hとの間にクリアランスδを設けて配置されている。これにより、ストッパ66を上部ハウジング81の嵌合孔81hに嵌合する際に嵌合ばり等の異物が生じる場合であったとしても、クリアランス大部66cのクリアランスδに、その異物が噛み込むことなく、排出される。

0057

さらに、ストッパ66には、図1から図3に示すように、その内周面66uから外周面66hに向かって貫通する貫通孔67が1個または複数個(本実施例では、4個)設けられている。

0058

これら貫通孔67を繋ぐ溝68が、ストッパ66の外周面66hに設けられていることが好ましい。これにより、4個の貫通孔67をストッパ66の周方向に配置する(図1および図3参照)ことで、これら貫通孔67を繋ぐ溝68形状を、ストッパ66の外周面66hに形成された環状溝などの周方向溝(本実施例では、環状溝)に形成することができる。

0059

なお、この溝68には、複数個の貫通孔67が繋ぐように配置されるものに限らず、1個の貫通孔67が環状または半環状の溝に繋ぐように配置されているものであってもよい。

0060

さらになお、図1から図3に示すように、貫通孔68は、嵌合部66bとクリアランス部66cとの境界付近に設けることが好ましい。

0061

ハウジング80は、図1に示すように、上部ハウジング81と、フランジハウジング82と、中間ハウジング83と、下部ハウジング16、17とを備えている。なお、ハウジング80は、内部に燃料通路区画するとともに、弁部材42などの弁体が着座および離座する弁座16dを収容している。

0062

中間ハウジング83は略筒状に形成され、ステータ61をガイドするように収容している。具体的には、ステータ61は段付きの略有底円筒状に形成され、中間ハウジング83の下端部の内周側に挿入されている。ステータ61の外周は、段付きを境に下方に向かって縮径している。そして段付きが、中間ハウジング83の内周側に形成された段差と当接することにより、ステータ61が中間ハウジング83から脱落するのを防止している。なお、中間ハウジング83は、フランジハウジング82の内周にねじ等により組付け固定されている。

0063

フランジハウジング82は略筒状に形成されてり、内部に上部ハウジング81とステータ61と中間ハウジング83を配置している。詳しくは、フランジハウジング82は、段付き内周に形成され、その内周の上部側に上部ハウジング81および中間ハウジング83が挿入されている。また、その内周の下部側には、弁座16dが配置されている下部ハウジング16、17が、アーマチャ40とともに挿入され、ねじ等により固定される。なお、フランジハウジング82内周と上部ハウジング81の外周との間には、気密のためOリング91が配置されている。

0064

上部ハウジング81は略円筒状に形成され、上端面81bと下端面81aとを貫通する穴(以下、ターミナル穴と呼ぶ)81pが設けられている。また、下端面81aは、ステータ61の上端面61bに当接するように対向して配置されている。

0065

ターミナル穴81p内には、ターミナル73と絶縁ブッシュ78、79とOリング92、93とが挿入されている。Oリング92、93は、上部ハウジング81とターミナル73との間の気密を確保する。

0066

なお、Oリング92、93に限らず、Dリングなどであってもよく、上部ハウジング81とターミナル73との間に挿入配置しこの間の気密を確保するものであればいずれのシール部材でもよい。

0067

絶縁ブッシュ78、79は略円筒状に形成されており、上部ハウジング81とターミナル73との間の絶縁性を確保する。なお、絶縁ブッシュ78および絶縁ブッシュ79は、ステータ61側より絶縁ブッシュ78、絶縁ブッシュ79の順で配置され、絶縁ブッシュ78と駆動コイルの樹脂モールド76の間には、樹脂モールド77充填のための隙間77bが形成されている。この隙間77b内の樹脂モールド77は、駆動コイル収容穴61cの磁極面61a側の開口から充填されたエポキシ樹脂等の樹脂材が、ステータ61の駆動コイル収容穴61cと駆動コイル70、71との隙間を介して充填され、一体的に樹脂成形されている。

0068

アーマチャ40は、略平板状に形成された平板部41を有しており、平板部41の上端面は、内側コア部および外側コア部の磁極面61aに対向して配置される磁極面41aを形成している。アーマチャ40は軟磁性材からなり、例えばパーメンジュールで形成されている。平板部41の下部側には弁部材42が形成されている。なお、アーマチャ41と弁部材42は一体成形されるものに限らず、別部材で一体的に形成されているものであってよい。この弁部材42は、球状部材(図示せず)を介して、ハウジング80内に配置される弁座16dに着座および離座可能であり、着座および離座することで電磁弁50の開弁および閉弁が行なわれる。

0069

電磁弁50と制御ピストン30との間には、オリフィスプレート16が設けらており、オリフィスプレート16と制御ピストン30と第2ニードル収容孔11dにより圧力制御室16cを区画している。このオリフィスプレート16のアーマチャ側端面には、アーマチャ40を着座および離座可能にする弁座16dが平面状に形成されている。なお、オリフィスプレート16とアーマチャ40の間には、アーマチャ40を移動可能に保持するハウジングプレート17が設けられており、弁座16d側の弁室をオリフィスプレート16とともに形成する。

0070

オリフィスプレート16には、入口オリフィス16aと出口オリフィス16bが形成されている。入口オリフィス16aは、弁座16dと圧力制御室16cを連通するように配置され、アーマチャ40の閉弁および開弁により閉塞および流通する。出口オリフィス16bは、圧力制御室16cと燃料供給路11bを連通するように配置されている。

0071

次に、電磁弁50内の清浄度管理方法について、図5および図6に従って説明する。電磁弁50内の燃料に臨む部分、例えばアーマチャ40の磁極面41a、ステータ61の磁極面61aなどの清浄は、例えば磁極面41aに高圧洗浄用ノズル対峙させて、洗浄液を射出する高圧洗浄方法や、超音波洗浄機の洗浄液内に浸漬し、超音波により洗浄液を振動により磁極面等の表面に付着する異物を洗い落とす超音波洗浄方法で実施する。なお、この清浄度管理方法については本発明の特徴ではないため、詳細説明を省略する。

0072

磁極面61aおよびリフト規制面66aに精密研削加工を実施後、図5に示すように、ストッパ66の内周66uに向けて高圧洗浄用ノズル200を設置し、ストッパ66内へ洗浄液を高圧洗浄用ノズル200より射出する。高圧洗浄用ノズル200より射出される洗浄液は、図6中の矢印方向に示すように、リフト規制面61a側からストッパ66の反対端面に向けて、内周面66aに沿うように噴出する。

0073

図3に示すように、内周面66uの中間部位に設けられた貫通孔67には、その噴出した洗浄液が直接的に、あるいは嵌合孔81hに当たり飛散した洗浄液が間接的に流入し、ストッパ66の外周面66h側へ流出する。これにより、洗浄液で、スットパ66のクリアランス大部66c側の外周面66hと、これに対向するステータ61の内周面61hの間つまりクリアランスδ内の両表面61h、66hに付着する異物を排出することができる。

0074

なお、当然ながら、ストッパ66の内周面66uに付着する異物も、貫通孔67を介して、または内周面66uのリフト規制面66a側より排出される。

0075

上述の構成を有する燃料噴射弁1の作用について以下説明する。高圧源であるコモンレールから高圧配管、燃料供給路11b、燃料送出路12dを介して燃料溜り室12cに高圧燃料が供給されている。そして、電磁弁50の開弁動作により圧力制御室16cより燃料が抜かれ、圧力制御室16c内の燃料圧力が減少する。

0076

高圧燃料が供給されている燃料溜り室12c側の燃料の圧力(ノズルニードル20を開弁方向に作用する作用力)と圧力制御室16cの燃料の圧力との圧力差が、スプリング35の付勢力よりも大きくなると、制御ピストン30およびノズルニードル20が噴孔12bを開く方向へ移動する。ノズルボデー12の弁座12aからノズルニードル20が離座することで、高圧燃料がノズルボデー12の先端部に設けられた噴孔12bよりエンジンの燃焼室内へ噴射される。

0077

一方、電磁弁50の閉弁動作により圧力制御室16cより圧力が導入されると、圧力制御室16c内の燃料圧力が増加する。上記圧力差が、スプリング35の付勢力よりも小さくなると、制御ピストン30およびノズルニードル20が噴孔12bを閉じる方向へ移動し、ノズルニードル20が弁座12aに着座することで、噴孔12bより噴射が停止する。

0078

なお、ここで、一般に、電磁弁50内に残留するおそれのある異物と、その残留異物の影響について説明する。まず、アーマチャ40とステータ61とのエアギャップ量に対する精度要求の観点から、ストッパ66のリフト規制面66aにアーマチャ40(詳しくは、突出部41b)が当接するときに、アーマチャ40の磁極面41aとステータ61の磁極面61a間のエアギャップが数十μm程度の比較的狭いものになるように設定している。そのため、アーマチャ40の磁極面41aやストッパ66のリフト規制面61aは、平面度や平行度を精度よく、正確に管理する必要がある。このような事情から、電磁弁50の組付工程において各構成部品が組付けられた状態となる最終段階で、ステータ61の磁極面61aとストッパ66のリフト規制面66aに研削加工を実施し、磁極面61とリフト規制面66aを面一に仕上げる、または磁極面61aよりリフト規制面66aを突出させた状態で、磁極面61aに対する平行度を精度よく、リフト規制面66aを研削仕上げをする。この研削加工過程において、クリアランス大部66cとステータ61間のクリアランスδ内に、研削ばり等の異物が入り込んでしまうおそれがあった。

0079

また、ストッパ66をステータ61の内周61h側に配置した状態を保持するためには、ストッパ66の嵌合部66bを上部ハウジング81の嵌合孔81hに圧入等により嵌合固定する必要となるため、嵌合時に、嵌合部66bよりもアーマチャ40側のストッパ66の部分すなわちクリアランス大部66c側に、嵌合により発生した圧入ばり等の異物が嵌合部66bに噛み込んだ状態で、露出しているか、あるいはクリアランス大部66c側のいずれかの表面61h、66hに付着するおそれがある。

0080

このような異物が残留したまま電磁弁50の動作が継続すると、電磁弁50内の燃料通路へ異物が流出するおそれがある。場合によっては、燃料通路の一つであるアーマチャ40(詳しくは、磁極面41aもしくは突出部41b)と、ストッパ66(詳しくは、リフト規制面66a)あるいはステータ61(詳しくは、磁極面61a)との間で異物を噛み込んで、電磁弁50の正確な閉弁動作や、燃料噴射弁1において、電磁弁50の開閉による噴射開始および噴射停止を行なう正確な噴射動作を維持できないおそれがある。

0081

これに対し、本実施形態では、ストッパ66には、その内周面66uから外周面66hに向かって貫通孔67が設けられている。これにより、研削加工過程において、ストッパ66(詳しくは、クリアランス大部66c)とステータ61の間のクリアランスδ内に、研削ばり等の異物が入り込む場合があったとしても、ストッパ66内に洗浄液を噴出させることで、異物のあるクリアランスδ内に洗浄液を射出させられる。

0082

したがって、クリアランスδ内に露出する異物や滞留する異物等を、貫通孔67を介して供給される洗浄液の流体力により排出できる。それにより、電磁弁50内の噛み込み原因となる異物を排除することができる。

0083

なお、クリアランス大部66cは、嵌合部66bよりもアーマチャ40側のストッパ66の部分であり、クリアランス大部66cの外周面66hとステータ61の内周面61hとのクリアランスδは、嵌合部66aより大きい。

0084

これにより、ストッパ66を上部ハウジング81の嵌合孔81hに嵌合する際に嵌合ばり等の異物が生じる場合であったとしても、クリアランス大部66cのクリアランスδに、その異物が噛み込むことなく、排出される。

0085

また、本実施形態では、貫通孔67は、嵌合部66bとクリアランス大部66cとの境界付近に設けられていることが好ましい。

0086

一般に、ストッパ66を上部ハウジング81の嵌合孔81hに嵌合する際に生じた異物が嵌合部66bに噛み込んだ状態である場合がある。この状態では、嵌合部66bとクリアランス大部66cとの境界に、異物が噛み込んだままとなる。これに対して、嵌合部66bとクリアランス大部66cとの境界に貫通孔67を設ける構成としているので、貫通孔67より噴出した洗浄液の流れをその異物に当てることが可能であり、異物をスムースにクリアランス大部66cへ排出することができる。

0087

なお、上記境界に設けられる貫通孔67は、複数設けられていることが好ましい。このような複数の貫通孔67から噴出する洗浄液によって、異物に効果的に当てることができる。

0088

さらにまた、本実施形態では、貫通孔67は、複数(本実施例では4個)設けられ、これらを繋ぐ溝68を、ストッパ66の外周面66hに設けられていることが好ましい。これにより、4個の貫通孔67をストッパ66の周方向に配置することで、これら貫通孔67を繋ぐ溝68形状を、ストッパ66の外周面66hに形成された環状溝などの周方向溝(本実施例では、環状溝)に形成することができる。

0089

このような構成にすることにより、貫通孔66より噴出される洗浄液を、周方向溝68を介して、ストッパ66とステータ61の隙間であるクリアランスδ内の周方向にわたって行き渡らせることができるので、クリアランスδ内に残留する異物を効果的に排出することができる。

0090

なお、ストッパ66に形成する貫通孔67の数は、4個に限らず、2個、3個、あるいは6個等いずれであってもよい。

0091

ストッパ66に形成される貫通孔67の数が1個の場合には、その溝68の形状は、環状溝であることが好ましい。これにより、ストッパ66の外周面66hに、貫通孔67に連通する環状溝68が設けられるので、貫通孔66より噴出される洗浄液を、環状溝68を介して、クリアランスδ内の全周方向にわたって行き渡らせることができる。

0092

また、本実施形態では、上記研削工程において、ストッパ66のリフト規制面66aとステータ61の磁極面61aを、面一に形成するようにしている。

0093

一般に、リフト規制面66aと磁極面61aを面一に形成する方法は、ストッパ66のリフト規制面66aをステータ61の磁極面61aより突出させる方法に比べて、ストッパ66とステータ61とのクリアランスδに、研削加工による研削ばりなどの異物が入り易い。

0094

これに対して本実施形態では、上述した構成を有するので、リフト規制面66aと磁極面61aが面一に形成される場合であっても、ストッパ66とステータ61とのクリアランスδに入り込んだ異物を排出することができる。

0095

(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。

0096

第1の実施形態では、ストッパ66に、その内周面66uから外周面66hに向かって貫通孔67を設ける構成とし、貫通孔を介して射出した洗浄液で、ストッパ66とステータ61の間のクリアランスδ内を洗浄することにより、異物を排出した。

0097

これに対して第2の実施形態では、図7に示すように、ストッパ66とステータ61の間のクリアランスδ内をエポキシ樹脂などの樹脂モールド177で充填する構成とする。図7は、本実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。図8は、図1中のVIII−VIII方向からみた断面図である。図9は、本実施形態の電磁弁の製造過程を示す図であって、樹脂材を充填する樹脂モールド工程を示す工程図である。

0098

図7に示すように、ストッパ166は、略筒状に形成され、内周面から外周面166hに向けて貫通する貫通孔や、外周面に形成され、貫通孔に繋ぐ環状溝等の溝は設けられていない。

0099

ストッパ166は、嵌合部166bと、クリアランス大部166cとを有している。嵌合部166bは、上部ハウジング181の嵌合孔181hに圧入等により嵌合され、上部ハウジング181に固定されている。クリアランス大部166cは、その外周面166hとステータ61の内周面61hとの間にクリアランスδを設けて配置されている。

0100

ハウジング80は、図7に示すように、上部ハウジング181と、フランジハウジング82と、中間ハウジング83とを備えており、上部ハウジング181は、図8に示すように、樹脂モールド177をクリアランスδ内に充填させるための連通溝181dが形成されている。この連通溝181dは、ターミナル穴181pと嵌合孔181hを繋ぐように、上部ハウジング181の下端面181aに形成されている。これにより、連通溝181dは、対向配置されている下端面181aとステータ61の上端面61bとの間に、樹脂モールド177を充填させるための連通路が形成される。

0101

なお、樹脂モールド177をクリアランスδ内に充填させるための連通溝は、上部ハウジング181の下端面181aに設けているものに限らず、ステータ61の上端面61bに設けているもの、あるいはその両方に設けているものであってもよい。

0102

次に、樹脂モールド177の形成方法について、図9に従って説明する。ステータ61内に組付け収容された駆動コイル70、71をステータ61の駆動コイル収容穴61c等に一体的に樹脂成形するために、駆動コイル収容穴61cの磁極面61a側より、エポキシ樹脂等の樹脂材を、磁極面61aとは反対側の隙間77bへ充填し、樹脂モールド177を形成する。なお、この樹脂モールド177の形成方法については、第1の実施形態で説明したため、詳細説明を省略する。

0103

次に、図9に示すような樹脂充填型300を用いて、磁極面61aから注入し、駆動コイル70、71全体を樹脂モールド177で包み、磁極面61aの反対側の隙間177bへ樹脂材を充填した後、さらに、ステータ61と上部ハウジング181の間に形成された連通通路(詳しくは連通溝181d)を通じてクリアランスδ内へ樹脂材を導き、ストッパ166とステータ61との間を樹脂モールド177で充填する。なお、図9には、エポキシ樹脂等の樹脂材が充填される流れを矢印で示しており、樹脂材の充填開始から充填完了するまでの樹脂モールド177成形過程を模式的に示している。

0104

なお、樹脂材は、電磁弁50の駆動コイル70、71の昇温温度に対して耐熱性を有する材料であれば、エポキシ樹脂等いずれの樹脂材であってもよい。なお、ここで、樹脂材は、請求範囲に記載の充填材を構成する。

0105

上述で説明した本実施形態では、ストッパ166とステータ61との間をエポキシ樹脂等の充填材で樹脂充填し、樹脂モールド177でクリアランスδ内を充填する。これにより、クリアランスδ内への異物侵入を防止することができる。

0106

また、上述の構成により、クリアランスδ内を樹脂モールド177で封じ込めることになるので、第1の実施形態と同様に、電磁弁50の動作中にクリアランスδ内より異物が流出することはなく、電磁弁50内の噛み込み原因となる異物を排除することができる。

0107

(第3の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態で説明した筒状のストッパ66に代えて、図10に示すように、段付き筒状のストッパ266とする。図10は、本実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。図11は、本実施形態の電磁弁の製造過程を示す図であって、係止部材と固定コアの可動コア側の端面を研削加工後に実施の、洗浄工程を示す工程図である。図12は、図11中の係止部材周りを洗浄液で洗浄する洗浄方法を説明する模式的断面図である。

0108

図10に示すように、段付き筒状のストッパ266は、平板部266fを備えている。この平板部266fは、ステータ61と上部ハウジング81の間に挟まれており、ステータ61と上部ハウジング81の間で嵌合固定されている。平板部266aは、ハウジング80(詳しくは上部ハウジング81)に嵌合されており、請求範囲に記載の嵌合部266a(図12参照)を構成している。

0109

このような構成にしても、図10から図12に示すように、ストッパ266には貫通孔67や環状溝68を有するので、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。

0110

なお、平板部266fは、ステータ61と上部ハウジング81の間に挟まれて固定されるものであるから、第1の実施形態のような嵌合部の嵌合時に嵌合により生じる圧入ばり等の異物が、発生することはない。

0111

(その他の実施形態)
以上説明した本実施形態では、電磁弁50を、電磁弁50の開閉により噴射および噴射停止を行なう燃料噴射弁1に適用して説明したが、このような燃料噴射弁に限らず、電磁弁の開閉による流体の流通および閉塞により、流体を噴射および噴射停止する流体噴射装置や、流体の流通および閉塞により流体力を利用して駆動力などを発生する流体駆動装置であってもよい。

0112

第1の実施形態では、貫通孔67を複数(4個)設ける構成としたが、貫通孔67は、複数個に限らず、1個であってもよい。

0113

また、第1の実施形態では、ストッパ66のリフト規制面66aとステータ61の磁極面61aを、面一とするもので説明した。リフト規制面66aとステータ61の磁極面61aは、面一であるものに限らず、リフト規制面66aがステータ61の磁極面61aよ突出するものであってよい。なお、この場合、アーマチャの磁極面と突出部は面一となる。

0114

第2の実施形態では、ストッパ166とステータ61の間のクリアランスδ内にエポキシ樹脂等の樹脂材を充填して樹脂モールド177を形成する構成とし、ステータ61内に駆動コイル70、71を収容してモールドするとき、上部ハウジング181とステータ61の間の連通溝181dを介して、クリアランスδ内に充填材としての樹脂材を充填するように説明した。また、その連通溝181dは、上部ハウジング181の下端面181aに形成するものとした。

0115

上記上部ハウジング181とステータ61の間には、上記の連通溝181d設けるものに限らず、ステータ61の上端面61bに連通溝を設けてもよく、あるいはその両方に連通溝を設けるものであってもよく、上部ハウジング181とステータ61の間に樹脂材をクリアランスδ内に充填させるための連通路を形成するものであればいずれの構成であってもよい。

0116

第1の実施形態で説明した、貫通孔67や環状溝68を有するストッパ66を備える構成と、第2の実施形態で説明した、ストッパ166とステータ61の間のクリアランスδ内に樹脂材を充填して樹脂モールド177を形成する構成とは、それぞれ独立して本発明の課題の目的を達成する。

0117

なお、図13に示す他の実施形態のように、貫通孔67や環状溝68を有するストッパ66を備え、上部ハウジング181とステータ61の間の連通溝181dを介してストッパ166とステータ61の間のクリアランスδ内に樹脂材を充填して樹脂モールド277を形成する構成であってもよい。

図面の簡単な説明

0118

本発明の第1の実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。
図1中の係止部材周りを拡大した断面図である。
図1中のIII−III方向からみた部分断面図である。
第1の実施形態の電磁弁を適用した燃料噴射装置を示す断面図である。
第1の実施形態の電磁弁の製造過程を示す図であって、係止部材と固定コアの可動コア側の端面を研削加工後に実施の、洗浄工程を示す工程図である。
図5中の係止部材周りを洗浄液で洗浄する洗浄方法を説明する模式的断面図である。
第2の実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。
図1中のVIII−VIII方向からみた断面図である。
第2の実施形態の電磁弁の製造過程を示す図であって、樹脂材を充填する樹脂モールド工程を示す工程図である。
第3の実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。
第3の実施形態の電磁弁の製造過程を示す図であって、係止部材と固定コアの可動コア側の端面を研削加工後に実施の、洗浄工程を示す工程図である。
図11中の係止部材周りを洗浄液で洗浄する洗浄方法を説明する模式的断面図である。
他の実施形態の電磁弁を示す部分断面図である。

符号の説明

0119

1燃料噴射弁(燃料噴射装置)
11ノズルホルダー
11b燃料供給路(高圧燃料通路
11c燃料逃がし通路(リーク回収用通路)
12ノズルボデー
12a弁座
12b噴孔
12c燃料溜り室
12d燃料送出路(高圧燃料通路)
14リテーニングナット(締付け部材
16オリフィスフィスプレー
16c圧力制御室
16d 弁座
20ノズルニードル(ノズル弁部材)
40アーマチャ(可動コア)
41平板部
41a磁極面
41b 突出部
42弁部材
50電磁弁
61ステータ(固定コア)
61a 磁極面
61b上端面
61h内周
66ストッパ(係止部材)
66aリフト規制面
66b 嵌合部
66cクリアランス大部(クリアランス大の領域)
66h外周面
66u内周面
67貫通孔
68環状溝(溝、周方向溝)
70コイル(駆動コイル)
71スプール
73ターミナル
74コネクタ
75 ターミナル
77、78樹脂モールド部
78、79絶縁ブッシュ
80ハウジング
81 上部ハウジング(ハウジングの一部)
81h 嵌合孔
82フランジハウジング(ハウジングの一部)
83中間ハウジング(ハウジングの一部)

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